JP4909649B2 - 非水電解液およびそれを用いた非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液およびそれを用いた非水電解液二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、二次電池用の非水電解液及びそれを用いた非水電解液二次電池に関する。
負極に炭素材料、酸化物、リチウム合金またはリチウム金属を用いた非水電解液リチウムイオンまたはリチウム二次電池は、高いエネルギー密度を実現できることから携帯電話ノートパソコン用などの電源として注目されている。この二次電池において、負極の表面には表面膜、保護膜、SEI(Solid Electrolyte Interface:固体電解質界面)または皮膜等と呼ばれる膜(以下、表面膜とも呼ぶ)が生成することが知られている。この表面膜は、充放電効率、サイクル寿命、安全性に大きな影響を及ぼすことから負極の高性能化には表面膜の制御が不可欠であることが知られている。炭素材料、酸化物材料についてはその不可逆容量の低減が必要であり、リチウム金属、合金負極においては充放電効率の低下とデンドライト(樹枝状結晶)生成による安全性の問題を解決する必要がある。
これらの課題を解決する手法として様々な手法が提案されてきている。例えば、リチウム金属またはリチウム合金の表面に、化学反応を利用してフッ化リチウム等からなる皮膜層を設けることによってデンドライトの生成を抑制することが提案されている。
特許文献1には、フッ化水素酸を含有する電解液にリチウム負極を曝し、負極をフッ化水素酸と反応させることによりその表面をフッ化リチウムの膜で覆う技術が開示されている。フッ化水素酸は、LiPF6および微量の水の反応により生成する。一方、リチウム負極表面には、空気中での自然酸化により水酸化リチウムや酸化リチウムの表面膜が形成されている。これらが反応することにより、負極表面にフッ化リチウムの表面膜が生成する。しかしながら、このフッ化リチウム膜は、電極界面と液との反応を利用して形成されるものであり、副反応成分が表面膜中に混入しやすく、均一な膜が得られにくい。また、水酸化リチウムや酸化リチウムの表面膜が均一に形成されていない場合や一部リチウムがむきだしになっている部分が存在する場合もある。これらの場合には均一な薄膜の形成ができないか、または水やフッ化水素等とリチウムが反応することによる問題が生じる。また、反応が不十分であった場合には、フッ化物以外の不要な化合物成分が残り、イオン伝導性の低下を招く場合があった。さらに、このような界面での化学反応を利用してフッ化物層を形成する方法では、利用できるフッ化物や電解液の選択幅が限定され、安定な表面膜を歩留まり良く形成することは困難な場合があった。
特許文献2では、アルゴンとフッ化水素の混合ガスとアルミニウム−リチウム合金とを反応させ、負極表面にフッ化リチウムの表面膜を得ている。しかしながら、リチウム金属表面にあらかじめ表面膜が存在する場合、特に複数種の化合物が存在する場合には反応が不均一になり易く、フッ化リチウムの膜を均一に形成することが困難な場合があった。このため、十分なサイクル特性のリチウム二次電池を得ることが困難となる。
特許文献3には、均一な結晶構造すなわち(100)結晶面が優先的に配向しているリチウムシートの表面に、岩塩型結晶構造を持つ物質を主成分とする表面皮膜構造を形成する技術が開示されている。こうすることにより、均一な析出溶解反応すなわち電池の充放電を行うことができ、リチウム金属のデンドライト析出を抑え、電池のサイクル寿命が向上できるとされている。表面膜に用いる物質としては、リチウムのハロゲン化物を有していることが好ましく、LiCl、LiBr、LiIより選ばれる少なくとも一種と、LiFとの固溶体を用いることが好ましいと述べられている。具体的には、LiCl、LiBr、LiIの少なくとも一種と、LiFとの固溶体皮膜を形成するために、押圧処理(圧延)により作製した(100)結晶面が優先的に配向しているリチウムシートを、塩素分子もしくは塩素イオン、臭素分子もしくは臭素イオン、ヨウ素分子もしくはヨウ素イオンのうち少なくとも一種とフッ素分子もしくはフッ素イオンを含有している電解液に浸すことにより非水電解質電池用負極を作製している。ところが、特許文献3では、圧延のリチウム金属シートを用いており、リチウムシートが大気中に曝され易いため表面に水分などに由来する皮膜が形成され易く、活性点の存在が不均一となり、目的とした安定な表面膜を作ることが困難となり、デンドライトの抑制効果は必ずしも充分に得られなかった。
非特許文献1、非特許文献2において、ユーロピウム等のランタノイド系遷移金属とイミドアニオンの錯体のリチウム金属負極への効果について報告されている。ここでは、プロピレンカーボネートまたはエチレンカーボネートと1,2−ジメトキシエタンの混合溶媒にリチウム塩としてLiN(C25SO22を溶解させた電解液に、さらにEu(CF3SO33を添加剤として添加し、電解液中に浸漬されたLi金属上にEu[(C25SO223錯体からなる表面膜を形成している。この方法は、サイクル寿命の改善にある程度の効果があるが、十分とはいえなかった。また、電解質としてLiN(C25SO22などの比較的高価なリチウムイミド塩を用いることが必須であり、これ以外のリチウム塩(たとえば一般的にLiPF6)遷移金属およびCF3SO3 -イオンからなる錯体を添加しても、遷移金属およびイミドアニオンからなる錯体は形成されないため、サイクル特性は改善されない。さらにリチウムイミド塩を電解質として用いる場合、LiPF6などを用いる場合と比較して電解液の抵抗が高くなるため電池の内部抵抗が上昇するという課題を有していた。
また、リチウムイオンを吸蔵、放出し得る黒鉛や非晶質炭素等の炭素材料を負極として用いた場合、容量および充放電効率の向上に係る技術が報告されている。
特許文献4では、アルミニウムで炭素材料を被覆した負極が提案されている。これにより、リチウムイオンと溶媒和した溶媒分子の炭素表面での還元分解が抑制され、サイクル寿命の劣化を抑えられるとされている。ただし、アルミニウムが微量の水と反応してしまうため、サイクルを繰り返すと急速に容量が低下することがあった。
