JP6630135B2 - 異物判定装置 - Google Patents

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本発明は、基材上の異物の有無を判定する異物判定装置に関する。
インクジェット印刷装置は、通常、インクジェットヘッドと印刷媒体である基材との間の距離であるヘッドギャップを調整するためのセンサを備えている。一般に、このセンサとしては、光学式センサが用いられ、その発光部と受光部とが基材を挟んで対向配置される。
このようなインクジェット印刷装置において、基材の上面が発光部の光を遮光する直前の高さとなるように調整することで、ヘッドギャップが適正に調整され、印刷が行われる。
しかし、基材の反り等の変形により基材の上面に凹凸が生じていると、ヘッドギャップの変動が生じる。このため、例えば、ヘッドギャップが狭まると、インクジェットヘッドが基材に接触し、破損するおそれがある。そこで、印刷動作中において、センサで発光部の光が遮光されたことが検知されると、ヘッドギャップが狭まったとして印刷動作が停止される。
ところで、基材上にゴミ等の異物が存在することがある。そして、センサが異物による遮光を検知することで、ヘッドギャップが狭まったと判断され、印刷動作が停止されることがある。このため、異物が無視できるようなものであったとしても、印刷動作が停止され、印刷物の生産性や歩留まりが低下することがある。
これに対し、特許文献1には、印刷媒体である布基材の記録面に当接するローラを備え、このローラの位置を検知することでヘッドギャップを検知するインクジェット印刷装置が開示されている。このインクジェット印刷装置では、ローラの位置によりヘッドギャップを検知するので、上述した光学式センサでヘッドギャップを検知する場合に生じるような、基材上の異物によるヘッドギャップの誤検知を防止できる。
特開2006−239866号公報
インクジェット印刷装置で印刷される基材には、前処理剤が塗布されていることがある。また、基材上の印刷された部分にはインクが付着する。このため、特許文献1の技術のように、基材に接触する機構(ローラ)を用いることは、基材を汚すおそれがあるため好ましくない。
基材の凹凸と基材上の異物とを判別できれば、それぞれに応じた対処が可能になる。そこで、基材の上面の凹凸と基材上の異物とを判別できる技術が要望されていた。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、基材の上面の凹凸と基材上の異物とを判別できる異物判定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る異物判定装置の第1の特徴は、帯状の光を出射する投光部と、基材を挟んで前記投光部に対向して配置され前記投光部が出射した光を受光する受光部とを有し、前記帯状の光がなす平面が基材の上面に対して斜めになっている測定部と、前記受光部における受光パターンに基づき、基材の上面の高さを判定するとともに基材上の異物の有無を判定する判定部とを備えることにある。
本発明に係る異物判定装置の第2の特徴は、前記判定部は、前記受光部における受光パターンに基づき、基材の浮きの有無、基材上の異物のサイズ、および基材上の異物の数の少なくともいずれかをさらに判定することにある。
本発明に係る異物判定装置の第3の特徴は、前記判定部は、前記帯状の光がなす平面と基材の上面とがなす角度を、基材の種類に応じて設定することにある。
本発明に係る異物判定装置の第1の特徴によれば、投光部が出射する帯状の光がなす平面が基材の上面に対して斜めになっている。これにより、受光部における受光パターンには、基材による遮光部分と基材上の異物による遮光部分とが分離されて現れるので、基材の上面の凹凸と基材上の異物とを判別できる。
本発明に係る異物判定装置の第2の特徴によれば、基材の浮きの有無、基材上の異物のサイズ、および基材上の異物の数の少なくともいずれかをさらに判定することで、基材の浮きがある場合への対処等を可能とすることができ、利便性を向上できる。
本発明に係る異物判定装置の第3の特徴によれば、帯状の光がなす平面と基材の上面とがなす角度を基材の種類に応じて設定することで、異物検知の精度を向上できる。
