JP3128359B2 - 繊維複合体 - Google Patents

繊維複合体

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JP3128359B2 JP04313291A JP31329192A JP3128359B2 JP 3128359 B2 JP3128359 B2 JP 3128359B2 JP 04313291 A JP04313291 A JP 04313291A JP 31329192 A JP31329192 A JP 31329192A JP 3128359 B2 JP3128359 B2 JP 3128359B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱成形性の優れた内
装材、特に自動車の天井材として好適な、リサイクル性
の良好な繊維複合体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車天井材には、軽量で、剛
性、耐熱性、成形性、寸法安定性、リサイクル性等の性
能に優れた材料が要求される。この中でも軽量性、リサ
イクル性が自動車の燃費向上、環境問題に関連して近年
特に要求されてきている。従来から自動車用天井材とし
て、例えば特公平3−52342号公報に記載されてい
るように、熱可塑性樹脂発泡体を芯材とし、熱可塑性樹
脂と無機繊維とを複合した樹脂強化シートを表面材とし
た積層体等が好適に用いられている。この積層体は、無
機繊維を分散させたスチレン系エマルジョンを有機繊維
不織布に含浸させて得た樹脂強化シートを、ポリスチレ
ン系樹脂発泡シートの両面に積層したもので、軽量で高
剛性の特性を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、リサイクル性
に関しては、表面材が無機繊維を含有した樹脂強化シー
トからなるので、このリサイクル粉砕品を芯材の熱可塑
性樹脂発泡体の原料として用いた場合、芯材に無機繊維
が混在し、リサイクル品と芯材に無機繊維を有しない原
製品との間で物性等が異なるという不具合があった。
又、芯材のポリスチレン系樹脂発泡シートには無機繊維
が含まれていないので、積層体の強度が低く、又線膨張
率が大きいので熱寸法安定性が悪いという問題があっ
た。
【0004】本発明の繊維複合体は、上記問題点に鑑み
なされたもので、リサイクル性がよく、熱寸法安定性が
良好な繊維複合体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の繊維複合体は、
芯材が無機繊維を含有した熱可塑性樹脂発泡シートから
なり、表面材が熱可塑性樹脂と無機繊維の複合シートか
らなる積層体であって、芯材中の無機繊維の含有率と表
面材中の無機繊維の含有率とが略同一とされていること
を特徴とするものである。
【0006】本発明の表面材の複合シートに用いられる
無機繊維としては、例えばガラス繊維、チタン酸カリ繊
維、けい酸カルシウム繊維、アスベスト繊維、けい酸鉛
カリ繊維、セラミック繊維等が挙げられるが、ガラス繊
維を用いるのが補強効果及び価格の点から最も好まし
い。
【0007】又、表面材の複合シートに用いられる熱可
塑性樹脂としては、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリブテン、ナイロン、ポリエステル、ポ
リ酢酸ビニル等が挙げられるが、その成形性、価格等か
らポリオレフィン系の樹脂を用いるのが好ましい。
【0008】又、表面材の複合シートとしては、例え
ば、25mm以下の短繊維を主体とした所謂抄造法にて
得られた薄手の不織布であるガラスペーパー(10g/
2 〜100g/m2 が好適な重量)に熱可塑性樹脂フ
ィルムを積層し、熱可塑性樹脂の融点以上の温度に加熱
した後、プレス又はロール等によって圧縮、複合したも
のを好適に用いることができる。熱可塑性樹脂フィルム
の厚みは50〜250μm程度とするのがその軽量性の
観点から好ましい。複合シート中に含まれる無機繊維の
含有率は、樹脂成分100重量部に対して1〜40重量
部が好ましく、15〜30重量部とするのが望ましい。
又、複合シートとしては、上述の製法におけるガラスペ
ーパーの代わりに各種ガラス繊維不織布を用いることも
できる。例えば開繊されたガラス繊維をニードルパンチ
ング法等の機械的方法で絡めたガラス繊維不織布、切断
されたロービングを特殊なバインダで結着したチョップ
ドストランドマット、或いは連続したロービングで作る
サーフェイシングマットやコンティニュアスストランド
マット、等を用いることができる。これらのガラス繊維
不織布も軽量性の観点からその重量は100g/m2
下のものが好ましい。
