JP2020181006A - 帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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康彦 衣田
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幸介 成田
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Abstract

【課題】画像スジの発生を抑制するとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制される帯電部材の提供。
【解決手段】導電性基材、前記導電性基材上に設けられた弾性層、及び前記弾性層上に設けられ、凹凸形成粒子を含む表面層であって、表面層の表面から観察される前記凹凸形成粒子の個数粒度分布が2つ以上の極大値を持つ表面層を有し、接触帯電方式により電子写真感光体を帯電させる帯電部材と、前記帯電部材に直流電圧に交流電圧を重畳して印加する電圧印加部と、を備える帯電装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
電子写真方式を用いた画像形成装置においては、まず、無機又は有機材料を含む光導電性感光体からなる電子写真感光体表面に帯電装置を用いて電荷を形成し、画像信号を変調したレーザ光等で静電濳像を形成した後、帯電したトナーで前記静電濳像を現像して可視化したトナー像が形成される。そして、該トナー像を、中間転写体を介するか又は直接、記録紙等の転写材に静電的に転写し、記録材に定着することにより再生画像が得られる。
特許文献1には、「少なくとも軸体と、前記軸体の外周に設けられた半導電性弾性層と、最表層とを有し、電圧が印加された状態で被帯電体に接触し、被帯電体を帯電させる導電性ロールであり、前記導電性ロールの画像領域における最表層の表面粗さは、導電性ロールの非画像領域における最表層の表面粗さと異なることを特徴とする導電性ロール。」が開示されている。
特許文献2には、「被帯電体に接触させ、前記被帯電体との間に電圧を印加することにより、前記被帯電体を帯電させる帯電部材を備えた帯電装置であって、前記帯電部材は、金属芯金上に半導電性層と、前記半導電性層上に少なくとも1層以上の上層と、を備えたロール形状であり、前記帯電部材の表面の凹凸間距離をRSmとしたとき、30μm≦RSm≦320μmであり、かつ、前記帯電部材の表面の十点平均表面粗さをRzとしたとき、1.1μm≦Rz≦5μmであることを特徴とする帯電装置。」が開示されている。
特許文献3には、「導電性芯体と、前記導電性芯体上に形成された、帯電層と、表面層と、を有し、前記表面層の表面には凹凸部を有し、前記凸部が平滑部を有することを特徴とする帯電部材。」が開示されている。
特許文献4には、「軸体と、前記軸体の外周に形成された弾性体層と、前記弾性体層の外周に形成された表層と、を備え、前記表層は、バインダー樹脂と、平均粒子径15μm以上50μm以下の大径粒子と、平均粒子径3μm以上15μm未満の小径粒子と、を含有し、前記小径粒子の含有量が、前記バインダー樹脂100質量部に対し、5〜50質量部の範囲内であり、前記表層に含まれる前記小径粒子を含む粒子の凝集体の大きさが6μm以上50μm以下であることを特徴とする電子写真機器用帯電ロール。」が開示されている。
特開2010−078741号公報 特開2008−015323号公報 特開2011−013462号公報 特開2018−060162号公報
帯電部材に、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加し、接触帯電方式により電子写真感光体の表面を帯電させる帯電装置において、表面に凹凸を有する帯電部材を帯電装置に適用したとき、電子写真感光体上の汚染物質が帯電部材に移行することにより、画像スジが発生、及び電子写真感光体の表面が摩耗する場合があった。
本発明の課題は、導電性基材と、前記導電性基材上に設けられた弾性層と、前記弾性層上に設けられ、表面に凹凸を有する表面層とを有する帯電部材を備え、帯電部材に、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加し、接触帯電方式により電子写真感光体の表面を帯電させる帯電装置において、帯電部材の表面層を表面から観察したときの凹凸形成粒子の個数粒度分布の極大値が1つである場合、又は、帯電部材の表面層に含まれる凹凸形成粒子が、体積平均粒径が小さい小径のみの凹凸形成粒子である場合、若しくは体積平均粒径が大きい大径のみの凹凸形成粒子である場合に比べ、画像スジの発生を抑制するとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制される帯電装置を提供することである。
前記課題を解決するための具体的手段には、下記の態様が含まれる。
<1>
導電性基材、前記導電性基材上に設けられた弾性層、及び前記弾性層上に設けられ、凹凸形成粒子を含む表面層であって、表面層の表面から観察される前記凹凸形成粒子の個数粒度分布が2つ以上の極大値を持つ表面層を有し、接触帯電方式により電子写真感光体を帯電させる帯電部材と、
前記帯電部材に直流電圧に交流電圧を重畳して印加する電圧印加部と、
を備える帯電装置。
<2>
凹凸形成粒子が、前記2つ以上の極大値のうち、最も大径側の極大値P1と、大径側から2番目の極大値P2との差(P1−P2)が5μm以上27μm以下である、<1>に記載の帯電装置。
<3>
前記P1と前記P2との差(P1−P2)が、10μm以上22μm以下である、<2>に記載の帯電装置。
<4>
前記P1が、10μm以上32μm以下の範囲であり、前記P2が、5μm以上11μm以下の範囲である、<2>又は<3>に記載の帯電装置。
<5>
導電性基材、前記導電性基材上に設けられた弾性層、及び前記弾性層上に設けられ、体積平均粒径の異なる2種類以上の凹凸形成粒子を含む表面層を有し、接触帯電方式により電子写真感光体を帯電させる帯電部材と、
前記帯電部材に直流電圧に交流電圧を重畳して印加する電圧印加部と、
を備える帯電装置。
<6>
前記体積平均粒径の異なる2種類以上の凹凸形成粒子のうち、最も体積平均粒径が大きい凹凸形成粒子の体積平均粒径R1と、2番目に体積平均粒径が大きい凹凸形成粒子の体積平均粒径R2との差(R1−R2)が、5μm以上25μm以下である、<5>に記載の帯電装置。
<7>
前記R1と前記R2との差(R1−R2)が10μm以上20μm以下である、<6>に記載の帯電装置。
<8>
前記R1が10μm以上30μm以下であり、前記R2が5μm以上10μm以下である、<6>又は<7>に記載の帯電装置。
<9>
前記凹凸形成粒子がポリアミド粒子である、<1>〜<8>のいずれか1項に記載の帯電装置。
<10>
前記表面層に含まれる凹凸形成粒子の全含有量が、前記表面層に含まれる結着樹脂100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下である、<1>〜<9>のいずれか1項に記載の帯電装置。
<11>
電子写真感光体と、
<1>〜<10>のいずれか1項に記載の帯電装置と、
を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
<12>
前記電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電させる、<1>〜<10>のいずれか1項に記載の帯電装置と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に静電荷像を形成する現像装置と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記電子写真感光体の表面に形成された潜像を、トナーを含む現像剤により現像して、前記電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像装置と、
