JP2014092590A - 帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、帯電部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
電子写真装置において接触式の帯電部材は、電子写真感光体の接触を安定にするため、有機高分子材料からなる柔軟性のある材料を使用し、さらに有機高分子材料中に導電剤を添加することで導電性を付与して使用されることが多い。帯電部材が長期間に亘って電子写真感光体に当接した状態で放置された場合、電子写真感光体との当接部において半永久的に変形するいわゆる圧縮永久歪み(以下、「Cセット」と呼ぶ。)が生じる。帯電部材の放置された環境が高温高湿であると、この歪み量はより顕著になることがある。
Cセットが発生した帯電部材を用いて電子写真感光体の帯電を行う場合、Cセットが発生している部分(以下、「Cセット部」と呼ぶ。)が放電領域を通過する際に、均一な微小放電ギャップが維持できなくなる。これにより、Cセット部と非Cセット部とで帯電部材の帯電能力に差が生じる。その結果、帯電部材のCセット部に対応した位置において、長手方向の横黒スジ及び/又は横白スジといった画像濃度ムラ(以下、「Cセット画像」と呼ぶ。)が発生する。また、Cセット画像は、帯電部材の印加電圧を直流電圧のみとした場合において、発生し易い傾向にある。特許文献1には、ヒンダードアミン化合物を抵抗層に含有させた帯電部材が開示されている。この帯電部材は、ヒンダードアミン化合物を抵抗層に添加することで、ヒンダードアミン化合物の酸化防止作用により抵抗層の硬化不良を抑制してCセット画像を抑制することを目的としている。
電子写真装置では、長期間に亘り使用した場合、感光体に残留した外添剤のような汚れ物質が帯電部材の表面に堆積する事に起因する点状の画像(以下、「汚れ起因のポチ画像」と呼ぶ。)が発生する場合がある。帯電部材の表面に汚れ物質が堆積すると、帯電部材の表面は部分的に高抵抗化する。部分的に高抵抗化した帯電部材を用いて電子写真感光体の帯電を行う場合、高抵抗化した部分で帯電不良が発生する。その結果、汚れ物質が堆積した部分に対応した位置においてポチ画像といった画像濃度ムラが発生する。
近年、電子写真装置に対して、より一層の高速化、高画質化及び高耐久化が要望されている。これらの要求に伴い、トナーが小粒径化し、トナーの微粒子の割合も増加してきている。更に、トナーの高機能化に伴い、様々な外添剤も使用されている。それにより帯電部材への付着物の堆積量が多くなり、以前の耐久枚数では発生しなかった画像が耐久寿命の後半で顕在化するという問題もある。
帯電部材の表面層にヒンダードアミン化合物を添加した帯電部材では、ヒンダードアミン化合物により導電剤の分散が進行すると共に、硬化反応が促進されることで、表面層の硬度が増加する傾向にある。そのため汚れ起因のポチ画像が発生する場合があった。
そこで、本発明の目的は、電子写真感光体に当接した状態で長期間に亘り放置された場合であってもCセット画像の発生を抑制できると共に、長期間の使用によっても汚れ起因のポチ画像の発生を抑制することができる帯電部材の提供にある。また、本発明の他の目的は、高品位な電子写真画像の安定的な形成に資するプロセスカートリッジ及び電子写真装置の提供にある。
本発明によれば、導電性基体とその外周に設けられた表面層とを有する帯電部材であって、該表面層は、バインダーとしての樹脂と、該樹脂中に分散された複合粒子と、を含み、該複合粒子は、シリカ粒子の表面がカーボンブラックによって部分的に被覆されており、該樹脂は、式(1)で示されるユニットを分子中に含む構造を有し、かつ、該複合粒子の、該カーボンブラックによって被覆されていない表面と直接接している帯電部材が提供される。
式(1)中、Yは、水素原子または炭素数1〜18のアルキル基を示し、Xは、イミノ基または酸素原子を示し、R1は、水素原子、メチル基またはエチル基を示す。
また本発明によれば、上記の帯電部材と被帯電体とが一体化され、かつ、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジが提供される。更に、本発明によれば、上記の帯電部材と、該帯電部材で帯電可能に配置されてなる被帯電体とを具備している電子写真装置が提供される。
本発明によれば、電子写真感光体に当接した状態で長期間に亘り放置された場合であってもCセット画像の発生を抑制できるとともに、電子写真装置の高速化、高画質化、高耐久化に対しても汚れ起因のポチ画像の発生を抑制できる帯電部材を得ることができる。
また、本発明によれば、高品位な電子写真画像の安定的な形成に資するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を得ることができる。
<帯電部材>
本発明の帯電部材は、少なくとも導電性基体と、この導電性基体の外周に設けられた表面層とを有するものである。この帯電部材は、被帯電体(例えば、電子写真感光体)を帯電するのに用いられ、帯電部材に電圧を印加することによって、被帯電体の表面を所定の電位に帯電することができる。
本発明の帯電部材は、少なくとも導電性基体と、この導電性基体の外周に設けられた表面層とを有するものである。この帯電部材は、被帯電体(例えば、電子写真感光体)を帯電するのに用いられ、帯電部材に電圧を印加することによって、被帯電体の表面を所定の電位に帯電することができる。
図1は、本発明に係る帯電部材の概略断面図である。図1(a)〜図1(d)は各々、ローラ形状の帯電部材(帯電ローラ)を示している。図1(a)は、導電性基体1と、その外周に設けられた表面層3とを有する帯電ローラである。図1(b)は、導電性基体1と表面層3との間に、導電性弾性層2を有する帯電ローラである。図1(c)は、図1(b)の帯電ローラの導電性弾性層2と表面層3との間に、さらに中間層21を有する帯電ローラである。図1(d)は、図1(b)の帯電ローラの導電性弾性層2と表面層3との間に、第1の中間層21及び第2の中間層22を有する帯電ローラである。
このように、本発明の帯電部材は、導電性基体と表面層との間に他の層を有することができる。なお、帯電部材は、通常、電子写真感光体と接触して用いられるので、導電性基体と表面層との間に導電性弾性層を有していることが好ましい。特に耐久性が要望される場合は、図1(b)、(c)及び(d)のように、導電性弾性層2を設けて、導電性基体1上に2層以上の層を有することが好ましい。
また、導電性基体とその外周に形成される層(例えば、図1(b)に示す導電性弾性層2や表面層3)との間や、導電性基体上に順次積層される層の間(例えば、図1(b)に示す導電性弾性層2と表面層3との間)は、接着剤を介して接着されていても良い。この場合、接着剤は導電性であることが好ましい。なお、接着剤を導電性にするための導電剤としては、電子写真装置の分野で公知の導電剤を用いることができる。
本発明の帯電部材は、電子写真装置に用いる帯電部材(電子写真装置用帯電部材)として使用することができる。また、本発明の帯電部材の形状は適宜選択することができ、例えば、ローラ形状やベルト形状とすることができる。以下、ローラ形状の帯電部材、すなわち帯電ローラに特に着目して説明を行う。
まず、本発明の帯電部材を構成する導電性基体及び表面層等について詳しく説明する。
〔導電性基体〕
本発明の帯電部材に用いられる導電性基体は、導電性を有し、その外周に設けられる表面層等を支持する機能を有するものである。材質としては、例えば、鉄、銅、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル等の金属やそれらの合金を挙げることができる。また、導電性基体は、表面に耐傷性付与を目的として、導電性を損なわない範囲で、メッキ処理等を施しても良い。さらに、導電性基体として、樹脂製の基材の表面を金属等で被覆して表面導電性を付与したものや、導電性樹脂組成物から製造されたものも使用可能である。なお、導電性基体の形状は、作製する帯電部材の形状に応じて選択することができ、例えば、中空円筒状、中実円柱状、及びベルト形状とすることができる。
本発明の帯電部材に用いられる導電性基体は、導電性を有し、その外周に設けられる表面層等を支持する機能を有するものである。材質としては、例えば、鉄、銅、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル等の金属やそれらの合金を挙げることができる。また、導電性基体は、表面に耐傷性付与を目的として、導電性を損なわない範囲で、メッキ処理等を施しても良い。さらに、導電性基体として、樹脂製の基材の表面を金属等で被覆して表面導電性を付与したものや、導電性樹脂組成物から製造されたものも使用可能である。なお、導電性基体の形状は、作製する帯電部材の形状に応じて選択することができ、例えば、中空円筒状、中実円柱状、及びベルト形状とすることができる。
〔表面層〕
本発明に係る表面層は、バインダーとしての下記式(1)で示されるユニットを分子中に含む樹脂(以下、「ピペリジン樹脂」と称する。)と、該樹脂中に分散された複合粒子を含む。
本発明に係る表面層は、バインダーとしての下記式(1)で示されるユニットを分子中に含む樹脂(以下、「ピペリジン樹脂」と称する。)と、該樹脂中に分散された複合粒子を含む。
式(1)中、Yは、水素原子または炭素数1〜18のアルキル基を示し、Xは、イミノ基または酸素原子を示し、R1は、水素原子、メチル基またはエチル基を示す。
