JP5050810B2 - Cad装置およびcadプログラム - Google Patents

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Description

この発明は、回路図を編集するCAD装置およびCADプログラムに関し、特に、電気的接続部位を介して他のプリント基板と接続されるプリント基板を効率よく設計することができるCAD装置およびCADプログラムに関する。
一般に、情報処理装置や通信装置を制御する電子回路は、コネクタを介して複数のプリント基板を接続して構成されている。このように、複数のプリント基板を接続して構成された電子回路を設計する場合、プリント基板間で正常に信号がやりとりされることを確認するため、各プリント基板の設計情報を突き合わせて、コネクタのピンへの信号の割り当てが正しいことを検証する作業が必要となる。
この検証作業を容易、かつ、確実におこなうため、特許文献1には、接続されるプリント基板の回路図ファイルからコネクタピンと信号の属性情報を読み出し、比較するコネクタ情報確認装置の発明が開示されている。また、同様の目的を達成するため、特許文献2には、バックボードを介して接続されるプリント基板間の信号経路を論理的にトレースし、コネクタピンへの信号の割り当てが正しいことを検証するマルチPCB間接続設計支援装置の発明が開示されている。
特開平8−69486号公報 特開2001−325315号公報
しかしながら、上記の特許文献1および特許文献2において開示されている発明は、コネクタを介して接続されるプリント基板の設計が一通り完了した後の検証作業を効率化するためのものであり、コネクタを介して接続されるプリント基板の設計そのものを効率化させるものではなかった。近年、製品の開発期間が短縮されており、プリント基板の設計そのものを効率化することのできる技術が強く求められている。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、電気的接続部位を介して他のプリント基板と接続されるプリント基板を効率よく設計することができるCAD装置およびCADプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明の一つの態様では、回路図を編集するCAD装置であって、第1の電気的接続部位と、前記第1の電気的接続部位と接続される第2の電気的接続部位の電気的端子の対応と各電気的端子に割り当てられている信号を示すネット名が定義された嵌合データを取得する嵌合データ取得手段と、前記第1の電気的接続部位のシンボルを含む部品情報を取得する部品情報取得手段と、前記第1の電気的接続部位を回路図に配置するための配置条件を取得する配置条件取得手段と、前記配置条件取得手段によって取得された配置条件にしたがって、前記部品情報取得手段によって取得された前記第1の電気的接続部位のシンボルを回路図に配置し、各電気的端子に割り当てられている信号を示すネット名を該シンボルに付加する回路図生成/更新手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の他の態様では、回路図を編集するCADプログラムであって、第1の電気的接続部位と、前記第1の電気的接続部位と接続される第2の電気的接続部位の電気的端子の対応と各電気的端子に割り当てられている信号を示すネット名が定義された嵌合データを記憶部から取得する嵌合データ取得手順と、前記第1の電気的接続部位のシンボルを含む部品情報を記憶部から取得する部品情報取得手順と、前記第1の電気的接続部位を回路図に配置するための配置条件を記憶部から取得する配置条件取得手順と、前記配置条件取得手順によって取得された配置条件にしたがって、前記部品情報取得手順によって取得された前記第1の電気的接続部位のシンボルを回路図に配置し、各電気的端子に割り当てられている信号を示すネット名を該シンボルに付加する回路図生成/更新手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
これらの発明の態様によれば、プリント基板を接続する電気的接続部位の電気的端子の対応と各電気的端子に割り当てられている信号を示すネット名を定義した嵌合データに基づいて、回路図に電気的接続部位のシンボルを配置し、信号の割り当てを示すネット名を付加することにより、電気的接続部位部分の回路図を自動設計するように構成したので、電気的接続部位を介して他のプリント基板と接続されるプリント基板を効率よく設計することができる。
また、本発明の他の態様では、上記の発明の態様において、前記回路図生成/更新手段は、前記第1の電気的接続部位のシンボルが回路図に既に配置されている場合に、該シンボルに付加されているネット名を更新することを特徴とする。
また、本発明の他の態様では、上記の発明の態様において、前記回路図生成/更新手順は、前記第1の電気的接続部位のシンボルが回路図に既に配置されている場合に、該シンボルに付加されているネット名を更新することを特徴とする。
これらの発明の態様によれば、プリント基板を接続する電気的接続部位の電気的端子の対応と各電気的端子に割り当てられている信号を示すネット名を定義した嵌合データに基づいて、回路図に配置済みの電気的接続部位のシンボルに付加されているネット名を自動更新するように構成したので、電気的接続部位を介して他のプリント基板と接続されるプリント基板を効率よく設計することができる。
また、本発明の他の態様では、上記の発明の態様において、前記回路図生成/更新手段は、前記部品情報取得手段によって取得されたシンボルが複数のシンボルとして構成されたものである場合に、それらのシンボルを他のシンボルと異なる列あるいは行に配置することを特徴とする。
また、本発明の他の態様では、上記の発明の態様において、前記回路図生成/更新手順は、前記部品情報取得手順によって取得されたシンボルが複数のシンボルとして構成されたものである場合に、それらのシンボルを他のシンボルと異なる列あるいは行に配置することを特徴とする。
これらの発明の態様によれば、同一の電気的接続部位が複数個のシンボルとして構成されているシンボルを他のシンボルと異なる列あるいは行に配置するように構成したので、複数個のシンボルとして構成されているシンボルを他のシンボルと容易に識別することができる。
