JP2019045717A - 帯電部材、帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

帯電部材、帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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幸介 成田
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宏之 三浦
小川 徹
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徹 小川
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Tomoko Suzuki
友子 鈴木
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Abstract

【課題】長期にわたりカブリ抑制性に優れる帯電部材の提供。【解決手段】導電性芯体と、前記導電性芯体の外周に導電性弾性層と表面層とをこの順に有し、前記表面層が、導電性粒子を含有し、前記表面層の厚さ方向の断面における前記導電性粒子の最近接重心間距離の平均が200nm以下であり、前記最近接重心間距離の195nm以上205nm未満となる頻度が7.0%以下である帯電部材。【選択図】図1

Description

本発明は、帯電部材、帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置が備える帯電部材としては、導電性芯材上に少なくとも導電性弾性層を配置した帯電部材が知られており、具他的には例えば下記が知られている。
特許文献1には、導電性の第1の粒子と、平均粒径が前記第1の粒子よりも大きくかつ導電率が3.00×10−7(S/m)以上である第2の粒子とが含有されている表面層を有することを特徴とする帯電ロールが開示されている。
特許文献2には、導電性支持体上に1層以上の被覆層を有する接触式帯電部材において、該被覆層の最外層がポリウレタン樹脂を含有し、該最外層ポリウレタン樹脂のポリウレタン原料の水酸基(OH)とイソシアネート基(NCO)のモル比が、0.3≦NCO/OH<0.6であり、かつ、該最外層ポリウレタン樹脂が、金属酸化物微粒子にカーボンブラックを被覆した複合微粒子からなる導電剤を含有し、該複合微粒子の含有量が、該最外層ポリウレタン樹脂10質量部に対して10質量部以上22質量部未満であることを特徴とする接触式帯電部材が開示されている。
特許文献3には、軸体と、前記軸体の外周に設けられた弾性層と、表層とを有し、電圧が印加された状態で被帯電体に接触し、被帯電体を帯電させる導電性ロールであり、前記表層は、絶縁性粒子を有し、前記絶縁性粒子の一部は、前記表層の厚み方向に少なくとも2個以上に重なり合って配置され、前記表層の表面粗さSmが70μm以上200μm以下であることを特徴とする導電性ロールが開示されている。
特開2010−231007号公報 特開2006−091494号公報 特開2013−235295号公報
本発明が解決しようとする課題は、表面層の厚さ方向の断面における導電性粒子の最近接重心間距離が195nm以上205nm未満となる頻度が8.2%又は9.2%であるものに比べ、長期にわたりカブリ抑制性に優れる帯電部材を提供することである。
前記課題を解決するための具体的手段には、下記の態様が含まれる。
請求項1に係る発明は、
導電性芯体と、前記導電性芯体の外周に導電性弾性層と表面層とをこの順に有し、前記表面層が、導電性粒子を含有し、前記表面層の厚さ方向の断面における前記導電性粒子の最近接重心間距離の平均が200nm以下であり、前記最近接重心間距離の195nm以上205nm未満となる頻度が7.0%以下である帯電部材である。
請求項2に係る発明は、
前記表面層における前記導電性粒子の最近接重心間距離の平均が、60nm以上150nm以下である請求項1に記載の帯電部材である。
請求項3に係る発明は、
前記表面層における前記導電性粒子の最近接重心間距離の平均が、100nm以上140nm以下である請求項2に記載の帯電部材である。
請求項4に係る発明は、
前記導電性粒子の数平均粒径が、10nm以上50nm以下である請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の帯電部材である。
請求項5に係る発明は、
前記導電性粒子の数平均粒径が、20nm以上40nm以下である請求項4に記載の帯電部材である。
請求項6に係る発明は、
前記導電性粒子が、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、及び、カーボンブラックよりなる群から選ばれた少なくとも1種の材質を含む粒子である請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の帯電部材である。
請求項7に係る発明は、
前記導電性粒子が、酸化スズ粒子である請求項6に記載の帯電部材である。
請求項8に係る発明は、
前記表面層における導電性粒子の含有量が、前記表面層の全質量に対し、25質量%以上50質量%以下である請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の帯電部材である。
請求項9に係る発明は、
前記表面層における導電性粒子の含有量が、前記表面層の全質量に対し、30質量%以上40質量%以下である請求項8に記載の帯電部材である。
請求項10に係る発明は、
請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の帯電部材を有し、接触帯電方式により電子写真感光体を帯電させる帯電装置である。
請求項11に係る発明は、
電子写真感光体と、請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の帯電部材を有し、接触帯電方式により前記電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
請求項12に係る発明は、
