JP6520458B2 - 帯電部材、帯電装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
この画像形成装置では、帯電装置として従来の金属ワイヤに高電圧を印加することで発生するコロナ放電により帯電するコロトロンやスコロトロン等の非接触式の帯電装置が知られている。しかし近年では、これに代えて、一般的に印加する電圧が少なくオゾン発生量も少ない等の理由から、帯電ロールを用いた接触式の帯電装置が広く用いられている。
<1>に係る発明は、
導電性支持体と、
前記導電性支持体上に配置された表面層と、
を備え、
表面の電子放出エネルギーが10cps0.5/eV以下である帯電部材。
前記表面層が、リンドープ型酸化スズを含む導電剤を含有する<1>に記載の帯電部材。
前記導電剤が、リンドープ型酸化スズ粒子及びリンドープ型酸化スズで被覆された導電性金属酸化物粒子から選択される少なくとも1種である<2>に記載の帯電部材。
前記表面層が樹脂を含有し、前記表面層における前記リンドープ型酸化スズを含む導電剤の含有率が、前記樹脂100質量部に対し、5質量部以上180質量部以下である<2>又は<3>に記載の帯電部材。
前記表面層が、更にカーボンブラックを含有する<2>〜<4>の何れか1項に記載の帯電部材。
前記表面層が樹脂を含有し、前記表面層における前記リンドープ型酸化スズを含む導電剤の含有率が前記樹脂100質量部に対し、10質量部以上100質量部以下であり、
前記リンドープ型酸化スズを含む導電剤と前記カーボンブラックとの含有比率(リンドープ型酸化スズを含む導電剤:カーボンブラック(質量比))が10:25乃至100:5である<5>に記載の帯電部材。
前記表面層が、更にフィラーを含有する<2>〜<6>の何れか1項に記載の帯電部材。
直流帯電方式による帯電に用いられる<1>〜<7>の何れか1項に記載の帯電部材。
<1>〜<8>の何れか1項に記載の帯電部材を備え、該帯電部材を被帯電体の表面に接触させて帯電する帯電装置。
像保持体と、
前記像保持体を帯電する<9>に記載の帯電装置と、を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
前記像保持体が、基体上に厚さ25μm以上の電荷輸送性を有する表面層を少なくとも備えた電子写真感光体である<10>に記載のプロセスカートリッジ。
前記帯電部材の回転速度が100mm/s以下である<10>又は<11>に記載のプロセスカートリッジ。
像保持体と、
前記像保持体を帯電する<9>に記載の帯電装置と、
帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置。
前記像保持体が、基体上に厚さ25μm以上の電荷輸送性を有する表面層を少なくとも備えた電子写真感光体である<13>に記載の画像形成装置。
前記帯電部材の回転速度が100mm/s以下である<13>又は<14>に記載の画像形成装置。
本実施形態に係る帯電部材は、導電性支持体と、該導電性支持体上に配置される表面層と、を少なくとも備える。そして、帯電部材の表面の電子放出エネルギーが10cps0.5/eV以下である。
しかし、これら接触式の帯電部材では電気的なムラを抑制することが容易でなく、帯電ムラ、即ち被帯電体に対する帯電量が場所によって異なる現象が起こることがあった。そのため、例えばこの接触式の帯電部材を画像形成装置における像保持体(電子写真感光体)を帯電させるための帯電部材として用いた場合、像保持体への帯電ムラが発生し、その結果形成される画像において帯電ムラに起因する画像欠陥(色点、白点、及び軸方向(記録媒体の搬送方向と交差する方向)に伸びたスジ状の画像不良等)が発生することがあった。
また、上記帯電ムラは、被帯電体としての像保持体(電子写真感光体)が電荷輸送性を有する表面層を備える場合、この電荷輸送性を有する表面層の厚さ(表面に電荷輸送性を有する層が複数積層されている場合にはその複数の層の合計厚さ)が厚い程より発生する傾向にあり、特に該厚さが25μm以上であるとより発生していた。
更に、帯電部材の駆動速度(回転速度)が遅い程、つまり帯電部材と被帯電体との間で接触した箇所が接触したのち離間するまでの時間が長い程、前記帯電ムラがより発生する傾向にあり、特に帯電部材の回転速度が100mm/s以下であるとより発生していた。
この効果が奏される理由は必ずしも明確ではないが、帯電部材による帯電プロセスにおいては、表面層における導電性が寄与しているだけでなく、該表面層の表面からの放電が影響しているものと考えられる。つまり、表面からの電子放出性が制御され放電が適度に生じていることが求められるため、表面の電子放出エネルギーが前記の範囲であることによって帯電ムラが抑制されていると推察される。
また、初期的な帯電ムラだけでなく帯電を繰り返した後における帯電ムラの発生も抑制される。これは、帯電部材表面に付着物による汚染が生じた場合であっても、優れた電子放出性が引き続き発揮されるものと考えられ、放電が適度な範囲に制御されているためと考えられる。
その結果、本実施形態に係る帯電部材を画像形成装置に用いることで、画像における帯電ムラに起因する画像欠陥(色点、白点、及び軸方向(記録媒体の搬送方向と交差する方向)に伸びたスジ状の画像不良等)の発生も、良好に抑制される。
表面の電子放出エネルギー(電子放出性)とは、表面に照射するエネルギー量を段階的に増加させていったときの光電子放出数の変化量を意味しており、特に電子が放出し始めた時の変化量(cps0.5/eV)を用いている。表面の電子放出エネルギーの測定は、大気雰囲気中で表面層の測定試料にモノクロメーターで分光した紫外光を、エネルギーを変化させながら照射し、光電効果により光電子が放出され始めるエネルギーを求めることで行なわれる。
具体的には、帯電部材から、カッター等により表面層(弾性層を有する場合には弾性層含む)の測定試料を採集し、理研計器社製の大気中光電子分光装置AC−2を用いて、電子放出エネルギー(cps0.5/eV)が測定される。
図7に、上記の大気中光電子分光装置AC−2を用いて測定試料の表面に照射するエネルギー量を段階的に増加させていったときの光電子放出数の変化量の測定結果を示す。光電子放出が増加した増加量(図7中の電子放出線の傾き)を電子放出エネルギーとする。
