JP4948025B2 - 非水系二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水系二次電池に関し、特に負極における電解液の分解を抑制するとともに負極表面被膜のインピーダンスを低減させた、充電負荷特性、室温及び高温におけるサイクル特性に優れ、しかも高温雰囲気下において充電状態で保存しても残存容量が大きく、かつ、ガス発生量の少ない非水系二次電池に関する。
携帯型の電子機器の急速な普及に伴い、それに使用される二次電池への要求仕様は、年々厳しくなり、特に小型・薄型化、高容量でサイクル特性が優れ、性能の安定したものが要求されている。そして、二次電池分野では他の電池に比べて高エネルギー密度であるリチウム非水系二次電池が注目され、このリチウム非水系二次電池の占める割合は二次電池市場において大きな伸びを示している。
このリチウム非水系二次電池は、細長いシート状の銅箔等からなる負極芯体の両面に負極用活物質合剤を被膜状に塗布した負極と、細長いシート状のアルミニウム箔等からなる正極芯体の両面に正極用活物質合剤を被膜状に塗布した正極との間に、微多孔性ポリオレフィンフィルム等からなるセパレータを配置し、負極及び正極をセパレータにより互いに絶縁した状態で円柱状又は楕円形状に巻回して巻回電極体を製造した後、角型電池の場合は更に巻回電極体を押し潰して偏平状に形成し、負極及び正極の各所定部分にそれぞれ負極集電タブ及び正極集電タブを接続して所定形状の外装内に収納した構成を有している。
このリチウム非水系二次電池のうち、特に高エネルギー密度を有する4V級の非水系二次電池用の正極活物質としてはLiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn、LiFeO等のリチウムを可逆的に吸蔵・放出することが可能なリチウム複合酸化物からなるものが使用されている。更に、負極活物質としては、炭素質材料、リチウム又はリチウム合金、リチウムを吸蔵・放出することが可能な金属酸化物等が使用され、このうち特に黒鉛材料からなる負極活物質が、リチウム金属やリチウム合金に匹敵する放電電位を有しながらもデンドライトが成長することがないために安全性が高く、更に初期効率に優れ、電位平坦性も良好であり、また、密度も高いという優れた性質を有しているため、広く使用されている。
このような非水系二次電池に使用される非水溶媒(有機溶媒)には、電解質を電離させるために誘電率が高い必要があること、及び、広い温度範囲でイオン伝導度が高い必要があるということから、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等のカーボネート類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、その他、エーテル類、ケトン類、エステル類などの有機溶媒が使用されており、特にECと粘度の低い非環状カーボネート、例えばDMC、DEC、EMC等の混合溶媒が広く使用されている。
しかしながら、これらの有機溶媒を用いた非水系二次電池においては、負極活物質として特に黒鉛、非晶質炭素などの炭素質材料を用いると、充放電過程において電極表面で有機溶媒が還元分解され、ガスの発生、副反応生成物の堆積等により負極インピーダンスが増大し、充放電効率の低下、サイクル特性の劣化等を引き起すという問題点が存在していることが知られている。
そこで、従来から、有機溶媒の還元分解を抑制するために、様々な化合物を非水電解液に添加して、負極活物質が有機溶媒と直接反応しないように、不動態化層とも称される負極表面被膜(SEI:Solid Electrolyte Interface.以下、「SEI表面被膜」という。)を制御する技術が重要となっている。例えば、下記特許文献1及び2には、非水系二次電池の非水電解液中にビニレンカーボネート(VC)及びその誘導体から選択される少なくとも1種を添加し、これらの添加物により、最初の充電による負極へのリチウムの挿入前に、自ら負極表面で還元分解を起こすことにより負極活物質層上にSEI表面被膜を形成させ、リチウムイオンの周囲の溶媒分子の挿入を阻止するバリアーとして機能させるようになしたものが開示されている。
また、同様の目的で、下記特許文献2には非水系電解液中に添加剤としてビニルエチレンカーボネート(VEC)ないしその誘導体を添加したものが、同じく下記特許文献3にはケトン類を添加したものが、同じく下記特許文献4にはVECを含み、更にVC、環状スルホン酸又は環状硫酸エステル、環状酸無水物からなる少なくとの1種を添加したものが、同じく下記特許文献5には環状酸無水物を添加したものが、同じく下記特許文献6にはVECないしその誘導体に環状酸無水物を添加したものが、それぞれ開示されている。
