JP2016510604A - 繊維含有炭水化物組成物 - Google Patents

繊維含有炭水化物組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2016510604A
JP2016510604A JP2016500570A JP2016500570A JP2016510604A JP 2016510604 A JP2016510604 A JP 2016510604A JP 2016500570 A JP2016500570 A JP 2016500570A JP 2016500570 A JP2016500570 A JP 2016500570A JP 2016510604 A JP2016510604 A JP 2016510604A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
syrup
fiber
dry solids
sugar
dry
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016500570A
Other languages
English (en)
Inventor
ディー.ハリソン マイケル
ディー.ハリソン マイケル
ジェイ.ホフマン アンドリュー
ジェイ.ホフマン アンドリュー
エバンス アネット
エバンス アネット
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Primary Products Ingredients Americas LLC
Original Assignee
Tate and Lyle Ingredients Americas LLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tate and Lyle Ingredients Americas LLC filed Critical Tate and Lyle Ingredients Americas LLC
Publication of JP2016510604A publication Critical patent/JP2016510604A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P19/00Preparation of compounds containing saccharide radicals
    • C12P19/04Polysaccharides, i.e. compounds containing more than five saccharide radicals attached to each other by glycosidic bonds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L33/00Modifying nutritive qualities of foods; Dietetic products; Preparation or treatment thereof
    • A23L33/20Reducing nutritive value; Dietetic products with reduced nutritive value
    • A23L33/21Addition of substantially indigestible substances, e.g. dietary fibres
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P19/00Preparation of compounds containing saccharide radicals
    • C12P19/14Preparation of compounds containing saccharide radicals produced by the action of a carbohydrase (EC 3.2.x), e.g. by alpha-amylase, e.g. by cellulase, hemicellulase
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P19/00Preparation of compounds containing saccharide radicals
    • C12P19/24Preparation of compounds containing saccharide radicals produced by the action of an isomerase, e.g. fructose
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C13SUGAR INDUSTRY
    • C13KSACCHARIDES OBTAINED FROM NATURAL SOURCES OR BY HYDROLYSIS OF NATURALLY OCCURRING DISACCHARIDES, OLIGOSACCHARIDES OR POLYSACCHARIDES
    • C13K13/00Sugars not otherwise provided for in this class

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Nutrition Science (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)

Abstract

食品成分として(例えば、低カロリー増量剤として)有用な炭水化物組成物であって、線状糖有りゴマー及び非線状糖オリゴマーと、乾燥固形分基準で約5〜約25%の含有量の糖類と、炭水化物組成物が100?Fで約16000cP未満の粘度を有し、75%の乾燥固形分を有するように、十分に低い含有量で含まれた、より分子量の大きい多糖類と、乾燥固形分基準で約10〜約70%の繊維とを備えた炭水化物組成物を提供する。炭水化物組成物は、繊維含有シロップ及び低糖シロップのブレンド(混合物)であってもよく、繊維含有シロップは、線状糖オリゴマー及び非線状糖オリゴマーからなり、乾燥固形分基準で約10〜約80重量%の繊維を含有し、低糖シロップは、乾燥固形分基準で約5〜約30重量%の含有量の糖類を含有し、乾燥固形分基準で約15%以下の含有量のDP11+を含有する。

