JP5031107B2 - プリンタ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プリンタヘッドを保持するキャリッジを印刷媒体に対して相対移動させながら印刷媒体の印刷対象面に所定の印刷を行うプリンタ装置に関する。
プリンタ装置は、多数のノズルが形成されたプリンタヘッドを印刷媒体に対して相対移動させながらプリンタヘッドのノズルからインク粒を印刷媒体に吐出して印刷対象面に文字や図形、模様、写真等の情報を描画する装置である。このように、プリンタ装置では、プリンタヘッドからのインク粒を印刷媒体の印刷対象面に正確に着弾させて高精細な描画を行う構成上、プリンタヘッドの下面(ノズル開口面)と印刷媒体の印刷対象面との間が所定のギャップに適正調整されていることが重要である。そのため、本来は印刷媒体の印刷対象面がプリンタヘッドの下面に対して平行な水平面内に位置するよう媒体支持部で保持されていることが必要であるが、印刷媒体に巻き癖などが生じていると印刷媒体が媒体支持部から大きく浮き上がった状態となることがある。このような状態で所定の印刷を行うためプリンタヘッドを印刷媒体上で移動させると、プリンタヘッドが印刷媒体の浮き上がり部分に衝突し印刷媒体に乗り上げてしまうようなジャムが発生するおそれがあり、ジャムの発生を認識できずそのままプリンタヘッドの移動が続行されるとプリンタヘッドが印刷媒体との摩擦などにより損傷を受けるという問題がある。
これに対処し得る技術として、プリンタヘッドを走査移動させるキャリッジにおいて移動方向である左右の両側部に印刷媒体の浮き上がりを検出する接触式の検出機構が配設され、印刷媒体にプリンタヘッドの下面の高さを超える浮き上がり部分があった場合に、キャリッジとともに左右移動する検出機構がこの浮き上がり部分に接触することでジャムの発生を検出し、キャリッジの移動を停止させてプリンタヘッドの損傷等を防止する技術が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2001−328246号公報
しかしながら、上記のような従来のプリンタ装置における検出機構は、検出機構の接触片が印刷媒体の浮き上がり部分に実際に接触することでジャムの発生を検出するところ、このような検出動作が繰り返し行われると、印刷媒体との接触による振動や摩擦によって検出機構の駆動部が位置ずれしたり接触片が摩耗を起こすことにより、ジャムの検出精度が低下し、結果的にプリンタヘッドと印刷媒体との衝突によりプリンタヘッドの破損を引き起こしてしまうという問題があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、プリンタヘッドと印刷媒体との接触による振動の加速度を迅速かつ正確に捉えることで、ジャム発生の検出精度を向上させることができるプリンタ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るプリンタ装置は、印刷媒体を支持する媒体支持手段(例えば、実施形態におけるプラテン20)と、インクを吐出するノズルを有したプリンタヘッドを保持するキャリッジと、媒体支持手段に支持された印刷媒体の印刷対象面に沿ってキャリッジを相対移動させるキャリッジ移動機構とを備え、キャリッジ移動機構によりキャリッジを印刷媒体に対して相対移動させながら印刷媒体の印刷対象面にノズルからインクを吐出させることにより所定の印刷を行うように構成されるプリンタ装置において、キャリッジに作用する振動の加速度を検出する加速度検出手段(例えば、実施形態における加速度センサ70)と、加速度検出手段により検出された加速度の大きさと予め設定された所定のしきい値とを比較して、加速度が所定のしきい値を超えると判断したときに、キャリッジ移動機構によるキャリッジの相対移動を規制する制御を行う制御手段(例えば、実施形態におけるコントロールユニット80の制御部90)とを備えて構成される。
なお、上記本発明に係るプリンタ装置において、加速度検出手段が、キャリッジに作用する少なくとも2以上の方向の振動の加速度を検出し、所定のしきい値が、2以上の方向の各方向に対してそれぞれ設定されており、制御手段が、加速度検出手段により検出される各方向の加速度のうち少なくとも1つが、その対応する方向のしきい値を超える場合に、しきい値を超えることとなった加速度の方向に応じてキャリッジに発生した異常の状態を判定し、異常の状態に対応して定められた規制内容に従って、キャリッジ移動機構によるキャリッジの相対移動を規制する制御を行うことが好ましい。
また、上記の制御手段が、制御手段による判定結果に基づいて異常の状態の内容を報知する報知手段(例えば、実施形態における操作パネル83)を更に備えて構成されることが好ましい。
さらに、キャリッジ移動機構によるキャリッジの相対移動に基づいてキャリッジに作用する加速度と、キャリッジが印刷媒体に接触した振動に基づいてキャリッジに作用する加速度とを判別する加速度判別手段(例えば、実施形態におけるコントロールユニット80のフィルタ処理部95)を更に備え、加速度判別手段により判別されたキャリッジの相対移動に基づく加速度については、制御手段による所定のしきい値との比較対象から除外されることが好ましい。
