JP2002165569A - 糖衣固形食品の製造方法 - Google Patents

糖衣固形食品の製造方法

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JP2002165569A
JP2002165569A JP2000364676A JP2000364676A JP2002165569A JP 2002165569 A JP2002165569 A JP 2002165569A JP 2000364676 A JP2000364676 A JP 2000364676A JP 2000364676 A JP2000364676 A JP 2000364676A JP 2002165569 A JP2002165569 A JP 2002165569A
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Muneaki Asatake
宗明 朝武
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 その全体に糖衣層が形成されたゼラチン質固
形食品、例えばグミキャンディ等が、処理前の食感より
も柔らかい食感を有する、新規な糖衣食品の製造方法の
提供。 【解決手段】 水分6質量%以上のゼラチン質固形食品
を回転容器内で回転させながらこれに糖衣層被覆用溶液
を供給して該固形食品全体を覆う糖衣層を形成させた
後、これを38〜50℃の雰囲気下で2〜20時間更に
好ましくは湿度50%以下の雰囲気で加温することを特
徴とする糖衣固形食品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゼラチン質固形食
品に糖衣層を形成させた糖衣品の製造方法に関する。よ
り具体的には、糖衣層で全体的に覆われたゼラチン質固
形食品を加温することを含む、新規な食感を有する糖衣
品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、キャンディやチューイングガ
ム等の種々の菓子類に対しては、所望の風味・味・食感
・色彩を付与するため、又は外的圧力及び乾燥から保護
するために糖衣層を形成する技術が用いられている。通
常、糖衣層の形成には、糖衣パン或いは回転釜などと呼
ばれる装置(以下、糖衣パン)が使用される。具体的に
は、先ず、糖衣パンの回転容器内に、キャンディやチュ
ーイングガム等の被糖衣物を投入し、次いで、この回転
容器を回転させながら、糖衣蜜(糖質の溶液)を投入
し、この糖衣蜜が被糖衣物の表面全体に被覆されたとこ
ろで、粉体原料を投入するか或いは風を送るなどして上
記糖衣蜜を乾かし、被糖衣物の外側に糖衣層を形成させ
る。ここで、上記糖衣パンを用いて糖衣層を設ける場
合、被糖衣物が比較的高水分含量で柔らかい物性を有す
る場合、例えばグミキャンディ等のゼラチン質固形食品
に糖衣層を回転容器内で形成させようとする場合、低水
分含量で硬い物性のハードキャンディやチューインガム
などと異なり、次のような問題が生じることを見い出し
た。即ち、高水分含量の固形食品を、糖衣パンの回転容
器内に投入して糖衣層を形成させようとすると、その容
器内での回転による負荷や該食品同士の接触等により、
その形状が(一時的に)変化し、それに伴って、該食品
表面に形成された薄い糖衣層も変化するため、該糖衣層
のひび割れ、剥がれ落ちが生じる傾向にある。これら
は、特に、容器内で固形食品が上下に数段重なる形態で
糖衣を行う際に、また、複数の糖衣層を形成する場合に
は最初の(固形食品に最も近い)糖衣層を形成する際に
顕著な問題となる。このような糖衣層のひび割れや剥が
れ落ちは、得ようとする製品の食感及び外観に悪影響を
及ぼすばかりか、その後に更なる糖衣層を形成する場合
にはそれらの工程を極めて困難なものにする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、その全体に
