JP2000029275A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP2000029275A
JP2000029275A JP19442098A JP19442098A JP2000029275A JP 2000029275 A JP2000029275 A JP 2000029275A JP 19442098 A JP19442098 A JP 19442098A JP 19442098 A JP19442098 A JP 19442098A JP 2000029275 A JP2000029275 A JP 2000029275A
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magnetic particles
image forming
charging
charging member
magnetic
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JP19442098A
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English (en)
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Fumihiro Arataira
文弘 荒平
Shuichi Aida
修一 會田
Marekatsu Mizoe
希克 溝江
Toshio Takamori
俊夫 高森
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Canon Inc
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Canon Inc
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クリーナーレスシステムによる画像形成方法
において、帯電部材の劣化が少なく、帯電均一方法の高
い帯電部材、繰り返し使用でも良好な画像が得られる画
像形成方法を提供することである。 【解決手段】 帯電部材が第一と第二磁性粒子からな
り、それぞれの体積平均粒径をR1とR2、8.0×10
5A/mでの飽和磁化をσ1とσ2、残留磁化をM1
2、保磁力をH1とH2、体積抵抗値をρ1とρ2とし、
第一と第二磁性粒子からなる帯電部材の体積抵抗値をρ
としたときに、以下の関係式を満たす帯電部材を用いた
画像形成方法: R1>R2、 H2>H1、 M2>M1、 1<ρ2/ρ1
100 σ1>35Am2/kg、 H2>8.0×105A/m、
2>20Am 104Ωcm<ρ(1)<109Ωcm 104Ωcm
<ρ<109Ωcm

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は物体を帯電させる帯
電部材、またこの帯電部材を利用した複写機、プリンタ
等の電子写真装置、画像形成方法に関するもので、特に
感光体に帯電部材に接触させて帯電を行なうものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては多数の方法が
知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々
の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで潜
像をトナーで現像を行って可視像とし、必要に応じて紙
等の転写材にトナー画像を転写した後、熱や圧力等によ
り転写材上にトナー画像を定着して複写物を得るもので
ある。また、転写材上に転写されずに感光体上に残った
トナー粒子は、クリーニング工程により感光体上より除
去される。
【0003】従来、電子写真の帯電装置としては、コロ
ナ帯電器が使用されてきた。近年、これに代って、接触
帯電装置が実用化されてきている。これは、低オゾン、
低電力を目的としており、この中でも特に帯電部材とし
て導電ローラを用いたローラ帯電方式が、帯電の安定性
という点から好ましく用いられている。ローラ帯電で
は、導電性の弾性ローラを被帯電体に加圧当接させ、こ
れに電圧を印加することによって被帯電体への帯電を行
なう。
【0004】具体的には、帯電は帯電部材から被帯電体
への放電によって行なわれるため、ある閾値電圧以上の
電圧を印加することによって帯電が開始される。例を示
すと、厚さ25μmのOPC感光体に対して帯電ローラ
を加圧当接させた場合には、約640V以上の電圧を印
加すれば感光体の表面電位が上昇し始め、それ以降は印
加電圧に対して傾き1で線形に感光体表面電位が増加す
る。以後、この閾値電圧を帯電開始電圧Vthと定義す
る。
【0005】つまり、電子写真に必要とされる感光体表
面電位Vdを得るためには、帯電ローラにはVd+Vt
hという必要とされる以上のDC電圧が必要となる。こ
の様にして、DC電圧のみを接触帯電部材に印加して帯
電を行なう方法をDC帯電と称する。しかし、DC帯電
においては環境変動等によって接触帯電部材の抵抗値が
変動するため、また感光体が削れることによって膜厚が
変化するとVthが変動するため、感光体の電位を所望
の値にすることが難しかった。
【0006】このため、更なる帯電の均一化を図るため
に特開昭63−149669号公報に開示される様に、
所望のVdに相当するDC電圧に2×Vth以上のピー
ク間電圧を持つAC成分を重畳した電圧を、接触帯電部
材に印加するAC帯電方式が用いられる。これは、AC
による電位のならし効果を目的としたものであり、被帯
電体の電位はAC電圧のピークの中央であるVdに収束
し、環境等の外乱には影響されることはない。
【0007】しかしながら、このような接触帯電装置に
おいても、その本質的な帯電機構は、帯電部材から感光
体への放電現象を用いているため、先に述べた様に帯電
に必要とされる電圧は感光体表面電位以上の値が必要と
され、微量のオゾンは発生する。また、帯電均一化のた
めにAC帯電を行なった場合には、更なるオゾン量の発
生、AC電圧の電界による帯電部材と感光体の振動、騒
音の発生、また放電による感光体表面の劣化等が顕著に
なり、新たな問題点となっていた。
【0008】このため、感光体への電荷の直接注入によ
る帯電が望まれていた。帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電
磁気ブラシ等の接触導電部材に電圧を印加し、感光体表
面にあるトラップ準位に電荷を注入して接触注入帯電を
行なう方法は、JapanHardcopy 92年論
文集P287の「導電性ローラを用いた接触帯電特性」
等に記載があるが、これらの方法は暗所絶縁性の感光体
に対して、電圧を印加した低抵抗の帯電部材で接触帯電
を行なう方法であり、帯電部材の抵抗値が十分に低く、
更に帯電部材に導電性を持たせる材質(導電フィラー
等)が表面に十分に露出していることが条件になってい
た。このため、前記の文献においても、帯電部材として
はアルミ箔や高温環境下で十分抵抗値が下がったイオン
導電性の帯電部材が好ましいとされている。
【0009】本出願人の検討によれば、感光体に対して
十分な電荷注入が可能な帯電部材の抵抗値は1×103
Ω以下であり、これ以上では印加電圧と帯電電位の間に
差が生じ始め、帯電電位の収束性に問題が生じることが
わかっている。逆に言い換えれば、実際に102Ω程度
の帯電部材(帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電磁気ブラ
シ)を用いれば、一般的な感光体に対しても良好な収束
性をもって帯電できる。これは、低い抵抗値の帯電部材
でかつ十分な帯電時間をとることによって、感光体表面
近傍のより深いトラップ準位にまで電荷が注入されるた
めである。
【0010】帯電部材への印加電圧と帯電された電位の
間に差が生じても構わないのであれば、103Ω以上の
帯電部材を用いて電荷注入に基づく帯電を行なうことも
可能であるが、この場合には感光体の電位制御を行なう
必要性が生じ、直接帯電のメリットが半減してしまう。
しかしながら、このような抵抗値の低い帯電部材を実際
に使用すると、感光体表面に生じたキズ、ピンホール等
に対して接触帯電部材から過大なリーク電流が流れ込
み、周辺の帯電不良や、ピンホールの拡大、帯電部材の
通電破壊が生じる。
【0011】これを防止するためには、帯電部材の抵抗
値を1×104Ω程度以上にする必要があるが、この抵
抗値の帯電部材では先に述べた様に感光体への電荷注入
性が低下し、帯電が行なわれないという矛盾が生じてし
まう。このため、良好な電位収束を保った電荷注入性と
感光体上のピンホールリーク防止を両立させることは従
来の技術では非常に困難であった。
【0012】また、接触帯電部材として帯電ブラシ、磁
性導電粒子を用いた帯電磁気ブラシ等を用いる場合に
は、これら帯電部材の抵抗値を1×103Ω以下と低く
した時、ブラシの抜け、帯電磁気ブラシを構成する導電