電子写真感光体と、請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の帯電部材を有し、接触帯電方式により前記電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、帯電した前記電子写真感光体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、前記電子写真感光体の表面に形成された潜像を、トナーを含む現像剤により現像して、前記電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像装置と、前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、を備える画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、表面層の厚さ方向の断面における導電性粒子の最近接重心間距離が195nm以上205nm未満となる頻度が8.2%又は9.2%であるものに比べ、長期にわたりカブリ抑制性に優れる帯電部材が提供される。
請求項2に係る発明によれば、前記表面層における前記導電性粒子の最近接重心間距離の平均が60nm未満であるか、又は、150nmを超える場合に比べ、長期にわたりカブリ抑制性により優れる帯電部材が提供される。
請求項3に係る発明によれば、前記表面層における前記導電性粒子の最近接重心間距離の平均が100nm未満であるか、又は、120nmを超える場合に比べ、長期にわたりカブリ抑制性により優れる帯電部材が提供される。
請求項4に係る発明によれば、前記導電性粒子の数平均粒径が10nm未満であるか、又は、50nmを超える場合に比べ、長期にわたりカブリ抑制性により優れる帯電部材が提供される。
請求項5に係る発明によれば、前記導電性粒子の数平均粒径が20nm未満であるか、又は、40nmを超える場合に比べ、長期にわたりカブリ抑制性により優れる帯電部材が提供される。
請求項6に係る発明によれば、前記導電性粒子が金属粒子である場合に比べ、長期にわたりカブリ抑制性により優れる帯電部材が提供される。
請求項7に係る発明によれば、前記導電性粒子の材質が酸化チタン、酸化亜鉛又はカーボンブラックである場合に比べ、長期にわたりカブリ抑制性により優れる帯電部材が提供される。
請求項8に係る発明によれば、前記表面層における導電性粒子の含有量が、前記表面層の全質量に対し、25質量%未満であるか、又は、50質量%を超える場合に比べ、長期にわたりカブリ抑制性により優れる帯電部材が提供される。
請求項9に係る発明によれば、前記表面層における導電性粒子の含有量が、前記表面層の全質量に対し、30質量%未満であるか、又は、40質量%を超える場合に比べ、長期にわたりカブリ抑制性により優れる帯電部材が提供される。
請求項10に係る発明によれば、用いる帯電部材の表面層の厚さ方向の断面における導電性粒子の最近接重心間距離が195nm以上205nm未満となる頻度が8.2%又は9.2%であるものに比べ、長期にわたりカブリ抑制性に優れる帯電部材の表面層の厚さ方向の断面における導電性粒子の最近接重心間距離が195nm以上205nm未満となる頻度が8.2%又は9.2%であるものに比べ、長期にわたりカブリ抑制性に優れる帯電装置が提供される。
請求項11に係る発明によれば、用いる帯電部材の表面層の厚さ方向の断面における導電性粒子の最近接重心間距離が195nm以上205nm未満となる頻度が8.2%又は9.2%であるものに比べ、長期にわたりカブリ抑制性に優れるプロセスカートリッジが提供される。
請求項12に係る発明によれば、用いる帯電部材の表面層の厚さ方向の断面における導電性粒子の最近接重心間距離が195nm以上205nm未満となる頻度が8.2%又は9.2%であるものに比べ、長期にわたりカブリ抑制性に優れる画像形成装置が提供される。
本実施形態に係る帯電部材の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
以下に、発明の実施形態を説明する。これらの説明及び実施例は実施形態を例示するものであり、発明の範囲を制限するものではない。
本明細書において組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
本明細書において、「電子写真感光体」を単に「感光体」ともいう。本明細書において、帯電部材の「軸方向」とは、帯電部材の回転軸の方向を意味する。
また、本明細書において「導電性」とは、20℃における体積抵抗率が1×1014Ωcm以下であることを意味する。
<帯電部材>
本実施形態に係る帯電部材は、導電性芯体と、前記導電性芯体の外周に導電性弾性層と表面層とをこの順に有し、前記表面層が、導電性粒子を含有し、前記表面層の厚さ方向の断面における前記導電性粒子の最近接重心間距離の平均が200nm以下であり、前記最近接重心間距離の195nm以上205nm未満となる頻度が7.0%以下である。
近年、電子写真技術の領域では、長寿命かつ低コストな装置の構築が求められており、感光体の最表層の厚膜化や直流電圧のみを印加する接触帯電方式が採用されている。特に長寿命を達成するためには、帯電部材が感光体を帯電させる能力が長期に渡って維持されることが求められるが、帯電部材の電気的劣化等により必要な帯電能力が維持されない場合がある。帯電能力が低下すると、白紙部等の非画像部における色点の発生(カブリ)現象などが顕現する。
これに対して、本実施形態に係る帯電部材は、上記構成により、長期にわたりカブリ抑制性に優れる。その理由は、定かではないが、以下に示すように推測される。
帯電部材の電気的劣化を起因とする帯電能力の低下には、いくつかの原因が考えられる。特に、導電性弾性層と表面層との2層を有する帯電部材においては、例えば、導電性弾性層中に含まれるイオン成分が通電により層内で偏ることで高抵抗化し、帯電維持性が阻害されることが挙げられるが、本発明者らは、表面層に起因する帯電部材の電気的劣化に着目した。
表面層は、その層内に導電性粒子を分散させて電気的な安定性を得る場合が多いが、そのような構造の場合、表面層内の構造トラップ、すなわち、表面層内の導電性粒子の分散状態の局在化により導電しやすい部分と導電しにくい部分とが生じ、導電しにくい部分において電荷が滞留する現象を起因とする表面層における電荷の蓄積(以下、「チャージアップ」とも称する)が使用中に発生する場合がある。特に連続的に使用した場合にこの現象は発生しやすく、表面層のチャージアップが発生すると、帯電部材に掛かる電界が著しく低下し、帯電部材と感光体の間の放電現象が発生しにくい状況となり、帯電能力の低下が発生すると推定される。本実施形態では、このような現象を回避するための、表面層に含まれる導電性粒子の分散構造として、表面層の厚さ方向の断面における前記導電性粒子の最近接重心間距離の平均が200nm以下とし、かつ、前記最近接重心間距離の195nm以上205nm未満となる頻度が7.0%以下とすることにより、前記表面層におけるチャージアップが抑制され、帯電性が悪化した場合に発生する非画像部における色点の発生(カブリ)が抑制され、長期にわたりカブリ抑制性に優れると推定している。
