JP3121652B2 - 自動車用天井材 - Google Patents

自動車用天井材

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JP3121652B2 JP03344449A JP34444991A JP3121652B2 JP 3121652 B2 JP3121652 B2 JP 3121652B2 JP 03344449 A JP03344449 A JP 03344449A JP 34444991 A JP34444991 A JP 34444991A JP 3121652 B2 JP3121652 B2 JP 3121652B2
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雅則 中村
道章 笹山
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多数の空隙を有する板
状の一部が空隙を含まないように賦形されてなる自動車
用天井材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用天井材には、軽量で、
剛性、耐熱性、吸音性、成形性などの性能に優れた材料
が要求される。
【0003】従来より、この種の材料としては、例えば
特開平1−156562号公報にみられるような繊維複
合体が知られている。すなわち、この繊維複合体は、無
機繊維を主体とするマット状物中に熱可塑性樹脂を含浸
せしめ、該熱可塑性樹脂で、互いに隣接している無機繊
維同士を接着固定することにより強度を発現したもので
ある。
【0004】このようになる繊維複合体から自動車用天
井材を成形するには、繊維複合体を熱可塑性樹脂の融点
以上の温度に再加熱し、所定の形状に賦形プレスした
後、冷却することによって行っていた。そして、このよ
うにして成形された自動車用天井材は、無機繊維が熱可
塑性樹脂によって部分的に結着されて、その内部に多数
の空隙を有する板状となされていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の自
動車用天井材の場合、無機繊維が熱可塑性樹脂によって
部分的に結着されて、その内部が多数の空隙を有する状
態となされているので、取付工程に耐えうる強度を確保
することが困難であった。すなわち、図2に示すよう
に、搬送時に掴んだり、取付作業を行う際に、特に自動
車用天井材2の両側部20が折れやすいといった不都合
があった。
【0006】本発明は、係る実情に鑑みてなされたもの
で、折れなどの不良を生じることなく、容易に取付作業
を行うことのできる自動車用天井材を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の自動車用天井材は、無機繊維が熱可塑性樹脂
によって部分的に結着され、全体に渡って多数の空隙を
有する板状に賦形されてなる自動車用天井材であって、
その一部分に、空隙を含まないシート状に圧縮成形され
可撓部が形成されており、可撓部の無機繊維と熱可塑
性樹脂の構成比率はその他の部分と略同一である。
【0008】本発明で使用される無機繊維としては、例
えばガラス繊維、ロックウールなどが挙げられる。この
無機繊維の長さとしては、後述するマット状物の成形性
の点から5〜200mmが好ましく50mm以上のもの
が70%(w/w)以上含まれているのがより好まし
い。また、その太さは細くなると機械的強度が低下し、
太くなると重なって、かさ密度が大きくなるので5〜3
0μmが好ましく、より好ましくは7〜20μmであ
る。
【0009】本発明で使用される熱可塑性樹脂として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、飽和ポリエステ
ル、ポリアミド、塩化ビニルなどの各種材料を用いるこ
とができる。
【0010】次に、自動車用天井材の製造方法について
説明する。
【0011】まず、上記無機繊維をマット状に成形す
る。このマット状物の製造方法は任意の方法が採用され
てよく、例えば無機繊維をカードマシンに供給し、解
繊、混織しマット状物を製造する方法が挙げられる。
【0012】この際、無機繊維を接着するためやマット
状物のかさ密度をさげるために、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、飽和ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリ
ロニトリルなどの熱可塑性有機繊維が添加されてもよ
い。
【0013】また、マット状物の強度をあげるためにニ
ードルパンチを施すことが好ましく、そのパンチ密度は
1cm2 当り10〜100ケ所行われるのが好ましい。
このニードルパンチング処理は無機繊維を絡めてマット
状物の取扱いを容易にすることの他に無機繊維をマット
状物の厚み方向に多数配向させることにより製品の圧縮
強度を上げるために行われる。
【0014】ついで、上記マット状物の両側に熱可塑性
樹脂フィルムを積層する。この際、使用される熱可塑性
樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリアミド、ポリエステルなどが好適である。
【0015】そして、この熱可塑性樹脂フィルムを積層
した該積層体を、該熱可塑性樹脂フィルムの溶融温度以
上の温度で加熱圧縮し、この熱可塑性樹脂フィルムをマ
ット状物に含浸させる。この際、加熱方法は、任意の方
法が採用されてよく、例えば、熱風加熱方法、赤外線ヒ
ータによる輻射熱加熱方法などが挙げられる。また、圧
縮方法にも任意の方法が採用されてよく、例えば、プレ
スする方法、ロールで圧縮する方法などが挙げられる。
プレス圧力は0.1〜20Kg/cm2 であって圧縮時
間は1〜10秒あればよい。また、ロールで圧縮する際
