JP5057775B2 - 樹脂成形体、樹脂成形体の製造方法、及びその用途 - Google Patents

樹脂成形体、樹脂成形体の製造方法、及びその用途 Download PDF

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Description

本発明は、光重合性組成物を光硬化してなる樹脂成形体に関し、特に、シート状もしくはフィルム状の樹脂成形体であって、光学特性、熱特性、機械特性に優れた樹脂成形体であり、とりわけ、高精細なフレキシブルディスプレイ用のプラスチック基板として有用である樹脂成形体に関するものである。
従来、ディスプレイ用の基板としてはガラスを基板とするものが多く使われてきた。例えば、液晶ディスプレイや有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイでは厚さ0.3〜1.1mm程度のガラス基板が汎用されている。近年、軽量薄型化の観点から、また、フレキシブルディスプレイの製造を目的に、プラスチック製の基板も使用され始めている。実際、液晶ディスプレイにポリカーボネートやポリエーテルスルホンが基板として使用された経緯もある。この様なプラスチック基板には、光線透過率や複屈折などの光学性能はもとより、耐熱性や曲げ強度などの熱機械特性、吸水率や比重、及び耐薬品、耐溶剤性などの高度な加工適性が要求される。
これらの諸特性を満足するために、熱可塑性あるいは熱硬化性を問わず数多くの樹脂が提案されている。近年の提案の中には、特定の光重合性組成物を光硬化して得られる成形体も見受けられる。例えば、2官能の(メタ)アクリレートと分子内に2個以上のチオール基を有するメルカプト化合物とを含有する重合性組成物を用いることにより、複屈折が小さい樹脂成形体が得られることが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、2官能の(メタ)アクリレート、分子内に2個以上のチオール基を有するメルカプト化合物、及び単官能の(メタ)アクリレートとを含有する重合性組成物を用いることにより、耐衝撃性に優れた樹脂成形体が得られることが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。また、3官能以上の脂肪族(メタ)アクリレート化合物を75wt%以上含有する重合性組成物を用いることにより、耐熱性が高く、複屈折が小さい樹脂成形体が得られることが開示されている(例えば、特許文献3参照。)。また、2官能の脂肪族(メタ)アクリレート化合物と3官能以上の(メタ)アクリレート化合物とを含有する重合性組成物を用いることにより、耐熱性が高く、線膨張係数が小さい成形体が得られることが開示されている(例えば、特許文献4参照。)。
特開平9−152510号公報 特開平11−222508号公報 特開2002−302517号公報 特開2003−292545号公報
しかしながら、これらの開示技術をもってしても諸特性のバランスが取れているとは言いがたく、特に、樹脂成形体の耐熱性とフレキシブル性の両方を満足させることは至難の業である。
一般的に、ディスプレイの製造工程において、プラスチック基板は150℃以上に加熱されるのであるが、耐熱性を重視して高度な架橋構造を形成する樹脂組成物を使用して樹脂成形体を製造すると曲げた時に割れやすくなり、逆に、フレキシブル性を重視して低架橋構造を形成する樹脂組成物を使用して樹脂成形体を製造すると耐熱性の不足から高性能なディスプレイを製造することができないといった問題がある。
上記特許文献1〜4に開示される技術では、高度な架橋構造を有するため耐熱性や剛性は満足するものであるが、プラスチック本来のフレキシブル性が失われ、ガラスと同等の耐屈曲性しか得られないものであった。
そこで、本発明ではこのような背景下において、フレキシブルディスプレイに好適な樹脂成形体、即ち、樹脂成形体の耐熱性を満足させるのに充分な硬さと、曲げたときにも割れないといった耐屈曲性を満足させるのに充分なフレキシブル性の両方を満足させる樹脂成形体を提供することを目的とするものであり、更には、ロール状に形成された樹脂成形体の製造方法を提供することを目的とするものである。
しかるに、本発明者らが上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、下記成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含有してなり、成分(A)〜(C)の合計に対して、成分(A)の配合割合が2040重量%であり、成分(B)の配合割合が30〜50重量%であり、成分(C)の配合割合が20〜40重量%である光重合性組成物[I]を光硬化して得られる厚さ50〜300μmの樹脂成形体であって、次の3つの条件を満たす樹脂成形体が、上記目的に合致することを見出し、本発明を完成した。
(A)脂環構造を有する単官能(メタ)アクリレート系化合物
(B)脂環構造を有する2〜6官能ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(但し、下記一般式(I)で表される化合物(I)を除く。)
Figure 0005057775
(式中、R1は水素原子またはメチル基、dは1または2であって、dが2のときは一方または両方のR1がメチル基であり、Aはジオールまたはトリオール残基、Dは2価または3価の非置換または置換された炭化水素基、Gは式:−(CH2CH2O)g−(式中gは1〜4の整数を示す)で表される(ポリ)エチレンオキサイド基、式:−[(CH2CH(CH3)O]h−(式中hは1〜4の整数を示す)で表される(ポリ)プロピレンオキサイド基または式:−(CH2CH2O)j[(CH2CH(CH3)O]k−(式中jおよびkはそれぞれ1〜3の整数であってjとkの合計が2〜4である)で表される(ポリ)エチレンオキサイドプロピレンオキサイド基、R2は水素原子またはアルキル基、eは1または2、そしてfは3または4を示す。)
(C)脂環構造を有する官能(メタ)アクリレート系化合物
(D)光重合開始剤
1.ガラス転移温度が200℃以上であること。
2.30℃における曲げ弾性率が3.0〜4.5GPaであること。
3.JIS K 5600−5−1:1999の直径10mmの円筒形を用いたマンドレル法の耐屈曲試験(折り曲げ時間2秒、サンプルサイズ100mm×50mm)を行った時に割れないこと。
本発明の樹脂成形体は、同じ試験片を用いて30℃で繰り返し測定される曲げ弾性率において、初回の曲げ弾性率をa1、1000回目の曲げ弾性率をa1000とした場合に、下記式(1)を満足することが基板の耐久性の点でより好ましい。
|a1−a1000|/a1≦0.03 ・・・(1)
更に、本発明の樹脂成形体は、30℃における曲げ弾性率をa、100℃における曲げ弾性率をb、200℃における曲げ弾性率をcとした場合、下記式(2)及び(3)を満足することが基板の耐熱性の点でより好ましい。
|a−b|/a≦0.3 ・・・(2)
|a−c|/a≦0.8 ・・・(3)
本発明に用いられる光重合性組成物[I]は、下記成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含有してなることが基板の耐熱性とフレキシブル性の両立の点で好ましい
更に本発明の光重合性組成物[I]は、下記一般式(4)、(5)から選ばれる少なくとも1種以上のフェノール系化合物を含有することが基板の劣化防止の点で好ましい。
Figure 0005057775
(式中、R1、R2は、同じでも異なってもよく、それぞれ炭素数1〜18のアルキレン基を示し、R3は炭素数1又は2の炭化水素基又は硫黄原子を示し、R4、R5は、同じでも異なってもよく、それぞれ炭素数1〜10のアルキル基を示し、nは2以上の整数を示す(但し、R3が硫黄原子の場合、nは2を示す。)。)
Figure 0005057775
(式中、R6は炭素数1〜2のアルキレン基、R7は炭素数1〜8のアルキレン基を示し、R8、R9は、同じでも異なってもよく、それぞれ炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
光重合性組成物[I]の粘度は、23℃において100〜1000mPa・sであることが好ましい。
樹脂成形体における(メタ)アクリロイル基の反応率は、80%以上であることが好ましい。
本発明の樹脂成形体においては、更に、次の5つの要件を満たすことが好ましい。
1.光線透過率が90%以上であること。
2.樹脂成形体のリタデーションが2nm以下であること。
