JP5600885B2 - 有機el用乾燥装置 - Google Patents

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Description

本発明は、基板上に塗布された有機膜を製造する装置に関するものである。また、乾燥工程を含む有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELとする)の製造装置に関するものである。
電界発光素子の一種である有機エレクトロルミネセンス素子(以下「有機EL素子」という。)は、自発光性の全固体素子であるため視認性が高く、またブラウン管、プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイに比べて素子の厚みを小さくすることができ、更には駆動電力も小さいため、広く応用が期待されている。有機EL素子の作製には一般に数十から数千nm程度の膜厚を有する有機機能層を基板上にパターン形成する必要がある。
有機機能性材料には低分子材料と高分子材料があり、一般に低分子材料は抵抗加熱蒸着法等により薄膜形成し、このときに微細パターンのマスクを用いてパターニングするが、この方法では基板が大型化になるほどパターニング精度が出にくいという問題がある。また、蒸着法では蒸着源が通常ボートのピンホールや坩堝のような点形状であるため、大型化した基板に対し膜厚が均一になるように層を形成するのは困難である。また、蒸着法は高真空下で行われることが多く、そのために大掛かりな真空装置が必要になる。
一方、有機機能性材料を溶媒に溶解若しくは分散させた塗工液(インキ)にし、これをウェットプロセスにて薄膜形成する方法が試みられるようになりつつある。薄膜形成するためのウェットコーティング法としては、スピンコート法・バーコート法・ディップコート法等がある。特に高精細パターニングする為には、塗り分けやパターニングを得意とする印刷法による薄膜形成が最も有効と考えられる。
印刷法により有機EL素子を製造する方法は非常に有効である。特に高分子材料を用いた場合には、容易に平坦で均一な有機機能性層を基板上にパターン形成することが可能である。しかしながら、基板上に印刷された有機機能層は溶媒を含むために、その溶媒を除去する為の乾燥工程が必要となる。
しかしながら、基板上に印刷された有機機能層は、乾燥工程での加熱条件により、その特性に影響が出ることが知られている。そのため、基板内の面内温度均一性にバラツキがある場合、基板面内での有機機能層の特性にもバラツキが生じるため、ディスプレイとして使用したときに、表示ムラの発生の原因となる。
ここで、基板を加熱乾燥させる一般的な加熱炉としては、(1)熱風循環方式、(2)ホットプレート方式、(3)遠赤外線方式、等が挙げられる。熱風循環方式の加熱炉は、多段可が容易であって、スペース効率に優れる利点があるが、加熱温度分布の制御が難しい欠点があり、各部分を均一温度で加熱させる必要のある有機機能層の加熱乾燥には適さない。
また、ホットプレート方式は、基板の下面からの伝熱加熱であって、基板が小型である場合は、その均熱加熱(全面均一温度加熱)、昇温速度において優れている。しかし、大型基板のような場合には、均熱加熱が難しく、しかも加熱処理を行いたい有機機能層は、基板上面に塗布されているために、遠赤外線方式に比較して、加熱効率が悪く、連続処理の場合には、設置面積が大きくなる問題がある。
遠赤外線方式は、溶剤乾燥等においては、乾燥効率に優れ、またヒーターの温度制御を行うことで、被乾燥物の各部分の加熱温度を比較的高い精度で制御可能である。しかし、遠赤外線方式は、輻射加熱であるために、加熱部(遠赤外線放射部)と被乾燥物とを対向させるのが一般的であり、搬送機構によって被乾燥物を一枚ずつ水平に設置して通過させる連続炉(トンネル炉)が多い。