前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置。
<1>に係る発明によれば、導電性基材と、前記導電性基材上に設けられた弾性層と、前記弾性層上に設けられ、表面に凹凸を有する表面層とを有する帯電部材を備え、帯電部材に、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加し、接触帯電方式により電子写真感光体の表面を帯電させる帯電装置において、帯電部材の表面層を表面から観察したときの凹凸形成粒子の個数粒度分布の極大値が1つである場合に比べ、画像スジの発生を抑制するとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制される帯電装置が提供される。
<2>、<3>に係る発明によれば、帯電部材の表面層を表面から観察したときの凹凸形成粒子の個数粒度分布の極大値が1つである場合に比べ、前記2つ以上の極大値のうち、最も大径側の極大値P1と、大径側から2番目の極大値P2との粒子径差(P1−P2)が5以上27以下である帯電装置であって、画像スジの発生を抑制するとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制される帯電装置が提供される。
<4>に係る発明によれば、帯電部材の表面層を表面から観察したときの凹凸形成粒子の個数粒度分布の極大値が1つである場合に比べ、前記P1が、10以上32以下の範囲であり、前記P2が、5以上11以下の範囲である帯電装置であって、画像スジの発生を抑制するとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制される帯電装置が提供される。
<5>に係る発明によれば、導電性基材と、前記導電性基材上に設けられた弾性層と、前記弾性層上に設けられ、表面に凹凸を有する表面層とを有する帯電部材を備え、帯電部材に、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加し、接触帯電方式により電子写真感光体の表面を帯電させる帯電装置において、帯電部材の表面層に含まれる凹凸形成粒子が、体積平均粒径が小さい小径のみの凹凸形成粒子である場合、又は体積平均粒径が大きい大径のみの凹凸形成粒子である場合に比べ、画像スジの発生を抑制するとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制される帯電装置が提供される。
<6>、<7>に係る発明によれば、帯電部材の表面層に含まれる凹凸形成粒子が、体積平均粒径が小さい小径のみの凹凸形成粒子である場合、又は体積平均粒径が大きい大径のみの凹凸形成粒子である場合に比べ、最も体積平均粒径が大きい凹凸形成粒子の体積平均粒径R1と、2番目に体積平均粒径が大きい凹凸形成粒子の体積平均粒径R2との差(R1−R2)が、5μm以上25μm以下である帯電装置であって、画像スジの発生を抑制するとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制される帯電装置が提供される。
<8>に係る発明によれば、帯電部材の表面層に含まれる凹凸形成粒子が、体積平均粒径が小さい小径のみの凹凸形成粒子である場合、又は体積平均粒径が大きい大径のみの凹凸形成粒子である場合に比べ、前記R1が10μm以上30μm以下であり、前記R2が5μm以上10μm以下である帯電装置であって、画像スジの発生を抑制するとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制される帯電装置が提供される。
<9>に係る発明によれば、帯電部材の表面層を表面から観察したときの凹凸形成粒子の個数粒度分布の極大値が1つである場合、又は、帯電部材の表面層に含まれる凹凸形成粒子が、体積平均粒径が小さい小径のみの凹凸形成粒子である場合、若しくは体積平均粒径が大きい大径のみの凹凸形成粒子である場合に比べ、凹凸形成粒子がポリアミド粒子である帯電装置であって、画像スジの発生を抑制するとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制される帯電装置を提供することである。
<10>に係る発明によれば、帯電部材の表面層を表面から観察したときの凹凸形成粒子の個数粒度分布の極大値が1つである場合、又は、帯電部材の表面層に含まれる凹凸形成粒子が、体積平均粒径が小さい小径のみの凹凸形成粒子である場合、若しくは体積平均粒径が大きい大径のみの凹凸形成粒子である場合に比べ、前記表面層に含まれる凹凸形成粒子の全含有量が、前記表面層に含まれる結着樹脂100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下である帯電装置であって、画像スジの発生を抑制するとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制される帯電装置を提供することである。
<11>に係る発明によれば、帯電部材の表面層を表面から観察したときの凹凸形成粒子の個数粒度分布の極大値が1つである場合、又は、帯電部材の表面層に含まれる凹凸形成粒子が、体積平均粒径が小さい小径のみの凹凸形成粒子である場合、若しくは体積平均粒径が大きい大径のみの凹凸形成粒子である場合に比べ、画像スジの発生を抑制するとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制される帯電装置を備えたプロセスカートリッジが提供される。
<12>に係る発明によれば、帯電部材の表面層を表面から観察したときの凹凸形成粒子の個数粒度分布の極大値が1つである場合、又は、帯電部材の表面層に含まれる凹凸形成粒子が、体積平均粒径が小さい小径のみの凹凸形成粒子である場合、若しくは体積平均粒径が大きい大径のみの凹凸形成粒子である場合に比べ、画像スジの発生を抑制するとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制される帯電装置を備えた画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る帯電装置の一例を示す概略斜視図である。 本実施形態における帯電部材の一例を示す概略斜視図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
以下に、発明の実施形態を説明する。これらの説明及び実施例は実施形態を例示するものであり、発明の範囲を制限するものではない。
本明細書において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
本明細書において、「電子写真感光体」を単に「感光体」ともいう。本明細書において、帯電部材の「軸方向」とは、帯電部材の回転軸が延びる方向を意味する。
本明細書において「導電性」とは、20℃における体積抵抗率が1×1014Ωcm以下であることを意味する。
本明細書において、第1実施形態、及び第2実施形態に共通する事項については、「本実施形態」と称する。
<帯電装置>
本実施形態に係る帯電装置は、導電性基材、前記導電性基材上に設けられた弾性層、及び前記弾性層上に設けられた表面層を有し、接触帯電方式により電子写真感光体を帯電させる帯電部材と、前記帯電部材に直流電圧に交流電圧を重畳して印加する電圧印加部と、を備える。
そして、第1実施形態に係る帯電装置は、帯電部材に設けられた表面層が、凹凸形成粒子を含む表面層であって、表面層の表面から観察される前記凹凸形成粒子の個数粒度分布が2つ以上の極大値を持つ表面層で構成される。
