JP5063663B2 - 帯電ローラ、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

帯電ローラ、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Download PDF

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Description

本発明は、接触帯電により被帯電体を帯電する帯電ローラ、プロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
電子写真装置の感光体を帯電する接触帯電に用いる帯電ローラとして、特許文献1には、表面層にカーボンブラックを分散した樹脂で形成された樹脂粒子(以後、CB分散樹脂粒子ともいう。)を含有したものが開示されている。
特開2007−127777号公報
本発明者らは、上記の従来技術に基づき、CB分散樹脂粒子を含有し、かつ、該CB分散樹脂粒子に由来する凸部を表面に有する表面層を備えた帯電ローラについて検討した。その結果、当該凸部を生じさせているCB分散樹脂粒子は、カーボンブラックによって導電化されているため放電を生じやすい。そのため、このような帯電ローラは、使用に伴って、その表面にトナーや外添剤が付着した場合でも安定した帯電性能を発揮することを見出した。その一方で、このような帯電ローラを用いた帯電工程を経て形成された電子写真画像に「かぶり」が生じてしまうことがあることを見出した。「かぶり」は、感光体上の潜像が形成されていない領域である非潜像部にトナーが付着し、非潜像部を意図せずして現像することに起因し、非潜像部が白色度で数%程度高くなる画像の高濃度化を来たす現象である。
そこで、本発明の課題は、安定した帯電性能を有すると共に、電子写真画像における「かぶり」の発生を抑制することができる帯電ローラを提供することにある。また、高品位な電子写真画像を安定して提供可能なプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
本発明は、導電性支持体と、表面層とを有する帯電ローラであって、該表面層は、バインダーと、該バインダーに分散されたカーボンブラックを含有する樹脂粒子と、該バインダーに分散された黒鉛粒子とを含み、かつ、該表面層は、その表面に該樹脂粒子に由来する凸部と、該黒鉛粒子に由来する凸部とを有し、該黒鉛粒子に由来する凸部に隣接する3つの樹脂粒子に由来する凸部の各頂点を含む平面とのなす距離が正である黒鉛粒子に由来する凸部の数が、黒鉛粒子に由来する凸部の総数に対し80%以上であることを特徴とする帯電ローラに関する。
また、本発明は、上記帯電ローラと電子写真感光体とを具備していることを特徴とする電子写真装置や、上記帯電ローラと電子写真感光体とを具備し、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジに関する。
本発明の帯電ローラは、安定した帯電性能を有し、表面への付着物の付着による感光体の帯電不良に起因する横スジ画像の発生を抑制し、更に、かぶりの発生を抑制できる。本発明のプロセスカートリッジや、電位写真装置は、大量出力に対しても感光体の安定した帯電を図り、高画質化、高速化、長寿命化を図ることができる。
本発明の帯電ローラの放電状態を従来例との比較において示す説明図である。 本発明の帯電ローラの表面層の表面の構成を示す説明図である。 本発明の帯電ローラの導電性測定装置の一例を示す構成図である。 本発明の帯電ローラの一例を示す側面図である。 本発明の電子写真装置の一例を示す概略構成図である。 本発明のプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
本発明者らは、CB分散樹脂粒子に由来する凸部を表面に有する帯電ローラの使用によって電子写真画像に「かぶり」が発生する原因について検討した。
図1(b)は、CB分散樹脂粒子に由来する凸部(以降「CB分散樹脂粒子凸部」ともいう。)を表面に有する帯電ローラと電子写真感光体(以降「感光体」ともいう。)とのニップ部での放電状態を表した模式図である。表面層101にCB分散樹脂粒子103を含有する帯電ローラで、感光体105を帯電する。放電は物体間の距離と物体の導電性に影響されることから、CB分散樹脂粒子凸部107と感光体105間に生じる放電111と、CB分散樹脂粒子が存在しない平面部109と感光体105間に生じる放電113とは、その強さが大きく異なる。そのため、感光体105の表面には、CB分散樹脂粒子凸部107間の放電111によって帯電された領域115と、平面部109間の放電113によって帯電された領域117との間に大きな電位差が生じる。この電位差によってこれらの領域間に局所電界119が生じる。このような局所電界が生じた感光体に、潜像を形成し現像を行うと、荷電粒子であるトナー120は局所電界119にトラップされ、感光体の表面を移動して非潜像部にもトナーが付着し、電子写真画像にかぶりを生じると考えられる。
そして、このようなかぶり発生の原因を勘案し、CB分散樹脂粒子凸部からの良好な放電を維持しつつ、CB分散樹脂粒子凸部の間の平面部からの放電との差に起因する局所電界を弱めることにより、かぶりの発生を抑制できると考えた。そこで、帯電ローラの平面部109に、カーボンブラックより高導電性の黒鉛粒子を用い、CB分散樹脂粒子凸部の高さより低い高さを有する黒鉛粒子に由来する凸部(以降「黒鉛粒子凸部」ともいう。)を形成した帯電ローラを作製した。得られた帯電ローラは優れた帯電性能を有し、これを用いて形成した電子写真画像において、かぶりの発生が抑制されることの知見を得た。
本発明に係る帯電ローラを用いることにより、電子写真画像のかぶりの発生を抑制できる理由は以下のように考えられる。図1(a)は、本発明に係る帯電ローラと感光体とで形成されるニップ部における放電現象を表した模式図である。帯電ローラの表面層201は、CB分散樹脂粒子103と、高導電性の黒鉛粒子203とを含み、大部分の黒鉛粒子凸部205がCB分散樹脂粒子凸部107より感光体105の表面に近づかないように構成されている。黒鉛粒子凸部205からは、CB分散樹脂粒子凸部107からの放電強度111ほど強くはないものの、図1(b)の平面部109からの電子写真感光体への放電113よりも強い放電207が発生する。そのため、電子写真感光体105の表面には、図1(b)に示したような電位差を有する2つの領域115及び117が形成されることを抑制できる。すなわち、電子写真感光体表面に形成される局所電界209の強度を弱めることができる。その結果、電子写真感光体の表面内でのトナー120の移動量を小さく抑えることができ、非潜像領域へのトナーの付着を抑制できるものと考えられる。
本発明に係る帯電ローラについて以下にその構成を説明する。本発明に係る帯電ローラは導電性支持体と、表面層とを有する。
<導電性支持体>導電性支持体の材質としては、例えば、鉄、銅、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属やその合金を挙げることができる。
