JP2008185347A - フードデント性能評価方法 - Google Patents

フードデント性能評価方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008185347A
JP2008185347A JP2007016521A JP2007016521A JP2008185347A JP 2008185347 A JP2008185347 A JP 2008185347A JP 2007016521 A JP2007016521 A JP 2007016521A JP 2007016521 A JP2007016521 A JP 2007016521A JP 2008185347 A JP2008185347 A JP 2008185347A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
buckling
hood
load
determined
dent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007016521A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4386294B2 (ja
Inventor
Shucheng Song
樹誠 宋
Yasumiki Takayashiki
泰幹 高屋舗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanto Jidosha Kogyo KK
Toyota Motor East Japan Inc
Original Assignee
Kanto Jidosha Kogyo KK
Kanto Auto Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanto Jidosha Kogyo KK, Kanto Auto Works Ltd filed Critical Kanto Jidosha Kogyo KK
Priority to JP2007016521A priority Critical patent/JP4386294B2/ja
Publication of JP2008185347A publication Critical patent/JP2008185347A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4386294B2 publication Critical patent/JP4386294B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】 エンジンフードのフードデント性能を横並び評価ではなく定量的に予測評価可能とする。
【解決手段】 3次元CAD設計データに基づき所定箇所に所定の静荷重を加える場合のCAE解析を行い付加荷重とこれによって生ずる該フードの歪みとを解析する解析工程(S0乃至S2)と、CAE解析によって得られた付加荷重と該フードの変形とから飛び移り座屈の有無を判断する座屈判断工程(S3)と、飛び移り座屈が有ったと判断した場合に予め定める目標荷重と座屈現象が発生した座屈荷重とを比較し座屈荷重が目標荷重以上であれば合格と判定する飛び移り座屈判定工程(S4)と、飛び移り座屈が無かったと判断した場合に予め定める主歪みの目標歪み量と最大主歪み量とを比較し最大主歪み量が目標歪み量以下の場合には合格と判定する主歪み判定工程(S5)とからなる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、フードデント性能の評価方法にかかり、詳細には、フードデント性能を定量的に評価可能なフードデント性能の評価方法に関する。
自動車のエンジンフードは、一方ではエンジンルーム音の遮蔽能力である静閑力性能や、歩行者と接触等した際に歩行者を傷付けないような歩行者保護性能が求められる。これらの性能は、どちらかと言えばエンジンフードの軟性性能である。
他方でエンジンフードは、人が手を付いたり或は多少の衝撃ではへこみや変形が起こらないような剛性が必要であり、高いデント性能が必要とされる。
これら静閑力性能・歩行者保護性能とデント性能とは相反する性能であり、これらを満足させるためにはエンジンフードの性能予測が欠かせない。
従来、これらエンジンフード性能のうちのデント性能は、車両横並び比較により行われていた。即ち、既に市場に出回っている等してエンジンフードの市場適合性が良好であることを確認できている車種のエンジンフードを比較対象とし、被検体であるエンジンフードと該比較対象のエンジンフードとの各種条件を比較し、被検体が市場適合がなされている比較対象と同程度の性能であるか否かを比較する。
