JP3050979B2 - 繊維複合材料及びその製造方法 - Google Patents

繊維複合材料及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱成形性に優れた繊維複
合材料及びその製造方法に関し、例えば自動車用内装材
としての天井芯材やドア芯材、あるいは建築用内装材と
して好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車用天井材としては、軽量
で、剛性、耐熱性、賦形性、吸音性及び曲げ強さ等の諸
性能に優れた材料が要求されており、例えば特開昭64
−77664号公報、特開平1−156562公報等
に、上記用途に好適な繊維複合材料及びその製造方法が
提案されている。
【0003】その概略は、無機繊維を主体とする不織繊
維マット状物の両面に熱可塑性樹脂フィルムを積層し、
この積層体を加熱、次いで圧縮して、溶融した熱可塑性
樹脂を不織繊維マット状物内部へ含浸させた後、熱可塑
性樹脂が溶融した状態で拡開して厚みを増大させ、冷却
するものである。
【0004】このようになる繊維複合材料から自動車用
天井材などの製品を成形するには、材料を、その中の熱
可塑性樹脂の融点以上に加熱し、所定の形状に冷却・賦
形プレスする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
にして成形した製品のなかに、製品形状によっては部分
的に大きく強度が低下したものができてしまうことがあ
った。そしてこのように製品強度が不均一で、特に弱い
部分があると、製品の取付作業時や使用時にその弱い部
分で折れなどが発生するといった不具合があった。
【0006】そこでその原因を調べたところ、賦形プレ
ス時に局所的に大きく伸ばされる部分で無機繊維と熱可
塑性樹脂との結着構造に崩れが生じるためであることが
判明した。例えば、製品の形状が図1に示すようなもの
である場合(この例では自動車用天井材)、成形加工時
に伸ばされない部分1の強度はプレス前の85%以上を
保つが、成形加工時に伸ばされる部分と伸ばされない部
分との境界部分2では75%に、成形加工時に伸ばされ
る部分3にいたっては60%にまで低下する。
【0007】本発明は、上記した不具合の発生を防ぐべ
く、製品強度の不均一性を減少させうる繊維複合材料及
びその製造方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る繊維複合材
料は、無機繊維が熱可塑性樹脂により部分的に結着さ
れ、全体にわたって多数の空隙を有する不織繊維マット
状を呈し、前記熱可塑性樹脂の融点以上に加熱し賦形プ
レスすることによって所望の形状に成形される材料であ
って、賦形プレス時に伸ばされる部分の面方向引張弾性
率が他の部分のそれよりも大きくなされているものであ
る。
【0009】本発明で使用される無機繊維としては、例
えばガラス繊維やロックウール等が挙げられる。この無
機繊維の長さは、後述する不織繊維マット状物の成形性
の点から5〜200mmが好ましく、またその太さは、細
くなると機械的強度が低下し、逆に太くなると不織繊維
マット状物に成形する際折れ易くなることから、5〜3
0μmが好ましく、より好ましくは7〜20μmであ
る。
【0010】本発明で使用される熱可塑性樹脂として
は、上記無機繊維同士を結着しうるものであればよく、
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、飽和ポリエス
テル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリビニルブチラー
ル、ポリウレタン、塩化ビニル等を用いることができ
る。
【0011】また熱可塑性樹脂は、粉末、溶液、サスペ
ンジョン、エマルジョン、フィルム等、任意の形態のも
のが使用可能であり、本発明の不織繊維マット状物を製
造する際の方法に応じてそれぞれ好適な形態で使用され
る。
【0012】上記無機繊維と熱可塑性樹脂(結着材)と
の比率は、結着材の量が少なくなると無機繊維同士の結
合部分が少なくなり、機械的強度が低下する。逆に多く
なると無機繊維間の空隙率が低下する。したがって、両
者は重量比で1:4〜4:1が好ましい。
【0013】本発明の繊維複合材料の密度としては、密
度が大きくなると重量が増し、小さくなると機械的強度
