JP5038086B2 - トナー及び現像方法 - Google Patents

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Description

本発明は、静電荷潜像を顕在化するトナー及び該トナーを用いた現像方法に関するものである。
近年、コンピュータ及びマルチメディアの発達により、オフィスから家庭まで幅広い分野で、更なる高精細フルカラー画像を出力する手段が要望されている。ヘビーユーザーは、多数枚の複写又はプリントによっても画質低下のない高耐久性を要求し、スモールオフィスや家庭では、高画質な画像を得ると共に省スペース、省エネルギーの観点から装置の小型化、廃トナーの再利用又は廃トナーレス(クリーナーレス)、定着温度の低温化が要望されており、これらの目的を達成するため各々の観点から種々の検討が行われている。
電子写真法において、静電荷像を現像する工程は、帯電させたトナーを静電荷像の静電相互作用を利用して静電荷像上に画像形成を行うものである。トナーを用いて静電荷像を現像するための現像剤のうち、磁性体を樹脂中に分散してなる磁性トナーや磁性体を分散しない非磁性トナーを用いる一成分系現像方式と、非磁性トナーを磁性キャリアと混合した二成分系現像方式とがある。特に高画質を要求されるフルカラー複写機又はフルカラープリンタの如きフルカラー画像形成装置では、後者が好適に用いられている。
しかしながら、一成分現像方式はキャリア粒子が不要なため、現像装置自体を小型化・軽量化できる。さらには、二成分現像方式はキャリアに対するトナーの濃度を一定に保つ必要があるため、トナー濃度を検知し必要量のトナーを補給する装置が必要である。よって、現像装置がさらに大きく重くなる。一成分現像方式ではこのような装置は必要とならないため、相対的には、小さく軽くできるのが一般的である。
一方で、カートリッジシステムとしては、トナーが使用され画像形成装置のトナーが消費された場合、画像形成装置に着脱自在な現像剤補給容器たるトナー補給容器を新たなトナー補給容器に交換することにより装置にトナーを補給する画像形成装置が知られて入る。
補給の方式としては、前記一括補給する方式とともに、現像ローラの如き現像剤担持体を内包する現像室の現像剤の量を検知又は推測し、逐次補給するものが提案されている(特許文献1、2、3参照)。
しかしながら、上記従来の画像形成装置のように、トナーを像担持体に接触させた状態で現像を行う構成を有する画像形成装置では、以下のような課題がある。
即ち、トナーは、図2に示すような現像容器416から搬送される順に、供給ローラ413と現像ローラ411との間の摺擦、現像ローラ411とブレード412との間でトナーの層厚を規制される際の摺擦、及び感光ドラム110と現像ローラ411との間で現像の際の摺擦をそれぞれ受けて現像に供される。更に、現像に寄与しなかったトナーは、現像ローラ411から剥ぎ取られて現像容器416に回収されるために、供給ローラ413による摺擦を再び受ける。
このように、画像形成動作に伴うこれら一連の動作は、いずれもトナーと部材との接触を伴うものであり、このような接触の度にトナーは負荷を繰り返し受ける。このような負荷により、現像容器416内のトナーの一部或は全部が損傷を受けて、トナーは現像剤として求められる流動性及び摩擦帯電性が次第に劣化してくる。このことは、トナー補給方式の画像形成方法を用いることによって、逐次、劣化していないトナーが現像器内に補給されることから、トナーの劣化のスピードとしては緩和される方向にある。しかしながら、本発明者らの検討によれば、逐次補給をした場合においても、現像に寄与しなかったトナーは現像器内で劣化し、その結果、摩擦帯電性及び、流動性が低下することによって、補給トナーとの凝集を引き起こし、画像上において濃度ムラ、カブリ、トナーボタ落ち(斑点上にトナー塊が画像上に落下する)が発生する場合があった。また、新旧のトナーが接触撹拌されることによりトナー全体の粉体特性として不安定になりやすく、このことからクリーニングブレードでの阻止層の形成も不十分となり、クリーニング不良を発生する場合がある。更には、高温高湿環境下や低温低湿環境下の如き環境変動が伴った際にはこれらの現象が顕著に表れることも明らかとなった。
そして特にこの現象は、近年の画像形成装置におけるプリントスピードの高速化、転写材の多様化、画像上グロスの高グロス化、それに加え省エネルギー化に対する要求により、トナー特性としてトナーの融点を低下させる技術傾向の中で現れてきている。そして、このことによって、トナーは上記部材やトナー同士との接触・摺擦によるストレスを更に受けやすく、トナー自体の流動性や摩擦帯電性が今まで以上に低下する傾向にあった。
一方、これらの課題に対し、トナーからのアプローチを行っている技術がある。即ち、トナーの対ストレス性を向上するべく構造をコアシェル構造とし、更に安定した摩擦帯電性を得る為にトナーの形状を球形とした技術である(特許文献4)。
特許文献4において、上記構成のトナーに平均粒径0.05乃至1μmの有機微粒子と、平均粒径0.03乃至1μmのシリカ微粒子と、シロキサン化合物で疎水化処理された平均粒径5乃至40nmの無機微粒子を含有させることが有効であることを示している。確かにカブリや補給時カブリのレベルは良くなっているものの、環境変動を伴った際の実力については未確認であり、更に長期多数枚印字を行った際にはトナーの耐久劣化に伴いクリーニング不良が発生することが分かってきている。これらの問題を改善したトナーが待望されている。
特開平9−80894号公報 特開平10−20640号公報 特開2002−40776号公報 特開2002−182423号公報
本発明が解決する課題は、上記背景技術の問題点を解決したトナー及び画像形成方法を提供することである。即ち、高温高湿環境下や低温低湿環境下の如き環境変動を伴った中でプリントスピードを高速とし、且つ長期間多数枚印字を行っても濃度ムラ、カブリ、トナーボタ落ちの発生が抑制された画像が得られるマゼンタトナー及び現像方法を提供することである。
本発明は、重合性単量体、マゼンタ着色剤及びスルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を含有する重合体又は共重合体を少なくとも含有する重合性単量体組成物を難水溶性分散安定剤を含む水系媒体中に分散し、造粒して重合性単量体組成物の粒子を生成し、粒子中の該重合性単量体を重合することにより製造されるトナー粒子を含有する非磁性一成分現像用マゼンタトナーであり、
該スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を含有する重合体又は共重合体の分子量(Mw)が27000〜40000であり、
下記関係式(1)、(2)、(3)
40≦A≦100(μS/cm)・・・・・(1)
(式中で、Aは該マゼンタ着色剤の比伝導度を表す)
500≦Et10(mJ)≦600・・・・・(2)
0.90≦Et100(last)(mJ)/Et100(Ini.)(mJ)≦1.10・・・・・(3)
[但し、Et10(mJ)は、プロペラ型ブレードの最外縁部の周速を10mm/secで回転させながら容器内のトナー層中に垂直に進入させ、該トナー層の底面から100mmの位置から測定を開始し、底面から10mmの位置まで進入させた時に得られる、回転トルクと垂直荷重の総和を表している。また、Et100(last)(mJ)は、周速を100mm/secで回転した時の回転トルクと垂直荷重の総和を8回続けて測定した時の最後の値を表し、Et100(Ini)(mJ)は同じく8回続けて測定した時の最初の値を表す。]
を満足することを特徴とするマゼンタトナーに関する。
さらに本発明は、少なくとも静電潜像を担持する像担持体と、トナーを担持し現像を行うためのトナー担持体と、該トナー担持体表面に当接されたトナー層を規制するためのトナー層厚規制部材と、前記像担持体上のトナー像を転写する中間転写体と、該トナー担持体にトナーを供給するためのトナー供給部材と、該トナー供給部材の回転中心軸よりも上方に設けられ該トナー担持体の長手方向にトナーを搬送するトナー搬送部材と、該トナー担持体に供給するためのトナーを収納する現像容器と、該トナー担持体と該トナー層厚規制部材と該トナー供給部材と該トナー搬送部材と該現像容器とから構成された現像室にトナーを供給する撹拌室を有し、該現像室が該撹拌室からのトナーの入口と出口を有し、
且つ、トナーを逐次補給しながら現像を行う現像方法において、
該現像方法は、前記現像室の長手方向に垂直な断面において、トナーの搬送領域を除く前記現像容器によって囲まれた領域の供給部材の回転中心軸より鉛直上方に囲まれた断面積の、トナー搬送部材によって生じるトナーの搬送方向上流側の断面積S1と搬送方向下流側の断面積S3の関係が、S1<S3を満たし、
該トナーは重合性単量体、マゼンタ着色剤及びスルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を含有する重合体又は共重合体を少なくとも含有する重合性単量体組成物を難水溶性分散安定剤を含む水系媒体中に分散し、造粒して重合性単量体組成物の粒子を生成し、粒子中の該重合性単量体を重合することにより製造されるトナー粒子を含有する非磁性一成分現像用マゼンタトナーであり、
該スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を含有する重合体又は共重合体の分子量(Mw)が27000〜40000であり、
下記関係式(1)、(2)、(3)
40≦A≦100(μS/cm)・・・・・(1)
(式中で、Aは該マゼンタ着色剤の比伝導度を表す)
500≦Et10(mJ)≦600・・・・・(2)
0.90≦Et100(last)(mJ)/Et100(Ini.)(mJ)≦1.10・・・・・(3)
[但し、Et10(mJ)は、プロペラ型ブレードの最外縁部の周速を10mm/secで回転させながら容器内のトナー層中に垂直に進入させ、該トナー層の底面から100mmの位置から測定を開始し、底面から10mmの位置まで進入させた時に得られる、回転トルクと垂直荷重の総和を表している。また、Et100(last)(mJ)は、周速を100mm/secで回転した時の回転トルクと垂直荷重の総和を8回続けて測定した時の最後の値を表し、Et100(Ini)(mJ)は同じく8回続けて測定した時の最初の値を表す。]
を満足することを特徴とする現像方法に関する。
本発明により、高温高湿環境下や低温低湿環境下の如き環境変動を伴った中でプリントスピードを高速とし、且つ長期間多数枚印字を行っても濃度ムラ、カブリ、トナーボタ落ちの発生が抑制された画像が得られるマゼンタトナー及び画像形成方法を得ることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
一般的に、重合性単量体組成物を難水溶性分散安定剤を含む水系媒体中で懸濁させて、造粒し、重合トナーを製造する場合、重合性単量体組成物に含有される着色剤や荷電制御剤、ワックスやその他添加剤は各々の極性やモノマーへの溶解性に応じてトナー粒子内での分布が決まっていく。つまりは、一般的に極性の高いものやモノマーへの溶解性が低いものはトナー粒子の外側に分布し、逆に極性の低いものやモノマーへの溶解性が高いものはトナー粒子の内側に存在する傾向にある。ただし、実際にはこれらの他に各々の構成要素の相互作用や配合割合、更には造粒工程におけるせん断力強度や水系媒体のpHが密接に絡みあってトナー粒子中の各構成成分の存在分布が決定する。
そこで、本発明者らはこれらのことについて着目し、特にマゼンタトナーにおいて本発明の課題である濃度ムラやカブリ、トナーボタ落ちの改善に着目して鋭意検討を行った。その結果、懸濁重合トナーの製造時に特定の分子量の荷電制御樹脂と特定の比伝導度を有するマゼンタ着色剤を含有させ、特定の粉体流動特性をもたせることで前記課題が改善できるマゼンタトナーが得られることが分かった。
具体的には、少なくとも重合性単量体、マゼンタ着色剤及びスルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を含有する重合体又は共重合体を含有する重合性単量体組成物を難水溶性分散安定剤を含む水系媒体中に分散させて、造粒して重合性単量体組成物の粒子を形成し、粒子中の該重合性単量体を重合することにより製造されるトナー粒子を含有する非磁性一成分現像用マゼンタトナーであり、
該スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を含有する重合体又は共重合体の分子量(Mw)が27000〜40000であり、
下記関係式(1)、(2)、(3)
40≦A≦100(μS/cm)・・・・・(1)
(式中で、Aは該マゼンタ着色剤の比伝導度を表す)
500≦Et10(mJ)≦600・・・・・(2)
0.90≦Et100(last)(mJ)/Et100(Ini.)(mJ)≦1.10・・・・・(3)