Description

相互参照
本出願は、2013年3月14日出願の米国仮出願第61/784,286号「繊維含有炭水化物組成物」の利益を主張し、その開示内容全体を参照として、且つあらゆる目的のためにここに組み込む。
種々の砂糖及びデンプン等、多岐に亘る炭水化物が食品に使用されている。これらの炭水化物の多くは、ヒトの胃及び小腸で消化される。一方、食品中の食物繊維は、通常、胃や小腸では消化されず、潜在的に大腸内の微生物によって発酵可能である。
食物繊維含有量を増して食品のカロリー量を低減するため、食品中での使用に好適であり、消化されないか、又は、消化の制限された成分の開発に関心が寄せられている。これらの改良により、何らかの健康上の利益が得られる。
易消化性炭水化物の含有量を低減し、食品中において従来の炭水化物の代替或いは追加として使用可能な食用素材のニーズがある。
本発明の一様態は、オリゴ糖組成物の製造プロセスに係る。当該プロセスは、デンプンの糖化により、少なくとも1種のオリゴ糖及び少なくとも1種の単糖を含有する水性組成物を生成するステップと、水性組成物を膜濾過することにより、単糖リッチストリーム及びオリゴ糖リッチストリームを形成するステップと、オリゴ糖リッチストリームを収集するステップとを備える。本発明の一実施形態によると、オリゴ糖リッチストリームは、ヒトの消化器官において遅消化性である。本明細書中で使用される「遅消化性」という表現は、ストリーム中に存在する実質量(例えば、乾燥固形分基準で少なくとも約50%であり、場合によっては、少なくとも約75%又は少なくとも約90%である)の炭水化物が、ヒトの胃や小腸で全く消化されないか、消化の程度が制限されることを意味する。本発明の他の実施形態によると、オリゴ糖リッチストリームは、ヒトの消化器官に対する消化抵抗性を示す。
ヒトにおける炭水化物消化の割合及び程度を推定するため、インビトロ及びインビボの双方で試験の実施が可能である。「Englyst測定法」は、易消化性炭水化物成分の量、遅消化性炭水化物成分の量、又は消化抵抗性炭水化物成分の量を推定するために使用可能なインビトロの酵素試験である(欧州臨床栄養学雑誌(1992)46巻(付録2)、S33〜S50ページ)。従って本明細書において、「乾燥固形分基準で少なくとも約50重量%」の遅消化性素材について言及する場合、又は「主として遅消化性の」素材について言及する場合、Englyst測定法により、遅消化性である、又は、抵抗性であると分類されたパーセンテージの和が、少なくとも約50%であることを意味する。同様に、本明細書において、「乾燥固形分基準で少なくとも約50重量%」の消化抵抗性素材について言及する場合、又は「主として消化抵抗性の」素材について言及する場合、Englyst測定法により、抵抗性であると分類されたパーセンテージが少なくとも約50%であることを意味する。
このプロセスの一実施形態によると、異性化に先立ってデンプンの糖化によって生成される水性組成物は、デキストロース、フルクトース、及びオリゴ糖の混合物からなる。この水性組成物をナノ濾過することにより、単糖リッチ透過ストリームとオリゴ糖リッチ残余ストリームとに分離することができる。オリゴ糖リッチストリームは、乾燥固形分基準で少なくとも約50重量%のオリゴ糖からなるものとすることができ、場合によっては、少なくとも約90%のオリゴ糖からなるものとすることができる。このプロセスの特定の実施形態によると、オリゴ糖リッチストリームはさらに、少量のデキストロース及びフルクトースを含むであろう。本明細書中で使用される「少量」とは、乾燥固形分基準で50重量%未満を意味する。
いくつかの実施形態によると、このプロセスはさらに、以下のステップのうちの1つ以上を含む。つまり、(1)デキストロースの少なくとも一部がフルクトースに転換されることにより、異性化オリゴ糖リッチストリームを生成するように、オリゴ糖リッチストリームを異性化酵素と接触させるステップと、(2)オリゴ糖リッチストリームを膜濾過することにより、第2の単糖リッチストリームと、乾燥固形分基準で約90重量%超のオリゴ糖及び少量の単糖を含有した第2のオリゴ糖リッチストリームとを生成するステップと、(3)オリゴ糖リッチストリームを水素化して内部の単糖の少なくとも一部をアルコールに転換することにより、水素化オリゴ糖リッチストリームを生成するステップと、(4)オリゴ糖リッチストリームをグルコシダーゼ酵素と接触させることにより、ストリーム内に存在する残余の単糖の少なくとも一部がオリゴ糖又はその他の単糖と共有結合するように、転移生成物を生成するステップと、(5)オリゴ糖リッチストリームを活性炭と接触させることにより、オリゴ糖リッチストリームの色を薄めるステップとのうちの1つ以上を含む。
本発明の他の様態は、糖質オリゴマーの調製プロセスに係る。このプロセスのいくつかの実施形態によって生成された糖質オリゴマー組成物は、主として消化抵抗性である。他の実施形態によると、この組成物は、主として遅消化性である。このプロセスでは、少なくとも1種の単糖又は線状糖オリゴマーを含有し、少なくとも約70重量%の固形分濃度を有する水性供給組成物を使用する。供給組成物は、少なくとも約40℃の温度で加熱され、非線状糖オリゴマーの形成に十分な時間、グルコシル結合の切断又は形成の速度を加速する少なくとも1種の触媒と接触させる。生成組成物は、線状糖オリゴマーに比して非線状糖オリゴマーの濃度が高くなるように生成される。
このプロセスの一実施形態によると、少なくとも1つの触媒は、グルコシル結合の切断又は形成の速度を加速する酵素である。このプロセスの他の実施形態によると、少なくとも1つの触媒は酸である。このプロセスのいくつかの実施形態によると、酸及び酵素は順に使用することができ、供給組成物はまず酵素で処理された後、続いて酸で処理されるか、又はその逆である。
本発明の他の様態は、乾燥固形分基準で多量のオリゴ糖を含有し、ヒトの消化器官において遅消化性であるか、又は消化抵抗性である食用炭水化物組成物(本明細書中において、オリゴ糖組成物と称することもある)に係る。この組成物は、上述のプロセスのいずれかによって生成することができる。本明細書において使用される「多量」とは、乾燥固形分基準で少なくとも50重量%を意味する。
一実施形態によると、オリゴ糖リッチストリームが70.0%m/m(質量/質量)以上の固形分を有し、乾量基準で算出すると20.0%m/m以上のD−グルコースと表される、低含有量の糖類(デキストロース当量)を有する食用炭水化物組成物をプロセスによって生成する。この実施形態に係る組成物は、食品表示基準に基づき、コーンシロップと分類することができる。他の実施形態によると、オリゴ糖リッチストリームは、70.0%m/m(質量/質量)以上の固形分と、乾量基準で算出すると20.0%m/m未満のD−グルコースと表される、低含有量の糖類(デキストロース当量)を有する。この実施形態は、食品表示基準に基づき、マルトデキストリンと分類することができる。
本発明の一様態は、乾燥固形分基準で多量の(すなわち、乾燥固形分基準で50重量%超の)線状糖オリゴマー及び非線状糖オリゴマーを含有し、非線状糖オリゴマーの濃度が線状糖オリゴマーの濃度より高い食用炭水化物組成物に係る。本発明のいくつかの実施形態によると、組成物中の非線状糖オリゴマーの濃度は、線状糖オリゴマーの濃度の少なくとも2倍である。
他の実施形態は、線状糖オリゴマー及び非線状糖オリゴマーを含有し、組成物が、乾燥固形分基準で約10〜70重量%の繊維と、約25〜65のデキストロース当量とを含有する炭水化物組成物に係る。いくつかの実施形態によると、この組成物は、乾燥固形分基準で約30〜40重量%の繊維を含有し、約2.5〜3.5kcal/gのカロリー値を有する。
本実施形態に係る生成物は、少なくとも1種の単糖又は線状糖オリゴマーを含有し、少なくとも約70重量%の固形分濃度を有する水性供給組成物を少なくとも約40℃の温度に加熱するステップと、この供給組成物を、グルコシル結合の切断又は形成の速度を加速する少なくとも1種の触媒に、非線状糖オリゴマーの形成に十分な時間、接触させるステップとを備えるプロセスにより調製することができ、(a)乾燥固形分基準で約10〜70重量%の繊維を含有し、(b)約25〜65のデキストロース当量を有する生成組成物を生成する。少なくとも1種の触媒は、クエン酸、塩酸、硫酸、リン酸、又はそれらの組み合わせ等の酸とすることができる。特定の一実施形態によると、この酸は、前処理から供給組成物中に存在する残余分の酸とすることができる。他の実施形態によると、少なくとも1種の触媒は、グルコシル結合の切断又は形成の速度を加速する酵素とすることができる。或いは、この組成物は、コーンシロップ(例えば、トウモロコシ由来の低糖シロップ等)を、本明細書に記載のプロセスのうちの1つ以上を用いて調製した組成物とブレンドすることによって調製することができる。
本発明の他の様態は、食品の調製方法に係る。この方法は、炭水化物素材との組み合わせに好適な食品組成物を提供するステップと、上述のとおり、遅消化性であるか、又は消化抵抗性である食用炭水化物組成物にこの食品組成物を組み合わせるステップとを備える。
本発明の他の様態は、上述のような食用炭水化物組成物を含有する食品に係る。この食品は、例えば、パン、ケーキ、クッキー、クラッカー、押出スナック、スープ、冷凍デザート、揚げ物、パスタ製品、ジャガイモ製品、米製品、トウモロコシ製品、小麦製品、乳製品、ヨーグルト、製菓、ハードキャンディ、栄養バー、朝食シリアル、又は飲料とすることができる。
本発明の一実施形態によると、この食品は、焼いた食品、朝食シリアル、無水コーティング(例えば、アイスクリーム化合物コーティング、チョコレート)、乳製品、糖菓、ジャムやゼリー類、飲料、充填物、押出スナックやシート状スナック、ゼラチンデザート、スナックバー、チーズやチーズソース、食用の水溶性フィルム、スープ、シロップ、ソース、ドレッシング、クリーマー、アイシング、フロスティング、艶出し、ペットフード、トルティーヤ、食肉や魚、ドライフルーツ、幼小児食、揚げ衣やパン粉より選択される。食用炭水化物組成物は、本明細書中でオリゴ糖組成物と称することもあるが、甘味料固形物の完全又は部分的代替品又は食物繊維源としてなどの、1つ以上の目的のため、食品中に存在させることができる。
本発明の他の様態は、糖尿病を罹患している哺乳動物の血糖を制御する方法に係る。この方法は、上述の種々の実施形態に記載の食品を哺乳動物に与えるステップを備える。
本発明の他の様態によると、低カロリーの増量剤として、且つ食品中の一成分として有用であり、線状糖オリゴマー及び非線状糖オリゴマーを含有し、乾量基準で約5〜約25%の含有量の糖類と、炭水化物組成物が100°Fで約16000cP未満の粘度を有し、75%の乾燥固形分を有するように、十分に低い含有量で含まれた、より分子量の大きい多糖類と、乾燥固形分基準で約10〜約70%の繊維とを含有する炭水化物組成物を提供する。上述の炭水化物組成物は、繊維含有シロップと低糖シロップとをブレンドするステップを備えるプロセスによって調製されてもよい。繊維含有シロップは、上述のプロセスのいずれかに基づいて調製されてもよい。低糖シロップは、例えば、乾燥固形分基準で約5〜約30重量%の合計含有量のDP1+DP2を含有し、11超のDPを有するオリゴ糖を少量含むか、又は含まなくてもよい(例えば、乾燥固形分基準で約15重量%以下、又は約10重量%以下のDP11+を含む)。
本発明のさらに他の様態は、繊維含有シロップと低糖シロップのブレンドであり、繊維含有シロップは、線状糖オリゴマー及び非線状糖オリゴマーからなり、乾燥固形分基準で約10〜約80重量%の繊維を含有し、低糖シロップは、乾燥固形分基準で約5〜約30重量%(又は、約10〜約25%)の含有量の糖類を有し、乾燥固形分基準で約15重量%以下のDP11+含有量を有する(低カロリー増量剤及び食品成分として有用な)炭水化物組成物を提供する。繊維含有シロップが、上述の組成特性を有する場合、本明細書の他の箇所で「オリゴ糖組成物」、「食用炭水化物組成物」、「コーンシロップ繊維(CSF)」、「オリゴマーリッチシロップ」、「抵抗性コーンシロップ(RCS)」、及び「消化抵抗性オリゴマーシロップ」と称される物質のいずれかより選択されてもよく、本明細書に記載の手順のいずれかに基づいて調製されてもよい。本実施形態によると、繊維含有シロップ及び低糖シロップは、炭水化物組成物に、乾燥固形分基準で約5〜約25%の含有量の糖類と、炭水化物組成物が100°Fで約16000cP未満の粘度を有し、75%の乾燥固形分を有するように、十分に低い含有量で含まれた、より分子量の大きい多糖類と、乾燥固形分基準で約10〜約70%の含有量の繊維とを含有させるのに有効な割合で存在してもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係るプロセスフロー図である。
図2は、実施例3で用いられる3つのデキストロース組成物における特定糖質の分布を示すグラフである。
図3は、実施例4で用いられる出発原料中の特定糖質の分布を示すグラフである。
図4は、実施例4において酵素処理で調製される生成物中の特定糖質の分布を示すグラフである。
図5は、実施例4において組成物を酵素で処理した際の、マルトース濃度及びイソマルトース濃度の経時変化を示すグラフである。
図6は、実施例4においてデキストロースシロップを異なる濃度の酵素で処理した際のマルトース濃度の変化及びイソマルトース濃度の変化を示すグラフである。
図7は、実施例4においてデキストロースシロップを異なる濃度の酵素で処理した際のマルトース濃度の変化及びイソマルトース濃度の変化を示すグラフである。
図8は、実施例4において組成物を酵素で処理した際の特定糖質の濃度の経時変化を示すグラフである。
図9は、実施例4において、希釈組成物を酵素で処理した際の特定糖質の濃度の経時変化を示すグラフである。
図10は、実施例5における酵素処理の結果として、特定糖質形成に及ぼす温度の効果を示すグラフである。
図11は、実施例5における他の酵素処理の結果として、特定糖質形成に及ぼす温度の効果を示すグラフである。
図12は、実施例6において組成物を酸又は酵素で処理した際の、糖質分布の変化を比較するグラフである。
図13は、実施例6において酸で処理されたシロップの分析を示している。
図14は、実施例6において酸で処理されたシロップのクロマトグラフィ分析を示している。
図15は、本発明に係る組成物又はマルトデキストリンを与えられたイヌの血糖濃度の変化を示している。
本発明の一様態は、食品中での使用に好適である、遅消化性又は消化抵抗性の炭水化物組成物(例えば、糖質オリゴマー組成物)の製造プロセスに係る。
ヒトにおける炭水化物消化の割合及び程度を推定するため、インビトロ及びインビボの双方の試験を実施することができる。「Englyst測定法」は、易消化性炭水化物成分の量、遅消化性炭水化物成分の量、又は消化抵抗性炭水化物成分の量の推定に用いることのできるインビトロの酵素試験である(欧州臨床栄養学雑誌(1992)46巻(付録2)、S33〜S50ページ)。
本明細書において広義に用いる「食品」という用語は、飲料、医療用カプセル、又は錠剤等、ヒトによる摂取が可能な種々の物質を含むものと理解されなければならない。
本明細書において用いる「オリゴ糖」及び「糖質オリゴマー」という用語は、例えば、約2〜30の重合度(「DP」)を有する糖質等、少なくとも2つの糖質単位を含有した糖質を意味する。例えば、二糖のDPは2である。
本明細書において用いる「粘度」という用語は、流体の流れに対する抵抗を意味する。シロップの粘度は通常、温度と固形分濃度との影響を受ける。粘度は、特定の温度及び特定の%DSにおけるセンチポイズ(cP)で表現される。粘度測定は、TA Instrumentsの高性能レオメータ2000を用いて行った。この機器には、28mm径の重りとアルミニウムカップを備えた同心シリンダーDINが取り付けられ、測定はすべて、50s-1のせん断率で5920μmの空隙距離で実施された。このせん断率は、目立つ雑音障害を伴なわず、ニュートン流動挙動を確実に発生させるように選択した。カップを溢れさせることなく重りの上面を覆うのに十分である約20mLの試料を各実験に用いた。分析中、掃引温度の上昇で水分の損失が発生するのを防ぐため、カップにはカバーを用いた。この手順は、20℃で物質を平衡化させるように調整するステップと、20℃から開始して(20度ずつ上昇させて)80℃まで進める一連の定常状態流動測定と、安全な取扱いを目的とした実験後の冷却ステップとからなる。
「グルコースシロップ」は、単糖、二糖、及び多糖の液体デンプン加水分解物であり、あらゆるデンプン源より生成することができる。グルコースシロップの最も一般的なデンプン源は、トウモロコシ、小麦、タピオカ、及びジャガイモである。FDA(21CFR184.1865)によると、グルコースシロップは、安全かつ好適な酸又は酵素でデンプンを部分的に加水分解することによって得られる。コーンシロップは、加水分解の程度に応じて、グルコースに加えて、マルトース及び高級糖質を含有してもよい。「コーンシロップ」は、コーンスターチから生成したグルコースシロップである。
シロップの機能は、その組成に応じて決まる。歴史的に、デキストロース当量(DE)は、シロップの組成を表すのに用いられてきた。デキストロース当量(DE)は、シロップ中で減量された糖類のグルコースに対する測定値であり、乾量基準のパーセンテージで表される。DEは、デンプンのデキストロースへの転換程度を表すものであり、グルコースシロップは、最少で20%に減量された糖類(DE>20)を含有する。DEは、デンプン糖類の平均重合度(DP)を示唆するものであり、経験則によると、DE×DP=120である。通常、甘味料産業では、DE範囲の異なる(20〜38、38〜58、58〜73、>73)シロップが製造及び販売されている。
本明細書において用いる「糖類」という用語は、DP1及びDP2(DP1+2)を含む炭水化物の総称として規定される。最も幅広く用いられているシロップは、単糖及び二糖の総含有量が25%を越える一方、このシロップの炭水化物組成物は、通常、乾燥固形分基準で15〜99重量%の単糖及び二糖の総量(DP1+2)を有する。25%未満の糖類を含有したシロップは、通常、粘度が非常に高く、さほど甘くないため、食品産業での使用が幾分限定されている。これら粘度の高い低糖シロップを用いると、くみ上げの際に高い抵抗を示し、装備に対する高い粘着性を示してしまうため、その使用が課題となっている。これら従来の低糖シロップはまた、微生物汚染をより引き起こし易い。
本発明のいくつかの実施形態によると、水性供給組成物は、少なくとも1種の単糖と、少なくとも1種の線状糖オリゴマーとを含有し、各々数種を含有してもよい。単糖及びオリゴ糖は、供給組成物中、乾燥固形分基準で少なくとも約70重量%を占めることが多いであろう。通常、所望のオリゴマーの生産量を最大化するには、出発原料の単糖濃度が可能な限り高いことが有効である。固形分濃度が高いと、加水分解から凝集(転移)への平衡を推し進める傾向にあるため、より分子量の大きい生成物を生成することとなる。従って、出発原料の水分含有率は、比較的低いほうが好ましい。例えば、特定の実施形態によると、供給組成物は、少なくとも75重量%の乾燥固形分を含有する(本明細書中では、「乾燥固形分」を「ds」と略すことがある)。場合によっては供給組成物は、約75〜90重量%の固形分を含有するが、この場合、通常、粘度の高いシロップの外観を呈するか、若しくは室温で湿った粉体となるであろう。
好適な出発原料の例として、デキストロースグリーンシロップ(すなわち、デキストロース一水和物結晶からの母液の再循環流)、その他のデキストロースシロップ、コーンシロップ、及びマルトデキストリン溶液等、デンプンの加水分解によって製造されたシロップが挙げられるが、これに限定されるものでない。
供給組成物がマルトデキストリンを含有する場合、プロセスには任意で、加水分解糖質溶液を形成するためにマルトデキストリンを加水分解するステップと、供給組成物を形成するために加水分解糖質溶液を少なくとも約70%の乾燥固形分に凝集するステップとを備えることができる。供給組成物を凝縮するステップ及び供給組成物を触媒に接触させるステップは同時に発生させることもでき、若しくは凝縮するステップを供給組成物を触媒に接触させるステップに先立って発生させることもできる。
供給組成物を少なくとも1種の触媒に接触させる時間は、可変である。場合によっては、接触時間は、少なくとも約5時間であろう。本発明のいくつかの実施形態によると、供給組成物は、少なくとも1種の触媒と約15〜100時間接触させられる。他の実施形態によると、温度をより高く設定することで接触時間を短くすることもでき、場合によっては1時間未満とすることもできる。
本発明の一実施形態によると、酵素転移を用いて非線状オリゴ糖を生成する。酵素は、例えば、α1−2、1−3、1−4、又は1−6のグルコシル結合の切断を促進してデキストロース残渣を形成する酵素とすることができる。1つの好適な例として、グルコアミラーゼと称される市販の酵素組成物等のグルコアミラーゼ酵素が挙げられる。このような組成物は、純粋なグルコアミラーゼ以外に適量の酵素を含有することができることを理解しなければならず、実際のところ、グルコアミラーゼ自体が所望の非線状オリゴ糖の生成を触媒するものと想定すべきでない。
従って、供給組成物は、グルコアミラーゼ、又はデキストロースポリマーに作用するその他の酵素と接触させることができる。酵素の量は、好ましくは、供給組成物の約0.5〜2.5体積%とすることができる。いくつかの実施形態に係るプロセスにおいて、供給組成物は、酵素と接触させるステップ中、約55〜75℃、場合によっては60〜65℃に維持される。この温度において、物質は、水分含有量に応じて液体、又は液体及び固体の混合物となる。反応混合物は、任意で、酵素を分散させるために混合又は攪拌することができる。反応混合物は、所望の程度、非線状オリゴマーへの転移を達成するのに必要な時間、所望の温度に維持される。いくつかの実施形態に係るプロセスにおいて、供給組成物は、酵素の失活に先立って約20〜100時間、酵素と接触させられ、場合によっては失活に先立って約50〜100時間、酵素と接触させられる。グルコアミラーゼを失活する技術は、当分野で既知である。或いは、酵素の失活の代わりに、供給組成物は、膜濾過によって分離して再循環させることができる。
結果として得られた組成物は、イソマルトース等の高濃度の非線状オリゴ糖を含有する。生成組成物は、線状糖オリゴマーより高い濃度で非線状糖オリゴマーを含有する。場合によっては、最終的に得られた組成物中の非線状糖オリゴマーの濃度は、線状糖オリゴマーの濃度の少なくとも2倍である。
消化管酵素は、デキストロース単位がα結合した(1→4)(「線状」結合)炭水化物を容易に認識及び消化する。これらの結合を他の結合(例えば、α結合(1→3)、α結合(1→6)(「非線状」結合)又はβ結合)で置換することにより、消化管酵素の炭水化物を消化する能力を大幅に低減する。これにより、炭水化物を大きく変化させることなく小腸内へと通過させることができるであろう。
場合によっては、生成組成物は、残余分として少量(すなわち、乾燥固形分基準で50重量%未満であり、通常はこれより非常に低い濃度)の単糖を含有する。このプロセスには、膜濾過、クロマトグラフィ分離、又は発酵による消化により、生成組成物から残余の単糖(及び任意で他の種別の糖類)の少なくとも一部を取り除く追加のステップを含むことができる。分離された単糖は、例えば、デキストロース又はコーンシロップの生成のプロセスストリーム等、他のプロセスストリームと組み合わせることができる。或いは、分離された単糖は、供給組成物中に再循環させることができる。
本発明の他の実施形態は、単糖の酸転移を含むプロセスに係る。出発原料は、酵素を用いるプロセスについて上述したものと同一である。塩酸、硫酸、リン酸、又はそれらの組み合わせ等、種々の酸を用いることができる。いくつかの実施形態に係るプロセスにおいて、供給組成物のpHを約4以下にするのに十分な量、場合によっては、供給組成物のpHを約1.0〜2.5又は約1.5〜2.0にするのに十分な量の酸を供給組成物に添加する。いくつかの実施形態によると、供給組成物の固形分濃度は、約70〜90%であり、供給組成物に添加される酸の量は、シロップの乾燥固形分基準で約0.05〜0.25%(w/w)の酸固形分であり、供給組成物は、酸との接触ステップ中、約70〜90℃の温度に維持される。酵素を用いるプロセスと同様に、反応条件は、所望のオリゴマーの生成に十分な時間、維持されるが、この時間は、いくつかの実施形態に係るプロセスでは約4〜24時間とされるであろう。
特定の一実施形態によると、供給組成物の固形分濃度は、少なくとも約80重量%であり、供給組成物のpHを約1.8とするのに十分な量の酸が供給組成物に添加され、供給組成物は、酸との接触後、約4〜24時間、少なくとも約80℃の温度に維持される。
他の特定の実施形態によると、供給組成物の固形分濃度は、約90〜100重量%であり、供給組成物は、酸との接触後、約0.1〜15分、少なくとも約149℃(300°F)の温度に維持される。供給組成物の処理に用いる酸は、リン酸と塩酸との組み合わせ(上述と同一の濃度)とすることができる。特定の一実施形態によると、供給組成物を酸と接触させるステップは、反応器を通じて連続パイプ/流動内で発生させる。
デンプンの最も豊富なグリコシド結合はα−1、4結合であり、これはデンプンの酸加水分解中、一般的に最も壊れやすい結合である。しかしながら、酸触媒転移(凝縮)は、任意の2つの水酸基間で発生させることができ、多岐に亘る組み合わせ及び配列を可能にするので、α−1、4結合の形成可能性は比較的低い。ヒトの消化器官は、デンプン及びコーンシロップのα−1,4結合を容易に消化するαアミラーゼを含む。これらの結合を消化器官内の酵素で認識されない結合で置換することにより、生成物を大きく変化させることなく、小腸へと通過させることができるであろう。
酸処理の結果として得られた糖質分布は、酵素処理の結果として得られた糖質分布と幾分異なるものと考えられている。これらの酸触媒凝縮生成物は、酵素を用いた生成物に比して、ヒトの消化管内の酵素で認識しづらいため、消化されにくいと考えられている。
酸処理は、酵素処理の進行とは異なる。酵素は、線状オリゴマーを急速に加水分解し、非線状オリゴマーを徐々に形成する一方で、酸の場合、線状オリゴマーの減少及び非線状オリゴマーの増加は匹敵する速度で発生する。デキストロースは、オリゴマーの酵素加水分解によって急速に形成され、非線状凝縮生成物が形成される際、徐々に消費される一方、酸の場合、デキストロース濃度は徐々に上昇する。
任意で、酵素転移又は酸転移の後、水素化を発生させることができる。この水素化による生成物は、現在利用可能な水素化デンプン加水分解物に比して低いカロリー量を有しているはずである。一実施形態によると、水素化を用いることにより、そのデキストロース当量(DE)を実質的に変化させることなく、生成組成物を脱色することができる。
このプロセスの1つの進め方として、酵素及び酸を任意の順に連続して用いることができる。例えば、第1の処理で用いられる少なくとも1種の触媒を酵素とし、続いて生成組成物を、グルコシル結合の切断又は形成の速度を加速する酸と接触させることができる。或いは、第1の処理で用いられる少なくとも1種の触媒を酸とし、続いて生成組成物を、グルコシル結合の切断又は形成の速度を加速する酵素と接触させることができる。
酸処理が最初に用いられ、次いで酵素処理が用いられる一実施形態に係るプロセスにおいて、酸は、リン酸、塩酸、又はそれらの組み合わせとすることができる。本実施形態において、組成物は、酵素との接触後、イオン交換樹脂と接触させることができる。イオン交換樹脂との接触後、少なくとも3の重合度を有する糖質オリゴマー組成物中の濃度は、乾燥固形分基準で少なくとも約50重量%とすることができる。
酸、酵素、又はその双方によって処理された生成組成物では、非線状糖オリゴマーの乾燥固形分基準における濃度が上昇している。場合によっては、生成組成物中で少なくとも3(DP3+)の重合度を有する非線状糖オリゴマー濃度は、乾燥固形分基準で少なくとも約20重量%、少なくとも約25重量%、少なくとも約30重量%、又は少なくとも約50重量%である。いくつかの実施形態によると、生成組成物中の非線状糖オリゴマーの濃度は、線状糖オリゴマーの濃度の少なくとも2倍である。
