JP4936567B2 - 熱処理装置 - Google Patents
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Description
具体的には、ガラス基板等の被処理基板に所定の膜を成膜した後、処理液であるフォトレジスト(以下、レジストと呼ぶ)を塗布してレジスト膜を形成し、回路パターンに対応してレジスト膜を露光し、これを現像処理するものである。
例えば、基板を加熱し、レジスト膜の乾燥や現像処理後の乾燥を行う熱処理装置では、特許文献1に開示されるように、基板を水平方向に平流し搬送しながら、搬送路に沿って配置されたヒータによって加熱処理する構成が普及している。
このような平流し搬送構造を有する熱処理装置にあっては、複数の基板を搬送路上に連続的に流しながら熱処理を行うことができるため、スループットの向上を期待することができる。
このため、最初の基板G(F)が全体として受ける熱量が、その後に加熱処理される基板Gと比べて多くなり、その結果、最初の基板G(F)の配線パターンの線幅は他の基板Gよりも太く形成されることがあった。
更に、前記最初の基板G(F)は、熱が籠もった状態のチャンバ63内に、その基板前部から搬入されるため、基板前部が受ける熱量が、基板後部と比べて多くなる。その結果、最初の基板G(F)の基板面内において基板前部の配線パターンの線幅の太さが、基板後部よりも太く形成されることがあった。
各チャンバ73,74には、下部ヒータ64と上部ヒータ65とが設けられ、基板Gはチャンバ70において予備加熱された後、チャンバ71において本加熱されるようになされている。
そして、図6(a)に示すように、複数の基板Gが連続的にチャンバ73の搬入口73aから搬入されて予備加熱され、連通口75からチャンバ74内に搬入されて本加熱が施される。このように2段階の加熱処理が施された複数の基板Gは、チャンバ74の搬出口74aから順次搬出される。
これにより、複数の被処理基板を連続的に搬送しながら加熱処理する場合に、第1のチャンバ内に雰囲気が滞留せず、チャンバ内の雰囲気温度を安定化させることができる。その結果、基板間及び基板面内での加熱処理温度のばらつきが抑制され、基板間及び基板面内における配線パターンの線幅を均一化することができる。
また、各コロ20は、その周面が基板Gの全幅にわたって接するように設けられ、加熱された基板Gの熱が伝達しにくいように、外周面部が樹脂等の熱伝導率の低い材料、例えば、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)で形成されている。前記コロ20の回転軸21は、アルミニウム、ステンレス、セラミック等の高強度かつ低熱伝導率の材料で形成されている。
また、前記プレヒータ部4の後段に設けられたメインヒータ部5は、プレヒータ部4と同じく基板搬送路2の周りを覆う薄型箱状のチャンバ9(第2のチャンバ)を備えている。このチャンバ9によって、コロ搬送される基板Gに対し主加熱を行う加熱処理空間が形成されている。
基板搬入部3のケーシング6とプレヒータ部4のチャンバ8との間は、チャンバ8の側壁部8aによって仕切られる。その側壁部8aには、Y方向に延びるスリット状の搬入口51が設けられており、この搬入口51を基板搬送路2上の基板Gが通過するように構成されている。尚、基板搬入部3において前記FFU7から供給される清浄空気は、前記搬入口51を介してプレヒータ部4のチャンバ8内に流れ込むようになされている。
また、チャンバ9の後端部である側壁部9bには、基板搬送路2上の基板Gが通過可能なY方向に延びるスリット状の搬出口53が設けられている。
また、図2に示すように、ケーシング6及びチャンバ8,9において、Y方向に対向する(前記内壁12と外壁13とからなる)側壁には、軸受け22が設けられ、その軸受け22によって、基板搬送路2のコロ20がそれぞれに回転可能に支持されている。
また、チャンバ8の側壁部8bとチャンバ9の側壁部9aとの間において、上方に排気するための排気口27と下方に排気するための排気口28とが設けられ、それぞれ排気量可変な排気装置33,34(第1の排気手段)に接続されている。
さらに、チャンバ9において、搬出口53付近の上壁部には排気口29が設けられ、下壁部には排気口30が設けられ、それぞれ排気量可変な排気装置35、36(第3の排気手段)に接続されている。
前記排気装置31〜36が駆動することにより排気口25〜30を介してチャンバ8,9内の排気が行われ、チャンバ内温度をより安定化させる構成となされている。
これら温度センサ45、46は、例えば熱電対により構成され、加熱処理ユニット1の動作制御を行うコンピュータからなる制御部50(制御手段)に接続されている。即ち、これら温度センサ45、46による検出結果は、制御部50に供給される。
尚、前記ファン制御部37、排気装置31〜36、ヒータ制御部39、41は、それぞれ前記制御部50に接続され、制御部50からの制御命令に基づき動作するように構成されている。