以下詳細に説明する。エンジンフードのデント性能は、エンジンフードの材質、板厚、ロックリンフォースとアウタパネルとの間に施したマスチック点の数、ロックリンフォースとアウタパネルとの間に施したマスチック点のピッチ(間隔)、ロックリンフォースの幅、アウタパネルの曲率半径、エンジンフードの断面形状、のそれぞれを比較して被検体であるエンジンフードのフードデント性能を予測していた。エンジンフードの材質および板厚は、エンジンフードのフードデント性能を予測する上で大きなファクタをしめる。また、ロックリンフォースとアウタパネルとの間に施したマスチック点数は、アウタパネルとロックリンフォースとの固着強度に関わり、マスチック点数が多いほどフードデント性能が良いものと予測できる。同様にマスチックを施したマスチック点間のピッチもアウタパネルとロックリンフォースとの固着強度に関わり、ピッチが狭いほどフードデント性能がよいものと予測される。また、ロックリンフォース幅は、ロックリンフォース相互の間隔であり、幅が大きいほど機械的性能は劣るので幅が狭いほどフードデント性能が良いと予測できる。また、アウタパネルの曲率半径が小さいほど外部からの衝撃等による外圧に対して強くフードデント性能がよいものと予測できる。
図6は、従来から行われている車両横並びによる性能予測の説明図である。
同図では、被検体であるエンジンフードをフードAとし、既に市場に出回っており市場適合性が認められているとする現行車種のエンジンフードを比較対象としてフードB乃至フードDとしている。
そして、図6(a)は、各フードA乃至フードCの材質、板厚、マスチック点数、および、マスチックの位置を比較した図であり、材質および板厚は被検体であるフードAと比較対象であるフードBおよびフードCとで差異はない。従って板厚および材質では被検体であるフードAは比較対象と同じであるので、問題は無いものと予測される。
また、図6(a)に表すロックリンフォースのマスチック点数では、被検体であるフードAが5点でマスチックしてアウタパネルとロックリンフォースとを止めているのに対し、フードBでは7点で、フードCでは10点でマスチックが施されている。また、該マスチック相互のピッチは、被検体であるフードAでは140(mm)であるのに対し、フードBでは該ピッチが70(mm)、フードCでは91(mm)であり、被検体であるフードAは比較対象であるフードB、Cに対してピッチが広くフードデント性能が劣るものと判断される。
また、ロックリンフォース幅では、フードAが600(mm)であるのに対し、比較対象であるフードB乃至フードDでは、330(mm)、400(mm)、400(mm)とフードAより狭いので、フードAは比較対象に比してフードデント性能が劣るものと判断される。
更に、図6(b)に表す各断面線で表されるエンジンフードの断面形状が図6(c)で表されるが、A−A線断面では曲率にさほどの違いは見られないもののフードBに対しフードAでは同図中下方の厚みが薄くフードBに対してフードAのフードデント性能が劣っていることが伺え、更にB−B線断面ではフードAが両端部で薄くなっているのに対しフードBでは両端部においても厚みがあり、フードBに対してフードAのフードデント性能が劣っていることが伺える。
これらの結果、フードAは比較対象に対してフードデント性能が劣っており、市場適合に疑問が持たれると判断される。
しかしながら、従来の車両横並びによるフードデント性能の性能予測では、既に市場適合性が有ると思われる比較対象に、被検体であるフードAと類似した形状、曲率、構造をもつフードが存在しなければ評価できないという問題点を有した。
また、従来の車両横並びによるフードデント性能の性能予測では、被検体であるフードAが現行の車種であり市場に出回っていて特に市場適合性に問題が無いとする他車種のエンジンフードと比較し、材質、板厚、ロックリンフォースとアウタパネルとの間に施したマスチック点の数、ロックリンフォースとアウタパネルとの間に施したマスチック点のピッチ(間隔)、ロックリンフォースの幅、アウタパネルの曲率半径、エンジンフードの断面形状、のそれぞれにおいて劣っているか否かの比較がなされるのみであり、フードAの定量的なフードデント性能を見ることができないという問題点を有した。
即ち、従来の方法では、比較対象であるフードデントに対して被検体であるフードAが劣っているとフードデント性能が適正でないと判断せざるを得ないが、実際の機械的強度等ではフードデント性能が市場適合しているにも拘らず適正でないと判断されてしまい、精度の高い予測が不可能であるという問題点を有した。
そこでこの発明では、上記問題点に鑑み、フードデント性能を定量的に予測可能なフードデント性能の評価方法を提供する。
この発明では、CAE解析手法を用いることでフードデント性能の定量化を可能とさせており、
3次元CAD上で設計したエンジンフードに対し該フードの所定箇所に所定の静荷重を加える場合のCAE解析を行い付加荷重とこれによって生ずる該フードの歪みとを解析する解析工程と、
CAE解析によって得られた付加荷重と該フードの変形とから飛び移り座屈の有無を判断する座屈判断工程と、
座屈判断工程で飛び移り座屈が有ったと判断した場合に実行され、予め定める目標荷重と座屈現象が発生した座屈荷重とを比較し、座屈荷重が目標荷重以上であれば合格と判定しそれ以外は不合格であると判定する飛び移り座屈判定工程と、