上記のように構成された本発明に係るプリンタ装置によれば、加速度検出手段により検出される加速度が所定のしきい値を超えたことをもってプリンタヘッドが印刷媒体に接触したことを判断することでジャムの発生を直ちに予見もしくは検知することが可能になり、小型でコンパクトな構成によりジャム発生の検出精度を向上させることができる。このため、相対移動中のキャリッジに作用する加速度が所定のしきい値を超えたときに、キャリッジの相対移動を規制する制御が行われることにより、プリンタヘッドが印刷媒体に接触したままの状態でキャリッジが相対移動してプリンタヘッドが印刷媒体との摩擦等によって破損するのを確実に防止することができる。
また、上記プリンタ装置において、しきい値を超えることとなった加速度の方向に応じてキャリッジに発生した異常の状態を判定し、異常の状態に対応して定められた規制内容に従ってキャリッジの相対移動が規制される構成であることが好ましい。このように構成した場合、その加速度の方向性に応じた特有の異常が発生したものと判定することで、その異常の内容に応じた規制制御をキャリッジの相対移動に対して行うことができる。より具体的には、軽微な接触を示す判定が得られた場合には、キャリッジを1スキャン分終了させた時点で停止させる規制制御を行い、ジャム発生を示す判定が得られた場合には、キャリッジを緊急停止させる規制制御を行うことで、キャリッジの相対移動に対して異常の状態に応じた適切な規制制御を行うことができる。
さらに、上記プリンタ装置において、制御手段による判定結果に基づいて異常の状態の内容を報知する報知手段を更に備えた構成であることが好ましい。このように構成した場合、異常の内容や復旧の方法をオペレータに迅速に報知させることができる。これにより、オペレータはキャリッジの相対移動における異常の原因を明確に認識することが可能になり、異常を復旧させるための適切な処置を行うことが可能になる。
また、上記プリンタ装置において、加速度判別手段により判別されたキャリッジの相対移動に基づく加速度については、制御手段による所定のしきい値との比較対象から除外される構成であることが好ましい。このように構成した場合、キャリッジに作用する加速度のうち、キャリッジの加減速以外の特異な加速度が検出されたことをトリガとして、ジャム等の異常の発生をより確実に検出することが可能になる。
本発明を適用したプリンタ装置における概要ブロック図である。 上記プリンタ装置を斜め前方から見た斜視図である。 上記プリンタ装置を斜め後方から見た斜視図である。 上記プリンタ装置を構成する装置本体の要部構成を示す正面図である。 キャリッジの通常の走査移動時における速度および加速度の特性を説明するための図であり、(A)はキャリッジの速度変化を示す図、(B)〜(D)は加速度センサの出力値の変化を示す図である。 軽微なメディア接触の発生によりキャリッジを1スキャン動作後に停止したときの速度および加速度の特性を説明するための図であり、(A)はキャリッジの速度変化を示す図、(B)〜(D)は加速度センサの出力値の変化を示す図である。 軽微なメディア接触の発生によりキャリッジを緊急停止したときの速度および加速度の特性を説明するための図であり、(A)はキャリッジの速度変化を示す図、(B)〜(D)は加速度センサの出力値の変化を示す図である。 メディアジャムが発生したときのキャリッジの速度および加速度の特性を説明するための図であり、(A)はキャリッジの速度変化を示す図、(B)〜(D)は加速度センサの出力値の変化を示す図である。 キャリッジの駆動系に異常が発生したときのキャリッジの速度および加速度の特性を説明するための図であり、(A)はキャリッジの速度変化を示す図、(B)〜(D)は加速度センサの出力値の変化を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明を適用したインクジェットプリンタ(以下、プリンタ装置と称する)の一例として、X−Y二軸のうち、一軸(X軸)を印刷媒体移動、他の一軸(Y軸)をプリンタヘッド移動としたタイプのプリンタ装置Pを斜め前方から見た斜視図及び斜め後方から見た斜視図をそれぞれ図2および図3に示すとともに、このプリンタ装置Pにおける装置本体1の要部構成を図4に示しており、まず、これらの図面を参照してプリンタ装置Pの全体構成について説明する。なお、以降の説明において、図2中に付記する矢印F,R,Uの指す方向をそれぞれ、前方、右方、上方、もしくは、X方向、Y方向、Z方向と称して説明する。
プリンタ装置Pは、大別的には、メディアと称される塩ビシートやターポリン、ポリエステルフィルム等のシート状の印刷媒体Mの印刷対象面に対して文字や図形等の印刷加工を行う横長矩形箱状の装置本体1と、この装置本体1を作業容易な高さ位置に支持する支持部2とからなり、支持部2を構成する左右の脚部2aの前後には、ロール状に巻かれた未加工状態の印刷媒体Mを装置本体1に送り出す送り出し機構3、及び印刷が終了した印刷媒体Mを巻き取る巻き取り機構4が設けられている。
