JP5066059B2 - トラクション動力伝達装置及びこれを搭載した画像形成装置 - Google Patents

トラクション動力伝達装置及びこれを搭載した画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、ローラ同士の間に発生させたトラクションを利用して動力の伝達や回転速度の減速を行うことができるトラクション動力伝達装置、及びこれを搭載した画像形成装置に関する。
トラクション動力伝達装置に関する先行技術として、回転軸に連結された太陽ローラの回りに複数の遊星ローラを配置し、各遊星ローラの遊星軸をキャリアにより支持した構造のものが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1の装置では、太陽ローラと遊星ローラとの間に発生させたトラクションを利用して各遊星ローラを回転させるとともに、各遊星ローラが軌道リングに沿って太陽ローラの外側を周回する運動をキャリアから出力軸へ伝達している。
遊星ローラと太陽ローラとの間に充分なトラクションを発生させるためには、遊星ローラを遊星軸によって回転自在に支持しつつ、潤滑剤の存在下で遊星ローラを太陽ローラに対して強く押し付ける(圧接する)必要がある。このため、特許文献1の装置では遊星軸と遊星ローラとの間に間隙を確保しておき、遊星ローラの軸方向の両外側に形成した傾斜部を一対の軌道リングで挟み込み、それぞれの内周に形成した傾斜面を圧接させて各遊星ローラを太陽ローラの周面に押し付けている。
特許文献1の装置によれば、遊星軸はキャリアに固定されているものの、遊星軸に対して遊星ローラは間隙の分だけ自由に移動できる構造である。このため傾斜面に軌道リングを圧接させると、遊星ローラが太陽ローラに対して強く押し付けられ、潤滑剤の存在下で必要なトラクションを発生させることができる。
特開2000−329206号公報
しかしながら、特許文献1の装置では、高価な工具鋼等の材料を用いた軌道リングを2枚使用する必要があるため、材料費の高騰が製品コストの上昇に直結する。また、軌道リングのように高精度な組み付けを要する部品点数が多くなると、それだけ組み付け作業も複雑になり、製造コストの上昇にもつながるという問題がある。
また、特許文献1の装置では、遊星軸と遊星ローラとの間に間隙が設けられているため、その構造上、遊星ローラの回転軸線(回転中心)は遊星軸の軸線(中心線)に対してある程度の角度をもって変位する余地がある。このため遊星ローラを太陽ローラに押し付けたとき、僅かに遊星ローラの周面が太陽ローラの周面に対して傾斜してしまうことがある。この場合、遊星ローラの周面では軸方向で圧力分布が不均一となり、いわゆる片当たりを起こして太陽ローラの周面に偏摩耗が生じてしまう。
さらに、特許文献1の遊星ローラは、太陽ローラを有する駆動側ではなく、出力軸や押圧部材を有するケーシング側に配置されている。このため、ケーシング側と駆動源側との組み付けは、まず、遊星ローラと太陽ローラの周面とを接触させ、次いで、この接触状態で太陽ローラをケーシング側に向けて移動させる必要がある。これでは、太陽ローラや遊星ローラに偏磨耗が生じ易くなり、長寿命のトラクション動力伝達装置が得られないという問題がある。
本発明の目的は、組み付けを容易にし、機械寿命まで使用可能なトラクション動力伝達装置、及びこれを搭載した画像形成装置を提供することにある。
本発明の一局面に係るトラクション動力伝達装置は、出力軸と、第1中心軸線を持ち、この第1中心軸線回りに回転自在な太陽ローラと、第2中心軸線を持ち、前記第1中心軸線に対して所定角度だけ傾斜した周辺軸線上に前記第2中心軸線が合致するように配置される複数の軸部材と、前記複数の軸部材を、それぞれ前記所定角度だけ傾斜した状態で保持するプレートと、前記第2中心軸線回りに回転自在に前記各軸部材にそれぞれ支持され、前記太陽ローラの周面に沿って配置された複数の減速ローラと、前記出力軸に連結され、前記太陽ローラの周面に前記減速ローラを押し付け、前記太陽ローラと前記減速ローラとの間においてトラクションによる動力伝達を可能にする押圧部材と、を備え、前記押圧部材は、前記減速ローラを前記太陽ローラに向けて押圧する押圧面を有し、前記押圧面から前記軸部材に向かう第1荷重ベクトルと、前記太陽ローラの周面から前記軸部材に向かう第2荷重ベクトルとは、前記軸部材内の1点で交わることを特徴とする。
この構成によれば、減速ローラを片側のみからの押圧によってトラクションを発生させることができるため、より少ない部品点数で構成することができ、それだけ製品コストを低く抑えることができる。また、トラクション動力伝達装置の組み付けに際し、減速ローラと太陽ローラとが接触した状態で太陽ローラを移動させる工程を除くことが可能となる。従って、組み立て作業が容易になるし、太陽ローラや減速ローラの偏磨耗が防止され、トラクション動力伝達装置の長寿命化に寄与する。また、このように組み立てが容易になることから、これらの分解も容易になり、サービスマンはトラクション動力伝達装置を容易にメンテナンスできる。
また、前記太陽ローラの周面から前記軸部材に向かう第2荷重ベクトルとは、前記軸部材内の1点で交わるので、軸部材に作用する曲げモーメントを最小限度に抑制することができ、軸部材の寿命を延ばすことができる。
上記構成において、前記押圧部材は、前記周辺軸線上でみて、前記第1中心軸線との間隔を狭める方向へ前記減速ローラを押圧することが望ましい。この構成によれば、太陽ローラと減速ローラとの間に、より良好なトラクションを発生させることができる。
上記構成において、前記減速ローラは、前記軸部材上をスライド移動可能であることが望ましい。この構成によれば、減速ローラの移動を、軸部材に沿った周辺軸線上の移動に規制でき、常に減速ローラの回転中心が軸部材(周辺軸線)に対してずれることがないようにすることができる。従って、減速ローラの姿勢が常に安定し、片当たりを確実に防止することができる。
この場合、前記軸部材の回りに前記減速ローラを回転自在に支持し、前記押圧部材から前記減速ローラに押圧力が与えられたときに、前記軸部材上を前記減速ローラとともに前記周辺軸線に沿って移動する第1ベアリングをさらに備えることが望ましい。
特に、前記押圧部材を前記減速ローラに近接する方向に付勢する付勢部材をさらに備え、前記減速ローラは、前記押圧面で押圧される受圧面を有し、付勢された前記押圧部材の前記押圧面が前記受圧面を押圧することで、前記減速ローラが前記軸部材上を微小移動することが望ましい。
この構成によれば、軸部材に第1ベアリングを介して減速ローラが支持されるため、減速ローラのより滑らかな回転を実現することができる。さらに、押圧部材からの押圧によって第1ベアリングが減速ローラと一体になって軸部材に対して移動し、太陽ローラとの間に一層適正なトラクションを発生させることができる。
上記構成において、全ての前記軸部材が、前記第1中心軸線上の同じ1点で交差する周辺軸線上に配置されていることが望ましい。この構成によれば、各減速ローラを同じ条件で太陽ローラに押し付けることができる。
上記構成において、前記第1荷重ベクトルと前記第2荷重ベクトルとは、前記軸部材の第2中心軸線上で交わることが好ましい。この構成によれば、軸部材に作用する曲げモーメントを最小限度に抑制することができ、軸部材の寿命を延ばすことができる。
上記構成において、互いに圧接される前記太陽ローラ、前記減速ローラ、及び前記押圧部材の各部材として、圧接部分の表面速度の大きな部材から順に、高い硬度を有する材料が用いられることが望ましい。この構成によれば、同材質の部材を組み合わせた場合に比して、焼きつきや磨耗に起因する性能低下が少なくなり、長寿命のトラクション動力伝達装置を提供できる。
上記構成において、互いに圧接される前記太陽ローラ、前記減速ローラ、及び前記押圧部材の各部材として、少なくとも金型鋼と同等以上の硬度を有する材料が用いられており、これら各部材のうち、圧接部分の表面速度の少なくとも最高値で駆動される部材の表面には、マイクロショットピーニング処理が施されていることが望ましい。この構成によれば、当該処理が未処理の場合に比して磨耗に起因する性能低下が少なくなり、長寿命のトラクション動力伝達装置を提供できる。
本発明の他の局面に係るトラクション動力伝達装置は、出力軸と、第1中心軸線を持ち、この第1中心軸線回りに回転自在な太陽ローラと、第2中心軸線を持ち、前記第1中心軸線に対して所定角度だけ傾斜した周辺軸線上に前記第2中心軸線が合致するように配置される複数の軸部材と、前記複数の軸部材を、それぞれ前記所定角度だけ傾斜した状態で保持するプレートと、前記第2中心軸線回りに回転自在に前記各軸部材にそれぞれ支持され、前記太陽ローラの周面に沿って配置された複数の減速ローラと、前記出力軸に連結され、前記太陽ローラの周面に前記減速ローラを押し付け、前記太陽ローラと前記減速ローラとの間においてトラクションによる動力伝達を可能にする押圧部材と、を備え、前記押圧部材と前記出力軸とが螺合により連結され、該出力軸は、前記押圧部材に対して、その回転駆動時に締まる方向に向けて螺合されることで連結されていることを特徴とする。この構成によれば、出力軸はその駆動時に締まる方向に向けて押圧部材に螺合されているので、押圧部材と出力軸との接続は確実に維持される。
上記構成において、前記太陽ローラを回転駆動する駆動源をさらに備え、前記駆動源及び前記太陽ローラを含む駆動ユニットと、前記プレート、前記複数の軸部材及び前記減速ローラを含む減速ユニットと、前記押圧部材を含む押圧ユニットとが、ユニット単位で互いに分離可能な構造とされていることが望ましい。また、前記出力軸の回転を検出する速度検出ユニットをさらに備え、前記速度検出ユニットは、前記押圧ユニットに対して分離可能とされていることが望ましい。
この構成によれば、駆動ユニット、減速ユニット、押圧ユニット及び速度検出ユニットは、それぞれ別個に分離することができる。よって、従来に比して分解が容易なトラクション動力伝達装置を提供することができる。この結果、駆動ユニット、減速ユニット、押圧ユニット及び速度検出ユニットにおける各部品の交換等が容易になり、サービスマンは各部位の保守点検が容易に実施できる。
本発明のさらに他の局面に係るトラクション動力伝達装置は、出力軸と、第1中心軸線を持ち、この第1中心軸線回りに回転自在な太陽ローラと、第2中心軸線を持ち、前記第1中心軸線に対して所定角度だけ傾斜した周辺軸線上に前記第2中心軸線が合致するように配置される複数の軸部材と、前記複数の軸部材を、それぞれ前記所定角度だけ傾斜した状態で保持するプレートと、前記第2中心軸線回りに回転自在に前記各軸部材にそれぞれ支持され、前記太陽ローラの周面に沿って配置された複数の減速ローラと、前記出力軸に連結され、前記太陽ローラの周面に前記減速ローラを押し付け、前記太陽ローラと前記減速ローラとの間においてトラクションによる動力伝達を可能にする押圧部材と、前記出力軸を回転自在に支持する第2ベアリングと、前記押圧部材と前記第2ベアリングとの間に配置され、前記押圧部材が前記減速ローラを押圧する方向に前記押圧部材を付勢する付勢部材と、その片面側が前記第2ベアリングと接し、他面側が前記付勢部材と接するスペーサとを備える。