<表面層>
表面層は、バインダーと、該バインダーに分散されたカーボンブラックを含有する導電性の樹脂粒子(CB分散樹脂粒子)と黒鉛粒子とを含む。また、表面層はその表面に、CB分散樹脂粒子に由来する凸部(CB分散樹脂粒子凸部)と、黒鉛粒子に由来する凸部(黒鉛粒子凸部)とを有する。
そして、黒鉛粒子凸部については、それに隣接する3つのCB分散樹脂粒子凸部の各頂点を含む平面とのなす距離が正であるものが、黒鉛粒子凸部の総数に対し80%以上である。ここで、ある黒鉛粒子凸部について、それに隣接する3つのCB分散樹脂粒子凸部の各頂点を含む平面とのなす距離が「正」であるとは以下のように定義する。すなわち、当該黒鉛粒子凸部に隣接する3つのCB分散樹脂粒子凸部の各頂点を含む平面より、当該黒鉛粒子凸部の頂点が低い位置にあることである。
このような構成を採用することの技術的な意義の1つは、黒鉛粒子凸部が、電子写真感光体の表面に対して接触することを抑制する点にある。すなわち、黒鉛粒子は、CB分散粒子と比較して良導電性である。そのため黒鉛粒子凸部が電子写真感光体の表面と直接に接触した場合、リークが生じてしまう可能性がある。リークの発生を回避する上で、黒鉛粒子凸部と電子写真感光体の表面との直接の接触を抑制することには技術的意義がある。
また、電子写真感光体の表面に直接には接触しない黒鉛粒子凸部が黒鉛粒子凸部の総数の80%以上であるとの規定に関して、「80%」という値自体には臨界的な意義はない。黒鉛粒子凸部の殆ど、または全てが電子写真感光体の表面とは接触しないことを具体的な数値として表したものである。
黒鉛粒子凸部の高さの、周囲のCB分散樹脂粒子の高さに対する関係の観察方法を以下に述べる。図2に示すように、レーザー顕微鏡(図示せず)等を用いて表面層の凸部にレーザー光を照射させ、その反射スペクトルから黒鉛粒子凸部31を検出する。検出した一つの黒鉛粒子凸部31に隣接するCB分散樹脂粒子凸部32をレーザー光を用いて検出する。黒鉛粒子凸部31に隣接するCB分散樹脂粒子凸部とは、黒鉛粒子凸部の頂点から、平面距離にして最短から3番目までの3つの頂点を有する樹脂粒子凸部をいう。そして、3つの頂点を含む平面32aを求め、この平面32aと黒鉛粒子凸部32の頂点間の距離33を求める。黒鉛粒子凸部の頂点が、表面層の凸部が形成されていない表面(平面部)を基準面として、基準面に対し平面32aより低い位置にある黒鉛粒子凸部の数を求め、黒鉛粒子凸部の総数に対する割合を算出する。得られた算出値が80%以下となる。頂点が平面32aより低い位置にある黒鉛粒子凸部が80%以上であれば、感光体表面に強い放電による高電位領域が形成されるのを抑制し強い感光体局所電界の発生を抑制することができ、非潜像部における画像の高濃度化の発生を抑制できる。
以下、黒鉛粒子凸部の測定方法を更に具体的に示す。測定機としては、レーザー顕微鏡(商品名:LSM5 PASCAL、カール ツアイス(Carl Zeiss)社製)を用いて、表面層の表面を視野0.5mm×0.5mmで観察する。励起させるレーザーの波長を変化させ、励起光のスペクトルを調べることにより、視野内の凸部がCB分散樹脂粒子由来であるか、黒鉛粒子由来であるかを同定する。そして、レーザーを視野内のX−Y平面でスキャンさせることにより、2次元の画像データから黒鉛粒子凸部、CB分散樹脂粒子凸部を検出する。更に、焦点をZ方向に移動させ、スキャンを繰り返し、3次元の画像データを得る。次に、視野内の任意の黒鉛粒子凸部に着目し、その黒鉛粒子凸部に隣接しているCB分散樹脂粒子凸部を3つ定める。3つのCB分散樹脂粒子凸部の頂点を含む平面と、着目した黒鉛粒子凸部との距離を、3次元の画像データより計算する。このような作業を視野内の10箇の黒鉛粒子について行う。同様に、帯電ローラの長手方向について略等間隔に10視野測定する。得られた合計100箇の黒鉛粒子凸部の頂点とCB分散樹脂粒子凸部の頂点を3つ含む平面とのなす距離について調べる。黒鉛粒子凸部が100箇に満たない場合は視野数を増して測定を繰り返す。
そして、黒鉛粒子凸部の頂点が、表面層の表面の平面部を基準面として、隣接するCB分散樹脂粒子凸部の頂点を3つ含む平面より下方にある場合を、距離が「正」であるとし、上方にある場合を、距離が「負」であると定義する。この距離が「正」である黒鉛粒子凸部の割合を百分率で表したものを「正の黒鉛粒子凸部比率」とし、「正の黒鉛粒子凸部比率」を80%以上とすることが本発明に係る帯電部材においては必要である。
3つの隣接するCB分散樹脂粒子凸部の頂点を含む平面と、頂点が低い位置にある黒鉛粒子凸部間の距離は、好ましくは0.5μm以上、15μm以下であり、より好ましくは3μm以上、10μm以下である。この範囲とすることで、電子写真感光体の表面における局所電界の緩和により有効である。
黒鉛粒子凸部とCB分散樹脂粒子部凸部における導電性は、表面と導電性支持体間に15Vの電圧を印加したとき、式(1)、式(2)、式(3)
I(C)<I(A)<I(B) (1)
3≦I(B)/I(A)≦100 (2)
10nA≦I(B) (3)
を満たすことが好ましい。上記式中、I(A)はCB分散樹脂粒子凸部における平均電流値、I(B)は黒鉛粒子凸部における平均電流値、I(C)は平面部における平均電流値を示す。上述のように、黒鉛粒子凸部、CB分散樹脂粒子凸部、平面部の順に導電性が高く、15V電圧を印加したとき、黒鉛粒子凸部における平均電流値は10nA以上であり、CB分散樹脂粒子凸部における平均電流値の3倍以上、100倍以下であることが好ましい。黒鉛粒子凸部における平均電流値が10nA以上であると、黒鉛粒子凸部からの放電により感光体表面を帯電することができる。式(2)の関係を満たすことにより、樹脂粒子凸部からの放電と比較し、黒鉛粒子凸部から適度に小さい放電が発生し、これらの凸部が有する高さと相俟って、電子写真感光体の表面における局所電界の発生の緩和効果をよりよく得ることができる。
黒鉛粒子凸部、CB分散樹脂粒子凸部、平面部における導電性の測定は、原子間力顕微鏡(AFM)(商品名:Q−scope250、キューサント(Quesant)社製)を用いて、導電性モードによって測定した測定値を採用することができる。図3に導電性測定装置の構成図を示す。帯電ローラ41の導電性支持体に直流電源(6614C:アジレント(Agilent)社)44を接続して15Vを印加し、表面層にはカンチレバー42の自由端を接触させ、AFMにより、下記表1に示す条件により電流を測定する。黒鉛粒子凸部、樹脂粒子凸部、平面部それぞれについて、100箇所、視野を変えて測定し、その平均値を得る。測定の対象としての黒鉛粒子凸部、CB分散樹脂粒子凸部、平面部は同視野で測定することが好ましい。
Figure 0005063663
CB分散樹脂粒子凸部および黒鉛粒子凸部の、表面層の表面における各々の密度としては、0.5mm四方の面内にCB分散樹脂粒子凸部が10〜1000個、黒鉛粒子凸部が100〜10000個であることが好ましい。
このような表面層の構成材料について以下説明する。
<<バインダー>>