本発明によれば、プリント基板を接続する電気的接続部位の電気的端子の対応と各電気的端子に割り当てられている信号を示すネット名を定義した嵌合データに基づいて、回路図に電気的接続部位のシンボルを配置し、信号の割り当てを示すネット名を付加することにより、電気的接続部位部分の回路図を自動設計するように構成したので、電気的接続部位を介して他のプリント基板と接続されるプリント基板を効率よく設計することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、これらの発明の態様によれば、プリント基板を接続する電気的接続部位の電気的端子の対応と各電気的端子に割り当てられている信号を示すネット名を定義した嵌合データに基づいて、回路図に配置済みの電気的接続部位のシンボルに付加されているネット名を自動更新するように構成したので、電気的接続部位を介して他のプリント基板と接続されるプリント基板を効率よく設計することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るCAD装置およびCADプログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
まず、本実施例において各種説明にもちいるプリント基板を図1に示す。同図に示すプリント基板11は、プリント基板12および13を接続するためのバックボード(Back Wired Board)であり、コネクタCN1と、コネクタCN2とを備えている。これらのコネクタは、いずれも、A1〜A10という10個のピンをもち、D1〜D10というネット名を与えられた信号線により、同名のピンの間が接続されている。
プリント基板12は、所定の機能を有するプリント基板であり、プリント基板11のコネクタCN1と接続するためのコネクタCN1を備える。このコネクタは、A1〜A5およびB1〜B5という10個のピンをもっている。
ピンA1〜A5は、抵抗等の部品を介してIC12aと接続されている。その信号経路のうち、ピンA1〜A5と抵抗等を接続する部分には、D1〜D5というネット名が与えられ、抵抗等とIC12aを接続する部分には、A−DT1〜A−DT5というネット名が与えられている。
同様に、ピンB1〜B5は、抵抗等の部品を介してIC12bと接続されている。その信号経路のうち、ピンB1〜B5と抵抗等を接続する部分には、D6〜D10というネット名が与えられ、抵抗等とIC12bを接続する部分には、B−DT1〜B−DT5というネット名が与えられている。
プリント基板13は、所定の機能を有するプリント基板であり、プリント基板11のコネクタCN2と接続するためのコネクタCN2を備える。このコネクタは、A1〜A5およびB1〜B5という10個のピンをもっている。
ピンA1〜A5は、抵抗等の部品を介してIC13aと接続されている。その信号経路のうち、ピンA1〜A5と抵抗等を接続する部分には、D1〜D5というネット名が与えられ、抵抗等とIC13aを接続する部分には、A−DT1〜A−DT5というネット名が与えられている。
同様に、ピンB1〜B5は、抵抗等の部品を介してIC13bと接続されている。その信号経路のうち、ピンB1〜B5と抵抗等を接続する部分には、D6〜D10というネット名が与えられ、抵抗等とIC13bを接続する部分には、B−DT1〜B−DT5というネット名が与えられている。
次に、本実施例に係る設計支援システムについて説明する。図2は、本実施例に係る設計支援システムの構成を示す図である。同図に示す設計支援システムは、他のプリント基板と接続されるプリント基板を効率よく設計するためのシステムであり、図面データ管理サーバ100と、部品情報管理サーバ200と、嵌合チェック支援装置301〜303と、CAD装置401〜403とをLAN(Local Area Network)等のネットワーク20で接続して構成されている。
図面データ管理サーバ100は、設計された回路図等の図面データを一元管理するサーバ装置であり、嵌合チェック支援装置301〜303によって生成される嵌合定義データも図面データの一部として記憶する。部品情報管理サーバ200は、回路図を編集するために必要な各種部品のシンボルや仕様情報等を一元管理するサーバ装置である。
嵌合チェック支援装置301〜303は、接続されるプリント基板間でコネクタピンに正しく信号が割り当てられていることを効率よく確実に検証することを支援する装置であり、CAD装置401〜403は、プリント基板等を電子的に編集するための編集装置である。
なお、図2に示した設計支援システムは、一例であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜構成を変更することができる。例えば、図面データ管理サーバ100と部品情報管理サーバ200を一体の装置として構成してもよいし、嵌合チェック支援装置301とCAD装置401を一体の装置として構成してもよい。
次に、図2に示した嵌合チェック支援装置301〜303について説明する。嵌合チェック支援装置301〜303は、いずれも同様の構成と機能を有するため、嵌合チェック支援装置301を例にして説明を進めることとする。
図3は、嵌合チェック支援装置301の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、嵌合チェック支援装置301は、表示部310と、入力部320と、ネットワークインターフェース部330と、制御部340と、記憶部350とを備える。
表示部310は、各種情報を表示する表示部であり、液晶表示装置等からなる。入力部320は、利用者が各種指示等を入力する入力部であり、キーボードやマウス等からなる。ネットワークインターフェース部330は、ネットワーク20を介して他の装置と情報をやりとりするためのインターフェース部である。
制御部340は、嵌合チェック支援装置301を全体制御する制御部であり、図面データ取得部341と、コネクタ情報表示部342と、ピン情報ソート部343と、嵌合定義部344と、嵌合チェック部345と、図面データ更新部346と、嵌合データ入出力部347とを有する。
図面データ取得部341は、図面データ管理サーバ100やCAD装置401〜403から指定された図面データを取得する処理部である。コネクタ情報表示部342は、図面データ取得部341によって取得された図面データに含まれるコネクタの情報を表示部310に表示する処理部であり、ピン情報ソート部343は、図面データ取得部341によって表示されたピンの情報を所定の順序でソートする処理部であり、嵌合定義部344は、接続されるピンの対応を定義する処理部である。
