JP5986829B2 - ハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物、非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス - Google Patents

ハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物、非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP5986829B2
JP5986829B2 JP2012151425A JP2012151425A JP5986829B2 JP 5986829 B2 JP5986829 B2 JP 5986829B2 JP 2012151425 A JP2012151425 A JP 2012151425A JP 2012151425 A JP2012151425 A JP 2012151425A JP 5986829 B2 JP5986829 B2 JP 5986829B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aqueous electrolyte
halogen atom
group
disulfonic acid
acid ester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012151425A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013227267A (ja
Inventor
翔平 藤本
翔平 藤本
智洋 小野塚
智洋 小野塚
藤田 浩司
浩司 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd filed Critical Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Priority to JP2012151425A priority Critical patent/JP5986829B2/ja
Priority to US14/131,132 priority patent/US10050304B2/en
Priority to CN201280001434.2A priority patent/CN103004006B/zh
Priority to EP12807104.0A priority patent/EP2731187B1/en
Priority to PCT/JP2012/067324 priority patent/WO2013005828A1/ja
Priority to KR1020127026451A priority patent/KR101313398B1/ko
Publication of JP2013227267A publication Critical patent/JP2013227267A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5986829B2 publication Critical patent/JP5986829B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

本発明は、新規のハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物に関する。また、本発明は、該化合物からなり、非水電解液二次電池、電気二重層キャパシタ等の蓄電デバイスに用いた場合に、電極表面上に安定な固体電解質界面を形成してサイクル特性、充放電容量、内部抵抗等の電池特性を改善することができる非水電解液用添加剤に関する。更に、本発明は、該非水電解液用添加剤を含む非水電解液、及び、該非水電解液を用いた蓄電デバイスに関する。
近年、環境問題の解決、持続可能な循環型社会の実現に対する関心が高まるにつれ、非水電解液二次電池、電気二重層キャパシタ等の蓄電デバイスの研究が広範囲に行われている。なかでもリチウムイオン電池は高い使用電圧とエネルギー密度から、ノート型パソコン、携帯電話等の電源として用いられている。これらリチウムイオン電池は、鉛電池やニッケルカドミウム電池と比較してエネルギー密度が高く、高容量化が実現されるため期待されている。
しかしながら、リチウムイオン電池には、充放電サイクルの経過に伴って電池の容量が低下するという問題がある。これは長期間の充放電サイクルの経過に伴い、電極反応による電解液の分解や電極活物質層への電解質の含浸性の低下、更にリチウムイオンのインターカレーション効率の低下が生じること等が要因に挙げられる。
充放電サイクルの経過に伴う電池の容量の低下を抑制する方法として、電解液に各種添加剤を加える方法が検討されている。添加剤は、最初の充放電時に分解され、電極表面上に固体電解質界面(SEI)と呼ばれる被膜を形成する。SEIは、充放電サイクルの最初のサイクルにおいて形成されるため、電解液中の溶媒等の分解に電気が消費されることはなく、リチウムイオンはSEIを介して電極を行き来することができる。すなわち、SEIの形成は充放電サイクルを繰り返した場合の非水電解液二次電池等の蓄電デバイスの劣化を防ぎ、電池特性、保存特性又は負荷特性等を向上させることに大きな役割を果たすと考えられている。
SEIを形成する電解液用添加剤として、例えば、特許文献1〜3には、環状モノスルホン酸エステルが開示されている。また、特許文献4には、含硫黄芳香族化合物が開示されており、特許文献5にはジスルフィド化合物が開示されている。更に、特許文献6〜9にはジスルホン酸エステルが開示されている。
また、特許文献10〜13には、ビニレンカーボネート及びビニルエチレンカーボネートを含有する電解液が開示されており、特許文献14、15では1,3−プロパンスルトン及びブタンスルトンを含有する電解液が開示されている。
特開昭63−102173号公報 特開2000−003724号公報 特開平11−339850号公報 特開平05−258753号公報 特開2001−052735号公報 特開2009−038018号公報 特開2005−203341号公報 特開2004−281325号公報 特開2005−228631号公報 特開平04−87156号公報 特開平05−74486号公報 特開平08−45545号公報 特開2001−6729号公報 特開昭63−102173号公報 特開平10−50342号公報
電極表面に形成されるSEIの性能は、用いる添加剤によって異なり、サイクル特性、充放電容量、内部抵抗等多くの電池特性に深く関与している。しかしながら、従来の添加剤を用いた場合では、充分な性能を持つSEIを形成させ、長期に亘ってその電池特性を高く維持し続けることは困難であった。
例えば、特許文献10〜15に記載されているビニレンカーボネート系化合物や1,3−プロパンスルトン等のスルトン系化合物を添加剤として用いた電解液は、負極表面上に電気化学的還元分解を生じて生成したSEIによって、不可逆的な容量低下を抑制することが可能となっている。しかし、これらの添加剤によって形成されたSEIは電極を保護する性能に優れるものの、リチウムイオンのイオン伝導性が低いため、内部抵抗を低下させる性能は小さかった。更に、形成されたSEIは、長期間の使用に耐える強度がなく、使用中にSEIが分解したり、SEIに亀裂が生じたりすることによって負極表面が露出し、電解液溶媒の分解が生じて電池特性が低下するといった問題点があった。
このように、従来の非水電解液用添加剤は、電極を保護する性能や内部抵抗を低下させる等の性能において、長期に亘って充分な性能を有するものではなく、改善の余地があった。即ち、電極表面上に安定で、かつ、サイクル特性、充放電容量、内部抵抗等を向上させるSEIを形成させ、非水電解液二次電池、電気二重層キャパシタ等の蓄電デバイスの電池特性を向上させる新規な電解液用添加剤の開発が望まれていた。
本発明は、特に非水電解液用添加剤として好適に用いられる新規のハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物を提供することを目的とする。また、本発明は、該化合物からなり、非水電解液二次電池、電気二重層キャパシタ等の蓄電デバイスに用いた場合に、電極表面上に安定なSEIを形成してサイクル特性、充放電容量、内部抵抗等の電池特性を改善することができる非水電解液用添加剤を提供することを目的とする。更に、本発明は、該非水電解液用添加剤を含む非水電解液、及び、該非水電解液を用いた蓄電デバイスを提供することを目的とする。
本発明は、下記式(1)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物である。