特定の一実施形態によると、生成組成物中の非線状糖オリゴマーの濃度は、乾燥固形分基準で少なくとも約90重量%であり、イソマルトースの濃度は、乾燥固形分基準で少なくとも約70重量%である。
生成組成物は、多くの場合、残余分として特定量(通常、乾燥固形分で50%未満であり、それよりかなり少ないことが多い)の単糖を含有するであろう。任意で、残余の単糖(及びその他の種別の糖類)の少なくとも一部を(例えば、膜濾過、クロマトグラフィ分離、又は発酵による消化により)オリゴマーから分離することができ、単糖ストリームをプロセスの供給組成物内に再循環させることができる。このように、単純な糖類シロップを高付加価値の食品添加物に転換することができる。
本明細書に記載のプロセスにより生成されたオリゴマーリッチシロップは、食品中の食物繊維を増加させるために、用いることができる。このシロップは、低粘度及び低血糖インデックスを示す天然オリゴ糖を含有する。これらのオリゴマーの多くは、少なくとも1つの非α−1、4結合を含むであろう。これらは大腸内で高い発酵性を示すはずであり、プレバイオティクスとしてさらなる健康上の効果をもたらす。本発明のいくつかの実施形態によると、乾燥固形分基準で少なくとも約50重量%の生成組成物が遅消化性である。
食物繊維等、オリゴ糖の有益な効果は十分に実証されてきた。小腸内で消化抵抗性を示し、大腸内で発酵性を示す糖類オリゴマーは、コレステロールの減少、血中デキストロースの希釈、及び消化管の健康維持等、いくつかの有益な効果を有するものとして示されてきた。
一実施形態によると、生成物は、線状糖オリゴマー及び非線状糖オリゴマーからなり、乾燥固形分基準で約10〜70重量%の繊維を含有し、約25〜65のデキストロース当量(DE)を有する炭水化物組成物である。繊維含有量は、AOAC法2001.03によって測定することができる。
本実施形態によると、生成物は、中程度の(すなわち、従来のコーンシロップよりは高く、本明細書に記載の本発明に係る組成物の一部より低い)繊維含有量を有することができる。供給組成物がトウモロコシに由来する場合、生成物は、コーンシロップ繊維(CSF)と称することができる。一実施形態によると、CSF生成物は、乾燥固形分基準で約30〜40重量%の繊維を含有し、約2.5〜3.5kcal/gのカロリー値を有する。我々は、35%の繊維CSFが、結果として3kcal/gのカロリー量となることを推定しており、この値は、2kcal/gの高繊維抵抗性コーンシロップと4kcal/gの通常の消化性炭水化物との間の中程度である。これは、従来の糖類及びデンプンに比べて25%のカロリー減を示している。
一実施形態によると、この生成物を製造するプロセスは、(1)少なくとも1種の単糖又は線状糖オリゴマーからなり、少なくとも約70重量%の固形分濃度を有する水性供給組成物を、少なくとも約40℃の温度に加熱するステップと、(2)この供給組成物を、グルコシル結合の切断又は形成の速度を加速する少なくとも1種の触媒に、非線状糖オリゴマーの形成に十分な時間、接触させるステップとを備え、(a)乾燥固形分基準で約10〜70重量%の繊維を含有し、(b)約25〜65のデキストロース当量を有する生成組成物を生成する。
この触媒は、酸(クエン酸、塩酸、硫酸、リン酸、又はそれらの組み合わせ等)、酵素、又は酸と酵素の双方の組み合わせとすることができる。触媒は、このプロセス中に添加することができる。或いは、状況によっては、前回の処理の結果として、供給組成物中に十分な触媒(例えば、食品等級酸)が残っており、さらに触媒を添加する必要がないこともあり得る。従って、一実施形態によると、CSFを作成するプロセスは、単純な加熱ステップからなり、任意で食品等級酸の添加が発生する。このプロセスは、容易に実現することができ、既存のコーンシロップ精製作業に組み込むことができる。
我々は、この「直接転移」CSF生成物の繊維区分が、より分子量が小さく、分岐の複雑さが緩和され、より繊維抵抗性の高いコーンシロップ(RCS)の繊維区分に比して腸内微生物叢による発酵がより容易に行われると推定している。CSF生成物のDEは、市販のコーンシロップ製品のDEに匹敵することを目標にできる。例えば、DEが約26、35、43、及び63に等しいCSF生成物は各々、従来のコーンシロップであるStaley200(登録商標)、Staley300(登録商標)、Staley1300(登録商標)、及びSweetose4300(登録商標)に匹敵するものである。
或いは、この生成物は、従来のコーンシロップ(繊維をほとんど含まないか全く含まない)を抵抗性コーンシロップ(例えば、約70%以上の繊維含有量を有する)とブレンドすることにより、調製することができる。トウモロコシの代わりに穀物に由来するシロップも用いることができる。
本発明の一実施形態は、糖類含有量が低く、粘度が低いため、低カロリー増量剤として有用な繊維含有炭水化物組成物を提供するものである。このような炭水化物組成物は、線状糖オリゴマー及び非線状糖オリゴマー、乾燥固形分基準で約5〜約25重量%の含有量(DP1+DP2の総含有量)の糖類と、炭水化物組成物が100°Fで約16000cP未満の粘度を有し、75%の乾燥固形分を有するように、十分に低い含有量で含まれた、より分子量の大きい多糖類と、乾燥固形分基準で約10〜70%の繊維とを含有してもよい。この炭水化物組成物は、乾燥固形分基準で約25〜40%の繊維を含有してもよい。炭水化物組成物のデキストロース当量(DE)は、約23〜約30であってもよい。一実施形態によると、炭水化物組成物は、乾燥固形分基準で約10〜約17%の糖類(DP1+DP2)を含有してもよい。他の実施形態によると、この炭水化物組成物は、100°Fで約7000cP未満の粘度を有し、75%の乾燥固形分を有してもよい。本発明の特定の実施形態によると、この炭水化物組成物は、従来のコーンシロップより低いカロリー値(すなわち、乾燥固形分で判定して約4kcal/g未満のカロリー値)を有してもよい。この炭水化物組成物のカロリー値は、その繊維含有量に応じて決まり、例えば、従来のコーンシロップのカロリー量に比して、少なくとも約10%、少なくとも約20%、又は少なくとも約30%低くてもよい。特定の一実施形態によると、この炭水化物組成物は、乾燥固形分基準で約30〜約40重量%の繊維を含有し、約2.5〜約3.5kcal/gのカロリー値を有する。さらに他の実施形態によると、この炭水化物組成物は、約23〜約30のDEと、100°Fで約7000cP未満の粘度と、75%の乾燥固形分を有してもよく、乾燥固形分基準で約25〜約40%の繊維と、乾燥固形分基準で約10〜約17%の糖類とを含有してもよい。
上述の炭水化物組成物は、繊維含有シロップと低糖シロップとをブレンドすることによって調製してもよい。このような炭水化物組成物は、通常約65〜85重量%の乾燥固形分を有するため、シロップの形態を採るであろう。しかしながら、繊維含有シロップと低糖シロップとを組み合わせて得られたブレンドは、乾燥され、例えば乾燥粒子の形態の炭水化物組成物として提供されてもよい。
この繊維含有シロップは、線状糖オリゴマーと非線状糖オリゴマーとからなり、乾燥固形分基準で約10〜約80%の繊維を含有してもよい。このような目的に好適な繊維含有シロップは、本明細書に記載のいずれかのプロセスによって製造されてもよい。特に、繊維含有シロップは、少なくとも1種の単糖又は線状糖オリゴマーとを含有し、少なくとも約70重量%の固形分濃度を有する水性供給組成物を、少なくとも約40℃(或いは、少なくとも約60℃、少なくとも約80℃、又は少なくとも約100℃)の温度に加熱するステップと、この供給組成物を、グルコシル結合の切断又は形成の速度を加速する少なくとも1種の触媒と、非線状糖オリゴマーの形成に十分な時間、接触させるステップとからなるプロセスにより調製されてもよく、乾燥固形分基準で約10〜約70重量%の繊維を含有し、約20〜約35のデキストロース当量(DE)を有する生成組成物を生成する。
繊維含有シロップとブレンドされる低糖シロップは、好ましくは、乾燥固形分基準で約30重量%以下の含有量の単糖及び二糖と、低糖シロップが望ましい低粘度を有するように比較的低い含有量で含有されたより分子量の大きい多糖類とを有するいずれかのシロップであってもよい。本発明の特定の実施形態によると、低糖シロップは、水と糖質とからなるシロップであり、この糖質は、DP1+DP2の含有量が約10〜約30%(或いは、約10〜約25%)となるようにし、DP3−11の含有量が約70〜約90%となるようにし、DP11+含有量が0〜約15%となるような糖質分布を有する。低糖シロップは、75%の乾燥固形分を有する場合、100°Fで約16000cP以下の粘度を有すると有利であり、80%の乾燥固形分を有する場合、20℃で約1500ポアズ以下の粘度を有すると有利である。他の実施形態によると、この糖質は、DP11+の含有量が10%以下、又は5%以下となるような糖質分布を有する。低糖シロップは、約20〜約35のDEを有してもよい。通常、繊維含有シロップとブレンドされる低糖シロップは、約65〜約85重量%の乾燥固形分を有する。
特定の一実施形態によると、低糖シロップは、水と糖質とからなり、この糖質は、DP1が1〜4%、DP2が10〜15%、DP3が9〜13%、DP4が7〜11%、DP5が6〜10%、DP6が13〜19%、DP7が12〜17%、DP8が4〜7%、DP9が3〜7%、DP10が2〜6%、DP11が7〜15%、DP11+が0〜4%で合計100%となるような糖質分布を有する。
この低糖シロップは通常、例えば、乾燥固形分基準で約10%未満又は約5%未満の含有量など、比較的低い含有量の繊維を有している。
低糖シロップは、水性媒体中で、デンプン、又はコーンスターチ等のデンプン質を、DP1+DP2の含有量が約10〜約30%(又は約10〜約25%)となり、DP3−11の含有量が約70〜約90%となり、DP11+の含有量が0〜約15%となるような糖質分布を有する反応生成物を生成するためにデンプン又はデンプン質を加水分解するのに効果的な時間、第1αアミラーゼ酵素に接触させることによって生成してもよい。第1αアミラーゼ酵素は、少なくとも70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれ以上、又は完全な(100%)GenBank登録番号AF504065との配列同一性を有する核酸か、若しくはポロペプチドの酵素活性フラグメントを有するアミノ酸配列によってコードされたポリペプチドであってもよい。
好適な一実施形態によると、デンプン又はデンプン質のスラリー、水性媒体、及び第1αアミラーゼ酵素に対して、まず、約100℃(212°F)〜約115℃(239°F)の第1温度でジェットクッキングを施し、続いて、所望の反応生成物を提供するのに有効な時間、約80℃(176°F)〜約95℃(203°F)の第2温度に維持する。低糖シロップの生成方法において用いられる酵素の唯一の種別がαアミラーゼであることが好ましく、特に、上述のようなαアミラーゼであることが好ましい。
本発明に好適に用いられる低糖シロップの調製方法は、例えば、米国公開特許出願第2013/0197104号に記載されており、あらゆる目的のため、その開示内容全体を参照としてここに組み込む。
繊維含有シロップ及び低糖シロップは、所望の特性の組み合わせを有するブレンド炭水化物組成物、特に、所望の糖類(DP1+DP2)含有量、所望の繊維含有量、及び所望の粘度を有するブレンド炭水化物組成物を生産するのに有効な量、ブレンドされる。低糖シロップの割合が増えると、通常、糖類含有量が減り、結果として得られるブレンドの粘度が下がる。一方、繊維含有シロップの割合が増えると、通常、ブレンドの繊維含有量が増える。しかしながら一般的に述べると、繊維含有シロップ及び低糖シロップは、繊維含有シロップ:低糖シロップの重量比が約10:90〜約50:50となるようにブレンドされてもよい。
上述の生成物は、本出願の他の部分でより詳細に説明するとおり、食品中の一成分として用いることができる(繊維含有シロップ及び低糖シロップのブレンド又は混合物は、繊維含有シロップのみを用いる適用例として本明細書に記載のものと同一の方法及び同一の適用例のために利用してもよい)。この生成物は、1つ以上の利点を有し得る。例えば、コーンシロップのカロリー量を減らし、食物繊維を増加させることができ、食品中で従来のコーンシロップの「当座の」代替として機能することができ、高レベルのコーンシロップを用いる製品中に適切な繊維投入を行うことができ、食品中の繊維補充に対するより経済的なアプローチをもたらすことができる。
図1は、上述の転移技術を使用することのできる一実施形態に係るプロセスを示している。このプロセスは、デンプン、例えば、植物デンプンを用いて開始することができる。従来のコーンスターチが好適な例である。このプロセスは通常、出発原料のデンプンが比較的高い純度を有する場合、より効果的に作用する。一実施形態によると、高純度のデンプンは、乾燥固形分基準で0.5%未満のたんぱく質を含有する。以下の議論の一部は主にトウモロコシに関するものであるが、本発明は、特に、ジャガイモ及び小麦等、他のソースに由来するデンプンにも適用可能であると理解されなければならない。
図1に示すとおり、デンプン10には酸12を添加することができ、その後、デンプンクッカー、例えば、デンプン粒を蒸気に接触するジェットクッカー内でゼラチン化14することができる。このプロセスの1つの進め方として、デンプンスラリーを、硫酸添加によって3.5のpH目標値に調製した後、ジェットクッカー内で速やかに蒸気と混合し、次いで4分間、149〜152℃(300〜305°F)に保持される。ゼラチン化したデンプン16は、ジェットクッキング中、高温で酸に露出することにより、加水分解18される。この加水分解により、デンプンの分子量を減らし、組成物中の単糖及びオリゴ糖のパーセンテージを増加させる(上述のとおり、本明細書中で用いられる「オリゴ糖」という用語は、少なくとも2つの糖質単位からなる糖質、例えば、約2〜30の重合度(DP)を有する糖質をいう)。酸加水分解を停止するため、炭酸ナトリウム等の中和剤20を添加することができ、その後、組成物はさらに、加水分解酵素22に接触させられることにより、さらに解重合24することができる。好適な酵素には、Novoymesより入手可能なTermamyl(登録商標)等のαアミラーゼが含まれる。この酵素加水分解により、さらに、組成物中の単糖及びオリゴ糖のパーセンテージを増加させる。酸処理及び酵素処理による加水分解の結果物はすべて、デンプンを糖化するためのものである。糖化された組成物は、異性化することができ、単糖の様態を変化させ、例えば、フルクトース濃度を増加させる。
糖化された組成物26は、その後、例えばクロマトグラフィ分離28によって精製することができる。逐次的擬似移動層(SSMB)クロマトグラフィ手順を採用する一実施形態によると、混合糖質溶液は、樹脂ビーズの充填されたカラムを通じてくみ上げられる。樹脂の化学特性に応じて、糖質の一部は、樹脂との相互作用がより弱い糖質に比べて樹脂と強く相互作用し、樹脂を通じた流れを滞らせる。この分離により、デキストロース及びフルクトース等の単糖の含有量の高い1つのストリーム30を生成することができる。高フルクトースコーンシロップは、このようなストリームの一例である。この分離によってさらに、オリゴ糖の濃度が比較的高く(例えば、乾燥固形分基準(d.s.b)で約5〜15%のオリゴ糖)、デキストロース及びフルクトース等の単糖の濃度がより低いラフィネートストリーム32(すなわち、樹脂層を通じてより速く移動する成分)を生成する。本明細書中で用いられる「ストリーム」という用語は、プロセスの特定部分を説明するものであるが、本発明のプロセスは、連続動作に限定されるものでないと理解されなければならない。このプロセスは、一括方式又は半一括方式で実施することもできる。
ラフィネート32はさらに、例えば、ナノ濾過等の膜濾過34を行い、任意でダイアフィルトレーションを行うことにより、分離することができる。例えば、これらの濾過ステップは、約500psiの圧力及び40〜60℃の温度下において、Desal DKスパイラル型ナノ濾過カートリッジを用いて実施することができる。ステップ34に記載の分離は、逐次的擬似移動層クロマトグラフィ(SSMB)によって達成することもできる。膜濾過により、主に単糖からなる透過物36(すなわち、膜を通過した成分)と、主にオリゴ糖からなる残余物38(すなわち、膜を通過しなかった成分)とを生成する(本明細書中で用いられる「主に」という用語は、その組成物が、乾燥固形分基準において、その他の成分に比べて対象成分を多く含有していることを意味する)。透過物36は、モノマーストリーム30(例えば、高フルクトースコーンシロップ)と組み合わせることができる。透過物は、単糖リッチストリームであり、残余物は、オリゴ糖リッチストリームである。換言すると、ナノ濾過は、ナノ濾過供給物について、残余物中にオリゴ糖を収集し、透過物中に単糖を収集するものである。
残余物38は、オリゴ糖シロップ40と称することができるが、乾燥又は単純に蒸発して濃縮シロップとし、食品中の一成分として使用可能となるように、遅消化性オリゴ糖を十分に高い含有量(例えば、d.s.b.で少なくとも約50重量%、又は場合によっては、少なくとも約90%)含むことができる。しかしながら、多くの場合、この組成物をさらに処理して精製することが有用であろう。このような精製には、以下のステップのうちの1つ以上を含むことができる(図1には代替として4つの精製ステップ42、44、46、及び48が示されているが、これらのステップのうちの2つ以上をプロセス中に用いることができることを理解しなければならない)。
フルクトース及びデキストロース等の残余の単糖のうちの少なくとも一部を取り除くため、オリゴマーシロップ40には、例えば、第2のナノ濾過などの膜濾過等、追加分離42を施すことができる。好適なナノ濾過条件及び装備は、上述のとおりである。ナノ濾過により、第2単糖リッチストリームであり、モノマーストリーム30と組み合わせることのできる透過物を生成する。或いは、追加分離42は、クロマトグラフィ分離、例えば擬似混合層クロマトグラフィによって実施することができる。
シロップ41は、デキストロースイソメラーゼ等の酵素と接触させることにより、異性化44することができる。これにより、残余として存在するデキストロースの少なくとも一部をフルクトースに転換するが、これは特定条件下でより高い付加価値を有することがある。
上述のとおり、シロップは、酵素又は酸で処理することにより、依然として存在する単糖の少なくとも一部を他の単糖又はオリゴ糖と共有結合することでシロップ内の残余モノマー含有量をさらに低減する転移又は再重合46を発生させることができる。このステップで好適に用いられる酵素には、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、トランスグルコシダーゼ、及びプルラナーゼ等のグルコシダーゼが含まれる。セルラーゼ酵素により、いくつかの適用例にとって付加価値の高い転移生成物を生成してもよい。
このシロップを水素化48することにより、残余の単糖の少なくとも一部を対応のアルコールに転換することができる(例えば、デキストロースをソルビトールに転換することができる)。このプロセスに水素化が含まれる場合、通常、最終精製ステップとなるであろう(但し、これに限定されるものでない)。
上述の精製ステップのうちの1つ以上によって生成された精製オリゴマーシロップ49には、その後、脱色50を施すことができる。脱色は、例えば、活性炭処理に引き続き、マイクロ濾過を実施することによって実施することができる。連続フローシステムにおいて、粒状活性炭を充填したカラムを通じてシロップストリームをくみ上げることにより、脱色を達成することができる。脱色されたオリゴマーシロップは、その後、例えば、約70%超の乾燥固形分(d.s.)に蒸発52することにより、オリゴ糖含有量が高く(例えば、d.s.b.で90重量%超、場合によっては95%超)、これに対応して単糖含有量の低い生成物を生成することができる。この生成物は、完全に消化不能でない場合であっても、ヒトに対して遅消化性であるか、又は完全には消化されない複数の糖質を含有する。これらの糖類には、イソマルトース、パノース、及び4以上の重合度を有する分岐オリゴマーを含み得る。
このプロセスの条件は、モノマーリッチストリーム(30、36)又はオリゴマー生成物ストリームのいずれかにおける供給組成物中のマルトースの大部分を収集するように修正することができる。例えば、500psi未満の圧力で動作するDesal DL等、やや開口サイズの大きいナノ濾過膜を用いて、モノマーリッチストリーム中のマルトースの量を増加させることができる。
この生成物は、食品の一成分として好適であり、ヒトの消化器官に対して遅消化性であるか、消化抵抗性を示す。上述のとおり、この生成物中のいくつかの成分は、ヒトの胃や小腸において実質的に完全に消化不能とすることができる。生成物は、使用するデンプン源に応じて、食品表示で使用される用語であるコーンシロップの実施形態又は小麦シロップの実施形態に分類することができる。ナノ濾過において使用される開口サイズがより大きい場合、マルトデキストリンに分類される、より分子量の大きなオリゴマーシロップ生成物を得ることができる。
このプロセスによって生成されたオリゴ糖含有シロップ(場合によっては、本明細書中で消化抵抗性シロップ又は繊維含有シロップと称する)は、従来の炭水化物の代替又は補助として(本発明の一実施形態によると、低糖シロップとの混合物として)食品に添加することができる。従って、本発明の他の様態は、乾燥固形分基準で多量の線状糖オリゴマー及び非線状糖オリゴマーとを含む炭水化物組成物を含有した食品に係り、非線状糖オリゴマーの濃度は、線状糖オリゴマーの濃度より高い。消化抵抗性(繊維含有)シロップ(又は低糖シロップとの混合物)を使用可能な食品の具体例として、パン、ケーキ、クッキー、クラッカー、押出スナック、スープ、冷凍デザート、揚げ物、パスタ製品、ジャガイモ製品、米製品、トウモロコシ製品、小麦製品、乳製品、ヨーグルト、製菓、ハードキャンディ、栄養バー、朝食シリアル、又は飲料等の加工食品を挙げることができる。オリゴ糖シロップを含有する食品は、コーンスターチ等、従来の炭水化物を用いた類似の食品と比較して、血糖反応がより低く、血糖インデックスがより低く、血糖負荷がより低い。さらに、オリゴ糖の少なくとも一部は、ヒトの胃や小腸において、消化が非常に限定されるか、全く消化されないため、食品のカロリー量を低減する。このシロップはまた、可溶食物繊維源でもある。
上述の消化抵抗性オリゴマーシロップ(任意で、本明細書の他の箇所に記載の低糖シロップとの混合物)を、食品の一成分としてシロップとして用いることができ、或いはシロップ固形物を形成すべく、まず、濃縮することができる。どちらの形態であっても、多くの方法で用いることができる。上述のとおり、このシロップは、トウモロコシ等、種々のデンプン源に由来のものとすることができる。本特許によると、場合によっては、「消化抵抗性コーンシロップ」又は「抵抗性コーンシロップ」(「RCS」と略すこともある)というフレーズを使用するが、本発明は、トウモロコシ由来のシロップ又はシロップ固形物に限定されるものでないと理解されなければならない。
消化抵抗性オリゴマーシロップ(本発明の一実施形態によると、低糖シロップとの混合物)は、可溶繊維源として、食品に添加することができる。これにより、香り、舌触り、又は食感に否定的な影響を及ぼすことなく、食品中の繊維含有量を増すことができる。
消化抵抗性オリゴマーシロップ(及び本明細書に記載の低糖シロップとの混合物)の機能は、コーンシロップ及び糖類と類似であるため、食品中の種々の栄養甘味料の完全又は部分的な代替として好適である。例えば、抵抗性シロップ(及び低糖シロップとの混合物)は、食品中のスクロース、高フルクトースコーンシロップ(HFCS)、フルクトース、デキストロース、通常のコーンシロップ、又はコーンシロップ固形物の全体的又は部分的な代替として用いることができる。特定の一例として、消化抵抗性シロップ又は消化抵抗性シロップ固形物を用いて、1:1の割合で他の甘味料固形物の代替とすることができ、糖類固形物の完全な代替とすることまでできる。甘味料固形物の代替レベルが高い場合、食品の甘みを抑え得るが、糖類及びカロリー量を抑えつつ、舌触りや香りの広がりを略同一に維持する。さらに、消化抵抗性シロップ(及び低糖シロップとの混合物)は、増量剤として用いることができ、食品構成中の脂肪成分、粉成分、又はその他の成分の代替とすることができる。或いは、消化抵抗性シロップ(又は低糖シロップとの混合物)は、食品中で、スクロース、HFCS、又はフルクトース等の甘味料と組み合わせて用いることができ、結果としてその食品の全体的な甘みを変えないようにすることができる。他の一例として、消化抵抗性シロップは、食品中で、スクラロース又はその他の高甘味度甘味料(天然高甘味度甘味料及び合成高甘味度甘味料の双方を含む)と組み合わせて用いることができ、これにより、その食品の甘み又は舌触りを変えることなく、甘味料の代替とすることができる。
消化抵抗性オリゴマーシロップ(低糖シロップとの混合物)は、食品中で、抵抗性デンプン、ポリデキストロース、又はその他の繊維源と組み合わせて用いることができ、これによって食品中の繊維含有量を増加させ、生成物を消費することによって得られる生理学的利益を向上し、カロリー量を低減し、且つ/又は、生成物の栄養的側面を改善することができる。
消化抵抗性オリゴマーシロップ(及び低糖シロップとのブレンド)は、食品中で、糖類アルコール類又はマルトデキストリン類等の増量剤と組み合わせて用いることができ、これによってカロリー量を低減し、且つ/又は、生成物の栄養的側面を改善することができる。このシロップ(及び低糖シロップとの混合物)は、食品中の脂肪分の部分的代替として用いることもできる。
消化抵抗性オリゴマーシロップ(及び低糖シロップとの混合物)は、食品中で、テンダライザー又はテクスチャライザーとして用いることができ、これにより、カリカリ感又は弾力を増し、見た目を向上し、且つ/又は、生地、揚げ衣、又はその他の食品組成物のレオロジーを向上することができる。このシロップは、食品中で、保湿剤として用いることができ、これにより、製品保存可能期間を延ばし、且つ/又は、より柔らかくしっとりした食感を生み出すことができる。このシロップはまた、食品中で、水分活性を低減したり、水分を固定及び管理するのに用いることができる。シロップのさらなる利用例として、卵液の代替、及び/又は、食品の表面光沢の向上、小麦粉デンプンのゼラチン化温度の変更、生成物の食感の修正、及び生成物の褐色化の改善が挙げられる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態によると、消化抵抗性オリゴマーシロップ(及び低糖シロップとの混合物)は、以下の利点のうちの1つ以上を有する。つまり、可溶性の高さによって揚げ衣や生地等の食品組成物中に組み込まれるのを比較的容易にすること、高温及び/又は酸性pH下における安定性(イヌリン等、他の可溶性繊維は、同様に安定でない)、より抑えた甘み、清浄な香り、はっきりした色という利点である。このシロップの特性(及び低糖シロップとの混合物の特性)により、このシロップの用いられた食品は、クリーンラベルを得ることができる。本発明のいくつかの実施形態によると、消化抵抗性オリゴマーシロップは、グラム当たり約2カロリー(d.s.b.)であり、これにより、食品の総カロリー量を低減することができる。
本発明に係る消化抵抗性オリゴマーシロップ(本明細書の他の箇所に記載の消化抵抗性オリゴマーシロップと低糖シロップとの混合物を含む)は、種々の食品中に用いることができる。消化抵抗性(繊維含有)シロップと低糖シロップとの混合物が非常に有用となり得る食品の種別に、ケーキ、ブラウニー、クッキー、クッキークリスプ、マフィン、パン、及び甘い生地等のベーカリー製品(すなわち、焼いた食品)がある。従来のベーカリー製品では、糖類が比較的多く、炭水化物総量が多くなり得ていた。ベーカリー製品の一成分として消化抵抗性シロップと低糖シロップとの混合物を用いることにより、糖類レベル及び炭水化物レベルを下げる一助となり、ベーカリー製品の繊維含有量を増加しつつ、総カロリーを低減することができる。