実施の形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成を示す斜視図である。 図1に示すインクジェット印刷装置の要部正面図である。 図1に示すインクジェット印刷装置の制御ブロック図である。 受光パターンの一例を説明するための測定部近傍の要部斜視図である。 図4における受光部側の基材の側方から見た平行光の遮光の様子を示す図である。 図4における受光部近傍の拡大図である。 受光パターンの他の例を説明するための測定部近傍の要部斜視図である。 図7における受光部側の基材の側方から見た平行光の遮光の様子を示す図である。 図7における受光部近傍の拡大図である。 受光パターンのさらに他の例を説明するための、受光部側の基材の側方から見た平行光の遮光の様子を示す図である。 図10の平行光を受光する受光部近傍の拡大図である。 受光パターンのさらに他の例を説明するための、受光部側の基材の側方から見た平行光の遮光の様子を示す図である。 図12の平行光を受光する受光部近傍の拡大図である。 平行光による検知幅、検知高さ、および異物検知ギャップの説明図である。 光角度の値に応じた検知幅、検知時間、検知回数、検知高さ、および異物検知ギャップの値の一例を示す図である。 図15の例における光角度と検知回数との関係、および光角度と異物検知ギャップとの関係を示すグラフである。 図1に示すインクジェット印刷装置の動作を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。
以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る異物判定装置が設けられたインクジェット印刷装置の概略構成を示す斜視図である。図2は、図1に示すインクジェット印刷装置の要部正面図である。図3は、図1に示すインクジェット印刷装置の制御ブロック図である。なお、以下の説明において、図1の矢印で示す上下左右前後を上下左右前後方向とする。
図1〜図3に示すように、本実施の形態に係るインクジェット印刷装置1は、シャトルベースユニット2と、フラットベッドユニット3と、シャトルユニット4と、警告灯5と、制御部6とを備える。なお、後述するシャトルユニット4の測定部26と制御部6とにより異物判定装置が構成される。
シャトルベースユニット2は、シャトルユニット4を支持するとともに、前後方向(副走査方向)にシャトルユニット4を移動させる。シャトルベースユニット2は、架台部11と、副走査駆動モータ12とを備える。
架台部11は、シャトルユニット4を支持する。架台部11は、矩形枠状に形成されている。架台部11の左右の枠上には、前後方向に延びる副走査駆動ガイド13A,13Bがそれぞれ形成されている。副走査駆動ガイド13A,13Bは、前後方向(副走査方向)に移動するシャトルユニット4をガイドする。
副走査駆動モータ12は、シャトルユニット4を副走査駆動ガイド13A,13Bに沿って移動させる。
フラットベッドユニット3は、建材等からなる印刷媒体である基材15を保持する。フラットベッドユニット3は、シャトルベースユニット2の架台部11の内側に配置されている。フラットベッドユニット3は、載置台16と、複数の脚部17と、基材吸着ポンプ18と、載置台昇降駆動部19とを備える。
載置台16は、基材15が載置される台である。載置台16は、中空状の直方体形状に形成されている。載置台16の上面は、水平面になっている。載置台16の上面には、載置台16の内部空間と外部とを連通する多数の吸引穴(図示せず)が形成されている。載置台16は、基材吸着ポンプ18の駆動により吸引穴に発生する吸着力により、基材15を吸着保持する。
脚部17は、載置台16を支持する。脚部17は、伸縮可能に構成されている。これにより、載置台16が昇降可能になっている。
基材吸着ポンプ18は、載置台16の内部空間から排気する。これにより、基材吸着ポンプ18は、載置台16の吸引穴に吸着力を発生させ、基材15を載置台16の上面に吸着させる。
載置台昇降駆動部19は、載置台16を昇降させる。載置台昇降駆動部19は、油圧昇降機構等からなる。
シャトルユニット4は、基材15に画像を印刷する。シャトルユニット4は、筐体21と、ヘッドユニット22と、主走査駆動ガイド23A,23Bと、主走査駆動モータ24と、複数の異物除去ポンプ25と、測定部26とを備える。
筐体21は、ヘッドユニット22、主走査駆動ガイド23A,23B等の各部を保持する。筐体21は、フラットベッドユニット3を左右方向に跨ぐ門型に形成されている。筐体21は、その左右の脚部27A,27Bが、シャトルベースユニット2の架台部11に支持され、副走査駆動ガイド13A,13Bに沿って移動可能になっている。筐体21の脚部27A,27B間の水平部28は、ヘッドユニット22から基材15へインクを吐出するため、下側が開口されている。