Figure 0005986829
式(1)中、R、R、及び、Rは、それぞれ独立し、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子、又は、置換されていてもよいフェニル基を示し、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜10のアルケニル基、又は、置換されていてもよいフェニル基を示す。X及びXは、それぞれ独立し、ハロゲン原子を示す。nは0〜5の整数を示す。
以下に本発明を詳細に説明する。
非水電解液二次電池等の電極における電気化学的還元に対する非水電解液用添加剤の適応性の指標として、例えば、「Geun−Chang,Hyung−Jin kim,Seung−ll Yu,Song−Hui Jun,Jong−Wook Choi,Myung−Hwan Kim.Journal of The Electrochemical Society,147,12,4391(2000)」には、非水電解液用添加剤を構成する化合物のLUMO(最低空分子軌道)エネルギーのエネルギー準位を用いる方法が報告されている。このような文献では、LUMOエネルギーが低い化合物ほど優れた電子受容体であり、非水電解液二次電池等の電極表面上に安定なSEIを形成することができる非水電解液用添加剤になるとされている。従って、化合物のLUMOエネルギーを測定することにより、該化合物が非水電解液二次電池等の電極表面上に安定なSEIを形成する性能を有するかどうかを容易に評価することができ、この方法が現在では非常に有用な手段となっている。
本発明者らは、前記式(1)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物は、電気化学的還元を受けやすい低いLUMOエネルギーを示すことを見出した。そこで本発明者らは、該ハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物からなる非水電解液用添加剤を非水電解液に用い、更に該非水電解液を非水電解液二次電池等の蓄電デバイスに用いた場合に、電極表面上に安定なSEIを形成してサイクル特性、充放電容量、内部抵抗等の電池特性を改善することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、前記式(1)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物である。
前記式(1)中、R、R、及び、Rは、それぞれ独立し、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子、又は、置換されていてもよいフェニル基を示す。
前記式(1)中、R、R、及び、Rの少なくとも1つが置換されていてもよいアルキル基である場合、該アルキル基の炭素数が6以上であると、非水溶媒への溶解性が低下するおそれがある。該アルキル基の炭素数の好ましい上限は3である。
また、該アルキル基が置換されている場合、ハロゲン原子で置換されていることが好ましく、フッ素原子で置換されていることがより好ましい。
前記式(1)中、R、R、及び、Rの少なくとも1つが置換されていてもよいフェニル基である場合、該置換されていてもよいフェニル基としては、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、2−(ジメチルアミノ)フェニル基、3−(ジメチルアミノ)フェニル基、4−(ジメチルアミノ)フェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4−ブロモフェニル基等が挙げられる。なかでも、電気化学的還元を受けやすい低いLUMOエネルギーを示すこと等から、フェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基であることが好ましい。
前記式(1)中、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜10のアルケニル基、又は、置換されていてもよいフェニル基を示す。
前記式(1)中、Rが置換されていてもよいアルキル基である場合、該アルキル基の炭素数が11以上であると、非水溶媒への溶解性が低下するおそれがある。該アルキル基の炭素数の好ましい上限は4である。
また、該アルキル基が置換されている場合、ハロゲン原子で置換されていることが好ましく、フッ素原子で置換されていることがより好ましい。
前記式(1)中、Rが置換されていてもよい炭素数2〜10のアルケニル基である場合、該アルケニル基の炭素数が11以上であると、非水溶媒への溶解性が低下するおそれがある。該アルケニル基の炭素数の好ましい上限は4である。
また、該アルケニル基が置換されている場合、ハロゲン原子で置換されていることが好ましく、フッ素原子で置換されていることがより好ましい。
前記式(1)中、Rが置換されていてもよいフェニル基である場合、該置換されていてもよいフェニル基としては、前記R、R、及び、Rについて記載したものと同様のものが挙げられる。なかでも、電気化学的還元を受けやすい低いLUMOエネルギーを示すこと等から、フェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基であることが好ましい。
前記式(1)中、X及びXで示される、ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。なかでも、フッ素原子であることが好ましい。
前記式(1)中、nは0〜5の整数を示す。なかでも、非水溶媒への溶解性等の観点から、nは2以下であることが好ましく、1以下であることがより好ましい。
前記式(1)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物としては、なかでも、LUMOエネルギーが低いこと等により、下記式(2)〜(5)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物が好ましく、下記式(3)、(5)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物がより好ましい。下記式(2)〜(5)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物もまた、それぞれ本発明の1つである。
Figure 0005986829
式(2)中、R、R、X、及び、Xは、それぞれ式(1)におけるR、R、X、及び、Xと同じ原子又は基を示す。
Figure 0005986829
Figure 0005986829
式(4)中、R、X、及び、Xは、それぞれ式(1)におけるR、X、及び、Xと同じ原子又は基を示し、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基、又は、置換されていてもよいフェニル基を示す。X及びXは、それぞれ独立し、ハロゲン原子を示す。
なお、式(4)は、式(1)における、nが0、かつ、Rが置換されたエチレニル基である場合を示すものである。従って、式(4)中において、Rと、Rと結合したエチレニル基との合計の炭素数は、前記式(1)におけるRに含まれうる炭素数の範囲内であるように設定される。
Figure 0005986829
前記式(1)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物を製造する方法としては、例えば、メタンジスルホニルクロライドとトリハロゲン化アルコールとを反応させた後、ビニル化反応を行なう方法等が挙げられる。
例えば、前記式(3)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物を製造する場合は、まず、トリフルオロエタノールに、メタンジスルホニルクロライドを滴下し、次いで、トリエチルアミンを滴下して反応させ、晶析操作により析出させたメタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチルエステル)の結晶を得る。続いて、得られたメタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチルエステル)を溶媒に溶解させ、メタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチルエステル)に対して、4モル当量のn−ブチルリチウム・ヘキサン溶液を滴下して反応させる方法を用いることができる。