連続炉において、基板を搬送する方式としては、搬送ローラー搬送方式、チェーンベルト方式(例えば特許文献1)、ウォーキングビーム方式(例えば特許文献2、3)等が一般に知られている。
しかしながら、搬送ローラーやビームが基板の裏面に接触することによる温度ムラの発生の問題や、チェーンベルトからの発塵の問題、ウォーキングビームを大型基板に使用した場合の基板のたわみによる温度ムラの問題などがある。
特開平9−181438 特開2004−286425 特開2006−206299
有機EL用加熱乾燥装置は、基板面内を短時間で均一に昇温する必要があるため、1枚ずつ投入された基板を炉内で搬送しながら赤外線ヒーターにより加熱する連続炉が最も適した方式である。
ところが、炉の中を連続的に基板を搬送する連続炉では、基板搬送手段、例えば、搬送ロール、チェーンベルト、ウォーキングビーム等によって、基板との接触面から基板の温度ムラを発生させるという問題がある。他にも、搬送手段からの発塵や大型基板のたわみ等の問題が発生する場合もある。
そこで本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、有機機能層を印刷法で製造した場合に、加熱乾燥法による残留溶媒の除去を均一に行い、大型基板にも対応可能とした、ムラの無い有機ELディスプレイパネルを製造可能とする乾燥装置を提供することを課題とする。
上記の課題を解決する為の手段として、請求項1の発明は、基板を搬送させる搬送手段を備え、炉内で基板を搬送させつつ乾燥させる連続炉式乾燥装置において、前記搬送手段は、基板が搬送方向に移動可能に載置される載置部と、前記載置部上で基板を前記搬送方向に移動させる移動手段とを含んで構成され、前記載置部は、平坦な水平面上に自由回転可能に配置された多数の球体を含んで構成され、前記球体は、直径が異なる少なくとも2種類以上のものが混ぜて使用され、最も大きい直径の球体の数は、球体の全体の数に対して50%以上の割合で使用されていることを特徴とする乾燥装置である。
すなわち、請求項1の発明は、連続炉式乾燥装置において、並列配置した多数の自由回転可能な球体の上に基板を載せることを特徴とする乾燥装置としたものである。
また、請求項2の発明は、基板を搬送させる搬送手段を備え、炉内で基板を搬送させつつ乾燥させる連続炉式乾燥装置において、前記搬送手段は、基板が搬送方向に移動可能に載置される載置部と、前記載置部上で基板を前記搬送方向に移動させる移動手段とを含んで構成され、前記載置部は、平坦な水平面上に自由回転可能に配置された多数の球体を含んで構成され、前記球体を基板の搬送方向に対し直交する方向に移動可能とする案内機構を有することを特徴とする乾燥装置である。
また、請求項3の発明は、前記乾燥装置は、前記基板を乾燥させる発熱機体をさらに備え、前記多数の球体が配置される平坦な水平面は、前記発熱機体の面で構成されている請求項1または2記載の乾燥装置である。
また、請求項4の発明は、基板を搬送させる搬送手段を備え、炉内で基板を搬送させつつ乾燥させる連続炉式乾燥装置において、前記搬送手段は、基板が搬送方向に移動可能に載置される載置部と、前記載置部上で基板を前記搬送方向に移動させる移動手段とを含んで構成され、前記載置部は、平坦な水平面上に自由回転可能に配置された多数の球体を含んで構成され、前記乾燥装置は、前記基板を乾燥させる発熱機体をさらに備え、前記多数の球体が配置される平坦な水平面は、前記発熱機体の面で構成されていることを特徴とする乾燥装置である。
また、請求項5の発明は、前記移動手段は、前記載置部に載置された基板の前記搬送方向と直交する方向における前記基板の両側方にそれぞれ前記搬送方向に間隔をおいて配置され、軸心が上下方向に向けられ外周面が基板の前記搬送方向と直交する方向における前記基板の両端面に接する複数の搬送ローラを含んで構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の乾燥装置である。
