JP2002122385A - 熱処理装置 - Google Patents

熱処理装置

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JP2002122385A
JP2002122385A JP2000315489A JP2000315489A JP2002122385A JP 2002122385 A JP2002122385 A JP 2002122385A JP 2000315489 A JP2000315489 A JP 2000315489A JP 2000315489 A JP2000315489 A JP 2000315489A JP 2002122385 A JP2002122385 A JP 2002122385A
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heat treatment
processed
roller
treatment zone
treatment apparatus
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JP2000315489A
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English (en)
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Yoshimichi Ishii
好道 石井
Masataka Morita
真登 森田
Yuji Tsutsui
裕二 筒井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 プラズマ・ディスプレイ・パネルの製造工程
において、ガラス基板の上に形成されたペースト膜を乾
燥するに際し、ペースト膜の内部に有機溶媒が残存した
状態でペースト膜表面に乾燥した皮膜が形成されること
を防止して、ペースト膜が十分に乾燥されるようにす
る。 【解決手段】 被処理物を熱処理する熱処理ゾーン11
を有する熱処理装置において、加熱装置10を被処理物
の搬送面の側に位置するように熱処理ゾーン内に設け、
熱処理中、被処理物12がローラ14の回転によって熱
処理ゾーン内を搬送されるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製品原料、中間品
または最終製品を熱処理するための熱処理装置に関し、
特にプラズマ・ディスプレイ・パネル(以下「PDP」
とも呼ぶ)の製造において使用する乾燥炉に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマ・ディスプレイ・パネル、太陽
電池パネル、抵抗チップ等の各種デバイスおよび電子部
品を最終製品とする種々の製品の製造過程において、様
々の熱処理、例えば加熱および冷却処理等が利用されて
いる。熱処理により達成される作用は数多く知られてお
り、具体的には、乾燥、脱水、焼成、反応促進、表面改
質、封着、排気、およびアニール等が知られている。こ
のうち、乾燥とは、気化し得る成分(単に気化成分とも
呼ぶ)を含む材料を加熱することにより、この材料から
気化し得る成分(例えば、有機溶媒または水)を気化さ
せて除去することをいい、さらに、気化し得る成分以外
の成分の物理的および/または化学的性質を必要に応じ
て変化させる処理をいう。
【0003】乾燥処理は種々の製品の製造工程において
実施される。一般的に実施される乾燥処理として、例え
ば、板状の基材の表面に有機溶媒または水等の溶媒に固
形分を分散または溶解させたもの(例えばペーストまた
は溶液等)を塗布した後、気化し得る成分である溶媒を
除去して表面に固形分のみを残存させる処理がある。そ
のような乾燥処理が製品の品質に特に影響を及ぼす例の
1つとして、プラズマ・ディスプレイ・パネルの製造が
ある。プラズマ・ディスプレイ・パネルの製造におい
て、乾燥処理は、ガラス基板上に印刷または塗布により
形成した陰極形成用ペースト膜、障壁形成用ペースト
膜、蛍光体用ペースト膜等のペースト膜から有機溶媒を
除去するために実施される。
【0004】PDPの製造において実施される乾燥処理
に際しては、ペーストから有機溶媒を実質的に完全に取
り除くことが要求される。乾燥処理後に有機溶媒が残存
していると、後の工程において有機溶媒が蒸発したとき
に、蒸発した有機溶媒が装置内に浮遊するダストを取り
込んで凝縮してタール状物を形成し、これが装置内に付
着することがある。タール状物はまた、装置内で凝縮し
た有機溶媒が熱により変質(例えば重合)することによ
っても形成される。タール状物は加熱されて乾燥すると
振動等により剥離または脱落してPDPに付着すること
があり、そのことはPDPの品質に好ましくない影響を
及ぼす。さらに、PDPの製造において実施される乾燥
処理に際しては、1)プラズマ・ディスプレイ・パネル
のガラス基板の表面(特に、ペーストが塗布されていな
い面)を損傷しないこと、および2)ペースト塗布面が
ダストで汚染されないこと等もまた要求される。
【0005】上記の要求を満たすべく、プラズマ・ディ
スプレイ・パネルの製造用乾燥炉として、被処理物、即
ち、表面にペースト膜を形成したPDP用ガラス基板
(このようにペースト膜が形成されたPDP用のガラス
基板を単にPDP用基板とも呼ぶ)をその下面からウォ
ーキング・ビームで支持するとともに搬送し、被処理物
の上方(即ち、ペースト形成面の側)に設けた加熱装置
で被処理物を加熱する乾燥炉が一般に使用されている。
さらに、乾燥炉内にはガス(具体的にはエアー)を供給
・排出する機構が設けられて、蒸発した有機溶媒がガス
に同伴されて排出されるようになっている。そのような
乾燥炉は、例えば、ノリタケカンパニーリミテッド社か
ら販売されている。
【0006】ウォーキングビームにより被処理物を搬送
する場合、被処理物とウォーキングビームとの間ですべ
りがなく、ダストの発生が抑制されるので、ウォーキン
グビームの使用は炉内をクリーンに保つのに有効である
と考えられている。ウォーキングビームを用いて被処理
物を搬送する乾燥炉において、加熱装置(例えば赤外線
ヒーター)は被処理物の上方に設けられる。これは、ウ
ォーキングビームの駆動装置が加熱装置により加熱され
て、その作動に影響を及ぼすほど高温になることを防止
するためであり、また、駆動装置の設置によって加熱装
置を設置するスペースがなくなるためであると考えられ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】乾燥処理においては、
乾燥すべき対象(例えばPDP用基板のペースト膜)か
ら、有機溶媒等の気化成分を実質的に完全に除去するこ
とが必要である。しかし、この要求は必ずしも十分に満
たされず、乾燥処理後もなお気化成分が残存し、最終製