また、前記式(5)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物を製造する場合は、前記式(3)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物を製造する方法におけるn−ブチルリチウム・ヘキサン溶液の使用量を、メタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチルエステル)に対して、8モル当量とする方法を用いることができる。
なお、該化合物を製造する場合、必要に応じて、トリエチルアミンに代わり、トリブチルアミン等の別の塩基を、また、n−ブチルリチウムに代わり、t−ブチルリチウム等の別の塩基を、それぞれ用いることもできる。
本発明のハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物からなる非水電解液用添加剤もまた、本発明の1つである。本発明のハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物は、電気化学的還元を受けやすい低いLUMOエネルギーを示す。また、該化合物からなる本発明の非水電解液用添加剤は、非水電解液に含有され非水電解液二次電池等の蓄電デバイスに用いた場合に、電極表面上に安定なSEIを形成してサイクル特性、充放電容量、内部抵抗等の電池特性を改善することができる。
本発明の非水電解液用添加剤、非水溶媒、及び、電解質を含む非水電解液もまた、本発明の1つである。
本発明の非水電解液における非水電解液用添加剤の含有量(即ち、前記式(1)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物の含有量)は特に限定されないが、好ましい下限は0.005質量%、好ましい上限は10質量%である。本発明の非水電解液用添加剤の含有量が0.005質量%未満であると、非水電解液二次電池等の蓄電デバイスに用いた場合に電極表面での電気化学的還元反応によって安定なSEIを充分に形成できないおそれがある。本発明の非水電解液用添加剤の含有量が10質量%を超えると、溶解しにくくなるだけでなく非水電解液の粘度が上昇し、イオンの移動度を充分に確保できなくなる。従って、電解液の導電性等を充分に確保することができず、非水電解液二次電池等の蓄電デバイスに用いた場合に充放電特性等に支障をきたすおそれがある。本発明の非水電解液用添加剤の含有量のより好ましい下限は0.01質量%である。なお、前記式(1)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
更に、非水電解液に、該非水電解液用添加剤と共に、本発明の目的を阻害しない範囲において、必要に応じて、ビニレンカーボネート(VC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、1,3−プロパンスルトン(PS)等のその他の添加剤を混合してもよい。
前記非水溶媒としては、得られる非水電解液の粘度を低く抑える等の観点から、非プロトン性溶媒が好適である。なかでも、環状カーボネート、鎖状カーボネート、脂肪族カルボン酸エステル、ラクトン、ラクタム、環状エーテル、鎖状エーテル、スルホン、及び、これらのハロゲン誘導体からなる群より選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。なかでも、環状カーボネート、鎖状カーボネートがより好ましく用いられる。
前記環状カーボネートとしては、例えば、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン等が挙げられる。
前記鎖状カーボネートとしては、例えば、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル等が挙げられる。
前記脂肪族カルボン酸エステルとしては、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、トリメチル酢酸メチル等が挙げられる。
前記ラクトンとしては、例えば、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
前記ラクタムとしては、例えば、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
前記環状エーテルとしては、例えば、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキソラン等が挙げられる。
前記鎖状エーテルとしては、例えば、1,2−ジエトキシエタン、エトキシメトキシエタン等が挙げられる。
前記スルホンとしては、例えば、スルホラン等が挙げられる。
前記ハロゲン誘導体としては、例えば、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン等が挙げられる。
これらの非水溶媒は、単独で用いてもよいし、複数種を混合してもよい。
これらの非水溶媒は、例えば、リチウムイオン電池等の非水電解液二次電池や、リチウムイオンキャパシタ等の電気二重層キャパシタ等に好ましく用いられる。
前記電解質としては、リチウムイオンのイオン源となるリチウム塩が好ましい。なかでも、LiAlCl、LiBF、LiPF、LiClO、LiAsF、及び、LiSbFからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましく、LiBF、LiPFであることがより好ましく、LiPFが更に好ましい。これらの電解質は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、前記LiPFが用いられる場合、非水溶媒としては、環状カーボネート及び鎖状カーボネートをそれぞれ1種以上混合することが好ましく、炭酸エチレン及び炭酸ジエチルを混合することがより好ましい。
本発明の非水電解液における前記電解質の濃度は特に限定されないが、好ましい下限は0.1mol/L、好ましい上限は2.0mol/Lである。前記電解質の濃度が0.1mol/L未満であると、非水電解液の導電性等を充分に確保することができず、非水電解液二次電池等の蓄電デバイスに用いた場合に充放電特性等に支障をきたすおそれがある。前記電解質の濃度が2.0mol/Lを超えると、粘度が上昇し、イオンの移動度を充分に確保できなくなるため、非水電解液の導電性等を充分に確保することができず、非水電解液二次電池等の蓄電デバイスに用いた場合に放電特性及び充電特性等に支障をきたすおそれがある。前記電解質の濃度のより好ましい下限は0.5mol/L、より好ましい上限は1.5mol/Lである。
本発明の非水電解液、正極、及び、負極を備えた蓄電デバイスもまた、本発明の1つである。蓄電デバイスとしては、非水電解液二次電池や電気二重層キャパシタ等がある。これらの中でもリチウムイオン電池、リチウムイオンキャパシタが好適である。
図1は、本発明にかかる非水電解液二次電池の一例を模式的に示した断面図である。
図1において、非水電解液二次電池1は、正極集電体2の一方面側に正極活物質層3が設けられてなる正極板4、及び、負極集電体5の一方面側に負極活物質層6が設けられてなる負極板7を有する。正極板4と負極板7とは、本発明の非水電解液8と非水電解液8中に設けたセパレータ9を介して対向配置されている。
本発明にかかる非水電解液二次電池において、正極集電体2及び負極集電体5としては、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス等の金属からなる金属箔を用いることができる。
本発明にかかる非水電解液二次電池において、正極活物質層3に用いる正極活物質としては、リチウム含有複合酸化物が好ましく用いられ、例えば、LiMnO、LiFeO、LiCoO、LiMn、LiFeSiO、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiFePO等のリチウム含有複合酸化物が挙げられる。
本発明にかかる非水電解液二次電池において、負極活物質層6に用いる負極活物質としては、例えば、リチウムを吸蔵、放出することができる材料が挙げられる。このような材料としては、黒鉛、非晶質炭素等の炭素材料や、酸化インジウム、酸化シリコン、酸化スズ、酸化亜鉛、及び酸化リチウム等の酸化物材料等が挙げられる。
また、負極活物質として、リチウム金属、及び、リチウムと合金を形成することができる金属材料を用いることもできる。前記リチウムと合金を形成することができる金属としては、例えば、Cu、Sn、Si、Co、Mn、Fe、Sb、Ag等が挙げられ、これらの金属とリチウムを含む2元又は3元からなる合金を用いることもできる。
