JP5005880B2 - 糖質及び糖組成物とこれらを配合した食品 - Google Patents

糖質及び糖組成物とこれらを配合した食品

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本発明は、糖質や糖組成物に関わる技術に関する。より詳しくは、食品の特定の物性改良等に優れた効果を発揮する糖質と該糖質と天然澱粉を少なくとも含む糖組成物、並びに、前記糖質あるいは糖組成物を配合した食品に関する。
食品の物性改良に役立つ糖質が知られている。一般に、澱粉を化学的、あるいは酵素的方法で低分子化したデキストリン(dextrin)は、粘度の調整、味の調整、粉末化基材などに利用されている。
例えば、特許文献1には、澱粉にα−アミラーゼを作用させて主として分岐デキストリンと直鎖オリゴ糖類とからなる糖化液を生成し、この糖化液を分岐デキストリンと直鎖オリゴ糖類とに分別し、さらには澱粉の分解率(デキストロース当量:dextrose equivalent、以下、DE)を10〜35の範囲とする製造方法が開示されている。前記分別の方法として、ゲル型濾過剤との接触が挙げられている。
なお、「DE」は、澱粉の加水分解の程度の指標であり、直接還元糖量(グルコースとして算出)を澱粉分解物の全固形物量で除した値に100を乗じることにより得られる値である。澱粉糖の多くの性質は、このDE値に相関しており、例えば、DE値が大きいと甘味度、吸湿性などが大となり、DE値が小さいと粘度などが大となる。
特許文献2には、澱粉液化液に枝付け酵素を作用させて得た液状物をクロマトグラフィーで分画することによって分岐デキストリン液状物を得るという内容の製造方法が開示されている。この発明は、分岐度のより高いデキストリンが、白濁や老化の防止に役立つという着想に基づいている。
また、低いDEの澱粉加水分解物や澱粉転化生成物が知られており、一般には、澱粉を酸や酵素(α−アミラーゼなど)で加水分解することによって得られる。食品分野においては、充填剤、キャリアー、増粘剤、造膜剤、カプセル化剤などに使用されている。例えば、特許文献3には、DE8よりも小さい高分子量マルトデキストリンの製造方法が開示されている。この製造方法で得られる生成物は、無刺激な味覚と低甘味に特徴があり、安定性を有し、色が薄く、透明度が高く、食品に使用した際の風味への影響が最小である旨が記載されている。
また、澱粉質を主体とする加工食品の多くは、経時的に澱粉の老化現象が発生し、特に、冷蔵又は冷凍による保存が行われる場合には、澱粉の老化が進行し、食感や風味などの品質の低下を招くことが知られている。この澱粉の老化を防止する技術として、ハイドロキシプロピル化澱粉などに代表される加工澱粉を用いる方法(特許文献4参照)やグリセリン脂肪酸エステルなどに代表される各種乳化剤を使用する方法などが知られている。
そして、デキストリンを用いた食品のクリスピー感向上に係わる技術については、高分子デキストリンを主成分とする澱粉加水分解物を用いる発明が特許文献5に開示されており、また、特許文献6には、DEが20以下の還元澱粉糖化物を用いる技術が開示されている。
ツヤ出しに係わる技術については、高分子デキストリンを主成分とする澱粉加水分解物を用いて食品の被覆艶出しを行なう発明が特許文献7に開示されており、また、特許文献8には、全卵又は卵黄とDE1〜8の澱粉分解物と所定量配合したパン・菓子類のツヤ出し組成物が開示されている。
風味増強に係わる技術については、例えば、糖組成物とゼラチンとリン酸塩を組み合わせて用いる技術が特許文献9に開示されている。
粉末品質の向上に係わる技術については、グルコース重合度が5又は3以下のオリゴ糖を所定量含む澱粉加水分解物を用いる発明が特許文献10に開示されており、また、特許文献11には、高分岐環状デキストリンで粉末調味料の吸湿や固結による品質劣化を防ぐ発明が開示されている。
特開昭61−205494号公報(請求項1等参照)。 特開2003−144187号公報(請求項1、段落0011等参照)。 特開平6−209784号公報(請求項1、段落0018等参照)。 特開平6−62813号公報。 特開昭57−170159号公報。 特開2001−128635号公報。 特開昭57−144948号公報。 特開平4−108332号公報。 特開平1−273556号公報。 特開昭58−111678号公報。 特開2003−47430号公報。
食品の物性改良を目的とする添加物の多くは、所定の物性改良効果を有する反面、添加対象の食品に特有の風味に対して、異味を付加してしまったり、前記風味を構成する香り立ちを損ねてしまったりなどの問題を抱えている。また、近年は、天然志向の高まりを背景として、物性改良目的の添加物についても、天然素材を用いることが求められている。
そこで、本発明は、食品の風味や品質を損ねることなく、目的の物性改良を確実に達成できる特定構造の糖質を明らかにし、該糖質、該糖質と天然澱粉を含む糖組成物、並びにこれらを配合した食品を提供することを主たる目的とする。
本願発明者らは、デキストリンに物性改良機能があることに着目したが、デキストリン自体、老化や水溶液での濁りの発生などの品質劣化が起こるという欠点があることがわかり、従来のデキストリンでは、上記目的を充分に達成できないことを認識した。本願発明者らは、前記品質劣化が、高分子含有量、グルコース重合度、高分子中の直鎖含有量に関係するとの仮説を立てて、長年、鋭意研究を重ねた結果、全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が30%以下で、かつ全糖質中のグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が10%〜100%であり、グルコース重合度40未満の糖質を除く糖質中の主鎖並びに分岐鎖における40糖以上の直鎖糖部分の割合が0.1〜1.0%である糖質が、顕著な食品物性改良作用を有することを見出した。本発明に係る当該糖質は、デキストリン自体の品質劣化が抑制される構造を有している。高分子含有量、グルコース重合度、高分子中の直鎖含有量のどれか一つでも上記条件を満たさないと、デキストリン自体が劣化し、本発明の目的を達成できない。