特開平08−045545号公報(特許請求の範囲、段落[0009]〜[0012]、[0023]〜[0036]) 特開2001−006729号公報(特許請求の範囲、段落[0006]〜[0014]) 特開2001−202991号公報(特許請求の範囲、段落[0006]〜[0009]) 特開2003−151623号公報(特許請求の範囲、段落[0008]〜[0009]、[0022]〜[0031]) 特開2000−268859号公報(特許請求の範囲、段落[0007]〜[0008]) 特開2002−352852号公報(特許請求の範囲、段落[0010]〜[0013])
しかしながら、上記特許文献1〜5に開示されている上述のような添加剤を非水系電解液中に添加することにより得られるSEI表面被膜は、より電解液の還元分解抑制効果を期待すべく添加量を多くすると、依然としてリチウムイオン伝導性が低い高抵抗のものしか得られず、負極インピーダンスが著しく増大してしまい、負極のリチウム受入性を悪化させてしまうという欠点があった。一方、上記特許文献6には、VECないしその誘導体に無水コハク酸のような環状酸無水物を含有させることにより、少量の添加量でも負極における強い還元分解抑制作用が得られ、サイクル特性が向上することが示されているが、60℃以上の高温環境下で充放電サイクルを繰り返すと、SEI表面皮膜が高抵抗化しやすくなるとともに、正極の酸化被膜抵抗の増加と、分解ガスの発生による電池膨れの増加が激しくなり、高温サイクル特性が大きく低下することがあった。
本願の発明者は、上記の少なくともVECないしその誘導体に環状酸無水物を含有させた非水電解液を使用した非水系二次電池の問題点を改善すべく種々検討を重ねた結果、更に1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ないしはこれらの誘導体が含有されている場合、両者の相乗作用により、充電時の負極におけるリチウムの受入性が大きく改善されるとともに、高温環境下での正極及び負極の被膜抵抗の増加とガス発生を大きく改善できることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
このような結果が得られる理由は、現在のところまだ明確になってはおらず、今後の研究を待つ必要があるが、おそらくは1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ないしはこれらの誘導体の一部がSEI皮膜に取り込まれることにより、リチウムイオン伝導性に優れた負極SEI被膜を生成しているものと推察される。また、高温下では、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ないしはこれらの誘導体が正極表面で先行して酸化分解されて酸化被膜を形成するために、VECや非水溶媒の継続的な酸化分解が抑制され、更に、非水電解液の酸化生成物が負極への遊動が減少するため、負極抵抗の増加も同時に抑制されるものと推察される。
すなわち、本発明は、充電負荷特性、室温及び高温におけるサイクル特性に優れ、しかも高温雰囲気下において充電状態で保存しても残存容量が大きく、しかもガス発生量の少ない非水系二次電池を提供することを目的とする。
本発明の上記目的を達成するため、請求項1に係る非水系二次電池の発明は、リチウムを可逆的に吸蔵・放出することが可能な炭素質物、又は、前記炭素質物とリチウム、リチウム合金及びリチウムを吸蔵・放出することが可能な金属酸化物から選択された少なくとも1種との混合物からなる負極活物質材料を用いた負極と、リチウムを可逆的に吸蔵・放出することが可能な正極活物質材料を用いた正極と、非水電解液とを有する非水系二次電池において、前記非水電解液は、
(1)下記一般式(I)で表されるVEC誘導体と、
Figure 0004948025
(式中、R1〜R6はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
(2)環状酸無水物と、
(3)1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、又はこれらの誘導体から選択される少なくとも1種の環状エーテル誘導体と、
を含有することを特徴とする。
本発明においては、非水電解液中に上記一般式(I)で表されるVEC誘導体及び環状酸無水物以外に、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、又はこれらの誘導体から選択される少なくとも1種の環状エーテル誘導体を同時に共存させることは必須である。非水電解液中に非水電解液中に上記一般式(I)で表されるVEC誘導体及び環状酸無水物が共存していても、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、又はこれらの誘導体から選択される少なくとも1種の環状エーテル誘導体が含有されていないと、60℃以上の高温環境下で充放電サイクルを繰り返した際に分解ガスの発生が多くなって電池膨れが大きくなり、また、高温サイクル特性が大きく低下する。