以下、本実施形態に係る帯電部材の詳細について説明する。
本実施形態に係る帯電部材の形状としては、特に限定されるものではないが、ロール状、ブラシ状、ベルト(チューブ)状、ブレード状等の形状を挙げられる。これらの中でも、図1に例示するようなロール状帯電部材、すなわち、いわゆる帯電ロールの形態をとるものが好ましい。
図1は、本実施形態に係る帯電部材の一例を示している。図1に示す帯電部材208Aは、中空又は非中空の円筒部材である導電性芯体30と、導電性芯体30の外周面に配置された導電性弾性層31と、導電性弾性層31の外周面に配置された表面層32とを有する。
また、本実施形態に係る帯電部材は、接触帯電方式用帯電部材であることが好ましい。
[表面層]
本実施形態に係る帯電部材における表面層は、導電性粒子を含有し、前記表面層の厚さ方向の断面における前記導電性粒子の最近接重心間距離の平均が200nm以下であり、前記最近接重心間距離の195nm以上205nm未満となる頻度が7.0%以下である。
表面層の厚さ方向の断面における導電性粒子の最近接重心間距離の平均は、200nm以下であり、長期にわたるカブリ抑制性の観点から、60nm以上150nm以下であることが好ましく、100nm以上140nm以下であることがより好ましく、110nm以上130nm以下であることが特に好ましい。
また、表面層の厚さ方向の断面における導電性粒子の最近接重心間距離の195nm以上205nm未満となる頻度は、7.0%以下であり、長期にわたるカブリ抑制性の観点から、1.0%以上7.0%以下であることが好ましく、2.0%以上7.0%以下であることがより好ましく、4.0%以上7.0%以下であることが更に好ましく、4.5%以上6.5%以下であることが特に好ましい。
本実施形態において、表面層の厚さ方向の断面における最近接重心間距離の測定は、FEI社製FIB−SEM Helios NanoLab 600iにてFIB加工及び厚さ方向の断面のSEM観察により行うものとする。SEM観察は、表面層の厚さ方向の断面における導電性粒子(凝集体)が観察可能な拡大倍率である2,000倍で観察する。得られた2次元画像を、MediaCybernetics社製画像解析ソフトImage−Pro Plusに導入し、導電性粒子の粒径及び座標情報を取得し、各々の重心点を導出し、そこから重心点間距離を算出し、各々の粒子の距離で最も近い値を最近接重心間距離とする。200個以上の導電性粒子について、それぞれ得られた最近接重心間距離の値を平均し、最近接重心間距離の平均の値とする。
また、得られた最近接重心間距離の分布において、最近接重心間距離が195nm以上205nm未満である場合の全体に対する頻度(%)を算出する。
表面層は、導電性粒子を含有する。
表面層に含まれる導電性粒子としては、体積抵抗率1×10Ωcm以下の導電性粒子が好ましい。
導電性粒子としては、例えば、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物あるいはそれらの混合物からなる粒子、カーボンブラック等を用いることができる。
中でも、導電性粒子は、長期にわたるカブリ抑制性の観点から、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、及び、カーボンブラックよりなる群から選ばれた少なくとも1種の材質を含む粒子であることが好ましく、酸化スズ、酸化チタン、及び、酸化亜鉛よりなる群から選ばれた少なくとも1種の材質を含む粒子であることがより好ましく、酸化スズ、酸化チタン、及び、酸化亜鉛よりなる群から選ばれた少なくとも1種の材質からなる粒子であることが更に好ましく、酸化スズ粒子であることが特に好ましい。
導電性粒子の数平均粒径は、長期にわたるカブリ抑制性、及び、後述する結着樹脂への分散性の観点から、5nm以上100nm以下であることが好ましく、10nm以上50nm以下であることがより好ましく、20nm以上40nm以下であることが特に好ましい。
本実施形態における粒子の数平均粒径の測定方法は、レーザ回折式粒度分布測定装置(例えば、ベックマン・コールター社製、LS13 320)を用いて粒度分布を測定し、粒度分布の各ピークについて数平均粒径を求める。数平均粒径の算出は、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、各ピークの小粒径側から個数について累積分布を引き、各ピークの全粒子に対して累積50%となる粒径を、対応する粒子の数平均粒径とする。
表面層における導電性粒子の含有量は、長期にわたるカブリ抑制性の観点から、表面層の全質量に対して、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上55質量%以下がより好ましく、30質量%以上50質量%以下が更に好ましい。
また、前記表面層における導電性粒子の含有量は、長期にわたるカブリ抑制性の観点から、後述する結着樹脂100質量部に対して、10質量部以上120質量部以下が好ましく、40質量部以上110質量部以下がより好ましく、50質量部以上100質量部以下が更に好ましい。
表面層は、結着樹脂を含有することが好ましい。また、前記表面層に含有される導電性粒子は、結着樹脂中に分散していることが好ましい。
表面層に用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリウレタン、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリフッ化ビニリデン、四フッ化エチレン共重合体、ポリビニルブチラール、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ素ゴム、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル共重合体、セルロース等が挙げられる。
これらの中でも、長期にわたるカブリ抑制性、及び、導電性粒子の分散性の観点から、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリエチレン及びポリウレタンよりなる群から選ばれた樹脂が好ましく、ポリアミドがより好ましい。
結着樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
