JP2020045475A - 水酸基含有メタクリル系重合体及びその製造方法 - Google Patents

水酸基含有メタクリル系重合体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的分子量の低いメタクリル系樹脂に制御された数の水酸基を導入する。【解決手段】水酸基含有メタクリル系重合体の製造方法であって、メタクリル酸メチル10〜50質量部、一般式(1)CH2=CR1CH2OH (1)(式中、R1は水素原子またはメチル基を表す)で表されるアリルアルコール系単量体50〜90質量部、および共重合可能なビニル系単量体0〜10質量部からなる単量体混合物を、重合温度138℃以上、全単量体の重合転化率を8〜50質量%で重合させる工程を含み、水酸基含有メタクリル系重合体の一分子鎖中の水酸基数が2.5個以下であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した数平均分子量が1万以下である、水酸基含有メタクリル系重合体の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、水酸基含有メタクリル系重合体及びその製造方法に関する。
メタクリル樹脂の機能性付与方法として、メタクリル酸メチルと異種モノマーとの共重合、メタクリル樹脂と機能性ポリマーや無機化合物との複合化が盛んに行われている。その手法として、比較的分子量の低いメタクリル系樹脂に水酸基を導入し、それを原料とした機能性樹脂合成が考えられる。しかしながら、水酸基を導入した低分子量メタクリル系樹脂の合成に関する報告例は少ないのが現状である。
メタクリル樹脂に水酸基の官能基を付与する方法として、ヒドロキシエチルメタクリレートやヒドロキシエチルアクリレートを共重合する事が知られている。しかし、同モノマーをラジカル重合法で共重合した場合、重合中のエステル交換反応の進行による架橋構造体が形成するために使用が制限されていた。
一方でアリルアルコールとメタクリル酸メチルの共重合体することにより水酸基を導入する事も知られている(特許文献1)。しかし、これら文献は、アリルアルコールの水酸基部位とメタクリル酸メチルのエステル部位でラクトン環を形成させ、耐熱樹脂として検討されており、分子量も高く、さらには、耐熱性を付与するために、アリルアルコールの共重合組成率が高いものであった(特許文献2)。
特開2004−346224 特許4158498
本発明は、比較的分子量の低いメタクリル系重合体に制御された数の水酸基を導入することを目的とする。
本発明者は、アリルアルコール系単量体とメタクリル酸メチルと任意成分である共重合可能なビニル系単量体を特定の組成かつ特定の温度で重合する事により、共重合体の一分子鎖中に導入される水酸基数を制御し、ゲル化の反応なく低分子量の共重合体が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の水酸基含有メタクリル系重合体及びその製造方法を提供するものである。
[1]
水酸基含有メタクリル系重合体の製造方法であって、メタクリル酸メチル10〜50質量部、一般式(1)
CH=CRCHOH (1)
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表す)
で表されるアリルアルコール系単量体50〜90質量部、および共重合可能なビニル系単量体0〜10質量部からなる単量体混合物を、重合温度138℃以上、全単量体の重合転化率を8〜50質量%で重合させる工程を含み、水酸基含有メタクリル系重合体の一分子鎖中の水酸基数が2.5個以下であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した数平均分子量が1万以下である、水酸基含有メタクリル系重合体の製造方法。
[2]
アリルアルコール系単量体がメタリルアルコールである事を特徴とする[1]に記載の水酸基含有メタクリル系重合体の製造方法。
[3]
分子鎖中にアリルアルコール系単量体単位を有し、かつ一分子鎖中の水酸基数が2.5個以下であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した数平均分子量が1万以下である、水酸基含有メタクリル系重合体。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
本発明の水酸基含有メタクリル系重合体の一分子鎖中の平均の水酸基数は、上限が2.5個、好ましくは2.25個、より好ましくは2個であり、下限が好ましくは1個、より好ましくは1.25個、さらに好ましくは1.5個である。
本発明の水酸基含有メタクリル系重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量(Mw)は、好ましくは4万以下、より好ましくは1500〜31500、さらに好ましくは3000〜24000である。
