JP2009186663A - 帯電部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】リンドープ型の導電性酸化スズを導電性粒子を分散させて導電性とした最表面層を備え、高品位な電子写真画像を安定して与えることのできる帯電部材を提供する。
【解決手段】導電性基体1と、該導電性基体の上に設けられた最表面層3を有している電子写真用の帯電部材であって、該最表面層は、導電性酸化スズ粒子を含み、該導電性酸化スズ粒子は、Sn(スズ)1モルに対しP(リン)を1〜10モル%含んでいる示性式SnO(2−x)(0<x<1)で表わされる酸素欠損型導電性酸化スズからなり、結晶子径が4〜11nmであり、かつ10MPaの圧力で圧縮成形したときの体積抵抗率が0.1〜50Ω・cmである帯電部材。
【選択図】図1

Description

本発明は電子写真用の帯電部材に関する。
電子写真プロセスにおいて、帯電部材を感光体に接触、又は近接させた状態で、該帯電部材に電圧を印加して感光体の表面を帯電させる接触帯電方式が実用化されている。このような接触帯電方式に用いられる帯電部材の例として、導電性基体と、その導電性基体上に設けられた導電性の表面層とを有している帯電部材がある。当該表面層に適切な導電性を付与するため、さまざまな導電性粒子を添加することが提案されている。
特許文献1はリンをドープした導電性酸化スズを含有した表面層を有する帯電部材を開示している。そして特許文献1には、当該導電性酸化スズが以下の特徴を有することを記載している。
・アルコールへの分散性がよいこと;
・アンチモンなどの他原子をドーピングした導電性酸化スズに比べると電気抵抗が高いことから表面層内における導電性酸化スズ間への微細な導通部が生じないこと;
・砂地状の画像濃度ムラを防ぐことができること。
特開平10−213948号公報 特許第3365821号公報 特開2006−172916号公報
本発明者は、特許文献1の開示に従い、リンドープ型の導電性酸化スズを導電性フィラーとして分散させた表面層を有する帯電部材について検討した。しかし、十分な導電性を最表面層に付与することが困難であった。そこで、本発明者らは、特許文献2の開示に係る技術に着目した。即ち、特許文献2は、導電性フィラーとしてのリンドープ型の導電性酸化スズの導電性が十分でない、および経時安定性が十分でないという課題を提示している。そして特定の製造方法にかかるリンドープ型導電性酸化スズが上記の課題を解決できることを開示している。本発明者は、当該特許文献2に係る導電性酸化スズを分散させた表面層を備えた帯電部材を作成し評価した。その結果、十分な導電性を有する最表面層を備えた帯電部材を得ることができた。しかし、この帯電部材を用いて低温低湿環境下において形成した電子写真画像には、帯電ムラに起因する目視認識可能なスジが生じることがあった。
そこで、本発明の課題は、リンドープ型の導電性酸化スズを導電性粒子を分散させて導電性とした最表面層を備え、高品位な電子写真画像を安定して与えることのできる帯電部材を提供することに有る。
本発明者は、上記の課題に鑑み種々の導電性酸化スズについて検討を行った。その結果、特許文献3にかかる導電性酸化スズ粒子を用いて帯電部材を作成したところ、上記の課題をよく解決できることを見出し本発明を為すに至ったものである。
即ち、本発明に係る帯電部材は、導電性基体と、該導電性基体の上に設けられた最表面層を有している電子写真用の帯電部材であって、
該表面層は、導電性酸化スズ粒子を含み、
該導電性酸化スズ粒子は、Sn(スズ)1モルに対しP(リン)を1〜10モル%含んでいる示性式SnO(2−x)(ただし、0<x<1)で表わされる酸素欠損型導電性酸化スズからなり、結晶子径が4〜11nmであり、かつ10MPaの圧力で圧縮成形したときの体積抵抗率が0.1〜50Ω・cmである導電性酸化スズ粒子であることを特徴とする。
本発明により、電気抵抗率が充分に小さく、帯電横スジの発生しない帯電部材が得られる。
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1(a)は、本発明に係る帯電ローラの軸体である導電性基体1の軸方向に直交する方向の概略断面図である。図1(b)は軸方向の概略断面図である。
図1(a)及び図1(b)において1は導電性基体、2は導電性基体の周囲を被覆している導電性弾性体層、3は導電性弾性体層の周囲を被覆している最表面層である。
最表面層3は導電性フィラーとしての導電性酸化スズ粒子とバインダーとを含んでいる。
該導電性酸化スズ粒子は、Sn(スズ)1モルに対しP(リン)を1〜10モル%含んでいる示性式SnO(2−x)(0<x<1)で表わされる酸素欠損型導電性酸化スズからなる。