表面層は、帯電部材の表面性状を制御する等の目的で、導電性粒子以外の粒子を含んでいてもよい。前記粒子としては、シリカ、アルミナ等の無機粒子、及び、ポリアミド粒子、フッ素樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子等の樹脂粒子が挙げられる。
導電性粒子以外の粒子としては、帯電部材の表面性状の観点から、樹脂粒子が好ましく、ポリアミド粒子がより好ましい。
また、導電性粒子以外の粒子は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
表面層に含まれるポリアミド粒子等の樹脂粒子は、結着樹脂への分散性に優れる観点から、平均一次粒径が3μm以上10μm以下であることが好ましい。
表面層におけるポリアミド粒子等の樹脂粒子の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、3質量部以上50質量部以下が好ましく、10質量部以上30質量部以下がより好ましい。
樹脂脂粒子の平均一次粒径は、マルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)測定装置を用い、個数基準で測定するものとする。
前記表面層の層厚は、長期にわたるカブリ抑制性の観点から、2μm以上10μm以下が好ましく、3μm以上8μm以下がより好ましい。
表面層の体積抵抗率は、1×10Ωcm以上1×10Ωcm以下が好ましい。
表面層を導電性弾性層上に形成する方法としては、例えば、結着樹脂、導電性粒子、その他添加剤を混合した表面層形成用組成物を、導電性弾性層上に塗布して表面層形成用組成物の層を形成し、次いで、表面層形成用組成物の層を乾燥させる方法が挙げられる。
表面層形成用組成物を導電性弾性層上に塗布する方法としては、ロールコーティング法、ブレードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬塗布法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。ロールコーティング法、及び、浸漬塗布法は、欠陥の少ない膜を効率的に形成できるため好ましく適用できる。
上記の表面層形成方法において、表面層形成用組成物を乾燥させる際の加熱温度は、60℃乃至100℃の範囲が好ましい。加熱時間は、15分間乃至60分間の範囲が好ましい。
また、導電性粒子を含む表面層形成用組成物の調製方法としては、ビーズミルにより分散する方法が好ましく挙げられる。
ビーズミルに使用するビーズの材質は、特に制限はなく、公知の材質であればよいが、ガラスが好ましく挙げられる。
ビーズミルに使用するビーズ径としては、大きいものが好ましい。具体的には、ビーズ径が、0.5mm以上3.0mm以下であることが好ましく、1.0mm以上2.5mm以下であることがより好ましく、1.1mm以上2.0mm以下であることが特に好ましい。
また、ビーズミルにおける撹拌機構の回転数は、1,200rpm(回毎分)以上であることが好ましく、1,200rpm以上3,000rpm以下であることがより好ましい。
更に、ビーズミルにおける処理時間(分散時間)は、特に制限はなく、使用するビーズや撹拌機構の回転数等に応じて設定すればよいが、10分〜24時間であることが好ましく、45分〜6時間であることがより好ましい。
[導電性弾性層]
導電性弾性層は、導電性芯体上に配置された層である。導電性弾性層は、導電性芯体の外周面上に直接配置されていてもよく、接着層を介して導電性芯体の外周面上に配置されていてもよい。
導電性弾性層は、単層でもよく、複数の層が積層した積層体でもよい。導電性弾性層は、導電性の発泡弾性層でもよく、導電性の非発泡弾性層でもよく、導電性の発泡弾性層と導電性の非発泡弾性層とが積層されていてもよい。
導電性弾性層の一実施形態は、弾性材料と、導電剤と、その他添加剤とを含有する。
弾性材料としては、例えば、ポリウレタン、ニトリルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エピクロロヒドリンゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシドゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、塩素化ポリイソプレン、水素化ポリブタジエン、ブチルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、天然ゴム、及びこれらを混合した弾性材料が挙げられる。これらの弾性材料の中でも、ポリウレタン、シリコーンゴム、ニトリルゴム、エピクロロヒドリンゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシドゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテルゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、及びこれらを混合した弾性材料が好ましい。
導電剤としては、電子導電剤とイオン導電剤とが挙げられる。
電子導電剤としては、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、カラーブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン;グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理した物質;などの粉末が挙げられる。
イオン導電剤としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリアルキルアンモニウム等の過塩素酸塩又は塩素酸塩;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の過塩素酸塩又は塩素酸塩;などが挙げられる。
導電剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
導電剤は、平均一次粒径が1nm以上200nm以下であることが好ましい。
導電性弾性層における電子導電剤の含有量は、弾性材料100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下が好ましく、15質量部以上25質量部以下がより好ましい。
