JP4980499B2 - 破断判定方法、破断判定装置、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

破断判定方法、破断判定装置、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、自動車の衝突シミュレーションや部品のプレス成形シミュレーション等において金属板、金属板からなる部品および金属板からなる構造体等の破断を判定するための破断判定方法、破断判定装置、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
近年、自動車業界では、衝突時の乗員への傷害を低減しうる車体構造の開発が急務の課題となっている。そのような衝突安全性に優れた車体構造は、衝突時の衝撃エネルギーを客室部以外の構造部材で吸収させ、客室部の変形を最小限とし生存空間を確保することにより実現できる。
すなわち、構造部材により衝撃エネルギーを吸収させることが重要である。衝撃エネルギーの吸収を向上させるためには、座屈形態を安定化させ、途中で折れ曲りや破断をさせないことが重要であり、現時点でどの程度の破断危険度に達しているかを正確に評価する必要がある。
しかし、自動車の衝突やプレス成形においては、各部材が複雑な変形経路を経るため、その変形履歴によって破断危険度が変わってしまう。したがって、各部材の部位ごとの破断危険度を正確に評価することが困難であった。
従来から破断を予測する方法や装置等の提案が多くなされている。例えば、特開2007−152407号公報(下記特許文献1)には、プレス成形シミュレーション手段と、相当塑性歪算出手段と、成形割れ判定値算出手段と、成形割れ判定手段とを用いて、プレス成形における成形割れ予測をする演算処理装置が開示されている。演算処理装置の成形割れ判定手段は、判定対象相当塑性歪みが歪みの進行方向における成形割れ判定値を超えるか否かにより成形割れの予測をなすことにより、成形限界線図を参照しながら成形割れ発生の予測を行う場合に、より精度の高い成形割れの予測をすることができる。しかし、特許文献1の方法は、歪み空間内で非比例成形限界値との距離で破断余裕度を評価する方法であり、歪みの進行方向が変わる都度、非比例成形限界値を計算し直す必要があり、煩雑であった。
また、特開2007−232714号公報(下記特許文献2)には、穴広げ率を応力に換算した線を破断限界応力線とし、有限要素法を用いた数値解析から得られるデータと破断限界応力線の関係を比較することで材料の破断危険性を定量的に評価することが開示されている。特許文献2の方法では、1つ以上の変形経路変化を含む過程における薄板の破断限界を判定するに際して、破断限界線を容易且つ効率的に求め、高い予測精度をもって破断限界を判定することができる。
また、特開2007−232715号公報(下記特許文献3)には、穴広げ率を応力に換算した線を破断限界応力線とし、有限要素法を用いた数値解析から得られるデータと破断限界応力線の関係を比較することで材料の破断危険性を定量的に評価することが開示されている。特許文献3の方法では、1つ以上の変形経路変化を含む過程における薄板において伸びフランジ部の破断限界を判定するに際して、破断限界線を容易かつ効率的に求め、高い精度で破断を予測することを可能とし、プレス成形や衝突時の破断の危険性を評価することができる。
また、特開2007−285832号公報(下記特許文献4)には、ユーザ端末が、サーバに破断判定を対象とする材料データを提供しサーバから破断限界線のデータを取得する破断限界取得システムが開示されている。ユーザ端末は、取得した破断限界線を用いて材料の破断危険性を定量的に評価することが開示されている。
特開2007−152407号公報 特開2007−232714号公報 特開2007−232715号公報 特開2007−285832号公報
しかしながら、上述した特許文献2〜4は、応力で評価することで非比例変形に対応することができるが、破断の危険性の程度を表現する定量的指標を具体的に示していない。また、単純な破断判定方法では金属構造体が塑性状態から弾性状態に戻っている場合、破断危険度が変化してしまうという問題点があった。
本発明は上述のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、金属構造体が塑性状態から弾性状態に戻っている場合であっても高精度に破断判定を行うことができる破断判定方法、破断判定装置、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
本発明は、金属構造体の破断を判定する破断判定方法であって、前記金属構造体の変形開始から変形終了までの変形解析を行う変形解析工程と、前記変形解析工程によって得られた前記金属構造体の変形状態から破断判定対象部位を抽出し、抽出した前記破断判定対象部位が塑性状態から弾性状態に戻っている場合、前記弾性状態に戻ったときの応力を、(x、y)座標平面において(x、y)=(σ2、σ1)(最大主応力:σ1、最小主応力:σ2)とすると、y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と前記破断判定対象部位の前記塑性状態から求まる降伏曲線との交点により定まる再降伏応力を用いて前記破断判定対象部位の破断判定を行う破断判定工程とを有することを特徴とする。
また、本発明は、金属構造体の破断を判定する破断判定装置であって、前記金属構造体の変形開始から変形終了までの変形解析を行う変形解析部と、前記変形解析部によって得られた前記金属構造体の変形状態から破断判定対象部位を抽出し、抽出した前記破断判定対象部位が塑性状態から弾性状態に戻っている場合、前記弾性状態に戻ったときの応力を、(x、y)座標平面において(x、y)=(σ2、σ1)(最大主応力:σ1、最小主応力:σ2)とすると、y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と前記破断判定対象部位の前記塑性状態から求まる降伏曲線との交点により定まる再降伏応力を用いて前記破断判定対象部位の破断判定を行う破断判定部とを有することを特徴とする。
また、本発明は、金属構造体の破断を判定するためのプログラムであって、前記金属構造体の変形開始から変形終了までの変形解析を行う変形解析工程と、前記変形解析工程によって得られた前記金属構造体の変形状態から破断判定対象部位を抽出し、抽出した前記破断判定対象部位が塑性状態から弾性状態に戻っている場合、前記弾性状態に戻ったときの応力を、(x、y)座標平面において(x、y)=(σ2、σ1)(最大主応力:σ1、最小主応力:σ2)とすると、y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と前記破断判定対象部位の前記塑性状態から求まる降伏曲線との交点により定まる再降伏応力を用いて前記破断判定対象部位の破断判定を行う破断判定工程とをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
