JP4998841B2 - 表面実装型led用反射板に使用するポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

表面実装型led用反射板に使用するポリアミド樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP4998841B2
JP4998841B2 JP2011541418A JP2011541418A JP4998841B2 JP 4998841 B2 JP4998841 B2 JP 4998841B2 JP 2011541418 A JP2011541418 A JP 2011541418A JP 2011541418 A JP2011541418 A JP 2011541418A JP 4998841 B2 JP4998841 B2 JP 4998841B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyamide resin
resin composition
acid
carbon atoms
copolymerized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011541418A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2012026413A1 (ja
Inventor
順一 中尾
貴司 清水
誠 玉津島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP2011541418A priority Critical patent/JP4998841B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4998841B2 publication Critical patent/JP4998841B2/ja
Publication of JPWO2012026413A1 publication Critical patent/JPWO2012026413A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/08Mirrors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L77/00Compositions of polyamides obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L77/06Polyamides derived from polyamines and polycarboxylic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G69/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain of the macromolecule
    • C08G69/02Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids
    • C08G69/36Polyamides derived from amino-carboxylic acids or from polyamines and polycarboxylic acids derived from amino acids, polyamines and polycarboxylic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/18Oxygen-containing compounds, e.g. metal carbonyls
    • C08K3/20Oxides; Hydroxides
    • C08K3/22Oxides; Hydroxides of metals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K7/00Use of ingredients characterised by shape
    • C08K7/02Fibres or whiskers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K7/00Use of ingredients characterised by shape
    • C08K7/02Fibres or whiskers
    • C08K7/04Fibres or whiskers inorganic
    • C08K7/14Glass
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/04Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
    • H01L2924/0002Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/48Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor body packages
    • H01L33/58Optical field-shaping elements
    • H01L33/60Reflective elements

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyamides (AREA)