コネクタ情報表示部342、ピン情報ソート部343および嵌合定義部344がおこなう処理について具体例を示しながら詳細に説明する。図4は、コネクタ情報表示部342が表示部310に表示する嵌合チェック画面の一例である。この例は、嵌合チェック支援装置301の利用者が、図1に示したプリント基板11に相当する図面データを、レベル1のプリント基板として読み込ませた後の嵌合チェック画面の状態を示している。
図面データ取得部341は、利用者の指示にしたがって取得した図面データ管理サーバ100から図面データを取得し、コネクタに関する情報のみを抽出して記憶部350の図面データ記憶部351に記憶させる。そして、コネクタ情報表示部342は、図面データ取得部341によって取得されたコネクタに関する情報を嵌合チェック画面に表示する。図4の例は、BWBという固有名のレベル1のプリント基板が、コネクタCN1と、コネクタCN2とを備えていることを示している。
なお、同図において、ピン名は単に「+」と表示されているが、これは、ピンの情報を全て表示することによって画面が煩雑になることを避けるためである。利用者がマウス等を操作してこの「+」の部分を選択した場合、コネクタ情報表示部342は、「+」の欄の下に行を追加して、コネクタに含まれるピンの情報を一覧表示させる。
利用者が、入力部320を操作して、図1に示したプリント基板12および13に相当する図面データを、レベル2のプリント基板として読み込むように指示すると、図面データ取得部341は、それらのプリント基板の図面データを取得してコネクタに関する情報のみを抽出し、コネクタ情報表示部342は、抽出されたコネクタに関する情報を取得して、嵌合チェック画面を図5のように更新する。
図5の例は、BWBという固有名のレベル1のプリント基板が2つのコネクタを備えていることに加え、PCB1という固有名のレベル2のプリント基板が、コネクタCN1を備え、PCB2という固有名のレベル2のプリント基板が、コネクタCN2を備えていることを示している。
この例のように、利用者が、接続されるプリント基板の情報を、異なるレベルを指定して読み込ませると、コネクタ情報表示部342は、プリント基板に含まれる各コネクタの情報を、指定されたレベルの列の異なる行に表示させる。
ここで、プリント基板BWBのコネクタCN1と、プリント基板PCB1のコネクタCN1の信号の割り当てを検証する場合、利用者は、嵌合チェック画面上でこれらのコネクタの欄を選択し、嵌合定義ボタンを押下する。すると、コネクタ情報表示部342は、選択されたコネクタのピン情報の一覧を嵌合定義画面に表示させる。
嵌合定義画面の一例を図6に示す。同図に示すように、嵌合定義画面には、選択されたコネクタに含まれるピンのピン名とネット名が一覧表示される。そして、この嵌合定義画面において、利用者は、一覧表示された2つのコネクタのピン情報のリストを比較して、各ピンに割り当てられている信号が正しいことを確認していく。
具体的には、利用者は、ピン名に基づいて、2つのコネクタに含まれるピンの対応を把握し、対応するピンのネット名に基づいて、ピンに割り当てられている信号が正しいことを確認する。そして、信号の割り当てが正しいことを確認すると、利用者は、嵌合定義画面において、対応するピンの組合せを選択し、対応付けボタンを押下する。
対応付けボタンが押下されると、嵌合定義部344が、選択されたピンの対応を記憶部350の嵌合データ記憶部352に記憶させる。そして、コネクタ情報表示部342が、選択されたピンのピン名の先頭に「*」を付加し、それらのピンの情報を同一の行に並べて表示させる。
こうして、対応を定義されたピンは、ピン名の先頭に「*」が付加され、対応するピンと同一の行に表示されていく。図6の例では、プリント基板BWBのピンA1と、プリント基板PCB1のピンA1が対応し、正しく信号が割り当てられており、プリント基板BWBのピンA2と、プリント基板PCB1のピンA2が対応し、正しく信号が割り当てられている旨が定義されている。
このように、嵌合定義画面は、コネクタのピン情報を並べて表示し、利用者がピンの対応を確認して、信号の割り当ての正しさを検証するように構成されているので、対応するピンのピン名が異なっている場合でも、効率よく信号の割り当ての正しさを検証することができる。なお、対応を定義されたピンの先頭に「*」を付加する代わりに、枠や文字の色を変更して未定義のピンと区別できるようにしてもよい。
ところで、コネクタ情報表示部342は、デフォルトでは、図面データに格納されていた順序でピン情報を嵌合定義画面に表示する。図6の例では、プリント基板BWBのピン情報とプリント基板PCB1のピン情報が適切な順序で格納されていたために、対応するピンの情報が同一の行に表示され、利用者は、容易にピン情報を比較することができる。
しかし、図面データによっては、必ずしもピン情報が好ましい順序で格納されているわけではない。そのため、ピン情報ソート部343は、ピン名の表題部分が選択されると、予め利用者が設定したソート方式で、ピン情報をソートする。
ピン情報ソート部343がピン情報をソートする方式には、図面データに格納されていた順序でソートする方式と、ピン名全体を文字列としてソートする方式と、ピン名を文字部と数字部に分割し文字部優先でソートする方式と、ピン名を文字部と数字部に分割し数字部優先でソートする方式とがある。図面データに格納されていた順序でソートする方式以外の各方式について、具体的な例を示して説明する。
例えば、プリント基板BWBのコネクタCN1のピン名が図7のコネクタ31のように、数字部が0埋めされて設定され、プリント基板PCB1のコネクタCN1のピン名が図7のコネクタ41のように、数字部が1桁になるように設定されていたとする。この場合、図8に示すように、ピン名全体を文字列としてソートする方式でピン情報をソートすることにより、対応するピンが同一の列に表示される。
ピン名全体を文字列としてソートする方式では、ピン名は、単純にASCIIコード順でソートされる。この方式は、ピン名の数字部が同じ桁数に統一されている場合に有効である。
また、プリント基板BWBのコネクタCN1のピン名が図9のコネクタ32のように、数字部が0埋めされずに設定され、プリント基板PCB1のコネクタCN1のピン名が図7のコネクタ41のように設定されていたとする。この場合、図10に示すように、ピン名全体を文字列としてソートする方式でピン情報をソートすると、対応するピンがずれて表示されてしまう。
この場合、図11に示すように、ピン名を文字部と数字部に分割し文字部優先でソートする方式でピン名をソートすることにより、対応するピンが同一の列に表示される。文字部優先でソートする方式では、ピン名の数字部が数字順でソートされた後に、ピン名の文字部がASCIIコード順でソートされる。
