JP2008053454A - ベーク装置およびベーク方法 - Google Patents

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谷 圭 一 小
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Abstract

【課題】感光材に対して効率的にベーク処理を施すことができるとともに基板の処理ラインを簡単化することができるベーク装置およびベーク方法を提供することを目的とする。
【解決手段】ベーク装置10は、基板を加熱するようになされた加熱室20と、前記加熱室内に配置され、前記加熱室内において基板を搬送し得る搬送装置40と、を備えている。加熱室は、前記基板を受け入れる入口21と、入口とは別個に設けられ前記受け入れた基板を排出する出口22とを有する。搬送装置は、前記加熱室内において入口から出口へと基板を搬送し得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板上に設けられた感光材を基板上に定着させるベーク装置に係り、とりわけ、ベーク処理を効率的に行うことができるとともに基板の処理ラインを簡単化することができるベーク装置およびベーク方法に関する。
液晶光学素子(LCD)やプラズマディスプレイ等の市場の急速な拡大にともない、LCD等に利用されている光学素子の製造装置および製造方法、例えばカラーフィルタのブラックマトリックス層(BM層)や着色層の製造装置および製造方法の改善が検討されつつある(例えば、特許文献1)。
このような光学素子は、一般的に、硝子等の基板上に感光材を塗布し、その後、いわゆるフォトリソグラフィー技術を用いて感光材を所望の形状にパターニングすることにより製造される。この製造過程において、基板上に供給された感光材は、露光・現像処理の前にプリベーク処理を施され、露光・現像処理の後にポストベーク処理を施される。各ベーク処理において、感光材は加熱され基板上に定着するようになる。また、後工程における処理条件を揃えることを主目的とし、各ベーク処理において加熱された基板は、予め設定された温度範囲内へと冷却される。
図8に示すように、従来、ベーク処理として基板Wを加熱する加熱装置120は、下部筐体125と下部筐体に対して接離可能な上部筐体126とによって区画される領域に基板を収容するとともに、この領域を加熱するようになっている。同様に、ベーク処理として基板を冷却する冷却装置130は、下部筐体135と下部筐体に対して接離可能な上部筐体136とによって区画される領域に基板を収容するとともに、この領域を冷却するようになっている。
図9に示すように、このような加熱装置120および冷却装置130は、例えば感光材供給装置(コーター)から露光処理手段や現像処理手段に基板を搬送するために用いられる基板処理ライン170の搬送手段172に隣接して配置される。そして、加熱装置または冷却装置への基板の受け入れ受け渡しは、受け渡しロボット174を介して行われる。具体的には、感光材を供給された基板が、受け渡しロボットを介し、上部筐体が下部筐体から離間した状態の加熱装置内へ搬入される。その後、加熱装置内で処理された基板が、受け渡しロボットを介し、上部筐体が下部筐体から離間した状態の冷却装置内へ搬入される。
特開2004−317574号公報
しかしながら、このようなベーク装置を使用した場合、基板処理ラインの搬送手段とは別個に、受け渡しロボットが必要となる。このため、露光処理手段や現像処理手段等を含む基板処理ライン全体としての構成が複雑になってしまう。また、スペース上の問題から、多数の加熱装置や冷却装置を感光材供給装置の周囲に配置することは不可能である。したがって、ベーク処理によって、基板処理ライン全体としての処理効率が制限されてしまう虞がある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、感光材に対して効率的にベーク処理を施すことができるとともに基板の処理ラインを簡単化することができるベーク装置およびベーク方法を提供することを目的とする。
さらに、加熱処理時において、昇温時間を短縮すること、および、昇温中および昇温後における温度ばらつきを減少させることが可能になれば、さらに好ましい。
本発明によるベーク装置は、基板上に設けられた感光材を前記基板上に定着させるベーク装置であって、前記基板を受け入れる入口と、入口とは別個に設けられ前記受け入れた基板を排出する出口と、を有し、受け入れた前記基板上の前記感光材を加熱するようになされた加熱室と、前記加熱室内に配置され、前記加熱室内において入口から出口へと基板を搬送し得る搬送装置と、を備えたことを特徴とする。
本発明によるベーク装置によれば、基板上に供給された感光材を加熱する加熱室は、基板を受け入れる入口と、この入口とは別個に設けられ基板を排出する出口と、を有している。したがって、感光材を供給された基板を連続的に加熱室内へ搬送して加熱していくことができ、これにより、感光材を供給された基板に対しベーク処理を効率的に施すことができる。また、基板処理ラインの構成を全体として簡単化することができる。
本発明によるベーク装置が、前記加熱室内に設けられた加熱ノズルであって、熱風が吹き出される加熱ノズル開口を有した加熱ノズルをさらに備え、前記加熱ノズルから熱風を吹き付けることにより、前記基板上の前記感光材を加熱するようにしてもよい。このようなベーク装置によれば、基板および感光材を短時間で昇温させることができる。したがって、感光材を供給された基板に対しベーク処理をより効率的に実施することができる。
また、本発明によるベーク装置において、前記加熱ノズル開口は細長状に形成され、前記搬送装置による前記基板の搬送方向に対して傾斜して延びているようにしてもよい。さらに、前記加熱ノズル開口が前記搬送装置による前記基板の搬送方向に直交する幅方向に沿って複数形成され、隣り合う加熱ノズル開口が前記搬送装置による前記基板の搬送方向に直交する方向において重複するようにして配置されているようにしてもよい。このようなベーク装置によれば、基板および感光材に対し、搬送方向に直交する方向において略均一に熱風を吹き付けることが可能となる。したがって、熱風吹き付けの不均一さに起因した基板および感光材へのむらの発生を防止することができる。また、昇温中または昇温後における一枚の基板内および当該基板上の感光材内での温度ばらつきを減少させることができる。