また、本発明は、金属構造体の破断を判定するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記金属構造体の変形開始から変形終了までの変形解析を行う変形解析工程と、前記変形解析工程によって得られた前記金属構造体の変形状態から破断判定対象部位を抽出し、抽出した前記破断判定対象部位が塑性状態から弾性状態に戻っている場合、前記弾性状態に戻ったときの応力を、(x、y)座標平面において(x、y)=(σ2、σ1)(最大主応力:σ1、最小主応力:σ2)とすると、y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と前記破断判定対象部位の前記塑性状態から求まる降伏曲線との交点により定まる再降伏応力を用いて前記破断判定対象部位の破断判定を行う破断判定工程とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明によれば、金属構造体の破断判定対象部位が塑性状態から弾性状態に戻っている場合であっても高精度に破断判定を行うことができる。
図1は、破断判定装置の機能構成を示す図である。 図2は、第1の破断判定モードの破断判定方法の処理を示すフローチャートである。 図3は、第2の破断判定モードの破断判定方法の処理を示すフローチャートである。 図4は、弾性状態における応力空間を示す図である。 図5は、塑性状態における応力空間を示す図である。 図6は、塑性状態から弾性状態に戻った場合の応力空間を示す図である。 図7は、破断危険度を算出する処理を示すフローチャートである。 図8は、相当塑性歪みと破断限界相当塑性歪みとを算出する処理を説明するための図である。 図9は、成形過程における破断判定を示すフローチャートである。 図10は、衝突過程における破断判定を示すフローチャートである。 図11は、破断判定装置の内部構成を示す模式図である。 図12は、比較例の方法により算出された破断危険度を等高線で表示した一例を示す図である。 図13は、第1の実施形態の方法により算出された破断危険度を等高線で表示した一例を示す図である。 図14は、第2の実施形態の方法により算出された破断危険度を等高線で表示した一例を示す図である。 図15は、破断危険度の等高線を始点sから頂上tに沿って示した図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る破断判定装置10の機能構成を示す図である。破断判定装置10は、破断判定本体部1、入力部2、表示部3を備えている。破断判定本体部1は、変形解析部4、抽出部5、破断解析部6を備えている。破断解析部6は、推定部7、変換部8、破断判定部9を備えている。
本実施形態の破断判定装置10は、金属板、金属板からなる部品および金属板からなる構造体(以下、金属構造体という)の変形開始から変形終了までの一連の変形をシミュレーションする。破断判定装置10は、破断判定モードに応じた任意のタイミングでの金属構造体の変形状態から、破断判定の対象とする破断判定対象部位を抽出し、この破断判定対象部位について破断判定を行う。
第1の破断判定モードでは、金属構造体の変形開始から変形終了までを変形解析した後、任意あるいは予め定められた1つ以上のステップの変形状態から破断判定対象部位を抽出し、抽出した破断判定対象部位について破断判定を行う。
第2の破断判定モードでは、金属構造体の変形開始から変形解析を行うと共に引き続いてその変形状態から破断判定対象部位を抽出し、抽出した破断判定対象部位について破断判定を行い、変形終了まで変形解析と破断判定とを繰り返す。
まず、第1の破断判定モードの破断判定方法について図2に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、破断判定装置10は金属構造体の材料および機械的特性値等を予め記憶し、シミュレーションの準備が整えられている。
変形解析部4は金属構造体の所定の位置に所定の応力が加わったと仮定して入力部2の指示に応じて金属構造体の変形解析を開始する(S21)。変形解析部4は所定の時間毎あるいは変形の度合に応じて定められる時間毎のステップで変形解析をする。また、変形解析部4は各ステップについて有限要素法等の手法を用い、金属構造体に生じる応力、歪み等の変形状態を逐次解析し、その変形状態に基づいて次のステップの変形解析を行う(S22)。例えば金属構造体の一部位では後述するように弾性状態から塑性状態に移行したり、塑性状態から弾性状態に戻ったりする。変形解析部4は金属構造体の変形終了まで変形解析を行う(S23)。変形解析部4はステップ毎に変形解析による金属構造体の変形状態を記憶する。なお、実用的な金属構造体の解析では、ステップ数が例えば数万ステップ〜数百万ステップになる。
次に、抽出部5は記憶されている変形状態から任意あるいは予め定められた1つ以上のステップの変形状態を抽出すると共に、抽出した変形状態から任意あるいは予め定められた破断判定対象部位を抽出する(S24)。抽出する変形状態は、ユーザから入力部2を介して任意に入力されたステップの変形状態または予め定められているステップの変形状態である。また、抽出する破断判定対象部位は、ユーザから入力部2を介して任意に入力された破断判定対象部位または予め定められている破断判定対象部位である。抽出する破断判定対象部位は、金属構造体の全ての部位とすることが可能である。また、抽出するステップの変形状態は、破断状態を見極めるために全てのステップの変形状態を抽出することが望ましいものの、計算効率を高めるために10ステップ〜1000ステップ毎に抽出することが好ましい。
破断解析部6は、抽出された破断判定対象部位の破断判定をそれぞれ行う(ステップS25、S26)。なお、破断解析部6による破断判定の詳細は後述する。破断解析部6では、破断判定対象部位の破断判定を記憶し、破断判定を終了する。
第1の破断判定モードでは金属構造体の変形開始から変形終了までの変形解析後に、1つ以上のステップの変形状態を抽出し、抽出した変形状態から任意あるいは予め定められた破断判定対象部位を抽出し、抽出した破断判定対象部位について破断判定を行う。したがって、金属構造体の破断判定対象部位が弾性状態および塑性状態であっても、任意のステップでの破断判定が可能である。また、任意の破断判定対象部位の破断判定ができるので、ユーザは金属構造体の局所的な強度を把握することができる。
次に、第2の破断判定モードの破断判定方法について図3に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、破断判定装置10は金属構造体の材料および機械的特性値等を予め記憶し、シミュレーションの準備が整えられている。