導電性弾性層におけるイオン導電剤の含有量は、弾性材料100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下が好ましく、0.5質量部以上3質量部以下がより好ましい。
導電性弾性層に配合されるその他添加剤としては、例えば、軟化剤、可塑剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤、充填剤等が挙げられる。
加硫促進剤としては、チアゾール系、チウラム系、スルフェンアミド系、チオウレア系、ジチオカルバミン酸塩系、グアニジン系、アルデヒド−アンモニア系等が挙げられる。加硫促進剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
導電性弾性層における加硫促進剤の含有量は、弾性材料100質量部に対して、0.01質量部以上10質量部以下が好ましく、0.1質量部以上6質量部以下がより好ましい。
加硫促進助剤としては、酸化亜鉛、ステアリン酸等が挙げられる。加硫促進助剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
導電性弾性層における加硫促進助剤の含有量は、弾性材料100質量部に対して、0.5質量部以上20質量部以下が好ましく、1質量部以上15質量部以下がより好ましい。
導電性弾性層に含まれる充填剤としては、炭酸カルシウム、シリカ、粘土鉱物等が挙げられる。充填剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
導電性弾性層における充填剤の含有量は、弾性材料100質量部に対して、5質量部以上60質量部以下が好ましく、10質量部以上60質量部以下がより好ましい。
導電性弾性層の層厚は、1mm以上10mm以下が好ましく、2mm以上5mm以下がより好ましい。
導電性弾性層の体積抵抗率は、1×10Ωcm以上1×1014Ωcm以下が好ましい。
本実施形態に係る帯電部材は、導電性弾性層と導電性芯材との間に接着層を有していてもよい。
導電性弾性層と導電性芯材との間に介在する接着層としては、樹脂層が挙げられ、具体的には、ポリオレフィン、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ニトリルゴム、塩素ゴム、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル、フェノール樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂層が挙げられる。接着層は、導電剤(例えば、前述の電子導電剤又はイオン導電剤)を含有していてもよい。
導電性弾性層を導電性芯材上に形成する方法としては、例えば、弾性材料、導電剤、その他添加剤を混合した導電性弾性層形成用組成物と、円筒状の導電性芯材とを、共に押出成形機から押出して、導電性芯材の外周面上に導電性弾性層形成用組成物の層を形成し、次いで、導電性弾性層形成用組成物の層を加熱して架橋反応させ導電性弾性層とする方法;無端ベルト状の導電性芯材の外周面に、弾性材料、導電剤、その他添加剤を混合した導電性弾性層形成用組成物を押出成形機から押出して、導電性芯材の外周面上に導電性弾性層形成用組成物の層を形成し、次いで、導電性弾性層形成用組成物の層を加熱して架橋反応させ導電性弾性層とする方法;などが挙げられる。導電性芯材は、その外周面に接着層を有していてもよい。
[導電性芯材]
導電性芯材は、帯電部材の電極及び支持体として機能する導電性部材である。
導電性芯材は、中空状の部材であってもよいし、非中空状の部材であってもよい。
導電性芯材としては、鉄(快削鋼等)、銅、真鍮、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル等の金属の部材;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄の部材;樹脂製又はセラミック製の部材の外周面にメッキ処理を施した部材;導電剤を含有する、樹脂製又はセラミック製の部材;などが挙げられる。
<帯電装置、画像形成装置、及び、プロセスカートリッジ>
本実施形態に係る帯電装置は、本実施形態に係る帯電部材を有し、接触帯電方式により電子写真感光体を帯電させる帯電装置である。
本実施形態に係る画像形成装置は、本実施形態に係る帯電装置を有するものであれば特に制限はないが、電子写真感光体と、本実施形態に係る帯電部材を備え、接触帯電方式により前記電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、帯電した前記電子写真感光体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、前記電子写真感光体の表面に形成された潜像を、トナーを含む現像剤により現像して、前記電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像装置と、前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、を備えることが好ましい。
本実施形態に係る画像形成装置において帯電装置は、直流電圧のみを帯電部材に印加する方式、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を帯電部材に印加する方式のいずれでもよい。
本実施形態に係る画像形成装置は、トナー像を記録媒体に定着させる定着装置;トナー像の転写後、帯電前の感光体の表面をクリーニングするクリーニング装置;トナー像の転写後、帯電前に感光体の表面に光を照射して除電する除電装置;から選ばれる少なくとも1つをさらに備えていてもよい。
本実施形態に係る画像形成装置は、電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に直接転写する直接転写方式の装置、及び、電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置、のいずれでもよい。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、画像形成装置に着脱されるカートリッジであり、少なくとも、電子写真感光体と、本実施形態に係る帯電部材と、を備え、電子写真感光体と、本実施形態に係る帯電部材を有し、接触帯電方式により前記電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジであることが好ましい。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、現像装置、感光体のクリーニング装置、感光体の除電装置、転写装置等から選択される少なくとも1つの装置を更に備えていてもよい。