[但し、Et10(mJ)は、プロペラ型ブレードの最外縁部の周速を10mm/secで回転させながら容器内のトナー層中に垂直に進入させ、該トナー層の底面から100mmの位置から測定を開始し、底面から10mmの位置まで進入させた時に得られる、回転トルクと垂直荷重の総和を表している。また、Et100(last)(mJ)は、周速を100mm/secで回転した時の回転トルクと垂直荷重の総和を8回続けて測定した時の最後の値を表し、Et100(Ini)(mJ)は同じく8回続けて測定した時の最初の値を表す。]
を満足することを特徴とする。
この構成とすることによって、本発明の目的が達成される理由については明確ではないが、本発明者らは以下のように考えている。
分子量(Mw)が27000乃至40000の該スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を含有する重合体又は共重合体(以後、スルホン酸基等含有重合体又は共重合体とも記す。)は分子量が高目なことからモノマーがポリマー化する過程で析出しやすく、トナー粒子の表面近傍に存在しやすい傾向にある。この様なスルホン酸基等を含有する重合体または共重合体は摩擦帯電により電荷を有することができるトナーの帯電サイトとなる。このことからその様な重合体または共重合体がトナー粒子の表面近傍に存在しやすい傾向にあることは、トナーに十分な摩擦帯電量を与えることが可能となるため望ましい。従って、該分子量範囲未満では十分な摩擦帯電量が得られず濃度の低い画像となり、該分子量範囲を超える場合は逆に摩擦帯電量が過剰となりトナーは特に低温低湿環境下においてチャージアップ傾向を示し、濃度均一性が低下する。しかしながら、分子量の高目な該重合体又は共重合体は、一つの分子が嵩高くなるため互いの分子が干渉しあい、トナー粒子の表面近傍を密に且つ均一に存在させることが困難になるものと考えられる。
一方、本発明のマゼンタ着色剤は比伝導度が40乃至100μS/cmであることが重要である。一般的に、トナーに用いられる着色剤の比伝導度は低い方がトナーの摩擦帯電特性上有利と考えられている。しかし、本発明者らが鋭意検討を行ったところ、懸濁重合法により生成されたトナー粒子を有するトナーにおいて上記の分子量(Mw)の該重合体または共重合体を用いた時のマゼンタ着色剤の比伝導度は40乃至100μS/cmで最適となることが明らかとなった。これについて本発明者らは上記の該分子量が高いスルホン酸基等含有重合体又は共重合体の問題点を補完する効果を有しているものと考えている。つまりは、分子量が高い故にトナー粒子の表面近傍に密に均一に存在できないその隙間を該比伝導度を有したマゼンタ着色剤がトナー粒子内でリークサイトとして存在することで該重合体または共重合体上の局在化した電荷をならすことができると考えている。従って、該着色剤の比伝導度が低過ぎる場合は例え該隙間を埋めるように存在していたとしてもその様な効果を発揮することができないこととなり、その為にも本発明のマゼンタ着色剤はトナーを均一に摩擦帯電する為に適度な範囲の比伝導度を有することが必須となると考えている。
また、懸濁重合法により生成されるトナー粒子の製造時においてマゼンタ着色剤のトナー粒子中での存在場所はその比伝導度により影響を受ける傾向がある。つまり、比伝導度の高いものはトナー粒子表面近傍に存在し、低いものはトナー粒子のより中心に存在しようとする。そして、本発明のマゼンタ着色剤では該範囲の比伝導度とすることでトナー粒子の表面近傍に存在することができ、スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基含有重合体又は共重合体と本発明の作用効果を発揮できることが可能であると考えている。
ここで、マゼンタ着色剤の比伝導度が40μS/cm未満である場合には上記のような効果は発揮できず、トナーの均一摩擦帯電性は損なわれ、濃度均一性や補給時カブリが低下する。また、100μS/cmを超える場合には特に高温高湿環境下においてトナーの摩擦帯電性が低下することが避けられなくなり、画像上、濃度の低下やカブリ、トナーのボタ落ちが発生しやすくなる。
更に、本発明のマゼンタトナーは上記関係式(2)、(3)を満たすことが重要である。
本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、関係式(2)は、現像器内においてトナーが受けるストレスとの相関性が高く、ひいてはトナーの耐久性と相関性が高いことを見出した。ここで、トナーが受けるストレスとは、トナー塗布ローラーからトナー担持体にトナーを供給する直前において、また、トナーが塗布されたトナー担持体と現像ブレードとのニップ部直前において、トナーが受けるストレスを意味している。つまり、トナー塗布ローラー−トナー担持体間においては両部材の回転による周速差により、トナー担持体−現像ブレード間においてはトナーのコート量規制により、トナー溜まりが出来やすくなっている。そこに、トナー塗布ローラーやトナー担持体の回転による力が加わることでトナーにストレスを与えていると考えている。関係式(2)における、測定値Et10(mJ)は、プロペラ型ブレードがトナー層中に進入した時にかかるエネルギーを測定したものである。ここで、本発明者らは、トナー層がトナー溜まりに、プロペラ型ブレードがトナー塗布ローラーやトナー担持体の回転に相当していると考えている。
本発明において、Et10(mJ)を600以下に制御することで、現像器内におけるトナーが受けるストレスを軽減させ、高速での長期耐久画出しにおいてもワックスの染み出しによる部材汚染や外添剤の埋め込み、トナー粒子のつぶれといったトナー劣化が抑制され、安定した画像を得ることができることを見出した。特に、非磁性一成分系現像剤においては、トナー塗布ローラーからトナー担持体にトナーを供給する直前において、また、トナーが塗布されたトナー担持体と現像ブレードとのニップ部においてトナーコート量を規制される直前において、トナー溜まりができやすく、そのことによってトナーがストレスを受けやすい状態にある。特に耐久後半において、劣化したトナーが蓄積し、かぶりやトナーボタ落ちといった問題を引き起こしやすかった。そのため、Et10(mJ)を600以下に制御することは必須である。
さらに、Et10(mJ)は、500以上に制御することも必要である。このことによって、トナーに適度なストレスを与え、トナーを素早くかつ均一、シャープに摩擦帯電を与えることが可能となり、摩擦帯電不良によるかぶり、トナーボタ落ちなどを防止する効果がある。
これら、Et10(mJ)値を制御する方法の例としては、下記の(A)乃至(C)の方法が挙げられる。これらの方法は、単独で行ってもよいが、複数を組み合わせることによって達成しても良い。
(A)例えば、トナーの平均円形度を高め、トナー粒子間の接触面積を減少させる方法。
(B)例えば、表面エネルギーが低く疎水性の高い処理剤で処理された有機/無機微粒子層をトナー表面に適正量付着させる方法。
(C)例えば、トナー粒子を水系媒体中に分散させ、スチーム等を流入させることで、系全体を温度100℃に加熱し、トナー粒子表面の微小な凹凸を無くすことで、トナーの表面エネルギーを減少させる方法。
また、本発明者らは更に鋭意検討を重ねた結果、関係式(3)は、現像器内におけるトナーの搬送部材による搬送性との相関性が高いことを見出した。特に補給機構を有するトナーカートリッジにおいては、トナーが現像部に到達する前に新旧のトナーを均一に混ぜる必要があるため、補給してから現像部に到達するまでの経路を長めに取ることがある。一方で該経路が長くなるためトナーが求められる搬送性はそれだけシビアになってくる。そして、トナーが補給されてからはトナー同士或いは搬送部材により電気的或いは物理的ストレスを受け、これによりトナーの搬送性は変化してくる。そうすると、現像部へのトナー供給が画像全体で均一なものでなくなり、結果として画像の濃度均一性に差が生じる。関係式(3)のEt100(last)(mJ)及びEt100(Ini.)(mJ)はプロペラ型ブレードがトナー粉体層中に進入した時にかかるエネルギーをそれぞれ測定したものである。Et100(last)(mJ)/Et100(Ini.)(mJ)はその初期とラストにおけるエネルギーの比を表したものである。つまり、その比が1.0の場合はトナーが搬送中にストレスを受けても該トナーの搬送性は変化しないということを意味し、1.0より大きい或いは小さい場合は搬送中のストレスにより該トナーの搬送性が変化することを意味すると本発明者らは考えている。
そして、本発明のトナーにおいては0.90≦Et100(last)(mJ)/Et100(Ini.)(mJ)≦1.10とすることが必要である。0.90未満ではストレスによりトナーの搬送性が過度に高く(搬送しやすい)なることを意味する。この様なトナーは長期多数枚印字の印字を行うことにより適度なストレスを与えることが困難となり素早くかつ均一、シャープに摩擦帯電を与えることが困難となり、カブリが発生し易く、トナーのボタ落ちが発生しやすくなる。また1.10を超える場合にはストレスによりトナーの搬送性が過度に低く(搬送しづらい)なることを意味し、この様なトナーは長期多数枚の印字を行うことにより、画像上の濃度均一性や補給時カブリが低下する。
次に本発明のトナーの好ましい形態について以下に述べる。
本発明のマゼンタトナーは下記関係式(4)を満たすことが好ましい態様である。
200≦(A×α)/分散安定剤濃度(%)≦450・・・・・(4)
(ここで、Aは該マゼンタ着色剤の比伝導度、αはモノマー100質量部に対する該マゼンタ着色剤の添加部数。また分散安定剤濃度はトナー粒子製造時における重合性単量体組成物量に対する分散剤量の質量比(%)を表す)
関係式(4)において「(A×α)/分散安定剤濃度(%)」はマゼンタ着色剤の比伝導度と添加部数の積と分散安定剤濃度の比を表している。本値が200乃至450である時にマゼンタトナーの摩擦帯電の均一性が良好な傾向を示す詳細な理由は不明であるが、該範囲の値とすることで懸濁重合法により生成されるトナー粒子の製造時にマゼンタ着色剤が難水溶性の分散安定剤とトナー粒子の内外で相互作用を及ぼしあうと考えている。そしてマゼンタ着色剤はトナー粒子表面に露出しない範囲でトナー粒子表面近傍に存在しやすくなるものと考えている。これにより前述の分子量の高いスルホン酸基の如き基を有する重合体及び共重合体のトナー粒子の表面近傍に密に均一に存在できないその隙間をマゼンタ着色剤がより密に存在することができ、トナーの摩擦帯電の均一性をより良好なものとしていると考えている。
ここで該値が200未満である場合にはトナーの均一な摩擦帯電性は損なわれることがあり、濃度均一性が低下したり補給時にカブリが発生することがある。
また、該値が450を超える場合には、特に高温高湿環境下においてトナーの摩擦帯電性が低下することがあり、濃度低下やカブリ、トナーのボタ落ちが発生することがある。
また、本発明のマゼンタトナーは下記関係式(5)を満たすことが好ましい。
ε≧106.7A+27967・・・・・(5)
(ここで、εはスルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を含有する重合体又は共重合体の分子量(Mw)、Aはマゼンタ着色剤の比伝導度(μS/cm))
関係式(5)において、スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を含有する重合体又は共重合体の分子量(Mw)はマゼンタ着色剤の比伝導度に対して上記関係式以上の値が好ましいということを意味する。これは、比伝導度の高いマゼンタ着色剤ほど、懸濁重合法により生成されるトナー粒子の製造時にはトナー粒子表面に存在しやすくなると想定されるので、それ以上に該重合体又は共重合体の(該マゼンタ着色剤の比伝導度に対して上記関係式の通りに)分子量を高くすることにより、該着色剤よりもよりトナー粒子表面に存在しやすくすることでトナーの摩擦帯電性がさらに良好になるものと考えている。
上記関係式を満たさない場合は、特に高温高湿環境下において十分な摩擦帯電量が得られないことがあり濃度の低い画像となり得る。
また、該シアントナーはルチル型酸化チタンを含有していることが望ましい。該酸化チタンを含有していない場合、トナーに適度なストレスを与えることが難しくなることがあり、トナーの迅速且つ均一な摩擦帯電が損なわれることがあり、長期多数枚印字を行うことでカブリやトナーのボタ落ちレベルが悪化する傾向にある。これは、針状形のルチル型酸化チタンを含有し、特に該粒子がトナー表面に存在することでトナー同士或いはトナーと部材との引っかかりが増すと考えられ、これによりトナーに適度なストレスを与えやすいものになると考える。
更に、該マゼンタトナーの温度140℃における損失弾性率G”(140℃)が1.0×104dN/m2以上2.0×105dN/m2未満であり、かつ損失弾性率G”と貯蔵弾性率G’との比である動的損失正接(tanδ=G”/G’)が温度70℃以上110℃未満に極小値および極大値を有し、温度140℃以上200℃未満に極大値を有することが画像上でカブリやボタ落ちを抑制する上で好ましい。