これらの負極活物質は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明にかかる非水電解液二次電池において、セパレータ9としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素樹脂等からなる多孔質フィルムを用いることができる。なお、本実施形態においては、非水電解液二次電池を例示したが、これに限定されることはなく、本発明は、その他の電気二重層キャパシタ等の蓄電デバイスに適用できる。
本発明によれば、新規のハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物を提供することができる。また、本発明によれば、該化合物からなり、非水電解液二次電池、電気二重層キャパシタ等の蓄電デバイスに用いた場合に、電極表面上に安定なSEIを形成してサイクル特性、充放電容量、内部抵抗等の電池特性を改善することができる非水電解液用添加剤を提供することができる。更に、本発明によれば、該非水電解液用添加剤を含む非水電解液、及び、該非水電解液を用いた蓄電デバイスを提供することができる。
本発明の非水電解液二次電池の一例を模式的に示した断面図である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(製造例1)
撹拌機、冷却管、温度計、及び、滴下漏斗を備え付けた200mL容の4つ口フラスコに、2,2,2−トリフルオロエタノール9.4g(0.094モル)及び1,2−ジメトキシエタン40.0gを仕込み、1,2−ジメトキシエタン10.0gに混合させたメタンジスルホニルクロライド10.0g(0.047モル)を0℃に維持しながら20分間かけて滴下した。引き続き同温度に維持しながら、1,2−ジメトキシエタン10.0gに混合させたトリエチルアミン9.5g(0.094モル)を1時間かけて滴下し、同温度に維持しながら終夜撹拌した。
反応終了後、反応液をろ過した後、ろ液にトルエン100.0g及び水50.0gを添加して分液した。得られた有機層より25℃で溶媒の一部を減圧留去し、析出した結晶をろ過し、得られた結晶を乾燥することにより、メタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチルエステル)12.0g(0.035モル)を取得した。メタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチルエステル)の収率は、メタンジスルホニルクロライドに対して75.2%であった。なお、得られたメタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチルエステル)は、下記の物性を有することから同定することができた。
H−核磁気共鳴スペクトル(溶媒:CDCN)δ(ppm):5.39(s、2H)、4.83(dd、4H)
LC/MS(m/z[M−H]+):339
(製造例2)
撹拌機、冷却管、温度計、及び、滴下漏斗を備え付けた200mL容の4つ口フラスコに、1,1,1−トリフルオロ−2−プロパノール10.7g(0.094モル)及び1,2−ジメトキシエタン40.0gを仕込み、1,2−ジメトキシエタン10.0gに混合させたメタンジスルホニルクロライド10.0g(0.047モル)を0℃に維持しながら20分間かけて滴下した。引き続き同温度に維持しながら、1,2−ジメトキシエタン10.0gに混合させたトリエチルアミン9.5g(0.094モル)を1時間かけて滴下し、同温度に維持しながら終夜撹拌した。
反応終了後、反応液をろ過した後、ろ液にトルエン100.0g及び水50.0gを添加して分液した。得られた有機層より25℃で溶媒の一部を減圧留去し、析出した結晶をろ過し、得られた結晶を乾燥することにより、メタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチルエステル)13.4g(0.036モル)を取得した。メタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチルエステル)の収率は、メタンジスルホニルクロライドに対して77.4%であった。なお、得られたメタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチルエステル)は、下記の物性を有することから同定することができた。
H−核磁気共鳴スペクトル(溶媒:CDCl)δ(ppm):5.78(q、2H)、5.53(s、2H)、1.49(d、6H)
LC/MS(m/z[M−H]+):367
(製造例3)
撹拌機、冷却管、温度計、及び、滴下漏斗を備え付けた200mL容の4つ口フラスコに、3,3,3−トリフルオロ−1−プロパノール10.7g(0.094モル)及び1,2−ジメトキシエタン40.0gを仕込み、1,2−ジメトキシエタン10.0gに混合させたメタンジスルホニルクロライド10.0g(0.047モル)を0℃に維持しながら20分間かけて滴下した。引き続き同温度に維持しながら、1,2−ジメトキシエタン10.0gに混合させたトリエチルアミン9.5g(0.094モル)を1時間かけて滴下し、同温度に維持しながら終夜撹拌した。
反応終了後、反応液をろ過した後、ろ液にトルエン100.0g及び水50.0gを添加して分液した。得られた有機層より25℃で溶媒の一部を減圧留去し、析出した結晶をろ過し、得られた結晶を乾燥することにより、メタンジスルホン酸ビス(3,3,3−トリフルオロプロピルエステル)12.8g(0.035モル)を取得した。メタンジスルホン酸ビス(3,3,3−トリフルオロプロピルエステル)の収率は、メタンジスルホニルクロライドに対して74.4%であった。なお、得られたメタンジスルホン酸ビス(3,3,3−トリフルオロプロピルエステル)は、下記の物性を有することから同定することができた。
H−核磁気共鳴スペクトル(溶媒:CDCl)δ(ppm):5.53(s、2H)、3.53(d、4H)2.00(dd、4H)
LC/MS(m/z[M−H]+):367
(製造例4)
撹拌機、冷却管、温度計、及び、滴下漏斗を備え付けた200mL容の4つ口フラスコに、4,4,4−トリフルオロ−1−ブタノール12.0g(0.094モル)及び1,2−ジメトキシエタン40.0gを仕込み、1,2−ジメトキシエタン10.0gに混合させたメタンジスルホニルクロライド10.0g(0.047モル)を0℃に維持しながら20分間かけて滴下した。引き続き同温度に維持しながら、1,2−ジメトキシエタン10.0gに混合させたトリエチルアミン9.5g(0.094モル)を1時間かけて滴下し、同温度に維持しながら終夜撹拌した。
反応終了後、反応液をろ過した後、ろ液にトルエン100.0g及び水50.0gを添加して分液した。得られた有機層より25℃で溶媒の一部を減圧留去し、析出した結晶をろ過し、得られた結晶を乾燥することにより、メタンジスルホン酸ビス(4,4,4−トリフルオロブチルエステル)16.2g(0.041モル)を取得した。メタンジスルホン酸ビス(4,4,4−トリフルオロブチルエステル)の収率は、メタンジスルホニルクロライドに対して87.2%であった。なお、得られたメタンジスルホン酸ビス(4,4,4−トリフルオロブチルエステル)は、下記の物性を有することから同定することができた。
H−核磁気共鳴スペクトル(溶媒:CDCl)δ(ppm):5.52(s、2H)、3.55(d、4H)、1,81(dd、4H)、1,48(dd、4H)
LC/MS(m/z[M−H]+):395
(製造例5)
撹拌機、冷却管、温度計、及び、滴下漏斗を備え付けた200mL容の4つ口フラスコに、2,2,2−トリフルオロエタノール4.7g(0.047モル)及び1,2−ジメトキシエタン20.0gを仕込み、1,2−ジメトキシエタン10.0gに混合させたメタンジスルホニルクロライド10.0g(0.047モル)を0℃に維持しながら20分間かけて滴下した。引き続き同温度に維持しながら、1,2−ジメトキシエタン5.0gに混合させたトリエチルアミン4.8g(0.047モル)を1時間かけて滴下し、同温度に維持しながら6時間撹拌した。さらに0℃にてフェノール4.4g(0.047モル)及び1,2−ジメトキシエタン20.0gを20分間かけて滴下した。引き続き同温度に維持しながら、1,2−ジメトキシエタン5.0gに混合させたトリエチルアミン4.8g(0.047モル)を1時間かけて滴下し、同温度に維持しながら終夜撹拌した。
反応終了後、反応液をろ過した後、ろ液にトルエン100.0g及び水50.0gを添加して分液した。得られた有機層より25℃で溶媒の一部を減圧留去し、析出した結晶をろ過し、得られた結晶を乾燥することにより、メタンジスルホン酸−2,2,2−トリフルオロエチルエステルフェニルエステル12.7g(0.038モル)を取得した。メタンジスルホン酸−2,2,2−トリフルオロエチルエステルフェニルエステルの収率は、メタンジスルホニルクロライドに対して80.8%であった。