ヘッドユニット22は、4つのインクジェットヘッド29を有する。4つのインクジェットヘッド29は、左右方向に並列して配置されている。インクジェットヘッド29は、その下面であるノズル面に開口する、前後方向に沿って配列された複数のノズルを有し、ノズルからインクを吐出する。4つのインクジェットヘッド29は、それぞれ異なる色(例えば、シアン、ブラック、マゼンタ、イエロー)のインクを吐出する。ヘッドユニット22は、筐体21内に配置され、左右方向(主走査方向)に移動可能になっている。
主走査駆動ガイド23A,23Bは、左右方向(主走査方向)に移動するヘッドユニット22をガイドする。主走査駆動ガイド23A,23Bは、筐体21内において、脚部27A,27B間に架け渡されている。
主走査駆動モータ24は、ヘッドユニット22を主走査駆動ガイド23A,23Bに沿って移動させる。
異物除去ポンプ25は、基材15上の異物を吸引することにより、異物を除去する。異物除去ポンプ25は、筐体21内において、ヘッドユニット22より前側に配置されている。複数(本実施の形態では4つ)の異物除去ポンプ25が、左右方向に沿って間隔を空けて配置されている。
測定部26は、基材15の上面の高さを測定するとともに、基材15上の異物を検知するためのものである。測定部26は、投光部31と、受光部32と、投光部昇降モータ33と、投光部回動モータ34と、受光部昇降モータ35と、受光部回動モータ36とを備える。
投光部31は、基材15へ向けて右側へ帯状の平行光を出射する。投光部31は、基材15より左側において、筐体21の前面上に配置されている。投光部31は、平行光の出射方向が左右方向に平行であり、平行光がなす平面が基材15の上面(水平面)に対して斜めになるように設置されている。投光部31は、左右方向に平行な回動軸まわりに回動することで、平行光がなす平面と基材15の上面(水平面)とがなす角度である光角度θを調整可能になっている。また、投光部31は、昇降可能に構成されている。投光部31の高さ位置は、出射する平行光の下端の高さ位置が載置台16の上面の高さ位置と一致するように設定される。
受光部32は、投光部31が出射した平行光を受光する。受光部32は、一次元CCDイメージセンサを有する。受光部32は、基材15より右側において、筐体21の前面上に配置されている。すなわち、受光部32は、基材15を挟んで投光部31に対向して配置されている。受光部32は、投光部31と同様に、左右方向に平行な回動軸まわりに回動可能であるとともに、昇降可能に構成されている。受光部32は、投光部31と光軸が合うように、左右方向に平行な回動軸まわりの角度および高さ位置が設定される。
投光部昇降モータ33は、投光部31を昇降させる。投光部回動モータ34は、投光部31を左右方向に平行な回動軸まわりに回動させる。受光部昇降モータ35は、受光部32を昇降させる。受光部回動モータ36は、受光部32を左右方向に平行な回動軸まわりに回動させる。
警告灯5は、基材15上に大きな異物が検知された場合等において、ユーザへの警告のために発光する。
制御部6は、インクジェット印刷装置1の各部の動作を制御する。制御部6は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。
制御部6は、ヘッドユニット22を主走査方向に移動させつつインクジェットヘッド29を駆動させて1パス分の印刷を行い、その後、シャトルユニット4を所定ピッチの1ピッチ分だけ前側へ移動させ、次の1パス分の印刷を行う。制御部6は、これを繰り返すことにより、基材15に画像を印刷する。シャトルユニット4の移動中において、制御部6は、受光部32における受光パターンに基づき、基材15の上面の高さを判定するとともに、基材15上の異物の有無を判定する。制御部6は、請求項の判定部に相当する。
次に、受光部32における受光パターンについて説明する。
まず、基材15上に異物がなく、基材15の載置台16からの浮きもない場合について説明する。この場合、図4〜図6に示すように、平行光Lは、基材15の上面から下側が基材15で遮光され、基材15の上面より上側が受光部32で受光される。すなわち、受光パターンは、下から、遮光→受光となる。なお、図6は、基材15の上側における、平行光Lがなす平面に直交する方向から見た図である。
ここで、基材15による遮光幅をWsとすると、載置台16の上面からの基材15の上面の高さHtが、以下の式(1)により算出される。
Ht=Ws×sinθ …(1)