Description

本発明は、成形性、流動性、寸法安定性、低吸水性、ハンダ耐熱性、表面反射率等に優れる表面実装型LED用反射板に使用するのに好適なポリアミド樹脂組成物に関する。さらには、本発明は、金/錫ハンダ耐熱性、耐光性、低吸水性に優れる表面実装型LED用反射板に使用するのに好適なポリアミド樹脂組成物に関する。
近年、LED(発光ダイオード)は、低消費電力、長寿命、高輝度、小型化可能などの特徴を活用して、照明器具、光学素子、携帯電話、液晶ディスプレイ用バックライト、自動車コンソールパネル、信号機、表示板などに応用されている。また、意匠性、携帯性を重視する用途では、軽薄短小化を実現するために表面実装技術が使用されている。
表面実装型LEDは一般に、発光するLEDチップ、リード線、ケースを兼ねた反射板、封止樹脂から構成されているが、電子基板上に実装された部品全体を非鉛化ハンダで接合するために、各部品がハンダ付けリフロー温度260℃に耐えられる材料で形成されることが必要である。特に反射板に関しては、これら耐熱性に加え、光を効率的に取り出すための表面反射率、熱や紫外線に対する耐久性が求められる。かかる観点から、セラミックや半芳香族ポリアミド、液晶ポリマー、熱硬化性シリコーン等の種々の耐熱プラスチック材料が検討されており、なかでも、半芳香族ポリアミドに酸化チタン等の高屈折フィラーを分散させた樹脂は量産性、耐熱性、表面反射率などのバランスが良く、最も汎用的に使用されている。最近では、LEDの汎用化にともない、反射板には加工性や信頼性のさらなる向上が必要となっており、半芳香族ポリアミドには、低い金型温度での射出成形性やハンダリフロー工程での歩留まり改善が求められている。さらには、生産効率向上の観点から射出成形において256個取り/1ショットが可能な流動性の向上が求められている。
LED反射板用のポリアミド樹脂組成物としては、例えば特許文献1〜3が提案されている。特許文献1では、テレフタル酸単位100モル%からなるジカルボン酸単位と2−メチル‐1,5‐ペンタメチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンをそれぞれ50モル%ずつ含有した共重合ポリアミドにチタン酸カリウム繊維および又はワラストナイトを含有するポリアミド樹脂組成物が開示されている。この樹脂組成物は、白度や機械特性に優れるものの、ガラス転移温度が130℃であるため、十分に結晶化を完了させるためには、射出成形時の金型温度は140℃以上の高温が必要となる。金型温度が高いと、リードフレームおよび樹脂は冷却過程において大きく収縮し、変形や剥離などの問題が発生しやすくなる。たとえ低い金型温度で成形できたとしても、十分に結晶化が終了していないため、後工程の加熱時に変形や結晶収縮が発生し、封止材やリードフレームから剥離する問題が発生し、信頼性に欠ける。さらに、使用している共重合ポリアミドの飽和吸水率は約5%と吸水しやすく、リフローハンダ工程において表面に膨れが発生するなど、加工性に問題がある。
また、特許文献2では、テレフタル酸から誘導されるジカルボン酸単位30〜100モル%、テレフタル酸以外の芳香族ジカルボン酸単位0〜70モル%、および/または炭素数4〜20の脂肪族ジカルボン酸単位0〜70モル%からなるジカルボン酸単位と、炭素数4〜20の直鎖脂肪族ジアミン単位および/または炭素数4〜20の側鎖を有する脂肪族ジアミン単位からなるジアミン単位100モル%からなるポリアミド樹脂(実施例では、テレフタル酸、アジピン酸、ヘキサメチレンジアミンより構成されるポリアミド6T66のみ記載)、無機充填材、および白色顔料を含むポリアミド樹脂組成物が開示されている。この特許文献で実施されているポリアミド6T66樹脂組成物は、ガラス転移温度が約85℃であるため成形時の金型温度は120℃程度でよいが、飽和吸水率が6%近くあり、吸水時の寸法変化や耐ハンダ特性に問題がある。
また、特許文献3では、テレフタル酸単位を60〜100モル%含有するジカルボン酸単位と1,9−ノナンジアミン単位および/または2−メチル−1,8−オクタンジアミン単位を60〜100モル%含有するジアミン単位とからなるポリアミド(以下、ポリアミド9T)、および酸化チタンを含有するポリアミド樹脂組成物が開示されている。この樹脂組成物は、低吸水性に優れるが、ガラス転移温度が125℃であるため成形時の金型温度は140℃もの高温が必要とされる点で、成形性に関して改善の余地がある。
また、特許文献1および3の樹脂組成物では、ガラス転移温度が高く、射出成形時に金型内で急激に流動性が低下するため、多数個取りには適していない。一方、特許文献2の樹脂組成物では、樹脂の固化が早すぎるため、射出成形時のゲートシールが速く、多数個取りには適していない。
以上のように、従来提案されている芳香族ポリアミド樹脂組成物では、成形性や寸法安定性、ハンダ耐熱性、流動性に課題を抱えながら使用している実情がある。
さらに、近年では、照明用途への展開も積極的に行われている。照明用途への展開を考えた場合、コストダウンやハイパワー化、寿命の向上、長期信頼性の向上がさらに求められている。そのため、信頼性の向上策として、リードフレームとLEDチップの接合には、従来のエポキシ樹脂/銀ペーストではなく、劣化が少なく、熱伝導率の高い金/錫共晶ハンダが使用されつつある。しかしながら、金/錫共晶ハンダの加工には、280℃以上310℃未満の温度がかかるため、使用される樹脂には、工程に耐えるために310℃以上の融点が求められる。また、金/錫共晶ハンダの加工時においても、樹脂中の水分により成型品の表面に膨れ(ブリスター)の発生を防ぐために、樹脂には低吸水であることが求められる。
これまで表面実装型LED用反射板としては、特許文献3や特許文献4で報告されているように、ノナンジアミンとテレフタル酸から構成されるポリアミド9T(以下、PA9T)やデカンジアミンとテレフタル酸から構成されるポリアミド10T(以下、PA10T)等が低吸水性のポリアミドとして検討されてきた。しかしながら、炭素数9以上のジアミンを使用したポリアミドにおいては、300℃周辺もしくは300℃未満に、融点を持つことが知られている。そのため、金/錫共晶ハンダの工程において、これら材料は溶融し、耐熱性がもたないため使用が不可能となっている状況である。
一方、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸から構成されるポリアミド6T(以下、PA6T)は、本質的に370℃近い融点を有するため、金/錫共晶ハンダの加工が可能な材料である。実使用においては、特許文献5〜7に記載されているように、アジピン酸や2−メチルーペンタメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン等を共重合することにより加工しやすい融点に調整し、表面実装型LED用反射板として使用している。これらPA6Tを骨格とし、共重合により得られたポリアミドは、310℃以下に融点を持たないように調整が可能であり、金/錫共晶ハンダ工程に耐えうる材料となる。しかしながら、表面実装型LED用反射板としてPA6Tは、樹脂中のアミド結合濃度が高いため、使用環境下における吸水率が高く、鉛フリーリフローハンダ工程においてでさえ成型品表面に気泡が発することが問題となりやすい。まして、より高い温度を必要とする金/錫共晶ハンダ接合においては、発泡が顕著になる。さらに、従来のPA6Tのようにアミド結合量が多いと、高温下においては、アミド結合が起点となり酸化劣化が進行し着色するため、反射板としての信頼性も大幅に低下する。
一方、アミド結合量を減らす方法として、ナフタレンジカルボン酸等の共重合なども考えられるが、樹脂骨格の芳香環濃度を高めることは、共役系の形成により、紫外線や紫色LEDや青色LEDの光を吸収しやすくなり、樹脂の分子切断や着色を引き起こすため好ましくない。また、長期信頼性を向上させるためには、長期点灯時や屋外使用時の耐光性向上は必須であり、耐光性低下の一要因である芳香環濃度は極力低減することが好ましい。
以上の通り、表面実装型LED用反射板に使用するポリアミド樹脂組成物としては、融点が310℃以上と高く、低吸水であり、かつ芳香環濃度が低いことが好ましい。しかしながら、これらを満足した表面実装型LED用反射板に使用するポリアミド樹脂組成物は、これまで報告されていない。
特開2002−294070公報 特開2005−194513号公報 特開2004−75994号公報 特開2008−274288号公報 特開2005−194513号公報 特開2002−294070号公報 特表2003−528165号公報
本発明は、上記の従来技術の問題点に鑑み創案されたものであり、その目的は、射出成形時の成形性、流動性、寸法安定性、低吸水性、ハンダ耐熱性、表面反射率に優れる表面実装型LED用反射板に使用するのに好適なポリアミド樹脂組成物を提供することにある。さらには、本発明の目的は、長期的な信頼性を確保すべく、金/錫共晶ハンダ工程が適応可能な高融点、ハンダ工程での水分による成型品の膨らみ低減のための低吸水性、屋外使用や長期使用時の耐光性を向上するための低芳香族濃度を達成した表面実装型LED用反射板に使用するのに好適なポリアミド樹脂組成物を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために、LED反射板としての特性を満たしながら射出成形やリフローハンダ工程を有利に行うことができ、さらには、金/錫共晶ハンダ耐熱性、低吸水性、耐光性にも優れたポリアミドの組成を鋭意検討した結果、本発明の完成に至った。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(10)の構成を有するものである。
(1)共重合ポリアミド樹脂(A)、酸化チタン(B)、繊維状強化材及び針状強化材からなる群より選択される少なくとも1種の強化材(C)、及び非繊維状又は非針状充填材(D)を含有し、共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して酸化チタン(B)0.5〜100質量部、強化材(C)0〜100質量部及び非繊維状又は非針状充填材(D)0〜50質量部の割合で含有するポリアミド樹脂組成物であって、共重合ポリアミド樹脂(A)が、炭素数2〜8のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位を50モル%以上含有し、さらに下記(a)および(b)を満足し、ポリアミド樹脂組成物が下記(c)を満足することを特徴とする表面実装型LED用反射板に使用するポリアミド樹脂組成物:
(a)7.5≦共重合ポリアミド樹脂中の炭素原子数/共重合ポリアミド樹脂中のアミド結合数≦8.2;
(b)0.27≦共重合ポリアミド樹脂中の芳香環上の炭素原子数/共重合ポリアミド樹脂中の全炭素原子数≦0.35;
(c)ポリアミド樹脂組成物の共重合ポリアミド樹脂(A)起因の最も低温側に存在するDSC融解ピーク温度300℃〜340℃;
(2)共重合ポリアミド樹脂(A)が、炭素数2〜8のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位以外の成分として、炭素数10〜18のジアミン、ジカルボン酸、アミノカルボン酸もしくはラクタムのうちの一種もしくは複数種を共重合してなることを特徴とする(1)に記載のポリアミド樹脂組成物。
(3)共重合ポリアミド樹脂(A)が、炭素数2〜8のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位以外の成分として、炭素数11〜18のアミノカルボン酸もしくはラクタムのうちの一種もしくは複数種を共重合してなることを特徴とする(1)又は(2)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
(4)共重合ポリアミド樹脂(A)が、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位55〜75モル%と、11−アミノウンデカン酸又はウンデカンラクタムから得られる構成単位45〜25モル%とからなることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
(5)共重合ポリアミド樹脂(A)が、前記炭素数2〜8のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位、または前記炭素数10〜18のジアミン、ジカルボン酸、アミノカルボン酸もしくはラクタムから得られる構成単位以外の構成単位を最大20モル%まで含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
(6)非繊維状又は非針状充填材(D)がタルクであり、共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対してタルク0.1〜5質量部の割合で含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