粒子が帯電部材支持体から電荷注入を受けて感光体上に
現像されてしまうという問題も生じる。このような導電
物が感光体に付着すると現像部に於てリークを発生し、
現像不良を生じるという問題点もある。この点からも低
抵抗の帯電部材を用いることには問題が生じていた。
【0013】また、従来のようなコロナ帯電あるいは放
電を利用した方法では、空気を帯電媒体としていたと考
えられるが、感光体への電荷の直接注入による帯電にお
いては、帯電部材自体が媒体となるため帯電一様性に対
し更に厳しい条件が要求され、具体的には帯電部材と感
光体との接触性(接触面積、接触点の増加)の向上がポ
イントになる。更に、帯電部材中の抵抗値の均一性も求
められる。
【0014】また、導電性磁性粒子を帯電部材とした系
では、その表面積の広さから部材自体の汚れに対し有利
である半面、磁気力のみにより拘束されているため徐々
に磁性粒子が部材より脱落し、帯電特性の悪化するとい
う問題点があった。
【0015】感光体との接触性を向上させる目的で、帯
電部材である磁性粒子の粒径を小さくする、又は小さい
導電性磁性粒子を混合すると、それだけ磁性粒子の表面
積は増し、感光体との接触性は向上し帯電均一性は良化
するが、粒径が小さくなるとそれだけ粒子の磁気力は低
下するので繰り返し使用により脱落し易く、更に抵抗が
低抵抗になるほど帯電部材と感光体との間での電界によ
り磁性粒子は繰り返し使用により脱落し易くなり、帯電
特性が悪化するという問題点があった。
【0016】特にプロセススピードの速い高速の装置で
の繰り返し使用の場合、帯電部材に印加する電圧が直流
交流成分重畳電圧の場合に、上記の問題が顕著であっ
た。また、画像形成方法として感光体の長寿命化、装置
の小型化、更にはエコロジーの観点より、トナーの有効
活用という意味で廃トナーの生じない画像形成方法が望
まれていた。そのような電子写真方法による画像形成方
法の1つとして、独立したクリーニング工程を有さず、
現像工程時に現像と転写されずに残った転写残トナーの
クリーニングを同時に行なう方法、クリーナーレスシス
テムという技術がある。
【0017】従来の現像同時クリーニング又はクリーナ
ーレスと呼ばれた技術の開示は、特開昭59−1335
73号公報、特開昭62−203182号公報、特開昭
63−133179号公報、特開昭64−20587号
公報、特開平2−51168号公報、特開平2−302
772号公報、特開平5−2287号公報、特開平5−
2289号公報、特開平5−53482号公報、特開平
5−61383号公報等がある。これらの公知の技術
は、コロナ、あるいはブラシ、ローラを用いており、感
光体に接触して帯電を行なうため、上記のようなクリー
ナーレスシステムにおいては、転写残トナーがそのまま
接触帯電部材を直接に汚してしまい、繰り返し使用によ
り感光体帯電不良による画像汚れの発生、また帯電不均
一性等すべてを満足するにはいたっていない。
【0018】また、現像部におけるクリーニングが不十
分であると、転写部材及び帯電部材は汚れ易く、感光体
帯電不良による画像汚れ、転写材の裏汚れ、又は転写率
またライン部の中央部が転写されない転写中抜けを生じ
る傾向があり、これが更に画像劣化に拍車をかけるとい
う問題点があった。そのため、比較的感光体への接触負
荷の小さい、磁性粒子を磁石体にて保持した所謂磁気ブ
ラシを帯電部材として用いるクリーナーレス技術が検討
されていた。
【0019】例えば、特開平4−21873号公報にお
いては、放電限界値を超えるようなピーク値を有する交
流電圧を印加した磁気ブラシを用いて、クリーニング装
置を不要とするような画像形成装置が提案されている。
更に、特開平6−118855号公報において、独立の
クリーニング装置のない磁気ブラシ帯電クリーニング装
置を搭載した画像形成方法が提案されている。
【0020】しかし、帯電部材として用いた磁気ブラシ
についても、転写残トナーがそのまま接触帯電部材であ
る磁性粒子中に取り込まれ、繰り返し使用により磁性粒
子の高抵抗化による感光体帯電不良による画像汚れの発
生、また帯電不均一性等の問題が生じてしまう。更に、
クリーナーレスシステムでの画像形成方法の場合、帯電
部材に印加する電圧は、転写残りの画像パターンを散ら
し、その画像パターンの影響を排除できることから、直
流交流成分重畳電圧が好ましい。その場合、上述した磁
性粒子の脱落が問題点として挙げられる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、繰り
返し使用での転写残トナーの影響による帯電部材の劣化
が少なく、あらゆるトナーを用いた場合でも、長期にわ
たって良好な画像を形成する画像形成方法を提供するこ
とである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、導電性
支持体上に感光層を有する電子写真感光体に磁性粒子か
らなる帯電部材を接触させて電圧を印加することによっ
て感光体を帯電させる帯電工程、帯電後の感光体に像露
光を行なうことにより感光体上に静電潜像を形成する潜
像形成工程、この静電潜像をトナー担持体上のトナーに
よって可視化する現像工程、可視化された像を転写材に
転写する転写工程を有し、転写工程後の感光体上に残余
するトナーを現像工程により回収するクリーナーレス画
像形成方法において、感光体の最外層が1×108〜1
15Ωcmの体積抵抗値を有する電荷注入層を有し、少
なくとも第一磁性粒子と零磁場下で磁化を有する第二磁
性粒子を磁気力により保持している帯電部材の第一磁性
粒子の体積平均粒径R(1)、8.0×105A/m
(10kOe)での飽和磁化σ(1)、残留磁化M
(1)、保磁力Hc(1)、体積抵抗値ρ(1)、第二
磁性粒子の体積平均粒径R(2)、8.0×105A/
m(10kOe)での飽和磁化σ(2)、残留磁化M
(2)、保磁力Hc(2)、体積抵抗値ρ(2)、第一
磁性粒子と第二磁性粒子からなる帯電部材の体積抵抗値
ρが、以下の関係式 R(1)>R(2)、Hc(2)>Hc(1) M(2)>M(1)、1<ρ(2)/ρ(1)≦100 σ(1)>35Am2/kg(35emu/g) Hc(2)>8.0×105A/m(10kOe) M(2)>20Am2/kg(20emu/g) 104Ωcm<ρ(1)<109Ωcm 104Ωcm<ρ<109Ωcm を満たすことを特徴とする画像形成方法が提供される。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明によれば、帯電部材である
第一磁性粒子、第二磁性粒子が特定の磁化、保磁力、抵
抗値の関係を満たすことにより、磁気粒子密度が高く、
感光体との接触表面を広範囲形成させることが可能にな
り、更に帯電部材中の抵抗値の不均一性も少ないために
帯電均一性が向上し、磁性粒子の脱落を改良することが
できるため良好な帯電性を長期にわたって維持できる帯
電部材を提供できる。
【0024】更には、帯電部材である第一磁性粒子、第
二磁性粒子が特定の磁化、保磁力、抵抗値の関係を満た
すことにより、磁気粒子密度が高く、感光体との接触表
面を広範囲形成させることが可能になり、電荷注入層を
有する感光体に対し、DC帯電においても安定した帯電
性を提供し、感光体の長寿命を達成し、また磁性粒子の
脱落を改良することができるため、良好な画像を長期に
わたって保つことのできる耐久性の高い画像形成方法及
び画像形成装置を提供できる。また、本発明によれば、
印加直流電圧の90%以上の感光体電位を得ることがで
きる。
【0025】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいては、帯電部材の第一磁性粒子の体積平均粒径R
(1)、8.0×105A/m(10kOe)での飽和
磁化σ(1)、残留磁化M(1)、保磁力Hc(1)、
体積抵抗値ρ(1)、第二磁性粒子の体積平均粒径R
(2)、8.0×105A/m(10kOe)での飽和
磁化σ(2)、残留磁化M(2)、保磁力Hc(2)、
体積抵抗値ρ(2)、第一磁性粒子と第二磁性粒子から
なる帯電部材の体積抵抗値ρが、以下の関係式 R(1)>R(2)、Hc(2)>Hc(1) M(2)>M(1)、1<ρ(2)/ρ(1)≦100 σ(1)>35Am2/kg(35emu/g) Hc(2)>8.0×105A/m(10kOe) M(2)>20Am2/kg(20emu/g) 104Ωcm<ρ(1)<109Ωcm 104Ωcm<ρ<109Ωcm を満たす。
【0026】体積平均粒径の小さい第二磁性粒子を混合
することにより、磁性粒子の存在状態を密にすることが
可能になり、感光体との接触性が向上し、帯電性の向上
がはかれる。
【0027】第一磁性粒子の8.0×105A/m(1
0kOe)での飽和磁化σ(1)が、35Am2/kg
(35emu/g)以下であると、磁気力により保持さ
れにくく、部材より脱落し易い傾向にあり、繰り返し使
用により感光体の帯電か十分でなくなる傾向にある。
【0028】第二磁性粒子の保磁力Hc(2)が、8.
