JP4544118B2 - 回路検証システムと方法、及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は回路検証システムと方法、及びプログラムに関し、特にLSIやディスクリート部品を接続し基板やカードに構成された回路の電気的正当性を効率的に検証する回路検証システムと方法、及びプログラムに関する。
近年のPWB(印刷配線基板)開発においては、高速化・高密度化・要求機能の複雑化により、基板作成後はもちろん、配置・配線後に不具合が発覚しても、混雑度の高い状況での部品追加、変更、配線パターン修正は困難となってきており、最悪の場合は再設計を要するなど、修正に大きな後戻りが発生する。後追いで品質問題が発覚した場合には、更なる設計期間の延長が必要となっている。
従って、回路図設計段階からの事前の品質確認が重要視されている。しかし、回路設計については、論理設計、配置設計(遅延時間検証)等の設計検証ツールは各種用意されているが、電気的正当性のチェックツールは比較的に少なく、特にPWB設計の電気的正当性のチェックツールは少ない。
一方、LSI回路設計のチェックを自動的に行う従来技術として、下記I/Oバッファ動作電源自動チェックシステムがある。
このシステムは、LSIピンアサインとLSI論理ネットリストとI/Oバッファブロックライブラリとを、データ処理装置により読み込み、被検査対象の各I/Oネット毎にI/Oバッファ動作電源レベルと供給電源の整合性を電源レベルチェック手段によりチェックし、このチェックした照合の結果を出力する。この手順により、下地供給電源とI/Oバッファ動作電源の整合性を人手によらず自動でチェックでき、多種電源動作LSIのI/O設計品質を向上する(特許文献1参照)。
特開2000−181942号公報(第1ページ)
上記の理由で、PWBの回路図設計段階からの事前の品質確認が行う必要があるが、電気的正当性を確認するためには、専門知識を備えた技術者が必要であるという第1の課題がある。
また、高密度化した分設計規模も大きくなっており、チェックする回路数が増大しており、検証には大幅な工数が費されるという第2の課題がある。
上記I/Oバッファ動作電源自動チェックシステムは、動作電源レベルと供給電源の整合性をチェックできるが、I/Oバッファを含むネット出力等について電気的正当性をチェックするものでないし、PWB設計への適用に関する記載はない。
本発明の目的は、PWBの回路図設計段階の事前検証を効率的に行え、前記課題を解決できる回路検証システムと方法、及びプログラムを提供することにある。
本発明の第1の回路検証システムは、LSIやディスクリート部品の接続関係が定義された回路図情報と、LSIの端子とそれに内部接続されるIOバッファの種類名を含むLSI端子−IOバッファ対応情報と、IOバッファの特性定義を含むライブラリとを記憶装置から読み込み、回路図情報の各LSIの端子について、前記対応情報から対応するIOバッファ名を取得し、これを回路図情報のLSI端子に付属させバッファモデルネットリストを作成する手段と、バッファモデルネットリストの、各LSI端子のIOバッファを始点とし外部配線やディスクリート部品を通じ接続先のIOバッファやグランド、電源で終わる回路構成情報を抽出し、これらを個別ネット情報として出力し、これの各回路構成情報のLSIの種別と端子識別を無視した状態での同一の回路構成情報を除外し代表グループネット情報として出力する同一接続グループネット抽出手段と、代表グループネット情報の各回路構成情報に対し、前記ライブラリの情報を参照し電気的正当性の検証を実施しエラー内容を含むチェック結果を出力する検証手段とをデータ処理装置に含む。
本発明の第2の回路検証システムは、前記第1の回路検証システムであって、前記同一接続グループネット抽出手段が、抽出し個別ネット情報とした回路構成情報について、LSIの種別と端子識別を除いた回路構成情報が代表グループネット情報になければ、これにユニークな登録番号を付加して代表グループネット情報に追加し、その登録番号を個別ネット情報の回路構成情報にも付加し、前記回路構成情報が代表グループネット情報に既に存在すれば、その登録番号を前記個別ネット情報にも付加しておき、前記検証手段が、回路構成情報のチェック結果を登録番号に対応付けて出力する様にする。