(7)ハンダリフロー耐熱温度が260℃以上であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
(8)ハンダリフロー耐熱温度が280℃以上であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
(9)ポリアミド樹脂組成物の昇温結晶化温度(Tc1)が90〜120℃であることを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
(10)(1)〜(9)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を用いて成形して得られることを特徴とする表面実装型LED用反射板。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、高い耐熱性、低い吸水性に加えて、射出成形時の成形性やハンダ耐熱性など加工性に優れる特定の共重合ポリアミド樹脂を使用しているので、全ての必要な特性を高度に満足する表面実装型LED用反射板を工業的に有利に製造することができる。
また、本発明のポリアミド樹脂組成物は、主成分の共重合ポリアミド樹脂が300℃を超える高融点で耐熱性にも優れるため、金/錫共晶ハンダ工程にも適応可能であり、さらには、ポリアミド樹脂中のアミド結合当りの炭素原子数が特定の範囲で、かつ芳香環濃度が低いので、耐熱性、強靭性、耐光性に優れるとともに、封止材との密着性にも優れるなどの特徴を示すことができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、表面実装型LED用反射板に使用することを意図するものである。表面実装型LEDには、プリント配線板を用いたチップLED型、リードフレームを用いたガルウィング型、PLCC型などが挙げられるが、本発明のポリアミド樹脂組成物はこれらの全ての反射板を射出成形により製造することができる。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、共重合ポリアミド樹脂(A)、酸化チタン(B)、繊維状強化材及び針状強化材からなる群より選択される少なくとも1種の強化材(C)、及び非繊維状又は非針状充填材(D)を含有し、共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して酸化チタン(B)0.5〜100質量部、強化材(C)0〜100質量部及び非繊維状又は非針状充填材(D)0〜50質量部の割合で含有するポリアミド樹脂組成物であって、共重合ポリアミド樹脂(A)は、炭素数2〜8のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位50モル%以上を含有し、さらに下記(a)および(b)を満足し、ポリアミド樹脂組成物が下記(c)を満足することを特徴とする:
(a)7.5≦共重合ポリアミド樹脂中の炭素原子数/共重合ポリアミド樹脂中のアミド結合数≦8.2;
(b)0.27≦共重合ポリアミド樹脂中の芳香環上の炭素原子数/共重合ポリアミド樹脂中の全炭素原子数≦0.35;
(c)ポリアミド樹脂組成物の共重合ポリアミド樹脂(A)起因の最も低温側に存在するDSC融解ピーク温度300℃〜340℃。
共重合ポリアミド樹脂(A)は、高い信頼性を付与するために、高融点、低吸水性に加えて、優れた耐UV性を実現するために配合されるものであり、少なくとも炭素数2〜8のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位を50モル%以上含有することを特徴とする。
炭素数2〜8のジアミン成分としては、1,2−エチレンジアミン、1,3−トリメチレンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、1,5−ぺンタメチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,7−ヘプタメチレンジアミン、1,8−オクタメチレンジアミン、ピペラジン、シクロヘキサンジアミン、ビスアミノメチルシクロヘキサン、キシリレンジアミン、フェニレンジアミンが上げられ、これらを単独もしくは複数使用することが可能である。
共重合ポリアミド樹脂(A)は、少なくとも炭素数2〜8のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位を50モル%以上含有する必要がある。ジアミンの炭素数が9以上であると、得られるポリアミドは、複数の融点を有し、最も低温側に存在するDSC融解ピーク温度は300℃以下に存在するため好ましくない。また、炭素数2〜8のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位が50モル%未満であると、結晶性、力学物性が低下し、好ましくない。
共重合ポリアミド樹脂(A)には、構成単位中50%モル未満で他の成分を共重合することができる。共重合可能なジアミン成分としては、1,9−ノナメチレンジアミン、2−メチル−1,8−オクタメチレンジアミン、1,10−デカメチレンジアミン、1,11−ウンデカメチレンジアミン、1,12−ドデカメチレンジアミン、1,13−トリデカメチレンジアミン、1,16−ヘキサデカメチレンジアミン、1,18−オクタデカメチレンジアミン、2,2,4(または2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジアミンのような脂肪族ジアミン、ビス(3−メチル−4−アミノヘキシル)メタン、ビス−(4,4′−アミノシクロヘキシル)メタン、イソホロンジアミンのような脂環式ジアミン、芳香族ジアミン等が挙げられる。
共重合可能な酸成分としては、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、2,2′−ジフェニルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−スルホン酸ナトリウムイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,11−ウンデカン二酸、1,12−ドデカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、1,18−オクタデカン二酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸等の脂肪族や脂環族ジカルボン酸等が挙げられる。また、ε−カプロラクタム、11−アミノウンデカン酸、ウンデカンラクタム、12−アミノドデカン酸、ラウリルラクタムなどのラクタムおよびこれらが開環した構造であるアミノカルボン酸などが挙げられる。
なかでも、共重合成分としては、炭素数10〜18のジアミン、ジカルボン酸、アミノカルボン酸もしくはラクタムのうちの一種もしくは複数種を共重合していることが好ましい。さらに好ましくは、炭素数11〜18のアミノカルボン酸もしくはラクタムのうちの一種もしくは複数種を共重合していることが好ましい。
特に炭素数11〜18のアミノカルボン酸もしくはラクタムは、融点及び昇温結晶化温度を調整し成形性を向上させる役割、吸水率を低減させて吸水時の物性変化や寸法変化によるトラブルを改善させる役割、およびフレキシブルな骨格を導入することにより溶融時の流動性を改善する役割を有する。
本発明における共重合ポリアミド樹脂(A)は、
(a)7.5≦[共重合ポリアミド樹脂中の炭素原子数/共重合ポリアミド樹脂中のアミド結合数]≦8.2
を満足することが必要である。(以下、[共重合ポリアミド樹脂中の炭素原子数/共重合ポリアミド樹脂中のアミド結合数]は、単にアミド結合間の平均炭素原子数と略すことがある。)
[共重合ポリアミド樹脂中の炭素原子数/共重合ポリアミド樹脂中のアミド結合数]が7.5未満では、吸水性が高すぎる。一方、[共重合ポリアミド樹脂中の炭素原子数/共重合ポリアミド樹脂中のアミド結合数]が8.2を超えると、LEDのパッケージングにおいてリフレクターに、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂を封止する場合、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂との反応活性点が減少するため、密着性が低下しLEDパッケージの信頼性を大幅に低下させる。
さらに、本発明の共重合ポリアミド樹脂(A)は、
0.27≦[共重合ポリアミド樹脂中の芳香環上の炭素原子数/共重合ポリアミド樹脂中の全炭素原子数]≦0.35を満足することが必要である。(以下、[共重合ポリアミド樹脂中の芳香環上の炭素原子数/共重合ポリアミド樹脂中の全炭素原子数]は、単に芳香環上の炭素原子比率と略すことがある。)
照明や自動車内外装用のLEDリフレクターにおいては、LEDチップから発せられる光を連続的に受けるだけでなく、屋外使用の際に紫外線を受けるため、材料には高い耐UV性が求められる。[共重合ポリアミド樹脂中の芳香環上の炭素原子数/共重合ポリアミド樹脂中の全炭素原子数]が0.35を超えると、特に紫外線領域での光の吸収が大きくなり、その光により樹脂の劣化が顕著となる。また、芳香環が存在すると、樹脂が劣化により変色の要因となる共役構造を形成しやすくなり顕著な変色を示す。したがって、樹脂中の芳香環濃度は低い方が好ましい。しかしながら、[共重合ポリアミド樹脂中の芳香環上の炭素原子数/共重合ポリアミド樹脂中の全炭素原子数]が0.27未満では、高融点のポリアミドが得られにくくなる。
本発明における共重合ポリアミド樹脂が、炭素数2〜8のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位として、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位を有する場合は、高い耐熱性、流動性、低い吸水性に加えて優れた成形性を実現するために、該構成単位55〜75モル%と、11−アミノウンデカン酸又はウンデカンラクタムから得られる構成単位45〜25モル%とからなる共重合ポリアミド樹脂であることが好ましい。
かかる共重合ポリアミド樹脂(A)は、従来の6Tナイロン(例えば、テレフタル酸/イソフタル酸/ヘキサメチレンジアミンからなるポリアミド6T6I、テレフタル酸/アジピン酸/テレフタル酸からなるポリアミド6T66、テレフタル酸/イソフタル酸/アジピン酸/ヘキサメチレンジアミンからなるポリアミド6T6I66、テレフタル酸/ヘキサメチレンジアミン/2−メチル―1、5−ペンタメチレンジアミンからなるポリアミド6T/M−5T、テレフタル酸/ヘキサメチレンジアミン/ε―カプロラクタムからなるポリアミド6T6、テレフタル酸/ヘキサメチレンジアミン/テトラメチレンジアミンからなるポリアミド6T/4T)の欠点である高吸水性が大幅に改良されているのみならず、アミド結合に起因する酸化変色が抑制されるため、LED反射板に必要な耐熱性や表面反射率も高度に満足するという特徴を有する。さらには、ポリアミド11成分に由来するフレキシブルな長鎖脂肪骨格を有することから流動性を確保しやすいという特徴も有する。
ヘキサメチレンジアミン(6)とテレフタル酸(T)を等量モルで共縮重合させることにより得られるポリアミド6Tに相当する成分(以下、6T)は、具体的には、下記式(I)で表されるものである。
Figure 0004998841
上記6T成分は、共重合ポリアミド樹脂(A)の主成分であり、共重合ポリアミド樹脂(A)に優れた耐熱性、機械的特性、摺動性などを付与する役割を有する。共重合ポリアミド(A)中の6T成分の配合割合は、好ましくは55〜75モル%であり、より好ましくは60〜70モル%、さらに好ましくは62〜68モル%である。6T成分の配合割合が上記下限未満の場合、結晶成分であるポリアミド6Tが共重合成分により結晶阻害を受け、成形性や高温特性の低下を招くおそれがあり、一方上記上限を超える場合、融点が高くなりすぎ加工時に分解するおそれがあり、好ましくない。
11−アミノウンデカン酸又はウンデカンラクタムを重縮合させることにより得られるポリアミド11成分(以下、PA11)は、具体的には、下記式(II)で表されるものである。
Figure 0004998841
PA11成分は、6T成分の欠点である吸水性、流動性を改良するためのものであり、共重合ポリアミド樹脂(A)の融点及び昇温結晶化温度を調整し成形性を向上させる役割、吸水率を低減させて吸水時の物性変化や寸法変化によるトラブルを改善させる役割、およびフレキシブルな骨格を導入することにより溶融時の流動性を改善する役割を有する。共重合ポリアミド樹脂(A)中のPA11成分の配合割合は、好ましくは45〜25モル%であり、より好ましくは40〜30モル%、更に好ましくは38〜32モル%である。PA11成分の配合割合が上記下限未満の場合、共重合ポリアミド樹脂(A)の融点が十分に低下せず、成形性が不足するおそれがあると共に、得られた樹脂の吸水率を低減させる効果が不十分であり、吸水時に機械的特性が低下するなど物性の不安定さを招くおそれがある。上記上限を超える場合、共重合ポリアミド樹脂(A)の融点が低下しすぎて結晶化速度が遅くなり、成形性が逆に悪くなるおそれがあると共に、6T成分の量が少なくなり、機械的特性や耐熱性が不足するおそれがあり、好ましくない。