具体的には、糖質中のグルコース重合度600以上の割合が30%より多く含まれる糖質を添加した食品では、例えば、食感が硬くなり、また香り立ちが弱くなる。全糖質中のグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が10%に満たない糖質を添加した食品では、例えば、加工作業性が劣ると同時に食品にべたつきが発生し、さらに食品中の香りや風味が弱くなる。また、グルコース重合度40未満の糖質を除く糖質中の主鎖並びに分岐鎖における40糖以上の直鎖糖部分の割合が0.1%に満たない糖質を添加した食品では、例えば、食品が柔らかくなって加工作業が劣ったり、食品に含まれる香りや風味が弱くなったりし、同割合が1.0%を超える糖質を配合した食品では、保存中に食感が硬くなり、香り立ちや風味も弱くなる。
従来から、糖質であるデキストリン組成物が食品物性に影響を与えること自体は知られており、さらに、このデキストリン組成物は、その分岐度の高低やDE値の大小によって食品物性に対する影響度合が異なることも知られていた。
しかし、上記したような、糖質中の主鎖並びに分岐鎖における40糖以上の直鎖糖の割合とグルコース重合度の割合の両方によって特定される糖質が、食品の風味や品質を損ねることがなく、顕著な食品物性改良作用を発揮するという事実、具体的には、ソフト感保持、香り又は風味の増強又は保持、クリスピー感付与又は増強、ツヤ出しのいずれか又はこれらの組み合わせからなる物性改良効果を発揮するという事実を、技術的な研究の成果として全く新規に見出した。そして、前記糖質と天然澱粉を少なくとも含む糖組成物は加工澱粉代替物として有用であること、前記糖質や糖組成物を添加した食品が風味、香り立ち、ツヤ、食感などに優れること等を突き止めた。これらは、いずれも新規で、当業者が予測できない新規な技術的思想の創作である。
なお、本発明において、「糖質」とは、澱粉原料に液化、糖化、精製等の処理を施す方法などによって得られる調整糖質を意味する。即ち、特定の食品物性改良効果が顕著に発揮されるように意図的に調整された、特定構造を有するデキストリン組成物である。
「直鎖糖」とは、α-1,4グルコシド結合からなる構造の糖鎖を意味し、「40糖以上の直鎖糖」とは、グルコース重合度40以上の前記糖鎖を意味する。例えば、糖質のイソアミラーゼ分解物の高性能陰イオン交換クロマトグラフィーにおける重合度40の溶出開始時間から溶出終了時間までのパルス電流検出器出力値の総和を重合度2以上の溶出開始時間から溶出終了時間までの検出器出力値の総和で除して、40糖以上の直鎖糖の相対的な割合を求めることができる。なお、パルス電流検出は、強アルカリ溶液中で糖分子中の水酸基が金電極上で酸化されることによって生じる反応を電気的に検出するという原理に基づいている。
「グルコース重合度」とは、重合しているグルコース分子の数を意味し、例えば、ゲル濾過高速液体クロマトグラフィーによって測定できる。
「天然澱粉」とは、植物の種子、根、茎、塊茎、塊根などに含まれるデンプン質、例えば、小麦、そば、米、とうもろこし、緑豆、馬鈴薯、甘藷、タピオカ、サゴなどを由来とする澱粉を広く包含し、狭く解釈されない。
「ソフト感保持」とは、澱粉の老化を防止することによって、食品の硬化の程度を低減し、柔らかな食感を経時的に維持することである。
「香り又は風味の増強」とは、所定の配合物の香りや味の立ち上がりを強くさせたり、当該配合物の含有量を増やしたように感じさせたりすることである。「香り又は風味の保持」とは、所定の配合物の香りや味を経時的に維持することである。
「クリスピー感の付与又は増強」とは、サクサクとした食感を対象の食品に与えたり、当該食感を強めたりすることである。クリスピー感は、主に、菓子、油揚げ食品、焼成食品などにおいて重要な品質となる。
「ツヤ出し」とは、食品に塗布や配合等されたときに、濁りがなく、良好な光沢感が得られることである。
本発明に係る糖質は、食感改良効果に非常に優れている。特に、餅食品やパンなどの澱粉系食品に使用した場合は、澱粉の老化防止に起因するソフト感保持効果が顕著である。また、同糖質を、卵を使用した食品などに使用した場合は、香り又は風味の増強効果に優れ、天ぷらその他の揚げ物等に使用した場合には、クリスピー感を増強させ、例えば、醤油ダレを含むタレ物などに使用した場合には、ツヤ出し効果も顕著である。さらには、同糖質を含む粉末状物は、低吸湿性であり、水に溶解したときの芳香性に優れ、香り又は風味の保持に顕著な効果を有する。
本発明に係る糖組成物は、特に、加工澱粉代替物として有用であって、食感改良やツヤ出しなどの効果を顕著に発揮する。
まず、本発明に係る糖質の原料として用いられる澱粉は、特に限定されないが、例えば、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、米澱粉、サゴ澱粉、小麦澱粉、甘藷澱粉などを用いることができ、あるいは、これらを適宜組み合わせて用いることもできる。
本発明に係る糖質は、前記澱粉の懸濁液を糊化させた後、酸及び/又は酵素により分解し、これによって得られた糖化液を活性炭やイオン交換樹脂などによる精製、クロマトグラフィーや膜などによる分離などの手段を組み合わせて、分離・精製することによって調製することができる。
前記分解工程で使用する酸は、蓚酸、塩酸、硫酸等を用いることができ、同工程で使用する酵素は、アミラーゼ、枝つくり酵素等であれば用いることができる。この分解工程で得られた糖化液を、精製した後にスプレードライヤーによる乾燥粉末化、又は、ドラムドライヤー、凍結乾燥機による乾燥と粉砕機による粉砕などにより粉末化することができる。なお、調製した糖液をニッケル触媒存在下での水素添加等により還元化し、糖アルコールにすることも可能である。
上記工程によって得ることが可能な本発明に係る糖質は、全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が30%以下で、かつ全糖質中のグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が10%〜100%であり、グルコース重合度40未満の糖質を除く糖質中の主鎖並びに分岐鎖における40糖以上の直鎖糖部分の割合が0.1〜1.0%を示すものである。この糖質は、食品物性改良に顕著な機能を有する。
ここで、図1は、本発明に係る糖質に係わるグルコース重合度の割合の概念を説明するための図、図2は、同糖質の構造の概念図である。
まず、図1に示すように、本発明に係る糖質は、グルコース重合度600以上の糖質(図1中において点線斜線で示す領域Pに属する糖質)が30%以下であり、かつグルコース重合度が200〜600の範囲に入る糖質(図1中、実線斜線で示された領域Qに属する糖質)の割合が10〜100%を示すことを第一の特徴を有している。