本実施形態では、表面層にリンドープ型酸化スズを含む導電剤(以下単に「リンドープ型酸化スズ含有導電剤」とも称す)を含有することが好ましい。リンドープ型酸化スズ含有導電剤を含むことで、帯電部材の表面の電子放出エネルギーを容易に前記範囲に制御し得る。また、リンドープ型酸化スズ含有導電剤の含有により表面層の導電性が求められる範囲に制御されると共に、表面からの電子放出性も求められる範囲に制御され、放電を適度に生じさせ得るものと考えられ、これらの寄与によってより帯電ムラが抑制されると推察される。
リンドープ型酸化スズ含有導電剤としては、例えば、リンドープ型酸化スズ粒子、リンドープ型酸化スズで被覆された導電性金属酸化物粒子が挙げられる。これらの詳細については、後に詳述する。
表面層における、リンドープ型酸化スズ含有導電剤の含有率(表面層中の樹脂(高分子材料)100質量部に対する割合)は、特に限定されるものではないが、5質量部以上180質量部以下であることが好ましく、10質量部以上170質量部以下がより好ましく、20質量部以上160質量部以下が更に好ましい。
また、前記表面層には更に導電剤としてカーボンブラックを含有することが好ましい。カーボンブラックを併用することで、導電剤全体の含有量を低減しても帯電ムラの抑制効果が良好に発揮され、つまり導電剤量を低減しつつ帯電ムラ抑制の効果を両立し得る。
リンドープ型酸化スズ含有導電剤とカーボンブラックとを併用する場合、表面層におけるリンドープ型酸化スズ含有導電剤の含有率(表面層中の樹脂(高分子材料)100質量部に対する割合)は、特に限定されるものではないが、5質量部以上180質量部以下であることが好ましく、10質量部以上100質量部以下がより好ましく、20質量部以上60質量部以下が更に好ましい。上記範囲であることで、初期における帯電ムラの発生も、帯電を繰り返した後における帯電ムラの発生も、良好に抑制される。
・10:25(=0.4:1)乃至100:5(=20:1)が好ましい。
・20:15(≒1.33:1)乃至80:10(=8:1)がより好ましい。
・20:15(≒1.33:1)乃至60:10(=6:1)が更に好ましい。
上記範囲であることで、初期における帯電ムラの発生も、帯電を繰り返した後における帯電ムラの発生も、より良好に抑制される。
以下においては、帯電部材の一形態である帯電ロールを例に挙げて、その構成を説明する。
図2は、本実施形態に係る帯電部材(帯電ロール)の他の例を示す、ロールの軸に垂直方向の概略断面図である。図2に示す帯電ロールは、導電性支持体31上に、接着層32と、弾性層33と、中間層34と、表面層35と、を備える。
なお、本実施形態に係る帯電ロールの構成はこれに限られるものではなく、導電性支持体と、前述の構成を有する表面層と、を備えていれば、他の構成であってもよい。例えば、図1及び図2に示される接着層32を有していなくてもよい。
以下、図1に示す帯電ロールの構成について主に説明する。なお、以下の説明において符号を省略する場合がある。
導電性支持体31について説明する。
導電性支持体31は、帯電ロールの電極及び支持部材として機能するもので、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼等の金属又は合金;クロム、ニッケル等でめっき処理を施した鉄、例えば、JIS G4804に示されている快削鋼にクロム、ニッケル等でめっき処理を施した材質で構成されるもの等が用いられる。めっきは、電解メッキ法又は無電解めっき法などにより形成すればよく、限定はされない。
接着層32を形成する材料は特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン系、塩素ゴム系、アクリル系、エポキシ系、ポリウレタン系、ニトリルゴム系、塩化ビニル系、酢酸ビニル系、ポリエステル系、フェノール系、シリコーン系等の材料が用いられ、弾性層を形成するゴムやエラストマーとの密着性の観点より、ポリオレフィン系やフェノール系の材料が特に好ましい。
接着層には、導電性付与ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの粉末、液状ゴム等の高分子材料を添加してもよい。
弾性層33は、本実施形態に係る帯電部材に弾性を付与する機能を担う部材であり、弾性層を備えることで被帯電体とのニップが良好に形成される。なお、弾性層を備える帯電部材では被帯電体とのニップの形成に伴って前述の帯電ムラがより発生する傾向にあるが、本実施形態によれば弾性層を備える場合であっても、前述の帯電ムラの発生が良好に抑制される。
弾性層は、各種ゴムやエラストマー等のゴム成分により形成し得る。
ゴム成分としては、抵抗ムラの抑制の観点からエピクロルヒドリンゴムが好ましく、中でもエピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム等が特に好ましい。
弾性層では、上記エピクロルヒドリンゴムを主成分とすることが好ましい。なお、「エピクロルヒドリンゴムを主成分とする」とは、弾性層を形成するゴム組成物に含まれるゴム成分のうち、エピクロルヒドリンゴムが最も多く含まれることを意味し、ゴム成分のうちエピクロルヒドリンゴムの含有量が50質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、ゴム成分は全て(100質量%)エピクロルヒドリンゴムであることが特に好ましい。
ゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい
弾性層には、導電性を付与する観点で、導電剤を添加してもよい。導電剤としては、電子導電剤やイオン導電剤が用いられる。
電子導電剤の例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの粉末が挙げられる。
また、その添加量は、特に制限はないが、上記電子導電剤の場合は、ゴム成分100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下の範囲であることが好ましく、5質量部以上25質量部以下の範囲であることがより好ましい。
一方、上記イオン導電剤の場合は、ゴム成分100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下の範囲であることが好ましく、0.5質量部以上3.0質量部以下の範囲であることがより好ましい。
