JP5038046B2 - 像ぶれ補正装置および撮像装置 - Google Patents

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本発明は、像ぶれ補正装置および撮像装置に関する。
従来、例えば、ビデオカメラやスチルカメラなどの撮像装置において、撮像光学系の一部を構成するレンズまたはレンズ群を、撮像光学系の光軸に対して、ティルト移動を含むシフトを行うことで、収差変化の少ない像ぶれ補正を行う装置が提案されている。
例えば、特許文献1には、レンズ固定部と、レンズ固定部に対してヨー方向およびピッチ方向に2軸回転可能なレンズ支持部と、レンズ支持部に支持され、少なくとも一面が曲面に形成された単一レンズと、撮像機器の振動を検知する振動検出装置と、この振動検出手段の出力に応じて像ぶれによる像点移動を補正するように、レンズ支持部材をヨー方向および/またはピッチ方向に回転させる駆動部とを備える像ぶれ補正装置およびこれを備えた撮像装置が記載されている。
この像ぶれ補正装置では、レンズ固定部の周方向の4箇所に互いに光軸を挟んで対向する磁石部材が配置され、これら磁石部材と、光軸に対して径方向外側にそれぞれ対向する位置に磁気吸引力を発生させるコイル部材とヨーク部材とが配置され、これら磁石部材に対する磁気吸引力のバランスによって、レンズ固定部をヨー方向および/またはピッチ方向に回転させるようにしている。
特開2007−41326号公報
しかしながら、上記のような従来の像ぶれ補正装置および撮像装置には以下のような問題があった。
特許文献1に記載の技術では、コイル部材と磁石部材とを互いに光軸に直交する方向に対向させて配置しているため、装置の光軸方向の厚さがコイル部材の外径の大きさより小さくできないため、装置を光軸方向に薄型化することができないという問題がある。コイル部材の外径を小型化することも考えられるが、必要な駆動力を確保するためには、コイル巻き数を増やす必要があるため、コイル部材の軸方向の長さが長くなって、装置が径方向に大型化してしまう。
また、このような構成では、磁石部材とコイル部材との間に働く磁気吸引力は光軸に直交する方向に作用している。そのため、レンズ固定部をレンズ支持部に対して光軸方向に付勢する力が、磁気吸引力のバランスが崩れたときの光軸方向分力しか作用しないので、外部振動の大きさによっては、レンズ固定部がレンズ支持部に対して光軸方向に離間するおそれがあり、像ぶれ補正精度が劣ってしまう可能性があるという問題がある。レンズ固定部をレンズ支持部に対して付勢する手段を設けることも考えられるが、部品点数が増えるとともに、装置が大型化するおそれがある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、外部振動を受けても補正レンズを安定して保持することができ、しかも小型化を図ることができる像ぶれ補正装置および撮像装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の像ぶれ補正装置は、撮像光学系の一部を構成するレンズまたはレンズ群を回転揺動可能に保持し、像ぶれを補正するための回転揺動目標値に応じて、前記レンズまたはレンズ群を前記撮像光学系の光軸に対して回転揺動させる像ぶれ補正装置であって、
中心を共有する曲率半径一定の球面部と、前記レンズまたはレンズ群を該レンズまたはレンズ群の光軸が前記球面部の中心軸に一致するように保持するレンズ保持部とを有するレンズ保持部材と、該レンズ保持部材の前記球面部の中心を前記撮像光学系の光軸上に位置させるとともに、前記レンズ保持部材を、前記球面部の中心を揺動中心として回転揺動可能に支持する支持部と、前記レンズ保持部材と前記支持部との間で、前記撮像光学系の光軸に沿う方向に磁気吸引力を発生させて、前記レンズ保持部材を前記撮像光学系の光軸に直交する2軸方向に駆動する駆動部と、前記撮像光学系の光軸に直交する平面において、前記レンズ保持部材の前記撮像光学系の光軸からの移動量を検出する検出センサと、該検出センサの検出出力に応じて前記駆動部を制御して、前記レンズ保持部材を前記回転揺動目標値の位置に駆動する駆動制御部とを備える構成とする。
この発明によれば、駆動制御部によって、検出センサの検出出力からレンズ保持部材の回転揺動位置を検出し、像ぶれを補正するための回転揺動目標値に応じて、駆動部を制御することで、レンズ保持部材に保持されたレンズまたはレンズ群を回転揺動目標値の位置に駆動することができる。そのため、撮像光学系の一部のレンズまたはレンズ群を撮像光学系の光軸上の一点を中心として、回転揺動させ、シフト移動を含むティルト移動を行って、高精度に像ぶれを補正することができる。
また、駆動部は、レンズ保持部材と支持部との間で、撮像光学系の光軸に沿う方向に磁気吸引力を発生させるので、レンズ保持部材上の被吸引部と駆動部とを、撮像光学系の光軸方向に対向させて配置することができるため、それぞれを扁平な部材、例えば、被吸引部として金属板、駆動部として扁平コイルなどを用いることで、光軸方向に薄型の構成とし、小型化を図ることができる。
また、レンズ保持部材は、駆動部が発生する磁気吸引力によって、支持部に対して光軸方向に磁気吸引を受けて付勢された状態とされるため、外部振動を受けても撮像光学系の光軸方向の位置ずれが発生しにくくなる。
また、本発明の撮像装置は、被写体の像を撮像面に結像する撮像光学系と、装置本体の振れ量を検出する振れ検出センサと、前記撮像光学系の一部を構成するレンズまたはレンズ群を回転揺動可能に保持する請求項1または2に記載の像ぶれ補正装置と、前記装置本体の振れ量に応じた像ぶれを補正するため、前記振れ検出センサの検出出力に基づいて、前記像ぶれ補正装置における前記レンズ保持部材の回転揺動目標値を算出する制御目標値算出部とを備え、前記像ぶれ補正装置の前記駆動制御部が、前記回転揺動目標値に基づいて前記駆動部の駆動量を制御するようにした構成とする。