なお、得られたメタンジスルホン酸−2,2,2−トリフルオロエチルエステルフェニルエステルは、下記の物性を有することから同定することができた。
H−核磁気共鳴スペクトル(溶媒:CDCl)δ(ppm):7.33(d、2H)、7.25(s、1H)、7.21(m、2H)、5.53(s、2H)、4.05(d、2H)
LC/MS(m/z[M−H]+):333
(実施例1)
(メタンジスルホン酸−2,2−ジフルオロビニルエステル−2,2,2−トリフルオロエチルエステル(化合物1:式(3)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物)の作製)
撹拌機、冷却管、温度計、及び、滴下漏斗を備え付けた500mL容の4つ口フラスコに、製造例1と同様にして得られたメタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチルエステル)12.0g(0.035モル)及びテトラヒドロフラン175.0mLを仕込み、−78℃まで冷却した。2.6モル/Lのn−ブチルリチウム・ヘキサン溶液56.0mL(0.15モル)を−78℃に維持しながら1時間かけて滴下し、同温度に維持しながら6時間撹拌した。反応終了後、反応液にテトラヒドロフラン−水混合溶液(体積比1:1)116.7mL及び、飽和塩化アンモニウム水140.0mLを滴下した。次いで、酢酸エチル116.7mLでの抽出を3回繰り返した。得られた有機層より溶媒の一部を25℃で減圧留去し、濃縮物をカラムクロマトグラフィー(移動層は酢酸エチル−ヘプタン混合溶媒)で精製することにより、メタンジスルホン酸−2,2−ジフルオロビニルエステル−2,2,2−トリフルオロエチルエステル6.5g(0.020モル)を取得した。メタンジスルホン酸−2,2−ジフルオロビニルエステル−2,2,2−トリフルオロエチルエステルの収率は、メタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチルエステル)に対して57.1%であった。
なお、得られたメタンジスルホン酸−2,2−ジフルオロビニルエステル−2,2,2−トリフルオロエチルエステルは、下記の物性を有することから同定することができた。
H−核磁気共鳴スペクトル(溶媒:CDCl)δ(ppm):6.36(dd、1H)、4.93(s、2H)、4.72(dd、2H)
LC/MS(m/z[M−H]+):319
(実施例2)
(メタンジスルホン酸ビス(2,2−ジフルオロビニルエステル)(化合物2:式(5)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物)の作製)
撹拌機、冷却管、温度計、及び、滴下漏斗を備え付けた500mL容の4つ口フラスコに、製造例1と同様にして得られたメタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチルエステル)12.0g(0.035モル)、及びテトラヒドロフラン175.0mLを仕込み、−78℃まで冷却した。2.6モル/Lのn−ブチルリチウム・ヘキサン溶液112.0mL(0.30モル)を−78℃に維持しながら1時間かけて滴下し、同温度に維持しながら6時間撹拌後、−20℃に昇温し、更に同温度に維持しながら2時間攪拌した。反応終了後、反応液にテトラヒドロフラン−水混合溶液(体積比1:1)116.7mL及び、飽和塩化アンモニウム水140.0mLを滴下した。次いで、酢酸エチル116.7mLでの抽出を3回繰り返した。得られた有機層より溶媒の一部を25℃で減圧留去し、濃縮物をカラムクロマトグラフィー(移動層は酢酸エチル−ヘプタン混合溶媒)で精製することにより、メタンジスルホン酸ビス(2,2−ジフルオロビニルエステル)7.0g(0.023モル)を取得した。メタンジスルホン酸ビス(2,2−ジフルオロビニルエステル)の収率は、メタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチルエステル)に対して66.4%であった。
なお、得られたメタンジスルホン酸ビス(2,2−ジフルオロビニルエステル)は、下記の物性を有することから同定することができた。
H−核磁気共鳴スペクトル(溶媒:CDCl)δ(ppm):6.38(dd、2H)、4.92(s、2H)
LC/MS(m/z[M−H]+):299
(実施例3)
(メタンジスルホン酸ビス(2,2−ジフルオロ−1−メチルビニルエステル)(化合物3)の作製)
撹拌機、冷却管、温度計、及び、滴下漏斗を備え付けた500mL容の4つ口フラスコに、製造例2と同様にして得られたメタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチルエステル)12.9g(0.035モル)、及びテトラヒドロフラン175.0mLを仕込み、−78℃まで冷却した。2.6モル/Lのn−ブチルリチウム・ヘキサン溶液112.0mL(0.30モル)を−78℃に維持しながら1時間かけて滴下し、同温度に維持しながら6時間撹拌後、−20℃に昇温し、更に同温度に維持しながら2時間攪拌した。反応終了後、反応液にテトラヒドロフラン−水混合溶液(体積比1:1)116.7mL及び、飽和塩化アンモニウム水140.0mLを滴下した。次いで、酢酸エチル116.7mLでの抽出を3回繰り返した。得られた有機層より溶媒の一部を25℃で減圧留去し、濃縮物をカラムクロマトグラフィー(移動層は酢酸エチル−ヘプタン混合溶媒)で精製することにより、メタンジスルホン酸ビス(2,2−ジフルオロ−1−メチルビニルエステル)8.5g(0.026モル)を取得した。メタンジスルホン酸ビス(2,2−ジフルオロ−1−メチルビニルエステル)の収率は、メタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロ−1−メチルエチルエステル)に対して74.3%であった。
なお、得られたメタンジスルホン酸ビス(2,2−ジフルオロ−1−メチルビニルエステル)は、下記の物性を有することから同定することができた。
H−核磁気共鳴スペクトル(溶媒:CDCl)δ(ppm):5.53(s、2H)、1.71(s、6H)
LC/MS(m/z[M−H]+):327
(実施例4)
(メタンジスルホン酸ビス(3,3−ジフルオロ−2−プロペニルエステル)(化合物4)の作製)
撹拌機、冷却管、温度計、及び、滴下漏斗を備え付けた500mL容の4つ口フラスコに、製造例3と同様にして得られたメタンジスルホン酸ビス(3,3,3−トリフルオロプロピルエステル)12.8g(0.035モル)、及びテトラヒドロフラン175.0mLを仕込み、−78℃まで冷却した。2.6モル/Lのn−ブチルリチウム・ヘキサン溶液112.0mL(0.30モル)を−78℃に維持しながら1時間かけて滴下し、同温度に維持しながら6時間撹拌後、−20℃に昇温し、更に同温度に維持しながら2時間攪拌した。反応終了後、反応液にテトラヒドロフラン−水混合溶液(体積比1:1)116.7mL及び、飽和塩化アンモニウム水140.0mLを滴下した。次いで、酢酸エチル116.7mLでの抽出を3回繰り返した。得られた有機層より溶媒の一部を25℃で減圧留去し、濃縮物をカラムクロマトグラフィー(移動層は酢酸エチル及びヘプタン混合溶媒)で精製することにより、メタンジスルホン酸ビス(3,3−ジフルオロ−2−プロペニルエステル)7.0g(0.021モル)を取得した。メタンジスルホン酸ビス(3,3−ジフルオロ−2−プロペニルエステルの収率は、メタンジスルホン酸ビス(3,3,3−トリフルオロプロピルエステル)に対して60.0%であった。
なお、得られたメタンジスルホン酸ビス(3,3−ジフルオロ−2−プロペニルエステル)は、下記の物性を有することから同定することができた。
H−核磁気共鳴スペクトル(溶媒:CDCl)δ(ppm):5.53(s、2H)、4.47(dd、2H)、4.20(d、4H)
LC/MS(m/z[M−H]+):327
(実施例5)
(メタンジスルホン酸ビス(4,4−ジフルオロ−3−ブテニルエステル)(化合物5)の作製)
撹拌機、冷却管、温度計、及び、滴下漏斗を備え付けた500mL容の4つ口フラスコに、製造例4と同様にして得られたメタンジスルホン酸ビス(4,4,4−トリフルオロブチルエステル)13.9g(0.035モル)、及びテトラヒドロフラン175.0mLを仕込み、−78℃まで冷却した。2.6モル/Lのn−ブチルリチウム・ヘキサン溶液112.0mL(0.30モル)を−78℃に維持しながら1時間かけて滴下し、同温度に維持しながら6時間撹拌後、−20℃に昇温し、更に同温度に維持しながら2時間攪拌した。反応終了後、反応液にテトラヒドロフラン−水混合溶液(体積比1:1)116.7mL及び、飽和塩化アンモニウム水140.0mLを滴下した。次いで、酢酸エチル116.7mLでの抽出を3回繰り返した。得られた有機層より溶媒の一部を25℃で減圧留去し、濃縮物をカラムクロマトグラフィー(移動層は酢酸エチル及びヘプタン混合溶媒)で精製することにより、メタンジスルホン酸ビス(4,4−ジフルオロ−3−ブテニルエステル)6.8g(0.019モル)を取得した。メタンジスルホン酸ビス(4,4−ジフルオロ−3−ブテニルエステル)の収率は、メタンジスルホン酸ビス(4,4,4−トリフルオロブチルエステル)に対して54.3%であった。