さらに、本発明によるベーク装置において、前記搬送装置は、前記加熱室内において前記基板を連続的に移動させるようになされているようにしてもよい。
さらに、本発明によるベーク装置において、前記加熱室内への前記基板の受け入れ方向と、前記加熱室内での前記基板の搬送方向と、前記加熱室内からの前記基板の排出方向と、は一直線上に揃えられているようにしてもよい。
さらに、本発明によるベーク装置が、前記加熱室の前記出口側に配置された冷却室であって、前記基板を受け入れる冷却室入口と、冷却室入口とは別個に設けられ前記受け入れた基板を排出する冷却室出口と、を有し、受け入れた前記基板上の前記感光材を冷却するようになされた冷却室をさらに備えるようにしてもよい。このようなベーク装置によれば、基板を受け入れる冷却室入口とこの冷却室入口とは別個に設けられ基板を排出する冷却室出口とを有した冷却室内において、基板上に設けられた感光材を冷却するようになっている。したがって、感光材を供給された基板に対しベーク処理を効率的に実施することができる。また、基板処理ラインの構成を全体として簡単化することができる。
さらに、本発明によるベーク装置が、前記冷却室内に設けられた冷却ノズルであって、冷却用風を吹き出す冷却ノズル開口を有した冷却ノズルをさらに備え、前記冷却ノズルから冷却用風を吹き付けることにより、前記基板上の前記感光材を冷却するようにしてもよい。このようなベーク装置によれば、基板および感光材を短時間で冷却することができる。したがって、感光材を供給された基板に対しベーク処理をより効率的に実施することができる。
さらに、本発明によるベーク装置において、前記加熱室の前記出口と前記冷却室の前記冷却室入口とは隣接して配置され、または、一体に形成されているようにしてもよい。この場合、ベーク装置を小型化することができ、これにより、基板処理ラインの構成を全体としてさらに簡単化することができる。
本発明によるベーク方法は、基板上に設けられた感光材を前記基板上に定着させるベーク方法であって、入口を介して加熱室内に前記基板を搬入する搬入工程と、前記加熱室内において、前記基板上の前記感光材を加熱する加熱工程と、前記入口とは別個に設けられた出口を介し、前記加熱室内から前記基板を搬出する搬出工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明によるベーク方法によれば、基板を受け入れる入口と、この入口とは別個に設けられ基板を排出する出口と、を有する加熱室内において、基板上に供給された感光材を加熱するようになっている。したがって、感光材を供給された基板を連続的に加熱室内へ搬送して加熱していくことができ、これにより、感光材を供給された基板に対しベーク処理を効率的に施すことができる。また、基板処理ラインの構成を全体として簡単化することができる。
本発明によるベーク方法の前記加熱工程において、熱風を吹き付けることによって、前記基板上の前記感光材を加熱するようにしてもよい。このようなベーク方法によれば、基板および感光材を短時間で昇温させることができる。したがって、感光材を供給された基板に対しベーク処理をより効率的に実施することができる。
また、本発明によるベーク方法において、前記熱風が、前記加熱室内における前記基板の移動方向に対して傾斜して延びる細長状の加熱ノズル開口から吐出されるようにしてもよい。
さらに、本発明によるベーク方法において、前記熱風が、前記基板の移動方向に直交する方向に沿って複数形成された加熱ノズル開口であって、隣り合う加熱ノズル開口が前記基板の移動方向に直交する方向において重複するようにして配置されている、複数の加熱ノズル開口から吐出されるようにしてもよい。このようなベーク方法によれば、基板および感光材に対し、移動方向に直交する方向において略均一に熱風を吹き付けることが可能となる。したがって、熱風吹き付けの不均一さに起因した基板および感光材へのむらの発生を防止することができる。また、昇温中または昇温後における一枚の基板内および当該基板上の感光材内での温度ばらつきを減少させることができる。
さらに、本発明によるベーク方法において、前記加熱工程の間に渡って、前記基板は前記加熱室内で連続的に移動し続けるようにしてもよい。この場合、前記基板は前記加熱室の前記入口から前記出口に向けて一方向のみに移動し続けるようにしてもよい。あるいは、この場合、前記加熱工程中の少なくとも一期間、前記基板は前記加熱室の前記入口と前記出口との間の一定区間内において往復移動するようにしてもよい。
さらに、本発明によるベーク方法において、前記搬入工程における前記基板の搬入方向と、前記加熱工程における前記基板の移動方向と、前記搬出工程における前記基板の搬出方向と、は一直線上に揃えられているようにしてもよい。
さらに、本発明によるベーク方法が、前記加熱工程に後に設けられ、冷却室内に冷却室入口を介して前記基板を搬入する冷却室搬入工程と、前記冷却室内において、前記基板上の前記感光材を冷却する冷却工程と、前記冷却室入口とは別個に設けられた冷却室出口を介し、前記冷却室内から前記基板を搬出する冷却室搬出工程と、をさらに備えるようにしてもよい。本発明によるベーク方法によれば、基板を受け入れる冷却室入口と、この冷却室入口とは別個に設けられ基板を排出する冷却室出口と、を有する冷却室内において、基板上に供給された感光材を冷却するようになっている。したがって、感光材を供給された基板を連続的に冷却室内へ搬送して冷却していくことができ、これにより、感光材を供給された基板に対しベーク処理を効率的に施すことができる。また、基板処理ラインの構成を全体として簡単化することができる。
さらに、本発明によるベーク方法の前記冷却工程において、冷却用風を吹き付けることによって、前記基板上の前記感光材を冷却するようにしてもよい。このようなベーク方法によれば、基板および感光材を短時間で冷却することができる。したがって、感光材を供給された基板に対しベーク処理をより効率的に実施することができる。