3.JIS B 0601:2001における表面粗さRaが100nm以下であること。
4.JIS K 5600−5−4:1999における表面硬度が3H以上であること。
5.飽和吸水率が2%以下であること。
また更に、大気中200℃で2時間加熱した後のb値が2以下である樹脂成形体であることが耐熱性の点で好ましい。
本発明の樹脂成形体は、光重合性組成物[I]を支持フィルム間で連続的に光成形した後、ロール状に巻き取ること、更には、光重合性組成物[I]を支持フィルム間で連続的に光成形した後、支持フィルムから剥離し、赤外線照射により連続的に熱処理し、ロール状に巻き取ることにより製造することが連続成形を効率よく行うことができる点で好ましい。
また、本発明は、該樹脂成形体の少なくとも片面に、厚さ5〜500nmの酸化珪素を主成分とするガスバリア膜が成膜されてなるガスバリア性フィルムに関する。
ガスバリア性フィルムのガスバリア膜上に、更にウレタン(メタ)アクリレート系化合物を含有してなるハードコート膜が成膜されていることが好ましい。
更に、該ガスバリア性フィルムの少なくとも片面に透明導電膜が成膜されてなる透明導電性フィルムに関する。
また、本発明は、該ガスバリア性フィルムまたは該透明導電性フィルムを用いた液晶ディスプレイまたは有機EL素子用基板などのディスプレイ用基板に関するものである。
本発明によれば、光学特性と熱特性、機械特性に優れ、特に優れた耐屈曲性を有し、ディスプレイ用のフレキシブル基板に適した樹脂成形体を容易に製造することができる。また、幅広長尺なロール状の樹脂成形体を得ることができる。これらの樹脂成形体は、優れた耐屈曲性、高い耐熱性、及び適度な曲げ弾性率を有するため、ガスバリア性に優れたガスバリア膜や導電性に優れた導電膜の積層が容易であり、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ用の基板として好適である。
以下、本発明につき詳細に説明する。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートの総称である。
本発明の樹脂成形体は、光重合性組成物[I]を光硬化して得られる厚さ50〜300μmで、ガラス転移温度が200℃以上、30℃における曲げ弾性率が3.0〜4.5GPa、かつJIS K 5600−5−1:1999の直径10mmの円筒形を用いたマンドレル法の耐屈曲試験(折り曲げ時間2秒、サンプルサイズ100mm×50mm)を行った時に割れないことを特徴とするものである。
本発明では、樹脂成形体の厚さは、通常の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの基板として用いられる程度の厚さのものを対象とするものである。
そして、樹脂成形体の厚さは、プラスチック基板のフレキシブル性に直接影響し、厚さが上限値を超えると、フレキシブル性が失われ、成形体をロール化することも困難になり、逆に、下限値未満では、ディスプレイの支持体としての機能に乏しくなる。厚さのより好ましい範囲は60〜260μm、更に好ましくは70〜230μm、特に好ましくは80〜210μmである。
次にガラス転移温度について説明する。
数年前までアクティブディスプレイ製造における工程温度は250℃を超えていたが、近年、デバイス化温度は低温化されつつある。しかし、シリコン半導体の結晶化や電極形成は、200℃以上の温度で実施しないと性能が確保されていないのも現状である。ガラス転移温度が200℃未満では、表示デバイスにうねりや反りなどの変形が生じる恐れがある。そのため樹脂成形体のガラス転移温度は200℃以上であることが好ましく、より好ましくは250℃以上、更に好ましくは270℃以上である。ガラス転移温度が下限値未満の場合は、基板の耐熱性不足により、製造工程中に基板が変形する。尚、樹脂成形体の上限値としてはフレキシブル性の点から400℃である。
かかるガラス転移温度を上記範囲に調整するに当たっては、例えば、後述のように、成分(A)、(B)及び(C)の種類や配合量を適宜コントロールしたり、(メタ)アクリロイル基の反応率を制御したりする方法が挙げられる。
更に、曲げ弾性率に関して説明する。
デバイス化工程において、あるいは最終デバイスにおいて、樹脂成形体には種々の応力がかかる。高精細かつ高信頼性を有する表示デバイスにおいて、樹脂成形体はこれらの応力に打ち勝ち、変形しないことが求められる。例えば、ガスバリア膜や導電膜、あるいはTFTアレイの膜応力に負けて変形することは回避されなければならない。そのため、曲げ弾性率は3.0〜4.5GPaであり、より好ましくは3.2〜3.9GPa、更に好ましくは3.3〜3.8GPaである。曲げ弾性率が下限値未満では、樹脂成形体の靱性不足のため、成膜工程や表示デバイス製造工程でたわみやうねりが生じ、均一なガスバリア性や導電性を確保できない。逆に、曲げ弾性率が上限値を超えると、樹脂成形体や表示デバイスのフレキシブル性が失われ、成形体のロール化も困難になる。
かかる曲げ弾性率を上記範囲に調整するに当たっては、例えば、後述のように、成分(A)、(B)及び(C)の種類や配合量を適宜コントロールしたり、(メタ)アクリロイル基の反応率を制御したりする方法が挙げられる。
次に、耐屈曲性に関して説明する。
当然の事ながら、フレキシブルディスプレイは、折り曲げたりして使用されることが想定されるため、耐屈曲試験において割れてはならないといった耐屈曲性が求められる。耐屈曲性の評価として、JIS K 5600−5−1:1999に基いてマンドレル試験により確認するのが好適である。マンドレル試験では、一般に直径2、3、4、5、6、8、10、12、16、25、32mmの棒に基板を巻き付けて割れないかどうかを評価する。直径10mmの棒に巻き付けて割れなければ、例えば、現在の携帯電話の表示デバイス(約30mm長)を完全に丸めることができる。耐屈曲性は樹脂成形体の厚さに依存するが、例えば、0.2mm厚の場合、マンドレル試験における割れない直径の範囲は2〜10mm、より好ましくは3〜10mm、更に好ましくは4〜10mmである。直径が下限値未満の棒に巻き付けても割れない場合は支持体としての機能に劣ることとなり、逆に、直径上限値を超える棒に巻き付けて割れる場合にはフレキシブル性に欠けることとなる。
かかる耐屈曲性を上記範囲に調整するに当たっては、例えば、後述のように、成分(A)、(B)及び(C)の種類や配合量を適宜コントロールしたり、(メタ)アクリロイル基の反応率を制御したりする方法が挙げられる。
更に、本発明の樹脂成形体は、同じ試験片を用いて30℃で繰り返し測定される曲げ弾性率において、初回の曲げ弾性率をa1、1000回目の曲げ弾性率をa1000とした場合
に、下記式(1)を満足することが基板の耐久性の点で好ましい。
|a1−a1000|/a1≦0.03 ・・・(1)
|a1−a1000|/a1が大きすぎると、ガスバリア膜や導電膜の成膜を初めとして、デバイス化工程で基板に繰り返し応力がかかったとき、あるいは、フレキシブルディスプレイを繰り返し曲げたときに、基板が劣化して割れやすくなったり、ガスバリア性や導電性が低下する可能性がある。|a1−a1000|/a1の好ましい範囲は、0.02以下、より好ましくは0.015以下、更に好ましくは0.01以下である。
かかる|a1−a1000|/a1を上記範囲に調整するに当たっては、例えば、後述のように、成分(A)、(B)及び(C)の種類や配合量を適宜コントロールしたり、(メタ)アクリロイル基の反応率を制御したりする方法が挙げられる。
また本発明の樹脂成形体は、30℃における曲げ弾性率をa、100℃における曲げ弾性率をb、200℃における曲げ弾性率をcとした場合、下記式(2)及び(3)を満足するのが好ましい。
|a−b|/a≦0.3 ・・・(2)
|a−c|/a≦0.8 ・・・(3)
|a−b|/aが大きすぎたり、|a−c|/aが大きすぎたりすると、ガスバリア膜や導電膜の成膜するときやデバイス作成の際に、高温の工程でうねりや反りが生じ、ガスバリア性や導電性が低下する傾向がある。|a−b|/aの好ましい範囲は、0.2以下、より好ましくは0.15以下、更に好ましくは0.1以下である。なお、|a−b|/aの下限値としては通常0.01であり、小さすぎるとフレキシブル性に劣る傾向がある。|a−c|/aの好ましい範囲は、0.7以下、より好ましくは0.6以下、更に好ましくは0.5以下である。なお、|a−c|/aの下限値としては通常0.1であり、小さすぎるとフレキシブル性に劣る傾向がある。
かかる|a−b|/aや|a−c|/aを上記範囲に調整するに当たっては、例えば、後述のように、成分(A)、(B)及び(C)の種類や配合量を適宜コントロールしたり、(メタ)アクリロイル基の反応率を制御したりする方法が挙げられる。
