JP4921716B2 - ピンナップ防炎パネル - Google Patents

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本発明は、ピンナップ防炎パネルに関し、より詳細には、軽量で且つピンナップ性と防炎性を兼ね備えたピンナップ防炎パネルに関する。
従来、展示会などに使用される間仕切り用パネルや展示パネルは一般的に可燃性の木質系及びスチレンフォームなどの発泡樹脂等の可燃性パネルを芯材としたものが多く使用されてきた。近年、防火上の問題から芯材自体に不燃、難燃処理を施したものや表層の化粧面材に同じく不燃、難燃処理を施したものを芯材に積層したものが使用されつつある。
しかし、木質系のパネルを芯材に用いた場合、重量が大きく施工上の障害が発生しやすくなる。また、発泡樹脂系の素材の場合には、所謂ピンナップ性が阻害され、展示物をピンにてパネルに固定することに支障が出ることがある。
上記の様な課題を解決する手段として、例えば特許文献1には、ハニカム材や合成樹脂発泡体等の芯材の両面に、繊維板、合板及び木材等の可燃性で、かつピンナップ性に優れた基材を接合し、各々の基材の表面側にケイ酸カルシウム紙を難燃剤を混入させた接着剤により接着するとともに、各々のケイ酸カルシウム紙の表面側に防炎加工されたシート状装飾材を難燃剤を混入させた接着剤により接着したことを特徴とする防炎パネルなどが開示されている。
しかし上記の場合、ハニカム材や合成樹脂発泡体等の比重の軽い芯材に対しピンナップ性を保持する為に木質系パネルを積層する構成であるために、重量が大きくなるなどの施工・組立て上の問題とともに、製造上のコストアップが懸念される。
また、樹脂発泡体を芯材として、防炎処理を施したり防炎効果が期待できるシートを積層させることで、構成全体としての防炎機能を付与できたとしても、一般的に5倍以下の発泡倍率の場合は、表面層が固くピンを刺す際に支障が出やすくなる。反面、樹脂発泡体が5倍以上の発泡倍率の場合は、ピンを刺すことはできるが、ピンの固定が不安定になりやすく、展示用パネル等の掲示物を固定するのに有効なピンナップ性が阻害される傾向にある。
特開平8−199705号公報
本発明の目的は、上記の問題を解決し、軽量性に優れたポリオレフィン系硬質発泡体を用いつつも、良好なピンナップ性と防炎性を発揮し得るピンナップ防炎パネルを提供することにある。
請求項1記載のピンナップ防炎パネルは、個々の気泡が厚み方向に配向しているポリオレフィン系樹脂発泡体の両面に、前記ポリオレフィン系樹脂発泡体の発泡性シート原反を加熱発泡する際に生じる面内方向の発泡力を抑制する為の第一の面材が積層されてなる芯材の少なくとも片面に、アルミニウムシートを介して防炎処理が施された第二の面材が積層されてなり、前記第一の面材は目付重量が10〜300g/m2であり、前記アルミニウムシートの厚みは5〜50μmであり、前記第二の面材は水酸化アルミニウム及びガラス繊維等の無機物を配合した不燃紙であることを特徴とする。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における芯材は、個々の気泡が厚み方向に配向している、ポリオレフィン系樹脂発泡体の両面に、前記ポリオレフィン系樹脂発泡体の発泡性原反シートを加熱発泡する際に生じる面内方向の発泡力を抑制する為の第一の面材が積層されてなるものである。
上記芯材の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン系樹脂およびジオキシム化合物、ビスマレイミド、ジビニルベンゼン、アリル系多官能モノマー、(メタ)アクリル系多官能モノマーおよびキノン化合物から選択される少なくとも1種類の変性用モノマーと溶融混和して得られる変性ポリオレフィン100重量部に対して、アゾジカルボンアミド等の熱分解型化学発泡剤を2〜20重量部を分散させ、これを一旦シート状に成形して発泡性シート原反とした後、得られた発泡性シート原反の両面に面材を融着させ、原反を熱分解型化学発泡剤の分解温度以上に加熱して、該面材によって面内方向に生じる発泡力を抑制しつつこれを厚み方向にのみ発泡させる方法が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂を上記のように変性させることで、成形された発泡性シート原反は架橋度が低いにも拘らず、これを常圧で発泡させ、さらに発泡方向に異方性を持たせることが可能となる。