さらに、本発明によるベーク方法において、前記加熱室の前記出口と前記冷却室の前記冷却室入口とは隣接して配置され、または、一体に形成され、前記搬出工程と前記冷却室搬入工程が並行して行われるようにしてもよい。このようなベーク方法によれば、ベーク処理をより効率的に行うことができる。
本発明によれば、基板上に供給された感光材を加熱する加熱室は、基板を受け入れる入口と、この入口とは別個に設けられ基板を排出する出口と、を有している。したがって、感光材を供給された基板を連続的に加熱室内へ搬送して加熱していくことができ、これにより、感光材を供給された基板に対しベーク処理を効率的に施すことができる。また、基板処理ラインの構成を全体として簡単化することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図7は本発明によるベーク装置およびベーク方法の一実施の形態を示す図である。
このうち図1は本発明によるベーク装置およびベーク方法の一実施の形態を示す側断面図であり、図2は図1に示すベーク装置の配置方法を説明するための上面図であり、図3は図1に示すベーク装置のノズルを示す図であり、図4はノズル開口の形状を説明するための図であり、図5はベーク処理中における基板の位置を説明するための図である。
図1および図3に示すように、本実施の形態におけるベーク装置は、基板(厳密には、感光材を塗布された感光材付基板)Wを受け入れる入口21と入口21とは別個に設けられ受け入れた基板Wを排出する出口22と、を有し、受け入れた基板Wを加熱するようになされた加熱室20と、加熱室20内に設けられた加熱ノズル50と、加熱室20内に配置され加熱室20内において入口21から出口22へと基板を搬送し得る搬送装置40と、を備えている。また、図1に示すように、ベーク装置10は、加熱室20の出口22側に配置された冷却室30であって、基板Wを受け入れる冷却室入口31と冷却室入口31とは別個に設けられ受け入れた基板Wを排出する冷却室出口32とを有し、受け入れた基板Wを冷却するようになされた冷却室30と、冷却室30内に設けられた冷却ノズル60と、をさらに備えている。
このようなベーク装置10は、基板W上に感光材を塗布する感光材供給装置(コーター)、露光装置および現像装置等とともに、基板処理ライン70を構成する。そして、ベーク装置は、硝子等からなる基板W上に設けられた感光材を、基板W上への供給後または現像処理後に加熱し、基板W上に定着させるようになっている。このうち、感光材を基板W上へ供給した後に行われる処理はプリベークと呼ばれことがあり、感光材を100℃前後の温度で10分前後加熱保持する。この処理によって、基板W上で感光材が流動することがなくなり、感光材の膜厚むらの発生を防止することができる。一方、現像処理後に行われる処理はポストベーク処理と呼ばれることがあり、感光材を200℃前後の温度で30分前後加熱保持する。この処理によって、露光・現像処理で所望の形状にパターニングされた感光材が、基板上でその形状で完全に固められるようになる。
図1に示すように、本実施の形態において、加熱室20と冷却室30とは隣接して形成されている。加熱室20と冷却室30との間の境界Aに、加熱室20の出口22と冷却室30の冷却室入口31とが一体に形成されている。
搬送装置40は、加熱室20から冷却室30内まで延び、冷却室30内において冷却室入口31から冷却室出口32へと基板Wを搬送し得るようになっている。図1に示すように、本実施の形態において、搬送装置40は、加熱室20内および冷却室30内に回転可能に支持された複数の搬送ローラー42と、搬送ローラー42を回転駆動するための駆動手段44と、を有し、いわゆるローラーコンベアとして形成されている。図1に示すように、搬送ローラー42は、加熱室20の入口21から冷却室30の冷却室出口32まで所定間隔を空けるとともに直線的に並べられるようにして、多数設けられている。したがって、本実施の形態において、基板Wは、回転中の搬送ローラー42に支持されながら、加熱室20の入口21から冷却室の冷却室出口32まで直線的に移動し得るようになっている。
加熱室20内および冷却室30内に配置された多数の搬送ローラー42は、図1にその一部のみを示すように、駆動伝達手段46、例えばチェーンによって連結されている。駆動手段44は、例えばサーボモータからなり、駆動伝達手段46によって一つの搬送ローラー42と連結されている。このような構成により、本実施の形態において、すべての搬送ローラー42は、駆動手段44により、同一時に同一回転速度で回転駆動され得るようになっている。
図2に示すように、本実施の形態において、ベーク装置10は基板処理ライン70の搬送手段72に接続されている。さらに具体的には、加熱室20の入口21および冷却室30に冷却室出口32が、それぞれ基板処理ライン70の搬送手段72に連結されている。
図2に示す例においては、加熱室20内への基板Wの受け入れ方向と、加熱室20および冷却室30内での基板Wの搬送方向と、冷却室30内からの基板Wの排出方向と、が一直線上に揃えられるようにして、ベーク装置10が基板処理ライン70へ組み込まれている。さらに詳細には、直線的に延びる基板処理ライン70の搬送手段72上へ、搬送手段72に沿うようにして、ベーク装置10が配置されている、とも言える。図2に示すようにベーク装置10を基板処理ライン70へ組み込んだ場合、図9に示す従来の基板処理ライン170に比較し、基板処理ライン70の構成が全体として格段に簡単化される。
なお、図2に示すように、ベーク装置10を基板処理ライン70へ組み込む場合、ベーク装置10の搬送装置40を基板処理ライン全体としての搬送手段72の一部から構成するようにしてもよい。この場合、加熱室20内に設けられた搬送装置50専用の駆動手段44を省くことができ、さらに、基板処理ライン全体の構成を簡単化することができる。