特許文献5では、炭素材料の表面をリチウムイオン伝導性固体電解質の薄膜を被覆した負極が提示されている。これにより、炭素材料を使用した際に生じる溶媒の分解を抑制し、特に炭酸プロピレンを使用できるリチウムイオン二次電池を提供できるとされている。しかしながら、リチウムイオンの挿入、脱離時の応力変化により固体電解質中に生じるクラックが特性劣化を導く。また、固体電解質の結晶欠陥等の不均一性により、負極表面において均一な反応が得られずサイクル寿命の劣化につながることがあった。
特許文献6では、格子面(002)面におけるd値が3.37Å以下の炭素材料を負極とし、炭酸エステルが含まれている非水電解液からなる非水電解液二次電池において、ビニレンカーボネート誘導体を含んだ二次電池が開示されている。これにより、炭素負極上での非水電解液の分解を抑制し、非水二次電池のサイクル特性を改善できるとしている。しかし、ビニレンカーボネート、ビニレンカーボネート誘導体を用いた二次電池の性能には、未だ改良の余地があり、高温特性、サイクル特性のさらなる向上が求められている。
特許文献7では、負極がグラファイトを含む材料からなり、電解液として環状カーボネートおよび鎖状カーボネートを主成分とし、且つ前記電解液中に0.1質量%以上4質量%以下の1,3−プロパンスルトンおよび/または1,4−ブタンスルトンを含んだ二次電池が開示されている。ここで、1,3−プロパンスルトンや1,4−ブタンスルトンは、炭素材料表面での不働態皮膜形成に寄与し、天然黒鉛や人造黒鉛などの活性で高結晶化した炭素材料を不働態皮膜で被覆し、電池の正常な反応を損なうことなく電解液の分解を抑制する効果を有するものと考えられている。しかしながら、この方法では十分な皮膜効果が得られず、溶媒分子またはアニオンの分解による電荷が不可逆容量成分として現れ、初回充放電効率の低下を導くという課題を有していた。また、生成した皮膜成分の抵抗が高く、特に高温化では経時の抵抗の上昇率が大きいという課題を有していた。特許文献8および9にはスルホニル基を2個有する環式スルホン酸エステルの製造方法が開示されている。また、スルホニル基を有する化合物としての記載が特許文献10(スルホラン)、特許文献11〜13(1,3−プロパンスルトンや1,4−ブタンスルトン)、特許文献14(アルカンスルホン酸無水物)、特許文献15(γ−スルトン化合物)、特許文献16(スルホレン誘導体)にある。更にビニレンカーボネートまたはその誘導体について特許文献17〜25に記載されている。
特開平7−302617号公報 特開平8−250108号公報 特開平11−288706号公報 特開平5−234583号公報 特開平5−275077号公報 特開平7−122296号公報 特開2000−3724号公報 特公平5−44946号公報 米国特許第4950768号明細書 特開昭60−154478号公報 特開昭62−100948号公報 特開昭63−102173号公報 特開平11−339850号公報 特開平10−189041号公報 特開2000−235866号公報 特開2000−294278号公報 特開平4−169075号公報 特開平8−45545号公報 特開平5−82138号公報 特開平5−74486号公報 特開平6−52887号公報 特開平11−260401号公報 特開2000−208169号公報 特開2001−35530号公報 特開2000−138071号公報 2000年電気化学秋季大会講演要旨集2A24(2000) 第41回電池討論会講演要旨集1E03(2000)
以上のように、従来の技術では電池特性の向上に対する十分な皮膜効果が得られておらず、次のような課題を有していた。
負極表面に生成する表面膜は、その性質によって充放電効率、サイクル寿命、安全性に深く関わっているが、その膜の制御を長期にわたって行える手法はまだ存在していない。例えば、リチウムやその合金からなる層の上にリチウムハロゲン化物またはガラス状酸化物からなる表面膜を形成した場合、初期使用時にはデンドライトの抑制効果が一定程度得られるものの、繰り返し使用していると、表面膜が劣化して保護膜としての機能が低下する。これは、リチウムやその合金からなる層は、リチウムを吸蔵・放出することにより体積変化する一方、その上部に位置するリチウムハロゲン化物等からなる被膜は体積変化がほとんどないため、これらの層およびこれらの界面に内部応力が発生することが原因と考えられる。このような内部応力が発生することにより、特にリチウムハロゲン化物等からなる表面膜の一部が破損し、デンドライトの抑制機能が低下するものと考えられる。
また、黒鉛等の炭素材料に関しては、十分な皮膜効果が得られず、溶媒分子またはアニオンの分解による電荷が不可逆容量成分として現れ、初回充放電効率の低下を導く。また、このとき生じた膜の組成、結晶状態、安定性等がその後の効率、サイクル寿命に大きな影響を及ぼす。さらに黒鉛や非晶質炭素負極に存在する微量の水分による電解液の溶媒の分解を促進していた。黒鉛や非晶質炭素負極を用いる場合には、水分子の除去も行う必要がある。
このように負極表面に生成する皮膜は、その性質によって充放電効率、サイクル寿命、安全性等に深く関わっているが、その膜の制御を長期にわたって行える手法はまだ存在しておらず、負極に安定で十分な充放電効率を導く皮膜を形成させる電解液の開発が望まれていた。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、電解液の溶媒の分解を抑制し、非水電解液二次電池のサイクル寿命を向上させ、抵抗上昇を抑制し、容量維持率を向上させる非水電解液およびそれを用いた非水電解液二次電池を提供することにある。
本発明者らは、非プロトン性溶媒を溶媒として用いた電解液において、ジスルホン酸エステル化合物が分子内に不飽和結合を有する時に上記課題が解決されることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明によれば、非プロトン性溶媒と、化1で示されるC=C重結合を有するジスルホン酸エステルを含むことを特徴とする非水電解液が得られる。
Figure 0004909649
但し、一般式1において、
1は置換もしくは無置換のアルキレン基、
2及びR3はそれぞれ独立に、「C=C結合を有するアルキル基である。
また、R2とR3は互いに結合して環を形成しても良いが、一般式2の化合物を除く。
