以下、本実施形態について、図を用いて説明する。撮像装置1はデジタルカメラであるとして説明する。なお、方向を説明するために、撮像装置1において光軸LXと直交する水平方向を第1方向x、光軸LXと直交する鉛直方向を第2方向y、光軸LXと平行な水平方向を第3方向zとして説明する。なお、図5は、図4の像ブレ補正部30を第2方向yの第2水平方向位置検出及び駆動用ヨーク422b側からみた構成図を、図6は、図4のA−A線の断面における構成図を示す。
撮像装置1の撮像に関する部分は、電源のオンオフ切り替えを行うPonボタン11、レリーズボタン13、LCDモニタ17、CPU21、撮像ブロック22、AE部23、AF部24、像ブレ補正部30の撮像部39a、及び撮影レンズ67から構成される。Ponボタン11の押下に対応してPonスイッチ11aのオンオフ状態が切り替えられ、これにより撮像装置1の電源のオンオフ状態が切り替えられる。被写体像は、撮像部39aを駆動する撮像ブロック22によって撮影レンズ67を介した光学像として撮像され、LCDモニタ17によって撮像された画像が表示される。また被写体像は光学ファインダ(不図示)によって光学的に観察することも可能である。
レリーズボタン13は、半押しすることにより測光スイッチ12aがオン状態にされ測光や測距及び合焦動作が行われ、全押しすることによりレリーズスイッチ13aがオン状態にされ撮像が行われ、撮影像がメモリされる。
CPU21は、撮像に関する各部の制御、後述する像ブレ補正に関する各部の制御を行う制御手段である。また、CPU21は、後述する補正モードか否かを判断するパラメータISの値をメモリする。
撮像ブロック22は、撮像部39aを駆動する。AE部23は、被写体の測光動作を実行して露光値を演算し、この露光値に基づき撮影に必要となる絞り値及び露光時間を演算する。AF部24は、測距を行い、この測距結果に基づき撮影レンズ67を光軸方向に変位させ焦点調節を行う。
撮像装置1の像ブレ補正装置すなわち像ブレ補正に関する部分は、像ブレ補正ボタン14、CPU21、角速度検出部25、ドライバ回路29、像ブレ補正部30、磁界変化検出素子の信号処理回路としてのホール素子信号処理回路45、及び撮影レンズ67から構成される。
像ブレ補正ボタン14は、押下することにより像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされ、測光など他の動作と独立して、一定時間ごとに、角速度検出部25、及び像ブレ補正部30が駆動されて像ブレ補正が行われる。像ブレ補正スイッチ14aがオン状態にされた補正モードの場合にパラメータIS=1、像ブレ補正スイッチ14aがオフ状態にされた補正モードでない場合にパラメータIS=0と設定する。本実施形態ではこの一定時間を1msであるとして説明する。
これらのスイッチの入力信号に対応する各種の出力はCPU21によって制御される。測光スイッチ12a、レリーズスイッチ13a、像ブレ補正スイッチ14aのオン/オフ情報は、それぞれ1ビットのデジタル信号としてCPU21のポートP12、P13、P14に入力される。撮像ブロック22、AE部23、及びAF部24は、それぞれポートP3、P4、P5で信号の入出力が行われる。
次に、角速度検出部25、ドライバ回路29、像ブレ補正部30、ホール素子信号処理回路45についての詳細、及びCPU21との入出力関係について説明する。
角速度検出部25は、第1、第2角速度センサ26、27とアンプ・ハイパスフィルタ回路28とを有する。第1、第2角速度センサ26、27は、撮像装置1の一定時間(1ms)ごとの第1方向x及び第2方向yの角速度を検出する。第1角速度センサ26は、第1方向xの角速度を、第2角速度センサ27は第2方向yの角速度を検出する。アンプ・ハイパスフィルタ回路28は、角速度に関する信号を増幅した後、第1、第2角速度センサ26、27のヌル電圧やパンニングをカットし、第1、第2角速度vx、vyとしてアナログ信号をCPU21のA/D0、A/D1に入力する。
CPU21は、A/D0、A/D1に入力された第1、第2角速度vx、vyをA/D変換した後、焦点距離などを考慮した変換係数によって一定時間(1ms)に生じた像ブレ量を演算する。従って、角速度検出部25とCPU21は、像ブレ量演算機能を有する。
CPU21は、演算により求められた像ブレ量に応じた撮像部39aの移動すべき位置Sを第1方向x、第2方向yごとに演算し設定する。位置Sの第1方向x成分をsx、第2方向y成分をsyとする。撮像部39aを含む可動部30aの移動は、後述する電磁力によって行われる。可動部30aをこの位置Sまで移動させるためにドライバ回路29を駆動する駆動力Dの第1方向x成分を第1PWMデューティdx、第2方向y成分を第2PWMデューティdyとする。
像ブレ補正部30は、CPU21が演算した移動すべき位置Sに撮像部39aを移動させることによって、ブレによって生じた被写体像の結像面における光軸LXのずれを無くし、被写体像と結像面位置を一定に保ち、像ブレを補正する装置であり、撮像部39aを含み移動可能領域をもつ可動部30aと、固定部30bとを有する。また、像ブレ補正部30は、コイルに流れる電流の方向と磁石の磁界の向きにより生じた電磁力により可動部30aを移動させる駆動用部分と、可動部30aの位置を検出する位置検出部分とに分けて考えることもできる。
像ブレ補正部30の可動部30aの駆動は、CPU21のPWM0から第1PWMデューティdx、PWM1から第2PWMデューティdyの出力を受けたドライバ回路29を介して、第1、第2水平方向駆動用コイル31a、32a、第1、第2鉛直方向駆動用コイル33a、34a、第1、第2水平方向位置検出及び駆動用磁石401b、402b、第1、第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411b、412bによる電磁力によって行われる。ドライバ回路29の駆動により移動した可動部30aの移動前または移動後の位置Pはホール素子部44a、ホール素子信号処理回路45によって検出される。検出された位置Pの情報は、第1検出位置信号pxが第1方向x成分として、第2検出位置信号pyが第2方向y成分としてそれぞれCPU21のA/D2、A/D3に入力される。第1、第2検出位置信号px、pyはA/D2、A/D3を介してA/D変換される。第1、第2検出位置信号px、pyに対してA/D変換後の位置Pの第1方向x成分、第2方向y成分をそれぞれpdx、pdyとする。検出された位置P(pdx、pdy)のデータと移動すべき位置S(sx、sy)のデータによりPID制御が行われる。
可動部30aは、第1、第2水平方向駆動用コイル31a、32a、第1、第2鉛直方向駆動用コイル33a、34a、撮像部39a、磁界変化検出素子部としてのホール素子部44a、可動基板49a、移動用シャフト50a、第1〜第3水平移動用軸受け部51a〜53a、プレート64aとを有する。
固定部30bは、第1、第2水平方向位置検出及び駆動用磁石401b、402b、第1、第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411b、412b、第1、第2水平方向位置検出及び駆動用ヨーク421b、422b、第1、第2鉛直方向位置検出及び駆動用ヨーク431b、432b、第1〜第4鉛直移動用軸受け部54b〜57b、ベース板65bとを有する。
固定部30bが、可動部30aを第1方向x、第2方向yに移動自在に支持する詳細を説明する。
可動部30aの第3方向zから見てコの字型をした移動用シャフト50aは、固定部30bのベース板65bに取り付けられた第1〜第4鉛直移動用軸受け部54b〜57bと鉛直方向(第2方向y)に移動自在に支持される。第1、第2鉛直移動用軸受け部54b、55bは、第1方向xからみて第2方向yに延びる長穴形状を有している。これにより、可動部30aは、固定部30bに対して鉛直方向に移動が可能になる。
また移動用シャフト50aは、可動部30aの第1〜第3水平移動用軸受け部51a〜53aと水平方向(第1方向x)に移動自在に支持される。これにより、移動用シャフト50aを除く可動部30aは、移動用シャフト50a及び固定部30bに対して水平方向に移動が可能になる。