本発明の水酸基含有メタクリル系重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した数平均分子量(Mn)は、好ましくは1万以下、より好ましくは1000〜9000、さらに好ましくは1500〜8000である。
本発明の水酸基含有メタクリル系重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは1.5〜3.5、より好ましくは1.8〜3である。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる測定は、以下のようにして行うことができる。溶離液としてテトラヒドロフラン、カラムとして東ソー株式会社製のTSKgelSuperMultiporeHZM−Mの2本とSuperHZ4000を直列に繋いだものを用いる。分析装置として、示差屈折率検出器(RI検出器)を備えた東ソー株式会社製のHLC−8320(品番)を使用する。測定対象の水酸基含有メタクリル系重合体4mgをテトラヒドロフラン5mlに溶解させて、さらに0.1μmのフィルターでろ過して測定対象溶液を調製する。カラムオーブンの温度を40℃に設定し、溶離液流量0.35ml/分で、測定対象溶液20μlを注入して、クロマトグラムを測定する。
クロマトグラムは、測定対象溶液と溶離液との屈折率差に由来する電気信号値(強度Y)をリテンションタイムXに対してプロットしたチャートである。
本発明の水酸基含有メタクリル系重合体を製造するための単量体は、下記(i)と(ii)の単量体を必ず使用し、(iii)の単量体は任意成分であり、使用しても使用しなくてもよい。
(i)メタクリル酸メチルと、
(ii)一般式(1)で表される1種又は2種のアリルアルコール系単量体
(iii)上記(i)及び(ii)と共重合可能な少なくとも1種のビニル系単量体。
したがって、本発明の水酸基含有メタクリル系重合体は、「メタクリル酸メチル」と「一般式(1)のアリルアルコール系単量体」の2元又は3元共重合体、「メタクリル酸メチル」と「一般式(1)のアリルアルコール系単量体」と「これらと共重合可能なビニル系単量体」の3元以上共重合体を含む。
本発明の水酸基含有メタクリル系重合体を構成する各単量体単位の割合は、
(i)メタクリル酸メチル:好ましくは80〜99モル%、より好ましくは82〜98モル%、さらに好ましくは84〜97モル%、
(ii)一般式(1)で表されるアリルアルコール系単量体:好ましくは1〜10モル%、より好ましくは2〜9モル%、さらに好ましくは3〜8モル%、
(iii)上記(i)及び(ii)と共重合可能な少なくとも1種のビニル系単量体: 好ましくは0〜10モル%、より好ましくは0〜9モル%、さらに好ましくは0〜8モル%である。
本発明において、共重合に供される一般式(1)
CH=CRCHOH (1)
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表す)
で示されるアリルアルコール系単量体としては、アリルアルコール(Rが水素原子)、メタリルアルコール(Rがメチル基)が挙げられ、好ましくはメタリルアルコールである。
本発明の製造方法に用いられる共重合可能なビニル系単量体は、例えば、メタクリル酸エチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸8−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル、およびメタクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシルなどのメタクリル酸メチル以外のメタクリル酸アルキルエステル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルへキシルなどのアクリル酸アルキルエステル;アクリル酸フェニルなどのアクリル酸アリールエステル;アクリル酸シクロへキシル、アクリル酸ノルボルネニルなどのアクリル酸シクロアルキルエステル;スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル;アクリルアミド;メタクリルアミド;アクリロニトリル;メタクリロニトリル;などの一分子中に重合性の炭素−炭素二重結合を一つだけ有するビニル系単量体が挙げられる。
本発明の実施形態において、水酸基含有メタクリル系重合体は、メタクリル酸メチル10〜50質量部、一般式(1)
CH=CRCHOH (1)
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表す)
で表されるアリルアルコール系単量体50〜90質量部、および共重合可能なビニル系単量体0〜10質量部からなる単量体混合物を、重合開始剤の存在下に重合温度138℃以上で、全単量体の重合転化率を8〜50質量%で重合させることにより製造することができる。
本発明の製造方法の好ましい実施形態において、単量体の総量が100質量部のときに、