ベーカリー製品には、主に2つのカテゴリーがあり、それはイーストで膨らませたベーカリー製品と、化学的に発酵したベーカリー製品である。ドーナツ、甘い生地、及びパン等、イーストで膨らませた製品では、消化抵抗性オリゴマーシロップ(及び低糖シロップとの混合物)を用いて、糖類の代替とすることができるが、イースト又はクラスト褐色化のために発酵基質が必要となるため、依然として少量の糖類があることが望ましいこともある。消化抵抗性オリゴマーシロップの固形物(例えば、消化抵抗性コーンシロップ固形物)を、栄養乾燥甘味料と同様に他の乾燥成分とともに添加することができ、特別な取扱いは必要ない。抵抗性コーンシロップは、シロップ又は液体甘味料の直接的代替として、他の液体(低糖シロップを含む)とともに添加することができる。そしてこの生地は、混合、発酵、分割、ローフ又は形状への成形又は押出、最終発酵、焼くか又は揚げる工程を含む、製パン産業で通常用いられる条件の下、処理されるであろう。この生成物は、従来の生成物と同様の条件を用いて焼いたり、又は揚げたりすることができる。パンは通常、420〜520°Fの温度範囲で20〜23分焼かれ、ドーナツは、400〜415°Fの温度範囲で揚げることができるが、他の温度及び時間も用いることができる。必要に応じて高甘味度甘味料を生地に添加し、最適な甘みと香りを得ることができる。
化学的に発酵した製品は通常、糖類をより多く含み、より高レベルの抵抗性コーンシロップ/固形物を含有することがある。完成品としてのクッキーは30%の糖類を含有し得るが、これを抵抗性コーンシロップ/固形物で全体的又は部分的に代替することができる。これらの製品は、例えば、4〜9.5のpHを有し得る。水分含有量は、例えば、2〜40%となり得る。
抵抗性コーンシロップ/固形物は容易に取り込まれ、クリーム状にするステップ中、混合の開始時に脂肪分に添加されてもよく、若しくは、代替として用いられるシロップ又は乾燥甘味料と同様の方法で脂肪分に添加されてもよい。この生成物は混合された後、例えば、シート化、回転切断、ワイヤー切断、又はその他の成形プロセスによって成形されるであろう。その後、この生成物は、例えば、200〜450°Fで、通常の焼き付け条件下において焼かれるであろう。
抵抗性コーンシロップ/固形物はまた、非晶質状態の糖ガラスの形成、焼いた製品への粉体の付着、及び/又は、焼いた製品の外観を改善するフィルム又はコーティングの形成に用いることもできる。抵抗性コーンシロップ固形物は、他の非晶質糖類と同様に、加熱を行い、続いて糖ガラス転移温度を下回る温度へ冷却することにより、糖ガラスを形成する。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(低糖シロップとの混合物を含む)を用いることのできる他の食品種別として、朝食シリアルがある。例えば、本発明に係る抵抗性コーンシロップを用いて、押出シリアル片の中、及び/又は、それらのシリアル片の外側に施したコーティング中の糖類の全部又は一部を代替することができる。このコーティングは通常、完成品としてのシリアル片の総重量の30〜60%に当たる。シロップは、例えば、スプレーで塗布されたり、振り掛けることができる。このコーティングの構成は、抵抗性コーンシロップの75%溶液と同等に簡略なものであり得る。抵抗性コーンシロップは、種々のパーセンテージで糖類とブレンドすることができ、他の甘味料やポリオール類とブレンドすることもできる。そして余剰の水分を低温オーブンで蒸発させることができる。押出片の場合、抵抗性コーンシロップ固形物を乾燥成分とともに直接添加することができ、或いは水とともに、若しくは別々に、シロップ形態のものを押出機内に入れることができる。押出機には少量の水を加えることができ、100〜300°Fの範囲の種々のゾーンを通過させることができる。任意で、抵抗性デンプン等の他の繊維源を押出片中に用いることができる。抵抗性コーンシロップを用いることにより、他の繊維源とは異なる食感を生み出すであろう。これを単独で用いるか、又は他の繊維との組み合わせで用いるかにより、食感を変えて製品を多様化してもよい。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合物)を用いることのできる他の食品種別に、乳製品がある。これを用いることのできる乳製品の例として、ヨーグルト、ヨーグルト飲料、ミルク飲料、フレーバーミルク、スムージー、アイスクリーム、シェイク、カッテージチーズ、カッテージチーズドレッシング、及びクワルクやホイップムースタイプ製品等の乳製品デザートが挙げられる。これには、直接消費されることを目的とした乳製品(例えば、加工スムージー)と、他の成分とブレンドされることを目的とした乳製品(例えば、ブレンドスムージー)とが含まれる。これは、160〜285°Fの温度で低温殺菌された製品等の低温殺菌乳製品中に用いることができる。乳製品中の糖類(これは、全構成の24%までであろう)を完全に代替することができる。抵抗性コーンシロップは通常、酸性のpHにおいても安定である(乳製品飲料のpH範囲は通常、2〜8であろう)。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合物)を用いることのできる他の食品種別に、糖菓がある。これを用いることのできる糖菓の例として、ハードキャンディ、フォンダン、ヌガーやマシュマロ、ゼラチンゼリーキャンディやグミ、ゼリー、チョコレート、リコリス、チューイングガム、キャラメルやタフィー、チューズ、ミント、タブレット糖菓、及び果実スナックが挙げられる。果実スナックにおいて、抵抗性コーンシロップは果汁との組み合わせで用いることができる。果汁が甘みの大部分を担い、抵抗性コーンシロップが糖類の総含有量を減らして繊維を加えることとなるであろう。このシロップは、最初のキャンディスラリーに添加し、加熱して完成品として固形分にすることができる。スラリーは、200〜305°Fで加熱することにより、完成品としての固形分とすることができる。最終的に2〜7のpHとなるように、加熱の前又は後に酸を添加することができる。抵抗性コーンシロップは、糖類の0〜100%、コーンシロップ又はその他使用されている甘味料の1〜100%の代替として用いることができる。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合物)を用いることのできる他の食品種別に、ジャムやゼリーがある。ジャムやゼリーは、果実から作られる。ジャムは果実片を含有し、ゼリーは果汁から作られる。抵抗性コーンシロップは、以下のようにして、糖類又はその他の甘味料の代替として用いることができる。つまり、果実及び果汁をタンク内で計量し、糖類、抵抗性コーンシロップ、及びペクチンを予混合し、乾燥組成物を液体中に添加して214〜220°Fの温度で調理し、ジャー内に高温充填し、5〜30分間、蒸留する。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合物)を用いることのできる他の食品種別に、飲料がある。これを用いることのできる飲料の例として、炭酸飲料、フルーツジュース、濃縮ジュースミックス(例えば、マルガリータミックス)、浄水、及び飲料乾燥ミックスが挙げられる。本発明に係る抵抗性コーンシロップの使用により、多くの場合、他の種別の繊維が飲料に添加された際に結果として生じる透明度の問題を克服するであろう。糖類を完全に代替することが可能である(これは、例えば、全構成の12%までであり得る)。酸性pHにおいてシロップが安定であるため、例えば、2〜7のpH範囲の飲料に用いることができる。抵抗性コーンシロップは、冷却処理飲料や低温殺菌飲料中で使用することができる。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合物)を用いることのできる他の食品種別に、高固体の充填物がある。これを用いることのできる高固体の充填物の例として、スナックバー、トースターペーストリー、ドーナツ、クッキーへの充填物が挙げられる。高固体の充填物は、例えば、酸性/果実の充填物であるか、香辛料の充填物とすることができる。そのまま消費される製品、フードプロセッサ(さらなる焼き付け)か消費者(焼き付け安定充填物)によってさらなる処理が施される製品に添加することができる。本発明のいくつかの実施形態によると、高固体の充填物は、67〜90%の固形分濃度を有する。この固形分を抵抗性コーンシロップで完全に代替することができ、若しくは他に存在している甘味料固形分の部分的代替として用いることができる(例えば、現行固形分の5〜100%の代替)。通常、果実の充填物は2〜6のpHを有し、香辛料の充填物は4〜8のpHを有するであろう。充填物は、冷たく提供されてもよく、或いは所望の最終固形分が得られるまで蒸発させるように、250°Fまでの温度で加熱することができる。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合物)を用いることのできる他の食品種別に、押出シート状スナックがある。これを用いることのできる押出シート状スナックの例として、ポン菓子、クラッカー、トルティーヤチップ、及びコーンチップが挙げられる。押出片を作る際、抵抗性コーンシロップ/固形物は、乾燥製品とともに直接添加されるであろう。少量の水を押出機内に加えた後、これを100〜300°Fの範囲の種々のゾーンに通過させる。この乾燥抵抗性コーンシロップ/固形物は、乾燥生成品混合物の0〜50%程度、添加することができる。液体抵抗性コーンシロップはまた、押出機に沿った液体ポートのうちの1つに加えることができる。この製品は、低い水分含有量(5%)で押し出された後に、焼き付けられて余剰の水分を除去されるか、或いは、僅かに高い水分含有量(10%)で押し出された後に、揚げられて水分を除去されるかのいずれかにより、製品として仕上げられる。焼き付けは、500°Fまでの温度で20分間、実施することができる。焼き付けは、350°Fで10分間、実施するのがより一般的である。揚げる工程は、通常、350°Fで2〜5分間、実施されるであろう。シート状スナックでは、抵抗性コーンシロップ/固形物は、他の乾燥成分(例えば、小麦粉)の部分的代替として用いることができる。これは、0〜50%の乾燥重量とすることができる。この製品は、乾燥混合した後、水分を加えて粘性生地を形成する。この生成品混合物は、5〜8のpHを有し得る。その後、この生地をシート化して切断した後、焼き付けるか又は揚げるであろう。焼き付けは、500°Fまでの温度で20分間、実施することができる。揚げる工程は、通常、350°Fで2〜5分間、実施されるであろう。抵抗性コーンシロップを用いることで得られるその他の潜在的利点に、揚げた食品の内部成分又は外側のコーティングとして添加された場合、15%程度、揚げたスナックの脂肪分を低減できることがある。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合物)を用いることのできる他の食品種別に、ゼラチンデザートがある。ゼラチンデザートの成分は、ゲル化剤としてのゼラチンとともに乾燥ミックスとして販売されることが多い。乾燥ミックス中で、糖類固形物を抵抗性コーンシロップ固形物で部分的又は全体的に代替することができる。そしてこの乾燥ミックスを、水と混合し、212°Fに加熱してゼラチンを分解し、その後、さらに水及び/又は果実を加えることにより、ゼラチンデザートとして完成させることができる。このゼラチンは、その後、冷却して固められる。またゼラチンは、常温保存可能な包装を施して販売することができる。この場合、安定剤は通常、カラギナンベースである。上述のとおり、抵抗性コーンシロップは、他の甘味料固形分の100%までを代替することができる。乾燥成分は、液体に混合された後、低温殺菌が施され、カップに注入されて冷やし固められる。カップは通常、ホイルの上面を有する。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合液)を用いることのできる他の食品種別に、スナックバーがある。これを用いることのできるスナックバーの例として、朝食及び軽食代替バー、栄養バー、グラノーラバー、プロテインバー、及びシリアルバーが挙げられる。これは、スナックバーのうち、高固体の充填物、結合シロップ、又は粒子状部分等、あらゆる箇所で用いることができる。結合シロップ中の糖類を、抵抗性コーンシロップで全体的又は部分的に代替することが可能である。結合シロップは、通常、50〜90%が固形分であり、結合シロップ10%に粒体90%の割合から結合シロップ70%に粒体30%の割合までの範囲で添加することができる。結合シロップは、甘味料、増量剤、及びその他のバインダー(デンプン等)の溶液を160〜230°F(シロップ中で最終的に必要な固形分に応じて決める)に加熱することによって作成する。シロップをその後、粒体と混合して粒体をコーティングし、マトリクス全体にコーティングを施す。抵抗性コーンシロップはまた、この粒体自体に用いることができる。これは押出片とすることができ、直接膨張させたり、又はポン菓子製造機にかけたりすることができる。これは、その他の穀物成分、コーンミール、米粉、又はその他類似の成分と組み合わせて用いることができる。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合物)を用いることのできる他の食品種別に、チーズ、チーズソース、及びその他のシーズ製品がある。これを用いることのできるチーズ、チーズソース、及びその他のチーズ製品の例として、低乳固形分チーズ、低脂肪チーズ、及び低カロリーチーズがある。ブロックチーズでは、溶解特性の向上、デンプン等の他の成分の添加による溶解制限効果の緩和の一助となることができる。これは、例えば、増量剤としてチーズソース中で用いることもでき、脂肪分、乳固形分、又はその他通常の増量剤を代替することができる。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ/固形分(及び低糖シロップとの混合物)を用いることのできる他の食品種別に、食用且つ/又は水溶性のフィルムがある。これを用いることのできるフィルムの例として、水への溶解を目的とした種々の食品及び飲料用の乾燥ミックスを包むのに用いられるフィルム、調理後、温かいうちに食品に添加されるスパイスフィルム等、色や香りを加えるために用いられるフィルムが挙げられる。他のフィルム適用例には、果実及び野菜の皮、及びその他の柔軟フィルムが挙げられるが、これに限定されるものでない。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合物)を用いることのできる他の食品種別に、スープ、シロップ、ソース、及びドレッシングがある。通常のドレッシングは、0〜50%が油分で、2〜7のpH範囲とすることができる。これは、冷却処理又は加熱処理することができる。これを混合した後、安定剤が添加される。抵抗性コーンシロップは、必要に応じて、他の成分とともに、液体又は乾燥形態で容易に添加することができる。ドレッシング組成物は、加熱されて安定剤を活性化する必要があってもよい。通常の加熱条件は、170〜200°F、1〜30分であろう。冷却後、油分を添加してプレエマルジョンとする。この生成物はその後、ホモジナイザー、コロイドミル、又はその他の高度せん断プロセスを用いて乳化される。
ソースは、0〜10%が油分で、10〜50%の総固形分を有し、2〜8のpHを有し得る。ソースは、冷却処理又は加熱処理することができる。この成分を混合し、加熱処理する。抵抗性コーンシロップは、必要に応じて、他の成分とともに液体又は乾燥形態で容易に添加することができる。通常、加熱は、170〜200°Fで1〜30分間、実施されるであろう。
スープは、20〜50%が固形分であり、より中性のpH範囲(4〜8)を有するのがより一般的である。これらは、乾燥抵抗性コーンシロップ固形物を添加することができる乾燥ミックス、又は缶詰にしてレトルト食品とされる液体スープとすることができる。スープには、抵抗性コーンシロップを50%固形分まで用いることができるが、1人前当たり5gの繊維を付与する使用法がより一般的である。
シロップは、糖類固形物の100%代替物として、抵抗性コーンシロップを組み込むことができる。通常、抵抗性コーンシロップは、そのままの状態でシロップの12〜20%に当たるであろう。抵抗性コーンシロップは、水とともに添加された後、低温殺菌が施され、温かい状態で(通常、1分の低温殺菌では185°F)充填されて製品を安全に常温保存可能にする。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合物)を用いることのできる他の食品種別に、コーヒークリーマーがある。これを用いることのできるコーヒークリーマーの例として、液体コーヒークリーマー及び乾燥コーヒークリーマーが挙げられる。乾燥ブレンドコーヒークリーマーは、以下の脂肪種別の市販のコーヒークリーマー粉とブレンドすることができる。つまり、大豆、ココナツ、ヤシ、ヒマワリ、キャノーラ油、又はバター脂肪である。これらの脂肪は、非水素化脂肪又は水素化脂肪とすることができる。抵抗性コーンシロップの固形物は、繊維源として、任意でフラクトオリゴ糖、ポリデキストロース、イヌリン、マルトデキストリン、抵抗性デンプン、スクロース、及び/又は、従来のコーンシロップ固形物とともに添加することができる。この組成物はまた、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、又はそれらの組み合わせ等の高甘味度甘味料を含有することもできる。これらの成分は、乾燥状態でブレンドされ、所望の組成物を生成することができる。
噴霧乾燥クリーマー粉は、脂肪、タンパク質及び炭水化物、乳化剤、乳化塩、甘味料、及び凝固防止剤の組み合わせである。脂肪源は、大豆、ココナツ、ヤシ、ヒマワリ、キャノーラオイル、又はバター脂肪のうちの1つ以上とすることができる。タンパク質は、カゼインナトリウム又はカゼインカルシウム、乳タンパク質、乳清タンパク質、小麦タンパク質、又は大豆タンパク質とすることができる。炭水化物は、抵抗性コーンシロップ単独とすることもでき、フラクトオリゴ糖、ポリデキストロース、イヌリン、抵抗性デンプン、マルトデキストリン、スクロース、又はコーンシロップとの組み合わせとすることもできる。乳化剤は、モノグリセリド及びジグリセリド、アセチル化モノグリセリド及びアセチル化ジグリセリド、又はプロピレングリコールモノエステルとすることができる。塩は、クエン酸三ナトリウム、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、リン酸一カリウム、及び/又はリン酸二カリウムとすることができる。組成物はまた、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、又はそれらの組み合わせ等の高甘味度甘味料を含有することができる。好適な凝固防止剤として、アルミノケイ酸ナトリウム又は二酸化ケイ素が挙げられる。生成物は、スラリー中で組み合わせられ、任意で均質化され、粒状又は塊状のいずれかに噴霧乾燥される。
液体コーヒークリーマーは単に、脂肪(乳脂肪又は水素化植物油のいずれか)、何らかの乳固形物又はカゼイン塩、コーンシロップ、バニラ又はその他の香味料、安定剤ブレンドの均質低温殺菌エマルジョンである。この生成物には通常、185°Fで30秒のHTST(高温短時間)、又は285°Fで4秒のUHT(超高温)の低温殺菌が施され、第1段階で500〜3000psi、第2段階で200から1000psiの2段階ホモジナイザーで均質化される。コーヒークリーマーは、通常、コーヒーに添加されても破壊されることがないように安定化される。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合物)を用いることのできる他の食品種別に、アイシング、フロスティング、及び艶出し等の食品コーティングがある。アイシング及びフロスティングでは、抵抗性コーンシロップは、甘味料の(全体的又は部分的)代替として用いることができ、カロリー量を低減し、繊維含有量を増加することができる。艶出しは、通常、約70〜90%が糖類であり、残余分はほとんど水分である。抵抗性コーンシロップはこの糖類の全体的又は部分的代替として用いることができる。フロスティングは、通常、約2〜40%の液体/固体の脂肪の組み合わせと、約20〜75%の甘味料固形分、着色料、香味料、及び水分を含有する。抵抗性コーンシロップを用いて、甘味料固形分の全部又は一部を代替するか、低脂肪系の増量剤として用いることができる。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合物)を用いることのできる他の食品種別に、乾燥性又は湿潤性のドッグフード等のペットフードがある。ペットフードは、押出、成形、及びグレービーとしての構成等、種々の方法で製造される。抵抗性コーンシロップは、これらの種別の各々において、0〜50%程度、用いることができる。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合物)を用いることのできる他の食品種別に、通常、小麦粉及び/又はコーンミール、脂肪、水分、塩、フマル酸を含有したトルティーヤがある。抵抗性コーンシロップは、小麦粉又は脂肪の代替として用いることができる。これらの成分は、混合した後、シート状にするか、スタンプで押して調理する。この添加を行うことにより、繊維を増量したり、保存可能期間を延ばしたりすることができる。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合物)を用いることのできる他の食品種別に、魚及び食肉がある。従来のコーンシロップが食肉中に既に用いられているため、抵抗性コーンシロップは、その部分的又は全体的代用として用いることができる。例えば、抵抗性コーンシロップを添加することにより、バキュームタンブル又は肉内への注入に先立って漬け込み処理を行うことができる。これは、塩及びリン酸塩と供に添加することができ、任意でデンプン、カラギナン、又は大豆タンパク質等の水分結合成分とともに添加することができる。これは繊維を増量をするために用いられ、通常は一人前当たり5g程度の優秀な繊維源を求める要求に応えるものとなるであろう。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合物)を用いることのできる他の食品種別に、ドライ(漬け込み)フルーツがある。多くの種のドライフルーツは、糖類とともに漬け込まれると、単に安定して口当たりがよくなる。抵抗性コーンシロップは、この糖類の全部又は一部を代替することができる。例えば、抵抗性コーンシロップは、乾燥に先立って、果実の漬け込みに用いられる漬け込み液に添加することができる。硫酸塩等の安定剤も、この漬け込み液中に用いることができる。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合物)を用いることのできる他の食品種別に、幼小児食がある。抵抗性コーンシロップを、このような食品中の従来の成分のうちの1つ以上の代替又は補充として用いることができる。マイルドな香りとはっきりした色合いを有するため、種々のベビーフードに添加し、糖類を低減して繊維含有量を増加することができる。
消化抵抗性(繊維含有)シロップ(及び低糖シロップとの混合液)を用いることのできる他の食品種別に、肉用の揚げ衣及びパン粉等の揚げ衣及びパン粉がある。これは、揚げ衣及び/又はパン粉(例えば、小麦粉タイプの成分)の乾燥成分の全部又は一部を抵抗性コーンシロップで代替することにより、或いは、肉の筋への添加との組み合わせにおいて、又は、揚げ物自体において用いるために達成することができる。これは、増量剤として、繊維増量のために、又は揚げ物中の脂肪を減らすために用いることができる。
本明細書に記載のプロセスは、糖化に抵抗性を示す少量の糖質シロップ(例えば、図1に示すストリーム26)を利用する。この物質を精製物として分離することにより、高フルクトースコーンシロップ等、主に単糖からなるシロップにおいて望ましくない副産物とするのではなく、それ自体の有用な特性を得るために採用することができる。高フルクトースコーンシロップからオリゴ糖の大部分を除去することにより、生成物の純度がより高くなる(すなわち、デキストロース及びフルクトースの濃度がより高くなる)ようにし、引いてはより付加価値の高い生成物にする。
本発明に係る食品を用いて、糖尿病を患ったヒト等の哺乳動物中の血糖濃度を制御する一助とすることができる。食品が哺乳動物によって消費されると、食品中の遅消化性成分及び/又は消化抵抗性成分は、血流中でより穏やかな相対的血糖反応を発生させることができるため、糖尿病患者に有益である。文脈中の「制御」という用語は、相対的な用語として理解されなければならない。すなわち、血糖反応は、同一の哺乳動物が、消化抵抗性成分及び/又は遅消化性成分を含有しない類似の食品を消費した場合に発生する血糖反応に比べて改善し得るということであるが、この血糖反応は必ずしも糖尿病を罹患していない哺乳動物において観察される血糖反応と同等でないこともある。
本発明の特定の実施形態は、以下の実施例により、さらに理解することができる。
実施例1
コーンスターチを高フルクトースコーンシロップに処理する設備より、ラフィネートシロップを得た。ラフィネートは、クロマトグラフィ分離によって生成し、主にフルクトース及びデキストロースを含有するものであった。ラフィネートには、約500psiの圧力下、40〜60℃の温度におけるDesal DK1812C−31Dナノ濾過カートリッジを用いたナノ濾過を施した。ナノ濾過の残余物は、活性炭で脱色し、約80%の乾燥固形分が得られるまで蒸発した。HPAE−PADクロマトグラフィにより乾燥生成物の糖質分析を実施した結果を表1に示す。
Figure 2016510604
ライトラフィネートと称されるこの物質について、Englyst測定法を用いて、消化性を試験した。試験管内において、d.s.b.で約600mgの炭水化物を20mLの0.1M酢酸ナトリウム緩衝材に添加した。内容物を混合した後、30分間、約92℃に加熱し、37℃に冷却した。その後、5mLの酵素溶液を試験管に添加し、37℃の水浴中で振盪させることによって攪拌した。20分及び120分で少量の試料を取り出した。酵素を失活し、試料を濾過して、YSI社のグルコース試験を用いることにより、消化性を測定した。ヘビーラフィネートは、類似のナノ濾過動作で別に処理し、同一の測定法を用いて試験した。ライトラフィネートが15〜25%の乾燥固形分を有していたのに対し、ヘビーラフィネートは25〜35%の乾燥固形分を有したが、双方とも、略同一のパーセンテージの低分子量糖質を含有した。比較のため、ナノ濾過されていない調理済みのジャガイモデンプンも試験した。消化性測定及び糖質分析を行った結果を表2に示す。比較のため、調理済みのジャガイモデンプンについても表2に示す。表2内のすべてのパーセンテージは、d.s.b.の値である。
Figure 2016510604
物質中のオリゴ糖のパーセンテージと、消化抵抗性物質のパーセンテージとの間には優れた相関があった。
実施例2
コーンスターチを高フルクトースコーンシロップに処理する設備より、21.4%の乾燥固形分を有する約1025Lのラフィネートシロップを得た。ラフィネートは、クロマトグラフィ分離によって生成し、主にフルクトース及びデキストロースを含有するものであった。ラフィネートには、約500psiの圧力下、40〜60℃の温度における2つのDesal NF3840C−50Dナノ濾過カートリッジを用いたナノ濾過を施した。開始時の体積を約20/1に減らした後、残余物には、DI水を用いた約2倍容の定容量ダイアフィルトレーションを施した。ダイアフィルトレーションを行った後、27.6kgの残余生成物(33.8%の乾燥固形分)を収集した。この物質は、冷却装置中で一晩攪拌することにより、活性炭(シロップ固形物の0.5重量%)で脱色した。このスラリーを、0.45ミクロンの中空繊維濾過カートリッジを介した濾過によって殺菌し、乾燥固形分が約73%となる平均濃度が得られるまで分けて蒸発させた。
