JPH06312483A - 積層成形品及びその製造方法 - Google Patents

積層成形品及びその製造方法

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JPH06312483A
JPH06312483A JP5102438A JP10243893A JPH06312483A JP H06312483 A JPH06312483 A JP H06312483A JP 5102438 A JP5102438 A JP 5102438A JP 10243893 A JP10243893 A JP 10243893A JP H06312483 A JPH06312483 A JP H06312483A
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JP
Japan
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thermoplastic resin
fiber composite
laminated
foam
large number
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JP5102438A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Yamaji
克彦 山路
Kenji Miyazaki
健次 宮崎
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外観の良好な積層成形品を得る。 【構成】 積層成形品は、多数のガラス繊維が部分的に
ポリエチレンで接合されかつ全体にわたって多数の空隙
を有している繊維複合体と、20℃で50%圧縮したと
き、0.9kg/cm2 の圧縮強度を有する発泡倍率1
5倍のポリウレタン発泡体とが積層一体化されているも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の天井芯材やド
ア芯材のような自動車用内装材及び建築用内装材等に用
いられる積層成形品及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、上記内装材には、軽量で、剛
性、耐熱性、吸音性、成形性等の性能に優れた材料が要
求される。従来より、この種の材料として、多数の無機
繊維が相互に部分的に熱可塑性樹脂で接合されかつ全体
にわたって多数の空隙を有している繊維複合体が知られ
ている(特開平1−156562号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記繊維複合体を上記
内装材に使用する場合、これを加熱してその熱可塑性樹
脂を溶融せしめた後、表面に織布、不織布、レザー調熱
可塑性樹脂シートのいずれかよりなる表皮材を積層し、
所定形状に圧縮成形している。ところが、繊維複合体を
加熱し、表皮材と積層してプレス成形すると、表皮材の
表面に、一般に外観不良といわれる凹凸を生じることが
ある。その原因はつぎの点にある。すなわち、プレス成
形は、クリアランスを一定にして行なわれるので、繊維
複合体と表皮材のそれぞれの圧縮強度がバランスした時
点でプレス金型内の繊維複合体と表皮材の厚みが決ま
る。つぎに冷却されると、繊維複合体の厚みはそのまま
であるが、表皮材は元の厚みに復元する。
【0004】この際、1つの繊維複合体のなかで重量に
ばらつきがあると、重い部分ほど圧縮強度が大きくなる
ため、その部分の厚みが大きくなる。また、1つの繊維
複合体に対する加熱にばらつきがあると、低温部分ほど
圧縮強度が大きくなるため、その部分の厚みが大きくな
る。このように、繊維複合体に厚みむらが生じると、そ
れが表皮材の表面に波状の凹凸となって現われるのであ
る。
【0005】本発明の目的は、外観の良好な積層成形品
及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明による積
層成形品は、多数の無機繊維が部分的に熱可塑性樹脂で
接合されかつ全体にわたって多数の空隙を有している繊
維複合体と、20℃で50%圧縮したとき、0.75k
g/cm2 以上の圧縮強度を有する発泡体とが積層一体
化されていることを特徴とするものである。
【0007】請求項2の発明による積層成形品は、多数
の無機繊維が部分的に熱可塑性樹脂で接合されかつ全体
にわたって多数の空隙を有している繊維複合体と、20