以下、本実施形態に係る帯電装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジの構成を、図面を参照しながら説明する。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置の一例である、直接転写方式の画像形成装置を示す概略図である。図3は、本実施形態に係る画像形成装置の一例である、中間転写方式の画像形成装置を示す概略図である。
図2に示す画像形成装置200は、電子写真感光体(単に「感光体」ともいう。)207と、感光体207表面を帯電させる帯電装置208と、帯電装置208に接続した電源209と、感光体207表面を露光して潜像を形成する露光装置206と、感光体207上の潜像を、トナーを含む現像剤により現像する現像装置211と、感光体207上のトナー像を記録媒体500に転写する転写装置212と、トナー像を記録媒体500に定着させる定着装置215と、感光体207上に残留したトナーを除去するクリーニング装置213と、感光体207表面を除電する除電装置214と、を備える。除電装置214は、備えられていなくてもよい。
図3に示す画像形成装置210は、感光体207と、帯電装置208と、電源209と、露光装置206と、現像装置211と、感光体207上のトナー像を記録媒体500に転写する1次転写部材212a及び2次転写部材212bと、定着装置215と、クリーニング装置213と、を備える。画像形成装置210は、画像形成装置200と同様に除電装置を備えていてもよい。
帯電装置208は、ロール状の帯電部材からなり、感光体207の表面に接触して、感光体207の表面を帯電させる、接触帯電方式の帯電装置である。帯電装置208には、電源209から、直流電圧のみが印加される、又は、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加される。
露光装置206としては、半導体レーザー、LED(light emitting diode)等の光源を備える光学系装置が挙げられる。
現像装置211は、トナーを感光体207に供給する装置である。現像装置211は、例えば、ロール状の現像剤保持体を感光体207に接触又は近接させて、感光体207上の潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する。
転写装置212としては、例えば、コロナ放電発生器、記録媒体500を介して感光体207に押圧する導電性ロールが挙げられる。
1次転写部材212aとしては、例えば、感光体207に接触して回転する導電性ロールが挙げられる。2次転写部材212bとしては、例えば、記録媒体500を介して1次転写部材212aに押圧する導電性ロールが挙げられる。
定着装置215としては、例えば、加熱ロールと、該加熱ロールに押圧する加圧ロールとを備える加熱定着装置が挙げられる。
クリーニング装置213としては、クリーニング部材として、ブレード、ブラシ、ロール等を備える装置が挙げられる。クリーニングブレードの材質としては、ウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。
除電装置214は、例えば、転写後の感光体207表面に光を照射して、感光体207の残留電位を除電する装置である。除電装置214は、備えられていなくてもよい。
図4は、本実施形態に係る画像形成装置の一例である、4つの画像形成ユニットを並列配置したタンデム方式且つ中間転写方式の画像形成装置を示す概略図である。
画像形成装置220は、ハウジング400内に、各色のトナーに対応する4つの画像形成ユニットと、レーザー光源を備える露光装置403と、中間転写ベルト409と、2次転写ロール413と、定着装置414と、クリーニングブレード416を有するクリーニング装置と、を備える。
4つの画像形成ユニットは同じ構成を有するため、これらを代表して、感光体401aを含む画像形成ユニットの構成を説明する。
感光体401aの周囲には、感光体401aの回転方向に順に、帯電ロール402a、現像装置404a、1次転写ロール410a、クリーニングブレード415aが配置されている。1次転写ロール410aは、中間転写ベルト409を介して感光体401aに押圧している。現像装置404aには、トナーカートリッジ405aに収容されたトナーが供給される。
帯電ロール402aは、感光体401aの表面に接触して、感光体401aの表面を帯電させる、接触帯電方式の帯電装置である。帯電ロール402aには、電源から、直流電圧のみが印加される、又は、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加される。
中間転写ベルト409は、駆動ロール406、張架ロール407及び背面ロール408により張架されており、これらのロールの回転により走行する。
2次転写ロール413は、中間転写ベルト409を介して背面ロール408に押圧するように配置されている。
定着装置414は、例えば、加熱ロールと加圧ロールとを備える加熱定着装置である。
クリーニングブレード416は、中間転写ベルト409上に残留したトナーを除去する部材である。クリーニングブレード416は、背面ロール408の下流に配置されており、転写後の中間転写ベルト409上に残留したトナーを除去する。
ハウジング400内には、記録媒体500を収容するトレイ411が設けられている。トレイ411内の記録媒体500は、搬送ロール412により中間転写ベルト409と2次転写ロール413との接触部に搬送され、さらには定着装置414に搬送され、記録媒体500上に画像が形成される。画像形成後の記録媒体500は、ハウジング400の外部に排出される。
図5は、本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す概略図である。図5に示すプロセスカートリッジ300は、例えば、露光装置、転写装置及び定着装置を備える画像形成装置本体に着脱される。
プロセスカートリッジ300は、感光体207と、帯電装置208と、現像装置211と、クリーニング装置213とが、ハウジング301によって一体化されている。ハウジング301には、画像形成装置に着脱するための取り付けレール302と、露光のための開口部303と、除電露光のための開口部304とが設けられている。