また、プリント基板BWBのコネクタCN1のピン名が図12のコネクタ33のように、コネクタ41と異なる順序でピン名が設定されていたとする。この場合、図13に示すように、ピン名を文字部と数字部に分割し文字部優先でソートする方式でピン情報をソートすると、対応するピンがずれて表示されてしまう。
この場合、図14に示すように、ピン名を文字部と数字部に分割し数字部優先でソートする方式でピン名をソートすることにより、対応するピンが同一の列に表示される。数字部優先でソートする方式では、ピン名の文字部がASCIIコード順でソートされた後に、ピン名の数字部が数字順でソートされる。
また、嵌合定義画面は、図15に示すように、ネット名の表題部分が選択されると、ピン情報ソート部343がネット名でピン情報をソートするように構成されている。さらに、嵌合定義画面は、図16に示すように、ネット名の部分に論理透過ネット名を表示し、ネット名の表題部分が選択されると、ピン情報ソート部343が論理透過ネット名でピン情報をソートすることができるように構成されている。
このように、嵌合定義画面は、コネクタのピン情報を所定の方式でソートし、対応するピンが同一の行に表示することができるように構成されているので、利用者が、効率よく信号の割り当ての正しさを検証することができる。
なお、ソートの方式を利用者が選択する代わりに、最適な結果が得られるソート方式をピン情報ソート部343が自動的に選択するように構成してもよい。この場合、ピン情報ソート部343が全ての方式でソートを試み、ネット名が最も多く対応する方式を選択すればよい。
嵌合定義画面において、ピンに割り当てられている信号の正しさを確認し、全てのピンの対応を定義した後にOKボタンを押下すると、図17に示すように、嵌合チェック画面において、対応付けをおこなったコネクタが同一の行に表示されるようになる。
図3の説明に戻って、嵌合チェック部345は、嵌合定義部344によって対応が定義されたピンのネット名が正しいかどうかをチェックする処理部である。図面データ更新部346は、嵌合チェック部345によるチェックに先立って、図面データを最新のデータに更新し、ピンに設定されているネット名を最新の値に更新する処理部である。
具体的には、図18に示すように、嵌合チェック画面において嵌合チェックボタンが押下されると、嵌合チェック部345が、対応付けがおこなわれているピン情報を順次チェックしていき、ネット名が一致しない組合せがあれば、その組合せを含むコネクタのピン情報を展開表示し、ネット名が異なる組合せを太枠で囲んだり、色を変えたりして明示する。
嵌合チェック部345は、利用者が予めおこなっておいた設定にしたがって、ネット名に代えて、もしくは、ネット名に加えて、対応付けがおこなわれているピンの論理透過ネット名が一致するかどうかを確認し、論理透過ネット名が異なるピンの組合せを太枠で囲んだり、色を変えたりして明示することもできる。
また、嵌合チェック部345によるチェックに先立って図面データを最新化すべき旨の設定が利用者によっておこなわれていた場合には、図面データ更新部346が、図面データ管理サーバ100もしくはCAD装置401〜403から最新の図面データを取得し、ピン名と対で保持されているネット名を更新する。
図19は、嵌合チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。なお、同図に示した処理手順は、チェックに先立って図面データを最新化すべき旨の設定がなされている場合のものである。
同図に示すように、嵌合チェックボタンが押下されると、図面データ更新部346が最新の図面データを取得し(ステップS101)、ピンの対応を示す嵌合データのネット名と論理透過ネット名を更新する(ステップS102)。
続いて、嵌合チェック部345が、嵌合データから対応を定義されているピンの組合せを1つ取得する(ステップS103)。ここで、嵌合データから全てのピンの組合せを取得済みであれば(ステップS104肯定)、処理を終了する。
一方、嵌合データからピンの組合せを取得した場合は(ステップS104否定)、ピンのネット名を比較し、同一であれば(ステップS105肯定)、そのままステップS103に戻って次のピンの組合せの取得を試みる。ピンのネット名が同一でなければ(ステップS105否定)、ネット名が異なることを示すエラー表示をした後、ステップS103に戻って次のピンの組合せの取得を試みる。
このように、ネット名の一致不一致を一括してチェックすることにより、接続されるプリント基板に正しくネット名が設定されていることを確認し、図面データの品質を高めることができる。また、チェックに先立って、ネット名を最新化することにより、誤って変更されたネット名を発見したり、誤って変更されたネット名が正しく修正されたことを確認したりすることができる。
なお、上記の説明では、チェックの結果、ネット名や論理透過先ネット名が一致しないピンの組合せを嵌合チェック画面上で強調表示するものとして説明したが、ネット名や論理透過先ネット名が一致しないピンの組合せの一覧を電子ファイルや帳票に出力することとしてもよい。
また、嵌合チェック支援装置301とCAD装置401とが一体の装置として構成されている場合は、ネット名や論理透過先ネット名が一致しないピンの部分の回路図を表示して利用者に相違内容を確認させたり、ネット名や論理透過先ネット名が一致しないピンの部分の回路図を編集するための画面を自動的に表示し、利用者にネット名や論理透過先ネット名を正しく修正させることとしてもよい。
嵌合データ入出力部347は、嵌合データ、すなわち、ピンの対応付けを示すデータを、ネットワーク20を介して他の装置とやりとりする処理部である。また、嵌合データ入出力部347は、ピンの対応付けを示すデータを嵌合定義ファイルとして電子ファイルに出力する。
図20は、嵌合定義ファイルの一例を示す図である。同図において、「#」で始まる行は、コメント行である。そして、「@UNIT」を先頭とするブロックは、図面とそこに記載されたプリント基板に関する情報が格納されるブロックである。
また、「@CONNECT」を先頭とするブロックは、対応付けが完了しているピンの情報が格納されるブロックであり、「@UNCONNECT」を先頭とするブロックは、対応付けが完了していないピンの情報が格納されるブロックである。「@CONNECT」を先頭とするブロックには、図面データを読み取る際に指定されたレベルの値が小さい側のピンの情報が親として、レベルの値が大きい側のピンの情報が子として格納される。
