JP4917774B2 - 木材被覆複合体及びその製造方法 - Google Patents
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Description
以下に本発明を詳述する。
上記木材被覆複合体としては、例えば、フィルム、シートを含むプラスチック成型品、家電製品、鋼製品、大型構造物、自動車、船舶、建築、建材、表示物、機械、器具、産業機器、ガラス製品、各種工業製品、家具、楽器等の様々な分野で使用することができる。中でも、自動車の内装部品に用いることが特に好ましく、このような自動車内装部品用木材被覆複合体もまた、本発明の好適な形態の1つである。
なお、このような接着剤による載置方法の他、インサート成形法により載置することも可能である。具体的には、例えば、化粧単板を射出成形金型内に配置し、上述したABS等の合成樹脂を射出してインサート成形することにより、プラスチック基材上に化粧単板を載置することができる。
上記不飽和ポリエステル樹脂において、不飽和ポリエステルは、多塩基酸成分(酸成分)と、グリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分とを縮合反応して得られるものであるが、これらのモル比(酸成分:グリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分)としては、1:1.3〜2.0であることが好適である。酸成分1に対してグリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分が1.3未満であると、ジイソシアネートの添加量が少なくなり、充分な増粘物が得られなくなるとともに硬化物の耐衝撃性が低下するおそれがあり、また、2.0を超えると、過剰のグリコール成分が硬化物の物性に悪影響を及ぼすとともに、増粘が進みすぎて増粘物が硬くなり、熱圧プレス時に均一な塗膜状に広がらないおそれがある。より好ましくは、1:1.5〜2.0であり、更に好ましくは、1:1.7〜2.0である。
上記不飽和多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、アコニット酸、イタコン酸等のα,β―不飽和多塩基酸;ジヒドロムコン酸等のβ,γ―不飽和多塩基酸;これらの酸の無水物;これらの酸のハロゲン化物;これらの酸のアルキルエステル等の1種又は2種以上を使用することができる。
なお、上記不飽和ポリエステルにおいては、全酸成分100モル%に対して、不飽和二塩基酸を50モル%以上含むことが好適である。50モル%未満であると、耐熱強度が不足し、熱圧プレス時にクラックが入ったり、金型からの脱型時に塗膜が化粧単板から剥がれたりするおそれがあり、硬化物の耐薬品性、靱性等の物性が充分なものとならないおそれがある。より好ましくは、60モル%以上であり、更に好ましくは、70モル%以上である。
上記エポキシ化合物成分としては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド、3,4−エポキシ−1−ブテン、グリシジルアクリレート、グリシジルメタアクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル等の1種又は2種以上を使用することができる。
上記不飽和結合を有するグリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分としては、例えば、トリメチロールプロパンモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、トリメチロールエタンモノアリルエーテル、トリメチロールエタンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、グリセリンモノアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、アリルグリシジルエーテル等の1種又は2種以上を使用することができる。
上記脂肪族系ジイソシアネートの含有割合としては、イソシアネート成分の総量100質量%に対して、脂肪族系ジイソシアネートが50質量%以上であることが好適であり、これにより、上述した脂肪族系ジイソシアネートの作用効果をより充分に発揮することが可能となる。より好ましくは、80質量%以上である。