座屈判断工程で飛び移り座屈が無かったと判断した場合に実行され、予め定める主歪みの目標歪み量とCAE解析による最大主歪み量とを比較し、最大主歪み量が目標歪み量以下の場合には合格と判定しそれ以外は不合格であると判断する主歪み判定工程と、
からなることを特徴とするフードデント性能評価方法、
を提供する。このフードデント性能評価方法では、解析工程において予め3次元CAD上で設計されたエンジンフードに対し、予め定める所定箇所に予め定める所定の静荷重を加えてCAE解析を行う。CAE解析では、徐々に印加される荷重と該荷重によって発生するエンジンフードの歪みとが求められる。
座屈判断工程では、解析工程において求められた荷重および該荷重に対するエンジンフードの変形量とから、飛び移り座屈の発生があったか否かを判断する。この判断は、飛び移り座屈が荷重の減少に対してフード変形量の増加を続けることから判断される。
座屈判断工程で飛び移り座屈有りと判断された場合には飛び移り座屈判定工程によって該飛び移り座屈の発生が、予め定める目標荷重以上発生している場合には合格と判定し、それ以外は不合格と判定する。飛び移り座屈判定工程における目標荷重は飛び移り座屈に対する耐荷重といえる。
座屈判断工程で飛び移り座屈無しと判断された場合には、主歪み判定工程によって発生した主歪みの量と予め定める主歪みの許容量である目標歪みとが比較され、最大歪み量が目標歪み量以下の場合には合格と判定し、それ以外の場合には不合格と判定する。
従ってこの発明では、CAE解析によって飛び移り座屈の有無および飛び移り座屈発生時の荷重が定量的に予測できると共に、飛び移り座屈が発生しない場合でも所定の静荷重を加えたときの主歪みの量が同様に定量的に予測できるので、従来のような車両横並び比較に比して精度の高い予測が可能となる。特に、従来であれば、比較対象である車両のフードデント性能に対して劣っていることが理由で採用されないエンジンフードがあったが、定量的に予測が可能なので絶対評価が可能となる。
また、被検体となるエンジンフードと同様の市場適合車種のエンジンフードが無くともエンジンフードのフードデント予測が可能となる。
3次元CAD上でエンジンフードを設計し、該設計されたエンジンフードの材質や機械的強度などの基礎データを作成して記憶する。そして、エンジンフードの該CADデータを元に予め定める位置に予め定める静荷重を仮想的に徐々に加え、それぞれの静荷重付加時に発生するエンジンフードの歪みを該荷重に対応して記憶する。即ち付加荷重によるCAE解析を行う。
CAE解析によって得られた付加荷重と該フードの変形とから飛び移り座屈の有無を判断する。即ち、飛び移り現象は所定の荷重増加に対してフードに大きな変形が生ずる等の特徴があるので、これらのことから飛び移り座屈の発生があったか否かを座屈判断工程が行う。
この飛び移り座屈発生の有無の判断は、従来のCAE解析で行われている手法を用いる。
座屈判断工程で飛び移り座屈が有ったと判断した場合には続いて飛び移り座屈判定工程が実行される。飛び移り座屈判定工程では、予め定める目標荷重と座屈現象が発生した座屈荷重とを比較し、座屈荷重が目標荷重以上であれば合格と判定しそれ以外は不合格であると判定する。
座屈判断工程で飛び移り座屈が無かったと判断した場合には続いて主歪み判定工程が実行される。主歪み判定工程では、予め定める主歪みの目標歪み量とCAE解析による最大主歪み量とを比較し、最大主歪み量が目標歪み量以下の場合には合格と判定しそれ以外は不合格であると判定する。
以下にこの発明の実施例を図面に基づき説明する。図1はこの発明の実施例の各工程を表すブロック図であり、図2はエンジンフードのフードモデルを表す断面説明図であり、図3は同平面説明図であり、図4は実施例による予測と実際のエンジンフードによる実測値とを比較した説明図であり、図5は実施例装置の概略説明図である。
車両のエンジンフード1は、図2に表すように、アウタパネル11とインナパネル12とをデントリンフォース13およびロックリンフォース14によって連結して構成し、デントリンフォース13およびロックリンフォース14とアウタパネル11とはマスチック15によって固着している。マスチック15は適度な柔軟性を有するパテ状の接着剤である。そして、エンジンフード1のフードデント性能は、マスチック15によって連結固定されるアウタパネル11、インナパネル12、デントリンフォース13、および、ロックリンフォース14によって決定する。
そこで、本実施例では、エンジンフード1のフードデント性能を解析するに当り、実物をもって実験を行い解析するのではなく、3次元CADによる設計図を元にフードデント性能解析をCAE解析を活用して予測する。
図2に表すエンジンフード1は、CADによる3次元設計図であり、該設計データはコンピュータ(図示せず)の外部記憶装置(図示せず)上に記憶されている。また、該設計データにはそれぞれの部品が設計データ上の部品に関連付けて記憶されており、例えばアウタパネル11は厚さ0.65(mm)のSCGA340BHで表される鋼板で形成されているというようにデータ化されている。
