JP4725620B2 - ハードグミキャンディ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、従来のグミキャンディに比べて低いカロリーでありがら、チューイング性が高くかつハードな(硬い)食感を与えるグミキャンディおよびその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、少なくとも4種類の糖質材料からなるキャンディベースを使用したカロリーコントロールハードグミキャンディ及びその製造方法に関する。
これまで人々に好まれるグミキャンディはソフトでサクい食感が好まれていたが、近年硬くても弾力がある食感が徐々に好まれるようになってきた。チューイング性を兼ね備えたハードグミキャンディに関してはHARIBO社製のグミキャンディ(「Happy Cola」や「Gold Bear」)に代表されるように長年親しまれてきてはいるが、現在ではよりチューイング性を強調したハードグミキャンディが特に好まれるようになっている。中でも近年の健康ブームにより、従来の商品の味・食感はそのままに低カロリーおよび糖類ゼロのコンセプトを訴求した飲食品が好まれるようになった。しかし、今日までにカロリーをコントロールできるように低く抑えた又は糖類ゼロを特徴としたハードグミキャンディに関する特許事例および研究報文はほとんど見受けられない。
その中でもこれまでにいくつか食感を特徴としたグミキャンディを製造する方法が提案されている。例えば、特許文献1には、ゼラチンミックスを使用することにより柔らかくて歯切れの良いグミキャンディの提案がされている。二種類の異なったブルーム値のゼラチンを組み合わせてグミキャンディの食感等を改良する手法に着目したものであり、上記のような食感を持つグミキャンディには効果があることが提示されている。また、特許文献2ではゼラチンミックスをゼリー化させて得られるゼラチンチューイングゼリーについて開示されており、ゼラチンミックスとしてDE値70以下のデンプン糖及び/又はデンプンを主体としたキャンディベースにゼラチンを含有することを特徴としている。すなわちDE値が0〜70の範囲のデンプン糖あるいはデンプンに制限しており、デンプン糖等の分子量分布を調整するものではなかった。
一方、本件出願人が提出している特許文献3では、DE値が20〜35の水飴を固形分として30〜50%、かつDE値が70を超える水飴を固形分として20〜40%、かつ砂糖20〜50%配合した3種類の成分からなるキャンディベース、及びブルーム値250以上のアルカリ処理ゼラチンを含み、水分値が13〜17%であることを特徴とするハードグミキャンディとして規定しており、アルカリ処理ゼラチンを使用することでガム食感を実現している。
同様に、本件出願人が提出している特許文献4では、Dextrose Equivalent(DE)値が20〜35の水飴を固形分として20〜30%、かつDE値が70を超える水飴を固形分として20〜40%、かつ砂糖20〜50%配合した3種類の成分からなるキャンディベース、及びブルーム値250以上の酸処理ゼラチンを含み、水分値が13〜17%であることを特徴とするハードグミキャンディとして規定しており、酸処理ゼラチンを使用することで硬さを強調したチューインググミを実現している。
すなわち、特許文献3及び4の二つの報告では、高いチューイング性(粘着性)を保ちつつ、従来製品よりも硬い(ゲル強度)ハードグミキャンディを実現している。しかしながら、消費者のニーズがあるにも関わらず、カロリーをコントロールすることが可能なハードグミキャンディとしては依然として実現できていなかった。
特許第3167284号公報 特公平5−68216号公報 特願2008−57857号 特願2008−213610号
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、従来のグミキャンディと比較してカロリーが低く、高いチューイング性を保ちつつ、より硬い食感を持つハードグミキャンディ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記のようにチューイング性の高いハードグミキャンディが市場において特に好まれているにもかかわらず、カロリーコントロールに関しては、十分検討されていなかった原因を検討したところ、糖類以外の糖質を使用した場合に、好ましい食感にするためのキャンディ組成物(糖類)の配合比を見出すことが困難であること、及びカロリーを低くするための糖類の代替物を認知できなかったことにあると思われる。