次に、基材15上に異物があり、基材15の載置台16からの浮きはない場合について説明する。この場合、図7〜図9に示すように、基材15の上面より上側において、異物41が平行光Lの一部を遮光する。このため、受光パターンは、下から、遮光→受光→遮光→受光となる。
ここで、異物41は、例えば、基材15の表面が毛羽立って生じたケバ状のものである。異物41による遮光幅Wgにより、異物41のサイズが予測可能である。
基材15上に異物41が複数ある場合、図10、図11に示すように、異物41による遮光が複数箇所で発生する。このため、基材15上に異物41が複数ある場合の受光パターンは、下から、遮光→受光→遮光→受光→遮光→受光→…となる。
次に、基材15の載置台16からの浮きがある場合について説明する。基材15の浮きは、例えば、基材15の反り等の変形により生じる。基材15の浮きがある場合、図12、図13に示すように、平行光Lのうち載置台16と基材15との間の隙間を通過した光が受光部32で受光される。図12、図13のように、基材15の浮きがあり、基材15上に異物がない場合では、受光パターンは、下から、受光→遮光→受光となる。
基材15上に異物がある場合は、基材15の上面より上側においては、前述した図7〜図11の例と同様の受光パターンとなる。すなわち、基材15の浮きがあり、基材15上に異物41がある場合の受光パターンは、下から、受光→遮光→受光→遮光→…となる。
次に、光角度θの設定について説明する。
図14に示すように、投光部31が出射する平行光Lの幅をバンド幅Wbとする。平行光Lの移動方向である前後方向における平行光Lの存在範囲の幅を検知幅Wkとする。上下方向における平行光Lの存在範囲の幅を検知高さHkとする。検知幅Wk、検知高さHkは、それぞれ下記の式(2)、式(3)で表されるものである。
Wk=Wb×cosθ …(2)
Hk=Wb×sinθ …(3)
また、基材15の上面から平行光Lの上端までの高さを異物検知ギャップGとする。異物検知ギャップGの範囲内で異物が検知される。基材15の厚さをtとすると、異物検知ギャップGは、下記の式(4)で表されるものである。
G=Hk−t …(4)
ここで、測定部26による基材15上の異物の検知は、シャトルユニット4の移動中に行われる。シャトルユニット4の平均移動速度をVとすると、移動する平行光Lにより個々の異物を検知し得る時間である検知時間Tkは、下記の式(5)で表される。
Tk=Wk/V …(5)
シャトルユニット4の移動中において、受光部32による受光量のサンプリングは、所定のサンプリング周期Tsで行われる。したがって、検知時間Tkにおけるサンプリング回数である検知回数Nは、下記の式(6)で表される。
N=ROUNDDOWN(Tk/Ts) …(6)
ここで、ROUNDDOWN(X)は、Xの小数点以下を切り捨てる関数である。
光角度θの値に応じた、上述した検知幅Wk、検知時間Tk、検知回数N、検知高さHk、および異物検知ギャップGの値の一例を図15に示す。また、図15の例における光角度θと検知回数Nとの関係、および光角度θと異物検知ギャップGとの関係を示すグラフを図16に示す。
ここで、図15の例では、バンド幅Wb=28mm、シャトルユニット4の平均移動速度V=150mm/s、サンプリング周期Ts=0.03sである。また、基材厚さt=10mmであり、基材の凹凸変動を±3mmと想定している。このため、最大基材厚さtmax=13mmであり、異物検知ギャップGは、検知高さHkから最大基材厚さtmaxを差し引いた値となっている。
この例では、図15、図16に示すように、光角度θが25°以下では異物検知ギャップGが負の値であり、異物検知ギャップGが確保できない。また、光角度θが85°以上では、検知回数Nがゼロであり、検知タイミングがない。したがって、光角度θは、図15、図16においてドットハッチングで示した30°〜80°の範囲内に設定する必要がある。
ただし、異物の検知もれを防止するため、検知回数Nを3回以上確保することが好ましい。また、異物検知ギャップGを5mm以上確保することが好ましい。したがって、光角度θは、図15、図16において斜線ハッチングで示した40°〜60°の範囲内で設定することが好ましい。
このように、光角度θは、異物を検知するために必要な検知回数Nおよび異物検知ギャップGを確保できるように設定される。