上記イソシアネート成分に含有してもよいその他のイソシアネートとしては特に限定されず、例えば、MDI(メチレンジフェニルジイソシアネート)、TDI(トリレンジイソシアネート)、XDI(キシリレンジイソシアネート)、NDI(ナフチレン1,5−ジイソシアネート)、TMXDI(テトラメチレンキシリレンジイソシアネート)等が挙げられ、る。その他、上記イソシアネートとポリオールとの付加反応物、及び、ジイソシアネートとビュレット又はイソシアヌレート環構造を有する三量体化合物、多量体化合物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。ただし、これらの芳香族環イソシアネートは着色のおそれがあるため、全イソシアネート量の10質量%以下であることが望ましい。
上記不飽和ポリエステル樹脂組成物には必要に応じて増粘触媒を適宜配合してもよい。増粘触媒としては、有機金属化合物が挙げられ、特に有機錫化合物、有機チタン化合物が好ましい。有機錫化合物、有機チタン化合物としては、例えば、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンジオクトエート、ジブチルチンジアセテート、テトライソプロピルチタネート等が挙げられる。
(1)天然ワックスとしては、例えば、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木蝋、ホホバ油等の植物系ワックス;密蝋、ラノリン、鯨蝋等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等の石油系ワックス等が挙げられる。
(2)合成ワックスとしては、例えば、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素;モンタンワックス誘導体、パラフィンワックス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体等の変性ワックス;動物性油脂の誘導体;カルボキシル基含有単量体とオレフィンとの共重合体;硬化ひまし油、硬化ひまし油誘導体等の水素化ワックス;ステアリン酸、ドデカン酸、ステアリン酸オクタデシル等の炭素数12以上の脂肪酸及びその誘導体;アルキルフェニールや高級アルコールに、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが付加したアルコール類等が挙げられる。
(3)その他のものとしては、例えば、天然ワックスや合成ワックス等の配合ワックス等が挙げられる。これらの中でも、パラフィンワックスを用いることが好ましい。
上記空気乾燥性付与剤の使用量は特に限定されないが、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して、下限が0.001重量部(10ppm)、上限が1重量部とすることが好ましい。より好ましくは、下限が0.01重量部、上限が0.3重量部である。
上記重合禁止剤は、可使時間、硬化反応の立ち上がりを調整するために用いられ、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン等のハイドロキノン類;ベンゾキノン、メチル−p−ベンゾキノン等のベンゾキノン類;t−ブチルカテコール等のカテコール類;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、4−メトキシフェノール等のフェノール類;フェノチアジン、ナフテン酸銅等が好適である。
上記消泡剤としては、シリコン系等の他、市販の高分子系消飽剤その他添加剤を用いることができる。
上記イソシアネート成分以外の増粘剤としては、例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等の多価金属酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の多価金属水酸化物等が好適であり、塗膜の透明感を失わない範囲で添加してもよい。
上記増粘助剤としては、例えば、水、アルコール、微粉シリカ等が好適である。
上記無機骨材としては、珪砂、シリカ、クレー、ベントナイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム等の無機粉体等が好適である。不活性粉体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂硬化物、ゴム、木材等の粉体及び/又は粉砕物等が好適である。