この発明によれば、振れ検出センサによって検出された装置本体の振れ量に応じて、制御目標値算出部によって、像ぶれ補正装置の回転揺動目標値を算出し、像ぶれ補正装置の駆動制御部が、この回転揺動目標値に基づいて駆動部を制御することで、像ぶれ補正を行うことができる。
また、本発明の撮像装置は、本発明の像ぶれ補正装置を備えた撮像装置となっているので、本発明の像ぶれ補正装置と同様の作用効果を備える。
本発明の像ぶれ補正装置およびそれを備えた撮像装置によれば、駆動部が撮像光学系の光軸方向に磁気吸引力を発生させる構成とするので、外部振動を受けても補正レンズを安定して保持することができ、しかも小型化を図ることができるという効果を奏する。
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る像ぶれ補正装置について、それを備えた撮像装置とともに説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る像ぶれ補正装置を備える撮像装置の概略構成を示す模式的な構成図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係る像ぶれ補正装置の概略構成を示す模式的な平面図である。図3は、図2のA−A断面図である。図4は、図2のB−B断面図である。図5は、本発明の第1の実施形態に係る像ぶれ補正装置の概略構成を示す分解斜視図である。図6は、本発明の第1の実施形態に係る像ぶれ補正装置の駆動制御部の構成を示す機能ブロック図である。
本実施形態のカメラ1は、静止画あるいは動画が撮像可能な撮像装置であり、例えば手ぶれなどによる装置本体の振れに応じた像ぶれを補正する像ぶれ補正機能を備えるものである。例えば、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラや、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistants、個人用携帯端末)といったカメラ付情報機器などの撮像装置として好適となるものである。
カメラ1の概略構成は、図1に示すように、撮像レンズユニット3、撮像素子4、液晶モニタ6、リリーススイッチ7、撮像制御部5、像ぶれ補正機構30、カメラ筐体2、角速度センサ11、制御目標値算出部12、および駆動制御部50からなる。
撮像レンズユニット3は、被写体の像を撮像面に結像するもので、本実施形態では、鏡筒3b内に、撮像光学系として、像側からレンズ3c、補正レンズ3d、およびレンズ3eがこの順に配列されてなる。符号3aは、この撮像光学系の光軸を示す。
鏡筒3bは、オートフォーカス動作を行うため、撮像制御部5に電気的に接続された撮像レンズ駆動機構8によって光軸3aに沿って移動可能に保持されている。
レンズ3c、3eは、光軸3a上に同軸に配置されている。レンズ3c、3eは、光軸3aに沿って固定されている必要はなく、例えばズーム機能を備える場合などは、光軸3aに沿って移動可能に保持する。
補正レンズ3dは、撮像光学系の一部を構成するとともに、光軸3aに対して、シフト移動を含むティルト移動を行うことで、撮像面での像ぶれを補正する光学素子である。この補正レンズ3dは、像ぶれ補正機構30によって、光軸3a上の点Pを中心とする球面に沿って回転揺動可能に保持されている。すなわち、点Pを通る図示紙面垂直軸および光軸3aに点Pで直交する図示紙面内の軸回りに揺動可能とされている。
補正レンズ3dの揺動中心である点Pは、補正レンズ3dの像ぶれ補正の寄与が少ないレンズ面の移動による収差劣化を防止するため、補正レンズ3dの像側のレンズ面S1または物体側のレンズ面S2の曲率中心に一致させることが原理的には好ましい。本実施形態では、揺動中心Pは、半径Rの像側のレンズ面S1の曲率中心に一致されている(図4参照)。但し、レンズ面S1またはS2の曲率中心と揺動中心Pとの距離は、必要に応じて適宜設定することができる。例えば、補正レンズ3dがズーム光学系の一部を構成する場合、全ズーム域の種々の収差劣化を最適にバランスさせるためには、揺動中心位置がレンズ面S1またはS2の曲率中心から若干ずれていた方が好ましい場合がある。
レンズ3c、3e、補正レンズ3dの具体的な構成は、撮像レンズユニット3の焦点距離、F値、ズーム機能の有無といった光学特性に応じて、適宜の構成を採用することができる。これらのレンズは、単一レンズからなっていてもよいし、複数枚のレンズからなるレンズ群からなっていてもよい。さらに、それぞれ複数のレンズ群から構成されていてもよい。
撮像素子4は、撮像レンズユニット3を通して結像される光の像を光電変換するもので、平面視略矩形状の撮像面に受光センサが多数格子状に配列されたものである。例えば、CCDやCMOSセンサなどを採用することができる。
液晶モニタ6は、撮像素子4で光電変換された画像データや、カメラ1の操作や設定を行うための操作画面などを表示する表示部である。
リリーススイッチ7は、静止画撮像を行うための不図示のシャッタを開放するための操作スイッチであり、撮像制御部5に接続されている。
撮像制御部5は、カメラ1の装置動作全般を制御するもので、例えば、不図示のボタン、ダイヤル、スイッチなどの各種操作部の操作入力を受け付ける。そして、撮像動作設定、例えば、撮影モード設定、露出設定、オートフォーカス制御設定などを行い、それらに基づいて撮像動作を制御し、液晶モニタ6への表示制御を行う。
撮像制御部5は、これらの機能を専用のハードウエアから構成してもよいし、CPU、メモリ、適宜の入出力インターフェースなどを備えたコンピュータにより実現してもよい。
像ぶれ補正機構30の概略構成は、図2〜5に示すように、固定部材31、固定ヨーク33、コイル基板32、位置センサ34X、34Y、34x、34y、ボール35、可動枠36、磁石部材37X、37Y、37x、37y、および可動ヨーク38からなる。
像ぶれ補正機構30の外形は、光軸3aを中心軸とし、光軸3a方向を厚さ方向とする略円板状の領域に収まる形状とされる。