この構成によれば、付勢部材の付勢力は第2ベアリングに確実に作用させることができる。この結果、第2ベアリングの破損が回避され、長寿命のトラクション動力伝達装置が得られる。
本発明のさらに他の局面に係るトラクション動力伝達装置は、出力軸と、第1中心軸線を持ち、この第1中心軸線回りに回転自在な太陽ローラと、第2中心軸線を持ち、前記第1中心軸線に対して所定角度だけ傾斜した周辺軸線上に前記第2中心軸線が合致するように配置される複数の軸部材と、前記複数の軸部材を、それぞれ前記所定角度だけ傾斜した状態で保持するプレートと、前記第2中心軸線回りに回転自在に前記各軸部材にそれぞれ支持され、前記太陽ローラの周面に沿って配置された複数の減速ローラと、前記出力軸に連結され、前記太陽ローラの周面に前記減速ローラを押し付け、前記太陽ローラと前記減速ローラとの間においてトラクションによる動力伝達を可能にする押圧部材と、前記出力軸に固定されるスリット板と、前記出力軸の回転により回転状態にあるスリット板を間に挟んで光の投受光を行う光センサとを備え、前記押圧部材と前記出力軸との連結は、前記押圧部材から前記出力軸への回転トルクの伝達が可能である一方、前記減速ローラを押圧する方向に前記押圧部材が前記出力軸の軸方向に沿って移動可能な連結であることを特徴とする
この構成によれば、押圧部材と出力軸との連結は、回転トルクの伝達が可能な連結である一方で、押圧部材が前記出力軸の軸方向に沿って移動することを許容する連結であるので、押圧部材が減速ローラを押圧する方向に移動しても、スリット板と光センサとの位置関係を不変とすることができる。従って、光センサとスリット板との接触を未然に防止することができる。
上記構成において、前記押圧部材と前記出力軸との連結のために用いられるクラッチを備え、前記押圧部材は、前記出力軸の一部を収容可能なハウジング部を有し、前記クラッチは、前記出力軸の軸方向にスライド移動可能に前記出力軸へ外嵌される一方で、前記ハウジング部の内壁に固定的に取り付けられていることは、好ましい構成の一つである。
この構成によれば、クラッチを介して押圧部材から出力軸へ回転トルクが伝達されると共に、クラッチの出力軸の軸方向に沿ったスライド移動によって、スリット板と光センサとの位置関係を不変に維持することができる。
上記構成において、前記押圧部材は、前記出力軸の一部を収容可能なハウジング部を有し、前記出力軸の一部には、該出力軸の軸方向に延びる第1凸条又は第1凹条が形成され、前記ハウジング部の内壁には、前記第1凸条又は第1凹条に嵌め合わせされる第2凹条又は第2凸条が形成されていることも、好ましい構成の一つである。
この構成によれば、第1凸条と第2凹条との係合、又は第1凹条と第2凸条との係合によって、押圧部材から出力軸へ回転トルクが伝達されると共に、ハウジング部内壁の第2凹条又は第2凸条が出力軸の第1凸条又は第1凹条に沿ってスライド移動することによって、スリット板と光センサとの位置関係を不変に維持することができる。
本発明のさらに他の局面に係るトラクション動力伝達装置は、出力軸と、第1中心軸線を持ち、この第1中心軸線回りに回転自在な太陽ローラと、第2中心軸線を持ち、前記第1中心軸線に対して所定角度だけ傾斜した周辺軸線上に前記第2中心軸線が合致するように配置される複数の軸部材と、前記複数の軸部材を、それぞれ前記所定角度だけ傾斜した状態で保持するプレートと、前記第2中心軸線回りに回転自在に前記各軸部材にそれぞれ支持され、前記太陽ローラの周面に沿って配置された複数の減速ローラと、前記出力軸に連結され、前記太陽ローラの周面に前記減速ローラを押し付け、前記太陽ローラと前記減速ローラとの間においてトラクションによる動力伝達を可能にする押圧部材と、前記押圧部材が前記減速ローラを押圧する方向に前記押圧部材を付勢する付勢部材と、前記出力軸に固定されるスリット板と、前記出力軸の回転により回転状態にある前記スリット板を間に挟んで光の投受光を行う光センサと、前記付勢部材による前記押圧部材の付勢状態を調整する調整機構とを備え、前記押圧部材は前記出力軸に対して、その軸方向に移動可能に嵌合され、前記調整機構は、前記押圧部材の前記軸方向の移動に対応して、前記押圧部材が前記減速ローラを押圧する力を一定に維持させることを特徴とする
この構成によれば、出力軸の軸方向に押圧部材が移動可能に嵌合されているので、押圧部材が出力軸の軸方向に移動しても、スリット板と光センサとの位置関係を不変とすることができる。従って、光センサとスリット板との接触を未然に防止することができる。そして、付勢部材による押圧部材の付勢状態を調整する調整機構が備えられているので、押圧部材の移動に対応して、押圧部材が減速ローラを押圧する押圧力を調整することが可能となる。従って、太陽ローラと減速ローラとの間におけるトラクション動力伝達特性を、
初期設定状態に維持することが可能となる。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、少なくとも感光体ドラム、又は感光体ドラム及び中間転写ベルトを含む画像形成部と、前記感光体ドラムを、又は感光体ドラム及び中間転写ベルトの少なくとも一方を駆動する駆動力を発生する駆動源と、前記駆動源の駆動力を、前記感光体ドラムの回転軸又は前記中間転写ベルトの駆動部材に伝達する上記のトラクション動力伝達装置と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、感光体ドラムや中間転写ベルトの駆動系に、本発明に係るトラクション動力伝達装置を連結することで、ギア駆動の場合に比して感光体ドラムや中間転写ベルトを高精度に回転制御でき、高品質な画像形成を実現できる。
本発明によれば、組み付けを容易にし、機械寿命まで使用可能なトラクション動力伝達装置、及びこれを搭載した画像形成装置を提供することができる。
以下、図面に基づいて、本発明のいくつかの実施形態につき詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るトラクション動力伝達装置Mの外観斜視図である。本実施形態では、トラクション動力伝達装置Mが、モータ1(回転駆動源)の出力回転を減速して出力する減速器である場合を例示する。
トラクション動力伝達装置Mは、筒形状のケーシング2、エンドプレート6(プレート)、軸受プレート7及び出力軸8を含んでいる。ケーシング2の一端はエンドプレート6により閉止されており、ケーシング2の一端には、エンドプレート6に対応する四角形状のフランジ部2aが形成されている。また、フランジ部2aと反対側のケーシング2の他端には、四角形状のフランジ部2bが形成されている。トラクション動力伝達装置Mは、エンドプレート6及び軸受プレート7を介してモータ1(駆動源)に連結されている。
ケーシング2の内部には、動力の入力軸となる太陽ローラ4の一端部が収容されている(図2参照)。太陽ローラ4は、モータ1の出力回転軸に連結され、その中心軸線(第1中心軸線)回りに回転自在に支持されている。エンドプレート6には軸受プレート7が取り付けられ、モータ1はこれらエンドプレート6及び軸受プレート7に対向して配置されている。ケーシング2の内部には潤滑剤(グリス)が充填されており、図11に示す第1ベアリング17は、太陽ローラ4を回転自在に支持するとともに、ケーシング2内に充填されたグリスを封止している。
一方、太陽ローラ4の反対側には、出力軸8がケーシング2の内部から突出している。詳しくは、フランジ部2bの中央にはボス部2cが形成されており、このボス部2c内には第2ベアリング181が配置されている。出力軸8は、該第2ベアリング181と、ケーシング2の内部に配置された第3ベアリング182(図11参照)とを介して、フランジ部2b及びケーシング2に支持されている。第2ベアリング181、第3ベアリング182もまた、出力軸8を回転自在に支持するとともに、ケーシング2内に充填されたグリスを封止している。
図2は、図1のトラクション動力伝達装置を2分割した斜視図である。トラクション動力伝達装置Mの駆動源側(モータ1が取り付けられている側)には、エンドプレート6と、3つの減速ローラ22とが配置されている。一方、ケーシング2の側には、図11に示すように、アウタリング10(押圧部材)、一つの圧縮コイルばね13等が配置されている。
3つの減速ローラ22は、太陽ローラ4の周囲に傾斜した状態で配置されている。これら減速ローラ22は、それぞれ軸部材24に対し2つのベアリング26(請求項の“第1ベアリング”)を介して回転自在に支持されている。軸部材24は、サポート板14を介して、エンドプレート6によって支持されている。なお、減速ローラ22は軸部材24の回りに自転するが、太陽ローラ4の回りに公転はしない。
図3は、エンドプレート6単体の斜視図である。エンドプレート6は、例えばシャーシ材等の樹脂を用いてプレス加工で形成されている。エンドプレート6の中央部分には、太陽ローラ4を挿通させるための孔部6aが穿設されている。この孔部6aの径方向外側には、出力軸8に向けて凸設された環状の位置決め部6bが形成されている。
さらに、この位置決め部6bの径方向外側にも、出力軸8に向けて凸設された環状の支持部6d、6eが形成されている。これら支持部6d、6eは、各軸部材24を受容するスペースをあけてそれぞれ形成され、孔部6aに近接する支持部6dが、外側の支持部6eよりも出力軸8に向けて突出している。これら支持部6d、6eの頂面は、孔部6aの径方向外側に向けて低くなる傾斜面とされている。その傾斜角度αは、例えば10°程度である。さらにエンドプレート6は、位置決め部6bの周方向の一部分を起点として、径方向外側に延びる帯状の延出部6fが備えられている。延出部6fの端部付近には、固定穴6cが穿設されている。
エンドプレート6には、金属製のサポート板14が取り付けられている。図4は、サポート板の斜視図である。サポート板14の中央部分には、位置決め部6bの周縁に嵌合される孔部14bが穿設されている。この孔部14bの径方向外側には、支持部6d、6eに支持される3つの基台14dが、等間隔(120°)で延設されている。3つの基台14dは各々、孔部14bの径方向外側に向けて低くなるように、前記傾斜角度αに合わせて傾斜して形成されている。各基台14dには、軸部材24が圧入される挿入孔が備えられている。各軸部材24は、その基端部が各基台14dの前記挿入孔に圧入された状態で支持されている。
サポート板14は、一対の基台14d、14d間に、上記孔部14bの径方向外側に延びる帯状部14fを備えている。この帯状部14fの端部付近には、固定穴14cが穿設されている。固定穴14cの中心は、エンドプレート6の固定穴6cに一致する。サポート板14に対し、出力軸8側から太陽ローラ4側に向けてビス14eが挿入されると、サポート板14がエンドプレート6に固定される(図5参照)。