また、結晶子径は4〜11nmである。
更に、10MPaの圧力で圧縮成形したときの体積抵抗率が0.1〜50Ω・cmである。
当該導電性酸化スズ粒子を分散させてなる最表面層を備えた帯電部材は、低温低湿条件下における電子写真画像形成の際に帯電ムラに起因する画像欠陥を生じさせにくい。
<導電性酸化スズ粒子>
本発明に係る導電性酸化スズ粒子は前記したように下記(ア)、(イ)及び(ウ)に係る特性を備えている。
(ア)Sn(スズ)1モルに対しP(リン)を1〜10モル%含んでいる示性式SnO(2−x)(ただし、0<x<1)で表わされる酸素欠損型導電性酸化スズからなること;
(イ)結晶子径が4〜11nmであること;
(ウ)10MPaの圧力で圧縮成形したときの体積抵抗率が0.1〜50Ω・cmであること。
上記(ア)に係る酸素欠損型の導電性酸化スズ粒子は、表面にリン(P)が表面に存在する。これにより酸化スズ粒子同士の焼成による結合が抑制されていると考えられる。その結果、上記(イ)及び(ウ)に係る結晶子径と体積抵抗率とを両立する導電性酸化スズ粒子となる。Pの含有量は以下に述べる導電性酸化スズ粒子の調製の際に用いるリン化合物の添加量によって調整することができる。
このような導電性酸化スズ粒子は下記第1及び第2の工程を経ることにより製造することができる。
(第1の工程)スズ化合物の溶液と、酸又はアルカリ水溶液とを混合し、この反応の前、後、或いは最中にリン化合物を添加して沈澱物を生成させる工程;
(第2の工程)当該沈殿物を洗浄、乾燥、粉砕した後、非酸化性雰囲気下で焼成し、再び粉砕する工程。
上記スズ化合物の具体例としては以下のものが挙げられる。以下に列挙したもののなかから選ばれる少なくとも2つを用いてもよい。
・塩化第二スズ;塩化第一スズ;スズ酸カリウム;スズ酸ナトリウム。
上記リン化合物の具体例としては以下のものが挙げられる。以下に列挙したもののなかから選ばれる少なくとも2つを用いてもよい。
・オルトリン酸;リン酸ナトリウム;リン酸アンモニウム;亜リン酸。
中和剤として使用するアルカリ性水溶液の具体例としては以下のものが挙げられる。
・アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)の水溶液、アンモニア水溶液。
また、酸としては硫酸、塩酸、硝酸などが挙げられる。
本発明に係る導電性酸化スズ粒子の具体的な製造方法を以下に説明する。
温度30〜60℃、好ましくは温度40〜50℃の温水中で、スズ化合物溶液と酸又はアルカリ性水溶液をpH6〜11、好ましくはpH7.5〜9.5に保ちながら反応させる。この反応の前、後、又は最中に、リン化合物を添加し、リン含有酸化スズ水和物を生成する。温水の温度は60℃以下、pH6以上とすることが好ましい。リン含有酸化スズ水和物の凝集を抑制でき、また酸素欠陥を十分に生成させることができる為である。
上記のリン含有酸化スズ水和物は十分洗浄した後、温度100〜200℃で乾燥し、粉砕した後、非酸化性雰囲気下で温度400〜800℃で30分〜6時間焼成し、さらに粉砕するのが好ましい。非酸化性雰囲気は特に限定はないが、窒素ガス、水素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガスの雰囲気下、或いは真空中で焼成されるのが好ましい。焼成温度を上記したように400〜800℃とし、焼成時間を30分〜6時間とすることは、導電性を確保し、結晶子径を抑える上で好ましい。
上記したように、低い体積抵抗率と小さい結晶子径が両立するためには、Snに対するPのモル比と、酸素欠乏雰囲気中の焼成温度の間のバランスが重要である。低いPのモル比および高い焼成温度は結晶子径を成長させ、反対に高いPモル比および低い焼成温度は高い体積抵抗率へ導く。そのため規定した範囲内で、Snに対するPのモル比は6%以下であり、焼成温度は600℃以上であることが好ましく、Pのモル比2〜5%および焼成温度700℃が最も好ましい。
<バインダー樹脂>
上記導電性酸化スズ粒子と共に最表面層を構成するバインダー樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の樹脂が用いられる。具体例は以下のものを含む。各種のポリアミド、フッ素樹脂、水素添加スチレン−ブチレン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、オレフィン樹脂。また、これらから選ばれる少なくとも2種類の共重合体も含む。本発明においては、ウレタン樹脂が特に好適に用いられる。
<<導電性酸化スズの配合量>>
最表面層の樹脂に加えるこれらの導電性酸化スズの配合量は、最表面層の樹脂の体積抵抗率が、下記3つの各環境において、中抵抗領域(体積抵抗率が1×10〜1×1015Ω・cm)にすることが好ましい。