以下では、相対的な方向を簡潔に説明するため、誤解のおそれがない限り、像ぶれ補正機構30の取付状態における像側(撮像素子4側)を背面側、物体側(レンズ3e側)を正面側と称することにする。例えば、図2は、像ぶれ補正機構30を正面側から見た平面図である。
固定部材31は、像ぶれ補正機構30を撮像レンズユニット3の鏡筒3bに固定するとともに、正面側に設けた凹球面部31bによって、可動枠36を、点Pを中心として回転揺動可能に支持する部材である。
固定部材31の形状は、図5に示すように、平面視略円状で、その中心部に、補正レンズ3dへの入射光を透過させる開口部31aが形成され、開口部31aの外周側の同一円周上で、周方向を略4等分する位置にそれぞれ中心を有し、正面側から背面側に貫通する角孔とこの角孔よりもやや大きい開口が背面側に形成された角穴とからなる4つのヨーク固定部31cが形成されている。すなわち、ヨーク固定部31cは、開口部31aの中心を挟んで一対ずつが互いに直交する2軸方向に沿って対向されている。このため、4つのヨーク固定部31cは、開口部31aの中心軸に対して回転対称に設けられている。
これらヨーク固定部31cの周方向の中間部には、それぞれ正面側の点Pに曲率中心を有する半径R(ただし、R>R)の凹球面部31bが形成されている。
凹球面部31bは、一定の回転揺動範囲において後述するボール35を転動させることができる大きさを有していれば、必ずしも開口部31aの中心を介して対向する位置に設ける必要はないが、本実施形態では、開口部31aの中心を介して一対ずつ対向し、それぞれの対向方向が互いに垂直に交差している配置とされている。
また、各凹球面部31bの径方向外側には、正面側に向かって立設された突起状の回り止め31dがそれぞれ設けられている。
また、開口部31aを挟んで対向する一対のヨーク固定部31cと開口部31aとの間には、コイル基板32を位置決めするための2つの位置決め突起31eが、正面側に突設されている。
固定部材31の材質は、適宜の非磁性体、例えば、合成樹脂やセラミックスなどを用いた成形品を採用することができる。
固定ヨーク33は、後述するコイル部に発生する磁界を有効利用するための部材であり、透磁率の高い磁性体で形成され、固定部材31の各ヨーク固定部31cに背面側から嵌め込まれた状態で固定される。
本実施形態では、例えば鉄系の金属板をプレス加工して、位置センサを避けるため正面側に凹溝を形成した形状の板部材を採用している。
コイル基板32は、固定部材31に正面側から取り付けられた回路基板であり、平面視の形状は、開口部31aと略同径の開口部32aが形成された環状部の外縁に、十字状をなす4つの突片部が設けられた形状とされている。開口部32aの内縁部には、固定部材31の2つの位置決め突起31eとそれぞれ嵌合するU字溝状の位置決め部32cが設けられている。
そして、十字状をなす突片部には、それぞれコイル基板32の回路パターンにより同一の磁気性能を有するコイル部32X、32Y、32x、32yが形成されている。光軸3a方向のスペースに余裕がある場合には、これらコイル部32X等は、コイル基板32の給電パターンに電気的に接続された扁平コイルにより構成してもよい。
ここで、これらコイル部32X等は、正面側から開口部32aの中心を見て、反時計回り方向に、この順序で配列されることにより、コイル部32Xとコイル部32xの対、およびコイル部32Yとコイル部32yの対が、それぞれ開口部32aの中心を介して対向されている。以下では、簡単のため、コイル部32X、32xの対が対向する方向をX軸方向、コイル部32Y、32yが対向する方向をY軸方向と称する場合がある。
本実施形態では、コイル部32X、32Y、32x、32yは、固定部材31に対して位置決めして固定されたときに、それぞれのコイル中心が、ヨーク固定部31cに固定された固定ヨーク33の中心と略一致するように配列されている。
また、コイル部32X、32Y、32x、32yの中心には、それぞれホール素子からなる位置センサ34X、34Y、34x、34yを厚さ方向に干渉させることなく配置するための孔部32bが設けられている。
なお、以下では、数字の後に文字符号X、Y、x、yが付された場合、同じ文字符号は、周方向の同じ位置に対応するものを表す。また、文字符号X、Y、x、yが付された4つの部材を総称する場合、便宜上、上記のように、例えば位置センサ34X等などと表すことにする。
位置センサ34X等の入出力を行うための回路は、特に図示しないが、コイル基板32上に回路パターンとして形成されている。また、図3は模式図のため、図示を省略しているが、位置センサ34X等は、この回路パターン上に、それぞれ延ばされた接続端子において、例えば、ハンダ付けされ、コイル基板32に対して電気的および機械的に接続されている。
ボール35は、可動枠36を固定部材31上で可動支持するための転動部材であり、各凹球面部31b上にそれぞれ1個ずつ配置されている。
可動枠36は、補正レンズ3dを光軸3a方向に位置決めするとともに、例えば接着などによってレンズ側面を固定して、補正レンズ3dの光軸が後述する凸球面部36cの中心軸に一致するように保持する環状のレンズ取付部36aを中央部に備える。
レンズ取付部36aの外周側の同一円周上には、周方向を略4等分する位置にそれぞれ中心を有する、正面側から背面側に貫通する角孔と、この角孔よりもやや大きい開口が正面側に形成された角穴とからなる磁石固定部36bが形成されている。すなわち、磁石固定部36bは、レンズ取付部36aの中心を挟んで一対ずつが互いに直交する2軸方向に沿って対向されている。
各磁石固定部36bの中心は、ヨーク固定部31cの中心が整列する円周と略同径の円周上に整列している。
可動枠36の背面側には、図4に示すように、揺動中心点Pと同心で、曲率半径R(ただし、R<R<R)の凸球面部36cが形成されている。ここで、凸球面部36cと凹球面部31bとの曲率半径の差d=R−Rは、ボール35の直径と一致させる。