トナーの摩擦帯電は、現像ローラーや現像ブレードとの摺擦により行われ、各々の部材の極微小な凹凸とトナーが密に接し均一に且つ迅速にトナーが摩擦帯電することが求められる。これに対し、本発明者らが鋭意検討した結果、このような性質はトナーの粘性をあらわす物性である損失弾性率(以後G”とも記す)と相関があることが分かってきた。また、一方で各々の部材へのトナー融着は抑制されることが好ましい。このような性質はトナーの弾性をあらわす物性である貯蔵弾性率(以後G’とも記す)と相関があることも分かってきた。
そして、本発明者らは鋭意検討の結果、140℃におけるトナーのG”の値を1.0×104dN/m2以上2.0×105dN/m2以下とすることが重要であることを見いだした。
ここで、トナーの温度140℃における損失弾性率G”(140℃)が1.0×104dN/m2未満である場合には、特に高温高湿環境下において現像ローラーへのトナー融着が生じることがあり、カブリのレベルが悪化し、画像濃度が低下することがある。また、一方、G”(140℃)が2.0×105dN/m2を超える場合には、現像ローラーとトナーの密な摺擦が行われないことがある。このため、トナーの迅速且つ均一な摩擦帯電性において劣る傾向があり、長期多数枚印字を行うことでカブリやトナーのボタ落ちレベルが悪化することがある。
また、本発明に係るトナーでは、損失弾性率G”と貯蔵弾性率G’との比である損失正接tanδ(=G”/G’)が温度70℃以上110℃未満に極大値(極大値1)および極小値(極小値1)を持つことが望ましい。尚、温度70℃以上110℃未満の領域に現れる極大値1は、温度40℃以上200℃以下の温度範囲におけるtanδのカーブの最初の極大値であることが好ましい。
この温度範囲におけるtanδの極大値1は、バインダー樹脂がガラス状態から熱変形可能な状態へと転移する温度に相当するものであり、その温度でバインダー樹脂を構成する高分子鎖のミクロブラウン運動が活発化していることを示唆している。
また、この温度範囲におけるtanδの極小値1は、その温度でバインダー樹脂が外部から力を加えなくても流動し変形しやすい状態にあることを示しており、トナー中の離型剤成分が染み出しやすくなっていることを示唆している。従って、tanδが極大値1を取るときの温度はtanδが極小値1を取るときの温度よりも低くなっていることが好ましい。
tanδが極大値1を取るときの温度が70℃未満である場合には、トナー粒子が帯電部材および現像部材との摩擦熱によって容易に変形、破損してしまうため、初期画像としては問題ない画像が得られるものの、耐久性に劣るトナーとなるため好ましくない。具体的には非画像部へのトナー粒子付着(カブリ)が発生したり、濃度が低下することがあり好ましくない。また、tanδが極小値1を取るときの温度が110℃を超える場合には、トナーの迅速且つ均一な摩擦帯電性において劣る傾向があり、長期多数枚印字を行うことでカブリやトナーのボタ落ちレベルが悪化することがある。
更に、上記tanδが温度140℃以上200℃未満に極大値を持つことが必要である(以降、この温度範囲における極大値を極大値2と記す)。
損失弾性率G”が温度140℃を超えるような領域で、顕著な変化を一般的には示さないということを考慮すると、この温度範囲にtanδが極大値2があるということは、温度の上昇に伴い減少してきた貯蔵弾性率G’が、極大値2を示す温度近傍で、その減少割合が緩やかになったことを示している。この様なトナーは、特に高温高湿環境下における長期使用をおこなっても現像ローラーへのトナー汚染が少ない傾向にあり、カブリのレベルが良好となる傾向があり、更には濃度の低下も抑制される傾向にあることが分かってきた。
なお、本発明におけるG”(140℃)及びtanδは以下の方法により求めたものである。
測定装置としては、ARES(レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー株式会社製)を用いた。下記の条件で、温度40℃以上200℃以下の温度範囲における貯蔵弾性率G’、損失弾性率G”およびtanδの測定を行った。
・測定冶具:直径8mmの円形パラレルプレートを使用する。アクチュエーター(actuator)側には円形パラレルプレートに対応するシャローカップを使用する。シャローカップの底面と円形プレートの間隙は約2mmである。
・測定試料:トナーを直径約8mm、高さ約2mmの円盤状試料となるよう、加圧成型した後、使用する。
・測定周波数:6.28ラジアン/秒
・測定歪の設定:初期値を0.1%に設定した後、自動測定モードにて測定を行う。
・試料の伸長補正:自動測定モードにて調整する。
・測定温度:温度40℃から200℃まで毎分2℃の割合で昇温する。
上記の方法により、温度40℃以上200℃以下の温度範囲において損失弾性率G”を測定した際の温度140℃における損失弾性率G”の値を、G”(140℃)とした。
本発明のトナーの貯蔵弾性率G’および損失弾性率G”の一例について、図5に示す。
本発明のトナーの損失正接(tanδ)の一例について、図6に示す。
以下に本発明に用いられるマゼンタトナーについて更に詳細に説明する。本発明に係わるマゼンタトナーの製造方法は、懸濁重合法により製造することが重要である。この懸濁重合法においては、重合性単量体にマゼンタ着色剤及びスルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を含有する重合体又は共重合体(更に必要に応じて重合開始剤、架橋剤、荷電制御剤、その他の添加剤)を均一に溶解または分散せしめて単量体組成物とする。その後、この単量体組成物を難水溶性の分散安定剤が含有する連続層(例えば水相)中に適当な撹拌器を用いて分散し、そして重合反応を行わせ、所望の粒径を有するトナー粒子を得るものである。この懸濁重合法でトナー粒子を製造する場合には、個々のトナー粒子の形状がほぼ球形に揃っているため、摩擦帯電量の分布も比較的均一となり現像特性が満足できるトナーが得られやすい。
本発明で使用される重合開始剤としては、以下のものが挙げられる、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシラウレート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ヘキシルパーオキシアセテート、tert−ヘキシルパーオキシラウレート、tert−ヘキシルパーオキシピバレート、tert−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ヘキシルパーオキシイソブチレート、tert−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、α,α’−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、tert−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート、tert−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、tert−ブチルパーオキシ−m−トルオイルベンゾエート、ビス(tert−ブチルパーオキシ)イソフタレート、tert−ブチルパーオキシマレイックアシッド、tert−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(m−トルオイルパーオキシ)ヘキサン、tert−アミルパーオキシネオデカノエート、tert−アミルパーオキシピバレート、tert−アミルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、tert−アミルパーオキシノルマルオクトエート、tert−アミルパーオキシアセテート、tert−アミルパーオキシイソノナノエート、tert−アミルパーオキシベンゾエートなどのパーオキシエステル類、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、スクシニックパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート類の如き有機過酸化物;2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルの如きアゾ系重合開始剤。これらは単独または併用して使用することが可能である。
本発明の重合トナーの製造において、重合性単量体組成物を構成する重合性単量体としては以下のものが挙げられる。
重合性単量体としては以下のものが挙げられる。スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エチルスチレンの如きスチレン系単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きメタクリル酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如き単量体。これらの単量体は単独又は混合して使用し得る。
本発明のマゼンタトナーに用いられるマゼンタ着色剤としては以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物。この中でキナクリドン化合物とナフトール化合物は着色剤自体の摩擦帯電性がネガ性であるため、該着色剤を用いることによりトナーの摩擦帯電の均一性が向上するため好しい。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、122、146、150、184、202、206、238、269が特に好ましい。
これらのマゼンタ着色剤の中で本発明に用いられるマゼンタ着色剤はカルシウム及びリンを含有していることが好ましい。更にはこれらのカルシウム及びリンはマゼンタ着色剤中に25乃至75ppm含有されていることが好ましい。
マゼンタ着色剤にカルシウム及びリンが25乃至75ppm含有していると良好になる理由について明確なことは定かではないが、カルシウム及びリンがマゼンタ着色剤に含有していることにより、マゼンタトナー粒子を懸濁重合にて製造している際、トナー粒子表面に存在する難水溶性の分散安定剤と相互作用し、該マゼンタ着色剤がトナー粒子表面近傍に存在しやすくなるものと考えている。そして、これにより前述した分子量の高いスルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を含有する重合体又は共重合体の隙25未満では上記のような効果は発揮できないことがあり、濃度均一性や補給時カブリが悪化することがある。一方、75ppmを超える場合には難水溶性の分散安定剤との相互作用が過剰となり、マゼンタ着色剤がトナー表面に露出してしまうことがある。これにより、該着色剤はトナーの外に対してのリークサイトとなることがあり、特に高温高湿環境下においてトナーの摩擦帯電性が低下することがあり、画像上、カブリやトナーのボタ落ちが発生することがある。
マゼンタ着色剤中のカルシウム及びリン濃度を25乃至75ppmとするには、該マゼンタ着色剤をカルシウム化合物やリン化合物の含有する水溶液と混合させ、次いでろ過・乾燥させる等の方法が用いられる。
また、これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤は、色相角,彩度,明度,耐侯性,OHP透明性,トナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、重合性単量体100質量部に対し1〜20質量部添加して用いられる。
本発明のトナーの製造においては、重合性単量体組成物に樹脂を添加して重合しても良い。例えば、単量体では水溶性のため水性懸濁液中では溶解して乳化重合を起こすため使用できないアミノ基、カルボン酸基、水酸基、スルホン酸基、グリシジル基、ニトリル基の如き親水性官能基含有の重合性単量体成分をトナー粒子中に導入したい時には、これらとスチレンあるいはエチレンの如きビニル化合物とのランダム共重合体、ブロック共重合体、あるいはグラフト共重合体等、共重合体の形にして用いる。あるいはポリエステル、ポリアミドの如き重縮合体、ポリエーテル、ポリイミンの如き重付加重合体の形で使用が可能である。こうした極性官能基を含む高分子重合体をトナー粒子中に共存させると、前述のワックス成分を相分離させ、より内包化が強力となり、耐ブロッキング性、現像性の良好なトナーを得ることができる。
これらの樹脂の中でも特にポリエステル樹脂を含有することにより、その効果は大きなものとなる。これは次に述べる理由からと考えている。ポリエステル樹脂は比較的極性の高い官能基であるエステル結合を数多く含む為、樹脂自身の極性が高くなる。その極性の為、水系分散媒中では液滴表面にポリエステルが偏在する傾向が強くなり、その状態を保ちながら重合が進行し、トナーとなる。この為、トナー粒子表面にポリエステル樹脂が偏在することで表面状態や、表面組成が均一なものとなる。その結果、摩擦帯電性が均一になると共に、離型剤の内包性が良好なこととの相乗効果により非常に良好な現像性を得ることが出来る。
また、本発明シアントナーは、スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基の重合体又は共重合体を含有することを前提としている。スルホン酸基を有する単量体は、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタクリルスルホン酸がある。