装置本体1は、各機構の取り付けベースとなるボディ10と、印刷媒体Mを支持するプラテン20と、プラテン20に支持された印刷媒体Mを前後に移動させるメディア移動機構30と、プラテン20の上方に位置して左右に移動自在に支持されたキャリッジ40と、プラテン20に支持された印刷媒体Mに対してキャリッジ40を左右に相対移動させるキャリッジ移動機構50と、印刷媒体Mの印刷対象面に対して所定ギャップを隔ててキャリッジ40に保持された複数のプリンタヘッド60と、メディア移動機構30による印刷媒体Mの前後移動、キャリッジ移動機構50によるキャリッジ40の左右移動、及びプリンタヘッド60の各ノズルからのインク吐出など、プリンタ装置Pの各部の作動を制御するコントロールユニット80とを主体に構成される。
ボディ10は、プラテン20やメディア移動機構30の送りローラ31等が設けられる下部フレーム11Lと、メディア移動機構30のローラアッセンブリ35やキャリッジ40の支持構造が設けられる上部フレーム11Uとからなる本体フレーム11を備え、上部フレーム11Uと下部フレーム11Lとの間に印刷媒体Mが前後に挿通可能な横長窓状のメディア挿通部15が形成される。ボディ10は、本体フレーム11の中央部を覆うフロントカバー13a及び本体フレーム11の左右を覆うサイドカバー13bに囲まれて全体として横長矩形の箱状に構成される。
プラテン20は、ボディ10の左右中央部に位置しメディア挿通部15の下側を前後に延びて下部フレーム11Lに設けられており、プリンタヘッド60による左右帯状の描画領域には、その上面に印刷媒体Mを水平に支持するメディア支持部21が形成されている。メディア支持部21には、小径の吸着孔が多数開口形成されてその下側に設けられた減圧室(不図示)に繋がっており、この減圧室を負圧にすることで、印刷媒体Mがメディア支持部21に吸着保持され、印刷やカッティング等の加工中に印刷媒体Mの位置がずれないようになっている。また、プラテン20の前端側及び後端側は滑らかな曲面を介して下方に延び、前方の排紙領域には印刷直後の印刷媒体Mを加熱してインクを乾燥させるヒータが内蔵されている。
メディア移動機構30は、左右に延びる回動軸廻りに回動可能に設けられ上部周面がプラテン20のメディア支持部21に露出して配設された円筒状の送りローラ31と、送りローラ31を回転駆動するサーボモータ33と、送りローラ31の軸端に結合された従動プーリとサーボモータ33の軸端に結合された駆動プーリとの間に掛け渡されたタイミングベルト32と、各々前後に回動自在なピンチローラ36を有し送りローラ31の上方に左右所定間隔をおいて配設された複数のローラアッセンブリ35とを主体に構成される。
ローラアッセンブリ35は、ピンチローラ36を送りローラ31に弾性的に係合させたクランプ位置と、ピンチローラ36を送りローラ31の上方に離隔させたアンクランプ位置とに変位設定可能に構成されており、ローラアッセンブリ35をクランプ位置に設定して印刷媒体Mを上下のローラ36,31間に挟み込んだ状態でサーボモータ33を回転駆動することにより、印刷媒体Mが送りローラ31の回転角度に応じた送り量、すなわちコントロールユニット80からサーボモータ33に出力される駆動制御値に応じた送り量で前後に搬送される。なお、図4では、ローラアッセンブリ35をクランプ位置に設定した状態とアンクランプ位置に設定した状態との両方を併記している。
メディア挿通部15の上方に位置する上部フレーム11Uに、送りローラ31と平行に左右に延びてガイドレール45が取り付けられ、このガイドレール45に複数のプリンタヘッド60を保持するキャリッジ40が左右に移動自在に支持される。ガイドレール45は、直動ガイドあるいはリニアガイドとも称される直動軸受の支持レールであり、このガイドレール45に嵌合支持されたスライドブロック(ボールハウジング等とも称される)にキャリッジ40が固定され、これによりキャリッジ40がプラテン20の上方に左右にスライド移動自在に支持されて、次述するキャリッジ移動機構50により左右に移動される。
キャリッジ移動機構50は、それぞれガイドレール45の左右の側端近傍に設けられた駆動プーリ51および従動プーリ52と、駆動プーリ51を回転駆動するサーボモータ53、駆動プーリ51と従動プーリ52とに掛け渡された無端ベルト状のタイミングベルト55などからなり、キャリッジ40がタイミングベルト55に連結固定されて構成される。サーボモータ53の回転はコントロールユニット80により制御され、コントロールユニット80からサーボモータ53に出力される駆動制御値に応じた送り量でキャリッジ40が左右に移動される。
プリンタヘッド60は、キャリッジ40の下面にプラテン20のメディア支持部21上に水平に支持された印刷媒体Mと所定ギャップを隔てて設けられる。プリンタヘッド60の配置構成には種々の構成形態があり適宜な構成を用いることができるが、本実施形態では、各々微細なインク粒を吐出する多数のノズルが前後方向に直線状に整列したノズル列が二列平行に並んで形成されたプリンタヘッド60を、左右に4つ並べて計8列のノズル列を配置したヘッド構成を例示する。