これにより、可動枠36は、ボール35を介して固定部材31上に配置したとき、ボール35の転動により、固定部材31に対して、揺動中心点Pを中心として滑らかに回転揺動できる状態に支持される。
また、可動枠36の側面には、図2、5に示すように、固定部材31の回り止め31dを、適宜の隙間を開けて挟む状態とされた回り止め溝部36dが設けられている。
回り止め溝部36dは、回り止め31dとともに、可動枠36を固定部材31に対して組み立てる際の、組立位置の目安となるとともに、組立後は、固定部材31に対する可動枠36の光軸3a回りの回転を規制する回り止め機構を構成する。
可動枠36の材質は、適宜の非磁性体、例えば、合成樹脂やセラミックスなどを用いた成形品を採用することができる。
磁石部材37X、37Y、37x、37yは、それぞれ磁界を発生させたときのコイル部32X、32Y、32x、32y、あるいは固定ヨーク33との間で、磁気吸引力を発生させるための永久磁石であり、可動枠36の磁石固定部36bに正面側から嵌め込み、磁力を効率的に利用するため正面側に鉄系の金属板からなる可動ヨーク38を配した状態で、可動枠36に固定されている。
このような構成の像ぶれ補正機構30では、組立状態では、図3に一部の関係を示すように、文字符号が同一の、固定ヨーク33X(33Y、33x、33y)、コイル部32X(32Y、32x、32y)、磁石部材37X(37Y、37x、37y)が、光軸3aの方向にそれぞれ対向した配置とされる。そのため、コイル部32X等に通電していない状態では、磁石部材37X等と対向位置の固定ヨーク33との間にそれぞれ略同一の磁気吸引力が作用するため、可動枠36が、固定部材31側に一様に吸引されて、可動枠36の凸球面部36cと固定部材31の凹球面部31bとの間にボール35を挟持した状態で、回転揺動可能に支持されている。
なお、磁石部材37X等は、磁気吸引力のバランスをとるために、同一の磁気性能を有することが好ましいが、ある程度磁気性能や組立バラツキがあっても、コイル部32X等にそれぞれ独立にコイル電流を供給できるため、コイル電流の供給量のゲインおよびオフセット調整をそれぞれ実施することで、均等な磁気吸引力を設定することができる。
カメラ筐体2は、例えば撮像レンズユニット3、撮像素子4、および撮像制御部5、制御目標値算出部12などを内蔵し、液晶モニタ6、リリーススイッチ7を外表面に一体的に保持し、また撮影者が撮像時にグリップする部材となっている。
角速度センサ11は、光軸3aの角度位置を検出するためにカメラ1の装置本体に発生する2軸方向の角速度を検出するセンサである。本実施形態では、撮像レンズユニット3の近傍のカメラ筐体2に固定されている。そして、制御目標値算出部12に電気的に接続され、検出出力を角速度信号102として送出できるようになっている。
角速度信号102は、互いに直交する2軸方向の角速度成分に対応して2つ1組の出力値から構成され、制御目標値算出部12によって、各成分に分けて読み取り可能な形態で送出される。
角速度センサ11としては、このような角速度を検出することができればどのようなセンサを採用してもよい。例えば、コリオリ力を用いた振動式ジャイロセンサなどを採用することができる。センサの振動子としては、圧電素子やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術などを用いた振動子を好適に採用することができる。
制御目標値算出部12は、像ぶれ補正を行うために、可動枠36の回転揺動目標値103を算出して、駆動制御部50に送出するものである。
すなわち、制御目標値算出部12は、例えばパンニングなどの場合に像ぶれ補正がかからないように、角速度センサ11からの角速度信号102を、例えばハイパスフィルタに通して低周波成分を除去して、像ぶれの原因となる高周波成分に基づいて撮像レンズユニット3の光軸3aの振れ量を算出する。そして、この振れ量に対応する撮像素子4の撮像面上での画像移動量が略キャンセルされるように、撮像面上の画像を移動させる補正レンズ3dの回転揺動量を算出し、この回転揺動量に対応する像ぶれ補正機構30における可動枠36の回転揺動目標値103を算出して、回転揺動目標値103を駆動制御部50に送出する。
回転揺動目標値103は、本実施形態では、X軸方向およびY軸方向の揺動角度の情報からなる。
本実施形態では、凸球面部36cの曲率中心が補正レンズ3dの曲率中心と一致しているため、可動枠36の回転揺動目標値103は、補正レンズ3dの回転揺動量と一致している。
補正レンズ3dの回転揺動量と撮像面上の画像移動量との関係の情報は、撮像レンズユニット3の具体的なレンズ構成に対応して、例えば、関係式や数値テーブルなどの形で保持しておくことができる。
制御目標値算出部12の構成は、これらの各機能を専用のハードウエアから構成してもよいし、CPU、メモリ、適宜の入出力インターフェースなどを備えたコンピュータにより実現してもよい。撮像制御部5をコンピュータで構成する場合には撮像制御部5を構成するコンピュータと兼用してもよい。
駆動制御部50は、図6に示すように、回転揺動位置検出部51、演算処理部52、およびコイル電流制御部53からなる。そして、回転揺動位置検出部51は像ぶれ補正機構30のコイル基板32上の位置センサ34X、34x、34Y、34yに、演算処理部52は制御目標値算出部12に、コイル電流制御部53は像ぶれ補正機構30コイル基板32上に形成されたコイル部32X、32x、32Y、32yに、それぞれ電気的に接続されている。
回転揺動位置検出部51は、位置センサ34X等の検出出力110X等から可動枠36の回転揺動位置111を算出するものである。回転揺動位置検出部51には、可動枠36の回転揺動に対する位置センサ34X等の検出出力の関係が校正された状態で設定または記憶されている。