ゴム成分を架橋する場合には、更に架橋剤、架橋促進剤等の材料が使用される。一般的に、架橋剤による架橋の種類として、硫黄架橋、過酸化物架橋、キノイド架橋、フェノール樹脂架橋、アミン架橋、金属酸化物架橋等が挙げられるが、二重結合を持った材料との架橋のし易さ、架橋ゴムの柔軟性の観点から、硫黄による架橋が好ましい。硫黄架橋においても硫黄単体によるものでなく、化合物から活性化硫黄が放出される架橋剤を用いた架橋が、結合間距離を短くできるため好ましく、4,4’−ジチオジモルホリンが好適である。
また、本実施形態における弾性層を形成するゴム組成物は、必要に応じてその他の添加剤を配合してもよい。その他の添加剤としては、充填材、架橋促進助剤等が挙げられる。
その他充填材としては、シリカ、炭酸カルシウム、クレイ等の配合が挙げられる。
加硫促進助剤としては、酸化亜鉛等の配合が挙げられる。
弾性層の体積抵抗率は103Ωcm以上1014Ωcm以下が望ましい。
弾性層は、例えば、上記に挙げた各成分の混合物を混練りして弾性層形成用の組成物を調製し、クロスヘッドが備えられた押出成形機、射出成形機、プレス成形機等を用いて、前記導電性支持体上に該組成物を押し出し、加硫することで形成される。
表面層は、少なくとも導電剤及び樹脂を含むことがよい。また、表面層の表面粗さを調整するためのフィラーや、その他添加剤等を含んで構成されてもよい。
本実施形態では、表面層にリンドープ型酸化スズを含む導電剤を含有することが好ましい。
リンドープ型酸化スズ含有導電剤の形状としては、例えば粒子状が挙げられる。リンドープ型酸化スズ含有導電剤の粒子形状は、特に限定されるものではないが、例えば球状が好ましい。
リンドープ型酸化スズ含有導電剤の一次粒子径(数平均粒径)は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて測定される。なお、平均粒子径は複数の粒子について測定した粒子径の平均値とする。
リンドープ型酸化スズ粒子の粉体比抵抗(体積抵抗率)は、特に限定されるものではないが、1Ω・cm以上100Ω・cm以下の範囲が好ましく、5Ω・cm以上50Ω・cm以下がより好ましく、10Ω・cm以上40Ω・cm以下が更に好ましい。
なお、粉体比抵抗の測定は、リンドープ型酸化スズの粒子を固めて測定用のサンプルを準備し、微細電流を印加し得る抵抗測定装置によって抵抗を測定することで行われ、複数回測定を行ってその平均値を採用する。
リンドープ型酸化スズで被覆された導電性金属酸化物粒子(以下単に「Pドープ酸化スズ被覆導電剤粒子」とも称す)は、リンドープ型酸化スズで表面が被覆された導電性金属酸化物の粒子をさす。
導電性金属酸化物としては、例えば酸化チタン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等が挙げられ、中でも酸化チタンがより好ましい。
表面層には、リンドープ型酸化スズ含有導電剤以外の他の導電剤を併用してもよい。
表面層に併用し得る他の導電剤としては、電子導電剤やイオン導電剤が挙げられる。電子導電剤の例としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属又は合金;酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化スズ−酸化アンチモン固溶体、酸化スズ−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの粉末が挙げられる。また、イオン導電剤の例としては、テトラエチルアンモニウム、ラウリルトリメチルアンモニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩等;リチウム、マグネシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の過塩素酸塩、塩素酸塩等;が挙げられる。これらの他の導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
カーボンブラックは、特に制限はないものの、酸性タイプのカーボンブラックがより好ましい。
表面層には、電気特性の制御や表面粗さの凸部分を形成する観点でフィラーを添加してもよい。フィラーを添加することで、表面層の表面粗さが適切な範囲に制御され、帯電部材表面への付着物(例えばトナーや外添剤等)が付着することによる汚染が抑制され、帯電を繰り返した後における前記帯電ムラの発生がより抑制される。
導電性粒子としては、表面層に添加される上記導電剤として挙げられた材料の粒子が挙げられる。非導電性粒子としては、樹脂粒子(ポリアミド樹脂粒子、ポリイミド樹脂粒子、メタクリル樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、フッ素樹脂粒子、シリコーン樹脂粒子等)、無機粒子(クレー粒子、カオリン粒子、タルク粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子等)、又はセラミック粒子等が挙げられる。フィラーを1種を単独で用いても2種類以上を併用しても構わない。
フィラーは、後述の樹脂(高分子材料)と同種の樹脂で構成した粒子であってもよい。なお、導電性とは体積抵抗率が1013Ωcm未満を意味し、非導電性とは体積抵抗率が1013Ωcm以上を意味する。
フィラーによって形成される表面層の表面粗さRzは、2μm以上15μm以下が帯電のムラの抑制の観点から好ましく、3μm以上10μm以下がより好ましい。
なお、本実施形態おいて表面粗さRzは、JIS B0601(1994年)の十点平均粗さRzである。表面粗さRzは、表面粗さ測定機(東京精密社製サーフコム1400)を用い、カットオフ0.8mm、測定長4.0mm、トラバーススピード0.3mm/secの条件で、測定対象物の3か所(例えばロール状であれば軸方向両端20mm位置及び中央部の3か所)を測定し、その平均値を算出する。
表面層は、樹脂(高分子材料)を含んで構成されることがよい
表面層を構成する樹脂(高分子材料)としては、特に制限されないが、ポリアミド、ポリウレタン、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレン共重合体、ポリエステル、ポリイミド、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体、メラミン樹脂、フッ素ゴム、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、共重合ナイロン等が挙げられる。