糖衣層が形成されたゼラチン質固形食品、例えばグミキ
ャンディ等が、処理前の食感よりも柔らかい食感を有す
る、新規な糖衣品を製造可能な方法を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、被糖衣物全体
を覆う糖衣層を形成させた後、加温することにより、被
糖衣物に所望の柔らかさを付与することができるとの知
見に基づくものである。即ち、本発明は、ゼラチン質固
形食品に該固形食品全体を覆う糖衣層を形成させた後、
これを加温することを特徴とする糖衣固形食品の製造方
法を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において対象となるゼラチ
ン質固形食品とは、弾性、柔軟性、即ち、引張り、圧縮
その他の方法で該食品を変形させ、その原因となった荷
重を除いた後、材料が略原寸又は原形を回復する能力を
有するか又は有しないもの、例えばグミキャンディ等の
ソフトキャンディ、ゼラチンソフトカプセル、ゼリー等
が挙げられ、これらは、当該技術分野において公知の常
法により調製することができる。例えば、グミキャンデ
ィの場合、まず、水及びゼラチン等を含むゼラチン溶液
を調製し、これとは別に、ショ糖等を含む糖液を調製
し、このゼラチン溶液及び糖液を撹拌混合し、成形型に
充填して乾燥することにより調製することができる。ま
た、上記ゼラチン溶液及び糖液には、所望の任意成分を
添加することもできる。ここで用いるゼラチンとして
は、通常、グミキャンディ等に用いるものを使用でき
る。また、ゼラチン質固形食品のゼラチンの含量は、7
〜75%(以下、単に%という)であるのが好ましく、
特にグミキャンディの場合には、7〜12%であるのが
好ましく、より好ましくは8〜11%である。また、ゼ
ラチン質固形食品の水分含量は、6質量%以上であるの
が好ましく、より好ましくは7%以上、更により好まし
くは8〜20%である。また、ゼラチン質固形食品は、
任意の形状であってもよいが、回転させながら糖衣層を
形成することを考慮すると、球状体、楕円体等が好まし
い。また、その大きさは、例えば3〜30mm×3〜3
0mm×3〜30mmであるのが好ましく、より好まし
くは5〜20mm×5〜20mm×5〜20mmであ
る。
【0006】また、本発明においては、上記ゼラチン質
固形食品の糖衣は回転容器内において行うことができ
る。回転容器とは、それ自体が回転可能であり、かつ、
糖衣する固形食品を充填可能なものであればいずれのも
のであってもよい。例えば、一般に糖衣パン或いは回転
釜と呼ばれる、糖衣品を形成するための装置に含まれる
ものであってもよい。回転容器は、例えば、駆動モータ
に接続され鉛直線に対して、例えば10〜60°傾斜さ
せて配置された回転駆動軸に取り付けられた上方開口型
の有底容器であるのが好ましい。また、このような回転
容器を含み得る糖衣パンとしては、例えば、富士薬品機
械社製のFY−TS−220を用いることができる。こ
のような糖衣パンは、例えば、糖衣層被覆用溶液供給装
置、例えばスプレーノズルを備えていてもよく、更に、
加熱装置、冷却装置、乾燥装置(送風装置等)を備えて
いてもよい。
【0007】本発明において、糖衣層被覆用溶液とは、
ゼラチン質固形食品全体を覆う糖衣層を形成するため
の、いわゆる糖衣蜜からなる溶液をいう。ここで、当該
溶液は、マルチトール等の糖アルコール、プルラン、ア
ラビアガム、ゼラチン、ショ糖及び水等を所定の量加熱
混合することにより調製することができる。また、本発
明においては、このような糖衣層被覆用溶液をゼラチン
質固形食品全体を覆うように供給した後、乾燥して糖衣
層を形成するのが好ましい。この乾燥は、例えば、粉体
配合物を供給して被覆物表面全体に行き渡らせたり、送
風することにより行うことができ、あるいは、この粉体
配合物での処理の後に送風することにより行うこともで