本発明に係るスルホン酸基を有する重合体は、上記単量体の単重合体であっても構わないが、上記単量体と他の単量体との共重合体であっても構わない。上記単量体と共重合体をなす単量体としては、ビニル系重合性単量体があり、単官能性重合性単量体或いは多官能性重合性単量体を使用することが出来る。
単官能性重合性単量体としては、以下のものが挙げられる。スチレン;α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレンの如きスチレン誘導体;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレートの如きアクリル系重合性単量体;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレートの如きメタクリル系重合性単量体;メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、ギ酸ビニルの如きビニルエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロピルケトンの如きビニルケトン。
多官能性重合性単量体としては、以下のものが挙げられる。ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン、ジビニルエーテル。
スルホン酸基を有する重合体としては、上述の如き単量体を用いることができるが、スチレン誘導体を単量体として含有していることが、より好ましい。
本発明のトナーには、荷電特性を安定化するために荷電制御剤を配合しても良い。荷電制御剤としては、公知のものが利用でき、特に帯電スピードが速く、かつ、一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。さらに、トナーを直接重合法にて製造する場合には、重合阻害性が低く、水系分散媒体への可溶化物が実質的にない荷電制御剤が特に好ましい。ネガ系荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。サリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸の如き芳香族カルボン酸の金属化合物、アゾ染料あるいはアゾ顔料の金属塩または金属錯体、スルホン酸又はカルボン酸基を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーン。ポジ系荷電制御剤として四級アンモニウム塩、該四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、ニグロシン系化合物、イミダゾール化合物が挙げられる。
荷電制御剤をトナーに含有させる方法としては、トナー粒子内部に添加する方法と外添する方法がある。これらの荷電制御剤の使用量としては、結着樹脂の種類、他の添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、内部添加する場合は、好ましくは重合性単量体100質量部または結着樹脂100質量部に対して0.1乃至10質量部、より好ましくは0.1乃至5質量部の範囲で用いられる。また、外部添加する場合、トナー粒子100質量部に対し、好ましくは0.005乃至1.0質量部、より好ましくは0.01乃至0.3質量部である。
また、本発明のトナー粒子を重合法で製造する場合は、一般に上述の着色剤、及び離型剤を重合性単量体に適宜加えて、ホモジナイザー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機の如き分散機によって均一に溶解または分散させ、重合性単量体組成物とする。これを、分散安定剤を含有する水系媒体中に懸濁する。この時、高速撹拌機もしくは超音波分散機のような高速分散機を使用して一気に所望のトナー粒子のサイズとするほうが、得られるトナー粒子の粒径がシャープになる。重合開始剤の添加時期としては、重合性単量体中に他の添加剤を添加する時同時に加えても良いし、水系媒体中に懸濁する直前に混合しても良い。また、造粒中または、造粒直後に加えることも出来る。
造粒後は、通常の撹拌機を用いて、粒子状態が維持され且つ粒子の浮遊・沈降が防止される程度の撹拌を行なえば良い。
本発明のトナーを重合法で製造する場合には、分散安定剤として公知の界面活性剤や有機分散剤・無機分散剤が使用できる。中でも無機分散剤は、有害な超微粉を生じ難く、その立体障害性により分散安定性を得ているので反応温度を変化させても安定性が崩れ難く、洗浄も容易でトナーに悪影響を与え難いので、好ましく使用できる。こうした無機分散剤のとしては、以下のものが挙げれれる。燐酸カルシウム、燐酸マグネシウム、燐酸アルミニウム、燐酸亜鉛の如き燐酸多価金属塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムの如き炭酸塩;メタ硅酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムの如き無機塩;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム;シリカ、ベントナイト、アルミナの如き無機酸化物。この中で本発明のマゼンタトナーでは燐酸カルシウムが好ましい。
これら無機分散剤を用いる場合には、そのまま使用しても良いが、より細かい粒子を得るため、水系媒体中にて該無機分散剤粒子を生成させて用いることが出来る。例えば、燐酸カルシウムの場合、高速撹拌下、燐酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液とを混合して、水不溶性の燐酸カルシウムを生成させることが出来、より均一で細かな分散が可能となる。この時、同時に水溶性の塩化ナトリウム塩が副生するが、水系媒体中に水溶性塩が存在すると、重合性単量体の水への溶解が抑制されて、乳化重合に依る超微粒トナーが発生し難くなるので、より好都合である。無機分散剤は、重合終了後酸あるいはアルカリで溶解して、ほぼ完全に取り除くことが出来る。
また、これらの無機分散剤は、重合性単量体100質量部に対して、0.2乃至20質量部を単独で使用することが好ましいが、小粒子を発生し難いもののトナーの微粒化はやや苦手であるので、0.001乃至0.1質量部の界面活性剤を併用しても良い。
界面活性剤としては、以下のものが挙げられる。ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム。
重合トナー粒子は重合終了後、公知の方法によって濾過、洗浄、乾燥を行い、必要により無機微粉体を混合し表面に付着させることで、本発明のトナーを得ることができる。また、製造工程に分級工程を入れ、粗粉や微粉をカットすることも、本発明の好ましい形態の一つである。
本発明においてトナーは、流動化剤として個数平均一次粒径4乃至100nmの無機微粉体が添加されることも好ましい形態である。無機微粉体は、トナーの流動性改良及びトナー粒子の摩擦帯電均一化のために添加されるが、無機微粉体を疎水化処理するなどの処理によってトナーの摩擦帯電量の調整、環境安定性の向上等の機能を付与することも好ましい形態である。
次に本発明の画像形成方法について図1を用いて説明する。
本発明は、交換自在なトナーカートリッジから現像カートリッジへ印字率やトナー座面を確認しながら逐次トナーを補給する機構を有する接触一成分現像である画像形成方法である。
図1は、本発明の画像形成方法が行われる画像形成装置の一実施例の概略構成を示す。本発明において、単色の画像形成を行う画像形成装置にて具現化されているが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の画像形成方法が行われる画像形成装置は、その概略中心部に、像担持体としてのドラム状の電子写真感光体、即ち、感光ドラム110を、矢印方向に回転可能に支持している。画像形成動作が開始すると、感光ドラム110の表面を帯電手段210が一様に帯電させる。その後、この感光ドラム110表面に、露光手段としてのレーザー照射ユニット310が画像情報に対応した露光を行い、感光ドラム110上に静電潜像が形成する。本発明によると、感光ドラム110の摩擦帯電電荷は負極性であり、レーザー照射ユニット310からの露光によってこの負極性の摩擦帯電電荷が減衰した部分が画像部を形成する。
静電潜像はその後、感光ドラム110の回転に伴って、現像装置410が供給する現像剤であるトナーにより可視化されて、感光ドラム110上に所謂トナー像が形成される。本実施例では現像は反転現像にて行い、摩擦帯電電荷と同極性(負極性)のトナーが、感光ドラム110上の負極性帯電が減衰した画像部に付着する。また、現像装置410へは、現像剤収容手段としてのトナーホッパー510からトナーが逐次補給される。
一方、不図示のカセットに収容された記録材Pは、給紙ローラ910によって感光ドラム1と転写手段としての転写ローラ610とが当接する転写領域へと、感光ドラム110上のトナー像が転写領域に至るのに同期して搬送されてくる。
こうして、感光ドラム110上のトナー像と記録材Pとが転写領域に至ると、転写ローラ610によって転写領域に形成される転写電界の作用で、トナー像が記録材P上に転写される。その後、未定着トナー像を担持した記録材Pは定着装置810の備える定着手段(ヒートローラ)810aによる加熱、及び加圧手段810bによる加圧を受けて、未定着トナー像は記録材P上に定着され、画像が形成する。
また、トナー像の転写を終了した感光ドラム110は、ブレード状のクリーニング手段を備えるクリーニング装置710によって感光ドラム110表面に残留する転写残トナーの除去を受けて、続く画像形成動作に備える。
次に、本発明の画像形成装置に備えられる現像装置410、トナーホッパー510について更に説明する。図2は、本発明に従う現像装置410、トナーホッパー510の概略構成とその近傍を示す。
本発明によると、現像装置410は、トナー担持体としての現像ローラ411を感光ドラム110に当接させ、トナーを感光ドラム110と「接触」させた状態で現像を行う接触現像方式を採用している。
現像装置410において、現像容器416は、感光ドラム110と対向する側の一部が開口しており、この開口部から一部露出するようにトナー担持体としての現像ローラ411が矢印方向に回転可能に現像容器416に支持されている。現像ローラ411は弾性体を含み所定の当接圧にて感光ドラム110に当接している。また、現像容器416の開口部には、現像ローラ411の下部からのトナーの飛散を防止するために、吹き出し防止シート417が設けられている。
現像ローラ411は、カーボンの如き導電剤を分散させたシリコーン、ウレタンの如き低硬度のゴム材或は発泡体、及びその組み合わせにより構成された半導電性弾性体ローラである。
現像容器416の開口部と反対側の上部に現像剤撹拌手段としての撹拌部材414が矢印方向に回転可能に設けられ、現像容器416内のトナーとトナーホッパー510から補給されるトナーを撹拌する撹拌領域Rを形成している。
撹拌領域Rを挟んだ現像容器416及びその外側には、撹拌領域Rのトナー面の高さを検知する為の、発光部415a、透過窓415b、受光部415cからなる光学方式を用いたトナー面検知手段415が配置されている。撹拌部材414の回転に伴ってトナーの剤面が変化するときの光の透過時間の割合を測定し、撹拌領域Rにおけるトナーの面の高さ情報を得ている。
撹拌領域Rの下方には、現像剤供給及び回収手段としての供給ローラ413が現像ローラ411に当接して配置される。供給ローラ413は弾性発泡体からなる弾性ローラであり、現像ローラ411に対し当接点において逆方向に回転している。
撹拌領域Rにおいて撹拌部材414により十分に撹拌され、その後、主に重力による移動により供給ローラ413近傍に供給されたトナーは、供給ローラ413により搬送され、現像ローラ411に供給される。
現像容器416には、現像ローラ411に加圧するようにトナー層厚規制部材としてのブレード412が設けられている。ブレード412は板バネ状の金属薄板412bに現像ローラ411当接面側表面に絶縁層412aを設けた弾性規制部材である。現像ローラ411上に供給されたトナーは、このブレード412によって層厚を規制され、且つ、塗布されて現像ローラ411上にトナーの薄層が形成する。更に、このときの現像ローラ411及びブレード412それぞれの表面との摩擦によって、トナーには現像に供するのに十分な摩擦電荷が付与される。
その後、現像ローラ411上のトナーの薄層は、現像ローラ411の回転に伴って、感光ドラム110と現像ローラ411とが当接する現像領域(現像ニップ)へと搬送され、トナーは感光ドラム110に接触した状態で現像に供される。即ち、感光ドラム110と現像ローラ411との間に現像電界が形成されるように、電源(図示せず)が接続されている。この現像電界の作用により現像ローラ411上のトナーは感光ドラム110上の静電潜像に転移し、感光ドラム110上には、トナー像が形成して静電潜像が可視化する。