(i)メタクリル酸メチル10〜50質量部、好ましくは15〜45質量部、
(ii)アリルアルコール系単量体50〜90質量部、好ましくは55〜85質量部、
(iii)共重合可能なビニル系単量体0〜10質量部、好ましくは0〜9質量部
を使用する。
水酸基含有メタクリル系重合体は、生産性の観点から、ラジカル重合法において、重合温度、重合時間、連鎖移動剤の種類や量、重合開始剤の種類や量などを調整することによって、製造されたものが好ましい。本発明の水酸基含有メタクリル系重合体の重合形態は、バルク重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等、種々の方法で可能であるが、メタリルアルコールの水溶性を鑑み、バルク重合で行う事が好ましい。
本発明で用いられる重合開始剤は、反応性ラジカルを発生するものであれば特に限定されない。例えば、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエ−ト、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエ−ト、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、ベンゾイルパーオキシド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)が挙げられる。これらのうちt−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジ−t−ブチルパーオキサイド等が好ましい。かかる重合開始剤の1時間半減期温度は、好ましくは60〜140℃、より好ましくは80〜120℃である。また、水酸基含有メタクリル系重合体に含まれる各ポリマーの製造のために用いられる重合開始剤は、水素引抜き能が、好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下である。このような重合開始剤は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。重合開始剤の使用量は、重合反応に供される単量体100質量部に対して好ましくは0.0001〜0.02質量部、より好ましくは0.001〜0.01質量部、さらに好ましくは0.005〜0.007質量部である。
なお、水素引抜き能は重合開始剤製造業者の技術資料(例えば日本油脂株式会社技術資料「有機過酸化物の水素引抜き能と開始剤効率」(2003年4月作成))などによって知ることができる。また、α−メチルスチレンダイマーを使用したラジカルトラッピング法、即ちα−メチルスチレンダイマートラッピング法によって測定することができる。当該測定は、一般に、次のようにして行われる。まず、ラジカルトラッピング剤としてのα−メチルスチレンダイマーの共存下で重合開始剤を開裂させてラジカル断片を生成させる。生成したラジカル断片のうち、水素引抜き能が低いラジカル断片はα−メチルスチレンダイマーの二重結合に付加して捕捉される。一方、水素引抜き能が高いラジカル断片はシクロヘキサンから水素を引き抜き、シクロヘキシルラジカルを発生させ、該シクロヘキシルラジカルがα−メチルスチレンダイマーの二重結合に付加して捕捉され、シクロヘキサン捕捉生成物を生成する。そこで、シクロヘキサン、またはシクロヘキサン捕捉生成物を定量することで求められる、理論的なラジカル断片発生量に対する水素引抜き能が高いラジカル断片の割合(モル分率)を水素引抜き能とする。
本発明の製造方法において、必要に応じ連鎖移動剤を添加してもよい。
連鎖移動剤としては、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、エチレングリコールビスチオプロピオネート、ブタンジオールビスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオプロピオネート、ヘキサンジオールビスチオグリコレート、ヘキサンジオールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス−(β−チオプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネートなどのアルキルメルカプタン類;α−メチルスチレンダイマー;テルピノレンなどが挙げられる。これらのうちn−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタンなどの単官能アルキルメルカプタンが好ましい。これら連鎖移動剤は1種単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。かかる連鎖移動剤の使用量は重合反応に供される単量体100質量部に対して好ましくは0.1〜1質量部、より好ましくは0.15〜0.8質量部、さらに好ましくは0.2〜0.6質量部、最も好ましくは0.2〜0.5質量部である。また、該連鎖移動剤の使用量は、重合開始剤100質量部に対して好ましくは2500〜10000質量部、より好ましくは3000〜9000質量部、さらに好ましくは3500〜6000質量部である。