変形解析部4は金属構造体の所定の位置に所定の応力が加わったと仮定して入力部2の指示に応じて金属構造体の変形解析を開始する(S31)。変形解析部4は所定の時間毎あるいは変形の度合に応じて定められる時間毎のステップで変形解析をする。また、変形解析部4は各ステップについて有限要素法等の手法を用い、金属構造体に生じる応力、歪み等の変形状態を逐次解析し、その変形状態に基づいて次のステップの変形解析を行う(S32、S33)。例えば金属構造体の一部位では後述するように弾性状態から塑性状態に移行したり、塑性状態から弾性状態に戻ったりする。変形解析部4はステップ毎に変形解析による金属構造体の変形状態を記憶する。
次に、抽出部5は予め定められたステップ間隔後における金属構造体の変形状態から、任意あるいは予め定められている破断判定対象部位を抽出する(S34)。なお、ステップ間隔は、1ステップ間隔あるいは任意のステップ間隔であってもよいが、計算効率を高めるために10ステップ〜1000ステップ毎であることが好ましい。また、抽出する破断判定対象部位は、ユーザから入力部2を介して任意に入力された破断判定対象部位または予め定められている破断判定対象部位である。抽出する破断判定対象部位は、金属構造体の全ての部位とすることが可能である。なお、図3に示すフローチャートでは、2ステップ間隔後に変形解析を行う方法を示している。
次に、破断解析部6は抽出された破断判定対象部位の破断判定を行う(S35)。なお、破断解析部6による破断判定の詳細は後述する。破断解析部6は破断判定対象部位の破断判定を記憶する。
以降も同様に、抽出部5は所定のステップ間隔後の変形解析(S36、S37)に引き続いて、金属構造体の変形状態から、任意あるいは予め定められている破断判定対象部位を抽出する(S38)。破断解析部6は抽出された破断判定対象部位の破断判定を行い(S39)、破断判定を記録し、破断判定を終了する。
第2の破断判定モードでは、金属構造体の変形開始から所定のステップ間隔後の変形解析に引き続いて、その変形状態から任意あるいは予め定められた破断判定対象部位を抽出し、抽出した破断判定対象部位について破断判定を行う。この処理は、変形終了まで行われる。したがって、金属構造体の破断判定対象部位が弾性状態および塑性状態であっても、破断判定が可能である。また、連続して破断判定対象部位の破断判定ができるので、ユーザは金属構造体がどのような経過を経て破断するかを把握することができる。
このように破断判定装置10は、ユーザが所望する変形状態の破断判定を行うことができる。また、破断判定装置10は、金属構造体の変形終了後または金属構造体の変形開始から変形終了までの間に随時、破断判定を行うことができるので、ユーザが所望する任意の破断判定方法に対して柔軟に対応することができる。
(第1の実施形態)
次に、第1の実施形態に係る破断判定方法について説明する。なお、以下では抽出部5によって抽出された一つの破断判定対象部位の破断判定について説明するが、他に抽出された破断判定対象部位についても同様に行われる。
破断解析部6は、1つ以上の変形経路変化を含む過程における破断判定対象部位の破断判定を行うことができる。破断解析部6は、上述したように推定部7、変換部8、破断判定部9を備えている。推定部7は、比例負荷経路で歪み空間の破断限界線を推定する。変換部8は、比例負荷経路で得られた歪み空間の破断限界線を応力空間の破断限界線(以下、破断限界応力線という)に変換する。破断判定部9は、破断限界応力線を用いて破断危険度を算出し、算出した破断危険度から破断判定を行ったり破断判定の結果を表示部3に表示したり破断危険度を等高線にして表示したりする。
ここで、変換部8によって応力空間に変換された破断限界応力線を図4〜図6に示す。図4〜図6は、応力空間を(x、y)座標平面に示した図である。図4〜図6は、抽出した破断判定対象部位はそれぞれ同一であるが、抽出したタイミングが異なっている。すなわち、図4は、破断判定対象部位が塑性変形を開始する前の弾性状態を抽出したときの応力空間である。図5は、破断判定対象部位が塑性変形を開始した塑性状態を抽出したときの応力空間である。図6は、破断判定対象部位が塑性状態から弾性状態に戻った状態を抽出したときの応力空間である。以下、具体的に図4〜図6について説明する。
図4に示す弾性状態の応力空間には、最も外側に上述した破断限界応力線、その内側に金属構造体の材料に基づいて推定される初期状態の降伏曲線を示すことができる。また、図4に示す弾性状態の応力Pは、破断判定対象部位に発生している応力Pであって、x軸に最小主応力σ2、y軸に最大主応力σ1として示すことができる。
図4において、応力Pが比例負荷経路を経るとすると、原点と応力Pとを結ぶy=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線を得ることができる。このy=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と初期状態の降伏曲線との交わる交点は、推定される初期塑性応力Aとなる。初期塑性応力Aは、破断判定対象部位が弾性状態から塑性状態に移行するときの応力である。したがって、破断判定対象部位において応力Pが初期塑性応力Aを超えるまでが弾性状態であり、初期塑性応力Aを超えると塑性変形を開始して塑性状態となる。
また、図4において、上述したy=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と破断限界応力線との交わる交点は、推定される破断限界応力Bとなる。破断限界応力Bは、破断判定対象部位が破断するときの応力である。したがって、破断判定対象部位において応力Pが破断限界応力Bに達したとき破断する。
次に、図5に示す塑性状態の応力空間には、図4と同一の破断限界応力線および初期状態の降伏曲線を示すことができる。また、図5に示す塑性状態の応力Pは、破断判定対象部位に発生している応力Pであって、x軸に最小主応力σ2、y軸に最大主応力σ1として示すことができる。
図5では、図4で上述したように応力Pが初期塑性応力Aを超えているので破断判定対象部位が塑性状態である。また、塑性状態の応力Pが大きくなるのに連動して、塑性状態における降伏曲線を示すことができる。
ところで、変形解析において、例えば破断判定対象部位とは異なる部位が座屈すること等により破断判定対象部位が除荷されることがある。このとき、破断判定対象部位の応力Pは塑性状態のときの応力Pよりも小さくなるために、破断判定対象部位が塑性状態から弾性状態に戻ってしまう。図6は、このように破断判定対象部位が塑性状態から弾性状態に戻った場合の応力空間を示している。
図6に示す塑性状態から弾性状態に戻った場合の応力空間には、図4と同一の破断限界応力線および初期状態の降伏曲線を示すことができる。また、図6に示す弾性状態に戻ったときの応力Pは、破断判定対象部位に発生している応力Pであって、x軸に最小主応力σ2、y軸に最大主応力σ1として示すことができる。なお、応力Pは、除荷されていることで図5に示す塑性状態の応力Pよりも小さくなっている。