なお、本発明の非水系二次電池で使用し得る有機溶媒としては、カーボネート類、ラクトン類、エーテル類、エステル類などが挙げられる。これら溶媒の2種類以上を混合して用いることもできる。具体例としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等のカーボネート類、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどを挙げることができ、充放電効率を高める点から、ECとDMC、DEC、EMC等の鎖状カーボネートの混合溶媒が好適に用いられる。
同じく電解質としては、過塩素酸リチウム(LiClO)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、ホウフッ化リチウム(LiBF)、六フッ化砒酸リチウム(LiAsF)、トリフルオロメチルスルホン酸リチウム(LiCFSO)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム〔LiN(CFSO〕などのリチウム塩が挙げられる。中でもLiPF、LiBFを用いるのが好ましく、前記非水溶媒に対する溶解量は、0.5〜2.0mol/Lとするのが好ましい。
また、正極活物質としては、リチウムを可逆的に吸蔵・放出することが可能なLixMO(但し、MはCo、Ni、Mnの少なくとも1種である)で表されるリチウム遷移金属複合酸化物、すなわち、LiCoO、LiNiO、LiNiCo1−y(y=0.01〜0.99)、LiMnO、LiMn、LiCoMnNi(x+y+z=1)などが一種単独もしくは複数種を混合して用いられる。
同じく負極活物質としては、リチウムを可逆的に吸蔵・放出することが可能な炭素質物、珪素質物、金属酸化物からなる群から選ばれる、少なくとも1種以上との混合物が用いられる。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の非水系二次電池において、前記VEC誘導体は、4−エテニル−1,3−ジオキソラン−2−オン(VEC)、4−エテニル−4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エテニル−4−エチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エテニル−4−n−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エテニル−5−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エテニル−5−エチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エテニル−5−n−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−オンから選択される少なくとも1種であることを特徴とする。これらの化合物は2種以上を混合して用いてもよい。
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の非水系二次電池において、前記VEC誘導体の含有量は電解液総量に対して0.01質量%〜10.0質量%であることを特徴とする。VEC誘導体の含有量が電解液総量に対して10.0質量%を越えるとVEC表面被膜のインピーダンスが大きくなりすぎ、充電負荷特性が悪化する。また、VEC誘導体の含有量が電解液総量に対して0.01質量%未満であると本発明の効果が得られ難い。より好ましいVEC誘導体の含有量は電解液総量に対して0.05〜5.0質量%である。
また、請求項4に係る発明は、請求項1に記載の非水系二次電池において、前記環状酸無水物は、無水コハク酸、無水メチルコハク酸、無水2,2−ジメチルコハク酸、無水グルタル酸、無水1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、無水cis−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、無水cis−5−ノルボルネン−endo−2,3−ジカルボン酸、無水フェニルコハク酸、無水2−フェニルグルタル酸、無水ノネニルコハク酸から選択された少なくとも1種であることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項1又は4に記載の非水系二次電池において、前記環状酸無水物の含有量は電解液総量に対して0.01質量%〜10.0質量%であることを特徴とする。環状酸無水物の含有量が電解液総量に対して10.0質量%を超えるとSEI皮膜のインピーダンスが大きくなりすぎ、充電負荷特性が悪化する。また、環状酸無水物の含有量が0.01質量%未満であると本発明の効果が得られ難い。より好ましい環状酸無水物の含有量は電解液総量に対して0.05〜5.0質量%である。