共重合ポリアミド樹脂(A)は、上記炭素数2〜8のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位、または前記炭素数10〜18のジアミン、ジカルボン酸、アミノカルボン酸もしくはラクタムから得られる構成単位以外の構成単位を最大20モル%まで共重合しても良い。該(X)成分は、共重合ポリアミド樹脂(A)にポリアミド6Tやポリアミド11によっては得られない他の特性を付与したり、ポリアミド6Tやポリアミド11によって得られる特性をさらに改良する役割を有するものである。好ましい(X)成分の例としては、共重合ポリアミド樹脂(A)に高結晶性を付与するためのポリヘキサメチレンアジパミドや、さらなる低吸水性を付与するためのポリデカメチレンテレフタルアミド、ポリドデカンアミドなどが挙げられる。共重合ポリアミド樹脂(A)中の(X)成分の配合割合は、最大20モル%までであることが好ましく、さらに好ましくは10〜20モル%である。(X)成分の割合が上記下限未満の場合、(X)成分による効果が十分発揮されないおそれがあり、上記上限を超える場合、必須成分の量が少なくなり、共重合ポリアミド樹脂(A)の本来意図される効果が十分発揮されないおそれがあり、好ましくない。
共重合ポリアミド樹脂(A)を製造するに際に使用する触媒としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸もしくはその金属塩やアンモニウム塩、エステルが挙げられる。金属塩の金属種としては、具体的には、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、バナジウム、カルシウム、亜鉛、コバルト、マンガン、錫、タングステン、ゲルマニウム、チタン、アンチモンなどが挙げられる。エステルとしては、エチルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、ヘキシルエステル、イソデシルエステル、オクタデシルエステル、デシルエステル、ステアリルエステル、フェニルエステルなどを添加することができる。また、溶融滞留安定性向上の観点から、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ化合物を添加することが好ましい。
共重合ポリアミド樹脂(A)の96%濃硫酸中20℃で測定した相対粘度(RV)は0.4〜4.0であり、好ましくは1.0〜3.0、より好ましくは1.5〜2.5である。ポリアミドの相対粘度を一定範囲とする方法としては、分子量を調整する手段が挙げられる。
共重合ポリアミド樹脂(A)は、アミノ基量とカルボキシル基とのモル比を調整して重縮合する方法や末端封止剤を添加する方法によって、ポリアミドの末端基量および分子量を調整することができる。アミノ基量とカルボキシル基とのモル比を一定比率で重縮合する場合には、使用する全ジアミンと全ジカルボン酸のモル比をジアミン/ジカルボン酸=1.00/1.05から1.10/1.00の範囲に調整することが好ましい。
末端封止剤を添加する時期としては、原料仕込み時、重合開始時、重合後期、または重合終了時が挙げられる。末端封止剤としては、ポリアミド末端のアミノ基またはカルボキシル基との反応性を有する単官能性の化合物であれば特に制限はないが、モノカルボン酸またはモノアミン、無水フタル酸等の酸無水物、モノイソシアネート、モノ酸ハロゲン化物、モノエステル類、モノアルコール類などを使用することができる。末端封止剤としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ピバリン酸、イソ酪酸等の脂肪族モノカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸等の脂環式モノカルボン酸、安息香酸、トルイル酸、α−ナフタレンカルボン酸、β−ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカルボン酸、フェニル酢酸等の芳香族モノカルボン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の酸無水物、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等の脂肪族モノアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等の脂環式モノアミン;アニリン、トルイジン、ジフェニルアミン、ナフチルアミン等の芳香族モノアミン等が挙げられる。
共重合ポリアミド樹脂(A)の酸価およびアミン価としては、それぞれ0〜200eq/ton、0〜100eq/tonであることが好ましい。末端官能基が200eq/tonを超えると、溶融滞留時にゲル化や劣化が促進されるだけでなく、使用環境下においても、着色や加水分解等の問題を引き起こす。一方、ガラス繊維やマレイン酸変性ポリオレフィンなどの反応性化合物をコンパウンドする際は、反応性および反応基に合わせ、酸価および/又はアミン価を5〜100eq/tonとすることが好ましい。
共重合ポリアミド樹脂(A)は、従来公知の方法で製造することができ、例えば、原料モノマーを共縮合反応させることによって容易に合成することができる。共縮重合反応の順序は特に限定されず、全ての原料モノマーを一度に反応させてもよいし、一部の原料モノマーを先に反応させ、続いて残りの原料モノマーを反応させてもよい。また、重合方法は特に限定されないが、原料仕込からポリマー作製までを連続的な工程で進めても良いし、一度オリゴマーを作製した後、別工程で押出し機などにより重合を進める、もしくはオリゴマーを固相重合により高分子量化するなどの方法を用いても良い。原料モノマーの仕込み比率を調整することにより、合成される共重合ポリアミド中の各構成単位の割合を制御することができる。さらには、2種以上のポリアミド樹脂を、押出し機や重合釜中で溶融混練し、アミド交換反応を行わせることにより共重合ポリアミド樹脂を製造することもできる。
共重合ポリアミド樹脂(A)は、本発明のポリアミド樹脂組成物において25〜90質量%、好ましくは40〜75質量%の割合で存在する。共重合ポリアミド樹脂(A)の割合が上記下限未満であると、機械的強度が低くなり、上記上限を超えると、酸化チタン(B)や強化材(C)の配合量が不足し、所望の効果が得られにくくなる。
酸化チタン(B)は、反射板の表面反射率を高めるために配合されるものであり、例えば硫酸法や塩素法により作製されたルチル型およびアナターゼ型の二酸化チタン(TiO)、一酸化チタン(TiO)、三酸化二チタン(Ti)などが挙げられるが、特にルチル型の二酸化チタン(TiO)が好ましく使用される。酸化チタン(B)の平均粒径は、一般に0.05〜2.0μm、好ましくは0.15〜0.5μmの範囲であり、1種で使用しても良いし、異なる粒径を有する酸化チタンを組み合わせて使用しても良い。酸化チタン成分濃度としては、90%以上、好ましくは95%以上、さらに好ましくは97%以上である。また、酸化チタン(B)は、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、ジルコニア等の金属酸化物、カップリング剤、有機酸、有機多価アルコール、シロキサン等で表面処理を施されたものを使用することができる。
酸化チタン(B)の割合は、共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して0.5〜100質量部、好ましくは10〜80質量部である。酸化チタン(B)の割合が上記下限未満であると、表面反射率が低下し、上記上限を超えると、物性の大幅な低下や流動性が低下するなど成形加工性が低下するおそれがある。
強化材(C)は、ポリアミド樹脂組成物の成形性と成形品の強度を向上するために配合されるものであり、繊維状強化材及び針状強化材から選択される少なくとも1種を使用する。繊維状強化材としては、例えばガラス繊維、炭素繊維、ホウ素繊維、セラミック繊維、金属繊維などが挙げられ、針状強化材としては、例えばチタン酸カリウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー、酸化亜鉛ウィスカー、炭酸カルシウムウィスカー、硫酸マグネシウムウィスカー、ワラストナイトなどが挙げられる。ガラス繊維としては、0.1mm〜100mmの長さを有するチョップドストランドまたは連続フィラメント繊維を使用することが可能である。ガラス繊維の断面形状としては、円形断面及び非円形断面のガラス繊維を用いることができる。円形断面ガラス繊維の直径は20μm以下、好ましくは15μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。また、物性面や流動性より非円形断面のガラス繊維が好ましい。非円形断面のガラス繊維としては、繊維長の長さ方向に対して垂直な断面において略楕円形、略長円形、略繭形であるものをも含み、偏平度が1.5〜8であることが好ましい。ここで偏平度とは、ガラス繊維の長手方向に対して垂直な断面に外接する最小面積の長方形を想定し、この長方形の長辺の長さを長径とし、短辺の長さを短径としたときの、長径/短径の比である。ガラス繊維の太さは特に限定されるものではないが、短径が1〜20μm、長径2〜100μm程度である。また、ガラス繊維は繊維束となって、繊維長1〜20mm程度に切断されたチョップドストランド状のものが好ましく使用できる。さらには、ポリアミド樹脂組成物の表面反射率を高めるためには、共重合ポリアミド樹脂との屈折率差が大きいことが好ましいため、ガラス組成の変更や表面処理により、屈折率を高めたものを使用することが好ましい。
強化材(C)の割合は、共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して0〜100質量部、好ましくは5〜100質量部、より好ましくは10〜60質量部である。強化材(C)は必須成分ではないが、その割合が5質量部以上であると、成形品の機械的強度が向上して好ましい。強化材(C)の割合が上記上限を超えると、表面反射率、成形加工性が低下する傾向がある。
非繊維状又は非針状充填材(D)としては、目的別には強化用フィラーや導電性フィラー、磁性フィラー、難燃フィラー、熱伝導フィラー、熱黄変抑制用フィラーなどが挙げられ、具体的にはガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラスバルーン、シリカ、タルク、カオリン、マイカ、アルミナ、ハイドロタルサイト、モンモリロナイト、グラファイト、カーボンナノチューブ、フラーレン、酸化インジウム、酸化錫、酸化鉄、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、赤燐、炭酸カルシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸バリウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ホウ酸亜鉛、硫酸バリウム、および針状ではないワラストナイト、チタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム等が挙げられる。これら充填材は、1種のみの単独使用だけではなく、数種を組み合わせて用いても良い。これらの中では、タルクがTc1を低下させ成形性が向上することから好ましい。充填材の添加量は最適な量を選択すれば良いが、共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して最大50質量部を添加することが可能であるが、樹脂組成物の機械的強度の観点から、0.1〜20質量部が好ましく、より好ましくは1〜10質量部である。また、繊維状強化材、充填材はポリアミド樹脂との親和性を向上させるため、有機処理やカップリング剤処理したものを使用するか、または溶融コンパウンド時にカップリング剤と併用することが好ましく、カップリング剤としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤のいずれを使用しても良いが、その中でも、特にアミノシランカップリング剤、エポキシシランカップリング剤が好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、従来のLED反射板用ポリアミド樹脂組成物の各種添加剤を使用することができる。添加剤としては、安定剤、衝撃改良材、難燃剤、離型剤、摺動性改良材、着色剤、蛍光増白剤、可塑剤、結晶核剤、ポリアミド以外の熱可塑性樹脂などが挙げられる。
