JPH0785916B2 - 軽量複合材料 - Google Patents

軽量複合材料

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JPH0785916B2
JPH0785916B2 JP1298506A JP29850689A JPH0785916B2 JP H0785916 B2 JPH0785916 B2 JP H0785916B2 JP 1298506 A JP1298506 A JP 1298506A JP 29850689 A JP29850689 A JP 29850689A JP H0785916 B2 JPH0785916 B2 JP H0785916B2
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雅則 中村
克彦 山路
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車用天井材などの各種内装材として好適
な軽量複合材に関する。さらに本発明は、物理的強度お
よび成形性に優れ、製造の容易な軽量複合材料に関す
る。
(従来の技術) 例えば自動車用天井材に使用される複合材料は、軽量
で、剛性、耐熱性、吸音性、熱成形性などの性能に優れ
ていることが要求される。このような材料として、無機
繊維からなるマット状不織布に熱可塑性樹脂を含浸させ
て得られた多孔性複合材料に、必要に応じて発泡スチレ
ン、発泡ウレタンなどの発泡体からなるシートを積層し
て、さらにその上層に軟質塩化ビニルシートなどの表皮
材を接着した材料が用いられている。このような材料は
吸音性などの特性は優れているが、接着剤などを用いて
表皮材を積層しているため、強度や熱成形性に欠ける。
さらに、製造工程が複雑であるという問題もある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記問題点を解決するものであり、その目的と
するところは物理的強度および成形性に優れ、さらに製
造の容易な軽量複合材料を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本発明の軽量複合材料は、無機繊維と熱可塑性樹脂とを
主成分とするマット状成形体物に熱可塑性エラストマー
の層が積層された、マット状の軽量複合材料であって、
該無機繊維が、該熱可塑性樹脂を結着材として少なくと
も部分的に相互に結合され、該マット状成形体が全体に
わたって多数の空隙を有し、そのことにより上記目的が
達成される。
本発明で使用される無機繊維としても、たとえばガラス
繊維、ロックウール繊維などがあげられ、その長さはマ
ット形成の容易さの点から5〜200mmが好ましく、50mm
以上の繊維が70重量%含まれているのがより好ましい。
無機繊維の直径は5〜20μmが好ましく、より好ましく
は9〜17μmである。無機繊維の直径が小さくなり過ぎ
ると、機械的強度が低下し、無機繊維の直径が大きくな
り過ぎると、マット状不織布が重くり、その結果得られ
る複合材料の嵩密度が大きくなる。
上記無機繊維は、任意の方法によってマット状不織布と
される。このとき無機繊維に熱可塑性樹脂からなる有機
繊維を混繊して用いることによって、無機繊維同士の結
合状態が良好となる。このような有機繊維としてはポリ
エチレン繊維、ポリオレフィン系繊維などが用いられ
る。有機繊維の使用量は、マット状不織布の重量に対し
て50wt%以下であることが好ましい。マット状不織布の
製造方法としては、たとえば無機繊維および必要に応じ
て有機繊維をガードマンに供給し、解繊および混繊して
マットを製造する方法があげられる。さらに、厚み方向
に繊維を配向させるために、ニードルパンチを施すこと
が好ましい。ニードルパンチは1cm2当たり、30〜60箇所
行われるのが好ましく、より好ましくは50〜60箇所であ
る。マット状不織布の密度は大きくなると重くなり、小
さくなると機械的強度が低下するので、0.04〜0.1g/cm3
が好ましく、より好ましくは0.04〜0.06g/cm3である。
本発明の複合材料は以下のようにして製造される。ま
ず、上記無機繊維を主成分とするマット状不織布の両面
に熱可塑性樹脂フィルムを積層し、この積層物の少なく
とも片面に熱可塑性エラストマーのシートを重ねる。こ
の積層物を熱可塑性樹脂および熱可塑性エラストマーの