・低温低湿(L/L)環境(温度15℃、相対湿度10%)。
・常温常湿(N/N)環境(温度23℃、相対湿度55%)。
・高温高湿(H/H)環境(温度30℃、相対湿度80%)。
最表面層の体積抵抗率を上記の範囲内とすることにより、感光体を均一に帯電させることができる。また感光体にピンホールがあった場合にもピンホールに過大な電流が流れにくい。
<<最表面層の膜厚>>
最表面層の膜厚は、0.3〜100μm、特には2〜50μm、更には5〜30μmが好ましい。低温低湿環境下での形成した電子写真画像への帯電ムラに起因するスジ状の画像ムラを抑制できるからである。尚、最表面層の膜厚は、帯電部材表面を鋭利な刃物で切り出して光学顕微鏡や電子顕微鏡で観察することにより測定できる。
<<最表面層の成形方法>>
最表面層の成形方法の例は下記(1)や(2)が挙げられる。
(1)導電性酸化スズ粒子を分散させたバインダーをチューブ形状に押出成形して、導電性弾性体基層の周囲に被覆する方法;
(2)バインダーと導電性酸化スズとを溶媒と共に分散して塗料とし、該塗料を導電性弾性体基層に塗工する方法。
上記(2)の方法において、バインダーと導電性酸化スズとを、公知の方法により分散させて最表面層形成用の塗料を調製する。公知の分散方法の例としては下記(ア)〜(ウ)を挙げることができる。
(ア)モータで回転させる回転羽や、ホモジナイザーのごとき攪拌分散装置。(イ)加速した塗料を衝突させて顔料を分散する微細オリフィス分散装置。(ウ)サンドミル、ペイントシェーカ、ダイノミル及びパールミル等のビーズを利用した従来公知の分散装置等。また、上記(2)の方法における塗工の具体的方法としては最表面層の膜厚をより均一にすることができる浸漬塗工法が好ましい。更に、上記(2)の方法においては、塗料中に各種の導電剤やレべリング剤を混合してもよい。レべリング剤としては例えばシリコーンオイルが挙げられる。更にまた、上記(2)の方法において、最表面層の膜厚の調整は、塗料中のバインダー固形分、浸漬塗工の際の引き上げ速度の調整により可能である。塗料中の樹脂の固形分を大きくすると表面層の膜厚を大きくすることができる。固形分を小さくすると膜厚を小さくすることができる。本発明に係る塗料中のバインダーの固形分は10〜40%の範囲内で調整すること、また浸漬塗工を採用する場合においては塗工引き上げ速度は0.2〜300mm/sの範囲内で調整することが好ましい。製造上の管理が容易であるからである。
次に、本発明の帯電部材、及びそれを用いた画像形成装置、を説明する。
<帯電部材>
本発明の帯電部材は、導電性基体と、該導電性基体上に設けられた最表面層とを有する。
本発明に関わる帯電部材の具体的な構成を図1に示す。図1(a)は、帯電部材の横断面を示し、図1の(b)は、縦断面を示したものである。
本発明の帯電部材は、導電性基体1とその外周を被覆する最表面層3とを有する帯電部材である。導電性基体と最表面層との間に導電性弾性体基層を有していても良い。
<<導電性基体>>
導電性基体1は、炭素鋼合金表面に5μmの厚さのニッケルメッキを施した円柱である。導電性基体を構成する材料としては、剛直で導電性を示す公知の材料を使用することもできる。具体的には、以下のものが挙げられる。
・鉄、アルミニウム、チタン、銅及びニッケル等の金属。
・これらの金属を含むステンレス、ジュラルミン、真鍮及び青銅等の合金。
・カーボンブラックや炭素繊維をプラスチックで固めた複合材料等。
また、形状としては円柱形状の他に、中心部分を空洞とした円筒形状とすることもできる。
<<導電性弾性体層>>
本発明では導電性基体と表面層との間に導電性弾性体層を有している事が好ましい。まず上記導電性基体1の外周に導電性弾性体層2を成形する。導電性弾性体層2は導電性弾性体からなっている。導電性弾性体は、導電剤と高分子弾性体とを混合して成形される。
<<<高分子弾性体>>>
高分子弾性体の具体例は以下のものを含む。
・エピクロルヒドリンゴム;EPM(エチレン・プロピレンゴム);EPDM(エチレン・プロピレンゴム);ノルボーネンゴム;NBR(ニトリルゴム);クロロプレンゴム;天然ゴム;イソプレンゴム;ブタジエンゴム;スチレン−ブタジエンゴム;クロロスルフォン化ポリエチレン;ウレタンゴム;スチレン系ブロックコポリマー(SBS(スチレン・ブタジエン・スチレン−ブロックコポリマー)、SEBS(スチレン・エチレンブチレン・スチレン−ブロックコポリマー)等);シリコーンゴム。
<<<導電剤>>>
導電剤としては、イオン導電剤や電子導電性の導電剤が挙げられる。いくつかの種類のイオン導電剤と、いくつかの種類の電子導電性の導電剤とを組み合わせて用いることもできる。
(1)イオン導電剤