演算処理部52は、回転揺動位置検出部51によって算出された回転揺動位置111を、制御目標値算出部12から送出された回転揺動目標値103と比較し、この目標値からの偏差を0にするように可動枠36を駆動するため、コイル部32X、32x、32Y、32yに発生させる磁気吸引力を算出し、それぞれのコイル電流をコイル電流制御部53に設定するものである。
コイル電流制御部53は、演算処理部52によって大きさが設定されたコイル電流120X、120x、120Y、120yをコイル部32X、32x、32Y、32yに供給するものである。
このように、本実施形態の駆動制御部50は、位置センサ34X等の検出出力をフィードバックして、可動枠36の回転揺動を回転揺動目標値に追従させるサーボ制御機構を構成している。
そして、像ぶれ補正機構30と駆動制御部50とは、本実施形態に係る像ぶれ補正装置を構成している。
駆動制御部50の具体的な構成は、これらの各機能を専用のハードウエアから構成してもよいし、CPU、メモリ、適宜の入出力インターフェースなどを備えたコンピュータにより実現してもよい。撮像制御部5をコンピュータで構成する場合には撮像制御部5を構成するコンピュータと兼用してもよい。
次に、本実施形態のカメラ1の動作について、像ぶれ補正装置の動作を中心に説明する。
図7(a)、(b)、(c)は、本発明の第1の実施形態に係る像ぶれ補正装置の像ぶれ補正オンモードにおける動作を説明するための模式的な断面図である。図8(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態に係る像ぶれ補正装置の像ぶれ補正オフモードにおける動作を説明するための模式的な断面図である。
本実施形態のカメラ1では、撮影者が被写体を狙って、撮像位置を選んだり、フレーミングしたり、静止画撮像の準備を行う間、オートフォーカス動作が行われ、ピントの合った動画が、液晶モニタ6に表示されている。また、撮影者がリリーススイッチ7を操作すると、静止画が撮像される。
このいずれの動作においても、像ぶれ補正を有効にするモード(像ぶれ補正オンモード)と、像ぶれ補正を無効にするモード(像ぶれ補正オフモード)とを備えており、不図示の操作部によって、撮影者が像ぶれ補正の有無を選択できるようになっている。
像ぶれ補正オンモードでは、制御目標値算出部12は、角速度センサ11から送出される角速度信号102に基づいて、カメラ1の振れ量、すなわち撮像レンズユニット3の光軸3aの振れ量を算出し、この振れ量に応じた像ぶれを補正するのに必要な回転揺動目標値103を常時算出して駆動制御部50に送出している。
一方、像ぶれ補正機構30では、位置センサ34X等において、磁束密度を電気信号に変換して検出出力110X等が、駆動制御部50の回転揺動位置検出部51に送出される。
回転揺動位置検出部51では、検出出力110X等の大きさから、可動枠36の現在の回転揺動位置111を算出し、演算処理部52に送出する。
本実施形態では、回り止め31d、回り止め溝部36dなどによって、可動枠36の光軸3a回りの回転が規制されているため、可動枠36は、光軸3aに直交する2軸方向(X軸方向、Y軸方向)へ揺動し、光軸3a回り、あるいは光軸3aから偏心した軸回りの回転はほとんど発生しない。
このような回転揺動では、検出出力110Xと検出出力110xとは略等しく、また、検出出力110Yと検出出力110yとは略等しい値をとる。
ただし、磁界の状態や回転揺動量にもよるが、位置センサの検出対象である磁石部材は、回転揺動に伴って、位置センサとの対向距離も変化するため、位置センサに近づく方向と遠ざかる方向とでは検出精度に差が出る場合がある。そのため、本実施形態では、光軸3aを介して対向する位置関係にある位置センサの検出出力、すなわち、検出出力110X、110xの対と、検出出力110Y、110yの対とで、それぞれの平均値をとり、X軸方向、Y軸方向の揺動位置を求めている。
ただし、十分な検出精度が得られる場合には、位置センサ34Xまたは34xと、位置センサ34Yまたは34yの各軸1個ずつの位置センサで回転揺動位置を検出してもよい。
演算処理部52では、制御目標値算出部12から送出されている回転揺動目標値103と回転揺動位置111との偏差を算出し、この偏差が0となるように、可動枠36を回転揺動するための磁気吸引力の情報を駆動制御信号112として、コイル電流制御部53に送出する。
コイル電流制御部53では、駆動制御信号112に応じて、コイル部32X、32x、32Y、32yに、コイル電流120X、120x、120Y、120yを供給する。
ここで、可動枠36の駆動について、可動枠36の中心を、光軸3a上から、図2、3の矢印Y方向へ駆動する場合の例で説明する。
この動作の開始前は、図7(a)に示すように、コイル部32X等には、それぞれ磁石部材37X等をそれぞれの重心Q等に対して一定の吸引力fで吸引するようなコイル電流が供給されている。このため、可動枠36は、ボール35を介して、固定部材31に押圧されて、コイル部32Xとの隙間hを隔てて対向し、補正レンズ3dの光軸は光軸3aに一致した状態とされる。
この状態から、可動枠36を図2、3の矢印Y方向に駆動するには、図7(b)に示すように、コイル部32yに供給するコイル電流120yをコイル部32Yに供給するコイル電流120Yをよりも大きな所定値に設定し、それぞれの重心Q、Qに作用する磁気吸引力をf、fに設定する(f>f)。
これにより、可動枠36には、図3の矢印Yで示されるような力のモーメントが作用し、可動枠36が図3の図示反時計回りに揺動する。このとき、図7(c)に示すように、磁石部材37y、37Yは、各重心Q、Qが角度Δθ回転するとともに、図示Y方向にΔYだけ移動し、光軸3a方向には、それぞれ、(h−Δh)、(h+Δh)の位置に移動して、モーメントがつり合う状態となる。
上記は、1軸方向の動作について説明したが、図2の矢印y、X、x方向への回転揺動も同様にして可能である。そのため、可動枠36は、互いに直交する2軸方向への回転揺動が可能となっている。
このようにして、可動枠36は、回転揺動目標値の位置にサーボ制御され、像ぶれ補正が実現される。