本発明で対象となる樹脂成形体は、通常、光硬化重合により得られるアクリル系樹脂であり、下記(A)〜(C)を含むアクリル系モノマーを重合して得られる樹脂成形体である。この場合、例えば、成分(A)、(B)及び(C)の種類や配合量を適宜コントロールしたり、(メタ)アクリロイル基の反応率を制御したり、樹脂成形体の厚さを制御したりすることにより上記各諸物性を調整することができる。中でも、樹脂成形体を構成する光重合性組成物の組成配合を調整することにより行うことが好ましい。
即ち、本発明の樹脂成形体は、下記成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含有してなる光重合性組成物[I]を光硬化して得られるものであることが耐熱性とフレキシブル性の両立の点で好ましい。
(A)脂環構造を有する単官能(メタ)アクリレート系化合物
(B)脂環構造を有する2〜6官能ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(但し、上記一般式(I)で表される化合物(I)を除く。)
(C)脂環構造を有する官能(メタ)アクリレート系化合物
(D)光重合開始剤
脂環構造を有する単官能(メタ)アクリレート系化合物(A)は、分子内に(メタ)アクリロイル基を1個含有する(メタ)アクリレート系化合物である。単官能であるため、架橋密度を低くする効果があり、曲げ弾性率を低減し、耐屈曲性向上に有用である。また分子全体に占める脂環骨格部分の比率が高くなるため、吸水率低減にも効果がある。
脂環構造を有する多官能ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)は、分子内に(メタ)アクリロイル基を2〜6個含有するウレタン(メタ)アクリレート系化合物である。多官能であるため、硬化速度が向上し、生産性良く樹脂成形体を得ることができる。また、光硬化により架橋樹脂を形成し、耐熱性の高い樹脂成形体を得ることができる。通常、多官能になるほど、樹脂成形体の曲げ弾性率は増大してフレキシブル性は失われ、本願でいう耐屈曲性や耐衝撃性が低下してもろくなるが、脂環構造を有する2〜6官能ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)は分子内にウレタン基を有し、得られる樹脂成形体は水素結合により、適度な靱性を有し、もろくならないため、高度な架橋構造を有していながら、耐屈曲性や耐衝撃性などの機械強度に優れたフレキシブルな樹脂成形体を得ることができる。成分(B)の官能基数は2〜6官能のアクリレートである。一般的に、2〜6能の(メタ)アクリレート系化合物は重合時の収縮が大きく、発生する内部応力により、硬化物が成形型内でひび割れしたり、脱型時に破損してしまうなど樹脂成形体を得ることが困難であったが、本発明で用いる光重合性組成物[I]においては、ウレタン基により内部応力に対する強度(割れにくさ)が向上するため、歩留まり良く樹脂成形体を得ることができる。更に、脂環骨格を有するため、吸水率低減にも効果がある。
脂環構造を有する官能(メタ)アクリレート系化合物(C)も、多官能の(メタ)アクリレート系化合物であるため、高耐熱性の樹脂成形体を与える。上記成分(B)のウレタン(メタ)アクリレート系化合物よりも耐熱性向上の効果は大きいが、この単量体のみでは、あまりにもガラスライクな架橋樹脂となるためもろくなる。上記成分(A)の単官能(メタ)アクリレート系化合物や上記成分(B)のウレタン(メタ)アクリレート系化合物と特定の割合で共重合させることにより、耐熱性とフレキシブル性が両立した樹脂成形体を得ることができる。
脂環構造を有する官能(メタ)アクリレート系化合物(C)の官能基数が過剰に多いと、耐熱性とフレキシブル性のバランスがくずれるため、成分(C)は2官能であり、中でもメタクリレートであることがより好ましい。また、成分(C)も脂環構造を有しており、この脂環構造も樹脂成形体の吸水率を低減する。エステル基やウレタン基は吸水率低減には必ずしも好ましくないが、硬化物の内部に脂環構造を導入することにより、十分に吸水率を低減することができる。また、多官能になるほど光硬化工程における硬化収縮が増大するが、バルキーな脂環構造は収縮の低減に大きく寄与し、成形性を高めることができる。
成分(A)の配合割合は、成分(A)〜(C)の合計に対して、2040重量%であり、より好ましくは25〜35重量%である。成分(A)が少なすぎると、耐屈曲性が劣る傾向がある。逆に、多すぎると、硬化速度が低下し、また、樹脂成形体の耐熱性が低下する傾向がある。成分(B)の配合割合は、成分(A)〜(C)の合計に対して、30〜50重量%であり、より好ましくは35〜45重量%、更に好ましくは37〜43重量%である。成分(B)が少なすぎると、表面硬度や耐衝撃性などの機械特性に劣る傾向があり、逆に、成分(B)が多すぎると、吸水率が増加する傾向がある。成分(C)の配合割合は、成分(A)〜(C)の合計に対して、20〜40重量%であり、より好ましくは25〜35重量%、更に好ましくは28〜32重量%である。成分(C)が少なすぎると、耐熱性が低下し、多すぎると耐屈曲性に劣る傾向がある。
上記脂環構造を有する単官能(メタ)アクリレート系化合物(A)の具体例としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、tert−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリシクロデシル(メタ)アクリレート、トリシクロデシルオキシメチル(メタ)アクリレート、トリシクロデシルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシメチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ノルボニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、1種または2種併用して用いられる。これらの中でも、重合速度の観点からアクリレートが好ましく、より好ましくは、樹脂の低吸水率化の点から、トリシクロデシルアクリレート、イソボルニルアクリレートである。
上記脂環構造を有する2〜6官能ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B)は、例えば、脂環構造を有するポリイソシアネート系化合物と、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物を、必要に応じてジブチルチンジラウレートなどの触媒を用いて反応させることにより得ることができる。
脂環構造を有するポリイソシアネート系化合物の具体例としては、例えば、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナトメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、ノルボルナンイソシアナトメチル、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)プロパン、イソホロンジイソシアネートの3量体化合物などが挙げられる。
水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物の具体例としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
脂環構造を有するポリイソシアネート系化合物と、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物との反応により得られる多官能ウレタン(メタ)アクリレート系化合物は、2種以上混合して用いても良い。これらの反応物の中では、硬化速度の点からアクリレートが好ましく、耐熱性とフレキシブル性の両立の観点から2〜6官能であり、表面硬度の点から、下記式(6)〜(9)で表される脂環構造を有する2〜6官能のウレタンアクリレートが特に好ましい。
Figure 0005057775
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Figure 0005057775