そして、複合粒子はシリカ粒子の表面がカーボンブラックによって部分的に被覆された粒子である。またこの複合粒子はピペリジン樹脂中に分散されている。更にシリカ粒子はカーボンブラックよって被覆されていない表面において、ピペリジン樹脂と直接接触している。
複合粒子がピペリジン樹脂中に分散されているか否かは透過型電子顕微鏡等により表面層の断面を観察することにより判定することができる。またシリカ粒子がカーボンブラックよって被覆されていない表面においてピペリジン樹脂と直接接触しているか否かについても同様に判定することができる。
本発明者らは、長期間の使用に伴う汚れ起因のポチ画像の発生について検討するため、特許文献1に記載の帯電部材について、回転時における感光体ドラムとの当接状態を詳細に観察した。その結果、帯電部材と感光体ドラムで振動が観察された。電子写真装置では、電子写真感光体ドラムを回転させるモータの回転ムラ、モータの振動、回転ギアの精度によっても振動が発生すると考えられている。電子写真装置の高速化に伴い振動が増加する傾向にある。帯電部材と感光体ドラムとの振動により、帯電ローラの表面の汚れ物質は帯電ローラの表面へ強固に付着すると推察される。これを長期間に亘り繰り返すことで汚れ物質が堆積すると考えられる。
振動を抑制するため、振動吸収性能に優れた材料としては、指標として材料の粘弾性測定により得られる損失正接(以下、「tanδ」と称す。)が使用温度において高い値を有することが好ましいことが知られている。ピペリジン樹脂は、イオン的な性質を有するピペリジン基を含有するためフィラーへの親和性が高く、フィラーの分散性を向上することが知られている。そのためtanδを制御するためのバインダーとして好適といえる。しかしながら特開2007−246597号公報や特開2011−6515号公報には、ピペリジン樹脂にシリカ粒子やカーボンブラック等の補強性フィラーを添加すると、tanδが低下することが開示されている。
本発明の帯電部材の表面層は、バインダーとしての樹脂と該樹脂中に分散された複合粒子とを含み、該樹脂は、上記式(1)で示されるユニット(以下、「ピペリジンユニット」と称す。)を分子中に含む構造を有する。該複合粒子は、シリカ粒子の表面がカーボンブラックによって部分的に被覆された粒子であって、該カーボンブラックによって被覆されていない表面において該樹脂と直接接触している。これにより電子写真装置の使用温度における表面層のtanδを高い値に制御できる。このため、帯電ローラの振動を抑制して汚れ物質の堆積を抑制することで、ポチ画像を抑制できる。
シリカ粒子の表面がカーボンブラックによって部分的に被覆された複合粒子とピペリジン樹脂との相互作用によりtanδを増加させることができる理由として以下のように推察している。
図2には本発明のピペリジン樹脂と複合粒子の相互作用を模式的に示した。図2において、シリカ粒子103およびカーボンブラック102からなる複合粒子はピペリジン樹脂101中に分散している。シリカ粒子103において、カーボンブラック102により被覆されていない領域104では、ピペリジン樹脂101がシリカ粒子103と直接接触している。
これによりシリカ粒子の表面においてカーボンブラックにより被覆されていない領域104ではシリカ粒子の表面に存在するシラノール基が、ピペリジン樹脂101の構造に含有されるピペリジンユニットとイオン的に相互作用する。一方、カーボンブラックの表面においてもカルボキシル基等の酸性官能基は存在する。
そのためカーボンブラックとピペリジンユニットはイオン的な相互作用を行い得るが、シリカ粒子とピペリジンユニットとの相互作用に比べカーボンブラックとピペリジンユニットとの相互作用は弱い。つまり複合粒子とピペリジン樹脂との相互作用はシリカ粒子の表面において不連続である。さらに、シリカ粒子とピペリジンユニットとの相互作用にはカーボンブラックが立体的な障害ともなる。さらにまた、式(1)で示されるピペリジンユニットは特定の官能基が窒素原子の周囲に存在する。つまり、導電粒子とピペリジン樹脂との相互作用が弱く、かつシリカ粒子の表面で不連続な状態であることから、帯電部材の振動に伴う変形に対して、ピペリジンユニットとシラノール基との間でズレが生じやすくなる。このため帯電部材の振動に伴う変形に対して損失が大きくなり、帯電部材の表面層ではtanδが増加すると推察される。
[樹脂]
本発明においてバインダーとして用いられる樹脂は、先に述べたように、下記式(1)に示すユニットを分子中に含む構造を有する樹脂である。
本発明においてバインダーとして用いられる樹脂は、先に述べたように、下記式(1)に示すユニットを分子中に含む構造を有する樹脂である。
式(1)中、Xは、イミノ基または酸素原子を示し、Yは、水素原子または炭素数1〜18のアルキル基を示し、R1は、水素原子、メチル基またはエチル基を示す。
なお、本発明のピペリジン樹脂は式(1)で示されるユニットの他に、スチレンユニット、アクリル酸ユニット、メタクリル酸ユニット、アリルアルコールユニット等のビニルユニットを有することができる。ピペリジン樹脂が分子構造中にこれらのユニットを有することは核磁気共鳴スペクトル分析装置や熱分解質量分析装置等により確認することができる。また樹脂中の式(1)で示されるユニットの含有割合は、表面層の粘弾性特性の観点から0.5mol%以上、また表面層の架橋構造を安定に保つ観点から10mol%以下とすることが好ましい。
[樹脂の製造方法]
次に、本発明においてバインダーとして用いられる樹脂は、ピペリジン構造を有するビニルモノマー単位を含有する共重合体と、必要により硬化剤を作用させることで製造することができる。ピペリジン構造を有するビニルモノマー単位を含有する共重合体としては、ピペリジン構造を有するビニルモノマーとその他の共重合可能なモノマーとを共重合することにより製造することができる。重合方法としては例えばラジカル重合法やイオン重合法を使用することができる。中でも分子量の制御の観点からラジカル重合法が好ましく、ラジカル重合法の中でも、溶液重合法がより好ましい。
次に、本発明においてバインダーとして用いられる樹脂は、ピペリジン構造を有するビニルモノマー単位を含有する共重合体と、必要により硬化剤を作用させることで製造することができる。ピペリジン構造を有するビニルモノマー単位を含有する共重合体としては、ピペリジン構造を有するビニルモノマーとその他の共重合可能なモノマーとを共重合することにより製造することができる。重合方法としては例えばラジカル重合法やイオン重合法を使用することができる。中でも分子量の制御の観点からラジカル重合法が好ましく、ラジカル重合法の中でも、溶液重合法がより好ましい。
溶液重合は、例えば、溶媒中で、ピペリジン構造を有するビニルモノマー、及びその他のビニルモノマー、ラジカル開始剤の存在下、50℃から150℃の温度条件下で反応させることにより行うことができる。
ピペリジン構造を有するビニルモノマーとしては、例えば、以下のものから選択することができる。4−メタクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−オクタデシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルアミノ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−ヘキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−ヘキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルアミノ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン。これらは単独または2種以上の組合せで使用することができる。
また、併用可能なその他のビニル化合物としては例えば、以下のものを挙げることができる。スチレン、イソプレン、酢酸ビニル、プロピレン、ブテン−1、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、イソブチルビニルエーテル等。中でもビニルアルコール、アリルアルコール等の反応性官能基を有するビニル化合物を併用することで、樹脂は表面層において硬化剤の作用により架橋構造を形成することができる。ピペリジン樹脂が架橋構造を有することで、帯電部材の表面層のtanδを使用温度において増加させることができる。
溶液重合法に用いる溶媒としては、以下の溶媒を例示できる。ヘキサン、オクタン、デカン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等のエステル類;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン等のオルガノシロキサンオリゴマー等。
ラジカル開始剤としては、一般にラジカル重合法に使用される従来公知の化合物を用いることができる。具体的には以下の化合物が挙げられる。2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾビス系化合物;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物等。
これらのラジカル開始剤は、1種を単独で使用してもよく、また2種類以上を混合して使用してもよい。ラジカル開始剤の使用量は、ピペリジン構造を有するモノマーやビニル基を有する他のモノマーの合計を100質量部とした時、0.1質量部以上、5質量部以下の範囲であることが好ましい。この範囲内とすることで重合反応が安定する。