ここで架橋度が低いとはゲル分率が25%以下であることをいう。一般的にゲル分率の測定は、サンプルの初期重量と、サンプルを120℃の熱キシレン中で24時間で溶解させたもののゲル分を乾燥させたものとの重量比で表現する。
本発明におけるポリオレフィン系樹脂とは、オレフィン性モノマーの(共)重合体であり、特に限定されるものではないが、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン、ホモタイプポリプロピレン、ランダム
タイプポリプロピレン、ブロックタイプポリプロピレン等のポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等のエチレンを主成分とする共重合体などから選ばれる1種もしくは2種以上の単体および混合物を意味する。尚、ここで言う「(共)重合体」とは「重合体」または「共重合体」を意味する。
上記ポリオレフィン系樹脂には30重量%を下回る範囲で、他の樹脂、例えば、ポリスチレン、スチレン系エラストマーなどがブレンドされていても良い。しかし30重量%を上回るとポリオレフィンの特徴(軽量、耐薬品性、柔軟性、弾性等)が発揮できないばかりか、発泡に必要な溶融粘度を確保することが困難となる場合がある。本発明でのポリオレフィン系樹脂としては、特にポリエチレンやポリプロピレンの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
熱分解型化学発泡剤は、加熱により分解ガスを発生するもので有れば特に限定されるものではなく、次ぎのものが例示される。アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホニルヒドラジド、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)。これらは単独であるいは2種以上が混合されて用いられる。その中でもアゾジカルボンアミドが好適に用いられる。
発泡性シート原反の賦形方法としては、押出成形の他、プレス成形、ブロー成形、カレンダリング成形、射出成形など、プラスチックの成形加工で一般的に行われる方法が適用可能である。しかしスクリュー押出機より吐出する発泡性樹脂組成物を直接賦形する方法が、生産性の観点から好ましい。この場合は、一定寸法幅の連続発泡性シートを得ることができる。
発泡性シート原反の両面に第一の面材を積層する方法は特に限定されるものではないが、例えば、(イ)一旦冷却固化した発泡性シートに面材を加熱しながら貼付する方法、(ロ)発泡性シートを溶融状態になるまで加熱しておき、これを面材に熱融着する方法、(ハ)発泡性シートに面材を接着剤で貼り合わせる方法などが挙げられる。
発泡性複合シートすなわち芯材の厚み精度を確保するには方法(イ)または(ハ)が最も好ましい。方法(ロ)の熱融着法としては、例えば、Tダイから押し出された直後の溶融状態の発泡性シート原反の少なくとも片面に面材を軽く積層した状態で、これらを対向状の冷却ロール間を通過させ、ロールの押圧力で両者を一体化する方法が好ましい。なお、上記のように発泡性シート原反と面材を積層して一体化するとは、原反と面材を両者の界面において剥離しようとした場合に、高い割合で材料破壊が生じる程度に両者が固着されている状態を意味するものとする。
ポリオレフィン系樹脂発泡性シート原反の発泡方向を規制するのに使用される第一の面材は、厚さ1mm未満のシート材である。その具体例は以下のものがある。
1)ガラスクロス
ガラスクロスの代表例は、ガラス繊維を抄造して得られるサーフェイスマット、ガラスロービングが織られて作成されるものである。サーフェイスマットは、ガラス短繊維同士を結着するためのバインダーを含んでいてもよい。該バインダーは、面材の引張強度が上記範囲を満たすものであれば特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール、飽和ポリエステル、アクリル系樹脂などの熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステルなどの熱硬化性樹脂が挙げられる。