すなわち、請求項2による発明は、搬送方向に対して平行な基板の端面にのみ接する搬送ローラーを基板搬送方向に一定間隔で基板搬送方向に基板を端面で挟み込む様に配置し、搬送ローラーの回転により、基板を搬送方向に移動させることを特徴とする乾燥装置としたものである。
また、請求項6の発明は、前記球体の大きさは、直径が5〜20mmであることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の乾燥装置である。
また、請求項7の発明は、前記乾燥装置は、前記基板を乾燥させる発熱機体をさらに備え、前記発熱機体は、遠赤外線ヒーターであることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項記載の乾燥装置である。
また、請求項8の発明は、前記炉内に不活性ガスを供給する手段と、炉内の空気を排気する手段を有することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項記載の乾燥装置である。
また、請求項9の発明は、前記炉は、前記基板が前記炉内に投入される基板投入口と、前記基板が前記炉外に排出される基板排出口とを備え、前記基板投入口及び基板排出口にそれぞれ外気と遮断可能なロードロック室が設けられていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項記載の乾燥装置である。
また、請求項10の発明は、基板上に有機機能層を塗布法で形成する工程と、請求項1〜9のいずれかに記載の乾燥装置を用いて前記有機機能層を乾燥させる工程と、を有する有機EL素子の製造方法である。
本発明の乾燥炉によれば、基板搬送手段として真円精度が高く、耐摩耗性に優れた球体(ベアリングボール)を並べたものを使用するため、点接触にて基板の裏面と接触し、更に基板裏面のほぼ全域を保持する為、基板温度への影響を出来るだけ小さくしつつ基板全面に分散させて、搬送手段による基板の温度ムラを無くすことが出来、大型基板に対してもたわみを発生させることなく保持することが出来る。
更に、ベアリングボールの大きさを数種類配置して、ベアリングボール設置位置を不規則的なものにしたり、ベアリングボールを搬送方向と直交する水平方向に揺動させたりして、基板裏面とベアリングボールの接触点を一定化させないことにより、基板の温度均一精度を更に高く維持することが出来る。
本発明の実施の形態に係る乾燥装置を示す側面概略図である。 本発明の実施の形態に係る乾燥装置実施例1を示す上面から見た概略図である。 本発明の実施の形態に係る乾燥装置実施例2を示す上面から見た概略図である。 本発明の実施の形態に係る乾燥装置実施例3を示す側面概略図である。
以下、図面を用いて本発明実施する為の最良の形態を実施例として説明する。なお、本願発明の加熱乾燥装置及び加熱乾燥方法は、有機EL素子以外にも有機薄膜トランジスタや、カラーフィルタ、有機太陽電池などの電子機能性デバイスを、電子材料等の機能性材料を含む塗工液を用いて塗布法にて形成する場合に適用することができる。
[実施例1]
図1は本発明に係る加熱乾燥装置の実施例の一つを模式的に示す概略図である。
有機機能層を形成した基板を加熱処理する場合、加熱時に酸素や水が共存すると、それらが有機機能層と化学反応を起こし素子特性を劣化させるという問題がある。特に酸素は、機能性材料として多く用いられるπ電子系分子の二重結合部位と反応を起こしやすい為、それらの有機機能層を高温過熱する場合には窒素やアルゴンのような不活性ガス雰囲気下で行う必要がある。
そのため、まず乾燥装置の基板投入側に、投入側ロードロック室1が備えられる。投入側ロードロック室1の基板投入口1aは基板5が通過可能なスリット状であり、シャッターにより外気と遮断されている、また、投入側ロードロック室1と乾燥室の接続口である基板搬送口2aもシャッターにより遮断されている。投入側ロードロック室1内は、基板5及び搬送手段が入る最小限の容積とされており、大気と不活性ガス雰囲気を置換する手段が設けられている。