なお、得られたメタンジスルホン酸ビス(4,4−ジフルオロ−3−ブテニルエステル)は、下記の物性を有することから同定することができた。
H−核磁気共鳴スペクトル(溶媒:CDCl)δ(ppm):5.52(s、2H)、4.28(dd、2H)、3.57(d、4H)、2.15(d、4H)
LC/MS(m/z[M−H]+):355
(実施例6)
(メタンジスルホン酸−2,2−ジフルオロビニルエステルフェニルエステル(化合物6)の作製)
撹拌機、冷却管、温度計、及び、滴下漏斗を備え付けた500mL容の4つ口フラスコに、製造例5と同様にして得られたメタンジスルホン酸−2,2,2−トリフルオロエチルエステルフェニルエステル11.7g(0.035モル)、及びテトラヒドロフラン175.0mLを仕込み、−78℃まで冷却した。2.6モル/Lのn−ブチルリチウム・ヘキサン溶液56.0mL(0.15モル)を−78℃に維持しながら1時間かけて滴下し、同温度に維持しながら6時間撹拌した。反応終了後、反応液にテトラヒドロフラン−水混合溶液(体積比1:1)116.7mL及び、飽和塩化アンモニウム水140.0mLを滴下した。次いで、酢酸エチル116.7mLでの抽出を3回繰り返した。得られた有機層より溶媒の一部を25℃で減圧留去し、濃縮物をカラムクロマトグラフィー(移動層は酢酸エチル−ヘプタン混合溶媒)で精製することにより、メタンジスルホン酸−2,2−ジフルオロビニルエステルフェニルエステル6.0g(0.019モル)を取得した。メタンジスルホン酸−2,2−ジフルオロビニルエステルフェニルエステルの収率は、メタンジスルホン酸−2,2,2−トリフルオロエチルエステルフェニルエステルに対して54.2%であった。
なお、得られたメタンジスルホン酸−2,2−ジフルオロビニルエステルフェニルエステルは、下記の物性を有することから同定することができた。
H−核磁気共鳴スペクトル(溶媒:CDCl)δ(ppm):7.34(d、2H)、7.25(s、1H)、7.20(m、2H)、5.52(s、2H)、3.80(d、1H)
LC/MS(m/z[M−H]+):313
(比較例1)
(メタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチルエステル)(化合物7)の作製)
製造例1と同様にしてメタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリフルオロエチルエステル)12.0g(0.035モル)を取得した。
(比較例2)
(メタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリクロロエチルエステル)(化合物8)の作製)
2,2,2−トリフルオロエタノール9.4g(0.094モル)に代えて、2,2,2−トリクロロエタノール14.0g(0.094モル)を用いたこと以外は製造例1と同様にしてメタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリクロロエチルエステル)13.0g(0.029モル)を取得した。メタンジスルホン酸ビス(2,2,2−トリクロロエチルエステル)の収率は、メタンジスルホニルクロライドに対して63%であった。
(比較例3)
(メタンジスルホン酸ビス(3,3,3−トリフルオロプロピルエステル)(化合物9)の作製)
製造例3と同様にしてメタンジスルホン酸ビス(3,3,3−トリフルオロプロピルエステル)10.0g(0.027モル)を取得した。
<評価>
(LUMOエネルギーの測定)
実施例及び比較例で得られた化合物1〜9について、LUMO(最低空分子軌道)エネルギーを測定するため、Gaussian03ソフトウェアにより、半経験的分子軌道計算を行った。軌道計算により得られた化合物1〜9のLUMOエネルギーを表1に示した。
Figure 0005986829
表1より、式(1)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物(化合物1〜6)のLUMOエネルギーは負の値を示す約−1.00eVから約−1.17eVであり、本発明の非水電解液用添加剤にかかるこれらのハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物は、低いLUMOエネルギーを有していることがわかる。そのため、化合物1〜6を非水電解液用添加剤として非水電解液二次電池等の蓄電デバイスに用いた場合、非水電解液の溶媒(例えば、環状カーボネートや鎖状カーボネート:LUMOエネルギー約1.2eV)よりも先に化合物1〜6の電気化学的還元が起こり、電極上にSEIが形成されるため電解液中の溶媒の分解を抑制することができる。その結果、高い抵抗を示す溶媒の分解被膜が電極上に形成されにくくなり電池特性の向上が期待される。
一方、式(1)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物以外のハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物である化合物7〜9は約−0.37eVから約−0.21eVと比較的高いLUMOエネルギーを示すことがわかる。即ち、化合物7〜9は電気化学的還元に対して比較的安定であり、電極上にSEIが形成され難い。
以上より、本発明の非水電解液用添加剤にかかる式(1)で表されるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物は充分に低いLUMOエネルギーを有しており、非水電解液二次電池等の蓄電デバイスの電極上に安定なSEIを形成する新規の非水電解液用添加剤として有効であることを示している。
(LSV(リニアスウィープボルタンメトリー)の測定)
炭酸エチレン(EC)と炭酸ジエチル(DEC)とを、EC:DEC=30:70の体積組成比で混合して得られた混合非水溶媒に、電解質としてLiPFを1.0mol/Lの濃度となるように溶解し、該混合非水溶媒と該電解質とからなる溶液全重量に対し、非水電解液用添加剤として各実施例、各比較例で得られたハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物を、含有割合が1.0質量%となるように添加し、非水電解液を調製した。得られた非水電解液、及び、電極としてグラッシーカーボンからなるディスク電極、対極として白金を用い、5mV/secの走査電位速度で分極測定を行った。参照電極として銀電極を用い、100μAの電流が流れる時の参照電極に対する電位を酸化電位、−100μAの電流が流れる時の参照電極に対する電位を還元電位とし、還元開始電圧を算出した。また、参考例1として、非水電解液用添加剤を添加せずに得られた非水電解液についても同様にして還元開始電圧を算出した。結果を表2に示した。
Figure 0005986829
表2から、実施例で得られたハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物を含む非水電解液は、比較例で得られた化合物を含む非水電解液と比較して還元開始電圧が高いことがわかる。従って、実施例で得られたハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物からなる非水電解液用添加剤を含む非水電解液を非水電解液二次電池等の蓄電デバイスに用いた場合、参考例1の非水電解液及び比較例1〜3で得られた化合物を含む非水電解液より先に本発明にかかるハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物の電気化学的還元が起こり、非水電解液二次電池等の電極表面上に安定なSEIを形成し易いことがわかる。
(電池の作製)
正極活物質としてLiMn、及び、導電性付与剤としてカーボンブラックを乾式混合し、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を溶解させたN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に均一に分散させ、スラリーを作製した。得られたそのスラリーを正極集電体となるアルミ金属箔(角型、厚さ20μm)上に塗布後、NMPを蒸発させることにより正極シートを作製した。得られた正極シート中の固形分比率は、質量比で、正極活物質:導電性付与剤:PVDF=80:10:10とした。