HPAE−PADクロマトグラフィによって乾燥生成物の糖質分析を実施した結果を表3に示す。
Figure 2016510604
実施例3−酵素によるデキストロースからの非線状オリゴマーの調製
74%、79.5%、及び80%の固形分濃度を有する濃縮デキストロースシロップを、(1)希釈シロップを蒸発するステップ、又は(2)水をデキストロース粉に添加するステップによって調製した。デキストロース/水の各混合物を好適な容器内に入れ、水浴内で60℃に加熱した。
グルコアミラーゼ酵素(Novozymes A/SのDextrozyme又はSpirizyme)をシロップに添加した。つまり、約400μlの酵素を30mlのシロップに添加した。シロップ容器にキャップをした後、激しく振盪して酵素を分布させた。シロップは、60℃の水浴に戻した。
2〜4mlのシロップを小さなガラスバイアルに移し、それを加熱ブロック中で約85〜90℃に加熱して酵素を失活することにより、糖類分布の経時変化をモニタリングした。
種々の糖類種別の濃度を、パルス電気化学検出高性能陰イオン交換(HPAE−PAD)によって判定した。電気化学検出器及び勾配ポンプを備えたDionexイオンクロマトグラフDX500を分析に用いた。糖類は、水酸化ナトリウム及び酢酸ナトリウムの溶離剤を勾配送達しつつ、Dionex Carbopac PA1分析用ガードカラムで分離した。糖類は、4電位波形を有する金電極を用いて検出した。試料を水で希釈し、分析に先立ってAmicon Ultra−4遠心濾過装置を通過させた。
図2は、Novozymesより市販されているグルコアミラーゼ酵素であるDextrozyme1.3%(質量/質量)により60℃で48時間処理した3つの異なる出発デキストロース組成物シロップ中のデキストロース、イソマルトース、及び「非線状高級体」(同図中、4以上の重合度を有する非線状オリゴマーをいう)の相対量を示している。シロップの濃度が上がると、他の糖類に対する単量体デキストロースの量が減少し、非線状高級オリゴマーの量が増加する。
実施例4−コーンシロップからのオリゴマーシロップの調製
デキストロースグリーン(95%デキストロース)から軽度転換Staley200(登録商標)シロップ(26DE、5%デキストロース)までの転換程度の範囲を有し、高(34%)マルトースシロップであるNeto7300(登録商標)を含む出発基質を得た。本実施例で出発原料として用いた特定の製品は、Staley200(登録商標)、Staley300(登録商標)、Staley1300(登録商標)、Neto7300(登録商標)、及びSweetose4300(登録商標)のコーンシロップ、並びにStaleydex3370(登録商標)デキストロースであった。これら物質の特性の一部を表4に示す。
Figure 2016510604
変換程度のより低いシロップの多くは、4以上の重合度を有する実質量の非線状高級オリゴマー(NL DP4+)を有しているが、それらは実質量の線状オリゴマーも有している。これらシロップの一部は、DP17までの測定可能量の線状オリゴマーを含有している。図3は初期の糖質分布を示している。
用いられた酵素は、Spirizyme Plus FG及びDextrozyme DX 1.5Xのグルコアミラーゼ及びPromozyme D2プルラナーゼ(Novozymesより供給)、CG220セルラーゼ及びTransglucosidase L‐500(Genencorより供給)、Glucoamylase GA150(Sunson Industry Groupより供給)、及びTransglucosidase L(Bio−Cat Inc.より供給)であった。
種々のコーンシロップを約70%dsに調整した。約3.3%(v/v)のSpirizyme Plus FG酵素を50mL管中に各々添加した。シロップを60℃の水浴で約4日間加熱した。シロップを約85℃で10分間加熱することにより、酵素を失活させた。図4は、最終糖質分布を示している。すべてのシロップが4日間の処理の最後には匹敵し得る糖類分布に達した。転移後は、非常にわずかな線状オリゴマーが残留し、非線状オリゴマーの含有量が増加した。
いくつかのポイントに留意しなければならない。第1に、転移後のStaleydex3370シロップ(登録商標)は、他のシロップより幾分高いデキストロース含有量と低い非線状オリゴマー含有量を有している。すべてのシロップを転移前に約70%dsに調整したが、新たな分布を成すに連れて、初期デキストロース含有量の低い転換程度の低いシロップほど水を消費し、最終濃度は転移後の3370シロップより4〜9%ポイント高かった(デキストロースの単一DP6オリゴマーから6つのデキストロース分子への加水分解では、例えば5つの水分子を消費する)。表5に示すとおり、転移後のシロップの水分含有量は、デキストロース含有量と同じ傾向にあるが、高級オリゴマー含有量とは逆の傾向である。
Figure 2016510604
水分含有量が低いほど、より高濃度の転移生成物の方へ平衡を傾ける。我々は、最終水分含有量が同一となるように水分含有量が調整された場合、糖類分布も同一になったであろうと考えている。
第二に、転移後のすべてのシロップが線状オリゴマーより各重合度(DP)でかなり高いパーセンテージの分岐オリゴマーを有した。マルトース対イソマルトース、パノース対マルトトリオース、及びNL DP4+対DP4以上の線状オリゴマー(転移後には事実上何も残存しない)の相対量を比較して頂きたい。
図5は、濃縮デキストロースシロップがSpirizymeで処理された場合における、マルトース及びイソマルトースの濃度の経時変化を示している。線状オリゴマーが動力学的生成物で、非線状オリゴマーが熱力学的生成物であるように見受けられる。即ち、デキストロースからの線状ダイマー、マルトースの形成は、活性化エネルギーの低い急速な可逆性反応である。非線状ダイマー、イソマルトースの形成はより遅い反応であり、その逆反応は高い活性化エネルギーを有する。
図6及び図7は、70%デキストロースシロップが60℃で異なる濃度のSpirizyme酵素で処理された場合における、マルトース及びイソマルトースの濃度の経時変化を示している。
グルコアミラーゼによるStaley1300(登録商標)シロップの処理では、DP3以上の線状オリゴマーが急速に消費され、デキストロースへ転換された。これらの線状オリゴマーの濃度は、(70%シロップ濃度、0.13%Spirizyme、60℃で)処理の開始数時間内に全糖類の約1%の平衡に達した(図8参照)。それより長い期間に亘り、デキストロース濃度は徐々に減少し、非線状オリゴマーの濃度は徐々に増加した。マルトース及びイソマルトースの濃度の経時変化は、デキストロース転移で見られる変化を反映している(図7)。
イオンクロマトグラフィ分析のための希釈に先立って酵素を失活させるため、上述の実験から得た試料を10〜20分間、85℃以上に加熱した。活性酵素の存在下で試料を希釈すると、それらはデキストロースへ逆に加水分解されることもあった。
転移後のシロップの試料を20%固形分まで希釈した。各々の一部をSpirizyme酵素の存在下で60℃に保ち、各々の他の部分をSpirizymeの存在下で40℃に保った。シロップを経時的にサンプリングし、各試料の酵素を上述のとおり失活させた。
図9が結果を示している。60℃で、非線状高級オリゴマー(DP3以上)の濃度は3時間以内で半分に降下し、7時間で全糖類の約11.6%でプラトーに達したようであった。それより低温では加水分解を遅らせた。図9に示すとおり、デキストロース含有量は、加水分解の結果として増加した。2種の異なるグルコアミラーゼ(Spirizyme及びDextrozyme)が用いられた場合、加水分解の速度は同一であった。
これらの実験より、転移で形成された非線状オリゴマーはグルコアミラーゼ酵素(又はその中の不純物)による加水分解に免疫性を示さないことがわかる。しかしながら、それらの一部は加水分解に抵抗性を示すようである。20%dsでは、モノマーとオリゴマーとの平衡はモノマー側にある。それでも11.3%DP4+及び11.6%DP3+がグルコアミラーゼ活性の最適温度で7時間後に残留している。固形分がかなり高く(70%ds)、グルコアミラーゼ含有量が半分でありながら、同一時間フレーム内に線状オリゴマーからデキストロースに事実上完全に転換した、図8に示すケースをこれと比較して頂きたい。グルコアミラーゼ酵素は非線状オリゴマーを加水分解し得るが、加水分解は速くなく、完全な転換に至らないこともあるように見受けられる。我々は、ヒトの消化管の消化酵素もこれら化合物に対する活性を同様に低減するであろうと提案する。
表6は、活性Spirizyme酵素の存在下において転移後のシロップが60℃で20%dsに希釈された場合の、全糖類の濃度変化を示している。
Figure 2016510604
(「L DP3+」は、3以上の重合度を有する線状オリゴマーである。「NL DP3」は、3以上の重合度を有する非線状オリゴマーである。「NL DP4+」は、4以上の重合度を有する非線状オリゴマーである。)
出発糖類分布又は転換程度に関わらず、試験対象のすべてのコーンシロップは、匹敵し得るシロップ濃度で処理された場合、グルコアミラーゼにより匹敵し得る糖類分布へと転換された。
これらの実験から、コーンシロップの酵素転移に際して、線状オリゴマーはデキストロースへと急速に加水分解されるように見受けられる。時間がより長く、シロップ濃度が高い場合、非線状オリゴマーが形成される際にデキストロースが消費される。シロップ固形物がより少ないときにグルコアミラーゼによる加水分解で証明されるように、非線状オリゴマーの生成は少なくとも部分的に可逆的である。従って、グルコアミラーゼの失活に先立って転移後のシロップが希釈されると、オリゴマーの見掛け上全部ではなく、一部がデキストロースモノマーへ逆に加水分解される。これは、グルコアミラーゼ(又は、恐らくそれが含有する不純物)による非線状結合の形成が酵素による完全な不可逆的「間違い」ではないことを証明している。
実施例5−グルコアミラーゼの質が転移に影響を及ぼす
転移を有効にするために必要な酵素の量は、通常の酵素プロセスに比して多い。約1.5%v/vの常用グルコアミラーゼ(例えば、Spirizyme Plus FG及びDextrozyme DX 1.5X、Novozymesより供給)が、60〜75℃で24時間かけて平衡転移の80%に達するのに必要である。酵素製造業者は転移生成物を形成するグルコアミラーゼの傾向の低減、すなわち酵素の消費者によって求められた改善に関して多大な進歩を遂げたこと、コーンシロップの製造業者にとっては転移生成物が悩みの元であることに留意しなければならない。我々は、1950年代の酵素は現行グルコアミラーゼよりもこれらの非線状オリゴマーシロップを形成する上でかなり効率的であっただろうと考えている。
これら市販のグルコアミラーゼに潜む「不純物」がここで報告された実験における転移生成物に関与しているかもしれないという考え方を支持するということは、NovozymesがSpirizyme及びDextrozyme双方の活性について59〜61℃という最適温度を報告しているが、60℃から65℃へ昇温されると転移生成物の生成速度が増すという事実である。図10及び図11は、Spirizyme及びDextrozymeについて、温度の関数として、イソマルトース及びDP3以上の非線状オリゴマー(NL DP3+)の形成速度を示している。基質シロップはStaley1300(登録商標)であり、用いられた酵素の量は2.7%(v/v)であった。
実施例6−非線状オリゴマーの形成を目的としたコーンシロップの酸触媒による再構築
pH判定を容易にするため、Staley1300(登録商標)シロップを脱イオン水で1:4に希釈した。シロップのpHをpH目標まで下げる酸(HCl又はH2SO4)の量を判定した。一実験において、10%Krystar(登録商標)結晶フルクトースを酸処理に先立ってシロップへ添加した。
Staley1300(登録商標)シロップを、振盪水浴中において50mLスクリューキャップ遠心管で約60℃に加熱した。目標pHへ達するのに必要な既定量の酸をシロップに添加した。酸を均一に分布させるために、シロップ管を激しく振盪した。このシロップ管を水浴へ戻し、浴温を必要に応じて調整した。60℃、70℃、及び80℃で、1.2、1.8、及び2.3のpHで処理を実施した。反応の進行をモニタリングするため、シロップの一部をシロップ管から取り出し、苛性溶液を添加して中和した。
苛性溶液は、その容量が等量の酸性化シロップを中和するのに十分となるように調製した。この容量の約80%をすべて一度に添加し、こうしてpH測定に十分なシロップを希釈した。pHが>5.0(好ましくは6.5以下)に達するまで、追加の苛性溶液を滴下した。
イオンクロマトグラフィを用いてシロップ溶液を分析した。PhenomenexのRSOオリゴ糖カラムに加え、Dionex CarboPac PA200カラムも用いて、一部の試料を分析した。
Staley1300(登録商標)シロップでの最初の酸凝縮反応は、硫酸によりpHが2.3で、且つ60℃で発生した。線状オリゴマーの割合は減少し、非線状オリゴマーは増加した。
図12では、酸処理及びグルコアミラーゼ処理(双方とも60℃)で生じる、Staley1300(登録商標)シロップにおける糖類分布の変化を比較している。これらのプロセスの進行は異なるように見受けられる。Spirizymeグルコアミラーゼは線状オリゴマーを非常に速く消費して、デキストロースを生成する。Staley1300(登録商標)シロップの場合、DP3以上の線状オリゴマーの濃度は、酵素との接触から数時間以内に、全糖類の約42%から約1%のその平衡値へと降下する。期間がより長くなると、デキストロースの一部が非線状オリゴマーへ転換される。非線状DP3以上(DP3+)の濃度は(この酵素処理の条件下で)約30時間に亘って増加している。
一方、酸との接触では、線状オリゴマーが消費され、非線状オリゴマーが匹敵し得る速度で形成される。デキストロース濃度は処理の過程で非常にゆっくり増加する。
並行実験では、最終的なシロップ固形物濃度が約90%となるように、10%乾燥フルクトースをStaley1300(登録商標)シロップに添加した。それをStaley1300(登録商標)シロップ単独の場合と同一のpH、温度、及び時間で処理した。Staley1300(登録商標)シロップは処理の過程で発色したが、フルクトース含有シロップはほぼ直後にコーヒー色に変わった。そこから取り出した試料のIC分析では、酸処理シロップ単独と匹敵し得る線状オリゴマーの減少速度と非線状オリゴマー生成速度を示した。フルクトース含有量は、顕著に変化しなかった。
第二ラウンドの酸処理が実施され、Staley1300(登録商標)シロップがHClにより1.2及び1.8のpHに調整された。各pH処理は、70℃及び80℃の温度で進めた。すべてのシロップが処理の過程で顕著な色を生じた。色の程度は、pH低下、温度上昇、及び時間経過に伴って増加した。極端な状況では、暗色不溶性成分が形成された。
図13に示すとおり、酸処理シロップの生成物は、糖オリゴマー分布が非常に広い。それは酵素転移シロップよりかなり高い濃度のDP3のオリゴマーも示している。さらに、酸処理シロップは、酵素処理シロップで発現しない糖を含有している。これは、酸触媒凝縮がいかなる2つのヒドロキシル基間でも生じ得る一方、酵素凝縮は、通常、どのように2つの糖類単位がともに結合されるかによって非常に特異的であることから予測される。
Dionex CarboPac PA200カラムを用いて、糖類のイオンクロマトグラフィ分離を行った。図14は、このカラムで分解された酸処理シロップのクロマトグラフィトレースを示している。同図は、マルトース、イソマルトース、マルトトリオース、及びパノースとは別に溶出するDP2‐3範囲の4成分を明らかに示している(これら4種はすべて、マルトースの前に溶出する)。同図は、未同定高級オリゴマーについてもいくつかのピークを示している。
以下の表7は、PA200カラムを用いた、低pH、高温処理における、 これら4成分の糖類分布の経時変化を示している(表中、最後の欄は「未知1−4」ピークの量を示し、NL DP3+に含まれない)。
Figure 2016510604
実施例7−酸素転移−高糖
約35galの80%乾燥固形分の43DEコーンシロップ(Staley1300(登録商標))と、追加5galの脱イオン水とを、タンク内でゆっくり攪拌し、60℃の温度に加熱した。約1.6galのSpirizyme Plus FG酵素を、よく攪拌しながらゆっくりシロップに添加した。60℃で24時間経過した後、シロップを85℃に加熱し、20分間保った。次いで100galの水を添加することにより、シロップを70%から20%の乾燥固形分濃度に希釈した。Desal NF3840C30Dナノ濾過カートリッジを用いて、約500psiの圧力及び55〜60℃の温度で糖類溶液にナノ濾過を施した。2〜10LMHの範囲に透過物質流を維持するために、新しいダイアフィルトレーション水を添加した。Karl Fisher及びYSIデキストロース分析の組合せにより、残余物が5%未満のデキストロース(d.s.b.)を含有するまで濾過を続けた。ナノ濾過残余物を乾燥固形分基準で1%の活性炭により処理した。次いで、炭素を濾過により除去し、濾液を80.2%dsまで蒸発させた。
HPAE‐PADクロマトグラフィによって最終生成物の糖質分析を行った結果を表8に示す。
Figure 2016510604
実施例8−酵素転移−低糖
約35galの80%乾燥固形分の43DEコーンシロップ(Staley1300(登録商標))を、追加5galの脱イオン水とともにタンク中でゆっくり攪拌し、60℃の温度に加熱した。約1.6galのSpirizyme Plus FG酵素をよく攪拌しながらゆっくりシロップに添加した。60℃で24時間保った後、シロップを85℃に加熱し、20分間保った。次いで100galの水を添加することにより、シロップを乾燥固形分濃度で70%から20%に希釈した。Desal UF‐1 3840C50D限外濾過カートリッジを用いて約400psiの圧力及び55〜60℃の温度で糖類溶液に限外濾過を施した。10〜20LMHの範囲に透過物質流を維持するために、新たなダイアフィルトレーション水を添加した。Karl Fisher及びYSIデキストロース分析の組合せにより、残余物が1%未満のデキストロース(d.s.b.)を含有するまで、濾過を続けた。限外濾過残余物を乾燥固形分基準で1%の活性炭により処理した。次いで、炭素を濾過により除去し、濾液を73.4%dsまで蒸発させた。
HPAE‐PADクロマトグラフィによって最終生成物の糖質分析を行った結果を表9に示す。
Figure 2016510604
実施例9−酵素転移−高イソマルトース
Desal UF‐1 3840C50D限外濾過カートリッジを用いて約400psiの圧力及び55〜60℃の温度にて、実施例7のシロップに限外濾過を施した。次いでこの操作からの透過物に、Desal NF3840C30Dナノ濾過カートリッジを用いて約500psiの圧力及び55〜60℃の温度にて、ナノ濾過を施した。2〜10LMHの範囲に透過物質流を維持するために、新たなダイアフィルトレーション水を添加した。Karl Fisher及びYSIデキストロース分析の組合せにより、残余物が5%未満のデキストロース(d.s.b.)を含有するまで、濾過を続けた。ナノ濾過残余物を乾燥固形分基準で1%の活性炭により処理した。次いで、炭素を濾過により除去し、濾液を90.2%dsまで蒸発させた。
HPAE‐PADクロマトグラフィによって最終生成物の糖質分析を行った結果を表10に示す。
Figure 2016510604
実施例10−酸転移−中度抵抗性
約35galの80%乾燥固形分の43DEコーンシロップ(Staley1300(登録商標))をタンク中でゆっくり攪拌し、80℃の温度に加熱した。約4.1lbの37%塩酸をよく攪拌しながらゆっくりシロップに添加した。水を定期的に添加し、Karl Fisher分析により測定しながら、反応液を約80%の乾燥固形分濃度に維持した。24時間後、加熱を停止し、約35galの0.35%水酸化ナトリウム溶液をよく攪拌しながらゆっくり添加した。次いで、pHを5.0に調整し、30%dsの最終糖類度へ到達するように水を添加した。Desal UF‐1限外濾過カートリッジを用いて約400psiの圧力及び55〜60℃の温度において、糖類溶液に限外濾過を施した。10〜20LMHの範囲に透過物質流を維持するために、新たなダイアフィルトレーション水を添加した。Karl Fisher及びYSIデキストロース分析の組合せにより、残余物が5%未満のデキストロース(d.s.b.)を含有するまで、濾過を続けた。限外濾過の残余物を乾燥固形分基準で2%の活性炭により処理した。次いで、炭素を濾過により除去し、濾液を71.5%dsまで蒸発させた。
HPAE‐PADクロマトグラフィによって最終生成物の糖質分析を行った結果を表11に示す。
Figure 2016510604
実施例11−酸転移に続く水素化
約35galの80%乾燥固形分の63DEコーンシロップ(SWEETOSE4300(登録商標))をタンク中でゆっくり攪拌した。次いでシロップの乾燥固形分に対して0.25%(w/w)HClとなるように、37%塩酸をよく攪拌しながらゆっくり添加した。混合物を次いで80℃の温度に加熱した。水を定期的に添加し、Karl Fisher分析により測定しながら、反応液を約80%の乾燥固形分濃度に維持した。16時間後、加熱を停止し、0.35%水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを4.5に調整した。30%dsの最終糖類濃度へ到達するように追加の水を添加した。Desal UF‐1限外濾過カートリッジを用いて約400psiの圧力及び55〜60℃の温度において、糖類溶液に限外濾過を施した。10〜20LMHの範囲に透過物質流を維持するために、新たなダイアフィルトレーション水を加えた。Karl Fisher及びYSIデキストロース分析の組合せにより、残余物が10%未満のデキストロース(d.s.b.)を含有するまで、限外濾過を続けた。Desal NF3840C30Dナノ濾過カートリッジを用いて約500psiの圧力及び55〜60℃の温度において、限外濾過保持物質にナノ濾過を施した。2〜10LMHの範囲に透過物質流を維持するために、新たなダイアフィルトレーション水を添加した。Karl Fisher及びYSIデキストロース分析の組合せにより、残余物が1%未満のデキストロース(d.s.b.)を含有するまで、濾過を続けた。ナノ濾過の残余物を乾燥固形分基準で1%の活性炭により処理した。次いで、炭素を濾過により除去し、濾液を73.5%dsまで蒸発させた。
この製品のデキストロース当量(DE)を、AOAC法920.51(Lane Eynon)により測定し、21DEであることがわかった。HPAE‐PADクロマトグラフィによってこの製品の糖質分析を行った結果を表12に示す。
Figure 2016510604
さらに、この製品に水素化反応条件を適用した。表9に記載した物質の43%ds溶液約1.5kgを圧力反応器に導入し、シロップ乾燥固形分で0.05%ルテニウム(w/w)となるように、炭素触媒上で6.45gの5%ルテニウムを攪拌しながら加えた。反応器を閉鎖し、窒素ガスでパージし、次いで水素ガスで600psiの圧力に加圧した。次いで反応器を120℃に加熱した。この温度と600〜650psiの水素圧力を4時間維持した。反応容器を冷却し、慎重に排気し、窒素でパージした。次いで無色透明の溶液を得られるように反応生成物を珪藻土で濾過した。
この製品のデキストロース当量(DE)を、AOAC法920.51(Lane Eynon)により測定し、5DEであることがわかった。HPAE‐PADクロマトグラフィによってこの製品の糖質分析を行った結果を表13に示す。
Figure 2016510604
実施例12−Englyst消化測定法
実施例7、8及び10の生成物質を、Englyst測定法を用いて消化性について試験した。約600mgの炭水化物(d.s.b.)を試験管内で、20mLの0.1M酢酸ナトリウム緩衝液に添加した。内容物を混合し、次いで30分間、約92℃に加熱し、次いで37℃に冷却した。次いで5mLの酵素溶液を試験管に添加し、水浴中において37℃で振盪することにより攪拌した。少量の試料を、20分及び120分で取り出した。酵素を失活させ、試料を濾過し、YSI Inc.のデキストロース試験を用いて消化性について測定した。高い消化性を示すと知られている10DEマルトデキストリン(STAR−DRI10(登録商標))も比較として試験した。消化性測定法及び糖質分析を行った結果を表14に示す。比較のため、10DEマルトデキストリンも表5に含める。表14のすべてのパーセンテージはd.s.b.に基づく。
Figure 2016510604
物質中の非線状高級体のパーセンテージと消化抵抗性を示す物質のパーセンテージとの間には優れた相関(R2=0.95)があった。
実施例13−ハードキャンディ、レモン風味
実施例7(酵素転移‐高糖)を980g(d.s.b.)、ポットへ加え、300°Fの初期温度にストーブで調理した。次いで、15gのクエン酸及び1.2gのスクラロースを攪拌しながら添加した。次いで、黄色色素及びレモン香味料を加え、混合物をキャンディモールドへ注いだ。室温まで冷却してハードキャンディを形成した。
実施例14−ゼリーキャンディ、グレープ風味
実施例8(酵素転換‐低糖)を840g、ミキシングボウルへ加えた。紫色色素及びグレープ香味料を味わいに加えた。次いで、160gのMiraThik468(登録商標)インスタントスターチを、適度な強度の混合下で少しずつ加えた。20分かけて室温まで冷却し、ゼリーキャンディを形成した。
実施例15−ヨーグルト
900gのミルク(2%脂肪)をストーブ上のポットへ加えた。次いで実施例10(酸転換‐中度抵抗性)を80g(d.s.b.)、攪拌しながら添加した。次いで混合物を150°Fの目標温度に加熱した。混合物を加熱しながら、20gのRezista 682デンプンを混合しながら少しずつ添加した。混合物が150°Fの内部温度に達した後、5分間保ち、次いで2段階ホモジナイザー(1500/500psi)に通した。次いで生成物を190°Fで5分間、低温殺菌した。次いで混合物を90°Fに冷却し、活性ヨーグルト培養物を植菌した。ヨーグルトが4.5のpHに達するまで培養を続け、次いで消費前に冷蔵した。
実施例16
本発明に係る消化抵抗性コーンシロップの試料を製造するため、以下の通常手順を用いた。一部の低糖試料の製造に際して、ナノ濾過は、以下の通常手順に記載の5%でなく、1%未満のデキストロースまで進行させた。
試料1‐HFCSラフィネートからのオリゴマーシロップ
1.高フルクトースコーンシロップ(HFCS)プロセスから濾過ユニットへ混合ラフィネートを移し、Desal UF‐1膜で容量を10倍〜30倍に濃縮する。
注意:このステップは、最終DP2目標に応じて任意である。
2.濾過膜をナノ濾過(Desal NF3840C30D「DL」)に切り替える。2〜10LMHの範囲に透過物質流を維持するような速度で、新たなダイアフィルトレーション水を添加する。Karl Fisher及びYSIデキストロース分析の組合せにより、残余物が5%未満のデキストロース(d.s.b.)を含有するまで続ける。
3.残余物を収集し、乾燥固形分基準で1%の活性炭を添加し、冷蔵する。
4.濾過によって炭素を除去し、濾液を>70%dsまで蒸発させる。
試料2−デキストロースグリーンからのオリゴマーシロップ
1.希釈デキストロースグリーン(20〜30%ds)を濾過ユニットへ移し、Desal UF‐1膜で容量を10倍〜30倍に濃縮する。
注意:このステップは、最終DP2目標に応じて任意である。
2.濾過膜をナノ濾過(Desal NF3840C30D「DL」)に切り替える。2〜10LMHの範囲に透過物質流を維持するような速度で、新たなダイアフィルトレーション水を添加する。Karl Fisher及びYSIデキストロース分析の組合せにより、残余物が5%未満のデキストロース(d.s.b.)を含有するまで続ける。
3.残余物を収集し、乾燥固形分基準で1%の活性炭を添加し、冷蔵する。