プロセスカートリッジ300が備える帯電装置208は、ロール状の帯電部材からなり、感光体207の表面に接触して、感光体207の表面を帯電させる、接触帯電方式の帯電装置である。プロセスカートリッジ300が画像形成装置に装着され画像形成を行う際に、帯電装置208には、電源から、直流電圧のみが印加される、又は、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧が印加される。
<現像剤、トナー>
本実施形態に係る画像形成装置に適用される現像剤は、特に限定されない。現像剤は、トナーのみを含む一成分現像剤でもよく、トナーとキャリアとを混合した二成分現像剤でもよい。
現像剤に含まれるトナーは、特に限定されない。トナーは、例えば、結着樹脂、着色剤、離型剤を含む。トナーの結着樹脂としては、例えば、ポリエステル、スチレン−アクリル樹脂が挙げられる。
トナーは、外添剤が外添されていてもよい。トナーの外添剤としては、例えば、シリカ、チタニア、アルミナ等の無機微粒子が挙げられる。
トナーは、トナー粒子を製造し、そのトナー粒子に外添剤を外添して調製する。トナー粒子の製造方法としては、混練粉砕法、凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁法などが挙げられる。トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
トナー粒子の体積平均粒径(D50v)は、2μm以上10μm以下が好ましく、4μm以上8μm以下がより好ましい。
二成分現像剤に含まれるキャリアは、特に限定されない。キャリアとしては、例えば、磁性粉からなる芯材の表面に樹脂を被覆した被覆キャリア;マトリックス樹脂中に磁性粉が分散して配合された磁性粉分散型キャリア;多孔質の磁性粉に樹脂を含浸させた樹脂含浸型キャリア;が挙げられる。
二成分現像剤におけるトナーとキャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100乃至30:100が好ましく、3:100乃至20:100がより好ましい。
以下、実施例により発明の実施形態を詳細に説明するが、発明の実施形態は、これら実施例に何ら限定されるものではない。以下の説明において、特に断りのない限り、「部」は質量基準である。
[帯電ロールの作製]
<実施例1>
−導電性弾性層の形成−
・エピクロルヒドリンゴム(Hydrin T3106、日本ゼオン(株)製):100質量部
・カーボンブラック(旭♯60、旭カーボン(株)製、平均粒径:45nm):6質量部
・炭酸カルシウム(ホワイトンSB、白石カルシウム社製):20質量部
・イオン導電剤(BTEAC、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製):5質量部
・加硫促進剤:ステアリン酸(日油(株)製):1質量部
・加硫剤:硫黄(パルノックR、大内新興化学工業(株)製):1質量部
・加硫促進剤:酸化亜鉛:1.5質量部
上記に示した組成の混合物をオープンロールで混練りし、SUS303により形成された直径8mmの導電性支持体表面に接着層を介してプレス成形機を用いて直径13mmのロールを形成した後、170℃で70分間加熱、その後研磨(条件A)により直径12mmのロールとし、導電性弾性層を形成し、導電性弾性ロールAを得た。
−表面層の形成−
・結着樹脂:N−メトキシメチル化ナイロン1(F30K、ナガセケムテックス(株)製):100質量部
・導電性粒子:酸化スズ(S−2000、三菱マテリアル電子化成(株)製、数平均粒径:30nm):70質量部
・粗さ形成粒子:ポリアミド粒子(ポリアミド12、アルケマ社製、平均一次粒径:5.0μm):5質量部
上記組成の混合物をメタノールで希釈し、ビーズミルにて下記条件にて分散した。
・ビーズ材質:ガラス
・ビーズ径:1.3mm
・プロペラ回転数:2,000rpm(回毎分)
・分散時間:60min
上記で得られた分散液を前記導電性弾性ロールAの表面に浸漬塗布した後、100℃で30分間加熱乾燥し、厚さ6μmの表面層を形成し、実施例1の帯電部材(帯電ロール1)を得た。
<実施例2>
表面層の形成において、分散条件のうちプロペラ回転数を1,500rpmとした以外は実施例1と同様の方法で、実施例2の帯電部材を得た。
<実施例3>
表面層の形成において、導電性粒子を酸化亜鉛(テイカ(株)製、数平均粒径:42nm)90部とした以外は実施例1と同様の方法で、実施例3の帯電部材を得た。
<実施例4>
表面層の形成において、分散条件のうち分散時間を45minとした以外は実施例1と同様の方法で、実施例4の帯電部材を得た。
<実施例5>
表面層の形成において、分散条件のうち分散時間を90minとした以外は実施例1と同様の方法で、実施例5の帯電部材を得た。
<実施例6>
表面層の形成において、導電性粒子を酸化スズ(三井金属工業(株)製、数平均粒径:55nm)とした以外は実施例1と同様の方法で、実施例6の帯電部材を得た。
<実施例7>
表面層の形成において、導電性粒子を酸化チタン(テイカ(株)製、数平均粒径:30nm)とした以外は実施例1と同様の方法で、実施例7の帯電部材を得た。
<実施例8>
表面層の形成において、導電性粒子を110部とした以外は実施例1と同様の方法で、実施例8の帯電部材を得た。
<比較例1>
表面層の形成において、分散条件のうちビーズ材質をジルコニアとし、ビーズ径を1.0mmとした以外は実施例1と同様の方法で、比較例1の帯電部材を得た。
<比較例2>
表面層の形成において、分散条件のうちビーズ径を1.0mmとし、プロペラ回転数を1,000rpmとした以外は実施例1と同様の方法で、比較例2の帯電部材を得た。
<比較例3>
表面層の形成において、導電性粒子を50部とし、分散条件のうちビーズ材質をジルコニアとし、ビーズ径を1.0mmとし、プロペラ回転数を1,000rpmとし、分散時間を30minとした以外は実施例1と同様の方法で、比較例3の帯電部材を得た。
<比較例4>
表面層の形成において、分散条件のうち分散時間を30minとした以外は比較例1と同様の方法で、比較例4の帯電部材を得た。
[最近接重心間距離の測定]
−集束イオンビーム加工装置を備えた走査型電子顕微鏡(FIB−SEM)による導電性粒子の可視化、及び、導電性粒子の粒子解析−