そこで、カロリーコントロールが可能な糖類の代替物を検討した結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、
(1)ポリデキストロースを固形分として20〜40%、Dextrose Equivalent(DE)値が20〜35の水飴を固形分として10〜30%、DE値が70を超える水飴を固形分として30〜60%、かつ砂糖10〜30%配合した4種類の成分からなるキャンディベース、及びブルーム値250以上のゼラチンを含み、水分値が13〜17%であることを特徴とするハードグミキャンディ、
(2)前記DE値が70を超える水飴中の固形分の内、0〜50%を糖アルコールと置換していることを特徴とする前記(1)に記載のハードグミキャンディ、
(3)前記糖アルコールがソルビトール、マルチトール、キシリトール、アラビニトール、エリスリトール、イソマルトの内一種類以上であることを特徴とする前記(2)に記載のハードグミキャンディ、
(4)ポリデキストロース、DE値が20〜35の水飴、DE値が70を超える水飴、砂糖の少なくとも4種類の成分を含有するキャンディベースを製造する工程、
キャンディベース中にゼラチンを付加した後にpHを3.2〜3.4に調整する工程、
乾燥後のグミキャンディの主要部分の厚みが平均5.5〜8.5mmになるようにモールド中にグミキャンディ液を充填する工程、
充填後にハードグミキャンディの水分値が13〜17%になるように40℃以下で乾燥する工程を含むことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載のハードグミキャンディの製造方法
に関するものである。
従来のハードグミキャンディは、水飴の組成、ゼラチンの種類及びそれらの含有量を調整することによって高いチューイング性を保ちつつ、ゲル強度を向上させることが可能であったが、カロリーが高いという欠点があった。本特許では、低カロリー化を図るため食物繊維を付加することで、カロリーを低下させるだけでなく、整腸効果を高めることにも考慮している。また、従来のグミキャンディにも劣らない味と食感を併せ持ったグミキャンディを実現することを可能にしている。
本発明では、キャンディベースに4種類の糖質を用いることを特徴とする。すなわち、キャンディベースに含まれる砂糖は固形分の10〜30%であることに加え、DE値20〜35の水飴を固形分として10〜30%、かつDE値70を超える水飴を固形分として30〜60%配合し、かつポリデキストロースを固形分として20〜40%添加する点に一つの大きな特徴があり、このように、砂糖とポリデキストロースだけでなく、大きく異なる2種類の水飴とを併用することで、ハードグミキャンディのチューイング性と硬さの両者を維持したグミキャンディとなる。
中でも、本発明は、キャンディベースにポリデキストロースを固形分として20〜40%添加している点に大きな特徴がある。水溶性食物繊維としては、ペクチン、グアガム、グルコマンナン、アルギン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸などが挙げられるが、何れもハードグミキャンディにある程度添加した場合、硬い食感とチューイング性の両方を向上させることは困難であった。これに対して、ポリデキストロースをキャンディベースの固形分として20〜40%使用した場合にのみ、上記両食感を向上させることが可能であることを本発明者らが初めて見出した。これにより、糖類の代替としてカロリーを低下させることも可能となった。
キャンディベースに含まれるポリデキストロースはβ(1→6)結合リッチなグルカンであり、水溶性食物繊維の一種である。