また、本発明に係る糖質は、図2に示すように、分岐デキストリンであって、主鎖Mと該主鎖Mからα-1,6グルコシド結合(図1中の矢印部分)を介して枝分かれする分岐鎖Bにおいて、分岐度の高低(多少)とは無関係に、40糖以上(重合度40以上)の直鎖糖の割合が非常に少ない(0.1〜1.0%)という第二の特徴を有している。
<重合度の割合の測定方法について>
糖質のグルコース重合度分布は、Shodex OHpak SB-804(昭和電工製)とShodex OHpak SB-802.5(昭和電工製)とを連結したカラムを用いて分析することができる。溶出溶媒として水を用い、検出器に示差屈折計を用いる。流速0.8ml/分、カラム温度40℃にて50mg/mlの調製糖質溶液10ulをカラムに供し、グルコース重合度を測定する。なお、グルコース重合度は、グルコース重合度が既知のプルランを用いて更正検量線を作成し求めることができる。
<直鎖糖の相対的割合の測定方法について>
上記製法によって得られた糖質0.5gを水15mlに溶解し、これにエタノール15mlを加えた。4℃で1時間放置後、生じた沈殿物を遠心分離(10000rpm、10分)により回収した。ゲル濾過クロマトグラフィーにより、重合度40未満の糖質を含まないことを確認した後、回収した沈殿物を乾燥させ、糖質粉末を得た。この糖質粉末10mgを1mlの蒸留水に溶解させ、1M酢酸緩衝液(pH3.5)0.1mlとイソアミラーゼ(林原生物化学研究所)10ul(50U)を加え、40℃で24時間反応させる。反応後に、沸騰浴で10分間過熱しイソアミラーゼを失活させ検液とする。この検液を、Dionex社の糖類分析システム(DX-500)にて、カラム:CarboPacPA1,流速:1ml/分、溶離液:水酸化ナトリウム濃度150mM,酢酸ナトリウム濃度0分-125mM、15分−225mM、80分−350mM、100分−500mM、120分−500mM(直線勾配変化)、検出器:パルス電流検出器、以上の条件設定で分析することができる。得られたクロマトグラムの各ピークの重合度を重合度既知の糖質より決定した。
重合度40の溶出開始時間から溶出終了時間(120分)までのパルス電流検出器出力値の総和を重合度2以上の溶出開始時間から溶出終了時間(120分)までのパルス電流検出器出力値の総和で除すことにより、40糖以上の直鎖糖の相対的な割合を求めた。
<糖質の作製>
本発明に係る「糖質」の実施例(実施例1〜3)とその比較例(比較例1〜5)を、以下の方法で作製した。
(実施例1)
10重量%炭酸カルシウムでpH5.8に調整した30重量%コーンスターチスラリーに、対固形分0.2%のα−アミラーゼ(ターマミル:ノボザイズム社製)を加え、ジェットクッカー(温度110℃)で液化した。この液化液に、α−アミラーゼを対固形分0.1%添加し、経時的にDEを測定して、DEが25になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止させた。この糖質の溶液を、活性炭・イオン精製処理・濃縮した後に、濃縮液を鎖長分布および分子量分布が特定範囲に属する糖質がとれる分離条件に調整したクロマト分離装置に供し、グルコース重合度40未満の糖質を除く糖質中の主鎖並びに分岐鎖における40糖以上の直鎖糖の割合が0.8%、全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が28%であり、かつグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が60%である調整糖質を得た。回収した調整糖質を精製・濃縮し、スプレードライヤーで粉末化して、「実施例1」の糖質を得た。
(実施例2)
クロマト分離条件の設定以外は前記実施例1と同様の方法で、グルコース重合度40未満の糖質を除く糖質中の主鎖並びに分岐鎖における40糖以上の直鎖糖の割合が0.4%、全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が10%であり、かつグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が30%である調整糖質を得た。回収した調整糖質を精製・濃縮し、スプレードライヤーで粉末化して、「実施例2」の糖質を得た。
(実施例3)
クロマト分離条件の設定以外は前記実施例1と同様で、グルコース重合度40未満の糖質を除く糖質中の主鎖並びに分岐鎖における40糖以上の直鎖糖の割合が0.2%、全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が3%であり、かつグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が10%である調整糖質を得た。回収した調整糖質を精製・濃縮し、スプレードライヤーで粉末化して、「実施例3」の糖質を得た。
(比較例1)
DEが10になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止させたこととクロマト分離条件の設定以外は実施例1と同様の方法で行い、グルコース重合度40未満の糖質を除く糖質中の主鎖並びに分岐鎖における40糖以上の直鎖糖の割合が1.5%、全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が10%であり、かつグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が60%である調整糖質を得た。回収した調整糖質を精製・濃縮し、スプレードライヤーで粉末化して、「比較例1」の糖質を得た。
(比較例2)
比較例1と同様の方法で、グルコース重合度40未満の糖質を除く糖質中の主鎖並びに分岐鎖における40糖以上の直鎖糖の割合が1.1%、全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が5%であり、かつグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が22%である調整糖質を得た。回収した調整糖質を精製・濃縮し、スプレードライヤーで粉末化して、「比較例2」の糖質を得た。
(比較例3)