図6に示されているように、3つの減速ローラ22は、太陽ローラ4の回転軸線L1(第1中心軸線)に対して所定角度だけ傾斜した3つの周辺軸線L2上であって、太陽ローラ4の周方向で等間隔(120°)に配置されている。すなわち、各減速ローラ22は各軸部材24で支持されているが、これら軸部材24の中心軸線(第2中心軸線;減速ローラ22の回転軸線)が、前記3つの周辺軸線L2に各々合致するように、太陽ローラ4の周囲に3つの減速ローラ22が配置されている。
各減速ローラ22の軸部材24の中心軸線が軸合わせされる周辺軸線L2は、太陽ローラ4の回転軸線L1に対して所定角度だけ傾斜している。その角度は、前記傾斜角度αと同じく、10°程度である。ここで、3つの軸部材24の回転軸線が各々配置される3つの周辺軸線L2は、太陽ローラ4の回転軸線L1の延長線上の同じ1点で交差している。エンドプレート6(サポート板14)は、各軸部材24を、上記のような傾斜状態で保持している。この状態で、3つの減速ローラ22は、いずれもその周面22aが、太陽ローラ4の周面4aに接触されている。
図7に示すように、アウタリング10は、出力軸8の端部(螺合部8a:図11参照)に連結されている。アウタリング10は、筒状の部材であって、出力軸8の端部を収納可能なハウジング部10dと、太陽ローラ4側に向けられる開口を備えた大径部10cとを備えている。アウタリング10は、減速ローラ22を押圧し、減速ローラ22の周面22aを太陽ローラ4の周面に押し付けることで、太陽ローラ4と減速ローラ22との間でトラクションによる動力伝達を可能とするものである。このアウタリング10による減速ローラ22の押圧については、後記で別途詳述する。
図8に示すように、圧縮コイルばね13は、アウタリング10のハウジング部10dの外周側に外嵌され、その一端側が大径部10cの開口背面に当接している。圧縮コイルばね13の他端側は、出力軸8に挿通された板金製のスペーサ15に当接している。アウタリング10は、圧縮コイルばね13の反発力を受けて、減速ローラ22を押圧する。
図9は、スペーサ15の斜視図である。このスペーサ15は、大径部15aと小径部15bとから構成されている。小径部15bは、大径部15aに対し、モータ1から離間する方向に突出している。スペーサ15の中央部分には、出力軸8を挿通させるための孔部15cが、スペーサ15を貫通して穿設されている。
大径部15aの端面15dは、圧縮コイルばね13の他端側に当接する。一方、小径部15bの端面15eは、出力軸8を支持する第3ベアリング182(請求項の“第2ベアリング”)の内輪部分にのみ当接している。本実施形態ではアウタリング10と出力軸8とが一体的に連結される構成であるが、この構成により、圧縮コイルばね13の押圧荷重の総てを、出力軸8を支持する第3ベアリング182の内輪部分に作用させることができる。なお、第3ベアリング182としては、耐軸圧タイプであるアンギュラ型、若しくは円錐コロ型が望ましい。これらのタイプは、ラジアル荷重とアキシアル荷重との合成荷重が負荷可能だからである。
ここで、仮に、圧縮コイルばね13の付勢力が耐合成荷重型のベアリングの内輪と外輪との間の位置に作用した場合には、ベアリングは当該付勢力を支持できず、ベアリングが破損し、長寿命のトラクション動力伝達装置が得られないという問題が生ずる。
しかしながら、本実施形態によれば、圧縮コイルばね13と耐合成荷重型の第3ベアリング182との間にはスペーサ15が配置され、スペーサ15の小径部15bはコイルばね13の付勢力を第3ベアリング182の内輪で支持させている。従って、大きな付勢力を得るべくコイルばね13の径を大きくしても、このコイルばね13の付勢力は第3ベアリング182の内輪に確実に作用する。この結果、第3ベアリング182の破損が回避され、長寿命のトラクション動力伝達装置が得られる。
ここで、太陽ローラ4、減速ローラ22及びアウタリング10の構成材としては、高い硬度を有する材料、特に金型鋼(die steel)と同等以上の硬度を有する材料を用いることが望ましい。例えば、太陽ローラ4としては、高速度鋼(high-speed steel)の一種であるJIS G4403に規定されたSKH系の材料を適切な温度での焼入れ・焼戻し処理したものを用いることができる。減速ローラ22としては、工具鋼(alloy tool steel)の一種であるJIS G4404に規定されたSKD系の材料を適切な温度にて焼入れ処理が施されたものを用いることができる。また、アウタリング10としては、金型鋼の一種のプリハードン鋼であるNAK(大同特殊鋼株式会社のプラスティック金型材の商品
名)を、焼入れ処理を施さずに母材のまま用いることができる。
より具体的には、太陽ローラ4にはSKH51を、減速ローラ22にはSKD11を、アウタリング10にはNAK55(大同特殊鋼株式会社の商品名)を用いることができる。これらの硬度は、マイクロビッカース硬度Hvで、太陽ローラ4が約700程度、減速ローラ22が約520程度、アウタリング10が約450程度である。
ここでは、太陽ローラ4、減速ローラ22、アウタリング10のうち、圧接部分の表面速度の大きな部材から順に、高い硬度を有する材料が用いられている。具体的には、太陽ローラ4、減速ローラ22、アウタリング10の順に高い硬度を有する材料が用いられている。これにより、ワウフラッタの目標値を満足できる寿命は、同じ荷重条件にて総て同材質で構成させた場合に比して約3倍に延長させることができる。従って、焼きつきや磨耗に起因する性能低下を引き伸ばすことができ、耐磨耗性を向上させ得る。
また、太陽ローラ4、減速ローラ22、アウタリング10のうち、圧接部分の表面速度の少なくとも最高値で駆動される部材、より詳しくは太陽ローラ4の表面には、マイクロショットピーニング処理(WPC処理)が施されていることが望ましい。当該処理は、約10μm(1μm=1×10−6m)程度のセラミック或いはガラスを音速で部材の表面に衝突させるものである。これにより、太陽ローラ4の耐磨耗性を向上させることができる。
太陽ローラ4にマイクロショットピーニング処理を施した場合、ワウフラッタの目標値を満足できる寿命は、同じ荷重条件で当該処理が施されていない場合に比して約1.5倍に延長させることができる。従って、トラクション動力伝達装置Mの長寿命を図ることができる。
次に、アウタリング10による減速ローラ22の押圧について説明する。アウタリング10は、圧縮コイルばね13の反発力で付勢され、各減速ローラ22を軸部材24(周辺軸線L2)に沿って押圧し、減速ローラ22と太陽ローラ4との間にトラクションを発生させる。本実施形態によれば、アウタリング10は、周辺軸線L2上でみて、太陽ローラ4の回転軸線L1との間隔を狭める方向へ減速ローラ22を片側から押圧するだけでよい。すなわち、このような方向へ減速ローラ22を押圧すると、周辺軸線L2の傾斜に応じて各減速ローラ22が太陽ローラ4に対して窄まるようにして食い付いていくため、それよって充分なトラクションを発生させることができる。このため、ケーシング2内でアウタリング10は、減速ローラ22よりも奧(出力軸8側)に1つだけ配置されている。
ここで、減速ローラ22の形態を詳細に説明する。図12(A)、(B)は、一つの減速ローラ22の外観を示す斜視図である。減速ローラ22は略円筒体の形状を有し、環状の周面22a、受圧面22b、互いに平行な第1端面22c及び第2端面22dを有する。図12(A)に示される角度では、組み付け状態で減速ローラ22の奧側(第2端面22dの側)にアウタリング10が位置し、手間側(第1端面22cの側)に太陽ローラ4が位置することになる。一方、図12(B)に示される角度では、組み付け状態で減速ローラ22よりも手前側(第2端面22dの側)に上記のアウタリング10が位置し、その反対側(第1端面22cの側)に太陽ローラ4が位置することになる。周辺軸線L2上でみて、第1端面22cが太陽ローラ4の回転軸線L1に近い側となる。
図12(A)に示すように、減速ローラ22は、第1端面22cの側の直径D1よりも、第2端面22dの側の直径D2の方が大きい形状を有している。このため減速ローラ22の周面22aは、直径D1,D2の寸法差に応じてテーパー形状を有している。このようなテーパー形状は、減速ローラ22の回転軸線L2が太陽ローラ4の回転軸線L1に対して傾斜しているため、その傾斜角(例えば10°)に対応して設けられたものである。
さらに、周面22a(第1端面22cと第2端面22dとの間)は、緩やかな曲面形状(断面R形状)に成形されている。減速ローラ22の周面22aが曲面形状を有することで、太陽ローラ4の周面4aに対して減速ローラ22のエッジが当たらない構造となっている。また、曲面形状を持つ周面22aとすることで、減速ローラ22を支持する軸部材24の傾き誤差の影響を抑制することができる。すなわち、軸部材24の傾き角度が公差範囲内(例えば±1度)でばらついたとしても、周面22aが曲面形状であることから、太陽ローラ4の周面4aに対する周面22aの当接状態(当たり位置)に有意な差異は現れにくくなり、トラクション特性を略一定にすることができる。
図12(B)に示すように、減速ローラ22は、アウタリング10に近い第2端面22dの側にボス部22eが設けられており、ボス部22eの周縁部に受圧面22bが形成されている。この受圧面22bは、軸部材24の先端に向かって先細り(テーパー)形状をなしており、さらに本実施形態では、受圧面22bが緩やかな曲面形状(断面R形状)に成形されている。
図11に示すように、アウタリング10の大径部10cの、太陽ローラ4側に向いた開口の内周縁には、曲面形状(断面R形状)の押圧面10bが形成されている。この押圧面10bは、減速ローラ22がエンドプレート6に組み付けられた状態で、3つの減速ローラ22の受圧面22bに接触する。従って、圧縮コイルばね13でアウタリング10が付勢された状態では、押圧面10bが受圧面22bを介して減速ローラ22に対して押圧力を付与する。その結果、減速ローラ22の周面22aが太陽ローラ4の周面4aに押し付けられる。
なお、アウタリング10の大径部10cはケーシング2の内径より僅かに小さく、これらは僅かな隙間をあけて高精度に嵌め合わされる関係にある。また、この大径部10cの略中央部分には第4ベアリング16が組み付けられている。この第4ベアリング16を介して、アウタリング10は太陽ローラ4に回転自在に支持されている。
ここで、アウタリング10と出力軸8とは別部品で構成され、これらアウタリング10と出力軸8とは螺合で連結されている。詳しくは、図11に示すように、出力軸8は、アウタリング10に向けて螺合部8aを有し、この螺合部8aには、出力軸8のトルクを受ける方向に向けて締まる雄ねじが刻設されている。また、出力軸8において、螺合部8aよりも径方向外側には当接面8bが形成されている。