品の品質に悪影響を及ぼすという問題が常にある。この
問題は、先に説明した乾燥炉を使用してPDP用基板の
ペースト膜を乾燥する場合にも発生し得る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らが上記問題の
原因を究明したところ、乾燥すべき対象(例えばペース
ト)全体が乾燥しないうちに対象表面に乾燥した皮膜が
形成されると、皮膜が気化成分の蒸発を妨げる障壁とな
るために、気化成分が対象内部に残存し、乾燥が不十分
になることが判った。さらに、板状の基材(単に基材と
も呼ぶ)の表面に形成した気化成分を含む膜(例えばペ
ースト膜)を乾燥する場合、膜の厚さが厚いほど皮膜が
形成されやすく、気化成分が膜の内部に残存する傾向に
あることも判った。したがって、PDP用のガラス基板
表面に形成されるペースト膜(例えば数十μm(銀電
極)〜百数十μm(誘電体およびリブ))のように、厚
い膜を乾燥する際には、この皮膜の形成を防止すること
が特に必要とされる。
【0009】本発明者らは、一方の面に乾燥すべき膜が
形成された基材を、膜が形成されていない他方の面の側
から加熱することで、膜の乾燥中、膜の表面に皮膜が形
成されることを有効に防止できること、そして、そのよ
うな加熱を実現するには被処理物をローラで搬送すれば
よいことを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、被処理物を熱処理する熱
処理ゾーンを有する熱処理装置であって、熱処理ゾーン
が 1)被処理物の搬送面の側に設けられた加熱装置、およ
び 2)被処理物を搬送するローラを含む熱処理装置を提供
する。
【0011】本発明の熱処理装置によって実施される
「熱処理」は、被処理物を加熱することによって、被処
理物の少なくとも一部の少なくとも1つの特性(例え
ば、有機溶媒含有量、水分保有率、重量、電気抵抗、透
過率、形成膜厚またはその均一性、内部応力またはひず
み、強度、組成等)を所定のように変化させる処理をい
う。本発明の熱処理装置は、熱処理として、被処理物を
加熱することにより被処理物の一部(例えば基材の一方
の面に形成された膜)から有機溶媒または水のような気
化し得る成分を除去する乾燥処理を実施するのに特に適
した装置である。
【0012】本明細書において、「被処理物」とは、そ
の少なくとも一部が熱処理の対象となるものをいう。本
発明の熱処理装置で熱処理される被処理物は、一般に、
気化し得る成分(例えば有機溶媒または水)を含む膜
(例えば膜状のペースト)が一方の面に形成された基材
であって、膜が乾燥処理の対象となるものである。その
ような被処理物は具体的にはPDP用基板である。
【0013】本明細書において、被処理物を「搬送」す
るとは、被処理物を熱処理ゾーン内で所定の方向(一般
には直線方向)で移動させることをいい、被処理物を熱
処理ゾーン内に搬入すること、ならびに被処理物を熱処
理ゾーンから搬出することをも含む。したがって、被処
理物を移動させる方向である「搬送方向」には、被処理
物が熱処理ゾーン内で移動する方向のほか、被処理物が
搬入される方向および搬出される方向が含まれる。
【0014】本明細書において、被処理物の「搬送面」
とは、被処理物が搬送されるときに搬送装置であるロー
ラと接する面をいう。したがって、一方の面に気化成分
を含む膜(単に「膜」とも呼ぶ)が形成された基材が被
処理物であって、この膜を熱処理に付す(例えば乾燥処
理する)場合、被処理物の搬送面は、膜が形成されてい
ない基材の面である。搬送面はまた、被処理物の「裏
面」とも呼ぶ。したがって、被処理物の搬送面とは反対
の面を、被処理物の「表面」と呼ぶ。被処理物が一方の
面に膜が形成された基材であって、この膜を熱処理に付
す(例えば乾燥処理する)場合、被処理物の「表面」は
膜の基材と接していない側の面に相当する。膜のこの面
はまた、膜の「表面」とも呼び、膜の基材と接している
側の面は、膜の「裏面」とも呼ぶ。
【0015】本発明の熱処理装置は、熱処理を実施する
領域である熱処理ゾーンを有し、この熱処理ゾーンが被
処理物の搬送面の側に設けられた加熱装置を有すること
を第1の特徴とする。したがって、加熱装置は通常、被
処理物の下方に配置される。被処理物の搬送面の側に加
熱装置を配置することで、被処理物を表面からではなく
裏面から優先的に加熱することが可能となる。したがっ
て、例えばPDP用基板のペースト膜を乾燥する場合の
ように、基材の表面に形成した膜を乾燥する場合、膜に
は裏面から順次乾燥された部分が形成されることとな
り、膜の表面付近の乾燥が他の部分よりも早く進行する
ことが防止される。即ち、本発明の装置によれば、気化
成分が膜の内部に残っている状態で膜の表面に乾燥した
皮膜が形成されることを極めて有効に抑制できるので、
気化成分が残存しないように膜を厚さ方向で均一に乾燥
できる。
【0016】本発明の熱処理装置は、熱処理ゾーンが、
被処理物を搬送する手段としてローラを有することを第
2の特徴とする。被処理物はローラの回転に従って熱処
理ゾーン内で所定の方向に移動する。ローラを利用する
搬送方式によれば、ローラを回転させる駆動装置(例え
ばモータ、歯車(ギア)およびベルト)を被処理物の搬
送面の側に設ける必要がなく、したがって駆動装置は熱
による影響を受けることなく作動する。即ち、ローラを
利用する搬送方式は、熱処理ゾーン内において加熱装置
を被処理物の搬送面の側に設けることを可能にする搬送
方式である。
【0017】本発明の熱処理装置は、熱処理ゾーンが被
処理物の搬送面に対して垂直な方向に互いに平行に複数
重ねられて成る熱処理装置であってよい。このような熱
処理装置を本明細書において多段熱処理装置とも呼ぶ。
多段熱処理装置によれば一度に多くの被処理物を熱処理
することが可能である。一般に、多段熱処理装置は、炉
体の表面積が小さく、また、加熱装置から放出される熱
が上下方向の熱処理ゾーンで利用されて上下端を除く各
熱処理ゾーン間の上下方向の熱損失が見かけ上ないた
め、炉体からの放熱量を小さくすることが可能である。
【0018】本発明の熱処理装置は、被処理物が熱処理
中、熱処理ゾーン内を通過するように、被処理物を搬送
しながら熱処理を実施する熱処理装置であってよい。こ
のような熱処理装置は本明細書において連続式熱処理装
置とも呼ぶ。
【0019】別の態様では、本発明の熱処理装置は、被
処理物を熱処理ゾーン内で停止させた状態にて熱処理を
実施する熱処理装置であってよい。このような熱処理装
置は本明細書においてバッチ式熱処理装置とも呼ぶ。
【0020】連続式熱処理装置は、被処理物の搬送方向
に長く延びた熱処理ゾーンを1つだけ有するようなもの
であってよく、あるいはそのような熱処理ゾーンが複数
重ねられた多段熱処理装置であってよい。
【0021】同様に、バッチ式熱処理装置は、熱処理ゾ
ーンが1つだけ設けられた熱処理装置であって、熱処理