また、重合に際しては連鎖移動剤を添加することができる。連鎖移動剤として具体的には以下のものが挙げられる。2−メルカプトエタノール、ブチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピル基を有するポリジメチルシロキサン等のメルカプト化合物;塩化メチレン、クロロホルム、臭化ブチル、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のハロゲン化物等。その中でも、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランが、連鎖移動の安定性の観点から好ましい。
このような連鎖移動剤の配合量は、重合性化合物の合計を100質量部とした時、好ましくは、0.001質量部以上、15質量部以下、さらに好ましくは、0.01質量部以上、10質量部以下の範囲である。この範囲内とすることで、分子量分布やピペリジンユニットの含有量が安定したピペリジン樹脂が得られる。
なお、上記共重合体を製造する場合、重合反応を行った後に、加熱下で減圧処理して、残存する未反応のビニル系化合物を除去することが好ましい。
硬化剤による硬化反応を行わずに表面層を形成する場合には、ピペリジン樹脂の質量平均分子量は、表面層の粘弾性特性を制御する観点から1000以上、架橋構造の安定性、および複合粒子の分散性の観点から40000以下、特には3000以上、20000以下であることが好ましい。
硬化剤としては例えば以下のものが挙げられる。トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートや、これらのビュレットタイプ、イソシアヌレートタイプやマスクタイプなどイソシアネート系硬化剤;エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステルなどのエポキシ系硬化剤;エチレンジアミン、ジエチレントリアミンなどの脂肪族アミン系硬化剤;メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタンなどの芳香族アミン系硬化剤等。
[複合粒子]
本発明に係る複合粒子は、シリカ粒子の表面がカーボンブラックによって部分的に被覆されている構造を有する。シリカ粒子の表面のカーボンブラックによる被覆率は、ピペリジンユニットとシラノール基との相互作用と共にカーボンブラックによる立体的な障害によりtanδを制御する観点から、10%以上、特には、20%以上が好ましい。またシリカ粒子の表面のシラノール基とピペリジンユニットとの相互作用の観点から被覆率は、95%以下、特には80%以下が好ましい。
本発明に係る複合粒子は、シリカ粒子の表面がカーボンブラックによって部分的に被覆されている構造を有する。シリカ粒子の表面のカーボンブラックによる被覆率は、ピペリジンユニットとシラノール基との相互作用と共にカーボンブラックによる立体的な障害によりtanδを制御する観点から、10%以上、特には、20%以上が好ましい。またシリカ粒子の表面のシラノール基とピペリジンユニットとの相互作用の観点から被覆率は、95%以下、特には80%以下が好ましい。
被覆率は表面層の断面像を透過型電子顕微鏡等により観察することで求められる。具体的には表面層から、ミクロトーム等の刃物により薄片を作成する。薄片の透過像において、シリカ粒子とカーボンブラックからなる複合粒子を観察する。複合粒子におけるシリカ粒子の外周距離(B)、およびカーボンブラックにより被覆されている部分のシリカ粒子の外周距離(A)を測定する。ついでA/B×100を計算する。複合粒子1000個に対し、同様に計算し、その算術平均値を被覆率とする。
複合粒子の平均粒子径は10〜1000nmが好ましい。より好ましくは10〜500nmである。この範囲内であれば、前述した樹脂との相互作用が十分に発揮される。また、複合粒子同士の凝集による表面層中における分散性の低下を抑制することも容易である。
複合粒子の形状は、シリカ粒子の粒径や形状に大きく依存する。従って、シリカ粒子の平均二次粒子径も、10〜500nmが好ましい。
シリカ粒子の表面を部分的に被覆するカーボンブラックとしては、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック等が好ましく用いられる。より具体的には以下のものが挙げられる。電気化学工業(株)製の粒状アセチレンブラック、旭カーボン(株)製のHS−500、アサヒサーマルFT、アサヒサーマルMT、ライオン・アクゾ(株)製のケッチェンブラック、キャボット(株)製のバルカンXC−72、キャボット社製の「REGAL 400R」、「MONARCH 1300」、Degussa社の「Color Black FW200」、「SPECIAL BLACK 4」、「PRINTEX150T」、「PRINTEX140T」、「PRINTEX U」等。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
シリカ粒子としては以下のものが挙げられる。四塩化ケイ素を酸素と水素で燃焼して作られる気相法による乾式シリカ粒子や、ケイ酸ナトリウムと硫酸のような鉱酸から作られる湿式シリカ粒子などを微粉砕化、球状処理化したもの、コロイダルシリカ等の球状シリカ粒子、内部に細孔を有するメソポーラスシリカ粒子等。
中でもメソポーラスシリカ粒子が好ましい。メソポーラスシリカ粒子は、細孔内にシラノール基が存在するため式(1)で示されるピペリジンユニットと強固にイオン的な相互作用を行う。また、カーボンブラック粒子がメソポーラスシリカ粒子の表面を部分的に被覆した場合、メソポーラスシリカ粒子の立体的嵩高さによりカーボンブラック粒子による立体障害が高まる。これにより表面層のtanδが増加する。
シリカ粒子は、平均二次粒子径が10nm以上、500nm以下が好ましい。シリカ粒子は、平均二次粒子径を10nm以上とすることでカーボンブラックを強固に付着させることができる。また平均二次粒子径を500nm以下とすることでピペリジン樹脂中の複合粒子の分散状態が良好となり、tanδを高めることができる。シリカ粒子の平均粒径とは、電子顕微鏡観察により視野内に存在する100個の粒子各々の投影面積に等しい円の直径を粒子径として平均粒子径を求めたものである。
シリカ粒子の表面は、部分的に表面処理されていることが好ましい。これにより、シリカ粒子の表面にカーボンブラックをより強固に付着させることができ、複合粒子を樹脂中に分散させる際に、カーボンブラックの脱離等を防ぐことができる。
表面処理剤としては、好ましくはアルコキシシラン、ポリシロキサン等の有機ケイ素化合物、シラン系、チタネート系、アルミネート系及びジルコネート系の各種カップリング剤、オリゴマー又は高分子化合物の一種又は二種以上を用いることができる。より好ましくはアルコキシシラン、ポリシロキサン等の有機ケイ素化合物、シラン系、チタネート系、アルミネート系及びジルコネート系の各種カップリング剤であり、更に、好ましくは、有機ケイ素化合物を挙げることができる。
アルコキシシランとしては、具体的には以下のものが挙げられる。メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン及びデシルトリメトキシシラン等。シリカ粒子へのカーボンブラックの付着強度を考慮すると、以下の化合物がより好ましい。メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等のアルコキシシラン、又は、前記アルコキシシランから生成するオルガノシラン化合物。
また、ポリシロキサンとしては以下のものが挙げられる。メチルハイドロジェンシロキサン単位を有するポリシロキサン、ポリエーテル変成ポリシロキサン及び末端がカルボン酸で変成された末端カルボン酸変成ポリシロキサン。
カップリング剤のうち、シラン系カップリング剤としては以下のものが挙げられる。ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン及びγ−クロロプロピルトリメトキシシラン等。
チタネート系カップリング剤としては以下のものが挙げられる。イソプロピルトリステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル・アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスフェイト)チタネート、テトラ(2−2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスフェイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート及びビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート等。
アルミネート系カップリング剤としては以下のものが挙げられる。アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムジイソプロボキシモノエチルアセトアセテート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート及びアルミニウムトリスアセチルアセトネート等。