イオン導電剤としては、例えば、LiClOやNaClO等の過塩素酸塩、4級アンモニウム塩等が挙げられる。これらを単独又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
(2)電子導電剤
電子導電性の導電材の具体例は下記(ア)〜(ク)を含む。
(ア)アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀等の金属系の粉体や繊維。
(イ)カーボンブラック。
(ウ)金属粉。
(エ)酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等の金属酸化物。
(オ)硫化銅、硫化亜鉛等の金属化合物粉。
(カ)適当な粒子の表面を酸化スズ、酸化インジウム、酸化モリブデン、亜鉛、アルミニウム、金、銀、銅、クロム、コバルト、鉄、鉛、白金、ロジウムを電解処理、スプレー塗工、混合振とうにより付着させた粉体。
(キ)アセチレンブラック、ケッチェンブラック、PAN(ポリアクリロニトリル)系カーボン、ピッチ系カーボン等のカーボン粉。
(ク)上記(ア)乃至(キ)の群から選択される2種以上の組み合わせ。
本発明において、これらの導電剤の配合量は導電性弾性体の体積抵抗率が、次の3つの各環境中で中抵抗領域(体積抵抗率が1×10〜1×10Ω・cm)になるような量が好ましい。
・低温低湿(L/L)環境(温度15℃、相対湿度10%)。
・常温常湿(N/N)環境(温度23℃、相対湿度55%)。
・高温高湿(H/H)環境(温度30℃、相対湿度80%)。
<<導電性弾性体基層の体積抵抗率の測定方法>>
導電性弾性体の体積抵抗率は、以下の方法により求める。
厚さ1mmのシートに成型した後、両面に白金を蒸着して電極とガード電極とを作製する。そして、微小電流計(ADVANTEST R8340A ULTRA HIGH RESISTANCE METER (株)アドバンテスト社製)を用いて両電極間に200Vの電圧を印加して30秒後の電流を測定する。この測定値と、膜厚と電極面積とから体積抵抗率を算出する。
導電性弾性体の体積抵抗率を上記の数値範囲内とすることにより、像担持体である感光体にピンホールがあった場合にも大電流がピンホールに一気に集中し、穴をより大きくしてしまうことが避けられる。また穴以外の場所に電流が流れなくなって高精細なハーフトーン画像上に黒い帯となって帯電電位が不足した部分が目視で認識可能となることも有効に抑えることができる。更に、導電性弾性層中で印加電圧が降下し、必要な放電電流が得られずに感光体を所望する電位に均一に帯電させることができなくなることを避けることができる。
<<他の添加剤>>
この他にも導電性弾性体には必要に応じて、可塑剤、充填剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、分散剤及び離型剤等の配合剤を加えることも好ましい。
<<導電性弾性体基層の成形方法>>
導電性弾性体基層の成形方法としては、上記の導電性弾性体の原料を混合して、例えば、押し出し成形や射出成形、圧縮成形等の公知の方法が挙げられる。また、導電性弾性体基層は、導電性基体の上に直接導電性弾性体を成形して作製してもよいし、チューブ形状に成形した導電性弾性体を導電性基体に被覆させてもよい。なお、導電性弾性体基層の作製後に表面を研磨して形状を整えてもよい。
導電性弾性体基層の形状は、出来上がった帯電部材と感光体との当接ニップ幅が帯電部材の長手方向の分布でできるだけ均一になるよう、導電性弾性体基層の感光体側中央部の形状が端部よりも感光体側へ凸となっている事が好ましい。帯電部材の形状がローラ形状の場合には、ローラ中央部の直径が端部の直径よりも大きいクラウン形状となっていることが好ましい。また、出来上がったローラの当接ニップ幅が均一となるために、導電性弾性体基層ローラの振れが小さい方が好ましい。
<<導電性弾性体基層のアスカーC硬度>>
導電性弾性体基層のアスカーC硬度は、85°以下が好ましい。帯電部材と感光体との間のニップを確保できるため帯電が安定する。なお、アスカーC硬度とは、日本ゴム協会標準規格SRIS0101に準拠したアスカーC型スプリング式ゴム硬度計(高分子計器株式会社製)を用いて測定される硬度である。本発明に係る値は、N/N環境中に12時間以上放置した帯電部材に対して該硬度計を10Nの力で当接させてから30秒後に測定した値とする。