尚、この加熱処理ユニット1においては、レジスト膜の形成後、或いは現像処理後において、ロット管理された複数の基板Gが、順次、基板搬入部3の基板搬送路2に受け渡され、平流し搬送されながら加熱処理が施される。
また、ファン制御部37によりFFU7が駆動されると共に、排気装置31〜36が駆動し、チャンバ8,9内に基板搬送方向に流れる清浄空気が供給されつつ排気口25〜30から排気がなされる(図3のステップS2)。
また、温度センサ45、46による温度の検出結果は、制御部50に供給され、チャンバ8、9内の雰囲気温度がそれぞれ監視される(図3のステップS3)。
プレヒータ部4のチャンバ8に搬入された基板Gは、基板搬送路2に沿って平流し搬送されながら、下部面状ヒータ17及び上部面状ヒータ18により加熱され、そこで例えば約110℃まで昇温される。
これにより基板搬入前にプレヒータ部4のチャンバ8内に熱が籠もることがなく、所定の雰囲気温度となる。その結果、図4(b)に示すように最初の基板G(F)は、後続の基板Gと同じ加熱温度で処理がなされる。
これにより、最後の基板G(L)の後に続く基板Gがなくても、メインヒータ部5のチャンバ9内で温度低下することなく、先に処理された基板Gとの加熱温度の差を小さくすることができ、また、基板面内での加熱温度を均一にすることができる。
前記のように制御部50では、プレヒータ部4及びメインヒータ部5のチャンバ内温度が監視され、その雰囲気温度が所定範囲内にあるか否かが判定される。
これによりチャンバ8に流れ込む清浄空気の風量が増加し、チャンバ8内の雰囲気温度が低下する。このとき、排気装置33,34(第1の排気手段)によりチャンバ8からの排気量を増加させることが好ましく、より迅速にチャンバ8内の温度を低下させ、チャンバ内の温度を所定範囲内に収束させることができる。また、このとき外気を取り込み易くするため、排気装置31,32(第2の排気手段)の排気量は、排気装置33,34(第1の排気手段)の排気量より小さい設定であることが好ましく、排気装置31,32(第2の排気手段)の排気量を所定の排気量よりも減少させることがより好ましい。尚、排気装置33,34(第1の排気手段)を可変制御しない場合には、排気装置31,32(第2の排気手段)の排気量を減少させることにより、チャンバ8内の雰囲気温度を低下させてもよい。
これによりチャンバ8からチャンバ9に流れ込む気流量が減少し、チャンバ9内の雰囲気温度が低下する。このとき、排気装置35,36(第3の排気手段)の排気量は、排気装置33,34(第1の排気手段)の排気量より小さい設定であることが好ましく、例えば、排気装置35,36(第3の排気手段)の排気量を所定の排気量よりも減少させることがより好ましい。
これによりプレヒータ部4のチャンバ8に流れ込む清浄空気の風量が減少し、チャンバ8内の雰囲気温度の低下が抑制される。尚、このとき、排気装置33,34(第1の排気手段)によりチャンバ8,9からの排気量を減少させることが好ましく、効果的にチャンバ内の温度低下が抑制され、より迅速にチャンバ内の温度を所定範囲内に収束させることができる。また、このとき外気の流入を抑制するため、排気装置31,32(第2の排気手段)の排気量は、排気装置33,34(第1の排気手段)の排気量より大きい設定であることが好ましく、排気装置31,32(第2の排気手段)の排気量を所定の排気量よりも増加させることが好ましい。尚、排気装置33,34(第1の排気手段)を可変制御しない場合には、排気装置31,32(第2の排気手段)の排気量を増加させることにより、チャンバ8内の雰囲気温度の低下を抑制してもよい。
これにより高温雰囲気を有するチャンバ8からチャンバ9に流れ込む気流量が増加し、チャンバ9内の雰囲気温度の低下が抑制される。尚、このとき排気装置33,34(第1の排気手段)の排気量は、排気装置35,36(第3の排気手段)の排気量より小さい設定であることが好ましく、排気装置35,36(第3の排気手段)の排気量を所定の排気量よりも減少させることがより好ましい。
以上の制御は、ロット単位で処理される最初の基板Gから最後の基板Gまで、その連続的な加熱処理の間行われる(図3のステップS14)。
これにより、複数の基板Gを連続的に搬送しながら加熱処理する場合に、チャンバ8,9内の雰囲気は滞留せず、チャンバ8,9内の雰囲気温度を安定化させることができる。その結果、基板間及び基板面内での加熱処理温度のばらつきが抑制され、基板間及び基板面内における配線パターンの線幅を均一化することができる。
また、プレヒータ部4のチャンバ8内の温度を監視し、FFU7の送風量及びチャンバ8,9内の排気量をフィードバック制御する構成によって、チャンバ8,9内の温度をより確実に安定化させることができる。
例えば、プレヒータ部4に設けられた温度センサ45の検出結果のみに基づいて、FFU7の送風量及びチャンバ8,9内の排気量をフィードバック制御する構成としてもよい。
また、前記実施の形態においては、加熱処理ユニット1をプレヒータ部4とメインヒータ部5との2段構成としたが、本発明に係る熱処理装置にあっては、それに限らず1つのチャンバのみで加熱処理を行う1段の構成にも適用することができる。