また、図6では、弾性状態に戻ったときの降伏曲線を示すことができる。弾性状態に戻ったときの降伏曲線と図5に示す塑性状態における降伏曲線とは同一の曲線である。以下では、図6の弾性状態に戻ったときの降伏曲線と図5の弾性状態に戻ったときの降伏曲線とを現在の降伏曲線として説明する。すなわち、破断判定対象部位が、塑性状態から弾性状態に戻ったとしても、図6に示す現在の降伏曲線は、図5に示す現在の降伏曲線から変化せずに維持される。したがって、図6に示す現在の降伏曲線は、図5に示す現在の降伏曲線から求めることができる。ここで、図6に示すように弾性状態に戻ったときの応力Pが現在の降伏曲線の内側にある状態では弾性状態である。一方、図6に示す状態から、破断判定対象部位の応力Pが現在の降伏曲線を超えると再び塑性変形を開始して塑性状態となる。このことから、y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と現在の降伏曲線との交わる交点は、破断判定対象部位が再び塑性変形を開始する、推定される再降伏応力Rとなる。
さて、これまでは、図4〜図6に示す応力空間を用いて破断判定を行う場合、破断限界応力線と破断判定対象部位に発生している応力Pとを比較することで破断危険度(あるいは変形余裕度)を算出していた。具体的には、破断危険度を下記f式によって算出していた。
Figure 0004980499
このf式は、図4〜図6に示す応力ゼロの原点を基準として、各図4〜図6における破断判定対象部位に発生している応力Pの座標点までの距離と、破断限界応力Bの座標点までの距離との比を破断危険度としている。
式では、図5に示す塑性状態のように、塑性状態の応力Pと再降伏応力Rとが一致するような場合には、ある程度正確な破断危険度を算出することができる。しかしながら、図6に示す塑性状態から弾性状態に戻った場合には、弾性状態に戻ったときの応力Pが再降伏応力Rよりも原点に近づいてしまう。そのために、破断判定対象部位の塑性が進行しているにも関わらず、再降伏応力Rよりも破断危険度が小さく算出されてしまい、正確な破断判定をすることができない。また、f式では、破断危険度を算出する基準を原点にしているために、図4に示す弾性状態では、弾性状態の応力Pは初期塑性応力Aを超えておらず、破断危険が生じないにも関わらず、破断危険度が算出されてしまう。
そこで、本実施形態では、破断判定対象部位の破断判定をする際、図5に示す塑性状態では、塑性状態の応力Pを用いて破断危険度を算出する。また、図6に示す塑性状態から弾性状態に戻った場合では、弾性状態に戻ったときの応力Pではなく、再降伏応力Rを用いて破断危険度を算出する。
更に、破断危険が生じない場合を除外して破断危険度を算出するために、破断危険度を算出する基準を原点ではなく初期塑性応力Aとする。したがって、図4に示す弾性状態では破断危険度を0として算出する。
すなわち、以下の式fによって破断危険度を算出する。
Figure 0004980499
上述した式fを用いると、図4に示す弾性状態では、破断危険度が0として算出される。また、図5に示す塑性状態では、塑性状態の応力Pの座標点に基づいて、破断危険度が0〜1の間の数値で算出される。また、図6に示す塑性状態から弾性状態に戻った場合では、再降伏応力Rの座標点に基づいて、破断危険度が0〜1の間の数値で算出される。
次に、破断判定部9は、算出した破断危険度を破断判定指標として用いて破断判定を行うことができる。具体的には、破断判定部9はユーザにより入力部2を介して予め入力された安全係数に基づいて破断判定を行う。破断判定部9は、破断危険度が0の場合、「破断が生じる可能性がない」と判定し、破断危険度が0よりも大きく安全係数未満の場合、「破断の危険性が低い」と判定し、破断危険度が安全係数以上であり1よりも小さい場合、「破断の危険性が高い」と判定し、破断危険度が1の場合、「破断している」と判定する。例えば安全係数は0.9のように0から1の範囲でユーザが任意に設定することができる。
次に、上述した破断危険度を算出する方法について図7に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、既に推定部7が歪み空間の破断限界線を推定し、変換部8が推定された歪み空間の破断限界線を応力空間の破断限界応力線に変換し、図4〜図6に示すような(x、y)座標平面に示している。同様に、変換部8は、初期状態の降伏曲線および、場合によっては図5および図6に示す現在の降伏曲線も(x、y)座標平面に示している。
まず、破断判定部9は、破断判定対象部位が塑性変形開始しているか否かを判断する(S71)。破断判定部9は、変形解析部5による変形解析において塑性歪みが記憶されている場合、塑性変形開始していると判断すればよい。
破断判定対象部位が塑性変形開始している場合、破断判定部9は破断判定対象部位が塑性状態であるか、塑性状態から弾性状態に戻った状態であるかを判断する(S72)。破断判定部9は、図5および図6に示す応力空間において、応力Pが現在の降伏曲線に達している場合、塑性状態であり、応力Pが現在の降伏曲線に達していない場合、塑性状態から弾性状態に戻った状態であると判断する。
なお、現在の降伏曲線は、上述した図2および図3に示す変形解析の過程において、変形解析部5が破断判定対象部位の塑性歪みを記憶し、推定部7および変換部8がその塑性歪みを用いて(x、y)座標平面に示すことができる。この処理は、推定部7が推定した歪み空間の破断限界線を変換部8が破断限界応力線に変換して、(x、y)座標平面に示す処理と同様である。
破断判定対象部位が塑性状態から弾性状態に戻った状態の場合、破断判定部9は再降伏応力Rを推定する(S73)。具体的には、図6で上述したように、破断判定部9は、y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と現在の降伏曲線との交わる交点を再降伏応力Rとして算出する。
次に、破断判定部9は破断判定対象部位の破断危険度を算出する(S74)。破断判定対象部位が塑性変形開始する前であると判断された場合(S71をNOに進む場合)、破断判定部9は、破断判定対象部位が弾性状態であると判断し、上述した式fにより破断危険度を0として算出する。
また、破断判定対象部位が塑性状態の場合(S72を塑性状態に進む場合)、破断判定部9は、塑性状態の応力P、初期塑性応力A、破断限界応力Bを上述した式fに用いて破断危険度を算出する。なお、図5で上述したように、破断判定部9は、y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と初期状態の降伏曲線との交わる交点を初期塑性応力Aとして算出する。また、破断判定部9は、y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と破断限界応力線との交わる交点を破断限界応力Bとして算出する。