また、第2実施形態に係る帯電装置は、帯電部材に設けられた表面層が、体積平均粒径の異なる2種類以上の凹凸形成粒子を含む表面層で構成される。
現在の電子写真技術の領域では、小型かつ低コストな電子写真装置の構築が求められており、帯電には接触帯電方式が採用される場合が多い。例えば、接触帯電方式用の帯電部材の表面には、トナー粒子、外添剤等による汚染される場合がある。接触帯電方式用の帯電部材を使用したときに生じる、トナー粒子、外添剤等による汚染は、感光体と帯電部材との接触部に存在する、感光体クリーニング部でクリーニングしきれない、いわゆる「すり抜け」と呼ばれるトナー、外添剤等が起因となっている。もともと感光体上に存在していた汚染物質は、感光体と帯電部材の接触部で帯電部材へ移行する。
直流電圧に交流電圧を重畳して印加する接触帯電方式の帯電装置に適用される帯電部材として、表面層に凹凸を有する帯電部材を適用したとき、表面に形成された凹凸が大きすぎ、帯電部材の表面層を表面から観察したときの凹凸形成粒子の個数粒度分布の極大値が大径側に1つである場合、又は、表面に含まれる凹凸形成粒子として、体積平均粒径が大きい大径の凹凸形成粒子のみを含有している場合、帯電装置の帯電部材の表面層と感光体との接触点が少なくなる。帯電装置の帯電部材と感光体との接触点が少なくなると、帯電部材の凹凸が形成された表面層における凹部になる部分と感光体との距離が大きくなることで、感光体と帯電部材との接触部よりも回転方向の上流側(いわゆるプレニップ部)と感光体と帯電部材との接触部よりも回転方向の下流側(いわゆるポストニップ部)だけでなく、感光体と帯電部材との接触部においても、放電が生じてしまう。このため、放電ストレスにより、感光体の表面が摩耗しやすくなる。
一方、直流電圧に交流電圧を重畳して印加する接触帯電方式の帯電装置に適用される帯電部材として、表面層に凹凸を有する帯電部材を適用したとき、表面に形成された凹凸が小さすぎ、帯電部材の表面層を表面から観察したときの凹凸形成粒子の個数粒度分布の極大値が大径側に1つである場合、又は、表面に含まれる凹凸形成粒子として、体積平均粒径が小さい小径の凹凸形成粒子のみを含有している場合、帯電装置の帯電部材と感光体との接触点が多くなる。帯電装置の帯電部材と感光体との接触点が多くなると、帯電部材の表面に汚染物質が堆積しやすくなるため、画像スジが発生する。
なお、直流電圧のみを印加する接触帯電方式の帯電装置では、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を帯電部材に印加する接触帯電方式の帯電装置に比べ、感光体への放電量が少ない。そのため、直流電圧のみを印加する接触帯電方式の帯電装置に、これらの帯電部材を適用した場合には、特に感光体表面の摩耗は発生しにくい。
これに対し、第1実施形態及び第2実施形態に係る帯電部材は、上記構成により、画像スジの発生を抑制するとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制される。その理由は、定かではないが、以下に示すように推測される。
第1実施形態における帯電部材は、表面層の表面から観察される前記凹凸形成粒子の個数粒度分布が2つ以上の極大値を持つことにより、表面層が、大きな凸部の間に形成されている凹部に、小さな凸部が形成される状態となる。また、第2実施形態における帯電部材の表面層は、体積平均粒径が異なる凹凸形成粒子を2種以上含むことで、大径の凹凸形成粒子によって形成された大きな凸部の間の凹部に、小径の凹凸形成粒子によって形成された小さな凸部が形成される状態となる。
このため、本実施形態(つまり、第1実施形態及び第2実施形態)に係る帯電装置は、帯電部材の表面おける凹部になる部分と、感光体との距離が適度な状態となり、感光体上に残留していた汚染物質の帯電部材に対する移行が抑えられる。また、感光体と帯電部材との接触部での放電が抑えられるため、放電ストレスも抑制される。その結果、画像スジの発生を抑制するとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制されると考えられる。
以下、本実施形態に係る帯電装置の詳細について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る帯電装置の一例を示す概略斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る帯電装置12は、例えば、帯電部材121と、清掃部材122とが特定の食い込み量で接触して配置されている。そして、帯電部材121の導電性基材(図2における30)及び清掃部材122の軸部122Aの軸方向両端は、各部材が回転自在となるように導電性軸受け123(例えば、導電性ベアリング)で保持されている。導電性軸受け123の一方には電源124(電圧印加部の一例)が接続されている。帯電部材121には、電源124から、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加される。帯電部材121は、例えば、導電性基材(図2における30)と、導電性基材(図2における30)上に設けられた表面層(図2における32)と、を有するロール部材である。清掃部材122は、例えば、軸部122Aと、軸部122Aの外周面上に設けられた発泡弾性層122Bと、を有するロール部材である。なお、図1に示す帯電装置12において、清掃部材122は、必要に応じて設けられる部材である。
次に、図1に示される帯電装置12における導電性軸受け及び電源について説明する。
導電性軸受け123は、帯電部材121と清掃部材122とを一体で回転自在に保持するとともに、当該部材同士の軸間距離を保持する部材である。
この軸間距離を調整することで、帯電部材121と清掃部材122との食い込み量が制御される。具体的には、清掃部材122は、例えば、軸部122Aの軸方向両端部が帯電部材121に向けて、目的とする荷重により押されることで、食い込み量が調整される。そして、発泡弾性層122Bが帯電部材121へ押し付けられ、発泡弾性層122Bが帯電部材121の周面に沿って弾性変形して接触領域を形成する。
導電性軸受け123は、導電性を有する材料で製造されていればいかなる材料及び形態でもよく、例えば、導電性のベアリングや導電性の滑り軸受けなどが適用される。
電源124(電圧印加部の一例)は、導電性軸受け123へ電圧(本実施形態では直流電圧に交流電圧を重畳した電圧)を印加することにより、帯電部材121と清掃部材122とを同極性に帯電させる装置であり、公知の高圧電源装置が用いられる。
以上、本実施形態に係る帯電装置の一例について、図1を参照して説明したが、本実施形態に係る帯電装置は、これに限定されるものではない。以下、符号は省略して説明する。
次に、本実施形態に係る帯電装置を構成する各部材について説明する。
(帯電部材)
本実施形態における帯電部材について説明する。
本実施形態における帯電部材は、接触帯電方式により電子写真感光体を帯電させる帯電部材である。帯電部材は、例えば、導電性基材と、導電性基材上に設けられた弾性層と、弾性層上に設けられた表面層と、を有する。
本実施形態における帯電部材の形状としては、特に限定されるものではないが、ロール状、ブラシ状、ベルト(チューブ)状、ブレード状等の形状を挙げられる。これらの中でも、図2に例示するようなロール状帯電部材、すなわち、いわゆる帯電ロールの形態をとるものが好ましい。
図2は、本実施形態における帯電部材の一例を示す概略斜視図である。図2に示す帯電部材208Aは、中空又は非中空の円筒部材である導電性基材30と、導電性基材30の外周面に配置された弾性層31と、弾性層31の外周面に配置された表面層32とを有する。図2に示す帯電部材208Aは、例えば、図1に示す帯電装置12の帯電部材121として適用される。以上、図2を参照して説明したが、本実施形態における帯電部材は、これに限定されるものではない。以下、符号は省略して説明する。