具体的には、基板投入口1aのシャッターを開き、投入側ロードロック室1に基板5を投入する工程と、次いで、基板投入口1aのシャッターを閉じ投入側ロードロック室1内の大気を強制排気する工程と、投入側ロードロック室1内に不活性ガスを供給する工程により投入側ロードロック室1内を不活性ガス雰囲気とすることが出来、その後、乾燥室2との接続口である基板搬送口2aのシャッターを開き基板5を乾燥室2内に搬送し、基板5を乾燥室内に投入する。
次いで、乾燥室(乾燥炉または炉)2では、箱状に密閉された室内に、水平搬送される基板5と相対する様に赤外線ヒーター2bが、基板5の上面側に設置されている。
乾燥室2の赤外線ヒーター2bは、内部に発熱体を有する放熱板の基板5に相対する面に、ジルコニア、アルミナ等の遠赤外線放射セラミックスが、0.01〜0.2mmの厚さで被覆される構造となっている。このパネル型をした赤外線ヒーター2bが、基板5設置位置の上方に配置されて、基板5は、その表面が輻射加熱される。
このとき、基板5の表面加熱温度の精度を確保するために、赤外線ヒーター2bが適宜分割されたパネル状のものを並列に配置し、基板5面内の温度分布が均一になるようパネル毎に温度が制御可能な機構としても良い。例えば、基板5中央に比べ基板5端面からは熱が逃げやすい為、基板5中央部の直上の赤外線ヒーターよりも基板5両端部の赤外線ヒーターの出力を大きくするなどの方式が考えられる。また、乾燥室2の両側部に、赤外線ヒーターから成る補助加熱用の側面ヒーターを配設し、設置された基板5の周縁部が補助的に加熱する方式も考えられる。
ここでは、パネル型遠赤外線ヒーターを使用した例を紹介したが、代わりに複数の棒状遠赤外線ヒーターや近赤外線ランプヒーターを使用してもかまわない。
また、乾燥室2には、窒素ガスやアルゴンガスのような不活性ガスの供給口と排気口が設けられ、乾燥室2内の不活性ガス雰囲気を保つと共に、室内に揮発した溶剤の濃度を一定以下に保つようにする。この時、供給される不活性ガスは、常温でも加熱されたものでもかまわないが、基板5の温度均一精度を低下させないように、室内に噴射された不活性ガスが直接基板5に当らないような位置に供給口を設置する必要があり、更に風向板等を設置するのが好ましい。
次いで、乾燥室2とは基板搬送口3aで接続された冷却室3がある。冷却室3は箱状に密閉され、基板5搬送時以外は、乾燥室2側の基板搬送口3aや、次の排出側ロードロック室4側の基板搬送口4aともシャッターで遮蔽されている。冷却室3内に乾燥室2から搬送した高温の基板5を支持し、乾燥室2の加熱された雰囲気から遮断することにより基板5を冷却させる。冷却室3内にも常温の不活性ガスを循環させる機構を有し、基板5に形成された有機機構層の劣化を抑える様にする。
また、基板5の冷却を促進する為、常温の不活性ガスを基板5に直接吹きかける機構や、基板5の裏面に水冷ジャケットを当てる機構や冷却室3の壁面を循環冷却水で冷却し続ける機構等を取り付けても良い。
次いで、冷却室3と基板搬送口4aで接続された排出側ロードロック室4がある。投入側ロードロック室1と同様の機構を有し、基板排出口4bのシャッターを閉じ排出側ロードロック室4内の大気を不活性ガス雰囲気に置換する工程と、次いで、冷却室3からの基板搬送口の4aシャッターを開き、排出側ロードロック室4に基板5を投入する工程と、冷却室3からの基板搬送口4aのシャッターを閉じる工程と、基板排出口4bのシャッターを開き基板5を装置外に排出する工程で動作する。
本実施例においては、冷却室と排出側ロードロック室をそれぞれ別に設けたが、特に冷却室を設けず、排出側ロードロック室内にて基板の冷却をする方式も考えられる。
更に本実施例1における、基板5の搬送手段を図2を用いて説明する。
搬送手段30は、基板5が搬送方向に移動可能に載置される載置部32と、載置部32上で基板5を搬送方向に移動させる移動手段34とを含んで構成されている。