クロマト分離条件の設定以外は実施例1と同様の方法で、グルコース重合度40未満の糖質を除く糖質中の主鎖並びに分岐鎖中の40糖以上の直鎖糖の割合が0.4%、全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が40%であり、かつグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が30%である調整糖質を得た。回収した調整糖質を精製・濃縮し、スプレードライヤーで粉末化して、「比較例3」の糖質を得た。
(比較例4)
DEが30になった時点で、塩酸でpH4に調整し、煮沸により反応を停止させた以外は、実施例1と同様の方法で、グルコース重合度40未満の糖質を除く糖質中の主鎖並びに分岐鎖における40糖以上の直鎖糖の割合が0.4%、全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が3%であり、かつグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が21%である調整糖質を得た。回収した調整糖質を精製・濃縮し、スプレードライヤーで粉末化して、「比較例4」の糖質を得た。
(比較例5)
実施例1で用いた酵素(α−アミラーゼ)の替わりに、塩酸でpH2に調整し、130℃の温度条件でDE20まで分解を行い、水酸化ナトリウムで中和後、この糖質の溶液を活性炭・イオン精製処理、濃縮、噴霧乾燥を行い、グルコース重合度40未満の糖質を除く糖質中の主鎖並びに分岐鎖中の40糖以上の直鎖糖の割合が0%、全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が0%で、かつグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が2%である調整糖質を得た。回収した調整糖質を精製・濃縮し、スプレードライヤーで粉末化して、「比較例5」の糖質を得た。
(比較例6)
対固形分0.1%のα・アミラーゼを添加したワキシーコーンスターチスラリーを過熱し、DE8になるまで酵素分解を行った。酵素反応の停止と精製を行った後に糖質溶液を分離装置に供し、グルコース重合度40未満の糖質を除く糖質中の主鎖並びに分岐鎖における40糖以上の直鎖糖の割合が0%、全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が70%であり、かつグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が8%である調整糖質を得た。回収した調整糖質を精製・濃縮しスプレードライヤーで粉末化して、「比較例6」の糖質を得た。
(比較例7)
対固形分0.1%のα・アミラーゼを添加したワキシーコーンスターチスラリーを加熱し、DE3になるまで酵素分解を行った。酵素反応の停止と精製を行った後に糖質溶液を分離装置に供し、グルコース重合度40未満の糖質を除く糖質中の主鎖並びに分岐鎖における40糖以上の直鎖糖の割合が4%、全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が70%であり、かつグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が8%である調整糖質を得た。回収した調整糖質を精製・濃縮しスプレードライヤーで粉末化して、「比較例7」の糖質を得た。
(比較例8)
対固形分0.1%のα・アミラーゼを添加したワキシーコーンスターチスラリーを加熱し、DE6になるまで酵素分解を行った。酵素反応の停止と精製を行った後に糖質溶液を分離装置に供し、グルコース重合度40未満の糖質を除く糖質中の主鎖並びに分岐鎖における40糖以上の直鎖糖の割合が0.5%、全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が40%であり、かつグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が5%である調整糖質を得た。回収した調整糖質を精製・濃縮しスプレードライヤーで粉末化して、「比較例8」の糖質を得た。
(比較例9)
対固形分0.1%のα・アミラーゼを添加したハイアミコーンスターチスラリーを加熱し、DE30になるまで酵素分解を行った。酵素反応の停止と精製を行った後に糖質溶液を分離装置に供し、グルコース重合度40未満の糖質を除く糖質中の主鎖並びに分岐鎖における40糖以上の直鎖糖の割合が0.2%、全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が0%であり、かつグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が5%である調整糖質を得た。回収した調整糖質を精製・濃縮しスプレードライヤーで粉末化して、「比較例9」の糖質を得た。
(比較例10)
対固形分0.1%のα・アミラーゼを添加したワキシーコーンスターチスラリーを加熱し、DE12になるまで酵素分解を行った。酵素反応の停止と精製を行った後に糖質溶液を分離装置に供し、グルコース重合度40未満の糖質を除く糖質中の主鎖並びに分岐鎖における40糖以上の直鎖糖の割合が0%、全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が40%であり、かつグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が30%である調整糖質を得た。回収した調整糖質を精製・濃縮しスプレードライヤーで粉末化して、「比較例10」の糖質を得た。
(比較例11)
対固形分0.1%のα・アミラーゼを添加したコーンスターチスラリーを加熱し、DE10になるまで酵素分解を行った。酵素反応の停止と精製を行った後に糖質溶液を分離装置に供し、グルコース重合度40未満の糖質を除く糖質中の主鎖並びに分岐鎖における40糖以上の直鎖糖の割合が2%、全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が40%であり、かつグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が30%である調整糖質を得た。回収した調整糖質を精製・濃縮しスプレードライヤーで粉末化して、「比較例11」の糖質を得た。