水酸基含有メタクリル系重合体の製造のためのラジカル重合法において溶液重合の場合に用いられる溶媒は、単量体および重合体を溶解できるものであれば制限されないが、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素が好ましい。これらの溶媒は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。溶媒の使用量は、反応液の粘度と生産性との観点から適宜設定できる。溶媒の使用量は、例えば、重合反応原料100質量部に対して、好ましくは100質量部以下、より好ましくは90質量部以下である。
重合温度は、好ましくは138℃以上、更に好ましくは150℃以上である。重合温度の上限は、180℃、好ましくは160℃である。重合温度が低い場合には、低分子量体を得る事が難しく、さらには一分子鎖中の平均の水酸基数が高くなる傾向にある。
重合反応の時間は好ましくは0.5〜4時間、より好ましくは0.75〜3時間、さらに好ましくは1〜2時間である。なお、連続流通式反応装置の場合は、かかる重合反応の時間は反応器における平均滞留時間である。重合反応時の温度および重合反応の時間が上記範囲にあると、一高分子鎖中に特定数の水酸基を有する水酸基含有メタクリル系重合体を高効率で生産できる。
水酸基含有メタクリル系重合体の製造のためのラジカル重合法における重合転化率は、好ましくは8〜50質量%、より好ましくは9〜45質量%、さらに好ましくは10〜40質量%である。重合転化率が上記の範囲にあることで、一高分子鎖中に特定数の水酸基を有する水酸基含有メタクリル系重合体を高効率で生産できる。
ラジカル重合は回分式反応装置を用いて行ってもよいが、生産性の観点から連続流通式反応装置を用いて行うことが好ましい。連続流通式反応では、例えば窒素雰囲気下などで重合反応原料(単量体、重合開始剤、連鎖移動剤などを含む混合液)を調製し、それを反応器に一定流量で供給し、該供給量に相当する流量で反応器内の液を抜き出す。反応器として、栓流に近い状態にすることができる管型反応器および/または完全混合に近い状態にすることができる槽型反応器を用いることができる。また、1基の反応器で連続流通式の重合を行ってもよいし、2基以上の反応器を繋いで連続流通式の重合を行ってもよい。本発明においては少なくとも1基は連続流通式の槽型反応器を採用することが好ましい。重合反応時における槽型反応器内の液量は、槽型反応器の容積に対して、好ましくは1/4〜3/4、より好ましくは1/3〜2/3である。反応器には通常、撹拌装置が取り付けられている。撹拌装置としては静的撹拌装置、動的撹拌装置を挙げることができる。動的撹拌装置としては、マックスブレンド式撹拌装置、中央に配した縦型回転軸の回りを回転する格子状の翼を有する撹拌装置、プロペラ式撹拌装置、スクリュー式撹拌装置などを挙げることができる。これらのうちでマックスブレンド式撹拌装置が均一混合性の点から好ましく用いられる。
重合終了後、必要に応じて、未反応単量体等の揮発分を除去する。除去方法は特に制限されないが、加熱脱揮が好ましい。脱揮法としては、平衡フラッシュ方式や断熱フラッシュ方式を挙げることができる。断熱フラッシュ方式による脱揮温度は、好ましくは110〜240℃、より好ましくは120〜230℃である。断熱フラッシュ方式で樹脂を加熱する時間は、好ましくは0.3〜5分間、より好ましくは0.4〜3分間、さらに好ましくは0.5〜2分間である。このような温度範囲および加熱時間で脱揮させると、着色の少ない水酸基含有メタクリル系重合体を得やすい。除去した未反応単量体は、回収して、再び重合反応に使用することができる。回収された単量体のイエロインデックスは回収操作時などに加えられる熱によって高くなっていることがある。回収された単量体は、適切な方法で精製して、イエロインデックスを小さくすることが好ましい。
反応液からの揮発分の除去は減圧脱揮を行ってもよい。減圧脱揮の温度は、好ましくは60〜90℃、より好ましくは70〜80℃である。減圧脱揮の減圧度は、好ましくは20×10Pa以上、より好ましくは10×10Pa以上である。減圧脱揮を行う時間は、好ましくは12〜36時間、より好ましくは16〜24時間である。
反応液からの水酸基含有メタクリル系重合体の分離は、n-ヘキサン等の水酸基含有メタクリル系重合体の溶解度が低い溶媒を加えて沈殿、ろ過後、溶媒と未反応単量体等の揮発分を回収してもよい。
本発明の水酸基含有メタクリル系重合体は、保存、運搬、または成形時の利便性を高めるために、ペレットなどの形態にすることができる。また、本発明の水酸基含有メタクリル系重合体を含む成形体を得るにあたり、成形は、複数回行なってもよい。例えば、本発明の水酸基含有メタクリル系重合体を成形してペレット状の成形体を得た後、かかるペレット状の成形体をさらに成形して所望の形状の成形体とすることができる。