が低下するので、0.01〜0.2g/cm2 が好まし
く、また全体としての空隙率は70〜98%が好まし
い。
【0014】さらに、前記結着材は、繊維複合材料の内
部よりも表面部に密に分布しており、表面部の空隙率は
内部より低くなされているのが好ましく、表面部の空隙
率が50〜95%であって内部の空隙率が85〜99%
であるのが好ましい。
【0015】また繊維複合材料の厚さは、用途により適
宜決定されるが、一般には4〜200mmであり、例えば
自動車用天井材として用いる場合は4〜12mmが好まし
い。
【0016】なお、無機繊維を接着するためや全体の嵩
を上げるために、ポリエチレン、ポリプロピレン、飽和
ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリロニトリル等の
熱可塑性有機繊維が添加されてもよい。
【0017】本発明の繊維複合材料は、上述したよう
に、熱可塑性樹脂の融点以上に加熱され賦形プレスされ
ることによって所望の形状に成形されるが、その際に伸
ばされる部分の面方向の引張弾性率が他の部分のそれよ
りも大きくなされているものである。ここで伸ばされる
部分とは、図1に示す自動車用天井材を例に採ると、符
号3で示す部分、つまり具体的には自動車のドア部上端
に連なる傾斜部分であり、他の部分とは符号1及び2で
示す部分である。伸ばされる部分3の面方向の引張弾性
率は、他の部分1,2のそれより通常2倍以上とするの
が好ましい。このように、製品への成形時に大きな変形
を受ける部分3の引張弾性率が大きいと、この部分3が
局所的に伸びることがなく、その周辺の、弾性率が相対
的に小さい部分1,2が伸びる。このとき伸びは周辺に
分散しているので、全体的には大きく伸びる部分はなく
なる。その結果、賦形プレス時における伸びの不均一性
が減少し、局所的に強度の小さい部分が生じることがな
い。
【0018】上記した伸ばされる部分3と他の部分1,
2との引張弾性率に違いを設ける方法については、後記
する製造方法の説明で詳述する。
【0019】次に、上記した本発明の繊維複合材料の製
造方法について説明する。
【0020】まず、無機繊維をカードマシンに供給し解
繊して綿状物を形成し、これにニードルパンチ針でニー
ドルパンチを施して不織繊維マット状物を形成する。こ
のとき、賦形プレス時に伸ばされる部分と他の部分と
で、上記ニードルパンチに用いるニードルパンチ針の太
さを変えるか、又はニードルパンチの密度を変える。
【0021】すなわち、ニードルパンチ針の太さを変え
る場合は、伸ばされる部分には、伸ばされない部分に使
用されるニードルパンチ針よりも太いニードルパンチ針
を使用する。また、ニードルパンチの密度を変える場合
は、伸ばされる部分に対するニードルパンチの密度を、
伸ばされない部分に対するそれよりも高密度とする。
【0022】上記のニードルパンチにおけるニードルパ
ンチ針としては、例えば図2(a)に示すような形状の
キックアップ針5か、又は同図(b)に示すような形状
のノーキックアップ針6を用いる。これらの針5,6は
横断面が略正三角形状であり、各稜線に沿って鋸歯状の
切り込み7が設けられたものである。そしてこの切り込
み7の部分の先鋭部が外方に突出するようになされたも
のがキックアップ針5、先鋭部が外方に突出していない
ものがノーキックアップ針6である。これら2種類の針
5,6のうち、キックアップ針5を用いる方が、これと
同じ太さのノーキックアップ針6を用いるよりも高い効
果を得ることができる。
【0023】表1は、伸ばされる部分に対して使用する
ニードルパンチ針と、伸ばされない部分に対して使用す
るニードルパンチ針の取り合わせ例を示す。この表に示
す針はいずれもオルガン針株式会社製のものの場合であ
り、番手の数字が大きいものほど針は細くなる。なお、
ニードルパンチ針の太さは、針の軸中心から先鋭部まで
の長さで測るものとする。
【0024】
【表1】
【0025】また、ニードルパンチの密度を変える場合
は、通常、伸ばされない部分に対しては10〜80箇所
/cm2 の密度とするのが好ましい。密度がこれより低い
と、得られる繊維複合材料の強度が低下し、逆に高いと
無機繊維同士の絡みが強すぎて、得られる繊維複合材料
の厚みが小さく限定される。一方、伸ばされる部分に対
するニードルパンチの密度は、伸ばされない部分に対す
るそれの20〜100%増しとするのが好ましい。ま