上記着色剤としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、弁柄、フタロシアニンブルー等の公知の顔料が挙げられ、塗膜の透明感を失わない範囲で添加してもよい。
上記柄剤としては、例えば、酸化アルミニウム、PETフィルム、マイカ、セラミック及びそれらを着色剤、表面処理剤等でコーティングしたもの、メッキ処理したもの、熱硬化性樹脂と無機フィラーと着色剤等とを熱硬化させて粉砕したもの等が挙げられる。
上記不飽和ポリエステル樹脂組成物の使用量としては、該樹脂組成物からなる層の厚みや、ハンドリング性等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されるものではない。
上記金型としては、通常使用されるものを用いることができ、その大きさ等も複合体の用途等に応じて適宜選択すればよい。
上記熱圧プレス工程における金型温度としては、使用する基材の耐熱温度や、樹脂の種類等に応じて適宜設定すればよく、例えば、80℃〜160℃であることが好適である。160℃を超えると、樹脂組成物がプレス中に液状化し塗膜表面に気泡が残存するおそれがあり、また、化粧単板や塗膜が変色するおそれがある。80℃未満であると、硬化させるために長時間を要し、生産サイクル上問題となるおそれがあり、また、充分に硬化せず塗膜物性が低下するおそれがある。より好ましくは90℃〜140℃であり、更に好ましくは100℃〜130℃である。
工業製品の生産サイクル上、より好適な手法とするためには、低温で予備プレス工程を行い、その後加圧状態を保持した状態で加温する熱圧プレス工程を行うことが好適である。これにより、気泡の発生を更に充分に抑制するとともに、充分な塗膜厚を有する木材複合体をより短時間で成形することが可能となり、木材複合体の生産性を更に向上することができる。
熱圧プレス時の金型温度は、上述のように80℃〜160℃とすることが好適であり、より好ましくは90℃〜140℃であり、更に好ましくは100℃〜130℃である。また、予備プレスの金型温度より20℃以上上げることが好ましく、30℃以上上げることがより好ましい。
上記熱圧プレス工程において、加温に要する時間としては特に限定されないが、例えば、10分以下とすることが好適である。工業製品の生産サイクル上、より好ましくは5分以下である。また、30秒以上とすることが好適であり、より好ましくは1分以上である。
上記冷却工程において、冷却方法としては特に限定されないが、例えば、加圧状態を保持した状態で、そのまま放置したり、流水を用いて冷却したりすることが可能である。また、上記冷却に要する時間としては、冷却前後の温度差に応じて適宜設定すればよい。
以下の製造例等において、重量平均分子量は、上述したGPC測定条件により測定した。また、酸価は、JIS K0070−1992に従い、水酸基価はJIS K6901−1999に準拠して求めた。
温度計、攪拌機、ガス導入管及び冷却管を備えた反応器にフマル酸1160g、ネオペンチルグリコール1040g、ビスフェノールA 2EO付加物2844gを仕込んで反応溶液とした。この反応溶液を、窒素ガス気流下、200℃まで加熱し、生成する縮合水を系外に取り除きながら、所定の方法により測定した酸価が0.5mgKOH/g以下となるまで、9時間エステル化反応を行った。その後、上記反応器内の反応溶液を50℃まで冷却して反応を終了させ、反応生成物として不飽和ポリエステルを得た。次いで、この不飽和ポリエステルに重合禁止剤としてのハイドロキノン0.5gとラジカル重合性単量体としてのスチレン1561gを投入し、混合することにより、水酸基価163mgKOH/gの不飽和ポリエステル樹脂Aを得た。
温度計、攪拌機、ガス導入管及び冷却管を備えた反応器にフマル酸1160g、ネオペンチルグリコール624g、ビスフェノールA 2EO付加物2844gを仕込んで反応溶液とした。この反応溶液を、窒素ガス気流下、200℃まで加熱し、生成する縮合水を系外に取り除きながら、所定の方法により測定した酸価が0.5mgKOH/g以下となるまで、15時間エステル化反応を行った。その後、上記反応器内の反応溶液を50℃まで冷却して反応を終了させ、反応生成物として不飽和ポリエステルを得た。次いで、この不飽和ポリエステルに重合禁止剤としてのハイドロキノン0.4gとラジカル重合性単量体としてのスチレン1388gを投入し、混合することにより、水酸基価100mgKOH/gの不飽和ポリエステル樹脂Bを得た。