本発明の第3の回路検証システムは、LSIやディスクリート部品の接続関係が定義された回路図情報と、LSIの端子とそれに内部接続されるIOバッファの種類名を含むLSI端子−IOバッファ対応情報と、IOバッファの特性定義を含むライブラリとを記憶装置から読み込み、回路図情報の各LSIの端子について、前記対応情報から対応するIOバッファ名を取得し、これを回路図情報のLSI端子に付属させバッファモデルネットリストを作成する手段と、バッファモデルネットリストの各LSI端子について、LSI端子のIOバッファを始点とし外部配線やディスクリート部品を通じ接続先のIOバッファやグランド、電源で終わる回路構成情報を抽出し、その回路構成情報のLSIの種別と端子識別を除いた回路構成情報が代表グループネット情報になければ、これにユニークな登録番号を付加して代表グループネット情報に追加し、その登録番号に対応して、抽出した回路構成情報の出力バッファのLSI識別、端子識別を出力特定情報として保持し、前記除いた回路構成情報が代表グループネット情報に既に存在すれば、その登録番号に対応した出力特定情報に抽出した回路構成情報の出力バッファのLSI識別、端子識別を追記する同一接続グループネット抽出手段と、代表グループネット情報の各回路構成情報に対し、前記ライブラリの情報を参照し電気的正当性の検証を実施しエラー内容を含むチェック結果を登録番号に対応付けて出力し、エラー時に登録番号対応の出力特定情報も出力する検証手段とをデータ処理装置に含む。
本発明の第1のプログラムは、LSIやディスクリート部品の接続関係が定義された回路図情報と、LSIの端子とそれに内部接続されるIOバッファの種類名を含むLSI端子−IOバッファ対応情報と、IOバッファの特性定義を含むライブラリとを記憶装置から読み込み、回路図情報の各LSI端子について、前記対応情報から対応するIOバッファ名を取得し、これを回路図情報のLSI端子に付属させバッファモデルネットリストを作成するステップと、バッファモデルネットリストの、各LSI端子のIOバッファを始点とし外部配線やディスクリート部品を通じ接続先のIOバッファやグランド、電源で終わる回路構成情報を抽出し、これらを個別ネット情報とし出力し、これの各回路構成情報のLSIの種別と端子識別を無視した状態での同一の回路構成情報を除外し代表グループネット情報として出力する同一接続グループネット抽出ステップと、代表グループネット情報の各回路構成情報に対し、前記ライブラリ情報を参照し電気的正当性の検証を実施しエラー内容を含むチェック結果を出力する検証ステップをデータ処理装置に実行させる。
本発明の第2のプログラムは、前記第1のプログラムであって、前記同一接続グループネット抽出ステップに、抽出し個別ネット情報とした回路構成情報について、LSIの種別と端子識別を除いた回路構成情報が代表グループネット情報になければ、これにユニークな登録番号を付加して代表グループネット情報に追加し、その登録番号を、個別ネット情報の回路構成情報にも付加し、前記回路構成情報が代表グループネット情報に既に存在すれば、その登録番号を前記個別ネット情報に付加しておくステップを含み、前記検証ステップが、回路構成情報のチェック結果を登録番号に対応付けて出力するステップを含む。
本発明の第3のプログラムは、LSIやディスクリート部品の接続関係が定義された回路図情報と、LSIの端子とそれに内部接続されるIOバッファの種類名を含むLSI端子−IOバッファ対応情報と、IOバッファの特性定義を含むライブラリとを記憶装置から読み込み、回路図情報の各LSIの端子について、前記対応情報から対応するIOバッファ名を取得し、これを回路図情報のLSI端子に付属させバッファモデルネットリストを作成するステップと、バッファモデルネットリストの各LSI端子について、LSI端子のIOバッファを始点とし外部配線やディスクリート部品を通じ接続先のIOバッファやグランド、電源で終わる回路構成情報を抽出し、その回路構成情報のLSIの種別と端子識別を除いた回路構成情報が代表グループネット情報になければ、これにユニークな登録番号を付加して代表グループネット情報に追加し、その登録番号に対応して、抽出した回路構成情報の出力バッファのLSI識別、端子識別を出力特定情報として保持し、前記除いた回路構成情報が代表グループネット情報に既に存在すれば、その登録番号に対応した出力特定情報に抽出した回路構成情報の出力バッファのLSI識別、端子識別を追記する同一接続グループネット抽出ステップと、代表グループネット情報の各回路構成情報に対し、前記ライブラリの情報を参照し電気的正当性の検証を実施しエラー内容を含むチェック結果を登録番号に対応付けて出力し、エラー時に登録番号対応の出力特定情報も出力する検証ステップとをデータ処理装置に実行させる。
