JP2002128843A - 硬化性樹脂組成物及び成形材料 - Google Patents

硬化性樹脂組成物及び成形材料

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JP2002128843A
JP2002128843A JP2000321041A JP2000321041A JP2002128843A JP 2002128843 A JP2002128843 A JP 2002128843A JP 2000321041 A JP2000321041 A JP 2000321041A JP 2000321041 A JP2000321041 A JP 2000321041A JP 2002128843 A JP2002128843 A JP 2002128843A
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Kenji Matsukawa
賢治 松川
Katsura Hayashi
桂 林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス含浸性が良く、増粘性及び増粘安定性
に優れ、金型からの脱型が容易で、成形品の色むらや色
別れが少なく、成形品の耐熱水性に優れる、ノルボルネ
ン骨格を有する不飽和ポリエステル系硬化性樹脂組成物
及びそれを用いた成形材料を提供する。 【解決手段】 ノルボルネン骨格を有する不飽和ポリエ
ステル(a)、重合性単量体(b)及び全炭素数が8〜
30のアルキルコハク酸及び/またはアルケニルコハク
酸(c)を含む硬化性樹脂組成物、及び該硬化性樹脂組
成物を含んでなる成形材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬化性樹脂組成物に
関し、より具体的にはラジカル硬化性樹脂組成物に関
し、詳しくはノルボルネン骨格を有する不飽和ポリエス
テルを含む硬化性樹脂組成物及びそれを用いた成形材料
に関してである。更に詳しくは増粘性及び増粘安定性に
優れたノルボルネン骨格を有する不飽和ポリエステルを
含む硬化性樹脂組成物及びそれを用いた成形材料に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より不飽和ポリエステル樹脂をシー
トモールディングコンパウンド(SMC)、バルクモー
ルディングコンパウンド(BMC)等に代表される成形
材料として使用することが良く知られている。これらの
成形材料は各種成型方法により賦型され、例えばバスタ
ブ、防水パン、浄化槽等の成形品となる。その場合、外
観が美麗でありかつ耐水性や強度等の必要な成形品物性
が求められることは勿論のこと、成形材料の作成が容易
でありかつ得られた成形材料が長期間にわたり安定して
使用できることも必要である。
【0003】ノルボルネン骨格を有する不飽和ポリエス
テル樹脂は、一般的にはジシクロペンタジエンを原料と
して製造することで樹脂骨格中に導入することが可能で
あり、またポリスチレンに代表される低収縮化剤との相
溶性が高いため、耐水性が良く、寸法安定性に優れ、か
つ色むらや色別れの少ない成形品を与えることが知られ
ており、SMC、BMC用成形材料用樹脂として近年ま
すますその需要が高まりつつある。
【0004】しかしながら該樹脂を用いた成形材料は、
成形材料作成時の増粘工程において不具合が生じ易いこ
とが指摘されている。具体的には、樹脂に低収縮化剤、
フィラー、硬化剤、離型剤等の添加剤及び増粘剤を配合
したコンパウンドをガラス繊維に含浸させる段階におい
て、コンパウンドの粘度上昇が激しくガラス含浸性が不
十分であったり、またガラス繊維に含浸できてもその後
の増粘性が不十分であり、長時間熟成後も成形材料表面
にべた付きが残りやすいことが挙げられる。
【0005】ノルボルネン骨格を有する不飽和ポリエス
テル樹脂組成物のかかる問題点を改良するため、これま
でに各種の方法が提案されている。例えば、不飽和ポリ
エステルの組成や分子量を変更したり、増粘剤の種類や
量を変更したり、コンパウンド中の水分量を厳密に管理
したりすることが挙げられるが、いずれの方法において
も未だ十分な効果が得られていないのが現状である。よ
って現状では成形材料の製造ラインの改良によりガラス
含浸性を高める以外に有効な方法がなく、そのため当該
業者らは多額の設備改良投資を行わざるを得ない状況に
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の問題点を解消し、耐水性、空気乾燥性等のノルボル