ゾーン内に1または複数の被処理物が所定位置に搬入さ
れた後、被処理物が停止した状態にて熱処理され、その
後、被処理物が熱処理ゾーンから搬出される熱処理装置
であってよく、あるいは各熱処理ゾーン内に1または複
数の被処理物が所定位置に搬入された後、被処理物が停
止した状態にて熱処理され、その後、被処理物が各熱処
理ゾーンから搬出される多段熱処理装置であってよい。
バッチ式の多段熱処理装置は、被処理物が通過するため
の領域を必要としないから、少なくとも1つの被処理物
を熱処理し得る程度まで各熱処理ゾーンの寸法を小さく
でき、したがって、その設置面積は連続式の熱処理装置
と比較して一般に小さい。
【0022】以上において説明した熱処理装置はいずれ
も、被処理物を乾燥処理する乾燥装置として好ましく用
いられ、特に、PDPの製造工程においてガラス基板の
表面(ガラス基板の表面に別の層が形成されている場合
には当該層の表面)に形成されたペースト膜を乾燥する
PDP製造用乾燥炉として好ましく用いられる。本発明
の熱処理装置はまた、太陽電池パネルおよび抵抗チップ
等の各種デバイスおよび電子部品を最終製品とする種々
の製品の製造過程において好ましく使用される。
【0023】本発明は、被処理物が熱処理ゾーン内を通
過するように、ローラを回転させて被処理物を搬送しな
がら、被処理物を搬送面の側に設けた加熱装置で加熱す
る熱処理方法を提供する。この熱処理方法によれば、熱
処理の対象となる被処理物の一部をその裏面から順次乾
燥することができる。したがって、この熱処理方法は被
処理物を乾燥処理するのに適しており、特に、基材の表
面に形成した気化成分を含む膜(例えばPDP用基板の
ペースト膜)から気化成分(例えば有機溶媒)を蒸発さ
せることにより除去する乾燥処理に適している。
【0024】本発明は、ローラを回転させて被処理物を
熱処理ゾーン内に搬入した後、被処理物を熱処理ゾーン
内で停止させた状態にて被処理物の搬送面の側に設けた
加熱装置で加熱し、加熱終了後、ローラを回転させて被
処理物を熱処理ゾーンから搬出する熱処理方法を提供す
る。この方法もまた、被処理物を乾燥処理するのに適し
た方法であり、基材表面に形成した気化成分を含む膜を
乾燥するのに特に適した方法である。
【0025】本発明は、ローラを回転させて被処理物を
熱処理ゾーン内に搬入した後、ローラを2方向に交互に
回転させることにより被処理物を熱処理ゾーン内で揺動
した状態にて、被処理物を被処理物の搬送面の側に設け
た加熱装置で加熱し、加熱終了後、ローラを回転させて
被処理物を熱処理ゾーンから搬出する熱処理方法を提供
する。この熱処理方法によれば、熱処理中、被処理物の
ローラとの接触箇所が変化するので、被処理物の熱処理
の対象となる部分をその裏面側からムラ無く均一に熱処
理することが確保される。この方法もまた、被処理物を
乾燥処理するのに適した方法であり、基材表面に形成し
た気化成分を含む膜を乾燥するのに特に適した方法であ
る。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の熱処理装置は、熱処理ゾ
ーンが、被処理物の搬送面の側に設けられた加熱装置を
含み、また被処理物の搬送手段としてローラを含んでい
る点に特徴を有する。以下、熱処理ゾーンの構成を説明
することにより、本発明の特徴を明確にする。
【0027】熱処理ゾーンにおいて、加熱装置は、熱処
理ゾーン内に被処理物が搬入されたときに、被処理物の
搬送面の側にあるように設けられる。加熱装置は、好ま
しくは被処理物から離して配置される。したがって、例
えば、被処理物を水平方向で搬送する場合、加熱装置は
被処理物の下方に配置される。
【0028】加熱装置は、加熱炉または乾燥炉等の熱処
理装置において常套的に使用されているものから、被処
理物の種類に応じて任意に選択できる。具体的には、赤
外線ヒーター(遠赤外線ヒーターを含む)、熱風ヒータ
ー、または接触ホットプレートヒーター等を使用でき
る。赤外線ヒーターは、適当な熱源(電気、ガスの燃焼
により発生する熱、または高温の水蒸気もしくはオイル
からの対流伝熱)により熱せられて赤外線を放射する要
素を含む。熱風ヒーターは、適当な熱源により加熱され
たガスを吹付けるものである。吹付けられるガスは、例
えば高温の水蒸気もしくはオイルと熱交換させることに
より加熱してよく、あるいは電気ヒーターで加熱してよ
い。本発明の熱処理装置をPDP製造用乾燥炉とする場
合、加熱装置として赤外線ヒーターと熱風ヒーターを併
用することが好ましい。
【0029】加熱装置の付近ではダストが発生しやすい
ため、熱処理ゾーンのクリーン度を高く維持する必要が
ある場合には、加熱装置の全体または一部を適当な防塵
部材(例えばガラス板)で隔離し、ダストが被処理物に
付着しないようにすることが好ましい。加熱装置の隔離
は、例えばPDP製造用乾燥炉において特に必要であ
る。加熱装置が被処理物を均一に加熱できず、被処理物
の被処理面で温度のばらつきを生じさせるようなもので
ある場合、防塵部材は、そのような加熱装置で加熱され
たときでも全体が均一な温度となる均熱板であることが
好ましい。均熱板が被処理物と加熱装置との間に介在す
れば、被処理物は、全体が均一な温度に加熱された均熱
板によって均一に加熱されることとなる。均熱板は熱伝
導率の高い材料から成ることが好ましく、例えばアルミ
ニウム板であることが好ましい。均熱板を設ける場合、
加熱装置で加熱された均熱板から被処理物に熱が十分に
伝達されるよう、均熱板は、例えば、加熱により赤外線
を放射する材料を被処理物と対向する表面に塗布したも
のであることが好ましい。
【0030】熱処理ゾーン内には、被処理物の搬送手段
としてローラが配置される。ローラは具体的には円柱形
または円筒形の棒状物である。そのようなローラは、熱
処理ゾーン内にて、その回転軸が被処理物の搬送面と平
行な面において搬送方向と直交し、かつ互いに平行とな
るように搬送方向で間隔をあけて並べられる。
【0031】各ローラは適当な駆動装置によって回転さ
せられる。駆動装置は熱の影響を受けないよう、好まし
くは熱処理ゾーンを規定する壁の外に配置される。各ロ
ーラが駆動装置によって同じ方向に回転させられると、
ローラ上にある被処理物はローラの回転に従って所定の
方向に搬送される。
【0032】ローラによる被処理物の搬送は、ローラが
回転する際のローラと被処理物との間の摩擦によって、
被処理物が損傷せず、また塵埃が生じないように実施す
る必要がある。したがって、本発明の装置においては、 1)ローラをフッ素系樹脂(例えばテフロン(登録商
標)等)、ステンレス、アルミニウムもしくはその合
金、チタン合金、インコネル、ガラス(例えば石英ガラ
ス)、セラミック材料(例えば、炭化ケイ素、窒化ケイ
素、もしくはマグネシア)、または金属酸化物のような
耐熱性および耐溶剤性を有し、熱膨張率の小さい材料で