バインダーとしては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、ゴム、熱可塑性エラストマー等を用いることができる。具体的には、ウレタン樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体、オレフィン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体等を例示することができる。これらは、1種単独で又は、2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうち、感光体との離型性や、耐汚染性に優れることから、熱硬化性樹脂を好ましいものとして挙げることができる。
<<CB(カーボンブラック)分散樹脂粒子、>>
表面層に分散されるCB分散樹脂粒子は、カーボンブラックが分散された樹脂で構成された導電性の粒子であり、かつ、表面層に放電点となる凸部を形成させるものである。平均粒子径として、1〜30μm、特には、2μm〜20μmである。ここで、表面層中のCB分散樹脂粒子の平均粒子径は、以下の方法により得られた体積平均粒子径を採用することとする。表面層のある任意の点を500μmに亘って、20nmずつ集束イオンビーム(FB−2000C:株式会社日立製作所製)にて切り出し、電子顕微鏡によりその断面画像を撮影する。そして同じ樹脂粒子を撮影した画像を、20nm間隔で組み合せ、立体的な粒子形状を算出する。この作業を、樹脂粒子の任意の100粒で行い、これを測定の対象粒子とする。得られた各立体的粒子形状から算出した体積の球相当径を体積平均粒子径とし、総ての対象粒子の体積平均粒子径の平均値を平均粒子径とする。
上記CB分散樹脂粒子は、粒度分布が、その平均粒子径をAμmとするとき、粒子の90%以上が粒子径A/5μm以上、5Aμm以下であることが好ましく、更に、A/3μm以上、3Aμm以下であることがより好ましい。樹脂粒子がこのような範囲の粒度分布を有することにより、樹脂粒子由来の凸部からの放電の強さをより均一にすることができる。このような樹脂粒子の粒度分布は、平均粒子径Aμmが上記体積平均粒子径における分布である。
粒度分布は上記の方法により立体的粒子形状を求めた100個の対象粒子について、算出して求めた算出値を採用することができる。
CB分散樹脂粒子は、形状が球形に近い程、表面層の表面に形成する凸部の表面が平滑になり、付着物が堆積しにくいことから、好ましい。粒子の球状を表す指標としての円形度が0.9以上である粒子の割合が、表面層に分散された樹脂粒子の全個数に対し、80%以上であることが好ましい。円形度0.9以上の粒子の割合が80%以上であれば、帯電ローラ表面の汚れに起因する斑点状の画像ムラの発生を抑制することができる。表面層に分散された樹脂粒子の円形度は、上記の方法により立体的粒子形状を求めた100粒の粒子を対象として、以下の式により算出した値を採用することができる。
円形度=(粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
この円形度は、粒子が完全な球形の場合は、1.000であり、表面形状が複雑になるほど小さい値となる。
尚、上記に示したCB分散樹脂粒子の平均粒子径、粒度分布、円形度は、表面層に分散された状態の値である。しかし、表面層に分散する前の、以下の方法により測定した測定値を採用することもできる。まず、二次凝集した粒子を除いた1次粒子のみを透過型電子顕微鏡(TEM)等の顕微鏡にて100個観察する。この画像を画像処理ソフト(Image−Pro Plus:プラネトロン株式会社製)に取り込み、カウント/サイズ機能によって自動算出する。
CB分散樹脂粒子の体積抵抗率は、黒鉛粒子の体積抵抗率との関係において選択することが好ましい。CB分散樹脂粒子の体積抵抗率としては、1.0×1012〜1.0×103Ω・cm、特には1.0×108〜1.0×105Ω・cmである。この範囲内とすることで、電子写真感光体を良好に接触帯電させることのできる放電点を形成できるからである。CB分散樹脂粒子の体積抵抗率は、温度23℃、湿度50%RHの環境下で、抵抗測定装置(商品名:Loresta−GP、三菱化学株式会社製)を用い、試料に10Vの電圧を印加したときの測定値とすることができる。測定対象試料としては、10.1MPa(102kgf/cm2)の圧力をかけて圧縮したものを用いることができる。
CB分散樹脂粒子を構成する樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ナイロン樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等を挙げることができる。また、分散されるカーボンブラックとしては、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(商品名)等を例示することができる。これらのカーボンブラックの平均粒子径は、一次粒子の平均粒子径が10nm以上300nm以下であることが、樹脂中に均一に分散できることから、好ましい。カーボンブラックの平均粒子径は、以下の方法により測定した値を採用することができる。樹脂粒子を撮影した断面画像から、任意のカーボンブラック100個を選択する。そして、カーボンブラック粒子の投影面積を求め、得られた面積の円相当径を計算して体積平均粒子径を求め、それをカーボンブラックの平均粒子径として求めることができる。このとき、円相当径が5nm以上、500nm以下の範囲にある粒子のみを、測定対象として測定する。
カーボンブラックのCB分散樹脂粒子中における含有量としては、CB分散樹脂粒子に上記した体積抵抗を付与するのに必要な量とする。一般的には、樹脂粒子の樹脂分100質量部に対して1〜15質量部の範囲で適宜調整することが好ましい。この範囲であれば、CB分散樹脂粒子に対して、前記した導電性を付与できると共に、適度な硬度を付与することができる。
CB分散樹脂粒子を作製する方法は、その一例として、以下の方法を挙げることができる。例えば、樹脂とカーボンブラックとを混練してカーボンブラックを樹脂中に分散させた後、冷却固化し、その後粉砕し、機械的処理及び熱的処理により球形化し、分級する方法である。また、重合性単量体中に重合開始剤、カーボンブラック及びその他の添加剤を加え、分散機によって均一に分散した単量体組成物を、分散安定剤を含有する水相中に撹拌機によって所定の粒子径になるように懸濁させて重合する方法である。
<<黒鉛粒子>>
黒鉛粒子は、SP2共有結合によって層構造をなす炭素原子を含有する物質であり、且つラマンスペクトルにおける1580cm-1の黒鉛由来のピークにおける半値幅Δν1580が80cm-1以下であるものが好ましい。Δν1580は、黒鉛化度や、SP2軌道の黒鉛面の広がりの指標となり、それに起因して黒鉛粒子の導電性の指標となる。Δν1580が小さい程、黒鉛化度は高く、黒鉛面の広がりは広く、導電性は高くなる。Δν1580の更に好ましい範囲は30cm-1以上60cm-1以下である。この範囲であれば、感光体局所電界の強さを極小にすることができる。Δν1580は下記表2に示す条件で測定した測定値を採用することができる。
Figure 0005063663