ネン骨格含有不飽和ポリエステル樹脂組成物としての良
好な物性を保有しながら、増粘性及び増粘安定性に優れ
た硬化性樹脂組成物を提供する。そして、その結果ガラ
ス繊維等の強化繊維との含浸性が改良された成形材料を
提供する。そしてその結果、成形時の金型からの脱型が
容易で、成形品の色むらや色別れが少なく、成形品の耐
熱水性に優れるノルボルネン骨格含有不飽和ポリエステ
ル系硬化性樹脂組成物を用いた成形材料を提供するもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
克服すべく鋭意検討の結果、ノルボルネン骨格を有する
不飽和ポリエステル樹脂に特定のアルキルコハク酸及び
/またはアルケニルコハク酸を含む硬化性樹脂組成物を
使用することによって上記課題を解決しうることを見い
出し、本発明に到達したものである。
【0008】本発明は、ノルボルネン骨格を有する不飽
和ポリエステル(a)、重合性単量体(b)及び全炭素
数が8〜30のアルキルコハク酸及び/またはアルケニ
ルコハク酸(c)を含む硬化性樹脂組成物である。さら
に好ましくは、上記、ノルボルネン骨格を有する不飽和
ポリエステル(a)において、ノルボルネン骨格の導入
率が該不飽和ポリエステル(a)を構成する全多塩基酸
成分に対して5〜100モル%、そのポリエステルの重
量平均分子量が5500〜50000の範囲である硬化
性樹脂組成物である。
【0009】具体的には、本発明は、下記一般式(1)
または(2)で示される、ノルボルネン骨格を有する不
飽和ポリエステル(a)、一般式(1):
【0010】
【化1】
【0011】一般式(2):
【0012】
【化2】
【0013】重合性単量体(b)及び、全炭素数が8〜
30のアルキルコハク酸及び/またはアルケニルコハク
酸(c)を含む硬化性樹脂組成物に関するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明に用いられる、ノルボルネン骨格を有する不飽和ポ
リエステル(a)(以下、不飽和ポリエステル(a)と
する)は、不飽和多塩基酸を必須成分とする多塩基酸成
分(e)とグリコール成分(f)及び/またはエポキシ
化合物成分(g)とを脱水縮合して得られた不飽和ポリ
エステルの分子末端の一部に、一般式(1)または一般
式(2)で示されるノルボルネン骨格が導入されたもの
を指す。 一般式(1):
【0015】
【化3】
【0016】一般式(2):
【0017】
【化4】
【0018】勿論、上記、多塩基酸成分の一部に1価の
酸を用いてもよく、またグリコール成分の一部に1価の
アルコールを用いてもよい。
【0019】上記、不飽和ポリエステル(a)の酸価及
び分子量には特に制限が無いが、一般的には酸価が40
以下であり、数平均分子量が500〜5000、重量平
均分子量が5500〜50000の範囲内にあることが
好ましく、特に優れた増粘性及び増粘安定性を確保する
必要がある場合には、数平均分子量が800〜150
0、重量平均分子量が6000〜50000の範囲内に
あることがより好ましい。さらに好ましくは、重量平均
分子量が6000〜40000の範囲であり、さらに好
ましくは重量平均分子量が、6000〜35000の範
囲である。また、上記数平均分子量と重量平均分子量に
ついての両方の範囲を満たす事が、増粘性及び増粘安定
性の点でより好ましい。なお上記の分子量測定は汎用の
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)装
置を用い、分子量既知のポリスチレンを標準物質とし
て、示差屈折率計を検出器として測定することで容易に
測定できる。
【0020】上記、不飽和ポリエステル(a)に用いら
れる多塩基酸成分(e)は、グリコール成分(f)及び
/またはエポキシ化合物成分(g)に含まれる水酸基及
び/またはエポキシ基と反応してエステル結合を生成す
ることができる置換基を2つ以上有する化合物であれば
良く、不飽和多塩基酸を必須とし、その一部を飽和多塩
基酸に置き換えて使用しても良い。上記不飽和多塩基酸
としては、具体的には、例えば、マレイン酸、フマル
酸、アコニット酸、イタコン酸のα,β―不飽和多塩基
酸;ジヒドロムコン酸等のβ,γ―不飽和多塩基酸;こ
れらの酸の無水物;これらの酸のハロゲン化物;これら
の酸のアルキルエステル等が挙げられる。これら例示の
化合物は、それぞれ単独で使用してもよく、2種類以上
を併用してもよい。