他方、前記外部記憶装置(図示せず)には、エンジンフード1を構成する各部品材料の機械的強度が、その部品材料に対応して記憶されている。例えばSCGA340BHで表す鋼板の引張強度等のデータや、マスチック15であれば超弾性ソリッド要素を使用し実測値に基づいたデータを記憶している。
これらのデータは、図5に表すように、外部記憶装置であるハードディスクHDDに記憶されており、ハードディスクHDDと接続される中央演算処理装置CPUを含む処理装置COMによって演算処理されCAE解析がなされる。尚、処理装置COMには中央演算処理装置CPUの他に入出力インターフェースを介して入出力装置等が接続されておりメモリやその他の一般的なコンピュータが備える装置が接続され処理されるが、一般的なコンピュータの操作と何ら代りはないので詳細は省略する。
CAE解析では、3次元設計図の各部をメッシュ状に分割し、分割したメッシュ部分が、エンジンフード1の所定箇所に荷重を加えることによって、分割したメッシュ状の各部分の変形等が解析されて全体としてどの様に変形するかが解析されることとなる。このメッシュサイズは細かいほど詳細なCAE解析が行われることとなるが、メッシュサイズが細かいほどCAE解析に必要な時間がかかることとなる。本願でこれらメッシュサイズを規定して解析を行うのは、従来から行われているCAE解析と何ら異なるところがないので説明は省略するが、エンジンフード1のCAE解析では該メッシュサイズをアウタパネル11全体とフード先端部分11aとデント部位置周辺11bとで異ならせ、デント部位置周辺11bを最も細かいメッシュサイズとし、ついでフード先端部分11a、アウタパネル全体11の順にメッシュサイズを大きくしてあり、CAE解析の解析時間を速くしている。これら各部のメッシュサイズは変更可能であり、適宜変更することができる。
そしてCADで作図された設計図の設計データ上に前記各メッシュサイズのメッシュを施して設計された部品を小領域に分割して分析モデルデータをハードディスクHDDに記憶する。
実施例では、コンピュータシステムによってフードデントの解析を行う。図5に表すように、中央演算処理装置CPUを含む処理装置COMを中心に、中央演算処理装置CPUに接続された外部記憶装置であるハードディスクHDD等を用いて演算処理を行い、図1に表すフードデント性能評価の各処理を行う。処理装置COMは、中央演算処理装置CPUによって主たる演算処理が行われ、中央演算処理装置CPUには外部メモリMEMや中央演算処理装置CPUが演算処理を行うに必要なバッファメモリ、入出力インターフェースIOや、その他通常のコンピュータに有する手段を備えている。更に、入出力インターフェースIOを通じて入出力装置であるプリンタPR、キーボードKEY、マウスMOU、ディスプレイCRTなども備えている。このように処理装置COMを中心に様々な装置が接続されてフードデント性能評価が行われるが、これら処理装置COMを含む装置は一般的なコンピュータと何ら変わりはないので詳説は略す。
そして、処理装置COMを含むこれら装置によって図1に表す各フードデント性能評価工程が行われる。
即ち、S0では、これらのデータに基づくエンジンフードモデルの作成が行われる。モデル作成工程S0では、通常一般的に行われている3次元CADによる設計なので詳細は省略する。モデル作成工程S0では、既に作成され外部記憶装置であるハードディスクHDDに記憶されている3次元設計図を中央演算処理装置CPUが呼び出すと共に、アウタパネル11全体のメッシュサイズ、フードデント先端部分11aのメッシュサイズ、アウタパネル周辺11bのメッシュサイズに基づき、該3次元設計図をこれらメッシュサイズに細分化し、細分化されたデータを領域データとしてそれぞれ該領域が3次元設計図中の部位と対応させてハードディスクHDDに記憶する。更にモデル作成工程S0では、細分化された各領域に対して、該領域を構成する素材や素材の機械的強度等のデータを、該領域に対応させてハードディスクHDDに記憶する。
従って、ハードディスクHDDにはモデル作成工程S0によって細分化された各領域毎に、該領域を構成する素材の種類、サイズ、機械的強度等のデータが該領域対応されて領域データとして記憶されることとなる。尚、CAE解析に先立ち、ハードディスクHDDにはエンジンフード1を構成するアウタパネル11、インナパネル12、デントリンフォース13、ロックリンフォース14、および、マスチック15等の各材料に関する機械的強度等のCAE解析に用いる基礎データが各材料に対応してハードディスクHDDに記憶されている。