本発明の第1の回路検証方法は、LSIやディスクリート部品の接続関係が定義された回路図情報と、LSIの端子とそれに内部接続されるIOバッファの種類名を含むLSI端子−IOバッファ対応情報と、IOバッファの特性定義を含むライブラリとを記憶装置から読み込み、回路図情報の各LSI端子について、前記対応情報から対応するIOバッファ名を取得し、これを回路図情報のLSI端子に付属させバッファモデルネットリストを作成するステップと、バッファモデルネットリストの、各LSI端子のIOバッファを始点とし外部配線やディスクリート部品を通じ接続先のIOバッファやグランド、電源で終わる回路構成情報を抽出し、これらを個別ネット情報として出力し、これの各回路構成情報のLSIの種別と端子識別を無視した状態での同一の回路構成情報を除外し代表グループネット情報とし出力する同一接続グループネット抽出ステップと、代表グループネット情報の各回路構成情報に対し、前記ライブラリ情報を参照し電気的正当性の検証を実施しチェック結果を出力する検証ステップを含む。
本発明の第2の回路検証方法は、前記第1の回路検証方法であって、前記同一接続グループネット抽出ステップに、抽出し個別ネット情報とした回路構成情報について、LSIの種別と端子識別を除いた回路構成情報が代表グループネット情報になければ、これにユニークな登録番号を付加して代表グループネット情報に追加し、その登録番号を、個別ネット情報の回路構成情報にも付加し、前記回路構成情報が代表グループネット情報に既に存在すれば、その登録番号を前記個別ネット情報に付加しておくステップを含み、前記検証ステップが、回路構成情報のチェック結果を登録番号に対応付けて出力するステップを含む。
本発明の第3の回路検証方法は、LSIやディスクリート部品の接続関係が定義された回路図情報と、LSIの端子とそれに内部接続されるIOバッファの種類名を含むLSI端子−IOバッファ対応情報と、IOバッファの特性定義を含むライブラリとを記憶装置から読み込み、回路図情報の各LSIの端子について、前記対応情報から対応するIOバッファ名を取得し、これを回路図情報のLSI端子に付属させバッファモデルネットリストを作成するステップと、バッファモデルネットリストの各LSI端子について、LSI端子のIOバッファを始点とし外部配線やディスクリート部品を通じ接続先のIOバッファやグランド、電源で終わる回路構成情報を抽出し、その回路構成情報のLSIの種別と端子識別を除いた回路構成情報が代表グループネット情報になければ、これにユニークな登録番号を付加して代表グループネット情報に追加し、その登録番号に対応して、抽出した回路構成情報の出力バッファのLSI識別、端子識別を出力特定情報として保持し、前記除いた回路構成情報が代表グループネット情報に既に存在すれば、その登録番号に対応した出力特定情報に抽出した回路構成情報の出力バッファのLSI識別、端子識別を追記する同一接続グループネット抽出ステップと、代表グループネット情報の各回路構成情報に対し、前記ライブラリの情報を参照し電気的正当性の検証を実施しエラー内容を含むチェック結果を登録番号に対応付けて出力し、エラー時に登録番号対応の出力特定情報も出力する検証ステップとを含む。
本発明によれば、専門知識の必要とされる回路図の電気的な正当性検証を、検証箇所をグループ化して一括検証することにより、検証内容不変のまま検証回数を減らすことで、従来手法よりも検証に要する総時間を短縮することが可能となる。
又、専門知識の必要とされていた回路図の電気的な正当性検証を、専門知識を有さない者でも自動的に行える。
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1を参照すると、本発明の回路検証システムは、データ処理装置2と、これがアクセスできる記憶装置1を備えている。
データ処理装置2は、ワークステーション、パーソナルコンピュータ等の装置でCPUやメモリを有しプログラム制御で動作する。またキーボード等の入力装置やディスプレイ等の出力装置も備えている。
記憶装置1は、ディスク装置等の記憶装置であり、データ処理装置2に接続された外部記憶装置、或いはデータ処理装置2に通信接続されたデータベースサーバ等である。
記憶装置1には、回路図情報11と、LSIピン−IOバッファ名対応表12と、IOバッファライブラリ13が記憶されており、また代表グループネット情報15と、個別ネット情報14とチェック結果16が出力される。
ここで、回路図情報11と、LSIピン−IOバッファ名対応表12と、IOバッファライブラリ13がデータベースサーバに記憶されており、代表グループネット情報15と、個別ネット情報14とチェック結果16をデータ処理装置2の外部記憶装置に出力するようにしてもよい。
データ処理装置2には、バッファモデルネットリスト作成手段21と、同一接続グループネット抽出手段22と、代表グループネット検証手段23を有し、バッファモデルネットリスト24もメモリ(内部記憶)に記憶される。