以上の実施例1〜3、比較例1〜11の糖質の内容と、後述の検証試験群から得られたソフト感に関する最終総合評価を、次の「表1」にまとめた。なお、○はソフト感良好、×はソフト感不良を示している。
以下、前掲の「表1」に示された実施例1〜3、比較例1〜11にそれぞれ該当する糖質を、それぞれ所定量添加した食品を実際に作製して、これら食品の物性を比較することによって、本発明に係る糖質及び本発明に係る食品の物性改良効果を検証する試験を行った。
(検証試験1:「よもぎ餅」を用いた効果検証試験)
前掲の「表1」に示された実施例1〜3、比較例1〜11の糖質を、それぞれ所定量添加した「よもぎ餅」を作製し、食感(ソフト感)、よもぎの香り立ちの評価を行った。
なお、実施例1、2、3の糖質が配合された「よもぎ餅」をそれぞれ実施例A、B、Cとし、比較例1〜11の糖質がそれぞれ配合された「よもぎ餅」を比較例A〜Kとする。
実施例A、B、Cと比較例A〜Kの各配合構成を、以下の「表2」に示す。ミキサーで充分に混捏した生地を蒸し器で45分間蒸し、蒸し上がった生地と残りの材料(乾燥よもぎ)をミキサーに入れて混捏した後、20gずつ分割し、これを常温(25℃)、冷蔵(4℃)、冷凍(−30℃)の各条件で保存した。
「ソフト感」の程度と相関する「餅」の硬さの評価は、テンシプレッサー(タケトモ電機製)で測定し、直径2cmの円形平面状のプランジャーを用いて、団子の温度を25℃に戻して測定した。常温、冷蔵、冷凍の各条件で保存された団子を、それぞれ保存3日目、7日目に測定し、保存7日目の測定値から保存前の硬さを引いて、硬さ上昇値を求めた。
また、7日目には、よもぎの香り立ちについて、熟練パネラーによる官能評価を行った。これらの結果を、以下の表3、表4、表5に示す。表3〜5における「硬さ上昇値」は、その値が小さい程、ソフト感が維持されたことを示す。
表3中の「よもぎの香り立ち」に関する評価欄において、○は香り立ち効果良好、△は香り立ち効果低い(よもぎの香り自体はあり)、×よもぎの香り自体を感じにくい、という官能評価を示している。
前掲した表3、表4、表5に示された結果からわかるように、実施例A、B、Cの「よもぎ餅」は、常温(25℃)、冷蔵(4℃)、冷凍(−30℃)の各条件で保存した後の「硬さ上昇値」が、比較例A〜Kに該当する「よもぎ餅」と比較して半分程度、あるいはそれ以下に抑えられていた。
この結果から、本発明に係る糖質である実施例1〜3(「表1」参照)が配合された実施例A、B、Cの各「よもぎ餅」は、澱粉の老化が抑制され、ソフト感が保持されることが明らかになった。即ち、本発明に係る糖質のソフト感の保持効果を明らかに検証できた。
(検証試験2:パンを使用した効果検証試験)
前掲の「表1」に示された実施例1〜3、比較例1〜11の糖質、それぞれ所定量添加した「パン」を作製し、熟練パネラーによる食感評価を行った。
なお、実施例1、2、3の糖質が配合されたパンをそれぞれ実施例a、b、cとし、比較例1〜11の各糖質が配合されたパンを比較例a〜kとした。また、上白糖を7%配合したパンを比較例xとした。
以下の「表6」に示された配合内容で、実施例a、b、c、比較例a〜k、比較例xの各パン生地を調製し、これらの生地を30分発酵させた後に、分割、成型を行った。食パン用型に調製した生地を入れ、温度37℃、湿度80%で1時間発酵させ、210℃で30分間の焼成を行った。続いて、焼成したパンを冷蔵(10℃)で3日間保存した。
熟練パネラー7名による各パンの「ソフト感」に関する官能評価の結果は、次の「表7」の通りである。
前掲の「表7」からもわかるように、本発明に係る糖質である実施例1〜3を配合したパン(実施例a〜c)の「ソフト感」に関する評価は高い。従って、本発明に係る糖質のソフト感保持効果は、「パン」においても明らかに実証することができた。
次に、「よもぎ餅」と「パン」で、本発明に係る糖質の好適な添加量を検証する試験を行った。具体的には、実施例1の糖質(配合については「表1」参照)を変化させた配合の「よもぎ餅」と「パン」を作製して、ソフト感の評価を行った。
(添加量検証試験3:「よもぎ餅」を用いた添加量検証試験)
本試験で用意した「よもぎ餅」の配合は、次の「表8」の通りである。
前掲の「表8」に示された配合1〜4からなる「よもぎ餅」を、テンシプレッサー(タケトモ電機製)で測定し、直径2cmの円形平面状のプランジャーを用いて、4℃での冷蔵保存前と冷蔵保存7日後に、餅温度を25℃の条件で測定し、「硬さ上昇値」を求めた。これらの結果を、以下の「表9」に示す。
上掲の「表8」、「表9」を参照すると、配合2と配合3の「硬さ上昇値」が小さいことがわかる。この結果から、本発明に係る糖質(実施例1)をよもぎ餅中に3〜20重量%配合することによって、ソフト感の餅が得られることが明らかになった。
なお、このよもぎ餅中に配合された実施例1の糖質中のグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合は60%であるから(「表1」参照)、当該よもぎ餅中に好適に配合される、グルコース重合度200〜600に属する糖質は、1.8〜12重量%である。
(添加量検証試験4:パンを用いた添加量検証試験)
本試験で用意したパンの配合は、次の「表10」の通りである。
前掲の「表10」に示された各配合例からなるパンの「ソフト感」について、熟練パネラー7名による官能評価を行った。なお、この官能評価は、パン作製1時間後と冷蔵保存3日後で行った。その結果を次の「表11」に示す。○は「ソフト感良好」、△は「やや硬い」、×は「硬い」を意味する。
前掲の「表10」及び「表11」からわかるように、本発明に係る糖質(実施例1)をパン生地中に3〜20重量%配合することによって、ソフト感のあるパンが得られることが明らかになった。
なお、このパン生地中に配合された実施例1の糖質中の重合度200〜600の画分の割合は60%であるから(表1参照)、当該パン中に好適に配合される、グルコース重合度200〜600に属する糖質としては、1.8〜12重量%である。
(検証試験5:「エビ天ぷら」を使用した効果検証試験)
上記した「表1」に示されている実施例1〜3の各糖質を所定量添加した配合内容(「表12」参照)のバッター液(実施例ア〜ウに相当)と、比較例1〜11に該当する各糖質を所定量添加した配合内容(「表12」参照)のバッター液(比較例ア〜シに相当)と、タピオカ澱粉を酸化処理した「酸化澱粉」を所定量添加した配合内容(「表12」参照)のバッター液(比較例スに相当)と、をそれぞれ調製し、得られた各バッター液にエビを浸けて、175℃に加熱した菜種油で2分間揚げ、天ぷら(エビ天ぷら)を作製した。