温度計、攪拌機、ガス導入管及び冷却管を備えた反応器にフマル酸1160g、ネオペンチルグリコール624g、ビスフェノールA 2EO付加物1896gを仕込んで反応溶液とした。この反応溶液を、窒素ガス気流下、200℃まで加熱し、生成する縮合水を系外に取り除きながら、所定の方法により測定した酸価が0.5mgKOH/g以下となるまで、20時間エステル化反応を行った。その後、上記反応器内の反応溶液を50℃まで冷却して反応を終了させ、反応生成物として不飽和ポリエステルを得た。次いで、この不飽和ポリエステルに重合禁止剤としてのハイドロキノン0.3gとラジカル重合性単量体としてのスチレン1107gを投入し、混合することにより、水酸基価52mgKOH/gの不飽和ポリエステル樹脂Cを得た。
温度計、攪拌機、ガス導入管及び冷却管を備えた反応器にフマル酸1160g、ネオペンチルグリコール1144g、ビスフェノールA 2EO付加物3476gを仕込んで反応溶液とした。この反応溶液を、窒素ガス気流下、200℃まで加熱し、生成する縮合水を系外に取り除きながら、所定の方法により測定した酸価が0.5mgKOH/g以下となるまで、7時間エステル化反応を行った。その後、上記反応器内の反応溶液を50℃まで冷却して反応を終了させ、反応生成物として不飽和ポリエステルを得た。次いで、この不飽和ポリエステルに重合禁止剤としてのハイドロキノン0.5gとラジカル重合性単量体としてのスチレン1772gを投入し、混合することにより、水酸基価188mgKOH/gの不飽和ポリエステル樹脂Dを得た。
温度計、攪拌機、ガス導入管及び、冷却管を備えた反応器にフマル酸464g、イソフタル酸996g、ネオペンチルグリコール1040g、ビスフェノールA 2EO付加物2844gを仕込んで反応溶液とした。この反応溶液を、窒素ガス気流下、200℃まで加熱し、生成する縮合水を系外に取り除きながら、所定の方法により測定した酸価が0.5mgKOH/g以下となるまで、20時間エステル化反応を行った。その後、上記反応器内の反応溶液を50℃まで冷却して反応を終了させ、反応生成物として不飽和ポリエステルを得た。次いで、この不飽和ポリエステルに重合禁止剤としてのハイドロキノン0.5gとラジカル重合性単量体としてのスチレン1661gを投入し、混合することにより、水酸基価155mgKOH/gの不飽和ポリエステル樹脂Eを得た。
製造例Aで得た不飽和ポリエステル樹脂A100部に対し、硬化剤(商品名「パーヘキサTMH、日本油脂社製」1部、増粘剤としてIPDI(イソホロンジイソシアネート)、及び、触媒としてジブチルラウレート0.001部を添加混合した後、40℃エアーオーブン中にて24時間放置して増粘させ、樹脂増粘物を得た。IPDIの添加量、及び、IPDI中のイソシアネート当量比(イソシアナト基当量比;不飽和ポリエステル中の水酸基当量を1としたときのイソシアナト基の当量)を表1に示す。
直径188mmの丸形盆状金型の金型上に、化粧単板付き合板(直径184mm)を置き、その上に、上記樹脂増粘物130gをチャージし、金型温度100℃、プレス圧20kg/cm2にて20分間熱圧プレスした後、脱型した。このようにして得られた木材被覆複合体について、塗膜厚みを測定した。また、以下の評価方法に従って、塗膜の残存気泡及び塗膜外観を評価した。結果を表1に示す。
上記木材被覆複合体を10枚成形し、その10枚中の塗膜に気泡が残存していた枚数として評価した。
(塗膜外観)
塗膜が均一に透明で、表面が平滑であるかどうかを目視にて確認し、下記基準に従って評価した。
〇:軽微な研磨のみで均一かつ鏡面となる状態。
◎:鏡面状態でオレンジピール無し。研磨の必要無し。
不飽和ポリエステル樹脂及びIPDIの添加量を表1のようにした他は、実施例1と同様にして木材被覆複合体を得た。得られた木材被覆複合体の塗膜厚み、塗膜の残存気泡及び塗膜外観を実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例1と同様にして樹脂増粘物を得た後、直径188mmの丸形盆状金型の金型上に、化粧単板付き合板(直径184mm)を置き、その上に、樹脂増粘物130gをチャージし、金型温度130℃、プレス圧30kg/cm2にて3分間熱圧プレスした後、脱型した。なお、熱圧プレス時の金型温度、プレス圧力(一定の圧力とした。)、及び、脱型時の金型温度を表2に示す。
得られた木材被覆複合体について、実施例1と同様に、塗膜厚み、塗膜の残存気泡及び塗膜外観を評価した。結果を表2に示す。