撮像素子39a1の撮像範囲を最大限活用するために、撮影レンズ67の光軸LXが撮像素子39a1の中心近傍を通る位置関係にある時に、第1方向x、第2方向yともに可動部30aが移動範囲の中心に位置する(移動中心位置にある)ように可動部30aと固定部30bの位置関係を設定する。撮像素子39a1の中心とは、撮像素子39a1の撮像面を形成する矩形が有する2つの対角線の交点をいう。
可動部30aは、撮影レンズ67の方向からみて光軸方向に撮像部39a、プレート64a、可動基板49aの第1基板49a1が取り付けられる。撮像部39aは、撮像素子39a1、ステージ39a2、押さえ部39a3、光学ローパスフィルタ39a4とを有し、ステージ39a2とプレート64aとで撮像素子39a1、押さえ部39a3、光学ローパスフィルタ39a4を挟み付勢する。第1〜第3水平移動用軸受け部51a〜53aは、ステージ39a2に取り付けられる。プレート64aは、撮像素子39a1が取り付けられることにより、撮像素子39a1が撮影レンズ67の光軸LXに垂直になるように位置決めを行う。またプレート64aが金属材料で出来ている場合には、撮像素子39a1と接触することによりさらに放熱効果も有する。
可動基板49aは、第3方向zに垂直な平面上にある第1基板49a1、及び第1基板49a1と垂直に取り付けられる第2〜第5基板49a2〜49a5から構成される。第2、第3基板49a2、49a3は、第2方向yに垂直な平面上にあり、これらは、撮像素子39a1を第2方向yで挟む位置関係にある。第4、第5基板49a4、49a5は、第1方向xに垂直な平面上にあり、こられは、撮像素子39a1を第1方向xで挟む位置関係にある。
第2基板49a2は、シート状でかつ渦巻き状のコイルパターンが形成された第1水平方向駆動用コイル31a、及びホール素子部44aの第1水平方向ホール素子hh1とが第2方向yに垂直な平面上で且つ撮像素子39a1がある側と反対側に取り付けられる。
第1水平方向駆動用コイル31aのコイルパターンは、第1水平方向駆動用コイル31aの電流の方向と第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bの磁界の向きから生じる電磁力により第1水平方向駆動用コイル31aを含む可動部30aを第1方向xに移動させるべく、第3方向zと平行な線分を有する。
第3基板49a3は、シート状でかつ渦巻き状のコイルパターンが形成された第2水平方向駆動用コイル32a、及びホール素子部44aの第2水平方向ホール素子hh2とが第2方向yに垂直な平面上で且つ撮像素子39a1がある側と反対側に取り付けられる。
第2水平方向駆動用コイル32aのコイルパターンは、第2水平方向駆動用コイル32aの電流の方向と第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bの磁界の向きから生じる電磁力により第2水平方向駆動用コイル32aを含む可動部30aを第1方向xに移動させるべく、第3方向zと平行な線分を有する。
第4基板49a4は、シート状でかつ渦巻き状のコイルパターンが形成された第1鉛直方向駆動用コイル33a、及びホール素子部44aの第1鉛直方向ホール素子hv1とが第1方向xに垂直な平面上で且つ撮像素子39a1がある側と反対側に取り付けられる。
第1鉛直方向駆動用コイル33aのコイルパターンは、第1鉛直方向駆動用コイル33aの電流の方向と第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411bの磁界の向きから生じる電磁力により第1鉛直方向駆動用コイル33aを含む可動部30aを第2方向yに移動させるべく、第3方向zと平行な線分を有する。
第5基板49a5は、シート状でかつ渦巻き状のコイルパターンが形成された第2鉛直方向駆動用コイル34a、及びホール素子部44aの第2鉛直方向ホール素子hv2とが第1方向xに垂直な平面上で且つ撮像素子39a1がある側と反対側に取り付けられる。
第2鉛直方向駆動用コイル34aのコイルパターンは、第2鉛直方向駆動用コイル34aの電流の方向と第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412bの磁界の向きから生じる電磁力により第2鉛直方向駆動用コイル34aを含む可動部30aを第2方向yに移動させるべく、第3方向zと平行な線分を有する。
ホール素子部44aが有する第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2、第1、第2鉛直方向ホール素子hv1、hv2については後述する。
また、第1、第2水平方向駆動用コイル31a、32a、第1、第2鉛直方向駆動用コイル33a、34aは、それぞれ巻線の外周部分から中心に向かって渦巻き状のコイルパターンが形成されたシートコイルである。そのため、第1、第2水平方向駆動用コイル31a、32aの第2方向yの厚さ、及び第1、第2鉛直方向駆動用コイル33a、34aの第1方向xの厚さを薄くすることが可能になる。
また、第1方向xの電磁力を高めるために、第1、第2水平方向駆動用コイル31a、32aそれぞれが第2方向yにシートコイルを複数枚重ねる構成であっても、第2方向yの厚さは殆ど増加しない。第2方向yの電磁力を高めるために、第1、第2鉛直方向駆動用コイル33a、34aそれぞれが第1方向xにシートコイルを複数枚重ねる構成であっても、第1方向xの厚さは殆ど増加しない。
本実施形態では、第1水平方向駆動用コイル31aは、シートコイルが第2方向yに2層に積層され、さらに、第1水平方向ホール素子hh1が第2方向yに重ねられる(図7参照)。第2水平方向駆動用コイル32aは、第1水平方向駆動用コイル31aと同様に、シートコイルが第2方向yに2層に積層され、さらに、第2水平方向ホール素子hh2が第2方向yに重ねられる(不図示)。第1、第2鉛直方向駆動用コイル33a、34aは、第1、第2鉛直方向駆動用コイル31a、32aと同様に、シートコイルが第1方向xに2層に積層され、さらに、第1、第2鉛直方向ホール素子hv1、hv2が第1方向xに重ねられる(不図示)。ただし、第1、第2水平方向駆動用コイル31a、32a、第1、第2鉛直方向駆動用コイル33a、34aの積層数は2層に限られない。
第1、第2水平方向駆動用コイル31a、32a、第1、第2鉛直方向駆動用コイル33a、34aは、フレキシブル基板(不図示)を介してこれらを駆動するドライバ回路29と接続される。ドライバ回路29には、CPU21のPWM0、PWM1から第1、第2PWMデューティdx、dyが入力される。ドライバ回路29は、入力された第1PWMデューティdxの値に応じて第1、第2水平方向駆動用コイル31a、32aに電力を供給し、可動部30aを第1方向xに駆動する。ドライバ回路29は、入力された第2PWMデューティdyの値に応じて第1、第2鉛直方向駆動用コイル33a、34aに電力を供給し、可動部30aを第2方向yに駆動する。
第1水平方向駆動用コイル31aと第2水平方向駆動用コイル32aとは直列に接続される。第1鉛直方向駆動用コイル33aと第2鉛直方向駆動用コイル34aとは直列に接続される。
第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bは、第1水平方向駆動用コイル31a及び第1水平方向ホール素子hh1と第2方向yで対向するように固定部30bに取り付けられる。すなわち、第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bと、第1水平方向駆動用コイル31aとは、第2方向yに沿って配置される。第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bと、第1水平方向ホール素子hh1とは、第2方向yに沿って配置される。
第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bは、第2水平方向駆動用コイル32a及び第2水平方向ホール素子hh2と第2方向yで対向するように固定部30bに取り付けられる。すなわち、第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bと、第2水平方向駆動用コイル32aとは、第2方向yに沿って配置される。第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bと、第2水平方向ホール素子hh2とは、第2方向yに沿って配置される。