なお、「C=C結合を有するアルキル基」は、アルキル基中の>CH−CH<結合の一つを>C=C<結合に変換してなる、C=C結合を有する鎖式炭化水素基を意味する。
Figure 0004909649
但し、一般式2において、
4〜R7は、水素原子、メチル基、エチル基またはハロゲン原子であり、nは0以上2以下の整数である。
また、本発明は、一般式1で示される化合物に加え、スルホニル基を有する一以上の化合物を含むことが好ましく、前記スルホニル基を有する一以上の化合物として、一般式3で示される化合物を含むことが好ましい。
Figure 0004909649
但し、一般式3において、
Qは酸素原子、メチレン基または単結合、
Aは、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基、カルボニル基、スルフィニル基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、及び置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、から選ばれる基を示す。
Bは、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基、及び置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基から選ばれる基を示す。
更に本発明は、前記スルホニル基を有する一以上の化合物として、一般式4で示されるスルトン化合物を含むことが好ましい。
Figure 0004909649
但し、一般式4において、
nは0以上2以下の整数である。
また、R8〜R13は、水素原子、炭素数1以上12以下のアルキル基、炭素数3以上6以下のシクロアルキル基、炭素数6以上12以下のアリール基から独立に選択される。
更に本発明は、一般式1に示される化合物が、電解液全体の0.005質量%以上10質量%以下含まれることが好ましく、ビニレンカーボネートまたはその誘導体を含むことが好ましく、前記非プロトン性溶媒が、環状カーボネート類、鎖状カーボネート類、脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ラクトン類、環状エーテル類、鎖状エーテル類およびこれらのいずれかのフッ素誘導体、からなる群から選択された一または二以上の溶媒を含むことが好ましく、リチウム塩として、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiClO4、LiAlCl4、およびLiN(Cn2n+1SO2)(Cm2m+1SO2)(n、mは自然数)からなる群から選択された一以上の物質を含むことが好ましい。
また本発明によれば、前記非水電解液と少なくとも正極と負極を備えたことを特徴とする非水電解液二次電池が得られ、前記正極の正極活物質としてリチウム含有複合酸化物を含むことが好ましく、前記負極の負極活物質として、リチウムを吸蔵、放出できる材料、リチウム金属、リチウムと合金を形成することができる金属材料、および酸化物材料、からなる群から選択される一または二以上の物質を含むことが好ましく、前記負極活物質が炭素材料を含むことが好ましく、前記炭素材料が黒鉛であることが好ましく、前記炭素材料が非晶質炭素であることが好ましい。
本発明に係る二次電池用電解液は、一般式1で示されるジスルホン酸エステルを含み、一般式1で示される化合物は、電池の電極界面における不働態皮膜形成に寄与し、結果として溶媒分子の分解を抑制する。また、正極がマンガンを含む酸化物の場合、マンガンの溶出を抑え、また溶出したマンガンが負極に付着することを防ぐ。よって本発明に係る二次電池用電解液を非水電解液二次電池に用いることにより、負極に皮膜を形成し、またマンガンなどの溶出に対する影響を緩和できるなどの効果より、二次電池のサイクル特性を向上することができ、且つ抵抗上昇を抑制できることとなる。
本発明によれば、非プロトン性有機溶媒と、一般式1で示される化合物とを含む電解質を用いることにより、非水電解液二次電池の電解液の溶媒の分解を抑制することができる。また、本発明によれば、非水電解液二次電池の充放電効率、サイクル寿命を向上させることができる。また、本発明によれば、二次電池の抵抗上昇を抑制することができる。また、本発明によれば、二次電池の容量維持率を向上させることができる。なお、本発明に係る二次電池用電解液は、溶媒に対し、一般式1で示される化合物を溶解させる工程と、リチウム塩を溶解させる工程により、簡便で安定的に製造される。
以下、本発明の非水電解液の構成について説明する。非水電解液は、非プロトン性溶媒と、一般式1で示されるジスルホン酸エステルとを含む。
Figure 0004909649
但し、一般式1において、R1は置換もしくは無置換のアルキレン基、R2及びR3はそれぞれ独立に、「C=C結合を有するアルキル基である。また、R2とR3は互いに結合して環を形成しても良いが、一般式2の化合物を除く。
なお、「C=C結合を有するアルキル基」は、アルキル基中の>CH−CH<結合の一つを>C=C<結合に変換してなる、C=C結合を有する鎖式炭化水素基を意味する。
Figure 0004909649
但し、一般式2において、
4〜R7は、水素原子、メチル基、エチル基またはハロゲン原子であり、nは0以上2以下の整数である。
さらに、一般式1で示される化合物の代表例を表1に化合物番号1〜18として具体的に例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 0004909649
一般式1に示す化合物は、例えば特許文献8または特許文献9に示される製造方法を用いて得ることができる。一般式1で示される化合物の電解液に占める割合は特に限定されないが、電解液全体の0.005〜10質量%で含まれることが好ましい。一般式1で示される化合物の濃度を0.005質量%以上とすることにより、十分な皮膜効果を得ることができる。より好ましくは0.01質量%以上添加され、こうすることにより、電池特性をさらに向上させることができる。また、10質量%以下とすることにより、電解液の粘性の上昇、およびそれに伴う抵抗の増加を抑制することができる。より好ましくは5質量%以下添加され、こうすることにより、電池特性をさらに向上させることができる。