安定剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤などの有機系酸化防止剤や熱安定剤、ヒンダードアミン系、ベンゾフェノン系、イミダゾール系等の光安定剤や紫外線吸収剤、金属不活性化剤、銅化合物などが挙げられる。銅化合物としては、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、塩化第二銅、臭化第二銅、ヨウ化第二銅、燐酸第二銅、ピロリン酸第二銅、硫化銅、硝酸銅、酢酸銅などの有機カルボン酸の銅塩などを用いることができる。さらに銅化合物以外の構成成分としては、ハロゲン化アルカリ金属化合物を含有することが好ましく、ハロゲン化アルカリ金属化合物としては、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、フッ化カリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウムなどが挙げられる。これら添加剤は、1種のみの単独使用だけではなく、数種を組み合わせて用いても良い。安定剤の添加量は最適な量を選択すれば良いが、共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して最大5質量部を添加することが可能である。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、共重合ポリアミド樹脂(A)とは異なる組成のポリアミド以外の熱可塑性樹脂を添加しても良い。ポリアミド以外のポリマーとしては、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素樹脂、アラミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、熱可塑性ポリイミド、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリサルホン(PSU)、ポリアリレート(PAR)、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリカーボネート(PC)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリメチルペンテン(TPX)、ポリスチレン(PS)、ポリメタクリル酸メチル、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)が挙げられる。これら熱可塑性樹脂は、溶融混練により、溶融状態でブレンドすることも可能であるが、熱可塑性樹脂を繊維状、粒子状にし、本発明のポリアミド樹脂組成物に分散しても良い。熱可塑性樹脂の添加量は最適な量を選択すれば良いが、共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して最大50質量部を添加することが可能である。
衝撃改良剤としては、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系樹脂、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、アクリル酸エステル共重合体等のビニルポリマー系樹脂、ポリブチレンテレフタレートまたはポリブチレンナフタレートをハードセグメントとし、ポリテトラメチレングリコールまたはポリカプロラクトンまたはポリカーボネートジオールをソフトセグメントとしたポリエステルブロック共重合体、ナイロンエラストマー、ウレタンエラストマー、アクリルエラストマー、シリコンゴム、フッ素系ゴム、異なる2種のポリマーより構成されたコアシェル構造を有するポリマー粒子などが挙げられる。衝撃改良剤の添加量は最適な量を選択すれば良いが、共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して最大30質量部を添加することが可能である。
本発明のポリアミド樹脂組成物に対して、共重合ポリアミド樹脂(A)以外の熱可塑性樹脂および耐衝撃改良材を添加する場合にはポリアミドと反応可能な反応性基が共重合されていることが好ましく、反応性基としてはポリアミド樹脂の末端基であるアミノ基、カルボキシル基及び主鎖アミド基と反応しうる基である。具体的にはカルボン酸基、酸無水物基、エポキシ基、オキサゾリン基、アミノ基、イソシアネート基等が例示されるが、それらの中でも酸無水物基が最も反応性に優れている。このようにポリアミド樹脂と反応する反応性基を有する熱可塑性樹脂はポリアミド中に微分散し、微分散するがゆえに粒子間の距離が短くなり耐衝撃性が大幅に改良されるという報告もある〔S,Wu:Polymer 26,1855(1985)〕。
難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤と難燃助剤の組み合わせが良く、ハロゲン系難燃剤としては、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ビスフェノール型エポキシ系重合体、臭素化スチレン無水マレイン酸重合体、臭素化エポキシ樹脂、臭素化フェノキシ樹脂、デカブロモジフェニルエーテル、デカブロモビフェニル、臭素化ポリカーボネート、パークロロシクロペンタデカン及び臭素化架橋芳香族重合体等が好ましく、難燃助剤としては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、錫酸亜鉛、ホウ酸亜鉛、モンモリロナイトなどの層状ケイ酸塩、フッ素系ポリマー、シリコーンなどが挙げられる。中でも、熱安定性の面より、ハロゲン系難燃剤としては、ジブロムポリスチレン、難燃助剤としては、三酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、錫酸亜鉛のいずれかとの組み合わせが好ましい。また、非ハロゲン系難燃剤としては、メラミンシアヌレート、赤リン、ホスフィン酸の金属塩、含窒素リン酸系の化合物が挙げられる。特に、ホスフィン酸金属塩と含窒素リン酸系化合物との組み合わせが好ましく、含窒素リン酸系化合物としては、メラミンまたは、メラム、メレム、メロンのようなメラミンの縮合物とポリリン酸の反応生成物またはそれらの混合物を含む。その他難燃剤、難燃助剤としては、これら難燃剤の使用の際、金型等の金属腐食防止として、ハイドロタルサイト系化合物やアルカリ化合物の添加が好ましい。難燃剤の添加量は最適な量を選択すれば良いが、共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して最大50質量部を添加することが可能である。
離型剤としては、長鎖脂肪酸またはそのエステルや金属塩、アマイド系化合物、ポリエチレンワックス、シリコーン、ポリエチレンオキシド等が挙げられる。長鎖脂肪酸としては、特に炭素数12以上が好ましく、例えばステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸、モンタン酸などが挙げられ、部分的もしくは全カルボン酸が、モノグリコールやポリグリコールによりエステル化されていてもよく、または金属塩を形成していても良い。アマイド系化合物としては、エチレンビステレフタルアミド、メチレンビスステアリルアミドなどが挙げられる。これら離型剤は、単独であるいは混合物として用いても良い。離型材の添加量は最適な量を選択すれば良いが、共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して最大5質量部を添加することが可能である。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、DSC測定において、共重合ポリアミド樹脂(A)起因の最も低温側に存在するDSC融解ピーク温度(ダブルピークの場合は低温側の融解ピーク温度)、すなわち低温側融点(Tm)が300〜340℃であり、好ましくは、310〜340℃である。Tmが上記上限を超える場合、本発明のポリアミド樹脂組成物を射出成形する際に必要となる加工温度が極めて高くなるため、加工時にポリアミド樹脂組成物が分解し、目的の物性や外観が得られない場合がある。逆に、Tmが上記下限未満の場合、結晶化速度が遅くなり、いずれも成形が困難になる場合があり、さらには、ハンダ耐熱性の低下を招く恐れがある。Tmが310〜340℃であると、280℃のリフローハンダ耐熱性を満足し、金/錫共晶ハンダ工程にも適応可能になるので好ましい。
さらに、本発明のポリアミド樹脂組成物は、DSC測定において、最も低温側に存在する昇温結晶化温度(Tc1)が90〜120℃であることが好ましい。昇温結晶化温度Tc1とは、室温より昇温させた際に結晶化し始める温度であり、成形時の樹脂組成物の雰囲気温度がTc1より低いと、結晶化は進行しづらい。一方、樹脂組成物の温度がTc1より大きくなると、容易に結晶化が進行し、寸法安定性や物性などを十分に発揮することができる。LED用反射板は非常に薄肉微細成型品であることから、射出成形後の樹脂温度は金型温度とほぼ一致すると考えられる。したがって、樹脂組成物のTc1が高いとそれに合わせて金型温度を上げる必要があり、加工性の低下を招く。Tc1が上記上限を超える場合、本発明のポリアミド樹脂組成物を射出成形する際に必要とされる金型温度が高くなり成形が困難になるだけでなく、射出成形の短いサイクルの中では十分に結晶化が進まない場合があり、離型不足等の成形難を引き起こしたり、十分に結晶化が終了していないため、後工程の加熱時に変形や結晶収縮が発生し、封止材やリードフレームから剥離する問題が発生し、信頼性に欠ける。逆に、Tc1が上記下限未満の場合、樹脂組成として必然的にガラス転移温度を低下させる必要が出てくる。Tc1は一般的にガラス転移温度以上の温度となるため、Tc1を90℃未満にする場合、ガラス転移温度としてはさらに低い値が求められるが、その場合、物性の大きな低下や、吸水後の物性が維持できないなどの問題が発生する。ガラス転移温度を比較的高く保つ必要があることから、Tc1としては少なくとも90℃以上にすることが必要である。
本発明における共重合ポリアミド樹脂(A)は、炭素数2〜8のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位を主成分とすると共に、アミド結合濃度と芳香環濃度とを特定の範囲に設定しているので、高融点や成形性に加え、低吸水性や流動性のバランスに優れ、さらには耐光性に優れる。このため、かかる共重合ポリアミド樹脂(A)から得られる本発明のポリアミド樹脂組成物は、表面実装型LEDの反射板の成形においては、300℃以上の高融点、低吸水であることに加え、薄肉、ハイサイクルな成形が可能である。
一方、ポリノナメチレンテレフタルアミド(ポリアミド9T)を用いた場合、低吸水であるが、ガラス転移温度が125℃であるためTc1は必然的に125℃以上となり、成型時の金型温度が140℃以上であることが必要となるため、成型加工性に難がある。たとえば低温金型で成形しようとした場合、流動性の不足や、後工程や使用時の結晶化進行による二次収縮や変形が問題となり、さらには、DSC測定において、300℃未満の低温側融点が存在するため、金/錫共晶ハンダ工程を適応するには耐熱性が不十分な状況である。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、上述の各構成成分を従来公知の方法で配合することにより製造されることができる。例えば、共重合ポリアミド樹脂(A)の重縮合反応時に各成分を添加したり、共重合ポリアミド樹脂(A)とその他の成分をドライブレンドしたり、または、2軸スクリュー型の押出機を用いて各構成成分を溶融混練する方法を挙げることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例に記載された測定値は、以下の方法によって測定したものである。
(1)相対粘度
ポリアミド樹脂0.25gを96%硫酸25mlに溶解し、オストワルド粘度計を用いて20℃で測定した。
(2)末端アミノ基量
ポリアミド樹脂0.2gをm−クレゾール20mlに溶解させ、0.1mol/l塩酸エタノール溶液で滴定した。指示薬はクレゾールレッドを用いた。樹脂1ton中の当量(eq/ton)として表した。
(3)ポリアミド樹脂の融点(Tm)、ポリアミド樹脂組成物の融解ピーク温度及び昇温結晶化温度(Tc1)
東芝機械製射出成形機EC−100を用い、シリンダー温度は樹脂の融点+20℃、金型温度は35℃に設定し、長さ127mm、幅12.6mm、厚み0.8mmtのUL燃焼試験用テストピースを射出成形し、試験片を作製した。得られた成型品の融点(Tm)及び昇温結晶化温度(Tc1)を測定するために、成型品の一部をアルミニウム製パンに5mg計量し、アルミニウム製蓋で密封状態にして、測定試料を調製した後、示差走査熱量計(SEIKO INSTRUMENTS製 SSC/5200)を用いて、窒素雰囲気で室温から20℃/分で昇温し、350℃まで測定を実施した。その際、得られる発熱ピークの内、最も低温のピークのピークトップ温度を昇温結晶化温度(Tc1)とした。さらに昇温し、融解による吸熱のピークトップ温度を融点(Tm)とした。ダブルピークがある場合は、低温側のピークを低温側融点と特記した。