また、図1に示すように、ベーク装置10は、加熱ノズル50に熱風供給管57を介して接続された吐出装置55と、熱風供給管57上に設けられたヒータ56と、を有している。吐出装置55は、例えばコンプレッサー等からなり、熱風供給管57および加熱ノズル50を介してガスを加熱室20内に吹き込むことができるようになっている。そして、ヒータ56は、熱風供給管57内を流れるガスを加熱し、所定範囲内の温度を有した熱風を加熱ノズル50から吐出することができるようにする。また、加熱室20には熱風排気管58が設けられており、この熱風排気管58は吐出装置55に接続されている。
図1に示すように、加熱室20内の上部には、入口21から出口22へ向け等間隔を空けて複数の加熱ノズル50が配置されている。加熱室20の内部から見上げた加熱ノズル50を示す図3から理解できるように、加熱ノズル50は、平面視において基板Wの移動方向(入口21と出口22とを結ぶ方向)に直交する幅方向に沿って延びる細長状に形成されている。加熱ノズル50は、図3に示されているよう、基板に対面するようにして形成された加熱ノズル開口51を有している。したがって、搬送装置40によって搬送される基板Wに対し、加熱ノズル開口51を介して熱風を吹き付けることができるようになっている。なお、加熱ノズル開口51ついては、冷却ノズル60の冷却ノズル開口61とともに後に詳述する。
一方、図1に示すように、ベーク装置10は、冷却ノズル60に冷却用風供給管67を介して接続された冷却用風吐出装置65と、を有している。冷却用風吐出装置65は、例えばコンプレッサー等からなり、冷却用風供給管67および冷却ノズル60を介してガスを冷却室30内に吹き込むことができるようになっている。
ここで冷却用風とは、加熱された感光材を冷却するのに十分な温度を有していればよい。すなわち、冷却用風は、加熱された感光材よりも低い温度を有していれば十分であり、例えば大気温より低い温度を有している必要はない。
加熱ノズル50と同様に、図1に示すよう、冷却室30内の上部には、冷却室入口31から冷却室出口32へ向け等間隔を空けて複数の冷却ノズル60が配置されている。ここで、図3は冷却室30の内部から冷却ノズル60を見上げた様子にも相当する。図3から理解できるように、冷却ノズル60は、平面視において基板Wの移動方向(冷却室入口31と冷却室出口32とを結ぶ方向)に直交する幅方向に沿って延びる細長状に形成されている。冷却ノズル60は、図3に示されているよう、基板Wに対面するようにして形成された冷却ノズル開口61を有している。したがって、搬送装置40によって搬送される基板Wに対し、冷却ノズル開口61を介して冷却用風を吹き付けることができるようになっている。
次に、主に図3および図4を用い、各ノズル50,60のノズル開口51,61について説明する。ところで、本実施の形態において、加熱ノズル50の加熱ノズル開口51および冷却ノズル60の冷却ノズル開口61は同様に形成され得る。つまり、以下の加熱ノズル開口51についての説明は冷却ノズル開口61にも該当し、加熱ノズル開口51について説明することによって冷却ノズル開口61についても説明したこととする。
図3および図4に示すように、本実施の形態において、加熱ノズル開口51は細長状に形成され、搬送装置40による基板Wの搬送方向(基板Wの移動方向)および幅方向のいずれに対しても傾斜して直線的に延びている。このような加熱ノズル開口51は、一つの加熱ノズル50に対し、幅方向に等間隔を空けて多数形成されている。そして、本実施の形態においては、図4に示すように、隣り合う加熱ノズル開口51a,51bが搬送装置40による基板Wの搬送方向(基板Wの移動方向)に直交する幅方向において重複するようにして、配置されている。さらに厳密には、隣り合う加熱ノズル開口51a,51bの一部分同士が、搬送装置40による基板Wの搬送方向に沿って離間しながら、搬送方向に直交する幅方向におけるある位置において重複するようにして、配置されている。また、言い換えると、隣り合う加熱ノズル開口のうち幅方向に沿って一側(例えば、図4の紙面における上側)に配置された加熱ノズル開口51aの他側端51a3が、隣り合う加熱ノズル開口のうち幅方向に沿って他側(例えば、図4の紙面における下側)に配置された加熱ノズル開口51bの一側端51b2よりも、他側に配置されている。
ただし、隣り合う加熱ノズル開口のうち幅方向に沿って一側に配置された加熱ノズル開口51aの中央部分51a1が、隣り合う加熱ノズル開口のうち幅方向に沿って他側に配置された加熱ノズル開口51bの一側端51b2よりも、他側に配置されていることがさらに好ましい。この場合、図4から理解できるよう、幅方向における任意の位置において、二つ以上の加熱ノズル開口51が開口しているようになる。この場合、搬送装置40によって搬送される感光材付基板Wに対する熱風の吹き付けを、幅方向において均一とすることが可能となる。
ところで、図1に二点鎖線で示すように、加熱室20の入口21に、入口21を開閉可能に密閉し得る入口開閉手段21aを設け、加熱室20の出口22(冷却室30の入口31にも相当)に、出口22を開閉可能に密閉し得る出口開閉手段22a(冷却室入口開閉手段31a)を設けるようにしてもよい。この場合、加熱室20内をより効率的に昇温された状態に維持することができるとともに、加熱室20から冷却室30へ熱が移動することを抑制することができる。
同様に、図1に二点鎖線で示すように、冷却室30の冷却室出口32に、冷却室出口32を開閉可能に密閉し得る冷却室出口開閉手段32aを設けるようにしてもよい。この場合、冷却室30内の温度条件を調整しやすくなり、感光材付基板Wに対してより一定の条件で処理を行うことができるようになる。
なお、開閉手段21a,22a,31a,32aとしては、スライド式のシャッター等の公知な密閉手段を用いることができる。
次にこのような構成からなるベーク装置10を用いた場合におけるベーク方法の一実施の形態について説明する。
本実施の形態において、一枚の感光材付基板Wに対するベーク方法は、入口21を介して加熱室20内に基板Wを搬入する搬入工程と、加熱室20内において基板W上の前記感光材を加熱する加熱工程と、入口21とは別個に設けられた出口22を介して加熱室20内から基板Wを搬出するとともに、冷却室3内に冷却室入口31を介して基板Wを搬入する搬出および冷却室搬入工程と、冷却室30内において基板W上の感光材を冷却する冷却工程と、冷却室入口31とは別個に設けられた冷却室出口32を介し冷却室30内から基板Wを搬出する冷却室搬出工程と、を備えている。