得られた各エビ天ぷらを用いて、熟練パネラー7名による食感評価を行った。なお、食感評価は、室温で3時間放置した後に、天ぷら品質の重要な要素となる「サクサク感(クリスピー感)」に関する官能評価である。
上記官能評価の結果を、次の「表13」に示す。なお、評価は、適度にサクサクしていてクリスピー感がある(○)、硬い食感を感じる(△)、サクサク感がない(×)の三段階で評価した。
前掲の「表13」に示されているように、本発明に係る糖質である実施例1〜3が配合されたバッター液で作製されたエビ天ぷらは、サクサクしていてクリスピー感に優れることを検証できた。
(検証試験6:「エビ天ぷら」を使用した添加量検証試験)
本試験で用意した「エビ天ぷら」の配合は、次の「表14」の通りである。
前掲の「表14」に示された各配合例からなるエビ天ぷらの「食感」について、熟練パネラー7名による官能評価を行った。その結果を次の「表15」に示す。○は「クリスピー感(サクサク感)良好」、×は「クリスピー感(サクサク感)不良」を意味する。
上掲の「表14」、「表15」を参照すると、配合9と配合10に係わる各エビ天ぷらのクリスピー感(サクサク感)が良好であることが明らかになった。
なお、使用されたバッター液中に配合された実施例1の糖質中のグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合は60%であるから(「表1」参照)、当該エビ天ぷらのバッター液中に好適に配合される、グルコース重合度200〜600に属する糖質は、1.8〜12重量%である。
(検証試験7:「せんべい」を使用した効果検証試験)
上記表1に示されている実施例1〜3、比較例1〜11に該当する各糖質を所定量添加した配合内容(「表14」参照)の「醤油ダレ」をそれぞれ調製し、得られた「醤油ダレ」を塗って仕上げ乾燥し、「せんべい」を作製した。熟練パネラー7名によって、前記せんべいの「ツヤ」の外観評価を行った。
なお、実施例1、2、3に該当する各糖質を所定量添加した配合の醤油ダレをそれぞれ実施例あ、い、う、比較例1〜11に該当する各糖質を所定量添加した配合の醤油ダレをそれぞれ比較例あ〜さ、とした。
上記外観評価の結果を、次の「表15」に示す。なお、評価は、ツヤがある(○)、ツヤが鈍い(△)、ツヤがない(×)の三段階で評価した。なお、「ツヤ」の評価に加えて、醤油ダレをせんべいに塗布するときの作業性についても、均等に塗り易い(○)、ムラが生じる(×)の二段階で評価し、乾燥後の塗布面の感触(べた付き感)についても、べたつかない(○)、べたつく(×)の二段階で評価した(「表17」参照)。
前掲の「表17」に示されているように、本発明に係る糖質である実施例1〜3が配合された醤油ダレが塗布されたせんべい(実施例あ、い、う)は、ツヤがあり、また、前記醤油ダレの塗布作業はムラなく行うことができ、かつ「べたつき」もないことを検証することができた。
(検証試験8:「カスタードプリン」を使用した効果検証試験)
本試験で試作した「カスタードプリン」の基本的な配合は、次の「表18」の通りである。
カスタードプリンの作製方法。まず、湯煎で60℃に温めた牛乳に、割りほぐした卵を感半しながら徐々に加えて均一化し、これに香料を加えて後に、調合水で溶解させた砂糖と選択された糖質を更に加えて均一化した。この調製液を3回裏ごしし、アルミカップに充填した。オーブン皿に水を張り、160℃で10分間予熱したオーブンで約30分間焼成し、カスタードプリンを作製した。この試作品は4℃の冷蔵庫で3日間保存した後、これを熟練パネラー7名によって官能評価した。
前掲の「表18」の試験区に示された配合例における糖質について、実施例1〜3、比較例1〜11の各糖質を用いて作製した試作品(計14種)の官能評価結果を以下の「表19」に示す。なお、「表19」中の◎は「非常に良好」、○は「良好」、△は「不充分」、×は「不良」をそれぞれ意味する。
重合度600以上の割合が30%以上の糖質(比較例3、6、7、8、10、11、「表1」参照)を用いた試作品は、たまご感が非常に低く。口解けが悪く、粉っぽい食感になり、総合評価でも低い評価となった(「表19」参照)。
重合度600以上の割合が30%以下の場合でも、重合度200〜600の割合が10%未満の糖質(比較例5、9、「表1」参照)を用いた試作品は、実施例1〜3に該当する糖質を用いた試作品に比べて、たまご感やコクの点で劣っていた(「表19」参照)。
また、重合度に関する上記割合を満たしていても、重合度40以上の直鎖糖の相対的割合が0.1〜1%の範囲内にない糖質(比較例1、2、4、「表1」参照)を用いた試作品は、全ての評価項目において、満足できる評価が得られなかった。
従って、実施例1〜3に該当する糖質を用いたカスタードプリンの品質は、非常に優れていることが判明した。
(検証試験9:「カスタードクリーム」を使用した効果検証試験)
本試験で試作した「カスタードクリーム」の基本的な配合は、次の「表20」の通りである。
カスタードクリームの作製方法。卵黄に糖質の半量を混ぜ合わせ、振るった薄力粉とコーンスターチを加えて均一化し、これに糖質の半量を混ぜて沸騰直前まで温めた牛乳を少量ずつ加え、再度均一化した。これを裏ごししたものを、弱火で攪拌しながら加熱し、バニラエッセンスを加えて、カスタードクリームを作製した。この試作品は4℃の冷蔵庫で36時間保存した後、これを熟練パネラー7名によって官能評価した。
前掲の「表20」の試験区に示された配合例における糖質について、実施例1〜3、比較例1〜11の各糖質を用いて作製した試作品(計14種)の官能評価結果を以下の「表21」に示す。なお、「表21」中の◎は「非常に良好」、○は「良好」、△は「不充分」、×は「不良」をそれぞれ意味する。
重合度600以上の割合が30%以上の糖質(比較例3、6、7、8、10、11、「表1」参照)を用いた試作品は、たまご感が非常に低く。口解けが悪く、粉っぽい食感になり、総合評価でも低い評価となった(「表21」参照)。
重合度600以上の割合が30%以下の場合でも、重合度200〜600の割合が10%未満の糖質(比較例5、9、「表1」参照)を用いた試作品は、実施例1〜3に該当する糖質を用いた試作品に比べて、たまご感やコクの点で劣っていた(「表21」参照)。
