JPH09123327A - 熱成形性複合材料 - Google Patents

熱成形性複合材料

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JPH09123327A
JPH09123327A JP7281984A JP28198495A JPH09123327A JP H09123327 A JPH09123327 A JP H09123327A JP 7281984 A JP7281984 A JP 7281984A JP 28198495 A JP28198495 A JP 28198495A JP H09123327 A JPH09123327 A JP H09123327A
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JP
Japan
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weight
layer
mat
composite material
fibers
Prior art date
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Pending
Application number
JP7281984A
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English (en)
Inventor
Kazuto Nishizawa
一人 西澤
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、強度にすぐれるとともに、成形性に
すぐれて生産性がよく、特に自動車の天井材などとして
好適に使用できる熱成形性複合材料を提供する。 【解決手段】 無機繊維と熱可塑性樹脂繊維とが混合さ
れ、無機繊維の重量比率が50重量%を超えるマット状
物(A)3の両面に、無機繊維の重量比率が10重量%
以上50重量%未満であるマット状物(B)2が積層さ
れた積層体を、熱可塑性樹脂繊維の融点以上に加圧加熱
することにより一体に接着されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱成形される複合
材、特に自動車等車両の成形天井やドアの内装用成形基
材に使用される熱成形性複合材料に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等車両の内装材、特に熱成形天井
の基材として使用される熱成形性材料には、軽量で、耐
熱性、熱賦形性、強度などの性能がすぐれていることが
要求される。
【0003】従来、このような熱成形性材料としては、
パルプ製の厚紙などが使用されていたが、これを用いた
ものは熱賦形性が悪く、吸音性がなく、吸湿性であるた
め長時間使用しているうちに吸湿して重くなり、弛みが
生じるという欠点がある。このような欠点を解消するた
めのものとして、例えば特開昭64−77664号公報
には、無機繊維を主体とするマット状物に熱可塑性樹脂
フィルムを積層した積層シートを両側から板状体で挟
み、これを熱可塑性樹脂フィルムの溶融温度以上で加熱
加圧し、熱可塑性樹脂が溶融した状態で上記板状体を拡
開して得られる熱成形性複合材料が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載の熱成
形性複合材料は、無機繊維同士の結着用に用いる有機繊
維の量が多いとマット状物が重くなるので有機繊維は無
機繊維の重量以下で用いられる。このようにすると有機
繊維が少ないだけ軽量となり、吸湿による弛みは生じな
い。しかし、熱による賦形性が悪くなる傾向がありプレ
ス等による成形が困難となる。又、無機繊維を主体とす
るマット状物の両面に熱可塑性樹脂フィルムを配置し、
これを加圧加熱して溶融積層するという作業が必要であ
り、製造工程が複雑でコストも高くなり、高い生産性を
望むことは難しい。
【0005】本発明は上記従来の問題点を解消し、耐熱
性、強度にすぐれるとともに、成形性にすぐれて生産性
がよく、特に自動車の天井材などとして好適に使用でき
る熱成形性複合材料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の熱成形性複合材
料は、無機繊維と熱可塑性樹脂繊維とが混合され、無機
繊維の重量比率が50重量%を超えるマット状物(A)
の両面に、無機繊維の重量比率が10重量%以上50重