第1実施形態における帯電部材は、表面層に凹凸形成粒子を含有し、凹凸が設けられている。そして、表面層を表面から観察したとき、表面層は、凹凸形成粒子の個数粒度分布が2つ以上の極大値を持つ。
表面層の表面から観察される凹凸形成粒子の個数粒度分布は、以下のようにして測定される。まず、測定対象となる帯電部材の表面層の測定用試料を採取する。次に、レーザーマイクロスコープ(VK−X150、キーエンス社製)により表面層の表面を観察し、画像を撮影する。この画像を画像解析装置に取り込み、得られた画像の画像解析から、観察された凹凸形成粒子の円相当径の個数分布を得る。次に、この分布に基づき、最も大径側の極大値P1、大径側から2番目の極大値P2を得る。得られた分布に基づき、極大値P1と極大値P2との差(P1−P2)が求められる。
第1実施形態における帯電部材は、表面層を表面から観察される2つ以上の極大値のうち、最も大径側の極大値P1と、大径側から2番目の極大値P2との粒子径差(P1−P2)は、5μm以上27μm以下であることが好ましい。P1−P2は、10μm以上22μm以下であることがさらに好ましい。P1−P2が上記範囲であると、画像スジの発生が抑制されやすくなるとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制されやすくなる。
また、第1実施形態における帯電部材は、P1が、10μm以上32μm以下の範囲であることが好ましく、20μm以上32μm以下の範囲であることがより好ましい。P2は、5μm以上20μm以下の範囲であることが好ましく、5μm以上11μm以下の範囲であることがより好ましい。P1とP2とが、それぞれ上記範囲であると、画像スジの発生が抑制されやすくなるとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制されやすくなる。
第1実施形態における帯電部材は、表面層を表面から観察される2つ以上の極大値のうち、最も大径側の極大値P1の高さと、大径側から2番目の極大値P2の高さとの比(P1/P2)が、1.5以上6以下の範囲であることが好ましく、1.5以上4以下の範囲であることがより好ましい。極大値高さの比(P1/P2)が、上記範囲であると、画像スジの発生が抑制されやすくなるとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制されやすくなる。
第1実施形態において、帯電部材の表面層を表面から観察したとき、凹凸形成粒子の個数粒度分布が2つ以上の極大値を持つ表面層を形成する方法としては特に限定されない。例えば、表面層に用いる凹凸形成粒子として、体積平均粒径の異なる2つ以上の凹凸形成粒子を用いてもよく、2以上の極大値をもつ凹凸形成粒子を用いてもよい。画像スジの発生の抑制と、電子写真感光体の表面の摩耗抑制の観点で、体積平均粒径の異なる2つ以上の凹凸形成粒子を用いる方法が好適である。なお、目的とする2つ以上の極大値を得る観点で、体積平均粒径の異なる2つ以上の凹凸形成粒子を用いる方法が有用である。
第2実施形態における帯電部材は、表面層に、体積平均粒径の異なる2種類以上の凹凸形成粒子を含む。第2実施形態における帯電部材は、体積平均粒径の異なる2種類以上の前記凹凸形成粒子のうち、最も体積平均粒径が大きい凹凸形成粒子の体積平均粒径R1と、2番目に体積平均粒径が大きい凹凸形成粒子の体積平均粒径R2との差(R1−R2)が、5μm以上25μm以下であることが好ましく、10μm以上20μm以下であることが好ましい。R1−R2が、上記範囲であると、画像スジの発生が抑制されやすくなるとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制されやすくなる。
第2実施形態における帯電部材の表面層に含まれる、体積平均粒径の異なる2種類以上の前記凹凸形成粒子のうち、最も体積平均粒径が大きい凹凸形成粒子の体積平均粒径R1は、10μm以上30μm以下であることが好ましい。R1は、15μm以上であることがより好ましく、20以上であることがさらに好ましい。また、R1は、25μm以下であることがより好ましい。2番目に体積平均粒径が大きい凹凸形成粒子の体積平均粒径R2は、5μm以上10μm以下であることが好ましい。R1とR2とが、それぞれ上記範囲であると、画像スジの発生が抑制されやすくなるとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制されやすくなる。
体積平均粒径の異なる2種類以上の前記凹凸形成粒子のうち、最も体積平均粒径が大きい凹凸形成粒子の量M1と、2番目に体積平均粒径が大きい凹凸形成粒子の量M2との割合(M1/M2)は、質量比で、2/20から20/10までの範囲が好ましく、2/10から10/10までの範囲がより好ましい。M1/M2の質量比が上記範囲であると、画像スジの発生が抑制されやすくなるとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制されやすくなる。
本実施形態における帯電部材の表面層に含まれる凹凸形成粒子全体の体積平均粒径は、6μm以上25μm以下であることが好ましく、10μm以上20μm以下であることがより好ましい。ここで、凹凸形成粒子全体の体積平均粒径とは、表面層に含まれる凹凸形成粒子を計測したときの体積平均粒径を表す。例えば、体積平均粒径の異なる2種類以上の凹凸形成粒子を含む場合、2種類以上の凹凸形成粒子を区別無く計測したときに求められる体積平均粒径を表す。
本実施形態における粒子の体積平均粒径の測定方法は、測定対象となる表面層を切り出した試料を用い、電子顕微鏡により観察し、凹凸形成粒子の100個の直径(最大径)を測定し、それを体積平均することにより算出する(すなわち、小径側から累積分布を描いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして求める)。また、体積平均粒径は、例えば、シスメックス社製ゼータサイザーナノZSを用いて測定してもよい。
本実施形態における帯電部材の表面層に含まれる凹凸形成用粒子の材質としては、特に制限はなく、無機粒子であっても、有機粒子であってもよい。
表面層に含まれる前記凹凸形成用粒子として、具体的には、シリカ粒子、アルミナ粒子、ジルコン(ZrSiO)粒子等の無機粒子、及び、ポリアミド粒子、フッ素樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子等の樹脂粒子が挙げられる。
中でも、表面層に含まれる凹凸形成用粒子は、画像スジの発生を抑制されやすくなるとともに、電子写真感光体の表面の摩耗が抑制画像スジ故障の発生が抑制される観点で、樹脂粒子であることがより好ましく、ポリアミド粒子であることがさらに好ましい。凹凸形成用粒子は、本実施形態の趣旨を逸脱しない限り、表面層に、1種単独で含んでいても、2種以上を含んでいてもよい。体積平均粒径の異なる2種類以上の凹凸形成粒子を含む場合は、2種類以上の凹凸形成粒子ともに、ポリアミド粒子であることが好ましい。
また、表面層に含まれる凹凸形成粒子の全含有量は、表面層に含まれる結着樹脂100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下であることが好ましく、10質量部以上25質量部以下であることがより好ましい。凹凸形成粒子の全含有量とは、表面層に含まれる全ての凹凸形成粒子の含有量を表す。例えば、体積平均粒径の異なる2種類以上の凹凸形成粒子を含む場合、2種類以上の凹凸形成粒子の合計含有量を意味する。
なお、本実施形態に係る帯電部材は、表面層に凹凸形成用粒子を含む場合、表面層のみに含有していてもよく、表面層と弾性層との両層に含有していてもよい。