アスカーC硬度を調整するため、導電性弾性体に可塑剤を配合してもよい。配合量は、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上である。可塑剤としては、例えばセバシン酸とプロピレングリコールの共重合体のような、エステル系の高分子可塑剤を用いることができる。導電性弾性体基層は、必要に応じて導電性支持体と接着剤を介して接着される。この場合、接着剤は導電性であることが好ましい。導電性とするため、接着剤には前記した導電剤を有することができる。接着剤のバインダーとしては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の樹脂が挙げられ、ウレタン系、アクリル系、ポリエステル系、ポリエーテル系、エポキシ系、等の公知の接着剤を用いることができる。
<画像形成装置>
図2に本発明に係る帯電部材の一つの実施の形態である帯電ローラ6を用いた電子写真画像形成装置を示す。像担持体である感光体ドラム5は矢印の方向に回転しながら、帯電ローラ6によって一次帯電され、次に不図示の露光手段からの露光光11により静電潜像が形成される。現像剤容器31内の現像剤は、現像ローラ4と現像ブレード30との間で摩擦されて帯電されつつ、現像ローラ4の表面に担持されて、感光体ドラム5の表面に搬送される。その結果、静電潜像は現像され、トナー像が形成される。
トナー像は、転写ローラ8と感光体ドラム5の間において記録メディア7に転写され、その後定着部9において定着される。転写されずに感光体5の表面に残留したトナーは、クリーニングブレード10により回収される。
現像ローラ4、帯電ローラ6、転写ローラ8等には画像形成装置の電源18、20、22から、それぞれ電圧が印加されている。
ここで、帯電ローラ6には、電源20から直流電圧が印加される。印加電圧に直流電圧を用いることで、電源のコストを低く抑えることができるという利点がある。また帯電音が発生しないという利点がある。
印加する直流電圧の絶対値は、空気の放電開始電圧と被帯電体表面(感光体表面)の一次帯電電位との和とすることが好ましい。通常空気の放電開始電圧は600〜700V程度、感光体表面の一次帯電電位は300〜800V程度なので、具体的な一次帯電電圧としては900〜1500Vとすることが好ましい。
また、本発明に係る電子写真画像形成装置は、図3に示したように画像形成に必要な部材を4色分備えたカラー電子写真画像形成装置としてもよい。記録メディア7が矢印の方向へ移動する間に、トナー像が感光体ドラム5dと転写ローラ8dの間、感光体ドラム5cと転写ローラ8cの間、感光体ドラム5bと転写ローラ8bの間、感光体ドラム5aと転写ローラ8aの間で順番に転写される。記録メディア7に転写されたトナー像は定着部9において定着される。帯電ローラ6a、6b、6c、6dは、それぞれ感光体ドラム5a、5b、5c、5dを帯電する。カラー電子写真画像を形成するためには通常シアン、イエロー、マゼンダ、ブラック、の4色のトナーを使用する。4色のトナーは記録メディア7に対して任意の順番で転写して良い。
以下に本発明を実施例をもって説明するが、本発明は実施例よって制限されるものではない。
<導電性酸化スズ粒子の各種物性の測定方法>
<<結晶子径の測定>>
導電性酸化スズ粒子の結晶子径は、X線回折法により求める。TTR−II型X線回折測定装置(理学電気株式会社製)を用い、Cu−Kα線を使用して印加電圧40kV、印加電流50mAの条件にて、X線回折分析測定を行った。次に正方晶系SnOの(110)面のピークの半価幅を求め、Sherrerの式から結晶子径を求めた。
<<体積抵抗率の測定>>
内径1cmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の円筒、及び外径が約1cmの該PTFE製円筒の筒内に挿入可能なステンレス(SUS316)製の円柱状の電極を2つ用意する。上記PTFE製円筒と2つのステンレス製電極、及び測定サンプル(導電性酸化スズ粒子)は、温度23℃、相対湿度55%の環境に12時間放置する。その後、一方のステンレス製電極の端面に導電性酸化スズ粒子を偏りなく載せた後、もう一方のステンレス製電極で該導電性酸化スズを挟む。これをPTFE製円筒の筒内に挿入する。この状態で2つのステンレス製電極で導電性酸化スズ粒子に10MPaの圧力を加え1分間放置する。その後、微小電流計(商品名:ADVANTEST R8340A ULTRA HIGH RESISTANCE METER;(株)アドバンテスト社製)を用いて両電極間に200Vの電圧を印加して30秒後の電流を測定する。そして2つの電極の間隔と電極の面積とから体積抵抗率を算出する。
<最表面層の体積抵抗率の測定方法>
最表面層の体積抵抗率は、以下の方法により求める。ローラ状態から最表面層を剥がし、5mm×5mm程度の短冊形に切り出す。両面に白金を蒸着して電極とガード電極とを作製する。上記の微小電流計を用いて両電極間に200Vの電圧を印加して30秒後の電流を測定する。測定値と、膜厚と、電極面積とから体積抵抗率を算出する。