なお、図20の例では、プリント基板BWBのコネクタCN1とプリント基板PCB1のコネクタCN1のピンの対応しか嵌合定義ファイルに格納されていないが、嵌合定義画面において、プリント基板BWBのコネクタCN2とプリント基板PCB2のコネクタCN2のピンの対応が定義された後は、これらのコネクタのピンの対応も格納される。そして、その嵌合定義ファイルを参照することにより、プリント基板BWBを介して、プリント基板PCB1のコネクタCN1のピンと、プリント基板PCB2のコネクタCN2のピンがどのような対応で接続されているかを知ることが可能になる。
図3の説明に戻って、記憶部350は、各種情報を記憶する記憶部であり、図面データ記憶部351と、嵌合データ記憶部352とを有する。図面データ記憶部351は、図面データ取得部341によって取得されたデータのうち、コネクタに関する情報が記憶される記憶部である。嵌合データ記憶部352は、嵌合定義部344によって定義されたピンの対応に関する情報が記憶される記憶部である。
図21は、図面データのデータ構成の一例を示す図である。同図に示すように、図面データ記憶部351に記憶される図面データは、コネクタが含まれる図面とプリント基板を示す図面情報351aと、コネクタの部品名やコネクタの情報を部品情報管理サーバ200から取得するためのライブラリアクセスキー等を保持するコネクタ情報351bと、コネクタに含まれるピンの情報を保持するピン情報351cとから構成される。
図22は、嵌合データのデータ構成の一例を示す図である。同図に示すように、嵌合データ記憶部352に記憶される嵌合データは、コネクタの対応を示すコネクタ対応情報352aと、ピンの対応を示すピン対応情報352bとから構成される。
次に、図2に示したCAD装置401〜403について説明する。CAD装置401〜403は、いずれも同様の構成と機能を有するため、CAD装置401を例にして説明を進めることとする。
図23は、CAD装置401の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、CAD装置401は、表示部410と、入力部420と、ネットワークインターフェース部430と、制御部440と、記憶部450とを備える。
表示部410は、各種情報を表示する表示部であり、液晶表示装置等からなる。入力部420は、利用者が各種指示等を入力する入力部であり、キーボードやマウス等からなる。ネットワークインターフェース部430は、ネットワーク20を介して他の装置と情報をやりとりするためのインターフェース部である。
制御部440は、CAD装置401を全体制御する制御部であり図面編集部441と、嵌合データ取得部442と、部品情報取得部443と、配置条件取得部444と、回路図生成/更新部445と、嵌合先属性表示部446と、嵌合先回路表示部447とを有する。
図面編集部441は、図面の編集をおこなうための処理部であり、一般的なCAD装置が備えるものと同様のものである。嵌合データ取得部442は、嵌合チェック支援装置301〜303によって生成された嵌合データを取得する処理部であり、部品情報取得部443は、部品情報管理サーバ200から部品のシンボル等を取得する処理部である。
配置条件取得部444は、嵌合データに基づいてプリント基板の回路図を生成するための配置条件等を取得する処理部であり、回路図生成/更新部445は、嵌合データに基づいてプリント基板の回路図を生成もしくは更新する処理部である。嵌合先属性表示部446は、図面の編集画面において、対応先のピンの属性情報を表示する処理部であり、嵌合先回路表示部447は、対応先のピンの編集画面を表示する処理部である。
嵌合データ取得部442、部品情報取得部443、配置条件取得部444および回路図生成/更新部445は、嵌合データに基づくプリント基板の回路図の生成/更新を実現する。
嵌合データに基づいて生成される回路図一例を図24に示す。同図に示すように、生成される回路図には、ピンの対応を定義されたコネクタに対応するシンボル51が配置され、部品名が付加される。また、各ピンからネット名を付加された信号線が引き出され、その先に信号結合子52が設けられる。
嵌合データに基づくプリント基板の回路図の生成/更新の実行を求められると、まず、配置条件取得部444が、回路図生成/更新画面を表示部410に表示して、利用者に必要な情報の入力を求める。
図25は、回路図生成/更新画面の画面例を示す図である。同図に示すように、回路図生成/更新画面には、嵌合定義ファイルを指定する領域と、生成される部品の形状と位置を指定する領域と、部品の出力順序を指定する領域と、部品の配置条件を指定する領域とが存在する。
部品の配置条件として「順次配置」が指定されると、図26に示すように、隙間ができないようにコネクタのシンボルが配置される。また、部品の配置条件として「同一部品のみ1列に配置」が指定されると、図27に示すように、同一のコネクタを構成するシンボルのみが同じ列に配置される。
多数のピンをもつコネクタは、複数のシンボルに分割されて部品情報管理サーバ200に登録されることがある。例えば、図26および27に示したシンボルCN1−1〜CN1−3は、1つのコネクタが3つのシンボルから構成されるものとして示されたものである。回路図上に複数のコネクタのシンボルがある場合、どのシンボルが同一のコネクタを表しているかを判別するのが難しい場合があるが、図27のように、同一のコネクタを構成するシンボルのみを同じ列に配置することにより、この判別が容易になる。
回路図生成/更新画面において必要な情報が入力された後の処理手順を図28に示す。まず、回路図生成/更新画面において指定された嵌合定義ファイルを嵌合データ取得部442が取得して読み取る(ステップS201)。そして、回路図生成/更新部445が、読み取られた嵌合定義ファイルから親側のコネクタを1つ選択する(ステップS202)。
ここで、親側のコネクタを全て選択済であれば(ステップS203肯定)、回路図生成/更新部445は、処理を終了する。未選択の親側のコネクタを選択できた場合は(ステップS203否定)、そのコネクタが回路図に配置されていなければ(ステップS204否定)、回路図生成/更新部445は、部品情報取得部443に指示して、ライブラリアクセスキーをキーにして部品情報管理サーバ200からシンボルを取得させる(ステップS205)。