(4)成形性および寸法安定性
東芝機械製射出成形機EC−100を用い、シリンダー温度は樹脂の融点+20℃、金型温度は120℃に設定し、フィルムゲートを有する縦100mm、横100mm、厚み1mmtの平板作成用金型を使用し、射出成形を実施した。射出速度50mm/秒、保圧30MPa、射出時間10秒、冷却時間10秒で成型を行い、成形性の良悪は以下のような評価を行った。
○:問題なく成型品が得られる。
△:時々スプルーが金型に残る。
×:離型性が不十分であり、成型品が金型に貼り付いたり変形する。
さらに、得られた成型品の寸法安定性の評価を行うために、上記成型品を180℃で1時間加熱した。加熱前後における、流動方向に垂直な方向の寸法を測定し、寸法変化量は以下のように求めた。
寸法変化量(%)={加熱前の寸法(mm)−加熱後の寸法(mm)}/加熱前の寸法(mm)×100
寸法安定性の良悪は以下のような評価を行った。
〇:寸法変化量が0.2%未満
×:寸法変化量が0.2%以上
(5)ハンダ耐熱性
東芝機械製射出成形機EC−100を用い、シリンダー温度は樹脂の融点+20℃、金型温度は140℃に設定し、長さ127mm、幅12.6mm、厚み0.8mmtのUL燃焼試験用テストピースを射出成形し、試験片を作製した。試験片は85℃、85%RH(相対湿度)の雰囲気中に72時間放置した。試験片はエアリフロー炉中(エイテック製 AIS−20−82C)、室温から150℃まで60秒かけて昇温させ予備加熱を行った後、190℃まで0.5℃/分の昇温速度でプレヒートを実施した。その後、100℃/分の速度で所定の設定温度まで昇温し、所定の温度で10秒間保持した後、冷却を行った。設定温度は240℃から5℃おきに増加させ、表面の膨れや変形が発生しなかった最高の設定温度をリフロー耐熱温度とし、ハンダ耐熱性の指標として用いた。
◎:リフロー耐熱温度が280℃以上
○:リフロー耐熱温度が260℃以上280℃未満
×:リフロー耐熱温度が260℃未満
(6)飽和吸水率
東芝機械製射出成形機EC−100を用い、シリンダー温度は樹脂の融点+20℃、金型温度は140℃に設定し、縦100mm、横100mm、厚み1mmの平板を射出成形し、評価用試験片を作製した。この試験片を80℃熱水中に50時間浸漬させ、飽和吸水時及び乾燥時の重量から以下の式より飽和吸水率を求めた。
飽和吸水率(%)={(飽和吸水時の重量−乾燥時の重量)/乾燥時の重量}×100
(7)拡散反射率
東芝機械製射出成形機EC−100を用い、シリンダー温度は樹脂の融点+20℃、金型温度は140℃に設定し、縦100mm、横100mm、厚み2mmの平板を射出成形し、評価用試験片を作製した。この試験片を用いて、日立製作所製の自記分光光度計「U3500」に同社製の積分球を設置し、350nmから800nmの波長の反射率を測定した。反射率の比較には460nmの波長における拡散反射率を求めた。リファレンスには硫酸バリウムを用いた。
(8)流動性
東芝機械製射出成形機IS−100を用い、シリンダー温度は330℃、金型温度は120℃に設定し、射出圧設定値40%、射出速度設定値40%、計量35mm、射出時間6秒、冷却時間10秒の条件で、幅1mm、厚み0.5mmの流動長測定用金型で射出成形し、評価用試験片を作製した。流動性の評価として、この試験片の流動長さ(mm)を測定した。
(9)シリコーン密着性
東芝機械製射出成形機EC−100を用い、シリンダー温度は樹脂の融点+20℃、金型温度は140℃に設定し、縦100mm、横100mm、厚み2mmの平板を射出成形し、評価用試験片を作製した。この試験片の片面に、シリコーン封止材(信越シリコーン社製、ASP−1110、封止材硬度D60)をコーティング厚み約100μmになるようにコーティングし、100℃×1時間のプレヒーティング後、150℃×4時間の硬化処理をして試験片の片面に封止材皮膜を形成させた。
次いで、試験片上の封止材皮膜に対して、JIS K5400に基づく碁盤目試験(1mm幅クロスカット100マス)で密着性を評価した。
◎:剥離マス目なし
○:剥離マス目数1〜10
×:剥離試験前のマス目形成時に剥離あり
(10)耐光性
東芝機械製射出成形機EC−100を用い、シリンダー温度は樹脂の融点+20℃、金型温度は140℃に設定し、縦100mm、横100mm、厚み2mmの平板を射出成形し、評価用試験片を作製した。この試験片について、超促進耐候試験機「アイスーパーUVテスターSUV−F11」を用い、63℃50%RHの環境下、50mW/cmの照度でUV照射を実施した。試験片の波長460nmの光反射率を、未照射時と照射48時間後に測定し、未照射時に対する保持率を求めることで評価した。
○:保持率90%以上
×:保持率90%未満
(11)アミド結合間の平均炭素原子数
共重合ポリアミド樹脂(A)20mgを、ヘキサフルオロイソプロパノール/重水素化トリクロロメタン(重量比1/1)に溶解し、H−NMRを測定した。得られた化学組成より、理論的なアミド結合間の平均炭素原子数を算出した。
(12)芳香環上の炭素原子比率
共重合ポリアミド樹脂(A)20mgを、ヘキサフルオロイソプロパノール/重水素化トリクロロメタン(重量比1/1)に溶解し、H−NMRを測定した。得られた化学組成より、理論的な芳香環上の炭素原子比率を算出した。
<合成例1>
1,6−ヘキサメチレンジアミン6.96kg、テレフタル酸9.96kg、11−アミノウンデカン酸8.04kg、触媒として次亜リン酸ナトリウム9g、末端調整剤として酢酸40gおよびイオン交換水17.52kgを50リットルのオートクレーブに仕込み、常圧から0.05MPaまでNで加圧し、放圧させ、常圧に戻した。この操作を3回行い、N置換を行った後、攪拌下135℃、0.3MPaにて均一溶解させた。その後、溶解液を送液ポンプにより、連続的に供給し、加熱配管で240℃まで昇温させ、1時間、熱を加えた。その後、加圧反応缶に反応混合物が供給され、290℃に加熱され、缶内圧を3MPaで維持するように、水の一部を留出させ、低次縮合物を得た。その後、この低次縮合物を、溶融状態を維持したまま直接二軸押出し機(スクリュー径37mm、L/D=60)に供給し、樹脂温度を融点+15〜20℃(合成例1では320℃)、3箇所のベントから水を抜きながら溶融下で重縮合を進め、共重合ポリアミド樹脂(A)を得た。合成例1の共重合ポリアミド樹脂(A)の原料モノマーの仕込み比率及びその特性を表1に示す。
<合成例2>
1,6−ヘキサメチレンジアミンの量を7.54kgにし、テレフタル酸の量を10.79kgにし、11−アミノウンデカン酸の量を7.04kgにし、二軸押出し機の樹脂温度を330℃にした。これら以外は合成例1と同様にして、共重合ポリアミド樹脂(A)を合成した。合成例2の共重合ポリアミド樹脂(A)の原料モノマーの仕込み比率及びその特性を表1に示す。
<合成例3>
1,6−ヘキサメチレンジアミンの量を8.12kgにし、テレフタル酸の量を11.62kgにし、11−アミノウンデカン酸の量を6.03kgにした以外は合成例1と同様にして、共重合ポリアミド樹脂(A)を合成した。合成例3の共重合ポリアミド樹脂(A)の原料モノマーの仕込み比率及びその特性を表1に示す。
<合成例4>
1,6−ヘキサメチレンジアミンの量を8.12kgにし、テレフタル酸の量を9.96kgにし、11−アミノウンデカン酸の量を6.03kgにし、アジピン酸(テレフタル酸以外のジカルボン酸)1.46kgを仕込んだ以外は合成例1と同様にして、共重合ポリアミド樹脂(A)を合成した。合成例4の共重合ポリアミド樹脂(A)の原料モノマーの仕込み比率及びその特性を表1に示す。
<合成例5>
11−アミノウンデカン酸7.04kgをウンデカンラクタム6.41kgにした以外は合成例1と同様にして、共重合ポリアミド樹脂(A)を合成した。合成例5の共重合ポリアミド樹脂(A)の原料モノマーの仕込み比率及びその特性を表1に示す。
<合成例6>
1,6−ヘキサメチレンジアミンの量を8.70kgにし、テレフタル酸の量を12.45kgにし、11−アミノウンデカン酸の量を5.03kgにした以外は合成例1と同様にして、共重合ポリアミド樹脂(A)を合成した。合成例6の共重合ポリアミド樹脂(A)の原料モノマーの仕込み比率及びその特性を表1に示す。
<合成例7>
1,6−ヘキサメチレンジアミンの量を8.12kgにし、テレフタル酸の量を11.62kgにし、12−アミノドデカン酸の量を6.46kgにした以外は合成例1と同様にして、共重合ポリアミド樹脂(A)を合成した。合成例7の共重合ポリアミド樹脂(A)の原料モノマーの仕込み比率及びその特性を表1に示す。
<合成例8>
1,6−ヘキサメチレンジアミンの量を8.12kgにし、テレフタル酸の量を11.62kgにし、ドデカンラクタムの量を5.92kgにした以外は合成例1と同様にして、共重合ポリアミド樹脂(A)を合成した。合成例8の共重合ポリアミド樹脂(A)の原料モノマーの仕込み比率及びその特性を表1に示す。
<比較合成例1:PA6T/66>
1,6−ヘキサメチレンジアミン11.6kg、テレフタル酸10.63kg、アジピン酸5.26kg、触媒として次亜リン酸ナトリウム9g、末端調整剤として酢酸40gおよびイオン交換水17.52kgを50リットルのオートクレーブに仕込み、常圧から0.05MPaまでNで加圧し、放圧させ、常圧に戻した。この操作を3回行い、N置換を行った後、攪拌下135℃、0.3MPaにて均一溶解させた。その後、溶解液を送液ポンプにより、連続的に供給し、加熱配管で240℃まで昇温させ、1時間、熱を加えた。その後、加圧反応缶に反応混合物が供給され、290℃に加熱され、缶内圧を3MPaで維持するように、水の一部を留出させ、低次縮合物を得た。その後、この低次縮合物を、溶融状態を維持したまま直接二軸押出し機(スクリュー径37mm、L/D=60)に供給し、樹脂温度を融点+15〜20℃(比較合成例1では345℃)、3箇所のベントから水を抜きながら溶融下で重縮合を進め、共重合ポリアミド樹脂(A)を得た。比較合成例1の共重合ポリアミド樹脂(A)の原料モノマーの仕込み比率及びその特性を表1に示す。
<比較合成例2〜6>
表1記載のジカルボン酸成分およびジアミン成分を用いて、比較合成例1に記載した方法と同様の方法で共重合ポリアミド樹脂を合成した。
Figure 0004998841
実施例1〜11、比較例1〜6
表2に記載の成分と重量割合で、コペリオン(株)製二軸押出機STS−35を用いて融点+15℃で溶融混練し、実施例1〜11、比較例1〜6のポリアミド樹脂組成物を得た。表2中、共重合ポリアミド樹脂以外の使用材料は以下の通りである。
酸化チタン(B):石原産業(株)製 タイペークCR−60、ルチル型TiO、平均粒径0.2μm
強化材(C):ガラス繊維(日東紡績(株)製、CS−3J−324)、針状ワラスト((株)NYCO製、NYGLOS8)
充填材(D):タルク(林化成(株)製 ミクロンホワイト5000A)
離型剤:ステアリン酸マグネシウム
安定剤:ペンタエリスリチル・テトラキス[3−(3、5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](チバ・スペシャリティーケミカルズ製、イルガノックス1010)
Figure 0004998841
実施例1〜11、比較例1〜6で得られたポリアミド樹脂組成物を各種特性の評価に供した。その結果を表3に示す。
Figure 0004998841
表1及び3から、アミド結合間の平均炭素原子数及び芳香族環上の炭素原子比率が本発明の特定の範囲を満足し、かつポリアミド樹脂組成物のDSCによる融点(最も低温側の融解ピーク温度)が300℃を超える場合は、リフローハンダ工程に適応可能であり、さらに融点が310℃を超える場合は、リフロー耐熱温度が280℃以上であることから、金/錫共晶ハンダ工程にも適応可能なハンダ耐熱性を示すとともに、LED用途で重要な特性である封止材との密着性、表面反射率に優れ、さらには成形性、流動性、寸法安定性、低吸水性、耐光性にも優れるという、格別な効果が確認できた。一方、比較例では、これら特性を全て満足させることはできなかった。即ち、比較例1〜4は、ポリアミド樹脂組成物の融点が300℃、もしくは310℃を超えているが、吸水率が高いためリフロー耐熱温度が260℃未満であり、ハンダ耐熱性が満足できるものではなかった。比較例5、6は、成形性、寸法安定性、封止材との密着性が悪く、リフロー耐熱温度が260℃以上280℃未満であり、ハンダ耐熱性は金/錫共晶ハンダ工程に適応可能なものではなかった。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、耐熱性、成形性、流動性、低吸水性に優れるのみならず、LED用途での封止材との密着性に優れ、さらには耐光性にも優れる特定の共重合ポリアミド樹脂を使用しているので、必要な特性を高度に満足しながら、表面実装型LED用反射板を工業的に有利に製造することができる。