また、バッファモデルネットリスト作成手段21と、同一接続グループネット抽出手段22と、代表グループネット検証手段23の各手段は、各手段対応のプログラムがデータ処理装置2を制御することで実現される。
回路図情報11には、回路図上に記述される全部品の接続関係を定義している。LSIピン−IOバッファ名対応表12には、各LSI部品のピン(端子)とそれに内部接続されるIOバッファの種類名の対応関係を定義している。IOバッファライブラリ13には、検証に必要となるIOバッファの特性を定義している。
バッファモデルネットリスト24には、回路図上に存在する全部品の接続関係を定義しており、LSIのピンに関しては内部のIOバッファまで接続関係が定義されている。
代表グループネット情報15には、回路図情報上に存在する全てのLSIピンの内部接続のIOバッファからの接続関係が定義されている。なお、同一の接続関係については代表グループネット情報15には定義されない。
個別ネット情報14には、全LSIのピンからの接続関係と、代表グループネットとの対応関係が定義されている。チェック結果16としては、各代表グループネットに対し、検証を実施した結果を出力する。
バッファモデルネットリスト作成手段21は回路図情報11とLSIピン−IOバッファ名対応表12とIOバッファライブラリ13から回路図上の全LSIの各ピンとIOバッファ名の対応づけを行い、バッファモデルネットリスト24を生成する。
同一接続グループネット抽出手段22はバッファモデルネットリスト24を入力し、全LSIピンのIOバッファからの接続関係を抽出し、LSI種別やLSIピンを無視した状態での同一の回路構成を除外した代表グループネット情報15、及び、全てのLSIピンのIOバッファからの接続関係(回路構成情報)をLSIピンも含めて記した個別ネット情報14を生成する。
代表グループネット検証手段23は代表グループネット情報15を入力し、代表グループネットの各ネット(各回路構成情報)に対して検証を実施し、チェック結果16を生成する。
次に、図2のフローチャートに沿って本実施形態の全体の動作について説明する。第1段階として、回路図情報11に対してLSIの内部接続のバッファまで表現したバッファモデルネットリスト24を作成する。
バッファモデルネットリスト作成手段21は、図4(1)の回路図情報11を読み込み(ステップA1)、図4(2)のLSIピン−IOバッファ名対応表12を読み込み(ステップA2)、図4(3)のIOバッファライブラリ13を読み込む(ステップA3)。
次に回路図情報11で使用されているLSIのピンについて、LSIピン−IOバッファ名対応表12から対応するIOバッファ名を入手し、IOバッファライブラリ13との関連付けを行い、バッファモデルネットリスト24を作成する(ステップA4、図5参照)。
第2段階として、バッファモデルネットリスト24の全LSIピンに対し、接続先抽出を行い、代表グループネット情報15と個別ネット情報14(図6参照)を作成する。
同一接続グループネット抽出手段22は、バッファモデルネットリスト24のLSIピンを順次選択し(ステップA5)、接続されるネットをトレースして接続される全部品を抽出する(ステップA6)。
接続先がIOバッファであるかチェックし(ステップA7)、接続先がIOバッファの場合でも始点が入力バッファで接続先が出力バッファなら既に抽出済みのため(ステップA7−2)、トレースは対象外とする。
接続先がIOバッファの場合で上記に該当しない場合は本分岐先のトレースは終了し、接続先がIOバッファでない場合は抵抗、コンデンサ、コネクタ等のディスクリート部品のため、対応するピンを抽出する。
対応するピンに接続されるネットが電源・グランドネットであるか判定し(ステップA8)、電源・グランドネットであれば、プルダウン、プルアップ抵抗や電源、グランド接続のコンデンサと判断しトレースを完了、そうでない場合は抽出ネットに対してさらにネットトレースを繰り返す(ステップA6)。
全ての分岐先についてトレースが終了したところで、回路構成の抽出は完了し、抽出した回路構成の情報を個別ネット情報14として出力する(ステップA9)。個別ネット情報14には、抽出したネットの始終点のIOバッファの情報だけでなく、IOバッファが存在するLSI部品情報と各部品のピンの情報まで出力する。
同一接続グループネット抽出手段22は次に、抽出した回路構成のLSI部品情報と各部品のピンの情報を除いた回路構成が代表グループネット情報15に存在するか確認し(ステップA10)、存在しない場合は、代表グループネット情報15に新規の代表グループネットとして登録し(ステップA11)、ユニークな登録番号を入手する。