【0009】又、芯材の無機繊維を含有した熱可塑性樹
脂発泡シートとしては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン等の樹脂100部に対して無機繊維を
1〜40部、好ましくは15〜30部、熱分解型の発泡
剤を1〜30部、好ましくは5〜15部を混練して得た
配合物を、1〜20倍、好ましくは3〜15倍発泡させ
たものを好適に用いることができる。又、芯材の比重は
好ましくは0.1〜0.35とされる。又、必要に応じ
て酸化防止剤、熱安定剤、可塑剤、核剤等の添加剤を加
えることもできる。芯材の無機繊維としては、通常表面
材と同種のものが用いられ、市販のガラス繊維を破砕し
て繊維長を1mm以下としたミルドファイバが好適であ
るが、ガラス繊維を1〜10mmに切断したチョップド
ストランドを用いることもできる。発泡剤としては、ア
ゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、
N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p
p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒトラジミド、ア
ゾジカルボン酸バリウム、トリヒドラジノトリアジン等
を用いることができる。
【0010】又、表面材の複合シートと芯材の発泡シー
トは重量比が1:1〜5の範囲内とするのが望ましく、
無機繊維の径、熱可塑性樹脂の種類と溶融粘度も等しい
ことがリサイクルの点から望ましい。又、繊維複合体と
しての比重は0.3〜0.8が好ましい。本発明の繊維
複合体をリサイクルするには、例えば、原製品を粉砕機
に供給し粉砕した後、この粉砕粉に発泡剤を配合して押
出機に再度供給してストランド状に押出せばよい。
【0011】本発明を図面を参照して説明する。図1は
本発明の繊維複合体の一例の断面図である。1は芯材
で、無機繊維を含有した熱可塑性樹脂発泡シートからな
っている。2は表面材で、熱可塑性樹脂と無機繊維の複
合シートからなっており、芯材1の両面に積層されてい
る。3は芯材1と表面材2、2とからなる繊維複合体
で、芯材1中の無機繊維の含有率と表面材2、2中の無
機繊維の含有率とが略同一とされている。
【0012】次に、本発明繊維複合体の製造方法の一例
について説明する。前記した配合物を発泡剤の分解温度
以下の温度に設定した押出機で混練した後、ストランド
ダイより押出して直径2mmのストランドを得る。次に
このストランドを上記の複合シートの上にストランドと
ストランドの間隔が約4〜10mmになるように平行に
配列した後、さらにその上に複合シートを積層する。次
いでこの積層体を間隙が約3〜5mmに設定された熱盤
の間にセットして発泡開始まで放置し、発泡が開始され
ストランドが横に膨張してストランド間に間隙が無くな
り融着合体したことを確認後、すばやく熱盤から取り出
し急冷する。これにより本発明の繊維複合体を比較的容
易に得ることができる。
【0013】熱盤の設定温度としては、発泡剤の分解温
度〜分解温度+20℃の温度に設定するのが望ましい。
分解温度+20℃を越える温度では急激な発泡により発
泡後の構造が乱れるので望ましくない。尚、上記製造方
法において、押出機からシート状に押出すことも可能で
あり、又揮発性の発泡剤を用いて押出直後に発泡させる
ことも可能である。
【0014】又、本発明の繊維複合体を賦形するには、
樹脂の溶融温度以上の温度に加熱し、冷間プレスすれば
よく、例えば自動車用天井材として使用する場合には冷
間プレスの際に塩化ビニルレザー、不織布等の化粧用表
皮材を積層して賦形してもよい。
【0015】
【作用】本発明の繊維複合体においては、無機繊維含有
熱可塑性樹脂発泡シート製芯材と無機繊維含有熱可塑性
樹脂シート製表皮材とからなるので、軽量で加熱成形性
がよく、又、上記のように芯材中の無機繊維の含有率と
表面材中の無機繊維の含有率とが略同一とされているの
で、リサイクルしたときにリサイクル品に無機繊維が原
製品と略同じ含有率で含有される。これによりリサイク
ルしても原製品と略同じ物性の繊維複合体が得られる。
【0016】又、芯材に無機繊維が含有されているので
繊維複合体の線膨張率が抑えられ、熱寸法安定性が向上
する。
【0017】
【実施例】本発明の繊維複合体の実施例と従来の積層体
の比較例とを説明する。実施例1は原製品の場合、実施
例2は実施例1で得た原製品を粉砕してリサイクルした
リサイクル品の場合を示している。
【0018】実施例1 ガラスぺーパー(30g/m2 、ガラス繊維長13μ
m、長さ15μm、バインダー:ポリ酢酸ビニル、オリ
ベスト社製SEO−030)にメルトインデックス1.