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上記脂環構造を有する官能(メタ)アクリレート系化合物(C)(但し、(B)を除く。)としては、例えば、ビス(ヒドロキシ)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン=ジ(メタ)アクリレート、ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン=ジ(メタ)アクリレート、ビス(ヒドロキシ)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン=アクリレートメタクリレート、ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン=アクリレートメタクリレート、ビス(ヒドロキシ)ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカン=ジ(メタ)アクリレート、ビス(ヒドロキシメチル)ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカン=ジ(メタ)アクリレート、ビス(ヒドロキシ)ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカン=アクリレートメタクリレート、ビス(ヒドロキシメチル)ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカン=アクリレートメタクリレート、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロイルオキシ)シクロヘキシル]プロパン、2,2−ビス[4−(β−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)シクロヘキシル]プロパン、1,3−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス((メタ)アクリロイルオキシエチルオキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス((メタ)アクリロイルオキシエチルオキシメチル)シクロヘキサンなどの2官能(メタ)アクリレートがあげられ、1種または2種併用して用いられる。これらの中でも、フレキシブル性の点から2官能(メタ)アクリレートが好ましく、耐熱性の点から2官能メタクリレートがより好ましい。更に光学性能の点からビス(ヒドロキシ)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン=ジメタクリレート、ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン=ジメタクリレートが最も好ましい。
更に、上記光重合開始剤(D)としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホシフィンオキシド等が挙げられる。これらの中でも、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドなどのラジカル開裂型の光重合開始剤が好ましい。これらの光重合開始剤は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
光重合開始剤(D)の配合量は、特に限定されないが、成分(A)、成分(B)、及び成分(C)の合計100重量部に対して、0.1〜5重量部、更には0.2〜4重量部、特には0.3〜3重量部であることが好ましい。配合量が多すぎると、樹脂成形体のリタデーションが増大し、また400nmにおける光線透過率が低下(黄変)する傾向にある。一方、少なすぎると重合速度が低下し、重合が十分に進行しないおそれがある。
かくして本発明で用いられる光重合性組成物[I]が得られるが、かかる光重合性組成物[I]は、更に下記一般式(4)、(5)から選ばれる少なくとも1種以上のフェノール系化合物を含有することが樹脂成形体の色相向上の点で好ましい。
Figure 0005057775
(式中、R1、R2は、同じでも異なってもよく、それぞれ炭素数1〜18のアルキレン基を示し、R3は炭素数1又は2の炭化水素基又は硫黄原子を示し、R4、R5は、同じでも異なってもよく、それぞれ炭素数1〜10のアルキル基を示し、nは2以上の整数を示す(但し、R3が硫黄原子の場合、nは2を示す。)。)
Figure 0005057775
(式中、R6は炭素数1〜2のアルキレン基、R7は炭素数1〜8のアルキレン基を示し、R8、R9は、同じでも異なってもよく、それぞれ炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
かかるフェノール系化合物は、酸化防止剤としての機能を有し、デバイス化での高温工程中において、基板の色変化や機械強度の低下などの劣化を防ぐのに有用である。かかるフェノール系化合物の具体例としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−s−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、n−オクタデシル−β−(4'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、2,6−ジ−t−ブチル−4−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3',5'−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、4,4−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、4,4'−ジ−チオビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4'−トリ−チオビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N'−ヘキサメチレンビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロキシヒドロシンナミド、N,N'−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、カルシウム(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)モノエチルフォスフォネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジーt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、トリス(3,5−ジーt−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス−2[3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]エチルイソシアネート、テトラキス[メチレン−3−(3',
5'−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスファイト−ジエチルエステル等の化合物が挙げられ、これらの化合物は、単独または二種以上併用してもよい。これらの中でも、上記一般式(4)、(5)において、R4、R5、R8、R9が、分岐のアルキル基であることが好ましく、特にはtert−ブチル基であることが好ましい。具体例としては、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、テトラキス[メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンが好ましく、とりわけ下式(10)で示されるテトラキス[メチレン−3−(3',5'−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンが、色相を抑制する効果が大きくなる点から特に好ましい。
Figure 0005057775
かかるフェノール系化合物の配合割合は、光重合性組成物[I]全体に対して0.01〜2重量%であることが好ましく、特には0.1〜0.5重量%であることが好ましい。かかる配合割合が少なすぎると色相悪化抑制効果が得難く、逆に多すぎると、硬化物の他の性能、特に機械強度や光線透過率等の低下を招く傾向があり好ましくない。
本発明においては、本発明の樹脂成形体の物性を損なわない範囲で、少量の補助成分を含んでいても良い。例えば、成分(A)、(B)及び(C)以外のエチレン性不飽和結合を有する単量体、重合禁止剤、熱重合開始剤、紫外線吸収剤、消泡剤、レべリング剤、ブルーイング剤、染顔料、フィラーなどがある。