なお、登録する代表グループネットには、各LSIの種別やLSIのピンの情報は出力せず、IOバッファの情報で定義する。代表グループネット情報15に同一回路構成が存在する場合は(ステップA11)、存在した代表グループネットの登録番号を入手する。
入手した登録番号は、代表グループネット情報15との対応付けのためその個別ネット情報14に付加し出力し(ステップA12)、全LSIピンに対する回路抽出が完了するまで抽出処理を繰り返す(ステップA13)。
第3段階として、代表グループネット情報15に対し、チェック結果16を作成する。即ち、代表グループネット検証手段23は、代表グループネット情報15の代表グループネットを順次選択し(ステップA14)、選択した代表のグループネットの回路に対し、電気的な検証を実施し、検証結果を出力する(ステップA15)。
全ての代表グループネットの検証が終わったら完了し、そうでない場合は次の代表グループネットを検証し(ステップA16)、全ての代表グループネットの検証を完了したところで終了する。
ステップA15での検証は、許可されてない出力バッファ同士のワィヤード(オープンドレイン乃至オープンコレクタでなくトライステート出力でもない出力バッファ同士のワイヤード)、オープンドレイン乃至オープンコレクタ出力バッファのネットにプルアップ抵抗が無いプルアップ抵抗抜け、トライステート出力バッファのネットにプルアップ抵抗とプルダウン抵抗が無い抵抗抜け、LSI出力バッファ出力のグランド、電源への短絡他の不正がないこと等を検証する。
次に、図4を参照し、具体例を用いて本実施例の動作を説明する。図4の(1)は回路図情報11の具体例を示し、上向き矢印はVDDに接続されていることを示す。回路図情報11を読み込み(ステップA1)、LSIピン−IOバッファ名対応表12を読み込み(ステップA2)、IOバッファライブラリ13を読み込む(ステップA3)ことにより、回路図情報11の全接続情報を認識し、また、LSI1、LSI2、LSI3については、LSIピン−IOバッファ名対応表12にLSI1の1ピンがOUTA、2ピンがOUTBといったようにIOバッファ名との対応関係が定義されているため、LSI内部のIOバッファの接続を作成する。
使用されているOUTA,OUTB,INA,INB,INCのIOバッファは、IOバッファライブラリ13として入力しており、IOバッファ名をキーに詳細情報を引くことで関連付けを行い、LSI1の1ピンであれば、オープンドレインの出力バッファであるといったように検証に必要な情報が引き出せるようにする。
関連付けした情報は図5のバッファモデルネットリスト24のような接続関係となる(ステップA4)。
次にバッファモデルネットリスト24のLSIピンを順次選択し、接続関係を抽出する(ステップA5)。まず、LSI1の1ピンで始点はOUTAのドライバを選択し、接続されるネットを抽出し(ステップA6)、2分岐となっており、一方は抵抗に接続されており、抵抗部品のため(ステップA7)、その先のネットが電源もしくはグランド接続かチェックし(ステップA8)、電源であるためプルアップ抵抗と判断し本分岐のトレースを完了し、もう一方の分岐についてはLSI2の2ピンのINAのレシーバに接続されているため(ステップA7)、また始点は入力バッファでないので抽出済みでなく(ステップA7−2)回路構成情報のトレースを終了する。
図6(1)の個別ネット情報14に、LSI1の1ピンから抽出した接続関係(回路構成情報)をIOバッファの接続を含めて出力する(ステップA9)。
また、LSI1の1ピンについて抽出した接続関係について、LSI品種、LSIのピン番号を無視した状態で、同じ接続関係が代表グループネット情報15に存在するかチェックし(ステップA10)、存在しないため代表グループネット情報15に、LSI種、LSIのピン番号を省いた接続情報を代表グループネットとして出力し、また、ユニークな登録番号1を入手し出力する(ステップA11)。
入手した代表グループネットの登録番号1は、個別ネット情報14にも出力する(ステップA12)。全LSIピンの抽出が完了してないため(ステップA13)、次のLSI1の2ピンを選択し(ステップA5)、同様にネットトレースし(ステップA6)、代表グループネット情報15に無い接続関係のため、登録番号2として個別ネット情報14、代表グループネット情報15に出力する(ステップA6〜A12)。
同様に、LSI2の1ピンについてネットトレースするが(ステップA6)、始点はINAの入力バッファであり、接続先には出力バッファであるOUTAが接続されているため、抽出済みとし(ステップA7−2)、個別ネット情報14、代表グループネット情報15に出力することなく次のピンの接続関係を抽出する。