導電性酸化スズ粒子の配合量としては、塗工後の最表面層に対して10質量%以上、80質量%以下が好ましい。特に好ましくは20質量%以上、60質量%以下である。
最表面層の体積抵抗率を適正な値に調整するため、最表面層塗料中で二次粒子が小さくなるまで公知の方法で分散する。二次粒子径は、遠心沈降式粒度分布計(商品名:CAPA700;堀場製作所製)による体積平均粒径MEDIANの値で、1.0μm以下、特には0.5μm以下に分散する。これにより、帯電ムラの原因となる最表面層材料の抵抗の位置によるばらつきを小さくすることができる。
<帯電ローラの電気抵抗の測定方法>
帯電ローラの電気抵抗は以下のように測定した。
即ち、図4に示した様に、画像形成装置に用いた場合の使用状態と同様の応力で、感光体と同じ曲率の円相形円柱形金属32に当接させて通電したときの抵抗を測定する。図4(a)において33aと33bは重りに固定された軸受けであり、帯電ローラ6の軸1の両端に鉛直下方向に押す応力を印加する。帯電ローラ6の鉛直下方向には、帯電ローラ6と平行に円柱形金属32が位置している。そして、図示しない駆動装置により円柱形金属32を回転させながら、図4(b)の様に帯電ローラを軸受け33aと33bとへ押し当てる。使用状態の感光体ドラムと同様の回転速度で円柱形金属32を回転させ、帯電ローラ6を従動回転させながら電源34から直流電圧−200Vを印加し、円相形円柱形金属32から流れ出てくる電流を電流計Aで測定する。このときの印加電圧と測定された電流とから計算して帯電部材の電気抵抗を算出する。本実施例においては、軸の両端にそれぞれ5Nの力を加えて、直径30mmの金属円柱に当接させ、該金属円柱の周速150mm/秒で回転させた。
(実施例1)
<導電性酸化スズ粒子の作成>
市水1000gを40℃に加熱し、そこへSnOとして100g(SnCl溶液を使用)とアンモニア水溶液をpH7.5〜8.5の範囲を維持しながら定量ポンプにて同時に滴下した。次いでSnOに対して2モル%分のリン(HPOを1.09g使用)を添加した。その後pH2.5に調整してリン添加酸化スズ水和物を沈澱させた。当該リン添加酸化スズ水和物をろ別後、水洗し、120℃で12時間乾燥させた。次いで、乾燥物を流体エネルギーミル(ジェットミル)で粉砕した。この粉砕物を窒素雰囲気下700℃で2時間焼成して本実施例に係る導電性酸化スズ粒子を得た。本実施例に係る導電性酸化スズ粒子の結晶格子径、粉体としての体積抵抗率、リンの含有量を表1に示す。
<帯電ローラの作製>
(1)導電性弾性体基層の調製
以下の各材料を混合し、オープンロールで20分間混練した。
・エピクロルヒドリンゴム(商品名:エピクロマーCG102、ダイソー(株)製):100質量部、
・充填剤としての炭酸カルシウム:30質量部、
・滑剤としてのステアリン酸亜鉛:1質量部、
・研磨性改善の為の補強材としての着色グレードカーボン(商品名:シーストSO、東海カーボン製):4質量部、
・酸化亜鉛:5質量部、
・可塑剤としての、セバシン酸とプロピレングリコールの共重合体(分子量8000):5質量部、
・老化防止剤としての2−メルカプトベンズイミダゾール:1質量部、
・下記式で示される構造を有する過塩素酸4級アンモニウム塩:2質量部。
Figure 2009186663
次いで、下記の各材料を更に加え、15分間オープンロールで混練した。
・加硫促進剤としてのDM(2−ベンゾチアゾリルジサルファイド):1質量部、
・加硫促進剤としてのTS(テトラメチルチウラムモノサルファイド):0.5質量部、
・加硫剤としての硫黄:1.2質量部。
得られた混合物をゴム押出機を用いて、外径13mm、内径5.5mmの円筒形に押し出し、250mmの長さに裁断した未加硫ゴムチューブを形成した。この未加硫ゴムチューブを加硫缶に入れ、温度160℃の水蒸気を用いて40分間かけて一次加硫し、一次加硫ゴムチューブを得た。一方、直径6mm、長さ256mmの円柱形の導電性支持体(表面にニッケルメッキを施した鋼製)の円柱面の軸方向中央部231mmに金属とゴムとの熱硬化性接着剤(商品名:メタロックU−20:株式会社東洋化学研究所社製)を塗布した。この接着剤を塗布した導電性支持体を温度80℃で30分間乾燥させた後、更に温度120℃で1時間乾燥させた。この導電性支持体を、前記一次加硫ゴムチューブ内に挿入し、その後、電気オーブンの中で温度160℃で2時間加熱し、該ゴムチューブの二次加硫、及び熱硬化性接着剤の硬化とを行った。二次加硫したゴムチューブの両端部を突っ切り長さ231mmとした。次いで端部直径8.40mm、中央部直径8.50mmのクラウン形状を有し、かつ表面の十点平均粗さRz10μm、振れが25μmの導電性弾性体基層となるように研磨した。平均粗さRzは、JIS B0601:1982に基づき、表面粗さ測定器(商品名:サーフコーダーSE3400;小坂研究所社製)にて測定した。ローラ1本当たり、軸方向3点×周方向2点の計6点について各々粗さ曲線を測定してRzの値を算出し、それらの6点のRzの平均値をローラのRzの値とした。測定条件としては、先端半径2μmのダイヤモンド製接触針を用いた。測定スピードは0.5mm/s、カットオフ周波数λcは0.8mm、基準長さは0.8mm、評価長さは8.0mmとした。