一方、アウタリング10のハウジング部10dには穴部10eが備えられ、該穴部10eには雌ねじが刻設されている。螺合部8aは、穴部10eに螺合される。ハウジング部10dにおいて、当接面8bに対峙する位置には受容部10kが形成されている。この受容部10kは、太陽ローラ4から離間する方向に向けて開口する凹所であり、当接面8bを受容可能に形成されている。この受容部10kよりも径方向外側には凸部10mが配置されており、この凸部10mは出力軸8の周壁8dを囲繞している。
これにより、アウタリング10と出力軸8とを一体形成する場合に比して加工工程が簡略化され、コストの低廉化を図ることができ、アウタリング10と出力軸8との組み付けや分解も容易になる。さらに、出力軸8はその駆動時に締まる方向に向けてハウジング部10dに螺合されているので、組み立て時に十分なトルクで締め付けておけば、実使用時にはその回転方向に対して、例え一瞬でも締め付け不良による回転ムラ(駆動遅れ)が発生しない。この結果、アウタリング10と出力軸8との接続は確実に維持される。
上述した通り、アウタリング10は圧縮コイルばね13の反発力で減速ローラ22を押圧し、その周面22aを太陽ローラ4の周囲に押し付けている。本実施形態では、アウタリング10の押圧面10bを減速ローラ22の受圧面22bに対して強く押し付けることにより、減速ローラ22を軸部材24(周辺軸線L2)に沿って微少移動させることが可能とされている。
すなわち、減速ローラ22を回転自在に支持するベアリング26は、軸部材24上を移動可能に組み付けられており、アウタリング10から減速ローラ22に押圧力が与えられたときに、軸部材24上を減速ローラ22と一体となって周辺軸線L2上に沿って微小移動する。なおベアリング26は、ガタつきが生じないよう、軸部材24に高精度に嵌め合わされている。
従って、軸部材24が配置される周辺軸線L2と太陽ローラ4の回転軸線L1との傾斜に応じて、減速ローラ22は太陽ローラ4に対して径方向に強く押し付けられる。本実施形態では、この押圧力により、潤滑剤の存在下で減速ローラ22の周面22aと太陽ローラ4の周面4aとの間で良好なトラクションが発生される。
続いて、トラクション動力伝達装置Mの組立上の利点並びに動作を説明する。トラクション動力伝達装置Mの組み立て時において、仮に、減速ローラ22が、太陽ローラ4を有する駆動側ではなく、ケーシング2の側に配置されている場合には、ケーシング側と駆動源側との組み付けは、まず、減速ローラ22と太陽ローラ4の周面とが接触し、次いで、この接触状態で太陽ローラ4をケーシング2側に向けて移動させる必要がある。これでは、太陽ローラ4や減速ローラ22に偏磨耗が生じてしまう。
しかしながら、本実施形態によれば、ケーシング2は出力軸8を回転自在に支持し、この出力軸8にはアウタリング10が螺合にて連結されている。一方、モータ1はエンドプレート6を介してケーシング2に連結されている。このプレート6には軸部材24が取り付けられ、各軸部材24には減速ローラ22がそれぞれ回転自在に支持されている。
すなわち、アウタリング10や出力軸8はケーシング2側に配置されているのに対し、減速ローラ22は太陽ローラ4とともに駆動源側に配置されている。このためケーシング側と駆動源側との組み付けに際し、減速ローラ22の周面22aと太陽ローラ4の周面4aとが接触した状態で、太陽ローラ4をケーシング2側に向けて移動させなくて済む。したがって、減速ローラ22がケーシング2側に配置される場合に比して組み立てが容易になるし、太陽ローラ4や減速ローラ22の偏磨耗が防止され、この点でもトラクション動力伝達装置Mの長寿命化に寄与する。また、このように組み立てが容易になることから、これらの分解も容易になり、サービスマンはトラクション動力伝達装置Mを容易にメンテナンスできる。
トラクション動力伝達装置Mが組み立てられた状態では、アウタリング10は圧縮コイルばね13の反発力で、太陽ローラ4の方向へ押し付けられている。アウタリング10が、その押圧面10bで3つの減速ローラ22の受圧面22bを一様に押圧することにより、3つの減速ローラ22は、いずれもベアリング26とともに軸部材24に沿って僅かにスライドする。このとき、各減速ローラ22は、周辺軸線L2上でみて太陽ローラ4の回転軸線L1との間隔を狭める方向に微小移動する。その結果、3つの減速ローラ22が太陽ローラ4の中心(回転軸線L1)へ窄まる方向へ強く押し付けられた状態となり、それ以上、減速ローラ22が移動できなくなると、その位置でアウタリング10も静止する。
この状態で、ケーシング2の内部では各減速ローラ22の周面22aと太陽ローラ4の周面4aとの間(微小隙間)に超高圧力が掛かるので、その微小隙間に挟まれたグリスが弾塑性体としての性質を発揮し、太陽ローラ4の回転時に良好なトラクションを発生させることができる。
このトラクションを利用して3つの減速ローラ22は、太陽ローラ4の回りを公転することなく、太陽ローラ4と逆方向に自転すると、その運動がアウタリング10に伝達される。その結果、アウタリング10が太陽ローラ4とは反対方向に回転する。このときのアウタリング10の回転は出力軸8に伝達される。従って、太陽ローラ4に入力されたトルクを正確な減速比で出力軸8に伝達することができるので、トラクション動力伝達装置Mを減速機として利用することができる。
第1実施形態に係るトラクション動力伝達装置Mを用いた減速機によれば、歯車伝達機構のようにバックラッシュの影響がなく、滑らかなトルクの伝達を可能にする。従って、回転角度を高精度に制御する必要のある機器の動力源として好適である。
さらに本実施形態では、1つのアウタリング10による1方向からの押圧のみで3つの減速ローラ22を全て太陽ローラ4に対して押し付け、適正な押圧力を得ている。したがって、1つのアウタリング10で済み、より少ない部品点数でトラクション動力伝達装置Mを構成することができる。しかも、アウタリング10は出力軸8と一体的に回転可能に構成されているので、圧縮コイルばね13も1つで済む。
また、太陽ローラ4(回転軸線L1)に対する軸部材24(周辺軸線L2)の傾斜角度が極端に大きくない(本実施形態では10°程度である)ことから、軸部材24自体には押圧による影響(曲げモーメント等)がほとんど生じない。したがって、軸部材24に過大な径方向応力が掛かることがないことから、比較的細い軸径で安定したトラクション効果が得られる。
また、ベアリング26と軸部材24とは高精度に嵌め合わされており、減速ローラ22そのものは軸部材24に沿って周辺軸線L2の方向にしか移動できない構造とされている。このため、減速ローラ22そのものが軸部材24に対して傾斜する(ガタつく)ことがなく、その片当たりによる太陽ローラ4の偏摩耗を確実に防止することができる。これにより、トラクション動力伝達装置Mが長期間にわたる耐久性を発揮することができ、画像形成装置等に適用した場合でも、その製品寿命まで機能し続けることができる。
上記第1実施形態においては、軸部材24がサポート板14に、該軸部材24の先端側が拡がっていく方向に傾斜して取り付けられている例を示した。これに代えて、軸部材24の先端がサポート板14への取り付け基端側から窄まる方向に傾斜して取り付けられていてもよい。この場合、各軸部材24に対して上記実施形態とは反対向きに減速ローラ22を嵌め合わせ、さらにアウタリング10を上記実施形態とは反対側(エンドプレート6側)から押し付ける構造とすればよい。
さらに、第1実施形態ではエンドプレート6がシャーシ材で構成されているが、必ずしもこの形態に限定されるものではなく、例えば金属製であっても良い。この場合には、軸部材24を金属製のエンドプレートに直接に圧入できることから、サポート板14を省略することも可能になる。
また、上記実施形態において、ケーシング2の内部で、グリスを強制循環させる循環部材を付設するようにしてもよい。このような循環部材を組み入れることで、ケーシング2内の潤滑剤を強制循環させ、潤滑剤を太陽ローラ4と減速ローラ22との圧接部分に向けて送出させることができる。従って、当該循環部材を有しない場合に比して潤滑剤の劣化が防止され、トラクション動力伝達装置の長寿命化を図ることができる。
[第2実施形態]
図13は、本発明の第2実施形態に係るトラクション動力伝達装置M2の、軸線方向に沿う縦断面図である。図14は、図13の要部拡大図である。第2実施形態では、軸部材24の耐疲労限度を拡大する工夫が施され、また、出力軸8の回転速度を検出するロータリーエンコーダ9が備えられたトラクション動力伝達装置M2を例示する。なお、図13、14において第1実施形態と同じ部分には同じ符号を付しており、これらの部分については説明を省略乃至は簡略化する。
第2実施形態では、減速ローラ22を支持する軸部材24は、金属製のエンドプレート600に固定されている。エンドプレート600の中央部分には孔部61が穿設され、この孔部61に太陽ローラ4が挿通されている。孔部61の径方向外側には、3つの支持部62が形成されている。支持部62は、各軸部材24の基端部221が圧入され、各軸部材24を固定的に支持するための凹部であり、各軸部材24の傾斜(周辺軸線L2の傾斜)に合わせて、太陽ローラ4の回転軸線L1に対して所定角度αだけ傾斜して凹設されている。
第1実施形態と同様に、3つの減速ローラ22は、太陽ローラ4の回転軸線L1に対して所定角度だけ傾斜した3つの周辺軸線L2上であって、太陽ローラ4の周方向で等間隔(120°)に配置されている。各減速ローラ22の軸部材24の回転軸線(周辺軸線L2)の、太陽ローラ4の回転軸線L1に対する傾斜角度αは、例えば10°程度である。全ての軸部材24の回転軸線が配置される周辺軸線L2は、太陽ローラ4の回転軸線L1の延長線上の同じ1点で交差している。エンドプレート600(支持部62)は、各軸部材24を、上記のような傾斜状態で保持している。この状態で、3つの減速ローラ22は、いずれもその周面22aが、太陽ローラ4の周面4aに接触されている。アウタリング10は、減速ローラ22を押圧し、減速ローラ22の周面22aを太陽ローラ4の周面に押し付けることで、太陽ローラ4と減速ローラ22との間でトラクションによる動力伝達を可能としている。
上述した通り、アウタリング10の押圧面10bが減速ローラ22の受圧面22bに対して強く押し付けられることにより、減速ローラ22を軸部材24(周辺軸線L2)に沿って微少移動させる。このとき、周辺軸線L2の太陽ローラ4の回転軸線L1に対する傾斜に応じて、減速ローラ22は太陽ローラ4に対して径方向に強く押し付けられる。この押圧力により、グリスの存在下で減速ローラ22の周面22aと太陽ローラ4の周面4aとの間でトラクションが発生される。