非水電解液は、一般式1で示される化合物に加え、さらにスルホニル基を有する一以上の化合物を含む構成とすることができる。たとえば、一般式3で示される化合物を含んでもよい。
Figure 0004909649
但し、一般式3において、
Qは酸素原子、メチレン基または単結合、
Aは、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基、カルボニル基、スルフィニル基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、及び置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、から選ばれる基を示す。
Bは、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基、及び置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基から選ばれる基を示す。電解液は、一般式4で示される化合物を含む。一般式4で示される化合物は、溶媒分子の分解をより一層抑制する。また、正極がマンガンを含む酸化物の場合、マンガンなどの溶出に対する影響をさらに確実に緩和できる。このため、二次電池のサイクル特性をさらに向上することができる。また、二次電池の抵抗上昇を抑制することができる。
なお、一般式3において、Aの炭素数は、環を構成する炭素の数を指し、側鎖に含まれる炭素の数は含まれない。Aが置換もしくは無置換の炭素数2〜5のフルオロアルキレン基である場合、Aはメチレン単位とフルオロメチレン単位とを有していてもよいし、フルオロメチレン単位のみを有していてもよい。また、エーテル結合を介してアルキレン単位またはフルオロアルキレン単位が結合している場合、アルキレン単位同士が結合していてもよいし、フルオロアルキレン単位同士が結合していてもよいし、また、アルキレン単位とフルオロアルキレン単位とが結合していてもよい。
また、スルホニル基を有する化合物として、たとえば一般式4で示されるスルトン化合物を含むことができる。
Figure 0004909649
但し、一般式4において、
nは0以上2以下の整数である。
また、 8 〜R 13 は、水素原子、炭素数1以上12以下のアルキル基、炭素数3以上6以下のシクロアルキル基、炭素数6以上12以下のアリール基から独立に選択される。
一般式1に示す化合物に加え、一般式3または一般式4で示されるスルホニル基を有する化合物を加えることにより、非水電解液の粘度の調整が容易になる。また、スルホニル基を有する化合物を組み合わせて用いることにより相乗効果により、皮膜の安定性が向上する。また、溶媒分子の分解抑制を抑制することができる。また、非水電解液中の水分の除去効果が大きくなる。

スルホニル基を有する化合物としては、具体的には、スルホラン(特許文献10参照)、1,3−プロパンスルトンや1,4−ブタンスルトン(特許文献7、11、12、13参照) 、アルカンスルホン酸無水物(特許文献14参照)、γ−スルトン化合物(特許文献15参照) 、スルホレン誘導体(特許文献16参照)などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
一般式1に示す化合物に加え、さらにスルホニル化合物を非水電解液中に添加する場合、たとえば非水電解液中に0.005質量%以上10質量%以下となるよう添加することができる。0.005質量%以上とすることにより、負極表面において効果的に皮膜を形成することができる。より好ましくは0.01質量%以上とすることができる。また、10質量%以下とすることにより、スルホニル化合物の溶解性が維持され、また非水電解液の粘性上昇を抑制することができる。より好ましくは、5質量%以下とすることができる。
非水電解液は、非プロトン性溶媒に一般式1で示される化合物、および必要に応じてスルホニル基を有する化合物、リチウム塩や他の添加物を溶解または分散させることにより得られる。性質の異なる添加剤を混合させることにより、負極表面に性質の異なる皮膜を形成させるため、電池特性の向上に有効である。
また、非水電解液に、ビニレンカーボネート(VC)またはその誘導体を添加することにより、二次電池のサイクル特性や抵抗上昇抑制効果の改善を図ることができる。ビニレンカーボネートまたはその誘導体は、例えば、特許文献6、特許文献17〜25に示される化合物を適宜使用することができる。
VCまたはその誘導体の添加量は、非水電解液全体の0.01質量%以上10質量%以下であることが好ましい。0.01質量%以上とすることにより、サイクル特性を好適に発揮させることができ、さらに高温下での保存時の抵抗上昇を抑制することも可能となる。10質量%以下とすることにより、非水電解液の抵抗値を低くすることができる。
非水電解液において、さらに電解質としてリチウム塩を含む構成とすることができる。これにより、リチウムイオンを移動物質とすることができるため、電池特性を向上させることができる。リチウム塩としてたとえばリチウムイミド塩、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiClO4、LiAlCl4、LiN(Cn2n+1SO2)(Cm2m+1SO2)(n、mは自然数)の中から選択された一以上の物質を含む構成とすることができる。また、特にLiPF6またはLiBF4を用いることが好ましい。これらを用いることにより、リチウム塩の電気伝導率を高めることができ、二次電池のサイクル特性をさらに向上させることができる。
非水電解液は、非プロトン性溶媒として、環状カーボネート類、鎖状カーボネート類、脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ラクトン類、環状エーテル類、鎖状エーテル類およびこれらのいずれかのフッ素誘導体、からなる群から選択された一または二以上の溶媒を含むことができる。