きる。送風を行う場合、その風量は3m3/分〜30m3
/分とするのが好ましい。また、本発明においては、糖
衣層被覆用溶液を繰り返し供給して、ゼラチン質固形食
品に対して適当な厚みの糖衣層を形成することができ
る。この際用いる糖衣蜜の組成は同一のものとしてもよ
いし、或いは種々の組成を設定してもよい。本発明にお
いては、ゼラチン質固形食品に対して、糖衣層被覆用溶
液を、例えば、5〜30回繰り返し供給するのが好まし
い。ここで、回転容器を回転させながら該回転容器内で
糖衣層を形成する工程においては、粉体配合物で処理し
た後に送風して乾燥させるのが好ましい。また、糖衣層
の仕上げ工程においては、回転容器の回転を止めるか、
あるいは、回転容器から固形食品を取り出して、例えば
10〜30℃で、湿度20〜60%の雰囲気下に3〜6
0時間程度静置して乾燥させてもよい。この乾燥工程
は、糖衣層の水分含量が0.5〜3%となるように行う
のが好ましい。尚、本発明において「湿度」とは相対湿
度のことをいうものとする。
【0008】また、本発明においては、上記糖衣層(以
下、第1糖衣層)を形成した後、更なる糖衣層(以下、
第2糖衣層)を形成することもできる。この第2糖衣層
は、第2糖衣層被覆用溶液を、第1糖衣層形成後に供給
し、乾燥することにより形成することができる。ここ
で、第2糖衣層被覆用溶液は、種々の配合をしていても
よく、例えば、上記第1糖衣層被覆用溶液と同一の組成
のものであってもよいが、この第2糖衣層を最外層とす
る場合には、それに色素等を含ませて着色するのが好ま
しい。このことは、この第2糖衣層形成工程は任意工程
であるため、最外層が第1糖衣層である場合にも同様で
ある。また、本発明においては、このような第2糖衣層
被覆用溶液をゼラチン質固形食品全体を覆うように供給
した後、乾燥して第2糖衣層を形成するのが好ましい。
この乾燥工程は、例えば、粉体配合物を供給することな
く、これに送風することにより行うのが好ましい。これ
により、粉体配合物を供給する場合よりも硬い糖衣層を
形成することができる。この際、風量は3m3/分〜3
0m3/分とするのが好ましい。また、本発明において
は、ゼラチン質固形食品に第2糖衣層被覆用溶液を繰り
返し供給して、ゼラチン質固形食品に対して適当な厚み
の第2糖衣層を形成することができる。この際用いる糖
衣蜜の組成は同一のものとしてもよいし、或いは種々の
組成を設定してもよい。本発明においては、第2糖衣層
を、固形食品に対して、例えば、5〜50回繰り返し供
給するのが好ましい。ここで、第2糖衣層の仕上げ工程
においては、回転容器の回転を止めるか、あるいは、回
転容器から固形食品を取り出して静置して乾燥させても
よい。また、第2糖衣層の水分含量は0.1〜2%とな
るようにするのが好ましい。
【0009】また、本発明においては、上記最終糖衣層
を形成した後、艶出しなどの更なる工程を採用してもよ
く、例えば、艶出し工程は、回転容器内に艶出し剤を供
給し、回転容器を回転させながら該糖衣物表面に艶出し
剤をコーティングすることにより行うことができる。
【0010】本発明では、上述のようにしてゼラチン質
固形食品全体を覆う糖衣層を形成した後、これを加温す
る。加温は、例えば、38〜50℃の雰囲気下で行うの
が好ましく、より好ましくは45〜50℃で行うのがよ
い。また、加温する際の湿度は、50%以下とするのが
好ましく、より好ましくは30〜50%である。加温時
間は、2〜20時間とするのがよく、好ましくは3〜1
2時間である。尚、本発明においては、この加温工程
は、上記糖衣工程が終了した後に行うのが好ましく、加
温工程後に更なる糖衣層を形成しないのがよい。上記加
温工程後、得られた糖衣品をできるだけ速やかに室温に
戻すのがよく、その後の貯蔵、運搬において更なる加温
がなされないようにするのがよい。
【0011】次に本発明の製造方法の実施態様の一例を
示すが、本発明はこれに限定される訳ではない。 1)まず、ゼラチン質固形食品の一例であるグミキャン