2)カーボンマット
3)織布、不織布、寒冷紗、ニードルパンチ
これらを構成する有機繊維としてはポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、炭素繊維、アラミド繊維等が挙げられる。また、綿やケナフ等の天然繊維等がある。
4)紙類
紙類としては、パルプ系(セルロース含有量90%以上)等がある。
第一の面材の目付重量は10〜300g/とされる。目付重量が10g/2未満であると、ピンナップ性が得られ難くなることがあり、300g/2を超えると、面材の柔軟性が損なわれ、これを芯材に連続的に貼り付けることが困難となり、また面材を介して発泡性シートを加熱することが難しくなるため面材と発泡性シートが均一に融着せず剥離等により気泡構造が不均一となる。
発泡性シート原反の発泡は、通常、熱分解型化学発泡剤の分解温度以上、熱可塑性樹脂の熱分解温度以下の温度範囲で行われる。特に連続式発泡装置としては、加熱炉の出口側で発泡体を引き取りながら発泡させる引き取り式発泡器の他、ベルト式発泡器、縦型または横型発泡炉、熱風恒温槽など、あるいは熱浴中で発泡を行うオイルバス、メタルバス、ソルトバスなどが使用される。
上記方法で製造された発泡体は、気泡径の長軸が厚み方向に配列しており、圧縮強度に優れた物性を示す。
上記発泡体の発泡倍率としては、特に限定されないが、軽量性とピンアップ性のバランスの点で、5〜30倍であることが好ましい。
本発明においては、上記芯材が用いられることで、ピンナップ性に優れたものとなる。ここでピンナップ性とは、ピンをパネル類に刺し固定する機能を指す。一般的に発泡スチロールやウレタン系の高倍率発泡体ではピンナップ性が劣る傾向がある。インシュレーションボードやコルク、バルサ材など繊維を含む素材は、通常良好なピンナップ性が得られる、これは、指したピンに繊維層が絡むことで固定保持機能が発生することに起因していると考えられる。樹脂プレートや無機系ボードでは堅すぎて通常ピンを刺すことは困難である。
本発明においては、上記のような気泡が厚み方向に配向している、ポリオレフィン系樹脂発泡体の両面に、前記ポリオレフィン系樹脂発泡体の発泡性シート原反を加熱発泡する際に生じる面内方向の発泡力を抑制する為の第一の面材が積層されてなる芯材を用いることで、表面に積層された面材によりピンの固定保持性を向上する効果、及び、ポリオレフィン系樹脂発泡体の面材に接する部分に密度の高いスキン層が形成されることによりピンの固定保持性を向上する効果などが発揮されるためと推定される。
従って、ポリオレフィン系樹脂発泡体の発泡倍率を高くしても、良好なピンナップ性が得られるので、芯材の比重を合板の1/3以下にすることも可能である。
本発明のピンナップ防炎パネルは、上記芯材の少なくとも片面に、直接あるいはアルミニウムシートを介して防炎処理が施された第二の面材が積層されてなるものである。
アルミニウムシートは軽量性と防炎性のバランスに優れている点で好ましく、その厚みは5〜50μmとされる。厚みが5μm未満の場合には、防炎性が不十分となり、50μmを超えるとピンアップ性及び軽量性が損なわれるからである。
上記防炎処理が施された第二の面材は、水酸化アルミニウム及びガラス繊維等の無機物を配合した不燃紙とされる。これは、火炎が不燃紙に達し、燃焼開始温度に達すると配合されている水酸化アルミニウムと酸素が反応し吸熱反応を開始し、その際、酸化反応により水が析出され自己消化作用が発生する。従って、不燃紙自体の延焼をとどめる効果が発生するとともに、表層の延焼が食い止められることで、雰囲気温度の上昇を抑えかつ不燃紙から発生した水分により芯材の延焼も最低限にとどめる効果が期待されるためである。
上記面材の目付重量は好ましくは30g/m2以上、さらに好ましくは50〜300g/m2である。目付重量が少なすぎると防炎性が不十分となり、多すぎると芯材へ積層しづらくなるからである。
上記において、防炎性が施された第二の面材と芯材との間にアルミニウムシート介在させられる。これにより、芯材表面への直接的な火炎が芯材へ接することを食いとどめる他に、燃焼を発生させる酸素の供給を遮断する効果が期待され、この場合には更に防炎効果が向上する。