また、導電性弾性体基層を有する導電性支持体を、N/N環境に24時間以上放置した後、前記帯電ローラの電気抵抗の測定方法と同様の方法で導電性弾性体基層付き導電性支持体の電気抵抗を測定した。電気抵抗は3.0×10Ωであった。また、導電性弾性体基層のアスカーC硬度は74°であった。
(2)最表面層形成用の塗料の調製
以下の各材料を、直径30cm高さ35cmのステンレス製円筒容器に入れ、攪拌羽を200rpmで回して30分間攪拌した。
・ラクトン変性アクリルポリオール(商品名:プラクセルDC2016、ダイセル化学工業(株)製):2343質量部
・MIBK(メチルイソブチルケトン):4345質量部、
・イソホロンジイソシアネートのブロックタイプのイソシアヌレート型3量体(商品名:ベスタナートB1370、デグサ・ヒュルス製):526質量部、
・ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート型3量体(商品名:デュラネートTPA−B80E、旭化成工業製):786質量部、
・シリコーンオイル(商品名:SH−28PA、東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製):1.29質量部、
・実施例1の導電性酸化スズ粒子:3280質量部。
この分散液200質量部と、平均粒径0.8mmのガラスビーズ200gを、450mlのマヨネーズビンに入れた。このマヨネーズビンを2本ペイントシェーカにセットして4時間分散した。塗料中の導電性酸化スズ粒子の体積平均粒径は0.18μmであった。この塗料を浸漬塗工用の塗工槽に入れ、内径25mmの円筒型ディップ管を使用し、前記基層に浸漬塗工した。その後30分間23℃にて風乾し、80℃のクリーンオーブンで30分間乾燥し、次に160℃のオーブンで60分間乾燥させて膜厚が15μmの最表面層を形成して本実施例に係る帯電ローラを得た。この帯電ローラをN/N環境中で12時間放置した後の電気抵抗、及びL/L環境中で12時間放置した後の電気抵抗を表2に示す。
<画像評価>
A4縦出力用であり、記録メディアの出力スピードが、100mm/秒、画像の解像度が600dpiである電子写真方式のレーザプリンタを用意した。このレーザプリンタには、感光体として、アルミニウムシリンダーに膜厚16μmのOPC層をコートした反転現像方式の感光体ドラムを具備している。尚、OPC層を構成している最外層は、変性ポリアリレート樹脂をバインダー樹脂とする電荷輸送層である。また、トナーとして、ワックスを中心に荷電制御剤と色素等を含むスチレンとブチルアクリレートのランダムコポリマーを重合させ、更に表面にポリエステル薄層を重合させシリカ微粒子等を外添した、ガラス転移温度63℃、質量平均粒径6.5μmの重合トナーが採用されている。
このレーザプリンタに本実施例に係る帯電ローラを装着した。そしてN/N環境下で、ハーフトーン画像(第1のハーフトーン画像)を1枚出力した。ここでハーフトーン画像とは、感光体ドラムの回転方向の幅が1dpiの、感光体ドラムの回転方向と垂直方向に延びる横線の複数本を間隔2dpiで描くような画像である。また、一次帯電電圧は−1150Vとした。
次に当該レーザプリンタをL/L環境に12時間置いた後、L/L環境で上記ハーフトーン画像(第2のハーフトーン画像)を1枚出力した。
さらに、L/L環境で、感光体ドラムの回転方向の幅が2dpiの、感光体ドラムの回転方向と垂直方向に延びる横線の複数を間隔98dpiで描くような画像を5000枚連続出力した後、L/L環境で上記ハーフトーン画像(第3のハーフトーン画像)を1枚出力した。
こうして得た第1〜第3のハーフトーン画像について、帯電ムラに起因すると思われる、感光体ドラムの回転方向の幅が0.5mm程度、感光体の回転方向と垂直方向の長さが1cm程度の白いスジ状の画像ムラの有無を目視で観察した。結果を表2に示す。
(実施例2)
POの添加量を2.73gへ変更した以外は実施例1と同様にして本実施例に係る導電性酸化スズ粒子を作成した。結晶子径、体積抵抗率、リン含有量を表1に示す。