黒鉛粒子としては、天然黒鉛、人造黒鉛いずれも使用することができる。上記黒鉛粒子として人造黒鉛の製造は、黒鉛粒子前駆体を焼成する方法を用いることができる。黒鉛粒子前駆体及びその焼成条件を選択することによって、得られる黒鉛粒子の形状と導電性を制御することができる。得られる黒鉛粒子の形状は、黒鉛粒子前駆体の形状によって略決定される。使用可能な黒鉛粒子前駆体としては、例えば、バルクメソフェーズピッチ、メソカーボンマイクロビーズ、フェノール樹脂、フェノール樹脂にメソフェーズをコートしたもの、コークスにピッチをコートしたもの等を挙げることができる。得られる黒鉛粒子の導電性は、焼成条件によって変化し、一般的に高温長時間焼成して得られたものほど導電性は高くなる。更に、導電性は、黒鉛粒子前駆体の化学結合構造によっても変化する。黒鉛粒子前駆体によって難黒鉛化、易黒鉛化といった結晶性の変化の容易さが異なるため、同条件で焼成しても同じ導電性が得られるわけではない。これらの黒鉛粒子の具体的な製造方法を以下に説明するが、黒鉛粒子は必ずしもこれらの製造方法により得られるものに限定されるものではない。
<コークスにピッチをコートしたものを焼成して得られる黒鉛粒子>
コークスにピッチをコートしたものを焼成して得られる黒鉛粒子は、コークスにピッチを加え、成形しその後焼成することにより得られる。コークスは、石油蒸留における残渣油、またはコールタールピッチを500℃程度で加熱して得られる生コークスを、さらに1200℃以上、1400℃以下で焼成したものを使用できる。ピッチは、タールの蒸留残渣として得られるピッチを使用できる。
これらの原料を用いて黒鉛粒子を得る方法としては、まず、コークスを微粉砕し、ピッチと混合する。その後、150℃程度の加熱下で混練し、成形機を用いて成形する。成形品を700℃以上、1000℃以下で熱処理して、熱安定性を付与する。次に、2600℃以上、3000℃以下で熱処理することによって、所望の黒鉛粒子が得られる。熱処理の際は、酸化を防ぐために成形品をパッキング用のコークスで覆うことが好ましい。
<バルクメソフェーズピッチを焼成して得られる黒鉛粒子>
バルクメソフェーズピッチは、例えば、コールタールピッチ等から溶剤分別によりβ−レジンを抽出し、これを水素添加、重質化処理を行うことによって得ることができる。また重質化処理後、微粉砕し、次いでベンゼン又はトルエン等により溶剤可溶分を除去することで得ることもできる。このバルクメソフェーズピッチはキノリン可溶分が95wt%以上であることが好ましい。95wt%未満のものを用いると、粒子内部が液相炭化しにくく、固相炭化するため粒子が破砕状のままとなる。球形に近くするためには、前記制御を行うことが、より好ましい。
メソフェーズピッチを用いて黒鉛粒子を得る方法としては、まず、前記のバルクメソフェーズピッチを微粉砕して、これを空気中200℃以上、350℃以下で熱処理して、軽度に酸化処理する。この酸化処理によって、バルクメソフェーズピッチ粒子は表面のみ不融化され、次工程の熱処理時の溶融、融着が抑制される。この酸化処理されたバルクメソフェーズピッチ粒子は酸素含有量が5質量%以上、15質量%以下であることが適当である。酸素含有量が5質量%以上であれば、熱処理時の粒子同士の融着が激化するのを抑制できる。また、酸素含有量が15質量%以下であれば、粒子内部まで酸化されて形状が破砕状のまま黒鉛化することを抑制することができ、球状の粒子を得ることができる。このように酸化処理したバルクメソフェーズピッチ粒子を窒素、アルゴン等の不活性雰囲気下にて、1000℃以上、3500℃以下で熱処理することにより所望の黒鉛粒子が得られる。
<メソカーボンマイクロビーズを焼成して得られる黒鉛粒子>
メソカーボンマイクロビーズを得る方法としては、石炭系重質油又は石油系重質油を300℃以上、500℃以下の温度で熱処理し、重縮合させて粗メソカーボンマイクロビーズを生成させる。その後、反応生成物を濾過、静置沈降、遠心分離等の処理をしてメソカーボンマイクロビーズを分離後、ベンゼン、トルエン、キシレン等の溶剤で洗浄し、更に、乾燥する方法等を挙げることができる。
このメソカーボンマイクロビーズを用いて黒鉛粒子を得る方法としては、まず乾燥を終えたメソカーボンマイクロビーズを破壊させない程度の力で機械的に一次分散させておくことが、黒鉛化後の粒子の凝集防止や均一な粒度を得るために好ましい。一次分散を終えたメソカーボンマイクロビーズを、不活性雰囲気下で200℃以上、1500℃以下の温度で一次加熱処理し、炭化物とする。この炭化物は、やはり炭化物を破壊させない程度の力で炭化物を機械的に分散させることが、黒鉛化後の粒子の凝集防止や均一な粒度を得るために好ましい。二次分散処理を終えた炭化物を、不活性雰囲気下で1000℃以上、3500℃以下の温度で二次加熱処理することにより、所望の黒鉛粒子が得られる。
本発明に係る表面層においては、CB分散樹脂粒子凸部および黒鉛粒子凸部の高さの調整が重要である。各凸部の高さを制御する第1の要素が、CB分散樹脂粒子および黒鉛粒子の粒子径である。すなわち、CB分散樹脂粒子として、その平均粒子径が黒鉛粒子の平均粒子径よりも大きいものを選択することが必要である。具体的には、CB分散樹脂粒子として、その平均粒子径が、黒鉛粒子の平均粒子径よりも0.5μm以上、特には3μm以上大きいものを用いることが好ましい。平均粒子径の差の上限には特に制限はないが、現実的には25μm以下、特には15μm以下である。
各凸部の高さを制御する第2の要素は、表面層の形成に用いる表面層形成用塗料の調製方法である。すなわち、表面層形成用塗料の調製時に、バインダー樹脂に対してCB分散樹脂粒子と黒鉛粒子とを分散させる。この分散工程の前後で、上記したCB分散樹脂粒子および黒鉛粒子の平均粒子径の関係が維持されているようにすることが重要である。均一分散を目的としたバインダー中へのフィラーの一般的な分散条件では、黒鉛粒子及びCB分散樹脂粒子は粉砕されてしまうことがある。特に、黒鉛粒子は本質的に脆く、粉砕されやすい。そのため、平均粒子径が当初の平均粒子径よりも大幅に小さくなったり、あるいは過度に粉砕されたもの同士が凝集し、逆に大きな平均粒子径の凝集体として表面層形成用塗料中に存在する可能性がある。そこで、表面層形成用塗料を調製するために、バインダー樹脂にCB分散樹脂粒子及び黒鉛粒子を分散させる際に、黒鉛粒子及びCB分散樹脂粒子が粉砕される可能性をできる限り排除すべく、分散時間の短縮化などの分散条件を緩和する。具体的には、まず、バインダー樹脂にCB分散樹脂粒子及び黒鉛粒子以外の被分散成分、例えば導電性微粒子などをガラスビーズと共に混合してペイントシェーカー分散機を用いて24時間から36時間かけて分散する。次いで、CB分散樹脂粒子と黒鉛粒子とを添加して更に分散を行うが、分散時間は1分〜60分、好ましくは5〜10分とする。これによって、黒鉛粒子およびCB分散樹脂粒子の粉砕が抑制され、当初のCB分散樹脂粒子および黒鉛粒子の平均粒子径の関係を、表面層形成用塗料中でもほぼ維持することができるようになる。