形成すること、 2)被処理物が所望のように搬送される限りにおいてロ
ーラの数を少なくし、ローラと被処理物との接触面積を
小さくすること、 3)ローラが被処理物をその搬送面が搬送方向と平行に
なるように(具体的には水平に)支え得るように、ロー
ラを形成し、配置すること、 4)被処理物の温度分布に影響を及ぼさないようにロー
ラを形成し、配置すること、 5)ローラの機械的強度が大きいこと、ならびに 6)ローラの熱容量が小さいことが好ましい。
【0033】例えば、本発明の熱処理装置をPDP製造
用乾燥炉として使用し、1枚の大きさが1000mm×7
00mmである厚さ3mmのPDP用のガラス基板に形成さ
れたペースト膜を温度100〜150℃にて乾燥する場
合、ステンレスから成る直径20〜30mmの円柱形また
は円筒形のローラをPDP用のガラス基板1枚につき3
〜5本配置して、PDP用のガラス基板を搬送すること
が好ましい。ローラの熱容量を小さくして熱損失を小さ
くするためには、ローラを円筒形状とすることがより好
ましい。ローラの材料、寸法および数は、これらに限定
されず、PDP用のガラス基板の大きさ等に応じて任意
に変えることができる。
【0034】ローラが、その一部が他の部分から突出し
ているようなローラであれば、被処理物が搬送されると
き、被処理物は突出部のみでローラと接触するので、被
処理物とローラとの接触面積はより小さくなる。
【0035】そのようなローラは、例えば、ローラの周
にローラの外径よりも大きい外径を有するリングを取り
付けることによって得られる。リングを取り付けると、
被処理物はリングを介してローラと接触し、リングで支
持されて搬送される。ローラが棒状物である場合、好ま
しくは、リングは軸方向に間隔をあけて複数取り付けら
れる。
【0036】被処理物がリングで支持されると、被処理
物のリングとの接触箇所において大きな力が作用し、被
処理物が変形または損傷するおそれがある。したがっ
て、リングは、被処理物が変形または損傷しないかぎり
において、適当な数および/または形状を選択してロー
ラの周に取り付けることができる。リングはその形状に
もよるが、一般にはローラの軸方向(即ち、長さ方向)
において50〜150mm間隔でローラに取り付けること
が好ましい。
【0037】リングは、耐熱性に優れ、かつ被処理物を
傷つけないような材料で形成することが好ましい。リン
グは、具体的には、テフロンのようなフッ素系樹脂、ブ
チルゴム、エチレンプロピレンゴム、フェノール樹脂、
またはシリコンゴムのような耐熱性樹脂で形成すること
が好ましい。リングは、リングと被処理物との接触面積
ができるだけ小さくなるよう、外周部が曲面となってい
る形状を有することがより好ましい。そのようなリング
の一例を図3に示す。図3はリングを有するローラの一
部を断面図で示した側面図であり、図中の両矢印はロー
ラの長手方向を示す。リング(300)はローラ(34)に
形成された溝(34a)に嵌め込まれており、その外周部
は曲面となっている。
【0038】別のリングの一例を図4に示す。図4は、
ローラの一部を断面図で示した側面図であり、図中の両
矢印はローラの長手方向を示す。図4おいては、リング
状の基体(440)がローラ(44)に形成された溝(44
a)に嵌め込まれ、この基体(440)の外周に球状体(4
10)が埋め込まれている。このようなリングを用いた場
合、被処理物は球状体と接触し、被処理物とリングとの
接触面積はさらに小さくなる。球状体は図4に示すよう
に間隔をあけてリング状の基体(400)の外周に配置し
てよく、あるいは互いに接触するようにリング状の基体
に配置してよい。球状体は、好ましくはテフロンのよう
なフッ素系樹脂またはブチルゴムから成る。
【0039】あるいは、ローラは、複数の車輪状物がシ
ャフトの周りに間隔をあけて設けられたものであってよ
い。そのようなローラはシャフトを回転軸として、回転
軸が被処理物の搬送面と平行な面において搬送方向と直
交し、かつ互いに平行となるように搬送方向で間隔をあ
けて並べられる。このローラで被処理物を搬送する場
合、被処理物は車輪状物とのみ接触するので、ローラと
被処理物との接触面積は円筒形または円柱形の棒状の形
態を有するローラよりも小さくなる。
【0040】本発明の熱処理装置が連続式のものである
場合には、被処理物が熱処理ゾーン内を通過するとき、
被処理物のローラと接触する箇所は順次変化する。一
方、本発明の熱処理装置がバッチ式のものである場合に
は、熱処理中、熱処理ゾーン内で被処理物は停止した状
態にあり、そのために、ローラと接触する部分がローラ
の「影」に入り、被処理物の下方に位置する加熱装置に
よって十分に熱処理されず、その部分の熱処理後の状態
が他の部分と異なることがある。同様のことは、連続式
熱処理装置において被処理物の搬送を停止した場合にも
生じ得る。したがって、バッチ式の熱処理装置で熱処理
する場合、ならびに連続式の熱処理装置において搬送が
停止される等の理由によって被処理物の特定箇所のみが
ローラと接触する状態が長く続く場合には、被処理物を
揺動して、被処理物におけるローラとの接触箇所を変化
させることが好ましい。
【0041】被処理物を揺動するとは、被処理物を搬送
方向において僅かな距離だけ前進させることと後退させ
ることとを繰り返すことをいう。被処理物は、ローラを
2方向に交互に回転させることによって、即ち、ローラ
を順方向に回転させることと逆方向に回転させることを
交互に繰り返すことによって揺動することができる。し
たがって、被処理物を揺動するには、ローラを順方向お
よび逆方向の2方向に回転させる駆動装置にローラを接
続する必要がある。駆動装置はまた、ローラを1方向に
僅かに(例えば1/2回〜1回)回転させた後、直ぐに
ローラを反対の方向に僅かに回転させ得るものでなけれ
ばならない。
【0042】被処理物の揺動の幅(即ち、揺動中、被処
理物のある箇所が最も前進したときの位置と最も後退し
たときの位置との間の距離)は、熱処理の種類、揺動が
必要な時間、ローラの寸法、ならびに被処理物の寸法お
よび種類等に応じて決定される。例えば、バッチ式の熱
処理装置をPDP製造用乾燥炉として使用する場合に
は、被処理物の揺動の幅をローラとローラとの間の距離
の1/2倍〜等倍とし、熱処理を実施している間ずっと
被処理物を揺動することが好ましい。
【0043】熱処理ゾーンは被処理物を熱処理ゾーンに
入れるための搬入口、および被処理物を熱処理ゾーンか
ら取り出すための搬出口を有する。熱処理ゾーンが連続
式の熱処理装置を構成する場合、搬入口および搬出口は
対向するように設けられる。熱処理ゾーンがバッチ式の
熱処理装置を構成する場合、搬入口および搬出口は対向
するように設けられて、被処理物が一方向にのみ移動す
るようにしてよく、あるいは1つの開口部が搬入口と搬
出口とを兼ねるようにしてよい。いずれの場合において