成分(A)、(B)及び(C)以外のエチレン性不飽和結合を有する単量体としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、ウンデシレノキシアクリレート、ウンデシレノキシポリエチレングリコールアクリレート、ベヘニルアクリレート、オクトキシポリエチレングリコールアクリレート、ステアリルアクリレート、イソステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、メトキシジエチレングリコールメタクリレート、ポリエチレングリコールメタクリレート、ポリプロピレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、イソステアリルメタクリレート、オクトキシポリエチレングリコールメタクリレート、ステアリルメタクリレート、ウンデシレノキシメタクリレート、ウンデシレノキシポリエチレングリコールメタクリレートなどの脂環式でない単官能(メタ)アクリレート系化合物、エチレングリコールジ(メタ)アクリレレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール以上のポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ1,3−ジ(メタ)アクリロキシプロパン、 トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートモノウンデシレートなどの多官能(メタ)アクリレート系化合物、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどの(メタ)アクリル酸誘導体が挙げられる。
熱重合開始剤としては、公知の化合物を用いることができる。例えば、ハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド、ジt−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)等のパーオキシエステル、ベンゾイルパーオキシド等のジアシルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート等のパーオキシカーボネート、パーオキシケタール、ケトンパーオキサイド等の過酸化物が挙げられる。
本発明の光重合性組成物[I]は、23℃における粘度が100〜1000mPa・sであることが好ましく、より好ましくは200〜900mPa・s、更に好ましくは300〜800mPa・sである。粘度が低すぎると、成形工程において未重合の単量体が残存しやすく、逆に、高すぎると、バッチ式の注型成形する時には型に注入しづらく、連続成形する時には流動ムラにより厚みふれが生じる傾向があり好ましくない。かかる粘度に調整する方法としては、成分(A)、(B)及び(C)の種類や配合量を適宜コントロールすればよく、具体的には、多官能ウレタン(メタ)アクリレート系化合物を増やすと粘度を高く調整することができ、単官能(メタ)アクリレート系化合物を増やすと粘度を低くすることができ、これを種々組み合わせて上記範囲とすることができる。
かくして本発明で用いる光重合性組成物[I]が得られる。
次に、かかる光重合性組成物[I]を用いた本発明の樹脂成形体の製造方法について説明する。
本発明における樹脂成形体の製造方法としては、上記光重合性組成物[I]を、波長200〜400nmの紫外線を用いて、照射光量20J/cm2以下で光硬化することが好ましい。照射光量のより好ましい範囲は1〜10J/cm2、更に好ましくは2〜5J/cm2である。照射光量が多すぎると生産性に劣る傾向がある。紫外線の照度は、10〜5000mW/cm2が好ましく、より好ましくは100〜1000mW/cm2である。照度が小さすぎると樹脂成形体の内部まで十分に硬化しない傾向がある。逆に、照度が大きすぎると重合が暴走しリタデーションが増大する傾向がある。紫外線は、複数回に分割して照射すると、リタデーションがより小さい樹脂成形体が得られることとなり好ましい。例えば、1回目に全照射量の1/100〜1/10程度を照射し、2回目以降に必要残量を照射する方法が挙げられる。紫外線源としては、例えば、メタルハライドランプ、高圧水銀灯ランプ、無電極水銀ランプ等が挙げられる。本発明で得られた樹脂成形体は、より重合度の向上のため、あるいは応力ひずみ開放のために熱処理してもよく、100℃以上、特には150〜200℃で熱処理することが好ましい。
一般的に、光成形はバッチ式で行われる。すなわち、厚さ制御のためのスペーサーを介して、2枚の透明ガラスを対向させた型を作製し、そのキャビティに光重合性組成物[I]を注入し、活性エネルギー線を照射して硬化させ、脱型することにより行われる。
本発明の光成形法は、特に限定されずバッチ式でもよいが、特には長尺幅広なフィルムロールが得られる点で、連続成形法がより好ましい。
連続成形の手法としては、公知の手法を用いることができる。以下、本発明の連続光成形法に関して説明する。
まず、本発明の光重合性組成物[I]は、ダイコーターなどの吐出機から、移送される下部支持フィルム上に供給される。その上に、下部支持フィルムと同速度で同一方向に移送される上部支持フィルムを積層する。次いで、光重合性組成物[I]に紫外線などの活性エネルギー線を照射して硬化を行い、連続的に樹脂成形体が製造される。得られた樹脂成形体は、支持フィルムごとロールに巻き取っても良いし、両支持フィルムを剥離してから巻き取っても良い。支持フィルムごと巻き取った場合は、デバイス化の前に支持フィルムを剥離して使用する。通常、上記支持フィルムには、厚さ50〜500μmで、少なくとも片側のフィルムが透明でかつ平滑なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどが用いられる。上下の支持フィルムは同じでも異なっていても良いが、下部支持フィルムは組成物や上部支持フィルムの重量に耐えるため、200μm以上の厚さであることが好ましい。
本発明における連続光成形法においては、両面の支持フィルムが除去された樹脂成形体を、赤外線を用いて連続的に熱処理することも好ましい。熱処理を行う目的は、十分に重合反応を行い、樹脂成形体の物性を向上、かつ安定化させるためである。赤外線を用いる理由は、連続処理が可能であること以外に、エネルギー効率よく短時間で樹脂成形体を加熱できることと、樹脂成形体の内部も十分に加熱できることなどが挙げられるからである。
本発明の樹脂成形体の吸収波長域である1〜5μmの赤外線が、樹脂成形体の熱処理に有効である。赤外線波長(最大エネルギーの波長)の好ましい範囲は2〜4μm、より好ましくは2〜3μmである。波長が短すぎると、赤外線が樹脂成形体を透過してしまうため加熱が不十分であり、長すぎると樹脂成形体表面で吸収され、内部が加熱されない傾向がある。赤外線の照射時間は10秒〜10分が好ましく、より好ましくは20秒〜5分、更に好ましくは30秒〜2分である。赤外線により連続的に熱処理された樹脂成形体は、そのままロールに巻き取っても良いし、保護フィルムを少なくとも片面に貼付してから巻き取っても良い。
かくして本発明においては、樹脂成形体の(メタ)アクリロイル基の反応率が80%以上であることが耐熱性の点で好ましい。反応率の好ましい範囲は85%以上、より好ましくは90%以上であり、上限としては99%である。反応率が小さすぎると、高温でのデバイス化工程時に変形しやすいばかりでなく、耐熱性や屈曲性など、樹脂本来の持つ性能が発揮されない傾向にある。
かくして樹脂成形体が得られるわけであるが、本発明においては、かかる樹脂成形体が次の5つの要件を満たすことが好ましい。
1.光線透過率が90%以上であること。
2.樹脂成形体のリタデーションが2nm以下であること。
3.JIS B 0601:2001における表面粗さRaが100nm以下であること。
4.JIS K 5600−5−4:1999における表面硬度が3H以上であること。
5.飽和吸水率が2%以下であること。