Claims (10)

  1. 共重合ポリアミド樹脂(A)、酸化チタン(B)、繊維状強化材及び針状強化材からなる群より選択される少なくとも1種の強化材(C)、及び非繊維状又は非針状充填材(D)を含有し、共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して酸化チタン(B)0.5〜100質量部、強化材(C)0〜100質量部及び非繊維状又は非針状充填材(D)0〜50質量部の割合で含有するポリアミド樹脂組成物であって、共重合ポリアミド樹脂(A)が、炭素数2〜8のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位を50モル%以上含有し、さらに下記(a)および(b)を満足し、ポリアミド樹脂組成物が下記(c)を満足することを特徴とする表面実装型LED用反射板に使用するポリアミド樹脂組成物:
    (a)7.5≦共重合ポリアミド樹脂中の炭素原子数/共重合ポリアミド樹脂中のアミド結合数≦8.2;
    (b)0.27≦共重合ポリアミド樹脂中の芳香環上の炭素原子数/共重合ポリアミド樹脂中の全炭素原子数≦0.35;
    (c)ポリアミド樹脂組成物の共重合ポリアミド樹脂(A)起因の最も低温側に存在するDSC融解ピーク温度300℃〜340℃。
  2. 共重合ポリアミド樹脂(A)が、炭素数2〜8のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位以外の成分として、炭素数10〜18のジアミン、ジカルボン酸、アミノカルボン酸もしくはラクタムのうちの一種もしくは複数種を共重合してなることを特徴とする請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
  3. 共重合ポリアミド樹脂(A)が、炭素数2〜8のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位以外の成分として、炭素数11〜18のアミノカルボン酸もしくはラクタムのうちの一種もしくは複数種を共重合してなることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  4. 共重合ポリアミド樹脂(A)が、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位55〜75モル%と、11−アミノウンデカン酸又はウンデカンラクタムから得られる構成単位45〜25モル%とからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  5. 共重合ポリアミド樹脂(A)が、前記炭素数2〜8のジアミンとテレフタル酸との等量モル塩から得られる構成単位、または前記炭素数10〜18のジアミン、ジカルボン酸、アミノカルボン酸もしくはラクタムから得られる構成単位以外の構成単位を最大20モル%まで含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  6. 非繊維状又は非針状充填材(D)がタルクであり、共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対してタルク0.1〜5質量部の割合で含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  7. ハンダリフロー耐熱温度が260℃以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  8. ハンダリフロー耐熱温度が280℃以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  9. ポリアミド樹脂組成物の昇温結晶化温度(Tc1)が90〜120℃であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物を用いて成形して得られることを特徴とする表面実装型LED用反射板。
JP2011541418A 2010-08-27 2011-08-22 表面実装型led用反射板に使用するポリアミド樹脂組成物 Active JP4998841B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011541418A JP4998841B2 (ja) 2010-08-27 2011-08-22 表面実装型led用反射板に使用するポリアミド樹脂組成物