モデル作成工程S0に続けては計算実行工程S1が実行される。計算実行工程S1はCAE解析の演算工程であり、モデル作成工程S0で細分化されて作成されたエンジンフードデータの領域データを元に、エンジンフード1の所定箇所に、所定の荷重を加えた場合に、各領域がどの様に変化するかを解析する。エンジンフード1に静荷重を加える場所およびその荷重は、例えば、図2に表す位置Tに所定の大きさの試験治具Gを載置して20(kg)等の荷重をエンジンフード1表面に対して直角方向に作用させる等予め定めておけば足りる。尚、これら試験治具Gの大きさや載置位置、加える荷重等は、従来の経験や各種規格等を考慮して適宜定める。
そして計算実行工程S1を行うに当たり、中央演算処理装置CPUでは、前記各部材の基礎データと前記モデル作成工程S0で行ったエンジンフード1の設計データとから得た領域データを元に、前記試験治具Gを所定の条件で位置Tに仮想的に作用させCAE解析を行う。即ち、仮想的に試験治具Gに0(kg)から予め定める静荷重を順次加えていき、順次加える各荷重毎に各領域の領域データを算出し、エンジンフード1のその時の荷重作用時の領域データとしてハードディスクHDDに記憶する。この作業を0(kg)から予め定める静荷重まで順次繰り返し行い、各領域領域データから各荷重作用時におけるエンジンフード1の変形データを算出してハードディスクHDDへ記憶させる。
次いで、計算実行工程S1に続けては解析結果出力工程S2が実行される。解析結果出力工程S2は、計算実行工程S1によって該仮想作用が順次隣り合う領域に伝播して変形等したデータを再びエンジンフード1の作用後のデータとして作成し、作用後のエンジンフード1の画像データを作成し入出力インターフェースIOを経由してディスプレイCRTに出力して映像を表示させ、更に、これに加えて変形量と付加荷重の関係や主歪みと付加荷重の関係等のグラフや表を作成してハードディスクHDDに記憶させると共にディスプレイCRTに表示させる。勿論ディスプレイCRTへの出力をしなくともよいが、作業者等が視認することでデータの解析が行われていることが確認できる。
尚、エンジンフード1のCAE解析に当たっては、ロックR位置で自動車ボディーとロックされ且つストッパゴムSG位置で自動車ボディーに支持された状態として解析を行う。このロック位置および支持位置も予め解析に用いるデータとして記憶されている。
このように、解析工程としてモデル作成工程S0乃至解析結果出力工程S2が各処理を行う。
解析結果出力工程S2に続けては現象判断工程S3が実行される。現象判断工程S3は、解析結果出力工程S2によって出力された作用後の領域データからパネル飛び移り座屈現象が有ったか否か判断する工程である。パネル飛び移り座屈現象の有無の判断は、試験治具Gによって静荷重を作用させて位置T位置の領域データと他の位置の領域データの変形量等から判断し、変形の位置範囲や変形の方向等を予め定めておき、飛び移り座屈現象が現れたか否かを判断する。飛び移り座屈現象については座屈現象の一つとして既知の現象であり、例えば、位置Tで作用された静加重によってエンジンフード1が歪むこととなるが、位置Tでのエンジンフード1の曲率が、予め定める狭い領域(位置Tを含む狭い周囲領域)でマイナス方向に変化した場合には飛び移り座屈現象がなく単なる歪み(へこみ)であると判断し、予め定める狭い領域(位置Tを含む狭い周囲領域)を越えてエンジンフード1の曲率がマイナス方向に変化した場合には飛び移り座屈現象有りと判断するというように飛び移り座屈現象の判断基準を規定しておき、各領域データの静荷重作用前および作用後の変化から判断させるようにするなどで判断可能とできる。
そして、現象判断工程S3では、ハードディスクHDDから各領域の静荷重作用前後の領域データを連続的に比較して座屈現象の有無を判断し、有りあるいは無しの判断結果を出力し、バッファメモリ(図示せず)等に記憶しておく。この時、飛び移り座屈現象があった場合には該現象の出現した際の飛び移り出現荷重も記憶する。
更に、解析結果出力工程S2では、仮想的に試験治具Gが負荷をかけていないときの各領域データと予め定める静荷重(最大負荷荷重)を加えたときの各領域データとを比較しその結果からエンジンフード1全体の歪み量を算出し、予め定める静荷重(最大負荷荷重)を加えた際のエンジンフード1の最大歪み量としてバッファメモリ(図示せず)等に記憶しておく。
現象判断工程S3で飛び移り座屈現象が有ったと判断された場合には、続けて座屈判定工程S4が実行され、飛び移り座屈現象が無かったと判断された場合には、続けて歪み判定工程S5が実行される。
座屈判定工程S4は、荷重の作用により出現した飛び移り座屈現象が予め定める負荷荷重目標値以内で出現したか否かを判断する。負荷荷重目標値は、予め定めて記憶されており、フードデント性能評価を行うプログラムソフト読み込み時に処理装置COMに読み込まれて記憶されている。座屈判定工程S4では、予め記憶されている負荷荷重目標値を記憶されている手段(例えばバッファメモリ)から読み込むと共に、解析結果出力工程S2で記憶した飛び移り出現荷重を記憶した手段(例えばバッファメモリ)から飛び移り出現荷重を読み込み、負荷荷重目標値と飛び移り出現荷重とを比較する。そして、飛び移り出現荷重が負荷荷重目標値以下であれば合格であると判定し、それ以外は不合格であると判定し、その判定結果をする。