本実施例に係る導電性酸化スズ粒子は、結晶格子径及び体積抵抗率が実施例1に係る導電性酸化スズ粒子と異なる為、最表面層形成用の塗料の調製にあたっては分散条件を変更した。即ち、帯電部材の電気抵抗を実施例1に係る帯電ローラの電気抵抗と同程度とするためには、分散条件を実施例1における塗料の調製の際の分散条件よりも若干弱くする必要があった。そこで、ペイントシェーカの分散時間を3時間とした。それ以外は実施例1と同様にして最表面層形成用の塗料を調製した。塗料中の導電性酸化スズ粒子の体積平均粒径は0.21μmであった。この塗料を用いて実施例1と同様の方法で導電性弾性体基層の表面に最表面層を形成して本実施例に係る帯電ローラを得た。
この帯電ローラについて、実施例1と同様の方法でN/N環境及びL/L環境における電気抵抗を測定した。また、実施例1と同様にして画像評価を行った。その結果を表2に示した。
(比較例1)
<導電性酸化スズの作成方法>
50℃の水5リットル中で、系のpHを7.0〜7.5に維持しながら以下の水溶液を20分間に渡って並行添加して沈殿物を生成させた。
・3N塩酸500mlに塩化第二スズ(SnCl・5HO)500g及び三塩化リン(PCl)16.1gを溶解した溶液
・水酸化ナトリウム水溶液
次に塩酸を加えてpHを3.0に調節した後、該沈殿物を濾過し、その後、濾液の比抵抗が10000Ω・cmになるまで洗浄した。洗浄した沈澱物を温度110℃で12時間乾燥させ、更に電気炉で温度1000℃にて1時間焼成した。その後、パルペライザーにて粉砕して本比較例の導電性酸化スズ粒子を得た。
この導電性酸化スズ粒子の結晶格子径、体積抵抗率、リン含有量を表1に示す。
本比較例に係る導電性酸化スズ粒子は、結晶格子径及び体積抵抗率が実施例1に係る導電性酸化スズ粒子と異なる為、最表面層形成用の塗料の調製にあたっては分散条件を変更した。即ち、帯電部材の電気抵抗を実施例1に係る帯電ローラの電気抵抗と同程度とするためには、分散条件を実施例1及び実施例2における塗料の調製の際の分散条件よりも若干弱くする必要があった。そこで、ペイントシェーカの分散時間を2時間とした。それ以外は、実施例1と同様にして最表面層形成用の塗料を調製した。塗料中の導電性酸化スズ粒子の体積平均粒径は0.35μmであった。この塗料を用いて実施例1と同様の方法で導電性弾性体基層の表面に最表面層を形成して本実施例に係る帯電ローラを得た。
この帯電ローラについて、実施例1と同様の方法でN/N環境及びL/L環境における電気抵抗を測定した。また、実施例1と同様にして画像評価を行った。その結果を表2に示した。
(比較例2)
POを添加しなかった以外は実施例1と同様にして本比較例に係る導電性酸化スズ粒子を作成した。結晶子径、体積抵抗率及びリン含有量を表1に示す。
また、本比較例に係る導電性酸化スズ粒子を用いて最表面層形成用の塗料を調製するにあたっては、ペイントシェーカの分散時間を1.25時間とした。それ以外は実施例1と同様にして最表面層形成用の塗料を調製した。塗料中の導電性酸化スズ粒子の体積平均粒径は0.21μmであった。この塗料を用いて実施例1と同様の方法で導電性弾性体基層の表面に最表面層を形成して本実施例に係る帯電ローラを得た。
この帯電ローラについて、実施例1と同様の方法でN/N環境及びL/L環境における電気抵抗を測定した。また、実施例1と同様にして画像評価を行った。その結果を表2に示した。
Figure 2009186663
Figure 2009186663

A:は帯電ムラに起因する画像ムラは認識できない。
B:帯電ムラに起因する画像ムラが認識できる。
本発明の帯電部材の一つの実施の形態の断面を表す概略図を示す。(a)帯電部材の横断図、(b)帯電部材の断面図 本発明に係る画像形成装置の概略図を示す。 本発明に係るカラー画像形成装置の概略図を示す。 本発明に係る帯電ローラの電気抵抗の測定方法の概略説明図を示す。
符号の説明
1 導電性支持体
2 導電性弾性体基層
3 表層

Claims (1)

  1. 導電性基体と、該導電性基体の上に設けられた最表面層を有している電子写真用の帯電部材であって、該最表面層は、導電性酸化スズ粒子を含み、
    該導電性酸化スズ粒子は、
    Sn(スズ)1モルに対しP(リン)を1〜10モル%含んでいる示性式SnO(2−x)(0<x<1)で表わされる酸素欠損型導電性酸化スズからなり、
    結晶子径が4〜11nmであり、かつ
    10MPaの圧力で圧縮成形したときの体積抵抗率が0.1〜50Ω・cmであることを特徴とする帯電部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010243642A (ja) * 2009-04-02 2010-10-28 Canon Chemicals Inc 帯電部材及び帯電ローラ

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