破断判定対象部位が塑性状態から弾性状態に戻った場合(S73からS74に進む場合)、破断判定部9は、ステップS73で推定した再降伏応力R、初期塑性応力A、破断限界応力Bを上述した式fに用いて破断危険度を算出する。なお、初期塑性応力Aおよび破断限界応力Bは、塑性状態の場合と同様に、算出することができる。
このように破断判定部9は、破断判定対象部位が塑性状態から弾性状態に戻っている場合、再降伏応力Rを用いて破断危険度を算出する。したがって、応力空間内で破断判定を行うときに、破断判定対象部位が塑性状態から弾性状態に戻った場合、破断危険度が変化してしまう問題を回避することができる。
また、破断危険度を算出する基準を原点ではなく初期塑性応力Aを基準とすることで、破断危険が生じない場合を除外して破断危険度を算出することができる。
なお、上述した破断判定方法は破断判定対象部位に塑性変形が生じていない状態からの説明であるが、金属構造体の一部において既に塑性変形が生じている場合であっても、同様に破断判定することができる。すなわち、破断判定装置10は、例えばプレス成形等して塑性変形が生じている金属構造体についても破断判定をすることができる。
このような金属構造体の場合、破断判定対象部位によっては変形解析が開始される前から図6に示すように初期状態の降伏曲線の外側に現在の降伏曲線が存在する。この現在の降伏曲線は、変形解析部5がプレス成形等の変形解析で記憶した塑性歪みを用いることで、変換部8が応力空間の(x、y)座標平面に示すことができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る破断判定方法について図8を参照して説明する。
第2の実施形態では、破断判定部9は、第1の実施形態において応力空間を用いて算出した再降伏応力Rと破断限界応力Bとをそれぞれ相当応力に換算し、図8に示す相当応力−相当塑性歪み曲線を用いて相当塑性歪みεeq Pと破断限界相当塑性歪みεeq Bとを求め、破断危険度を算出する。図8に示す相当応力−相当塑性歪み曲線は、金属構造体の材料に基づくものであり、予め破断判定装置10に記憶されている。また、第1の実施形態と同様、破断判定対象部位の応力Pが初期塑性応力Aを超えるまでの弾性状態では破断危険度を0として算出する。
具体的には、図5に示す塑性状態では、破断判定部9は、塑性状態の応力Pを再降伏応力Rとして算出する。また、破断判定部9は、y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と破断限界応力線との交わる交点から破断限界応力Bを算出する。
また、図6に示す塑性状態から弾性状態に戻った場合では、破断判定部9は、y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と現在の降伏曲線との交わる交点から再降伏応力Rを算出する。また、破断判定部9は、y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と破断限界応力線との交わる交点から破断限界応力Bを算出する。
破断判定部9は、算出した再降伏応力Rと破断限界応力Bとをそれぞれ相当応力に換算し、図8に示す相当応力−相当塑性歪み曲線を用いて相当塑性歪みεeq Pと破断限界相当塑性歪みεeq Bとを求める。ここで、図5に示す塑性状態でも図6に示す塑性状態から弾性状態に戻った場合でも、再降伏応力Rは同一であり、破断限界応力Bも同一であるため、求まる相当塑性歪みεeq Pは同一であり、破断限界相当塑性歪みεeq Bも同一である。破断判定部9は、求めた相当塑性歪みεeq Pと破断限界相当塑性歪みεeq Bとを下記f式に代入することによって破断危険度を計算する。
Figure 0004980499
図8に示す相当応力−相当塑性歪み曲線では、相当応力の変化量に対して相当塑性歪みの変化量が大きいので、相当塑性歪みと破断限界相当塑性歪みとを用いて破断危険度を算出することで、精度が向上する。また、応力と歪みの非線形性によって応力で見た破断危険度が歪みで見た破断危険度とかい離してしまうことを抑制することができる。
なお、第1の実施形態と同様に、破断判定部9は算出した破断危険度と安全係数を用いて、破断判定を行うことができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る破断判定方法について説明する。
第3の実施形態では、第1の実施形態または第2の実施形態に記載した破断危険度を算出すると共に、破断判定対象部位が図4〜図6に示すような、弾性状態、塑性状態または塑性状態から弾性状態に戻った場合に関わらず、破断判定対象部位に発生している応力Pと破断限界応力Bとを上述した比較例fに用いて破断危険度を算出する。この場合、破断判定部9は、ユーザの入力部2を介した指示に応じて、第1の実施形態または第2の実施形態の方法により算出した破断危険度と、比較例により算出した破断危険度との少なくとも何れかを表示部3に表示する。
具体的には、破断判定部9は、応力ゼロの原点を基準として、図4〜図6において破断判定対象部位に発生している応力Pの座標点までの距離と、破断限界応力Bの座標点までの距離との比を破断危険度として算出する。なお、破断判定部9は、y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と破断限界応力線との交わる交点から破断限界応力Bを算出する。
ユーザが破断判定対象部位に用いる材料の余裕を高めたい等の目的がある場合、第1の実施形態または第2の実施形態により算出される破断危険度の方が有益な指標となる。一方、ユーザが破断判定対象部位の応力を抑制させたい等の目的がある場合、破断判定対象部位の状態に関わらず、破断判定対象部位に発生している応力を把握したい。このような場合、上述した比較例fにより算出される破断危険度の方が有益な指標となる。したがって、第1の実施形態または第2の実施形態の方法による破断危険度と、比較例の方法による破断危険度との両方を算出することにより、1)材料としての余裕を高める、2)応力を抑制する等の目的に応じて使い分けることができる。すなわち、材料としての余裕確保と応力状態としての余裕確保を使い分けながら金属構造体を設計することが可能になる。
次に、上述した推定部7、変換部8および破断判定部9による具体的な計算方法について説明する。
推定部7は、例えば単軸引張試験から得られる応力−歪み曲線の近似式
Figure 0004980499
と、局部くびれモデル
Figure 0004980499
と、拡散くびれモデル
Figure 0004980499
とを併用して歪み空間のくびれ発生限界を求め、比例負荷経路で歪み空間の破断限界線を推定する。
推定部7は、単軸引張試験から得られる応力−歪み曲線の近似式
Figure 0004980499