そして、指定された条件にしたがって、取得されたシンボルを回路図の所定の位置に配置し(ステップS206)、そのシンボルに信号線を追加した後(ステップS207)、部品名とネット名も追加する(ステップS208)。一方、選択したコネクタが既に回路図に配置されている場合は(ステップS204肯定)、嵌合定義ファイルの内容と一致するように回路図上のネット名を更新する(ステップS209)。
こうして、選択したコネクタを処理した後、回路図生成/更新部445は、ステップS202に戻って、次の未選択のコネクタの選択を試みる。なお、この説明では、嵌合定義ファイルの親側のコネクタの回路図を生成する例を示したが、子側のコネクタの回路図を生成することも可能である。
図23の説明に戻って、嵌合先属性表示部446は、図面データの編集中にコネクタのピンが選択され、所定の操作がおこなわれた場合に、そのピンと接続される相手方のプリント基板のピンの情報を表示部410に表示させる処理部である。そして、嵌合先回路表示部447は、図面データの編集中にコネクタのピンが選択され、所定の操作がおこなわれた場合に、そのピンと接続される相手方のプリント基板のピンの部分の図面データを表示部410に表示させる処理部である。
例えば、プリント基板12の図面データの編集中に、ピンA3が選択された状態で、マウスの右ボタンが押下される等の操作がおこなわれた場合、CAD装置401は、図29に示すような処理選択メニュー61を表示させる。
そして、この処理選択メニュー61において、「嵌合先属性表示」が選択された場合、嵌合先属性表示部446は、図30に示すように、プリント基板11のコネクタCN1のピンA3の情報をポップアップウィンドウ62を表示させる。ポップアップウィンドウ62に表示される情報には、少なくとも、ピンA3のピン名とネット名が含まれる。このピン名やネット名は、プリント基板11を含む図面データから取得することが好ましい。
このように、接続相手のプリント基板の対応するピンの情報を表示することにより、利用者は、ピンへの信号の割り当てが正しいことを容易に確認しながら編集作業を進めることができる。
また、処理選択メニュー61において、「嵌合先回路表示」が選択された場合、嵌合先回路表示部447は、接続相手のプリント基板11の回路図の編集画面を開き、コネクタCN1のピンA3の部分をズーム表示させる。
また、処理選択メニュー61において、「嵌合先回路表示(BWB透過)」が選択された場合、嵌合先回路表示部447は、BWBであるプリント基板11を経由して接続されるプリント基板13の回路図の編集画面を開き、コネクタCN2のピンA3の部分をズーム表示させる。
このように、接続相手のプリント基板や、BWBを経由して接続されるプリント基板の対応するピンの部分の編集画面を表示することにより、利用者は、ピンへの信号の割り当て等を容易に変更することができる。
図31は、処理選択メニュー61表示後の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、処理選択メニュー61が表示された後(ステップS301)、「嵌合先属性表示」が選択された場合(ステップS302肯定)、嵌合先属性表示部446は、接続相手のプリント基板の対応するピンの情報を取得し(ステップS303)、これを表示する(ステップS304)。
また、処理選択メニュー61において「嵌合先回路表示」が選択された場合(ステップS302否定、ステップS305肯定)、嵌合先回路表示部447は、接続相手のプリント基板の情報を取得し(ステップS306)、「嵌合先回路表示(BWB透過)」が選択された場合は(ステップS302否定、ステップS305否定)、BWBを経由して接続されるプリント基板の情報を取得する(ステップS307)。
こうして、プリント基板の情報を取得した後、嵌合先回路表示部447は、情報を取得したプリント基板の回路図の編集画面が表示されていなければ(ステップS308否定)、回路図の編集画面を表示させる(ステップS309)。そして、表示されている編集画面において、選択されたピンと対応するピンの部分をズーム表示させる(ステップS310)。
なお、嵌合先属性表示部446や嵌合先回路表示部447が上記の機能を実現するには、編集中のプリント基板と接続される基板の属性情報を嵌合データ取得部442が予め読み込み、記憶部450の嵌合データ記憶部452に格納しておくことが必要である。この嵌合データの読み込みは、プリント基板の編集開始時に嵌合データ取得部442が自動的におこなうこととしてもよいし、利用者が嵌合データ取得部442に指示をおこなっておこなわせることとしてもよい。
図23の説明に戻って、記憶部450は、各種情報を記憶する記憶部であり、図面データ記憶部451と、嵌合データ記憶部452とを有する。図面データ記憶部451は、編集対象のプリント基板等の図面データを記憶する記憶部であり、嵌合データ記憶部452は、嵌合チェック支援装置301〜303において定義された、ピンの対応を示す情報を記憶する記憶部である。
以上説明してきたように、本実施例に係る嵌合チェック支援装置301〜303およびCAD装置401〜403は、他のプリント基板と接続されるプリント基板を効率よく設計するための各種機能を備える。
なお、図3に示した嵌合チェック支援装置301および図23に示したCAD装置401の構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更することができる。例えば、嵌合チェック支援装置301の制御部340の機能をソフトウェアとして実装し、これをコンピュータで実行することにより、嵌合チェック支援装置301と同等の機能を実現することもできる。同様に、CAD装置401の制御部440の機能をソフトウェアとして実装し、これをコンピュータで実行することにより、CAD装置401と同等の機能を実現することもできる。
また、嵌合チェック支援装置301の制御部340の機能とCAD装置401の制御部440の機能を併せもったソフトウェア実現し、これをコンピュータで実行することにより、嵌合チェック支援装置301とCAD装置401の双方の機能を実現することができる。
以下に、制御部340の機能をソフトウェアとして実装した嵌合チェック支援プログラム1071を実行するコンピュータの一例を示す。制御部440の機能を実装したCADプログラムも、同様の構成のコンピュータによって実行される。