また、重合度に関する上記割合を満たしていても、重合度40以上の直鎖糖の相対的割合が0.1〜1%の範囲内にない糖質(比較例1、2、4、「表1」参照)を用いた試作品は、全ての評価項目において、満足できる評価が得られなかった。従って、実施例1〜3に該当する糖質を用いたカスタードクリームの品質は、たまごの香りや風味が増強されて、非常に優れていることが判明した。
(検証試験10:「カスタードクリーム」を使用した添加量検証試験)
本試験で試作した「カスタードクリーム」の基本的な配合は、次の「表22」の通りである。糖質は、実施例3(「表1」参照)を選択した。なお、試作品は、上記検証試験8と同様の方法で作製し、官能評価の方法も上記検証試験8と同様の方法で行なった。官能評価の結果は、「表23」に示す。
食品の種類によって好適な添加量の範囲は決まると考えられるが、カスタードクリームの例を挙げれば、1〜21%程度の範囲が好適であり、特に、5〜15%の範囲が好適である。
(検証試験11:「アイスミルク」を使用した効果検証試験)
本試験で試作した「アイスミルク」の基本的な配合は、次の「表24」の通りである。試験区1の糖質には、実施例3(「表1」参照)を選択し、試験区2〜4の糖質には、比較例1、3、9をそれぞれ採用した。
アイスミルクの作製方法。原料を全て混合して70℃で溶解し、メッシュでろ過して不純物・不溶物を除去した。ホモゲナイザーで均質化した後、5℃のインキュベーターで一昼夜エージングさせ、ミックスを調製した。このミックスをバッチ式のフリーザーでフリージングしてアイスミルクを調製した。調製したアイスミルクを直径4cm、高さ3cmのカップに充填して、家庭用冷蔵庫の冷凍室に1週間保管した。官能評価の結果は、以下の「表25」に示す。
これを熟練パネラー7名によって官能評価した。なお、「表25」中の◎は「非常に良好」、○は「良好」、△は「不充分」、×は「不良」をそれぞれ意味する。
前掲する「表25」に示すように、重合度600以上の割合が30%以上の糖質を使用したものは(試験区3:比較例3の糖質配合したもの)、たまご感が非常に低く、口溶けが悪く糊っぽい食感になり、総合評価でも低い評価となった。
また、重合度600以上の割合が30%以下でも、重合度200〜600の割合が、10%未満の糖質を使用したものでは(試験区4:比較例9の糖質配合したもの)、たまご感に加えて、ボディ感やコクが劣っていた。
また、重合度40以上の直鎖の相対的割合が0.1〜1%の範囲にない糖質を使用したもの(試験区2:比較例1の糖質配合したもの)は、たまご感、滑らかさ、ボディ感、コクの全てを満たすことができなかった。
一方、実施例3の糖質を使用した試験区1配合のアイスミルクは、たまご感、滑らかさ、コクにおいて特に高評価であり、ボディ感でも満足できる品質であった。
(検証試験12:「マヨネーズ様食品」を使用した効果検証試験)
本試験で試作した「マヨネーズ様食品」の基本的な配合は、次の「表26」の通りである。試験区1の糖質には、実施例3(「表1」参照)を選択し、試験区2〜4の糖質には、比較例1、3、9をそれぞれ採用した。なお、対照区では、砂糖を使用した(「表26」参照)。
マヨネーズ様食品の作製方法:食酢、砂糖または糖組成物、全卵、卵黄、水、食塩、からし粉、グルタミン酸ナトリウム、砂糖をハンドミキサーで3分間撹拌して均一化した後、菜種油を徐々に加えながら撹拌して、粗乳化させた。得られた租乳化物をコロイドミルで処理してマヨネーズ様食品を調製した。調製したマヨネーズ様食品は、チューブに充填し、4℃で1週間冷蔵保存した。熟練パネラー7名による官能評価結果を以下の「表27」に示す。なお、「表27」中の◎は「非常に良好」、○は「良好」、△は「不充分」、×は「不良」をそれぞれ意味する。
前掲する「表27」に示すように、重合度600以上の割合が30%以上の糖質を使用したものは(試験区3:比較例3の糖質配合したもの)、たまご感が非常に低く、口溶けが悪く糊っぽい食感になり、総合評価でも低い評価となった。
また、重合度600以上の割合が30%以下でも、重合度200〜600の割合が、10%未満の糖質を使用したものでは(試験区4:比較例9の糖質配合したもの)、たまご感に加えて、ツヤが劣っていた。
また、重合度40以上の直鎖の相対的割合が0.1〜1%の範囲にない糖質を使用したもの(試験区2:比較例1の糖質配合したもの)は、たまご感、滑らかさ、ツヤの全てを満たすことができなかった。
一方、実施例3の糖質を使用した試験区1配合のマヨネーズ様食品は、たまご感、滑らかさにおいて特に高評価であり、ツヤも満足できる品質であった。
(検証試験13:「全卵粉末」及び「厚焼き玉子」を使用した効果検証試験)
本試験で試作した「全卵粉末」の基本的な配合は、次の「表28」の通りである。試作品1の糖質には、実施例3(「表1」参照)を選択し、試作品2〜4の糖質には、比較例1、3、9をそれぞれ採用した。
全卵粉末の作製方法:原料をステンレスビーカーに入れ、ハンドミキサーで1分間撹拌混合した後、噴霧乾燥機を用いて、噴霧乾燥し、全卵粉末を調製した。
試作品1〜4の噴霧状態は同じであったが、65℃で1週間保存した場合、試作品4で脂質分の流出によるブロッキングが確認され、異臭の発生が大きかった。
厚焼き玉子の作製:上記の「全卵粉末」の試作品を用いて、「表29」に示す配合に基づいて、厚焼き卵を調製した。全卵粉末は水戻しし、だし汁に砂糖、小麦粉、食塩を加えて混ぜ合わせて、焼成して調製した。調製した卵焼きは租熱を取り、密閉して―20℃で1週間凍結保存した後、熟練パネラー7名による官能評価に供した。なお、評価結果を示す「表30」中の○は「良好」、△は「不充分」、×は「不良」をそれぞれ意味する。
前掲する「表30」に示すように、重合度600以上の割合が30%以上の糖質を使用したものは(試験区3:比較例3の糖質配合したもの)、たまご感が非常に低く、口溶けが悪く糊っぽい食感で滑らかさが不足し、総合評価でも低い評価となった。
また、重合度600以上の割合が30%以下でも、重合度200〜600の割合が、10%未満の糖質を使用したものでは(試験区4:比較例9の糖質配合したもの)、たまご感が特に劣っていた。
また、重合度40以上の直鎖の相対的割合が0.1〜1%の範囲にない糖質を使用したもの(試験区2:比較例1の糖質配合したもの)は、たまご感と滑らかさの両方を満たすことができなかった。
一方、実施例3の糖質を使用した試験区1配合の厚焼き玉子は、たまご感、滑らかさにおいて特に高評価であり、たまごの香りや風味を増強させることを確認できた。