載置部32は、平坦な水平面上に自由回転可能に配置された多数の球体21を含んで構成されている。
より詳細には、まず基板5を支持する受けとして、乾燥室2底面に多数の球体21を水平方向に並列に敷き詰めた受け皿状のパレット2cを設置して載置部32を構成する。上記球体21は直径の異なる3種類の球体21a,21b,21cが混在しておりランダムに並べられている。3種類の球体のうち最も直径の大きい球体21aのみ基板に接するため、基板5のたわみを抑えるために最も直径の大きい球体21aは全体の50%以上配置する。球体の直径は5〜20mmの間から適宜選定される。
最も直径の大きい球体と、小さい球体の直径の比が1.5以上4以下であることが好ましい。直径の比が1.5よりも小さいと、球体の位置が固定されてしまい、また直径の比が4よりも大きいと小さい球体が大きい球体との位置移動に作用せず、いずれにしても球体位置のランダム性が損なわれてしまうおそれがある。最も小さい球体の直径が5mmに満たない場合も同様である。また最も大きい球体の直径が20mmを超えると、基板5に接触する球体21aの間隔が大きくなることから、基板のたわみや熱均一性の問題が生じる。
上記球体21は真円度、耐摩耗性および耐熱性に優れたボールベアリングに使用されるベアリングボール等が好ましい。一般的にベアリングボールの材質は鋼、セラミック、プラスチック、またはガラスなどがあるが、中でも耐熱軸受鋼、酸化ジルコニウム焼結体、窒化珪素焼結体、ポリイミド、ポリアラミドなどが特に好ましい。但し基板の搬送の際に基板の損傷を伴わないものであれば上記材質に特に限定されない。
上記パレット2c上に配置された球体21aにて水平方向へ移動可能な状態で支持された基板5を進行方向へと移動させる移動手段34として、軸心が上下方向に向けられ本乾燥装置内の基板搬送経路の両サイドから基板5を端面にて挟み込む様な対になる搬送ローラー2dが、基板5の進行方向に、一定間隔で並列に配置されている。言い換えると、搬送ローラー2dは、載置部32に載置された基板5の搬送方向と直交する方向における基板5の両側方にそれぞれ搬送方向に間隔をおいて配置され、軸心が上下方向に向けられ外周面が基板5の搬送方向と直交する方向における基板5の両端面に接するように複数設けられている。
上記搬送ローラー2dにより挟み込まれた基板5を搬送ローラー2dの回転により進行方向へと搬送する。このときの向かい合う搬送ローラー2d間の距離は基板5の幅に伴い可変とする。また、搬送ローラー2dの材質としては、酸化ジルコニウム、窒化珪素などのセラミック、ポリイミド、ポリアラミドなどからなる耐熱性プラスチックが好ましい。但し基板の搬送の際に基板の損傷及び基板との滑りを伴わないものであれば上記材質に特に限定されない。
本実施例の乾燥装置により、基板5は、100〜250℃の所望温度まで昇温時でも基板面内の温度バラツキがレンジ5℃以内、100〜250℃の所望温度での温度保持時には所望温度±1.5℃以内でのベーク処理を行うことが出来た。
[実施例2]
また、本発明による加熱乾燥装置の別の実施例2として、以下の機構等も考えられる。
実施例1と同様に投入側ロードロック室1、乾燥室2、冷却室3、排出側ロードロック室4からなる乾燥装置において、基板搬送手段として以下の機構を有する。
更に本実施例2における、基板5の搬送手段を図3を用いて説明する。
まず基板5を支持する受けとして、乾燥室2底面に多数の球体21aを水平方向に敷き詰めた受け皿状のパレット2cを設置する。上記球体21aは基板5の搬送方向と直交する水平方向に移動可能な状態に設置される。例えば、パレット2c上において、球体21aの直径よりも小さい高さの複数のガイド板3202を、搬送方向に間隔をおいて搬送方向と直交させる方向に延在させることにより球体21aは搬送方向と直交する水平方向に移動可能な状態に設置される。