℃で50%圧縮したとき、0.75kg/cm2 以上の
圧縮強度を有する発泡体と、織布、不織布及び熱可塑性
樹脂シートのいずれかよりなる表皮材とが積層一体化さ
れていることを特徴とするものである。
【0008】請求項3の発明による積層成形品の製造方
法は、多数の無機繊維が部分的に熱可塑性樹脂で接合さ
れかつ全体にわたって多数の空隙を有している繊維複合
体をその熱可塑性樹脂の溶融温度以上に加熱して熱可塑
性樹脂を溶融させ、熱可塑性樹脂を溶融状態に保った繊
維複合体に、20℃で50%圧縮したとき、0.75k
g/cm2 以上の圧縮強度を有する発泡体が片面に接合
せられかつ織布、不織布及び熱可塑性樹脂シートのいず
れかよりなる表皮材を、発泡体側を内にして積層し、積
層物をプレスにより所定形状に圧縮成形することを特徴
とするものである。
【0009】請求項4の発明による積層成形品の製造方
法は、多数の無機繊維が部分的に熱可塑性樹脂で接合さ
れかつ全体にわたって多数の空隙を有している繊維複合
体をその熱可塑性樹脂の溶融温度以上に加熱して熱可塑
性樹脂を溶融させ、熱可塑性樹脂を溶融状態に保った繊
維複合体に、20℃で50%圧縮したとき、0.75k
g/cm2 以上の圧縮強度を有する発泡体が片面に接合
せられかつ織布、不織布及び熱可塑性樹脂シートのいず
れかよりなる表皮材を、発泡体側を50℃以上に加熱し
これを内にして積層し、積層物をプレスにより所定形状
に圧縮成形することを特徴とするものである。
【0010】無機繊維の具体例としては、ガラス繊維、
ロックウール、炭素繊維等があげられ、その長さは後述
のマット状物の成形性の点から5〜200mmが好まし
く、またその太さは細くなると機械的強度が低下し、太
くなるとマット成形時に折れ易くなるので、5〜30μ
mが好ましく、より好ましくは7〜20μmである。熱
可塑性樹脂としては、ポリエレチン、ポリプロピレン、
塩化ビニル、ポリスチレン等をあげることができる。そ
して、繊維複合体を後述のマット状物から得る場合、そ
の両面にフィルムとして積層する必要がある。このフィ
ルムの厚さはマット状物を構成する無機繊維との割合で
適宜決定せられる。
【0011】繊維複合体を得るためのマット状物の製造
方法は任意であるが、たとえば、まず、無機繊維をカー
ドマシンに供給し、解繊、混繊し、つぎに、ニードルパ
ンチ処理することによりマット状物を得る。この際のニ
ードルパンチ密度は、1cm 2 当り50〜100が好ま
しい。ニードルパンチ処理により繊維どうしが絡み合
う。
【0012】マット状物の両面に熱可塑性樹脂フィルム
を積層し、この積層物を加熱加圧圧縮して溶融熱可塑性
樹脂をマット状物に含浸せしめ、その後解圧し、含浸樹
脂が溶融状態にあるうちに積層物を厚さ方向に引っぱっ
て膨らませ、繊維複合体を得るのである。なお、マット
状物を製造する際、繊維相互を接合するためとマット状
物のかさを増すために、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリアミド、ポリアクリロニトリル等の熱可塑性有
機繊維を添加してもよい。さらに、この際同時に、綿、
亜麻等の植物繊維を添加してもよい。
【0013】発泡体としては、ポリウレタン発泡体、オ
レフィン樹脂発泡体等をあげることができる。ポリウレ
タン発泡体の場合、発泡倍率が請求項1〜3の発明では
20倍以下、請求項4の発明では15倍以下のものをそ
れぞれ用いる。そして、繊維複合体との接着面には、オ
レフィン系やポリアミド系のホットメルトフイルムをラ
ミネートしておくのが好ましい。オレフィン樹脂の場
合、低密度ポリエチレンにおいて、発泡倍率が請求項1
〜3の発明では20倍以下、請求項4の発明では17倍
以下のものをそれぞれ用いる。低密度ポリエチレンと高
密度ポリエチレンの混合系の場合、高密度ポリエチレン
の含有率が30〜70%が好ましいが、発泡倍率が請求
項1〜3の発明では30%で30倍以下、50%で35
倍以下、70%で40倍以下、請求項4の発明では30
%で25倍以下、50%で30倍以下、70%で35倍
以下のものをそれぞれ用いる。これを数式で表わすと、
請求項1〜3の発明では、発泡倍率≦0.25*(高密
度PE%)+22.5となり、請求項4の発明では、発
泡倍率≦0.25*(高密度PE%)+17.5とな
る。低密度ポリエチレンとポリプロピレンとの混合系の
場合、ポリプロピレン30%以上で、発泡倍率が請求項
1〜3の発明では40倍以下、請求項4の発明では35
倍以下のものをそれぞれ用いる。なお、オレフィン樹脂