量%未満であるマット状物(B)が積層された積層体
を、熱可塑性樹脂繊維の融点以上に加圧加熱することに
より一体に接着されてなることを特徴とするものであ
る。
【0007】本発明で使用するマット状物は、無機繊維
と熱可塑性樹脂繊維とが混合されたものである。無機繊
維としては、例えばガラス繊維、ロックウール等が挙げ
られ、その長さはマット状物の成形性の点で5〜200
mmが好ましく、より好ましくは50mm以上のものが
70重量%以上含まれるものである。無機繊維の太さは
細くなると強度が低下し、太くなると重くなって嵩密度
が小さくなり、又、得られる熱成形性複合材料の曲げ強
度等の点で5〜30μmが好ましく、より好ましくは7
〜20μmである。
【0008】熱可塑性樹脂繊維は溶融され易くて無機繊
維との結着性のよいものが好ましく、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の樹脂からなるも
のが挙げられる。該繊維の長さ及び太さは、上記無機繊
維に対して分散性がよく、混繊して容易にマット状物を
形成できる程度のものが好ましい。長さとしては5〜2
00mmが好ましく、より好ましくは20〜100mm
である。太さは3〜50μmが好ましく、より好ましく
は20〜40μmである。
【0009】無機繊維と熱可塑性樹脂繊維とが混合され
たマット状物の調整方法は任意の方法が採用されてよ
く、例えば各繊維をカードマシンに供給して解繊、混繊
する方法が挙げられる。又、マット状物の強度を向上さ
せるためにニードルパンチを施してもよい。ニードルパ
ンチの密度は5〜100個/cm2 が適当である。マッ
ト状物の密度は大きくなると重くなり、小さくなると強
度が低下するので0.01〜0.2g/cm3 が好まし
く、より好ましくは0.03〜0.07g/cm3 であ
る。
【0010】本発明では、無機繊維と熱可塑性樹脂繊維
との重量比率が異なる2マット状物を用いる。即ち、無
機繊維の重量比率が50重量%を超えるもの(A層)
と、逆に無機繊維の重量比率が50重量%未満のもの
(B層)とを用いる。上記A層に含まれる熱可塑性樹脂
繊維の量は熱成形性を向上させ、且つ空隙率を上げるた
めに10重量%〜50重量%未満が好ましく、より好ま
しくは20〜40重量%である。又、B層に含まれる熱
可塑性樹脂繊維の量は、マット状物の機械的強度を上げ
るために50重量%以上且つ90重量%以下であり、好
ましくは60重量%以上且つ80重量%以下である。
【0011】上記A層とB層とを重ねて熱可塑性樹脂繊
維の融点以上に加熱加圧することにより、A層内及びB
層内の熱可塑性樹脂繊維同士、及びA層とB層の熱可塑
性樹脂繊維を溶融接着させる。加熱するには任意の手段
が採用され、例えば熱風加熱、赤外線ヒーター等による
輻射加熱方法が挙げられる。又、加圧手段も任意の方法
が採用され、例えばプレスによる方法、ロールで圧縮す
る方法等があり、通常は加熱と同時に行われる。
【0012】上記A層の両面にB層が積層される。B層
を内層としてこの両面にA層を配置すると、A層は熱可
塑性樹脂繊維の量が少ないため両面の強度が低くなり、
成形性が悪くなるので、A層を外側に配置することは避
けなければならない。
【0013】(作用)本発明の熱成形性複合材料は、無
機繊維の重量比率が50重量%を超えるマット状物(A
層)の両面に、無機繊維の重量比率が10重量%以上且
つ50重量%未満であるマット状物(B層)が積層され
た積層体からなるので、A層により耐熱性が得られ、軽
量のものとなる。又、B層により強度が高くなり、熱賦
形性が向上してすぐれた成形性と強度を有するものであ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明の熱成形性複合材料
の実施例を図面を参照して説明する。 (実施例1)無機繊維としてガラス繊維(長さ50m
m、直径10μm)と、熱可塑性樹脂繊維としてポリプ
ロピレン繊維(長さ50mm、直径10μm)とを用い
た。A層(無機繊維の重量比率が熱可塑性樹脂繊維の重
量比率よりも高いもの)のマット状物としてガラス繊維
の混合比率を60重量%とし、カードマシンでポリプロ
ピレン繊維と混繊した。B層(無機繊維の重量比率が熱
可塑性樹脂繊維の重量比率よりも低いもの)のマット状
物としてガラス繊維の混合比率を25重量%とし、カー
ドマシンでポリプロピレン繊維と混繊した。上記A層と
B層のマット状物のいずれにも40箇所/cm2 でニー
ドルパンチを施した。
【0015】図1は熱成形性複合材料の実施例を示す断