図32は、嵌合チェック支援プログラム1071を実行するコンピュータ1000を示す機能ブロック図である。このコンピュータ1000は、各種演算処理を実行するCPU(Central Processing Unit)1010と、ユーザからのデータの入力を受け付ける入力装置1020と、各種情報を表示する表示装置1030と、記録媒体からプログラム等を読み取る媒体読取り装置1040と、ネットワークを介して他のコンピュータとの間でデータの授受をおこなうネットワークインターフェース装置1050と、各種情報を一時記憶するRAM(Random Access Memory)1060と、ハードディスク装置1070とをバス1080で接続して構成される。
そして、ハードディスク装置1070には、図3に示した制御部340と同様の機能を有する嵌合チェック支援プログラム1071と、図3に示した記憶部350に記憶される各種データに対応する嵌合チェック支援用データ1072とが記憶される。なお、嵌合チェック支援用データ1072を、適宜分散させ、ネットワークを介して接続された他のコンピュータに記憶させておくこともできる。
そして、CPU1010が嵌合チェック支援プログラム1071をハードディスク装置1070から読み出してRAM1060に展開することにより、嵌合チェック支援プログラム1071は、嵌合チェック支援プロセス1061として機能するようになる。そして、嵌合チェック支援プロセス1061は、嵌合チェック支援用データ1072から読み出した情報等を適宜RAM1060上の自身に割り当てられた領域に展開し、この展開したデータ等に基づいて各種データ処理を実行する。
なお、上記の嵌合チェック支援プログラム1071は、必ずしもハードディスク装置1070に格納されている必要はなく、CD−ROM等の記憶媒体に記憶されたこのプログラムを、コンピュータ1000が読み出して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等を介してコンピュータ1000に接続される他のコンピュータ(またはサーバ)等にこのプログラムを記憶させておき、コンピュータ1000がこれらからプログラムを読み出して実行するようにしてもよい。
なお、上記の実施例では、本発明をコネクタが配置されるプリント基板の設計を支援するためにもちいる例を示したが、本発明は、電気的接続部位(Electronic connect section)を有する各種部品が配置される回路図の設計を支援するために広くもちいることができる。電気的接続部位には、コネクタ以外に、例えば、ソケットや、電気的接続手段によって接続される各種部品の部位が含まれる。ここでいう電気的接続手段には、例えば、半田付け、各種挿入型の接続手段(例えば、DIP:Dual Inline Package、SOP:Single Inline Package、ZIP:Zigzag Inline Package、PGA:Pin Grid Package等)、各種表面実装型の接続手段(例えば、SOP:Small Outline Package、SOJ:Small Outline J-leaded、QFP:Quad Flat Package、QFJ:Quad Flat J-leaded Package、BGA:Ball Grid Array、CSP:Chip Size Package、TCP:Tape Carrier Package、LLCC:Lead Less Chip Carrier、LGA:Land Grid Array等)が含まれ、電気的接続部位を有する部品には、例えば、MCP:Multi Chip Package、MCM:Multi Chip Module、SiP:System in Package等も含まれる。
(付記1)回路図を編集するCAD装置であって、
第1のコネクタと、前記第1のコネクタと接続される第2のコネクタのピンの対応と信号の割り当てが定義された嵌合データを取得する嵌合データ取得手段と、
前記第1のコネクタのシンボルを含む部品情報を取得する部品情報取得手段と、
前記第1のコネクタを回路図に配置するための配置条件を取得する配置条件取得手段と、
前記配置条件取得手段によって取得された配置条件にしたがって、前記部品情報取得手段によって取得された前記第1のコネクタのシンボルを回路図に配置し、各ピンに割り当てられている信号を示すネット名を該シンボルに付加する回路図生成/更新手段と
を備えたことを特徴とするCAD装置。
(付記2)前記回路図生成/更新手段は、前記第1のコネクタのシンボルが回路図に既に配置されている場合に、該シンボルに付加されているネット名を更新することを特徴とする付記1に記載のCAD装置。
(付記3)前記回路図生成/更新手段は、前記部品情報取得手段によって取得されたシンボルが複数に分割されたものである場合に、それらのシンボルを他のシンボルと異なる方向に配置することを特徴とする付記1または2に記載のCAD装置。
(付記4)回路図を編集するCADプログラムであって、
第1のコネクタと、前記第1のコネクタと接続される第2のコネクタのピンの対応と信号の割り当てが定義された嵌合データを取得する嵌合データ取得手順と、
前記第1のコネクタのシンボルを含む部品情報を取得する部品情報取得手順と、
前記第1のコネクタを回路図に配置するための配置条件を取得する配置条件取得手順と、
前記配置条件取得手順によって取得された配置条件にしたがって、前記部品情報取得手順によって取得された前記第1のコネクタのシンボルを回路図に配置し、各ピンに割り当てられている信号を示すネット名を該シンボルに付加する回路図生成/更新手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とするCADプログラム。
(付記5)前記回路図生成/更新手順は、前記第1のコネクタのシンボルが回路図に既に配置されている場合に、該シンボルに付加されているネット名を更新することを特徴とする付記4に記載のCADプログラム。
(付記6)前記回路図生成/更新手順は、前記部品情報取得手順によって取得されたシンボルが複数に分割されたものである場合に、それらのシンボルを他のシンボルと異なる方向に配置することを特徴とする付記4または5に記載のCADプログラム。
以上のように、本発明に係るCAD装置およびCADプログラムは、回路図を編集する場合に有用であり、特に、コネクタを介して他のプリント基板と接続されるプリント基板を効率よく設計することが必要な場合に適している。