ジルコネート系カップリング剤としては以下のものが挙げられる。ジルコニウムテトラキスアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビスアセチルアセトネート、ジルコニウムテトラキスエチルアセトアセテート、ジルコニウムトリブトキシモノエチルアセトアセテート及びジルコニウムトリブトキシアセチルアセトネート等。
オリゴマーとしては、質量平均分子量300以上、10,000未満のものが好ましい。高分子化合物としては、質量平均分子量10,000以上、100,000以下程度のものが好ましい。シリカ粒子への均一な被覆処理を考慮すれば、液状、もしくは、水又は各種溶剤に可溶なオリゴマー又は高分子化合物が好ましい。
表面処理剤の被覆量は、シリカ粒子に対して0.01〜2質量%が好ましい。0.01質量%以上であれば、シリカ粒子にカーボンブラックを容易に付着させることができる。2質量%以下であれば、カーボンブラックによりシリカ粒子を部分的に被覆した状態でも、シリカ粒子の表面には十分な量のシラノール基を残存させることができる。
シリカ粒子を好適な平均粒子径に粉砕処理する方法や表面処理方法としては、シリカ粒子にせん断力を加えることのできる装置により粉砕処理を施すことが好ましい。殊に、せん断、及び圧縮が同時に行える装置、例えば、ホイール型混練機、ボール型混練機、ブレード型混練機、ロール型混練機を用いることができ、ホイール型混練機がより効果的に使用できる。前記ホイール型混練機としては、エッジランナー、マルチマル、ストッツミル、ウエットパンミル、コナーミル、リングマラー等がある。前記ボール型混練機としては、振動ミル等がある。前記ブレード型混練機としては、ヘンシェルミキサー、プラネタリーミキサー、ナウターミキサー等がある。前記ロール型混練機としては、エクストルーダー等がある。
表面処理されたシリカ粒子をカーボンブラックにより被覆するための機器としては、上述と同様のホイール型混練機、ボール型混練機、ブレード型混練機、ロール型混練機を用いることができる。
表面層は複合粒子の他に、電子写真装置の分野で公知の導電性粒子を含有していてもよい。例えば以下のものがあげられる。アルミニウム、パラジウム、鉄、銅、銀等の金属系の微粒子や繊維;酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等の金属酸化物;前記の金属系の微粒子、繊維及び金属酸化物表面に、電解処理、スプレー塗工、混合振とうにより表面処理した複合粒子;カーボンブラック、及び、カーボン系微粒子。
カーボンブラックとしては、ブラックファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラックを例示することができる。ファーネスブラックとしては以下のものが挙げられる。SAF−HS、SAF、ISAF−HS、ISAF、ISAF−LS、I−ISAF−HS、HAF−HS、HAF、HAF−LS、T−HS、T−NS、MAF、FEF、GPF、SRF−HS−HM、SRF−LM、ECF、FEF−HS。サーマルブラックとしては、FT、MTを例示することができる。カーボン系微粒子としては、PAN(ポリアクリロニトリル)系カーボン粒子、ピッチ系カーボン粒子を例示することができる。これらの導電性粒子は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
表面層はピペリジン樹脂と共に、バインダーとして電子写真装置の分野で公知の有機ポリマーを含有していてもよい。この有機ポリマーとしては、例えば、樹脂、天然ゴムやこれを加硫処理したもの、合成ゴムなどのゴム、熱可塑性エラストマー等のエラストマー等を挙げることができる。
上記樹脂としては以下のものが挙げられる。フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ブチラール樹脂、スチレン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(SEBC)及びオレフィン−エチレン・ブチレン−オレフィン共重合体(CEBC)等。
上記合成ゴムとしては、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム等を挙げることができる。
上記熱可塑性エラストマーとしては以下のものが挙げられる。ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、エチレン酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー及び塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー等。これらは、単独で用いてもよく、混合又は共重合体として2種以上を用いてもよい。
〔導電性弾性層〕
本発明の帯電部材においては、上述したように、導電性基体と表面層との間に、導電性弾性層を形成することができる。導電性弾性層は、以下のバインダーを用いて形成することができ、必要に応じてバインダーの他に導電性粒子やイオン導電剤を用いることができる。
本発明の帯電部材においては、上述したように、導電性基体と表面層との間に、導電性弾性層を形成することができる。導電性弾性層は、以下のバインダーを用いて形成することができ、必要に応じてバインダーの他に導電性粒子やイオン導電剤を用いることができる。
導電性弾性層に用いるバインダーとしては、電子写真装置の分野でバインダーとして用いられる公知のゴムや樹脂を使用することができる。この中でも、帯電部材と感光体との間で十分なニップを確保するという観点から、比較的低い弾性を有することが好ましく、ゴムを使用することがより好ましい。ゴムとしては、例えば、天然ゴムやこれを加硫処理したものや、合成ゴムを挙げることができる。
合成ゴムとしては、例えば以下のものが挙げられる。エチレンプロピレンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム及びフッ素ゴム。
導電性弾性層の体積抵抗率は、温度23℃、相対湿度50%の環境下で、1.0×102Ωcm以上、9.9×1010Ωcm以下であることが好ましい。導電性弾性層の体積抵抗率の測定試料は、まず、導電性弾性層を形成するための材料(バインダー等)を厚さ1mmのシートに成型し、次いで、そのシートの両面に金属を蒸着して電極とガード電極を形成することにより作製することができる。
また、導電性弾性層の体積抵抗率は、バインダー中に、導電性粒子やイオン導電剤を適宜添加することで調整できる。なお、導電性粒子としては、表面層に用いることができる上述の導電性粒子を同様に使用することができる。
イオン導電剤としては、例えば、以下のものを使用することができる。過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウム等の無機イオン物質;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロミド、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート等の陽イオン性界面活性剤;ラウリルベタイン、ステアリルベタイン、ジメチルアルキルラウリルベタイン等の両性イオン界面活性剤;過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸トリメチルオクタデシルアンモニウム等の第四級アンモニウム塩、及び、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等の有機酸リチウム塩。これらのイオン導電剤は、単独又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。なお、バインダーとして極性ゴムを用いた場合は、特にアンモニウム塩を用いることが導電性弾性層からのブリード防止の観点から好ましい。
また、導電性弾性層には、これらの他に硬度等を調整するために、軟化油、可塑剤等の添加剤や、絶縁性粒子を含有させてもよい。上述したように、導電性弾性層と導電性基体との間や、導電性弾性層と導電性樹脂層(例えば、表面層や中間層)との間は、接着剤を用いて接着させることもできる。接着剤としては、導電性のものを用いることが好ましい。
〔第1の中間層〕
本発明の帯電部材においては、導電性弾性層と表面層の間に、第1の中間層を形成することができる。第1の中間層に用いるバインダーとしては、導電性弾性層に用いるバインダーと同様なものを使用することができる。また体積抵抗率や硬度等は、導電性弾性層において用いる方法と同様にして調節することができる。
本発明の帯電部材においては、導電性弾性層と表面層の間に、第1の中間層を形成することができる。第1の中間層に用いるバインダーとしては、導電性弾性層に用いるバインダーと同様なものを使用することができる。また体積抵抗率や硬度等は、導電性弾性層において用いる方法と同様にして調節することができる。
〔第2の中間層〕
本発明の帯電部材においては、第1の中間層と表面層の間に、第2の中間層を形成することができる。第2の中間層に用いるバインダーとしては、導電性弾性層に用いるバインダーと同様なものを使用することができる。また体積抵抗率や硬度等は、導電性弾性層において用いる方法と同様にして調節することができる。
本発明の帯電部材においては、第1の中間層と表面層の間に、第2の中間層を形成することができる。第2の中間層に用いるバインダーとしては、導電性弾性層に用いるバインダーと同様なものを使用することができる。また体積抵抗率や硬度等は、導電性弾性層において用いる方法と同様にして調節することができる。