本発明の水酸基含有メタクリル系重合体に、必要に応じて、酸化防止剤、熱劣化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、離型剤、高分子加工助剤、帯電防止剤、難燃剤、染顔料、光拡散剤、有機色素、艶消し剤、および蛍光体などの各種の添加剤を加えてもよい。このような各種の添加剤の配合量は、本発明の水酸基含有メタクリル系重合体に対して、好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは4質量%以下である。
各種の添加剤は、水酸基含有メタクリル系重合体を製造する際の重合反応液に添加してもよいし、重合反応により製造された水酸基含有メタクリル系重合体に添加してもよいし、成形体の製造時に添加してもよい。
酸化防止剤は、酸素存在下においてそれ単体で樹脂の酸化劣化防止に効果を有するものである。例えば、リン系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤などが挙げられる。これらの酸化防止剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。中でも、着色による光学特性の劣化防止効果の観点から、リン系酸化防止剤やヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましく、リン系酸化防止剤とヒンダードフェノール系酸化防止剤との併用がより好ましい。
リン系酸化防止剤とヒンダードフェノール系酸化防止剤とを併用する場合、リン系酸化防止剤の使用量:ヒンダードフェノール系酸化防止剤の使用量は、質量比で、1:5〜2:1が好ましく、1:2〜1:1がより好ましい。
リン系酸化防止剤としては、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト(ADEKA社製;商品名:アデカスタブHP−10)、トリス(2,4−ジt−ブチルフェニル)ホスファイト(BASF社製;商品名:IRGAFOS168)、3,9−ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノキシ)−2,4,8,10−テトラオキサー3,9−ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン(ADEKA社製;商品名:アデカスタブPEP−36)などが好ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(BASF社製;商品名IRGANOX1010)、オクタデシル−3−(3,5−ジt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(BASF社製;商品名IRGANOX1076)などが好ましい。
熱劣化防止剤は、実質上無酸素の状態下で高熱にさらされたときに生じるポリマーラジカルを捕捉することによって樹脂の熱劣化を防止できるものである。
該熱劣化防止剤としては、2−t−ブチル−6−(3’−t−ブチル−5’−メチル−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学社製;商品名スミライザーGM)、2,4−ジ−t−アミル−6−(3’,5’−ジ−t−アミル−2’−ヒドロキシ−α−メチルベンジル)フェニルアクリレート(住友化学社製;商品名スミライザーGS)などが好ましい。
紫外線吸収剤は、紫外線を吸収する能力を有する化合物であり、主に光エネルギーを熱エネルギーに変換する機能を有すると言われる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類、トリアジン類、ベンゾエート類、サリシレート類、シアノアクリレート類、蓚酸アニリド類、マロン酸エステル類、ホルムアミジン類などが挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
ベンゾトリアゾール類は紫外線被照による着色などの光学特性低下を抑制する効果が高いので、本発明のフィルムを光学用途に適用する場合に用いる紫外線吸収剤として好ましい。ベンゾトリアゾール類としては、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール(BASF社製;商品名TINUVIN329)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール(BASF社製;商品名TINUVIN234)、2,2‘−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−t−オクチルフェノール](ADEKA社製;LA−31)、2−(5−オクチルチオ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−tert−ブチル−4−メチルフェノールなどが好ましい。