上記樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を混合または共重合して用いてもよい。架橋可能な樹脂の場合、架橋して用いてもよい。また、樹脂(高分子材料)の数平均分子量は1,000以上100,000以下の範囲であることが好ましく、10,000以上50,000以下の範囲であることがより好ましい。
表面層の厚さは、1μm以上20μm以下が望ましく、3μm以上15μm以下がより望ましい。そして、表面層の体積抵抗率は103Ωcm以上1014Ωcm以下が望ましい。
表面層は、上記樹脂や導電剤等を溶剤に分散させて塗布液を調製し、先立って作製した弾性層上に、この塗布液を付与し乾燥することで形成し得る。塗布液の付与方法としては、例えば、ブレード塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。
塗布液に用いる溶剤としては、特に限定されず一般的なものが使用され、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;テトラヒドロフラン;ジエチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル類などの溶媒を使用してよい。
本実施形態に係る帯電装置は、前記本実施形態に係る帯電部材を備えて構成されている。
本実施形態に係る帯電装置は、例えば、本実施形態に係る帯電部材のみで構成してもよいし、本実施形態に係る帯電部材とクリーニング部材とが特定の食い込み量で接触して配置された構成であってもよい。
本実施形態に係る帯電部材を備える帯電装置は、被帯電体に接触しながら該被帯電体を帯電させる用途に用いられる。例えば、画像形成装置における帯電部材として好適に用いられ、具体的には像保持体(電子写真感光体)を帯電させる帯電部材、像保持体(電子写真感光体)からトナーを記録媒体に転写させる転写部材等として用いられる。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、前記本実施形態に係る帯電部材を備え該帯電部材を前記像保持体の表面に接触させて前記像保持体を帯電する帯電装置と、帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、を備える。
以下、本実施形態に係る画像形成装置を図面に基づき説明する。
図3は、第1実施形態に係る画像形成装置の基本構成を示す概略図である。図3に示す画像形成装置200は、電子写真感光体(像保持体の一例)207と、電子写真感光体207を帯電させる帯電装置208と、帯電装置208に接続された電源209と、帯電装置208により帯電される電子写真感光体207を露光して潜像を形成する露光装置(潜像形成装置の一例)206と、露光装置206により形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置211と、現像装置211により形成されたトナー像を記録媒体500に転写する転写装置212と、クリーニング装置213と、除電器214と、定着装置215と、を備える。なお、図3に示す除電器214は、設けられていなくてもよい。
但し、電子写真感光体207における電荷輸送性を有する表面層の厚さが厚くなる程、前述の帯電ムラがより発生する傾向にあり、特に該厚さが25μm以上であるとより発生していた。これに対し、本実施形態では、前記本実施形態に係る帯電部材を備えることで、電荷輸送性を有する表面層の厚さが25μm以上であっても該帯電ムラの発生がより良好に抑制される。
そして、帯電ロールの駆動速度(回転速度)が遅い程、つまり帯電ロールと電子写真感光体207との間で接触したある箇所が接触してから離間するまでの時間が長い程、前記帯電ムラがより発生する傾向にあり、特に帯電ロールの回転速度が100mm/s以下であるとより発生していた。これに対し、本実施形態では、前記本実施形態に係る帯電ロールを備えることで、帯電ロールの回転速度が100mm/s以下であっても該帯電ムラの発生がより良好に抑制される。
離型剤としては低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロプシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等を代表的なものとして挙げられる。
帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプ等の帯電制御剤を用いることができる。
また、小径無機粒子については表面処理することにより、分散性が高くなり、粉体流動性をあげる効果が大きくなるため有効である。
図4は第2実施形態に係る画像形成装置の基本構成を示す概略図である。図4に示した画像形成装置210は、電子写真感光体207に形成されたトナー像を、1次転写部材212aに転写した後、1次転写部材212aと2次転写部材212bとの間に供給される記録媒体500に転写する中間転写方式の転写装置を備えるもので、かかる転写の際には1次転写部材212aから電子写真感光体に向けて予め定めた電流密度の電流が供給可能となっている。なお、図4中には示していないが、画像形成装置210は、図3に示した画像形成装置200と同様に除電器を更に備えていてもよい。また、画像形成装置210の他の構成は画像形成装置200の構成と同様である。
画像形成装置210においては、上述の通り、中間転写方式が適用されている点が異なるが、上記第1実施形態に係る画像形成装置200の場合と同様に、電子写真感光体207と、本実施形態に係る帯電部材を備えた帯電装置とを組み合わせることで、画像不良の発生が抑制される。
図5は第3実施形態に係る画像形成装置の基本構成を示す概略図である。図5に示す画像形成装置220は中間転写方式の画像形成装置であり、ハウジング400内において4つの電子写真感光体401a乃至401d(例えば、電子写真感光体401aがイエロー、電子写真感光体401bがマゼンタ、電子写真感光体401cがシアン、電子写真感光体401dがブラックの色からなる画像をそれぞれ形成可能である)が中間転写ベルト409に沿って相互に並列に配置されている。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、像保持体と、前記本実施形態に係る帯電部材を備え該帯電部材を前記像保持体の表面に接触させて前記像保持体を帯電する帯電装置と、を備え、画像形成装置に着脱される。