LSI2の2,3ピンはLSI2の1ピン同様に出力不要のピンである。LSI2の4ピンについては、分岐先の接続関係、IOバッファの種類がLSI1の1ピンと完全に一致し、代表グループネットに同じ回路構成のネットが存在するため(ステップA10)、同じ回路構成の登録番号1を入手し、代表グループネット情報15には出力せず、個別ネット情報14に登録番号1を出力する。
同様にLSI2の2〜3ピン、LSI3の1〜4ピンを抽出し、全てのLSIピンの接続関係の抽出が完了し、代表グループネット情報15が3ネット、個別ネット情報14が5ネットとなる(ステップA13)。
次に代表グループネット情報15の回路情報の3ネットを順次選択し(ステップA14)、それぞれに対して検証を行い、検証結果をチェック結果16に出力する(図7参照)。登録番号3のネットは、ドライバがオープンドレインが、プルアップ抵抗が接続されていないため、チェック結果にエラー情報を出力する(ステップA15)。全グループネットの検証が終わったところで終了する。
チェック結果16でエラーしている登録番号を持つ個別ネット情報14のネットは、全てエラーしていることとなるため、回路図情報11上でのエラー箇所特定には、個別ネット情報14からエラーした登録番号を検索すれば良い。
このようにして検証対象箇所をグループ化し、検証内容を変更することなく検証箇所を減らすことで検証TAT(総時間)を短縮することが可能であり、また回路図情報11上でのエラー箇所も詳細に示されている。
本実施形態の他の実施例では、個別ネット情報14は出力せず、同一接続グループネット抽出手段22が抽出したLSI識別、端子識別付きの回路構成情報はワークエリア等に一時記憶し、LSI識別、端子識別を除いた回路構成情報を作成し、代表グループネット情報15の各回路構成情報と照合し同じものがなければ、入手した新規登録番号と共に代表グループネット情報15に追加する。
そして登録番号に対応付けて、前記一時記憶したLSI識別、端子識別のうち出力バッファのLSI識別−端子識別を、出力特定情報に追加し記憶しておく。
前記照合で同じものがあれば代表グループネット情報15のその回路構成情報に付加されている登録番号を取得し、それに対応する出力特定情報に、一時記憶した情報の内、L出力バッファのLSI識別−端子識別を追記する。
そして、代表グループネット検証手段23は、検証結果を代表グループネット情報15の登録番号と共に出力するが、エラーとなった場合には更に対応する出力特定情報も出力する。
この様にすることで、記憶装置1の記憶容量が小さく、容量の余裕が少ない場合にも本発明を構築できる。
LSIピン−IOバッファ名対応表12を読み込む代わりに、LSIチップのIOパッド名とそれに接続されたIOバッファ名(機能ブロック名)と、LSIチップのIOパッド名とLSI部品のパッケージ等の端子番号との対応情報を、LSI部品の品種ごとに揃え読み込み、LSIピン−IOバッファ名対応表12をデータ処理装置2の内部で作成する様にしてもよい。
また、IOバッファライブラリ13の代わりに、IOバッファごとの特性情報を含むLSIの機能ブロックライブラリを入力とし、これのIOバッファごとの特性情報のみを抽出しデータ処理装置2の内部に保持する様にしてもよい。
本発明はPWB設計等で利用できる。
本発明の回路検証システムの構成を示すブロック図。 本実施形態の動作を示すフローチャート。 本実施形態の動作を示すフローチャート。 (1)は、回路図情報11の具体例を示し、(2)はLSIピン−IOバッファ名対応表12の具体例を示し、(3)はIOバッファライブラリ13の具体例を示す図。 バッファモデルネットリスト24の具体例を示す図。 (1)は個別ネット情報14の具体例を示し、(2)は代表グループネット情報15を示す図。 チェック結果16の例を示す図。
符号の説明
1 記憶装置
11 回路図情報
12 LSIピン−IOバッファ名対応表
13 IOバッファライブラリ
14 個別ネット情報
15 代表グループネット情報
16 チェック結果
2 データ処理装置
21 バッファモデルネットリスト作成手段
22 同一接続グループネット抽出手段
23 代表グループネット検証手段
24 バッファモデルネットリスト

Claims (9)

  1. LSIやディスクリート部品の接続関係が定義された回路図情報と、LSIの端子とそれに内部接続されるIOバッファの種類名を含むLSI端子−IOバッファ対応情報と、IOバッファの特性定義を含むライブラリとを記憶装置から読み込み、回路図情報の各LSIの端子について、前記対応情報から対応するIOバッファ名を取得し、これを回路図情報のLSI端子に付属させバッファモデルネットリストを作成する手段と、