ここで、プリンタ装置Pの概要ブロック図を図1に示す。コントロールユニット80は、プリンタ装置Pの各部の作動を制御する制御プログラムが書き込まれたROM81、印刷媒体Mに描画する印刷プログラム等を一時記憶するRAM82、RAM82から読み込まれた印刷プログラムや操作パネル83から入力された操作信号等について演算処理を行い、制御プログラムに従って各部の作動を制御する制御部90、プリンタ装置Pの作動状態等を表示する表示パネルおよび各種操作スイッチが設けられた操作パネル83などを備え、メディア移動機構30による印刷媒体Mの前後移動、キャリッジ移動機構50によるキャリッジ40の左右移動、プリンタヘッド60の各ノズルからのインク吐出などを制御する。
具体的には、コントロールユニット80は、メディア移動機構30により印刷媒体Mを所定の基準位置まで送り出してプラテン20のメディア支持部21に吸着保持したうえ、キャリッジ移動機構50によりキャリッジ40を左右に移動させながら、印刷プログラムに基づいた左右方向位置に加工プログラムに基づいた色彩および大きさのインク粒を4つのプリンタヘッド60の各ノズルから吐出させて横長帯状のインク吐着領域を形成させ、この動作をメディア移動機構30による印刷媒体Mの前後移動と組み合わせて交互に行うことで、印刷媒体Mの印刷対象面に印刷プログラムに基づいた文字、図形、画像等の所定の情報を生成する。
さて、以上のように構成されるプリンタ装置Pでは、プリンタヘッド60の下面と印刷媒体Mの印刷対象面との間が所定ギャップを隔てた状態でキャリッジ40を左右に移動(片道または往復移動)させながら、プリンタヘッド60の各ノズルからインク粒を印刷媒体Mの印刷対象面に向けて吐出させるようになっている。
しかし、プリンタ装置Pを用いて印刷を施すとき、印刷媒体Mの巻き癖(カール)の影響や、メディア移動機構30による印刷媒体Mの搬送不良、プラテン20による印刷媒体Mの吸着不良などの様々な不具合により、印刷対象たる印刷媒体Mの一部がプラテン20のメディア支持部21から浮き上がった状態、すなわち印刷媒体Mの印刷対象面(の当該浮き上がり部分)がプリンタヘッド60の下面を超える高さに位置することとなり、キャリッジ40の左右移動に伴ってプリンタヘッド60が印刷媒体Mの当該浮き上がり部分(突出部分)に乗り上げてしまう、所謂メディアジャムが発生する場合がある。このようにプリンタヘッド60が印刷媒体Mに乗り上げプリンタヘッド60と印刷媒体Mとが接触した状態でキャリッジ40の左右移動が続行されると、印刷媒体Mとの摩擦によりプリンタヘッド60が損傷を受けるおそれがある。
そこで、本実施形態におけるプリンタ装置Pでは、キャリッジ40と印刷媒体Mとの接触をいち早く検出してプリンタ装置Pにおける印刷作動を中断(停止)させるメディアジャム検出機能を有し、コントロールユニット80が各部の作動を制御するように構成されている。
メディアジャム検出機能を実現するための制御構成は、図1に示すように、大別的には、キャリッジ40に作用する加速度を検出する加速度センサ70と、コントロールユニット80の制御部90と、制御部90から出力される指令信号に基づいて所定の作動を実行するメディア移動機構30、キャリッジ移動機構50、およびプリンタヘッド60とを有して構成される。
加速度センサ70は、キャリッジ40内の不図示のプリント基板上に実装されており(図4を参照)、キャリッジ40に作用する振動を加速度の変化として検出する。この加速度センサ70は、キャリッジ40に作用する3方向の各振動成分の加速度を単一のセンサで検出が可能な3軸加速度センサにより構成されており、検出可能な上記3方向が、キャリッジ40が往復移動する左右方向(Y方向)、印刷媒体Mの送り方向である前後方向(X方向)、プリンタヘッド60の高さ方向である上下方向(Z方向)に合致するように配設されている。
プリンタ装置Pにおける印刷作動時において、加速度センサ70はキャリッジ移動機構50によってキャリッジ40内に固定された状態でキャリッジ40とともに左右に移動するようになっており、キャリッジ40の走査移動による移動速度の変動(加減速)に伴ってキャリッジ40に作用する左右方向(Y方向)の加速度の変化を検出する。同様に、加速度センサ70は、キャリッジ40の走査移動中にプリンタヘッド60が印刷媒体Mの浮き上がり部分(突出部分)に接触したような場合に、キャリッジ40に生じる振動を加速度の変化として検出する。加速度センサ70はキャリッジ40に作用する加速度をX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各成分ごとに一定の微小時間間隔で検出をしており、検出した加速度の大きさに比例したアナログの電圧信号をコントロールユニット80の制御部90に順次出力するようになっている。