飛び移り座屈現象が無かったと判断された場合には続けて実行される主歪み判定工程S5は、各領域データの負荷荷重作用前と仮想的に試験治具Gが予め定める静荷重(試験最大負荷荷重)を加えた後のエンジンフード1に発生した最大主歪み量が予め定める歪み目標値内で有るか否かを判断する。歪み目標値は、予め定めて記憶されており、フードデント性能評価を行うプログラムソフト読み込み時に処理装置COMに読み込まれて記憶されている。即ち主歪み判定工程S5では、予め記憶されている歪み目標値を記憶されている手段(例えばバッファメモリ)から読み込むと共に、現象判断工程S3で算出した最大歪み量を記憶した手段(例えばバッファメモリ)から最大歪み量を読み込み、歪み目標値と最大歪み量とを比較する。そして、最大歪み量が歪み目標値以下であれば合格であると判定し、それ以外は不合格であるとし、その判定結果を出力する。
座屈判定工程S4および主歪み判定工程S5で合格であると判断された場合には、続けて合格出力工程S6が実行される。合格出力工程S6は、合格した旨をディスプレイCRTに出力表示させる工程である。尚、合格出力工程S6は必ずしもその判定結果をディスプレイCRTに出力するのではなく、例えば、フードデント性能評価に続けて行われる次のテストへの移行を指示させたり、あるいは、予め作成されている次のエンジンフードモデルに対してモデル作成工程S0以下を実行させるよう指示させても良い。
座屈判定工程S4および主歪み判定工程S5で不合格である判断された場合には、不合格出力工程S7が実行される。不合格出力工程S7は、不合格であった旨をディスプレイCRTに出力表示させると共に設計変更を作業者に指示する工程である。尚、不合格出力工程S7は必ずしも不合格の判定結果をディスプレイCRTに出力すると共に設計変更の指示を出すのではなく、例えば、予め作成されている次のエンジンフードモデルに対してモデル作成工程S0以下を実行させるよう指示させても良い。
図4は、上記3次元CADデータに基づいてCAE解析によって仮想的に静荷重によるデント評価を行った場合と、3次元CADデータに基づいて実際に作成したエンジンフードに対して実際に試験治具を用いてCAE解析による仮想的な静荷重と同等の加重を実際に与えた実物によるデント性能評価を比較した棒グラフであり、網掛けデータが実測値を表し黒塗りデータがCAE解析による解析値である。そして、負荷荷重は実測負荷荷重とCAE解析負荷荷重とであり、実測負荷荷重はフードデント試験時試験者がアウタパネル11にへこみを発生したと判定した負荷荷重であり、CAE解析負荷荷重はデント飛び移り座屈現象が観測された負荷荷重とアウタパネル11の最大主歪みが予め定める歪み目標値となる負荷荷重を表している。このグラフから解るとおり、CAE解析による仮想評価は、実測値に対してそれぞれブラスマイナス15%以内の値を示しており、充分にフードデント性能の評価が可能であり、従来の横並びによる評価とは異なり、負荷荷重の値として評価可能であることが伺える。
尚、この実施例では、飛び移り出現荷重の算出記憶および最大歪み量の算出記憶を現象判断工程S3で行うが、これらの算出を解析結果出力工程S2あるいは計算実行工程S1で行っても良く、各工程における作用は適宜変更可能である。
この発明は、設計した自動車のエンジンフード等の各種フードのフードデント性能予測評価に用いることができる。
実施例の各工程を表すブロック図 エンジンフードのフードモデルを表す断面説明図 エンジンフードのフードモデルを表す平面説明図 実施例による予測と実際のエンジンフードによる実測値とを比較した説明図 実施例装置の概略説明図 従来のフードデント性能予測説明図
符号の説明
S0 モデル作成工程
S1 計算実行工程
S2 解析結果出力工程
S3 現象判断工程
S4 座屈判定工程
S5 主歪み判定工程
S6 合格出力工程
S7 不合格出力工程
1 エンジンフード
11 アウタパネル
11a フードデント先端部分
11b アウタパネル周辺
12 インナパネル
13 デントリンフォース
14 ロックリンフォース
15 マスチック

Claims (1)

  1. 3次元CAD上で設計したエンジンフードに対し該フードの所定箇所に所定の静荷重を加える場合のCAE解析を行い付加荷重とこれによって生ずる該フードの歪みとを解析する解析工程と、
    CAE解析によって得られた付加荷重と該フードの変形とから飛び移り座屈の有無を判断する座屈判断工程と、
    座屈判断工程で飛び移り座屈が有ったと判断した場合に実行され、予め定める目標荷重と座屈現象が発生した座屈荷重とを比較し、座屈荷重が目標荷重以上であれば合格と判定しそれ以外は不合格であると判定する飛び移り座屈判定工程と、
    座屈判断工程で飛び移り座屈が無かったと判断した場合に実行され、予め定める主歪みの目標歪み量とCAE解析による最大主歪み量とを比較し、最大主歪み量が目標歪み量以下の場合には合格と判定しそれ以外は不合格であると判定する主歪み判定工程と、
    からなることを特徴とするフードデント性能評価方法。