前記砂糖としては、食品として使用できるものであれば特に限定はない。前記2種類の水飴は粉体のものを使用しても良い。また、DE値が70を超える水飴に関しては、DE値が70以下の水飴にブドウ糖やマルトースを混合することによってDE値を調製しても良い。例えば、DE値が65の水飴にブドウ糖を混合することによって、DE値が70以上の水飴に相当する内容物であれば、代替品として使用することも可能である。また、ブドウ糖と果糖の混合液糖やマルトビオース、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース等のマルトオリゴ糖からなる単一組成の水飴、及び前述した液糖や水飴の還元物(水素添加物)についても食感が大きく異ならない限りDE値が70を超える水飴と同様あるいはその代替品として使用することも可能である。
なお、前記DE(Dextrose Equivalent)値とは、ぶどう糖を100とした場合の糖液の持つ還元力を固形分当りに換算したものであり、このDE値は公知の方法で測定することができる。
前記DE値が70を超える水飴中の固形分の内、0〜50%を糖アルコールと置き換えても良い。これは主にカロリーをコントロールすることが目的であり、食感を作用することではない。ここでグミキャンディ中に添加する場合に使用する糖アルコールの種類として、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、アラビニトール、エリスリトール、イソマルトが挙げられるが、その内の一種類あるいは複数を組み合わせて使用しても良い。また、食品で使用可能な糖アルコールであれば、上記で示していない糖アルコールであっても、食感を左右しない限り使用することは可能である。
キャンディベースに含まれる砂糖は固形分(重量分:以下同じ)の10〜30%であり、好ましくは15〜30%であり、DE値20〜35の水飴は固形分として10〜30%、好ましくは15〜30%であり、DE値70を超えるという水飴は固形分として30〜60%、好ましくは30〜50%である。
本発明においてキャンディベースとして少なくとも前記4種類の糖質(砂糖・水飴・ポリデキストロース)を配合することで調製することができる。混合の順番としては特に限定はない。また、混合時の温度としては、60〜120℃であればよい。
キャンディベースのハードグミキャンディ中における含有量は60〜80重量%であることが好ましく、75〜80重量%であることがより好ましい。
本発明で使用するゼラチンはグミキャンディにおいて硬さを調製する大きな要因であるため、少なくともブルーム値が250以上であることが必要である。また、ブルーム値は、ハードグミキャンディの食感と味を考慮した場合に、硬さを調製するために250以上であることが好ましい。
なお、前記ブルーム値とは、ゼリー強度を示すもので、ゼラチンの6.67重量%水溶液を規定のカップに入れ10±0.1℃の恒温槽で16〜18時間冷却ゼリー化して、ブルーム式ゼリー強度計のプランジャー(直径12.7mm)を4mmだけゼリー中に押し込むのに要する散弾の重さ(g)を測り、この重量をブルーム値として表したものである。
ハードグミキャンディに使用するゼラチンとしては、コラーゲンを酸処理後に精製されたゼラチン及び/又はアルカリ処理後に精製されたゼラチンが挙げられる。例えば、豚皮、牛皮などの獣由来ゼラチンに加えて、水生生物(淡水・海水)由来のゼラチン等が挙げられるが、コラーゲンの化学処理工程及び由来生物に関しては特に制限されない。また、異なった処理工程のゼラチンを混合して使用すること、及び異なった生物由来のゼラチンを混合して使用することにも特に制限はされない。
前記ゼラチンの前記ハードグミキャンディ中の固形含有分は、7〜14%であることが好ましい。さらに、硬さを調製するために250以上のブルーム値のゼラチンを使用し、且つ該ゼラチンの固形含有分が8〜12%であればグミキャンディの味・食感ともになお好ましい。
また、ハードグミキャンディの水分値は、食感と密接に関係があり、本発明では13〜17%になるように調整され、中でも14〜16%であればより好ましい食感になる。さらに、乾燥工程において40℃を超える状態で乾燥を行うとゼラチンの変質が生じるおそれが高いことから、40℃以下で乾燥することが望ましい。また、ゼラチンの由来原料の違いや原料の品質の違いから乾燥条件が厳しくなることも考えられ、例えば30℃以下で乾燥することが好ましいこともある。前記水分値は、所定のサンプルの重量と、そのサンプルを真空の容器内で65℃、6時間乾燥させた後の重量との差を水分重量とし、乾燥前の重量で割った値である。