表面層の厚さ方向の断面における最近接重心間距離の測定は、断面の導電性粒子可視化として、FEI社製FIB−SEM Helios NanoLab 600iにてFIB加工及びSEM観察を実施した。SEM観察は、表面層の厚さ方向の断面における導電性粒子(凝集体)が観察可能な拡大倍率である2,000倍で観察した。得られた2次元画像を、MediaCybernetics社製画像解析ソフトImage−Pro Plusに導入し、導電性粒子の粒径や座標情報を取得し、各々の重心点を導出し、そこから重心点間距離を算出し、各々の粒子の距離で最も近い値を最近接重心間距離とした。200個以上の導電性粒子について、それぞれ得られた最近接重心間距離の値を平均し、最近接重心間距離の平均の値とした。
また、得られた最近接重心間距離の分布において、最近接重心間距離が195nm以上205nm未満である場合の全体に対する頻度(%)を算出した。
[長期にわたるカブリ抑制性(帯電維持性)の評価]
富士ゼロックス(株)製の画像形成装置であるDocuCentre 505aの改造機に上記実施例又は比較例で得られた帯電部材を組みこんで、低温低湿(10℃15%RH)の条件下にて画像密度60%のA4ハーフトーン画像を10,000枚出力した後、白紙を1枚出力した。白紙上に発生した色点の数からカブリ特性を評価した。
G0:カブリ(色点)が未発生
G1:1箇所以上3箇所以下のカブリ(色点)発生
G2:4箇所以上10箇所以下のカブリ(色点)発生
G3:11箇所以上20箇所以下のカブリ(色点)発生
G4:21箇所以上のカブリ(色点)発生
長期にわたるカブリ抑制性は、G0、G1及びG2で使用上問題無いレベルである。
評価結果を表1にまとめて示す。
表1に示す実施例、及び、比較例から以下の点が明らかである。すなわち、本願構成の実施例範囲にすることにより、長期にわたりカブリ抑制性に優れる帯電部材が得られる。
208A 帯電部材、30 導電性芯体、31 導電性弾性層、32 表面層
200,210,220 画像形成装置、206 露光装置、207 電子写真感光体(感光体)、208 帯電装置、209 電源、211 現像装置、212 転写装置、212a 1次転写部材、212b 2次転写部材、213 クリーニング装置、214 除電装置、215 定着装置、500 記録媒体
400 ハウジング、401a,401b,401c,401d 感光体、402a,402b,402c,402d 帯電ロール、403 露光装置、404a,404b,404c,404d 現像装置、405a,405b,405c,405d トナーカートリッジ、406 駆動ロール、407 張架ロール、408 背面ロール、409 中間転写ベルト、410a,410b,410c,410d 1次転写ロール、411 トレイ、412 搬送ロール、413 2次転写ロール、414 定着装置、415a,415b,415c,415d クリーニングブレード、416 クリーニングブレード
300 プロセスカートリッジ、301 ハウジング、302 取り付けレール、303 露光のための開口部、304 除電露光のための開口部

Claims (12)

  1. 導電性芯体と、
    前記導電性芯体の外周に導電性弾性層と表面層とをこの順に有し、
    前記表面層が、導電性粒子を含有し、
    前記表面層の厚さ方向の断面における前記導電性粒子の最近接重心間距離の平均が200nm以下であり、
    前記最近接重心間距離の195nm以上205nm未満となる頻度が7.0%以下である
    帯電部材。
  2. 前記表面層における前記導電性粒子の最近接重心間距離の平均が、60nm以上150nm以下である請求項1に記載の帯電部材。
  3. 前記表面層における前記導電性粒子の最近接重心間距離の平均が、100nm以上140nm以下である請求項2に記載の帯電部材。
  4. 前記導電性粒子の数平均粒径が、10nm以上50nm以下である請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の帯電部材。
  5. 前記導電性粒子の数平均粒径が、20nm以上40nm以下である請求項4に記載の帯電部材。
  6. 前記導電性粒子が、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、及び、カーボンブラックよりなる群から選ばれた少なくとも1種の材質を含む粒子である請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の帯電部材。
  7. 前記導電性粒子が、酸化スズ粒子である請求項6に記載の帯電部材。
  8. 前記表面層における導電性粒子の含有量が、前記表面層の全質量に対し、25質量%以上50質量%以下である請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の帯電部材。
  9. 前記表面層における導電性粒子の含有量が、前記表面層の全質量に対し、30質量%以上40質量%以下である請求項8に記載の帯電部材。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の帯電部材を有し、接触帯電方式により電子写真感光体を帯電させる帯電装置。
  11. 電子写真感光体と、
    請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の帯電部材を有し、接触帯電方式により前記電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、
    を備え、
    画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
  12. 電子写真感光体と、
    請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の帯電部材を有し、接触帯電方式により前記電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、
    帯電した前記電子写真感光体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
    前記電子写真感光体の表面に形成された潜像を、トナーを含む現像剤により現像して、前記電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像装置と、
    前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
    を備える画像形成装置。
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