本実施形態では、補正レンズ3dが、レンズ面S1の曲率中心に一致して回転揺動される。このため、レンズ面S2は、光軸3aに対してティルト移動を含むシフト移動されるが、光学的には、レンズ面S1は、光軸3aに対して移動していないのと同等である。
したがって、像ぶれ補正に関係しないレンズ面の移動が起こらないため、像ぶれ補正による収差劣化を低減することができ、高精度な像ぶれ補正を行うことができる。
一方、像ぶれ補正オフモードでは、駆動制御部50は、コイル電流120X等の供給を停止する。この場合、コイル部32X等からの磁気吸引力は0となるが、コイル部32X等の背面側に位置する固定ヨーク33には、それぞれ磁石部材37Xの静磁界による磁気吸引力が作用する。このため、磁石部材37X等には、この反作用として吸引力gが作用する。
その結果、可動枠36は、やはり、ボール35を介して、固定部材31に押圧されて、コイル部32Xとの隙間hを隔てて対向し、補正レンズ3dの光軸は光軸3aに一致した状態とされる。
ここで、カメラ1に振れが発生して、例えば、図2の矢印Y方向に、可動枠36および補正レンズ3dに対して慣性力が作用する場合を考えると、図8(b)に示すように、可動枠36が図3の矢印Y方向に揺動して、磁石部材37X等の位置が、それぞれ回転および移動する。このとき、各磁石部材に作用する吸引力は、いずれも、各磁石部材を慣性力が作用する以前の状態に戻そうとする復元力となるため、慣性力が消失すると、図2のy方向に移動し減衰振動した後、図8(a)の初期状態に復帰する。
したがって、磁石部材37X等の磁力を適宜値に設定することにより、コイル部32X等に通電しない状態であっても、可動枠36および補正レンズ3dを略一定の回転揺動位置に保持することができる。
その結果、本実施形態では、像ぶれ補正オフモードにおいては消費電力を低減することができる。
以上に説明したように、本実施形態のカメラ1は、像ぶれ補正装置として、像ぶれ補正機構30および駆動制御部50を備えることにより、コイル部32X等が光軸3aに磁気吸引力を発生させる構成とするので、対向位置の磁石部材37X等に対する磁気吸引力のバランスを制御することで、可動枠36およびそれに保持された補正レンズ3dを2軸方向への回転揺動することができる。これにより、ティルト移動とシフト移動とを含むように補正レンズ3dを移動して、高精度な像ぶれ補正を行うことができる。
また、磁石部材37X等と扁平なコイル部32X等とを光軸3aの方向に対向させるので、像ぶれ補正機構30の光軸3a方向の厚さを低減することができ、撮像レンズユニット3の径方向および光軸方向の寸法を低減して、小型化を図ることができる。
また、像ぶれ補正オンモード、像ぶれ補正オフモードのいずれにおいても、磁石部材37X等が設けられた可動枠36と、コイル部32X等あるいは固定ヨーク33が設けられた固定部材31との間には、光軸3a方向に磁気吸引力が作用し、可動枠36が、ボール35を介して、固定部材31に付勢されている状態となる。そのため、外部振動を受けても、補正レンズ3dを安定して保持することができる。例えば、外部振動を受けても、補正レンズ3dの光軸3a方向に移動したり振動したりして、光軸3a方向の位置が不安定にならないようにすることができるので、安定した像ぶれ補正を行うことができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る像ぶれ補正装置について説明する。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る像ぶれ補正装置の像振れ補正について説明する平面視の模式説明図である。
本実施形態の像ぶれ補正装置は、図1に示すように、上記第1の実施形態の駆動制御部50に代えて、駆動制御部50Aを備えるものである。また、磁石部材37X等の磁極の方向を、磁石部材37X、37xにおいてはY軸方向、磁石部材37Y、37yにおいてはX軸方向に揃えて配置するとともに、それぞれに対向するコイル部32X、32x、並びにコイル部32Y、32yの巻き方向を、各磁石部材の磁極の方向に平行な磁界を形成できるように設定したものである。
すなわち、本実施形態では、磁石部材37X等およびコイル部32X等の各磁極方向は、光軸3aを中心とした円筒面上に略沿って配置されている。このため、コイル部32X等と磁石部材37X等との間に作用する磁気吸引力が、光軸3aを中心とした円周方向に作用しやすくなっている。
その結果、コイル部32X等に供給するコイル電流を調整することで、磁石部材37X等が固定された可動枠36を光軸3a回りの方向に容易に移動できるようになっている。
例えば、図9に、このような磁極の位置関係の一例を示す。磁石部材37X、37xでは、Y軸方向において、S極が磁石部材37Y側、N極が磁石部材37y側に位置されており、磁石部材37Y、37yでは、X軸方向において、S極が磁石部材37X側、N極が磁石部材37x側に位置されている。
このような磁極の配置によれば、磁石部材37X等がコイル部32X等に対して移動すると、位置センサ34X、34xの検出出力110X、110xによって、磁石部材37X、37xのY軸方向の移動方向を検出することができる。また、位置センサ34Y、34yの検出出力110Y、110yによって、磁石部材37Y、37yのX軸方向の移動方向を検出することができる。例えば、検出出力110X等を、磁石部材37X等が対応するコイル部32X等と重なり合って対向する位置(以下、基準位置と称する)では0、S極側へ移動した場合は正、N極側へ移動した場合は負の値をとるように設定することができる。
本実施形態の像ぶれ補正装置は、このような構成により、上記第1の実施形態の像ぶれ補正に加えて、外部振動などにより可動枠36が、光軸3aおよび光軸3aから偏心した軸回りの回転を起こした場合にも、この回転成分を補正できるようにしている。