2の高密度ポリエチレン樹脂フィルム(120g/
2 )を積層し、200℃の温度に加熱された熱盤で3
0kg/cm2 の圧力で圧縮した。この後全体を冷やす
ことで繊維複合シートを作成した(繊維含有率20重量
%)。メルトインデックス1.2の高密度ポリエチレン
樹脂100重量部に対してアゾジカルボンアミド5部、
ミルドファイバ(繊維長約0.5mm、旭グラスファイ
バ社製T10)を25重量部配合し、30mm単軸押出
機に供給し、160℃の温度でストランドダイより、直
径略2mmの複数のストランドを幅方向に略8mmの間
隔をおいて押出した。
【0019】このストランドを冷却されないうちに上記
の複合シート上に中心間距離が8mmになるように積層
し、さらにその上に上記複合シートを積層した。次いで
全体を厚み1mmのステンレス製の薄肉の箱(縦、横の
内寸法250×250mm、厚み4mm)(側面の気密
性はなく発泡中は常圧となる)に入れ、この箱を220
℃に加熱された熱盤の間に挟み略2分30秒後に取り出
し、全体を水冷されている冷却プレスの間に挟み、冷却
後本発明品を取り出した。
【0020】得られた繊維複合体は略3.5mmの厚み
になっており、内部は発泡によりストランドの当初の形
状はなく発泡体シートとなっていた。又、独立気泡のセ
ルは少なく連続気泡タイプのフォームと判断できた(芯
材の比重0.15)。又、表面材である複合シートと芯
材のフォームとの接着は完全であり、サンドイッチ構造
体となされていた(繊維含有率25%、比重0.5
3)。更に、繊維複合体から50mm×150mmのサ
イズでサンプルを切取り、曲げ強度と曲げ弾性率を測定
し、5回測定の平均値を求めた。又、同サイズのサンプ
ルを0℃の冷蔵庫と85℃の恒温槽にそれぞれ1時間以
上放置し、その寸法の差をノギスにて正確に測定した。
この値からサンプルの線膨張率を計算し、5回測定の平
均値を求めた。この結果を表1に示す。
【0021】実施例2 実施例1と同じ複合シートを準備した。次に、実施例1
で得た繊維複合体を50メッシュのスクリーンをセット
した粉砕機に供給して粉体とした後、この粉砕品100
重量部に対してアゾジカルボンアミドを5重量部添加し
混合した。この粉砕品を含む配合物を押出機に供給して
ストランドを押出した以外は実施例1と同様の方法でサ
ンプルを作成し物性を測定した。この結果を表1に示
す。
【0022】比較例1 固形分50重量%のスチレンエチルアクリレート共重合
体エマルジョン100重量部に、長さ0.5mm、太さ
10μmのガラス繊維33.3重量部を添加し、混合、
分散して得られたエマルジョンを20g/m2 のポリエ
ステル不織布にリバースコーターで塗布、含浸させた
後、乾燥して樹脂強化シート(重量130g/m2 )を
得た。発泡ポリスチレンシート(厚み4mm、重量45
0g/m2 、積水化成品社製品)の上下に上記樹脂強化
シートを積層し、温度160℃、ロール間隔3mmの熱
ロールに供給し、12m/分の速度で圧着して、厚さ4
mmの積層体を得た。このサンプルの曲げ物性と熱寸法
安定性を実施例1と同様の方法で測定した。この結果を
表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】実施例1の本発明の繊維複合体は、比較例
1の従来の繊維複合体に比べ、曲げ強度、曲げ弾性率の
いずれも向上した。又、線膨張率も低く、熱寸法安定性
が向上した。
【0025】リサイクル品とした実施例2の場合でも、
原製品の実施例1と同程度の曲げ強度、曲げ弾性率、線
膨張率が得られ、リサイクル性が向上した。
【0026】
【発明の効果】本発明の繊維複合体は上述の構成になさ
れているので、軽量で剛性、熱寸法安定性、加熱成形性
が良好であると共に、芯材中の無機繊維の含有率と表面
材中の無機繊維の含有率とが略等しくされているので、
リサイクルしたときにリサイクル品中の無機繊維の含有
率を原製品中の無機繊維の含有率と略同一にすることが
できる。これにより原製品と同じ物性のリサイクル品の
繊維複合体を得ることができ、繊維複合体のリサイクル
性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繊維複合体の一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 芯材 2 表面材 3 繊維複合体

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材が無機繊維を含有した熱可塑性樹脂
    発泡シートからなり、表面材が熱可塑性樹脂と無機繊維
    の複合シートからなる積層体であって、芯材中の無機繊
    維の含有率と表面材中の無機繊維の含有率とが略同一と
    されていることを特徴とする繊維複合体。
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