上記アルミニウムシートと防炎処理が施された第二の面材の積層構成としては特に限定されず、単層でもよいし複層であっても良い、また、各々が交互に積層されたものであってもよい。
本発明のピンナップ防炎パネルは、個々の気泡が厚み方向に配向している、ポリオレフィン系樹脂発泡体の両面に、前記ポリオレフィン系樹脂発泡体の発泡性シート原反を加熱発泡する際に生じる面内方向の発泡力を抑制する為の第一の面材が積層されてなり、前記第一の面材は目付重量が10〜300g/m2であり、前記アルミニウムシートの厚みは5〜50μmであり、前記第二の面材は水酸化アルミニウム及びガラス繊維等の無機物を配合した不燃紙であることを特徴とするので、軽量で且つピンナップ性と防炎性を兼ね備えたピンナップ防炎パネルを提供することができる。
また、第二の面材が水酸化アルミニウム及びガラス繊維等の無機物を配合した不燃紙とされるので、不燃紙自体の延焼をとどめる効果が発生するとともに、表層の延焼が食い止められることで、雰囲気温度の上昇を抑えかつ不燃紙から発生した水分により芯材の延焼も最低限にとどめる効果が期待され、上記効果は更に確実なものとなる。
本発明を実施例によってより具体的に説明する。尚、本発明は下記実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
i)発泡性樹脂組成物の製造
(1)変性ポリオレフィン系樹脂の調製
変性用スクリュー押出機として、BT40(プラスチック工学研究所社製)同方向回転2軸スクリュー押出機を用いた。これはセルフワイピング2条スクリューを備え、そのL/Dは35、Dは39mmである。シリンダーバレルは押出機の上流から下流側へ第1〜4バレルからなり、ダイは3穴ストランドダイであり、揮発分を回収するため第4バレルに真空ベントが設置されている。
操作条件は下記の通りである。
・シリンダーバレル設定温度:第1バレル;180℃
第2バレル;220℃
第3バレル;220℃
第4バレル;220℃
ダ イ;220℃
・スクリュー回転数:150rpm
上記構成の変性用スクリュー押出機に、まず、ポリオレフィン系樹脂およびジオキシム化合物をその後端ホッパーから別々に投入し両者を溶融混和し、変性樹脂を得た。このとき、押出機内で発生した揮発分は真空ベントにより真空引きした。
ポリオレフィン系樹脂はポリプロピレンランダム共重合体(三菱化学製「EG8」、MI;0.8g/10分、密度;0.9g/cm3)であり、その供給量は10kg/hとした。
変性用モノマーはp−キノンジオキシム(大内新興化学社製「バルノックGM−P」)であり、その供給量はポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.75重量部とした。
ポリオレフィン系樹脂とジオキシム化合物の溶融混和によって得られた変性樹脂を、ストランドダイから吐出し、水冷し、ペレタイザーで切断して、変性樹脂のペレットを得た。
(2)発泡性樹脂組成物の調製と複合シートの調製
発泡剤混練用スクリュー押出機はTEX−44型(日本製鋼所社製)同方向回転2軸スクリュー押出機であり、これはセルフワイピング2条スクリューを備え、そのL/Dは45.5、Dは47mmである。シリンダーバレルは押出機の上流から下流側へ第1〜12バレルからなり、成形ダイは出口幅500mm、出口隙間3.5mmのTダイである。
温度設定区分は下記の通りである。
第1バレルは常時冷却
第1ゾーン;第2〜4バレル
第2ゾーン;第5〜8バレル
第3ゾーン;第9〜12バレル
第4ゾーン;ダイおよびアダプター部
発泡剤を供給するために第6バレルにサイドフィーダーが設置され、揮発分を回収するため第11バレルに真空ベントが設置されている。
操作条件は下記の通りである。
・シリンダーバレル設定温度:第1バレル;150℃
第2バレル;170℃
第3バレル;180℃
第4バレル;160℃
・スクリュー回転数:40rpm
上述のようにして得られた変性樹脂を反応用スクリュー押出機から発泡剤混練用スクリュー押出機に供給した。変性樹脂の供給量は20kg/hとした。また、同押出機にそのサイドフィーダーから発泡剤を供給し、分散させた。発泡剤はアゾジカルボンアミド(ADCA)であり、その供給量は1.2kg/hとした。