第1、第2水平方向位置検出及び駆動用磁石401b、402bは、第2方向yと垂直な平面上で且つ第1方向xにN極とS極が並べられる。また、第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bと、第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bとは、可動部30aを第2方向yで挟む位置関係にある。
第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411bは、第1鉛直方向駆動用コイル33a及び第1鉛直方向ホール素子hv1と第1方向xで対向するように固定部30bに取り付けられる。すなわち、第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411bと、第1鉛直方向駆動用コイル33aとは、第1方向xに沿って配置される。第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411bと、第1鉛直方向ホール素子hv1とは、第1方向xに沿って配置される。
第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412bは、第2鉛直方向駆動用コイル34a及び第2鉛直方向ホール素子hv2と第1方向xで対向するように固定部30bに取り付けられる。すなわち、第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412bと、第2鉛直方向駆動用コイル34aとは、第1方向xに沿って配置される。第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412bと、第2鉛直方向ホール素子hv2とは、第1方向xに沿って配置される。
第1、第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411b、412bは、第1方向xと垂直な平面上で且つ第2方向yにN極とS極が並べられる。また、第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411bと、第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412bとは、可動部30aを第1方向xで挟む位置関係にある。
第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bは、第3方向zにおいて固定部30bのベース板65b上で且つ可動部30a側に取り付けられた第1水平方向位置検出及び駆動用ヨーク421bに取り付けられる。第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bの第3方向zの長さは、第1水平方向駆動用コイル31aの第3方向zの第1有効長L1に比べて長めに設定される。
第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bは、第3方向zにおいて固定部30bのベース板65b上で且つ可動部30a側に取り付けられた第2水平方向位置検出及び駆動用ヨーク422bに取り付けられる。第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bの第3方向zの長さは、第2水平方向駆動用コイル32aの第3方向zの第1有効長L1に比べて長めに設定される。
第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411bは、第3方向zにおいて固定部30bのベース板65b上で且つ可動部30a側に取り付けられた第1鉛直方向位置検出及び駆動用ヨーク431bに取り付けられる。第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411bの第3方向zの長さは、第1鉛直方向駆動用コイル33aの第3方向zの第1有効長L1に比べて長めに設定される。
第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412bは、第3方向zにおいて固定部30bのベース板65b上で且つ可動部30a側に取り付けられた第2鉛直方向位置検出及び駆動用ヨーク432bに取り付けられる。第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412bの第3方向zの長さは、第2鉛直方向駆動用コイル34aの第3方向zの第1有効長L1に比べて長めに設定される。
第1水平方向位置検出及び駆動用ヨーク421bは、第1方向xから見てコの字型形状を有する多角柱の軟磁性体材料で構成され、第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401b、第1水平方向駆動用コイル31a、及び第1水平方向ホール素子hh1を第2方向yで挟む形で、固定部30bのベース板65b上に取り付けられる。第1水平方向位置検出及び駆動用ヨーク421bにおける第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bと接する側の部分は、第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bの磁界が周囲に漏れないようにする役目を果たす。第1水平方向位置検出及び駆動用ヨーク421bにおける第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401b、第1水平方向駆動用コイル31a、及び第2基板49a2と対向する側の部分は、第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bと第1水平方向駆動用コイル31a、及び第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bと第1水平方向ホール素子hh1との間の磁束密度を高める役目を果たす。
第2水平方向位置検出及び駆動用ヨーク422bは、第1方向xから見てコの字型形状を有する多角柱の軟磁性体材料で構成され、第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402b、第2水平方向駆動用コイル32a、及び第2水平方向ホール素子hh2を第2方向yで挟む形で、固定部30bのベース板65b上に取り付けられる。第2水平方向位置検出及び駆動用ヨーク422bにおける第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bと接する側の部分は、第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bの磁界が周囲に漏れないようにする役目を果たす。第2水平方向位置検出及び駆動用ヨーク422bにおける第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402b、第2水平方向駆動用コイル32a、及び第3基板49a3と対向する側の部分は、第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bと第2水平方向駆動用コイル32a、及び第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bと第2水平方向ホール素子hh2との間の磁束密度を高める役目を果たす。