具体的には、たとえばプロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の鎖状カーボネート類、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル等の脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ブチロラクトン等のγ−ラクトン類、1,2−エトキシエタン(DEE)、エトキシメトキシエタン(EME)等の鎖状エーテル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、プロピルニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、エチルエーテル、N−メチルピロリドン、フッ素化カルボン酸エステル、メチル−2,2,2−トリフルオロエチルカーボネート、メチル−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルカーボネート、トリフルオロメチルエチレンカーボネート、モノフルオロメチルエチレンカーボネート、ジフルオロメチルエチレンカーボネート、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、モノフルオロエチレンカーボネートなどのうち、一種または二種以上を混合して使用することができる。
以下、本発明の非水電解液二次電池構成について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の非水電解液二次電池の概略構成図である。
本発明に係る電池は、たとえば図1のような構造を有する。正極は、正極活物質を含有する層12が正極集電体11に成膜して成る。負極は、負極活物質を含有する層13が負極集電体14上に成膜して成る。これらの正極と負極は、非水電解液15、および非水電解液の中の多孔質セパレータ16を介して対向配置されている。多孔質セパレータ16は、負極活物質を含有する層13に対して略平行に配置されている。
図1の非水電解液二次電池において、負極活物質を含有する層13に用いる負極活物質には、たとえばリチウム金属、リチウム合金、およびリチウムを吸蔵、放出できる材料、からなる群から選択される一または二以上の物質を用いることができる。リチウムイオンを吸蔵、放出する材料としては、炭素材料または酸化物を用いることができる。
炭素材料としては、リチウムを吸蔵する黒鉛、非晶質炭素、ダイヤモンド状炭素、カーボンナノチューブなど、あるいはこれらの複合酸化物を用いることができる。このうち、特に黒鉛材料または非晶質炭素であることが好ましい。特に、黒鉛材料は、電子伝導性が高く、銅などの金属からなる集電体との接着性と電圧平坦性が優れており、高い処理温度によって形成されるため含有不純物が少なく、負極性能の向上に有利であり、好ましい。
また、酸化物としては、酸化シリコン、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化リチウム、酸化リン(リン酸)、酸化ホウ酸(ホウ酸)のいずれか、あるいはこれらの複合物を用いてもよく、特に酸化シリコンを含むことが好ましい。構造としてはアモルファス状態であることが好ましい。これは、酸化シリコンが安定で他の化合物との反応を引き起こさないため、またアモルファス構造が結晶粒界、欠陥といった不均一性に起因する劣化を導かないためである。成膜方法としては、蒸着法、CVD法、スパッタリング法などの方法を用いることができる。
リチウム合金は、リチウムおよびリチウムと合金形成可能な金属により構成される。例えば、Al、Si、Pb、Sn、In、Bi、Ag、Ba、Ca、Hg、Pd、Pt、Te、Zn、Laなどの金属とリチウムとの2元または3元以上の合金により構成される。リチウム金属やリチウム合金としては、特にアモルファス状のものが好ましい。これは、アモルファス構造により結晶粒界、欠陥といった不均一性に起因する劣化が起きにくいためである。
リチウム金属またはリチウム合金は、融液冷却方式、液体急冷方式、アトマイズ方式、真空蒸着方式、スパッタリング方式、プラズマCVD方式、光CVD方式、熱CVD方式、ゾルーゲル方式、などの適宜な方式で形成することができる。
図1の二次電池の負極において、遷移金属カチオンとイミドアニオンからなる錯体を非水電解液15との界面に存在させると、負極は、金属、合金相の体積変化に対する柔軟性、イオン分布の均一性、物理的・化学的安定性に優れたものとなるので好ましい。その結果、デンドライト生成やリチウムの微粉化を効果的に防止することができ、サイクル効率と寿命が向上する。
また、負極として炭素材料や酸化物材料を用いたときにその表面に存在するダングリングボンドは化学的活性が高く、容易に溶媒を分解させることになる。この表面に、遷移金属カチオンとイミドアニオンからなる錯体を吸着させることによって、溶媒の分解が抑制され、不可逆容量が大きく減少するため、充放電効率を高く維持することができる。
さらに、皮膜が機械的に壊れた際には、その壊れた箇所において、負極表面のリチウムと負極表面に吸着したイミドアニオンとの反応生成物であるフッ化リチウムが、皮膜を修復する機能を有しており、皮膜が破壊された後においても、安定な表面化合物の生成を導く効果を有している。
図1の二次電池において、正極活物質を含有する層12に用いる正極活物質としては、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24などのリチウム含有複合酸化物があげられる。また、これらのリチウム含有複合酸化物の遷移金属部分を他元素で置き換えたものでもよい。
また、金属リチウム対極電位で4.5V以上にプラトーを有するリチウム含有複合酸化物を用いることもできる。リチウム含有複合酸化物としては、スピネル型リチウムマンガン複合酸化物、オリビン型リチウム含有複合酸化物、逆スピネル型リチウム含有複合酸化物等が例示される。リチウム含有複合酸化物は、例えば下記の式(1)で表される化合物とすることができる。
Lia(MxMn2-x)O4 ・・・・・・・・(1)
ただし、式(1)において、0<x<2であり、また、0<a<1.2である。また、Mは、Ni、Co、Fe、CrおよびCuよりなる群から選ばれる少なくとも一種である。
正極は、これらの活物質を、カーボンブラック等の導電性物質、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)等の結着剤とともにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶剤中に分散混練し、これをアルミニウム箔等の基体上に塗布することにより得ることができる。