も、搬入口および搬出口の開口面積は、熱処理ゾーン内
の熱が漏出しにくいよう、できるだけ小さくすることが
好ましい。
【0044】上記において説明しなかった熱処理ゾーン
に含まれる他の部分または要素は、従来の熱処理装置の
熱処理ゾーンにおいて採用されているものと同様に構成
してよい。例えば、PDP製造用乾燥炉のような乾燥炉
においては、熱処理ゾーン内のガスの一部を排出して、
乾燥の対象となる材料(例えばPDP用基板のペースト
膜)から蒸発し熱処理ゾーン内に放出された気化成分
(例えば有機溶媒)を熱処理装置外へ排出するととも
に、排出されたガスの量に相当する量のガスを熱処理ゾ
ーン内に供給する機構が必要である。したがって、本発
明の熱処理装置を乾燥炉とする場合、そのような機構は
熱処理ゾーンに当然に組み込まれる。ガスの供給(給
気)および排出(排気)機構は従来の乾燥炉で採用され
ているものと同様であってよい。
【0045】基材表面に形成した膜を乾燥する場合にお
いて、熱処理ゾーン内のガスの排出に伴って供給される
ガスが膜の表面に直接的に吹き付けられると、膜の表面
付近が他の部分よりも早く乾燥し、加熱装置を被処理物
の搬送面の側に配置しても、膜の表面に乾燥した皮膜が
形成されることがある。かかる不都合を避けるために、
熱処理ゾーン内には、給気部と排気部とが交互に配置さ
れた給排気機構を設けることが好ましい。ここで、「給
気部」とは1または複数の給気口を有するガス供給部で
あり、「排気部」とは1または複数の排気口を有するガ
ス排出部である。排気部は、熱処理ゾーン内のガスを吸
引して熱処理装置の外に排出する箇所であり、ガス吸引
部とも呼ぶ。「給気部と排気部とが交互に配置された」
とは、この給排気機構を給気口および排気口が熱処理ゾ
ーン内に搬入された被処理物の表面と面するように熱処
理ゾーン内に設けたときに、被処理物から見て給気部と
排気部とが交互に存在するように配置されていることを
いう。給気部および排気部はいずれも、給気口および排
気口と連通している通路を有する。ガスは給気部の通路
を介して供給され、また排出部の通路を介して熱処理装
置の外に排出される。
【0046】給気部と排気部とが交互に配置されている
と、給気部から熱処理ゾーン内に入ったガスは給気後、
被処理物から蒸発した気化成分を同伴して比較的早い時
期に排気部で吸引されるため、供給されたガスの被処理
物表面への吹き付けが防止され、あるいは緩和される。
好ましくは、給気部と排気部とが交互に配置された給排
気機構において、給気部と排気部とは隣接するように交
互に配置される。
【0047】被処理物の表面へのガスの吹き付けの防止
または緩和は、排気部に形成された排気口を通過するガ
スの速度(即ち、排気速度)を、給気部に形成された給
気口を通過するガスの速度(即ち、給気速度)よりも大
きくすることで、より効果的なものとなる。具体的に
は、隣り合う1つの給気部と1つの排気部との組合せに
おいて、1つの給気部に形成される給気口の数を1つの
排気部に形成される排気口の数よりも多くする、ならび
に/または給気部に形成する給気口1つあたりの開口面
積を排気部に形成される排気口1つあたりの開口面積よ
りも大きくすることによって、排気速度を給気速度より
も大きくし得る。
【0048】給気口および排気口の数および開口面積
は、所望の給気速度および排気速度が得られるように選
択される。給気速度および排気速度は被処理物の種類等
に応じて決定される。例えば、本発明の熱処理装置がP
DP製造用乾燥炉である場合、給気速度は0.1〜0.
5m/秒であることが好ましく、排気速度は0.3〜
0.8m/秒であることが好ましい。
【0049】本発明で使用するのに適した給排気機構の
形態を図5および図6に図示する。図5の(a)は、そ
れぞれ管路を有する給気部(52)と排気部(54)とが一
方向に交互に並べられた給排気機構(50)の平面図であ
って、熱処理ゾーンに取り付けたときに、熱処理ゾーン
内に搬入された被処理物と向かい合う面の平面図に相当
する。図5の(b)は、図5の(a)を線A−A’に沿
って切断した断面図である。図示した態様において、1
つの給気部(52)に設けられた給気口(56)の数は、1
つの排気部(54)に設けられた排気口(58)の数よりも
多い。したがって、1つの給気部(52)の単位時間あた
りの給気量と1つの排気部(54)の単位時間あたりの排
気量が同じであれば、給気口(56)を通過するガスの速
度は排気口(58)を通過するガスの速度よりも小さくな
る。
【0050】熱処理ゾーン内に供給されるガスは各給気
部(52)の両端にて取りこむことができ、熱処理ゾーン
から排出されるガスは各排気部(54)の両端から熱処理
装置の外部に放出することができる。あるいは、熱処理
装置の外部に延びる給気管を設け、この給気管と給気部
(52)を連通させ、給気管を介して取りこんだガスを熱
処理ゾーン内に供給してもよい。同様に、熱処理装置の
外部に延びる排気管を設け、この排気管と排気部(54)
を連通させ、排気部で吸引された熱処理ゾーン内のガス
を排気管を介して外部に放出してもよい。図5に示す給
排気機構は、例えば、被処理物を熱処理ゾーンに搬入し
たときに被処理物の表面の側に位置し、給気口および排
気口が被処理物の表面と向かい合うように、熱処理ゾー
ンを規定する壁(例えば天井)に、給気部および排気部
が被処理物の搬送方向に沿って交互に配置されるように
設けるとよい。
【0051】図6は、フレーム状の給気部(62)と排気
部(64)とが交互に配置された給排気機構の斜視図であ
る。隣り合う1つの給気部(62)と1つの排気部(64)
との組合せにおいて、給気口(66)の数と排気口(68)
の数は同じである(中央の給気部を除く)。給気部(6
2)に設けられた給気口(66)は排気部(64)に設けら
れた排気口(68)よりも大きく、したがって、1つの給
気部(62)の単位時間あたりの給気量と1つの排気部
(64)の単位時間あたりの排気量が同じであれば、給気
口(66)を通過するガスの速度は、排気口(68)を通過
するガスの速度よりも小さくなる。
【0052】図6に示す給排気機構においても、給気部
および排気部はそれぞれガスが通過できる管路を構成し
ている。各給気部は少なくとも一箇所にて、例えば熱処
理装置の外に通じる給気管と繋がっていて外部からガス
を取り込み、このガスを熱処理ゾーン内に供給するよう
になっている。また、各排気部は少なくとも一箇所に
て、例えば熱処理装置の外に通じる排気管と繋がってい
て、熱処理ゾーンから吸引したガスを排気管から熱処理
装置の外に放出するようになっている。図6に示す給排
気機構は、例えば、これを1つのユニットとして、熱処
理ゾーンに被処理物が搬入されたときに被処理物の表面
の側に位置し、給気口および排気口が被処理物の表面と
向かい合うように、熱処理ゾーンを規定する壁(例えば
天井)に敷き詰めるように設けるとよい。
【0053】本発明の熱処理装置は、以上において説明