このとき、図14に矢印で示しているように、太陽ローラ4の周面4aから軸部材24に向かう荷重ベクトルF(第1荷重ベクトル)は太陽ローラ4の径方向(回転軸線L1に垂直な方向)に向けて作用する。これに対し、押圧面10bから軸部材24に向かう荷重ベクトルf(第2荷重ベクトル)は太陽ローラ4の径方向から傾いた斜め方向に向けて作用する。
ここで、仮に、荷重ベクトルFと荷重ベクトルfとが軸部材24内の1点で交わらない場合には、軸部材24の中心軸線が配置される周辺軸線L2が回転軸線L1に対して所定角度αだけ傾斜していることから、軸部材24には大きな曲げモーメントが作用する。その結果、軸部材24とエンドプレート600との接合強度に悪影響を及ぼし、長寿命のトラクション動力伝達装置が得られないという問題が生じてしまう。
そこで、第2実施形態では、太陽ローラ4からの荷重ベクトルFとアウタリング10からの荷重ベクトルfとの合点を、軸部材24内の1点に合わせている(図14中の矢印F及び矢印fから各々延びる点線参照)。すなわち、荷重ベクトルFと荷重ベクトルfとは、軸部材24の中心軸線上(断面で言えば重心)で交わっている。これにより、軸部材24に作用する曲げモーメントは非常に低くなり、軸部材24の耐疲労限度が拡大する。この結果、より一層長寿命のトラクション動力伝達装置M2が得られ、より安定した減速機構としてトルク伝達効率の向上に寄与する。
このようなトラクション動力伝達装置M2には、ロータリーエンコーダ9が備えられている。ロータリーエンコーダ9は、ケーシング2の、エンドプレート600が取り付けられる一端側とは反対の他端側と、四角形状のフランジ部2bとの間に配置されている。
ロータリーエンコーダ9は、出力軸8の回転速度を検出し、必要に応じてモータ1(つまり太陽ローラ4)の回転数を制御するために設けられており、一対の光センサユニット91、スリット板92及び保持体93を含む。保持体93は、第2ベアリング181と第3ベアリング182との間において出力軸8に一体的に取り付けられている。スリット板92は、所定の遮光パターンがプリントされた薄い透明なリング円板であり、出力軸8に挿通された状態で、保持体93で固定的に支持されている。従って、出力軸8が回転すると、スリット板92も同じ速度で回転する。
各光センサユニット91は、発光素子と受光素子とを備え、これらがスリット空間911を介して検知光の投受光を行う構成を備える。スリット空間911にはスリット板92の外周近傍部分が実質的に非接触で嵌り込んでいる。光センサユニット91は、支持板912で支持されており、この支持板912はケーシング2に固定されている。このように、光センサユニット91はケーシング2に固定されている一方で、スリット板92は出力軸8に取り付けられている。
光センサユニット91は、スリット空間911にスリット板92を挟んだ状態で、スリット空間911の一方の壁面側に配置された発光素子から検知光を投光し、他方の壁面側に配置された受光素子で前記検知光を受光する。なお、スリット空間911の両壁面とスリット板92との間隔は、最大で0.3mm程度である。出力軸8の回転に伴いスリット板92が回転すると、スリット板92の遮光パターンによって、回転速度に応じたタイミングで検知光が遮光される。従って、例えば遮光タイミングを解析することで、出力軸8の回転数を検知することができる。
以上の通り構成されたトラクション動力伝達装置M2によれば、太陽ローラ4の回転時に、各減速ローラ22の周面22aと太陽ローラ4の周面4aとの間にトラクションを発生させることができる。このトラクションを利用して3つの減速ローラ22は、太陽ローラ4の回りを公転することなく、太陽ローラ4と逆方向に自転し、その運動がアウタリング10に伝達される。その結果、アウタリング10が太陽ローラ4とは反対方向に回転する。このときのアウタリング10の回転が、出力回転として出力軸8から取り出される。そして、出力軸8の回転数は、ロータリーエンコーダ9によって検出され、必要に応じてモータ1(太陽ローラ4)の回転数がフィードバック制御される。
[第3実施形態]
上記で例示したトラクション動力伝達装置には、保守点検の容易性が要求される点にも留意しなければならない。なぜならば、当該装置は高精度な組み付けを要し、その組み付けの僅かなズレや潤滑剤の不足が減速比の精度や製品の寿命に非常に大きな影響を及ぼすからである。第3実施形態では、この点に着目したトラクション動力伝達装置M3を例示する。図15は、本発明の第3実施形態に係るトラクション動力伝達装置M3の、駆動ユニットU1及び減速ユニットU2の分解斜視図、図16は、押圧ユニットU3及び速度検出ユニットU4の分解斜視図である。
トラクション動力伝達装置M3の構成は、概ね第2実施形態のトラクション動力伝達装置M2と同じであり、同じ部分には同じ符号を付しており、これらの部分については説明を省略乃至は簡略化する。
トラクション動力伝達装置M3は、駆動ユニットU1、減速ユニットU2、押圧ユニットU3及び速度検出ユニットU4の4つのユニットを含み、これらのユニット単位で互いに分離可能な構造とされている。駆動ユニットU1は、モータ1(駆動源)、軸受プレート7及び太陽ローラ4を含む。減速ユニットU2は、エンドプレート600、3つの軸部材24及び減速ローラ22を含む。押圧ユニットU3は、ケーシング2の一部(フランジ部2a及び周壁2d)、アウタリング10、圧縮コイルばね13、スペーサ15及び第3ベアリング182を含む。速度検出ユニットU4は、出力軸8の回転を検出するもので、ケーシング2の一部(フランジ部2b及びボス部2c)、第2ベアリング181及びロータリーエンコーダ9を含む。
ケーシング2のフランジ部2aは、エンドプレート600のビス孔601及び軸受プレート7のビス孔701を介して、モータ1に図略のビスで連結可能とされている。これにより、駆動ユニットU1は減速ユニットU2から分離可能である。
また、軸部材24や減速ローラ22はエンドプレート600(減速ユニットU2)に設けられているのに対し、アウタリング10は押圧ユニットU3に設けられている。従って、減速ユニットU2は押圧ユニットU3から分離することができる。
さらに、アウタリング10は、出力軸8に螺合にて連結可能に構成され、また、フランジ部2bは周壁2dにビス201で連結可能に構成されている。このため、押圧ユニットU3は速度検出ユニットU4から分離することができる。
すなわち、駆動ユニットU1、減速ユニットU2、押圧ユニットU3及び速度検出ユニットU4は、それぞれ別個に分離することができる。よって、従来に比して分解が容易なトラクション動力伝達装置M3を提供することができる。この結果、駆動ユニットU1、減速ユニットU2、押圧ユニットU3及び速度検出ユニットU4における各部品の交換や、ケーシング2内のグリスの交換が容易になり、そのサービスマンは各部位の保守点検が容易に実施できる。
[第4実施形態]
図17は、本発明の第4実施形態に係るトラクション動力伝達装置M4において、ケーシング2を取り除いた状態の斜視図、図18は、トラクション動力伝達装置M4の、軸線方向に沿う縦断面図である。これらの図において、第2実施形態のトラクション動力伝達装置M2と同じ部分には同じ符号を付しており、これらの部分については説明を省略乃至は簡略化する。
第2実施形態のトラクション動力伝達装置M2の如き押圧構造を採用した場合、アウタリング10の押圧面10b、並びに減速ローラ22の受圧面22bの磨耗が不可避的に生じてしまう。磨耗が発生すると、圧縮コイルばね13でアウタリング10が付勢されているので(図13参照)、アウタリング10の位置が磨耗分だけ初期位置からモータ1の側へシフトすることになる。
このようなシフトが発生すると、アウタリング10に直結されている出力軸8も移動する。そして、出力軸8に固定されているロータリーエンコーダ9のスリット板92も、出力軸8の軸方向に移動することになる。第2実施形態で説明した通り、スリット板92と、光センサユニット91のスリット空間911の壁面との間隙は最大で0.3mm程度しかない。このため、スリット板92が僅かでも移動すると、スリット空間911の壁面にスリット板92が接触するようになり、スリット板92が削れたり破損したりする不具合が生じる。
この点に鑑みて、第4実施形態では、アウタリング100と出力軸800との連結を、アウタリング100から出力軸800への回転トルクの伝達が可能である一方、減速ローラ22を押圧する方向にアウタリング100が出力軸800の軸方向に沿って移動可能な連結とした例を示す。図18では、その一例として、アウタリング100と出力軸800とが、クラッチ19を介して連結されている例を示している。
クラッチ19は、アウタリング100の回転トルクを出力軸800に伝達可能に、両者を連結するために配置されている。クラッチ19は、軸回りの一方向の回転力を伝達可能なワンウェイクラッチであり、例えば、カム面を備えた外輪と、この外輪の内周側に配置されるコロと、コロを保持する保持器とを備えたワンウェイクラッチを用いることができる。勿論、ロック用のスプラグを用いたワンウェイクラッチや噛み合いクラッチ等の他の摩擦クラッチを採用しても良い。
クラッチ19は、アウタリング100に対して固定的に取り付けられる一方で、出力軸800に対しては、該出力軸800の軸方向にスライド移動可能に外嵌(挿通)されている。詳しくは、アウタリング100のハウジング部10dの内周側にクラッチ19が圧入され、ハウジング部10dの内壁10fとクラッチ19の外輪とが固定的に係合されている。これに対し、クラッチ19の内周面と出力軸800の端部81の外周面811とは、一方向(例えば時計方向)への回転時には、クラッチ19の内周面に配置されているコロと外周面811とが係合するが、他方向(反時計方向)への回転時には、前記コロと外周面811とが係合しない。
従って、アウタリング100が時計方向に回転するとき、クラッチ19を介してアウタリング100から出力軸800へ回転トルクが伝達されるが、アウタリング100が反時計方向に回転するとき、クラッチ19は空転し、アウタリング100は出力軸800の軸方向にスライド移動が可能となる。本実施形態では、アウタリング100が圧縮コイルばね13でモータ1へ向かう方向に付勢されているので、減速ローラ22を太陽ローラ4へ押し付ける方向にアウタリング100が移動可能となる。
なお、出力軸800の周面には係合溝82が設けられている。係合溝82は、第3ベアリング182の配置位置の近傍に設けられ、ケーシング2の一部がこの係合溝82に係合している。従って、出力軸800自体の、その軸方向に沿った移動は規制されている。
ロータリーエンコーダ9は、出力軸800の回転速度を検出し、必要に応じてモータ1(つまり太陽ローラ4)の回転数を制御するために設けられており、一対の光センサユニット91、スリット板92及び保持体93を含む。このロータリーエンコーダ9は、先に第2実施形態で説明したものと同じである。