    バッファモデルネットリストの、各LSI端子のIOバッファを始点とし外部配線やディスクリート部品を通じ接続先のIOバッファやグランド、電源で終わる回路構成情報を抽出し、これらを個別ネット情報として出力し、これの各回路構成情報のLSIの種別と端子識別を無視した状態での同一の回路構成情報を除外し代表グループネット情報として出力する同一接続グループネット抽出手段と、
    代表グループネット情報の各回路構成情報に対し、前記ライブラリの情報を参照し電気的正当性の検証を実施しエラー内容を含むチェック結果を出力する検証手段とをデータ処理装置に含むことを特徴とする回路検証システム。
  2. 前記同一接続グループネット抽出手段が、抽出し個別ネット情報とした回路構成情報について、LSIの種別と端子識別を除いた回路構成情報が代表グループネット情報になければ、これにユニークな登録番号を付加して代表グループネット情報に追加し、その登録番号を個別ネット情報の回路構成情報にも付加し、前記回路構成情報が代表グループネット情報に既に存在すれば、その登録番号を前記個別ネット情報にも付加しておき、
    前記検証手段が、回路構成情報のチェック結果を登録番号に対応付けて出力する様にしたことを特徴とする請求項1記載の回路検証システム。
  3. LSIやディスクリート部品の接続関係が定義された回路図情報と、LSIの端子とそれに内部接続されるIOバッファの種類名を含むLSI端子−IOバッファ対応情報と、IOバッファの特性定義を含むライブラリとを記憶装置から読み込み、回路図情報の各LSIの端子について、前記対応情報から対応するIOバッファ名を取得し、これを回路図情報のLSI端子に付属させバッファモデルネットリストを作成する手段と、
    バッファモデルネットリストの各LSI端子について、
    LSI端子のIOバッファを始点とし外部配線やディスクリート部品を通じ接続先のIOバッファやグランド、電源で終わる回路構成情報を抽出し、その回路構成情報のLSIの種別と端子識別を除いた回路構成情報が代表グループネット情報になければ、これにユニークな登録番号を付加して代表グループネット情報に追加し、その登録番号に対応して、抽出した回路構成情報の出力バッファのLSI識別、端子識別を出力特定情報として保持し、前記除いた回路構成情報が代表グループネット情報に既に存在すれば、その登録番号に対応した出力特定情報に抽出した回路構成情報の出力バッファのLSI識別、端子識別を追記する同一接続グループネット抽出手段と、
    代表グループネット情報の各回路構成情報に対し、前記ライブラリの情報を参照し電気的正当性の検証を実施しエラー内容を含むチェック結果を登録番号に対応付けて出力し、エラー時に登録番号対応の出力特定情報も出力する検証手段とをデータ処理装置に含むことを特徴とする回路検証システム。
  4. LSIやディスクリート部品の接続関係が定義された回路図情報と、LSIの端子とそれに内部接続されるIOバッファの種類名を含むLSI端子−IOバッファ対応情報と、IOバッファの特性定義を含むライブラリとを記憶装置から読み込み、回路図情報の各LSI端子について、前記対応情報から対応するIOバッファ名を取得し、これを回路図情報のLSI端子に付属させバッファモデルネットリストを作成するステップと、
    バッファモデルネットリストの、各LSI端子のIOバッファを始点とし外部配線やディスクリート部品を通じ接続先のIOバッファやグランド、電源で終わる回路構成情報を抽出し、これらを個別ネット情報とし出力し、これの各回路構成情報のLSIの種別と端子識別を無視した状態での同一の回路構成情報を除外し代表グループネット情報として出力する同一接続グループネット抽出ステップと、
    代表グループネット情報の各回路構成情報に対し、前記ライブラリ情報を参照し電気的正当性の検証を実施しエラー内容を含むチェック結果を出力する検証ステップをデータ処理装置に実行させるためのプログラム。
  5. 前記同一接続グループネット抽出ステップに、抽出し個別ネット情報とした回路構成情報について、LSIの種別と端子識別を除いた回路構成情報が代表グループネット情報になければ、これにユニークな登録番号を付加して代表グループネット情報に追加し、その登録番号を、個別ネット情報の回路構成情報にも付加し、前記回路構成情報が代表グループネット情報に既に存在すれば、その登録番号を前記個別ネット情報に付加しておくステップを含み、
    前記検証ステップが、回路構成情報のチェック結果を登録番号に対応付けて出力するステップを含む請求項4記載のプログラム。
  6. LSIやディスクリート部品の接続関係が定義された回路図情報と、LSIの端子とそれに内部接続されるIOバッファの種類名を含むLSI端子−IOバッファ対応情報と、IOバッファの特性定義を含むライブラリとを記憶装置から読み込み、回路図情報の各LSIの端子について、前記対応情報から対応するIOバッファ名を取得し、これを回路図情報のLSI端子に付属させバッファモデルネットリストを作成するステップと、