[導電性基材]
導電性基材は、帯電部材の電極及び支持体として機能する。
導電性基材としては、例えば、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼等の金属または合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;導電性の樹脂などの導電性の材質で構成されたものが用いられる。本実施形態における導電性基材は、帯電ロールの電極及び支持部材として機能するものであり、例えば、その材質としては鉄(快削鋼等)、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム,ニッケル等の金属が挙げられる。本実施形態においては、前記導電性基材は、導電性の棒状部材であり、前記導電性基材としては、外周面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂や、セラミック部材)、導電剤が分散された部材(例えば樹脂や、セラミック部材)等も挙げられる。前記導電性基材は、中空状の部材(筒状部材)であってもよく、非中空状の部材であってもよい。
[弾性層]
弾性層は、例えば、弾性材料と、導電剤と、を含む導電性の層である。弾性層は、必要に応じて、その他添加剤を含んでもよい。
弾性層は、単層でもよく、複数の層が積層した積層体でもよい。弾性層は、導電性の発泡弾性層でもよく、導電性の非発泡弾性層でもよく、導電性の発泡弾性層と導電性の非発泡弾性層とが積層されていてもよい。
弾性材料としては、例えば、ポリウレタン、ニトリルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エピクロロヒドリンゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシドゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、塩素化ポリイソプレン、水素化ポリブタジエン、ブチルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、天然ゴム、及びこれらを混合した弾性材料が挙げられる。これらの弾性材料の中でも、ポリウレタン、シリコーンゴム、ニトリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシドゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテルゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、及びこれらを混合した弾性材料が好ましい。
導電剤としては、電子導電剤とイオン導電剤とが挙げられる。
電子導電剤としては、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、カラーブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン;グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理した物質;などの粉末が挙げられる。
イオン導電剤としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリアルキルアンモニウム等の過塩素酸塩又は塩素酸塩;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の過塩素酸塩又は塩素酸塩;などが挙げられる。
導電剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
導電剤は、例えば、平均一次粒径が1nm以上200nm以下であることが好ましい。
弾性層における電子導電剤の含有量は、弾性材料100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下が好ましく、15質量部以上25質量部以下がより好ましい。
弾性層におけるイオン導電剤の含有量は、弾性材料100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下が好ましく、0.5質量部以上3質量部以下がより好ましい。
なお、平均粒子径は、弾性層を切り出した試料を用い、電子顕微鏡により観察し、導電剤の100個の直径(最大径)を測定し、それを平均することにより算出する。また、平均粒径は、例えば、シスメックス社製ゼータサイザーナノZSを用いて測定してもよい。
導電剤の含有量は特に制限はないが、上記電子導電剤の場合は、弾性材料100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下の範囲であることが好ましく、15質量部以上25質量部以下の範囲であることがより好ましい。一方、上記イオン導電剤の場合は、弾性材料100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下の範囲であることが好ましく、0.5質量部以上3.0質量部以下の範囲であることがより好ましい。
弾性層に配合されるその他添加剤としては、例えば、軟化剤、可塑剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤、充填剤(シリカ、炭酸カルシウム、粘土鉱物等)等が挙げられる。
弾性層の厚さは、1mm以上10mm以下が好ましく、2mm以上5mm以下がより好ましい。
弾性層の体積抵抗率は、1×10Ωcm以上1×1014Ωcm以下が好ましい。
なお、弾性層の体積抵抗率は、次に示す方法により測定された値である。
弾性層からシート状の測定試料を採取し、その測定試料に対し、JIS K 6911(1995)に従って、測定治具(R12702A/Bレジスティビティ・チェンバ:アドバンテスト社製)と高抵抗測定器(R8340Aデジタル高抵抗/微小電流計:アドバンテスト社製)とを用い、電場(印加電圧/組成物シート厚)が1000V/cmになるよう調節した電圧を30秒印加した後、その流れる電流値より、下記式を用いて算出する。
体積抵抗率(Ωcm)=(19.63×印加電圧(V))/(電流値(A)×測定試料厚(cm))
弾性層を、導電性基材上に形成する方法としては、例えば、弾性材料、導電剤、その他添加剤を混合した弾性層形成用組成物と、円筒状の導電性基材とを、共に押出成形機から押出して、導電性基材の外周面上に弾性層形成用組成物の層を形成し、次いで、弾性層形成用組成物の層を加熱して架橋反応させ弾性層とする方法;無端ベルト状の導電性基材の外周面に、弾性材料、導電剤、その他添加剤を混合した弾性層形成用組成物を押出成形機から押出して、導電性基材の外周面上に弾性層形成用組成物の層を形成し、次いで、弾性層形成用組成物の層を加熱して架橋反応させ弾性層とする方法;などが挙げられる。導電性基材は、その外周面に接着層を有していてもよい。
[表面層]
本実施形態に係る帯電部材は、弾性層上に表面層を更に有する。表面層は、例えば、樹脂を含む層である。表面層は、必要に応じて、その他添加剤等を含んでもよい。
表面層に用いることのできる前記結着樹脂としては、ウレタン樹脂、ポリエステル、フェノール、アクリル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、セルロース等が挙げられる。
表面層の抵抗率を適当な値に調整するために導電性粒子を含有させる場合が多い。
導電性粒子としては、粒径が3μm以下で体積抵抗率が10Ωcm以下であるものが好ましい。例えば、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物、若しくはそれらの合金からなる粒子、又はカーボンブラック等を用いられる。