(検証試験14:「粉末醤油」を使用した効果検証試験)
本試験で試作した「粉末醤油」は、上記した「表1」に示されている実施例1〜3、比較例1〜11に該当する各糖質250gを醤油500gに溶解した。溶液を噴霧乾燥し「粉末醤油」を得た。乾燥直後の粉末を水に溶解し溶解性を評価した。さらに、乾燥直後の粉末と室温に24時間放置した粉末について水に溶解し、匂い測定装置(双葉エレクトロニクス社製)で香りの強度を測定した。
なお、24時間後のものについては粉末状態に関する評価と熟練パネラー7人による香りの強度に関する官能評価をおこなった。この官能評価の結果を「表31」に示す。
前掲する「表31」に示されているように、実施例1〜3の糖質が配合された粉末醤油は、24時間後の香り強度は乾燥直後の香り強度と比べて大きく低下しなかった。
一方、比較例1,2,5,9の糖質が配合された粉末醤油は、香りが低かった。これは、乾燥中に香りが失われ易いと考えられる。また、比較例1,2,4,5,6,7,9,10,11の糖質が配合された粉末醤油は、香りが24時間の間に飛散したと考えられ、香りが弱くなった。
比較例5,9の糖質が配合された粉末醤油は、24時間放置の間に粉末が吸湿し、固まりとなっていた。そして、比較例3,6,7,8,10,11の糖質が配合された粉末醤油は、水に溶解する際に、ダマが生じ溶解性が劣っていた。
総合的に評価した場合、実施例1〜3の糖質が配合された粉末醤油は、比較例1〜11の糖質が配合された粉末醤油に比べて、香り又は風味が保持され、粉末状態が良好で、溶解性に優れていることが明らかになった。
以上説明したように、全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が30%以下で、かつ全糖質中のグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が10%〜100%であり、グルコース重合度40未満の糖質を除いた糖質中の主鎖並びに分岐鎖を含む全直鎖糖に対する40糖以上の直鎖糖部分の相対的割合が0.1〜1.0%である糖質、即ち本発明に係る糖質は、その特有の構造と組成によって、食品の品質を悪化させることなく、澱粉分子の会合を防いで、澱粉の老化を防止してソフト感を保持し、また、前記会合を弱くしてクリスピー感を付与又は増強し、さらには、食品の香り、風味、ツヤなどを増強又は保持することが明らかになった。
本発明に係る糖質や糖組成物は、澱粉質が配合物の主体であり、ソフトな食感や香り立ちが重要な品質要素である食品、特に、保存や流通の過程で、ソフトな食感や香り立ちが失われる傾向の強い食品に利用できる。例えば、団子、餅、お好み焼き、たこ焼き、今川焼き、生菓子など、あるいは、低油脂・低糖のケーキ、パン、米飯類、餃子、クリーム、フラワーペースト、カレー、シチューなどの物性改良に利用できる。
また、本発明に係る糖質や糖組成物は、クリスピー感が重要な品質要素となる食品に利用できる。例えば、菓子(スナック菓子、ビスケット、クッキーなど)、油揚げ食品(唐揚げ、フリッター、天ぷらなど)、焼き餃子、シュウマイの皮、油揚げ麺などの物性改良に利用できる。
また、本発明に係る糖質や糖組成物は、ツヤが重要な品質要素となる食品に利用できる。例えば、ジャム、ママレード、ゼリー、マヨネーズ、きんぴらごぼう、煮豆、大学芋、パン、せんべい・かりんとうなどの菓子類、タレ類(みたらし団子のたれ、鰻蒲焼のたれ、焼肉のたれなど)、みりん干しなどの魚介類乾燥品、かまぼこなどの魚肉ねり製品、レトルト米飯などの物性改良に利用できる。
そして、本発明に係る糖質や糖組成物は、たまごの風味が重要な品質要素となる食品に利用できる。例えば、プリン、茶碗蒸し、たまご豆腐、たまご焼き、厚焼き玉子、オムレツ、いりたまご、錦糸玉子、伊達巻、カスタードクリームなどのクリーム類、カスタードアイスなどの冷菓、マヨネーズやマヨネーズタイプのドレッシングなどを含む調味料及び該調味料を用いた惣菜類、カルボナーラソースやタルタルソースなどを含むソース類、ミルクセーキなどの飲料、たまごスープなどのスープ類などの物性改良に利用できる。また、液卵に糖組成物を混ぜたものやそれをスプレードライヤーやドラムドライなどで乾燥処理した乾燥卵やこれを使用した食品の物性改良にも利用できる。
さらに、本発明に係る糖質や糖組成物は、低吸湿性、芳香性、溶解性などが重要な品質要素となる食品に利用できる。例えば、粉末醤油・粉末酒・粉末エキスなどを含む粉末調味料、粉末スープや粉末飲料などの粉末食品、粉末油脂、粉末香料やこれを使用した食品の物性改良にも利用でき、粉末化基材としても有用である。さらに、飲料系食品に使用した場合には、コク味創出効果や粘性付与効果を発揮する。
本発明に係る糖質のグルコース重合度の割合の概念を説明するための図である。 本発明に係る糖質の構造の概念図である。
符号の説明
M 主鎖
B 分岐鎖

Claims (6)

  1. 全糖質中のグルコース重合度600以上に属する糖質の割合が3〜28%で、かつ全糖質中のグルコース重合度200〜600に属する糖質の割合が10%〜60%であり、グルコース重合度40未満の糖質を除いた糖質中の主鎖並びに分岐鎖を含む全直鎖糖に対する40糖以上の直鎖糖部分の相対的割合が0.2〜0.8%であることを特徴とする食品物性改良用の糖質。
  2. 澱粉を糊化並びに酸処理及び/又は酵素処理により糖化液化させて得られうるか、或いは該糖化液化させた後に、ゲル濾過クロマト分離により得られうることを特徴とする請求項1記載の糖質。
  3. 次の(1)〜(5)の用途の中から選択されるいずれか一つ又は複数の食品物性改良用途に利用されることを特徴とする請求項1又は2記載の糖質。
    (1)ソフト感保持。
    (2)香り又は風味の増強。
    (3)香り又は風味の保持。
    (4)クリスピー感の付与又は増強。
    (5)ツヤ出し。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載された糖質が添加されたことを特徴とする食品。
  5. 請求項1〜3の何れか1項に記載された糖質と天然澱粉とを少なくとも含む糖組成物。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の糖組成物が添加されたことを特徴とする食品。
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