各凸部の高さを制御する第3の要素が表面層の厚さである。バインダー樹脂、CB分散樹脂粒子および黒鉛粒子を分散させた表面層形成用塗料を公知の方法により支持体または支持体上に形成した弾性層の表面に所定の厚さに塗布することで表面層は形成できる。このとき、表面層の膜厚が、CB分散樹脂粒子の平均粒子径Aμmに対して、A/3〜10A、特にはA/2〜5Aとすることが好ましい。表面層の厚さを過度に厚くすると、CB分散樹脂粒子および黒鉛粒子が表面層中に埋没し、所望の高さの凸部を形成できないことがある。上記した範囲の厚さであれば、CB分散樹脂粒子及び黒鉛粒子の各々の粒子径を、CB分散樹脂粒子凸部及び黒鉛粒子凸部の高さに反映させることができる。ここで、表面層塗料へのCB分散樹脂粒子の添加量は、バインダー樹脂100質量部に対して、2〜80質量部、特には5〜40質量部とすることが好ましい。また、表面層塗料への黒鉛粒子の添加量は、バインダー樹脂100質量部に対して、0.5〜40質量部、特には1〜20質量部が好ましい。そして、CB分散樹脂粒子の添加量の、黒鉛粒子との添加量に対する割合は、質量比で0.1以上10以下、より好ましくは0.5以上2以下である。これによって、殆ど全ての黒鉛粒子凸部の周囲にCB分散樹脂粒子凸部を存在させることができる。その結果として、殆ど全ての黒鉛粒子凸部について、それらの各々に隣接する3つのCB分散樹脂粒子凸部の各頂点を含む平面とのなす距離を正とすることができる。表面層の厚さは、後述する表面層用塗料の固形分、粘度、塗工速度等を適宜調整することにより可能である。表面層用塗料に含まれる固形分が大きく、その粘度が高く、塗工速度が速いほど膜厚を厚くすることができる。膜厚の値は、表面層を軸方向3箇所、円周方向3箇所、計9箇所の断面を、光学顕微鏡や電子顕微鏡で観察して測定し、その平均値を採用することができる。
表面層形成用塗料の塗布方法としては、スリット塗工、ロール塗工、リング塗工、スプレー塗工、ディッピング等の方法がある。特に、ディッピングは、塗布時にCB分散樹脂粒子および黒鉛粒子が粉砕されるおそれが少ない。そのため、CB分散樹脂粒子および黒鉛粒子の当初の平均粒子径の関係を維持しやすく、好ましい塗布方法である。
上記表面層は、本発明の趣旨を没却しない範囲で、イオン導電剤、電子導電剤等を含有させてもよい。また、表面層には、表面層の抵抗の均一性向上、誘電率の調整、弾性率の調整等の目的で絶縁性の無機微粒子を添加してもよい。無機微粒子としては、シリカや酸化チタンの粒子が好ましい。
表面層用塗料を塗工後の塗膜は、加熱、紫外線や電子線の照射、或いは湿気により架橋を促進させることが、含有する樹脂粒子や黒鉛粒子の脱落を抑制することができることから、好ましい。
<<弾性層など>>
本発明に係る帯電ローラは、導電性支持体、表面層の機能を阻害しない範囲において、他の機能を有する層を有していてもよい。その一例として、図4に示すように、導電性支持体21と表面層23との間に導電性弾性層22を設けた構成が挙げられる。
導電性弾性層22を構成するゴムとしては、エピクロルヒドリンゴム、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等を例示することができる。熱可塑性エラストマーとしては、スチレン・ブタジエン・スチレン−ブロックコポリマー(SBS)、スチレン・エチレンブチレン・スチレン−ブロックコポリマー(SEBS)等を例示することができる。これらの中でも、エピクロルヒドリンゴムは、当該ゴム自体が、1×104〜1×108Ω・cm程度の中抵抗領域の導電性を有しており、導電性弾性層の電気抵抗のバラツキを抑制できるため好適に用いられる。エピクロルヒドリンゴムとしては、エピクロルヒドリン(EP)単独重合体、EP−エチレンオキサイド(EO)共重合体、EP−アリルグリシジルエーテル(AGE)共重合体、EP−EO−AGE三元共重合体等を挙げることができる。これらのうち、EP−EO−AGE三元共重合体は、重合度や組成比を調整して導電性や加工性を制御することができ、また、硫黄架橋することにより良好な機械強度を持ち、導電性も高い弾性層が得られることから、特に好適である。弾性層には、本発明の帯電ローラとして必要とされる導電性や機械強度等の特性を損なわない範囲で一般的な配合剤を用いることができる。
弾性層の形成方法としては、これらのゴムやエラストマーと必要に応じて配合される配合剤の原料を混練し、成形する方法を挙げることができる。原料の混練方法としては、バンバリーミキサー、インターミックス、加圧式ニーダー等の密閉型混練機を使用する方法や、オープンロール等の開放型混練機を使用する方法を用いることができる。混練して得られた混練物を導電性支持体の上に形成する方法としては、押出成形、射出成形、圧縮成形等の成形方法を使用することができる。弾性層となる混練物を導電性支持体と一体に押出すクロスヘッド押出成形が、作業の効率化等を考慮すると好ましい。また、導電性支持体は、必要に応じて、高導電性を失わない範囲で、弾性層との接着を目的とした接着剤を塗工したものを用いることもできる。接着剤としては、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂に導電剤を含有するものが挙げられ、ウレタン樹脂系、アクリル樹脂系、ポリエステル樹脂系、ポリエーテル樹脂系、エポキシ樹脂系等を用いることができる。その後、弾性層に架橋が必要な場合には、型架橋、加硫缶架橋、連続架橋、遠・近赤外線架橋、誘導加熱架橋等の架橋工程を経ることが好ましい。成形後の弾性層は、表面の平滑化及び形状の精密仕上げのために、研削してもよい。研削方法としては、トラバース方式や幅広研削方式を採用することができる。トラバース方式は短い砥石をローラ表面に移動させて研削する方法であり、それに対して、幅広研削方式は、幅の広い砥石、即ち、弾性層の長さよりも広い幅の砥石を用い、僅かな時間で研削を行う方法である。作業の効率化等の点から、幅広研削方式が好ましい。
弾性層の硬さは、マイクロ硬度30°以上、80°以下であることが適切であり、より好ましくは45°以上、65°以下である。この弾性層の硬さが上記範囲であると、帯電ローラが感光体と当接した際、樹脂粒子凸部の頂点と黒鉛粒子凸部の頂点間の距離を、感光体と当接していない状態におけるこれらの距離に維持することができる。これにより、ニップ幅が狭くなることに起因する放電ムラの発生を抑制することができる。ここで、マイクロ硬度は以下の方法により測定した測定値を採用することができる。微小領域ゴム硬さ計(アスカーマイクロゴム硬度計MD−1型:高分子計器株式会社製)を用い、23℃/55%RH(NN)環境に12時間以上放置した帯電ローラを測定対象として、10Nのピークホールドモードで測定する。
本発明に係る帯電ローラの表面は、帯電ローラが有する一般的なの十点平均粗さ(Rzjis)を有していることが好ましい。具体的には、Rzjisが2〜30μm程度、Smが15〜150μm程度である。表面の十点平均粗さRzjis、表面の凹凸平均間隔Smは、JIS B0601−2001表面粗さに準じた測定方法により得られた値を採用することができる。その測定には、表面粗さ測定器(SE−3400:株式会社小坂研究所製)を用いることができる。ここで、Smは、測定長さ中の10点の凹凸間隔を測定したものである。RzjisとSmは、帯電ローラを無作為に6箇所測定し、その平均値を採用することができる。測定長さは、JIS B0601−2001に規定された標準の測定長さを用いる。また、帯電ローラの電気抵抗は、接触帯電ローラとして一般的な値であればよい。具体的には、温度23℃相対湿度50%RHの環境において、1×104〜1×108Ω程度である。