Claims (7)
- 平流し搬送される複数の被処理基板に対し熱処理を施す熱処理装置であって、
基板搬送路を形成し、前記複数の基板を前記基板搬送路に沿って連続的に平流し搬送する基板搬送手段と、
前記基板搬送路の所定区間を覆うと共に、前記基板搬送路を搬送される前記基板に対して熱処理を行う熱処理空間を形成する第1のチャンバと、
前記第1のチャンバ内を加熱する加熱手段と、
前記第1のチャンバの前段に配置され、前記基板搬送路に向けて清浄空気を送風し、第1のチャンバと内に基板搬送方向に流れる清浄空気を供給する清浄空気供給手段と、
前記清浄空気供給手段による清浄空気の送風量を少なくとも制御する制御手段と、を備え、
前記第1のチャンバは、前記基板搬送路上の前記基板が搬入される搬入口を有し、
前記清浄空気供給手段により送風された清浄空気が、前記搬入口から前記第1のチャンバ内に供給され、更に前記第1のチャンバ内を基板搬送方向に流れることを特徴とする熱処理装置。 - 前記第1のチャンバ内の雰囲気温度を検出し、検出結果を前記制御手段に供給する第1の温度検出手段を備え、
前記制御手段は、前記第1のチャンバ内の雰囲気温度が所定の上限値より高い場合には、前記清浄空気供給手段による清浄空気の送風量を増加させ、所定の下限値より低い場合には、前記清浄空気供給手段による清浄空気の送風量を減少させることを特徴とする請求項1に記載された熱処理装置。 - 前記第1のチャンバの基板搬出口付近から前記第1のチャンバ内の排気を行うと共に、排気量を可変させる第1の排気手段を備え、
前記制御手段は、前記第1のチャンバ内の雰囲気温度が所定の上限値より高い場合には、前記第1の排気手段により排気量を増加させ、所定の下限値より低い場合には、前記第1の排気手段により排気量を減少させることを特徴とする請求項2に記載された熱処理装置。 - 前記第1のチャンバの基板搬入口付近から前記第1のチャンバ内の排気を行うと共に、排気量を可変させる第2の排気手段を備え、
前記制御手段は、前記第1のチャンバ内の雰囲気温度が所定の上限値より高い場合には、前記第2の排気手段により排気量を減少させ、所定の下限値より低い場合には、前記第2の排気手段により排気量を増加させることを特徴とする請求項2または請求項3に記載された熱処理装置。 - 前記基板搬送路において前記第1のチャンバの後段に配置され、前記第1のチャンバ内で加熱処理された前記基板に対し、さらに加熱処理を行うための第2のチャンバを備え、
前記清浄空気供給手段により送風された清浄空気は、前記第1のチャンバ内を経由して前記第2のチャンバ内に供給されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された熱処理装置。 - 前記基板搬送路において前記第1のチャンバの後段に配置され、前記第1のチャンバ内で加熱処理された前記基板に対し、さらに加熱処理を行うための第2のチャンバと、前記第2のチャンバ内の雰囲気温度を検出し、検出結果を前記制御手段に供給する第2の温度検出手段と、前記第2のチャンバの基板搬入口付近から前記第2のチャンバ内の排気を行うと共に、排気量を可変させる第1の排気手段とを備え、
前記清浄空気供給手段により送風された清浄空気は、前記第1のチャンバ内を経由して前記第2のチャンバ内に供給され、
前記第2のチャンバ内の雰囲気温度より前記第1のチャンバ内の雰囲気温度が高く設定され、
前記制御手段は、前記第2のチャンバ内の雰囲気温度が所定の上限値より高い場合には、前記第1の排気手段により排気量を増加させ、所定の下限値より低い場合には、前記第1の排気手段により排気量を減少させることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された熱処理装置。 - 前記基板搬送路において前記第1のチャンバの後段に配置され、前記第1のチャンバ内で加熱処理された前記基板に対し、さらに加熱処理を行うための第2のチャンバと、前記第2のチャンバ内の雰囲気温度を検出し、検出結果を前記制御手段に供給する第2の温度検出手段と、前記第2のチャンバの基板搬出口付近から前記第2のチャンバ内の排気を行うと共に、排気量を可変させる第3の排気手段とを備え、
前記清浄空気供給手段により送風された清浄空気は、前記第1のチャンバ内を経由して前記第2のチャンバ内に供給され、
前記第2のチャンバ内の雰囲気温度より前記第1のチャンバ内の雰囲気温度が高く設定され、
前記制御手段は、前記第2のチャンバ内の雰囲気温度が所定の上限値より高い場合には、前記第3の排気手段により排気量を減少させ、所定の下限値より低い場合には、前記第3の排気手段により排気量を増加させることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載された熱処理装置。
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