と、塑性歪み増分則として塑性歪み増分テンソルの方向が応力増分テンソルに依存する構成式と、塑性歪み増分テンソルの方向を規定する材料パラメータKcと、シュテーレン−ライスの局所くびれモデルとを用いて歪み空間のくびれ発生限界を求め、比例負荷経路で歪み空間の破断限界線を推定するようにしても良い。ここで、推定部7は、1つ以上の最大破断限界歪みεおよび最小破断限界歪みεの測定値に基づいて、材料パラメータKcを同定する。
なお、本例では、歪み空間の破断限界線を推定部7を用いて理論的に推定する場合について例示したが、歪み空間の破断限界線を推定部7を用いずに実験的に測定しても良い。具体的には、歪み空間の破断限界線は、金属板について複数の面内歪み比を比例負荷実験により求めた後、それぞれの歪み比における最大破断限界歪みεおよび最小破断限界歪みεの測定値を用いて得られる。
変換部8は、歪み空間の破断限界線を応力空間の破断限界応力線に変換する際に、塑性歪みの増分則として降伏曲面の垂直則を用いて上記の変換を行う。具体的には、上述したように、相当塑性歪みεeqと各歪み成分εijとの関係式であるMisesの降伏関数
Figure 0004980499
を用いる。
破断判定部9は、変換部8により変換された応力空間の破断限界応力線と、塑性変形過程の有限要素法によるシミュレーションの結果から得られる各部位の歪み状態との位置関係を比較することで評価し、変形過程の歪みがこの限界歪みに達したときに「破断している」もしくは「破断の危険性が高い」等と判定する。ここでは、変形解析の手法として有限要素法の1つである動的陽解法を用い、動的陽解法により得られる塑性歪みを応力に変換し、その応力と応力空間の破断限界応力線とを比較する。
なお、破断判定部9は、上記のシミュレーションを行う代わりに、実験により評価された金属構造体の変形状態から得られた歪みを応力に換算し、応力空間の破断限界応力線を用いて破断発生の有無を定量的に評価するようにしても良い。
ここで、自動車部材の衝突解析のように、金属構造体に高速変形が生じる場合には、破断判定部9は、金属構造体の変形応力の速度依存性を考慮して変形解析を実行する。破断判定部9は、当該変形解析から得られた塑性歪みを変換して基準歪み速度における応力を算出し、その応力と基準歪み速度に対応した応力空間の破断限界応力線とを比較する。
次に、上述した図2に示すS25、S26、図3に示すS35、S39の破断判定を行う処理について図9に示すフローチャートを参照して説明する。図9は、金属構造体、具体的には金属板の成形過程において破断判定を行う場合のフローチャートである。
まず、推定部7は、予め記憶されている金属板の材料および機械的特性値(t(金属板の厚み)、YP(降伏強さ)、TS(引張り強さ)、El(全伸び)、U.El(均一伸び)、r値(ランクフォード値)、n乗硬化則/Swift硬化則)に基づき、比例負荷経路で歪み空間の破断限界線を推定する(S91)。
続いて、変換部8は、例えばMisesの降伏関数を用いて、実験的に測定された歪み空間の破断限界線を応力空間の破断限界応力線に変換する(S92)。
続いて、破断判定部9は、変換部8により変換された破断限界応力線、破断判定対象部位に発生している応力、現在の降伏曲線、初期状態の降伏曲線を用いて、破断判定対象部位の破断危険度を算出し、破断判定を行う(S93)。破断判定では、上述したように破断危険度と安全率とを用いて、「破断が生じる可能性がない」、「破断の危険性が低い」、「破断の危険性が高い」、「破断している」等の判定をする。また、破断危険度を算出する処理は、上述した図7に示すフローチャートに相当する。
ステップS93では、破断判定部9は、破断判定対象部位の破断危険度と安全率とを用いて、「破断している」あるいは「破断の危険性が高い」と判定した場合、以下の緒処理を実行する(S94)。
すなわち、破断判定部9は、要素ID、金属板の板厚、歪み、応力情報をログファイルに出力する。場合によっては、破断判定部9は破断した要素を消去し、変形解析部4は破断後の変形解析を継続する。
続いて、破断判定部9は、表示部3に以下の各種表示を行う(ステップS95)。すなわち、破断判定部9は、金属板に破断が生じる破断危険度をスカラー量でコンター表示したり、応力空間で破断危険部位の応力履歴および破断限界応力線を表示する。併せて、破断判定部9は、金属板におけるしわ発生の危険性もコンター表示する。ここで、出荷試験値の規格内におけるばらつき(平均値、下限値)に対して、破断の危険性を表示するようにしても良い。
一方、ステップS93において、破断判定部9は、各破断判定対象部位が「破断が生じる可能性がない」あるいは「破断の危険性が低い」と判定した場合、その旨を表示部3に表示する(S96)。
図10は、図9の金属板の成形過程における破断判定に引き続いて、金属板が成形過程を経て構成された金属板からなる構造体の衝突過程における破断判定を行う場合のフローチャートである。
この場合、図9のステップS92で変換された破断限界応力線を引き継いで用いる。破断判定部9は、金属板からなる構造体の変形応力の速度依存性を考慮して変形解析を実行する。破断判定部9は、当該変形解析から得られた塑性歪みを変換して基準歪み速度における応力を算出し、その応力と基準歪み速度に対応した破断限界応力線と比較し、破断判定対象部位の破断危険度を算出し、破断判定を行う(S103)。破断判定では、上述したように破断危険度と安全率とを用いて、「破断が生じる可能性がない」、「破断の危険性が低い」、「破断の危険性が高い」、「破断している」等の判定をする。また、破断危険度を算出する処理は、上述した図7に示すフローチャートに相当する。
このステップS103において、破断判定部9は、図9の成形過程において変形解析された金属板の変形状態を、衝突過程における変形解析の初期条件として引き継ぐ。この変形状態は、金属板の板厚および相当塑性歪み、或いは金属板の板厚、相当塑性歪み、応力テンソルおよび歪みテンソルである。
ステップS103では、破断判定部9は、破断判定対象部位の破断危険度と安全率とを用いて、「破断している」あるいは「破断の危険性が高い」と判定した場合、以下の緒処理を実行する(ステップS104)。
すなわち、破断判定部9は、要素ID、金属板の板厚、歪み、応力情報をログファイルに出力する。場合によっては、破断判定部9は破断した要素を消去し、変形解析部4は破断後の変形解析を継続する。
続いて、破断判定部9は、表示部3に以下の各種表示を行う(ステップS105)。すなわち、破断判定部9は、金属板からなる構造体に破断が生じる破断危険度をスカラー量でコンター表示したり、応力空間で破断危険部位の応力履歴および破断限界応力線を表示する。併せて、破断判定部9は、金属板からなる構造体におけるしわ発生の危険性もコンター表示される。ここで、出荷試験値の規格内におけるばらつき(平均値、下限値)に対して、破断の危険性を表示するようにしても良い。