第1鉛直方向位置検出及び駆動用ヨーク431bは、第2方向yから見てコの字型形状を有する多角柱の軟磁性体材料で構成され、第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411b、第1鉛直方向駆動用コイル33a、及び第1鉛直方向ホール素子hv1を第1方向xで挟む形で、固定部30bのベース板65b上に取り付けられる。第1鉛直方向位置検出及び駆動用ヨーク431bにおける第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411bと接する側の部分は、第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411bの磁界が周囲に漏れないようにする役目を果たす。第1鉛直方向位置検出及び駆動用ヨーク431bにおける第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411b、第1鉛直方向駆動用コイル33a、及び第4基板49a4と対向する側の部分は、第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411bと第1鉛直方向駆動用コイル33a、及び第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411bと第1鉛直方向ホール素子hv1との間の磁束密度を高める役目を果たす。
第2鉛直方向位置検出及び駆動用ヨーク432bは、第2方向yから見てコの字型形状を有する多角柱の軟磁性体材料で構成され、第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412b、第2鉛直方向駆動用コイル34a、及び第2鉛直方向ホール素子hv2を第1方向xで挟む形で、固定部30bのベース板65b上に取り付けられる。第2鉛直方向位置検出及び駆動用ヨーク432bにおける第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412bと接する側の部分は、第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412bの磁界が周囲に漏れないようにする役目を果たす。第2鉛直方向位置検出及び駆動用ヨーク432bにおける第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412b、第2鉛直方向駆動用コイル34a、及び第5基板49a5と対向する側の部分は、第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412bと第2鉛直方向駆動用コイル34a、及び第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412bと第2鉛直方向ホール素子hv2との間の磁束密度を高める役目を果たす。
ホール素子部44aは、ホール効果を利用した磁電変換素子であるホール素子を4つ有し、可動部30aの第1方向x、第2方向yの現在位置P(第1検出位置信号px、第2検出位置信号py)を検出する1軸ホール素子である。4つのホール素子のうち第1方向xの位置検出用のホール素子を2つの水平方向磁界変化検出素子としての第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2、第2方向yの位置検出用のホール素子を2つの鉛直方向磁界変化検出素子としての第1、第2鉛直方向ホール素子hv1、hv2とする。
第1水平方向ホール素子hh1は、第2方向yから見て可動部30aの第2基板49a2上であって、固定部30bの第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bと対向する位置に取り付けられる。第2水平方向ホール素子hh2は、第2方向yから見て可動部30aの第3基板49a3上であって、固定部30bの第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bと対向する位置に取り付けられる。
第1鉛直方向ホール素子hv1は、第1方向xから見て可動部30aの第4基板49a4上であって、固定部30bの第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411bと対向する位置に取り付けられる。第2鉛直方向ホール素子hv2は、第1方向xから見て可動部30aの第5基板49a5上であって、固定部30bの第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412bと対向する位置に取り付けられる。
第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2は、第1、第2水平方向駆動用コイル31a、32aの巻線内に配置され、特に第1方向xに対し中心近傍に配置されるのが望ましい。第1、第2鉛直方向ホール素子hv1、hv2は、第1、第2鉛直方向駆動用コイル33a、34aの巻線内に配置され特に第2方向yに対し中心近傍に配置されるのが望ましい。巻線内に配置することにより、可動部30aの移動と位置検出の両方に使用される第1、第2水平方向位置検出及び駆動用磁石401b、402b、第1、第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411b、412bの小型化を図ることが出来る。さらに可動部30aの移動範囲と位置検出範囲の中心を合わせることが可能になり、両範囲を効率良く利用することが可能になるからである。
可動基板49aの第1水平方向ホール素子hh1がある部分すなわち第2基板49a2は、第1水平方向駆動用コイル31aの2層と、第1水平方向ホール素子hh1の1層が積層される(図7参照)。可動基板49aの第2水平方向ホール素子hh2がある部分すなわち第3基板49a3は、第2水平方向駆動用コイル32aの2層と、第2水平方向ホール素子hh2の1層が積層される。可動基板49aの第1鉛直方向ホール素子hv1がある部分すなわち第4基板49a4は、第1鉛直方向駆動用コイル33aの2層と、第1鉛直方向ホール素子hv1の1層が積層される。可動基板49aの第2鉛直方向ホール素子hv2がある部分すなわち第5基板49a5は、第2鉛直方向駆動用コイル34aの2層と、第2鉛直方向ホール素子hv2の1層が積層される。第2〜第5基板49a2〜49a5は多層基板である。
直線的な変化量を使って精度の高い位置検出が行える範囲を最大限活用して位置検出を行うため、第1水平方向ホール素子hh1の第1方向xの位置は、撮像素子39a1の中心近傍が光軸LXを通る位置関係にある時に、第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bのN極、S極それぞれと等距離近傍にあるのが望ましい。同様に、第2水平方向ホール素子hh2の第1方向xの位置は、撮像素子39a1の中心近傍が光軸LXを通る位置関係にある時に、第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bのN極、S極それぞれと等距離近傍にあるのが望ましい。
直線的な変化量を使って精度の高い位置検出が行える範囲を最大限活用して位置検出を行うため、第1鉛直方向ホール素子hv1の第2方向yの位置は、撮像素子39a1の中心近傍が光軸LXを通る位置関係にある時に、第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411bのN極、S極それぞれと等距離近傍にあるのが望ましい。同様に、第2鉛直方向ホール素子hv2の第2方向yの位置は、撮像素子39a1の中心近傍が光軸LXを通る位置関係にある時に、第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412bのN極、S極それぞれと等距離近傍にあるのが望ましい。
撮像素子39a1の中心近傍が光軸LXを通る位置関係にある時に、第1水平方向ホール素子hh1と第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bとの第2方向yの第1距離d1と、第2水平方向ホール素子hh2と第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bとの第2方向yの第2距離d2とが等しくなるように、第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2の第2方向yの位置を設定する。また、このとき、第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bと撮像素子39a1の中心近傍との第2方向yの距離と、第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bと撮像素子39a1の中心近傍との第2方向yの距離とが等しくなるように可動部30aと固定部30bの位置関係を設定するのが望ましい。