<プロセスカートリッジ>
本発明の帯電部材を備えるプロセスカートリッジの一例の概略構成を図5に示す。このプロセスカートリッジは、帯電部材5を有する帯電装置が、被帯電体である電子写真感光体4と一体化されたプロセスカートリッジであって、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されている。このプロセスカートリッジは、更に、現像装置及びクリーニング装置等を有する。現像装置は、電子写真感光体4に近接又は接触して配設される現像スリーブ又は現像ローラ6を有する。クリーニング装置は、ブレード型のクリーニング部材10及び回収容器14を有する。
本発明の帯電部材を備えるプロセスカートリッジの一例の概略構成を図5に示す。このプロセスカートリッジは、帯電部材5を有する帯電装置が、被帯電体である電子写真感光体4と一体化されたプロセスカートリッジであって、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されている。このプロセスカートリッジは、更に、現像装置及びクリーニング装置等を有する。現像装置は、電子写真感光体4に近接又は接触して配設される現像スリーブ又は現像ローラ6を有する。クリーニング装置は、ブレード型のクリーニング部材10及び回収容器14を有する。
<電子写真装置>
本発明の帯電部材を備える電子写真装置の一例の概略構成を図4に示す。この電子写真装置は、電子写真感光体、電子写真感光体を帯電する帯電装置、露光を行う潜像形成装置、トナー像に現像する現像装置、転写材に転写する転写装置、電子写真感光体上の転写トナーを回収するクリーニング装置、トナー像を定着する定着装置等から構成されている。即ち、この電子写真装置は、図5に示す構成と同様のプロセスカートリッジ、露光装置及び現像装置を有する電子写真装置である。
本発明の帯電部材を備える電子写真装置の一例の概略構成を図4に示す。この電子写真装置は、電子写真感光体、電子写真感光体を帯電する帯電装置、露光を行う潜像形成装置、トナー像に現像する現像装置、転写材に転写する転写装置、電子写真感光体上の転写トナーを回収するクリーニング装置、トナー像を定着する定着装置等から構成されている。即ち、この電子写真装置は、図5に示す構成と同様のプロセスカートリッジ、露光装置及び現像装置を有する電子写真装置である。
電子写真感光体4は、導電性基体上に感光層を有する回転ドラム型である。電子写真感光体は矢示の方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。帯電装置は、電子写真感光体4に所定の押圧力で当接されることにより接触配置される接触式の帯電ローラ5を有する。帯電ローラ5は、電子写真感光体の回転に従い回転する従動回転であり、帯電用電源13から所定の直流電圧を印加することにより、電子写真感光体を所定の電位に帯電可能なように構成されている。
電子写真感光体4に静電潜像を形成する潜像形成装置(不図示)は、例えばレーザービームスキャナー等の露光装置が用いられる。一様に帯電された電子写真感光体に、例えばレーザー光11を用いて画像情報に対応した露光を行うことにより、静電潜像が形成される。
現像装置は、電子写真感光体4に近接又は接触して配設される現像スリーブ又は現像ローラ6を有する。電子写真感光体の帯電極性と同極性に静電的処理されたトナーを反転現像により、静電潜像を現像してトナー像を形成する。
転写装置は、接触式の転写ローラ8を有し、電子写真感光体からトナー像を普通紙等の転写材7に転写する。転写材は、搬送部材を有する給紙システムにより搬送される。
クリーニング装置は、ブレード型のクリーニング部材10及び回収容器14を有し、転写した後に電子写真感光体上に残留する転写残トナーを機械的に掻き落とし回収する。
ここで、現像装置にて転写残トナーを回収する現像同時クリーニング方式を採用することにより、クリーニング装置を省くことも可能である。
定着装置9は、加熱されたロール等で構成され、転写されたトナー像を転写材7に定着し、機外に排出する。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。先ず、実施例で使用される樹脂原料B1〜B19の製造例、複合粒子C1〜C14の製造例、表面処理酸化チタン粒子1の製造例、導電性弾性層を有するローラG1及びG2の製造例について説明する。
〔1−1.樹脂原料B1の製造例〕
攪拌機、冷却器、滴下ロート、温度計を備えた3リットルのセパラブルフラスコに、窒素ガスを通しながらイソプロピルアルコール500質量部、ピペリジン誘導体として4−メタクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン0.2質量部、共重合モノマーとしてメタクリル酸メチル40質量部、酢酸ビニル43質量部、アリルアルコール5.8質量部、分子量調節剤として1−へキセン40質量部を添加し、攪拌下に65℃まで昇温した。攪拌下、ラジカル重合開始剤(α,α’−アゾビスイソブチロニトリル)0.3質量部を1時間かけて滴下した。次いで温度65℃で6時間重合反応を行った。イソプロピルアルコールの一部を減圧除去した後、残った溶液を多量のメタノール中に投入して、攪拌、静置し、沈殿物を減圧乾燥し樹脂原料B1を得た。
攪拌機、冷却器、滴下ロート、温度計を備えた3リットルのセパラブルフラスコに、窒素ガスを通しながらイソプロピルアルコール500質量部、ピペリジン誘導体として4−メタクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン0.2質量部、共重合モノマーとしてメタクリル酸メチル40質量部、酢酸ビニル43質量部、アリルアルコール5.8質量部、分子量調節剤として1−へキセン40質量部を添加し、攪拌下に65℃まで昇温した。攪拌下、ラジカル重合開始剤(α,α’−アゾビスイソブチロニトリル)0.3質量部を1時間かけて滴下した。次いで温度65℃で6時間重合反応を行った。イソプロピルアルコールの一部を減圧除去した後、残った溶液を多量のメタノール中に投入して、攪拌、静置し、沈殿物を減圧乾燥し樹脂原料B1を得た。
樹脂原料B1の質量平均分子量は2600であった。またNMR測定から、ピペリジン誘導体に由来する式(1)に示すピペリジンユニットの含有量は0.1mol%であった。
質量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により以下の手順で測定した。樹脂原料B1をテトラヒドロフラン(THF)に溶解した溶液をポア径が0.3μmの耐溶剤性メンブランフィルターでろ過し、サンプル液(THF溶液)を得た。ウォーターズ社製のGPC装置150Cを用い、カラムは昭和電工(株)製A−801、802、803、804、805、806、807を連結した構成とし、標準ポリスチレン樹脂の検量線を用いた。
〔1―2.樹脂原料B2〜B19の製造例〕
ピペリジン誘導体及びこの誘導体と共重合させる共重合モノマーの種類、添加量及び分子量調整剤の添加量を表1に示すように変更したこと以外は樹脂原料B1の作成と同様にして、樹脂原料B2〜B19を作成した。樹脂原料B1と同様にしてピペリジンユニットの含有量、質量平均分子量を測定した結果を表1に示す。なお、表1中のモノマーA〜Hは、それぞれ以下の表2に示す化合物を表す。
ピペリジン誘導体及びこの誘導体と共重合させる共重合モノマーの種類、添加量及び分子量調整剤の添加量を表1に示すように変更したこと以外は樹脂原料B1の作成と同様にして、樹脂原料B2〜B19を作成した。樹脂原料B1と同様にしてピペリジンユニットの含有量、質量平均分子量を測定した結果を表1に示す。なお、表1中のモノマーA〜Hは、それぞれ以下の表2に示す化合物を表す。
〔2−1.複合粒子C1の製造例〕
2Lのガラス容器内に、球状シリカ粒子(扶桑化学工業(株)製、PL−1)50質量部を秤量し、水とイソプロピルアルコールの質量比で1:1の混合液300質量部中に懸濁した。これに表面処理剤としてビニルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM1003)15質量部を添加した。この懸濁液を攪拌下、35質量%の濃塩酸を3質量部添加した。1時間の攪拌を行い、ついで24時間静置し、ろ布により加圧ろ取した。得られたシリカケーキを120℃で48時間乾燥した。
2Lのガラス容器内に、球状シリカ粒子(扶桑化学工業(株)製、PL−1)50質量部を秤量し、水とイソプロピルアルコールの質量比で1:1の混合液300質量部中に懸濁した。これに表面処理剤としてビニルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM1003)15質量部を添加した。この懸濁液を攪拌下、35質量%の濃塩酸を3質量部添加した。1時間の攪拌を行い、ついで24時間静置し、ろ布により加圧ろ取した。得られたシリカケーキを120℃で48時間乾燥した。
上述の操作を繰返し行い、その結果得られた乾燥したシリカ1000質量部をエッジランナーに投入し、588N/cmの線荷重で5分間攪拌粉砕し、処理シリカ粒子を得た。ついで処理シリカ粒子50g、カーボンブラック粒子(三菱化学(株)製、#2650)200gをロッキングミルに投入し、30分間混合処理した。次いで乾燥器により80℃で60分間の乾燥を行い、複合粒子C1を得た。
〔2−2.複合粒子C2〜C7およびC14の製造例〕