ディの調製工程を説明する。水7〜20部にブルーム値
が100〜400のゼラチン4〜15部を添加混合し、
その後、10〜100hpaにまで減圧し、その状態を
1〜7分間維持してゼラチンを膨潤させた後、減圧度を
100〜800hpaにすると共に加熱処理を開始し、
品温が50〜80℃になった時点で加熱を停止すると共
に常圧に戻すことによりゼラチン溶液を得ることができ
る。また、これとは別に、ショ糖10〜35部、ブドウ
糖10〜35部及び水5〜20部を撹拌混合し、品温1
00〜130℃にまで加熱した後、減圧濃縮処理により
品温を65〜95℃にまで低下させて、濃縮糖液を得る
ことができる。上述のようにして得た糖液と、上述のよ
うにして得たゼラチン溶液とを、それぞれ50〜80℃
に保温しながら添加混合した後、所望の添加物を加えて
撹拌混合して均一化してキャンディ溶液を得ることがで
きる。このキャンディ溶液のブリックス(Bx)は、好
ましくは70〜85とするのがよい。このようにして得
たキャンディ溶液を充填装置に入れ、コーンスターチ等
の成形型に約0.5〜10gずつ充填し、10〜30
℃、湿度20〜60%の条件で10〜150時間乾燥処
理を施した後、該成形型から取り出してグミキャンディ
を得ることができる。
【0012】2)次に糖衣層被覆用溶液の調製工程の例
を説明する。第1糖衣層被覆用溶液は、例えば、アラビ
アガム0〜5部、ゼラチン0〜5部、ショ糖0〜80
部、及び水20〜50部を50〜130℃で撹拌しなが
ら加熱混合することにより調製することができる。
【0013】また、第2糖衣層被覆用溶液は、ショ糖5
0〜80部、アラビアガム0.1〜5部、ゼラチン0.
1〜5部、及び水20〜50部を50〜130℃で撹拌
しながら加熱混合した後10〜60℃にまで冷却するこ
とにより調製することができる。尚、これに更に、コー
ンスターチ0.3〜5部及びフレーバー0.05〜2部
又は色素0.1〜5部を加え、10〜60℃で撹拌しな
がら加熱混合することにより調製することもできる。
【0014】3)粉体配合物の調製 また、上記糖衣層形成のための乾燥工程で用いることが
できる粉体配合物は、例えば、ショ糖0〜80部、クエ
ン酸0〜10部、及びビタミン0〜60部、フレーバー
0〜5部、アラビアガム0〜10部、及びコーンスター
チ0〜10部を混合することにより調製することができ
る。
【0015】4)次に、上述のようにして調製した糖衣
層被覆用溶液を用いてグミキャンディに糖衣層を形成す
る工程の例を説明する。 a)糖衣パンの回転容器内に、上記グミキャンディ10
〜70部を供給し、該回転容器を毎分5〜30回転で回
転させながら、第1糖衣層被覆用溶液を供給する。この
溶液がグミキャンディの全体に行き渡ったところで、更
に粉体配合物を供給し、この粉体配合物がグミキャンデ
ィの全体に行き渡ったところで、糖衣パンに設けられた
送風管により10〜30℃、湿度20〜60%の風を風
量3m3/分〜30m3/分でグミキャンディに対して送
風することにより第1糖衣層を形成することができる。
尚、この工程を数回、例えば2〜30回繰り返すことに
より、この糖層被覆用溶液を合計で1〜5部、粉体配合
物を合計で1〜5部供給するのが好ましい。尚、この
際、回転容器は5〜200分間回転させるのが好まし
い。また、このようにして得られたグミキャンディを糖
衣パンから取出し、温度5〜30℃、湿度20〜60%
に調整された室内のトレー上に平たく並べて、約3〜9
6時間乾燥させることができる。 b)更に本発明においては、上述のようにして得た糖衣
グミキャンディに更に、第2糖衣層を次のようにして形
成することができる。 上述のようにして得た糖衣グミキャンディを再び糖衣パ
ンの回転容器内に移し、毎分5〜30回転で回転させな
がら、回転容器内に第2糖衣層被覆用溶液を供給し、こ
の溶液がグミキャンディの表面全体に行き渡ったところ
で、送風管より10〜30℃、湿度20〜60%の風を