このため、駆動制御部50Aは、図6に示すように、上記第1の実施形態の駆動制御部50における回転揺動位置検出部51、演算処理部52に代えて、それぞれ回転揺動位置検出部51A、演算処理部52Aを備える。以下、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
回転揺動位置検出部51Aでは、位置センサ34X等から検出出力110X等が送出されると、検出出力110X、110xから、それぞれ磁石部材37X、37xのY軸方向における移動方向および移動量を算出し、また検出出力110Y、110yから、磁石部材37Y、37yのX軸方向における移動方向および移動量を算出し、光軸3aおよび光軸3aから偏心した軸回りの回転成分を含む可動枠36の回転揺動位置111Aを演算処理部52Aに送出するようになっている。
例えば、可動枠36が、光軸3aから偏心した位置にある磁石部材37yの中心Tを中心に、図示反時計回りに角度φだけ回転した場合を考える。このときの磁石部材37X等、およびコイル部32X等の位置関係は、図9に示す状態となる。
すなわち磁石部材37Yの移動ベクトルdの大きさは0であり、磁石部材37x、37X、37yの各中心の移動ベクトルをそれぞれd、d、dとすると、それぞれの大きさは、|d|=|d|<|d|の関係にある。
このとき、移動ベクトルdに対応する検出出力110xからは、磁石部材37xがN極側(Y軸方向で磁石部材37y側)へ移動していることが検出され、移動ベクトルdに対応する検出出力110Xからは、磁石部材37XがS極側(Y軸方向で磁石部材37Y側)へ移動していることが検出される。また、検出出力110X、110xの大きさは、|d|=|d|に対応して略同じ値となっている。ここで、磁極配置から、位置センサ34X、34xは、X軸方向の感度が低いので、検出出力110X、110xは実質的にd、dのY軸方向成分の大きさを表している。
一方、移動ベクトルdに対応する検出出力110yからは、磁石部材37yがS極側(Y軸方向で磁石部材37X側)へ移動していることが検出される。また、検出出力110yの大きさは、|d|の大きさに応じて、検出出力110X、110xより大きな値となっている。上記と同様に、検出出力110Y、110yは実質的にd、dのX軸方向成分の大きさを表している。
したがって、検出出力110X、110xからコイル部32X、32xの位置に対する磁石部材37X、37のY軸方向の位置が算出され、検出出力110Y、110yからコイル部32Y、32yの位置に対する磁石部材37Y、37yのX軸方向の位置が算出されるため、光軸3aおよび光軸3aから偏心した軸回りの回転移動を含めた可動枠36の回転揺動位置111Aの情報が得られる。
演算処理部52Aでは、回転揺動位置検出部51Aから送出された回転揺動位置111Aの情報から、光軸3aおよび光軸3aから偏心した軸回りの回転が解消されるとともに、第1の実施形態と同様に、回転揺動目標値103からの偏差が0となるような、コイル電流を設定する駆動制御信号112Aを算出する。
可動枠36の光軸3aおよび光軸3aから偏心した軸回りの回転成分Y、110yの差が0になるように、コイル部32X、32x、並びにコイル部32Y、32yのそれぞれのコイル電流のバランスを変化させればよい。
また、本実施形態で可動枠36を回転揺動させる場合、光軸3aに直交する平面におけるX軸方向の移動は、実質的に、コイル部32Y、32yのコイル電流120Y、120yの大きさで制御され、Y軸方向の移動は、コイル部32X、32xのコイル電流120x、120Xの大きさで制御される。
これらの実際のサーボ制御では、フィードバックがかかっているので、光軸3aおよび光軸3aから偏心した回転の補正と2軸方向の回転揺動とは、同時に駆動制御され、サーボ制御の制御定数を適宜設定することで回転揺動目標値103に収束させることができる。
このように本実施形態では、光軸3aを挟んで2軸方向にそれぞれ対向する2対のコイル部、位置センサを、光軸3aに対して回転対称に配置し、それぞれの磁気吸引力を初期状態で均等とするので、例えば外部振動などによって、可動枠36、補正レンズ3dに、光軸3aから偏心した回転が発生しても、像ぶれ補正の回転揺動とともに、回転の位置補正を行うことができる。このため、高精度な像ぶれ補正を行うことができる。
なお、上記の説明では、レンズ保持部材の揺動中心を、レンズ保持部材に保持するレンズまたはレンズ群の1つのレンズ面の曲率中心に一致させ、このレンズ面の回転揺動を光学的に無効化した場合の例で説明したが、レンズ保持部材に保持したレンズまたはレンズ群の各レンズ面によって、像ぶれ補正を行う場合には、回転揺動中心をいずれのレンズ面の曲率中心からもずらした構成としてもよい。
また、上記の説明では、レンズ保持部材の検出センサとして、ホール素子からなる位置センサを用いた場合の例で説明したが、検出センサは、レンズ保持部材の回転揺動位置を検出することができるセンサであれば、ホール素子を用いた位置センサに限定されない。例えば、光学式センサ、静電センサ、加速度センサ、ホール素子を用いない磁気センサなどを必要に応じて採用することができる。
また、上記の説明では、像ぶれ補正オフモードにおいて、駆動部への電流供給を停止する場合の例で説明したが、一定の磁気吸引力を発生させるように、一定電流を供給してもよい。この場合、電流供給を停止する場合に比べて、磁気吸引力を増大することができるので、レンズ保持部材を外部振動などに対してより安定して保持することができる。
この場合、供給する電流は、像ぶれ補正オンモードにおける供給電流よりも少ない微小な電流を供給することが、省電力の点から好ましい。
また、上記の説明では、レンズ保持部材を支持部に対して転動部材であるボールを介して揺動可能に支持した場合の例で説明したが、レンズ保持部材と支持部とは、回転揺動可能な適宜の支持構造を採用することができる。例えば、球面すべり軸受や、球面流体軸受などを採用してもよい。
また、上記の各実施形態に記載された構成要素は、技術的に可能であれば、本発明の技術的思想の範囲内で適宜組み合わせて実施することができる。