球状シリカ粒子の種類、表面処理剤の添加量、カーボンブラックの種類、及び添加量を表3に示すように変更したこと以外は複合粒子C1の作成と同様にして、複合粒子C2〜C7及びC14を作成した。
球状シリカ粒子の種類、表面処理剤の添加量、カーボンブラックの種類、及び添加量を表3に示すように変更したこと以外は複合粒子C1の作成と同様にして、複合粒子C2〜C7及びC14を作成した。
〔2−3.複合粒子C8の製造例〕
エッジランナーにメソポーラスシリカ粒子(日本化成(株)製、メソピュアα)1000質量部を投入し、780N/cmの線荷重で30分間攪拌粉砕した。ついで表面処理剤としてメチルハイドロジェンポリシロキサン260質量部をエッジランナーを稼働させながら添加して30分間処理し、表面処理シリカ粒子を得た。表面処理シリカ粒子50質量部、カーボンブラック粒子(三菱化学(株)製、#260)200質量部をロッキングミルに投入に、30分間混合処理した。ついで乾燥器により80℃で60分間の乾燥を行い、複合粒子C8を得た。
エッジランナーにメソポーラスシリカ粒子(日本化成(株)製、メソピュアα)1000質量部を投入し、780N/cmの線荷重で30分間攪拌粉砕した。ついで表面処理剤としてメチルハイドロジェンポリシロキサン260質量部をエッジランナーを稼働させながら添加して30分間処理し、表面処理シリカ粒子を得た。表面処理シリカ粒子50質量部、カーボンブラック粒子(三菱化学(株)製、#260)200質量部をロッキングミルに投入に、30分間混合処理した。ついで乾燥器により80℃で60分間の乾燥を行い、複合粒子C8を得た。
〔2−4.複合粒子C9〜C13の製造例〕
メソポーラスシリカ粒子の種類、表面処理剤の添加量、カーボンブラックの種類及び添加量を表3に示すように変更したこと以外は複合粒子C8の作成と同様にして、複合粒子C9〜C13を作成した。
メソポーラスシリカ粒子の種類、表面処理剤の添加量、カーボンブラックの種類及び添加量を表3に示すように変更したこと以外は複合粒子C8の作成と同様にして、複合粒子C9〜C13を作成した。
〔3. 表面処理酸化チタン粒子1の製造例〕
針状ルチル型酸化チタン粒子(体積平均粒径15nm、縦:横=3:1、体積抵抗率2.3×1010Ω・cm)1000gに、表面処理剤としてイソブチルトリメトキシシラン110g及び溶媒としてトルエン3000gを配合してスラリーを調製した。このスラリーを、攪拌機で30分間混合した後、有効内容積の80%が平均粒子径0.8mmのガラスビーズで充填されたビスコミルに供給し、温度35±5℃で湿式解砕処理を行った。
針状ルチル型酸化チタン粒子(体積平均粒径15nm、縦:横=3:1、体積抵抗率2.3×1010Ω・cm)1000gに、表面処理剤としてイソブチルトリメトキシシラン110g及び溶媒としてトルエン3000gを配合してスラリーを調製した。このスラリーを、攪拌機で30分間混合した後、有効内容積の80%が平均粒子径0.8mmのガラスビーズで充填されたビスコミルに供給し、温度35±5℃で湿式解砕処理を行った。
湿式解砕処理して得たスラリーを、ニーダーを用いて減圧蒸留(バス温度:110℃、製品温度:30〜60℃、減圧度:約100Torr(約13.3kPa))によりトルエンを除去し、120℃で2時間、表面処理剤の焼付け処理を行った。焼付け処理した粒子を室温まで冷却した後、ピンミルを用いて粉砕して、表面処理酸化チタン粒子1を得た。
〔4−1.導電性弾性層を有するローラG1の製造例〕
直径6mm、長さ252.5mmのステンレス鋼製の棒に、熱硬化性接着剤「メタロックU−20」(商品名、(株)東洋化学研究所製)を塗布し、乾燥したものを導電性基体として使用した。エピクロルヒドリンゴム(EO(エチレンオキサイド)−EP(エピクロルヒドリン)−AGC(アリルグリシジルエーテル)三元共化合物、EO/EP/AGE=73mol%/23mol%/4mol%)100質量部に対して、表4に示す材料を加えて、50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練して、原料コンパウンドを調製した。この原料コンパウンドに、表5に示す材料を添加した。次いで20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練して、導電性弾性層用のコンパウンド1を得た。
直径6mm、長さ252.5mmのステンレス鋼製の棒に、熱硬化性接着剤「メタロックU−20」(商品名、(株)東洋化学研究所製)を塗布し、乾燥したものを導電性基体として使用した。エピクロルヒドリンゴム(EO(エチレンオキサイド)−EP(エピクロルヒドリン)−AGC(アリルグリシジルエーテル)三元共化合物、EO/EP/AGE=73mol%/23mol%/4mol%)100質量部に対して、表4に示す材料を加えて、50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練して、原料コンパウンドを調製した。この原料コンパウンドに、表5に示す材料を添加した。次いで20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練して、導電性弾性層用のコンパウンド1を得た。
上記導電性基体とともに、導電性弾性層用のコンパウンド1をクロスヘッド付き押出成型機に供給して導電性基体の外周部をコンパウンド1で被覆し、外径が約9mmのローラ形状になるように成型した。次いで、この成型体を電気オーブンの中、160℃で1時間加熱処理して、加硫及び接着剤の硬化を行った。ゴムの両端部を切断し、ゴムの基体の軸方向における長さを228mmとした後、外径が8.5mmのローラ形状になるように表面の研磨加工を行って、導電性基体上に導電性弾性層を形成して、導電性弾性層を有するローラG1(弾性ローラG1)を得た。なお、このローラのクラウン量(中央部の外径と中央部から両端部方向へ各90mm離れた位置の外径との差の平均値)は120μmであった。
〔4−2.導電性弾性層を有するローラG2の製造例〕
80℃に調節した密閉型ミキサーに、表6に示す材料を15分間混練した。次いで、20℃に調整した二本ロール機で、上述の混合物と、表7に示す材料とを5分間混合して導電性弾性層用のコンパウンド2を作製した。
80℃に調節した密閉型ミキサーに、表6に示す材料を15分間混練した。次いで、20℃に調整した二本ロール機で、上述の混合物と、表7に示す材料とを5分間混合して導電性弾性層用のコンパウンド2を作製した。
そして、導電性弾性層用のコンパウンド2を使用したこと以外は、導電性弾性層を有するローラG1の作製と同様にして、導電性弾性層を有するローラG2(弾性ローラG2)を作製した。
〔実施例1〕
[1.表面層塗布溶液の調製]
2Lのガラス容器内に、1000質量部のメチルエチルケトン、バインダーとして100質量部の樹脂原料B18、導電剤として複合粒子C2を25質量部入れて混合した。さらに表面処理酸化チタン粒子1を25質量部、変性ジメチルシリコーンオイル(商品名;SH28PA、東レ・ダウコーニング(株)製)0.4質量部、及び硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネート(旭化成(株)製、デュラネートTPB−100)18質量部を添加して混合し、混合液を作成した。
[1.表面層塗布溶液の調製]
2Lのガラス容器内に、1000質量部のメチルエチルケトン、バインダーとして100質量部の樹脂原料B18、導電剤として複合粒子C2を25質量部入れて混合した。さらに表面処理酸化チタン粒子1を25質量部、変性ジメチルシリコーンオイル(商品名;SH28PA、東レ・ダウコーニング(株)製)0.4質量部、及び硬化剤としてヘキサメチレンジイソシアネート(旭化成(株)製、デュラネートTPB−100)18質量部を添加して混合し、混合液を作成した。
内容量450mLのガラス瓶内に、前記混合液226gと共に、平均粒径0.8mmのガラスビーズ100gを入れ、ペイントシェーカー分散機を用いて12時間分散した。分散した後、平均粒子径10μmのアクリル樹脂粒子2質量部を添加した。その後1時間分散し、ガラスビーズを除去し、表面層用塗布溶液D1を得た。
[2.表面層の粘弾性測定]
表面層用塗布溶液D1を、金属板にポリテトラフルオロエチレン樹脂をコートした10cm角の金属板上に10mlキャストし、常温で30分間以上風乾した後、熱風循環乾燥機にて80℃で1時間、更に160℃で1時間加熱し、樹脂原料B18とヘキサメチレンジイソシアネートとの硬化反応を行い、表面層シートE1を作成した。硬化したサンプルから幅2mm、厚み0.1mm、長さ20mmの短冊状の小片を切り出した。この小片の動的粘弾性を、JIS K−7198 A法に記載の動的粘弾性測定法により、動的粘弾性測定装置(商品名:DVA−200、アイティー計測制御(株)製)を用い、振動周波数10Hz、歪み0.1%にて、昇温速度1℃/分で−50℃から150℃まで測定した。得られたデータから、低温時の特性を判定するため、温度15℃、相対湿度10%の損失正接(tanδ)を求めた。表面層シートE1のtanδは0.091であった。結果を表11に示す。
表面層用塗布溶液D1を、金属板にポリテトラフルオロエチレン樹脂をコートした10cm角の金属板上に10mlキャストし、常温で30分間以上風乾した後、熱風循環乾燥機にて80℃で1時間、更に160℃で1時間加熱し、樹脂原料B18とヘキサメチレンジイソシアネートとの硬化反応を行い、表面層シートE1を作成した。硬化したサンプルから幅2mm、厚み0.1mm、長さ20mmの短冊状の小片を切り出した。この小片の動的粘弾性を、JIS K−7198 A法に記載の動的粘弾性測定法により、動的粘弾性測定装置(商品名:DVA−200、アイティー計測制御(株)製)を用い、振動周波数10Hz、歪み0.1%にて、昇温速度1℃/分で−50℃から150℃まで測定した。得られたデータから、低温時の特性を判定するため、温度15℃、相対湿度10%の損失正接(tanδ)を求めた。表面層シートE1のtanδは0.091であった。結果を表11に示す。