ここで、検知回数Nは、光角度θが小さいほど、多くなる。異物検知ギャップGは、基材厚さtが同じであれば、光角度θが小さいほど、大きくなる。また、異物検知ギャップGは、光角度θが同じであれば、基材厚さtが小さいほど、大きくなる。したがって、基材15が比較的薄い種類のものであれば、光角度θを小さめに設定することで、必要な検知回数Nおよび異物検知ギャップGを確保することができる。一方、基材15が比較的厚い種類のものであれば、必要な異物検知ギャップGを確保するために、光角度θを大きめに設定する必要がある。
また、例えば、基材15が表面にケバ状の異物が発生しやすい種類のものであれば、検知回数Nを多くするために、光角度θを小さめに設定するようにしてもよい。
このように、基材15の種類に応じて光角度θを設定することで、異物検知の精度を向上できる。
次に、インクジェット印刷装置1の動作について説明する。
図17は、インクジェット印刷装置1の動作を説明するためのフローチャートである。図17のフローチャートの処理は、外部のパーソナルコンピュータからインクジェット印刷装置1に印刷ジョブが入力されることにより開始となる。なお、図17のフローチャートの処理の開始に先立って、基材15は載置台16上に載置され、基材吸着ポンプ18の駆動により載置台16上に吸着保持されている。
図17のステップS1において、制御部6は、ヘッドギャップの調整を行う。具体的には、制御部6は、基材15の種類に応じた厚さに基づき、所定のヘッドギャップとなるように、載置台昇降駆動部19を制御して載置台16の高さを調整する。ここで、制御部6は、印刷ジョブに含まれる設定情報に基づき、基材15の種類を判断する。
次いで、ステップS2において、制御部6は、測定部26の調整を行う。具体的には、制御部6は、投光部回動モータ34を制御して、光角度θが基材15の種類に応じた角度となるよう投光部31の角度を調整する。また、制御部6は、投光部昇降モータ33を制御して、平行光Lの下端の高さ位置が載置台16の上面の高さ位置と一致するよう投光部31の高さ位置を調整する。また、制御部6は、投光部31と受光部32とで光軸が合うように、受光部昇降モータ35および受光部回動モータ36を制御して受光部32の角度および高さ位置を調整する。
次いで、ステップS3において、制御部6は、副走査駆動モータ12を制御してシャトルユニット4を前方向に1ピッチ分だけ移動させる。このシャトルユニット4の移動中において、制御部6は、サンプリング周期Tsごとの各サンプリングタイミングにおける受光部32の受光パターンを取得する。
次いで、ステップS4において、制御部6は、受光パターンに基づき、基材15の載置台16からの浮きがあるか否かを判断する。ここで、制御部6は、各サンプリングタイミングの受光パターンのうちの少なくとも1つが、前述した基材15の浮きがある場合の受光パターンに該当する場合に、基材15の浮きがあると判断する。
基材15の浮きはないと判断した場合(ステップS4:NO)、ステップS5において、制御部6は、今回のシャトルユニット4の移動時における基材15上の平行光Lによる走査範囲内に異物があるか否かを判断する。ここで、制御部6は、各サンプリングタイミングの受光パターンのうちの少なくとも1つが、前述した基材15上に異物がある場合の受光パターンに該当する場合に、基材15上の今回の走査範囲内に異物があると判断する。
基材15上の今回の走査範囲内に異物があると判断した場合(ステップS5:YES)、ステップS6において、制御部6は、基材15上の異物を無視するように設定されているか否かを判断する。
ここで、基材15上の異物を無視するか否かは、ユーザがパーソナルコンピュータのプリンタドライバにおいて設定できる。例えば、基材15が、無視できる程度のケバ状の異物が発生しやすい種類のものである場合に、ユーザが、基材15上の異物を無視するように設定する。
基材15上の異物を無視するように設定されていると判断した場合(ステップS6:YES)、制御部6は、ステップS7へ進む。
ステップS5において、基材15上の今回の走査範囲内に異物はないと判断した場合(ステップS5:NO)、制御部6は、ステップS6を省略してステップS7へ進む。
ステップS7では、制御部6は、前後方向(副走査方向)において、ヘッドユニット22が印刷範囲内に到達済みであるか否かを判断する。ここで、制御部6は、前後方向におけるヘッドユニット22の位置が、基材15に対して最初の1パスの印刷を行う際の位置から前側(下流側)にある場合、ヘッドユニット22が印刷範囲内に到達済みであると判断する。
ヘッドユニット22が印刷範囲内に未到達であると判断した場合(ステップS7:NO)、制御部6は、ステップS3へ戻る。