ここでいう光線透過率とは、JIS K 7105:1981における全光線透過率である。全光線透過率が小さすぎると、表示デバイスの輝度を確保できない傾向がある。通常、樹脂は紫外線領域に近い400nm付近の光を吸収するが、本発明の樹脂成形体はこの400nmにおいても90%以上の光線透過率を有する。全光線透過率のより好ましい範囲は、91%以上、特に好ましくは92%以上であり、上限としては96%である。全光線透過率を満足させる手法としては、光重合性組成物[I]を構成する(メタ)アクリレート系単量体が、芳香環、ハロゲン、及び硫黄などの原子及び原子団を含まないことである。これらの原子及び原子団は、樹脂成形体を高屈折率化もしくは低屈折率化するため好ましくない。光線透過率は基板の屈折率が高いほど表面反射が増大するため低下する。また屈折率が低すぎると、基板上に積層されるガスバリア層や透明導電層などとの界面反射が増大する。屈折率のより好ましい範囲は1.49〜1.54、特に好ましくは1.50〜1.52である。
樹脂成形体のリタデーションは、特に液晶ディスプレイで問題となる。リタデーションが大きすぎると、基板を透過する偏光がその偏光特性を維持できないため、画像の精細性が低下する傾向にある。リタデーションは、より好ましくは1.5nm以下、特に好ましくは1nm以下である。リタデーションを満足させる手法としては、光成形に供される光重合性組成物[I]の粘度の適正化、硬化収縮率の低減、及び光重合開始剤量の適正化などが挙げられる。粘度の適正化や硬化収縮の低減は、前述したとおり、成分(A)、(B)及び(C)の種類や配合量を適宜コントロールすることなどにより達成される。
なお、本発明でいうリタデーションとは、基板として用いるために切断した樹脂成形体の全表面を対象としたものである。
樹脂成形体の表面粗さは、ディスプレイの高精細性や、特に、有機ELディスプレイにおける寿命に影響する。たとえ樹脂成形体表面に、ガスバリア膜や導電膜が成膜されても、成形体表面の平滑性が重要であることに変わりはない。樹脂成形体の表面粗さRaが大きすぎると、精細性や寿命が低下する傾向にあり好ましくない。表面粗さの好ましい範囲は50nm以下、より好ましくは20nm以下である。表面粗さを満足するためには、例えば、連続式の光成形においては、使用される両面支持フィルムに十分平滑なフィルムを用いるなどの手法が挙げられる。
表面硬度は、樹脂成形体をディスプレイ用の基板として加工する場合や搬送する場合に重要となる。すなわち、加工に際して基板表面は、種々の搬送ジグ、固定ジグ、あるいは合紙と擦れる。鉛筆硬度が小さすぎるとこすれ傷が表示品位を低下させたり、有機ELディスプレイの寿命を低下させることとなり好ましくない。鉛筆硬度の好ましい範囲は4H以上である。表面硬度を満足する手法としては、前述したとおり、成分(A)、(B)及び(C)の種類や配合量を適宜コントロールすることなどが挙げられる。
吸水率は、ガスバリア膜や導電膜の成膜性に影響する。一般的に、SiO2やITOなどの無機膜は真空化で蒸着されるが、吸水率が、大きすぎると揮発ガスの影響で、膜質が低下する傾向がある。吸水率の好ましい範囲は1.5%以下、より好ましくは1%以下である。本発明における吸水率とは、23℃の水に1日以上浸せきした時の飽和吸水率である。吸水率を満足する手法としては、前述したとおり、成分(A)、(B)及び(C)の種類や配合量を適宜コントロールすることなどが挙げられる。
本発明の樹脂成形体は、加熱した時の黄変が少ないことを特徴とする。具体的には、大気中200℃で2時間加熱した後のb値が2以下であることを特徴とする。この試験におけるb値の好ましい範囲は1.5以下、より好ましくは1.0以下である。b値が大きすぎると、デバイス化工程において樹脂成形体の黄色度が増大し、正常な色彩を表示できなくなる傾向がある。この耐黄変性を満足する手法としては、前述したとおり、適切なフェノール系化合物などの酸化防止剤を適量配合することや、光重合開始剤を適量配合することなどが挙げられる。
本発明の樹脂成形体には、さらにガスバリア膜を形成し、ガスバリア性フィルムとすることができる。ここでいうガスバリア膜とは、酸素や水分を遮断する膜である。ガスバリア膜は、樹脂成形体の少なくとも片面に形成されればよいが、片面のみでは、反りが発生する傾向にあり、特には樹脂成形体の両面に形成することが好ましい。ガスバリア膜としては酸化珪素膜、または、酸化珪素を主成分とする金属酸化物膜が好ましい。成膜の手法は特に限定されないが、蒸着やスパッタなどのドライコート法が好ましい。
ガスバリア膜の膜厚は5〜500nmが好ましく、より好ましくは10〜100nm、更に好ましくは15〜50nmである。膜厚が薄すぎると、ガスバリア性が十分でなく、逆に、厚すぎると、フィルムを曲げた際にクラックが入りやすくなる傾向にある。
ガスバリアの能力としては、好ましくは、酸素透過率が1cc/day・atm・m2以下、より好ましくは0.5cc/day・atm・m2以下、更に好ましくは0.3cc/day・atm・m2以下である。酸素透過率が大きすぎると、液晶や有機EL素子の信頼性が低下する傾向にある。
本発明においては、上記ガスバリア膜面上に、さらにウレタン(メタ)アクリレート系化合物を含有してなるハードコート膜が成膜されてなることが好ましい。ウレタン(メタ)アクリレート系化合物を含有してなるハードコート膜は、基板の表面硬度を向上させるだけではなく、ガスバリア膜に生じやすいクラックを防止してガスバリア性を向上させる。
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物を含有してなるハードコート膜は、市販のウレタン(メタ)アクリレート系化合物を含有してなるハードコート剤を、ガスバリア膜上にスピンコートやディップコートし、紫外線硬化することにより形成される。コート膜の膜厚は、好ましくは0.1〜10μm、より好ましくは0.5〜5μm、さらに好ましくは1〜2μmである。かかる膜厚が厚すぎると基板に反りが発生する傾向にあり、薄すぎると耐擦傷性が不十分となる傾向にある。更に、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物を含有してなるハードコート剤にはウレタン(メタ)アクリレート系化合物以外の(メタ)アクリレート系化合物や界面活性剤などの添加剤が配合されていてもよい。かかる(メタ)アクリレート系化合物としては、例えばエポキシ(メタ)アクリレートや多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、本発明の樹脂成形体を用いて得られるガスバリア性フィルムには、その少なくとも片面に透明導電膜を成膜し、透明導電性フィルムとすることができる。透明導電膜としては、インジウムとスズの酸化物であるITO膜が好ましい。膜厚は100〜5000Å、より好ましくは500〜4000Å、更に好ましくは1000〜3000Åである。かかる膜厚が厚すぎると基板に反りが発生する傾向にあり、薄すぎると導電性が不十分となる傾向にある。
さらに、表面抵抗値としては、50Ω/□以下が好ましく、より好ましくは30Ω/□以下、更に好ましくは20Ω/□以下である。かかる表面抵抗値が大きすぎると導電性が不足する傾向にある。なお、表面抵抗値の下限としては通常1Ω/□である。
かくして上記の樹脂成形体、樹脂成形体を用いて得られるガスバリア性フィルム、さらには透明導電性フィルムを用いて、ディスプレイ用のプラスチック基板とすることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
(1)ガラス転移温度
長さ20mm×幅5mm×厚さ0.2mmの試験片を用いて、レオロジ社製動的粘弾性装置「DVE−V4型 FTレオスペクトラー」の引っ張りモードを用いて、周波数10Hz、昇温速度3℃/分、歪0.025%で測定を行なった。得られた複素弾性率実数部(貯蔵弾性率)に対する虚数部(損失弾性率)の比(tanδ)を求め、このtanδの最大ピーク温度をガラス転移温度Tgとした。
(2)曲げ弾性率
長さ30mm×幅3mmの試験片を23℃50%RHの環境下で48時間放置した後、レオロジー社製「FT−レオスペクトラ DVE−V4」で曲げ弾性率を測定した。測定に際しては、支点間距離20mm、試験速度1.1mm/秒、たわみ4mmに調整した。
繰り返し曲げ弾性率を測定する場合は、初期の曲げ弾性率を測定した試験片を用いて、同条件での測定を1000回繰り返した。
100℃及び200℃で曲げ弾性率を測定する場合は、初期(30℃)の曲げ弾性率を測定した試験片を用いて、100℃で測定した後、同じ試験片を用いて200℃でも測定した。
(3)耐屈曲性
サンプルサイズ100mm×50mmの試験片を23℃、50%RHの環境下で48時間放置した後、JIS K 5600−5−1:1999 円筒形マンドレル法による耐屈曲性の試験(タイプ1の試験装置でマンドレルの直径10mm、折り曲げ時間2秒、23℃50%環境下で試験、)を、試験片の長手方向で行い、かかる試験においても割れないものを○、割れたものを×とした。