した熱処理ゾーンを有するように構成される。例えば、
本発明の熱処理装置は1のみの熱処理ゾーンを有する熱
処理装置であってよい。その場合、熱処理ゾーンは搬入
口と搬出口を除いて断熱材料から成る壁で囲まれる。熱
処理ゾーンを囲む壁は炉壁とも呼ぶ。一般に、1のみの
熱処理ゾーンを有する熱処理装置は、熱処理ゾーンが被
処理物の搬送方向に長く延びたトンネル構造を有する連
続式熱処理装置である。連続式熱処理装置において、熱
処理ゾーンの搬送方向の長さは、被処理物および加熱装
置の種類、ならびに熱処理温度(加熱温度)との関係に
おいて、所望の熱処理が実施できるように選択される。
【0054】1のみの熱処理ゾーンを有する熱処理装置
はバッチ式の熱処理装置であってもよい。その場合、熱
処理ゾーンの寸法は、1度に処理しようとする被処理物
の数に応じて決定される。あるいは、1度に処理し得る
被処理物の数は熱処理ゾーンの寸法および被処理物の寸
法に応じて決定される。
【0055】本発明の熱処理装置はまた、熱処理ゾーン
が被処理物の搬送面に対して垂直な方向に互いに平行に
複数重ねられている多段熱処理装置であってよい。
【0056】多段熱処理装置がバッチ式である場合、各
熱処理ゾーンは所定数の被処理物を配置できるように構
成される。例えば、バッチ式の多段熱処理装置をPDP
製造用の乾燥炉として使用する場合、各熱処理ゾーンに
おいて、PDP用基板を1枚またはそれ以上処理するよ
うにしてよい。1つの熱処理ゾーンで熱処理する被処理
物の数が少ないほど、多段熱処理装置の設置面積は小さ
くなる。
【0057】多段熱処理装置が連続式である場合、各熱
処理ゾーンは、その内部を被処理物が移動する間に被処
理物が十分に熱処理されるように、搬送方向において十
分な長さを有する。
【0058】多段熱処理装置において、各熱処理ゾーン
間は断熱することが好ましい。これは、隣接する熱処理
ゾーンの加熱装置からの熱によって、被処理物の表面が
裏面側よりも先に乾燥することを防止するためである。
即ち、各熱処理ゾーンにおける熱処理は当該熱処理ゾー
ンに設けた加熱装置によってのみ実施され、他の熱処理
ゾーンの影響を受けないことが好ましい。熱処理ゾーン
間は、断熱材として常套的に採用されているものを用い
て断熱される。断熱材は、具体的には、ガラスファイバ
ーまたはセラミックファイバー等から成る板状部材であ
る。
【0059】隣接する熱処理ゾーンの加熱装置からの熱
による影響を無視してもよい場合には、熱処理ゾーン間
を断熱する必要はない。多段熱処理装置において熱処理
ゾーン間に断熱材を設けない場合には、断熱材を熱処理
ゾーン間に設けた場合よりも熱処理装置全体の熱容量が
小さくなるので、熱処理ゾーン内を所定温度に昇温する
のに要する時間が短くなる。
【0060】多段熱処理装置は、好ましくは、被処理物
を熱処理ゾーンの搬入口まで運ぶ搬入装置、および熱処
理された被処理物を搬出口から受け取って所定の位置ま
で運ぶ搬出装置を有する。搬入装置は、例えば、被処理
物を載せるステージを有し、被処理物を所望の段の搬入
口まで上昇または下降させるリフターである。リフター
のステージから熱処理ゾーンへの被処理物の搬入は、例
えば、リフターのステージにローラを設け、ローラを回
転させて被処理物を移動させることにより実施できる。
この方法によれば、被処理物はステージから熱処理ゾー
ンへスライドするように搬入される。したがって、搬入
口を、被処理物が通過できる程度に被処理物の断面積よ
りも僅かに大きい面積を有するスリット状の開口部とす
ることができる。搬出装置も同様のリフターであってよ
く、その場合、搬出口もまたスリット状の開口部とする
ことができる。
【0061】多段熱処理装置は、上記搬入口および搬出
口、加熱装置、ローラ等の搬送装置、ならびに給排気機
構を有する熱処理ゾーンが、被処理物の搬送面に対して
垂直な方向に積み重ねられて成る。本発明の多段熱処理
装置において、各熱処理ゾーン間は実質的に加熱装置お
よび給排気機構、ならびに防塵部材が設けられている場
合には防塵部材によって隔てられ、熱処理ゾーンの四方
は断熱材料から成る炉壁で規定される。
【0062】多段熱処理装置は2以上直列的に配置して
よく、1の多段熱処理装置で熱処理した被処理物が続い
て別の多段熱処理装置で処理されるようにしてよい。そ
の場合、1の多段熱処理装置の搬出口は次の多段熱処理
装置の搬入口と近接していることが好ましく、搬出口と
搬入口との間には例えばローラの回転により被処理物を
搬送する搬送通路を必要に応じて設けるとよい。
【0063】多段熱処理装置が乾燥炉として用いられる
場合において、各熱処理ゾーンが、先に説明した図5お
よび図6に示すような給排気機構を有するとき、給気部
は隣接する熱処理ゾーンに設けられた加熱装置にできる
だけ近接させることが好ましい。給気部が加熱装置に近
接すると、給気部を通過するガスが加熱装置で加熱さ
れ、被処理物の表面付近に予熱されたガスが供給されて
熱処理が促進されるので、熱損失を少なくして熱処理を
実施できる。しかし、予熱されたガスの温度が高すぎる
と、例えば、PDP用のガラス基板に形成されたペース
ト膜を乾燥する場合のように、基材表面に形成された膜
を乾燥する場合には、膜の表面が他の部分よりも早く乾
燥して皮膜が形成されることがある。したがって、給気
部から供給されるガスの温度が目的とする熱処理との関
係において高くなりすぎる場合には、給気部はガスが適
度に加熱される程度に加熱装置から離す必要がある。給
気部から供給されるガスの温度は、PDP製造用乾燥炉
においては具体的には室温(約25℃)〜100℃程度
であることが好ましい。
【0064】一方、排気部は、好ましくは、隣接する熱
処理ゾーンに設けられた加熱装置から離れている。排気
部を加熱装置に近接させると、加熱を必要としない排気
部に熱が伝わって熱損失が大きくなる。但し、PDP製
造用乾燥炉のように、排気されるガスが蒸発した気化成
分(例えば有機溶媒)を含む場合、排気部が加熱装置に
より加熱されることで、気化成分が排気部内で凝縮しな
いという効果が得られる場合がある。したがって、PD
P製造用乾燥炉のような乾燥炉において、排気部と加熱
装置は、蒸発した気化成分(例えば有機溶媒)が排気部
内で凝縮しない程度に排気部が加熱されるよう、間隔を
あけて配置することが好ましい。この間隔は、加熱装置
の種類および排気部を構成する材料等に応じて決定され
る。
【0065】続いて、本発明の熱処理装置の一例を図面
を参照して説明する。図1は1のみの熱処理ゾーンを有
する連続式熱処理装置の模式的断面図である。
【0066】図1に示す熱処理装置はPDP製造用乾燥
炉(10)であり、被処理物(12)は、ガラス基板(12
a)の上にペースト膜(12b)が形成されたものであ
る。被処理物(12)はローラ(14)の回転によって、熱
処理ゾーン(11)内を図中の白抜き矢印の方向に搬送さ