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010190293 2010-08-27
JP2010190293 2010-08-27
PCT/JP2011/068831 WO2012026413A1 (ja) 2010-08-27 2011-08-22 表面実装型led用反射板に使用するポリアミド樹脂組成物
JP2011541418A JP4998841B2 (ja) 2010-08-27 2011-08-22 表面実装型led用反射板に使用するポリアミド樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4998841B2 true JP4998841B2 (ja) 2012-08-15
JPWO2012026413A1 JPWO2012026413A1 (ja) 2013-10-28

Family

ID=45723413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011541418A Active JP4998841B2 (ja) 2010-08-27 2011-08-22 表面実装型led用反射板に使用するポリアミド樹脂組成物

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP4998841B2 (ja)
KR (1) KR101212917B1 (ja)
CN (1) CN102782048B (ja)
TW (1) TWI393745B (ja)
WO (1) WO2012026413A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10407548B2 (en) 2011-01-28 2019-09-10 Kuraray Co., Ltd. Polyamide composition for reflector, reflector, light emitting device including the reflector, and lighting device and image display device each including the light emitting device

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2976946B1 (fr) * 2011-06-24 2014-01-24 Arkema France Composition comprenant un polyamide semi-aromatique et ses utilisations, notamment pour un reflecteur a diode electroluminescente
CN102604375A (zh) * 2012-03-09 2012-07-25 深圳市科聚新材料有限公司 一种低成本高阻燃增强聚酰胺及其制备方法
JP5953860B2 (ja) * 2012-03-22 2016-07-20 大日本印刷株式会社 半導体発光装置、半導体発光装置用部品、半導体発光装置用反射体、半導体発光装置用反射体組成物、半導体発光装置用反射体の製造方法
CN104937034B (zh) * 2013-01-11 2016-08-24 旭化成株式会社 聚酰胺组合物及成形品
CN104919001B (zh) * 2013-02-19 2017-04-26 尤尼吉可株式会社 半芳香族聚酰胺树脂组合物
JPWO2014132883A1 (ja) * 2013-02-26 2017-02-02 東洋紡株式会社 表面実装型電気電子部品に使用する難燃性ポリアミド樹脂組成物
CN105452381B (zh) * 2013-07-04 2018-02-16 东洋纺株式会社 吸水时的防振性能优异且具有高熔点的聚酰胺树脂组合物
JP6111509B2 (ja) * 2013-07-12 2017-04-12 パナソニックIpマネジメント株式会社 光反射体用樹脂成形材料、光反射体及び照明器具
CN105377989B (zh) * 2013-08-05 2017-03-15 东洋纺株式会社 阻燃性聚酰胺树脂组合物
WO2016105162A1 (ko) * 2014-12-24 2016-06-30 삼성에스디아이 주식회사 폴리아미드 수지 조성물 및 이로부터 제조된 성형품
CN104610739B (zh) * 2015-01-21 2017-09-15 金发科技股份有限公司 一种反射板用聚酰胺组合物
KR20180108626A (ko) * 2016-01-29 2018-10-04 주식회사 쿠라레 성형품 및 그 제조 방법
JP7039166B2 (ja) * 2016-09-30 2022-03-22 東京応化工業株式会社 樹脂組成物、硬化物の製造方法、及び硬化物
JP7014510B2 (ja) * 2016-10-07 2022-02-01 三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社 成形品および成形品の製造方法
JP7310089B2 (ja) * 2016-10-07 2023-07-19 グローバルポリアセタール株式会社 成形品および成形品の製造方法
JP7310088B2 (ja) * 2016-10-07 2023-07-19 グローバルポリアセタール株式会社 成形品および成形品の製造方法
CN107092085A (zh) * 2017-06-30 2017-08-25 王纪盛 一种用于高倍聚光化合物太阳能模组的交错对位反射镜
WO2019107096A1 (ja) * 2017-11-30 2019-06-06 ユニチカ株式会社 ポリアミド樹脂組成物およびそれを成形してなる成形体
EP3750959A4 (en) * 2018-02-06 2021-10-27 Otsuka Chemical Co., Ltd. SLIDING ELEMENT
CN115838532B (zh) * 2021-09-18 2024-03-01 珠海万通特种工程塑料有限公司 一种pa10t模塑复合材料及其制备方法和应用
CN117467167B (zh) * 2023-12-28 2024-03-19 浙江祥邦永晟新能源有限公司 一种转光聚烯烃母粒的制备方法以及胶膜、光伏电池组件

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005194513A (ja) * 2003-12-09 2005-07-21 Mitsui Chemicals Inc 反射板用樹脂組成物および反射板
WO2006112300A1 (ja) * 2005-04-15 2006-10-26 Mitsui Chemicals, Inc. 反射板用樹脂組成物および反射板
JP2010100682A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Techno Polymer Co Ltd 放熱性樹脂組成物、led実装用基板及びリフレクター
JP2011046934A (ja) * 2009-07-27 2011-03-10 Asahi Kasei Chemicals Corp ポリアミド組成物

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2685701B1 (fr) * 1991-12-31 1994-04-08 Atochem Nouveau procede de preparation de polyamides.
KR20070046797A (ko) * 2004-07-01 2007-05-03 솔베이 어드밴스트 폴리머스 엘.엘.씨. 방향족 폴리아미드 조성물 및 이로부터 제조된 제품

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005194513A (ja) * 2003-12-09 2005-07-21 Mitsui Chemicals Inc 反射板用樹脂組成物および反射板
WO2006112300A1 (ja) * 2005-04-15 2006-10-26 Mitsui Chemicals, Inc. 反射板用樹脂組成物および反射板
JP2010100682A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Techno Polymer Co Ltd 放熱性樹脂組成物、led実装用基板及びリフレクター
JP2011046934A (ja) * 2009-07-27 2011-03-10 Asahi Kasei Chemicals Corp ポリアミド組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10407548B2 (en) 2011-01-28 2019-09-10 Kuraray Co., Ltd. Polyamide composition for reflector, reflector, light emitting device including the reflector, and lighting device and image display device each including the light emitting device

Also Published As

Publication number Publication date
TWI393745B (zh) 2013-04-21
WO2012026413A1 (ja) 2012-03-01
JPWO2012026413A1 (ja) 2013-10-28
CN102782048B (zh) 2013-10-09
KR20120083937A (ko) 2012-07-26
CN102782048A (zh) 2012-11-14
TW201213439A (en) 2012-04-01
KR101212917B1 (ko) 2012-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4998841B2 (ja) 表面実装型led用反射板に使用するポリアミド樹脂組成物
JP6015652B2 (ja) Led反射板用熱可塑性樹脂組成物
US7009029B2 (en) Polyamide composition
JP4525917B2 (ja) Ledリフレクタ成形用ポリアミド樹脂組成物およびledリフレクタ
JP4913051B2 (ja) 反射板用樹脂組成物および反射板
JP2004075994A (ja) ポリアミド組成物
JP5964964B2 (ja) ポリアミド、ポリアミド組成物及び成形品
JP5646120B1 (ja) 半芳香族ポリアミド樹脂組成物
WO2011074536A1 (ja) 共重合ポリアミド
KR101426268B1 (ko) 표면 반사율 및 내열성이 우수한 폴리아미드 조성물
WO2012161064A1 (ja) 光学部材用ポリアミド樹脂組成物
JPWO2011052464A1 (ja) 共重合ポリアミド
WO2015199062A1 (ja) 樹脂組成物およびその成形体
JPWO2017077901A1 (ja) 半芳香族ポリアミド樹脂及びその製造方法
JP5728969B2 (ja) エンジン冷却水系部品用ポリアミド樹脂組成物およびそれを用いたエンジン冷却水系部品
JP2011111576A (ja) 共重合ポリアミド
JP2013076001A (ja) ポリアミド樹脂組成物
JP2012102232A (ja) 共重合ポリアミド
JPWO2014132883A1 (ja) 表面実装型電気電子部品に使用する難燃性ポリアミド樹脂組成物
JP2012136643A (ja) 共重合ポリアミド

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120420

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120503

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4998841

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150525

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250