上記球体21aは真円度、耐摩耗性および耐熱性に優れたボールベアリングに使用されるベアリングボール等が好ましい。一般的にベアリングボールの材質は鋼、セラミック、プラスチック、またはガラスなどがあるが、中でも耐熱軸受鋼、酸化ジルコニウム焼結体、窒化珪素焼結体、ポリイミド、ポリアラミドなどが特に好ましい。但し基板5の搬送の際に基板5の損傷を伴わないものであれば上記材質に特に限定されない。
さらに上記球体21aにより支持された基板5を進行方向へと搬送するための搬送ローラー2dが、実施例1と同様の機構を有する。
なお、基板5を加熱する手段と、装置内を不活性ガス雰囲気に置換する手段は、前記実施例1の乾燥装置と同様の機構を有する。
本実施例の乾燥装置により、基板5は、100〜250℃の所望温度まで昇温時でも基板面内の温度バラツキがレンジ5℃以内、100〜250℃の所望温度での温度保持時には所望温度±1.5℃以内でのベーク処理を行うことが出来た。
[実施例3]
また、本発明による加熱乾燥装置の別の実施例3として、以下の機構等も考えられる。
実施例1と同様の投入側ロードロック室1、乾燥室2、冷却室3、排出側ロードロック室4からなる乾燥装置において、基板搬送手段として以下の機構を有する。
基板5の搬送手段30を図4を用いて説明する。
まず基板5を支持する受けとして、乾燥室2底面に多数の球体を水平方向に並列に敷き詰めた受け皿状のパレット兼赤外線ヒーター2eを設置する。上記球体は直径の異なる3種類の球体21a,21b,21cが混在しておりランダムに並べられている。3種類の球体のうち最も直径の大きい球体21aのみ基板5に接するため、基板5のたわみを抑えるために最も直径の大きい球体21aは全体の50%以上配置する。球体の直径は5〜20mmの間から選定される。
上記パレット兼赤外線ヒーター2eは内部に発熱体を有し、基板5に相対する放熱面に、ジルコニア、アルミナ等の遠赤外線放射セラミックスが、0.01〜0.2mmの厚さで被覆される構造となっている。このパネル型をしたパレット兼赤外線ヒーター2eが、基板5設置位置の下方に配置されているため、基板5は、その裏面が輻射加熱される。
すなわち、この例では、乾燥装置は、基板5を乾燥させる発熱機体2eをさらに備え、多数の球体21a,21b,21cが配置される平坦な水平面は、発熱機体2eの面で構成されている。
上記球体21a,21b,21cは真円度、耐摩耗性および耐熱性に優れたボールベアリングに使用されるベアリングボール等が好ましい。一般的にベアリングボールの材質は鋼、セラミック、プラスチック、またはガラスなどがあるが、中でも耐熱軸受鋼、酸化ジルコニウム焼結体、窒化珪素焼結体、ポリイミド、ポリアラミドなどが特に好ましい。但し基板5の搬送の際に基板5の損傷を伴わないものであれば上記材質に特に限定されない。
さらに上記球体21a,21b,21cにより支持された基板5を進行方向へと搬送するための搬送ローラー2dが、実施例1と同様の機構を有する。
なお、装置内を不活性ガス雰囲気に置換する手段は、前記実施例1の乾燥装置と同様の機構を有する。
本実施例の乾燥装置により、基板5は、100〜250℃の所望温度まで昇温時でも基板面内の温度バラツキがレンジ5℃以内、100〜250℃の所望温度での温度保持時には所望温度±1.5℃以内でのベーク処理を行うことが出来た。
本発明により有機EL基板の乾燥装置並びに搬送方法の提案により、これまでより搬送に由来する基板のムラを解消し、パネル自体の品質向上が期待できることから有機ELの分野のみならず液晶基板やカラーフィルタの分野にも展開が可能となる。
1・ロードロック室、1a・基板投入口、2・乾燥室、2a・基板投入口、2b・赤外線ヒーター、2c・パレット、2d・搬送ローラー、2e・赤外線ヒーター兼パレット、21a,21b,21c・球体、3・冷却室、3a・基板搬送口、4・ロードロック室、4a・基板搬送口、4b・基板搬出口、5・基板、30・搬送手段、32・載置部、34・移動手段。