実施例1と同様にして樹脂増粘物を得た後、直径188mmの丸形盆状金型の金型上に、化粧単板付き合板(直径184mm)を置き、その上に、樹脂増粘物130gをチャージし、金型温度130℃、プレス圧30kg/cm2にて3分間熱圧プレスした後、プレス圧を保持したまま、毎分20℃の速度で冷却し、脱型した。なお、熱圧プレス時の金型温度、プレス圧力(一定の圧力とした。)、及び、脱型時の金型温度を表2に示す。
得られた木材被覆複合体について、実施例1と同様に、塗膜厚み、塗膜の残存気泡及び塗膜外観を評価した。結果を表2に示す。
実施例1と同様にして樹脂増粘物を得た後、直径188mmの丸形盆状金型の金型上に、化粧単板付き合板(直径184mm)を置き、その上に、樹脂増粘物130gをチャージした。その後、加圧を始め、金型温度を予備プレス温度にて1分間温度を保持した後、毎分約20℃の速度で、熱圧プレス温度まで加温した。熱圧プレス温度に達した後、その状態を3分間保持し、脱型した。なお、予備プレス時の金型温度、熱圧プレス時の金型温度、プレス圧力(予備プレスから熱圧プレスにかけて一定の圧力とした。)、及び、脱型時の金型温度を表2に示す。
得られた木材被覆複合体について、実施例1と同様に、塗膜厚み、塗膜の残存気泡及び塗膜外観を評価した。結果を表2に示す。
実施例1と同様にして樹脂増粘物を得た後、直径188mmの丸形盆状金型の金型上に、化粧単板付き合板(直径184mm)を置き、その上に、樹脂増粘物130gをチャージした。その後、加圧を始め、金型温度を予備プレス温度にて1分間温度を保持した後、毎分約20℃の速度で、熱圧プレス温度まで加温した。熱圧プレス温度に達した後、その状態を3分間保持した。その後、プレス圧を保持したまま、毎分20℃の速度で冷却し、脱型した。なお、予備プレス時の金型温度、熱圧プレス時の金型温度、プレス圧力(予備プレスから熱圧プレスにかけて一定の圧力とした。)、及び、脱型時の金型温度を表2に示す。
得られた木材被覆複合体について、実施例1と同様に、塗膜厚み、塗膜の残存気泡及び塗膜外観を評価した。結果を表2に示す。
実施例1と同様にして樹脂増粘物を得た後、直径188mmの丸形盆状金型の金型上に、化粧単板付き合板(直径184mm)を置き、その上に、樹脂増粘物130gをチャージした。その後、加圧を始め、金型温度を予備プレス温度にて1分間温度を保持した後、毎分約20℃の速度で、熱圧プレス温度まで加温した。熱圧プレス温度に達した後、その状態を20分間保持した。その後、プレス圧を保持したまま、毎分20℃の速度で冷却し、脱型した。なお、予備プレス時の金型温度、熱圧プレス時の金型温度、プレス圧力(予備プレスから熱圧プレスにかけて一定の圧力とした。)、及び、脱型時の金型温度を表2に示す。
得られた木材被覆複合体について、実施例1と同様に、塗膜厚み、塗膜の残存気泡及び塗膜外観を評価した。結果を表2に示す。
実施例7、6で得た各木材被覆複合体(実施例7の成形品を用いた例:実施例8、実施例6の成形品を用いた例:実施例9)について、下記試験方法に従って耐衝撃性を評価した。結果を表3に示す。
(耐衝撃性試験)
JIS K5600−5−3:1999に記載のデュポン式試験方法に準拠して測定した。なお、おもり重量及び高さは以下のように設定した。
おもり重量:500g
高さ:30cm
製造例Aで得た不飽和ポリエステル樹脂A100部に対し、微粉シリカ(商品名「アエロジール♯200」、日本アエロジール社製)2.5部、スチレン20部、及び、140Fノルマルパラフィン0.1部をホモミキサーにて混合し、スプレー用塗料とした。これに、オクテン酸コバルト0.5%及びカヤメックM(商品名、化薬アクゾ社製)1.0%を混合し、カップガンにて、化粧単板付き合板に塗膜厚みが1000μになるようにスプレー塗布した。室温にて5時間放置後、60℃にて4時間アフターキュアを行った。その後、♯400、♯800サンドペーパーにて研磨後、コンパウンドで研磨して木材複合体を得た。
得られた木材被覆複合体について、上記試験方法に従って耐衝撃性を評価した。結果を表3に示す。
Claims (6)
- 不飽和ポリエステル樹脂組成物を化粧単板上に載置し、熱圧プレスにより成形して得られる木材被覆複合体であって、
該不飽和ポリエステル樹脂組成物は、不飽和ポリエステルと、重合性単量体と、脂肪族系ジイソシアネートを必須とするイソシアネート成分とを含有し、不飽和ポリエステル中の水酸基当量とイソシアネート成分中のイソシアナト基当量との比が1:0.7〜1.2であり、