【0021】また上記飽和多塩基酸としては、マロン
酸、コハク酸、メチルコハク酸、2,2−ジメチルコハ
ク酸、2,3−ジメチルコハク酸、ヘキシルコハク酸、
グルタル酸、2−メチルグルタル酸、3−メチルグルタ
ル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、3,3−ジメチル
グルタル酸、3,3−ジエチルグルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン
酸等の脂肪族飽和多塩基酸;フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳
香族飽和多塩基酸;ヘット酸、1,2−ヘキサヒドロフ
タル酸、1,1−シクロブタンジカルボン酸、tran
s−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式飽
和多塩基酸;これらの酸の無水物;これらの酸のハロゲ
ン化物;これらの酸のアルキルエステル等が挙げられ
る。これら例示の化合物は、それぞれ単独で使用しても
よく、2種類以上を併用してもよい。
【0022】上記、不飽和ポリエステル(a)に用いら
れるグリコール成分(f)としては、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,4−
ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブ
タンジオール、ジプロピレングリコール、1,5−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジ
メチル−1,3−プロパンジオール(ネオペンチルグリ
コール)、2−エチル−1,4−ブタンジオール、1,
7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、
1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、
1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ジメチロー
ルシクロヘキサン、2,2−ジエチルプロパン−1,3
−ジオール、3−メチルペンタン−1,4−ジオール、
2,2−ジエチルブタン−1,3−ジオール、4,5−
ノナンジオール、トリエチレングリコール、水素化ビス
フェノールA、ビスフェノールAのアルキレンオキサイ
ド付加物、水素化ビスフェノールAのアルキレンオキサ
イド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等が挙げ
られる。これら例示の化合物は、それぞれ単独で使用し
てもよく、2種類以上を併用してもよい。
【0023】上記、不飽和ポリエステル(a)に用いら
れるエポキシ化合物成分(g)としては、エチレンオキ
シド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレ
ンオキシド、3,4−エポキシ−1−ブテン、グリシジ
ルアクリレート、グリシジルメタアクリレート、ビスフ
ェノールAのジグリシジルエーテル等を用いることがで
きる。これら例示の化合物は、それぞれ単独で使用して
もよく、2種類以上を併用してもよい。
【0024】ま不飽和ポリエステル(a)の原料の一部
を、以下に示すアリル基等の不飽和結合を有する化合物
に置き換えて製造することにより、いわゆる空気硬化型
ポリエステルとすることができる。具体的には、少なく
とも前述の通常の多塩基酸成分(e)の全量あるいは一
部を、以下に示すアリル基等の不飽和結合を有する不飽
和多塩基酸に置き換えるか、前述の通常のグリコール成
分(f)及び/またはエポキシ化合物成分(g)の全量
あるいは一部を、以下に示すアリル基等の不飽和結合を
有するグリコール成分及び/またはエポキシ化合物成分
に置き換えればよい。
【0025】上記の不飽和結合を有する多塩基酸成分と
しては、テトラヒドロ無水フタル酸、α−テルピネン−
無水マレイン酸付加物、シクロペンタジエン−無水マレ
イン酸付加物(エンドメチレンテトラヒドロフタル
酸)、ロジン、エステルガム、乾性油脂肪酸、半乾性油
脂肪酸等があげられる。これら例示の化合物は、それぞ
れ単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよ
い。
【0026】また、上記の不飽和結合を有するグリコー
ル成分及び/またはエポキシ化合物成分としては、トリ