図1の非水電解液二次電池は、乾燥空気または不活性ガス雰囲気において、負極および正極を、多孔質セパレータ16を介して積層、あるいは積層したものを捲回した後に、電池缶や、合成樹脂と金属箔との積層体からなる可とう性フィルム等の外装体に収容し、一般式1で示される化合物を含む非水電解液15を含浸させる。そして、外装体を封止または封止後に、非水電解液二次電池の充電を行うことにより、負極上に皮膜を形成させることができる。なお、多孔質セパレータ16としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、フッ素樹脂等の多孔性フィルムが用いられる。
本実施の形態に係る非水電解液二次電池の形状としては、特に制限はないが、例えば、円筒型、角型、ラミネート外装型、コイン型などがあげられる。
(実施例1)
(電池の作製)
本実施例の電池の作製について説明する。正極集電体として厚み20μm のアルミニウム箔を用い、正極活物質としてLiMn24を用いた。また、負極集電体として厚み10μmの銅箔を用い、この銅箔上に負極活物質として厚み20μmリチウム金属を蒸着したものを負極として用いた。また、電解液の溶媒としてECとDECの混合溶媒(体積比:30/70)を用い、支持電解質としてLiN(C25SO22(以下、LiBETIと略記する)を1molL-1溶解し、さらに、上記表1に記載の化合物番号(以下No.と表記)1を電解液中に1質量%含まれるように加えた。そして、負極と正極とをポリエチレンからなるセパレータを介して積層し、本実施例の非水電解液二次電池を作製した。
(充放電サイクル試験)
温度20℃において、充電レート0.05C、放電レート0.1C、充電終止電圧4.2V、放電終止電圧3.0V、リチウム金属負極の利用率(放電深度)は33% とした。容量維持率(%)は400サイクル後の放電容量(mAh)を、10サイクル目の放電容量(mAh)で割った値である。サイクル試験で得られた結果を表2に示す。
(実施例2〜実施例4)
実施例1において、化合物No.1の代わりに、表2に示す化合物を用いる他は、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例1と同様に電池の特性を調べた。結果を表2に示す。
(比較例1)
実施例1において、化合物No.1を添加しない他は、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例1と同様に電池の特性を調べた。結果を表2に示す。
(比較例2)
実施例1において、化合物No.1に代えて1,3−プロパンスルトン(1,3−PS)を用いる他は、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例1と同様に電池の特性を調べた。結果を表2に示す。
Figure 0004909649
表2より、実施例1〜実施例4に示した電池は、比較例1、比較例2と比較して、サイクル試験後の容量維持率が向上していること、すなわちサイクル特性が改善していることが確認された。
(実施例5)
実施例1において、支持電解質としてLiBETIに代えてLiPF6を用い、負極として、黒鉛粉末に結着材としてN−メチル−2−ピロリドンに溶解したポリフッ化ビニリデンと導電付与材を混合、ペースト状にしたものを銅箔に塗布し、乾燥させたものを用いる他は、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例1と同様に電池の特性を調べた。結果を表3に示す。
(実施例6〜実施例8)
実施例5において、化合物No.1に代えて表3に示す化合物を用いる他は、実施例5と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例5と同様に電池の特性を調べた。結果を表3に示す。
(比較例3)
実施例5において、化合物No.1を添加しない他は、実施例5と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例5と同様に電池の特性を調べた。結果を表3に示す。
Figure 0004909649
表3より、実施例5〜実施例8に示した電池は、比較例3と比較して、サイクル試験後の容量維持率が向上していること、すなわちサイクル特性が改善していることが確認された。
(実施例9)
実施例5において、黒鉛に代えて非晶質炭素を用い、電解液の主溶媒をPC/EC/DEC(体積比:20/20/60)とする他は、実施例5と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例5と同様に電池の特性を調べた。結果を表4に示す。
(実施例10〜実施例12)
実施例9において、化合物No.1に代えて表4に示す化合物を用いる他は、実施例9と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例9と同様に電池の特性を調べた。結果を表4に示す。
(比較例4)
実施例9において、化合物No.1を添加しない他は、実施例9と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例9と同様に電池の特性を調べた。結果を表4に示す。
Figure 0004909649
表4より、実施例9〜12に示した電池は、比較例4と比較して、サイクル試験後の容量維持率が向上していること、すなわちサイクル特性が改善していることが確認された。
(実施例13)
実施例1において、電解液にさらに1,3−PSが1質量%含まれるようにする他は、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例1と同様に電池の特性を調べた結果を表5に示す。
(実施例14〜実施例16)
実施例13において、化合物No.1に代えて表5に示す化合物を用いる他は、実施例13と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例13と同様に電池の特性を調べた。結果を表5に示す。
Figure 0004909649