そして、これらの各工程が開始される前、すなわち、感光材付基板Wがベーク装置10に持ち込まれる前に、吐出装置55およびヒータ56が稼働させられる。吐出装置55は、熱風排気管58を介して加熱室20内のガスを吸い込むとともに、熱風供給管57を介し加熱ノズル50から加熱室20内へガスを吹き出す。つまり、吐出装置55は、加熱室20内の圧力を一定に保ちながら、加熱室20内のガスを循環させる。また、熱風供給管57内を流れるガスは、ヒータ56によって予め設定された温度範囲内の温度となるように加熱する。したがって、加熱ノズル50から所定の温度を有した熱風が加熱室20内に吐出され続け、これにともなって、加熱室20内の温度が所定の温度範囲内となる。
同様に、上述した各工程が開始される前、すなわち、感光材付基板Wがベーク装置10に持ち込まれる前に、冷却用風吐出装置65も稼働させられる。冷却用風吐出装置65は、冷却用風供給管67を介し冷却ノズル60から冷却室30内へガスを吹き出す。上述したように、冷却室30には冷却用風排気管68が設けられているので、冷却室30内の圧力は一定に維持される。
なお、吐出装置55および冷却用風吐出装置65は、図示しないフィルタ等を介し、清浄化されたガスを吐出するようになっている。
以下、上述した各工程、とりわけ加熱工程および冷却工程について詳述する。
まず、図2に示すように、感光材を塗布された基板(感光材付基板)Wが、基板処理ライン70の搬送手段72によってベーク装置10の入口21へと送り込まれてくる(図5に時間t1)。図1に二点鎖線で示すように、加熱室20の入口21に入口開閉手段21aが設けられている場合には、処理対象の基板Wが入口21を通過するのに先立ち、入口開閉手段21aが開いて入口21を開放する。そして、基板Wが入口21を完全に通過すると、入口開閉手段21aが再び閉じて入口21を閉鎖する。このようにして、基板Wが入口21を介して加熱室20内に受け入れられ、搬入工程が終了する。
なお、上述したように、基板Wの搬送は、搬送手段72および搬送装置40によってなされる。そして、本実施の形態においては、図5に示すように、搬送手段72および搬送装置40は基板Wの移動速度を変化させることなく、加熱室20内へ基板Wを搬入するようになっている。
またさらには、図5に示すように、本実施の形態において、搬入工程だけでなく冷却室搬出工程までのすべての工程において、搬送装置40の駆動手段44は搬送ローラー42を一定の回転速度で一方向に連続駆動し続ける。この結果、処理対象である基板Wは、一定の移動速度で入口21から冷却室出口32に向けて加熱室20内を連続的に移動する。本実施の形態においては、基板Wは搬送ローラー42によって支持されている。そして、基板Wが連続的に移動するため、基板Wは停止した状態で搬送ローラー42上に支持され続けることはない。このため、本実施の形態によれば、搬送ローラー42による支持跡が基板Wに付着してしまうことが防止される。
次に、加熱工程について説明する。加熱工程では、搬送ローラー42上を移動する基板Wに向けて、加熱ノズル50から熱風が吹き付けられる。このように熱風が吹き付けられることにより、基板Wおよび基板上に設けられた感光材の温度は急速に上昇し、最終的に、吹き付けられる熱風の温度に維持されるようになる。ところで、基板Wおよび感光材の昇温は、衝突噴流による熱伝達の理論に基づき、熱風の流速および熱風の温度を調整することによって、適切に制御することができる。すなわち、熱風の流速および熱風の温度を調整することにより、通常の炉で昇温する場合に比べ、昇温時間を格段に短縮することができる。
上述したように、本実施の形態において、基板W上の感光材は、各加熱ノズル50に密接して多数形成された加熱ノズル開口51に対面している。各加熱ノズル開口51は基板の移動方向に対して傾斜して細長線状に延び、隣り合う加熱ノズル開口51が加熱室20内における基板Wの移動方向に直交する方向において重複するようにして配置されている。したがって、感光材付基板Wの幅方向各位置に吹き付けられる熱風の風量および風速はおおよそ均一となる。
このため、昇温中または昇温後における、感光材付基板Wの幅方向に沿った温度ばらつきを極めて小さくすることができる。このことは、基板Wに反りが発生すること等を抑制し、感光材付基板の品質を高めることに役立つ。また、温度ばらつきを考慮して加熱工程の時間を長めに設定したり熱風の温度を高めに設定したりする必要がなくなるので、加熱工程をさらに効率的に行うようにすることにも役立つ。
また、感光材付基板Wの幅方向各位置に吹き付けられる熱風の風量および風速がおおよそ均一となることにともない、感光材付基板Wの幅方向各位置において熱風から受ける風圧もおおよそ均一となる。このため、加熱室20内を移動する感光材付基板Wがばたついてしまうことを抑制することができる。また、感光材が幅方向において均一に加熱されていくので、基板の表面にベークむらが発生してしまうことを防止することができる。
以上のようにして、感光材付基板Wが、適切な温度範囲内に昇温されるとともに、当該温度範囲内に維持されたまま適切な時間をかけて加熱室20の出口22まで移動する。このようにして、基板Wが加熱室20から排出され始め、加熱工程が終了する。なお、図1に二点鎖線で示すように、加熱室20の出口22(冷却室30の冷却室入口31)に出口開閉手段22a(冷却室入口開閉手段31a)が設けられている場合には、加熱工程中、出口開閉手段22a(冷却室入口開閉手段31a)が閉じ、加熱室20と冷却室30との間の境界Aが閉鎖されていることが好ましい。境界Aが閉鎖されることにより、加熱室20からベーク装置10の外部または冷却室30に向けた熱移動が抑制され、生産効率上の観点およびエネルギ効率上の観点のいずれにおいても有利である。