そして、このプロセスカートリッジ300は、転写装置212と、定着装置215と、図示しない他の構成部分とからなる画像形成装置本体に対して着脱自在としたものであり、画像形成装置本体とともに画像形成装置を構成する。
酸化亜鉛:(平均粒子径70nm:テイカ社製:比表面積値15m2/g)100部をテトラヒドロフラン500部と攪拌混合し、シランカップリング剤(KBM603:信越化学工業社製)1.25部を添加し、2時間攪拌した。その後トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間)焼き付けを行い、シランカップリング剤表面処理酸化亜鉛顔料を得た。
この塗布液を浸漬塗布法にてアルミニウム基材上に塗布し、170℃、40分の乾燥硬化を行い厚さ25μmの下引層を得た。
まず、電荷発生材料としての、Cukα線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が少なくとも7.3゜、16.0゜、24.9゜、28.0゜の位置に回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン15部と、結着樹脂としての塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニカー社製)10部と、酢酸n−ブチル200部と、からなる混合物を、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間分散した。得られた分散液に、酢酸n−ブチル175部と、メチルエチルケトン180部と、を添加し、攪拌して電荷発生層用の塗布液を得た。
この電荷発生層用塗布液を下引層上に浸漬塗布し、常温(22℃)で乾燥して、厚みが0.2μmの電荷発生層を形成した。
次に、電荷輸送材料としてのN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミン4部と、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量40,000)6部と、テトラヒドロフラン23部と、をトルエン10部に混合溶解した後、前記4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を加えて攪拌混合した後、微細な流路を持つ貫通式チャンバーを装着した高圧ホモジナイザー(ナノマイザー株式会社製、商品名LA−33S)を用いて、400Kgf/cm2(3.92×10−1Pa)まで昇圧しての分散処理を6回繰り返し、4フッ化エチレン樹脂粒子分散液を得た。さらに、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.2部を混合して電荷輸送層形成用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に塗布して115℃で40分間乾燥し、膜厚22μmの電荷輸送層を形成した。
以上により、下引層上に、電荷発生層と電荷輸送層とをこの順に有する電子写真感光体1を得た。
電荷輸送層の膜厚を34μmとした以外は電子写真感光体1と同様に電子写真感光体2を作製した。
<実施例A1>
−ゴム組成物の作製−
下記組成の混合物を2.5Lのニーダーで混練りしてゴム組成物A1を得た。
・ゴム材 100部
(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、Hydrin T3106:日本ゼオン社製)
・導電剤(カーボンブラック #3030B:三菱化学社製) 5部
・イオン導電剤(ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、商品名「BTEAC」、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製) 1部
・加硫剤(有機硫黄、4,4’−ジチオジモルホリン、バルノックR:大内新興化学工業社製) 1.5部
・加硫促進剤A(チアゾール系、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、ノクセラーDM−P:大内新興化学工業社製) 1.5部
・加硫促進剤B(チウラム系、テトラエチルチウラムジスルフィド、ノクセラーTET−G:大内新興化学工業社製) 1.8部
・加硫促進助剤(酸化亜鉛、酸化亜鉛1種:正同化学工業社製) 3部
・ステアリン酸 1.0部
・重質炭酸カルシウム 40部
5μmの厚さの無電解ニッケルメッキを施した後、6価クロム酸を施した直径8mmのSUM23Lから成る導電性支持体を用意した。
シリンダー内径60mm、L/D20の1軸ゴム押出し機を用いてスクリュー回転25rpmで前記ゴム組成物A1を押出すとともに、前記導電性支持体を連続的にクロスヘッドに通過させることにより、導電性支持体上に前記ゴム組成物A1を被覆した。押出し機の温度条件設定は、シリンダー部、スクリュー部、ヘッド部、ダイ部のいずれとも80℃とした。導電性支持体と被覆されたゴム組成物で形成された未加硫ゴムロールは、空気加熱炉で165℃、70分間加硫し、直径12mmの弾性ロールA1を得た。
下記混合物をビーズミルにて分散し分散液A1を得た。この分散液A1をメタノールで希釈し、前記弾性ロールA1の表面に浸漬塗布した後、160℃で30分間加熱乾燥し、厚さ10μmの表面層を形成し、帯電ロールA1を得た。
・高分子材料(N−メトキシメチル化ナイロン、F30K:ナガセケムテックス社製) 100部
・高分子材料(ポリビニルブチラール樹脂、エスレックBL−1:積水化学工業社製) 10部
・導電剤(リンドープ型酸化スズ粒子) 80部
(SP−2:三菱マテリアル電子化成社製、粒子形状:球状、粉体比抵抗22.2Ω・cm)
・フィラー(ポリアミド樹脂、Orgasol2001DNat1:アルケマ社製) 20部
・触媒(Nacure4167:キングインダストリー社製) 4部
・溶剤(メタノール) 700部
・溶剤(ブタノール) 200部
−表面の電子放出エネルギー−
得られた帯電ロールの表面から、カッターにより測定試料を採集した。次いで、採取した測定試料に対して、理研計器社製の大気中光電子分光装置AC−2を用いて、電子放出エネルギー(cps0.5/eV)を測定した。結果を下記表1に示す。
−画質評価−
電子写真感光体1(電荷輸送層膜厚22μm)及び帯電ロールA1を、像保持体(電子写真感光体)を帯電させる接触式の帯電装置として、複写機ApeosPort−V C3320:富士ゼロックス社製のドラムカートリッジに装着し、初期及び20,000枚印刷後の50%、30%、0%ハーフトーン印刷による画質評価を行い、以下の評価基準により評価した。