た、成形加工時の伸びの大きさに応じて、ニードルパン
チの密度を部分的に複数段階にわたって増加してもよ
い。このようにニードルパンチの密度を、伸ばされる部
分に対して増すことにより無機繊維同士の絡みが強くな
り、賦形プレスの際伸びにくくなる。その結果、その周
辺部に伸びが分散されることとなり、局所的な伸びが抑
制され、強度が均一化される。
【0026】次に、上記のようにしてニードルパンチが
施された不織繊維マット状物の両面に熱可塑性樹脂フィ
ルムを積層するか又は不織繊維マット状物に熱可塑性樹
脂粉末を混入したのち、この不織繊維マット状物の両面
に、前記熱可塑性樹脂が溶融状態では接着するが固化状
態では接着しないシート状物を積層し、加熱して熱可塑
性樹脂を溶融させるとともに圧縮して溶融樹脂を無機繊
維間に含浸させ、熱可塑性樹脂が溶融状態にあるときに
両シート状物を拡開して不織繊維マット状物の厚みを増
大させる。圧縮圧力は0.1〜5kg/cm2 、圧縮時間は
1〜30秒の範囲が好ましい。
【0027】上記の工程において、圧縮圧力及び圧縮時
間を制御して熱可塑性樹脂の溶融樹脂が不織繊維マット
状物の内部まで均一に含浸される前に圧縮を解除する
と、溶融樹脂は内部よりも表層部に密に含浸され、無機
繊維同士が相互の交差部で溶融樹脂により強固に結着さ
れ、表面に多数の細孔が生じるとともに、全体にわたっ
て多数の空隙を有する繊維複合材料を得ることができ
る。
【0028】最後に、前工程で厚みが増大された不織繊
維マット状物を冷却後、前記両シート状物をこの不織繊
維マット状物から剥離し、これにより繊維複合材料の製
造を完了する。
【0029】
【作用】成形加工時に伸ばされる部分の面方向の引張弾
性率が他の部分のそれよりも大きくなされているため、
成形加工時に局所的に伸びることがなく、弾性率が相対
的に小さい部分が伸びる。このとき伸びは周辺に分散し
ているので、全体的には大きく伸びる部分はなくなる。
その結果、成形時における伸びの不均一性が減少し、局
所的に強度の小さい部分が生じることがない。
【0030】
【実施例】次に本発明の実施例を説明する。
【0031】
【実施例1】長さ50mm、直径13μmのガラス繊維と
長さ50mm、直径10μmのポリプロピレン繊維を重量
比3:1でカードマシンに供給し、解繊した後、賦形プ
レス時に伸ばされない部分(図3中符号8で示す部分)
にオルガン針株式会社製の32番手のノーキックアップ
針を用いて40箇所/cm2 の密度でニードルパンチを行
い、成形加工時に伸ばされる部分(図3中符号9で示す
部分)には、それぞれ同社の32番手のキックアップ針
で同密度のニードルパンチを行い、重量400g/m 2
不織繊維マット状物を得た。これに厚さ120μm・M
15の高密度ポリエチレンフィルムを積層した。
【0032】次に、全体をテフロンシートの間に挟み2
00℃で3分間加熱し、200℃に加熱したプレスによ
り3kg/cm2 の圧力で圧縮し、次いで200℃に保って
テフロンシートを両側から真空吸引して4mmまで拡開し
た後、冷却した。これによって本発明の繊維複合材料を
得た。
【0033】得られた繊維複合材料の中央部(成形加工
時に伸ばされない部分)8と両縁部(成形加工時に伸ば
される部分)9とに、図4に示すように、50mmの直線
10を油性インキで引いておき、以下のプレス成形後の
伸びを求められるようにした。
【0034】得られた上記試料を200℃に加熱し、図
1の形状に賦形プレスした後前記の直線の長さを測定
し、次いで、図5に示すように、中央部と縁部とから試
験片11,12をそれぞれ切り取り、各切り取り片1
1,12についてそれぞれ曲げ強度を測定した。測定法
はJIS K7221に準拠した。結果を表2に示す。
【0035】
【実施例2】実施例1で得られた繊維複合材料の中央部
8には32番手のノーキックアップ針を、両縁部9には
40番手のキックアップ針を用いそれぞれ40箇所/cm
2 の密度でニードルパンチを施した。他は実施例1と同
じとした。結果を表2に示す。
【0036】
【実施例3】長さ50mm、直径13μmのガラス繊維と
長さ50mm、直径10μmのポリプロピレン繊維を重量
比3:1でカードマシンに供給し、解繊した後、成形加
工時に伸ばされない部分にオルガン針株式会社製の32
番手のノーキックアップ針を用いて40箇所/cm2 の密
度でニードルパンチを行い、両縁部の伸ばされる部分に