コントロールユニット80の制御部90は、メディア移動機構30やキャリッジ移動機構50等の駆動を制御する移動制御部91、プリンタヘッド60によるインク粒の吐出を制御する吐出制御部92、信号増幅部93、A/D変換部(アナログディジタル変換部)94、フィルタ処理部95、および演算処理部96を有している。
加速度センサ70から出力されるアナログの電圧信号は、コントロールユニット80の信号増幅部93により増幅処理された後、A/D変換部94によりディジタル信号(ディジタル値)に変換され、フィルタ処理部95に入力されるようになっている。
ここで、図5(A)は、キャリッジ40の走査移動(片道の走査区間)におけるキャリッジ40のY方向の速度変化を示し、図5(B),(C),(D)は、これに対応して加速度センサ70により検出されたX方向、Y方向、Z方向の加速度センサ出力値(ディジタル変換されたもの)の変化を示す。キャリッジ40の走査領域は、図5(A)に示すように、加速領域、定常領域、および減速領域の3つの領域に区分けすることができる。加速領域は、キャリッジ40が左右方向(Y方向)に移動(加速)を開始したときからプリンタヘッド60による印刷動作のための所定の移動速度に到達するまでの領域である。定常領域は、キャリッジ40の加速が終了し、キャリッジ40が所定の移動速度(等速度)で移動しながらプリンタヘッド60により印刷プログラムに応じた情報を印刷媒体Mに描画を行う領域である。このようにキャリッジ40を等速度で移動させるのは、プリンタヘッド60の各ノズルから印刷媒体Mに吐出させるインク粒の飛行軌跡を安定させることにより、インク粒を印刷対象面の所望の位置に的確に着弾させることができるからである。減速領域は、プリンタヘッド60による描画が終了し、キャリッジ40が所定の移動速度から減速されて停止するまでの領域である。なお、図5(A)中のグラフの傾きがキャリッジ40のY方向の加速度を表しており、加速度センサ70がこの加速度を検出して、検出信号がコントロールユニット80の信号増幅部93およびA/D変換部94により信号処理されることで図5(B)〜(D)に示す加速度センサ出力値の波形が得られることになる。
フィルタ処理部95は、ディジタルフィルタとしての機能を有し、A/D変換部94からの加速度信号(ディジタル信号)のうち、キャリッジ40の印刷動作における加速領域および減速領域でのY方向(キャリッジ40の走査方向)の検出信号の重みを下げ、もしくは無視して、通常の印刷動作以外の影響に起因して作用する振動の加速度信号成分のみを抽出するフィルタ処理を行う。すなわち、図5(B)に示すキャリッジ40の通常の印刷動作時に作用する加速度の情報(加速度センサ出力値)はフィルタ処理部95で除去(もしくは、検出値が低下)されることとなる。
演算処理部96は、フィルタ処理部95から時々刻々出力されるキャリッジ40のX,Y,Zの3方向の加速度センサ出力値と、各方向ごとに設定された所定のしきい値とを比較して、加速度センサ出力値が所定のしきい値を超える場合にキャリッジ40の左右移動に伴ってプリンタヘッド60が印刷媒体Mの浮き上がり部(突出部)に接触したものと判断し、移動制御部91および吐出制御部92に規制信号を出力し、キャリッジ移動機構50によるキャリッジ40の移動、メディア移動機構30による印刷媒体Mの搬送、およびプリンタヘッド60によるインク粒の吐出を強制的に停止させる制御が行われる。
演算処理部96による加速度センサ出力値との比較の対象となる所定のしきい値は、X,Y,Zの各方向ごとに演算処理部96に予め設定されており、その一例として、X方向の加速度センサ出力値に対するしきい値Cx、Y方向の加速度センサ出力値に対するしきい値Cy、Z方向の加速度センサ出力値に対するしきい値Cz1,Cz2がそれぞれ設定される。なお、このようにしきい値Cx,Cy,Cz1,Cz2を設定することで、プリンタ装置Pの印刷作動時においてキャリッジ40に作用する微弱な機械振動がX,Y,Zの各方向の加速度として検出された場合でも、しきい値を超えることがないため無視することができる。
ここで、図6〜図9を追加参照して、キャリッジ40による走査移動中にプリンタヘッド60が印刷媒体Mの浮き上がり部(突出部)に接触する場合について3つの例を挙げて説明する。図6,7は軽微なメディア接触を検出する場合、図8はプリンタヘッド60が印刷媒体Mに乗り上げるようなメディアジャムの発生を検出する場合、図9はキャリッジ40の駆動系に機械的な障害が起こり得る程度のメディアジャムの発生を検出する場合を示し、図中(A)〜(D)はそれぞれ、キャリッジ40のY方向の速度変化、およびこれに対応して得られるX,Y,Zの3方向の加速度センサ出力値の変化を示す。