第4実施形態によれば、アウタリング100はワンウェイクラッチ19を介して出力軸800に連結されているので、アウタリング100の位置シフトに連動して、出力軸800並びにスリット板92が移動することはない。すなわち、クラッチ19は、アウタリング100のハウジング部10dの内周側に圧入されアウタリング100と一体化されていると共に、出力軸800がクラッチ19の軸孔に挿通されている。
このため、クラッチ19のトルク伝達方向にアウタリング100が回転しているとき以外は、クラッチ19及びアウタリング100は、出力軸800の軸方向に移動可能である。しかも、出力軸800の周面には係合溝82が設けられ、出力軸800自体が軸方向に移動することは規制されている。従って、アウタリング100の位置が磨耗分だけモータ1の側へシフトしても、出力軸800並びにスリット板92は不動であり、スリット板92は常に同一平面上で回転でき、スリット空間911の壁面にスリット板92が接触することが抑止されるものである。
次に、第4実施形態の変形例を説明する。図19〜図21は、変形実施形態に係る出力軸800Aとアウタリング100Aとの連結構造を説明するための斜視図である。図19は、出力軸800Aの端部81Aを示す図である。端部81Aには、出力軸800Aの軸方向に延びる凸条812(第1凸条)が、出力軸800Aの周方向に均等間隔を置いて複数突設されている。これら凸条812の間には、出力軸800Aの軸方向に延びる凹条813(第1凹条)が形成されている。
図20は、アウタリング100Aを示す図である。アウタリング100Aは、ハウジング部100dと、大径部100cとを備え、ハウジング部100dには出力軸800Aの端部81Aを収容する孔部100eが形成されている。孔部100eの壁面(ハウジング部100dの内壁)には、出力軸800Aの凸条812及び凹条813に各々嵌め合わせされる複数の凹条106(第2凹条)及び凸条105(第2凸条)が形成されている。
図21は、出力軸800Aとアウタリング100Aとが連結された状態を示す斜視図である。アウタリング100Aのハウジング部100dに出力軸800Aが挿通され、凸条812と凹条106、また凹条813と凸条105が嵌合されている。このため、図21の連結状態において、アウタリング100Aの軸回りの回転トルクは出力軸800Aに伝達される一方で、アウタリング100Aが出力軸800Aの軸方向へスライド移動することが可能である。従って、このような連結構造を、先の実施形態で説明したクラッチ19に代替させることができる。
出力軸800Aの凸条812及び凹条813、アウタリング100Aの凸条105及び凹条106の形状、つまり両者の凹凸かみ合わせの形状は適宜に設定して良い。凹凸加工形状としては、キー溝形状、多角形溝形状、角スプライン形状、インボリュートスプライン形状などを例示することができる。中でも、インボリュートスプライン形状は、自動調芯効果があり、出力軸800Aの回転中心とアウタリング100Aの回転中心とを高精度に合致させることができるので好ましい。
[第5実施形態]
図22は、本発明の第5実施形態に係るトラクション動力伝達装置M5において、ケーシング2を取り除いた状態の斜視図、図23は、トラクション動力伝達装置M5の、軸線方向に沿う縦断面図である。
上記の第4実施形態のように、アウタリング100と出力軸800との連結を、アウタリング100から出力軸800への回転トルクの伝達が可能である一方、減速ローラ22を押圧する方向にアウタリング100が出力軸800の軸方向に沿って移動可能な連結とすれば、ロータリーエンコーダ9のスリット板92の損傷は回避できる。しかし、アウタリング100は圧縮コイルばね13で付勢され減速ローラ22を押圧しているが、アウタリング100が出力軸800の軸方向に移動すると付勢状態も変化するため、減速ローラ22に対する押圧力も変化することになる。
かかる押圧力の変化は、減速ローラ22と太陽ローラ4との間の伝達トルクの変化を招来し、トラクション特性を変化させてしまう不都合を惹起することがある。この場合、アウタリング100が磨耗分だけモータ1の側へシフトするので、圧縮コイルばね13のアウタリング100に対する付勢力が弱くなり、減速ローラ22と太陽ローラ4との間の伝達トルクが低下することになる。
この点に鑑みて、第5実施形態では、圧縮コイルばね13(付勢部材)によるアウタリング100B(押圧部材)の付勢状態を調整する調整機構5を設けた例を示している。アウタリング100Bが出力軸800Bに対して、その軸方向に移動可能に嵌合されている点は、先の第4実施形態と同じである。調整機構5は、アウタリング100Bの前記軸方向の移動に対応して、アウタリング100Bが減速ローラ22を押圧する力を一定に維持させるものである。
アウタリング100Bは、出力軸800Bの端部801にトルク伝達可能に連結されている。端部801は、出力軸800Bの本体部分よりも径小に形成された先端部位である。出力軸800Bの端部801と、アウタリング100Bのハウジング部10dの内周面10fとは、出力軸800Bの軸方向に移動可能に嵌合されている。すなわち、アウタリング100Bの回転トルクが出力軸800Bに伝達可能である一方で、アウタリング100Bは出力軸800B上をスライド移動可能とされている。
第3ベアリング182は、本実施形態では、スペーサ15と調整機構5の押圧円筒53との間に、出力軸800Bの周面802を軸方向に沿って移動可能に配置されている。第3ベアリング182の本来的な役目は出力軸800Bの軸支であるが、本実施形態では、押圧円筒53から押圧力を与えられてスペーサ15をスライド移動させる役目も果たす。スペーサ15の移動によって圧縮コイルばね13の他端131(大径部10cと当接する一端132の反対側)の位置を減速ローラ22に側に接近させることで、圧縮コイルばね13によるアウタリング100Bの付勢状態が調整される。
なお、本実施形態では、出力軸800Bの周面に係合溝83が設けられている。この係合溝83を利用して、例えばEリング(図略)を取り付けることで、出力軸800B自体の、その軸方向に沿った移動が規制されている。
調整機構5は、スリット板92と第3ベアリング182との間に配置され、圧縮コイルばね13によるアウタリング10の付勢状態を調整するために設けられている。図24は、調整機構5の分解斜視図、図25は、調整機構5がケーシング2内に組み付けられた状態を示す軸方向断面図である。調整機構5は、出力軸800B上に順次配置される、固定蓋51、スライダ52及び押圧円筒53を含む。
固定蓋51は、アウタリング100Bの配置方向に開口する第1キャビティ510を備えた、短辺と長辺とを有する立方体である。第1キャビティ510は、スライダ52を収容可能な容積を有する。この他、固定蓋51は、押圧力調整ビス511の中間部が螺合されるビス孔512と、押圧円筒53の軸方向の移動をガイドするガイド条513と、出力軸800Bを貫通させる第1軸孔514とを備えている。この固定蓋51は、図略のネジ等により、ケーシング2の取り付け面2dに固定的に取り付けられる。
スライダ52は、第1キャビティ510内において出力軸800Bの軸方向と直交する方向にスライド移動するもので、押圧円筒53に対向する第1傾斜面521と、固定蓋51の第1キャビティ底板515と対向する水平面522と、押圧力調整ビス511の先端部が収容されるビス受け孔523とを含む。このスライダ52も、アウタリング100Bの配置方向に開口する第2キャビティ520を有し、その第2キャビティ底板525には、出力軸800Bを貫通させる第2軸孔524が穿孔されている。この第2軸孔524は、一方向(図25では上下方向)の径が出力軸800Bの外径より長い長孔である。
押圧円筒53は、出力軸800Bの軸方向に移動可能に出力軸800Bに挿通される部材であって、出力軸800Bを貫通させる第3軸孔530と、スライダ52と対向し第1傾斜面521に対応した傾斜を有する第2傾斜面531と、第3ベアリング182と対向する環状凸条532と、固定蓋51のガイド条513に嵌め込まれるガイド凹条533とを備える。調整機構5が組み付けられた状態では、圧縮コイルばね13の反発力によって、第2傾斜面531とスライダ52の第1傾斜面521とは互いに接触する。
第3ベアリング182は、出力軸800Bを回転自在に支持する部材であり、図25に示すように、外輪183と、内輪184と、両輪の間で保持されるベアリング玉185を備えるアンギュラベアリングである。環状凸条532は、図25に示すように、外輪183に当接されている。また、内輪184は、スペーサ15の小径部分が当接されている。
このように構成された調整機構5において、スライダ52の出力軸800Bの軸方向と直交する方向への移動が、押圧円筒53をアウタリング100Bの配置方向に近接する方向に移動させ、第3ベアリング182を介して圧縮コイルばね13の他端131を支持するスペーサ15を移動させる。スペーサ15の移動によって、圧縮コイルばね13の他端131の位置はアウタリング100Bの側に接近することとなり、圧縮コイルばね13によるアウタリング100Bの付勢力を強くすることができる。
詳述すると、ビス孔512に螺合された押圧力調整ビス511が回され、図25の矢印aで示すように出力軸800Bに近づく方向に移動すると、スライダ52のビス受け孔523が押圧されて矢印b方向に移動する。ここで、スライダ52の水平面522は、ケーシング2に固定されている固定蓋51の第1キャビティ底板515に接している一方で、第1傾斜面521は、圧縮コイルばね13の反発力で付勢された押圧円筒53の第2傾斜面531が接している。従って、スライダ52が矢印b方向へ強制的に移動されると、第2傾斜面531が第1傾斜面521に押圧され、圧縮コイルばね13の反発力に抗って押圧円筒53を矢印c方向に移動させる。
押圧円筒53の矢印c方向への移動により、環状凸条532が第3ベアリング182の外輪183を押圧し、第3ベアリング182を矢印d方向に移動させる。これにより、スペーサ15が出力軸800B上を移動し、圧縮コイルばね13の他端131の位置がアウタリング100Bの側に接近する。
従って、アウタリング100Bの押圧面10b、並びに減速ローラ22の受圧面22bに磨耗が生じ、アウタリング100Bがモータ1側に移動することによって、圧縮コイルばね13のアウタリング100Bに対する付勢力が弱くなっても、押圧力調整ビス511を適宜回してスペーサ15の位置を磨耗移動分だけシフトさせることで、付勢力を回復させることができる。これにより、減速ローラ22と太陽ローラ4との間におけるトラクション動力伝達特性を、初期設定状態に維持することが可能となる。
続いて、第5実施形態の変形実施形態に係る調整機構5Aについて説明する。図26は、調整機構5Aの分解斜視図であり、図27(A)、(B)は、調整機構5Aの作用を説明する側面図、図28は、調整機構5Aがケーシング2内に組み付けられた状態を示す軸方向断面図である。