発泡体の場合、ホットメルトフイルムを用いる必要はな
い。各発泡体は上記したそれぞれの発泡倍率において、
20℃で50%圧縮したとき、0.75kg/cm2
上の圧縮強度となる。なお、クッション性を保持させる
点でいずれも10倍以上の発泡倍率を有することが好ま
しい。また、厚みはいずれも2〜4mmが好ましい。
【0014】繊維複合体の加熱は、遠赤外線ヒータ、熱
風等で行なう。
【0015】
【作用】請求項1の発明による積層成形品は、多数の無
機繊維が部分的に熱可塑性樹脂で接合されかつ全体にわ
たって多数の空隙を有している繊維複合体と、20℃で
50%圧縮したとき、0.75kg/cm2 以上の圧縮
強度を有する発泡体とが積層一体化されているので、た
とえ繊維複合体に厚さむらがあってもプレス成形時に上
記圧縮強度を有する発泡体により圧迫され平滑化されて
いる。したがって、この積層成形品の表面に表皮材を接
合した場合、表皮材の表面に目立った凹凸が現われるこ
とはない。
【0016】請求項2の発明による積層成形品は、請求
項1の発明による積層成形品にすでに表皮材が積層一体
化されているものであるが、上記理由により表皮材の表
面に目視できるような凹凸は存在しない。
【0017】請求項3の発明による積層成形品の製造方
法は、多数の無機繊維が部分的に熱可塑性樹脂で接合さ
れかつ全体にわたって多数の空隙を有している繊維複合
体をその熱可塑性樹脂の溶融温度以上に加熱して熱可塑
性樹脂を溶融させ、熱可塑性樹脂を溶融状態に保った繊
維複合体に、20℃で50%圧縮したとき、0.75k
g/cm2 以上の圧縮強度を有する発泡体が片面に接合
せられかつ織布、不織布及び熱可塑性樹脂シートのいず
れかよりなる表皮材を、発泡体側を内にして積層し、積
層物をプレスにより所定形状に圧縮成形するものである
から、熱可塑性樹脂が溶融した状態の繊維複合体の圧縮
強度は0.1kg/cm2 以下であり、発泡体の圧縮強
度の方がはるかに大きい。したがって、たとえ繊維複合
体に厚さむらがあってもプレス成形時に発泡体によりこ
れがならされ、表皮材の表面に目立った凹凸が現われる
ことはない。
【0018】請求項4の発明による積層成形品の製造方
法は、請求項3の発明において、表皮材の発泡体側を積
層に先立ち50℃以上に加熱するものであるが、この加
熱により繊維積層体に対する発泡体の接着が一層容易か
つ確実となる。
【0019】
【実施例】請求項1の発明の実施例を以下に説明する。
【0020】なお、各実施例における発泡体の圧縮強度
の値はいずれも20℃で50%圧縮した場合の値であ
る。
【0021】実施例1 この実施例の積層成形品は、長さ50mm、直径10μ
mのガラス繊維が部分的にポリエチレンで接合されかつ
全体にわたって多数の空隙を有している厚み4mmの繊
維複合体と、20℃で50%圧縮したとき、0.9kg
/cm2 の圧縮強度を有する発泡倍率15倍、厚み3m
mのポリウレタン発泡体とが積層一体化されているもの
である。
【0022】上記積層成形品は、つぎのようにして製造
せられたものである。すなわち、まず、長さ50mm、
直径10μmのガラス繊維と、長さ50mm、直径30
μmのポリエチレン繊維を重量比2:1でカードマシン
に供給し、解繊した後1cm 2 当り80箇所のニードル
パンチを行なって厚さ7mm、幅1m、長さ1m、平均
重量450g/m2 のマット状物を得た。つぎに、マッ
ト状物の両面に厚さ120μm、重量115g/m2
高密度ポリエチレンフィルムを積層し、得られた積層物
を厚さ250μmのポリテトラフルオロエチレンフィル
ムの間に挾んで200℃で3分間加熱した後、200℃
に加熱したプレスにより5kg/cm2の圧力で圧縮
し、200℃に保ったまま両面のポリテトラフルオロエ
チレンフィルムを1mm/秒の速度で厚さ方向に真空吸
引し、厚さ4mmになるまで積層物を膨らませた後冷却
し、ポリテトラフルオロエチレンフィルムを積層物から
剥離除去して繊維複合体を得た。
【0023】他方、発泡倍率15倍、厚み3mmで圧縮
強度が0.9kg/cm2 のポリウレタン発泡体の片面
にオレフィン系ホットメルトフィルム(融点105℃、
厚み40μm)をラミネートしたものを用意した。
【0024】得られた繊維複合体を200℃に加熱して
ポリエチレンを溶融させ、この状態に保った繊維複合体
に、用意したポリウレタン発泡体をホットメルトフィル
ム側を内にして積層し、平板状に冷却プレス圧縮成形し
た。
【0025】実施例2 この実施例は、発泡体が発泡倍率25倍で圧縮強度1.