その後、基板Wが、完全に境界Aを通過し、出口22を介して加熱室20から排出されるとともに、冷却室入口31を介して冷却室30に受け入れられる(図5の時間t2)。なお、図1に二点鎖線で示すように、加熱室20の出口22(冷却室30の冷却室入口31)に出口開閉手段22a(冷却室入口開閉手段31a)が設けられている場合には、処理対象の基板Wが出口22(冷却室入口31)を通過するのに先立ち、出口開閉手段22a(冷却室入口開閉手段31a)が開いて出口22(冷却室入口31)を開放する。そして、上述した加熱工程中と同様に、基板Wが入口21を完全に通過すると、出口開閉手段22a(冷却室入口開閉手段31a)が閉じ、加熱室20と冷却室30との間の境界Aが閉鎖されていることが好ましい。
次に、冷却工程について説明する。冷却工程では、搬送ローラー42上を移動する基板Wに向けて、冷却ノズル60から冷却用風が吹き付けられる。このように冷却用風が吹き付けられることにより、加熱工程で加熱された基板Wおよび基板上に設けられた感光材の温度は急速に低下する。加熱時と同様に、基板Wおよび感光材の冷却は、衝突噴流による熱伝達の理論に基づき、冷却用風の流速および冷却用風の温度を調整することによって、適切に制御することができる。すなわち、冷却用風の流速および冷却用風の温度を調整することにより、基板および感光材が所定の温度以下となるまで冷却するのに必要となる時間を格段に短縮することができる。このようにして、下流側工程において悪影響を与えない程度の温度範囲となるよう、基板Wおよび感光材が冷却される。
上述したように、本実施の形態において、基板W上の感光材は、各冷却ノズル60に密接して多数形成された冷却ノズル開口61に対面している。各冷却ノズル開口61は基板Wの移動方向に対して傾斜して細長線状に延び、隣り合う冷却ノズル開口61が冷却室30内における基板Wの移動方向に直交する方向において重複するようにして配置されている。したがって、感光材付基板Wの幅方向各位置に吹き付けられる冷却用風の風量および風速はおおよそ均一となる。
このため、冷却中における、感光材付基板Wの幅方向に沿った温度ばらつきを極めて小さくすることができる。このことは、基板Wに反りが発生すること等を抑制し、感光材付基板の品質を高めることに役立つ。また、温度ばらつきを考慮して冷却工程の時間を長めに設定する等して冷却条件を強めに設定する必要がなくなるので、冷却工程をさらに効率的に行うようにすることにも役立つ。
また、感光材付基板Wの幅方向各位置に吹き付けられる冷却用風の風量および風速がおおよそ均一となることにともない、感光材付基板Wの幅方向各位置において冷却用風から受ける風圧もおおよそ均一となる。このため、冷却室30内を移動する感光材付基板Wがばたついてしまうことを抑制することができる。また、感光材が幅方向において均一に冷却されていくので、基板の表面にベークむらが発生してしまうことを防止することができる。
以上のようにして、感光材付基板Wが、適切な温度範囲内にまで冷却され、冷却室30の冷却室出口32へ移動する。このようにして、基板Wが冷却室30から排出され始め、冷却工程が終了する。
その後、基板Wが、完全に冷却室出口32を通過し、冷却室出口32を介して冷却室30から排出される。なお、図1に二点鎖線で示すように、冷却室30の冷却室出口32に冷却室出口開閉手段32aが設けられている場合には、感光材付基板Wの通過に合わせて、冷却室出口開閉手段32aが開閉する。このようにして、基板Wが冷却室出口32を介して冷却室30(ベーク装置10)から排出され、ベーク処理が終了する。
ところで、本実施の形態においては、ベーク装置10内にて複数枚の基板Wを同時に処理することができる。具体的には、加熱室20内で複数枚の感光材付基板Wが同時に加熱処理を施されるようにしてもよいし、冷却室30内で複数枚の感光材付基板Wが同時に冷却処理を施されるようにしてもよい。したがって、多数の感光材付基板Wを順次効率的にベーク処理していくことができる。
以上のように本実施の形態によれば、加熱室20は、基板Wを受け入れる入口21とこの入口21とは別個に設けられ基板Wを排出する出口22とを有している。そして、基板Wは、加熱室20内を入口21から出口22に向けて移動している間に、加熱処理を受けるようになっている。したがって、感光材を塗布された基板Wを加熱室20内へ順次搬入し、基板Wを順次加熱処理していくことができる。同様に、冷却室30は、基板Wを受け入れる冷却室入口31とこの冷却室入口31とは別個に設けられ基板Wを排出する冷却室出口32とを有している。そして、基板Wは、冷却室30内を冷却室入口31から冷却室出口32に向けて移動している間に、冷却処理を受けるようになっている。したがって、感光材を塗布された基板Wを冷却室30内へ順次搬入し、基板Wを順次加熱処理していくことができる。これらのことから、多数の基板Wを効率的にベーク処理することができる。
また、加熱室20の入口21と冷却室30の冷却室出口32とが基板処理ライン70の搬送手段72に接続するようにして、ベーク装置10を配置することにより、基板処理ライン70の構成を全体として簡単化することができる。これにより、基板処理ライン70の製造コストおよび維持コストを安価にすることができる。
とりわけ、本実施の形態によれば、搬入工程における加熱室20への基板Wの搬入方向と、加熱工程および冷却工程における基板Wの移動方向と、搬出工程における冷却室30からの基板Wの搬出方向と、が一直線上に揃えられている。したがって、ベーク処理中における基板Wの取り扱いを極めて単純化することができるとともに、ベーク処理を極めて効率的に行うことができる。
さらに、本実施の形態によれば、搬入工程だけでなく搬出工程までのすべての工程において、搬送装置40の駆動手段44は搬送ローラー42を連続駆動し続ける。すなわち、処理対象である基板Wは、停止することなく、加熱室20内を移動し続けるようになっている。これにより、基板Wに搬送ローラー42の支持跡が残ってしまうことが防止される。この結果、ベーク装置10内における基板Wの支持方法に起因したむらの発生を防止することができる。
さらに、本実施の形態によれば、加熱工程において、加熱室20内で熱風を吹き付けることによって、基板W上の感光材を加熱するようになっている。したがって、熱風の風量および風速等を調整することによって、基板Wおよび感光材を短時間でむらなく昇温させることができる。これにより、感光材を供給された基板Wに対しベーク処理をより効率的に実施することができる。