は、同社製の40番手ノーキックアップ針を用いて同密
度のニードルパンチを行い、重量400g/m2 の不織
繊維マット状物を得た。これに厚さ120μm・M15
の高密度ポリエチレンフィルムを積層した。
【0037】次に、全体をテフロンシートの間に挟み2
00℃で3分間加熱し、200℃に加熱したプレスによ
り3kg/cm2 の圧力で圧縮し、次いで200℃に保って
テフロンシートを両側から真空吸引して5mmまで拡開し
た後、冷却した。これによって本発明の繊維複合材料を
得た。
【0038】得られた繊維複合材料について実施例1と
同じ方法で伸びと曲げ強度とを測定した。
【0039】また、賦形プレスする前の繊維複合材料に
ついて、180℃における面方向の引張弾性率を測定し
た。測定方法はJIS K7113に準拠した。結果を
表2に示す。
【0040】
【実施例4】長さ50mm、直径13μmのガラス繊維と
長さ50mm、直径10μmのポリプロピレン繊維を重量
比3:1でカードマシンに供給し、解繊した後、オルガ
ン針株式会社製の40番手のノーキックアップ針を用い
全体にわたり40箇所/cm2 の密度でニードルパンチを
行い、さらに両縁部の伸ばされる部分に対して同針を用
い10箇所/cm2 の密度(計50箇所/cm2 )でニード
ルパンチを加え、重量400g/m2 の不織繊維マット
状物を得た。これに厚さ120μm・M15の高密度ポ
リエチレンフィルムを積層した。
【0041】次に、全体をテフロンシートの間に挟み2
00℃で3分間加熱し、200℃に加熱したプレスによ
り3kg/cm2 の圧力で圧縮し、次いで200℃に保って
テフロンシートを両側から真空吸引して4mmまで拡開し
た後、冷却した。これによって本発明の繊維複合材料を
得た。
【0042】得られた繊維複合材料について実施例1と
同じ方法で伸びと曲げ強度とを測定した。結果を表2に
示す。
【0043】
【実施例5】両縁部に対するニードルパンチの密度を計
80箇所/cm2 とした以外は、実施例4と同じとした。
【0044】得られた繊維複合材料について実施例1と
同じ方法で伸びと曲げ強度とを測定した。結果を表2に
示す。
【0045】
【実施例6】長さ50mm、直径13μmのガラス繊維と
長さ50mm、直径10μmのポリプロピレン繊維を重量
比3:1でカードマシンに供給し、解繊した後、オルガ
ン針株式会社製の40番手のノーキックアップ針を用い
全体にわたり40箇所/cm2 の密度でニードルパンチを
行い、さらに両縁部の伸ばされる部分に対して同針を用
い20箇所/cm2 の密度(計60箇所/cm2 )でニード
ルパンチを加え、重量400g/m2 の不織繊維マット
状物を得た。これに厚さ120μm・M15の高密度ポ
リエチレンフィルムを積層した。
【0046】次に、全体をテフロンシートの間に挟み2
00℃で3分間加熱し、200℃に加熱したプレスによ
り3kg/cm2 の圧力で圧縮し、次いで200℃に保って
テフロンシートを両側から真空吸引して5mmまで拡開し
た後、冷却した。これによって本発明の繊維複合材料を
得た。
【0047】得られた繊維複合材料について実施例1と
同じ方法で伸びと曲げ強度とを測定した。
【0048】また、冷却・賦形プレスする前の繊維複合
材料について、180℃における面方向の引張弾性率を
測定した。測定方法はJIS K7113に準拠した。
結果を表2に示す。
【0049】
【比較例1】ニードルパンチを全面にわたりオルガン針
株式会社製の32番手のノーキックアップ針を用いて4
0箇所/cm2 の密度で行った以外は実施例1と同様とし
た。結果を表2に示す。
【0050】
【比較例2】ニードルパンチを全面にわたり40箇所/
cm2 の密度で行った以外は実施例4と同様とした。結果
を表2に示す。
【0051】
【比較例3】ニードルパンチを全面にわたり40箇所/
cm2 の密度で行った以外は実施例6と同様とした。結果
を表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】
【発明の効果】表2より明らかなように、本発明によれ
ば、成形加工される際局所的に伸ばされる部分があって
も、全体に製品強度がほぼ均一な製品を成形しうる繊維
複合材料を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】繊維複合材料から得られる成形品の一例として