また、現像ローラ411上に塗布され、現像ニップへと担持搬送されたが、現像には寄与せず、現像ローラ411上に更に担持されたままのトナーは、供給ローラ413による摺擦で現像ローラ411上から剥ぎ取られる。そして、その一部は新たに供給ローラ413上に供給されたトナーと共に再び供給ローラ413によって現像ローラ411上へと供給され、残りは現像容器416内へと戻される。尚、本発明では、供給ローラ403はトナー供給及び回収手段として2つの機能を兼ねているが、本発明はこれに限定されるものではなく、トナー供給手段とトナー回収手段とを別個に設けることも可能である。
本発明の画像形成方法が行われる画像形成装置のプロセススピードは165mm/secであり、これに対する現像ローラ411の周速は231mm/secである。
また、現像装置410は画像形成装置に対し着脱可能に構成されており、所定寿命(本実施例ではA4サイズ換算にて6万枚に設定されている)により、交換される構成となっている。
各構成要素の配置において、前記撹拌部材414は、その可動範囲の鉛直方向下端γを、供給ローラ413の鉛直方向上端α、または後述する規制手段としてのブレード412の現像ローラ411との接点βのいずれか高い方(本実施例ではブレード412の現像ローラ411との接点βである)よりも上方に配置している。また、画像形成装置は、トナー面検知手段415からのトナー面の高さ情報を得ることにより、後述する制御手順により前記撹拌部材414の可動範囲の鉛直方向下端γから現像容器416の上面の容器壁の高さδ未満の範囲内の図中γ’からδ’の一定範囲にトナー面が保たれるように、トナーホッパー510からの補給を制御している。
トナーホッパー510内には、トナーホッパー510内のトナーを解す為の撹拌部材514と、トナーホッパー510から現像装置410にトナーを補給するための補給ローラ513が配置されており、現像装置からの補給指令により、所定駆動時間当たり一定量のトナーを現像装置410に補給できるように構成されている。
次に、トナー量の検出及びトナーの補給動作について説明する。
前記のように、本実施例において、現像装置410の現像容器416内には撹拌部材414が矢印方向に回転可能に設けられ、現像容器416内のトナーとトナーホッパー510から補給されるトナーを撹拌する撹拌領域Rを形成している。
また、撹拌領域Rを挟んだ現像容器416及びその外側には、撹拌領域Rのトナー面の高さを検知する為の光学方式のトナー面検知手段415が配置されており、撹拌部材414の回転に伴ってトナーの剤面が変化するときの光の透過時間の割合を測定し、撹拌領域Rにおけるトナー面の高さ情報を得ている。
画像形成装置は、トナー面検知手段415からのトナー面の高さ情報を受けて、トナー面のレベルが図中γ’まで減少した際に、トナー補給指令を発しトナーホッパー510の補給ローラ513の駆動を開始する。このトナー補給指令により、補給ローラ513は所定駆動時間当たり一定量のトナーを現像装置410に補給する。また、この補給動作を継続し、トナー面検知手段415がトナー面のレベルが図中δ’まで上昇した事を検知すると、画像形成装置はトナー補給指令を停止し、補給ローラ513によるトナーの補給を停止する。
これにより現像装置内のトナー面の高さは、前記撹拌部材414の可動範囲の鉛直方向下端γから現像容器416の上面の容器壁の高さδ未満の範囲内の図中γ’からδ’の一定範囲に保たれるように制御される。
本実施例ではγ’は撹拌部材414の可動範囲の中心より高い位置、δ’は撹拌部材414の可動範囲の鉛直方向上端以下に設定されている。
補給ローラ513は前記撹拌部材414の形成する撹拌領域Rの鉛直上方に配置されており、補給されたトナーが撹拌領域Rを確実に通過するように構成されている。
この様な構成より、前記したように現像装置内の撹拌領域Rにおいてトナー面が撹拌部材414による現像装置内トナーと補給トナーの混合撹拌が十分に行われる様に制御されており、また、トナーは前記混合撹拌が十分なされた後に、撹拌領域Rと供給ローラ413、ブレード412の位置関係から画像形成によるトナー消費と主に重力による移動により供給ローラ413近傍にゆっくりと供給される。これにより、供給されたトナーが現像装置内のトナーと十分に混合されない状態で現像ローラに供給されてしまうことがなく、そのために発生していた濃度ムラ、カブリ、トナーボタ落ちの発生を防止することが可能である。また、トナー面の高さは現像容器416の上面の容器壁に当たらない様に制御される為、補給過剰により現像容器416内にトナーが満タン状態となりトナー圧力が上がることも無く、それによるトナー劣化の促進、トナー漏れ、トナーコートムラ起因の濃度ムラ、駆動トルクアップ等の問題の発生も防止することが出来る。
本発明の効果を有する各構成要素の位置関係に関しては、関係式
「供給ローラ413の鉛直方向上端α<ブレード412の現像ローラ411との接点β<撹拌部材414の可動範囲の鉛直方向下端γ」
の他に、図3に示すように、供給ローラ413の鉛直方向上端αと、ブレード412の現像ローラ411との接点β、の鉛直方向の位置関係が逆の場合、撹拌部材404の可動範囲の鉛直方向下端γを、高いほうである供給ローラ413の鉛直方向上端αに対して更に上方に設定してもよい。
この場合、関係式は、
「ブレード412の現像ローラ411との接点β<供給ローラ413の鉛直方向上端α<撹拌部材414の可動範囲の鉛直方向下端γ」
となる。
また図3のように、撹拌部材414の配置された撹拌領域Rと、現像ローラ411と供給ローラ413を含む現像室とが、現像室−撹拌領域開口418により分けられているような場合、現像室−撹拌領域開口418に対して、撹拌領域Rを上方に配置し、さたに前記条件を満たすように設定するのもその一つである。
また、図4に示すように、撹拌部材414の配置された撹拌領域Rと、現像ローラ411と供給ローラ413を含む現像室とが、現像室−撹拌領域開口418により分けられているような場合、現像室−撹拌領域開口418に対して、撹拌領域Rを上方に配置し、現像室−撹拌領域開口418の鉛直方向上端κを、供給ローラ413の鉛直方向上端α、またはブレード412の現像ローラ411との接点βのいずれか低い方よりも下方に配置し、撹拌部材414の可動範囲の鉛直方向下端γを、現像室−撹拌領域開口418の鉛直方向上端κよりも上方に配置する。これにより、補給されたトナーは現像装置内のトナーと十分に混合された上で、現像室にトナー消費と重力による移動によりゆっくりと供給され現像に使用されるため、本発明の効果を更に得ることが出来る。
この場合、関係式は、
「現像室−撹拌領域開口418の鉛直方向上端κ<ブレード412の現像ローラ411との接点β<供給ローラ413の鉛直方向上端α、且つ現像室−撹拌領域開口418の鉛直方向上端κ<撹拌部材414の可動範囲の鉛直方向下端γ」
または、
「現像室−撹拌領域開口418の鉛直方向上端κ<供給ローラ413の鉛直方向上端α<ブレード412の現像ローラ411との接点β、且つ、現像室−撹拌領域開口418の鉛直方向上端κ<撹拌部材414の可動範囲の鉛直方向下端γ」
となる。
本発明では、トナーの剤面高さが制御される所定範囲γ’〜δ’を、撹拌部材の可動中心以上、撹拌部材の可動範囲の鉛直方向上端以下に設定しているが、「撹拌部材の可動範囲内にトナーが必ず存在する且つトナーが現像装置容器上面に接しない」範囲である「撹拌手段の可動範囲の鉛直方向下端より上方、且つ現像装置の上面の容器壁の高さ未満」内であれば、撹拌部材の形状、回転数、外径により撹拌効果が十分にある範囲と、検知手段のトナー面の検知精度の兼ね合いにより適宜設定すればよい。回転する撹拌手段を用いる場合などでは、「撹拌手段の可動範囲における鉛直方向高さの下1/3以上、撹拌手段の可動範囲の鉛直方向上端以下とする」、さらに好ましくは本発明のように「撹拌手段の可動中心以上、撹拌手段の可動範囲の鉛直方向上端以下とする」ことで撹拌手段の撹拌効果を有効に活用することが出来る。
本発明では、現像剤量検知手段415は、光学方式のものが採用されているが、例えば図4の圧電振動子センサ415dでも良いし、本発明の範囲に一定高さのトナー面が存在するか否かの識別が可能な検知手段、例えば歪みゲージ、加圧導電性シートを用いた任意の検出素子、静電アンテナ方式の検知手段で代替することが可能である。
補給ローラの撹拌領域Rに対する位置も、本発明のように撹拌領域の鉛直上方だけでなく、現像容器壁等により補給されたトナーが撹拌領域Rに導かれ、確実に撹拌領域を通過する構成であれば斜め上方等にずらして配置することも可能である。
しかしながら、本発明のトナー量を最低限保つ様に逐次トナー補給方式を用いた場合においても、耐久末期における補給トナーと現像に関わらなかったトナーとの混合により画像弊害が発生する場合があった。これは公称寿命を超えてから発生する場合が主であるが、本画像弊害を皆無にする為にはトナー側からアプローチを行う必要がある。
以下、本発明を製造例及び実施例により具体的に説明する。なお、実施例中及び比較例中の部及び%は特に断りが無い場合、すべて質量基準である。
本発明のトナーの製造例について述べる。
(極性重合体の製造例1)
還流管,撹拌機,温度計,窒素導入管,滴下装置及び減圧装置を備えた加圧可能な反応容器に、溶媒としてメタノール250部、2−ブタノン150部及び2−プロパノール100部、モノマーとしてスチレン92.5部、アクリル酸2−エチルヘキシル5部、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸2.5部を添加して撹拌しながら還流温度まで加熱した。重合開始剤であるt−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート0.30部を2−ブタノン20部で希釈した溶液を50分かけて滴下して5時間撹拌を継続し、更にt−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート0.15部を2−ブタノン20部で希釈した溶液を30分かけて滴下して、更に5時間撹拌して重合を終了した。
重合溶媒を減圧留去した後に得られた重合体を150メッシュのスクリーンを装着したカッターミルを用いて100μm以下に粗粉砕した。得られた極性重合体を極性重合体1とする。
(極性重合体の製造例2乃至5)
極性重合体の製造例1において、重合開始剤の量あるいは、重合温度や重合時間を調整することにより分子量を制御する以外は同様の手法により極性重合体2乃至5を製造した。
各々の極性重合体の分子量(Mw)を表1に示す。
Figure 0005038086
(マゼンタ着色剤の製造1)
C.I.ピグメントレッド202(6部)とC.I.ピグメントレッド146(4部)をV型ブレンダー((株)徳寿工作所)にて混合しマゼンタ顔料混合物を得た。次に該顔料混合物を塩化カルシウム水溶液と混合し、そしてろ過・乾燥後の該顔料混合物のカルシウム量が49ppmとした。また、その時の顔料混合物の比伝導度は60μS/cmであった。該顔料混合物をマゼンタ着色剤1とする。マゼンタ着色剤1の物性を表2に示す。
(マゼンタ着色剤の製造1b)
マゼンタ着色剤の製造例1において塩化カルシウムを燐酸ナトリウムとする以外は同様の方法によりマゼンタ着色剤1bを得た。マゼンタ着色剤1bの物性を表2に示す。
(マゼンタ着色剤の製造2、3、5、6、9乃至11)
マゼンタ着色剤の製造例1においてC.I.ピグメントレッド202とC.I.ピグメントレッド146を表2の通りの添加部数とし、塩化カルシウム水溶液の濃度及び混合時間を調整することによりマゼンタ着色剤2、3、5、6、9〜11を得た。各々着色剤の物性を表2に示す。
(マゼンタ着色の製造4)
マゼンタ着色剤の製造例1においてC.I.ピグメントレッド202とC.I.ピグメントレッド146を表2の通りの添加部数とし、塩化カルシウムを硫酸マグネシウムとする以外は同様の方法によりマゼンタ着色剤4を得た。マゼンタ着色剤4の物性を表2に示す。
(マゼンタ着色の製造7)
マゼンタ着色剤の製造例1においてC.I.ピグメントレッド202を除き、塩化カルシウム水溶液の濃度及び混合時間を調整することによりマゼンタ着色剤7を得た。マゼンタ着色剤7の物性を表2に示す。
(マゼンタ着色の製造8)
マゼンタ着色剤の製造例1においてC.I.ピグメントレッド146を除き、塩化カルシウム水溶液の濃度及び混合時間を調整することによりマゼンタ着色剤8を得た。マゼンタ着色剤8の物性を表2に示す。
Figure 0005038086
<トナーの製造>
トナー或いはトナー粒子の各物性値は以下の通りに測定を行った。
〔Et10及びEt100(last)/Et100(Ini.)の求め方〕
<Et100(mJ)およびEt10(mJ)の測定方法>
本発明における、Et100(mJ)およびEt10(mJ)は、粉体流動性分析装置パウダーレオメータFT−4(Freeman Technology社製)(以下、FT−4と省略する場合がある)を用いることによって測定する。