また、トリアジン類の紫外線吸収剤としては、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ−3−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン(ADEKA社製;LA−F70)や、その類縁体であるヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤(BASF社製;TINUVIN477やTINUVIN460)、2,4−ジフェニル−6−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジンなどを挙げることができる。
さらに380〜400nmの波長の光を特に効果的に吸収したい場合は、国際公開第2011/089794号、国際公開第2012/124395号、特開2012−012476号公報、特開2013−023461号公報、特開2013−112790号公報、特開2013−194037号公報、特開2014−62228号公報、特開2014−88542号公報、および特開2014−88543号公報等に開示される複素環構造の配位子を有する金属錯体を紫外線吸収剤として用いることが好ましい。
光安定剤は、主に光による酸化で生成するラジカルを捕捉する機能を有すると言われる化合物である。好適な光安定剤としては、2,2,6,6−テトラアルキルピペリジン骨格を持つ化合物などのヒンダードアミン類が挙げられる。
滑剤としては、例えば、ステアリン酸、ベヘン酸、ステアロアミド酸、メチレンビスステアロアミド、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド、パラフィンワックス、ケトンワックス、オクチルアルコール、硬化油などが挙げられる。
離型剤としては、セチルアルコール、ステアリルアルコールなどの高級アルコール類;ステアリン酸モノグリセライド、ステアリン酸ジグリセライドなどのグリセリン高級脂肪酸エステルなどが挙げられる。本発明においては、離型剤として、高級アルコール類とグリセリン脂肪酸モノエステルとを併用することが好ましい。高級アルコール類とグリセリン脂肪酸モノエステルとを併用する場合、その割合は特に制限されないが、高級アルコール類の使用量:グリセリン脂肪酸モノエステルの使用量は、質量比で、2.5:1〜3.5:1が好ましく、2.8:1〜3.2:1がより好ましい。
帯電防止剤としては、ヘプチルスルホン酸ナトリウム、オクチルスルホン酸ナトリウム、ノニルスルホン酸ナトリウム、デシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸ナトリウム、セチルスルホン酸ナトリウム、オクタデシルスルホン酸ナトリウム、ジヘプチルスルホン酸ナトリウム、ヘプチルスルホン酸カリウム、オクチルスルホン酸カリウム、ノニルスルホン酸カリウム、デシルスルホン酸カリウム、ドデシルスルホン酸カリウム、セチルスルホン酸カリウム、オクタデシルスルホン酸カリウム、ジヘプチルスルホン酸カリウム、ヘプチルスルホン酸リチウム、オクチルスルホン酸リチウム、ノニルスルホン酸リチウム、デシルスルホン酸リチウム、ドデシルスルホン酸リチウム、セチルスルホン酸リチウム、オクタデシルスルホン酸リチウム、ジヘプチルスルホン酸リチウム等のアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。
難燃剤としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水和珪酸アルミニウム、水和珪酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等の水酸基または結晶水を有する金属水和物、ポリリン酸アミン、リン酸エステル等のリン酸化合物、シリコン化合物等が挙げられ、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリプロピルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリペンチルホスフェート、トリヘキシルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、ジメチルエチルホスフェート、メチルジブチルホスフェート、エチルジプロピルホスフェート、ヒドロキシフェニルジフェニルホスフェートなどのリン酸エステル系難燃剤が好ましい。
染顔料としては、パラレッド、ファイヤーレッド、ピラゾロンレッド、チオインジコレッド、ペリレンレッドなどの赤色有機顔料、としてシアニンブルー、インダンスレンブルーなどの青色有機顔料、としてシアニングリーン、ナフトールグリーンなどの緑色有機顔料が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