メチロールプロパンモノアリルエーテル、トリメチロー
ルプロパンジアリルエーテル、トリメチロールエタンモ
ノアリルエーテル、トリメチロールエタンジアリルエー
テル、ペンタエリスリトールモノアリルエーテル、ペン
タエリスリトールジアリルエーテル、ペンタエリスリト
ールトリアリルエーテル、グリセリンモノアリルエーテ
ル、グリセリンジアリルエーテル、アリルグリシジルエ
ーテル等が挙げられる。これら例示の化合物は、それぞ
れ単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよ
い。
【0027】不飽和ポリエステル(a)へのノルボルネ
ン骨格の導入方法としては特に限定されないが、ジシク
ロペンタジエンを原料に用いて導入する方法が効率的か
つ経済的である。具体的には、例えば、不飽和ポリエス
テル(a)に用いられる多塩基酸酸成分の一部を、ジシ
クロペンタジエンの不飽和多塩基酸付加物で置き換える
ことによって得られる。ジシクロペンタジエンの不飽和
多塩基酸付加物としては、前期例示の不飽和多塩基酸を
ジシクロペンタジエンに付加させてなる付加物、例え
ば、ジシクロペンタジエンのマレイン酸付加物等のジシ
クロペンタジエンの不飽和2価カルボン酸付加物を用い
ることが出来る。
【0028】また、不飽和ポリエステル(a)に用いら
れるグリコール成分の一部を、ジシクロペンタジエンの
グリコール付加物類やヒドロキシジシクロペンタジエン
で置き換えることによっても得られる。
【0029】これらのノルボルネン骨格の不飽和ポリエ
ステル(a)への導入方法のうち、本発明の優れた効果
を有効に引き出すためには、ジシクロペンタジエンの不
飽和2価カルボン酸付加物を原料に用いて不飽和ポリエ
ステル(a)を製造することが好ましく、ジシクロペン
タジエンのマレイン酸付加物(d)を原料とすることが
特に好ましい。
【0030】なお、ジシクロペンタジエンのマレイン酸
付加物(d)は、ジシクロペンタジエン、無水マレイン
酸及び水の付加反応を行うことによって製造することが
できるが、特開平11−49849号に記載の方法、す
なわち無水マレイン酸と水の反応混合物にジシクロペン
タジエンを反応させる工程において、無水マレイン酸の
水に対するモル比が1未満、好ましくは0.2〜0.9
として製造する方法が、最終的に得られる成形品の耐水
性が向上するため特に好ましい。この場合、不飽和ポリ
エステル(a)の製造方法は、(1)ジシクロペンタジ
エン、無水マレイン酸及び水を反応させてジシクロペン
タジエンのマレイン酸付加物(d)を得る工程、及び
(2)該ジシクロペンタジエンのマレイン酸付加物に多
塩基酸成分(e)及びグリコール成分(f)及び/また
はエポキシ化合物(g)を加え脱水縮合させて不飽和ポ
リエステル(a)を得る工程、から製造されることにな
る。
【0031】また多塩基酸成分、グリコール成分及び/
またはエポキシ化合物成分及びジシクロペンタジエンを
同時に加えて昇温し脱水縮合させて不飽和ポリエステル
(a)を製造することもでき、この場合はジシクロペン
タジエンの多塩基酸付加物に加えてジシクロペンタジエ
ンのグリコール付加物の形で、ノルボルネン骨格が不飽
和ポリエステル(a)に導入される。さらに、多塩基酸
成分(e)、グリコール成分(f)及び/またはエポキ
シ化合物成分(g)とを脱水縮合させた後にジシクロペ
ンタジエンを添加し、分子末端のカルボン酸基及び水酸
基に付加反応させて不飽和ポリエステル(a)を製造す
ることもできる。
【0032】なお、ジシクロペンタジエンを原料に用い
た不飽和ポリエステル(a)の合成方法として、例え
ば、Technical Proceedings,3
6thAnnual Conference,Rein
forced Plastics/Composite
s Institute,The Societyof
the Plastics Industory I
nc.,Session 7−E(1981)にまとめ
られており、本発明の優れた効果を犠牲にしない範囲内
で、これら公知の方法を用いることができる。
【0033】不飽和ポリエステル(a)においては、ノ
ルボルネン骨格の導入率が該不飽和ポリエステル(a)
を構成する全多塩基酸成分に対して5〜100モル%の
ジシクロペンタジエンを使用することが好ましい。この
範囲より少量の場合では色むら・色別れ等による成形品
外観が発生し、またこの範囲より多量の場合では成形品
の靱性に乏しく、成形時のクラック発生の原因となる。
【0034】なお、ノルボルネン骨格の導入率としては