[3.帯電ローラの作成]
前記弾性ローラG1を、その長手方向を鉛直方向にして、前記表面層塗布溶液D1中に浸漬してディッピング塗布した。浸漬時間は9秒間、引き上げ速度は初期速度が20mm/s、最終速度は2mm/s、その間は時間に対して直線的に速度を変化させた。得られた塗工物を常温で30分間以上風乾した後、熱風循環乾燥機にて80℃で1時間、更に160℃で1時間乾燥して、導電性弾性層上に10μmの厚みを有する表面層を形成した帯電ローラA1を得た。
前記弾性ローラG1を、その長手方向を鉛直方向にして、前記表面層塗布溶液D1中に浸漬してディッピング塗布した。浸漬時間は9秒間、引き上げ速度は初期速度が20mm/s、最終速度は2mm/s、その間は時間に対して直線的に速度を変化させた。得られた塗工物を常温で30分間以上風乾した後、熱風循環乾燥機にて80℃で1時間、更に160℃で1時間乾燥して、導電性弾性層上に10μmの厚みを有する表面層を形成した帯電ローラA1を得た。
表面層の厚みは、表面層からカミソリで小片を切り出し、厚み方向に現れた切断面において走査型電子顕微鏡を使用して測定した。表面層のピペリジンユニット含有量は、樹脂原料B18及び硬化剤の配合量から計算したところ1mol%であった。結果を表9に示す。
[4.複合粒子の観察]
樹脂中における複合粒子の分散状態を観察するために、表面層からカミソリで小片を切り出し、小片をミクロトームで切削することにより透過型電子顕微鏡(TEM)観察用の薄片を作製した。TEMにて複合粒子1000個について観察した。
樹脂中における複合粒子の分散状態を観察するために、表面層からカミソリで小片を切り出し、小片をミクロトームで切削することにより透過型電子顕微鏡(TEM)観察用の薄片を作製した。TEMにて複合粒子1000個について観察した。
複合粒子におけるシリカ粒子の表面のカーボンブラックによる被覆率は、複合粒子の断面像において、シリカ粒子の断面の外周距離(B)、およびカーボンブラックにより被覆されている部分のシリカ粒子の外周距離(A)を観察した。ついでA/B×100を計算した。複合粒子1000個に対し、同様に計算し、その算術平均値を被覆率とした。被覆率は69%であった。結果を表10に示す。
またTEM観察により、シリカ粒子の表面のうちカーボンブラックにより被覆されていない部分においては、樹脂による被覆が観察された。
また複合粒子におけるシリカ粒子およびカーボンブラック粒子の平均粒子径は、シリカ粒子およびカーボンブラック粒子それぞれの断面積を観察し、その断面積から円相当径を算出して粒子径とした。1000個の複合粒子についてこの観察を行い、シリカ粒子、カーボン粒子それぞれの平均粒子径を算出した。結果を表10に示す。
[5.帯電ローラの表面粗さ]
表面の十点平均粗さRzjisは、JIS B 0601−1994表面粗さの規格に基づき、表面粗さ測定器(商品名:SE−3500、(株)小坂研究所製)を用いて行った。Rzjisは、無作為に選ばれた帯電部材の表面6箇所において測定し、その平均値を採用した。このとき、カットオフ値は0.8mm、評価長さは8mm、カットオフフィルタをガウシアンフィルタとした。Rzjisは6.0μmであった。結果を表11に示す。
表面の十点平均粗さRzjisは、JIS B 0601−1994表面粗さの規格に基づき、表面粗さ測定器(商品名:SE−3500、(株)小坂研究所製)を用いて行った。Rzjisは、無作為に選ばれた帯電部材の表面6箇所において測定し、その平均値を採用した。このとき、カットオフ値は0.8mm、評価長さは8mm、カットオフフィルタをガウシアンフィルタとした。Rzjisは6.0μmであった。結果を表11に示す。
[6.帯電ローラの表面硬度]
表面硬度の測定は、温度15℃、相対湿度10%の環境に24時間放置した後に、帯電ローラの表面にMD−1型硬度計(高分子計器(株)製)の押針を当接して行った。表面硬度は73°であった。結果を表11に示す。
表面硬度の測定は、温度15℃、相対湿度10%の環境に24時間放置した後に、帯電ローラの表面にMD−1型硬度計(高分子計器(株)製)の押針を当接して行った。表面硬度は73°であった。結果を表11に示す。
[7.ポチ画像の評価]
(ポチ画像促進試験)
図4に示す電子写真装置として、電子写真装置(LBP5400(商品名)、キヤノン(株)製)を改造することにより、プロセススピードを200mm/sに設定し、高速化を図った装置を使用した。なお、図5示す構成を有するプロセスカートリッジとして、上記プリンター用のプロセスカートリッジ(ブラック用)を用いた。
(ポチ画像促進試験)
図4に示す電子写真装置として、電子写真装置(LBP5400(商品名)、キヤノン(株)製)を改造することにより、プロセススピードを200mm/sに設定し、高速化を図った装置を使用した。なお、図5示す構成を有するプロセスカートリッジとして、上記プリンター用のプロセスカートリッジ(ブラック用)を用いた。
上記プロセスカートリッジから付属の帯電ローラを取り外し、その代わりに帯電ローラA1をセットした。また、図6に示すように、帯電ローラは、感光体に対し、一端で4.9N、両端で合計9.8Nのバネによる押し圧力で当接させた。
電子写真装置を温度15℃、相対湿度10%の環境に24時間放置した後に、10枚の全黒画像を出力して電子写真装置の回転を停止させた後、また画像形成動作を再開するという動作を繰り返すことによって、1000枚の画像出力を行った。その後、1枚画像を出力して電子写真装置の回転を停止させた後、また画像形成動作を再開するという動作を繰り返し(印字率1%で間欠耐久)、10000枚の画像出力耐久試験を行った。
耐久試験中、2000枚目及び10000枚目の時点でハーフトーン画像を出力し、その画像からポチ画像の発生状態を評価した。上記の発生状態の評価は、以下に示す評価基準にて行った。
(ポチ画像の評価基準)
ランク1:ポチ画像は発生しない。
ランク2:ごく軽微なポチ画像の発生のみで、ほとんど確認できないレベルである。
ランク3:画像の一部にポチ画像の発生が認められるが、実用上問題ない。
ランク4:画像全体にポチ画像が発生し、著しく画像の品質が低下する。
ランク1:ポチ画像は発生しない。
ランク2:ごく軽微なポチ画像の発生のみで、ほとんど確認できないレベルである。
ランク3:画像の一部にポチ画像の発生が認められるが、実用上問題ない。
ランク4:画像全体にポチ画像が発生し、著しく画像の品質が低下する。
評価結果を表11に示す。帯電ローラA1のポチ画像は、耐久評価中は未発生であり、良好な画像を維持することができた。
[8.帯電ローラの電流値保持率]
汚れによる電流値の低下を電流値保持率として測定した。図3に示す電気抵抗測定用の機器を用いて帯電ローラの電流値保持率を測定した。
汚れによる電流値の低下を電流値保持率として測定した。図3に示す電気抵抗測定用の機器を用いて帯電ローラの電流値保持率を測定した。
具体的には、導電性基体1の両端を、荷重のかかった軸受け33により、感光体と同じ曲率の円柱形金属32に対して平行になるように当接させた。この状態で、モータ(不図示)により円柱形金属32を回転させて、当接した帯電ローラ5を従動回転させながら安定化電源34から帯電ローラ5に直流電圧−200Vを印加した。このときに流れる電流を電流計31で測定した。その際、導電性基体の一端にかかる荷重は各4.9Nとし、金属製の円柱形金属32の直径(φ)は30mm、回転速度は周速45mm/secとした。温度15℃、相対湿度10%の環境において、上述のポチ画像促進試験の前後で電流測定を行った。ポチ画像促進試験後の電流値をポチ画像促進試験前の電流値で除した値を電流値保持率とした。帯電ローラA1の電流値保持率は0.76であった。評価結果を表11に示す。
[9.Cセット起因の横線画像の評価]
電子写真装置(LBP5400(商品名)、キヤノン(株)製)のプロセスカートリッジから付属の帯電ローラを取り外し、感光体に当接した状態で帯電ローラA1をセットした。プロセスカートリッジを40℃、95%RHの環境に1ヶ月間放置した。次に、プロセスカートリッジを温度23℃、相対湿度55%の環境で6時間放置した後に、前記電子写真装置に装着し、同様の環境にてハーフトーン画像を出力した。出力した画像についてCセット起因の横線画像の評価を行った。評価の基準は以下の通りである。
電子写真装置(LBP5400(商品名)、キヤノン(株)製)のプロセスカートリッジから付属の帯電ローラを取り外し、感光体に当接した状態で帯電ローラA1をセットした。プロセスカートリッジを40℃、95%RHの環境に1ヶ月間放置した。次に、プロセスカートリッジを温度23℃、相対湿度55%の環境で6時間放置した後に、前記電子写真装置に装着し、同様の環境にてハーフトーン画像を出力した。出力した画像についてCセット起因の横線画像の評価を行った。評価の基準は以下の通りである。
(横線画像の評価基準)
ランク1:横線画像が発生しない。
ランク2:軽微な横線画像が認められるのみであり、帯電ローラのピッチでは確認できない。
ランク3:軽微な横線画像が認められるが、使用上問題のないレベルである。