3kg/cm2 の高密度ポリエチレン30%及び低密度
ポリエチレン70%よりなるものであること以外は、実
施例1と同じである。
【0026】実施例3 この実施例は、発泡体が発泡倍率30倍で圧縮強度1.
1kg/cm2 の高密度ポリエチレン50%及び低密度
ポリエチレン50%よりなるものであること以外は、実
施例1と同じである。
【0027】実施例4 この実施例は、発泡体が発泡倍率30倍で圧縮強度1.
2kg/cm2 のポリプロピレン50%及び低密度ポリ
エチレン50%よりなるものであること以外は、実施例
1と同じである。
【0028】比較例1 この比較例は、発泡体が発泡倍率30倍で圧縮強度0.
5kg/cm2 のポリウレタンよりなるものであること
以外は、実施例1と同じである。
【0029】比較例2 この比較例は、発泡体が発泡倍率35倍で圧縮強度0.
7kg/cm2 であること以外は、実施例2と同じであ
る。
【0030】比較例3 この比較例は、発泡体が発泡倍率40倍で圧縮強度0.
7kg/cm2 であること以外は、実施例3と同じであ
る。
【0031】比較例4 この比較例は、発泡体が発泡倍率40倍で圧縮強度0.
7kg/cm2 であること以外は、実施例4と同じであ
る。
【0032】つぎに、請求項2の発明の実施例を以下に
説明する。
【0033】実施例5 この実施例の積層成形品は、実施例2の積層成形品の発
泡体表面に、ポリエステル繊維不織布よりなる表皮材が
接着剤で接着されたものである。
【0034】比較例5 この比較例の積層成形品は、比較例2の積層成形品の発
泡体表面に、ポリエステル繊維不織布よりなる表皮材が
接着剤で接着されたものである。
【0035】つぎに、請求項2及び請求項3の各発明の
実施例を以下に説明する。
【0036】実施例6 この実施例の積層成形品は、長さ50mm、直径10μ
mのガラス繊維が44重量%の混在状態で部分的にポリ
エチレンで接合されかつ全体にわたって多数の空隙を有
している厚み4mmの繊維複合体と、20℃で50%圧
縮したとき、0.9kg/cm2 の圧縮強度を有する発
泡倍率15倍、厚み3mmのポリウレタン発泡体と、厚
み2mmのポリエステル繊維製ニットよりなる表皮材と
が積層一体化されているものである。
【0037】上記積層成形品は、つぎのようにして製造
せられたものである。すなわち、長さ50mm、直径1
0μmのガラス繊維と、長さ50mm、直径30μmの
ポリエチレン繊維を重量比2:1でカードマシンに供給
し、解繊した後1cm2 当り80箇所のニードルパンチ
を行なって厚さ7mm、幅1m、長さ1m、平均重量4
50g/m2 のマット状物を得た。
【0038】マット状物の両面に厚さ120μm、重量
115g/m2 の高密度ポリエチレンフィルムを積層
し、得られた積層物を厚さ250μmのポリテトラフル
オロエチレンフィルムの間に挾んで200℃で3分間加
熱した後、200℃に加熱したプレスにより5kg/c
2 の圧力で圧縮し、200℃に保ったまま両面のポリ
テトラフルオロエチレンフィルムを1mm/秒の速度で
厚さ方向に真空吸引し、厚さ4mmになるまで積層物を
膨らませた後冷却し、ポリテトラフルオロエチレンフィ
ルムを積層物から剥離除去して繊維複合体を得た。
【0039】他方、発泡倍率15倍、厚み3mmで圧縮
強度が0.9kg/cm2 のポリウレタン発泡体の片面
にオレフィン系ホットメルトフィルム(融点105℃、
厚み40μm)をラミネートし、他面にポリエステル繊
維製ニットよりなる表皮材をラミネートしたものを用意
した。得られた繊維複合体を200℃に加熱してポリエ
チレンを溶融させ、この状態に保った繊維複合体に、用
意したポリウレタン発泡体をホットメルトフィルム側を
内にして積層し、平板状に冷却プレス圧縮成形した。
【0040】実施例7 この実施例は、発泡体が発泡倍率25倍で圧縮強度1.