なお、ハードグミキャンディの硬さやチューイング性を微調整するためにゲル化剤やデンプン等の食感改良剤を加えることは、本来の硬さやチューイング性を損なわない限り特に問題はない。例えば、添加する物質としてゼラチン、カラギーナン、寒天、グルコマンナン、ペクチン、ジェランガム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、トラガントガム、グアガム、カラヤガム、タマリンドシードガム等があげられる。使用目的例として、噛み出しの硬さを調節するためやチューイング性の保持時間の改善に使用可能である。
また、本発明のハードキャンディは、所望により、酸味料、果汁、香料、着色料等を含有してもよい。また、食物繊維、ビタミン類、ミネラル類やアミノ酸類等の機能性素材、油脂、乳化剤、乳製品、高甘味度甘味料(例えばアスパルテーム、グリチルリチン、サッカリン、ステビオシド、レバウディオ、ズルチン、アリテーム、トリクロロシュークロース、ソーマチン、アセスルファムカリウム、スクラロース)等を含有してもよい。
本発明のハードグミキャンディの硬さに関しては、厚みや形、水分値等の条件によって大きく変わる。従って、上記組成からなるハードグミキャンディは、少なくとも乾燥後のハードグミキャンディの主要部分の厚みが平均5.5〜8.5mmあればよく、硬くてチューイング性のある食感を良好にするためには平均6〜8mmの厚みが好ましい。ここで主要部分とは、ハードグミキャンディとして最大の厚みをいう。
以上の構成を有する本発明のハードグミキャンディの製造方法は、
ポリデキストロース、DE値が20〜35の水飴、DE値が70を超える水飴、砂糖の少なくとも4種類の成分を含有するキャンディベースを製造する工程、
キャンディベース中にゼラチンを付加した後にpHを3.2〜3.4に調整する工程、
乾燥後のグミキャンディの主要部分の厚みが平均5.5〜8.5mmになるようにモールド中にグミキャンディ液を充填する工程、
充填後にハードグミキャンディの水分値が13〜17%になるように40℃以下で乾燥する工程を含むことを特徴とする。
前記グミキャンディ液は、キャンディベース及びゼラチンを用い、一般的な方法で作ることが出来る。例えば、ゼラチンを水に溶解し膨潤させて適当な温度、例えば60℃に保温しておく。別に前記砂糖と前記水飴から成る糖液をつくっておき、先に保温しておいたゼラチン溶液と攪拌混合する。この混合の際、香料や色素等を加えておくのが一般的である。
本発明では、前記のように各種の成分を混合したグミキャンディ液のpHを3.2〜3.4に調整する点に一つの大きな特徴がある。かかる特徴により、グミキャンディの一定の物性を経時的に長期間保持することが可能となる。
前記pHは、3.2未満であると経時的にやわらかくなりすぎるという問題があり、3.4を超えると硬くなりすぎるという問題がある。
次いで、モールド中に前記グミキャンディ液を充填するが、本発明では、乾燥後のハードグミキャンディの主要部分の厚みが平均5.5〜8.5mmになるように充填する点に一つの大きな特徴がある。かかる特徴により食感を良好にし、硬さとチューイング性の両方の性質を与えることが可能となる。前記厚みが平均5.5mm未満の場合、所望の硬さがでず、8.5mmを超える場合、所望のチューイング性を与えることが困難である。
また、モールド中に充填する際の前記グミキャンディ液の温度は、流動性がある温度であればよく、例えば、30〜100℃が好ましい。
また、モールドとしては、グミキャンディの製造に使用されるものであれば、素材、型等について特に限定はない。
次いで、充填後のハードグミキャンディの水分値が13〜17%になるように40℃以下で乾燥する。乾燥手段及び水分値の測定手段には、公知の手段・装置を使用すればよい。
以上の工程を経た後、前記モールドから取り出すことでハードグミキャンディを得ることができる。得られたハードグミキャンディは、所望の形状になるように、カット等の加工処理、オイリング、糖衣処理等の後処理を施してもよい。
また、本発明のハードグミキャンディは、カロリーコントロールされたものであるため、例えば、他種のキャンディ、グミキャンディ、焼き菓子、ガム等の他の菓子類と好適に組み合わることができる。望ましくは、他種のカロリーコントロール食品と組み合わせることがより良い。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。また、組成を示す「%」は重量%を示す。