表5より、実施例13〜実施例16に示した電池は、実施例1〜4および比較例1と比較して、サイクル試験後の容量維持率が向上していること、すなわちサイクル特性が改善していることが確認された。これは、添加剤として使用した一般式1で示される化合物と1,3−PSとの複合効果によるものである。
(実施例17)
実施例5において、電解液にさらに1,3−PSが1質量%含まれるようにする他は、実施例5と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例5と同様に電池の特性を調べた。結果を表6に示す。
(実施例18〜実施例20)
実施例17において、化合物No.1に代えて表6に示す化合物を用いる他は、実施例17と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例17と同様に電池の特性を調べた。結果を表6に示す。
Figure 0004909649
表6より、実施例17〜実施例20に示した電池は、実施例5〜実施例8および比較例3と比較して、サイクル試験後の容量維持率が向上していること、すなわちサイクル特性が改善していることが確認された。これは、添加剤として使用した一般式1で示される化合物と1,3−PSとの複合効果によるものである。
(実施例21)
実施例9において、電解液にさらに1,3−PSが1質量%含まれるようにする他は、実施例9と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例9と同様に電池の特性を調べた。結果を表7に示す。
(実施例22〜実施例24)
実施例21において、化合物No.1に代えて表7に示す化合物を用いる他は、実施例21と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例21と同様に電池の特性を調べた。結果を表7に示す。
Figure 0004909649
表7より、実施例21〜実施例24に示した電池は、実施例9〜実施例12および比較例4と比較して、サイクル試験後の容量維持率が向上していること、すなわちサイクル特性が改善していることが確認された。これは、添加剤として使用した一般式1で示される化合物と1,3−PSとの複合効果によるものである。
(実施例25)
実施例9において、電解液にさらにビニレンカーボネート(以下、VCとも表す)が1質量%含まれるようにする他は、実施例9と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例9と同様に電池の特性を調べた。結果を表8に示す。
(実施例26〜実施例28)
実施例25において、化合物No.1に代えて表8に示す化合物を用いる他は、実施例25と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例25と同様に電池の特性を調べた。結果を表8に示す。
Figure 0004909649
表8より、実施例25〜28に示した電池は、比較例4や実施例9〜12と比較して、サイクル試験後の容量維持率が向上していること、すなわちサイクル特性が改善していることが確認された。
(実施例29)
実施例9において、電解液にさらにVCと1,3−PSがそれぞれ1質量%含まれるようにする他は、実施例9と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例9と同様に電池の特性を調べた。結果を表9に示す。
(実施例30〜32)
実施例30において、化合物No.1に代えて表9に示す化合物を用いる他は、実施例29と同様にして非水電解液二次電池を作製した。そして、実施例29と同様に電池の特性を調べた。結果を表9に示す。
Figure 0004909649
表9より、実施例29〜実施例32に示した電池は、比較例4や実施例9〜実施例12および実施例25〜実施例28と比較して、サイクル試験後の容量維持率が向上していること、すなわちサイクル特性が改善していることが確認された。これは、一般式1で示す化合物とVCと1,3−PSとの複合効果によるものである。
(実施例33)
電解液の添加剤として化合物No.1に示す化合物を用いて、実施例9と同様な非水電解液二次電池を作製した。本実施例では、保存放置における非水電解液二次電池の抵抗値を測定した。まず作製した非水電解液二次電池について、20℃において充電および放電を1回ずつ行った。この時の充電電流および放電電流は一定であり、この際の放電容量を初期容量としその際の抵抗を初期抵抗とした。その後、定電流定電圧で所定の電圧まで2.5時間の放電後、45℃または60℃の条件下で90日間放置した。放置後の室温において再度定電流で放電操作を行い、続いて同じく定電流で充電、放電をもう一度繰り返し、充電時の抵抗を測定した。
初期抵抗を1とし、90日保存後の抵抗値を相対値(45℃または60℃保存) で示した結果と、60℃保存後の容量維持率(90日後の放電容量/初期放電容量)の結果を表10に示す。
(実施例33〜実施例36)
電解液に含まれる添加物として表10に示す化合物を用いて、実施例9と同様な非水電解液二次電池を作製し、実施例33と同様の評価を行った。
(比較例5)
電解液に含まれる添加物として、1,3−PSを用いる以外は、実施例41と同様に非水電解液二次電池を作製し、同様な評価を行った。結果を表10に示す。
Figure 0004909649
表10に示されるように、実施例33〜実施例36の電池は、いずれも従来の1,3−PSを添加した比較例5と比べ、各温度での抵抗上昇率が抑制されていることが判明した。特に、60℃下での抵抗上昇の抑制が顕著であった。また、容量維持率は比較例5と比較して顕著に向上している。
(実施例37)
本実施例は電解液の添加物として化合物No.1 を用いて、実施例25と同じ非水電解液二次電池を作製し、実施例37と同様の評価を行った。初期抵抗を1とし、90日保存後の抵抗値を相対値(45℃または60℃保存)で示した結果と、60℃保存後の容量維持率(90日後の放電容量/初期放電容量)の結果を表11に示す。
(実施例38〜実施例40)
添加物としてとして表11に示す化合物を用いて、実施例25と同様に非水電解液二次電池を作製し、同様に評価を行った。
(比較例6)