3kg/cm2 の高密度ポリエチレン30%及び低密度
ポリエチレン70%よりなるものであること以外は、実
施例6と同じである。
【0041】実施例8 この実施例は、発泡体が発泡倍率30倍で圧縮強度1.
0kg/cm2 の高密度ポリエチレン50%及び低密度
ポリエチレン50%よりなるものであること以外は、実
施例6と同じである。
【0042】実施例9 この実施例は、発泡体が発泡倍率30倍で圧縮強度1.
1kg/cm2 のポリプロピレン50%及び低密度ポリ
エチレン50%よりなるものであること以外は、実施例
6と同じである。
【0043】比較例6 この比較例は、発泡体が発泡倍率30倍で圧縮強度0.
5kg/cm2 のポリウレタンよりなるものであること
以外は、実施例6と同じである。
【0044】比較例7 この比較例は、発泡体が発泡倍率35倍で圧縮強度0.
7kg/cm2 であること以外は、実施例7と同じであ
る。
【0045】比較例8 この比較例は、発泡体が発泡倍率40倍で圧縮強度0.
7kg/cm2 であること以外は、実施例8と同じであ
る。
【0046】比較例9 この比較例は、発泡体が発泡倍率40倍で圧縮強度0.
7kg/cm2 であること以外は、実施例9と同じであ
る。
【0047】最後に、請求項4の発明の実施例を以下に
説明する。
【0048】実施例10 まず、繊維複合体をつぎのようにして製造する。すなわ
ち、まず、長さ50mm、直径10μmのガラス繊維
と、長さ50mm、直径30μmのポリエチレン繊維を
重量比2:1でカードマシンに供給し、解繊した後1c
2 当り80箇所のニードルパンチを行なって厚さ7m
m、幅1m、長さ1m、平均重量450g/m2 のマッ
ト状物を得た。つぎに、マット状物の両面に厚さ120
μm、重量115g/m2 の高密度ポリエチレンフィル
ムを積層し、得られた積層物を厚さ250μmのポリテ
トラフルオロエチレンフィルムの間に挾んで200℃で
3分間加熱した後、200℃に加熱したプレスにより5
kg/cm2 の圧力で圧縮し、200℃に保ったまま両
面のポリテトラフルオロエチレンフィルムを1mm/秒
の速度で厚さ方向に真空吸引し、厚さ4mmになるまで
積層物を膨らませた後冷却し、ポリテトラフルオロエチ
レンフィルムを積層物から剥離除去して繊維複合体を得
た。
【0049】他方、発泡倍率15倍、厚み3mmで圧縮
強度が1.0kg/cm2 のポリウレタン発泡体の片面
にオレフィン系ホットメルトフィルム(融点105℃、
厚み40μm)をラミネートし、他面にポリエステル繊
維製不織布よりなる表皮材をラミネートしたものを用意
した。得られた繊維複合体を200℃に加熱してポリエ
チレンを溶融させ、この状態に保った繊維複合体に、用
意したポリウレタン発泡体のホットメルトフィルム側を
遠赤外線ヒータで80℃(発泡体温度70℃)に加熱
し、これを内にして積層し、平板状に冷却プレス圧縮成
形した。
【0050】比較例10 この比較例は、発泡体が発泡倍率25倍で圧縮強度0.