一方、ステップS103において、破断判定部9は、各破断判定対象部位が「破断が生じる可能性がない」あるいは「破断の危険性が低い」と判定した場合、その旨を表示部3に表示する(S106)。
以上説明したように、本実施形態によれば、金属構造体の破断判定をするに際して、破断限界応力線を容易且つ効率的に求め、高精度で破断判定することが可能となる。これにより、プレス成形や衝突時の破断の危険性を定量的に評価することができ、材料・工法・構造を同時に考慮した自動車車体等の効率的・高精度な設計を実現できる。
上述した破断判定装置10を構成する各構成要素(表示部3、入力部2を除く)の機能は、コンピュータのRAMやROM等に記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。同様に、変形解析や破断判定の各ステップ(図2、図3、図7、図9、図10のフローチャート)は、コンピュータのRAMやROM等に記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。このプログラムおよび当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は本発明に含まれる。
具体的に、前記プログラムは、例えばCD−ROMのような記録媒体に記録し、或いは各種伝送媒体を介し、コンピュータに提供される。前記プログラムを記録する記録媒体としては、CD−ROM以外に、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、不揮発性メモリカード等を用いることができる。他方、前記プログラムの伝送媒体としては、プログラム情報を搬送波として伝搬させて供給するためのコンピュータネットワークシステムにおける通信媒体を用いることができる。ここで、コンピュータネットワークとは、LAN、インターネットの等のWAN、無線通信ネットワーク等であり、通信媒体とは、光ファイバ等の有線回線や無線回線等である。
また、本発明に含まれるプログラムとしては、供給されたプログラムをコンピュータが実行することにより上述の実施形態の機能が実現されるようなもののみではない。例えば、そのプログラムがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)或いは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施形態の機能が実現される場合にも、かかるプログラムは本発明に含まれる。また、供給されたプログラムの処理の全て或いは一部がコンピュータの機能拡張ボードや機能拡張ユニットにより行われて上述の実施形態の機能が実現される場合にも、かかるプログラムは本発明に含まれる。
例えば、図11は、破断判定装置10の内部構成を示す模式図である。図11において、1200はCPU1201を備えたパーソナルコンピュータ(PC)である。PC1200は、ROM1202またはハードディスク(HD)1211に記憶された、又はフレキシブルディスクドライブ(FD)1212より供給されるデバイス制御ソフトウェアを実行する。このPC1200は、システムバス1204に接続される各デバイスを総括的に制御する。
PC1200のCPU1201、ROM1202またはハードディスク(HD)1211に記憶されたプログラムにより、図2、図3、図7、図9、図10のフローチャートの各ステップの手順等が実現される。1203はRAMで、CPU1201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。1205はキーボードコントローラ(KBC)であり、キーボード(KB)1209や不図示のデバイス等からの指示入力を制御する。
1206はCRTコントローラ(CRTC)であり、CRTディスプレイ(CRT)1210の表示を制御する。1207はディスクコントローラ(DKC)である。DKC1207は、ブートプログラム、複数のアプリケーション、編集ファイル、ユーザファイルそしてネットワーク管理プログラム等を記憶するハードディスク(HD)1211およびフレキシブルディスク(FD)1212とのアクセスを制御する。ここで、ブートプログラムとは、起動プログラム:パソコンのハードやソフトの実行(動作)を開始するプログラムである。
1208はネットワーク・インターフェースカード(NIC)で、LAN1220を介して、ネットワークプリンタ、他のネットワーク機器、あるいは他のPCと双方向のデータのやり取りを行う。
次に、金属板をプレス成形したときの破断危険度を等高線で表示した例を図12〜図14を参照して説明する。
図12は、比較例fを用いて算出した破断危険度を等高線で表示した結果を示す図である。図12に示すように、最も破断危険度が高い頂上近傍での等高線が粗になってしまい、破断危険部位を特定できない。一方、長手方向両端部は変形が極めて小さいにもかかわらず、塑性状態から弾性状態に戻ったときの応力が分布をもって負荷されているため、密な等高線ができてしまう。
図13および図14は、本実施形態の方法により算出した破断危険度を等高線で表示した結果を示す図である。第1の実施形態および第2の実施形態により算出された破断危険度を等高線表示することにより、正確な破断危険度を可視化することができる。
図13は、第1の実施形態の方法により算出した破断危険度を等高線で表示した図である。図13に示すように、金属板の中央の頂上付近で破断危険度が高いことが分かり易く表示される。また、図13に示す等高線は、図12に比べて長手方向両端部の変形が小さい部位での等高線が粗になり、破断危険度が低いことが分かる。
図14は、第2の実施形態の方法により算出した破断危険度を等高線で表示した図である。図14に示す等高線では、金属板の中央の頂上付近の破断危険度の分布を更に詳細に表示することができ、頂上よりやや外側で破断危険度が高いことが分かる。また、図14に示す等高線は、長手方向両端部の変形が小さい部位では破断危険度が極めて小さいことが分かる。この点では従来経験と感覚的に一致することがわかる。
図15は、図12〜図14に示す等高線を図12に示すような始点sから頂上tまでの経路に沿って示した図である。なお、図15は、図12〜図14に示す変形状態から更に変形した状態の等高線を示している。横軸は始点sから頂上tまでの位置であり、縦軸は破断危険度である。図15に示すように実際に破断した位置は、頂上付近の位置である。比較例fを用いて算出した破断危険度の等高線では、破断する位置を正確に特定するのが困難である。一方、第1の実施形態を用いて算出した破断危険度の等高線では、破断する位置の特定がある程度可能であり、実際に実験により破断した位置と一致していた。更に第2の実施形態を用いて算出した破断危険度の等高線では、破断位置とそれ以外の破断危険度との差が明確であり、より正確に破断する位置の特定が可能である。