(電子写真装置)
図5は、本発明の帯電ローラを用いた電子写真装置の概略構成図である。当該電子写真装置は、電子写真感光体301、これを帯電する帯電ローラ302、潜像形成用の光308を発する露光装置(不図示)、現像装置303、転写材304に転写する転写装置305、クリーニングブレード307および定着装置306等を有する。電子写真感光体301は、導電性基体上に感光層を有する回転ドラム型である。電子写真感光体301は矢印の方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。帯電ローラ302は、電子写真感光体301に所定の力で押圧されるように接触配置される。帯電ローラ302は、電子写真感光体301の回転に従い従動回転し、帯電用電源から所定の直流電圧を印加することにより、電子写真感光体301を所定の電位に帯電する。電子写真感光体301に潜像を形成する潜像形成装置は、例えばレーザービームスキャナーなどの露光装置が用いられる。一様に帯電された電子写真感光体301に、画像情報に対応した露光を行うことにより、静電潜像が形成される。現像装置303は、電子写真感光体301に接触して配設される接触式の現像ローラを有する。感光帯電極性と同極性に静電処理されたトナーを反転現像により、静電潜像をトナー像に可視化現像する。転写装置305は、接触式の転写ローラを有する。電子写真感光体301からトナー像を普通紙などの転写材304に転写する。クリーニングブレード307は、電子写真感光体301上に残留する転写残トナーを機械的に掻き落として回収する。定着装置306は、加熱されたロール等で構成され、転写されたトナー像を転写材304に定着する。
図6は、本発明に係る帯電ローラ302、電子写真感光体301、現像装置303、及びクリーニングブレード307などが一体化され、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジの概略構成図である。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
[製造例1]黒鉛粒子1の作製
コールタールピッチから溶剤分別により抽出したβ−レジンを水素添加した。次に、トルエンを用いて当該水素添加物から溶剤可溶分を除去し、バルクメソフェーズピッチを得た。このバルクメソフェーズピッチを体積平均粒子径が3μm程度になるよう機械粉砕した。その後、空気中で、昇温速度300℃/hで270℃まで昇温して、酸化処理を施した。続いて、窒素雰囲気下にて、昇温速度1500℃/hで3000℃まで昇温して、3000℃で15分間焼成した。その後、分級処理を行い、黒鉛粒子1を得た。
[製造例2]黒鉛粒子2の作製
体積平均粒子径が10.0μmのフェノール樹脂粒子を風力分級処理して、体積平均粒子径10.0μmのシャープな分布を有するフェノール樹脂粒子を得た。得られた粒子を酸化性雰囲気下に300℃で1時間熱安定化処理した後、2200℃で焼成した。この粒子を、さらに、風力分級に処理にかけ、黒鉛粒子2を得た。
燐片状黒鉛(X−10:伊藤黒鉛株式会社製)を黒鉛粒子3として用意した。
黒鉛粒子1〜3について、前記の方法で平均粒子径、Δν1580を測定した結果を表
3に示す。
Figure 0005063663
[製造例3]CB分散樹脂粒子1の作製
窒素ガスで十分に置換し乾燥させた容積2Lのオートクレーブに、下記の材料を入れ、更に窒素ガスにて十分に上方置換した後密閉し、120℃で20時間攪拌混合して反応させた。その後、減圧下で未反応のHDIを除去した後、トルエンを加えて不揮発分90質量%のポリイソシアネートプレポリマーを得た。
・ポリオール 75質量部
(アデカポリエーテルG-700:旭電化工業社製)(水酸基価225mg/KOHg)
・ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI) 100質量部
得られたポリイソシアネートプレポリマーは、イソシアネート含有量8.73%で粘度1500cps(25℃)であった。次に、懸濁安定剤(リン酸カルシウム)を含む水中に、得られたポリイソシアネートプレポリマーとカーボンブラック(#3350B:三菱化学社製)(平均粒子径24nm)を混合、攪拌して懸濁液とした。次いで、この懸濁液を加温して反応を開始し、十分反応させてCB分散樹脂粒子を生成させた。その後、これを固液分離し、洗浄してCB分散樹脂粒子に付着している懸濁安定剤を取り除き、乾燥し、CB分散樹脂粒子1を得た。CB分散樹脂粒子1の平均粒子径は5.8μmであった。
製造例3において、表4に示すように、カーボンブラックの配合量を変更し、懸濁安定剤の濃度及び攪拌回転数を調整した以外は製造例3と同様にして、平均粒子径の異なるCB分散樹脂粒子2〜8を作製した。表4に示すカーボンブラックの配合量は、ポリイソシアネートプレポリマー100質量部に対する質量部である。
[製造例4]CB分散樹脂粒子9の作製
下記の材料を混合し、ビスコミル分散機を用いて分散し、混合液1を得た。分散メディアには直径0.5mmのジルコニアビーズを用い、周速度は10m/sで、分散時間は60時間とした。
・メタクリル酸メチル 100質量部
・カーボンブラック(平均粒子径28nm、pH=6.0) 4質量部
・エチレングリコールジメタクリレート 0.1質量部
・過酸化ベンゾイル 0.5質量部
一方、下記の材料を混合し、混合液2を用意した。
・イオン交換水 400質量部
・ポリビニルアルコール(鹸化度85%) 8質量部
・ラウリル硫酸ナトリウム 0.04質量部
次いで、高速撹拌装置(TK式ホモミキサー:特殊機化工業株式会社製)を備えた2リットル用4つ口フラスコ中に混合液1及び混合液2を投入し、回転数を13000rpmで分散することで分散液を得た。その後、撹拌機、温度計を備えた重合器にこの分散液を入れ、窒素置換した後、回転数を55rpm、反応系温度を60℃で12時間攪拌して懸濁重合を完了した。冷却後、この懸濁液を濾過、洗浄、乾燥、分級してCB分散樹脂粒子9を得た。
製造例4において、表4に示すように、カーボンブラックの配合量を変更し、撹拌回転数を適宜調整した以外は製造例4と同様にして、平均粒子径の異なるCB分散樹脂粒子10、11を作製した。
[製造例5]CB分散樹脂粒子12の作製
下記の材料を密閉型ミキサーにて2時間混練した。
・スチレン−ジメチルアミノエチルメタクリレート−ジビニルベンゼン共重合体(共重合比=90:10:0.05) 100質量部
・カーボンブラック(平均粒子径122nm、pH=7.5) 4質量部
得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕した。続いて、ターボミル(T−250型:ターボ工業株式会社製)にて微粉砕した。回転子の周速は115m/sにした。次いでハイブリダイザー(株式会社奈良機械製作所製)を用いて30分間、球形化処理を行った。更に、風力分級して、樹脂粒子12を得た。