JP2007016521A 2007-01-26 2007-01-26 フードデント性能評価方法 Active JP4386294B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007016521A JP4386294B2 (ja) 2007-01-26 2007-01-26 フードデント性能評価方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007016521A JP4386294B2 (ja) 2007-01-26 2007-01-26 フードデント性能評価方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008185347A true JP2008185347A (ja) 2008-08-14
JP4386294B2 JP4386294B2 (ja) 2009-12-16

Family

ID=39728508

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007016521A Active JP4386294B2 (ja) 2007-01-26 2007-01-26 フードデント性能評価方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4386294B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011016499A1 (ja) * 2009-08-04 2011-02-10 新日本製鐵株式会社 自動車部材の衝突性能評価方法及びこれに用いられる部材衝突試験機
JP2011158270A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Daihatsu Motor Co Ltd デント剛性予測方法
JP2011158271A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Daihatsu Motor Co Ltd デント剛性予測方法
JP2012141138A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Jfe Steel Corp 耐デント性に優れた自動車外板部品の面形状設計方法およびその部品
JP2013054611A (ja) * 2011-09-06 2013-03-21 Jfe Steel Corp 金属パネルの張り剛性分布予測方法
KR20150040790A (ko) * 2012-04-09 2015-04-15 아르셀로미탈 인베스티게이션 와이 데살롤로, 에스.엘. 성형 강판 패널들의 스냅-스루 좌굴 예측 시스템 및 방법
JP2019090657A (ja) * 2017-11-13 2019-06-13 Jfeスチール株式会社 パネル部品の耐デント性予測方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102818707A (zh) * 2011-06-09 2012-12-12 上海通用汽车有限公司 汽车前后盖性能检测装置

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011016499A1 (ja) * 2009-08-04 2011-02-10 新日本製鐵株式会社 自動車部材の衝突性能評価方法及びこれに用いられる部材衝突試験機
JP4902027B2 (ja) * 2009-08-04 2012-03-21 新日本製鐵株式会社 自動車部材の衝突性能評価方法及びこれに用いられる部材衝突試験機
CN102472683A (zh) * 2009-08-04 2012-05-23 新日本制铁株式会社 汽车部件的碰撞性能评价方法以及其所使用的部件碰撞试验机
US9086332B2 (en) 2009-08-04 2015-07-21 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Method for evaluating collision performance of vehicle member, and member collision test device used for same
JP2011158270A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Daihatsu Motor Co Ltd デント剛性予測方法
JP2011158271A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Daihatsu Motor Co Ltd デント剛性予測方法
JP2012141138A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Jfe Steel Corp 耐デント性に優れた自動車外板部品の面形状設計方法およびその部品