該不飽和ポリエステルは、全酸成分100モル%に対して不飽和二塩基酸を50モル%以上含み、酸成分とグリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分とのモル比が1:1.3〜2.0であることを特徴とする木材被覆複合体。 - 前記不飽和ポリエステルは、グリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分として、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を必須とすることを特徴とする請求項1に記載の木材被覆複合体。
- 不飽和ポリエステル樹脂組成物を化粧単板上に載置し、熱圧プレスにより成形して得られる木材被覆複合体の製造方法であって、
該製造方法は、不飽和ポリエステル樹脂組成物を、金型温度80〜160℃・圧力5〜100kg/cm2にて硬化させる工程と、加圧状態を保持した状態で該金型温度を40℃以上冷却する工程と、該金型より脱型させる工程とを含んでなり、
該不飽和ポリエステル樹脂組成物は、不飽和ポリエステルと、重合性単量体と、脂肪族系ジイソシアネートを必須とするイソシアネート成分とを含有し、不飽和ポリエステル中の水酸基当量とイソシアネート成分中のイソシアナト基当量との比が1:0.7〜1.2であり、
該不飽和ポリエステルは、全酸成分100モル%に対して不飽和二塩基酸を50モル%以上含み、酸成分とグリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分とのモル比が1:1.3〜2.0であることを特徴とする木材被覆複合体の製造方法。 - 不飽和ポリエステル樹脂組成物を化粧単板上に載置し、熱圧プレスにより成形して得られる木材被覆複合体の製造方法であって、
該製造方法は、不飽和ポリエステル樹脂組成物を、金型温度80℃未満・圧力5〜100kg/cm2にて金型に附形させる予備プレス工程と、加圧状態を保持した状態で該金型温度を20℃以上上げ80〜160℃に加温して不飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させる工程と、該金型より脱型させる工程とを含んでなり、
該不飽和ポリエステル樹脂組成物は、不飽和ポリエステルと、重合性単量体と、脂肪族系ジイソシアネートを必須とするイソシアネート成分とを含有し、不飽和ポリエステル中の水酸基当量とイソシアネート成分中のイソシアナト基当量との比が1:0.7〜1.2であり、
該不飽和ポリエステルは、全酸成分100モル%に対して不飽和二塩基酸を50モル%以上含み、酸成分とグリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分とのモル比が1:1.3〜2.0であることを特徴とする木材被覆複合体の製造方法。 - 不飽和ポリエステル樹脂組成物を化粧単板上に載置し、熱圧プレスにより成形して得られる木材被覆複合体の製造方法であって、
該製造方法は、不飽和ポリエステル樹脂組成物を、金型温度80℃未満・圧力5〜100kg/cm2にて金型に附形させる予備プレス工程と、加圧状態を保持した状態で該金型温度を20℃以上上げ80〜160℃に加温して不飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させる工程と、加圧状態を保持した状態で該金型温度を40℃以上冷却する工程と、該金型より脱型させる工程とを含んでなり、
該不飽和ポリエステル樹脂組成物は、不飽和ポリエステルと、重合性単量体と、脂肪族系ジイソシアネートを必須とするイソシアネート成分とを含有し、不飽和ポリエステル中の水酸基当量とイソシアネート成分中のイソシアナト基当量との比が1:0.7〜1.2であり、
該不飽和ポリエステルは、全酸成分100モル%に対して不飽和二塩基酸を50モル%以上含み、酸成分とグリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分とのモル比が1:1.3〜2.0であることを特徴とする木材被覆複合体の製造方法。 - 前記不飽和ポリエステルは、グリコール成分及び/又はエポキシ化合物成分として、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を必須とすることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の木材被覆複合体の製造方法。
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