製造例5において、表4に示すように、カーボンブラックの配合量を変更し、回転子の周速を調製した以外は製造例5と同様にして、平均粒子径の異なるCB分散樹脂粒子13、14を作製した。
Figure 0005063663
[製造例6]複合電子導電剤の作製
シリカ粒子(平均粒子径15nm、体積抵抗率1.8×1012Ω・cm)7.0kgに、メチルハイドロジェンポリシロキサン140gを、エッジランナーを稼動させながら添加した。588N/cm(60kg/cm)の線荷重で30分間混合攪拌を行った。このときの攪拌速度は22rpmとした。その中に、カーボンブラック粒子(粒子径28nm、体積抵抗率1.0×102Ω・cm)7.0kgを、エッジランナーを稼動させながら10分間かけて添加し、更に588N/cm(60kg/cm)の線荷重で60分間混合攪拌を行った。このようにしてメチルハイドロジェンポリシロキサンを被覆したシリカ粒子の表面にカーボンブラックを付着させた後、乾燥機を用いて80℃で60分間乾燥を行い、複合電子導電剤を得た。このときの攪拌速度は22rpmとした。得られた複合電子導電剤は、平均粒子径が47nmであり、体積抵抗率は2.3×102Ω・cmであった。
[製造例7]表面処理酸化チタン微粒子の作製
針状ルチル型酸化チタン粒子(平均粒子径15nm、体積抵抗率5.2×1010Ω・cm)1000gに、表面処理剤としてイソブチルトリメトキシシラン110g及び溶媒としてトルエン3000gを配合してスラリーを調製した。このスラリーを、攪拌機で30分間混合した後、有効内容積の80%が平均粒子径0.8mmのガラスビーズで充填されたビスコミルに供給し、温度35±5℃で湿式解砕処理を行った。湿式解砕処理して得たスラリーを、減圧蒸留してトルエンを除去し、120℃で2時間表面処理剤を焼付け処理した。焼付け処理した粒子を室温まで冷却した後、ピンミルで粉砕して、平均粒子径17nmの表面処理酸化チタン微粒子を得た。
[製造例8]弾性層の作製
直径6mm、長さ252.5mmの鉄製の円柱に、熱硬化性接着剤(メタロックU−20:株式会社東洋化学研究所製)を塗工し、乾燥したものを導電性支持体として使用した。下記の材料を50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練して、原料コンパウンドを調製した。
・エピクロルヒドリンゴム(EO−EP−AGE三元共重合体、EO/EP/AGE=73mol%/23mol%/4mol%) 100質量部
・炭酸カルシウム 60質量部
・脂肪族ポリエステル系可塑剤 8質量部
・ステアリン酸亜鉛 1質量部
・2−メルカプトベンズイミダゾール(MB)(老化防止剤) 0.5質量部
・酸化亜鉛 2質量部
・四級アンモニウム塩 1.5質量部
・カーボンブラック(平均粒子径100nm、体積抵抗率0.1Ω・cm)5質量部
得られた原料コンパウンドに、下記の材料を添加し、20℃に冷却したオープンロールにて10分間混練して、導電性弾性層用コンパウンドを得た。
・硫黄 1質量部
・ジベンゾチアジルスルフィド(DM) 1質量部
・テトラメチルチウラムモノスルフィド(TS) 0.5質量部
前記導電性支持体とともに、導電性弾性層用コンパウンドをクロスヘッド押出成型機にて押し出し、外径が約9mmのローラ形状になるように成型した。次いで、160℃の電気オーブンの中で1時間加熱し、加硫及び接着剤を架橋した。ゴムの両端部を切り取り、導電性支持体を露出させると共に、導電性弾性層長さを228mmとした。その後、外径が8.5mmのローラ形状になるように表面を研削して、弾性層を得た。
[製造例9]塗料1の調製
下記の材料を、平均粒子径0.8mmのガラスビーズと共にガラス瓶に入れ、ペイントシェーカー分散機を用いて60時間分散して塗料1を調製した。
・カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液(プラクセルDC2016:ダイセル化学工業株式会社製)(固形分70質量%) 100質量部
・ブロックイソシアネートIPDI(ベスタナートB1370:デグサ・ヒュルス社製) 22.5質量部
・ブロックイソシアネートHDI(デュラネートTPA−B80E:旭化成工業株式会社製) 33.6質量部
・複合電子導電剤(製造例6で作製) 35質量部
・表面処理酸化チタン微粒子(製造例7で作製) 21質量部
・変性ジメチルシリコーンオイル(SH28PA:東レ・ダウコーニングシリコーン株式会社製) 0.16質量部
・メチルイソブチルケトン(MIBK) 328質量部
製造例9において、複合電子導電剤の量を14質量部に変更した以外は製造例9と同様にして塗料4を調製した。
製造例9において、複合電子導電剤の量を49質量部に変更した以外は製造例9と同様にして塗料5を調製した。
製造例9において、MIBKの量を220質量部に変更した以外は製造例9と同様にして塗料6を調製した。
製造例9において、MIBKの量を616質量部に変更した以外は製造例9と同様にして塗料7を調製した。
[製造例10]塗料2の調製
下記の材料を体積平均粒子径0.8mmのガラスビーズと共にガラス瓶に入れ、ペイントシェーカー分散機を用いて60時間分散して塗料2を調製した。
・3官能アクリレートモノマー(SR−454:日本化薬株式会社製) 90質量部
・シランカップリング剤(KBM−5103:信越化学工業株式会社製)10質量部
・複合電子導電剤(製造例6で作製) 50質量部
・表面処理酸化チタン微粒子(製造例7で作製) 30質量部
・MIBK 488質量部
[製造例11]塗料3の調製
下記の材料を、体積平均粒子径0.8mmのガラスビーズと共にガラス瓶に入れ、ペイントシェーカー分散機を用いて60時間分散して塗料3を調製した。
・フッ素樹脂ディスパージョン(テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA))(固形分濃度45〜50質量%、比重1.4、粘度(25℃)250〜500mPa・s)(AD-2CR水性ディスパージョン:ダイキン工業株式会社製) 200質量部
・複合電子導電剤(製造例6で作製) 50質量部
・表面処理酸化チタン微粒子(製造例7で作製) 30質量部
・純水 488質量部
[実施例1]
塗料1に下記の材料を添加した後、ペイントシェーカー分散機で5分間分散し、ガラスビーズをろ過して表面層形成用塗料Aを得た。
・黒鉛粒子1 3質量部
・CB分散樹脂粒子1 6質量部
・CB分散樹脂粒子6 6質量部
製造例8で作製した弾性層の表面に表面層形成用塗料Aの塗膜を、ディッピング塗工により形成した。その後、塗膜を、常温で30分間以上風乾して、電気オーブンにて80℃で1時間、更に160℃で1時間加熱して、架橋し、厚さ11.6μmの表面層を形成した。こうして導電性支持体上に弾性層及び表面層を有する帯電ローラを得た。得られた帯電ローラについて、AFMにより、I(A)、I(B)、I(C)の電流値を測定した。また、隣接する3つのCB分散樹脂粒子凸部の各頂点を含む平面間の距離が「正」である黒鉛粒子凸部の数の、全黒鉛粒子凸部の数に対する割合を求めた。その結果を表6に示す。
[かぶり評価]