0×105A/m(10kOe)以下となると磁気力に
保持されている磁気粒子自体の拘束磁気力が変化し易
く、画像に影響を与えたり、脱落し易くなる。同様に残
留磁化が20Am2/kg(20emu/g)である
と、零磁場化での磁化が高くとれず脱落し易い傾向にあ
る。
【0029】粒径の小さい第二磁性粒子が比較的大きな
保磁力を持つと、第一磁性粒子と混合した場合に、帯電
部材の磁気ブラシがパッキングされた様な状態で磁性粒
子保持部材上に均一な磁気粒子のコート層を形成させる
ことができ、かつ磁気粒子の存在状態もより密になり、
感光体との接触性も向上し、また転写残トナー等の汚染
物質も磁気ブラシ中に取り込まれ難くなり、繰り返し使
用での磁気粒子の自身の高抵抗化が抑制され、耐久での
帯電部材自身による帯電性劣化が防止できる。
【0030】第一と第二磁性粒子の抵抗値の関係が、1
<ρ(2)/ρ(1)≦100でなければならない。1
≧ρ(2)/ρ(1)であると、小さい粒子である第二
磁性粒子の抵抗が低く第二磁性粒子に電界が集中してし
まうために、磁性粒子が脱落し易い傾向にある。100
<ρ(2)/ρ(1)であると、帯電部材の抵抗ムラに
より帯電均一性が劣り、画像に影響がでるので好ましく
ない。
【0031】第二磁性粒子の混合比率は、帯電部材の重
量に対して1〜10重量%とすることが好ましい。10
重量%を超えると、保持力の大きい小さい粒子の第二磁
性粒子同士が磁化を持った状態でチェーンを形成する傾
向にあり、第二磁性粒子を良好に第一磁性粒子中に分散
させることが困難になり、磁気ブラシ中の磁性粒子をよ
り密な存在状態にできず、また第二磁性粒子の脱落も多
くなる傾向があり画像に影響がでるので好ましくない。
1重量%未満であると、第二磁性粒子を混合した効果が
ほとんど発揮されないので好ましくない。より好ましく
は2〜6重量%である。
【0032】また、第一磁性粒子の保磁力及び残留磁化
が第二磁性粒子の保持力及び残留磁化よりも大きいと、
第一磁性粒子同士が磁化をもった状態で凝集してしま
い、帯電部材である磁気ブラシの流動性が悪化し、磁気
粒子保持材上に均一な磁気粒子のコート層を形成させる
ことができなくなり、良好な帯電性が得られず、帯電均
一性も劣ってしまう。
【0033】更に、第二磁性粒子又は第一磁性粒子及び
第二磁性粒子を、保磁力Hc(2)の2倍以上の磁場中
で処理することが好ましい。磁気中で処理する効果は、
零磁場中において磁化を持たせるためであり、比較的残
留磁化が高く保磁力の大きい磁性粒子の場合、零磁場下
で磁化を持たないと磁気力による拘束が弱い傾向にある
からである。更に、帯電部材としての磁気粒子を保持さ
れる際、磁化をすでに持っていることでより強く保持部
材に引きつけられ、磁気ブラシ中の磁性粒子の存在密度
も大きくなるからである。より好ましくは、保磁力Hc
(2)の3倍以上で処理されることである。
【0034】磁性粒子の体積抵抗値は、第一磁性粒子の
体積抵抗値ρ(1)が104Ωcm<ρ(1)<109Ω
cmであり、かつ少なくとも第一と第二磁性粒子からな
る帯電部材の体積抵抗値ρが104Ωcm<ρ<109Ω
cmでなければならない。第一と第二磁性粒子からなる
帯電部材の体積抵抗値ρが、104Ωcm≧ρであると
感光体欠陥によるピンホールリーク画像を防止できない
ので好ましくなく、ρ≧109Ωcmであると感光体へ
の帯電性が悪化するので好ましくない。
【0035】また第一磁性粒子も上記の体積抵抗値の範
囲にあることが好ましい。104Ωcm≧ρ(1)であ
ると、第二磁性粒子との混合で体積抵抗値を104Ωc
m<ρとしても、磁気ブラシ中の大部分を占める第一磁
性粒子に電界が集中してしまい、感光体欠陥によるピン
ホールリーク画像を防止できないので好ましくなく、ρ
(1)≧109Ωcmであると第二磁性粒子混合では体
積抵抗値をρ<109Ωcmとすることは不可能であ
り、感光体への帯電性が悪化するので好ましくない。よ
り好ましくは、104Ωcm<ρ<107Ωcmであり、
帯電部材の電圧印加部分から感光体に接する部分までの
抵抗値が、104Ω〜1010Ωであると更に好ましい。
【0036】磁性粒子の体積抵抗値の測定方法は、図2
に示すセルAに磁性粒子を充填し、磁性粒子に接するよ
う電極21及び22を配し、電極間に電圧を印加し、そ
の時流れる電流を測定することで得た。測定条件は、2
3℃で湿度65%の環境下で、充填磁性粒子と電極との
接触面積2cm2、厚み1mm、上部電極に10kg、
印加電圧100Vである。
【0037】第一磁性粒子の体積平均粒径は、20〜5
0μmが好ましい。20μmより小さいと、感光体への
磁気ブラシの付着、磁性粒子の脱落が生じ易く、また磁
気ブラシとした時の磁性粒子の搬送性に劣る。50μm
を超えると、磁性粒子と感光体との接触点が減少し帯電
一様性が劣化する傾向にある。更に好ましくは、20〜
35μmである。
【0038】第二磁性粒子の体積平均粒径としては、R
(1)>2×R(2)であることが好ましい。上記の範
囲であると、第一磁性粒子中の第二磁性粒子の分散が良
好となり、磁性粒子の存在状態が密になり易いので好ま
しい。更に、第二磁性粒子の体積平均粒径は、0.1〜
20μmであることが好ましい。20μmを超えると、
感光体との接触性の向上効果が薄れ帯電均一性がやや劣
るので好ましくなく、0.1μmを下回ると、磁気力で
は保持しきれず脱落し易いので好ましくない。より好ま
しい範囲は1〜5μmである。
【0039】磁性粒子の体積平均粒径は、レーザー回折
式粒度分布測定装置HEROS(日本電子製)を用いて
測定し、0.05〜350μmを32対数分割して測定
し、体積分布の50%径とする。
【0040】また、第二磁性粒子の抵抗も104Ωcm
<ρ(2)<109Ωcmであることが好ましい。104
Ωcm≧ρ(2)であると第二磁性粒子の脱落が多くな
る傾向があり、画像に影響がでるので好ましくなく、ρ
(2)≧109Ωcmであると感光体への帯電性がやや
劣り、帯電均一性に影響がでるので好ましくない。
【0041】第二磁性粒子として用いられるものとして
は、ストロンチウム、バリウム、希土類等の所謂ハード
フェライトである。また、第一磁性粒子として用いられ
るものとしては、ストロンチウム、バリウム、希土類等
の所謂ハードフェライト及びマグネタイトであり、銅、
亜鉛、ニッケル、マンガン、マグネシウム等のソフトフ
ェライトも用いられ、第二磁性粒子との組合せにより選
択される。
【0042】本発明に用いられる第一及び第二磁性粒子
は、抵抗調整等を行なう目的で表面層を有した形態でも
構わない。表面層の形態は、磁性粒子の表面を蒸着膜や
導電性樹脂及び導電性顔料分散樹脂膜等でコートしたも
のである。この表面層は、必ずしも磁性粒子を完全に被
覆する必要はなく、本発明の効果が得られる範囲で磁性
粒子が露出していてもよい。つまり表面層が不連続に形
成されていてもよい。
【0043】磁性粒子の被覆用に用いられるバインダー
樹脂としては、スチレン、クロルスチレン等のスチレン
類;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等
のモノオレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル;アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メ
チレン脂肪族モノカルボン酸エステルビニルメチルエー
テル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等
のビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシ
ルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケト
ン類の単独重合体あるいは共重合体等が挙げられ、特に
代表的なバインダー樹脂としては、導電性粒子の分散性
やコート層としての成膜性、生産性という点等から、ポ
リスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、
スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、
ポリエチレン、ポリプロピレンが挙げられる。更に、ポ
リカーボネート、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリ
ウレタン、エポキシ樹脂、ポリオレフィン、フッ素樹
脂、シリコーン樹脂、ポリアミド等が挙げられる。
【0044】例えば、フッ素樹脂としては、例えばポリ
フッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオ
ロエチレン、ポリクロロトリフロオロエチレン、ポリジ
クロロジフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリヘキサフルオロプロピレン等と、他のモノマー
と共重合した溶媒可溶の共重合体が挙げられる。
【0045】また、シリコーン樹脂としては、例えば信
越シリコーン社製KR271、KR282、KR31
1、KR255、KR155(ストレートシリコーンワ
ニス)、KR211、KR212、KR216、KR2
13、KR217、KR9218(変性用シリコーンワ
ニス)、SA−4、KR206、KR5206(シリコ
ーンアルキッドワニス)、ES1001、ES1001
N、ES1002T、ES1004(シリコーンエポキ
シワニス)、KR9706(シリコーンアクリルワニ
ス)、KR5203、KR5221(シリコーンポリエ
ステルワニス)や東レシリコーン社製のSR2100、
SR2101、SR2107、SR2110、SR21
08、SR2109、SR2400、SR2410、S
R2411、SH805、SH806A、SH840等
が用いられる。また、抵抗調整のために導電性顔料を分
散させた樹脂被膜を形成させてもよい。
【0046】本発明に係わる導電性粒子としては、銅、
ニッケル、鉄、アルミニウム、金、銀等の金属あるいは
酸化鉄、フェライト、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化アンチ
モン、酸化チタン等の金属酸化物、更にはカーボンブラ
ック等の電子伝導性の導電粉が挙げられ、更にイオン導
電剤として、過塩素酸リチウム、4級アンモニウム塩等
が挙げられる。
【0047】また、環境による抵抗変化を制御するとい
う点からは、磁性粒子表面を親水基と疎水基を有する化
合物であるカップリング剤で表面を被覆し、疎水化処理
を行ってもよい。カップリング剤の場合、極薄い被膜
(分子レベルで)を磁性粒子表面に形成するので、磁性
粒子の抵抗値に与える影響が少なく、磁性粒子であるコ
アの抵抗さえ調整すれば、被覆層での抵抗調整の処理は
行なわなくても構わない。カッブリング剤としては、チ
タネート系、アルミニウム系、シラン系カップリング剤
等が挙げられ、トナーの摩擦帯電極性を制御するために
アミノ基やフッ素等の様々な官能基を導入してもよい。
【0048】本発明に係わる感光体としては、最外層に
先に述べた様な十分な帯電性と画像流れを起こさない条
件を満足するために、体積抵抗値がl×108Ωcm〜
1×1015Ωcmの範囲である電荷注入層を設けた感光
体を用いなければならない。望ましくは画像流れ等の点
から体積抵抗値が1×1011Ωcm〜1×1014Ωc
m、更に体積抵抗値の環境変動等も考慮すると体積抵抗
値が1×1012Ωcm〜1×1014Ωcmのものを用い
るのが望ましい。
【0049】1×108Ωcm未満では、高温環境で帯
電電荷が表面方向に保持されないため画像流れを生じ、
1×1015ΩCmを超えると帯電部材からの帯電電荷を
十分注入、保持できず、帯電不良を生じる傾向にあり、
帯電不良により帯電部材の印加電圧と感光体の表面電位
との電位差が大きくなり、帯電部材に磁性粒子を用いた
場合に磁性粒子の脱落が生じてしまう。このような機能
層を感光体表面に設けることによって、帯電部材から注
入された帯電電荷を保持する役割を果たし、更に光露光
時にこの電荷を感光体支持体に逃す役割を果たし、残留
電位を低減させる。
【0050】また、本発明に係わる帯電部材と感光体を
用いることによって、帯電開始電圧Vthが小さく、感
光体帯電電位を帯電部材に印加する電圧の90%以上ま
でに帯電させることが可能になった。例えば、本発明の
帯電部材に絶対値で100〜2000Vの直流電圧を印
加した時、本発明の電荷注入層を有する電子写真感光体
の帯電電位を印加電圧の80%以上、更には90%以上
にすることができる。これに対し、従来の放電を利用し
た帯電によって得られる感光体の帯電電位は、印加電圧
が640V以下ではほとんど0Vであり、640V以上
では印加電圧から640Vを引いた値の帯電電位程度し
か得られなかった。
【0051】ここで電荷注入層の体積抵抗値の測定方法
は、表面に導電膜を蒸着させたポリエチレンテレフタラ
ート(PET)フィルム上に電荷注入層を作成し、これ
を体積抵抗測定装置(ヒューレットパッカード社製:4
140B pAMATER)にて、23℃で湿度65%
の環境下で、100Vの電圧を印加して測定するという
ものである。
【0052】この電荷注入層は、金属蒸着膜等の無機の
層あるいは導電性粒子をバインダー樹脂中に分散させた
導電粉樹脂分散層等によって構成され、蒸着膜は蒸着、
導電粉樹脂分散膜はディッピング塗工法、スプレー塗工
法、ロールコート塗工法及びビーム塗工法等の適当な塗
工法にて塗工することによって形成される。また、絶縁
性のバインダー樹脂に光透過性の高いイオン導電性を持
つ樹脂を混合、もしくは共重合させて構成するもの、又
は中抵抗で光導電性のある樹脂単体で構成するものでも
よい。
【0053】導電性粒子分散膜の場合、導電性粒子の添
加量はバインダー樹脂100質量部に対して2〜250
質量部、より好ましくは2〜190質量部であることが
好ましい。2質量部未満の場合には、所望の体積抵抗値
を得にくくなり、また250質量部を超える場合には、
膜強度が低下してしまい電荷注入層が削りとられ易くな
り、感光体の寿命が短くなる傾向になるからであり、ま
た抵抗が低くなってしまい、潜像電位が流れることによ
る画像不良を生じ易くなるからである。
【0054】また、電荷注入層のバインダー樹脂は、下
層のバインダー樹脂と同じとすることも可能であるが、
この場合には電荷注入層の塗工時に電荷輸送層の塗工面
を乱してしまう可能性があるため、コート法を特に選択
する必要がある。
【0055】また本発明においては、電荷注入層が滑材
粒子を含有することが好ましい。その理由は、帯電時に
感光体と注入帯電部材の摩擦が低減されるために帯電ニ
ップが拡大し、帯電特性が向上するため、またクリーナ
ーレスシステムのため帯電部材への転写残トナーの混入
を極力少なくするという点からも好ましく、更には転写
効率の向上のためでもある。
【0056】特に、滑材粒子として臨界表面張力の低い
フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、又はポリオレフィン
系樹脂を用いるのがより望ましい。より好ましくは、4
フッ化エチレン樹脂(PTFE)が用いられる。この場
合、滑材粒子の添加量は、バインダー樹脂100質量部
に対して2〜50質量部、望ましくは5〜40質量部が
好ましい。2質量部未満では、滑材粉末の量が十分では
ないために帯電特性の向上が十分でなく、また50質量
部を超えると、画像の分解能や感光体の感度が大きく低
下してしまうからである。本発明おける電荷注入層の膜
厚は、0.1〜10μmであることが好ましく、より好
ましくは1〜7μmである。
【0057】帯電部材に印加する交流成分の電圧は、注
入帯電方法の場合は放電を用いた帯電に比べて、ピーク
間電圧はかなり低くても良好な帯電が行なわれ、そのた
めに放電に比べて感光体の劣化も抑制できる。具体的に
は、装置のプロセススピードにもよるが、100Hz〜
10kHz程度の周波数で印加交流成分のピーク間電圧
は1000V程度以下が好ましい。1000Vを超える
と、印加電圧に対して感光体電位が得られてしまうの
で、潜像面が電位的に波打ち、かぶりや濃度薄を生じる
ことがある。
【0058】放電を用いる帯電方法の場合は、交流成分
としては装置のプロセススピードにもよるが100Hz
〜10kHz程度の周波数で印加交流成分のピーク間電
圧は1000V程度以上で、放電開始電圧の2倍以上が
必要になる。そのために感光体の劣化が激しく、繰り返
し使用による画像劣化が激しい。また印加交流電圧が高
いと、放電生成物が感光体表面に付着し、繰り返し使用
により感光体表面の抵抗が低下し、画像流れが生じてし
まうので好ましくない。印加する交流成分の波形はサイ
ン波、矩形波、鋸波等が使用できる。
【0059】使用するトナーは特に限られないが、好ま
しくはトナーの画像解析装置で測定した形状係数SF−
1の値が下記式を満足するほうが好ましい: 100≦SF−1≦160 好ましくは 100≦SF−1≦140 で
あり、より好ましくは 100≦SF−1≦120
である。
【0060】更に使用されるトナーは、トナーの画像解
析装置で測定した形状係数SF−2の値が下記式を満足