なお、上記の評価試験を、プロセススピード(=帯電ロールの回転速度)を128mm/sに設定した場合と、64mm/sに設定した場合とについて実施した。
結果を下記表1に示す。
A(◎):濃度ムラ、白点、色点、スジ等の画像欠陥が未発生。
B(○):軽微な濃度ムラ、白点、色点、スジ等の画像欠陥が部分的に発生。
C(△):軽微な濃度ムラ、白点、色点、スジ等の画像欠陥が発生。
D(×):濃度ムラ、白点、色点、スジ等の画像欠陥が発生。
以下の方法により、帯電ムラの発生状況を測定し評価した。結果を下記表1に示す。
具体的な評価試験の方法は、帯電時の印加電圧を、通常より100V小さく設定した後、白紙を印刷することにより得られた画像を、スキャナーで読み取り、全濃度を255段階に変換後、濃度のバラツキσを帯電ムラの指標とした。
実施例A1の表面層の導電剤を下記の通りに変更した以外、実施例A1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表1に示した。
・導電剤(リンドープ型酸化スズ粒子、SP−2:三菱マテリアル電子化成社製) 130部
実施例A1の表面層の導電剤を下記の通りに変更した以外、実施例A1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表1に示した。
・導電剤(リンドープ型酸化スズ粒子、SP−2:三菱マテリアル電子化成社製) 180部
実施例A2の評価試験において、電子写真感光体1を電子写真感光体2(電荷輸送層膜厚34μm)に変更した以外は、実施例A2同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表1に示した。
実施例A1の表面層の導電剤を下記の通りに変更した以外、実施例A1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表1に示した。
・導電剤(カーボンブラック、MONARCH1000:キャボット社製) 20部
実施例A1の表面層の導電剤を下記の通りに変更した以外、実施例A1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表1に示した。
・導電剤(アンチモンドープ型酸化スズ、T−1:三菱マテリアル電子化成社製) 130部
<実施例B1>
−ゴム組成物の作製−
下記組成の混合物を2.5Lのニーダーで混練りしてゴム組成物B1を得た。
・ゴム材 100部
(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、Hydrin T3106:日本ゼオン社製)
・導電剤(カーボンブラック #3030B:三菱化学社製) 5部
・イオン導電剤(ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、商品名「BTEAC」ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製) 1部
・加硫剤(有機硫黄、4,4’−ジチオジモルホリン、バルノックR:大内新興化学工業社製) 1.5部
・加硫促進剤A(チアゾール系、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、ノクセラーDM−P:大内新興化学工業社製) 1.5部
・加硫促進剤B(チウラム系、テトラエチルチウラムジスルフィド、ノクセラーTET−G:大内新興化学工業社製) 1.8部
・加硫促進助剤(酸化亜鉛、酸化亜鉛1種:正同化学工業社製) 3部
・ステアリン酸 1.0部
・重質炭酸カルシウム 40部
5μmの厚さの無電解ニッケルメッキを施した後、6価クロム酸を施した直径8mmのSUM23Lから成る導電性支持体を用意した。
シリンダー内径60mm、L/D20の1軸ゴム押出し機を用いてスクリュー回転25rpmで前記ゴム組成物B1を押出すとともに、前記導電性支持体を連続的にクロスヘッドに通過させることにより、導電性支持体上に前記ゴム組成物B1を被覆した。押出し機の温度条件設定は、シリンダー部、スクリュー部、ヘッド部、ダイ部のいずれとも80℃とした。導電性支持体と被覆されたゴム組成物で形成された未加硫ゴムロールは、空気加熱炉で165℃、70分間加硫し、直径12mmの弾性ロールB1を得た。
下記混合物をビーズミルにて分散し分散液B1を得た。この分散液B1をメタノールで希釈し、前記弾性ロールB1の表面に浸漬塗布した後、160℃で30分間加熱乾燥し、厚さ10μmの表面層を形成し、帯電ロールB1を得た。
・高分子材料(N−メトキシメチル化ナイロン、F30K:ナガセケムテックス社製) 100部
・高分子材料(ポリビニルブチラール樹脂、エスレックBL−1:積水化学工業社製) 10部
・導電剤(リンドープ型酸化スズ粒子、SP−2:三菱マテリアル電子化成社製、粒子形状:球状、粉体比抵抗22.2Ω・cm) 20部
・導電剤(カーボンブラック、MONARCH1000:キャボット社製) 5部
・フィラー(ポリアミド樹脂、Orgasol2001DNat1:アルケマ社製) 20部
・触媒(Nacure4167:キングインダストリー社製) 4部
・溶剤(メタノール) 700部
・溶剤(ブタノール) 200部
実施例B1の表面層の導電剤の添加量を下記の通りに変更した以外、実施例B1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表2に示した。
・導電剤(リンドープ型酸化スズ粒子、SP−2:三菱マテリアル電子化成社製) 20部
・導電剤(カーボンブラック、MONARCH1000:キャボット社製) 10部
実施例B1の表面層の導電剤の添加量を下記の通りに変更した以外、実施例B1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表2に示した。
・導電剤(リンドープ型酸化スズ粒子、SP−2:三菱マテリアル電子化成社製) 20部
・導電剤(カーボンブラック、MONARCH1000:キャボット社製) 15部
実施例B1の表面層の導電剤の添加量を下記の通りに変更した以外、実施例B1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表2に示した。
・導電剤(リンドープ型酸化スズ粒子、SP−2:三菱マテリアル電子化成社製) 60部