JP2013054611A (ja) * 2011-09-06 2013-03-21 Jfe Steel Corp 金属パネルの張り剛性分布予測方法
KR20150040790A (ko) * 2012-04-09 2015-04-15 아르셀로미탈 인베스티게이션 와이 데살롤로, 에스.엘. 성형 강판 패널들의 스냅-스루 좌굴 예측 시스템 및 방법
JP2015514277A (ja) * 2012-04-09 2015-05-18 アルセロールミタル インベスティガシオン イ デサローロ,エス.エル. 定型スチールシートパネルのスナップスルー座屈を予測するシステム及び方法
KR102030213B1 (ko) 2012-04-09 2019-10-08 아르셀로미탈 인베스티게이션 와이 데살롤로, 에스.엘. 성형 강판 패널들의 스냅-스루 좌굴 예측 시스템 및 방법
JP2019090657A (ja) * 2017-11-13 2019-06-13 Jfeスチール株式会社 パネル部品の耐デント性予測方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4386294B2 (ja) 2009-12-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4386294B2 (ja) フードデント性能評価方法
RU2507496C1 (ru) Способ определения разрушения, устройство, программа и читаемый компьютером носитель записи для определения разрушения
CN111226221A (zh) 用于焊接结构的统一疲劳寿命评估方法
JP4621217B2 (ja) 破断予測方法及び装置、並びにプログラム及び記録媒体
RU2670575C1 (ru) Способ прогнозирования разрывов, устройство прогнозирования разрывов, программа, носитель записи и способ вычисления критерия распознавания разрывов
KR102030213B1 (ko) 성형 강판 패널들의 스냅-스루 좌굴 예측 시스템 및 방법
JP6176410B2 (ja) 破断予測方法、プログラム、記録媒体及び演算処理装置
JP4851252B2 (ja) 構造物評価プログラム
JP5919782B2 (ja) 耐デント性評価方法
WO2014050083A1 (ja) パネル部品評価方法、パネル部品評価装置および自動車用パネル部品の製造方法
US7543732B2 (en) Evaluation method and evaluation apparatus for spot welded portion
JP5210085B2 (ja) デフォーム発生予測方法
JP5673636B2 (ja) パネル部品評価方法、パネル部品評価装置および自動車用パネル部品の製造方法
WO2020017041A1 (ja) 評価方法及び評価装置、並びに記録媒体
JP6916092B2 (ja) パネル部品の耐デント性予測方法
WO2020017042A1 (ja) 評価方法及び評価装置、並びに記録媒体
JP4780908B2 (ja) 面品質予測装置及び面品質予測プログラム
JP4997642B2 (ja) 柔軟物部品の干渉解析装置
JP4079034B2 (ja) スポット溶接部の評価方法及び応力解析装置
JP2007179385A (ja) Cae解析用装置及び方法
JP5673635B2 (ja) パネル部品評価方法、パネル部品評価装置および自動車用パネル部品の製造方法
JP6375963B2 (ja) 構造体の力学的弱点を発見可能な構造体設計支援装置
JP2024016663A (ja) 歪み部品検出プログラム
Zeng et al. Stretch Flanging Formability Prediction and Shape Optimization
Baskar Door Check Load Durability-Fatigue Life Prediction

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090914

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090924

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090924

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121009

Year of fee payment: 3