(実施例1)
各種水飴と砂糖を使用してキャンディベースを作製し、300ブルーム酸処理ゼラチンを8%になるように添加してグミキャンディ液を調製した。さらにグミキャンディ液にクエン酸塩(酸味料)を用いてpHを3.2〜3.4に調整し、2cm×2cmの型にグミキャンディ液を充填後、40℃以下で水分値が15%になるように乾燥させた。また、乾燥後のハードグミキャンディの大きさを平均8.5mmの高さになるように統一した。
以下にハードグミキャンディの詳細な組成(固形重量部)を示す。
砂糖 20重量部
水飴1(DE値25) 20重量部
水飴2(DE値>75) 30重量部
ポリデキストロース 30重量部
豚皮由来酸処理ゼラチン(300ブルーム) 8重量部
酸味料 2重量部
香料 少々
光沢剤 少々

水飴の組成 水飴1(重量部) 水飴2(重量部)
ブドウ糖 16 73
マルトビオース 10 18
マルトトリオース 7 6
マルトテトラオース 4 2
マルトペンタオース以上 30 1
上記ハードグミキャンディの物性を調査するためにテクスチャー・アナライザー(「Texture Analyzer TA.XT.plus」、 Stable Micro Systems社製)を使用し、貫入距離200%、測定速度1mm/sec、測定温度20℃で直径2mmの円柱プローブを用いて測定を行った。ゲル強度としてグミの硬さの指標を明らかにすることが可能であり、粘着性としてチューイング性の指標を示すことが可能である。具体的な測定については添付のマニュアルに準じた。本方法で測定した結果、ゲル強度は36×106kg/m2で、粘着性13×106kg/m2であった。
(参考例1)
特願2008−57857号(特許文献3)と特願2008−213610号(特許文献4)を基にして下記処方における硬い食感とチューイング性食感を併せ持つハードグミキャンディをそれぞれ調製した。以下にハードグミキャンディの詳細な組成(固形重量部)を示す。

A: 砂糖 32重量部
水飴1(DE値25) 28重量部
水飴2(DE値>75) 40重量部
豚皮由来酸処理ゼラチン(300ブルーム) 8重量部
酸味料 2重量部
香料 少々
光沢剤 少々

B: 砂糖 30重量部
水飴1(DE値25) 40重量部
水飴2(DE値>75) 30重量部
牛骨由来アルカリ処理ゼラチン(250ブルーム) 8重量部
酸味料 2重量部
香料 少々
光沢剤 少々
参考例1におけるAとBのグミは処方中の水飴の組成を本発明の条件外に設定して作製したハードグミキャンディの処方である。実施例1と同様にハードグミキャンディを作製して物性を調査した結果、Aではゲル強度は39×106kg/m2で、粘着性12×106kg/m2であった。Bではゲル強度は33×106kg/m2で、粘着性15×106kg/m2であった。結果的に、ポリデキストロースを使用していない参考例1A及び1Bのハードグミキャンディと実施例1のハードグミキャンディの物性を比較すると、ゲル強度及び粘着性に対しては相似であり、いずれも良好な物性を示している。一方、実施例1のハードグミキャンディでは消費カロリーがほぼ0であるポリデキストロースが添加されているため、参考例1、2のものより消費カロリーが30%減少するようにカロリーコントロールされたものである。したがって、実施例1の結果から、優れた物性が維持され、しかもカロリーコントロールされたハードグミキャンディを調製することが可能であることが証明された。
(実施例2)
砂糖 20重量部
水飴1(DE値25) 20重量部
水飴2(DE値>75) 20重量部
ソルビトール 10重量部
ポリデキストロース 30重量部
豚皮由来酸処理ゼラチン(300ブルーム) 8重量部
酸味料 2重量部
香料 少々
光沢剤 少々
実施例2におけるハードグミキャンディの処方は実施例1における水飴2の固形重量を一部ソルビトールに置き換えたものである。同様にハードグミキャンディの物性を調査した結果、実施例2ではゲル強度33×106kg/m2、粘着性13×106kg/m2であった。従って、DE値が70を超える水飴の一部をソルビトールのような糖アルコールに置き換えたとしてもほぼゲル強度及び粘着性には変化がなかった。しかもソルビトールの代わりにマルチトール、キシリトール、アラビニトール、エリスリトール、イソマルトを使用した場合でも同様の結果を示した。