・導電剤(カーボンブラック、MONARCH1000:キャボット社製) 5部
実施例B1の表面層の導電剤の添加量を下記の通りに変更した以外、実施例B1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表2に示した。
・導電剤(リンドープ型酸化スズ粒子、SP−2:三菱マテリアル電子化成社製) 60部
・導電剤(カーボンブラック、MONARCH1000:キャボット社製) 10部
実施例B1の表面層の導電剤の添加量を下記の通りに変更した以外、実施例B1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表2に示した。
・導電剤(リンドープ型酸化スズ粒子、SP−2:三菱マテリアル電子化成社製) 60部
・導電剤(カーボンブラック、MONARCH1000:キャボット社製) 15部
実施例B1の表面層の導電剤の添加量を下記の通りに変更した以外、実施例B1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表2に示した。
・導電剤(リンドープ型酸化スズ粒子、SP−2:三菱マテリアル電子化成社製) 100部
・導電剤(カーボンブラック、MONARCH1000:キャボット社製) 5部
実施例B1の表面層の導電剤の添加量を下記の通りに変更した以外、実施例B1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表2に示した。
・導電剤(リンドープ型酸化スズ粒子、SP−2:三菱マテリアル電子化成社製) 100部
・導電剤(カーボンブラック、MONARCH1000:キャボット社製) 10部
実施例B1の表面層の導電剤の添加量を下記の通りに変更した以外、実施例B1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表2に示した。
・導電剤(リンドープ型酸化スズ粒子、SP−2:三菱マテリアル電子化成社製) 100部
・導電剤(カーボンブラック、MONARCH1000:キャボット社製) 15部
実施例B2の評価試験において、電子写真感光体1を電子写真感光体2(電荷輸送層膜厚34μm)に変更した以外は、実施例B2同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表2に示した。
実施例B1の表面層の導電剤の種類および添加量を下記の通りに変更した以外、実施例B1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表3に示した。
・導電剤(カーボンブラック、MONARCH1000:キャボット社製) 18部
実施例B1の表面層の導電剤の種類および添加量を下記の通りに変更した以外、実施例B1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表3に示した。
・導電剤(アンチモンドープ型酸化スズ、T−1:三菱マテリアル電子化成社製) 20部
・導電剤(カーボンブラック、MONARCH1000:キャボット社製) 10部
実施例B1の表面層の導電剤の種類および添加量を下記の通りに変更した以外、実施例B1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表3に示した。
・導電剤(アンチモンドープ型酸化スズ、T−1:三菱マテリアル電子化成社製) 20部
・導電剤(カーボンブラック、MONARCH1000:キャボット社製) 15部
<実施例C1>
実施例A2の表面層のフィラーを未添加に変更した以外、実施例A2同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表4に示した。
実施例B2の表面層のフィラーを未添加に変更した以外、実施例B2同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表4に示した。
実施例B1の表面層の導電剤の種類および添加量を下記の通りに変更し、かつ表面層のフィラーを未添加に変更した以外、実施例B1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表4に示した。
・導電剤(酸化スズ、S−2000:三菱マテリアル電子化成社製) 20部
・導電剤(カーボンブラック、MONARCH1000:キャボット社製) 15部
<実施例D1>
−ゴム組成物の作製−
下記組成の混合物を2.5Lのニーダーで混練りしてゴム組成物D1を得た。
・ゴム材 100部
(エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、Hydrin T3106:日本ゼオン社製)
・導電剤(カーボンブラック #3030B:三菱化学社製) 5部
・イオン導電剤(ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、商品名「BTEAC」、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製) 1部
・加硫剤(有機硫黄、4,4’−ジチオジモルホリン、バルノックR:大内新興化学工業社製) 1.5部
・加硫促進剤A(チアゾール系、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、ノクセラーDM−P:大内新興化学工業社製) 1.5部
・加硫促進剤B(チウラム系、テトラエチルチウラムジスルフィド、ノクセラーTET−G:大内新興化学工業社製) 1.8部
・加硫促進助剤(酸化亜鉛、酸化亜鉛1種:正同化学工業社製) 3部
・ステアリン酸 1.0部
・重質炭酸カルシウム 40部
5μmの厚さの無電解ニッケルメッキを施した後、6価クロム酸を施した直径8mmのSUM23Lから成る導電性支持体を用意した。
シリンダー内径60mm、L/D20の1軸ゴム押出し機を用いてスクリュー回転25rpmで前記ゴム組成物D1を押出すとともに、前記導電性支持体を連続的にクロスヘッドに通過させることにより、導電性支持体上に前記ゴム組成物D1を被覆した。押出し機の温度条件設定は、シリンダー部、スクリュー部、ヘッド部、ダイ部のいずれとも80℃とした。導電性支持体と被覆されたゴム組成物で形成された未加硫ゴムロールは、空気加熱炉で165℃、70分間加硫し、直径12mmの弾性ロールD1を得た。