5kg/cm2 のポリウレタンよりなるものであること
以外は、実施例10と同じである。
【0051】上記各実施例および各比較例の積層成形品
の外観を観察するとともに、表面粗さ計(東陽精機株式
会社製、3次元表面粗さ測定機)により表皮材表面の凹
凸の高低差を測定した結果を表1に示す。
【0052】凹凸の高低差が0.3mm以上あるとこれ
が目視でき、0.5mm以上になると外観不良とされ
る。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】請求項1の発明の積層成形品によれば、
この積層成形品の表面に表皮材を接合した場合、表皮材
の表面に目立った凹凸が現われることはないし、請求項
2の発明の積層成形品によれば、その表皮材の表面に目
視できるような凹凸は存在しないので、その外観が良好
である。
【0055】また、請求項3の発明の積層成形品の製造
方法によれば、たとえ繊維複合体に厚さむらがあっても
プレス成形時に発泡体によりこれがならされ、表皮材の
表面に目立った凹凸が現われることはないので、その外
観が良好な積層成形品を得ることができる。
【0056】請求項4の発明の積層成形品の製造方法に
よれば、請求項3の発明の利点に加えて、繊維積層体に
対する表皮材の発泡体側の接着が一層容易かつ確実とな
るので、プレス成形時繊維複合体の圧縮しろを小さくで
き、その結果繊維複合体の厚みを相対的に大きくでき
る。したがって、請求項4の発明により得られた積層成
形品は、厚みを必要とする用途や部位に利用することが
できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の無機繊維が部分的に熱可塑性樹脂
    で接合されかつ全体にわたって多数の空隙を有している
    繊維複合体と、20℃で50%圧縮したとき、0.75
    kg/cm2 以上の圧縮強度を有する発泡体とが積層一
    体化されていることを特徴とする積層成形品。
  2. 【請求項2】 多数の無機繊維が部分的に熱可塑性樹脂
    で接合されかつ全体にわたって多数の空隙を有している
    繊維複合体と、20℃で50%圧縮したとき、0.75
    kg/cm2 以上の圧縮強度を有する発泡体と、織布、
    不織布及び熱可塑性樹脂シートのいずれかよりなる表皮
    材とが積層一体化されていることを特徴とする積層成形
    品。
  3. 【請求項3】 多数の無機繊維が部分的に熱可塑性樹脂
    で接合されかつ全体にわたって多数の空隙を有している
    繊維複合体をその熱可塑性樹脂の溶融温度以上に加熱し
    て熱可塑性樹脂を溶融させ、熱可塑性樹脂を溶融状態に
    保った繊維複合体に、20℃で50%圧縮したとき、
    0.75kg/cm2 以上の圧縮強度を有する発泡体が
    片面に接合せられかつ織布、不織布及び熱可塑性樹脂シ
    ートのいずれかよりなる表皮材を、発泡体側を内にして
    積層し、積層物をプレスにより所定形状に圧縮成形する
    ことを特徴とする積層成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 多数の無機繊維が部分的に熱可塑性樹脂
    で接合されかつ全体にわたって多数の空隙を有している
    繊維複合体をその熱可塑性樹脂の溶融温度以上に加熱し
    て熱可塑性樹脂を溶融させ、熱可塑性樹脂を溶融状態に
    保った繊維複合体に、20℃で50%圧縮したとき、
    0.75kg/cm2 以上の圧縮強度を有する発泡体が
    片面に接合せられかつ織布、不織布及び熱可塑性樹脂シ
    ートのいずれかよりなる表皮材を、発泡体側を50℃以
    上に加熱しこれを内にして積層し、積層物をプレスによ
    り所定形状に圧縮成形することを特徴とする積層成形品
    の製造方法。
JP5102438A 1993-04-28 1993-04-28 積層成形品及びその製造方法 Pending JPH06312483A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019077134A (ja) * 2017-10-26 2019-05-23 名古屋油化株式会社 内装基材、内装材料、内装材
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WO2021111661A1 (ja) * 2019-12-02 2021-06-10 株式会社北陸カラーフオーム 繊維強化樹脂構造体の製造方法

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