調整機構5Aは、出力軸800B上に順次配置される、第2固定蓋54、回転スライダ55及び第2押圧円筒56を含む。先の調整機構5では、スライダ52を軸方向と直交する方向に直線運動させる例を示したが、この調整機構5Aでは、回転スライダ55を軸回りに回転運動させることで、スペーサ15を移動させる例を示す。
第2固定蓋54は、円筒部541と底板540Bとを備え、アウタリング100Bの配置方向に開口する第3キャビティ540を備えた円筒体である。円筒部541の周方向には、該円筒部541の一部を切り欠いて形成したスリット部543が設けられ、そのスリット部543の形成により細幅となった細幅部542に、一定間隔をおいて周方向に配列された複数の第2ビス孔544が穿孔されている。また、円筒部541の内周面には、押圧円筒56の軸方向の移動をガイドする第2ガイド条545が備えられ、底板540Bには出力軸8を貫通させる第4軸孔546が備えられている。この第2固定蓋54は、図略のネジ等により、ケーシング2の取り付け面2dに固定的に取り付けられる。
回転スライダ55は、第2固定蓋54の第3キャビティ540内に収容されるスライダ本体部551と、スライダ本体部551から延出されたアーム部554と、アーム部554の突出先端に設けられたヘッド部555とを含んでいる。スライダ本体部551は半円筒体であり、第2押圧円筒56に対向して連接された2段の第1円弧斜面552及び第2円弧斜面553を有する。アーム部554は、第2固定蓋54のスリット部543を貫通している。ヘッド部555は、円筒部541の外周面よりも外側に突出しており、第3ビス孔556が穿孔されている。第2固定蓋54と回転スライダ55との組み付け状態において、第3ビス孔556と第2ビス孔544とは位置合わせされ、固定ビス557がこれらビス孔556、544に螺合される。
第2押圧円筒56は、出力軸800Bの軸方向に移動可能に出力軸800Bに挿通される部材であって、出力軸800Bを貫通させる第5軸孔560と、回転スライダ55と対向し第1円弧斜面552及び第2円弧斜面553に対応した傾斜を有する第3円弧斜面561及び第4円弧斜面562(接触面)と、第3ベアリング182と対向する環状凸条563と、固定蓋51の第2ガイド条545に嵌め込まれるガイド凹条564とを備える。調整機構5Aが組み付けられた状態では、圧縮コイルばね13の反発力によって、第1円弧斜面552及び第2円弧斜面553と第3円弧斜面561及び第4円弧斜面562とは互いに接触する。
このように構成された調整機構5Aにおいて、図27(A)に示すように、回転スライダ55の第1円弧斜面552と第2押圧円筒56の第3円弧斜面561、また第2円弧斜面553と第4円弧斜面562が、それぞれ全長に亘って接している状態が、回転スライダ55と第2押圧円筒56とが最も接近している状態である。このとき、回転スライダ55における円弧斜面間に存在する第1段差部558と、第2押圧円筒56の円弧斜面間に存在する第2段差部565との間の隙間も密である。
この状態から、矢印eで示すようにスライダ本体部551を軸回りに回転させると、図27(B)に示すように、第1円弧斜面552及び第2円弧斜面553に第3円弧斜面561及び第4円弧斜面562が各々ガイドされて、第1段差部558と第2段差部565との間が離間する。ここで、回転スライダ55の背面559が、ケーシング2に固定されている第2固定蓋54の底板540Bに接しているため、回転スライダ55の軸方向位置は不動である。従って、第2押圧円筒56が矢印fの方向(出力軸800Bの軸方向)に移動することになる。
圧縮コイルばね13によるアウタリング100Bの付勢力を調整するときは、ユーザは、第2固定蓋54を回転させ、第3ビス孔556と位置合わせされる第2ビス孔544を変更し、固定ビス557で固定する。第2ビス孔544の配置ピッチは、第2押圧円筒56を移動させる分解能に応じて選定される。例えば、図27(A)から(B)への移行を最低移動量とするならば、隣接する第2ビス孔544のピッチをこれに応じて設定すればよい。
第2押圧円筒56の矢印fへの移動によって、環状凸条563が第3ベアリング182の外輪183を押圧し、第3ベアリング182を移動させる。これにより、スペーサ15が出力軸800B上を移動し、圧縮コイルばね13の他端131の位置をアウタリング100Bの側に接近させることができる。従って、この調整機構5Aによっても、先の調整機構5と同様に圧縮コイルばね13の付勢力を調整できる。
第5実施形態に係るトラクション動力伝達装置M5によれば、調整機構5、5Aによって圧縮コイルばね13によるアウタリング100Bの付勢状態を調整できるので、減速ローラ22と太陽ローラ4との間におけるトラクション動力伝達特性を、初期設定状態に維持することができる。
[画像形成装置としての実施形態]
上記で説明したトラクション動力伝達装置M〜M5が好適に適用される機器の一つとして、フルカラー画像形成装置を例示することができる。図29は、フルカラー画像形成装置の一例であるタンデム方式のカラープリンタ3の全体構成を示した概略断面図である。
カラープリンタ3は、筐体構造を有する装置本体3a内に、用紙Pを給紙する給紙部32と、この給紙部32から給紙された用紙Pを搬送しながら当該用紙Pに画像を転写する画像形成部33と、この画像形成部33で用紙Pに転写された画像に対して定着処理を施す定着部34とが備えられている。装置本体3aの上面には、定着部34で定着処理の施された用紙Pが排紙される排紙部35が設けられている。
給紙部32は、用紙Pを貯留する給紙カセット321、ピックアップローラ322、給紙ローラ323,324,325、及びレジストローラ326を備えている。画像形成部33は、画像形成ユニット37と、この画像形成ユニット37によってその表面にトナー像が1次転写される中間転写ベルト311と、この中間転写ベルト311上のトナー像を給紙カセット321から送り込まれた用紙Pに2次転写させるための2次転写ローラ312とを備えている。
画像形成ユニット37は、上流側(図29では左側)から下流側に向けて順次配設されたブラック用ユニット37K、イエロー用ユニット37Y、シアン用ユニット37C、及びマゼンタ用ユニット37Mを備えている。各ユニット37K,37Y,37C及び37Mは、それぞれの中央位置に像担持体としての感光体ドラム371を含む。感光体ドラム371は、図中の反時計方向に回転駆動される。各感光体ドラム371の周囲には、帯電器、露光装置、現像装置、クリーニング装置及び除電器等が、回転方向上流側から順に各々配置されている。
中間転写ベルト311は、無端状のベルト状回転体であって、表面側が各感光体ドラム371の周面にそれぞれ当接するように、駆動ローラ313、ベルト支持ローラ314、バックアップローラ315、一次転写ローラ316及びテンションローラ317に架け渡されている。中間転写ベルト311は、各感光体ドラム371と対向配置された一次転写ローラ316によって感光体ドラム371に押圧された状態で、前記複数のローラによって無端回転する。
各感光体ドラム371上に形成されたトナー像は、駆動ローラ313の駆動により矢符(時計回り)方向に周回する中間転写ベルト311に重ね塗り状態で順次転写(1次転写)され、フルカラートナー像が形成される。このフルカラートナー像は、2次転写ローラ312とバックアップローラ315とのニップ部において、用紙Pに二次転写される。フルカラートナー像が転写された用紙Pは、定着部34で定着処理が施された後、排紙部35へ排紙される。
このようなカラープリンタ3において、回転駆動が必要な部品の駆動系に、上記で説明したトラクション動力伝達装置M〜M5を接続することができる。とりわけ、画像形成部33の駆動部品、例えば感光体ドラム371や中間転写ベルト311の駆動に、トラクション動力伝達装置M〜M5を適用することが望ましい。感光体ドラム371の回転軸や中間転写ベルト311を駆動する駆動ローラ313(駆動部材)に、トラクション動力伝達装置M〜M5を介してモータD(駆動源)の回転駆動力を伝達するようにすれば、ギア駆動の場合に比して、伝達ロスや駆動ムラが防止されて高品質な画像形成を実現できる。さらに、モータとしてステッピングモータを用いる場合には、そのパルス制御に応じて、感光体ドラム371等の回転角度が高精度に制御することができ、極めて高品質な画像形成を実現できる。
本発明の第1実施形態に係るトラクション動力伝達装置の外観斜視図である。 図1のトラクション動力伝達装置を2分割した斜視図である。 エンドプレートの斜視図である。 サポート板の斜視図である。 エンドプレートに、サポート板が取り付けられた状態の斜視図である。 エンドプレートに、太陽ローラ及び減速ローラが取り付けられた状態の斜視図である。 図6の減速ローラに対してアウタリングが取り付けられた状態の斜視図である。 図7のアウタリングに圧縮コイルバネが取り付けられた状態の斜視図である。 スペーサの斜視図である。 図8の出力軸にベアリングが取り付けられた状態の斜視図である。 上記トラクション動力伝達装置の軸線方向に沿う縦断面図である。 (A)、(B)は、減速ローラの形態を詳細に示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るトラクション動力伝達装置の、軸線方向に沿う縦断面図である。 図13の要部拡大図である。 本発明の第3実施形態に係るトラクション動力伝達装置の、駆動ユニット及び減速ユニットの分解斜視図である。 第3実施形態に係るトラクション動力伝達装置の、押圧ユニット及び速度検出ユニットの分解斜視図である。 本発明の第4実施形態に係るトラクション動力伝達装置において、ケーシングを取り除いた状態の斜視図である。 第4実施形態に係るトラクション動力伝達装置の、軸線方向に沿う縦断面図である。 第4実施形態の変形実施形態に係る出力軸の端部を示す斜視図である。 第4実施形態の変形実施形態に係るアウタリングを示す斜視図である。 図19の出力軸と図20のアウタリングとが連結された状態を示す斜視図である。 本発明の第5実施形態に係るトラクション動力伝達装置において、ケーシングを取り除いた状態の斜視図である。 第5実施形態に係るトラクション動力伝達装置の、軸線方向に沿う縦断面図である。 調整機構の分解斜視図である。 調整機構がケーシング内に組み付けられた状態を示す軸方向断面図である。 第5実施形態の変形実施形態に係る調整機構の分解斜視図である。 (A)、(B)は、図26に示す調整機構の作用を説明する側面図である。 図26に示す調整機構がケーシング内に組み付けられた状態を示す軸方向断面図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略断面図である。
1 モータ(回転駆動源)
2 ケーシング
4 太陽ローラ
6 エンドプレート(プレート)
8 出力軸
9 ロータリーエンコーダ
10 アウタリング(押圧部材)
10b 押圧面
13 圧縮コイルばね(付勢部材)
14 遊星キャリア(案内部材)
182 第3ベアリング(第2ベアリング)
22 減速ローラ
24 軸部材