したほうが好ましい: 100≦SF−2≦140 好ましくは 100≦SF−2≦130 で
あり、より好ましくは 100≦SF−2≦120
である。
【0061】ここで、本発明において形状係数を示すS
F−1、SF−2とは、例えば日立製作所製FE−SE
M(S−800)を用い、1000倍に拡大した2μm
以上のトナー像を100個無作為にサンプリングし、そ
の画像情報はインターフェースを介して、例えばニコレ
社製画像解析装置(LuzexIII)に導入し、解析
を行ない下式より算出し得られた値を形状係数SF−
1、SF−2と定義する。
【0062】
【数1】
【0063】式中、MXLNGは粒子の絶対最大長、P
ERIは粒子の周囲長、AREAは粒子の投影面積を示
し、形状係数SF−1はトナー粒子の丸さの度合いを示
し、形状係数SF−2はトナー粒子の凹凸の度合いを示
している。これらの形状係数を制御することにより、転
写性が向上するため帯電部材への転写残トナーの混入、
転写残トナーにより帯電部材の劣化が抑制され、耐久性
を向上させることができる。また、トナー形状を上記の
形状係数に制御するためには、トナーの作成方法として
は重合法によってトナーを作成すると、容易に形状係数
を100に近づけることが可能になる。
【0064】160<SF−1、140<SF−2の場
合、球形から離れて不定形に近づき、感光体から紙等の
転写材へのトナーの転写効率の低下を招き、特にクリー
ナーレスの構成においては、転写残トナーによる帯電部
材の汚染を促進させるため帯電性が悪化する。トナーが
帯電部材に付着した時は、接触面積が広いため帯電部材
である磁性粒子から付着したトナーの離型性が悪く、磁
性粒子の劣化が促進されてしまい、また帯電部材に混入
したトナーが第一磁性粒子と第二磁性粒子の間に入りこ
み易くなり、そのために第二磁性粒子の脱落が多くなっ
てしまい耐久性が悪化してしまう。トナーの体積平均粒
径Rtは、Rt>R(2)であることが好ましい。Rt
≦R(2)であると、第一磁性粒子と第二磁性粒子との
間にトナーが入りこみ易くなり、第二磁性粒子の脱落が
多くなる傾向にあり、また第二磁性粒子ヘ転写残トナー
が付着し易くなり、帯電性の悪化を招くので、好ましく
ない。
【0065】トナーの体積平均粒径は、以下の様にして
求める。すなわち、測定装置としてはコールターカウン
ターTA−II型(コールター社製)を用い、個数平均
分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科機
製)及びCX−1パーソナルコンピュータ(キヤノン
製)を接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1
%NaCl水溶液を調製する。測定法としては、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5mlを加え、更に
測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電界液
は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コ
ールターカウンターTA−II型により、アパチャーと
して100μmアパチャーを用いて測定した。
【0066】また、トナーは非磁性であることが好まし
い。磁性トナーであると、帯電部材に取り込まれた転写
残トナーが磁気力によって帯電部材である磁性粒子から
離れ難くなり、帯電部材の汚染が促進されるので好まし
くない。
【0067】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明するが、
これによって本発明が限定されるものではない。まず、
本発明に使用される部材の構成、材質、製造方法等を例
示する。
【0068】(感光体製造例1)感光体は、負帯電用の
有機光導電性物質を用いた感光体(以下OPC感光体)
であり、φ30mmのアルミニウム製のシリンダー上に
機能層を5層設ける。
【0069】第1層は導電層であり、アルミニウムシリ
ンダーの欠陥等を均すため、またレーザ露光の反射によ
るモアレの発生を防止するために設けられている、厚さ
約20μmの導電性粒子分散樹脂層である。
【0070】第2層は正電荷注入防止層(下引き層)で
あり、アルミニウム支持体から注入された正電荷が感光
体表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割
を果たし、6−66−610−12−ナイロン樹脂とメ
トキシメチル化ナイロンによって106Ωcm程度に抵
抗調整された、厚さ約1μmの中抵抗層である。
【0071】第3層は電荷発生層であり、ジスアゾ系の
顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であり、レ
ーザ露光を受けることによって正負の電荷対を発生す
る。
【0072】第4層は電荷輸送層であり、ポリカーボネ
ート樹脂にヒドラジンを分散した厚さ14μmの層であ
り、P型半導体である。従って、感光体表面に帯電され
た負電荷はこの層を移動することはできず、電荷発生層
で発生した正電荷のみを感光体表面に輸送することがで
きる。
【0073】第5層は本発明の特徴である電荷注入層で
あり、光硬化性のアクリル樹脂にSnO2超微粒子、更
に接触帯電部材と感光体との接触時間を増加させて均一
な帯電を行なうために、粒径約0.25μmの4フッ化
エチレン樹脂粒子を分散したものである。具体的には、
アンチモンをドーピングし、低抵抗化した粒径約0.0
3μmのSnO2粒子をアクリル樹脂に対して100質
量%、4フッ化エチレン樹脂粒子を20質量%、及び分
散剤を1.2質量%分散したものである。この様にして
調合した塗工液を、スプレー塗工法にて厚さ約3μmに
塗工して電荷注入層とした。
【0074】これによって感光体表面層の体積抵抗値
は、電荷輸送層単体の場合の1×10 15Ωcmであった
のに比べ、感光体表面の抵抗は5×1012Ωcmにまで
低下した感光体1を得た。 (感光体製造例2)感光体製造例1の第5層を、アンチ
モンをドーピングし低抵抗化した粒径約0.03μmの
SnO2粒子を、光硬化性のアクリル樹脂に対して30
0質量パーセント分散したものを加えたこと以外は、感
光体製造例1と同様に感光体を作成した。これにより感
光体表面層の体積抵抗値は、2×107Ωcmにまで低
下した感光体2を得た。
【0075】(感光体製造例3)感光体製造例1の第5
層を、アンチモンをドーピングし低抵抗化した粒径約
0.03μmのSnO2粒子を分散しなかったこと以外
は、感光体製造例1と同様に感光体を作成した。これに
より感光体表面層の体積抵抗値は、2×1015Ωcmに
まで上昇した感光体3を得た。
【0076】 [トナーの製造例1] (樹脂) スチレン−ブチルアクリレート共重合体 (共重合比80:20) 100重量部 (着色剤) ピグメントレッド202 4重量部 (荷電制御剤) 2,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸のCr化合物 3重量部 (離型剤) エステルワックス (軟化点75℃) 3重量部
【0077】上記材料をあらかじめ混合し、二軸押し出
し機にて130℃で溶融混練を行った。この溶融混練物
をハンマーミルにて粗砕し、1mmメッシュパスのトナ
ー粗砕物を得た。更に、この粗砕物をジェット気流を利
用した衝突式粉砕機で微粉砕した後、風力分級し、体積
平均粒径9.8μmの着色粉を得た。得られた着色粉1
00重量部に対して、疎水化処理したシリカ微粉末(体
積平均粒径0.05μm)1.5部とをヘンジェルミキ
サーで混合し、粉砕トナーを得た。得られたトナーの形
状係数を測定したところ、SF−1が190、SF−2
が180であった。
【0078】[トナーの製造例2]2リットル用4ッロ
フラスコ中のイオン交換水710gに、0.1M−Na
3PO4水溶液450gを投入し、60℃に加温した後、
高速攪拌装置TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を
用いて、12000rpmにて攪拌した。これに1.0
M−CaCl2水溶液68gを徐々に添加し、微量の離
水溶性分散安定剤を含む水系分散媒体を得た。
【0079】一方、分散質として (モノマー) スチレン 160g n−ブチルアクリレート 40g (着色剤) ピグメントレッド202 8g (荷電制御剤) 2,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸のAl化合物 4g (離型剤) エステルワックス(軟化点75℃) 10g (その他) 飽和ポリエステル樹脂 10g