具体的には、以下の操作により測定を行う。尚、全ての操作において、プロペラ型ブレードは、図9に示すように、FT−4測定専用48mm径ブレード(48mm×10mmのブレード板の中心に法線方向に回転軸が存在し、ブレード板は、両最外縁部分(回転軸から24mm部分)が、70°、回転軸から12mmの部分が35°といったように、反時計回りになめらかにねじられたもので、材質はSUS製。型番:C210。以下、ブレードと省略する場合がある)を用いる。
FT−4測定専用の直径50mm、容積160mlの円筒状のスプリット容器(型番:C203。容器底面からスプリット部分までの高さ82mm。材質は、ガラス。以下、容器と省略する場合がある)に温度23℃、湿度60%環境に3日以上放置されたトナーを100g入れることでトナー層とする。
(1)コンディショニング操作
(a)トナー層表面に対して時計回り(ブレードの回転によりトナー層がほぐされる方向)の回転方向に、ブレードの回転スピードは、ブレードの最外縁部の周速60(mm/sec)、トナー層への垂直方向の進入速度を、移動中のブレードの最外縁部が描く軌跡とトナー層表面とのなす角が、5(deg)のスピード(以降、なす角と省略する場合がある)で、トナー層表面からトナー層の底面から10mmの位置まで進入させる。その後、トナー層表面に対して時計回りの回転方向に、ブレードの回転スピードが60(mm/sec)、粉体層への垂直方向の進入速度を、なす角が、2(deg)のスピードで、トナー層の底面から1mmの位置まで進入させる操作を行った後、トナー層の表面に対して時計回りの回転方向に、ブレードの回転スピードが60(mm/sec)、トナー層からの抜き取り速度をなす角が、5(deg)のスピードで、トナー層の底面から100mmの位置まで移動させ、抜き取りを行う。抜き取りが完了したら、ブレードを時計回り、反時計回りに交互に小さく回転させることでブレードに付着したトナーを払い落とす。
(b)一連の上記(1)−(a)の操作を5回行うことで、トナー層中に巻き込まれている空気を取り除き、安定したトナー層を作る。
(2)スプリット操作
上述のFT−4測定専用セルのスプリット部分でトナー層をすり切り、トナー層上部のトナーを取り除くことで、同じ体積のトナー層を形成する。
(3)測定操作
(i)Et100の測定
(a)上記(1)−(a)と同様のコンディショニング操作を一回行う。次にトナー層の表面に対して反時計回り(ブレードの回転により粉体層が押し込まれる方向)の回転方向に、ブレードの回転スピードが100(mm/sec)、トナー層への垂直方向の進入速度を、なす角が、5(deg)のスピードで、トナー層の底面から10mmの位置まで進入させる。その後、トナー層表面に対して時計回りの回転方向に、ブレードの回転スピードが60(mm/sec)、トナー層への垂直方向の進入速度を、なす角が、2(deg)のスピードで、トナー層の底面から1mmの位置まで進入させる操作を行った後、トナー層表面に対して時計回りの回転方向に、ブレードの回転スピードが60(mm/sec)、トナー層からの垂直方向の抜き取り速度をなす角が、5(deg)のスピードで、トナー層の底面から100mmの位置まで抜き取りを行う。抜き取りが完了したら、ブレードを時計回り、反時計回りに交互に小さく回転させることでブレードに付着したトナーを払い落とす。
このときのブレードの回転スピードが100(mm/sec)で、トナー層の底面から100mmの位置から測定を開始し、底面から10mmの位置まで進入させた時に得られる、回転トルクと垂直荷重の総和Etを、Et100(Ini.)(mJ)とする。
(b)次に、上記一連の操作を7回繰り返し、7回目にブレードの回転スピードが100(mm/sec)で、トナー層の底面から100mmの位置から測定を開始し、底面から10mmの位置まで進入させた時に得られる、回転トルクと垂直荷重の総和Etを、Et100(last)(mJ)とする。
(ii)Et10の測定
(a)Et100の測定を終了したトナー層を用い、まず上記(3)−(i)−(a)の操作を1回行う。
(b)次に、(3)−(i)−(a)における一連の操作において、ブレードの回転スピードを100(mm/sec)でトナー層に進入させていたところを、70(mm/sec)に落として測定を行う。
(c)引き続き、(3)−(ii)−(b)と同様に40(mm/sec)、10(mm/sec)に順次回転数を落とした測定を行い、回転スピードが10(mm/sec)でトナー層の底面から100mmの位置から測定を開始し、底面から10mmの位置まで進入させた時に得られる、回転トルクと垂直荷重の総和Etを、Et10とする。
〔140℃における損失弾性率G”(140℃)及び動的損失正接(tanδ=G”/G’)の測定方法〕
本発明におけるG”(140℃)及びtanδは以下の方法により求めたものである。
測定装置としては、ARES(レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー株式会社製)を用いた。下記の条件で、温度40℃以上200℃以下の温度範囲における貯蔵弾性率G’、損失弾性率G”およびtanδの測定を行った。
・測定冶具:直径8mmの円形パラレルプレートを使用する。アクチュエーター(actuator)側には円形パラレルプレートに対応するシャローカップを使用する。シャローカップの底面と円形プレートの間隙は約2mmである。
・測定試料:トナーを直径約8mm、高さ約2mmの円盤状試料となるよう、加圧成型した後、使用する。
・測定周波数:6.28ラジアン/秒
・測定歪の設定:初期値を0.1%に設定した後、自動測定モードにて測定を行う。
・試料の伸長補正:自動測定モードにて調整する。
・測定温度:温度40℃から200℃まで毎分2℃の割合で昇温する。
上記の方法により、温度40℃以上200℃以下の温度範囲において損失弾性率G”を測定した際の温度140℃における損失弾性率G”の値を、G”(140℃)とした。
本発明のトナーの貯蔵弾性率G’および損失弾性率G”の一例について、図5に示す。
本発明のトナーの損失正接(tanδ)の一例について、図6に示す。
〔マゼンタ着色剤の比伝導度の測定方法〕
マゼンタ着色剤の比伝導度の測定は電気伝導度測定器(東亜ディーケーケー社製 TOA M−2A)を用いて以下の通りに行った。
着色剤5gを三角フラスコに量り取る。次に、5mlのエタノールと5mlの精製水を加えて撹拌し、マゼンタ着色剤を湿潤させる。そして、90mlの精製水を更に加え、30分間振とうさせる。該試料を濾紙(東洋濾紙Type No.6)にてろ過して、得られたろ液を上記電気伝導度測定にて測定する。
〔マゼンタ着色剤のカルシウム及びリン濃度の測定方法〕
マゼンタ着色剤のカルシウム濃度及びリン濃度は以下のとおりに測定した。
(1)使用装置について
蛍光X線分析装置(理学電気工業RIX3000)
試料プレス成型機MAEKAWA Testing Machine(MFGCo.,LTD製)
(2)検量線の作成について
定量目的の複合化合物をコーヒーミルを用いて5水準外添し、サンプルを作成する。上記サンプルを試料プレス成型機を用いてプレス成形する。2θテーブルより複合化合物中〔M〕Kαピーク角度(a)を決定する。蛍光X線分析装置中へ検量線サンプルを入れ、資料室を減圧し真空にする。以下の条件にて各々のサンプルのX線強度を求め検量線(重量比:ppm表示)を作成する。
(3)測定条件について
測定電位、電圧 50kV、50〜70mA
2θ角度 a
結晶板 LiF
測定時間 60秒
(4)マゼンタ着色剤中の上記元素の定量について
上記検量線と同様の方法でサンプル成形した後、同じ測定条件にてX線強度をもとめ、検量線より含有量を算出する。
(トナー製造例1)
60℃に加温したイオン交換水900部にリン酸三カルシウム2.3部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて10,000rpmにて撹拌し、水系媒体を得た。
一方、
スチレン 79部
n−ブチルアクリレート 16部
飽和ポリエステル樹脂 4.5部
(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸との重縮合物)
Tg=65℃、Mn=17000、Mw/Mn=2.4、酸価=9)
極性重合体1 1部
サリチル酸アルミニウム化合物(負荷電制御剤) 1部
(ボントロンE−88、オリエント化学社製)
マゼンタ着色剤1 10部
上記処方をアトライター(三井三池化工機(株))を用いて均一に分散混合した。この単量体組成物を温度60℃に加温し、そこにベヘン酸ベヘニルを主体とするエステルワックス(DSC測定における最大吸熱ピーク72℃)14部を添加混合溶解し、これに重合開始剤ラウロイルパーオキサイド(10時間半減期温度 62℃)4質量部を溶解し重合性単量体組成物を調製した。
前記水系媒体中に上記重合性単量体系を投入し、温度60℃,N2雰囲気下においてTK式ホモミキサーにて10,000rpmで7分間撹拌し、造粒した。
その後、
スチレン 5部
サリチル酸アルミニウム化合物 1.7部
(ボントロンE−88、オリエント化学社製)
の混合物を加え、更に10000rpmで1分間撹拌した。
その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ、温度60℃で6時間反応させた。その後液温を80℃とし更に4時間撹拌を続けた。反応終了後、−5℃/minの冷却速度で懸濁液を冷却した。
室温(25℃)まで冷却された懸濁液に塩酸を加えて燐酸カルシウム塩を溶解し、濾過・水洗を行い、湿潤着色粒子を得た。
次に、上記粒子を温度40℃にて12時間乾燥後、風力分級を行って粒度を調整しマゼンタトナー粒子1を得た。
このトナー粒子100部と、外添剤としてBET値が200m2/gであり、一次粒径が12nmの疎水性シリカ微粉体0.7部、及び同じく外添剤として一次粒径が250nmのルチル型酸化チタン微粉体0.05部とをヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合してマゼンタトナー1を得た。
トナーの物性を表3に示す。
(トナー製造例2)
トナー製造例1において極性重合体1を極性重合体2とする以外は同様の方法によりマゼンタトナー2を得た。トナーの物性を表3に示す。
(トナー製造例3)
トナー製造例1において、疎水性シリカ微粉体を1.5部とし、ルチル型酸化チタン微粉体を0.02とする以外が同様の方法でマゼンタトナー3を得た。トナー物性を表3に示す。
(トナー製造例4)
トナー製造例1において、疎水性シリカ微粉体を0.5部とし、ルチル型酸化チタン微粉体を0.07とする以外が同様の方法でマゼンタトナー4を得た。トナー物性を表3に示す。
(トナー製造例5)
トナーの製造例1においてマゼンタ着色剤1をマゼンタ着色剤2とし、添加部数も6部に変更した。更にリン酸三カルシウムの添加量を2.5部とした。それ以外は同様の方法によりマゼンタトナー5を得た。トナー物性を表3に示す。
(トナー製造例6)
トナーの製造例1においてマゼンタ着色剤1をマゼンタ着色剤3とし、添加部数を13部に変更した。更にリン酸三カルシウムの添加量を2.1部とした。それ以外は同様の方法によりマゼンタトナー6を得た。トナー物性を表3に示す。
(トナー製造例7)
トナー製造例1においてマゼンタ着色剤1をマゼンタ着色剤4とする以外は同様の方法によりマゼンタトナー7を得た。トナー物性を表3に示す。
(トナー製造例8)
トナー製造例1においてマゼンタ着色剤1をマゼンタ着色剤5とする以外は同様の方法によりマゼンタトナー8を得た。トナー物性を表3に示す。
(トナー製造例9)
トナー製造例1においてマゼンタ着色剤1をマゼンタ着色剤6とする以外は同様の方法によりマゼンタトナー9を得た。トナー物性を表3に示す。
(トナー製造例10)
トナー製造例1において極性重合体1を極性重合体3に変更する以外は同様の方法によりマゼンタトナー10を得た。トナー物性を表3に示す。
(トナー製造例11)
トナー製造例1においてマゼンタ着色剤1をマゼンタ着色剤7とする以外は同様の方法によりマゼンタトナー11を得た。トナー物性を表3に示す。
(トナー製造例12)
トナー製造例1においてマゼンタ着色剤1をマゼンタ着色剤8とし、極性重合体1を極性重合体2に変更する以外は同様の方法によりマゼンタトナー12を得た。トナー物性を表3に示す。
(トナー製造例13)
70℃に加温したイオン交換水900質量部にリン酸三カルシウム2.2部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて10,000rpmにて撹拌し、水系媒体を得た。
一方、
スチレン 91部
n−ブチルアクリレート 4部
ジビニルベンゼン 0.3部
極性重合体1 1部
飽和ポリエステル樹脂 4.5部
(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸との重縮合物)
Tg=65℃、Mn=17000、Mw/Mn=2.4、酸価=9)
サリチル酸アルミニウム化合物 1部
(ボントロンE−88、オリエント化学工業(株)製)
マゼンタ着色剤1 10部