れる。ローラ(14)はステンレスから成る円筒形の棒状
部材である。ローラ(14)は、回転軸が被処理物の搬送
方向に対して垂直となるように、被処理物の搬送方向に
おいて間隔をあけて平行に配置されている。ローラ(1
4)は、1枚の被処理物(12)が4個のローラ(14)で
支持されるように間隔をあけて配置されている。ローラ
(14)はそれぞれ、駆動装置(図示せず)によって矢印
の方向に回転させられる。ローラ(14)は、例えば各ロ
ーラ(14)の一方の端部に設けた歯車にチェーンベルト
をわたしかけ、チェーンベルトにモータから動力を伝達
することによって、一斉に駆動されて回転する。
【0067】加熱装置(16)は、ガラス基板(12a)の
裏面側に配置されている。加熱装置(16)はパネル状の
電気赤外線ヒーターである。加熱装置(16)からのダス
トが被処理物(12)に付着しないよう、加熱装置(16)
の上面はガラス板(18)で覆われている。
【0068】乾燥炉内で搬送されている間に、ペースト
膜(12b)が乾燥する。ペースト膜(12b)は、加熱装
置(16)に近い側(即ち裏面側)から順次加熱され、そ
れに伴ってペースト膜(12b)中の有機溶媒がペースト
膜(12b)表面から蒸発する。蒸発した有機溶媒は、排
気装置(104)により熱処理ゾーン(11)内のガスの一
部とともに乾燥炉(10)の外に排出される。熱処理ゾー
ン(11)内には、排出されたガスと同量のガスが給気装
置(102)によって供給される。したがって、熱処理ゾ
ーン(11)内には図中の矢印で示されるガスの流れが形
成される。
【0069】乾燥炉の本体を構成し、熱処理ゾーン(1
1)を規定する炉壁(100)は、断熱性を有する綿状のガ
ラス繊維から成る。連続式のPDP製造用乾燥炉の搬送
方向の長さは、一般に20〜40mである。被処理物の
乾燥処理は、この長さの乾燥炉を被処理物が通過する間
に乾燥が終了するように、熱処理温度および被処理物の
搬送速度(即ち、ローラ(14)の回転速度)を適宜選択
して実施する。
【0070】図2は、バッチ式の多段熱処理装置の一部
を模式的に示す断面図である。この多段熱処理装置(2
0)もまたPDP製造用乾燥炉であり、被処理物(22)
はPDP用のガラス基板の表面にペースト膜が形成され
たものである。各熱処理ゾーン(21)は炉壁(200)、
加熱装置(26)および加熱装置(26)の上下に配置され
たガラス板(28)によって規定され、向かい合う1組の
炉壁(200)には搬入口(21a)および搬出口(21b)
が形成されている。
【0071】各熱処理ゾーン(21)は被処理物(22)を
搬送するためのローラ(24)を有する。ローラ(24)は
ステンレスから成る円筒形の棒状部材である。ローラ
(24)は回転軸が被処理物の搬送方向に対して垂直とな
るように、被処理物の搬送方向において間隔をあけて平
行に配置されている。ローラ(24)は駆動装置(図示せ
ず)により順方向(矢印aの方向)に回転させられて、
搬入口(21a)から入る被処理物(22)を熱処理ゾーン
の所定位置に配置させる。さらに、ローラ(24)は、被
処理物(22)が熱処理されている間、被処理物(22)の
ローラ(24)との接触箇所を変化させるために順方向
(矢印a)および逆方向(矢印b)に交互に回転して、
被処理物(22)を揺動する。
【0072】加熱装置(26)は被処理物(22)の下方に
位置するように設けられている。加熱装置(26)は図1
を参照して説明したものと同様のものであり、ダストが
被処理物(22)に付着しないように、その上下がガラス
板(28)で覆われている。
【0073】熱処理ゾーン(21)には、被処理物から放
出された溶媒の蒸気を回収し排出する排気装置(204)
および熱処理ゾーン内にガスを供給する給気装置(20
2)が設けられている。
【0074】被処理物(22)のペースト膜は、被処理物
(22)が熱処理ゾーン(21)に滞留している間に乾燥す
る。被処理物(22)を乾燥している間、ローラ(24)は
2方向に交互に回転して被処理物(22)を揺動してい
る。ペースト膜は、加熱装置(26)に近い側(即ち裏面
側)から順次乾燥し、それに伴ってペースト中の有機溶
媒が熱処理ゾーンに放出される。熱処理ゾーンに放出さ
れた有機溶媒は、排気装置により熱処理ゾーン内のガス
の一部とともに乾燥炉(20)の外に排出される。熱処理
ゾーン内には排出されたガスと同量のガスが給気装置に
よって供給される。したがって、各熱処理ゾーンでは、
矢印で示されるガスの流れが形成される。
【0075】熱処理ゾーン(21)への被処理物(22)の
搬入は、図2に示すようにリフター(210)を用いて行
う。リフター(210)は矢印E−1またはE−2の方向
に移動して、被処理物(22)を所定の熱処理ゾーンの搬
入口(21a)付近に位置させる。リフター(210)は、
モーター(216)により駆動されるボールねじ(212)に
よって移動させる。リフター(210)のステージ(210
a)にはローラ(214)が設けられ、リフターに載せら
れた被処理物(一点鎖線で表示)は、ローラ(214)の
回転により矢印Aの方向に移動し、搬入口(21a)を経
由してリフター(210)から熱処理ゾーン(21)へ搬入
される。熱処理ゾーン(21)に搬入された被処理物(2
2)はローラ(24)の回転によって熱処理ゾーン(21)
の所定位置に配置される。
【0076】熱処理後の被処理物(22)は、ローラ(2
4)を順方向(矢印a)に回転させることによって矢印
Bの方向に移動し、搬出口(21b)を経由してリフター
(220)に載せられる。熱処理ゾーン(21)からリフタ
ー(220)へ被処理物(22)を移動することは、それぞ
れに設けられたローラ(24,224)を回転することによ
り行われる。被処理物がリフターのステージ(220a)
の所定位置に載せられると、リフター(220)は、モー
タ(226)により駆動されるボールねじ(222)によって
矢印F−1またはF−2の方向に移動し、被処理物を所
定の位置に運ぶ。
【0077】各熱処理ゾーンに被処理物を滞留させる時
間は、熱処理ゾーンの熱処理温度および被処理物の種類
を考慮して決定される。例えば、図2に示すようなPD
P製造用乾燥炉において、有機溶媒としてアルコール系
溶媒を含む50〜100μmの厚さのペーストを30〜
100℃の熱処理温度で乾燥する場合、滞留時間は10
〜30分程度とすればよい。
【0078】熱処理ゾーン(21)を規定する乾燥炉の炉
壁(200)は、断熱性を有する綿状のガラスファイバー
で形成された板状部材である。図示した態様において、
各熱処理ゾーン(21)はPDP用基板を1枚乾燥する。
したがって、多段熱処理装置の設置面積はPDP用基板
1枚の面積よりもやや大きい面積であり、図1の連続式
熱処理装置のそれよりも相当小さい。
【0079】以上、図面を参照して説明した熱処理装置
はそれぞれ本発明の熱処理装置の一形態を例示したもの