また、請求項6に係る発明は、請求項1に記載の非水系二次電池において、前記環状エーテル誘導体は、1,3−ジオキサン、2−メチル−1,3−ジオキサン、4−メチル−1,3−ジオキサン、2,4−ジメチル−1,3−ジオキサン、4−エチル−1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、2−メチル−1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソランから選択された少なくとも1種であることを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、請求項1又は6に記載の非水系二次電池において、前記環状エーテル誘導体の含有量は電解液総量に対して0.01質量%〜10.0質量%であることを特徴とする。
この環状エーテル誘導体の添加量が電解液総量に対して10.0質量%を超えると正極皮膜抵抗が大きくなるためにサイクル特性が悪化する。この環状エーテル誘導体の添加量が電解液総量に対して0.01質量%未満の添加量であると本発明の効果が得られ難くなる。より好ましい環状エーテル誘導体の添加量は、0.05〜5質量%である。
本発明は、上述のように、リチウムを可逆的に吸蔵・放出することが可能な炭素質物、又は、前記炭素質物とリチウム、リチウム合金及びリチウムを吸蔵・放出することが可能な金属酸化物から選択された少なくとも1種との混合物からなる負極活物質材料を用いた負極と、リチウムを可逆的に吸蔵・放出することが可能な正極活物質材料を用いた正極と、非水電解液とを有する非水系二次電池において、前記非水電解液中に、
(1)下記一般式(I)で表されるビニルエチレンカーボネート誘導体と、
Figure 0004948025
(式中、R1〜R6はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
(2)環状酸無水物と、
(3)1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、又はこれらの誘導体から選択される少なくとも1種の環状エーテル誘導体と、
を含有させるようになしたので、以下に各実施例及び比較例を基に詳細に述べるように、充電負荷特性、室温及び高温におけるサイクル特性に優れ、しかも高温雰囲気下において充電状態で保存しても残存容量が大きく、しかもガス発生量の少ない非水系二次電池が得られる。
以下、本願発明を実施するための最良の形態を実施例及び比較例を用いて詳細に説明するが、まず最初に実施例及び比較例に共通する非水系二次電池の具体的製造方法及び各種データの測定方法について説明する。
[正極板の作製]
LiCoOからなる正極活物質をアセチレンブラック、グラファイト等の炭素系導電剤(例えば5質量%)と、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)よりなる結着剤(例えば3質量%)等を、N−メチルピロリドン(NMP)からなる有機溶剤等に溶解したものを混合して、活物質スラリーあるいは活物質ペーストとした。これらの活物質スラリーあるいは活物質ペーストを、スラリーの場合はダイコーター、ドクターブレード等を用いて、ペーストの場合はローラコーティング法等により正極芯体(例えば、厚みが15μmのアルミニウム箔あるいはアルミニウムメッシュ)の両面に均一に塗付して活物質層を塗布した正極板を形成した。この後、活物質層を塗布した正極板を乾燥機中に通過させて、スラリーあるいはペースト作製時に必要であった有機溶剤を除去して乾燥させた。この乾燥後の正極板をロールプレス機により圧延して、厚みが0.12mmの正極板とした。
[負極板の作製]
天然黒鉛(d(002)値=0.335nm)よりなる負極活物質とPVdFよりなる結着剤(例えば3質量%)とをNMPからなる有機溶剤等に溶解したものを混合して、スラリーあるいはペーストとした。これらのスラリーあるいはペーストを、スラリーの場合はダイコーター、ドクターブレード等を用いて、ペーストの場合はローラコーティング法等により負極芯体(例えば、厚みが10μmの銅箔)の両面の全面にわたって均一に塗布して、活物質層を塗布した負極板を形成した。この後、活物質層を塗布した負極板を乾燥機中に通過させて、スラリーあるいはペースト作製時に必要であった有機溶剤を除去して乾燥させた。この乾燥後の負極板をロールプレス機により圧延して、厚みが0.13mmの負極板とした。