前記表面層の厚さは、長期にわたるカブリ抑制性の観点から、2μm以上10μm以下が好ましく、3μm以上8μm以下がより好ましい。
表面層の体積抵抗率は、1×10Ωcm以上1×10Ωcm以下が好ましい。
表面層の塗布方法としては、ロール塗布法、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法を用いることができる。ロール塗布法は端部ダレを生じないため、端部付近を中央部付近より厚くする本発明に好ましく適用される。また、浸漬塗布法は端部ダレが生じるものの、欠陥の少ない膜を効率的に形成できるため好ましく適用される。
[接着層]
本実施形態に係る帯電部材は、導電性基材と弾性層との間に、接着層を有していてもよい。
弾性層と導電性基材との間に介在する接着層としては、樹脂層が挙げられ、具体的には、ポリオレフィン、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ニトリルゴム、塩素ゴム、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル、フェノール樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂層が挙げられる。接着層は、導電剤(例えば、前述の電子導電剤又はイオン導電剤)を含有していてもよい。
接着層の厚さは、密着性の観点から、1μm以上100μm以下が好ましく、2μm以上50μm以下がより好ましく、5μm以上20μm以下が特に好ましい。
<画像形成装置、及び、プロセスカートリッジ>
本実施形態に係る画像形成装置は、特定の表面層が設けられ、接触帯電方式により電子写真感光体を帯電させる帯電部材と、帯電部材に直流電圧に交流電圧を重畳して印加する電圧印加部とを備えた帯電装置が適用される。
すなわち、本実施形態に係る画像形成装置は、電子写真感光体と、電子写真感光体の表面を帯電させる、本実施形態に係る帯電装置と、帯電した前記電子写真感光体の表面に静電荷像を形成する現像装置と、帯電した前記電子写真感光体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、前記電子写真感光体の表面に形成された潜像を、トナーを含む現像剤により現像して、前記電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像装置と、前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、を備える。
本実施形態に係る画像形成装置は、トナー像を記録媒体に定着させる定着装置;トナー像の転写後、帯電前の感光体の表面をクリーニングするクリーニング装置;トナー像の転写後、帯電前に感光体の表面に光を照射して除電する除電装置;から選ばれる少なくとも1つをさらに備えていてもよい。
本実施形態に係る画像形成装置は、電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に直接転写する直接転写方式の装置、及び、電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置、のいずれでもよい。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、画像形成装置に着脱されるカートリッジであり、特定の表面層が設けられ、接触帯電方式により電子写真感光体を帯電させる帯電部材と、帯電部材に直流電圧に交流電圧を重畳して印加する電圧印加部とを備えた帯電装置を備える。すなわち、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、電子写真感光体と、本実施形態に係る帯電装置と、を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、現像装置、感光体のクリーニング装置、感光体の除電装置、転写装置等から選択される少なくとも1つの装置を更に備えていてもよい。
以下、本実施形態に係る帯電装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジの構成を、図面を参照しながら説明する。
図3は、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図3は、直接転写方式の画像形成装置を示す概略図である。図4は、本実施形態に係る画像形成装置の他の一例を示す概略構成図である。図4は、中間転写方式の画像形成装置を示す概略図である。
図3に示す画像形成装置200は、電子写真感光体(単に「感光体」ともいう。)207と、感光体207表面を帯電させる帯電装置208と、帯電装置208に接続した電源209(電圧印加部の一例)と、感光体207表面を露光して潜像を形成する露光装置206と、感光体207上の潜像を、トナーを含む現像剤により現像する現像装置211と、感光体207上のトナー像を記録媒体500に転写する転写装置212と、トナー像を記録媒体500に定着させる定着装置215と、感光体207上に残留したトナーを除去するクリーニング装置213と、感光体207表面を除電する除電装置214と、を備える。除電装置214は、備えられていなくてもよい。
図4に示す画像形成装置210は、感光体207と、帯電装置208と、電源209(電圧印加部の一例)と、露光装置206と、現像装置211と、感光体207上のトナー像を記録媒体500に転写する1次転写部材212a及び2次転写部材212bと、定着装置215と、クリーニング装置213と、を備える。画像形成装置210は、画像形成装置200と同様に除電装置を備えていてもよい。
帯電装置208は、ロール状の帯電部材を備え、感光体207の表面に接触して、感光体207の表面を帯電させる、接触帯電方式の帯電装置である。帯電装置208には、電圧印加部の一例としての電源209から、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加される。帯電装置208は、本実施形態に係る帯電装置が適用される。帯電装置208は、例えば、図1に示す帯電装置12が適用されてもよい。
露光装置206としては、半導体レーザ、LED(light emitting diode)等の光源を備える光学系装置が挙げられる。
現像装置211は、トナーを感光体207に供給する装置である。現像装置211は、例えば、ロール状の現像剤保持体を感光体207に接触又は近接させて、感光体207上の潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する。
転写装置212としては、例えば、コロナ放電発生器、記録媒体500を介して感光体207に押圧する導電性ロールが挙げられる。
1次転写部材212aとしては、例えば、感光体207に接触して回転する導電性ロールが挙げられる。2次転写部材212bとしては、例えば、記録媒体500を介して1次転写部材212aに押圧する導電性ロールが挙げられる。
定着装置215としては、例えば、加熱ロールと、該加熱ロールに押圧する加圧ロールとを備える加熱定着装置が挙げられる。
クリーニング装置213としては、クリーニング部材として、ブレード、ブラシ、ロール等を備える装置が挙げられる。クリーニングブレードの材質としては、ウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。
除電装置214は、例えば、転写後の感光体207表面に光を照射して、感光体207の残留電位を除電する装置である。除電装置214は、備えられていなくてもよい。
図5は、本実施形態に係る画像形成装置の他の一例である画像形成装置を示す概略図である。図5は、4つの画像形成ユニットを並列配置したタンデム方式且つ中間転写方式の画像形成装置を示す概略図である。