であり、その他、種々の構成配置が考えられ得る。例え
ば、図1および図2に示す熱処理装置において、ローラ
(14,24,214,224)はそれぞれ、図3または図4に示
すようなリングが取り付けられたローラであってよい。
また、加熱装置は必要に応じて、被処理物の表面の側に
も配置してよい。図2に示す多段熱処理装置において、
各熱処理ゾーンは搬入口と搬出口を兼ねる開口部を1つ
だけ有してよく、その場合、リフターは1つで足りる。
【0080】本発明の熱処理装置は乾燥炉として特に好
ましく用いられる。本発明の熱処理装置はまた、例えば
PDPの製造工程においてペーストを焼成するために用
いられる焼成炉として使用できる。本発明の熱処理装置
はまた、太陽電池の製造工程においてカーボン電極およ
び銀電極をスクリーン印刷した後に乾燥および焼成する
ための熱処理装置、ポリマー二次電池の製造工程におい
てリチウム電極材を塗工した後に乾燥およびアニールす
るための熱処理装置、電気抵抗チップ部材の製造工程に
おいて抵抗体をスキージ印刷した後に乾燥および焼成す
るための熱処理装置として使用することができる。
【0081】
【発明の効果】本発明の熱処理装置は、熱処理ゾーンに
おいて加熱装置が被処理物の搬送面の側に設けられ、被
処理物がローラの回転によって搬送されることを特徴と
する。この特徴は、被処理物の搬送装置に熱による悪影
響を及ぼすことなく、被処理物をその裏面から加熱する
ことを可能にする。したがって、特に、本発明の熱処理
装置を、基材表面に形成された膜を乾燥する乾燥炉、特
にPDP用のガラス基板に形成されたペースト膜を乾燥
するPDP製造用の乾燥炉として使用する場合、乾燥処
理中、膜の内部に気化成分が残存した状態にて膜の表面
に乾燥した皮膜が形成されることが有効に防止され、膜
全体を十分に乾燥することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一形態である連続式熱処理装置を模
式的に示す断面図である。
【図2】 本発明の一形態であるバッチ式の多段熱処理
装置を模式的に示す断面図である。
【図3】 本発明の熱処理装置において使用できるロー
ラの一部を断面図で示した側面図である。
【図4】 本発明の熱処理装置において使用できるロー
ラの一部を断面図で示した側面図である。
【図5】 (a)および(b)は本発明の熱処理装置に
おいて使用できる給排気機構の平面図および断面図であ
る。
【図6】 本発明の熱処理装置において使用できる給排
気機構の一部を切り欠いた斜視図である。
【符号の説明】 10,20...熱処理装置(PDP製造用乾燥炉)、1
1,21...熱処理ゾーン、12,22...被処理物(P
DP用基板)、14,24...ローラ、16,26...加
熱装置、18,28...ガラス基板、100,200...
炉壁、102,202...給気装置、104,204...
排気装置、21a...搬入口、21b...搬出口、21
0,220...リフター、212,222...ボールね
じ、214,224...ローラ、216,226...モー
タ、34,44...ローラ、34a,44a...溝、30
0...リング、400...リング状基体、410...球状
体、50,60...給排気機構、52,62...給気部、
54,64...排気部、56,66...給気口、58,6
8...排気口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 筒井 裕二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4K050 AA05 BA17 CA11 CD11 CD16 CF06 CF16 CG04 5C058 AA11 BA35

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理物を熱処理する熱処理ゾーンを有
    する熱処理装置であって、熱処理ゾーンが 1)被処理物の搬送面の側に設けられた加熱装置、およ
    び 2)被処理物を搬送するローラを含む熱処理装置。
  2. 【請求項2】 熱処理ゾーンが被処理物の搬送面に対し
    て垂直な方向に互いに平行に複数重ねられている請求項
    1に記載の熱処理装置。
  3. 【請求項3】 ローラの周にリングが取り付けられ、被
    処理物がリングを介してローラと接触する請求項1また
    は請求項2に記載の熱処理装置。
  4. 【請求項4】 被処理物が熱処理ゾーン内を通過するよ
    うに被処理物を搬送しながら熱処理を実施する請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の熱処理装置。
  5. 【請求項5】 被処理物を熱処理ゾーン内で停止させた
    状態にて熱処理を実施する請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の熱処理装置。
  6. 【請求項6】 ローラを2方向に交互に回転させること
    によって被処理物を揺動し得る請求項4または請求項5
    に記載の熱処理装置。
  7. 【請求項7】 被処理物を乾燥処理する乾燥装置である
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱処理装置。
  8. 【請求項8】 プラズマ・ディスプレイ・パネル製造用
    の乾燥炉である請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱
    処理装置。
  9. 【請求項9】 被処理物が熱処理装置の熱処理ゾーン内
    を通過するように、ローラを回転させて被処理物を搬送
    しながら、被処理物を搬送面の側に設けた加熱装置で加
    熱する熱処理方法。
  10. 【請求項10】 ローラを回転させて被処理物を熱処理
    装置の熱処理ゾーン内に搬入した後、被処理物を熱処理
    ゾーン内で停止させた状態にて被処理物の搬送面の側に
    設けた加熱装置で加熱し、加熱終了後、ローラを回転さ
    せて被処理物を熱処理ゾーンから搬出する熱処理方法。
  11. 【請求項11】 ローラを回転させて被処理物を熱処理
    装置の熱処理ゾーン内に搬入した後、ローラを2方向に
    交互に回転させることにより被処理物を熱処理ゾーン内
    で揺動した状態にて、被処理物を被処理物の搬送面の側
    に設けた加熱装置で加熱し、加熱終了後、ローラを回転
    させて被処理物を熱処理ゾーンから搬出する熱処理方
    法。
  12. 【請求項12】 熱処理が乾燥処理である請求項9〜1
    1のいずれか1項に記載の熱処理方法。
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