コネクタによって接続されるプリント基板の一例を示す図である。 本実施例に係る設計支援システムの構成を示す図である。 本実施例に係る嵌合チェック支援装置の構成を示す機能ブロック図である。 レベル1のプリント基板の情報を取得した後の嵌合チェック画面の例を示す図である。 レベル2のプリント基板の情報を取得した後の嵌合チェック画面の例を示す図である。 2つのピンを対応付けた後の嵌合定義画面の例を示す図である。 ピンの物理的な並びの一例を示す図である。 ピン名全体を文字列としてソートした後の嵌合定義画面の例を示す図である。 ピンの物理的な並びの一例を示す図である。 ピン名全体を文字列としてソートした後の嵌合定義画面の例を示す図である。 ピン名を文字部と数字部に分割し文字部優先でソートした後の嵌合定義画面の例を示す図である。 ピンの物理的な並びの一例を示す図である。 ピン名を文字部と数字部に分割し文字部優先でソートした後の嵌合定義画面の例を示す図である。 ピン名を文字部と数字部に分割し数字部優先でソートした後の嵌合定義画面の例を示す図である。 ネット名でソートした後の嵌合定義画面の例を示す図である。 論理透過したネット名でソートした後の嵌合定義画面の例を示す図である。 嵌合定義後の嵌合チェック画面の例を示す図である。 嵌合チェックを実行後の嵌合チェック画面の例を示す図である。 嵌合チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。 嵌合定義ファイルの一例を示す図である。 図面データのデータ構成の一例を示す図である。 嵌合データのデータ構成の一例を示す図である。 本実施例に係るCAD装置の構成を示す機能ブロック図である。 生成される回路図の一例を示す図である。 回路図生成/更新画面の画面例を示す図である。 順次配置を指定した場合の部品の配置例を示す図である。 同一部品のみを一列に配置するように指定した場合の部品の配置例を示す図である。 回路図生成/更新処理の処理手順を示すフローチャートである。 処理選択メニューの一例を示す図である。 嵌合先属性情報の表示の一例を示す図である。 処理選択メニュー表示後の処理手順を示すフローチャートである。 嵌合チェック支援プログラムを実行するコンピュータを示す機能ブロック図である。
符号の説明
11、12、13 プリント基板
12a、12b、13a、13b IC
20 ネットワーク
31〜33、41 コネクタ
51 シンボル
52 信号結合子
61 処理選択メニュー
62 ポップアップウィンドウ
100 図面データ管理サーバ
200 部品情報管理サーバ
301〜303 嵌合チェック支援装置
310 表示部
320 入力部
330 ネットワークインターフェース部
340 制御部
341 図面データ取得部
342 コネクタ情報表示部
343 ピン情報ソート部
344 嵌合定義部
345 嵌合チェック部
346 図面データ更新部
347 嵌合データ入出力部
350 記憶部
351 図面データ記憶部
351a 図面情報
351b コネクタ情報
351c ピン情報
352 嵌合データ記憶部
352a コネクタ対応情報
352b ピン対応情報
401〜403 CAD装置
410 表示部
420 入力部
430 ネットワークインターフェース部
440 制御部
441 図面編集部
442 嵌合データ取得部
443 部品情報取得部
444 配置条件取得部
445 回路図生成/更新部
446 嵌合先属性表示部
447 嵌合先回路表示部
450 記憶部
451 図面データ記憶部
452 嵌合データ記憶部
1000 コンピュータ
1010 CPU
1020 入力装置
1030 表示装置
1040 媒体読取り装置
1050 ネットワークインターフェース装置
1060 RAM
1061 嵌合チェック支援プロセス
1070 ハードディスク装置
1071 嵌合チェック支援プログラム
1072 嵌合チェック支援用データ
1080 バス

Claims (6)

  1. 回路図を編集するCAD装置であって、
    第1の電気的接続部位と、前記第1の電気的接続部位と接続される第2の電気的接続部位の電気的端子の対応と各電気的端子に割り当てられている信号を示すネット名が定義された嵌合データを取得する嵌合データ取得手段と、
    前記第1の電気的接続部位のシンボルを含む部品情報を取得する部品情報取得手段と、
    前記第1の電気的接続部位を回路図に配置するための配置条件を取得する配置条件取得手段と、
    前記配置条件取得手段によって取得された配置条件にしたがって、前記部品情報取得手段によって取得された前記第1の電気的接続部位のシンボルを回路図に配置し、各電気的端子に割り当てられている信号を示すネット名を該シンボルに付加する回路図生成/更新手段と
    を備えたことを特徴とするCAD装置。
  2. 前記回路図生成/更新手段は、前記第1の電気的接続部位のシンボルが回路図に既に配置されている場合に、該シンボルに付加されているネット名を更新することを特徴とする請求項1に記載のCAD装置。
  3. 前記回路図生成/更新手段は、前記部品情報取得手段によって取得されたシンボルが複数のシンボルとして構成されたものである場合に、それらのシンボルを他のシンボルと異なる列あるいは行に配置することを特徴とする請求項1または2に記載のCAD装置。
  4. 回路図を編集するCADプログラムであって、
    第1の電気的接続部位と、前記第1の電気的接続部位と接続される第2の電気的接続部位の電気的端子の対応と各電気的端子に割り当てられている信号を示すネット名が定義された嵌合データを記憶部から取得する嵌合データ取得手順と、
    前記第1の電気的接続部位のシンボルを含む部品情報を記憶部から取得する部品情報取得手順と、
    前記第1の電気的接続部位を回路図に配置するための配置条件を記憶部から取得する配置条件取得手順と、
    前記配置条件取得手順によって取得された配置条件にしたがって、前記部品情報取得手順によって取得された前記第1の電気的接続部位のシンボルを回路図に配置し、各電気的端子に割り当てられている信号を示すネット名を該シンボルに付加する回路図生成/更新手順と
    をコンピュータに実行させることを特徴とするCADプログラム。
  5. 前記回路図生成/更新手順は、前記第1の電気的接続部位のシンボルが回路図に既に配置されている場合に、該シンボルに付加されているネット名を更新することを特徴とする請求項4に記載のCADプログラム。
  6. 前記回路図生成/更新手順は、前記部品情報取得手順によって取得されたシンボルが複数のシンボルとして構成されたものである場合に、それらのシンボルを他のシンボルと異なる列あるいは行に配置することを特徴とする請求項4または5に記載のCADプログラム。
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