これにより、第2方向yに対して、光軸LXを隔てて、ほぼ対称にホール素子、磁石などの位置検出部材を配置することが可能になる。また、ホール素子とコイルの位置関係から、光軸LXを隔てて、ほぼ対称にコイル、磁石などの駆動部材を配置することが可能になる。
撮像素子39a1の中心近傍が光軸LXを通る位置関係にある時に、第1鉛直方向ホール素子hv1と第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411bとの第1方向xの第3距離d3と、第2鉛直方向ホール素子hv2と第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412bとの第1方向xの第4距離d4とが等しくなるように、第1、第2鉛直方向ホール素子hv1、hv2の第1方向xの位置を設定する。また、このとき、第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411bと撮像素子39a1の中心近傍との第1方向xの距離と、第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412bと撮像素子39a1の中心近傍との第1方向xの距離とが等しくなるように可動部30aと固定部30bの位置関係を設定するのが望ましい。
これにより、第1方向xに対して、光軸LXを隔てて、ほぼ対称にホール素子、磁石などの位置検出部材を配置することが可能になる。また、ホール素子とコイルの位置関係から、光軸LXを隔てて、ほぼ対称にコイル、磁石などの駆動部材を配置することが可能になる。
ベース板65bは、固定部30bにおいて第1、第2水平方向位置検出及び駆動用ヨーク421b、422bなどを取り付けるベースとなる板状部材で、撮像素子39a1の撮像面と平行に配置される。本実施形態では、ベース板65bは、第3方向zにおいて、可動基板49aよりも撮影レンズ67に近い側にあるが、可動基板49aの方が撮影レンズ67に近い側にあるような位置関係であってもよい。
第1水平方向駆動用コイル31aと第2水平方向駆動用コイル32a、第1鉛直方向駆動用コイル33aと第2鉛直方向駆動用コイル34a、第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bと第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402b、第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411bと第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412b、第1水平方向位置検出及び駆動用ヨーク421bと第2水平方向位置検出及び駆動用ヨーク422b、第1鉛直方向位置検出及び駆動用ヨーク431bと第2鉛直方向位置検出及び駆動用ヨーク432b、第1水平方向ホール素子hh1と第2水平方向ホール素子hh2、第1鉛直方向ホール素子hv1と第2鉛直方向ホール素子hv2は、それぞれ同じ特性のものを使用する。移動用シャフト50aの移動方向、すなわち第1方向x、第2方向yに沿った精度の高い可動部30aの駆動、位置検出を行うためである。
ホール素子信号処理回路45は、第1水平方向ホール素子hh1の出力信号から第1水平方向ホール素子hh1における出力端子間の第1水平方向電位差x1を検出し、第2水平方向ホール素子hh2の出力信号から第2水平方向ホール素子hh2における出力端子間の第2水平方向電位差x2を検出し、これらから第1方向xの位置を特定する第1検出位置信号pxをCPU21のA/D2に出力する第1ホール素子信号処理回路450と、第1鉛直方向ホール素子hv1の出力信号から、第1鉛直方向ホール素子hv1における出力端子間の第1鉛直方向電位差y1を検出し、第2鉛直方向ホール素子hv2の出力端子から、第2鉛直方向ホール素子hv2における出力端子間の第2鉛直方向電位差y2を検出し、これらから第2方向yの位置を特定する第2検出位置信号pyをCPU21のA/D3に出力する第2ホール素子信号処理回路460とを有する。
第1ホール素子信号処理回路450における第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2それぞれの入出力信号に関する回路構成を説明する。(図8、図9参照)。なお、図8、図9は、第1、第2鉛直方向ホール素子hv1、hv2それぞれの入出力信号に関する回路構成(第2ホール素子信号処理回路460)を省略している(図17、図18参照)。
第1ホール素子信号処理回路450は、出力部として第1、第2水平方向差動増幅回路451、452、第1、第2水平方向減算増幅回路453、454を有し、帰還部として水平方向電源制御回路456、第1、第2水平方向電源回路457、458を有する。
第1水平方向ホール素子hh1の出力端子は、第1水平方向差動増幅回路451と接続され、第1水平方向差動増幅回路451は、第1水平方向減算増幅回路453と接続される。第2水平方向ホール素子hh2の出力端子は、第2水平方向差動増幅回路452と接続され、第2水平方向差動増幅回路452は、第2水平方向減算増幅回路454と接続される。第1、第2水平方向差動増幅回路451、452は、第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2それぞれの出力端子間における信号差を増幅する差動増幅回路である。第1、第2水平方向減算増幅回路453、454は増幅した信号差と基準電圧Vrefとの差異に一定の増幅率を乗算して第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2における出力端子間の第1、第2水平方向電位差x1、x2(ホール出力電圧)を求める減算増幅回路である。
第1、第2水平方向減算増幅回路453、454は、水平方向電源制御回路456と接続される。水平方向電源制御回路456は第1、第2水平方向電源回路457、458と接続される。また第2水平方向減算増幅回路454は、CPU21と接続される。第2水平方向電位差x2は、第1検出位置信号pxとしてCPU21のA/D2に入力される。
水平方向電源制御回路456は、第1水平方向減算増幅回路453から出力される第1水平方向電位差x1と、第2水平方向減算増幅回路454から出力される第2水平方向電位差x2とに基づいて第1、第2水平方向電源回路457、458の非反転入力端子に入力する第1、第2水平方向電圧XVf1、XVf2を求める。第1、第2水平方向電圧XVf1、XVf2の第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2の入力端子への電圧印加は、第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2の出力端子から出力部を介して出力される第1、第2水平方向電位差x1、x2を一致させる。
第1水平方向差動増幅回路451は、第1〜第3抵抗R1〜R3、第1、第2オペアンプA1、A2とを有する。第1水平方向ホール素子hh1の出力端子の一方は、第1オペアンプA1の非反転入力端子と接続され、もう一方の端子は、第2オペアンプA2の非反転入力端子と接続される。第1オペアンプA1の反転入力端子は第1、第2抵抗R1、R2と接続され、第2オペアンプA2の反転入力端子は第1、第3抵抗R1、R3と接続される。第1オペアンプA1の出力端子は第2抵抗R2及び第1水平方向減算増幅回路453の第7抵抗R7と接続される。第2オペアンプA2の出力端子は第3抵抗R3及び第1水平方向減算増幅回路453の第9抵抗R9と接続される。