画像形成装置220は、ハウジング400内に、各色のトナーに対応する4つの画像形成ユニットと、レーザ光源を備える露光装置403と、中間転写ベルト409と、2次転写ロール413と、定着装置414と、クリーニングブレード416を有するクリーニング装置と、を備える。
4つの画像形成ユニットは同じ構成を有するため、これらを代表して、感光体401aを含む画像形成ユニットの構成を説明する。
感光体401aの周囲には、感光体401aの回転方向に順に、帯電ロール402a、現像装置404a、1次転写ロール410a、クリーニングブレード415aが配置されている。1次転写ロール410aは、中間転写ベルト409を介して感光体401aに押圧している。現像装置404aには、トナーカートリッジ405aに収容されたトナーが供給される。
帯電ロール402aは、感光体401aの表面に接触して、感光体401aの表面を帯電させる、接触帯電方式の帯電部材である。帯電ロール402aには、電源(不図示)から、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加される。
中間転写ベルト409は、駆動ロール406、張架ロール407及び背面ロール408により張架されており、これらのロールの回転により走行する。
2次転写ロール413は、中間転写ベルト409を介して背面ロール408に押圧するように配置されている。
定着装置414は、例えば、加熱ロールと加圧ロールとを備える加熱定着装置である。
クリーニングブレード416は、中間転写ベルト409上に残留したトナーを除去する部材である。クリーニングブレード416は、背面ロール408の下流に配置されており、転写後の中間転写ベルト409上に残留したトナーを除去する。
ハウジング400内には、記録媒体500を収容するトレイ411が設けられている。トレイ411内の記録媒体500は、搬送ロール412により中間転写ベルト409と2次転写ロール413との接触部に搬送され、さらには定着装置414に搬送され、記録媒体500上に画像が形成される。画像形成後の記録媒体500は、ハウジング400の外部に排出される。
図6は、本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略図である。図6に示すプロセスカートリッジ300は、例えば、露光装置、転写装置及び定着装置を備える画像形成装置本体に着脱される。
プロセスカートリッジ300は、感光体207と、帯電装置208と、現像装置211と、クリーニング装置213とが、ハウジング301によって一体化されている。ハウジング301には、画像形成装置に着脱するための取り付けレール302と、露光のための開口部303と、除電露光のための開口部304とが設けられている。
プロセスカートリッジ300が備える帯電装置208は、ロール状の帯電部材からなり、感光体207の表面に接触して、感光体207の表面を帯電させる、接触帯電方式の帯電装置である。プロセスカートリッジ300が画像形成装置に装着され画像形成を行う際に、帯電装置208には、電源(不図示)から、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加される。
<現像剤、トナー>
本実施形態に係る画像形成装置に適用される現像剤は、特に限定されない。現像剤は、トナーのみを含む一成分現像剤でもよく、トナーとキャリアとを混合した二成分現像剤でもよい。
現像剤に含まれるトナーは、特に限定されない。トナーは、例えば、結着樹脂、着色剤、離型剤を含む。トナーの結着樹脂としては、例えば、ポリエステル、スチレン−アクリル樹脂が挙げられる。
トナーは、外添剤が外添されていてもよい。トナーの外添剤としては、例えば、シリカ、チタニア、アルミナ等の無機微粒子が挙げられる。
トナーは、トナー粒子を製造し、そのトナー粒子に外添剤を外添して調製する。トナー粒子の製造方法としては、混練粉砕法、凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁法などが挙げられる。トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
トナー粒子の体積平均粒径(D50v)は、2μm以上10μm以下が好ましく、4μm以上8μm以下がより好ましい。
二成分現像剤に含まれるキャリアは、特に限定されない。キャリアとしては、例えば、磁性粉からなる芯材の表面に樹脂を被覆した被覆キャリア;マトリックス樹脂中に磁性粉が分散して配合された磁性粉分散型キャリア;多孔質の磁性粉に樹脂を含浸させた樹脂含浸型キャリア;が挙げられる。
二成分現像剤におけるトナーとキャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100が好ましく、3:100乃至20:100がより好ましい。
以下、実施例により発明の実施形態を詳細に説明するが、発明の実施形態は、これら実施例に何ら限定されるものではない。以下の説明において、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
(帯電部材の作製)
[帯電ロール1の作製]
−基材の準備−
SUS303により形成された直径8mmの導電性基材を準備した。
−接着層の形成−
次いで、下記混合物をボールミルで1時間混合後、刷毛塗りにより前記基材表面に膜厚10μmの接着層を形成した。
・塩素化ポリプロピレン樹脂(無水マレイン酸塩素化ポリプロピレン樹脂、スーパークロン930、日本製紙ケミカル(株)製):100部
・エポキシ樹脂(EP4000、(株)ADEKA製):10部
・導電剤(カーボンブラック、ケッチェンブラックEC、ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製):2.5部
なお、粘度調整には、トルエン又はキシレンを用いた。
−弾性層の形成−
・エピクロロヒドリンゴム(Hydrin T3106、日本ゼオン(株)製):100質量部
・カーボンブラック(旭♯60、旭カーボン(株)製):6質量部
・炭酸カルシウム(ホワイトンSB、白石カルシウム(株)製):20質量部
・イオン導電剤(BTEAC、ライオン(株)製):5質量部
・加硫促進剤:ステアリン酸(日油(株)製):1質量部
・加硫剤:硫黄(パルノックR、大内新興化学工業(株)製):1質量部
・加硫促進剤:酸化亜鉛:1.5質量部
上記に示した組成の混合物をオープンロールで混練りし、SUS303により形成された直径8mmの導電性支持体表面に接着層を介して押出し成形機を用いて直径12mmのロールを形成した後、175℃で70分間加熱して、弾性層(導電性弾性層)を得た。
−表面層の形成−
・結着樹脂:N−メトキシメチル化ナイロン1(商品名F30K、(株)鉛市 製):100質量部
・導電剤:カーボンブラック(商品名:MONAHRCH1000、キャボット社製):15質量部
・凹凸形成用粒子1:ポリアミド粒子(体積平均粒径30μm、ポリアミド12、アルケマ社製):10質量部
・凹凸形成用粒子2:ポリアミド粒子(体積平均粒径5μm、ポリアミド12、アルケマ社製):10質量部
上記組成の混合物をメタノールで希釈し、ビーズミルにて下記条件にて分散した。
・ビーズ材質:ガラス、ビーズ径:1.3mm、プロペラ回転数:2,000rpm、分散時間:60分
上記で得られた分散液を前記導電性弾性層の表面に浸漬塗布した後、150℃で30分間加熱乾燥し、厚さ10μmの表面層を形成し、帯電ロール1を得た。
[帯電ロール2の作製]
凹凸形成粒子2をポリアミド粒子(体積平均粒径10μm、ポリアミド12、アルケマ社製):10質量部、とした以外は、帯電ロール1の作製と同様にして、帯電ロール2を得た。
[帯電ロール3の作製]