    バッファモデルネットリストの各LSI端子について、
    LSI端子のIOバッファを始点とし外部配線やディスクリート部品を通じ接続先のIOバッファやグランド、電源で終わる回路構成情報を抽出し、その回路構成情報のLSIの種別と端子識別を除いた回路構成情報が代表グループネット情報になければ、これにユニークな登録番号を付加して代表グループネット情報に追加し、その登録番号に対応して、抽出した回路構成情報の出力バッファのLSI識別、端子識別を出力特定情報として保持し、前記除いた回路構成情報が代表グループネット情報に既に存在すれば、その登録番号に対応した出力特定情報に抽出した回路構成情報の出力バッファのLSI識別、端子識別を追記する同一接続グループネット抽出ステップと、
    代表グループネット情報の各回路構成情報に対し、前記ライブラリの情報を参照し電気的正当性の検証を実施しエラー内容を含むチェック結果を登録番号に対応付けて出力し、エラー時に登録番号対応の出力特定情報も出力する検証ステップとをデータ処理装置に実行させるためのプログラム。
  7. LSIやディスクリート部品の接続関係が定義された回路図情報と、LSIの端子とそれに内部接続されるIOバッファの種類名を含むLSI端子−IOバッファ対応情報と、IOバッファの特性定義を含むライブラリとを記憶装置から読み込み、回路図情報の各LSI端子について、前記対応情報から対応するIOバッファ名を取得し、これを回路図情報のLSI端子に付属させバッファモデルネットリストを作成するステップと、
    バッファモデルネットリストの、各LSI端子のIOバッファを始点とし外部配線やディスクリート部品を通じ接続先のIOバッファやグランド、電源で終わる回路構成情報を抽出し、これらを個別ネット情報として出力し、これの各回路構成情報のLSIの種別と端子識別を無視した状態での同一の回路構成情報を除外し代表グループネット情報とし出力する同一接続グループネット抽出ステップと、
    代表グループネット情報の各回路構成情報に対し、前記ライブラリ情報を参照し電気的正当性の検証を実施しチェック結果を出力する検証ステップを含むことを特徴とする回路検証方法。
  8. 前記同一接続グループネット抽出ステップに、抽出し個別ネット情報とした回路構成情報について、LSIの種別と端子識別を除いた回路構成情報が代表グループネット情報になければ、これにユニークな登録番号を付加して代表グループネット情報に追加し、その登録番号を、個別ネット情報の回路構成情報にも付加し、前記回路構成情報が代表グループネット情報に既に存在すれば、その登録番号を前記個別ネット情報に付加しておくステップを含み、
    前記検証ステップが、回路構成情報のチェック結果を登録番号に対応付けて出力するステップを含むことを特徴とする請求項7記載の回路検証方法。
  9. LSIやディスクリート部品の接続関係が定義された回路図情報と、LSIの端子とそれに内部接続されるIOバッファの種類名を含むLSI端子−IOバッファ対応情報と、IOバッファの特性定義を含むライブラリとを記憶装置から読み込み、回路図情報の各LSIの端子について、前記対応情報から対応するIOバッファ名を取得し、これを回路図情報のLSI端子に付属させバッファモデルネットリストを作成するステップと、
    バッファモデルネットリストの各LSI端子について、
    LSI端子のIOバッファを始点とし外部配線やディスクリート部品を通じ接続先のIOバッファやグランド、電源で終わる回路構成情報を抽出し、その回路構成情報のLSIの種別と端子識別を除いた回路構成情報が代表グループネット情報になければ、これにユニークな登録番号を付加して代表グループネット情報に追加し、その登録番号に対応して、抽出した回路構成情報の出力バッファのLSI識別、端子識別を出力特定情報として保持し、前記除いた回路構成情報が代表グループネット情報に既に存在すれば、その登録番号に対応した出力特定情報に抽出した回路構成情報の出力バッファのLSI識別、端子識別を追記する同一接続グループネット抽出ステップと、
    代表グループネット情報の各回路構成情報に対し、前記ライブラリの情報を参照し電気的正当性の検証を実施しエラー内容を含むチェック結果を登録番号に対応付けて出力し、エラー時に登録番号対応の出力特定情報も出力する検証ステップとを含むことを特徴とする回路検証方法。
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