JP3128368B2 - 繊維複合体 - Google Patents

繊維複合体

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道章 笹山
克彦 山路
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用内装材や建築
用内装材に用いられる繊維複合体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、上記内装材には、軽量で、剛
性、耐熱性、成形性等の性能に優れた材料が要求され
る。従来より、この種の材料として、直径10μmの比
較的細い無機繊維と熱可塑性樹脂からなりかつ全体にわ
たって多数の空隙を有する繊維複合体が知られている
(特開平1−156562号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】加熱してプレス成形す
る際、加熱によって繊維複合体が膨張し、厚みが増加す
ると、成形時厚い繊維複合体を圧縮することになるた
め、平滑な表面が得られ、しかも深絞りのような場合そ
の形状がシャープに現われる。従来の上記繊維複合体
は、無機繊維の直径が比較的細いので表面に凹凸が現わ
れない利点がある反面、プレス成形する際、加熱しても
その厚みが余り増加しない。
【0004】本発明の目的は、加熱してプレス成形した
際、表面に凹凸が現われず優れた平滑面が得られる繊維
複合体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、無機繊維と熱
可塑性樹脂からなりかつ全体にわたって多数の空隙を有
する繊維複合体において、13μm以上の直径を有する
太い無機繊維と13μm未満の直径を有する細い無機繊
維が2:8〜8:2の割合で混合されており、空隙率が
90〜96%の芯層と、芯層の両面のうち少なくとも片
面に空隙率が70〜90%未満の表層とを備えているこ
とを特徴とするものである。
【0006】本発明において、13μm以上の直径を有
する太い無機繊維と13μm未満の直径を有する細い無
機繊維とを2:8〜8:2の割合で混合したのは、太い
無機繊維により繊維複合体の弾力を大きくさせ、加熱し
たときにその厚さを大きく増加させるためであり、細い
無機繊維を混ぜることによりプレス成形後表面に凹凸が
現われないようにするためである。そして、繊維複合体
の厚さの必要とする増加量に応じて、上記範囲内で混合
割合を変える。そして、良好な表面性を得るためには、
細い無機繊維が繊維複合体の10〜70重量%含まれて
いることが好ましい。また、強度上、熱可塑性樹脂が3
0〜80重量%含まれていることが好ましく、より好ま
しい含有量は45〜70重量%である。
【0007】表層は強度を必要とするので空隙率は小さ
い方がよい。空隙率が小さい、すなわち密度が高いと、
細い無機繊維だけでなく太い無機繊維の弾力を抑制する
こととなり表面性を良好にし得る。しかし余り小さいと
材料が表層に集中し過ぎて結局芯層の強度が低下するこ
ととなるので、70〜90%未満の範囲を必要とし、好
ましい範囲は80〜86%である。
【0008】また、芯層の空隙率を90〜96%とした
から、太い無機繊維が熱可塑性樹脂の拘束を受けにく
く、繊維複合体の弾力を大きくさせることを保証する。
空隙率が90%未満ではこれが保証されない。芯層の空
隙率の好ましい範囲は91〜94%である。
【0009】無機繊維としては、たとえばガラス繊維、
炭素繊維等があげられ、その長さは後述のマット状物の
成形性の点から5〜200mmが好ましい。
【0010】熱可塑性樹脂としては、ポリエレチン、ポ
リプロピレン、飽和ポリエステル、ポリアミド、塩化ビ
ニル等をあげることができる。そして、繊維複合体を後
述のマット状物から得る場合、その両面にフィルムとし
て積層する必要がある。このフィルムの厚さはマット状
物を構成する無機繊維との割合で適宜決定せられる。繊
維複合体はマット状物から得られるが、このマット状物
の製造方法は任意であり、たとえば、無機繊維をカード
マシンに供給し、解繊、混繊し、ニードルパンチ処理す
る方法があげられる。ニードルパンチ密度は、1cm2
当り30〜200が好ましい。なお、無機繊維を接着す
るためやマット状物のかさを増すために、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、飽和ポリエステル、ポリアミド、
ポリアクリロニトリル等の熱可塑性有機繊維を添加して
もよい。
【0011】表層の厚みは片面の場合全厚みの10〜4
0%、両面の場合も、片面が10〜40%が好適であ
る。
【0012】繊維複合体は、マット状物の両面に熱可塑
性樹脂フィルムを積層し、加熱加圧圧縮して熱可塑性樹
脂を溶融し、これをマット状物に含浸させ、含浸樹脂が
溶融状態にあるうちに積層物を厚さ方向に引っぱって膨
らませることによって得られる。
【0013】得られた繊維複合体を自動車内装材や建築
用部材として使用する際、加熱により樹脂を溶融し、圧
縮、賦形成形および冷却して所定の部品とする。なお、
成形の際に塩化ビニルレザー、不織布、織布等の化粧用
表皮材を積層してもよい。
【0014】なお、本発明の繊維複合体を加熱すると厚
さが増大する理由については不明な点もあるが、上述の
ニードルパンチ処理により無機繊維が圧縮により屈曲さ
れていて、これが加熱による樹脂の溶融に伴って原状に
復そうとすることに起因するものと推察される。
【0015】
【作用】本発明は、無機繊維と熱可塑性樹脂からなりか
つ全体にわたって多数の空隙を有する繊維複合体におい
て、13μm以上の直径を有する太い無機繊維と13μ
m未満の直径を有する細い無機繊維が2:8〜8:2の
割合で混合されており、空隙率が90〜96%の芯層
と、芯層の両面のうち少なくとも片面に空隙率が70〜
90%未満の表層とを備えているので、太い無機繊維に
より繊維複合体の弾力が大きくなり、加熱したときにそ
の厚さが大きく増加し、また、細い無機繊維が混ざって
いることによりプレス成形後表面に凹凸が現われない。
【0016】
【実施例】実施例1 この実施例は、図1に示されており、同図の繊維複合体
(B)は、無機繊維と熱可塑性樹脂からなりかつ全体に
わたって多数の空隙を有するものであり、17μmの直
径を有する太い無機繊維(11)と10μmの直径を有する
細い無機繊維(12)が7:3の割合で混合されており、空
隙率が92%の芯層(13)と、芯層(13)の両面に空隙率が
85%の表層(14)とを備えており、無機繊維としてはガ
ラス繊維が用いられ、熱可塑性樹脂としては、ポリプロ
ピレンとポリエチレンとの混合物が用いられている。上
表層(14)、芯層(13)及び下表層(14)の厚さの割合は、2
0%、60%及び20%である。
【0017】上記繊維複合体(B)は、つぎのようにし
て製造せられる。すなわち、カードマシンに直径17μ
mのガラス繊維と、直径10μmのガラス繊維と、直径
10μmのポリプロピレン繊維を重量比4.9:2.