ヘッドユニット22が印刷範囲内に到達済みであると判断した場合(ステップS7:YES)、ステップS8において、制御部6は、ヘッドギャップの調整が必要か否かを判断する。
ヘッドギャップの調整が必要になるのは、基材15の上面の凹凸により、ヘッドギャップが変動していると判断される場合である。具体的には、制御部6は、今回ヘッドユニット22が走査して印刷する基材15上の領域を平行光Lが走査したときの各サンプリングタイミングの受光パターンに基づき、各サンプリングタイミングに対応する基材15の上面の高さHtを算出する。次いで、制御部6は、算出した各サンプリングタイミングに対応する基材15の上面の高さHtのうちの最大値を、現在の載置台16の上面とインクジェットヘッド29のノズル面との間の距離から差し引いた値を、ヘッドギャップとして算出する。そして、制御部6は、算出したヘッドギャップが所定範囲外である場合、ヘッドギャップの調整が必要と判断する。
ヘッドギャップの調整が必要と判断した場合(ステップS8:YES)、ステップS9において、制御部6は、ヘッドギャップの調整を行う。具体的には、制御部6は、ヘッドギャップが所定範囲内となるよう載置台昇降駆動部19を制御して載置台16の高さを調整する。これに伴い、制御部6は、投光部昇降モータ33を制御して、平行光Lの下端の高さ位置が載置台16の上面の高さ位置と一致するよう投光部31の高さ位置を調整する。また、制御部6は、投光部31と受光部32とで光軸が合うように、受光部昇降モータ35を制御して受光部32の高さ位置を調整する。この後、制御部6は、ステップS10へ進む。
ステップS8において、ヘッドギャップの調整は不要と判断した場合(ステップS8:NO)、制御部6は、ステップS9を省略してステップS10へ進む。
ステップS10では、制御部6は、主走査駆動モータ24によりヘッドユニット22を主走査方向に移動させつつ、インクジェットヘッド29を駆動させて1パス分の印刷を行う。
次いで、ステップS11において、制御部6は、印刷ジョブに基づく印刷が終了したか否かを判断する。印刷が終了していないと判断した場合(ステップS11:NO)、制御部6は、ステップS3へ戻る。印刷が終了したと判断した場合(ステップS11:YES)、制御部6は、一連の動作を終了する。
ステップS4において、基材15の浮きがあると判断した場合(ステップS4:YES)、ステップS12において、制御部6は、ユーザへの警告を行う。具体的には、制御部6は、警告灯5を点灯させる。また、制御部6は、印刷ジョブの送信元のパーソナルコンピュータに、基材15の浮きにより印刷動作を停止する旨を通知し、そのメッセージをパーソナルコンピュータの画面に表示させる。これにより、制御部6は、印刷動作を停止して、一連の動作を終了する。基材15の浮きがある場合は、載置台16への基材15の吸着力が弱まって基材15の位置ずれが生じるおそれがあるため、印刷動作が停止される。
ステップS6において、基材15上の異物を無視する設定ではないと判断した場合(ステップS6:NO)、ステップS13において、制御部6は、異物を除去するか否かを判断する。ここで、制御部6は、受光パターンにおける異物による遮光幅Wgが閾値未満である場合、異物のサイズが所定サイズ未満であるとして、異物を除去すると判断する。一方、受光パターンにおける異物による遮光幅Wgが閾値以上である場合は、制御部6は、異物が所定サイズ以上の大きなものであるとして、ユーザに見せるために異物の除去は行わない。
異物を除去すると判断した場合(ステップS13:YES)、ステップS14において、制御部6は、異物除去ポンプ25を駆動させて基材15上の異物を除去する。この後、制御部6は、ステップS7へ進む。
異物を除去しないと判断した場合(ステップS13:NO)、制御部6は、ステップS12へ進む。ステップS12において、制御部6は、警告灯5を点灯させる。また、制御部6は、印刷ジョブの送信元のパーソナルコンピュータに、基材15上に大きな異物が検知されたことにより印刷動作を停止する旨を通知し、そのメッセージをパーソナルコンピュータの画面に表示させる。これにより、制御部6は、印刷動作を停止して、一連の動作を終了する。
上述した印刷動作を行った際、制御部6は、各サンプリングタイミングの受光パターンに基づき、異物の数を判定し、印刷した基材ごとに異物の数を記憶しておく。この異物の数のデータは、例えば、同種類の複数の基材で検知された異物の数を比較することで、研磨等の、印刷の前の工程における異常等の発見に利用できる。