には、ロール間を材料厚みの5%〜20%に設定するの
が好ましい。なお、プレス、ロールともに圧縮する際に
は、該熱可塑性樹脂の融点以上の温度に加熱されている
のが好ましい。
【0016】その後、この積層体を解圧し、熱可塑性樹
脂が溶融した状態で拡開させることで、この積層体の厚
みを増大させる。この際、無機繊維が一旦押しつぶされ
ているため、充分に拡開しないことがあるので、両表面
から真空吸引を行う等の拡開工程を経るのが好ましい。
【0017】また、熱可塑性樹脂は架橋されていてもよ
く、架橋するには、有機過酸化物、シラン架橋剤等を熱
可塑性樹脂に添加する方法、電子線照射により架橋する
方法等が挙げられる。
【0018】次に、このようにして作製された繊維複合
体を自動車用天井材の形状に賦形するために、樹脂成分
の溶融温度以上の温度に再加熱し、プレス等の圧縮成形
を行う。なお、自動車用天井材の形状に賦形する前に所
望部分のみを圧縮成形して空隙部をなくしてもよいこと
は言うまでもない。
【0019】この際、図1に示すように、自動車用天井
材1の長手方向に沿った両側部10は、空隙を設けずに
プレス成形することにより、上記した多孔質の繊維複合
体の内部に含まれる空気を押しだした状態に成形する。
すると、この両側部10は、厚みが極端に薄いために剛
性は低下するが、内部に空隙がないために非常に柔軟な
性質を持つことになる。
【0020】なお、この両側部10以外であっても、折
れを生じやすい適宜の箇所を、上記両側部10と同様に
空気を押し出した状態でプレス成形することで、自動車
用天井材1の所望の位置に、柔軟性を持たせることがで
きる。
【0021】
【作用】本発明によると、自動車用天井材の一部分に、
空隙を含まない可撓部を形成しているので、該自動車用
天井材の可撓部に相当する部分は、折れることなく柔軟
に折り曲げ可能となる。
【0022】
【実施例】以下、本発明に係る実施例と、この比較対象
となる比較例とを示し、本発明について優れている所以
を明らかにする。
【0023】
【実施例1】 (マット状物の調製)長さ10〜100mm(平均50
mm),直径9〜13μm(平均10μm)のガラス繊
維と長さ50mm,直径30μmの高密度ポリエチレン
繊維を重量比2:1の割合でカードマシンに供給し、混
織してマット状物にし、1cm2 当り90箇所のニード
ルパンチを行って厚さ7mm、重さ450g/m2 のマ
ット状物を得た。 (繊維複合体の製造)厚み130μmでMI5の高密度
ポリエチレンフィルムを、前記マット状物の両側に積層
した後、全体をテフロンシートの間に挟み、200℃の
オーブン中でおよそ1分間加熱した。ついで、210℃
に加熱されたプレスを用いて4Kg/cm2 の圧力で、
4秒間圧縮し、フィルム樹脂のマット状物内部への含浸
を行った。そして、材料温度を150℃以上に保った状
態でテフロンシートを両側から真空吸引して5mmまで
拡開した後、全体を冷却し、繊維複合体を得た。 (自動車用天井材の製造)このようにして得られた繊維
複合体を、材料温度が200℃になるまで赤外線加熱器
を用いて再度加熱した後、自動車天井の形を賦与できる
金型を用いて2kg/cm2 の圧力でプレス成形した。
ただし、この際天井材の中央部は厚みがおよそ4mmに
なるように成形し、長手方向に沿った両側部は内部に空
隙が残らないように、およそ0.7mmの厚みにプレス
成形を行った。そして、全体に接着剤を散布して化粧用
表皮材を貼付し、これをサンプルとした。 (性能評価)このようにして作製した自動車用天井材
を、100台の自動車に実際に取り付けてみた。そし
て、両側部に折れじわを生じるか否かを評価した。その
結果、両側部に折れじわを生じた自動車は1台もなかっ
た。
【0024】
【比較例1】賦形プレスの際に両側部の厚みが2.5m
mとなるように成形を行ったこと以外は実施例1と同様
にして自動車用天井材を成形した。そして、この自動車
用天井材を、上記実施例1と同様に100台の自動車に
実際に取り付け、両側部に折れじわを生じるか否かを評
価した。その結果、10台の自動車が、両側部に折れじ
わを生じた。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によると、自
動車用天井材の可撓部に相当する部分が、折れることな
く柔軟に折り曲げ可能となるので、強度を必要とする箇
所にこの可撓部を形成しておくことで、折れなどの不良
を生じることなく、容易に取付作業を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車用天井材の全体構成の概略を示す断面図
である。
【図2】従来の自動車用天井材の全体構成の概略を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 自動車用天井材 10 両側部(可撓部)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機繊維が熱可塑性樹脂によって部分的
    に結着され、全体に渡って多数の空隙を有する板状に賦
    形されてなる自動車用天井材であって、 その一部分に、空隙を含まないシート状に圧縮成形され
    可撓部が形成されており、可撓部の無機繊維と熱可塑
    性樹脂の構成比率はその他の部分と略同一であることを
    特徴とする自動車用天井材。
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JP4757523B2 (ja) * 2004-11-15 2011-08-24 日本バイリーン株式会社 自動車用内装基材及びその製造方法
JP7169529B2 (ja) * 2018-03-01 2022-11-11 マツダ株式会社 車両用内装構造

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