風量3m3/分〜30m3/分でグミキャンディに対して
送風することにより第2糖衣層を形成することができ
る。この工程は、同一の第2糖衣層被覆用溶液を用いて
又はこれとは別の第2糖衣層被覆用溶液を用いて、数
回、例えば5〜50回繰り返すことにより、この溶液を
合計1〜20部供給することができる。尚、この際、回
転容器は30〜600分間回転させるのが好ましい。
【0016】5)更に任意の工程として、上記回転容器
を毎分1〜10回転で回転させながら、回転容器内に艶
出し剤0.02〜1kgを供給し、回転容器を5〜10
0分間回転させることができる。
【0017】6)本発明では、次いで、加温工程を行
う。上記糖衣パンから艶出し剤をコーティングしたグミ
キャンディを取り出し、温度38〜50℃、湿度30〜
50%に調整された室温のトレー上に平たく並べて、約
2〜20時間乾燥させることにより行うことができる。
【0018】
【発明の効果】本発明により、糖衣層のひび割れや剥が
れ落ちが生じず、かつ、その表面が滑らかで緻密で均一
な厚みの糖衣層を有する糖衣固形食品を製造することが
できる。また、外側の糖衣層がパリパリとした硬い食感
を有し、内側の固形食品が柔らかな食感を有する、新規
な食感を醸し出す糖衣固形食品を製造することが可能と
なる。尚、本発明により得られる固形食品の内側のゼラ
チン質固形食品は、処理前のものより一層柔らかいもの
であることが特徴である。以下、実施例を示し、本発明
を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限さ
れるものではない。
【0019】
【実施例】
(1)グミキャンディ(ゼラチン質固形食品)の調製1)ゼラチン溶液の調製 水10.0部にコラーゲン4.0部を添加混合した後、
これにブルーム値300のゼラチン10.0部を添加混
合し、その後、50hpaにまで減圧にし、その状態を
2〜3分間維持してゼラチンを膨潤させた。その後、減
圧度を500hpaにすると共に加熱処理を開始し、品
温が65℃になった時点で加熱を停止すると共に常圧に
戻した。
【0020】2)糖液の調製 ショ糖25.0部、糖アルコール14.6部、ブドウ糖
21.7部、及び水10.9部を撹拌混合し、品温12
0℃にまで加熱した後、減圧濃縮処理により品温を80
℃にまで低下させた。これにより糖液は72.2部から
62.8部にまで濃縮された。
【0021】3)グミキャンディの調製 約65℃に保温された糖液62.8部に65℃に保温さ
れたゼラチン溶液24.0部を添加混合した後、クエン
酸2.5部、果汁2.5部、デキストリン4.9部、水
2.4部、及びフレーバー0.9部を添加し、撹拌混合
して均一化して、キャンディ溶液(Bx80)を得た。
その後、得られたキャンディ溶液を充填装置に入れ、コ
ーンスターチの成形型に約1gずつ充填し、20℃、湿
度50%の条件で90時間乾燥処理を施した後、コーン
スターチから取り出してグミキャンディを得た。得られ
たグミキャンディは水分が約8%のものであった。
【0022】(2)糖衣層被覆用溶液の調製第1糖衣層被覆用溶液 下記の配合に基づき、蔗糖、アラビアガム及びゼラチン
を水に加え、100℃で攪拌しながら加熱混合して、第
1糖衣層被覆用溶液を調製した。 (配合) 蔗糖(粗粒) 65.0部 アラビアガム 0.5部 ゼラチン(ブルーム値100) 0.5部 水 34.0部
【0023】第2糖衣層被覆溶液 下記の配合に基づき、先ず、蔗糖、アラビアガム、ゼラ
チン及び水を100℃で攪拌しながら加熱混合した後一
旦40℃にまで冷却し、次いで、これに色素を加え、4
0℃で攪拌しながら加熱混合して、第2糖衣層被覆用溶
液を調製した。 (配合) 蔗糖(粗粒) 68.0部 アラビアガム 0.5部 ゼラチン(ブルーム値100) 0.5部 水 30.0部 色素 1.0部
【0024】(3)粉体配合の調製粉体配合物 下記の配合に基づき、各粉体原料を混合して、粉体配合