こうして変性樹脂と発泡剤の混練によって得られた発泡性樹脂組成物を、Tダイから押し出し、3本冷却ロールに通す際に、発泡性樹脂組成物シートの表面、裏面の両面に、面材として、ポリエチレンテレフタレート製の不織布(東洋紡績社製、「スパンポンドエクーレ6301A」、目付重量30g/m2、引張り強度:縦1.6kg/cm、横1.2kg/cm)を熱融着し、幅460mm、厚さ3.4mmのポリオレフィン系樹脂発泡性複合シートを得た。
(3) 発泡
得られたポリオレフィン系樹脂発泡複合シートを加熱ゾーンを有する連続発泡機にて、230℃で約8分間加熱発泡させ、厚さ7mmの複合発泡体を得た。得られた複合発泡体を構成するポリオレフィン系樹脂発泡体は、気泡が厚み方向に配向し、発泡倍率は10倍であった。
得られた複合発泡体を芯材とし、図1に示すように、防炎処理が施された面材(以下、「不燃紙」ともいう)1、アルミニウムシート21(厚み7μm)、芯材3、アルミニウムシート22(厚み7μm)、普通紙4(目付重量60g/m2)、がこの順に積層されたピンナップ防炎パネル5を作成した。尚、不燃紙1としては、水酸化アルミニウム及びガラス繊維等の無機物を配合した不燃紙(リンテック社製、「セラフォームW−135AF」、目付重量135g/m2)を用いた。
積層方法としては、不燃紙1とアルミニウムシート21とをポリエチレン系フィルムを介して熱ラミネート成形したものにロールコーターを用いてウレタン系反応型ホットメルト接着剤を塗布した後、芯材3の上面に加熱加圧して積層し、また、普通紙4とアルミニウムシート22とをポリエチレン系フィルムを介して熱ラミネート成形したものにロールコーターを用いてウレタン系反応型ホットメルト接着剤を塗布した後、芯材3の下面に加熱加圧して積層した。
(実施例2)
不燃紙1として、水酸化アルミニウム及びガラス繊維等の無機物を配合した不燃紙(リンテック社製、「セラフォームHC−180A」、目付重量180g/m2)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてピンナップ防炎パネルを作成した。
(実施例3)
不燃紙1として、水酸化アルミニウム及びガラス繊維等の無機物を配合した不燃紙(三善製紙社製、「サンウォール」、目付重量120g/m2)を用いたこと以外は実施例1と同様にしてピンナップ防炎パネルを作成した。
(比較例1)
アルミニウムシートを用いなかったこと以外は実施例1と同様にしてピンナップ防炎パネルを作成した。
(比較例2)
発泡スチロール(厚み7mm、発泡倍率30倍)の両面に不燃紙(リンテック社製、「セラフォームW−135AF」、目付重量135g/m2)が積層された防炎パネルを作成した。
(比較例3)
芯材3として発泡スチロール(厚み7mm、発泡倍率30倍)を用いたこと以外は実施例2と同様にして防炎パネルを作成した。
上記実施例及び比較例について、防炎性能、ピンナップ性を評価した。尚、防炎性能は45°メッケルバーナー法(防炎協会における展示パネル用防炎試験に準拠)により評価した。評価結果は表1に示した。
表1より明らかなように、本発明のピンナップ防炎パネルは、高い防炎性能を有しつつも、軽量でピンナップ性に優れることが判明した。
本発明のピンナップ防炎パネルの一例を示す模式断面図である。
1 防炎処理が施された第二の面材(不燃紙)
21,22 アルミニウムシート
3 芯材
4 普通紙
5 ピンナップ防炎パネル

Claims (1)

  1. 個々の気泡が厚み方向に配向しているポリオレフィン系樹脂発泡体の両面に、前記ポリオレフィン系樹脂発泡体の発泡性シート原反を加熱発泡する際に生じる面内方向の発泡力を抑制する為の第一の面材が積層されてなる芯材の少なくとも片面に、アルミニウムシートを介して防炎処理が施された第二の面材が積層されてなり、前記第一の面材は目付重量が10〜300g/m2であり、前記アルミニウムシートの厚みは5〜50μmであり、前記第二の面材は水酸化アルミニウム及びガラス繊維等の無機物を配合した不燃紙であることを特徴とするピンナップ防炎パネル。
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