(4)粘度
芝浦システム社製B型粘度計「ビスメトロンVS−A1」を用いて、23℃、回転数60rpm(No.3回転子)で測定した。
(5)(メタ)アクリロイル基の反応率
長さ50mm×幅50mmの試験片を凍結粉砕した後、BRUKER・BIOSPIN社製 「AVANCE DPX−400」で、固体NMRプローブを用いて測定した。観測核は13C、回転数は5000Hz、室温で測定した。重合していない(メタ)アクリロイル基中のカルボニル炭素は高磁場側(166ppm)に、重合したカルボニル炭素は低磁場側(176ppm)に検出される。これらのピーク面積比より反応率を算出した。
(6)全光線透過率
長さ50mm×幅50mmの試験片を3枚用意し、日本電色社ヘイズメーター「NDH−2000」で、全光線透過率を測定し、3枚の平均値を算出した。
(7)リタデーション
オーク社製複屈折測定装置にて25℃で測定した。
(8)表面粗さ
JIS B 0601:2001に準じて、東京精密社製「サーフコム570A」を用いて、樹脂成形体両面のRaを測定した(カットオフ:0.8μm、測定長:1mm)。
(9)表面硬度
JIS K 5600−5−4:1999に準じて鉛筆硬度を測定した。
(10)吸水率
100mm×100mmの試験片を用いて、23℃、7日間水浸漬した後の飽和吸水率を測定した。
(11)b値
長さ50mm×幅50mmの試験片を2枚用意し、200℃の熱風乾燥機中に2時間放置し、取り出した後放冷し、日本電色社製色差計Σ90で、透過測定モードによりb値を測定し、2枚の平均値を算出した。
(12)屈折率
アタゴ社アッベ屈折率計RX−2000(NaD線)にて23℃で測定した。
(13)酸素透過率
直径105mmの試験片を用いて、オキシトラン社製の酸素モコン測定器にて、23℃、80%RHの条件下で測定した。
(14)表面抵抗値
150mm角の試験片を用いて、三菱化学社製の4端子法抵抗測定器(ロレスターMP)を用いて測定した。
(15)うねり
幅300mm×長さ300mmの導電性フィルムを平坦なxyステージ上に設置し、23℃、50%RHの環境下で、フィルム表面の高さをレーザー変位計((株)キーエンス製、レーザーフォーカス変位計LT)を用いて、10mmきざみ縦30点×横30点の計900点を測定した(測定の始点と終点は端部から5mm内側の位置である)。測定値の最大値―最小値をもって、うねりとした。
<実施例1>
[イソホロン構造を有する6官能ウレタンアクリレート(IP6AA)の合成]
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備えた4つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート53.34g(0.24モル)、ペンタエリスリトールトリアクリレート143.19g(0.48モル)、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.02g、ジブチルスズジラウレート0.02g、メチルエチルケトン500gを仕込み、60℃で3時間反応させ、残存イソシアネート基が0.3%となった時点で反応を終了し、溶剤を留去してウレタンアクリレート(IP6AA)を得た。
[光重合性組成物[I]の調製]
トリシクロデシルアクリレート30部(日立化成工業社製FA−513A)、ウレタンアクリレート(IP6AA)50部、ビス(ヒドロキシメチル)トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン=ジメタクリレート(新中村化学社製「DCP」)(A)20部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバスペシャリティケミカルズ社製「Irgacure184」)1部、テトラキス[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(チバスペシャリティケミカルズ社製「Irganox1010」)0.1部を、60℃にて均一になるまで撹拌した後、10μmのフィルターで濾過して光重合性組成物[I]を得た。この組成物の粘度は表1に示される通りである。
[樹脂成形体の作製]
光重合性組成物[I]を、ダイコーターから、1m/minで移送される下部支持フィルム(三菱化学ポリエステル社製ポリエステルフィルム「O300」、幅350mm、厚さ100μm)に、膜厚0.2mmとなるよう供給した。次いで、同じ移送速度で上部支持フィルム(三菱化学ポリエステル社製ポリエステルフィルム「O300」、幅350mm、厚さ100μm)を積層し、メタルハライドランプを用いて光量2J/cm2の紫外線を照射した。さらに、両面の支持フィルムを剥離し、ヘレウス社製カーボンヒーター「CZB4600/600G」(樹脂成形体との距離20cm)を用いて赤外線を1分間照射した後、ロールに巻き取った。得られたフィルムは、幅300mm、長さ100m、厚さ0.2mmである。樹脂成形体の物性は表2に示される通り、十分に重合しており、優れた光学特性、熱機械特性を有していた。また、繰り返し曲げ弾性率の測定結果と、高温曲げ弾性率の測定結果を表3に示す。
[ガスバリア性フィルムの作製1]
上記で得られた樹脂成形体の両面に、スパッタ法にて150℃で厚さ200Åの酸化珪素膜を成膜し、ガスバリア性フィルム1を得た。かかるガスバリア性フィルム1の酸素透過率を表4に示す。
[ガスバリア性フィルムの作製2]
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物として日本合成化学工業社製「UV7600B」20部、シランカップリング剤として信越化学製「KBM503」2部、レベリング剤として東芝シリコーン社製「TSF4452」1部、光重合開始剤としてチバスペシャリティケミカルズ社製「Irgacure184」1部、および溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート80部を用いて、ウレタンアクリレート系化合物を含有してなるハードコート剤を調整した。
かかるハードコート剤を、ガスバリア性フィルム1の酸化珪素膜の片面にスピンコートした(スピンコート条件:500rpm、室温)。100℃、5分で溶剤を乾燥した後、メタルハライドランプを用いて1Jの紫外線を照射して、厚さ2μmのハードコート膜を形成し、ガスバリア性フィルム2を得た。得られたガスバリア性フィルム2の酸素透過率を表4に示す。
[透明導電性フィルムの作製]
ガスバリア性フィルム2の酸化珪素膜面(ハードコートの逆面)に、スパッタ法にて200℃で厚さ0.2μmのITO膜を成膜し、透明導電性フィルムを得た。かかる透明導電性フィルムの表面抵抗値とうねりを表4に示す。
<実施例2〜10、比較例1〜8>
表1に示される光重合性組成物[I]を用いて、実施例1と同様にして樹脂成形体を得た。実施例9で用いたイソボルニルアクリレートは、大阪有機化学工業社製「IBXA」を用いた。得られた樹脂成形体の物性は表2と表3に示されるとおりであった。更に、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムと透明導電性フィルムを得た。得られたガスバリア性フィルムと透明導電性フィルムの特性は表4に示されるとおりであった。
なお、実施例6で用いたウレタンアクリレート(IP2AA)、実施例7で用いたウレタンアクリレート(DC2AA)、実施例8で用いたウレタンアクリレート(NB6AA)は下記の通りである。
[実施例6で用いたウレタンアクリレート(IP2AA):イソホロン構造を有する2官能ウレタンアクリレートの合成]
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備えた4つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート53.34g(0.24モル)、2−ヒドロキシエチルアクリレート55.73g(0.48モル)、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.02g、ジブチルスズジラウレート0.02g、メチルエチルケトン500gを仕込み、60℃で3時間反応させ、残存イソシアネート基が0.3%となった時点で反応を終了し、溶剤を留去してウレタンアクリレート(I2AA)を得た。
[実施例7で用いたウレタンアクリレート(DC2AA):トリシクロデカン構造を有する2官能ウレタンアクリレートの合成]