ランク4:横線画像が目立ち、画質の低下が認められる。
ランク1:横線画像が発生しない。
ランク2:軽微な横線画像が認められるのみであり、帯電ローラのピッチでは確認できない。
ランク3:軽微な横線画像が認められるが、使用上問題のないレベルである。
ランク4:横線画像が目立ち、画質の低下が認められる。
評価結果を表11に示す。帯電ローラA1は、軽微な横線画像が認められるのみであり、帯電ローラのピッチの横線画像が発生しなかった。
[10.C変形量の測定]
Cセット起因の横線画像の評価用として感光体に1ヶ月間当接させた帯電ローラについて、当接部で最も変形している部分の半径r1と当接していない部分の半径r2(平均値)を計測し、その差(r2−r1)を変形量とした。具体的には、東京光電子工業(株)製の全自動ローラ測定装置を用い、帯電ローラの軸方向中央位置において、導電性基体を軸として帯電ローラを1°ずつ回転させながら、360カ所の半径を測定した。測定結果を表11に示す。帯電ローラA1の変形量は6μmであった。
Cセット起因の横線画像の評価用として感光体に1ヶ月間当接させた帯電ローラについて、当接部で最も変形している部分の半径r1と当接していない部分の半径r2(平均値)を計測し、その差(r2−r1)を変形量とした。具体的には、東京光電子工業(株)製の全自動ローラ測定装置を用い、帯電ローラの軸方向中央位置において、導電性基体を軸として帯電ローラを1°ずつ回転させながら、360カ所の半径を測定した。測定結果を表11に示す。帯電ローラA1の変形量は6μmであった。
〔実施例2〜27及び比較例1〕
樹脂原料及び複合粒子の種類と使用量、並びに、硬化剤及びアクリル樹脂粒子の使用量を表8に示すように変更したこと以外は表面層用塗布溶液D1の作成と同様にして、表面層用塗布溶液D2〜D28を作成した。また、表面層用塗布溶液の種類、及び弾性ローラの種類を表8に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして表面層シートE2〜E28、及び帯電ローラA2〜A28を作成した。各種評価は実施例1と同様に行った。評価結果を表9〜表11に示す。
樹脂原料及び複合粒子の種類と使用量、並びに、硬化剤及びアクリル樹脂粒子の使用量を表8に示すように変更したこと以外は表面層用塗布溶液D1の作成と同様にして、表面層用塗布溶液D2〜D28を作成した。また、表面層用塗布溶液の種類、及び弾性ローラの種類を表8に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして表面層シートE2〜E28、及び帯電ローラA2〜A28を作成した。各種評価は実施例1と同様に行った。評価結果を表9〜表11に示す。
〔比較例2〕
[1.シリカ粒子F1の作成]
エッジランナーにメソポーラスシリカ粒子(日本化成(株)製、メソピュアα、平均粒子径24nm)1000質量部を添加して588N/cmの線荷重で5分間攪拌した。ついで表面処理剤としてメチルハイドロジェンポリシロキサン260gをエッジランナーを稼働させながら添加し30分間攪拌してシリカ粒子F1を得た。
[1.シリカ粒子F1の作成]
エッジランナーにメソポーラスシリカ粒子(日本化成(株)製、メソピュアα、平均粒子径24nm)1000質量部を添加して588N/cmの線荷重で5分間攪拌した。ついで表面処理剤としてメチルハイドロジェンポリシロキサン260gをエッジランナーを稼働させながら添加し30分間攪拌してシリカ粒子F1を得た。
[2.表面層用塗布溶液の調製]
バインダーとして樹脂原料B1を100質量部、導電剤としてカーボンブラック(三菱化学(株)製、#52)を12質量部に変更すると共に、シリカ粒子F1を12質量部添加したこと以外は実施例1と同様にして表面層塗布用の混合液を作成した。次いで、実施例1と同様にしてペイントシェイカー分散機で分散を行い、表面層用塗布溶液D29を作成した。
バインダーとして樹脂原料B1を100質量部、導電剤としてカーボンブラック(三菱化学(株)製、#52)を12質量部に変更すると共に、シリカ粒子F1を12質量部添加したこと以外は実施例1と同様にして表面層塗布用の混合液を作成した。次いで、実施例1と同様にしてペイントシェイカー分散機で分散を行い、表面層用塗布溶液D29を作成した。
[3.帯電ローラA29及び表面層シートE29の作成]
弾性ローラG1に表面層用塗布溶液D29を塗布したこと以外は実施例1と同様にして帯電ローラA29を作成した。また表面層用塗布溶液D29を使用し、実施例1と同様にして表面層シートE29を作成した。各種評価は実施例1と同様に行った。評価結果を表9〜表11に示す。
弾性ローラG1に表面層用塗布溶液D29を塗布したこと以外は実施例1と同様にして帯電ローラA29を作成した。また表面層用塗布溶液D29を使用し、実施例1と同様にして表面層シートE29を作成した。各種評価は実施例1と同様に行った。評価結果を表9〜表11に示す。
〔比較例3〜14〕
表面層用塗布溶液を調製する際に、比較例3〜8ではシリカ粒子F1を使用せず、また比較例9〜14ではカーボンブラックを使用しなかった。これら以外は比較例2と同様にして表面層用塗布溶液D30〜D41、帯電ローラA30〜A41、表面層シートE30〜E41を作成し、評価した。評価結果を表9〜表11に示す。
表面層用塗布溶液を調製する際に、比較例3〜8ではシリカ粒子F1を使用せず、また比較例9〜14ではカーボンブラックを使用しなかった。これら以外は比較例2と同様にして表面層用塗布溶液D30〜D41、帯電ローラA30〜A41、表面層シートE30〜E41を作成し、評価した。評価結果を表9〜表11に示す。
〔評価結果のまとめ〕
帯電ローラA36〜A41は、ポチ画像促進試験前後で、その電流値が1未満であり、保持率は計測できなかった。また電子写真装置に投入しても、全面が帯電不良による画像が初期から発生し、ポチ画像、Cセット画像の評価は行えなかった。
帯電ローラA36〜A41は、ポチ画像促進試験前後で、その電流値が1未満であり、保持率は計測できなかった。また電子写真装置に投入しても、全面が帯電不良による画像が初期から発生し、ポチ画像、Cセット画像の評価は行えなかった。
表8及び表11より、複合粒子を添加した表面層シートでは、例えば表面層シートE1、E10、E15、E16、E25、E27で示されるように、ピペリジン樹脂中のピペリジンユニット量の増加に伴いtanδが増加していることが分かる。一方、複合粒子を添加せずにカーボンブラックを添加した表面層シート(表面層シートE30、E31、E32、E33、E34、E35)、複合粒子を添加せずにシリカ粒子を添加した表面層シート(E36、E37、E38、E39、E40、E41)ではピペリジン樹脂中のピペリジンユニットの増加に伴いtanδが減少していることが分かる。
1 導電性基体
2 導電性弾性層
3 表面層
4 電子写真感光体
5 帯電部材(帯電ローラ)
6 現像ローラ
7 転写材
8 転写ローラ
9 定着装置
10 クリーニング部材
11 レーザー光
13 帯電用電源
14 回収容器
21 中間層(第1の中間層)
22 第2の中間層
31 電流計
32 円柱形金属
33 軸受け
34 安定化電源
101 ピペリジン樹脂
102 カーボンブラック
103 シリカ粒子
104 シリカ粒子とピペリジン樹脂との直接接触領域
2 導電性弾性層
3 表面層
4 電子写真感光体
5 帯電部材(帯電ローラ)
6 現像ローラ
7 転写材
8 転写ローラ
9 定着装置
10 クリーニング部材
11 レーザー光
13 帯電用電源
14 回収容器
21 中間層(第1の中間層)
22 第2の中間層
31 電流計
32 円柱形金属
33 軸受け
34 安定化電源
101 ピペリジン樹脂
102 カーボンブラック
103 シリカ粒子
104 シリカ粒子とピペリジン樹脂との直接接触領域
Claims (8)
- 前記樹脂中における式(1)で示されるユニットの含有量が0.5mol%以上、10mol%以下である請求項1に記載の帯電部材。
- 前記シリカ粒子の表面の前記カーボンブラックによる被覆率が10%以上、95%以下である請求項1または2に記載の帯電部材。
- 前記シリカ粒子の表面の前記カーボンブラックによる被覆率が20%以上、80%以下である請求項3に記載の帯電部材。
- 前記シリカ粒子の平均二次粒子径が10nm以上、500nm以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の帯電部材。
- 前記シリカ粒子がメソポーラスシリカ粒子である請求項1〜5のいずれか一項に記載の帯電部材。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の帯電部材と被帯電体とが一体化され、かつ、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の帯電部材と、該帯電部材で帯電可能に配置されてなる被帯電体とを具備していることを特徴とする電子写真装置。
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-
2012
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CN110389502B (zh) * | 2018-04-20 | 2023-10-03 | 佳能株式会社 | 电子照相用构件、处理盒和电子照相设备 |
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