【0080】上記処方のうち、ピグメントイエロー17
とジ−tert−ブチルサリチル酸のAl化合物及びス
チレンだけをエバラマイルダー(荏原製作所製)を用い
て予備混合を行った。次に、上記処方すべてを60℃に
加温し、溶解、分散して単量体混合物とした。更に、6
0℃に保持しながら、重合開始剤2,2'−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを加えて溶
解し、単量体組成物を調製した。
【0081】前記ホモミキサーの2リットルフラスコ中
で調製した分散媒体に、上記単量体組成物を投入した。
60℃で窒素雰囲気としたTKホモミキサーを用いて、
10000rpmで20分間攪拌し、単量体組成物を造
粒した。その後、パドル攪拌翼で攪拌しつつ60℃で6
時間反応させた後、80℃で10時間重合させた。
【0082】重合反応終了後に反応生成物を冷却し、塩
酸を加えてCa3(PO42を溶解し、濾過、水洗、乾
燥することにより、体積平均径約6.8μmの着色懸濁
粒子を得た。得られた着色懸濁粒子100重量部に対し
て、シリカ母体の表面をシランカップリング剤及びシリ
コーンオイルで疎水化処理した疎水性シリカを1.7重
量部添加した重合トナーを得た。得られた重合トナーの
形状係数を測定したところ、SF−1が115、SF−
2が120であった。
【0083】(帯電部材製造例1)Fe23:51.2
モル%、CuO:24.4モル%、ZnO:24.4モ
ル%、これらをボールミルにて粉砕、混合し、分散剤及
びバインダー樹脂と水を加えスラリーとした後、スプレ
ードライヤーにより造粒操作を行ない、適宜、分級した
後に1120℃にて焼成を行った。
【0084】得られた磁性粒子を解砕処理の後、分級を
行ない体積平均粒径30μm、体積抵抗値2×107Ω
cm、8.0×105A/mでの飽和磁化64Am2/k
g、残留磁化、保磁力共に痕跡レベルの銅亜鉛フェライ
トを第一磁性粒子として用意した。第二磁性粒子とし
て、8.0×105A/mでの飽和磁化57Am2/k
g、残留磁化34Am2/kg、保磁力2.5×105
/m、体積平均粒径2.6μm、体積抵抗値8×107
Ωcmの還元処理を施したストロンチウムフェライトを
用意した。第一と第二磁性粒子の混合比率を、銅亜鉛フ
ェライト95重量%に対してストロンチウムフェライト
5重量%として混合し、8.0×105A/mの磁場中
で着磁処理を行ない、帯電部材1を得た。着磁後の帯電
部材の抵抗値は2.5×107Ωcmであった。
【0085】(帯電部材製造例2)帯電部材1のストロ
ンチウムフェライトを8.0×105A/mでの飽和磁
化69Am2/kg、残留磁化63Am2/kg、保磁力
1.2×105A/m、体積平均粒径2.1μm、体積
抵抗値9×108Ωcmのストロンチウムフェライトを
第二磁性粒子としてとした以外は、帯電部材製造例1と
同様に作成し帯電部材2を得た。着磁後の帯電部材の体
積抵抗値は1×108Ωcmであった。
【0086】(帯電部材製造例3)帯電部材1のストロ
ンチウムフェライトを8.0×105A/mでの飽和磁
化58Am2/kg、残留磁化40Am2/kg、保磁力
1.6×105A/m、体積平均粒径3.2μm、体積
抵抗値5×107Ωcmの表面をカーボンブラック処理
を施したストロンチウムフェライトとしてとした以外
は、帯電部材製造例1と同様に作成し帯電部材3を得
た。着磁後の帯電部材の体積抵抗値は2.1×107Ω
cmであった。
【0087】(帯電部材製造例4)帯電部材1のストロ
ンチウムフェライトを用いず、着磁処理を行なわなかっ
た以外は帯電部材製造例1と同様に作成し帯電部材4を
得た。帯電部材4の体積抵抗値は2×107Ωcmであ
った。
【0088】(帯電部材製造例5)帯電部材1のストロ
ンチウムフェライトを8.0×105A/mでの飽和磁
化66Am2/kg、残留磁化43Am2/kg、保磁力
2.2×105A/m、体積平均粒径1.5μm、体積
抵抗値4×109Ωcmのストロンチウムフェライトと
した以外は、帯電部材製造例1と同様に作成し帯電部材
5を得た。着磁後の帯電部材5の体積抵抗値は5×10
8Ωcmであった。
【0089】(帯電部材製造例6)帯電部材1のストロ
ンチウムフェライトを8.0×105A/mでの飽和磁
化55Am2/kg、残留磁化32Am2/kg、保磁力
2.5×105A/m、体積平均粒径17μm、体積抵
抗値3×107Ωcmの還元処理を施したストロンチウ
ムフェライトとした以外は、帯電部材製造例1と同様に
作成し帯電部材6を得た。着磁後の帯電部材6の体積抵
抗値は2.1×107Ωcmであった。
【0090】(帯電部材製造例7)帯電部材1のストロ
ンチウムフェライトを8.0×105A/mでの飽和磁
化82Am2/kg、残留磁化5Am2/kg、保磁力
5.4×103A/m、体積平均粒径0.05μm、体
積抵抗値5×105Ωcmのストロンチウムフェライト
として用意し、磁着処理を行なわなかった以外は帯電部
材製造例1と同様に作成し帯電部材7を得た。帯電部材
7の体積抵抗値は4×106Ωcmであった。
【0091】(帯電部材製造例8)帯電部材1で磁着処
理を行なわなかった以外は、帯電部材製造例1と同様に
作成し帯電部材8を得た。帯電部材8の体積抵抗値は
2.5×107Ωcmであった。
【0092】(帯電部材製造例9)帯電部材1で第一と
第二磁性粒子の混合比率を、銅亜鉛フェライト87重量
%に対しストロンチウムフェライト13重量%として混
合した以外は、帯電部材製造例1と同様に作成し帯電部
材9を得た。着磁後の帯電部材9の体積抵抗値は5×1
7Ωcmであった。
【0093】(帯電部材製造例10)帯電部材1で第一
と第二磁性粒子の混合比率を、銅亜鉛フェライト99.
2重量%に対しストロンチウムフェライト0.8重量%
として混合した以外は、帯電部材製造例1と同様に作成
し帯電部材10を得た。着磁後の帯電部材10の体積抵
抗値は2×107Ωcmであった。
【0094】(帯電部材製造例11)帯電部材1の銅亜
鉛フェライトを8.0×105A/mでの飽和磁化89
Am2/kg、残留磁化4Am2/kg、保磁力3×10
3A/m、体積平均粒径30μm、体積抵抗値6×103
Ωcmのマンガン亜鉛フェライトとして用意した以外
は、帯電部材製造例1と同様に作成し帯電部材11を得
た。着磁後の帯電部材11の体積抵抗値は1.1×10
4Ωcmであった。
【0095】(帯電部材製造例12)体積平均粒径48
μm、体積抵抗値1.2×107Ωcm、8.0×105
A/mでの飽和磁化64Am2/kg、残留磁化、保磁
力共に痕跡レベルの銅亜鉛フェライトのみを帯電部材1
2として用意した。着磁処理は行なわなかった。
【0096】(帯電部材製造例13)帯電部材製造例1
2の銅亜鉛フェライトを第一磁性粒子として用意した。
第二磁性粒子として、8.0×105A/mでの飽和磁
化57Am2/kg、残留磁化34Am2/kg、保磁力
2.5×105A/m、体積平均粒径2.6μm、体積
抵抗値8×107Ωcmの還元処理を施したストロンチ
ウムフェライトを用意した。第一と第二磁性粒子の混合
比率を、銅亜鉛フェライト95重量%に対してストロン
チウムフェライト5重量%として混合し、8.0×10
5A/mの磁場中で着磁処理を行ない、帯電部材13を
得た。着磁後の帯電部材13の抵抗値は1.8×107
Ωcmであった。
【0097】(帯電部材製造例14)第一磁性粒子とし
て、8.0×105A/mでの飽和磁化61Am2/k
g、残留磁化42Am2/kg、保磁力3.2×105
/m、体積平均粒径35μm、体積抵抗値5×107Ω
cmの還元処理を施したストロンチウムフェライトを用
意した。第二磁性粒子として、体積平均粒径5.1μ
m、体積抵抗値8×107Ωcm、8.0×105A/m
での飽和磁化64Am2/kg、残留磁化、保磁力共に
痕跡レベルの銅亜鉛フェライトを用意した。第一と第二
磁性粒子の混合比率を、ストロンチウムフェライト95
重量%に対して銅亜鉛フェライト5重量%として混合
し、8.0×105A/mの磁場中で着磁処理を行な
い、帯電部材14を得た。着磁後の帯電部材14の抵抗
値は2.7×107Ωcmであった。
【0098】本発明の電子写真装置の概略図を図1に示
す。本発明の電子写真装置として、レーザービームを用
いたデジタル複写機(キヤノン社製:GP55)を用意
した。装置の概略は、感光体の帯電手段としてコロナ帯
電器を備え、現像手段として一成分ジャンピング現像方
法を採用した一成分現像器を備え、転写手段としてコロ
ナ帯電器、ブレードクリーニング手段、帯電前露光手段