[電極体の作製]
上述のようにして作製した正極板と負極板とを、有機溶媒との反応性が低く、かつ安価なポリオレフィン系樹脂からなる微多孔膜(例えば厚みが0.016mm)を間に挟んで、かつ、各極板の幅方向の中心線を一致させて重ね合わせた。この後、巻き取り機により巻回し、最外周をテープ止めして巻回電極体とした。次いで、この巻回電極体をプレスして各実施例及び比較例の扁平電極体とした。このようにして作製した扁平電極体を、樹脂層(ナイロン)/接着剤層/アルミニウム合金層/接着剤層/樹脂層(ポリプロピレン)の5層構造から成るシート状のアルミラミネート材を用意し、このアルミラミネート材の収納空間内に挿入した。この後、正極集電タブ、負極集電タブが突出しているトップ部及び片側サイド部のアルミラミネート材の内側の樹脂層(ポリプロピレン)を熱溶着して封止し、封止部を形成した。
[電解液の作製]
EC/EMC/DEC=30/15/55の質量比で混合した溶媒に、1.0M−LiPFとなる割合で溶解させて電解液を作製し、この電解液に対して表1及び表2に示したとおりの組成となるように、VEC誘導体、環状酸無水物、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、又はこれらの誘導体から選択される少なくとも1種の環状エーテル誘導体を添加した。添加量は全て電解液質量に対する質量比である。この電解液を前述のようにして作製した外装体の開口部より所定量注液してシールを行い、各実施例及び比較例のリチウムイオン二次電池を作製した。得られた各電池の設計容量は750mAhである。
[充電負荷特性の測定]
それぞれの電池に対し、23℃において、2It=1500mAの定電流で充電し、電池電圧が4.2Vになるまでの充電容量を求めて定電流充電容量とした。その後、4.2Vの定電圧で3時間充電して充電当初からの全ての充電容量を総充電容量として求め、下記式(1)に従って充電負荷特性を求めた。
充電負荷特性(%)=(定電流充電容量/総充電容量)×100 (1)
[室温サイクル特性の測定]
最初に、23℃において、各電池を1It=750mAの定電流で充電し、電池電圧が4.2Vに達した後は4.2Vの定電圧で3時間充電した。その後、各電池について、23℃において1Itの定電流で電池電圧が2.75Vに達するまで放電を行い、これを1サイクルとして500サイクル時の放電容量を求め、以下の計算式により室温サイクル特性(%)を求めた。
室温サイクル特性(%)
=(500サイクル時放電容量/1サイクル時放電容量)×100
[60℃サイクル特性の測定]
最初に、60℃において、各電池を1Itの定電流で充電し、電池電圧が4.2Vに達した後は4.2Vの定電圧で3時間充電した。その後、各電池について、60℃において1Itの定電流で電池電圧が2.75Vに達するまで放電を行い、これを1サイクルとして500サイクル時の放電容量を求め、以下の計算式により60℃サイクル特性(%)を求めた。
60℃サイクル特性(%)
=(500サイクル時放電容量/1サイクル時放電容量)×100
[80℃充電保存特性(容量残存率)の測定]
上述の室温サイクル特性の測定で述べたのと同様にして1サイクル時放電容量を測定した各電池について、23℃において1Itの定電流で充電し、電池電圧が4.2Vに達した後は4.2Vの定電圧で3時間充電した。これらの各充電状態の電池を80℃の恒温槽内で96時間放置した後、23℃の雰囲気下に放置し、電池温度が平衡に達した後、1Itの定電流で電池電圧が2.75Vに達するまで放電し、高温放置後の放電容量を求め、以下の計算式に基いて容量残存率(%)を求めた。結果を表1に示した。
容量残存率(%)=(高温放置後の放電容量/1サイクル時放電容量)×100
[充電保存特性(ガス発生量)の測定]
ガス発生量の測定は、80℃容量残存率(%)を測定した各電池について、電池外装体の一部をカットし、23℃においてパラフィン中で液上置換して採集したガスの体積を定量して行った。
[実施例1〜13及び比較例1〜15]
実施例1〜13及び比較例1〜15では、
(a)VEC誘導体としてVEC自体、
(b)環状酸無水物として無水コハク酸、
(c)環状エーテル誘導体として1,3−ジオキサン、
を採用し、これらの化合物の添加量が電池特性に与える影響を調べた。