加えて、熱風は加熱室内20における基板Wの移動方向に対して傾斜して延びる細長状の加熱ノズル開口51から吐出され、隣り合う加熱ノズル開口51は加熱室20内における基板Wの移動方向に直交する方向において重複するようにして配置されている。したがって、基板Wおよび感光材に熱風を略均一に吹き付けることができ、熱風吹き付けの不均一さに起因した基板および感光材へのむらの発生を防止することができる。また、昇温中または昇温後における一枚の基板W内および当該基板W上の感光材内での温度ばらつきを減少させることができる。これにより、感光材を供給された一枚の基板Wに対し、均一な処理を施すことができる。
同様に、本実施の形態によれば、冷却工程において、冷却室30内で冷却用風を吹き付けることによって、基板W上の感光材を冷却するようになっている。したがって、冷却用風の風量および風速等を調整することによって、基板および感光材を短時間でむらなく冷却することができる。これにより、感光材を供給された基板Wに対しベーク処理をより効率的に実施することができる。
加えて、冷却用風は冷却室内30における基板Wの移動方向に対して傾斜して延びる細長状の冷却ノズル開口61から吐出され、隣り合う冷却ノズル開口61は冷却室30内における基板Wの移動方向に直交する方向において重複するようにして配置されている。したがって、基板Wおよび感光材に冷却用風を略均一に吹き付けることができ、冷却時における一枚の基板W内および当該基板W上の感光材内での温度ばらつきを減少させることができる。これにより、感光材を供給された一枚の基板Wに対し、均一な処理を施すことができる。
上述した実施の形態に関し、本発明の要旨の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、上述した実施の形態において、図5に示すように、基板Wが加熱室20の入口21から冷却室30の冷却室出口32まで一定速度で一方向に移動する例を示したがこれに限られない。一例として、図6や図7に示すように、駆動手段44による搬送ローラー42の駆動方法(基板Wの移動方法)を変更することができる。
図6に示す例においては、基板Wが入口21、境界A(出口22、冷却室入口31)、および、冷却室出口32を通過する際の速度が、基板Wが加熱室20内および冷却室内を移動する際の速度よりも速くなるよう、駆動手段44によって搬送ローラー42が駆動される。このような方法を採用した場合、基板Wに対するベーク処理をより効率的に行うことができる。また、図6に示す例は、基板Wが加熱室20内および冷却室30内を移動する際の速度が、基板Wが入口21、境界A(出口22、冷却室入口31)、および、冷却室出口32を通過する際の速度よりも遅くなるよう、駆動手段44によって搬送ローラー42が駆動される場合にも相当する。このような方法を採用した場合、入口21と出口22とを結ぶ方向に沿った加熱室20の長さ、あるいは、冷却室入口31と冷却室出口32とを結ぶ方向に沿った冷却室30の長さを長く取ることが不可能であっても、上述した加熱工程または冷却工程として十分な時間を確保することができる。また、基板Wは速度が遅いものの移動し続けているので、基板Wに支持跡が付着してしまうことを回避することができる。
一方、図7に示す例においては、基板Wが加熱室20内の入口21と出口22とを結ぶ方向に沿った一定区間において往復移動し、同様に、基板Wが冷却室30内の冷却室入口31と冷却室出口32とを結ぶ方向に沿った一定区間において往復移動するよう、駆動手段44によって搬送ローラー42が連続的に駆動される。このような方法も、入口21と出口22とを結ぶ方向に沿った加熱室20の長さ、あるいは、冷却室入口31と冷却室出口32とを結ぶ方向に沿った冷却室30の長さを長く取ることが不可能な場合に有用である。すなわち、上述した加熱工程または冷却工程として十分な時間を確保することができる。また、基板Wは速度が遅いものの移動し続けているので、基板Wに支持跡が付着してしまうことを回避することができる。
また、上述した実施の形態において、搬送装置50の搬送ローラー42のすべてが駆動伝達手段56によって連結されるとともに、一つの駆動手段44によって駆動される例を示したが、これに限られない。加熱室20と冷却室30との間で搬送ローラー42の駆動を独立して制御することができるようにしてもよい。具体的には、加熱室20および冷却室30に対して別個の駆動手段がそれぞれ設けられ、加熱室20内および冷却室30内に配置された搬送ローラー42を独立して制御することができるようにしてもよい。このような構成によれば、加熱室20内および冷却室30内における基板Wの移動速度を極めて容易に独立して制御することができる。
さらに、上述した実施の形態において、加熱室20と冷却室30とが隣接して配置されている例を示したが、これに限られない。冷却室30は加熱室20から離れて配置されていてもよいし、そもそも、冷却室30はベーク装置10において必須の構成要素ではない。
さらに、上述した実施の形態において、搬送装置40が回転自在に保持された搬送ローラー42を有するいわゆるロールコンベアとして構成された例を示したが、これに限られない。例えば、搬送装置40をいわゆるベルトコンベアとして構成することもできる。
図1は、本発明によるベーク装置およびベーク方法の一実施の形態を示す側断面図である。 図2は、図1に示すベーク装置の配置方法を説明するための上面図である。 図3は、図1に示すベーク装置のノズルを示す図である。 図4は、図3に示すノズルのノズル開口の形状を説明するための図である。 図5は、ベーク方法の一実施の形態を説明するための図であって、ベーク処理中における基板の位置を示す図である。 図6は、図5に対応する図であって、ベーク方法の変形例を説明するための図である。 図7は、図5に対応する図であって、ベーク方法の他の変形例を説明するための図である。 図8は、従来のベーク装置を説明するための図である。 図9は、図2に対応する図であって、従来のベーク装置の配置方法を説明するための上面図である。
符号の説明
10 ベーク装置
20 加熱室
21 入口
22 出口