下記混合物をビーズミルにて分散し分散液D1を得た。この分散液D1をメタノールで希釈し、前記弾性ロールD1の表面に浸漬塗布した後、160℃で30分間加熱乾燥し、厚さ10μmの表面層を形成し、帯電ロールD1を得た。
・高分子材料(N−メトキシメチル化ナイロン、F30K:ナガセケムテックス社製) 100部
・高分子材料(ポリビニルブチラール樹脂、エスレックBL−1:積水化学工業社製) 10部
・導電剤(リンドープ型酸化スズで被覆された酸化チタン粒子) 130部
(W−4:三菱マテリアル電子化成社製、一次粒子径10nm、粒子形状:球状)
・フィラー(ポリアミド樹脂、Orgasol2001DNat1:アルケマ社製) 20部
・触媒(Nacure4167:キングインダストリー社製) 4部
・溶剤(メタノール) 700部
・溶剤(ブタノール) 200部
実施例D1の表面層の導電剤を下記の通りに変更した以外、実施例D1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表5に示した。
・導電剤(リンドープ型酸化スズで被覆された酸化チタン粒子、W−4:三菱マテリアル電子化成社製) 80部
実施例D1の表面層の導電剤を下記の通りに変更した以外、実施例D1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表5に示した。
・導電剤(リンドープ型酸化スズで被覆された酸化チタン粒子、W−4:三菱マテリアル電子化成社製) 180部
実施例D1の評価試験において、電子写真感光体1を電子写真感光体2(電荷輸送層膜厚34μm)に変更した以外は、実施例D1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表5に示した。
実施例D1の表面層の導電剤を下記の通りに変更した以外、実施例D1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表5に示した。
・導電剤(カーボンブラック、MONARCH1000:キャボット社製) 20部
実施例D1の表面層の導電剤を下記の通りに変更した以外、実施例D1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表5に示した。
・導電剤(アンチモンドープ型酸化スズ、T−1:三菱マテリアル電子化成社製) 130部
<実施例E1>
実施例D1の表面層のフィラーを未添加に変更した以外、実施例D1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表6に示した。
<実施例F1>
実施例B1の表面層の導電剤の添加量を下記の通りに変更した以外、実施例B1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表7に示した。
・導電剤(リンドープ型酸化スズ粒子、SP−2:三菱マテリアル電子化成社製) 100部
・導電剤(カーボンブラック、MONARCH1000:キャボット社製) 20部
実施例B1の表面層の導電剤の添加量を下記の通りに変更した以外、実施例B1同様に、帯電ロールの作製、評価し結果を表7に示した。
・導電剤(リンドープ型酸化スズ粒子、SP−2:三菱マテリアル電子化成社製) 20部
・導電剤(カーボンブラック、MONARCH1000:キャボット社製) 0部
Claims (15)
- 導電性支持体と、
前記導電性支持体上に配置された表面層と、
を備え、
表面の電子放出エネルギーが3.5cps 0.5 /eV以上10cps0.5/eV以下である帯電部材。 - 前記表面層が、リンドープ型酸化スズを含む導電剤を含有する請求項1に記載の帯電部材。
- 前記リンドープ型酸化スズを含む導電剤が、リンドープ型酸化スズ粒子及びリンドープ型酸化スズで被覆された導電性金属酸化物粒子から選択される少なくとも1種である請求項2に記載の帯電部材。
- 前記表面層が樹脂を含有し、前記表面層における前記リンドープ型酸化スズを含む導電剤の含有率が、前記樹脂100質量部に対し、5質量部以上180質量部以下である請求項2又は請求項3に記載の帯電部材。
- 前記表面層が、更にカーボンブラックを含有する請求項2〜請求項4の何れか1項に記載の帯電部材。
- 前記表面層が樹脂を含有し、前記表面層における前記リンドープ型酸化スズを含む導電剤の含有率が前記樹脂100質量部に対し、10質量部以上100質量部以下であり、
前記リンドープ型酸化スズを含む導電剤と前記カーボンブラックとの含有比率(リンドープ型酸化スズを含む導電剤:カーボンブラック(質量比))が10:25乃至100:5である請求項5に記載の帯電部材。 - 前記表面層が、更にフィラーを含有する請求項2〜請求項6の何れか1項に記載の帯電部材。
- 直流帯電方式による帯電に用いられる請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の帯電部材。
- 請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の帯電部材を備え、該帯電部材を被帯電体の表面に接触させて帯電する帯電装置。
- 像保持体と、
前記像保持体を帯電する請求項9に記載の帯電装置と、を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 前記像保持体が、基体上に厚さ25μm以上の電荷輸送性を有する表面層を少なくとも備えた電子写真感光体である請求項10に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記帯電部材の回転速度が100mm/s以下である請求項10又は請求項11に記載のプロセスカートリッジ。
- 像保持体と、
前記像保持体を帯電する請求項9に記載の帯電装置と、
帯電した前記像保持体の表面に潜像を形成する潜像形成装置と、
前記像保持体の表面に形成された潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置。 - 前記像保持体が、基体上に厚さ25μm以上の電荷輸送性を有する表面層を少なくとも備えた電子写真感光体である請求項13に記載の画像形成装置。
- 前記帯電部材の回転速度が100mm/s以下である請求項13又は請求項14に記載の画像形成装置。
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2015
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