4.濾過によって炭素を除去し、濾液を>70%dsまで蒸発させる。
試料3−デキストロースの>25%非線状オリゴマーを形成するためのStaley1300(登録商標)コーンシロップの酵素転移
1.35galのStaley1300(登録商標)シロップ及び5galの水をタンクへ汲み入れる。攪拌機を始動して加熱を開始する。
2.シロップを60℃まで加熱し、温度が60℃±5℃で安定化したことを確認する。
3.1.6gal(6.1リットル)のSpirizyme Plus FG酵素をシロップに添加する。
4.60℃±5℃で24時間保つ。
5.60℃/24時間保持の最後に、シロップを85〜90℃に加熱する。シロップ温度が85℃を超えて一旦安定すると、20分間保つ。
6.タンクの加熱を停止する。
7.100galの水を添加することにより、70%から20%固形分にシロップを希釈する(合計140gal)。
8.濾過ユニットへ移し、Desal UF‐1膜で容量を10倍〜30倍に濃縮する。
9.濾過膜をナノ濾過(Desal NF3840C30D「DL」)に切り替える。2〜10LMHの範囲に透過物質流を維持するような速度で、新たなダイアフィルトレーション水を添加する。Karl Fisher及びYSIデキストロース分析の組合せにより、残余物が1%未満のデキストロース(d.s.b.)を含有するまで続ける。
10.残余生成物を収集し、乾燥固形分基準で1%の活性炭を添加し、冷蔵する。
11.濾過によって炭素を除去し、濾液を>70%dsまで蒸発させる。
試料4−Tate&LyleのSWEETOSE4300(登録商標)コーンシロップの酸触媒による再構築
1.35galのSWEETOSE4300(登録商標)シロップをタンクへ汲み入れる。攪拌機を始動し、80℃の加熱を開始する。
2.(4300シロップの密度が11.9lb/galであるという前提に基づき、反応液中のシロップ乾燥固形分で0.25%HCl乾燥固形分を得られるように計算して)〜2.8lbの37%塩酸をよく攪拌しながらゆっくりシロップに添加する。
3.80%ds±5%に保つ。2時間毎に反応試料を取り出し、等重量のDI水で希釈する。希釈試料でKarl Fisherを進行させる。40%ds未満の場合、何もしない。40%ds超の場合、40%dsを超えた1%ds毎に100lbの初期反応分につき4lbのDI水を添加する。
4.以上のKarl Fisher用の試料に加えて、反応の進行をモニタリングするために用いられる試料を収集する。酸を添加した後、以下の間隔でこれらを取り出す。つまり、2時間、4時間、8時間、及び16時間である。サンプリングを各々行った後、速やかに移動し、等重量の0.35%NaOH溶液を加えることで試料のpHを調整し、よく混合して、pHを測定する。必要に応じて、5.0〜6.5となるように試料のpHを調整する。
5.80℃/16時間の保持の最後に、加熱を停止する。pHが4.5〜5.5の範囲で安定するまで、よく攪拌しながらゆっくり0.35%苛性溶液を添加する。
6.30%dsの最終固形分濃度に達するよう、必要に応じて希釈水を添加する。
7.濾過ユニットへ移し、Desal UF‐1膜で容量を10倍〜30倍に濃縮する。
注意:このステップは、最終DP2目標に応じて任意である。
8.濾過膜をナノ濾過(Desal NF3840C30D「DL」)に切り替える。2〜10LMHの範囲に透過物質流を維持するような速度で、新たなダイアフィルトレーション水を添加する。Karl Fisher及びYSIデキストロース分析の組合せにより、残余物が5%未満のデキストロース(d.s.b.)を含有するまで続ける。
9.残余生成物を収集し、乾燥固形分基準で1%の活性炭を添加し、冷蔵する。
10.濾過によって炭素を除去し、濾液を>70%dsまで蒸発させる。
試料5−SWEETOSE4300(登録商標)コーンシロップのリン酸触媒及び塩酸触媒による再構築
1.35galのSWEETOSE4300(登録商標)シロップをタンクへ汲み入れる。攪拌機を始動させ、80℃の加熱を開始する。
2.〜0.35lbの75%リン酸を、よく攪拌しながらゆっくりシロップに添加する。次いで(4300シロップの密度が11.9lb/galであるという前提に基づき、反応液中のシロップ乾燥固形分で0.08%H3PO4及び100ppm HCl乾燥固形分を得られるように計算して)0.10lbの37%塩酸をよく攪拌しながらゆっくりシロップに添加する。
3.80%ds±5%に保つ。2時間毎に反応試料を取り出し、等重量のDI水で希釈する。希釈試料でKarl Fisherを進行させる。40%ds未満の場合、何もしない。40%ds超の場合、40%dsを超えた1%ds毎に100lbの初期反応分につき4lbのDI水を添加する。
4.以上のKarl Fisher用の試料に加えて、反応の進行をモニタリングするために用いられる試料を収集する。酸を添加した後、以下の間隔でこれらを取り出す。つまり、2時間、4時間、8時間、及び16時間である。各々サンプリングを行った後、速やかに移動し、等重量の0.35%NaOH溶液を加えることで試料のpHを調整し、よく混合して、pHを測定する。必要に応じて5.0〜6.5となるように試料のpHを調整する。
5.80℃/16時間保持の最後に、加熱を停止する。pHが4.5〜5.5の範囲で安定するまで、よく攪拌しながらゆっくり0.35%苛性溶液を添加する。
6.30%dsの最終糖濃度に達するよう、必要に応じて希釈水を添加する。
7.濾過ユニットへ移し、Desal UF‐1膜で容量を10倍〜30倍に濃縮する。
注意:このステップは、最終DP2目標に応じて任意である。
8.濾過膜をナノ濾過(Desal NF3840C30D「DL」)に切り替える。2〜10LMHの範囲に透過物質流を維持するような速度で、新たなダイアフィルトレーション水を添加する。Karl Fisher及びYSIデキストロース分析の組合せにより、残余物が5%未満のデキストロース(d.s.b.)を含有するまで続ける。
9.残余生成物を収集し、乾燥固形分基準で1%の活性炭を添加し、冷蔵する。
10.濾過によって炭素を除去し、濾液を>70%dsまで蒸発させる。
試料6−Tate&LyleのStaley1300(登録商標)コーンシロップの酸触媒による再構築
1.35galのSWEETOSE1300(登録商標)シロップをタンクへ汲み入れる。攪拌機を始動し、80℃までの加熱を開始する。
2.(4300シロップの密度が11.9lb/galであるという前提に基づき、反応液中のシロップ乾燥固形分で0.25%HCl乾燥固形分を得られるように計算して)〜2.8lbの37%塩酸をよく攪拌しながらゆっくりシロップに添加する。
3.80%ds±5%に保つ。2時間毎に反応試料を取り出し、等重量のDI水で希釈する。希釈試料でKarl Fisherを進行させる。40%ds未満の場合、何もしない。40%ds超の場合、40%dsを超えた1%ds毎に100lbの初期反応分につき4lbのDI水を添加する。
4.以上のKarl Fisher用の試料に加えて、反応の進行をモニタリングするために用いられる試料を収集する。酸を添加した後、以下の間隔でこれらを取り出す。つまり、2時間、4時間、8時間、及び16時間である。各々サンプリングを行った後、速やかに移動し、等重量の0.35%NaOH溶液を添加することで試料のpHを調整し、よく混合して、pHを測定する。必要に応じて5.0〜6.5となるように試料pHを調整する。
5.80℃/16時間保持の最後に、加熱を停止する。pHが4.5〜5.5の範囲で安定するまで、よく攪拌しながらゆっくり0.35%苛性溶液を添加する。
6.30%dsの最終固形分濃度に達するよう、必要に応じて希釈水を添加する。
7.濾過スキッドへ移し、Desal UF‐1膜で容量を10倍〜30倍に濃縮する。
注意:このステップは、最終DP2目標に応じて任意である。
8.濾過膜をナノ濾過(Desal NF3840C30D「DL」)に切り替える。2〜10LMHの範囲に透過物質流を維持するような速度で、新たなダイアフィルトレーション水を添加する。Karl Fisher及びYSIデキストロース分析の組合せにより、残余物が5%未満のデキストロース(d.s.b.)を含有するまで続ける。
9.残余物を収集し、乾燥固形分基準で1%の活性炭を添加し、冷蔵する。
10.濾過によって炭素を除去し、濾液を>70%dsまで蒸発させる。
これらの方法で製造されたシロップの一部を以下の実施例で用いたが、以下では、それらを試料番号で表示する。
実施例17
本発明に係るオリゴ糖組成物を含む朝食シリアルは、以下に示すとおり、製造することができる。このシリアルは、押出部分と、押出部分に載せられたコーティングを含む。押出部分の組成は、以下のとおりとすることができる(重量%)。
コーンミール 54.80
全粒小麦粉 25.19
抵抗性コーンシロップ固形物(試料5) 13.51
全粒オート麦粉 5.00
ビタミンブレンド 0.50
1.00
合計 100.0
以下のステップを用いて押出部分を製造する。つまり、成分をともにミキサー/ブレンダーで均一に混ぜる。目標押出水分に達するよう、乾燥ブレンド及び水を供給する。通常の押出及び乾燥条件を用いる。冷却して詰め込む。
コーティング組成物は、50%糖、50%抵抗性コーンシロップの75%固形分溶液である。以下のステップを用いて製造する。つまり、予熱のため、250°Fの対流式オーブンにスプレーガンを入れる。約100gのシリアルを計量し、まずオイルベースの剥離剤で被覆されたタンブラー内に入れる。乾燥成分(75%全乾燥固形分)をケトル内でブレンドする。水を添加して混合する。シロップを約230°Fに加熱する(急速沸騰)。適切な比率(シリアルの最終重量で約45〜50%コーティング)を達成するため、シリアル:コーティングを正確な比率にするために必要な所望量のシロップを計量する。予熱されたスプレーガンにシロップを注ぎ、エアラインホースをスプレーガンに取り付ける。シリアルがかき回されると、シロップがすべて塗布されるまで、シロップをシリアルへ噴射する。所望量のコーティングが塗布された後、コーティングを確実に均一にするため、コーティングされたシリアルを上掛けドラム内で3分間、かき回す。剥離剤を噴射したベーキングシート上にコーティングされたシリアルを注ぐ。6分間又はシリアルが乾燥したように見受けられるまで、250°Fの対流式オーブン内でシリアルを乾燥させる。受け皿への付着や、シリアルがダマになることを防ぐため、乾燥の途中で攪拌する。乾燥後、シリアルを5分間冷却する。冷却後、コーティング率を判定するため、シリアルを計量する。プラスチック保存バッグにシリアルを詰め込む。
実施例18
本発明に係るオリゴ糖組成物を含むヨーグルトを製造した。
成分は、以下のとおりである。
2%ミルク 3614
無脂肪ドライミルク(NFDM) 133
抵抗性コーンシロップ(試料5) 200
Rezista682デンプン 53
全重量: 4000g
以下のステップを用いてヨーグルトを製造した。つまり、ポンプ及び漏斗又は液化器を用いて、乾燥成分を液体成分に分散させる。150°Fに予熱する。2段階ホモジナイザーを用いて1500/500psiで均質化する。190°Fで5分間、低温殺菌する。90°Fに冷却し、培養物を添加する。最終pH4.4まで培養する。製品を攪拌し、活性培養増殖を停止するよう、冷却を開始する。詰め込んで冷却する。
実施例19
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだヨーグルトドリンクを製造した。
成分は、以下のとおりである。
スキムミルク 94.21
乳清タンパク質濃縮物 1.2
抵抗性コーンシロップ(試料5) 4.25
安定剤ブレンド 0.442
スクラロース溶液 0.008
合計 100.0
以下のステップを用いてヨーグルトドリンクを製造した。つまり、ポンプ及び漏斗又は液化器を用いて乾燥材料を液体へ加える。150°Fに予熱する。2段階ホモジナイザーを用いて1500/500psiで均質化する。190°Fで5分間、低温殺菌する。90°Fに冷却し、培養物を添加する。最終pH4.4まで培養する。中断し、詰め込んで冷却する。
実施例20
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだ冷凍食品は、以下のとおり、製造することができる。
成分は、以下のとおりである。
Figure 2016510604
冷凍食品は、以下のステップを用いて製造することができる。つまり、クリーム、ミルク、及び無脂肪ドライミルクを望ましいバター脂肪及び乳固形分、無脂肪(MSNF)レベルに標準化する。確実に適正な分散をさせるため、適度な攪拌により、安定剤を液体糖類に添加する。バッチタンクでミルク及び液体糖類を十分にブレンドする。乳脂肪固形分を混合物と混ぜ、空気混入を最少化するために低攪拌を行う。185°Fで30秒間又は相当の時間及び温度で低温殺菌する。2500psiのダブルステージ(2000psi及び500psiで、各々第1段階及び第2段階に相当)で2段階ホモジナイザーを用いて均質化する。混合物を34〜38°Fに冷却し、熟成のために最短4時間保つ(一晩熟成することが好ましい)。
実施例21
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだ無糖アイスクリームを製造した。
成分は、以下のとおりである。
バター脂肪 7〜12%
乳固形分無脂肪 10〜12%
抵抗性コーンシロップ(試料5) 12〜15%
マルトデキストリン 3〜5%
スクラロース 0.0085〜0.012%
ビタミンAパルミテート 0.009%
安定剤ブレンド 0.40〜0.50%
以下のステップを用いて無糖アイスクリームを製造した。つまり、安定剤ブレンド、スクラロース、ビタミンA、及びマルトデキストリンをせん断下でスキムミルクと混合する。抵抗性コーンシロップを、せん断下で混合物に添加する。次いで過剰な攪拌及び空気混入を避けるため、クリーム(バター脂肪)をゆっくり添加する。次いでアイスクリームを低温殺菌し、175°Fで30秒間、2500psiの2段階で各々均質化する。混合物を一晩(35〜40°F)冷蔵し、次いで連続冷凍システムを用いて冷凍状態に加工する。
実施例22
本発明に係るオリゴ糖組成物を含むマシュマロを製造した。
成分は、3つの個別パートで調製した。
パートA
Gelatin250Bloom 22.5
冷水 44.5
パートB
抵抗性コーンシロップ(試料5、71%) 337.5
パートC
Hystarマルチトールシロップ 585.5
合計 990g
以下のステップを用いてマシュマロを製造した。つまり、パートAの成分を(ゼラチンを水に)混合する。抵抗性コーンシロップを135°Fに予熱する。マルチトールシロップを200°Fに加熱する。パートB及びパートCを合わせ、145°Fに冷却する。ゼラチンを溶かすために電子レンジで30秒間、パートAを溶融させる。パートAを他のパートに添加し、0.5の密度に達するまでHobartミキサーで泡立器により混合物をホイップする。マシュマロを絞り袋に詰め、スターチモールドへ入れる。
実施例23
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだハードキャンディを製造した。
成分は、以下のとおりである。
糖類 42.0
抵抗性コーンシロップ(試料4) 43.7
14.3
合計 100.0
以下のステップを用いてハードキャンディを製造した。つまり、糖類及び抵抗性コーンシロップを水と混合する。Boschクッカーで138℃に加熱し、129℃で2分間、バキュームする。クエン酸(3kg製品に対して18g)及び香味量を加える。スイーツを投入又は成形する。
実施例24
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだゼラチンゼリーキャンディを製造した。
成分は、以下のとおりである。
糖類 35.2
抵抗性コーンシロップ(試料5、71%) 36.6
水 12.3
ゼラチン 6.6
9.3
合計 100.0
以下のステップを用いてゼラチンゼリーキャンディを製造した。つまり、ゼラチン及び水を混合し、70℃に保つ。糖類、抵抗性コーンシロップ、及び水を混合する。固形分が89%に達するまで加熱する(約120℃)。90℃に冷却する。ゼラチン溶液を添加する。クエン酸溶液50%(18g/1000g)と、相応しい香味料及び色素を添加する。モールディングスターチに入れ、乾燥固形分(ds)81〜82%の重量%まで周辺条件下で乾燥する。
実施例25
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだジャムを製造した。
成分は、以下のとおりである。
水 36.5
アプリコット 32.8
抵抗性コーンシロップ(試料5、71%) 15.5
マルトデキストリン 10.2
ペクチン(低メトキシ) 4.58
キサンタンゴム 0.10
クエン酸 0.15
スクラロース 0.06
ソルビン酸カリウム 0.10
塩化カルシウム 0.01
合計 100.0
以下のステップを用いてジャムを製造した。つまり、乾燥成分を混合する。乾燥成分を液体成分及び果実に添加する。220°Fに加熱する。容器へ入れて冷却する。
実施例26
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだ子供用甘味飲料を製造した。
成分は、以下のとおりである。
水 86.35
クエン酸 0.15
ストロベリー香味料 0.10
抵抗性コーンシロップ(試料5、73.4%) 13.3
色素(#40、10%) 0.10
スクラロース 0.004
以下のステップを用いて飲料を製造した。つまり、ミキサーを用いて成分を水にゆっくり添加する。飲料を180°Fに加熱する。直ちにボトルへ熱い状態で充填する。冷却のため、ボトルを水浴へ入れる。
実施例27
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだオレンジ風味ジュースソーダ飲料を製造した。
成分は、以下のとおりである。
成分 %
クエン酸カリウム 0.0200
酸(クエン酸,リンゴ酸) 0.2000
RCS(試料5、71%ds) 1.8750
高甘味度甘味料(スクラロース、Ace−K) 0.015
5%清澄化Val OJ Conc.,60.56Brix
1.0177
赤色#40 0.0009
黄色#5 0.0044
オレンジ香味料 0.1218
濾過水 96.7452
100
以下のステップを用いてオレンジジュースソーダを製造した。つまり、クエン酸カリウム、酸、抵抗性コーンシロップ、及び高甘味度甘味料を乾燥ブレンドする。オレンジジュース濃縮物、赤色#40、黄色#5、オレンジ香味料、及び先行ステップからのブレンドを水とブレンドする。望ましい容量のCO2(2〜4)に炭酸飽和させる。
実施例28
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだ香辛料の高固体充填物を製造した。
成分は、以下のとおりである。
Figure 2016510604
成分を、以下の順序で製品混合物中へ混ぜ込んだ。つまり、(1)キャノーラ油、(2)香味料、クエン酸、乳酸、及び塩、(3)抵抗性コーンシロップ、及び(4)Tate & Lyle食感調整ブレンドである。
実施例29
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだ高固体果実充填物を製造した。
成分は、以下のとおりである。
パートA %
Isosweet5500H FCS(登録商標) 21
Mirathik603(登録商標)(食品改質デンプン) 6
パートB
抵抗性コーンシロップ(試料6) 70.88
水 1.55
nat.and art.rasp.flavor256639(テーストメーカー)
0.3
パートC
リンゴ酸 0.1
クエン酸 0.1
赤色09310(WJ) 0.06
青色09918(WJ) 0.01
100
以下のステップを用いてジャムを製造した。つまり、HobartミキサーにパートAのISOSWEET5500(登録商標)を入れる。1.5分間混合しながら、Mirathik603(登録商標)をゆっくり添加する。パートBの抵抗性コーンシロップ、香味料、及び水を添加する。均一になるまでブレンドする(1分間)。混合物が増粘化するまで、約3分間寝かせる。パートCの成分を事前ブレンドし、混合物に添加する。均一になるまでブレンドする。完全粘度に達するまで充填物を24時間固化する。
実施例30
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだシート状クラッカーを製造した。
成分は、以下のとおりである。
小麦粉 70.949
抵抗性コーンシロップ固形物(試料5) 17.00
ショートニング 10.0
スクラロース 0.001
重炭酸ナトリウム 0.70
塩 0.50
リン酸一カルシウム 0.85
合計 100.00
水の量 30
以下のステップを用いてシート状クラッカーを製造した。つまり、全成分が湿って生地がしなやかになるまで、生地を混ぜる。生地を1.1mmにシート化する。各片に切る。350°Fの対流式オーブン(低ファン)で5分間焼く。
実施例31
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだ膨張押出スナックを製造した。
成分は、以下のとおりである。
コーン粉 75.00
抵抗性コーンシロップ固形物(試料5) 23.50
塩 1.50
合計 100.0
以下のステップを用いて膨張押出スナックを製造した。つまり、乾燥成分を混合する。乾燥成分を押出機へ供給する。適当な形に押し出す。1%の最終水分含有率が得られるまで10分間、乾燥する。
実施例32
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだトルティーヤチップを製造した。
成分は、以下のとおりである。
コーンチップ#8粉 23.5
トルティーヤチップ#1粉 24.0
抵抗性コーンシロップ(試料5) 2.50
水 40.0
合計 100.0
以下のステップを用いてトルティーヤチップを製造した。つまり、トルティーヤチップ#1粉及びコーンチップ#8粉の1:1混合物を作る。Hobartミキサーで1分間、低速で混合する。抵抗性コーンシロップを添加し、1分間、低速で混ぜる。ミキサーをそのまま低速で動作させながら、室温の水を流して乾燥混合物にゆっくり添加する。すべての水を一旦添加すると、ミキサーを加速し、3分間混合する。生地を覆い、プラスチックビーカーで30分間寝かせる。Rondoシーターを用いて生地をシート化し、(マイクロメーターを用いて厚さを試験して)約1.3mmの厚さ有するように徐々に生地を延ばす。Rondoシーターを用い、生地を水平に置くことによってカッターを用いて生地を切る。375°Fに予熱したフライヤーで(チップがきつね色に見えて、泡立ちがほぼ収まるまで)約1.45〜2分間揚げる。チップを揚げる間、チップが両側において一定して浸されるように(均一な脂肪吸収を助けるように)チップを攪拌するため、金属スパチュラを用いる。フライヤーから取り出し、バスケットを吊り下げて4分間、チップの油をきる。チップをクロスタオルに注ぎ、6分間寝かせる。プラスチックバッグに詰め、密封し、トルティーヤチップの表示を付す。
実施例33
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだゼラチンデザートドライミックスを製造した。
成分は、以下のとおりである。
抵抗性コーンシロップ固形物(試料5) 88.66
Gelatin250bloom 9.00
アジピン酸 0.90
フマル酸 0.60
ストロベリー香味料 0.50
リン酸二ナトリウム 0.20
色素(赤色#40) 0.14
スクラロース 0.03
以下のステップを用いてゼラチンデザートドライミックスを製造した。つまり、乾燥成分を混合する。85.1gのドライミックスを計量し、212°Fの226.8gの水に添加する。完全に溶かす。226.8gの冷水を添加し、十分に混合する。少なくとも4時間、冷蔵する。
実施例34
本発明に係るオリゴ糖組成物を含み、高固体充填物、結合シロップ、及び押出片を含んだスナックバーを製造した。
高固体充填物の成分は、以下のとおりである。
パートA
抵抗性コーンシロップ(試料6) 21.00
MiraThik603(登録商標)デンプン 6.00
パートB
抵抗性コーンシロップ(試料6) 80.88
水 1.55
ラズベリー香味料 0.30
パートC
リンゴ酸 0.10
クエン酸 0.10
赤色 0.06
青色 0.01
合計 100.00
以下のステップを用いて高固体充填物を製造した。つまり、抵抗性コーンシロップを含むパートAをミキサーへ入れる。低速で1.5分間、混合しながらMirathik603(登録商標)をゆっくり添加する。パートB(抵抗性コーンシロップ、香味料、水)を添加し、均一になるまでブレンドする(低速で1分間)。混合物が増粘化するまで約3分間、寝かせる。パートCの成分を事前ブレンドし、混合物に添加する。均一になるまでブレンドする(完全粘度に達するまで、充填物を24時間固化させる)。
結合シロップの成分は、以下の通りである。
抵抗性コーンシロップ(試料2) 67.7
グリセリン 10.7
StaSlim150デンプン 13.3
ショートニング 7.5
0.8
合計 100.0
以下のステップを用いて結合シロップを製造した。つまり、組み合わせて172°Fに加熱する。シリアル/グラノーラ片を添加し、各片に均一にコーティングを施すために混合する。54%シロップ、46%シリアルの比率で組み合わせる。
押出片の成分は、以下のとおりである。
コーンミール 55.30
全粒小麦粉 25.19
抵抗性コーンシロップ(試料2) 13.51
全粒オート麦粉 5.00
1.00
合計 100.0
以下のステップを用いて押出片を製造した。つまり、ミキサー/ブレンダーで成分をともに均一に混合する。目標押出水分に達するように乾燥ブレンド及び水を供給する。通常の押出及び乾燥条件を用いる。冷却して詰め込む。
押出片又は他の粒体をコーティングするために結合シロップを混合し、混合物をシート化又は成形して適切なサイズに切る。高固体充填物は、通常、結合剤/粒体混合物の2シート間に添加するであろう。
実施例35
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだスパイスケーキを製造した。
成分は、以下のとおりである。
成分 %
水 40.67
Purasnowケーキ粉 21.56
ソルビトール 17.70
RCS固形物(試料5) 8.85
Mira−Thik603食品デンプン改質物 1.00
CoreM90(マルトデキストリン、スクラロース) 0.25
EC‐25乳化剤 2.65
Provon190乳清タンパク質単離物 1.25
HiJel S食品デンプン−改質 0.99
乾燥卵白 0.99
塩 0.79
GMS90乳化剤 0.59
重曹 0.56
Pan O Lite 0.45
ドライバニラ1011320 0.40
リン酸二カルシウム二水和物 0.34
シナモン 0.29
プロピオン酸ナトリウム 0.21
ナツメグ 0.17
キサンタンゴム 0.12
Durafax60乳化剤 0.10
粉砕クローブ 0.07
100
以下のステップを用いてスパイスケーキを製造した。つまり、
ドライミックス手順:
RCS、Mira−Thik603、Core M90、及びソルビトールをミキサーボウルへ入れる。熱くなりすぎないよう注意して、電子レンジでEC−25を溶かす(GMS90又はDurfax60は溶かさない)。EC−25を添加し、速度1で5分間混合し、必要に応じてボウルからこそぎ取る。速度1で1分間混ぜながらDurfax60を添加し、必要に応じてボウルからこそぎ取る。速度1で1分間混ぜながらGMS90を添加し、必要に応じてボウルからこそぎ取る。フードプロセッサーで乾燥ミックスを2分間処理し、毎分毎にこそぎ取る。乾燥ミックスをミキシングボウルへ戻す。残りの乾燥成分を篩にかけ、ミキサーを作動させながらソルビトール混合物にゆっくり(一度に大匙1杯ずつ)添加する。速度1で合計5分間、混合する。
水混合手順:
乾燥ミックスをボウルへ入れる。速度1で30秒間、混合しながら水をゆっくり添加する。ボウルからこそぎ取る。速度2で3.5分間混合し、必要に応じてボウルからこそぎ取る。8インチ層のケーキ皿の縁にノンスティックスプレー調理油を噴射し、各皿に敷く円形パーチメント紙を用いる。バター450gを各ケーキ皿に注ぐ。350°Fで、37分間又は仕上がるまで焼く。
実施例36
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだチーズソースを製造した。
成分は、以下のとおりである。
チェダー 23.41
バター5.88
水 50.50
甘性乳清 5.44
リン酸二ナトリウム(DSP) 0.73
リン酸三ナトリウム(TSP) 0.16
クエン酸ナトリウム 0.36
塩 0.78
MaxiGel420デンプン 2.73
RCS(試料5) 9.09
合計 100.0
以下のステップを用いてチーズソースを製造した。つまり、全成分を混合する。一定攪拌下で200°Fに加熱する。チーズソースをジャー又は容器に熱い状態で充填し、蓋又は閉鎖蓋で密封する。40°Fに冷却する。
実施例37
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだモッツァレラチーズ風ブロックを製造した。
成分は、以下のとおりである。
Figure 2016510604
以下のステップを用いてチーズを製造した。つまり、水、クエン酸ナトリウム、カゼイン、及び大豆油(120g)を添加する。5分間ブレンドする。残りの大豆油を添加する。ソルビン酸、塩、デンプン、抵抗性コーンシロップを添加する。次いで乳清及び乳酸を加える。5分間ブレンドする。残りの成分を加える。185°Fに調理する。
実施例38
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだ食用フィルムを製造した。理論に拘束されることなく、オリゴ糖組成物は食用フィルム中で可塑剤として機能すると考えられている。
成分は、以下のとおりである。
Figure 2016510604
以下のステップを用いて食用フィルムを製造した。つまり、
成分の分散
ビーカー内において、泡立て器でプルラン及びマルトデキストリンを混合する。水、ポリソルベート80、安息香酸ナトリウム、及び抵抗性コーンシロップ(RCS)を別のビーカー内で混合する。湿潤成分を更に混合するため、Servodyne Mixer Headモデル50003−30を用いる。700のRPMで開始する。乾燥香味料ミックスをゆっくり添加する。すべての塊がなくなったら、プルラン混合物をゆっくり添加する。混合物が増粘化したら、必要に応じてRPMを(1000RPMまでで)調整する。すべての乾燥成分が入ったら、ミキサーを止め、ビーカーの側面からこそぎ取る。ミキサーを1000RPMに強め、更に2分間、混合する。50gを遠心管へ注ぐ。空気を除去するため、10分間遠心する。
フィルミング手順:
0.045inにセットされたGardcoの調整可能なドローダウンを用いてフィルムを引き取った。これらのドローダウンされたフィルムをフィーラーゲージブレードを用いて適正な厚さに調整した。真空プレートの使用により、フィルムをMylar上に引き取った。フィルムを65℃及び25%RHの環境チャンバー内で2時間、乾燥させた。それらを25℃及び28%RHの環境チャンバー内で一晩、硬化させた。乾燥したフィルムをプラスチックバッグに詰め込んだ。
実施例39
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだ低脂肪パウンドケーキを製造した。
成分は、以下のとおりである。
成分 %
パートA
ケーキ粉 28.81
RCS固形物(試料5) 26
水 16.27
GMS‐90乳化剤 5.92
デキストロース 4.17
無脂肪ドライミルク、高熱 1.6
STA−SLIM150デンプン 1.29
STA−SLIM142デンプン 0.64
塩 0.63
発酵用酸、Pan−O−Lite 0.5
重曹 0.5
バニラ香味料#464174 0.45
アナットー色素 0.1
キサンタン 0.09
パートB
液体卵白 8.4
水 4.63
100
以下のステップを用いてパウンドケーキを製造した。つまり、パートAの乾燥成分をHobartミキサー内において速度1でブレンドする。GMS−90乳化剤を添加し、2分間ブレンドする(速度1)。水及びアナットー色素を添加し、4分間ブレンドする(速度2)。2分間混合した後、及び混合の最後にボウル及びパドルからこそぎ取る。パートBの成分をともに混合する。パートBの卵白/水の混合物の1/3をパートAに添加し、1分間ブレンドする(速度2)。混合後にボウル及びパドルからこそぎ取る。卵白/水の混合物の残り2/3を投入するため、パートBの第1ステップを2回繰り返す。ノンスティックスプレーで事前コーティングされたローフ皿に200gのバターを注ぐ。350°Fで30分間焼く。
実施例40
ポリオールレベルを有し、本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだオートミールチョコレートチップレーズンクッキーを製造した。
成分は、以下のとおりである。
Figure 2016510604
以下のステップを用いてオートミールレーズンクッキーを製造した。つまり、ショートニング及び香料をN‐50Hobartミキサーにおいて速度1で30秒間、混合する。段階1の残りの成分を添加する。速度1で1分間、混合する。ボウルの側面からこそぎ取る。速度2で1分間、混合する。段階2の成分を添加する。速度1で1分間、混合する。ボウルの側面からこそぎ取る。速度2で1分間、混合する。段階3の成分を添加する。速度1で1分30秒間、混合する。ボウルの側面からこそぎ取る。速度1で1分30秒間、繰返し混合する。段階4の成分を添加する。速度1で15秒間、混合する。30gの生地片を計量してダブルラインドベーキング皿のパーチメントに置く。375°Fの対流式オーブンで11分間、クッキー12個を焼く。
実施例41
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだソフトチョコレートクッキーを製造した。
成分は、以下のとおりである。
成分 %
粉、ペストリー 28.70
抵抗性コーンシロップ固形物(試料5) 22.20
バター20.40
RCS(試料5、71%ds) 10.90
卵、全卵 9.10
天然ココアN−11−N 3.60
弱アルカリ化ココアD−11−A 2.00
インスタントTENDER−JEL C食品デンプン改質物
1.90
バニラ香味料 0.46
塩 0.44
重曹 0.30
100.00
以下のステップを用いてクッキーを製造した。つまり、Hobartミキシングボウル内において速度1で糖類/RCS固形物、バター、及びRCS(71%ds)をブレンドする。卵を添加する。残りの成分を乾燥ブレンドしてこの混合物に添加する。350°Fで15分間焼く。
実施例42
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだメープルシロップを製造した。
成分は、以下のとおりである。
水 80.132
抵抗性コーンシロップ固形物(試料5) 17.00
セルロースゴム 1.00
メープル香味料 0.45
塩 0.45
SPLENDAスクラロース 0.35
グアーゴム 0.28
リン酸(85%) 0.15
カラメル色素 0.13
ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.05
バター香味料 0.008
合計 100.00
以下のステップを用いてメープルシロップを製造した。つまり、標準ミキサーにおいて低速でスクラロース、保存料、塩、香味料、及び色素を水に添加する。ゴムを混合物にゆっくり添加し、20〜25分間水和させる。185°Fに加熱しながら抵抗性コーンシロップ固形物をブレンドする。1分間保つ。熱を除き、酸を添加する。180〜185°Fで容器に充填し、1分間反転させる。75°Fに冷却する。
実施例43
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだバーベキューソースを製造した。
成分は、以下のとおりである。
パートA
トマトペースト 27.23
水 14.7
アップルサイダービネガー 15.13
抵抗性コーンシロップ(試料5、71%) 33.73
糖蜜 5.04
液体ヒッコリースモーク 0.30
カラメル色素 0.21
パートB
塩 2.02
スパイスブレンド 1.65
スクラロース 0.014
以下のステップを用いてバーベキューソースを製造した。つまり、パートAの成分を190°Fに加熱する。乾燥成分をパートAに添加し、200°Fで15分間、加熱する。容器に熱い状態で充填し、冷却する。
実施例44
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだフレンチドレッシングを製造した。
成分は、以下のとおりである。
大豆油 9.00
抵抗性コーンシロップ(試料5、71%) 47.57
ビネガー、120グレーン 12.00
水 18.59
トマトペースト 7.00
塩 2.00
MiraThik603(登録商標)食品デンプン改質物
2.00
ポリソルベート60 0.20
オニオン粉末 0.18
ガーリック粉末 0.15
キサンタンゴム 0.10
ソルビン酸 0.10
オレオレジンパプリカ 0.10
EDTA 0.01
合計 100.0
以下のステップを用いてフレンチドレッシングを製造した。つまり、容器に水及び抵抗性コーンシロップを入れる。オニオン、塩、ガーリック、ソルビン酸、及びEDTAを乾燥混合し、水の混合物に添加する。デンプン及びキサンタンゴムを少量の油でスラリー化し、水の混合物に添加して、デンプンを水和させるために5分間、混合する。トマトペースト及びパプリカを添加する。ビネガーを添加する。ポリソルベート60を溶かし、混合物にゆっくり添加する。残りの油を添加し、5分間混合する。0.26”(2回転)にてコロイドミルで加工する。
実施例45
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだチキンスープ濃縮物のクリームを製造した。
成分は、以下のとおりである。
水 65.65
チキンブイヨン 11.30
抵抗性コーンシロップ固形物(試料5) 11.00
Half&half 5.60
Rezistaデンプン 3.10
二酸化チタン 1.00
塩 0.50
糖類 0.16
スパイス 0.69
キサンタンゴム 0.10
合計 100.00
以下のステップを用いてチキンスープ濃縮物のクリームを製造した。つまり、乾燥成分を混合する。液体成分を3〜5分間、混合する。中速でライトニングミキサーを用いて乾燥成分をゆっくり添加する。確実に均一に分散させるため、3〜5分間、混合する。攪拌せずに190°Fに加熱する。5分間保つ。缶に熱い状態で充填し、直ちに密封する。250°Fで40分間、レトルト処理する。缶を室温まで冷却する。提供するために、1缶のスープを等容量の2%ミルクに添加する。よく混ぜる。煮込むために加熱する(約10分間)。熱い状態で提供する。
実施例46
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだケチャップを製造した。
成分は、以下のとおりである。
トマトペースト 37.54
抵抗性コーンシロップ固形物(試料5) 12.01
水 41.37
ビネガー120グレーン 7.01
ガーリック粉末 0.02
オニオン粉末 0.03
スモーク香味料 0.001
塩 2.00
スクラロース(乾燥) 0.02
以下のステップを用いてケチャップを製造した。つまり、スパイス、RCS、スクラロース、及び塩を乾燥混合する。ライトニングミキサーを用いて水、ビネガー、及び乾燥ミックスを混合する。スモーク香味料を湿潤ミックスに添加する。パドルアタッチメント装備のHobartミキサーにおいて速度1で2分間、トマトペースト及び湿潤ミックス(水、ビネガー、及び乾燥ミックス)の1/4をブレンドする。残りの湿潤ミックスを速度1で1分間、ブレンドする。停止し、ボウルからよくこそぎ取る。速度1で1分間ブレンドを続ける。ケチャップを105℃に加熱し、15秒間保つ。80℃に冷却する。Pandaホモジナイザーを用いて150/50バールで均質化する。直ちにガラスジャーに詰める。
実施例47
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだビーフ風味グレービーミックスを製造した。
成分は、以下のとおりである。
水 90.17
Perma−Floデンプン 3.58
ビーフ香味料 3.25
抵抗性コーンシロップ固形物(試料5) 10.00
糖類 0.43
甘性乳清 0.42
カラメル色素 0.09
スパイス 0.03
合計 100.0
以下のステップを用いてビーフ風味グレービーミックスを製造した。つまり、均一にブレンドされるまで、乾燥成分及びTALO TF−55フレーバー(水以外の全成分)をブレンドする。泡立て器を用いて、この乾燥ミックスを冷水中に分散させる。攪拌しながら190°Fに調理する。攪拌しながら190°Fで10分間、混合物を保つ。
実施例48
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだ乾燥ブレンドコーヒークリーマーを製造した。
成分は、以下のとおりである。
市販のコーヒークリーマー粉末(Jerzee blend 220077)
21.8
抵抗性コーンシロップ固形物(試料5) 78.2
以下のステップを用いて乾燥ブレンドクリーマーを製造した。つまり、成分をブレンドし、計量して、10メッシュスクリーンを通してタンブルブレンダー容器、リボンブレンダー、又はパドルブレンダーへ篩分けする。構成物質を10〜25分間ブレンドし、詰める。必要に応じて、二酸化ケイ素又はアルミノケイ酸ナトリウムを凝結防止剤として加えることができる。
実施例49
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだ大豆ベース乾燥コーヒークリーマー粉末スラリーを製造した。
成分は、以下のとおりである。
Figure 2016510604
水をバッチタンクへ添加し、120〜140°Fに加熱する。カゼインナトリウムを水に添加し、10〜30分間水和させる。モノグリセリド及びジグリセリドを水素化大豆油中に溶かすか、又は別々に溶かすことができる。カゼインナトリウムが一旦水和されたら、大豆油とモノグリセリド及びジグリセリドをバッチタンクに添加する。混合物をよくブレンドする。残りの抵抗性コーンシロップをバッチタンクに添加し、混合物を170°Fに加熱し、(必要に応じて)ダブルステージホモジナイゼーションにより均質化し、30分間保つ。そして生成物は、350〜500°Fの入口温度及び150〜200°Fの排出温度で噴霧乾燥する準備が整う。任意で流動層乾燥機を用いることができる。アルミノケイ酸ナトリウム又は二酸化ケイ素も凝結防止目的に含有させることができる。リン酸塩及び/又は凝固防止剤も含有させることができる。
実施例50
本発明に係るオリゴ糖組成物を含んだ噴射乾燥用のココナツベースコーヒークリーマー粉末スラリーを製造した。
成分は、以下のとおりである。
Figure 2016510604
以下のステップを用いてココナツベースコーヒークリーマー粉末を製造した。つまり、水をバッチタンクに添加し、120〜140°Fに加熱する。カゼインナトリウムを水に添加し、10〜30分間水和させる。モノグリセリド及びジグリセリドを水素化ココナツ油中に溶かすか、又は別々に溶かすことができる。カゼインナトリウムが一旦水和されたら、ココナツ油と、モノグリセリド及びジグリセリドをバッチタンクに添加する。混合物をよくブレンドする。残りの成分である抵抗性コーンシロップ及びリン酸二カリウムをバッチタンクに添加し、混合物を170°Fに加熱し、(必要に応じて)ダブルステージホモジナイゼーションにより均質化して、30分間保つ。そして生成物は、350〜500°Fの入口温度及び150〜200°Fの排出温度で噴霧乾燥する準備が整う。任意で流動層乾燥機を用いることができる。アルミノケイ酸ナトリウム又は二酸化ケイ素も、凝結防止目的に含有させることができる。
実施例51
糖類含有量を減らすか、又はなくすことで総カロリーを減らすために、抵抗性コーンシロップ固形物を用いて、アイスクリームコーティング及び/又は化合物コーティングが製造できる。繊維含有量は、通常のコーティングと比較して非常に高めることができる(例えば、この例示において、5g/100gのコーティング制御と比較して、33g/100gを含有する)。
Figure 2016510604
以下のステップを用いてアイスクリームコーティング及び/又は化合物コーティングを製造することができる。つまり、コーンシロップ固形物を5〜125ミクロンで平均約30〜40ミクロンの粒径に粉砕する。望ましい粒子を得られるように固形物を篩にかける。ココアパウダー及びスクラロースをコーンシロップ固形物と組み合わせる。ショートニングを溶かし、レシチンと組み合わせる。ブレンドした乾燥成分を混合しつつ、溶融ショートニング/レシチンの混合物を添加し、ボウルから定期的にこそぎ取る。所望に応じて冷凍食品や焼いた製品等に適用する。
実施例52
抵抗性コーンシロップ(RCS)の2つの試料を、上述の実施例16の試料5のように製造し、そのうちの1つの単糖含有量がより低かった(以下の記載で「LS」は「低糖」に関する)。単糖、二糖、三糖、四糖、及びそれ以上の糖のwt%(d.s.b.)は以下の通りであった。
構成 DP1 DP2 DP3 DP4+
RCS 12.5 4.7 4.1 78.7
RCS LS 1.6 4.6 4.6 89.2
抵抗性コーンシロップ及びマルトデキストリンの2つの試料をイヌに供給した。血糖反応を判定するため、供給後に間隔を置いて血液試料をイヌから採取した。血糖濃度の経時変化を図15に示し、以下の表にまとめた。
Figure 2016510604
実施例53
抵抗性コーンシロップの6つの試料を上述の実施例16の試料5のように製造した。各試料は、72%dsシロップであり、残部が水であった。試料は本質的に脂肪、タンパク質、又は灰分を含有していなかった。6つの試料は、以下のとおりでる。
RCS GR1(RCS、72%dsシロップ、70%繊維、15%糖類)(これら試料中「糖類」は単糖及び二糖の合計である)
RCS GR2(RCS LS、72%dsシロップ、80%繊維、5%糖類)
RCS GR3(RCS、50%フルクトース。72%dsシロップ)
RCS GR4(RCS、50%ソルビトール、72%dsシロップ)
RCS GR5(RCS LS、25%フルクトース、72%dsシロップ)
RCS GR6(RCS LS、25%ソルビトール、72%dsシロップ)
25g(dsb)のシロップを含有した試料を、以下のとおり、製造した。事前計量済みのRCSを入れたジャグに2.838kgの濾過水を加えた。蓋をジャグに取り付け、次いですべてのシロップが溶けるまで振盪及び攪拌することによって十分混合した。12oz(350g)のこの溶液は、乾燥固形分基準で25gの試験炭水化物を含有していた。
25g無水グルコースを300mLの水と混合することにより、コントロール溶液を調製した。
試料を健康な被験者10名に投与した。被験者の特徴は、男性5名、女性5名、年齢35±10歳、体容積指数24.0±3.8kg/m2であった。各被験者は、別々の日に9回の試験を受けたが、それには6回の試験食と、25gの市販炭水化物を含有した標準グルコース飲料3回が含まれた。血糖を絶食時と、食後15分、30分、45分、60分、90分、及び120分で測定した。血糖反応曲線下の増加面積(iAUC)を計算した。各試験食の消費後における各被験者のiAUCは、同被験者により摂取された3回のグルコースコントロールの平均iAUCのパーセンテージとして表示した。製品の曲線下の増加面積及び相対血糖反応(RGR)は、以下のとおりである。
iAUC RGR
グルコース
(25g) 124.4±13.5a 100a
RCS GR1 38.5±4.6b 32.6±3.8b
RCS GR2 25.6±3.7b 23.2±4.6b
RCS GR3 30.1±4.4b 26.2±4.2b
RCS GR4 17.4±4.1b 15.3±3.6 c
RCS GR5 27.6±4.0b 25.4±4.3b
RCS GR6 20.9±4.0b 18.2±3.5 c
上添字の異なる値は、非常に異なる(P<0.001)。どの食品間にも美味しさに統計学的有意な差はなかった。
実施例54
Sweetose4300(登録商標)コーンシロップ(81%ds)を、ホットオイルジャケット付きのパドルミキサーに77kg/hの速度で通すことにより、6%未満含の水分含有量まで蒸発させた。パドルミキサーローター速度を、通常、300〜600rpmにセットし、オイルジャケット温度を150〜205℃に変えた。試験の一部では、コーンシロップ固形物に0.1〜0.4%のリン酸固形分を付与するような速度で、リン酸を添加した。試験の一部では、リン酸の代替又は追加として、塩酸を25ppmで添加した。
これらの試験で収集した製品(25mg)を4mLのpH4.0緩衝液に溶解させ、100μLの10mg/mLアミログルコシダーゼ酵素(Amyloglucoxidase Sigma Catalog#A−7255)溶液とともに45℃で2時間、培養した。この培養で得た一部を少量のイオン交換樹脂で処理し、液体クロマトグラフィによる糖類分布分析に先立って濾過(0.45ミクロン)した。この分析から、三糖以上として存在することがわかった炭水化物の重量%を、消化抵抗性炭水化物として定量し、以下の表で繊維(%)として表示する。
サンプル名 温度℃ %H3PO4 HClppm 繊維(%)
ラン1 194 0.2% 43
ラン2 195 0.2% 25 52
ラン3 193 0.4% 25 62
ラン4 203 0.4% 25 68
ラン5 180 0.2% 27
ラン6 181 0.4% 37
ラン7 181 0.4% 25 33
ポリデキストロースコントロール 82
ポリデキストロースの実験試料を、この試験でコントロールとして用い、約82%の繊維レベルを示した。
実施例55
Sweetose4300(登録商標)コーンシロップ(81%ds)を、ホットオイルジャケット付きパドルミキサーへ77kg/hの速度で通すことにより、3%未満の水分含有量まで蒸発させた。パドルミキサーローター速度を、通常、800rpmにセットし、オイルジャケット温度を210℃にセットした。試験の一部では、コーンシロップ固形物に0.1〜0.4%のリン酸固形分を付与するような速度でリン酸を添加した。試験の一部では、リン酸の代替又は追加として、塩酸を25rpm又は50ppmで添加した。
これらの試験で収集した製品(25mg)を4mLのpH4.0緩衝液に溶解させ、100μLの10mg/mLアミログルコシダーゼ酵素(Amyloglucoxidase Sigma Catalog#A−7255)溶液とともに45℃で2時間、培養した。この培養で得た一部を少量のイオン交換樹脂で処理し、液体クロマトグラフィによる糖類分布分析に先立って濾過(0.45ミクロン)した。この分析から、三糖以上として存在することがわかった炭水化物の重量%を、消化抵抗性炭水化物として定量し、以下の表で繊維(%)として表示する。
サンプル名 温度℃ %H3PO4 HClppm 繊維(%)
ラン2−1 210 0.0% 11
ラン2−2 210 0.2% 79
ラン2−3 210 0.0% 12
ラン2−4 210 0.1% 43
ラン2−5 210 0.1% 51
ラン2−6 210 0.2% 61
ラン2−7 210 0.3% 84
ラン2−8 210 0.2% 25 79
ラン2−9 210 0.0% 11
ラン2−10 210 0.1% 43
ラン2−11 210 0.1% 25 57
ラン2−12 210 0.2% 53
ラン2−13 210 0.2% 25 62
ラン2−14 210 0.4% 56
ラン2−15 210 0.4% 25 55
ラン2−16 210 0.4% 50 62
ラン2−17 210 0.0% 50 65
ラン2−18 210 0.0% 50 59
ポリデキストロースコントロール 82
ポリデキストロースの実験試料を、この試験でコントロールとして用い、約82%の繊維レベルを示した。
実施例56
500グラムのStaley300(登録商標)コーンシロップ(80.0%ds、35DE、0%繊維、4kcal/g)を、500gの抵抗性コーンシロップ(69.0%ds、21DE、71%繊維、2kcal/g)と完全にブレンドし、1kgのコーンシロップ繊維(74.5%ds、28DE、35%繊維、3kcal/g)とした。
実施例57
500グラムのStaley1300(登録商標)コーンシロップ(80.3%ds、43DE、0%繊維、4kcal/g)を、500gの抵抗性コーンシロップ(69.0%ds、21DE、71%繊維、2kcal/g)と完全にブレンドし、1kgのコーンシロップ繊維(74.7%ds、32DE、35%繊維、3kcal/g)とした。
実施例58
500グラムのStaley4300(登録商標)コーンシロップ(81.6%ds、63DE、0%繊維、4kcal/g)を、500gの抵抗性コーンシロップ(69.0%ds、21DE、71%繊維、2kcal/g)と完全にブレンドし、1kgのコーンシロップ繊維(75.3%ds、42DE、35%繊維、3kcal/g)とした。
実施例59
500グラムのStaley130(登録商標)コーンシロップ(70.5%ds、99DE、0%繊維、4kcal/g)を、500gの抵抗性コーンシロップ(69.0%ds、21DE、71%繊維、2kcal/g)と完全にブレンドし、1kgのコーンシロップ繊維(69.8%ds、60DE、35%繊維、3kcal/g)とした。
実施例60:繊維含有シロップ/低糖シロップのブレンド調製
従来の実験用オーバーヘッドミキサーを用いて、繊維含有シロップ組成物を低糖シロップとブレンドした。標準の実験用スケールを用いて2つの要素を計量し、金属ブレードアタッチメントを装備した実験用オーバーヘッドミキサーを用いて、中程度の速度で約30分間、2つの要素を混合することにより、ブレンド生成物を調製した。用いた2つの成分の重量比率を表15に示す。ブレンドの粘度及び糖類含有量(DP1+DP2)もあわせて表15に示す。
Figure 2016510604
実施例61:繊維含有低糖低粘性シロップを用いたシリアルバーの調製
処理手順:
1.Hobartボウル内において、パドルアタッチメントにより速度1で30秒間、オーツ、ライスクリスプ、及び乾燥クランベリーを混合する(シロップ添加の際の付着を低減するため、付着防止スプレーをボウルに噴射する)。
2.ブレンドしたシロップ(すなわち、繊維含有シロップと低糖シロップのブレンド)、水、及びグリセリンを140°F(60℃)に加熱する。
3.KRYSTAR300(登録商標)結晶フルクトース、スクロース、及びSTAR−DRI200(登録商標)コーンシロップ固形物を予めブレンドした乾燥物を液体混合物中にゆっくり添加する。スムーズで均質なスラリーとして結合シロップが得られるように、継続して混合する。
4.キャノーラ油中にレシチンを分散させ、継続的に混合しながらスラリー中に添加する。
5.香味料を添加し、30秒間しっかり混合する。
6.ステップ5で得られた生成物を、乾燥粒子を入れたHobartボウルに移し、30秒間、又は乾燥粒子の周囲に結合シロップが均一に分散されるまで、パドルアタッチメントにより速度1で混合する。
7.コーティングされた粒子を平坦な金属皿(付着防止スプレーを噴射したもの)に移し、圧延ピンの補助により、1/2の厚さとなるように均一に加圧する。
8.加圧したスラブを覆い、室温で2時間、又は冷蔵庫内で30分、冷却する。
9.所望の形状及びサイズに切断し、フィルム内に詰め込む。
10.500グラムのバッチ8”×11”であれば、30個の2”×1”バーが製造される。
バー
成分 %
結合シロップ
ブレンドシロップ 25.02
グリセリン 3.50
KRYSTAR300(登録商標)結晶フルクトース
(Tate&Lyle) 3.50
粉砕スクロース 1.00
STAR−DRI200(登録商標)コーンシロップ
固形物(Tate&Lyle) 1.50
水 0.50
塩、粒子 0.37