を備える。また、感光体帯電器、クリーニング手段及び
感光体は一体型のユニットとなっている。プロセススピ
ードは180mm/sである。装置を以下の様に改造を
施し、クリーナーレスシステムの画像形成装置とした。
【0099】現像部分を一成分のジャンピング現像か
ら、二成分現像剤を使用可能にした改造を施した。現像
剤については、体積平均粒径35μmで表面がシリコー
ン樹脂で被覆されたCu−Znフェライトキャリアとそ
のキャリアに対して上述のネガ帯電性の非磁性トナーか
らなる現像剤を用い、二成分現像法とした。トナーとキ
ャリアは重量比で7:100の比率で混合した。
【0100】更に、帯電部分にマグネットローラーを内
包したφ16mmの導電性非磁性スリーブを配し、帯電
用磁気ブラシを形成する。更に、コロナ帯電器を用いた
転写手段をローラ転写方式に変更し、帯電前露光手段と
クリーニングブレードを取り除いた、マイナス帯電性の
感光体及びマイナス帯電性のトナーを用いた反転現像の
クリーナーレスシステムの電子写真装置を用意した。
【0101】帯電部分は、磁気ブラシとして穂立ちさせ
るための非磁性の表面をブラスト処理したアルミニウム
製の導電スリーブと、これに内包されるマグネットロー
ルを用い、磁性粒子保持スリーブと感光体との間隙は約
500μmとし、磁性粒子をスリーブ上にコートした。
またマグネットロールは固定、スリーブ表面が感光体表
面の周速に対して逆方向に回転する様にし、感光体と磁
気ブラシが均一に接触する様に設定した。
【0102】また、帯電部材である磁性粒子を感光体と
の間に、幅約3mmの帯電ニップが形成される様に導電
性非磁性スリーブ上に30g装着し、この状態におい
て、帯電器を220mm/sの周速において180mm
/sの周速にて回転する感光体と対向に回転させ、帯電
を行った。現像バイアスは−500Vの直流成分に10
00Vpp/3kHzの矩形波を重畳する。
【0103】初期評価として (評価方法1)作成した感光体を使用し、感光体上の感
光層を1mm2程度剥ぎ取りアルミニウム層を露出させ
た状態の欠陥感光体を用いて面出しを行ない、絶縁破壊
による帯電不良による画像不良の程度を、以下の評価項
目に従って評価を行った。帯電部材に印加する電圧は−
700Vの直流電圧及び700Vpp/1KHzの矩形
波交流成分を印加し、評価を行った: ○:優秀(画像不良が感光体の欠陥部分にとどまってい
る) ×:不可(画像不良が感光体の欠陥部分にとどまってい
ない)
【0104】(評価方法2)電位が横方向に流れること
による画像流れの評価を文字画像によって、以下の評価
項目に従って評価を行った。帯電部材に印加する電圧は
−700Vの直流電圧及び700Vpp/1KHzの矩
形波交流成分を印加し、32℃で相対湿度80%の条件
下で評価を行った: ○:優秀(画像流れ未発生) ×:不可(画像流れ発生)
【0105】(評価方法3)スリーブに保持された磁性
粒子の脱落の評価を、帯電部材及び感光体ユニットを暗
所で上記画像形成装置と同一の状態で回転させ、帯電部
材に−700Vの直流電圧及び1000Vpp/1KH
zの矩形波交流成分電圧を印加し、回転途中で感光体、
帯電部材を保持するスリーブを止め、感光体上に脱落し
た磁性粒子をテーピングで採取し、そのかぶりを測定
し、優劣を評価した。かぶりは反射濃度計(TOKYO
DENSHOKU(株)製、REFLECTOMET
ER MODEL TC−6DS)を用いて測定し、感
光体上のテーピングの反射濃度最悪値をDs、感光体上
をテーピングしないテープの反射濃度平均値をDrとし
た時の(Ds−Dr)をかぶり量とした。評価は以下の
通りである: ○:良好(4%未満) △:可(4〜7%) ×:不可(7%を超える)
【0106】(評価方法4)耐久による磁性粒子の脱落
の評価を、転写と一次帯電の間にクリーニングブレード
を設置した感光体ユニットで、評価方法3と同一条件で
1時間空回転を行ないクリーニングブレードにてもれ粒
子を捕捉しつつ感光体と帯電部材を回転させる。この
後、前記レーザー回折式粒度分布測定装置HEROS
(日本電子製)を用いて測定し、0.05〜350μm
を32対数分割して測定し、対数分布を線形分布に変換
し、粒度分布により複数種混合した磁性粒子ともれ比率
を算出する。算出の具体例を図3に示す。[初期粒度分
布]を混合する磁性粒子別に分割し、(面積初期1)と
(面積初期2)を求める、次いで評価試験後に[耐久後
粒度分布]を磁性粒子別に分割し、同様に(耐久後面積
1)と(耐久後面積2)を求める。つまり、 もれ比率
(%)=(面積初期1)/(面積初期2)×(耐久後面
積2)/(耐久後面積1)×100 である。部材自体
のもれに対する特性を、もれ評価にて代表し、部材中の
もれに弱い成分もれ比率を求めることにより、耐久によ
る部材組成の一様性を評価する: ◎:5%未満 ○:5〜10% △:10〜15% ×:15%を超える
【0107】(評価方法5)感光体への帯電性評価とし
て、帯電部材に−700Vの直流電圧を印加し、0Vで
あった感光体の1周目の表面電位と、2周目以降の飽和
電位を測定し、飽和電位と1周目電位の電位差(電位の
収束性)を測定し、以下の評価項目に従い評価をした: ◎:電位の収束性が15V未満 ○:電位の収束性が15〜30V ×:電位の収束性が30Vを超える
【0108】(評価方法6)帯電部材への印加電圧は−
700Vの直流電圧及び700Vpp/1KHzの矩形
波交流成分電圧とした以外は、評価方法5と同様の評価
を行った。
【0109】(評価方法7)上記の画像形成装置を用い
て、25℃で相対湿度60%環境下で、A4縦サイズ画
像において、帯電部材への印加電圧は−700Vの直流
電圧とし、現像バイアスを直流成分を感光体の帯電電位
以上に設定し、像露光を行なわずにハーフトーン画像の
面出しを行なう、つまり帯電部材で帯電させた感光体表
面にそのままトナーを現像させて、面出しを行ない、画
像から感光体表面の帯電均一性を目視により以下の評価
項目に従い評価をした: ○:帯電均一性良好 △:やや帯電均一性に劣る ×:帯電均一性不良
【0110】耐久性の評価として (評価方法8)上記の画像形成装置を用いて、20%文
字原稿にてA4横送りで連続通紙30000枚の耐久を
行った。この際、帯電部材に印加するバイアスは、印加
電圧−700Vの直流電圧及び700Vpp/1KHz
の矩形波交流成分を印加し、25℃で相対湿度60%の
条件下にて耐久試験を行なう。耐久後に、印加電圧−7
00Vの直流電圧及び700Vpp/1KHzの矩形波
交流成分を印加し、0Vであった感光体の1周目の表面
電位と、2周目以降の飽和電位を測定し、飽和電位と1
周目電位の電位差(電位の収束性)を測定し、耐久性の
評価を、耐久前後での飽和電位と1周目電位の電位差の
差を帯電性の低下として以下の評価項目に従い評価をし
た: ◎:耐久後の帯電性が耐久前に比べて15V未満の範囲
の低下 ○:耐久後の帯電性が耐久前に比べて15〜30Vの範
囲の低下 ○△:耐久後の帯電性の耐久前に比べて30〜50Vの
範囲の低下 △:耐久後の帯電性の耐久前に比べて50〜90Vの範
囲の低下 ×:耐久後の帯電性の耐久前に比べて90V超える低下
【0111】(評価方法9)耐久後に磁性粒子による感
光体表面の帯電状態を、現像バイアスを直流成分を感光
体の帯電電位以上に設定し、像露光を行なわずにハーフ
トーン画像の面出しを行なう、つまり帯電部材で帯電さ
せた感光体表面にそのままトナーを現像させて、面出し
を行ない、画像から感光体表面の帯電均一性を目視によ
り以下の評価項目に従い評価をした: ○:帯電均一性良好 △:やや帯電均一性に劣る ×:帯電均一性不良
【0112】(評価方法10)耐久後の磁性粒子を、ポ
リカップに採取し、ポリカップの外側から磁石で磁性粒
子を保持し、そのポリカッブ中の磁性粒子に水を添加
し、磁石で保持したまま水で洗浄されたトナーを除去し
(この操作を4〜5回繰り返す)、水を乾燥で除去し、
混入したトナーを水で洗浄した磁性粒子を得て、評価方
法4と同様に、磁性粒子の耐久前後の漏れを評価した。
【0113】(実施例1〜11)上記の電子写真装置に
表1に示した帯電部材、感光体、及びトナーを用いて評
価を行った。その結果を表2に示す。
【0114】(比較例1〜8)上記の電子写真装置に表
1に示した帯電部材、感光体、及びトナーを用いて評価
を行った。その結果を表2に示す。
【0115】
【表1】
【0116】
【表2】
【0117】
【発明の効果】導電性支持体上に感光層を有する電子写
真感光体に磁性粒子からなる帯電部材を接触させて電圧
を印加することによって感光体を帯電させる帯電工程、
帯電後の感光体に像露光を行なうことにより感光体上に