まず、キャリッジ40の走査移動中にプリンタヘッド60が印刷媒体Mの浮き上がり部分(突出部分)に接触するような軽微なメディア接触が発生した場合には、図6および図7に示すように、キャリッジ40に作用するX,Y,Z方向の各振動成分の加速度のうち、主にY方向およびZ方向の反応が大きく検出されることが想定される。これは、メディア接触により印刷媒体Mの浮き上がり部分(突出部分)がキャリッジ40に対してY方向およびZ方向に大きな抵抗力を作用させるからである。したがって、演算処理部96は適正調整されたしきい値Cyを超えるY方向の加速度センサ出力値、もしくは、しきい値Cz1を超えるZ方向の加速度センサ出力値が入力されることにより、軽微なメディア接触の発生を検出する。このとき、演算処理部96は移動制御部91および吐出制御部92に規制信号を出力し、プリンタ装置Pの印刷作動を停止させる制御を行うが、軽微なメディア接触のため緊急停止する必要性が比較的低いため、その停止方法については操作パネル83に入力されるユーザ設定で選択可能としている。すなわち、この場合にはキャリッジ40を1スキャン分(片道)だけ走査移動させてから一旦停止させ操作待ち状態とするか(図6を参照)、メディア接触を検出した時点でキャリッジ40を緊急停止させるか(図7を参照)を選択できるようになっている。
なお、キャリッジ40が加速もしくは減速中に印刷媒体Mに接触した場合にも、主にY方向およびZ方向の加速度が検出されることが想定されるが、このときY方向の加速度センサ出力値はキャリッジ40の加減速に伴う加速度センサ出力値と重なってしまい、フィルタ処理部95によるディジタルフィルタ処理によって無視(もしくは検出値が低下)されるため適切な判定ができないので、このような場合には、Z方向の加速度センサ出力値がしきい値Cz1を超えることに基づき軽微なメディア接触を検出し、プリンタ装置Pの印刷作動の停止処理を行うようになっている。
次いで、キャリッジ40の走査移動中にプリンタヘッド60が印刷媒体Mの浮き上がり部分(突出部分)に乗り上げて印刷媒体Mが折り重なるようなメディアジャムが発生した場合には、図8に示すように、キャリッジ40に作用するX,Y,Z方向の各振動成分の加速度のうち、主にZ方向の反応が大きく検出されることが想定される。これは、プリンタヘッド60が印刷媒体Mに乗り上げることにより、印刷媒体Mの折り重なり部分がプリンタヘッド60の下面に対してZ方向に大きな抵抗力を作用させるからである。したがって、演算処理部96は適正調整されたしきい値Cz1,Cz2を超えるZ方向の加速度センサ出力値が入力されることにより、プリンタヘッド60が印刷媒体Mに乗り上げるメディアジャムの発生を検出する。このとき、キャリッジ40の移動を続行させるとプリンタヘッド60が印刷媒体Mとの摩擦により大きな損傷を受けるおそれがあるため、演算処理部96は上記のようなメディアジャムの発生を検出したときには移動制御部91および吐出制御部92に規制信号を出力し、プリンタ装置Pの印刷作動を緊急停止させる制御を行う。なお、プリンタ装置Pが緊急停止された後は、演算処理部96からの規制信号の出力が中断されることにより、障害(メディア詰まり)が取り除かれることを条件にプリンタ装置Pの印刷作動を再び実行可能なようになっている。
次に、メディアジャムの発生によってキャリッジ40を走査移動させるキャリッジ移動機構50が、その駆動系の耐え得る強度を超えた負荷を印刷媒体Mとの衝突で受けた場合には、図9に示すように、キャリッジ40に作用するX,Y,Z方向の各振動成分の加速度のうち、主にX方向の反応が大きく検出されることが想定される。これは、プリンタヘッド60が印刷媒体Mに乗り上げても緊急停止すれば重大な駆動系の障害を引き起こす事態とは通常はならないが、不測の事態で駆動系に障害を与えるような負荷がキャリッジ40に掛かったときには、キャリッジ40に作用するX方向の加速度が通常のレベルとは大きく外れたものになるからである。したがって、演算処理部96は適正調整されたしきい値Cxを超えるX方向の加速度センサ出力値が入力されることにより、メディアジャムに起因するキャリッジ40の駆動系の異常を検出する。演算処理部96は上記のような異常を検出することで復旧困難な装置故障が発生したものと判断して、移動制御部91および吐出制御部92に規制信号を出力し、プリンタ装置Pの印刷作動を緊急停止させる制御を行う。
コントロールユニット80の演算処理部96は、上記のように移動制御部91および吐出制御部92を介してプリンタ装置Pの印刷作動を規制する制御を行うとともに、異常発生による検出信号を操作パネル83に出力し、検出内容に応じたメッセージを操作パネル83に表示させる。例えば、操作パネル83には、図6,7に示すように加速度センサ出力値がしきい値Cy,Cz1を超えるケースのときには「ワーニング:メディア接触発生:確認要求」、図8に示すように加速度センサ出力値がしきい値Cz2を超えるケースのときには「エラー:メディアジャム発生:メディア詰まり除去」、図9に示すように加速度センサ出力値がしきい値Cxを超えるケースのときには「エラー:負荷異常発生:サービスコール」等のメッセージ内容(異常原因および復旧方法)が表示される。
以上ここまで、プリンタ装置Pの全体構成について説明してきたが、以下において、プリンタ装置Pによるメディアジャム検出機能が実行されるときの作動について説明する。