第2水平方向差動増幅回路452は、第4〜第6抵抗R4〜R6、第3、第4オペアンプA3、A4とを有する。第2水平方向ホール素子hh2の出力端子の一方は、第3オペアンプA3の非反転入力端子と接続され、もう一方の端子は、第4オペアンプA4の非反転入力端子と接続される。第3オペアンプA3の反転入力端子は第4、第5抵抗R4、R5と接続され、第4オペアンプA4の反転入力端子は第4、第6抵抗R4、R6と接続される。第3オペアンプA3の出力端子は第5抵抗R5及び第2水平方向減算増幅回路454の第11抵抗R11と接続される。第4オペアンプA4の出力端子は第6抵抗R6及び第2水平方向減算増幅回路454の第13抵抗R13と接続される。
第1水平方向減算増幅回路453は、第7〜第10抵抗R7〜R10、第5オペアンプA5とを有する。第5オペアンプA5の反転入力端子は第7抵抗R7及び第8抵抗R8と接続され、非反転入力端子は第9抵抗R9及び第10抵抗R10と接続され、出力端子は第8抵抗R8、水平方向電源制御回路456の第1回路551の第51抵抗R51、及び水平方向電源制御回路456の第2回路552の第56抵抗R56と接続され、第1水平方向電位差x1が出力される。第10抵抗R10の一方の端子は基準電圧Vrefの電源に接続される。
第2水平方向減算増幅回路454は、第11〜第14抵抗R11〜R14、第6オペアンプA6とを有する。第6オペアンプA6の反転入力端子は第11抵抗R11及び第12抵抗R12と接続され、非反転入力端子は第13抵抗R13及び第14抵抗R14と接続され、出力端子は第12抵抗R12、水平方向電源制御回路456の第1回路551の第52抵抗R52、水平方向電源制御回路456の第2回路552の第55抵抗R55、及びCPU21のA/D2と接続され、第2水平方向電位差x2が出力される。第14抵抗R14の一方の端子は基準電圧Vrefの電源に接続される。
また、第6オペアンプA6の出力端子は、CPU21のA/D2と接続される。但し、CPU21のA/D2と接続されるのは、第5オペアンプA5であってもよい。後述する水平方向電源制御回路456によって、第1水平方向電位差x1と第2水平方向電位差x2とは同じ値になるからである。
第1、第4抵抗R1、R4は同じ抵抗値、第2、第3、第5、第6抵抗R2、R3、R5、R6は同じ抵抗値、第7、9、11、13抵抗R7、R9、R11、R13は同じ抵抗値、第8、10、12、14抵抗R8、R10、R12、R14は同じ抵抗値に設定される。第1〜第4オペアンプA1〜A4は同じオペアンプ、第5、第6オペアンプA5、A6は同じオペアンプが設定される。
水平方向電源制御回路456は、第1〜第4回路551〜554を有する。第1回路551は、第3回路553と接続される。第2回路552は、第4回路554と接続される。第3回路553は、第1水平方向電源回路457と接続される。第4回路554は、第2水平方向電源回路458と接続される。
第1回路551は、第1水平方向電位差x1と第2水平方向電位差x2との差異に第1増幅率AA1(=1/2)を乗算する演算を行い、(x1−x2)/2の第1水平方向中間電圧xvh1を出力する減算増幅回路である。第2回路552は、第2水平方向電位差x2と第1水平方向電位差x1との差異に第1増幅率AA1(=1/2)を乗算する演算を行い、(x2−x1)/2の第2水平方向中間電圧xvh2を出力する減算増幅回路である。
第3回路553は、水平方向基準電圧XVから第1水平方向中間電圧xvh1と基準電圧Vrefとの差異に第2増幅率AA2を乗算した値を減算する演算を行い、第1水平方向電源回路457を介して第1水平方向ホール素子hh1の入力端子に印加する第1水平方向電圧XVf1を出力する減算増幅回路である。
第4回路554は、水平方向基準電圧XVから第2水平方向中間電圧xvh2と基準電圧Vrefとの差異に第2増幅率AA2を乗算した値を減算する演算を行い、第2水平方向電源回路458を介して第2水平方向ホール素子hh2の入力端子に印加する第2水平方向電圧XVf2を出力する減算増幅回路である。
第1回路551は、第51〜第54抵抗R51〜R54、第51オペアンプA51とを有する。第51オペアンプA51の反転入力端子は第51抵抗R51及び第53抵抗R53と接続され、非反転入力端子は第52抵抗R52及び第54抵抗R54と接続され、出力端子は第53抵抗R53、及び第3回路553の第59抵抗R59と接続され、第1水平方向中間電圧xvh1が出力される。第54抵抗R54の一方の端子は基準電圧Vrefの電源に接続される。
第2回路552は、第55〜第58抵抗R55〜R58、第52オペアンプA52とを有する。第52オペアンプA52の反転入力端子は第55抵抗R55及び第57抵抗R57と接続され、非反転入力端子は第56抵抗R56及び第58抵抗R58と接続され、出力端子は第57抵抗R57、及び第4回路554の第63抵抗R63と接続され、第2水平方向中間電圧xvh2が出力される。第58抵抗R58の一方の端子は基準電圧Vrefの電源に接続される。
第51、第52、第55、第56抵抗R51、R52、R55、R56は同じ抵抗値、第53、54、57、58抵抗R53、R54、R57、R58は同じ抵抗値で、いずれも第51抵抗R51の抵抗値の1/2に設定される。第51、第52オペアンプA51、A52は同じオペアンプが設定される。
第1、第2回路551、552における第1増幅率AA1は1/2である。第1水平方向中間電圧xvh1の値は、第1水平方向電位差x1から第2水平方向電位差x2を引いた値に第1増幅率AA1(=1/2)を乗算した(x1―x2)/2である。また、第2水平方向中間電圧xvh2の値は、第2水平方向電位差x2から第1水平方向電位差x1を引いた値に第1増幅率AA1(=1/2)を乗算した(x2−x1)/2である。
第3回路553は、第59〜第62抵抗R59〜R62、第53オペアンプA53とを有する。第53オペアンプA53の反転入力端子は第59抵抗R59及び第61抵抗R61と接続され、非反転入力端子は第60抵抗R60及び第62抵抗R62と接続され、出力端子は第61抵抗R61、及び第1水平方向電源回路457の第11オペアンプA11の非反転入力端子と接続され、第1水平方向電圧XVf1が出力される。第60抵抗R60の一方の端子は基準電圧Vrefの電源に接続され、第62抵抗R62の一方の端子は水平方向基準電圧XVの電源に接続される。
第4回路554は、第63〜第66抵抗R63〜R66、第54オペアンプA54とを有する。第54オペアンプA54の反転入力端子は第63抵抗R63及び第65抵抗R65と接続され、非反転入力端子は第64抵抗R64及び第66抵抗R66と接続され、出力端子は第65抵抗R65、及び第2水平方向電源回路458の第12オペアンプA12の非反転入力端子と接続され、第2水平方向電圧XVf2が出力される。第64抵抗R64の一方の端子は基準電圧Vrefの電源に接続され、第66抵抗R66の一方の端子は水平方向基準電圧XVの電源に接続される。
第59、第60、第63、第64抵抗R59、R60、R63、R64は同じ抵抗値、第61、62、65、66抵抗R61、R62、R65、R66は同じ抵抗値に設定される。第53、第54オペアンプA53、A54は同じオペアンプが設定される。
第3、第4回路553、554における第2増幅率AA2は第61抵抗R61を第59抵抗R59で除算した値である。第1水平方向電圧XVf1の値は、基準電圧Vrefから第1水平方向中間電圧xvh1を引いた値に第2増幅率AA2(=R61/R59)を乗算し、水平方向基準電圧XVから減算したXV−(Vref−xvh1)×R61/R59である。
第1水平方向電源回路457は、第21抵抗R21、第11オペアンプA11とを有する。第11オペアンプA11の反転入力端子は第21抵抗R21及び第1水平方向ホール素子hh1の入力端子の一方と接続される。第11オペアンプA11の非反転入力端子の電位は第1水平方向電圧XVf1に設定される。第11オペアンプA11の出力端子は第1水平方向ホール素子hh1の入力端子の一方と接続される。第21抵抗R21の一方の端子は接地される。