このように本実施形態では、複雑な変形を伴う場合でも破断危険度の程度を破断判定対象部位ごとに高精度に評価できる。また、破断危険度を可視化させることで、直観的な理解を助けることができるので、対策検討に有益である。
また、除荷が発生しても、破断危険度が変化してしまうことがなく、実質的に残されている延性を知ることができる。また、破断危険度を変形余裕度に変換して表示してもよく、更に直観的な理解を助けることができる。
本実施形態の具体的な効果は次のようなものである。
1)金属構造体が受けたダメージに応じて破断危険度を算出でき、除荷時にダメージから回復したという誤解を生じることがない。
2)相当塑性歪みに変換することで、破断の危険性が高い部位をより詳細に評価することができる。また、破断危険度が低い部位での等高線を粗にすることができるので、破断の危険性に対する従来経験とのかい離を少なくすることができる。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。なお、本実施形態に係る破断判定では、金属構造体の破断判定対象部位についてx軸およびy軸からなる平面に沿った歪みおよび応力が生じていて、x軸およびy軸それぞれに直交するz軸方向の歪みおよび応力を無視できるものに適当することができる。
本発明は、自動車の衝突シミュレーションや部品の成形シミュレーション等に用いることができる。

Claims (7)

  1. 金属構造体の破断を判定する破断判定方法であって、
    前記金属構造体の変形開始から変形終了までの変形解析を行う変形解析工程と、
    前記変形解析工程によって得られた前記金属構造体の変形状態から破断判定対象部位を抽出し、抽出した前記破断判定対象部位が塑性状態から弾性状態に戻っている場合、
    前記弾性状態に戻ったときの応力を、(x、y)座標平面において(x、y)=(σ2、σ1)(最大主応力:σ1、最小主応力:σ2)とすると、
    y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と前記破断判定対象部位の前記塑性状態から求まる降伏曲線との交点により定まる再降伏応力を用いて前記破断判定対象部位の破断判定を行う破断判定工程とを有することを特徴とする破断判定方法。
  2. 前記破断判定工程では、
    前記y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と前記破断判定対象部位の初期状態の降伏曲線との交点により定まる初期塑性応力の座標点と、
    前記y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と前記破断判定対象部位の破断限界応力線との交点により定まる破断限界応力の座標点とを求め、
    前記初期塑性応力の座標点から前記破断限界応力の座標点までの距離と前記初期塑性応力の座標点から前記再降伏応力の座標点までの距離とを用いて前記破断判定対象部位の破断危険度を算出することを特徴とする請求項1に記載の破断判定方法。
  3. 前記破断判定工程では、
    前記y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と前記破断判定対象部位の破断限界応力線との交点により定まる破断限界応力を求め、
    前記破断限界応力に対応する破断限界相当塑性歪みと前記再降伏応力に対応する相当塑性歪みとを相当応力−相当塑性歪み曲線を用いて求め、
    前記破断限界相当塑性歪みと前記相当塑性歪みとを用いて前記破断判定対象部位の破断危険度を算出することを特徴とする請求項1に記載の破断判定方法。
  4. 前記破断判定工程では、
    前記y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と前記破断判定対象部位の破断限界応力線との交点により定まる破断限界応力の座標点を求め、
    原点から前記破断限界応力の座標点までの距離と前記原点から前記弾性状態に戻ったときの応力の座標点までの距離とを用いて前記破断判定対象部位の破断危険度を算出することを特徴とする請求項1に記載の破断判定方法。
  5. 金属構造体の破断を判定する破断判定装置であって、
    前記金属構造体の変形開始から変形終了までの変形解析を行う変形解析部と、
    前記変形解析部によって得られた前記金属構造体の変形状態から破断判定対象部位を抽出し、抽出した前記破断判定対象部位が塑性状態から弾性状態に戻っている場合、
    前記弾性状態に戻ったときの応力を、(x、y)座標平面において(x、y)=(σ2、σ1)(最大主応力:σ1、最小主応力:σ2)とすると、
    y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と前記破断判定対象部位の前記塑性状態から求まる降伏曲線との交点により定まる再降伏応力を用いて前記破断判定対象部位の破断判定を行う破断判定部とを有することを特徴とする破断判定装置。
  6. 金属構造体の破断を判定するためのプログラムであって、
    前記金属構造体の変形開始から変形終了までの変形解析を行う変形解析工程と、
    前記変形解析工程によって得られた前記金属構造体の変形状態から破断判定対象部位を抽出し、抽出した前記破断判定対象部位が塑性状態から弾性状態に戻っている場合、
    前記弾性状態に戻ったときの応力を、(x、y)座標平面において(x、y)=(σ2、σ1)(最大主応力:σ1、最小主応力:σ2)とすると、
    y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と前記破断判定対象部位の前記塑性状態から求まる降伏曲線との交点により定まる再降伏応力を用いて前記破断判定対象部位の破断判定を行う破断判定工程とをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  7. 金属構造体の破断を判定するためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    前記金属構造体の変形開始から変形終了までの変形解析を行う変形解析工程と、
    前記変形解析工程によって得られた前記金属構造体の変形状態から破断判定対象部位を抽出し、抽出した前記破断判定対象部位が塑性状態から弾性状態に戻っている場合、
    前記弾性状態に戻ったときの応力を、(x、y)座標平面において(x、y)=(σ2、σ1)(最大主応力:σ1、最小主応力:σ2)とすると、
    y=(σ1/σ2)xの関係を満たす直線と前記破断判定対象部位の前記塑性状態から求まる降伏曲線との交点により定まる再降伏応力を用いて前記破断判定対象部位の破断判定を行う破断判定工程とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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