印刷対象物たる印刷媒体Mは、プラテン20上を後方から前方に搬送されるようにプリンタ装置Pに取り付けられており、プラテン20上において上下のローラ36,31間に挟み込まれた状態で送りローラ31を回動させることにより前方に搬送される。このとき、プラテン20上に載置された印刷媒体Mに対して、キャリッジ移動機構50によりガイドレール45に沿ってキャリッジ40を左右に往復移動させながら、各プリンタヘッド60の下面のノズル開口からインク粒を吐出させることにより、所望のパターンで印刷媒体Mに付着させる。そして、印刷媒体Mを所定ピッチだけ前方に搬送した後、再びキャリッジ40を左右に往復移動させながらプリンタヘッド60のノズル開口からインク粒を吐出させることが繰り返し行われる。
このようなプリンタ装置Pにおける印刷作動時においては、キャリッジ40に実装された加速度センサ70によりキャリッジ40に作用する加速度が時々刻々と検出されており、検出された加速度の情報(加速度センサ出力値)がコントロールユニット80の演算処理部96で所定のしきい値と比較されることによりメディアジャム発生の有無が監視されている。ここで、加速度センサ70により検出される加速度のうちキャリッジ40の通常動作において検出される加速度については、その出力信号が増幅・ディジタル信号処理された後、コントロールユニット80のフィルタ処理部95で重み付けが下げられ、もしくは無視されることで、演算処理部96でのメディアジャム発生の判断対象からは除外され(プリンタ装置Pにおいて異常は発生していないものと判断され)、プリンタ装置Pの印刷作動は継続して実行されることになる。
一方、キャリッジ40の走査移動中に加速度センサ70によりキャリッジ40の加速度の変動が検出され、フィルタ処理部95で抽出された(X,Y,Z方向の各振動成分の)その加速度センサ出力値が、演算処理部96により所定のしきい値を超えていると判断されると、メディアジャムの発生が予見され、移動制御部91および吐出制御部92に規制信号が出力されることでキャリッジ移動機構50によるキャリッジ40の移動、メディア移動機構30による印刷媒体Mの搬送、およびプリンタヘッド60によるインク粒の吐出が強制的に停止される制御が行われるとともに、加速度センサ出力値が超えることとなったしきい値Cx,Cy,Cz1,Cz2に応じた異常の内容が操作パネル83に表示されることでオペレータにその内容が報知されることになる。
例えば、キャリッジ40に作用するX,Y,Z方向の各振動成分の加速度のうち、Y方向の加速度センサ出力値がしきい値Cyを超えている場合(もしくは、Z方向の加速度センサ出力値がしきい値Cz1を超えている場合)は、演算処理部96により軽微なメディア接触が発生したものと判断され、操作パネル83によるユーザ設定に応じた停止方法(キャリッジ40を1スキャン分だけ走査移動して停止、もしくは検出時点で緊急停止させる)でプリンタ装置Pの印刷作動が停止される。また、操作パネル83には、「ワーニング:メディア接触発生:確認要求」のメッセージが表示される。これにより、オペレータはプリンタヘッド60やキャリッジ40、印刷媒体Mなどの状態を確認し、問題がなければ所定の操作手順により印刷を再開させることができる。なお、上記ユーザ設定によりキャリッジ40を緊急停止させた場合には、当該停止位置での繋ぎの部分において印刷品質が低下するのを防止するために、印刷媒体Mを新品に交換してから再度最初から印刷を開始させることが望ましい。
また、キャリッジ40に作用するX,Y,Z方向の各振動成分の加速度のうち、Z方向の加速度センサ出力値がしきい値Cz2を超えている場合は、演算処理部96によりプリンタヘッド60が印刷媒体Mに乗り上げるようなメディアジャムが発生したものと判断され、直ちにプリンタ装置Pの印刷作動が緊急停止される。また、操作パネル83には、「エラー:メディアジャム発生:メディア詰まり除去」のメッセージが表示される。これにより、緊急停止後においてオペレータは障害(メディア詰まり)を取り除き、印刷媒体Mを新品に交換することで再度最初から印刷を開始させることができる。
また、キャリッジ40に作用するX,Y,Z方向の各振動成分の加速度のうち、X方向の加速度センサ出力値がしきい値Cxを超えている場合は、演算処理部96によりメディアジャムの影響によってキャリッジ40の駆動系に負荷異常が発生したものと判断され、直ちにプリンタ装置Pの印刷作動が緊急停止される。また、操作パネル83には、「エラー:負荷異常発生:サービスコール」のメッセージが表示される。これにより、オペレータは復旧が困難な故障が発生したことを了知でき、この機械的な故障に対してプリンタ装置Pを復旧するための適切な処置を行うことができる。
このように構成されたプリンタ装置Pによれば、加速度センサ70により検出される加速度センサ出力値が所定のしきい値を超えたことをもって直ちにメディアジャムの発生を予見または検知し、プリンタ装置Pの印刷作動を停止させることにより、プリンタヘッド60が印刷媒体Mに接触した状態のままキャリッジ40の走査移動が続行されてプリンタヘッド60が損傷を受けるのを防止することができる。