第2水平方向電源回路458は、第22抵抗R22、第12オペアンプA12とを有する。第12オペアンプA12の反転入力端子は第22抵抗R22及び第2水平方向ホール素子hh2の入力端子の一方と接続される。第12オペアンプA12の非反転入力端子の電位は第2水平方向電圧XVf2に設定される。第12オペアンプA12の出力端子は第2水平方向ホール素子hh2の入力端子の一方と接続される。第22抵抗R22の一方の端子は接地される。
第1、第2水平方向電圧XVf1、XVf2は、第1、第2水平方向電位差x1、x2の値により変動する。第1、第2水平方向電位差x1、x2は、第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2と第1、第2水平方向位置検出及び駆動用磁石401b、402bとの間の磁束密度、各ホール素子の入力端子に印加される電圧によって変動する。磁束密度は、ホール素子と磁石の間の距離によって変動する。
第2ホール素子信号処理回路460における第1、第2鉛直方向ホール素子hv1、hv2それぞれの入出力信号に関する回路構成も同様である(図17、図18参照)。なお、図17、図18は、第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2それぞれの入出力信号に関する回路構成(第1ホール素子信号処理回路450)を省略している(図8、図9参照)。
第2ホール素子信号処理回路460は、出力部として第1、第2水平方向差動増幅回路451、452に相当する第1、第2鉛直方向差動増幅回路461、462、及び第1、第2水平方向減算増幅回路453、454に相当する第1、第2鉛直方向減算増幅回路463、464を有し、帰還部として水平方向電源制御回路456に相当する鉛直方向電源制御回路466、第1、第2水平方向電源回路457、458に相当する第1、第2鉛直方向電源回路467、468を有する。第1、第2鉛直方向減算増幅回路463、464は、第1、第2水平方向電位差x1、x2に相当する第1、第2鉛直方向電位差y1、y2を出力する。
鉛直方向電源制御回路466は、第1〜第4回路551〜554に相当する第5〜第8回路561〜564を有する。第5、第6回路561、562は、第1、第2水平方向中間電圧xvh1、xvh2に相当する第1、第2鉛直方向中間電圧yvh1、yvh2を出力する。第7、第8回路563、564は、水平方向基準電圧XVに相当する鉛直方向基準電圧YVから第1、第2鉛直方向中間電圧yvh1、yvh2それぞれと基準電圧Vrefとの差異に第2増幅率AA2を乗算した値を減算する演算を行って、第1、第2水平方向電圧XVf1、XVf2に相当する第1、第2鉛直方向電圧YVf1、YVf2を演算し出力する。
従来の技術では、像ブレ補正動作を行うための部材、すなわち可動部30aを駆動させるための磁石やコイル、可動部30aの位置検出を行うためのホール素子や磁石は、いずれも、第3方向zと垂直な平面上に配置されていた。本実施形態では、これら像ブレ補正動作を行うための部材は、第1方向xに垂直な平面上または第2方向yに垂直な平面上すなわち第3方向zに配置される。これによって、第3方向zに垂直な平面上に像ブレ補正動作を行うための部材の配置が減らされるので、像ブレ補正装置は第3方向zに垂直な平面方向に大型化しない。
第3方向zには像ブレ補正動作を行うための部材が多く配置されることになるが、この第3方向zには、元々撮影レンズ67や、撮像素子39a1などが配置されており、その周辺に像ブレ補正動作を行うための部材が配置されても撮像装置全体を大型化させる要因にはならない。従って、従来技術の場合に比べて、像ブレ補正装置を含む撮像装置を小型化させることが可能になる。特に、ズームレンズ付きの撮像装置など第3方向zに長い構成になる撮像装置においてその効果は顕著になる。
また、1つの補正方向に対して光軸LXを隔ててほぼ対称にコイルや磁石などの駆動部材を配置することにより、移動用シャフト50aに沿った精度の高い付勢が出来る。これにより、可動部30aの駆動抵抗を抑制でき、省電力化、駆動に対する高追従性も得られる。
また、本実施形態では、第2方向yに可動部30aを移動させた場合に、第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bと、第1水平方向ホール素子hh1との第1距離d1、及び第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bと、第2水平方向ホール素子hh2との第2距離d2が変化する。同様に、第1方向xに可動部30aを移動させた場合に、第1鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411bと、第1鉛直方向ホール素子hv1との第3距離d3、及び第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石412bと、第2鉛直方向ホール素子hv2との第4距離d4が変化する。これら、磁石とホール素子との距離が変化すると、その間の磁束密度が変化するためホール素子それぞれの出力信号の値も変化する。
この磁束密度の変化分を相殺するように、各ホール素子の入力端子に印加される電圧を変化させ、可動部30aの第2方向yの移動によって生じる第1、第2水平方向電位差x1、x2の変動を無くし、可動部30aの第1方向xの移動によって生じる第1、第2鉛直方向電位差y1、y2の変動を無くす。
図10は、可動部30aが第2方向yの移動中心位置にある時の、第1、第2水平方向位置検出及び駆動用磁石401b、402b、第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2の位置関係を示す。簡単のため、第1基板49a1などは省略している。図11は、可動部30aが第2方向yの移動中心位置にある時の、可動部30aの第1方向xの移動量と、第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2から出力される第1、第2水平方向電位差x1、x2の値の関係を示すグラフである。第1距離d1と第2距離d2の値が等しいので、磁石とホール素子の間の磁束密度も等しく、第1水平方向電位差x1の値を示す第1グラフ線(1)と、第2水平方向電位差x2の値を示す第2グラフ線(2)は一致する(x1=x2)。水平方向電源制御回路456を介した電圧制御後に出力される第1検出位置信号pxとしての第2水平方向電位差x2を示す第3グラフ線(3)も第1、第2グラフ線(1)(2)と一致する。
図12は、可動部30aが第2方向yの移動中心位置よりも第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401b側にある時の、第1、第2水平方向位置検出及び駆動用磁石401b、402b、第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2の位置関係を示す。簡単のため、第1基板49a1などは省略している。図13の第1、第2グラフ線(1)(2)は、可動部30aが第2方向yの移動中心位置よりも第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401b側にあり且つ第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2の入力端子に印加される電圧が一定の水平方向基準電圧XVである時の、可動部30aの第1方向xの移動量と、第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2から出力される第1、第2水平方向電位差x1、x2の値の関係を示す。このとき、第1距離d1は第2距離d2よりも短いので、第1水平方向ホール素子hh1と第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bとの間の磁束密度の方が、第2水平方向ホール素子hh2と第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bとの間の磁束密度よりも大きい。そのため、第1水平方向電位差x1の値を示す第1グラフ線(1)の出力幅は、第2水平方向電位差x2の値を示す第2グラフ線(2)の出力幅よりも大きい。