静電潜像を形成する潜像形成工程、この静電潜像をトナ
ー担持体上のトナーによって可視化する現像工程、可視
化された像を転写材に転写する転写工程を有し、転写工
程後の感光体上に残余するトナーを現像工程により回収
するクリーナーレス画像形成方法において、感光体の最
外層が1×108〜1015Ωcmの体積抵抗値を有する
電荷注入層を有し、少なくとも第一磁性粒子と零磁場下
で磁化を有する第二磁性粒子を磁気力により保持してい
る帯電部材の第一磁性粒子の体積平均粒径R(1)、
8.0×10 5A/m(10kOe)での飽和磁化σ
(1)、残留磁化M(1)、保磁力Hc(1)、体積抵
抗値ρ(1)とし、第二磁性粒子の体積平均粒径R
(2)、8.0×105A/m(10kOe)での飽和
磁化σ(2)、残留磁化M(2)、保磁力Hc(2)、
体積抵抗値ρ(2)、第一磁性粒子と第二磁性粒子から
なる帯電部材の体積抵抗値ρが、以下の関係式 R(1)>R(2)、Hc(2)>Hc(1) M(2)>M(1)、1<ρ(2)/ρ(1)≦100 σ(1)>35Am2/kg(35emu/g) Hc(2)>8.0×105A/m(10kOe) M(2)>20Am2/kg(20emu/g) 104Ωcm<ρ(1)<109Ωcm 104Ωcm<ρ<109Ωcm を満たすことを特徴とする画像形成方法により、良好な
帯電性の得られる帯電部材が提供され、長期にわたる面
出しを行っても、繰り返し使用による帯電部材である磁
性粒子の脱落が少なく、多量の転写残りトナーが発生し
ても、汚染物質による磁性粒子の高抵抗化が抑制され、
良好な帯電性、画像が得られる画像形成方法を提供する
ことができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示す概略図である。
【図2】体積抵抗測定の概略図である。
【図3】もれ比率の求め方の概略図である。
【符号の説明】
10 現像剤 11 磁気ブラシ帯電器 12 感光体 13 像露光 14 転写ローラ 15 帯電用磁性粒子 16 磁石を内包する導電性スリーブ 17 現像スリーブ 18 現像器 19 攪拌スクリュウ A 測定セル 21、22 電極 23 ガイドリング 24 電流計 25 電圧計 26 定電圧装置 27 測定サンブル 28 絶縁物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 溝江 希克 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 高森 俊夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H003 BB11 CC04 EE12 2H005 AB04 AB06 BA02 CA04 CB04 EA01 EA02 EA05 EA07 FA02 2H068 AA03 AA05 AA06 AA08 AA21 BB04 BB07 BB08 BB31 BB32 CA37 FC01 2H077 AA37 AD06 AD31 DB11 EA03

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体に磁性粒子からなる帯電部材を接触させて電圧
    を印加することによって該感光体を帯電させる帯電工
    程、帯電後の感光体に像露光を行なうことにより該感光
    体上に静電潜像を形成する潜像形成工程、この静電潜像
    をトナー担持体上のトナーによって可視化する現像工
    程、可視化された像を転写材に転写する転写工程を有
    し、転写工程後の感光体上に残余するトナーを現像工程
    により回収するクリーナーレス画像形成方法において、
    該感光体の最外層が1×108〜1015Ωcmの体積抵
    抗値を有する電荷注入層を有し、少なくとも第一磁性粒
    子と零磁場下で磁化を有する第二磁性粒子を磁気力によ
    り保持している帯電部材の第一磁性粒子の体積平均粒径
    R(1)、8.0×105A/m(10kOe)での飽
    和磁化σ(1)、残留磁化M(1)、保磁力Hc
    (1)、体積抵抗値ρ(1)、第二磁性粒子の体積平均
    粒径R(2)、8.0×105A/m(10kOe)で
    の飽和磁化σ(2)、残留磁化M(2)、保磁力Hc
    (2)、体積抵抗値ρ(2)、第一磁性粒子と第二磁性
    粒子からなる帯電部材の体積抵抗値ρが、以下の関係式 R(1)>R(2)、Hc(2)>Hc(1) M(2)>M(1)、1<ρ(2)/ρ(1)≦100 σ(1)>35Am2/kg(35emu/g) Hc(2)>8.0×105A/m(10kOe) M(2)>20Am2/kg(20emu/g) 104Ωcm<ρ(1)<109Ωcm 104Ωcm<ρ<109Ωcm を満たすことを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 R(1)が20〜50μmであり、R
    (1)>2×R(2)である請求項1に記載の画像形成
    方法。
  3. 【請求項3】 R(2)が0.1〜20μmである請求
    項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 第二磁性粒子又は第一磁性粒子及び第二
    磁性粒子を、保磁力Hc(2)の2倍以上の磁場中で処
    理する請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 第二磁性粒子の混合比率は、帯電部材の
    重量に対して1〜10重量%とする請求項1〜4のいず
    れかに記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 ρ(2)が104Ωcm<ρ(2)<1
    9Ωcmである請求項1〜5のいずれかに記載の画像
    形成方法。
  7. 【請求項7】 前記帯電部材に印加する電圧が、直流電
    圧に交流電圧を重畳した電圧である請求項1〜6のいず
    れかに記載の画像形成方法。
  8. 【請求項8】 前記接触帯電部材である磁気ブラシの磁
    性粒子が、電子写真感光体に対して周速差をもって移動
    する請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成方法。
  9. 【請求項9】 前記接触帯電部材である磁気ブラシの磁
    性粒子の移動方向が、電子写真感光体表面の移動方向に
    対して逆方向である請求項8に記載の画像形成方法。
  10. 【請求項10】 電荷注入層がバインダー樹脂及び導電
    性粒子を含有する請求項1〜9のいずれかに記載の画像
    形成方法。
  11. 【請求項11】 前記導電性粒子が、SnO2である請
    求項10に記載の画像形成方法。
  12. 【請求項12】 電子写真感光体が表面に滑材粉末を含
    有する請求項1〜11のいずれかに記載の画像形成方
    法。
  13. 【請求項13】 前記滑材粉末が、フッ素系樹脂、ポリ
    オレフィン樹脂、又はシリコーン樹脂である請求項12
    に記載の画像形成方法。
  14. 【請求項14】 前記トナーを画像解析装置で測定した
    形状係数SF−1の値が下記式を満足する請求項1〜1
    3のいずれかに記載の画像形成方法: 100≦SF−1≦160
  15. 【請求項15】 前記トナーを画像解析装置で測定した
    形状係数SF−2の値が下記式を満足する請求項1〜1
    4のいずれかに記載の画像形成方法: 100≦SF−2≦140
  16. 【請求項16】 前記トナーが重合法により形成された
    トナーである請求項1〜15のいずれかに記載の画像形
    成方法。
  17. 【請求項17】 前記トナーが非磁性トナーである請求
    項1〜16のいずれかに記載の画像形成方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002207346A (ja) * 2001-01-09 2002-07-26 Canon Inc 画像形成装置
JP2002214884A (ja) * 2001-01-15 2002-07-31 Canon Inc 画像形成装置
JP2020181006A (ja) * 2019-04-23 2020-11-05 富士ゼロックス株式会社 帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

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