24A 第1軸部材
24B 第2軸部材
26 ベアリング(第1ベアリング)

Claims (18)

  1. 出力軸と、
    第1中心軸線を持ち、この第1中心軸線回りに回転自在な太陽ローラと、
    第2中心軸線を持ち、前記第1中心軸線に対して所定角度だけ傾斜した周辺軸線上に前記第2中心軸線が合致するように配置される複数の軸部材と、
    前記複数の軸部材を、それぞれ前記所定角度だけ傾斜した状態で保持するプレートと、
    前記第2中心軸線回りに回転自在に前記各軸部材にそれぞれ支持され、前記太陽ローラの周面に沿って配置された複数の減速ローラと、
    前記出力軸に連結され、前記太陽ローラの周面に前記減速ローラを押し付け、前記太陽ローラと前記減速ローラとの間においてトラクションによる動力伝達を可能にする押圧部材と、を備え
    前記押圧部材は、前記減速ローラを前記太陽ローラに向けて押圧する押圧面を有し、
    前記押圧面から前記軸部材に向かう第1荷重ベクトルと、前記太陽ローラの周面から前記軸部材に向かう第2荷重ベクトルとは、前記軸部材内の1点で交わることを特徴とするトラクション動力伝達装置。
  2. 請求項1に記載のトラクション動力伝達装置において、
    前記押圧部材は、前記周辺軸線上でみて、前記第1中心軸線との間隔を狭める方向へ前記減速ローラを押圧することを特徴とするトラクション動力伝達装置。
  3. 請求項1又は2に記載のトラクション動力伝達装置において、
    前記減速ローラは、前記軸部材上をスライド移動可能であることを特徴とするトラクション動力伝達装置。
  4. 請求項3に記載のトラクション動力伝達装置において、
    前記軸部材の回りに前記減速ローラを回転自在に支持し、前記押圧部材から前記減速ローラに押圧力が与えられたときに、前記軸部材上を前記減速ローラとともに前記周辺軸線に沿って移動する第1ベアリングをさらに備えることを特徴とするトラクション動力伝達装置。
  5. 請求項4に記載のトラクション動力伝達装置において、
    前記押圧部材を前記減速ローラに近接する方向に付勢する付勢部材をさらに備え
    記減速ローラは、前記押圧面で押圧される受圧面を有し、
    付勢された前記押圧部材の前記押圧面が前記受圧面を押圧することで、前記減速ローラが前記軸部材上を微小移動することを特徴とするトラクション動力伝達装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のトラクション動力伝達装置において、
    全ての前記軸部材が、前記第1中心軸線上の同じ1点で交差する周辺軸線上に配置されていることを特徴とするトラクション動力伝達装置。
  7. 請求項1に記載のトラクション動力伝達装置において、
    前記第1荷重ベクトルと前記第2荷重ベクトルとは、前記軸部材の第2中心軸線上で交わることを特徴とするトラクション動力伝達装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のトラクション動力伝達装置において、
    互いに圧接される前記太陽ローラ、前記減速ローラ、及び前記押圧部材の各部材として、圧接部分の表面速度の大きな部材から順に、高い硬度を有する材料が用いられていることを特徴とするトラクション動力伝達装置。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のトラクション動力伝達装置において、
    互いに圧接される前記太陽ローラ、前記減速ローラ、及び前記押圧部材の各部材として、少なくとも金型鋼と同等以上の硬度を有する材料が用いられており、
    これら各部材のうち、圧接部分の表面速度の少なくとも最高値で駆動される部材の表面には、マイクロショットピーニング処理が施されていることを特徴とするトラクション動力伝達装置。
  10. 出力軸と、
    第1中心軸線を持ち、この第1中心軸線回りに回転自在な太陽ローラと、
    第2中心軸線を持ち、前記第1中心軸線に対して所定角度だけ傾斜した周辺軸線上に前記第2中心軸線が合致するように配置される複数の軸部材と、
    前記複数の軸部材を、それぞれ前記所定角度だけ傾斜した状態で保持するプレートと、
    前記第2中心軸線回りに回転自在に前記各軸部材にそれぞれ支持され、前記太陽ローラの周面に沿って配置された複数の減速ローラと、
    前記出力軸に連結され、前記太陽ローラの周面に前記減速ローラを押し付け、前記太陽ローラと前記減速ローラとの間においてトラクションによる動力伝達を可能にする押圧部材と、を備え、
    前記押圧部材と前記出力軸とが螺合により連結され、
    該出力軸は、前記押圧部材に対して、その回転駆動時に締まる方向に向けて螺合されることで連結されていることを特徴とするトラクション動力伝達装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のトラクション動力伝達装置において、
    前記太陽ローラを回転駆動する駆動源をさらに備え、
    前記駆動源及び前記太陽ローラを含む駆動ユニットと、
    前記プレート、前記複数の軸部材及び前記減速ローラを含む減速ユニットと、
    前記押圧部材を含む押圧ユニットと、
    が、ユニット単位で互いに分離可能な構造とされていることを特徴とするトラクション動力伝達装置。
  12. 請求項11に記載のトラクション動力伝達装置において、
    前記出力軸の回転を検出する速度検出ユニットをさらに備え、
    前記速度検出ユニットは、前記押圧ユニットに対して分離可能とされていることを特徴とするトラクション動力伝達装置。
  13. 出力軸と、
    第1中心軸線を持ち、この第1中心軸線回りに回転自在な太陽ローラと、
    第2中心軸線を持ち、前記第1中心軸線に対して所定角度だけ傾斜した周辺軸線上に前記第2中心軸線が合致するように配置される複数の軸部材と、
    前記複数の軸部材を、それぞれ前記所定角度だけ傾斜した状態で保持するプレートと、
    前記第2中心軸線回りに回転自在に前記各軸部材にそれぞれ支持され、前記太陽ローラの周面に沿って配置された複数の減速ローラと、
    前記出力軸に連結され、前記太陽ローラの周面に前記減速ローラを押し付け、前記太陽ローラと前記減速ローラとの間においてトラクションによる動力伝達を可能にする押圧部材と、
    前記出力軸を回転自在に支持する第2ベアリングと、
    前記押圧部材と前記第2ベアリングとの間に配置され、前記押圧部材が前記減速ローラを押圧する方向に前記押圧部材を付勢する付勢部材と、
    その片面側が前記第2ベアリングと接し、他面側が前記付勢部材と接するスペーサと、を備えることを特徴とするトラクション動力伝達装置。
  14. 出力軸と、
    第1中心軸線を持ち、この第1中心軸線回りに回転自在な太陽ローラと、
    第2中心軸線を持ち、前記第1中心軸線に対して所定角度だけ傾斜した周辺軸線上に前記第2中心軸線が合致するように配置される複数の軸部材と、
    前記複数の軸部材を、それぞれ前記所定角度だけ傾斜した状態で保持するプレートと、
    前記第2中心軸線回りに回転自在に前記各軸部材にそれぞれ支持され、前記太陽ローラの周面に沿って配置された複数の減速ローラと、
    前記出力軸に連結され、前記太陽ローラの周面に前記減速ローラを押し付け、前記太陽ローラと前記減速ローラとの間においてトラクションによる動力伝達を可能にする押圧部材と、
    前記出力軸に固定されるスリット板と、
    前記出力軸の回転により回転状態にあるスリット板を間に挟んで光の投受光を行う光センサと、を備え、
    前記押圧部材と前記出力軸との連結は、前記押圧部材から前記出力軸への回転トルクの伝達が可能である一方、前記減速ローラを押圧する方向に前記押圧部材が前記出力軸の軸方向に沿って移動可能な連結であることを特徴とするトラクション動力伝達装置。
  15. 請求項14に記載のトラクション動力伝達装置において、
    前記押圧部材と前記出力軸との連結のために用いられるクラッチをさらに備え、
    前記押圧部材は、前記出力軸の一部を収容可能なハウジング部を有し、
    前記クラッチは、前記出力軸の軸方向にスライド移動可能に前記出力軸へ外嵌される一方で、前記ハウジング部の内壁に固定的に取り付けられていることを特徴とするトラクション動力伝達装置。
  16. 請求項14に記載のトラクション動力伝達装置において、
    前記押圧部材は、前記出力軸の一部を収容可能なハウジング部を有し、
    前記出力軸の一部には、該出力軸の軸方向に延びる第1凸条又は第1凹条が形成され、
    前記ハウジング部の内壁には、前記第1凸条又は第1凹条に嵌め合わせされる第2凹条又は第2凸条が形成されていることを特徴とするトラクション動力伝達装置。
  17. 出力軸と、
    第1中心軸線を持ち、この第1中心軸線回りに回転自在な太陽ローラと、
    第2中心軸線を持ち、前記第1中心軸線に対して所定角度だけ傾斜した周辺軸線上に前記第2中心軸線が合致するように配置される複数の軸部材と、
    前記複数の軸部材を、それぞれ前記所定角度だけ傾斜した状態で保持するプレートと、
    前記第2中心軸線回りに回転自在に前記各軸部材にそれぞれ支持され、前記太陽ローラの周面に沿って配置された複数の減速ローラと、
    前記出力軸に連結され、前記太陽ローラの周面に前記減速ローラを押し付け、前記太陽ローラと前記減速ローラとの間においてトラクションによる動力伝達を可能にする押圧部材と、
    前記押圧部材が前記減速ローラを押圧する方向に前記押圧部材を付勢する付勢部材と、
    前記出力軸に固定されるスリット板と、
    前記出力軸の回転により回転状態にある前記スリット板を間に挟んで光の投受光を行う光センサと、
    前記付勢部材による前記押圧部材の付勢状態を調整する調整機構と、を備え、
    前記押圧部材は前記出力軸に対して、その軸方向に移動可能に嵌合され、
    前記調整機構は、前記押圧部材の前記軸方向の移動に対応して、前記押圧部材が前記減速ローラを押圧する力を一定に維持させることを特徴とするトラクション動力伝達装置。
  18. 少なくとも感光体ドラム、又は感光体ドラム及び中間転写ベルトを含む画像形成部と、
    前記感光体ドラムを、又は感光体ドラム及び中間転写ベルトの少なくとも一方を駆動する駆動力を発生する駆動源と、
    前記駆動源の駆動力を、前記感光体ドラムの回転軸又は前記中間転写ベルトの駆動部材に伝達する請求項1〜17のいずれかに記載のトラクション動力伝達装置と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
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