上記処方物をアトライター(三井三池化工機(株))を用いて均一に分散混合した。この単量体組成物を70℃に加温し、そこにステアリン酸ステアリルを主体とするエステルワックス(DSC測定における最大吸熱ピーク67℃)9質量部を添加混合溶解し、これに重合開始剤2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(10時間半減期温度67℃)3質量部を溶解した。
前記水系媒体中に上記重合性単量体系を投入し、温度70℃,N2雰囲気下においてTK式ホモミキサーにて10,000rpmで7分間撹拌し、造粒した。所定時間経過後、
スチレン 5部
を加え、さらに10,000rpmで1分間撹拌した。
その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ、温度70℃で6時間反応させた。その後液温を80℃とし更に4時間撹拌を続けた。反応終了後、室温(25℃)まで冷却された懸濁液に塩酸を加えて燐酸カルシウム塩を溶解し、濾過・水洗を行い、湿潤着色粒子を得た。
上記粒子を温度40℃にて12時間乾燥してトナー粒子を得た。
このトナー粒子100部と、外添剤としてBET値が200m2/gであり、一次粒径が12nmの疎水性シリカ微粉体0.7部、及び同じく外添剤として一次粒径が250nmのルチル型酸化チタン微粉体0.05部とをヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合してマゼンタトナー13を得た。
トナー物性を表3に示す。
(トナー製造例14)
温度73℃に加温したイオン交換水900部にリン酸三カルシウム2.0部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて10,000rpmにて撹拌し、水系媒体を得た。
一方、
スチレン 80部
n−ブチルアクリレート 20部
ジビニルベンゼン 0.5部
極性重合体1 1部
エチレングリコールジアクリレート 2.1部
飽和ポリエステル樹脂 1.0部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAとイソフタル酸との重縮合物、Tg=62℃、Mn=17000、Mw/Mn=2.4)
サリチル酸アルミニウム化合物 1部
(ボントロンE−88、オリエント化学工業(株)製)
マゼンタ着色剤1 10部
上記処方物をアトライター(三井三池化工機(株))を用いて均一に分散混合した。この単量体組成物を温度73℃に加温し、そこにステアリン酸ステアリルを主体とするエステルワックス(DSC測定における最大吸熱ピーク67℃)0.7部を添加して混合溶解し、これに重合開始剤2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル2部を溶解した。
前記水系媒体中に上記重合性単量体系を投入し、温度73℃,N2雰囲気下においてTK式ホモミキサー(特殊機化工業(株))にて10,000rpmで7分間撹拌し、造粒した。その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ、温度73℃で6時間反応させた。その後液温を80℃とし更に4時間撹拌を続けた。反応終了後、室温(25℃)まで冷却された懸濁液に塩酸を加えて燐酸カルシウム塩を溶解し、濾過・水洗を行い、湿潤着色粒子を得た。
次に、上記粒子を温度40℃にて12時間乾燥してトナー粒子を得た。
このトナー粒子100部と、外添剤としてシリコーンオイルで処理したBET値が200m2/gであり、一次粒径が12nmの疎水性シリカ微粉体0.7部、及び同じく外添剤として一次粒径が250nmのルチル型酸化チタン微粉体0.05部とをヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合してマゼンタトナー14を得た。
トナーの物性を表3に示す。
(トナーの比較製造例1)
トナー製造例1において極性重合体1を極性重合体4に変更する以外は同様の方法により比較マゼンタトナー1を得た。トナー物性を表3に示す。
(トナーの比較製造例2)
トナー製造例1において極性重合体1を極性重合体5に変更する以外は同様の方法により比較マゼンタトナー2を得た。トナー物性を表3に示す。
(トナーの比較製造例3)
トナー製造例1においてマゼンタ着色剤1をマゼンタ着色剤9に変更し、また添加部数も9部に変更する以外は同様の方法により比較マゼンタトナー3を得た。トナー物性を表3に示す。
(トナーの比較製造例4)
トナー製造例1においてマゼンタ着色剤1をマゼンタ着色剤10に変更し、また添加部数も11部に変更した。更に、極性重合体1を極性重合体2に変更した。それ以外は同様の方法により比較マゼンタトナー4を得た。トナー物性を表3に示す。
(トナーの比較製造例5)
トナーの製造例1において重合反応終了後、系全体を96℃に加熱し4時間撹拌を行った。それ以外はトナー製造例1と同様な方法により比較マゼンタトナー5を得た。トナー物性を表3に示す。
(トナーの比較製造例6)
トナーの製造例1においてルチル型酸化チタンの添加部数を2とする以外は同様の方法により比較マゼンタトナー6を得た。トナー物性を表3に示す。
(トナーの比較製造例7)
トナー製造例1においてマゼンタ着色剤1をマゼンタ着色剤11に変更し、また添加部数も11部に変更する以外は同様の方法により比較マゼンタトナー7を得た。トナー物性を表3に示す。
(トナーの比較製造例8)
60℃に加温したイオン交換水900部にリン酸三カルシウム2.3部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて10,000rpmにて撹拌し、水系媒体を得た。
一方、
スチレン 74部
n−ブチルアクリレート 16部
飽和ポリエステル樹脂 4.5部
(ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸との重縮合物)
Tg=65℃、Mn=17000、Mw/Mn=2.4、酸価=9)
極性重合体1 1部
サリチル酸アルミニウム化合物 1部
(ボントロンE−88、オリエント化学社製)
マゼンタ着色剤5 10部
上記処方をアトライター(三井三池化工機(株))を用いて均一に分散混合した。この単量体組成物を60℃に加温し、そこにベヘン酸ベヘニルを主体とするエステルワックス(DSC測定における最大吸熱ピーク72℃)14部を添加混合溶解し、これに重合開始剤ラウロイルパーオキサイド(10時間半減期温度 62℃)3.75部を溶解し重合性単量体組成物を調製した。
前記水系媒体中に上記重合性単量体系を投入し、60℃,N2雰囲気下においてTK式ホモミキサーにて10,000rpmで7分間撹拌し、造粒した。
その後、
スチレン 5部
サリチル酸アルミニウム化合物 1.7部
(ボントロンE−88、オリエント化学社製)
の混合物を加え、更に10000rpmで1分間撹拌した。
その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ、60℃で4時間反応させた。
その後、
スチレン 5部
極性重合体 1部
ラウロイルパーオキサイド 0.25部
の混合物を加え、60℃で2時間反応させた。
その後液温を80℃とし更に4時間撹拌を続けた。反応終了後、−5℃/minの冷却速度で懸濁液を冷却した。
室温(25℃)まで冷却された懸濁液に塩酸を加えて燐酸カルシウム塩を溶解し、濾過・水洗を行い、湿潤着色粒子を得た。
次に、上記粒子を40℃にて12時間乾燥後、風力分級を行って粒度を調整しマゼンタトナー粒子1を得た。
このトナー粒子100部と、外添剤としてシリコーンオイルで処理したBET値が200m2/gであり、一次粒径が12nmの疎水性シリカ微粉体0.7部、及び同じく外添剤として一次粒径が250nmのルチル型酸化チタン微粉体0.05部とをヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合して比較マゼンタトナー8を得た。
トナーの物性を表3に示す。
〔トナー比較製造例9〕
60℃に加温したイオン交換水900部にリン酸三カルシウム2.4部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて10,000rpmにて撹拌し、水系媒体を得た。
一方、
スチレン 83部
n−ブチルアクリレート 17部
飽和ポリエステル樹脂 5部
(プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAとイソフタル酸との重縮合物、Tg=65℃、Mn=17000、Mw/Mn=2.4)
マゼンタ着色剤1 10部
極性重合体1 1部
フィッシャートロプシュワックス 22部
(FT−100、日本精鑞株式会社製 DSC測定における最大吸熱ピーク88℃)
上記処方物をアトライター(三井三池化工機(株))を用いて均一に分散混合した。この単量体組成物を60℃に加温し、これに重合開始剤ラウロイルパーオキサイド(10時間半減期62℃)4部を溶解した。
前記水系媒体中に上記重合性単量体系を投入し、60℃,N2雰囲気下においてTK式ホモミキサーにて10,000rpmで7分間撹拌し、造粒した。所定時間経過後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、60℃で6時間反応させた。その後液温を80℃とし更に4時間撹拌を続けた。反応終了後、室温(25℃)まで冷却された懸濁液に塩酸を加えて燐酸カルシウム塩を溶解し、濾過・水洗を行い、湿潤着色粒子を得た。
上記粒子を45℃にて12時間乾燥して着色粒子を得た。
この着色粒子137部に対して、
サリチル酸アルミニウム化合物 2部
(ボントロンE−88、オリエント化学社製)
をブレンダーにて混合し、110℃に加熱した二軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミル衝突式ジェットミル(日本ニューマチック工業社製)で微粉砕した。得られた微粉砕物を分級してトナー粒子を得た。
このトナー粒子100部と、外添剤としてシリコーンオイルで処理したBET値が200m2/gであり、一次粒径が12nmの疎水性シリカ微粉体0.7部、及び同じく外添剤として一次粒径が250nmのルチル型酸化チタン微粉体0.05部とをヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合して比較マゼンタトナー9を得た。トナー物性を表3に示す。
Figure 0005038086
<実施例1>
マゼンタトナー1を非磁性一成分系現像剤とし、当該現像剤を図1に示すような画像形成装置を用い、高温高湿度条件下(温度30℃,湿度80%RH)および常温常湿度環境下(温度23℃,湿度50%RH)更には低温低湿度条件下(温度15℃、湿度10%RH)において画像評価を行った。画像評価を行った画像形成装置について、以下に説明する。
図1は、非磁性一成分接触現像方式の電子写真プロセスを利用した、1200dpiレーザービームプリンタ(キヤノン製:LBP−840)改造機の概略図である。本実施例では、現像装置に対し、逐次トナーを補給するトナーホッパー部を追加し、更に下記(a)〜(i)の条件を追加改造した装置を使用した。
(a)装置の帯電方式をゴムローラーを当接して行う直接帯電とし、印加電圧を直流成分(−1200V)とした。
(b)トナー担持体をカーボンブラックを分散したシリコーンゴムからなる中抵抗ゴムローラー(直径16mm、硬度ASKER−C45度、抵抗105Ω・cm)に変更し、感光体に当接した。
(c)該トナー担持体の回転周速は、感光体との接触部分において同方向であり、該感光体回転周速に対し140%となるように駆動した。
(d)本発明における画像形成装置のプロセススピードは165mm/secであり、これに対する、現像ローラ411の周速は231mm/secである。
(e)感光体を以下のものに変更した。
ここで用いる感光体としてはAlシリンダーを基体としたもので、これに以下に示すような構成の層を順次浸漬塗布により積層して、感光体を作製した。
・導電性被覆層:酸化錫及び酸化チタンの粉末をフェノール樹脂に分散したものを主体とする。膜厚15μm。
・下引き層:変性ナイロン及び共重合ナイロンを主体とする。膜厚0.6μm。
・電荷発生層:長波長域に吸収を持つチタニルフタロシアニン顔料をブチラール樹脂に分散したものを主体とする。膜厚0.6μm。
・電荷輸送層:ホール搬送性トリフェニルアミン化合物をポリカーボネート樹脂(オストワルド粘度法による分子量2万)に8:10の質量比で溶解したものを主体とする。膜厚20μm。
(f)トナー担持体にトナーを塗布する手段として、現像器内に発泡ウレタンゴムからなる塗布ローラーを設け、該トナー担持体に当接させた。塗布ローラーには、約−550Vの電圧を印加する。
(g)該トナー担持体上トナーのコート層制御のために、樹脂をコートしたステンレス製ブレードを用いた。
(h)現像時の印加電圧をDC成分(−450V)のみとした。
該画像形成装置に用いられるトナー担持体と同径、同硬度、同抵抗を有するゴムローラー表面に市販の塗料をごく薄く塗布し、画像形成装置を仮組みしたあと該ゴムローラーを取り外し、光学顕微鏡によりステンレスブレード表面を観察し、NE長を測定した。NE長は1.25mmであった。
(i)クリーニングブレードの当接圧を初期設定の85%にした。