物を調製した。 (配合) 蔗糖(粉糖) 26.0部 フレーバー(粉末) 2.0部 コーンスターチ 4.0部
【0025】(4)糖衣グミキャンディの製造1)第1糖衣層の形成 糖衣パンの鉛直線に対し傾斜して配置された回転軸を中
心に回転可能な回転容器内に、グミキャンディ41.5
kgを供給し、該回転容器を毎分15回転で回転させな
がら、回転容器内に第1糖衣層被覆用溶液を供給し、こ
の溶液がグミキャンディの全体に行き渡ったところで、
更に粉体配合物を供給し、この粉体配合物がグミキャン
ディの全体に行き渡ったところで、糖衣パンに設けられ
た送風管より20℃、湿度50%の風を風量15m3
分でグミキャンディに対して送風した。この作業を8回
繰り返して、溶液と粉体配合物を各々計3.0kgと
3.2kg供給した。この際、回転容器は約100分間
回転させた。この時点において第1糖衣層の水分含量
は、約2.5%であった。
【0026】2)静置乾燥 上述のようにして得られたグミキャンディを糖衣パンか
ら取出し、温度20℃、湿度50%に調整された室内の
トレー上に平たく並べて、約16時間乾燥させた。これ
により第1糖衣層の水分含量が約2%となった。
【0027】3)第2糖衣層の形成 次に、2)で得られたグミキャンディを再び糖衣パンの
回転容器内に移し、該回転容器を毎分15回転で回転さ
せながら、回転容器内に第2糖衣層被覆用溶液を供給
し、この溶液がグミキャンディの全体に行き渡ったとこ
ろで、送風管より24℃、湿度40%の風を風量15m
3/分でグミキャンディに対して送風した。この作業を
28回繰り返して、溶液を計16.0kg供給した。こ
の際、回転容器は約420分間回転させた。尚、得られ
た第2糖衣層の水分含量は、約1.5%であった。
【0028】4)艶出し 上記回転容器を毎分5回転で回転させながら、回転容器
内に艶出し剤0.075kgを供給し、回転容器を40
分間回転させ、本発明の糖衣グミキャンディを得た。
【0029】5)加温工程 艶出し剤をコーティングしたグミキャンディを糖衣パン
から取出し、温度45℃、湿度50%に調整された室内
のトレー上に平たく並べて、約5時間加温して、本発明
の糖衣グミキャンディを得た。
【0030】糖衣グミキャンディの性能 上記製造工程において、糖衣層にひび割れや剥がれ
落ちが生じず、その表面が滑らかかつ緻密で均一な厚み
(約1.5mm)の糖衣層が形成された。 外側の糖衣層がパリパリとした硬い食感を有し、内
側のグミキャンディがプリプリとした柔らかな食感を有
し、新規な食感を醸し出すものであった。 内側のグミキャンディは、処理前のグミキャンディ
と比べ、更に柔軟な食感を有するものであった。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゼラチン質固形食品に該固形食品全体を
    覆う糖衣層を形成させた後、これを加温することを特徴
    とする糖衣固形食品の製造方法。
  2. 【請求項2】 ゼラチン質固形食品を回転容器内で回転
    させながら、これに糖衣層被覆用溶液を供給して、該固
    形食品全体を覆う糖衣層を形成させる請求項1記載の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 ゼラチン質固形食品が水分6質量%以上
    のものである請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 38〜50℃の雰囲気下で2〜20時間
    加温する請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 湿度50%以下の雰囲気下で加温する請
    求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法。
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