一方、負極シートとして、市販の黒鉛塗布電極シート(宝泉社製)を用いた。
炭酸エチレン(EC)と炭酸ジエチル(DEC)とを、EC:DEC=30:70の体積組成比で混合して得られた混合非水溶媒に、電解質としてLiPFを1.0mol/Lで溶解し、該混合非水溶媒と該電解質とからなる溶液全重量に対し、非水電解液用添加剤として各実施例、及び、各比較例で得られたハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物を、含有割合が1.0質量%となるように添加し、非水電解液を調製した。
得られた非水電解液中にて、負極シートと正極シートとを、ポリエチレンからなるセパレータを介して積層し、円筒型二次電池を作製した。また、参考例1として、非水電解液用添加剤を添加せずに得られた非水電解液についても同様にして円筒型二次電池を作製した。
(放電容量維持率及び内部抵抗比の測定)
得られた各円筒型二次電池に対して、25℃において、充電レートを0.3C、放電レートを0.3C、充電終止電圧を4.2V、及び、放電終止電圧を2.5Vとして充放電サイクル試験を行った。200サイクル後の放電容量維持率(%)及び内部抵抗比を表3に示した。
なお、200サイクル後の「放電容量維持率(%)」とは、200サイクル試験後の放電容量(mAh)を、10サイクル試験後の放電容量(mAh)で割った値に100をかけたものである。また、200サイクル後の「内部抵抗比」とは、サイクル試験前の抵抗を1としたときの、200サイクル試験後の抵抗を相対値で示したものである。
Figure 0005986829
表3から、実施例で得られたハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物を含む非水電解液を用いた円筒型二次電池は、参考例1の非水電解液の溶媒及び比較例で得られたハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物を含む非水電解液を用いた円筒型二次電池と比較してサイクル試験時における放電容量維持率が高いことが分かる。従って、実施例1〜6で得られたハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物からなる非水電解液用添加剤を含む非水電解液を非水電解液二次電池等に用いた場合、参考例1の非水電解液及び比較例1〜3で得られた化合物からなる非水電解液用添加剤を含む非水電解液を用いた場合と比較して、非水電解液二次電池等の電極表面上に充放電サイクルに対して安定性の高いSEIが形成していることがわかる。
また、実施例で得られたハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物を含む非水電解液は、比較例で得られたハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物を含む非水電解液に比べて、内部抵抗比が小さいことから、サイクル時による内部抵抗の増加を抑制できることが分かる。
本発明によれば、新規のハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物を提供することができる。また、本発明によれば、該化合物からなり、非水電解液二次電池、電気二重層キャパシタ等の蓄電デバイスに用いた場合に、電極表面上に安定なSEIを形成してサイクル特性、充放電容量、内部抵抗等の電池特性を改善することができる非水電解液用添加剤を提供することができる。更に、本発明によれば、該非水電解液用添加剤を含む非水電解液、及び、該非水電解液を用いた蓄電デバイスを提供することができる。
1 非水電解液二次電池
2 正極集電体
3 正極活物質層
4 正極板
5 負極集電体
6 負極活物質層
7 負極板
8 非水電解液
9 セパレータ

Claims (14)

  1. 下記式(1)で表されることを特徴とするハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物。
    Figure 0005986829
    式(1)中、R、R、及び、Rは、それぞれ独立し、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子、又は、置換されていてもよいフェニル基を示し、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜10のアルケニル基、又は、置換されていてもよいフェニル基を示す。X及びXは、それぞれ独立し、ハロゲン原子を示す。nは0〜5の整数を示す。
  2. 下記式(2)で表されることを特徴とする請求項1記載のハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物。
    Figure 0005986829
    式(2)中、R、R、X、及び、Xは、それぞれ式(1)におけるR、R、X、及び、Xと同じ原子又は基を示す。
  3. 下記式(3)で表されることを特徴とする請求項2記載のハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物。
    Figure 0005986829
  4. 下記式(4)で表されることを特徴とする請求項1記載のハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物。
    Figure 0005986829
    式(4)中、R、X、及び、Xは、それぞれ式(1)におけるR、X、及び、Xと同じ原子又は基を示し、Rは、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキル基、又は、置換されていてもよいフェニル基を示す。X及びXは、それぞれ独立し、ハロゲン原子を示す。
  5. 下記式(5)で表されることを特徴とする請求項4記載のハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物。
    Figure 0005986829
  6. 請求項1、2、3、4又は5記載のハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物からなることを特徴とする非水電解液用添加剤。
  7. 請求項6記載の非水電解液用添加剤、非水溶媒、及び、電解質を含むことを特徴とする非水電解液。
  8. 非水溶媒は、非プロトン性溶媒であることを特徴とする請求項7記載の非水電解液。
  9. 非プロトン性溶媒は、環状カーボネート、鎖状カーボネート、脂肪族カルボン酸エステル、ラクトン、ラクタム、環状エーテル、鎖状エーテル、スルホン、及び、これらのハロゲン誘導体からなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項8記載の非水電解液。
  10. 電解質は、リチウム塩を含有することを特徴とする請求項7、8又は9記載の非水電解液。
  11. リチウム塩は、LiAlCl、LiBF、LiPF、LiClO、LiAsF、及び、LiSbFからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項10記載の非水電解液。
  12. 請求項7、8、9、10又は11記載の非水電解液、正極、及び、負極を備えたことを特徴とする蓄電デバイス。
  13. 蓄電デバイスがリチウムイオン電池である、請求項12記載の蓄電デバイス。
  14. 蓄電デバイスがリチウムイオンキャパシタである、請求項12記載の蓄電デバイス。
JP2012151425A 2011-07-07 2012-07-05 ハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物、非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス Active JP5986829B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012151425A JP5986829B2 (ja) 2012-03-28 2012-07-05 ハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物、非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