ここで、上記各実施形態の用語と特許請求の範囲の用語との対応関係について名称が異なる場合について説明する。
カメラ1は、撮像装置の一実施形態である。カメラ筐体2は、装置本体の一実施形態である。レンズ3c、補正レンズ3d、レンズ3eは、撮像光学系の一実施形態を構成する。補正レンズ3dは、撮像光学系の一部を構成するレンズまたはレンズ群の一実施形態である。角速度センサ11は、振れ検出センサの一実施形態である。像ぶれ補正機構30と、駆動制御部50、50Aとは、像ぶれ補正装置の一実施形態を構成する。固定部材31は、支持部の一実施形態である。コイル部32X、32x、32Y、32yは駆動部の一実施形態である。位置センサ34X、34x、34Y、34yは、検出センサの一実施形態である。可動枠36は、レンズ保持部材の一実施形態である。レンズ取付部36aは、レンズ保持部の一実施形態である。凸球面部36cは、球面部の一実施形態である。
本発明の第1の実施形態に係る像ぶれ補正装置を備える撮像装置の概略構成を示す模式的な構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る像ぶれ補正装置の概略構成を示す模式的な平面図である。 図2のA−A断面図である。 図2のB−B断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る像ぶれ補正装置の概略構成を示す分解斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る像ぶれ補正装置の駆動制御部の構成を示す機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る像ぶれ補正装置の像ぶれ補正オンモードにおける動作を説明するための模式的な断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る像ぶれ補正装置の像ぶれ補正オフモードにおける動作を説明するための模式的な断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る像ぶれ補正装置の像振れ補正について説明する平面視の模式説明図である。
符号の説明
1 カメラ(撮像装置)
2 カメラ筐体(装置本体)
3 撮像レンズユニット
3a 光軸(撮像光学系の光軸)
3b、3c レンズ
3d 補正レンズ(撮像光学系の一部を構成するレンズまたはレンズ群)
4 撮像素子
11 角速度センサ(振れ検出センサ)
12 制御目標値算出部
30 像ぶれ補正機構
31 固定部材(支持部)
32 コイル基板
32X、32x、32Y、32y コイル部(駆動部)
33 固定ヨーク
34X、34x、34Y、34y 位置センサ(検出センサ)
36 可動枠(レンズ保持部材)
36a レンズ取付部(レンズ保持部)
36c 凸球面部(球面部)
37X、37x、37Y、37y 磁石部材
38 可動ヨーク
50、50A 駆動制御部
51、51A 回転揺動位置検出部
52、52A 演算処理部
53 コイル電流制御部
31b 凹球面部
36c 凸球面部
103 回転揺動目標値

Claims (3)

  1. 撮像光学系の一部を構成するレンズまたはレンズ群を回転揺動可能に保持し、像ぶれを補正するための回転揺動目標値に応じて、前記レンズまたはレンズ群を前記撮像光学系の光軸に対して回転揺動させる像ぶれ補正装置であって、
    中心を共有する曲率半径一定の球面部と、前記レンズまたはレンズ群を該レンズまたはレンズ群の光軸が前記球面部の中心軸に一致するように保持するレンズ保持部とを有するレンズ保持部材と、
    該レンズ保持部材の前記球面部の中心を前記撮像光学系の光軸上に位置させるとともに、前記レンズ保持部材を、前記球面部の中心を揺動中心として回転揺動可能に支持する支持部と、
    磁石部材とコイル部との対を備え、前記レンズ保持部材と前記支持部との間で、前記撮像光学系の光軸に沿う方向に磁気吸引力を発生させて、前記レンズ保持部材を前記撮像光学系の光軸に直交する2軸方向に駆動する複数の駆動部と、
    前記駆動部は、光軸と直交しかつ互いに直交する2つ軸線上の光軸から同じ距離だけ離れた位置に、光軸を挟んで対向するように配置されており、
    前記撮像光学系の光軸に直交する平面において、前記レンズ保持部材の前記撮像光学系の光軸からの移動量を検出する検出センサと、
    該検出センサの検出出力に応じて前記駆動部を制御して、前記レンズ保持部材を前記回転揺動目標値の位置に駆動する駆動制御部とを備えることを特徴とする像ぶれ補正装置。
  2. 前記駆動部および前記検出センサは、
    それぞれ、前記撮像光学系の光軸を挟んで対向する2対が、前記撮像光学系の光軸に対して回転対称に配置され、
    前記駆動制御部は、
    前記互いに対をなす検出センサの検出出力から、前記レンズ保持部材の、前記撮像光学系の光軸から偏心した軸回りの回転量を検出し、前記レンズ保持部材の前記撮像光学系の光軸から偏心した軸回りの回転量を補正するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の像ぶれ補正装置。
  3. 被写体の像を撮像面に結像する撮像光学系と、
    装置本体の振れ量を検出する振れ検出センサと、
    前記撮像光学系の一部を構成するレンズまたはレンズ群を回転揺動可能に保持する請求項1または2に記載の像ぶれ補正装置と、
    前記装置本体の振れ量に応じた像ぶれを補正するため、前記振れ検出センサの検出出力に基づいて、前記像ぶれ補正装置における前記レンズ保持部材の回転揺動目標値を算出する制御目標値算出部とを備え、
    前記像ぶれ補正装置の前記駆動制御部が、前記回転揺動目標値に基づいて前記駆動部を制御するようにしたことを特徴とする撮像装置。
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