また、X,Y,Z方向の各振動成分の加速度に対して各方向毎にしきい値をそれぞれ別個に設定し、しきい値を超える振動成分の加速度センサ出力値が出力された場合には、その加速度の方向性に応じた特有の異常が発生したものと判断することで、その異常の内容に応じた規制制御をプリンタ装置Pの印刷作動に対して行うことができるとともに、異常の内容や復旧の方法をオペレータに迅速に報知させることができる。これにより、オペレータはキャリッジ40の走査移動における異常の原因を明確に認識することが可能になり、プリンタ装置Pを復旧させるための適切な処置を行うことができる。
さらに、加速度センサ70により時々刻々と検出されるキャリッジ40に作用する加速度のうち、キャリッジ40の通常動作時(加減速時)における加速度と、メディアジャム等からの外力によりキャリッジ40に作用する振動の加速度とをフィルタ処理部95により正確に判別することで、キャリッジ40に作用する加速度のうち、キャリッジ40の加減速以外の特異な加速度が検出されたことをトリガとして、メディアジャム等の異常の発生をより確実に検出することが可能になる。
なお、以上説明した実施形態では、キャリッジ40に作用する加速度検出用の加速度センサ70が、X,Y,Zの3方向の加速度を単一のセンサで検出が可能な3軸加速度センサからなりキャリッジ40内のプリント基板(不図示)に実装された構成を例示したが、例えば、1方向の加速度のみを検出可能な(1軸の)加速度センサを3個用いてそれぞれの検出方向がX,Y,Zの各方向に合致するようにキャリッジ40に設けられるように構成してもよい。このとき、メディアジャム等の発生を高精度に検出するためには、加速度センサは印刷媒体Mの近傍位置となるキャリッジ40の下部(例えば、プリンタヘッド60が搭載されている面)に設けられることが好ましい。
また、上述の実施形態では、プリンタ装置の一例として、一軸印刷媒体移動、一軸プリンタヘッド移動タイプのインクジェットプリンタを示したが、本発明は他の形態のインクジェットプリンタ、例えば、二軸プリンタヘッド移動タイプのインクジェットプリンタ等に適用することも可能である。
符号の説明
M 印刷媒体
P プリンタ装置
C しきい値
20 プラテン(媒体支持手段)
30 メディア移動機構
40 キャリッジ
50 キャリッジ移動機構
60 プリンタヘッド
70 加速度センサ(加速度検出手段)
80 コントロールユニット
83 操作パネル(報知手段)
90 制御部(制御手段)
95 フィルタ処理部(加速度判別手段)
96 演算処理部(制御手段)

Claims (4)

  1. 印刷媒体を支持する媒体支持手段と、
    インクを吐出するノズルを有したプリンタヘッドを保持するキャリッジと、
    前記媒体支持手段に支持された前記印刷媒体の印刷対象面に沿って前記キャリッジを相対移動させるキャリッジ移動機構とを備え、
    前記キャリッジ移動機構により前記キャリッジを前記印刷媒体に対して相対移動させながら前記印刷媒体の印刷対象面に前記ノズルからインクを吐出させることにより所定の印刷を行うように構成されるプリンタ装置であって
    前記キャリッジに作用する少なくとも2以上の方向の振動の加速度を検出する加速度検出手段と、
    前記加速度検出手段により検出された2以上の方向の振動の加速度の大きさと当該2以上の方向の各方向に対して予め設定された所定のしきい値とを比較して前記加速度が前記所定のしきい値を超えたと判断したときに前記キャリッジ移動機構による前記キャリッジの相対移動を規制する制御を行う制御手段とを備え
    前記制御手段は前記加速度検出手段により検出される各方向の加速度のうち少なくとも1つが対応する方向の前記しきい値を超える場合に、前記しきい値を超えることとなった加速度の方向に応じて前記キャリッジに発生した異常の状態を判定し、前記異常の状態に対応して定められた規制内容にしたがって前記キャリッジ移動機構による前記キャリッジの相対移動を規制する制御を行うことを特徴とするプリンタ装置。
  2. 前記キャリッジは走査開始から走査停止するまで加速領域、定常領域及び減速領域に区分けされた走査領域を有し、当該区分けされた走査領域に応じて異なるしきい値が各々設定されていることを特徴とする請求項1記載のプリンタ装置。
  3. 前記制御手段による判定結果に基づいて前記異常状態の内容を報知する報知手段を更に備えて構成されることを特徴とする請求項2記載のプリンタ装置。
  4. 前記キャリッジ移動機構による前記キャリッジの相対移動に基づいて前記キャリッジに作用する加速度と、前記キャリッジが前記印刷媒体に接触した振動に基づいて前記キャリッジに作用する加速度と、前記キャリッジが前記印刷媒体に接触した振動に基づいて前記キャリッジに作用する加速度とを判別する加速度判別手段を更に備え、前記加速度判別手段により判別された前記キャリッジの相対移動に基づく加速度については、前記制御手段による前記所定のしきい値との比較対象から除外されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプリンタ装置。
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