US14/131,132 US10050304B2 (en) 2011-07-07 2012-07-06 Additive for nonaqueous electrolyte, nonaqueous electrolyte, and electricity storage device
CN201280001434.2A CN103004006B (zh) 2011-07-07 2012-07-06 非水电解液用添加剂、非水电解液和蓄电器件
EP12807104.0A EP2731187B1 (en) 2011-07-07 2012-07-06 Additive for nonaqueous electrolyte, nonaqueous electrolyte, and electricity storage device
PCT/JP2012/067324 WO2013005828A1 (ja) 2011-07-07 2012-07-06 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
KR1020127026451A KR101313398B1 (ko) 2011-07-07 2012-07-06 비수 전해액용 첨가제, 비수 전해액, 및 축전 디바이스

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012074513 2012-03-28
JP2012074513 2012-03-28
JP2012151425A JP5986829B2 (ja) 2012-03-28 2012-07-05 ハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物、非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013227267A JP2013227267A (ja) 2013-11-07
JP5986829B2 true JP5986829B2 (ja) 2016-09-06

Family

ID=49675317

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012151425A Active JP5986829B2 (ja) 2011-07-07 2012-07-05 ハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物、非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5986829B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6081264B2 (ja) * 2013-03-28 2017-02-15 住友精化株式会社 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
JP6081263B2 (ja) * 2013-03-28 2017-02-15 住友精化株式会社 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
KR102459627B1 (ko) 2017-08-16 2022-10-28 삼성전자주식회사 디설포네이트계 첨가제 및 이를 포함하는 리튬이차전지
CN110931868B (zh) * 2019-11-27 2022-04-15 惠州锂威新能源科技有限公司 一种非水电解液及含有该电解液的锂离子电池

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4345642B2 (ja) * 2003-12-15 2009-10-14 日本電気株式会社 二次電池
JP4345643B2 (ja) * 2003-12-15 2009-10-14 日本電気株式会社 二次電池
JP4876417B2 (ja) * 2005-03-29 2012-02-15 日本電気株式会社 二次電池用電解液およびそれを用いた二次電池
JP4909649B2 (ja) * 2006-06-07 2012-04-04 Necエナジーデバイス株式会社 非水電解液およびそれを用いた非水電解液二次電池
JP5169400B2 (ja) * 2008-04-07 2013-03-27 Necエナジーデバイス株式会社 非水電解液およびそれを用いた非水電解液二次電池
JP5305446B2 (ja) * 2009-03-19 2013-10-02 Necエナジーデバイス株式会社 非水電解液およびそれを用いた非水電解液二次電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013227267A (ja) 2013-11-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6081264B2 (ja) 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
EP2936606B1 (en) Use of fluoroisopropyl derivatives as additives in electrolytes
WO2013005828A1 (ja) 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
WO2013065723A1 (ja) 非水電解液二次電池
JP5982201B2 (ja) ジスルホン酸ベンジルアミド化合物、非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
JP2014194870A (ja) ホウ素含有スルホン酸エステル化合物、非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
JP5982202B2 (ja) 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
JP6081263B2 (ja) 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
JP6765380B2 (ja) 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
JP5986829B2 (ja) ハロゲン原子含有ジスルホン酸エステル化合物、非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
JP6066645B2 (ja) 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
JP5877109B2 (ja) リン含有スルホン酸エステル化合物、非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
JP5953146B2 (ja) 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
JP6017803B2 (ja) 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
JP6081262B2 (ja) 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
WO2019016281A1 (en) HETEROCYCLIC SULFONYL FLUORIDE ADDITIVES FOR THE ELECTROLYTIC COMPOSITION OF LITHIUM BATTERIES
JP5877110B2 (ja) リン含有スルホン酸アミド化合物、非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
JP2015191808A (ja) 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
JP7166258B2 (ja) 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
JP2013206715A (ja) 非水電解液用添加剤、非水電解液、及び、蓄電デバイス
KR20140110916A (ko) 혼합물 및 이의 리튬 이온 배터리에서의 용도

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160808

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5986829

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250