凹凸形成粒子1をポリアミド粒子(体積平均粒径20μm、ポリアミド12、アルケマ社製):10質量部、凹凸形成粒子2を、ポリアミド粒子(平均粒径5μm、ポリアミド12、アルケマ社製):10質量部、とした以外は、帯電ロール1の作製と同様にして、帯電ロール3を得た。
[帯電ロール4の作製]
凹凸形成粒子1をポリアミド粒子(体積平均粒径20μm、ポリアミド12、アルケマ社製):10質量部、とした以外は、帯電ロール2の作製と同様にして、帯電ロール4を得た。
[帯電ロール5の作製]
凹凸形成粒子1をポリアミド粒子(体積平均粒径10μm、ポリアミド12、アルケマ社製):10質量部、とした以外は、帯電ロール1の作製と同様にして、帯電ロール5を得た。
[帯電ロール6及び7の作製]
凹凸形成粒子1と凹凸形成粒子2の割合(質量比)を表1にしたがって変更した以外は、帯電ロール1の作製と同様にして、帯電ロール6及び帯電ロール7を得た。
[帯電ロール8の作製]
凹凸形成粒子1と凹凸形成粒子2の種類と、それぞれの体積平均粒径を、表1にしたがって変更した以外は、帯電ロール1の作製と同様にして、帯電ロール8を得た。
[帯電ロールC1及びC2の作製]
凹凸形成粒子として、凹凸形成粒子1のみ用いた以外は、帯電ロール1の作製と同様にして、帯電ロールC1を得た。また、凹凸形成粒子として、凹凸形成粒子2のみ用いた以外は、帯電ロール1の作製と同様にして、帯電ロールC2を得た。
<実施例1〜8、比較例1、比較例2>
[帯電装置の作製]
上記で得られたそれぞれの帯電ロールを、帯電部材に直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加する電圧印加部を備え、接触帯電方式により電子写真感光体の表面を帯電させる帯電装置に装着し、各例の帯電装置を得た。
<参考例1>
上記で得られた帯電ロールC1を、帯電部材に直流電圧のみを印加する電圧印加部を備え、接触帯電方式により電子写真感光体の表面を帯電させる帯電装置帯に装着して、参考例の帯電装置を得た。
[画像スジ評価]
画像形成装置(DocuCentre−V C7776)の改造機に、上記実施例、比較例、又は参考例で得られた帯電装置を組みこんで、低温低湿(10℃15%RH)の条件下にて画像密度20%のA4ハーフトーン画像を260,000枚出力した後、画像密度60%のハーフトーン画像を1枚出力した。1枚出力した画像密度60%のハーフトーン上に発生した、帯電ロールの汚染を起因とする画質スジ故障のレベルから、G0〜G3で画質維持性を評価した。G0〜G2で使用上問題無いレベルである。
[感光体表面の摩耗評価]
画像スジ評価後の感光体の膜厚を渦電流式膜厚測定機(フィッシャースコープMMS)にて測定し、摩耗厚みを感光体走行サイクルで除算して摩耗レートを算出した。摩耗レートは低いほうが摩耗が少ないことを表す。
表中の「PA粒子」はポリアミド粒子を表す。
上記評価結果から、本実施例は、比較例に比べ、画像スジ評価の評価が良好であり、かつ、感光体表面の摩耗評価が良好であることがわかる。
208A 帯電部材、30 導電性基材、31 弾性層、32 表面層
200,210,220 画像形成装置、206 露光装置、207 電子写真感光体(感光体)、208 帯電装置、209 電源、211 現像装置、212 転写装置、212a 1次転写部材、212b 2次転写部材、213 クリーニング装置、214 除電装置、215 定着装置、500 記録媒体
400 ハウジング、401a,401b,401c,401d 感光体、402a,402b,402c,402d 帯電ロール、403 露光装置、404a,404b,404c,404d 現像装置、405a,405b,405c,405d トナーカートリッジ、406 駆動ロール、407 張架ロール、408 背面ロール、409 中間転写ベルト、410a,410b,410c,410d 1次転写ロール、411 トレイ、412 搬送ロール、413 2次転写ロール、414 定着装置、415a,415b,415c,415d クリーニングブレード、416 クリーニングブレード
300 プロセスカートリッジ、301 ハウジング、302 取り付けレール、303 露光のための開口部、304 除電露光のための開口部

Claims (12)

  1. 導電性基材、前記導電性基材上に設けられた弾性層、及び前記弾性層上に設けられ、凹凸形成粒子を含む表面層であって、表面層の表面から観察される前記凹凸形成粒子の個数粒度分布が2つ以上の極大値を持つ表面層を有し、接触帯電方式により電子写真感光体を帯電させる帯電部材と、
    前記帯電部材に直流電圧に交流電圧を重畳して印加する電圧印加部と、
    を備える帯電装置。
  2. 凹凸形成粒子において、前記2つ以上の極大値のうち、最も大径側の極大値P1と、大径側から2番目の極大値P2との差(P1−P2)が5μm以上27μm以下である、請求項1に記載の帯電装置。
  3. 前記P1と前記P2との差(P1−P2)が、10μm以上22μm以下である、請求項2に記載の帯電装置。
  4. 前記P1が、10μm以上32μm以下の範囲であり、前記P2が、5μm以上11μm以下の範囲である、請求項2又は3に記載の帯電装置。
  5. 導電性基材、前記導電性基材上に設けられた弾性層、及び前記弾性層上に設けられ、体積平均粒径の異なる2種類以上の凹凸形成粒子を含む表面層を有し、接触帯電方式により電子写真感光体を帯電させる帯電部材と、
    前記帯電部材に直流電圧に交流電圧を重畳して印加する電圧印加部と、
    を備える帯電装置。
  6. 前記体積平均粒径の異なる2種類以上の凹凸形成粒子のうち、最も体積平均粒径が大きい凹凸形成粒子の体積平均粒径R1と、2番目に体積平均粒径が大きい凹凸形成粒子の体積平均粒径R2との差(R1−R2)が、5μm以上25μm以下である、請求項5に記載の帯電装置。
  7. 前記R1と前記R2との差(R1−R2)が10μm以上20μm以下である、請求項6に記載の帯電装置。
  8. 前記R1が10μm以上30μm以下であり、前記R2が5μm以上10μm以下である、請求項6又は7に記載の帯電装置。
  9. 前記凹凸形成粒子がポリアミド粒子である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の帯電装置。
  10. 前記表面層に含まれる凹凸形成粒子の全含有量が、前記表面層に含まれる結着樹脂100質量部に対して、5質量部以上30質量部以下である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の帯電装置。
  11. 電子写真感光体と、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の帯電装置と、
    を備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  12. 前記電子写真感光体と、
    前記電子写真感光体の表面を帯電させる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の帯電装置と、
    帯電した前記電子写真感光体の表面に静電荷像を形成する現像装置と、
    帯電した前記電子写真感光体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
    前記電子写真感光体の表面に形成された潜像を、トナーを含む現像剤により現像して、前記電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像装置と、
    前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
    を備える画像形成装置。
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