まず、上記の電解液に対し、比較例1としてはVEC、無水コハク酸及び1,3−ジオキサンの全てを添加せず、比較例2〜7としてはVEC、無水コハク酸及び1,3−ジオキサンから選択された1種のみを1質量%(比較例2〜4)及び2質量%(比較例5〜7)添加し、比較例8〜13としてはVEC、無水コハク酸及び1,3−ジオキサンから選択された2種類のみをそれぞれ0.5質量%(比較例8〜10)及び1質量%(比較例11〜13)添加し、比較例14及び15としてはそれぞれVECを2質量%及び1,3−ジオキサンを1質量%(比較例14)、無水コハク酸を2質量%及び1,3−ジオキサンを1質量%(比較例15)添加し、それぞれの電解液を用いて比較例1〜15の各電池を作製した。
また、上記の電解液に対し、実施例1〜実施例8においては1,3−ジオキサンを1質量%一定とし、実施例1及び実施例2ではVEC及び無水コハク酸をともに0.5質量%(実施例1)及び0.25質量%(実施例2)ずつ等量に添加し、実施例3〜5においては無水コハク酸を0.25質量%一定としてVECを2質量%から5質量%まで変化させて添加し、実施例6〜8においてはVECを0.25質量%一定として無水コハク酸を2質量%から5質量%まで変化させて添加し、更に、実施例9〜13ではVEC及び無水コハク酸をともに0.5質量%一定として1,3−ジオキサンを0.25質量%から5質量%まで変化させて添加し、それぞれの電解液を用いて実施例1〜13の各電池を作製した。
このようにして作製した比較例1〜15及び実施例1〜13の各電池について、充電負荷特性、室温サイクル特性、60℃サイクル特性及び80℃充電保存特性の測定を行った。結果をまとめて表1に示した。
Figure 0004948025
表1に示した結果から、次のことがわかる。なお、以下においては電解液中にVEC、無水コハク酸及び1,3−ジオキサンの全てが添加されていない比較例1の電池の結果を基準としてそれぞれの電池の結果を確認する。1,3−ジオキサンのみを添加した比較例2及び比較例5の結果によれば、充電負荷特性、60℃サイクル特性及び80℃容量残存率は同等の結果が得られているが、室温サイクル特性は極めて悪化しているとともに、発生ガス量も僅かであるが多くなっている。
また、無水コハク酸のみを添加した比較例3及び比較例6の結果によれば、室温サイクル特性は良好であるが、充電負荷特性、60℃サイクル特性及び80℃容量残存率が悪化し、発生ガス量も多くなっている。特に60℃サイクル特性及び80℃容量残存率の悪化の傾向及び発生ガス量の増大傾向は無水コハク酸の添加量に比例して生じていることが認められる。
また、VECのみを添加した比較例4及び比較例7の結果によれば、室温サイクル特性は非常に良好であり、VECの添加量に比例して良好な結果が得られているが、充電負荷特性、60℃サイクル特性及び80℃容量残存率が悪化し、発生ガス量も極めて多くなっている。このうち、充電負荷特性、60℃サイクル特性及び80℃容量残存率の悪化の傾向及び発生ガス量の増大傾向はVECの添加量に比例して生じていることが認められる。
更に、無水コハク酸及び1,3−ジオキサンのみを添加した比較例8、比較例11及び比較例15の結果によれば、室温サイクル特性は非常に良好であり、無水コハク酸及び1,3−ジオキサンの添加量に比例して良好な結果が得られているが、充電負荷特性、60℃サイクル特性及び80℃容量残存率が悪化し、発生ガス量も極めて多くなっている。このうち、充電負荷特性、60℃サイクル特性及び80℃容量残存率の悪化の傾向及び発生ガス量の増大傾向は無水コハク酸及び1,3−ジオキサンの添加量に比例して生じていることが認められる。
また、VEC及び1,3−ジオキサンのみを添加した比較例9、比較例12及び比較例14の結果によれば、室温サイクル特性は良好であり、VEC及び1,3−ジオキサンの添加量に比例して良好な結果が得られているが、充電負荷特性、60℃サイクル特性及び80℃容量残存率が悪化し、発生ガス量も多くなっている。このうち、充電負荷特性、60℃サイクル特性及び80℃容量残存率の悪化の傾向及び発生ガス量の増大傾向はVEC及び1,3−ジオキサンの添加量に比例して生じていることが認められる。
また、VEC及び無水コハク酸のみを添加した比較例10及び比較例13の結果によれば、室温サイクル特性は非常に良好であるが、充電負荷特性は同等の結果が得られ、80℃容量残存率も同等ないし僅かに悪化しているが、60℃サイクル特性が非常に悪化し、発生ガス量も多くなっている。