得られた帯電ローラを用いて、以下のように画像形成を行い、かぶりの評価を行った。電子写真装置(LBP5400:キヤノン株式会社製)の記録メディアの出力スピードが200mm/secになるよう改造した改造機のブラックカートリッジに、作製した帯電ローラを装着した。画像は、全面空白の画像を、Vback(感光体の表面電位から現像ローラーへの印加電圧を除した電圧)を−20V及び−70Vに設定して出力した。この電子写真装置のトナーは、ネガ帯電性なので、通常、Vbackは、−70Vから−150V程度に設定されている。−20V及び−70Vに設定した場合は、本来ならば感光体上にトナーが現像されない。−20Vという設定は−70Vから−150V程度の非潜像部における画像の高濃度化とも相関性があり、且つ、非潜像部における画像の高濃度化の差を顕著に表すことができるため採用した。この状態で現像されるトナーは、帯電ローラの放電ムラが作る感光体上の電位ムラによる感光体局所電界によって捕捉され現像されたものと推定される。このように設定した改造機により、15℃/10%RHの環境下で、画像の出力を行った。Vbackを−20Vに設定して出力した画像は白色度を白色光度計(TC−6DS/A:東京電色社製)を用い、JIS P8148に準拠して測定した。非潜像部における画像の高濃度化の程度を表す白色度差は、画像出力前の白色度の5点平均から、画像出力後の白色度の5点平均を除して算出した。
また、Vbackを−70Vに設定して出力した画像は、画像出力前後の画像濃度の差を目視により観察し、以下の基準で評価した。その結果を表6に示す。
A:画像出力前後で濃度差は認識できない。
B:2.0%以上5.0%未満(画像出力前よりも極軽微に濃くなっていることが認識できる。)
C:5.0%以上7.0%未満(画像出力前よりも軽微に濃くなっていることが認識できる。)
D:7.0%以上(画像出力前よりも明らかに濃くなっていることが認識できる。)
[横スジ状の画像ムラ]
以下の画像出力条件に変更した他は、かぶりの測定と同様にして、画像の出力を行った。画像出力条件としては、A4サイズの紙の画像形成領域の1面積%にランダムに印字した画像を使用し、1枚画像を出力すると電子写真装置を停止させ、10秒後また画像形成動作を再開するという動作を繰り返し3万枚の画像出力耐久試験を行った。その後、評価用の電子写真画像を形成した。評価用の電子写真画像は、ハーフトーン画像(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描く、中間濃度の画像)である。この画像を用い、以下の基準で評価を行った。結果を表6に示す。
A:横スジ状の画像ムラが観察されない。
B:実使用上問題のない程度の短い(1mm以下)の横スジ状の画像ムラが観察される。
C:長い(数mm〜数cm)の横スジ状の画像ムラが観察される。
[実施例2〜16、比較例1〜2]
塗料、黒鉛粒子及びCB分散樹脂粒子を表5に示したように変更した以外は実施例1と同様にして表面層形成用塗料を調製した。これらの表面層形成用塗料を用いて実施例と同様にして帯電ローラを製造した。得られた帯電ローラの各々について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表6に示す。
Figure 0005063663
Figure 0005063663
[実施例17]
塗料2に、下記の材料を添加した後、ペイントシェーカー分散機で5分間分散し、ガラスビーズをろ過して表面層形成用塗料Bを得た。
・黒鉛粒子1 3質量部
・CB分散樹脂粒子1 6質量部
・CB分散樹脂粒子6 6質量部
この表面層形成用塗料Bを、製造例8で作製した弾性層の表面にリング塗工により塗工した。その後、電子線照射装置(ELECTOROBEAM−C EC150/45/40mA:岩崎電気株式会社製)を用いて表面層形成用塗料Bを架橋し帯電ローラを得た。電子線は、加速電圧150kV、線量1200kGy、酸素濃度300ppm以下の条件で照射した。得られた帯電ローラについて、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表8に示す。
[実施例18、19]
塗料、黒鉛粒子及びCB分散樹脂粒子を表7に示したように変更した以外は実施例17と同様にして表面層形成用塗料を調製した。これらの表面層形成用塗料を用いて実施例17と同様にして帯電ローラを製造した。得られた帯電ローラの各々について、実施例17と同様に評価を行った。結果を表8に示す。
[実施例20]
塗料3に、フッ素樹脂ディスパージョン200質量部に対して、下記の材料を添加した後、ペイントシェーカー分散機で5分間分散し、ガラスビーズをろ過して表面層形成用塗料Cを得た。
・黒鉛粒子1 3質量部
・CB分散樹脂粒子1 6質量部
・CB分散樹脂粒子6 6質量部
この表面層形成用塗料Cをスプレー塗工により塗工した。その後、320℃で40分間加熱し帯電ローラを得た。得られた帯電ローラについて実施例1と同様にして評価した。結果を表8に示す。
[実施例21、22]
塗料、黒鉛粒子及びCB分散樹脂粒子を表7に示したように変更した以外は実施例20と同様にして表面層形成用塗料を調製した。これらの表面層形成用塗料を用いて実施例20と同様にして帯電ローラを製造した。得られた帯電ローラの各々について、実施例20と同様に評価を行った。結果を表8に示す。
Figure 0005063663
Figure 0005063663
[実施例23〜28]
黒鉛粒子及びCB分散樹脂粒子を表9に示したように変更した以外は実施例1と同様にして表面層形成用塗料を調製した。これらの表面層形成用塗料を用いて実施例1と同様にして帯電ローラを製造した。得られた帯電ローラの各々について、実施例1と同様に評価を行った。結果を表10に示す。
Figure 0005063663
Figure 0005063663
実施例と比較例における白色度差の値の対比から、本発明に係る帯電ローラは、かぶりを約50%以上改善できることが分かる。
21 導電性支持体
23 表面層
31 黒鉛粒子凸部
32 CB分散樹脂粒子凸部
32a 平面
41 帯電ローラ

Claims (3)

  1. 導電性支持体と、表面層とを有する帯電ローラであって、
    該表面層は、バインダーと、該バインダーに分散されたカーボンブラックを含有する樹脂粒子と、該バインダーに分散された黒鉛粒子とを含み、かつ、
    該表面層は、その表面に該樹脂粒子に由来する凸部と、該黒鉛粒子に由来する凸部とを有し、
    該黒鉛粒子に由来する凸部に隣接する3つの樹脂粒子に由来する凸部の各頂点を含む平面とのなす距離が正である黒鉛粒子に由来する凸部の数が、黒鉛粒子に由来する凸部の総数に対し80%以上であることを特徴とする帯電ローラ。
  2. 請求項1に記載の帯電ローラと、電子写真感光体とを具備していることを特徴とする電子写真装置。
  3. 請求項1に記載の帯電ローラと電子写真感光体とを具備し、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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