油位相
キャノーラ油 3.20
レシチン 0.20
バニラ香味料 0.20

グラノーラ粒子
コーティングオーツ、1011 42.80
ライスクリスプ、#13 10.11
乾燥クランベリー、1/8ぶつ切りスライス 8.10
合計 100.00

構成(重量%)
グラノーラ粒子 61.01%
結合シロップ 38.99%
実施例62:ブレンドシロップ(繊維含有シロップ+低糖シロップ)を用いた果実充填物の調整
1.乾燥ブレンド着色量及びクエン酸をMIRA−GEL463(登録商標)中に準備し、置いておく。乾燥ブレンドを、240gmのHFCSに添加し、ブレンドする。残り540gmのHFCSと香味料を添加し、ブレンドする。
2.試験対象のブレンドシロップを計量してポットに入れる。REZISTA(登録商標)デンプン内でブレンドする。チェリーを添加してよく混合する。220〜240°Fの誘導加熱機の設定で80%固形分(220°F)を調理する。一定して加熱及び混合を行い、ポットの底面からこそぎ取るようにして、80Brixまでこげるのを防ぐ。
3.残り540gmのHFCSとチェリー香味料を添加してブレンドする。
4.混合物をホットスラリーに添加し、これをステージに加える。よくブレンドする。
5.生成物は増粘し、透明となり、降温する。熱い状態で詰める。〜79Brixを目標とする。
Figure 2016510604
実施例63:ブレンドシロップ(繊維含有シロップ+低糖シロップ)を用いたフルーツスナックの調製
1.別々の容器でブレンドスクロース及びデンプンを乾燥ブレンドし、特定量の水を入れた調理用ケトル内に移す。
2.混合しながらブレンドシロップをケトル内に移す。
3.<150°F(65℃)で完全に混合し、塊のない均質なスラリーを得る。
4.継続的に攪拌しながら、スラリーを210°F(99℃)に調理する。果汁濃縮物を添加する。
5.蒸気背圧弁を70psiに調整し、温度を285°F(141℃)に設定する。
6.調理用ケトルの弁を開放し、ポンプを始動して、事前調理済みのスラリーを285°F(141℃)のジェットクッカーに通す。
7.噴射調理済みのスラリーの一部を、着色料、香味料、及び酸味料添加用のステンレス容器に収集する。
8.クエン酸、香味料、及び特定の着色料を添加し、完全に混合する。
9.スラリーを金属漏斗投入器の補助によりデンプンモールド内に注入する。
10.130°F(54℃)の対流式乾燥オーブン中にデンプントレイを移動する。
11.ゼリーキャンディを48時間乾燥し、84〜86Brixに達した後に試料を収集する。
12.冷却して詰める。
Figure 2016510604
本発明の特定の実施形態に関する以上の記載は、本発明に関して実現可能なすべての実施形態をリストアップしたものでない。当業者は、以下の請求項の範囲内において他の実施形態があり得ることを認識するであろう。例えば、特定の遅消化性組成物又は消化抵抗性組成物が、上述のうちのいくつかの例で食品中の成分として使用される。用いられる成分の厳密な特性に応じて食品の厳密な特性がある程度変わることもあるが、本発明に係る他の遅消化性組成物又は消化抵抗性組成物を、同一の食品中で代替として用いることができることを認識しなければならない。本明細書に記載の特定の実施例について、その他多くの変更を加えることもできる。

Claims (19)

  1. 線状糖オリゴマー及び非線状糖オリゴマーと、
    乾燥固形分基準で約5〜約25%の含有量の糖類と、
    炭水化物組成物が100°Fで約16000cP未満の粘度を有し、75%の乾燥固形分を有するように、十分に低い含有量で含まれた、より分子量の大きい多糖類と、
    乾燥固形分基準で約10〜約70%の繊維とを備える炭水化物組成物。
  2. 乾燥固形分基準で約25〜約40%の繊維を備える請求項1に記載の炭水化物組成物。
  3. 前記炭水化物組成物は、約23〜約30のDEを有する請求項1又は2に記載の炭水化物組成物。
  4. 乾燥固形分基準で約10〜約17重量%の糖類を備える請求項1〜3のいずれか一項に記載の炭水化物組成物。
  5. 前記炭水化物組成物は、100°Fで約7000cP未満の粘度を有し、75%の乾燥固形分を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の炭水化物組成物。
  6. 約23〜約30のDEと、100°Fで約7000cP未満の粘度と、75%の乾燥固形分とを有し、
    乾燥固形分基準で約25〜約40重量%の繊維と、
    乾燥固形分基準で約10〜約17重量%の糖類とを備える請求項1に記載の炭水化物組成物。
  7. 乾燥固形分基準で判定すると、約4kcal/g未満のカロリー値を有する請求項1〜6のいずれか一項に記載の炭水化物組成物。
  8. 乾燥固形分基準で約30〜約40重量%の繊維を備え、
    乾燥固形分基準で判定すると、約2.5〜約3.5kcal/gのカロリー値を有する請求項1に記載の炭水化物組成物。
  9. 繊維含有シロップと低糖シロップとをブレンドするステップを備える、請求項1に記載の炭水化物組成物の製造方法。
  10. 前記繊維含有シロップは、線状糖オリゴマー及び非線状糖オリゴマーからなり、乾燥固形分基準で約10〜約80重量%の繊維を含有する請求項9に記載の方法。
  11. 前記繊維含有シロップは、線状糖オリゴマーの濃度より少なくとも2倍の濃度の非線状糖オリゴマーを含有する請求項9又は10に記載の方法。
  12. 前記低糖シロップは、乾燥固形分基準で、約5〜30重量%の含有量の糖類を含有する請求項9〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記繊維含有シロップ及び低糖シロップは、繊維含有シロップ:低糖シロップの重量比が約10:90〜約50:50となるようにブレンドされる請求項9〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記低糖シロップは、乾燥固形分基準で約15重量%以下のDP11+含有量を有する請求項9〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記低糖シロップは、乾燥固形分基準で約10重量%以下のDP11+含有量を有する請求項9〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 繊維含有シロップは、線状糖オリゴマー及び非線状糖オリゴマーからなり、乾燥固形分基準で約10〜約80重量%の繊維を含有し、
    低糖シロップは、乾燥固形分基準で約5〜約30重量%の含有量の糖類を有し、乾燥固形分基準で約15重量%以下のDP11+含有量を有する、前記繊維含有シロップ及び前記低糖シロップをブレンドした炭水化物組成物。
  17. 前記繊維含有シロップ及び前記低糖シロップは、前記炭水化物組成物に、乾燥固形分基準で約5〜約25%の含有量の糖類と、前記炭水化物組成物が100°Fで約16000cP未満の粘度を有し、75%の乾燥固形分を有するように、十分に低い含有量で含まれた、より分子量の大きい多糖類と、乾燥固形分基準で約10〜約70%の繊維とを備えさせるのに有効な割合で存在する請求項16に記載の炭水化物組成物。
  18. 請求項1に記載の前記炭水化物組成物と、
    少なくとも1種以上の追加食品成分とを備える食品。
  19. 請求項16に記載の炭水化物組成物と、
    少なくとも1種以上の追加食品成分とを備える食品。
JP2016500570A 2013-03-14 2014-03-04 繊維含有炭水化物組成物 Pending JP2016510604A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201361784286P 2013-03-14 2013-03-14
US61/784,286 2013-03-14
PCT/US2014/020105 WO2014158777A1 (en) 2013-03-14 2014-03-04 Fiber-containing carbohydrate composition

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016510604A true JP2016510604A (ja) 2016-04-11

Family

ID=48747119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016500570A Pending JP2016510604A (ja) 2013-03-14 2014-03-04 繊維含有炭水化物組成物

Country Status (10)

Country Link
EP (1) EP2986166A1 (ja)
JP (1) JP2016510604A (ja)
CN (1) CN105163604A (ja)
AR (1) AR095428A1 (ja)
AU (1) AU2014241898A1 (ja)
BR (1) BR112015023249A2 (ja)
CA (1) CA2905812A1 (ja)
GB (1) GB201309159D0 (ja)
MX (1) MX2015012264A (ja)
WO (1) WO2014158777A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BR112016021731A2 (pt) 2014-03-26 2017-08-15 Cargill Inc Composição de carboidrato e processo para preparar a composição de carboidrato
FR3032709B1 (fr) 2015-02-16 2017-02-24 Roquette Freres Malto-oligo-saccharides riches en fibres et presentant une faible biosdisponibilite en glucose, leur procede de fabrication et leurs utilisations en nutrition humaine et animale
US11064716B2 (en) 2015-04-17 2021-07-20 Societe Des Produits Nestie S.A. Composition for coating frozen confectionery and a process for manufacturing same
EP3352588A1 (en) * 2015-09-22 2018-08-01 Cargill, Incorporated Carbohydrate composition and process for making a carbohydrate composition
WO2017136156A1 (en) * 2016-02-03 2017-08-10 Lotito Foods Holding, Llc Method for making a partially cooked cheese product and uses thereof
CN106261442A (zh) * 2016-09-26 2017-01-04 孙克明 一种具有保健功能的苦荞可可固体饮料及其制备方法
CN110284362B (zh) * 2018-03-19 2022-06-17 金东纸业(江苏)股份有限公司 施胶淀粉及其制备方法
CN111513306A (zh) * 2019-02-01 2020-08-11 雀巢产品有限公司 用于制备食品的糖浆粘合剂体系及其制备方法和用途
US20210045406A1 (en) * 2019-08-12 2021-02-18 Paragon Flavors, Inc. Whole grain syrups and flours
US11666061B2 (en) 2021-07-22 2023-06-06 Lotito Foods Holdings, LLC Cheese wrap and method for making a cheese wrap

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8993039B2 (en) * 2006-01-25 2015-03-31 Tate & Lyle Ingredients Americas Llc Fiber-containing carbohydrate composition
US7608436B2 (en) * 2006-01-25 2009-10-27 Tate & Lyle Ingredients Americas, Inc. Process for producing saccharide oligomers
US8057840B2 (en) * 2006-01-25 2011-11-15 Tate & Lyle Ingredients Americas Llc Food products comprising a slowly digestible or digestion resistant carbohydrate composition
CN101677603A (zh) * 2007-05-23 2010-03-24 泰特&莱尔组分美国公司 包含可缓慢消化或耐消化的寡糖组合物的可食用组合物
US20120034366A1 (en) * 2010-08-05 2012-02-09 Tate & Lyle Ingredients Americas, Inc. Carbohydrate compositions
GB2499463B (en) 2012-01-31 2014-04-02 Verenium Corp Reduced sugar syrups and methods of making reduced sugar syrups

Also Published As

Publication number Publication date
WO2014158777A1 (en) 2014-10-02
CA2905812A1 (en) 2014-10-02
AU2014241898A1 (en) 2015-10-01
CN105163604A (zh) 2015-12-16
EP2986166A1 (en) 2016-02-24
MX2015012264A (es) 2015-12-17
GB201309159D0 (en) 2013-07-03
BR112015023249A2 (pt) 2017-07-18
AR095428A1 (es) 2015-10-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10344308B2 (en) Fiber-containing carbohydrate composition
JP6847727B2 (ja) 遅消化性または消化抵抗性炭水化物組成物を含んでなる食物製品
US20130216693A1 (en) Fiber-containing carbohydrate composition
JP2016510604A (ja) 繊維含有炭水化物組成物