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、滴下漏斗、窒素ガス吹き込み口を備えた4つ口フラスコに、トリシクロデカンジメタノール287.12g(1.46モル)を仕込み、60℃に昇温後、2−イソシアナートエチルアクリレート412.88g(2.93モル)、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.02g、ジブチルスズジラウレート0.02g、の混合液を滴下。滴下終了後60℃で3時間反応させ、残存イソシアネート基が0.3%となった時点で反応を終了し、ウレタンアクリレート(DC2AA)を得た。
[実施例8で用いたウレタンアクリレート(NB6AA):ノルボルナン構造を有する6官能ウレタンアクリレートの合成]
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備えた4つ口フラスコに、ノルボルナンジイソシアナトメチル51.38g(0.25モル)、ペンタエリスリトールトリアクリレート148.62g(0.50モル)、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.02g、ジブチルスズジラウレート0.02g、メチルエチルケトン500gを仕込み、60℃で3時間反応させ、残存イソシアネート基が0.3%となった時点で反応を終了し、溶剤を留去してウレタンアクリレート(NB6AA)を得た。
<比較例2、5>
表1に示される光重合性組成物を用いて、実施例1と同様にして成形しようとしたが、比較例2は低粘度なため厚さが制御できず0.2mmの樹脂成形体が得られなかった。また、比較例5は高粘度なためダイコーターから吐出できず成形ができなかった。
Figure 0005057775

Figure 0005057775
Figure 0005057775
Figure 0005057775

本発明の樹脂成形体は、様々な光学材料、電子材料に有利に利用できる。例えば、液晶基板、有機/無機EL用基板、電子ペーパー用基板、導光板、位相差板、タッチパネル、光学フィルター等、各種ディスプレイ用部材、光ディスク基板を初めとする記憶・記録用途、薄膜電池基板、太陽電池基板などのエネルギー用途、光導波路などの光通信用途、更には機能性フィルム・シート、各種光学フィルム・シート用途に利用できる。

Claims (15)

  1. 下記成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含有してなり、成分(A)〜(C)の合計に対して、成分(A)の配合割合が2040重量%であり、成分(B)の配合割合が30〜50重量%であり、成分(C)の配合割合が20〜40重量%である光重合性組成物[I]を光硬化して得られる厚さ50〜300μmの樹脂成形体であって、次の3つの条件を満たすことを特徴とする樹脂成形体。
    (A)脂環構造を有する単官能(メタ)アクリレート系化合物
    (B)脂環構造を有する2〜6官能ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(但し、下記一般式(I)で表される化合物(I)を除く。)
    Figure 0005057775
    (式中、R1は水素原子またはメチル基、dは1または2であって、dが2のときは一方または両方のR1がメチル基であり、Aはジオールまたはトリオール残基、Dは2価または3価の非置換または置換された炭化水素基、Gは式:−(CH2CH2O)g−(式中gは1〜4の整数を示す)で表される(ポリ)エチレンオキサイド基、式:−[(CH2CH(CH3)O]h−(式中hは1〜4の整数を示す)で表される(ポリ)プロピレンオキサイド基または式:−(CH2CH2O)j[(CH2CH(CH3)O]k−(式中jおよびkはそれぞれ1〜3の整数であってjとkの合計が2〜4である)で表される(ポリ)エチレンオキサイドプロピレンオキサイド基、R2は水素原子またはアルキル基、eは1または2、そしてfは3または4を示す。)
    (C)脂環構造を有する官能(メタ)アクリレート系化合物
    (D)光重合開始剤
    1.ガラス転移温度が200℃以上であること。
    2.30℃における曲げ弾性率が、3.0〜4.5GPaであること。
    3.JIS K 5600−5−1:1999に準拠して、直径10mmの円筒形を用いたマンドレル法の耐屈曲試験(折り曲げ時間2秒、サンプルサイズ100mm×50mm)を行った時に割れないこと。
  2. 同じ試験片を用いて30℃で繰り返し測定される曲げ弾性率において、初回の曲げ弾性率をa1、1000回目の曲げ弾性率をa1000とした場合に、下記式(1)を満足することを特徴とする請求項1記載の樹脂成形体。
    |a−a1000|/a≦0.03 ・・・(1)
  3. 30℃における曲げ弾性率をa、100℃における曲げ弾性率をb、200℃における曲げ弾性率をcとした場合、下記式(2)及び(3)を満足することを特徴とする請求項1または2記載の樹脂成形体。
    |a−b|/a≦0.3 ・・・(2)
    |a−c|/a≦0.8 ・・・(3)
  4. 脂環構造を有する単官能(メタ)アクリレート系化合物(A)が、トリシクロデシルアクリレート、イソボルニルアクリレートから選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1記載の樹脂成形体
  5. 光重合性組成物[I]が、下記一般式(4)、(5)から選ばれる少なくとも1種以上のフェノール系化合物を含有してなることを特徴とする請求項1または4記載の樹脂成形体。
    Figure 0005057775
    (式中、R1、R2は、同じでも異なってもよく、それぞれ炭素数1〜18のアルキレン基を示し、R3は炭素数1又は2の炭化水素基又は硫黄原子を示し、R4、R5は、同じでも
    異なってもよく、それぞれ炭素数1〜10のアルキル基を示し、nは2以上の整数を示す(但し、R3が硫黄原子の場合、nは2を示す。)。)
    Figure 0005057775
    (式中、R6は炭素数1〜2のアルキレン基、R7は炭素数1〜8のアルキレン基を示し、R8、R9は、同じでも異なってもよく、それぞれ炭素数1〜10のアルキル基を示す。)
  6. 光重合性組成物[I]の23℃における粘度が100〜1000mPa・sであることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の樹脂成形体
  7. 樹脂成形体における(メタ)アクリロイル基の反応率が80%以上であることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の樹脂成形体。
  8. 次の5つの要件を満たすことを特徴とする請求項1〜7いずれかに記載の樹脂成形体。
    1.光線透過率が90%以上であること。
    2.樹脂成形体のリタデーションが2nm以下であること。
    3.JIS B 0601:2001における表面粗さRaが100nm以下であること。
    4.JIS K 5600−5−4:1999における表面硬度が3H以上であること。5.飽和吸水率が2%以下であること。
  9. 大気中200℃で2時間加熱した後のb値が2以下であることを特徴とする請求項1〜8いずれかに記載の樹脂成形体。
  10. 光重合性組成物[I]を支持フィルム間で連続的に光成形した後、ロール状に巻き取ることを特徴とする請求項1〜9いずれかに記載の樹脂成形体の製造方法。
  11. 光重合性組成物[I]を支持フィルム間で連続的に光成形した後、支持フィルムから剥離し、赤外線照射により連続的に熱処理し、ロール状に巻き取ることを特徴とする請求項1〜9いずれかに記載の樹脂成形体の製造方法。
  12. 請求項1〜9いずれか記載の樹脂成形体の少なくとも片面に、厚さ5〜500nmの酸化珪素を主成分とするガスバリア膜が成膜されてなることを特徴とするガスバリア性フィルム。
  13. ガスバリア膜上に、更にウレタン(メタ)アクリレート系化合物を含有してなるハードコート膜が成膜されてなることを特徴とする請求項12記載のガスバリア性フィルム。
  14. 請求項12または13記載のガスバリア性フィルムの少なくとも片面に透明導電膜が成膜されてなることを特徴とする透明導電性フィルム。
  15. 請求項12または13記載のガスバリア性フィルム、または請求項14記載の透明導電性フィルムを用いてなることを特徴とするディスプレイ用基板。
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