1:3として供給し、ニードルパンチを打って450g
/m2のマット状物を得た。マット状物の両面に厚さ1
30μmのポリエチレンフイルムを積層し、得られた積
層物を2枚のポリテトラフルオロエチレンフィルムの間
に挾んで200℃で3分間加熱した後、200℃に加熱
したプレスにより5kg/cm2で加圧して0.8mm
に10秒間圧縮し、200℃に保ったまま両面のポリテ
トラフルオロエチレンフィルムを厚さ方向に真空吸引し
て引っぱり、厚さ3mmまで積層物を膨らませた後冷却
し、ポリテトラフルオロエチレンフィルムを積層物から
剥離除去して得た。
【0018】実施例2 この実施例の繊維複合体は、実施例1において、太いガ
ラス繊維(11)と、細いガラス繊維(12)との重量比を5:
5とした以外は、実施例1と同様のものであり、その製
造方法では太いガラス繊維と、細いガラス繊維と、ポリ
プロピレン繊維との重量比を3.5:3.5:3とした
以外は、実施例1の場合と同様である。実施例3 この実施例の繊維複合体は、実施例1において、太いガ
ラス繊維(11)と、細いガラス繊維(12)との重量比が3:
7とした以外は、実施例3と同様のものであり、その製
造方法では太いガラス繊維と、細いガラス繊維と、ポリ
プロピレン繊維との重量比を2.1:4.9:3とした
以外は、実施例1の場合と同様である。比較例1 この比較例の繊維複合体は、すべて直径10μmmのガ
ラス繊維を用いたこと以外は実施例1と同じものであ
る。
【0019】比較例2 この比較例の繊維複合体は、すべて直径17μmmのガ
ラス繊維を用いたこと以外は実施例1と同じものであ
る。
【0020】比較例3 この比較例の繊維複合体は、すべて直径10μmmのガ
ラス繊維を用いたこと以外は実施例1と同じものであ
り、その製造方法では厚さを膨張させなかったこと以外
実施例1と同じである。
【0021】比較例4 この比較例の繊維複合体は、すべて直径17μmmのガ
ラス繊維を用いたこと以外は実施例1と同じものであ
り、その製造方法では厚さを膨張させなかったこと以外
実施例1と同じである。
【0022】上記各実施例および各比較例の繊維複合体
を180℃に加熱し、膨張厚さを測定した。また、膨張
後の繊維複合体を5mmのクリアランスで平板状に冷却
プレスし、冷却後の繊維複合体の厚さを30点測定し、
平均と標準偏差を求めた。これらの結果を表1に示す。
【0023】
【表1】 表1において、標準偏差が大きいことは、厚さにばらつ
きが大きく、表面に凹凸が多いことを示す。また、加熱
膨張後の厚さが不十分であることは、そのためにプレス
しても圧縮されないため表面が平滑になりにくいことを
示す。
【0024】
【発明の効果】本発明の繊維複合体によれば、太い無機
繊維により、加熱してプレス成形した際、加熱時に厚さ
が大きく増加するから、プレス後優れた平滑面が得られ
るとともに、細い無機繊維により表面に凹凸が現われる
ことなく、成形性がきわめて良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す正面図である。
【符号の説明】(B) :繊維複合体(11) :太い無機繊維(13) :芯層(12) :細い無機繊維(14) :表層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機繊維と熱可塑性樹脂からなりかつ全
    体にわたって多数の空隙を有する繊維複合体において、
    13μm以上の直径を有する太い無機繊維と13μm未
    満の直径を有する細い無機繊維が2:8〜8:2の割合
    で混合されており、空隙率が90〜96%の芯層と、芯
    層の両面のうち少なくとも片面に空隙率が70〜90%
    未満の表層とを備えていることを特徴とする繊維複合
    体。
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