有機色素としては、紫外線を可視光線に変換する機能を有する化合物が好ましく用いられる。蛍光体としては、蛍光顔料、蛍光染料、蛍光白色染料、蛍光増白剤、蛍光漂白剤などが挙げられる。
光拡散剤や艶消し剤としては、ガラス微粒子、ポリシロキサン系架橋微粒子、架橋ポリマー微粒子、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどが挙げられる。本発明の共重合体は、酸発生剤を含まないことが好ましい。
本発明の水酸基含有メタクリル系重合体の用途としては、例えば広告塔、スタンド看板、袖看板、欄間看板、屋上看板などの看板部材;ショーケース、仕切板、店舗ディスプレイなどのディスプレイ部品;蛍光灯カバー、ムード照明カバー、ランプシェード、光天井、光壁、シャンデリアなどの照明部品;ペンダント、ミラーなどのインテリア部品、ドア、ドーム、安全窓ガラス、間仕切り、階段腰板、バルコニー腰板、レジャー用建築物の屋根などの建築用部品;航空機風防、パイロット用バイザー、オートバイ、モーターボート風防、バス用遮光版、自動車用サイドバイザー、リアバイザー、ヘッドウィング、ヘッドライトカバー、テールランプカバーなどの輸送機関部品;音響映像用銘板、ステレオカバー、テレビ用保護マスク、自動販売機ディスプレイカバーなどの電子機器部品;保育器、レントゲン部品などの医療機器部品;機械カバー、計器カバー、実験装置、定規、文字盤、観察窓などの機器関係部品;液晶保護板、導光板、導光フィルム、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、各種ディスプレイの前面板、拡散板などの光学関係部品;道路標識、案内板、カーブミラー、防音壁などの交通関係部品;自動車内装用表面材、携帯電話の表面材、マーキングフィルムなどのフィルム部材;洗濯機の天蓋材やコントロールパネル、炊飯ジャーの天面パネルなどの家電製品用部材;その他、温室、大型水槽、箱水槽、時計パネル、バスタブ、サニタリー、デスクマット、遊技部品、玩具、熔接時の顔面保護用マスクなどが挙げられる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
<重合転化率>
島津製作所社製ガスクロマトグラフ GC−14Aに、カラムとしてGL Sciences Inc.製 Inert CAP 1(df=0.4μm、I.D.=0.25mm、長さ=60m)を繋ぎ、インジェクション温度180℃、検出器温度180℃、カラム温度60℃で5分間保持、60℃から昇温速度10℃/分で200℃まで昇温して、200℃で10分間保持する条件にて測定し、その結果に基づいて重合転化率を算出した。
<各共重合単位の組成>
H−NMRスペクトルは、核磁気共鳴装置(Bruker社製 ULTRA SHIELD 400 PLUS)を用いて、分析したい試料10mgに対して重水素化溶媒として重水素化クロロホルムを1mL用い、室温、積算回数64回の条件にて測定し、3.3〜3.5ppmのピークがメタリルアルコール単位のヒドロキシメチル基のメチレン水素、3.6ppmのピークがメタクリル酸メチル単位のカルボン酸エステル(−COOCH)の水素と帰属し、スペクトルの積分比から各共重合単位の組成を計算した。
<分子量測定>
溶離液としてテトラヒドロフラン、カラムとして東ソー株式会社製のTSKgel SuperMultipore HZM−Mの2本とSuperHZ4000を直列に繋いだものを用いた。GPC装置として、示差屈折率検出器(RI検出器)を備えた東ソー株式会社製のHLC−8320(品番)を使用した。測定対象である重合体または共重合体または重合体組成物4mgをテトラヒドロフラン5mlに溶解させて試料溶液を作製した。カラムオーブンの温度を40℃に設定し、溶離液流量0.35ml/分で、試料溶液20μlを注入して、クロマトグラムを測定した。分子量が400〜5000000の範囲内にある標準ポリスチレン10点をGPCで測定し、保持時間と分子量との関係を示す検量線を作成した。この検量線に基づいて重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)を決定し、また分子量分布(Mw/Mn)を求めた。
<一分子鎖中のOH基数の算出>
ポリマー1分子鎖中に含まれる平均的な水酸基の数(水酸基数/1分子鎖)は、H−NMRおよびゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより以下の計算式で算出した
Figure 2020045475
X:H−NMR測定で求めたメタリルアルコールの組成(モル%)
Mn:ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで求めたポリマーの数平均分子量(g/モル)
まず、ポリマーのH−NMRスペクトルを測定し、3.3〜3.5ppmのピークがメタリルアルコール単位のヒドロキシメチル基のメチレン水素、3.6ppmのピークがメタクリル酸メチル単位のカルボン酸エステル(−COOCH)の水素と帰属し、スペクトルの積分比から各共重合単位の組成を計算した。