電解液に含まれる添加物として、1,3−PSを用いる以外は、実施例37と同様に非水電解液二次電池を作製し、同様に評価を行った。結果を表11に示す。
Figure 0004909649
表11に示されるように、実施例37〜実施例40の電池は、いずれも従来の1,3−PSを添加した比較例6と比べ、各温度での抵抗上昇率が抑制されていることが判明した。特に、60℃下での抵抗上昇の抑制が顕著であった。また、容量維持率は比較例6と比較して顕著に向上している。
本発明の非水電解液二次電池の概略構成図。
符号の説明
11 正極集電体
12 正極活物質を含有する層
13 負極活物質を含有する層
14 負極集電体
15 非水電解液
16 多孔質セパレータ

Claims (15)

  1. 非水電解液二次電池用の非水電解液であって、
    非プロトン性溶媒と、一般式1で示されるC=C二重結合を有するジスルホン酸エステルを含む
    ことを特徴とする非水電解液。
    Figure 0004909649
    (但し、一般式1において、
    1は置換もしくは無置換のアルキレン基、
    2及びR3はそれぞれ独立に、アルキル基中の>CH−CH<結合の一つを>C=C<結合に変換してなる、C=C結合を有する鎖式炭化水素基である。
    また、R2とR3は互いに結合して環を形成しても良いが、一般式2の化合物を除く。)
    Figure 0004909649
    (但し、一般式2において、
    4〜R7は、水素原子、メチル基、エチル基またはハロゲン原子であり、
    nは、0以上2以下の整数である。)
  2. 一般式1で示される化合物に加え、スルホニル基を有する一以上の化合物を含む
    ことを特徴とする請求項1記載の非水電解液。
  3. 前記スルホニル基を有する一以上の化合物として、一般式3で示される化合物を含む
    ことを特徴とする請求項2記載の非水電解液。
    Figure 0004909649
    (但し、一般式3において、
    Qは酸素原子、メチレン基または単結合、
    Aは、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基、カルボニル基、スルフィニル基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、及び置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基におけるC−C結合の少なくとも一箇所がC−O−C結合となった基、から選ばれる基を示す。
    Bは、置換もしくは無置換の炭素数1〜5のアルキレン基、炭素数1〜5のポリフルオロアルキレン基、及び置換もしくは無置換の炭素数1〜5のフルオロアルキレン基から選ばれる基を示す。)
  4. 前記スルホニル基を有する一以上の化合物として、一般式4で示されるスルトン化合物を含む
    ことを特徴とする請求項2記載の非水電解液。
    Figure 0004909649
    (但し、一般式4において、
    nは、0以上2以下の整数である。
    また、R8〜R13は、水素原子、炭素数1以上12以下のアルキル基、炭素数3以上6以下のシクロアルキル基、炭素数6以上12以下のアリール基から独立に選択される。)
  5. 一般式1に示される化合物が、電解液全体の0.005質量%以上10質量%以下含まれる
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の非水電解液。
  6. ビニレンカーボネートまたはその誘導体を含む
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の非水電解液。
  7. 前記非プロトン性溶媒が、
    環状カーボネート類、鎖状カーボネート類、脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ラクトン類、環状エーテル類、鎖状エーテル類およびこれらのいずれかのフッ素誘導体、からなる群から選択された一または二以上の溶媒を含む
    ことを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項に記載の非水電解液。
  8. リチウム塩として、
    LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiSbF6、LiClO4、LiAlCl4、およびLiN(Cn2n+1SO2)(Cm2m+1SO2)(n、mは自然数)、からなる群から選択された一以上の物質を含む
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の非水電解液。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の非水電解液と、少なくとも正極と負極を備えた
    ことを特徴とする非水電解液二次電池。
  10. 前記正極の正極活物質としてリチウムを吸蔵、放出できるリチウム含有複合酸化物を含む
    ことを特徴とする請求項9に記載の非水電解液二次電池。
  11. 前記リチウム含有複合酸化物が、スピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物を有する
    ことを特徴とする請求項10に記載の非水電解液二次電池。
  12. 前記負極の負極活物質として、リチウムを吸蔵、放出できる材料、リチウム金属、リチウムと合金を形成することができる金属材料、および酸化物材料、からなる群から選択される一または二以上の物質を含む
    ことを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
  13. 前記負極活物質が炭素材料を含む
    ことを特徴とする請求項12に記載の非水電解液二次電池。
  14. 前記炭素材料が黒鉛である
    ことを特徴とする請求項13に記載の非水電解液二次電池。
  15. 前記炭素材料が非晶質炭素である
    ことを特徴とする請求項13に記載の非水電解液二次電池。
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