これらのプロセスカートリッジの改造に適合するよう電子写真装置に以下のように改造及びプロセス条件設定を行った。
改造された装置はローラー帯電器(直流のみを印加)を用い像担持体を一様に帯電する。帯電に次いで、レーザー光で画像部分を露光することにより静電潜像を形成し、トナーにより可視画像とした後に、電圧を+700V印加したローラーによりトナー像を転写材に転写するプロセスを持つ。
感光体帯電電位は、暗部電位を−600Vとし、明部電位を−150Vとした。
以上の条件で、高温高湿環境(30℃,80%RH)および常温常湿環境下(23℃、50%RH)、低温低湿環境下(15℃、10%RH)の環境下にて4%の印字比率の画像を60000枚までプリントアウトに際して、初期と60000枚耐久後、更には耐久後一日放置後に下記に示す画像評価を行った。
(1)画像濃度
通常の複写機用普通紙(75g/m2)の転写材を用いて、ベタ画像を出力し、その濃度を測定(右上、右下、中心、左上、左下の5点平均)することにより評価した。尚、画像濃度は「マクベス反射濃度計 RD918」(マクベス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分の画像に対する相対濃度を測定した。
A:画像濃度が1.45以上
B:画像濃度が1.30以上1.45未満
C:画像濃度が1.15以上1.30未満
D:画像濃度が1.15未満
(評価上、Aが最もよく、Dが最も悪い。)
(2)濃度一様性
上記画像濃度において、5点の測定点の最大値と最小値の差を以下の基準で評価した。
S:0.02未満
A:0.02以上0.05未満
B:0.05以上0.10未満
C:0.10以上0.20未満
D:0.20以上
(評価上、Sが最も良く、A,B,C,Dの順番で悪くなっていく。)
(3)カブリ
カブリの測定については、東京電色社製の反射濃度計、REFLECTMETER MODEL TC−6DSを使用して、標準紙及びプリントアウト画像の非画像部の反射率を測定した。測定で用いられるフィルターには、グリーンフィルターを用いた。測定結果から下記の式よりカブリを算出し、以下の基準で評価した。
カブリ(反射率:%)=標準紙上の反射率(%)−サンプル非画像部の反射率(%)
S:カブリ(反射率)が0.5%未満
A:カブリ(反射率)が0.5%以上、1.0%未満
B:カブリ(反射率)が1.0%以上、1.5%未満
C:カブリ(反射率)が1.5%以上、2.0%未満
D:カブリ(反射率)が2.0以上
(評価上、Sが最もよく、A,B,C,Dの順番で悪くなっていく。)
(4)補給時カブリ
カブリの測定を高印字画像(印字率50%)を50枚出力してから行う以外は上記(3)のカブリ測定と同様の手法で行った。
(5)ボタ落ち
各サンプリング時にて、ベタ画像1枚・ハーフトーン画像1枚を出力し、ハーフトーン画像におけるトナーボタ落ち個数から以下の基準でボタレベルを判別した。下記判定基準においてAが良くCが悪い。
A:全くボタ落ちせず
B:極僅かにボタ落ち有り(ハーフトーン画像上1個)
D:ボタ落ち有り(ハーフトーン画像上に2〜3個)
C:酷いボタ落ち(ハーフトーン画像上4個以上)
上記条件でマゼンタトナー1を評価したところ、濃度も高く且つ一様性も十分であり、またカブリやトナーのボタ落ちも無く良好であった。詳細な結果を表4乃至表6に示す。
<実施例2乃至15>
実施例1と同条件で、マゼンタトナー2乃至マゼンタトナー15を評価した。詳細の結果を表4乃至表6に示す。
<比較例1乃至9>
実施例1と同条件で、マゼンタトナー16乃至23を評価したところ、濃度の低下が見られ、また濃度一様性やカブリ、トナーのボタ落ちのレベルも悪いものとなった。詳細な結果を表4乃至表6に示す。
<実施例16>
実施例1において用いる画像形成装置の構成を以下の通りとする以外は同様の方法により実施例16を行った。
図7に実施例16の概略構成とその近傍を示す。
本実施例の現像室10は、図7に示すように搬送方向上流側の現像室の断面と搬送方向下流側の現像室の断面とが異なる形状になっており、現像室内のトナーが充填される容積が異なっている。
図7の斜線部で示すように、供給ローラ(供給部材)の回転中心軸より鉛直上方の領域でスクリューの搬送領域を除く現像容器12によって囲まれた断面積をSと定義する。スクリューによる搬送領域とは、スクリュー形状の最上点と最下点に囲まれた領域である。尚、本実施例は従来の現像室に図8に示す形状の現像室埋めブロックを新設することで検討を行った。図7のaに示すように搬送方向上流側開始点では供給ローラ2と現像容器12に新設した埋めブロックとの最近接距離を3mmとし、搬送方向下流に行くに従い該最近接距離が連続的に変化し、図7のbに示すように搬送方向中央部では該最近接距離が5mm、図7のcに示すように搬送方向下流側最終点では該最近接距離が7mmになるように連続的に変化している。図7のaの斜線で示す搬送方向上流側断面積S1は、図7のcの斜線で示す搬送方向下流側の断面積S3よりも小さくなっており、S1からS3へは連続的に変化している。
詳細な結果を表4乃至6に示す。
Figure 0005038086
Figure 0005038086
Figure 0005038086
本発明の画像形成装置の概略断面図である。 本発明の現像装置、トナーホッパーの概略断面図である。 本発明の現像装置、トナーホッパーの概略断面図である。 本発明の現像装置、トナーホッパーの概略断面図である。 本発明のトナーの貯蔵弾性率G’および損失弾性率G”の一例をグラフである。 本発明のトナーの損失正接(tanδ)の一例をグラフである。 実施例16の装置の概略構成図である。 現像室埋めブロックの説明図である。 粉体流動性分析装置のプロペラ型ブレードの説明図である。
符号の説明
110、120、100 感光ドラム
210、220、200 帯電手段
310、300 露光手段
410、420、400 現像手段
414、424 撹拌手段
415、425 トナー面検知手段
510、520、500 トナーホッパー
610、620、600 転写手段
710、720、700 クリーニング手段

Claims (10)

  1. 重合性単量体、マゼンタ着色剤及びスルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を含有する重合体又は共重合体を少なくとも含有する重合性単量体組成物を難水溶性分散安定剤を含む水系媒体中に分散し、造粒して重合性単量体組成物の粒子を生成し、粒子中の該重合性単量体を重合することにより製造されるトナー粒子を含有する非磁性一成分現像用マゼンタトナーであり、
    該スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を含有する重合体又は共重合体の分子量(Mw)が27000乃至40000であり、
    下記関係式(1)、(2)、(3)
    40≦A≦100(μS/cm)・・・・・(1)
    (式中で、Aは該マゼンタ着色剤の比伝導度を表す)
    500≦Et10(mJ)≦600・・・・・(2)
    0.90≦Et100(last)(mJ)/Et100(Ini.)(mJ)≦1.10・・・・・(3)
    [但し、Et10(mJ)は、プロペラ型ブレードの最外縁部の周速を10mm/secで回転させながら容器内のトナー層中に垂直に進入させ、該トナー層の底面から100mmの位置から測定を開始し、底面から10mmの位置まで進入させた時に得られる、回転トルクと垂直荷重の総和を表している。また、Et100(last)(mJ)は、周速を100mm/secで回転した時の回転トルクと垂直荷重の総和を8回続けて測定した時の最後の値を表し、Et100(Ini)(mJ)は同じく8回続けて測定した時の最初の値を表す。]
    を満足することを特徴とするマゼンタトナー。
  2. 該トナーは下記関係式(4)
    200≦(A×α)/分散安定剤の濃度(%)≦450・・・・・(4)
    (式中で、Aは該マゼンタ着色剤の比伝導度、αはモノマー100質量部に対する該マゼンタ着色剤の添加部数。また分散安定剤の濃度はトナー粒子の製造時における重合性単量体組成物量に対する分散剤量の質量比(質量%)を表す)
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載のマゼンタトナー。
  3. 該マゼンタ着色剤がカルシウム及びリンを25乃至75ppm含有することを特徴とする請求項1または2に記載のマゼンタトナー。
  4. 該スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を含有する重合体又は共重合体の分子量(Mw)をεとした時、下記式(5)
    ε≧106.7A+27967・・・・・(5)
    を満たすことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のマゼンタトナー。
  5. 該マゼンタ着色剤はキナクリドン化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のマゼンタトナー。
  6. 該マゼンタ着色剤はナフトール化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のマゼンタトナー。
  7. 該マゼンタトナーはルチル型酸化チタンを有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のマゼンタトナー
  8. 該マゼンタトナーの温度140℃における損失弾性率G”(140℃)が1.0×104dN/m2以上2.0×105dN/m2未満であり、かつ損失弾性率G”と貯蔵弾性率G’との比である動的損失正接(tanδ=G”/G’)が温度70℃以上110℃未満に極小値および極大値を有し、温度140℃以上200℃未満に極大値を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のマゼンタトナー。
  9. 該マゼンタトナーはトナーを逐次補給しながら現像を行う現像方法に用いられる非磁性一成分現像用マゼンタトナーであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のマゼンタトナー。
  10. 少なくとも静電潜像を担持する像担持体と、トナーを担持し現像を行うためのトナー担持体と、該トナー担持体表面に当接されたトナー層を規制するためのトナー層厚規制部材と、該トナー担持体にトナーを供給するためのトナー供給部材と、該トナー供給部材の回転中心軸よりも上方に設けられ該トナー担持体の長手方向にトナーを搬送するトナー搬送部材と、該トナー担持体に供給するためのトナーを収納する現像容器と、該トナー担持体と該トナー層厚規制部材と該トナー供給部材と該トナー搬送部材と該現像容器とから構成された現像室にトナーを供給する撹拌室を有し、該現像室が該撹拌室からのトナーの入口と出口を有し、
    且つ、トナーを逐次補給しながら現像を行う現像方法において、
    該現像方法は、前記現像室の長手方向に垂直な断面において、トナーの搬送領域を除く前記現像容器によって囲まれた領域の供給部材の回転中心軸より鉛直上方に囲まれた断面積の、トナー搬送部材によって生じるトナーの搬送方向上流側の断面積S1と搬送方向下流側の断面積S3の関係が、S1<S3を満たし、
    該トナーは重合性単量体、マゼンタ着色剤及びスルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を含有する重合体又は共重合体を少なくとも含有する重合性単量体組成物を難水溶性分散安定剤を含む水系媒体中に分散し、造粒して重合性単量体組成物の粒子を生成し、粒子中の該重合性単量体を重合することにより製造されるトナー粒子を含有する非磁性一成分現像用マゼンタトナーであり、
    該スルホン酸基、スルホン酸塩基又はスルホン酸エステル基を含有する重合体又は共重合体の分子量(Mw)が27000乃至40000であり、
    下記関係式(1)、(2)、(3)
    40≦A≦100(μS/cm)・・・・・(1)
    (式中で、Aは該マゼンタ着色剤の比伝導度を表す)
    500≦Et10(mJ)≦600・・・・・(2)
    0.90≦Et100(last)(mJ)/Et100(Ini.)(mJ)≦1.10・・・・・(3)
    [但し、Et10(mJ)は、プロペラ型ブレードの最外縁部の周速を10mm/secで回転させながら容器内のトナー層中に垂直に進入させ、該トナー層の底面から100mmの位置から測定を開始し、底面から10mmの位置まで進入させた時に得られる、回転トルクと垂直荷重の総和を表している。また、Et100(last)(mJ)は、周速を100mm/secで回転した時の回転トルクと垂直荷重の総和を8回続けて測定した時の最後の値を表し、Et100(Ini)(mJ)は同じく8回続けて測定した時の最初の値を表す。]
    を満足することを特徴とする現像方法。
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