実施例1、2、及び参考例1で得られたハードグミキャンディならびにHARIBO社製「Happy−Cola」を食べた後にパネラー15名により、下記官能評価基準により評価した。その結果を表1に示す。
<官能評価基準>
[グミキャンディの硬さに対する評価基準]
評点:内容
A:硬すぎる。
B:硬すぎることのない心地よい硬さ。
C:硬すぎることもなく、柔らかすぎることもない。
D:柔らかいが、心地よい硬さ。
E:柔らかすぎる。

[グミキャンディのチューイング(粘着)性に関する評価基準]
評点:内容
A:粘性が高すぎて不快。
B:心地よい粘性。
C:粘性が高すぎることもなく低すぎることもない。
D:粘性は低いが、心地よい。
E:粘性が低すぎてサクい。
なお、本発明では、ハードグミキャンディの硬さの評価とチューイング性の評価が共に「B」のものを、所望のグミの硬さを有し、かつチューイング性にも優れるものとして合格品とし、それ以外のものを不合格品と判定した。
Figure 0004725620
表1の結果より、本発明の条件に適した実施例1、2、参考例1A、1Bにおけるハードグミキャンディの食感は、パネラーが良好なものとして評価した。従って、ポリデキストロースを主成分として構成されたグミキャンディが適度な硬さと粘着性あるいはチューイング性を兼ね備えた食感であることを示している。
(比較例1〜4)
実施例1において、ポリデキストロースのかわりに、高メチル化ペクチン(比較例1)、グアガム(比較例2)、グルコマンナン(比較例3)、アルギン酸ナトリウム(比較例4)をそれぞれ添加してハードグミキャンディを調製し、食感とチューイング性について評価した。その結果を表2に示す。
Figure 0004725620
表2の結果より、いずれの糖代替物を使用しても、食感とチューイング性の両方を向上させることは困難であることがわかる。また、上記の4種類の糖代替物に関しては配合量を調整しても食感とチューイング性の両方を好ましいものとすることは困難であった。
本発明のハードグミキャンディは、チューイング性に優れ、しかもよりハードな食感を持ちながら、消費カロリーが抑えられたものであることから、カロリーを気にする人々にとって望ましい菓子類を提供することができるようになった。しかも、食物繊維を一定量添加することによって、整腸効果にも大いに期待が持てるハードグミキャンディになった。
また、本発明のハードグミキャンディは、他の菓子類と組み合わせることで、これまで以上に多様な食感を備えた菓子類を提供することが可能である。

Claims (4)

  1. ポリデキストロースを固形分として20〜40%、Dextrose Equivalent(DE)値が20〜35の水飴を固形分として10〜30%、DE値が70を超える水飴を固形分として30〜60%、かつ砂糖10〜30%配合した4種類の成分からなるキャンディベース、及びブルーム値250以上のゼラチンを含み、水分値が13〜17%であることを特徴とするハードグミキャンディ。
  2. 前記DE値が70を超える水飴中の固形分の内、0〜50%を糖アルコールと置換していることを特徴とする請求項1に記載のハードグミキャンディ。
  3. 前記糖アルコールがソルビトール、マルチトール、キシリトール、アラビニトール、エリスリトール、イソマルトの内一種類以上であることを特徴とする請求項2に記載のハードグミキャンディ。
  4. ポリデキストロース、DE値が20〜35の水飴、DE値が70を超える水飴、砂糖の少なくとも4種類の成分を含有するキャンディベースを製造する工程、
    キャンディベース中にゼラチンを付加した後にpHを3.2〜3.4に調整する工程、
    乾燥後のグミキャンディの主要部分の厚みが平均5.5〜8.5mmになるようにモールド中にグミキャンディ液を充填する工程、
    充填後にハードグミキャンディの水分値が13〜17%になるように40℃以下で乾燥する工程を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のハードグミキャンディの製造方法。
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