融点以上の温度に加熱した後、圧縮する。上記フィルム
を積層する方法は、任意の方法が採用される。
熱可塑性樹脂フィルムに使用される熱可塑性樹脂は、加
熱により溶融し、無機繊維間に含浸して該無機繊維を相
互に結着させ得る樹脂であればよい。例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、飽和ポリエステル、ポリアミド、
ポリスチレン、ポリビニルブチラールなどが用いられ
る。好ましくは、熱可塑性樹脂のメルトインデックス
(ASTM D1238に従い、230℃、荷重2.16kgで測定)が10
以上の、溶融粘度の低い樹脂が用いられる。上記熱可塑
性樹脂フィルムの厚さは、50〜200μmが好ましく、よ
り好ましくは100〜150μmである。熱可塑性樹脂フィル
ムの厚さが厚くなり過ぎると、最終的に複合材料が重く
なり、薄くなり過ぎると機械的強度が低下する。
熱可塑性エラストマーのシートを構成する樹脂として
は、軟質塩化ビニルシートなどの弾性を有する熱可塑性
樹脂が用いられる。熱可塑性エラストマーは、溶融粘度
の高い樹脂であることが好ましく、特に好ましくは、メ
ルトインデックスが、1以下である。
加熱条件としては、熱可塑性樹脂および熱可塑性エラス
トマーの融点より50℃〜100℃高い温度で1〜2分間行
うのが好ましい。また、加熱方法は、任意の方法が採用
されてよく、たとえばオーブン中で積層体の全体を加熱
する方法、遠赤外線ヒーター、赤外線ヒータなどによる
輻射加熱方法などがあげられる。圧縮方法は任意の方法
が採用されてよく、たとえばプレス圧縮、ロール圧縮方
法等があげられる。プレス圧縮法を採用する際の圧縮条
件は、好ましくは0.1〜5kg/cm2であり、ロールで圧縮す
る際の一対のロール間距離はマットの厚さの5〜15%が
好ましく、より好ましくは7〜10%である。圧縮時間は
1〜10秒が好ましい。また、圧縮する際に熱可塑性樹脂
が冷却されて固化するとマットの厚さが回復しなくなり
空隙率が低下するので、プレス金型及びロールも所定温
度に加熱されているのが好ましい。
上記加熱によって溶融した熱可塑性樹脂は、溶融粘度が
低いため、マット状不織布内に含浸し、該樹脂が固化す
ると、該マット状不織布を構成する無機繊維が相互に結
合する。マット状不織布に上記有機繊維が添加されてい
る場合には、この加熱によって有機繊維も溶融して無機
繊維を相互に結合させる。圧縮を行うことによって、熱
可塑性樹脂フィルムはマット状不織布に効果的に含浸
し、熱可塑性樹脂による無機繊維相互の結合力を上が
る。
得られた樹脂含浸マットを加熱時の温度に維持した状態
で解除することによって、その厚さを回復させる。これ
によって、マット内に空隙が生じ、軽量複合材料が得ら
れる。樹脂含浸マットの厚さを回復するには任意の方法
が採用されてよく、たとえば、樹脂含浸マットを樹脂の
融点以上の温度条件下でほぼ無加圧化状態で所定時間保
持する。主に無機繊維の弾性復元力によってマットの厚
さがほぼ元の状態に回復し、マット内には空隙が生じ
る。通常、樹脂含浸マットの嵩密度が0.05〜0.1g/cm3
度となるまで厚さを回復させることが望ましい。
このようにして得られた複合材料は、無機繊維を主成分
とするマット状不織布内に熱可塑性樹脂が均一に分散し
て、無機繊維同士を少なくとも部分的に結合させてい
る。熱可塑性エラストマーは、溶融粘度が高いためマッ
ト内部まで含浸せず、圧縮が解除された際にマット表面
に定着して表面層を形成する。第1図に本発明の方法に
よって得られた複合材料の断面図を示す。第1図におい
て、複合材料1は、複数の無機繊維2が熱可塑性樹脂3
を接着剤として相互に結着し、空隙5を有するマット状
成形体に、熱可塑性エラストマーの層4が積層されてな
る。
本発明の複合材料は、上記のような構造を有するため、
軽量で、成形性に優れる。例えば、曲率半径が5mmの絞
り成形機を用いて熱プレス成形を行った場合、しわのな
い美麗な成形品が得られる。物理的強度も他の同様の複
合材料に匹敵する。さらに本発明の複合材料は熱可塑性
エラストマーが一体となって成形されているため、表皮
材を新たに積層する必要がなく製造が容易である。
このような複合材料は、自動車用の天井材などの内装用
部材として好適に用いられ得る。
(実施例) 本発明を実施例について以下に説明する。
実施例1 長さ20〜100mm、直径10μmのガラス繊維と、長さ40〜2