以上説明したように、インクジェット印刷装置1では、測定部26の投光部31が出射する平行光Lがなす平面が基材15の上面(水平面)に対して斜めになっている。これにより、受光部32における受光パターンには、基材15による遮光部分と基材15上の異物による遮光部分とが分離されて現れるので、基材15の上面の凹凸と基材15上の異物とを判別できる。これにより、基材15の上面の凹凸に対してはヘッドギャップの調整、基材15上の異物に対しては無視や異物除去等の対処ができる。
また、インクジェット印刷装置1では、制御部6は、受光部32における受光パターンに基づき、基材15の浮きの有無、基材15上の異物のサイズ、および基材15上の異物の数を判定する。これにより、基材15の浮きがある場合や、基材15上に大きな異物がある場合に、印刷動作を停止するとともにユーザに報知する対処が可能となる。また、基材15上の異物の数を、印刷の前の工程における異常の発見等に利用できる。このように、基材15の浮きの有無、基材15上の異物のサイズ、および基材15上の異物の数を判定することで、利便性を向上できる。
また、インクジェット印刷装置1では、基材15の種類に応じて光角度θを設定することで、異物を検知するために必要な検知回数Nおよび異物検知ギャップGを確保できる。これにより、異物検知の精度を向上できる。
なお、上述した実施の形態では、基材15の浮きの有無、基材15上の異物のサイズ、および基材15上の異物の数を判定したが、これらの少なくともいずれかを省略してもよい。
また、上述した実施の形態では、異物除去ポンプ25により基材15上の異物を吸引して除去したが、異物を除去する方法はこれに限らない。例えば、ブロワにより異物を吹き飛ばして除去するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、基材15の上面の凹凸によるヘッドギャップの変動に対してヘッドギャップの調整を行ったが、基材15がインクジェットヘッド29に接触する場合以外では、インクジェットヘッド29からのインク吐出速度の制御により、ヘッドギャップの変動による着弾ずれを抑えるようにしてもよい。ヘッドギャップの調整とインク吐出速度の制御とを組み合わせてもよい。
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
1 インクジェット印刷装置
2 シャトルベースユニット
3 フラットベッドユニット
4 シャトルユニット
5 警告灯
6 制御部
11 架台部
12 副走査駆動モータ
13A,13B 副走査駆動ガイド
15 基材
16 載置台
19 載置台昇降駆動部
22 ヘッドユニット
23A,23B 主走査駆動ガイド
24 主走査駆動モータ
25 異物除去ポンプ
26 測定部
29 インクジェットヘッド
31 投光部
32 受光部
33 投光部昇降モータ
34 投光部回動モータ
35 受光部昇降モータ
36 受光部回動モータ
L 平行光

Claims (4)

  1. 帯状の光を出射する投光部と、積載台に積載された基材を挟んで前記投光部に対向して配置され前記投光部が出射した光を受光する受光部とを有し、前記帯状の光がなす平面が基材の上面に対して斜めになっている測定部と、
    前記受光部における受光パターンに基づき、基材の上面の高さを判定するとともに基材上の異物の有無、および基材の前記積載台からの浮きの有無を判定する判定部と
    を備えることを特徴とする異物判定装置。
  2. 帯状の光を出射する投光部と、積載台の上面に積載された基材を挟んで前記投光部に対向して配置され前記投光部が出射した光を受光する受光部とを有し、前記帯状の光がなす平面が基材の上面に対して斜めになっているとともに、前記帯状の光の下端の高さ位置が前記積載台の上面の高さ位置と一致している測定部と、
    前記受光部における受光パターンに基づき、基材の上面の高さを判定するとともに基材上の異物の有無、および基材の前記積載台からの浮きの有無を判定する判定部と
    を備えることを特徴とする異物判定装置。
  3. 前記判定部は、前記受光部における受光パターンに基づき、基材上の異物のサイズ、および基材上の異物の数の少なくともいずれかをさらに判定することを特徴とする請求項1または2に記載の異物判定装置。
  4. 前記判定部は、前記帯状の光がなす平面と基材の上面とがなす角度を、基材の種類に応じて設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の異物判定装置。
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