の自動車用天井材を示す斜視図である。
【図2】ニードルパンチ針を示す部分正面図である。
【図3】実施例及び比較例における試料を示す平面図で
ある。
【図4】実施例及び比較例において得られた繊維複合材
料から成形した製品(自動車用天井材)の各部の伸びの
測定箇所を示す平面図である。
【図5】実施例及び比較例における試料の切り出し箇所
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,2 成形加工時に伸ばされない部分 3 成形加工時に伸ばされる部分 5 ニードルパンチ針(キックアップ針) 6 ニードルパンチ針(ノーキックアップ針) 8 成形加工時に伸ばされない部分 9 成形加工時に伸ばされる部分

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機繊維が熱可塑性樹脂により部分的に
    結着され、全体にわたって多数の空隙を有する不織繊維
    マット状を呈し、前記熱可塑性樹脂の融点以上に加熱し
    賦形プレスすることによって所望の形状に成形される材
    料であって、 賦形プレス時に伸ばされる部分の面方向引張弾性率が他
    の部分のそれよりも大きくなされていることを特徴とす
    る繊維複合材料。
  2. 【請求項2】 無機繊維が熱可塑性樹脂により部分的に
    結着され、全体にわたって多数の空隙を有する不織繊維
    マット状を呈し、前記熱可塑性樹脂の融点以上に加熱し
    たのち冷却・賦形プレスすることによって所望の形状に
    成形される繊維複合材料を製造する方法であって、 主として解繊された無機繊維からなる綿状物にニードル
    パンチ針でニードルパンチを施して不織繊維マット状物
    を形成する工程と、 不織繊維マット状物の両面に熱可塑性樹脂フィルムを積
    層するか又は不織繊維マット状物に熱可塑性樹脂粉末を
    混入したのち、この不織繊維マット状物の両面に、前記
    熱可塑性樹脂が溶融状態では接着するが固化状態では接
    着しないシート状物を積層し、加熱して熱可塑性樹脂を
    溶融させるとともに圧縮して溶融樹脂を無機繊維間に含
    浸させ、熱可塑性樹脂が溶融状態にあるときに両シート
    状物を拡開して不織繊維マット状物の厚みを増大させる
    工程と、 厚みが増大された不織繊維マット状物を冷却後、両シー
    ト状物を不織繊維マット状物から剥離する工程とを含
    み、 前記不織繊維マット状物を形成する工程において、賦形
    プレス時に伸ばされる部分には、伸ばされない部分に使
    用されるニードルパンチ針よりも太いニードルパンチ針
    を使用することを特徴とする繊維複合材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 無機繊維が熱可塑性樹脂により部分的に
    結着され、全体にわたって多数の空隙を有する不織繊維
    マット状を呈し、前記熱可塑性樹脂の融点以上に加熱し
    賦形プレスすることによって所望の形状に成形される繊
    維複合材料を製造する方法であって、 主として解繊された無機繊維からなる綿状物にニードル
    パンチ針でニードルパンチを施して不織繊維マット状物
    を形成する工程と、 不織繊維マット状物の両面に熱可塑性樹脂フィルムを積
    層するか又は不織繊維マット状物に熱可塑性樹脂粉末を
    混入したのち、この不織繊維マット状物の両面に、前記
    熱可塑性樹脂が溶融状態では接着するが固化状態では接
    着しないシート状物を積層し、加熱して熱可塑性樹脂を
    溶融させるとともに圧縮して溶融樹脂を無機繊維間に含
    浸させ、熱可塑性樹脂が溶融状態にあるときに両シート
    状物を拡開して不織繊維マット状物の厚みを増大させる
    工程と、 厚みが増大された不織繊維マット状物を冷却後、両シー
    ト状物を不織繊維マット状物から剥離する工程とを含
    み、 前記不織繊維マット状物を形成する工程において、賦形
    プレス時に伸ばされる部分に対するニードルパンチの密
    度を、伸ばされない部分に対するそれよりも高密度とす
    ることを特徴とする繊維複合材料の製造方法。
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