Claims (10)

  1. 基板を搬送させる搬送手段を備え、炉内で基板を搬送させつつ乾燥させる連続炉式乾燥装置において、
    前記搬送手段は、基板が搬送方向に移動可能に載置される載置部と、前記載置部上で基板を前記搬送方向に移動させる移動手段とを含んで構成され、
    前記載置部は、平坦な水平面上に自由回転可能に配置された多数の球体を含んで構成され、
    前記球体は、直径が異なる少なくとも2種類以上のものが混ぜて使用され、最も大きい直径の球体の数は、球体の全体の数に対して50%以上の割合で使用されている、
    ことを特徴とする乾燥装置。
  2. 基板を搬送させる搬送手段を備え、炉内で基板を搬送させつつ乾燥させる連続炉式乾燥装置において、
    前記搬送手段は、基板が搬送方向に移動可能に載置される載置部と、前記載置部上で基板を前記搬送方向に移動させる移動手段とを含んで構成され、
    前記載置部は、平坦な水平面上に自由回転可能に配置された多数の球体を含んで構成され、
    前記球体を基板の搬送方向に対し直交する方向に移動可能とする案内機構を有する、
    ことを特徴とする乾燥装置。
  3. 前記乾燥装置は、前記基板を乾燥させる発熱機体をさらに備え、
    前記多数の球体が配置される平坦な水平面は、前記発熱機体の面で構成されている請求項1または2記載の乾燥装置。
  4. 基板を搬送させる搬送手段を備え、炉内で基板を搬送させつつ乾燥させる連続炉式乾燥装置において、
    前記搬送手段は、基板が搬送方向に移動可能に載置される載置部と、前記載置部上で基板を前記搬送方向に移動させる移動手段とを含んで構成され、
    前記載置部は、平坦な水平面上に自由回転可能に配置された多数の球体を含んで構成され、
    前記乾燥装置は、前記基板を乾燥させる発熱機体をさらに備え、
    前記多数の球体が配置される平坦な水平面は、前記発熱機体の面で構成されている、
    ことを特徴とする乾燥装置。
  5. 前記移動手段は、前記載置部に載置された基板の前記搬送方向と直交する方向における前記基板の両側方にそれぞれ前記搬送方向に間隔をおいて配置され、軸心が上下方向に向けられ外周面が基板の前記搬送方向と直交する方向における前記基板の両端面に接する複数の搬送ローラを含んで構成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の乾燥装置。
  6. 前記球体の大きさは、直径が5〜20mmであることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の乾燥装置。
  7. 前記乾燥装置は、前記基板を乾燥させる発熱機体をさらに備え、
    前記発熱機体は、遠赤外線ヒーターであることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項記載の乾燥装置。
  8. 前記炉内に不活性ガスを供給する手段と、炉内の空気を排気する手段を有することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項記載の乾燥装置。
  9. 前記炉は、前記基板が前記炉内に投入される基板投入口と、前記基板が前記炉外に排出される基板排出口とを備え、
    前記基板投入口及び基板排出口にそれぞれ外気と遮断可能なロードロック室が設けられていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項記載の乾燥装置。
  10. 基板上に有機機能層を塗布法で形成する工程と、
    請求項1〜9のいずれかに記載の乾燥装置を用いて前記有機機能層を乾燥させる工程と、
    を有する有機EL素子の製造方法。
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