面図であり、熱成形性複合材料1は上記A層2の両面に
B層3のマット状物が積層された3層構造で、厚み10
mm、重量700g/m2 のものである。上記熱成形性
複合材料1は以下のようにして製造した。A層2の両面
にB層3のマット状物を重ね、テフロンコーティングし
たガラスクロスシートで両側から挟み、200℃の熱風
加熱炉で3分間放置した後、200℃に加熱した平板プ
レス機に移してマット状物の厚さが0.9mmとなるよ
うに圧縮した状態で5秒間保持した(図示略)。
【0016】次に、平板プレス板の間隔が約7mmとな
るように広げ、マット状物をガラスクロスシートに挟ん
だまゝ平板状の真空拡開装置に移し、ガラスクロスシー
トを両側から0.5mm/秒の速度で吸引し、ガラスク
ロスシートの間隔が5mmまで拡開した後、吸引を解除
して取り出し3分間空冷した。その後、ガラスクロスシ
ートを剥がして平板状の上記熱成形性複合材料1を得
た。
【0017】(実施例2)B層のマット状物に混合する
ガラス繊維を12.5重量%とした以外は実施例1と同
様にして得た3層構造の熱成形性複合材料である(図示
略)。
【0018】(比較例1)A層とB層とのガラス繊維の
混合量をいずれも50重量%とした以外は、実施例1と
同様にして得た熱成形性複合材料である。
【0019】(比較例2)マット状物A層とB層との合
計重量を850g/m2 とした以外は比較例1と同様の
熱成形性複合材料とした。
【0020】(比較例3)実施例1で用いたものと同じ
ガラス繊維とポリプロピレン繊維とからなり、ガラス繊
維の混合比率が60重量%であるマット状物(重量50
0g/m2 )の両面にポリエチレンシート(厚み約10
0μm,重量100g/m2 )を積層し、全体で700
g/m2 の重さである積層体とした。これを実施例1と
同様に加熱プレス及び拡開することにより熱成形性材料
を得た。このものは曲げ強度において実施例1のものと
等しいが、マット状物の両面にポリエチレンシートを積
層する工程が必要であり、その工程及び積層装置の操作
などが複雑で生産性がよくなかった。
【0021】上記実施例1、2及び比較例1、2の熱成
形性複合材料につき曲げ試験を行った。その結果を表1
に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1から判るように、実施例1、2のもの
は比較例1、2のものに比べて重さは同程度もしくは軽
量でありながら、曲げ強度が大であり、熱賦形性がよ
い。
【0024】
【発明の効果】本発明の熱成形性複合材料は以上の構成
であるから、A層により耐熱性にすぐれ、軽量化できる
とともに、B層により強度及び熱賦形性が向上して成形
性と生産性にすぐれ、特に自動車の天井材などとして好
適に使用できるものである。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明熱成形性複合材料の実施例を示す断面
図。
【符号の説明】
1,4:熱成形性複合材料 2:B層 3:A層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機繊維と熱可塑性樹脂繊維とが混合さ
    れ、無機繊維の重量比率が50重量%を超えるマット状
    物(A)の両面に、無機繊維の重量比率が10重量%以
    上50重量%未満であるマット状物(B)が積層された
    積層体を、熱可塑性樹脂繊維の融点以上に加圧加熱する
    ことにより一体に接着されてなることを特徴とする熱成
    形性複合材料。
JP7281984A 1995-10-30 1995-10-30 熱成形性複合材料 Pending JPH09123327A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004346332A (ja) * 2004-07-26 2004-12-09 Sekisui Chem Co Ltd 繊維強化熱可塑性シートの製造方法
JP2007313726A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Press Kogyo Co Ltd 強化プラスチック成形品およびその成形方法
KR20180024906A (ko) * 2016-08-31 2018-03-08 (주)엘지하우시스 섬유 강화 복합재 및 이를 이용한 자동차용 내·외장재

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