[実施例1]
充分乾燥させた撹拌装置付き耐圧容器に、30質量部のメタクリル酸メチル(MMA)、70質量部のメタリルアルコール(MALY)を仕込んだ。
耐圧容器を窒素ガスにて置換した後、撹拌しながら160℃に昇温した。0.014質量部のジ−t−ブチルパーオキサイド(PB−D;日本油脂製:パーブチルD)を該耐圧容器に添加し、重合を開始した。重合開始から4時間後に室温まで冷却して重合を停止した。得られた重合反応液はn−ヘキサンで再沈殿し、固形物を析出させた。析出固形物をろ別し、80℃で12時間以上減圧乾燥することにより、共重合体を得た。該共重合体のH−NMRを測定したところ、メタクリル酸メチルに由来する構造単位の含量は90.0モル%、メタリルアルコールに由来する構造単位の含量は10.0モル%であった。数平均分子量(Mn)が2,400、メタリルアルコールに由来する水酸基の数は共重合体1分子につき2.5個であった。重合転化率は14質量%であった。これら結果を表1に示す。
[実施例2、比較例1〜3]
メタクリル酸メチル、メタリルアルコールの仕込み組成、重合温度を変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い共重合体を得た。得られた共重合体の重合転化率、MALY共重合比率、数平均分子量(Mn)、一分子鎖中の平均水酸基数を測定した。これら結果を表1に記載する。
Figure 2020045475
本発明の方法により得られる水酸基含有メタクリル系重合体は、反応性の水酸基を1分子鎖中に平均2.5個以下含むため、イソシアネート基、カルボキシ基、水酸基、アルデヒド基、エステル、ハロゲン化アシル等を1分子中に2個有する2官能化合物との間の重縮合反応または重付加反応により共重合体(またはブロック共重合体)を与える。本発明の方法により得られる水酸基含有メタクリル系重合体の分子量、水酸基の数及び2官能化合物を適切に選択することで得られる共重合体は、耐熱性、耐候性、機械物性、光学特性を自由に付与することができるので、メタクリル樹脂の一般的な用途、例えば広告塔、スタンド看板、袖看板、欄間看板、屋上看板などの看板部材;ショーケース、仕切板、店舗ディスプレイなどのディスプレイ部品;蛍光灯カバー、ムード照明カバー、ランプシェード、光天井、光壁、シャンデリアなどの照明部品;ペンダント、ミラーなどのインテリア部品、ドア、ドーム、安全窓ガラス、間仕切り、階段腰板、バルコニー腰板、レジャー用建築物の屋根などの建築用部品;航空機風防、パイロット用バイザー、オートバイ、モーターボート風防、バス用遮光版、自動車用サイドバイザー、リアバイザー、ヘッドウィング、ヘッドライトカバー、テールランプカバーなどの輸送機関部品;音響映像用銘板、ステレオカバー、テレビ用保護マスク、自動販売機ディスプレイカバーなどの電子機器部品;保育器、レントゲン部品などの医療機器部品;機械カバー、計器カバー、実験装置、定規、文字盤、観察窓などの機器関係部品;液晶保護板、導光板、導光フィルム、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズ、各種ディスプレイの前面板、拡散板などの光学関係部品;道路標識、案内板、カーブミラー、防音壁などの交通関係部品;自動車内装用表面材、携帯電話の表面材、マーキングフィルムなどのフィルム部材;洗濯機の天蓋材やコントロールパネル、炊飯ジャーの天面パネルなどの家電製品用部材;その他、温室、大型水槽、箱水槽、時計パネル、バスタブ、サニタリー、デスクマット、遊技部品、玩具、熔接時の顔面保護用マスクなどの用途に用いることができる。

Claims (3)

  1. 水酸基含有メタクリル系重合体の製造方法であって、メタクリル酸メチル10〜50質量部、一般式(1)
    CH=CRCHOH (1)
    (式中、Rは水素原子またはメチル基を表す)
    で表されるアリルアルコール系単量体50〜90質量部、および共重合可能なビニル系単量体0〜10質量部からなる単量体混合物を、重合温度138℃以上、全単量体の重合転化率を8〜50質量%で重合させる工程を含み、水酸基含有メタクリル系重合体の一分子鎖中の水酸基数が2.5個以下であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した数平均分子量が1万以下である、水酸基含有メタクリル系重合体の製造方法。
  2. アリルアルコール系単量体がメタリルアルコールである事を特徴とする請求項1に記載の水酸基含有メタクリル系重合体の製造方法。
  3. 分子鎖中にアリルアルコール系単量体単位を有し、かつ一分子鎖中の水酸基数が2.5個以下であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した数平均分子量が1万以下である、水酸基含有メタクリル系重合体。
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