これに対し、1,3−ジオキサンを1質量%一定としてVEC及び無水コハク酸添加量を種々変更した実施例1〜8に示した結果によると、充電負荷特性、室温サイクル特性、容量残存率ともに非常に優れた結果が得られ、発生ガス量も極めて少なくなっている。このうち、無水コハク酸を0.25質量%一定としてVECの添加量を種々変更した実施例2、6〜8の結果によれば、VEC添加量の増大に伴って発生ガス量の増大化傾向が認められ、80℃容量残存率の低下傾向が認められる。また、VECを0.25質量%一定として無水コハク酸の添加量を種々変更した実施例2〜5の結果によれば、無水コハク酸の添加量の増大に伴って僅かに60℃サイクル特性の低下傾向が認められる。
また、VEC及び無水コハク酸添加量をともに0.5質量%一定とし、1,3−ジオキサン添加量を種々変更した実施例1、9〜13の結果によれば、充電負荷特性、室温サイクル特性、容量残存率ともに非常に優れた結果が得られ、発生ガス量も極めて少なくなっている。このうち、室温サイクル特性は1,3−ジオキサン添加量の増大とともに僅かに低下傾向を示し、60℃サイクル特性は1,3−ジオキサン添加量が2質量%〜3質量%の間で極大値をとることが認められた。
したがって、以上に述べた実施例1〜13及び比較例1〜15の結果から、電解液中にVEC及び無水コハク酸だけでなく、更に1,3−ジオキサンを添加することにより、充電負荷特性、室温サイクル特性、60℃サイクル特性、80℃容量残存率及び充電保存時にガス発生量が少ない非水系二次電池が得られることが分かる。
なお、ここでは、VEC、無水コハク酸及び1,3−ジオキサンのそれぞれの最少添加量が0.25質量%、最大添加量が5質量%のデータのみを示したが、これらの化合物の添加量はいずれも0.01質量%の添加でその効果が認められ出し、それぞれ0.05質量%の添加で明確に良好な効果が生じることが確認されている。
また、VECの添加量は、多くなると室温サイクル特性、60℃サイクル特性及び80℃容量残存率の低下及びガス発生量の増大に繋がるため、10質量%以下が好ましい。また、無水コハク酸の添加量は、多くなると室温サイクル特性及び60℃サイクル特性の低下に繋がるため、10質量%以下が好ましい。より好ましいVEC及び無水コハク酸の添加量はともに0.05〜5質量%以下である。なお、このVEC及び無水コハク酸の添加量の増大による室温サイクル特性及び60℃サイクル特性の低下は、VEC及び無水コハク酸の両化合物とも還元電位が高く、負極上で不安定であるため分解されて、適量を超えた場合、イオン透過性の低い高抵抗な被膜を生成しやすいからであると推定される。
更に、1,3−ジオキサンの添加量が多くなると、充電負荷特性及び60℃サイクル特性の低下に繋がるため、10質量%以下が好ましい。より好ましい1,3−ジオキサンの添加量は0.05質量%以上5質量%以下である。なお、この1,3−ジオキサンの添加量の増大による室温サイクル特性及び60℃サイクル特性の低下は、1,3−ジオキサンの添加量が増大するに従って充電負荷特性が良好となっているため、VEC及び無水コハク酸の場合とは異なり、正極被膜抵抗の増大によるものと推定される。
[実施例14〜25]
実施例14〜25では、VEC誘導体の種類、環状酸無水物の種類及び環状エーテル誘導体の種類を換えた際の電池特性に与える影響を調べた。この場合、実施例14〜25の全てにおいて、VEC誘導体の添加量及び環状酸無水物の添加量をそれぞれ0.5質量%一定とし、環状エーテル誘導体の添加量を1質量%一定となるように添加した電解液を使用した。
実施例14〜19においては、VEC誘導体としてVEC自体を用い、環状酸無水物として無水コハク酸を用い、環状エーテル誘導体として2−メチル−1,3−ジオキサン(実施例14)、4−メチル−1,3−ジオキサン(実施例15)、2,4−ジメチル−1,3−ジオキサン(実施例16)、4−エチル−1,3−ジオキサン(実施例17)、1,3−ジオキソラン(実施例18)、4−メチル−1,3−ジオキソラン(実施例19)を用いて、それぞれの電池を作製した。
また、実施例20及び21においては、環状酸無水物として無水コハク酸を用い、環状エーテル誘導体として1,3−ジオキサンを使用し、VEC誘導体として4−エテニル−4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン(4MVEC)(実施例20)及び4−エテニル−5−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン(5MVEC)(実施例21)を用いてそれぞれの電池を作製した。また、実施例22〜25においては、VEC誘導体としてVEC自体を用い、環状エーテル誘導体として1,3−ジオキサンを使用し、環状酸無水物として無水メチルコハク酸(実施例22)、無水フェニルコハク酸(実施例23)、無水グルタル酸(実施例24)、無水ジグリコール酸(実施例25)を用いて、それぞれの電池を作製した。
このようにして作製した実施例14〜25の各電池について、充電負荷特性、室温サイクル特性、60℃サイクル特性及び80℃充電保存特性の測定を行った。結果を比較例1及び実施例1の結果とともにまとめて表2に示した。