00mm、直径30μmのポリエチレン繊維とを、65:35の重
量比でカードマシンに供給し、混繊してマット状とし
た。このマット状物に1cm2当り60個所の割合でニードル
パンチ処理を行い、厚さ6mm、単位面積当りの重量が400
g/m2のマット状不織布を得た。
このマット状不織布の片面に厚さが約130μmの高密度
ポリエチレンフィルムを積層し、他の面に厚さが約80μ
mの高密度ポリエチレンフィルムと模様印刷を施した厚
さが約200μmの着色オレフィン型熱可塑性エラストマ
ーシートとを、該熱可塑性エラストマーシートが外側と
なるように積層した。用いた高密度ポリエチレンフィル
ムはメルトインデックスが20であり、熱可塑性エラスト
マーシートはメルトインデックスが0.1以下であった。
メルトインデックスは、ASTM D1238に従い、230℃、2.1
6kg荷重の条件で測定した値である。この積層体をテフ
ロンベルトにはさみ、200℃の熱風をあてて熱可塑性樹
脂を溶融させた後、200℃、3kg/cm2の条件にて5秒間熱
プレスを行った。次いで、温度を200℃に保ちながら上
下のテフロンベルトを減圧吸引することによって、シー
トの厚さを6mmまで回復させて、本発明の軽量複合材料
からなる成形体を得た。
得られた成形体を以下の方法で評価した。成形体の両面
を、200℃の赤外線ヒーターで3分間加熱した後、深さ1
00mm、金型間距離5mm、凹部曲率半径5mmの表面シボ加工
を施したコンクリート製金型に供給し、0.05〜1kg/cm2
の圧力で1分間プレスし、深絞り加工を行った。得られ
た成形品の凹部(金型の曲率半径が5mmの凸部に対応す
る部分)の曲率半径を測定し、かつ深絞り加工部分のし
わの有無を目視により判定することにより、成形性を評
価した。さらに、平坦部分(厚さ約5mm)の曲げ強度お
よび曲げ弾性率(JIS K7221)を測定して成形品の強度
を評価した。これらの結果を後述の比較例1の結果とと
もに表1に示す。
比較例1 実施例1と同様のマット状不織布の両面に、厚さが約10
0μmの高密度ポリエチレンフィルム(メルトインデッ
クスが約20)を積層し、実施例1と同様の方法で成形体
を得た。得られた成形体の両面を200℃の赤外線ヒータ
ーで3分間加熱したのち、これに厚さ約200μmの熱可
塑性エラストマーシートと発泡ポリエチレンシートとの
複合表皮材を積層して成形品を得た。得られた成形品を
実施例1と同様にして評価し、その結果を表1に示す。
(発明の効果) 本発明の軽量複合材料は、このように、成形性に優れ、
物理的強度も他の同様の複合材料に匹敵する。さらに本
発明の複合材料は熱可塑性エラストマーが一体となって
成形されているため、表皮材を新たに積層する必要がな
く製造が容易である。したがって、本発明の軽量複合材
料は、自動車用の天井材などの内装用部材として好適に
用いられ得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の複合材料の断面図である。 1……複合材料、2……無機繊維、3……熱可塑性樹
脂、4……熱可塑性エラストマー、5……空隙。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機繊維と熱可塑性樹脂とを主成分とする
    マット状成形体物に熱可塑性エラストマーの層が積層さ
    れた、マット状の軽量複合材料であって、 該無機繊維が、該熱可塑性樹脂を結着材として少なくと
    も部分的に相互に結合され、該マット状成形体が全体に
    わたって多数の空隙を有する、 軽量複合材料。
JP1298506A 1989-11-16 1989-11-16 軽量複合材料 Expired - Fee Related JPH0785916B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017071204A (ja) * 2015-10-10 2017-04-13 日本グラスファイバー工業株式会社 印刷成形品及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017071204A (ja) * 2015-10-10 2017-04-13 日本グラスファイバー工業株式会社 印刷成形品及びその製造方法

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