本実施形態では、水平方向電源制御回路456において水平方向基準電圧XVに第1、第2距離d1、d2の変化を考慮した演算(帰還制御)を行うことによって、第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2の入力端子に印加される電圧は、調整される。第1水平方向ホール素子hh1の入力端子には、調整された第1水平方向電圧XVf1が印加され、第2水平方向ホール素子hh2の入力端子には、調整された第2水平方向電圧XVf2が印加される。第1水平方向電圧XVf1の印加により、水平方向基準電圧XVが印加された場合よりも第1水平方向電位差x1の出力幅は狭められ、第2水平方向電圧XVf2の印加により、水平方向基準電圧XVが印加された場合よりも第2水平方向電位差x2の出力幅は広げられ、これらは、水平方向電源制御回路456を介した電圧制御後に出力される第1検出位置信号pxとしての第2水平方向電位差x2を示す第3グラフ線(3)と一致する。
図14は、可動部30aが第2方向yの移動中心位置よりも第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402b側にある時の、第1、第2水平方向位置検出及び駆動用磁石401b、402b、第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2の位置関係を示す。簡単のため、第1基板49a1などは省略している。図15の第1、第2グラフ線(1)(2)は、可動部30aが第2方向yの移動中心位置よりも第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402b側にあり且つ第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2の入力端子に印加される電圧が一定の水平方向基準電圧XVである時の、可動部30aの第1方向xの移動量と、第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2から出力される第1、第2水平方向電位差x1、x2の値の関係を示す。このとき、第1距離d1は第2距離d2よりも長いので、第1水平方向ホール素子hh1と第1水平方向位置検出及び駆動用磁石401bとの間の磁束密度の方が、第2水平方向ホール素子hh2と第2水平方向位置検出及び駆動用磁石402bとの間の磁束密度よりも小さい。そのため、第1水平方向電位差x1の値を示す第1グラフ線(1)の出力幅は、第2水平方向電位差x2の値を示す第2グラフ線(2)の出力幅よりも小さい。
本実施形態では、水平方向電源制御回路456において水平方向基準電圧XVに第1、第2距離d1、d2の変化を考慮した演算(帰還制御)を行うことによって、第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2の入力端子に印加される電圧は、調整される。第1水平方向ホール素子hh1の入力端子には、調整された第1水平方向電圧XVf1が印加され、第2水平方向ホール素子hh2の入力端子には、調整された第2水平方向電圧XVf2が印加される。第1水平方向電圧XVf1の印加により、水平方向基準電圧XVが印加された場合よりも第1水平方向電位差x1の出力幅は広められ、第2水平方向電圧XVf2の印加により、水平方向基準電圧XVが印加された場合よりも第2水平方向電位差x2の出力幅は狭められ、これらは、水平方向電源制御回路456を介した電圧制御後に出力される第1検出位置信号pxとしての第2水平方向電位差x2を示す第3グラフ線(3)と一致する。
本実施形態では、水平方向電源制御回路456によって帰還制御された電圧の第1、第2水平方向電圧XVf1、XVf2を第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2の入力端子に印加し、その結果、出力された第2水平方向電位差x2(第1水平方向電位差x1でも可)を、検出された可動部30aの位置Pの情報の第1方向x成分としての第1検出位置信号pxとする。これにより、可動部30aの第2方向yの移動分を考慮した正確な第1方向xの位置検出が可能になる。
すなわち、可動部30aが第2方向yのいずれの位置に移動されていても、第1、第2距離d1、d2の変動に応じて第1、第2水平方向ホール素子hh1、hh2の入力端子に印加する電圧を制御する。従って、可動部30aの第1方向xの移動量と、第1、第2水平方向電位差x1、x2との関係を表すグラフは、常に第3グラフ線(3)と一致する。
同様に、鉛直方向電源制御回路によってフィードバック制御された電圧の第1、第2鉛直方向電圧を第1、第2鉛直方向ホール素子hv1、hv2の入力端子に印加し、その結果、出力された第2鉛直方向電位差y2(第1鉛直方向電位差y1でも可)を、検出された可動部30aの位置Pの情報の第2方向y成分としての第2検出位置信号pyとする。これにより、可動部30aの第1方向xの移動分を考慮した正確な第2方向yの位置検出が可能になる。
次に、一定時間(1ms)ごとに割り込み処理として他の動作と独立して行われる像ブレ補正処理について手順を図16のフローチャートで説明する。
ステップS11で、像ブレ補正処理の割り込み動作が始まると、ステップS12で、角速度検出部25から出力された第1、第2角速度vx、vyが、CPU21のA/D0、A/D1を介しA/D変換され入力される。ステップS13で、ホール素子部44aで位置検出され、ホール素子信号処理回路45で演算された第1、第2検出位置信号px、pyがCPU21のA/D2、A/D3を介しA/D変換され入力され、現在位置P(pdx、pdy)が求められる。
ステップS14で、IS=0か否かが判断される。IS=0すなわち補正モードでない場合は、ステップS15で、可動部30aの移動すべき位置S(sx、sy)が、可動部30aの移動中心位置と同じに設定される。IS=1すなわち補正モードの場合は、ステップS16で、ステップS12で求めた第1、第2角速度vx、vyから可動部30aの移動すべき位置S(sx、sy)が演算され設定される。
ステップS17で、ステップS15またはステップS16で設定した位置S(sx、sy)と現在位置P(pdx、pdy)より可動部30aの移動に必要な駆動力Dすなわち第1、第2水平方向駆動用コイル31a、32a、第1、第2鉛直方向駆動用コイル33a、34aを駆動するのに必要な第1、第2PWMデューティdx、dyが演算される。ステップS18で第1、第2PWMデューティdx、dyによりドライバ回路29を介し第1、第2水平方向駆動用コイル31a、32a、第1、第2鉛直方向駆動用コイル33a、34aが駆動され可動部30aが移動せしめられ、1msのタイマ割り込み処理が終了される。ステップS17、S18の動作は、一般的な比例、積分、微分演算を行うPID自動制御で用いられる自動制御演算である。
なお、本実施形態では、第1方向x、第2方向yそれぞれにおいて、位置検出用の磁石と、駆動用の磁石を共用させた構成を説明したが別体であってもよい。
さらに、位置検出用のホール素子部44aを可動部30aに、位置検出用の磁石(第1、第2水平方向位置検出及び駆動用磁石401b、402b、第1、第2鉛直方向位置検出及び駆動用磁石411b、412b)を固定部30bに配置する構成を説明したが、可動部30a、固定部30bの構成を逆、すなわち、可動部30aが位置検出用の磁石を、固定部30bがホール素子部を有する形態でもよい。
また、磁界を発生させる装置としての磁石はいずれも、常に磁界を発生させる磁石であっても、必要に応じて磁界を発生させる電磁石であってもよい。
また、撮像素子39a1を含む撮像部39aが可動部30aに配置されて移動する形態を説明したが、撮像部39aは固定で、像ブレ補正レンズを可動部30aに配置して移動させる形態でも同様の効果が得られる。
また、磁界変化検出素子としてホール素子を利用したホール素子部44aによる位置検出を説明したが、磁界変化検出素子として別の検出素子を利用してもよい。具体的には、磁界の変化を検出することにより可動部の位置検出情報を求めることが可能なMIセンサ(高周波キャリア型磁界センサ)、または磁気共鳴型磁界検出素子、MR素子(磁気抵抗効果素子)であり、ホール素子を利用した本実施形態と同様の効果が得られる。