Figure 0004948025
表2に示した結果によれば、電解液中にVEC誘導体、環状酸無水物及び環状エーテル誘導体の3成分が共存していると、VEC誘導体、環状酸無水物及び環状エーテル誘導体の種類の如何にかかわらず、比較例1に比すると良好な充電負荷特性、室温サイクル特性、60℃サイクル特性、80℃容量残存率及び充電保存時にガス発生量が少ない非水系二次電池が得られることが分かる。

Claims (7)

  1. リチウムを可逆的に吸蔵・放出することが可能な炭素質物、又は、前記炭素質物とリチウム、リチウム合金及びリチウムを吸蔵・放出することが可能な金属酸化物から選択された少なくとも1種との混合物からなる負極活物質材料を用いた負極と、リチウムを可逆的に吸蔵・放出することが可能な正極活物質材料を用いた正極と、非水電解液とを有する非水系二次電池において、前記非水電解液は、
    (1)下記一般式(I)で表されるビニルエチレンカーボネート誘導体と、
    Figure 0004948025
    (式中、R1〜R6はそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
    (2)環状酸無水物と、
    (3)1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、又はこれらの誘導体から選択される少なくとも1種の環状エーテル誘導体と、
    を含有することを特徴とする非水系二次電池。
  2. 前記ビニルエチレンカーボネート誘導体は、4−エテニル−1,3−ジオキソラン−2−オン(ビニルエチレンカーボネート)、4−エテニル−4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エテニル−4−エチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エテニル−4−n−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エテニル−5−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エテニル−5−エチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エテニル−5−n−プロピル−1,3−ジオキソラン−2−オンから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の非水系二次電池。
  3. 前記ビニルエチレンカーボネート誘導体の含有量は電解液総量に対して0.01質量%〜10.0質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の非水系二次電池。
  4. 前記環状酸無水物は、無水コハク酸、無水メチルコハク酸、無水2,2−ジメチルコハク酸、無水グルタル酸、無水1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、無水cis−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、無水cis−5−ノルボルネン−endo−2,3−ジカルボン酸、無水フェニルコハク酸、無水2−フェニルグルタル酸、無水ノネニルコハク酸から選択された少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の非水系二次電池。
  5. 前記環状酸無水物の含有量は電解液総量に対して0.01質量%〜10.0質量%であることを特徴とする請求項1又は4に記載の非水系二次電池。
  6. 前記環状エーテル誘導体は、1,3−ジオキサン、2−メチル−1,3−ジオキサン、4−メチル−1,3−ジオキサン、2,4−ジメチル−1,3−ジオキサン、4−エチル−1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、2−メチル−1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソランから選択された少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の非水系二次電池。
  7. 前記環状エーテル誘導体の含有量は電解液総量に対して0.01質量%〜10.0質量%であることを特徴とする請求項1又は6に記載の非水系二次電池。
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