30 冷却室
31 冷却室入口
32 冷却室出口
40 搬送装置
50 加熱ノズル
51 加熱ノズル開口
51a 一側の加熱ノズル開口
51b 他側の加熱ノズル開口
60 冷却ノズル
61 冷却ノズル開口
61a 一側の冷却ノズル開口
61b 他側の冷却ノズル開口

Claims (20)

  1. 基板上に設けられた感光材を前記基板上に定着させるベーク装置であって、
    前記基板を受け入れる入口と、入口とは別個に設けられ前記受け入れた基板を排出する出口と、を有し、受け入れた前記基板上の前記感光材を加熱するようになされた加熱室と、
    前記加熱室内に配置され、前記加熱室内において入口から出口へと基板を搬送し得る搬送装置と、を備えた
    ことを特徴とするベーク装置。
  2. 前記加熱室内に設けられた加熱ノズルであって、熱風が吹き出される加熱ノズル開口を有した加熱ノズルをさらに備え、
    前記加熱ノズルから熱風を吹き付けることにより、前記基板上の前記感光材を加熱する
    ことを特徴とする請求項1に記載のベーク装置。
  3. 前記加熱ノズル開口は細長状に形成され、前記搬送装置による前記基板の搬送方向に対して傾斜して延びている
    ことを特徴とする請求項2に記載のベーク装置。
  4. 前記加熱ノズル開口は前記搬送装置による前記基板の搬送方向に直交する幅方向に沿って複数形成され、隣り合う加熱ノズル開口が前記搬送装置による前記基板の搬送方向に直交する方向において重複するようにして配置されている
    ことを特徴とする請求項3に記載のベーク装置。
  5. 前記搬送装置は、前記加熱室内において前記基板を連続的に移動させるようになされている
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のベーク装置。
  6. 前記加熱室内への前記基板の受け入れ方向と、前記加熱室内での前記基板の搬送方向と、前記加熱室内からの前記基板の排出方向と、は一直線上に揃えられている
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のベーク装置。
  7. 前記加熱室の前記出口側に配置された冷却室であって、前記基板を受け入れる冷却室入口と、冷却室入口とは別個に設けられ前記受け入れた基板を排出する冷却室出口と、を有し、受け入れた前記基板上の前記感光材を冷却するようになされた冷却室をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のベーク装置。
  8. 前記冷却室内に設けられた冷却ノズルであって、冷却用風を吹き出す冷却ノズル開口を有した冷却ノズルをさらに備え、
    前記冷却ノズルから冷却用風を吹き付けることにより、前記基板上の前記感光材を冷却する
    ことを特徴とする請求項7に記載のベーク装置。
  9. 前記加熱室の前記出口と前記冷却室の前記冷却室入口とは隣接して配置され、または、一体に形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のベーク装置。
  10. 基板上に設けられた感光材を前記基板上に定着させるベーク方法であって、
    入口を介して加熱室内に前記基板を搬入する搬入工程と、
    前記加熱室内において、前記基板上の前記感光材を加熱する加熱工程と、
    前記入口とは別個に設けられた出口を介し、前記加熱室内から前記基板を搬出する搬出工程と、を備えた
    ことを特徴とするベーク方法。
  11. 前記加熱工程において、熱風を吹き付けることによって、前記基板上の前記感光材を加熱する
    ことを特徴とする請求項10に記載のベーク方法。
  12. 前記熱風は、前記加熱室内における前記基板の移動方向に対して傾斜して延びる細長状の加熱ノズル開口から吐出される
    ことを特徴とする請求項11に記載のベーク方法。
  13. 前記熱風は、前記基板の移動方向に直交する方向に沿って複数形成された加熱ノズル開口であって、隣り合う加熱ノズル開口が前記基板の移動方向に直交する方向において重複するようにして配置されている、複数の加熱ノズル開口から吐出される
    ことを特徴とする請求項12に記載のベーク方法。
  14. 前記加熱工程の間に渡って、前記基板は前記加熱室内で連続的に移動し続ける
    ことを特徴とする請求項10乃至13のいずれか一項に記載のベーク方法。
  15. 前記基板は前記加熱室の前記入口から前記出口に向けて一方向のみに移動し続ける
    ことを特徴とする請求項14記載のベーク方法。
  16. 前記加熱工程中の少なくとも一期間、前記基板は前記加熱室の前記入口と前記出口との間の一定区間内において往復移動する
    ことを特徴とする請求項14記載のベーク方法。
  17. 前記搬入工程における前記基板の搬入方向と、前記加熱工程における前記基板の移動方向と、前記搬出工程における前記基板の搬出方向と、は一直線上に揃えられている
    ことを特徴とする請求項10乃至16のいずれか一項に記載のベーク方法。
  18. 前記加熱工程に後に設けられ、冷却室内に冷却室入口を介して前記基板を搬入する冷却室搬入工程と、
    前記冷却室内において、前記基板上の前記感光材を冷却する冷却工程と、
    前記冷却室入口とは別個に設けられた冷却室出口を介し、前記冷却室内から前記基板を搬出する冷却室搬出工程と、をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項10乃至17のいずれか一項に記載のベーク方法。
  19. 前記冷却工程において、冷却用風を吹き付けることによって、前記基板上の前記感光材を冷却する
    ことを特徴とする請求項18に記載のベーク方法。
  20. 前記加熱室の前記出口と前記冷却室の前記冷却室入口とは隣接して配置され、または、一体に形成され、前記搬出工程と前記冷却室搬入工程は並行して行われる
    ことを特徴と請求項10乃至19のいずれか一項に記載のベーク方法。
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