原料仕込みの比率から容易に計算する事ができ、例え
ば、不飽和ポリエステル(a)の製造時に用いた全多塩
基酸成分の量がXモル、ジシクロペンタジエンの使用量
がYモルとすると、ノルボルネン骨格の導入率は単純に
(Y/Xx100)%となる。ジシクロペンタジエンに
替えて、例えばヒドロキシジシクロペンタジエンやジシ
クロペンタジエンのエチレングリコール付加物を用いた
場合ももちろん、各々の使用モル数を全多塩基酸成分の
使用モル数で除してノルボルネン骨格の導入率を算出す
れば良い。
【0035】重合性単量体(b)の例としては、上記不
飽和ポリエステル(a)と共硬化可能なものであれば特
に限定されない。具体的には、例えば、スチレン、ビニ
ルトルエン、p−tert−ブチルスチレン、α−メチ
ルスチレン、p−クロロスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−クロロメチルスチレン、ジビニルベンゼン等の
スチレン系単量体;ジアリルフタレート、ジアリルイソ
フタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソ
シアヌレート等のアリルエステル系単量体;アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アク
リル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アク
リル酸シクロヘキシル、アクリル酸−2−ヒドロキシエ
チル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、グリシジ
ルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、
ジエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ポ
リエチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレ
ングリコールモノアクリレート、メトキシジエチレング
リコールアクリレート、ブトキシジエチレングリコール
アクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ビスフ
ェノールAジグリシジルエーテルのジアクリル酸付加
物、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメ
チロールエタントリアクリレート、グリセリントリアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のアクリ
ル酸系誘導体;及び上記化合物の該メタクリル酸系単量
体;トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロ
ヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ヒドロキシブ
チルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル等のビニ
ルエーテル系単量体;トリメチロールプロパンジアリル
エーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、
アリルグリシジルエーテル、メチロールメラミンのアリ
ルエーテル、グリセリンジアリルエーテルのアジピン酸
エステル、アリルアセタール、メチロールグリオキザー
ルウレインのアリルエーテル等のアリルエーテル系単量
体;ジエチルマレエート、ジブチルマレエート等のマレ
イン酸エステル系単量体;ジブチルフマレート、ジオク
チルフマレート等のフマル酸エステル単量体、N−ビニ
ルホルムアミド;N−ビニルピロリドン等が挙げられ
る。これら例示の化合物は、それぞれ単独で使用しても
よく、2種類以上を併用してもよい。
【0036】本発明の硬化性樹脂組成物中の、ノルボル
ネン骨格を有する不飽和ポリエステル(a)の含有量
は、特に限定されないが、硬化性樹脂組成物100重量
部に対して10〜90重量部 の範囲である。より
好ましくは、20〜80重量部の範囲である。さらに好
ましくは40〜75重量部の範囲である。この範囲外で
あれば、本発明の硬化性樹脂組成物が有する物性、即ち
ノルボルネン骨格を有する不飽和ポリエステル由来の物
性が出難くなる。
【0037】不飽和ポリエステル(a)と重合性単量体
(b)の混合割合は特に限定されないが、良好な作業粘
度と材料物性の観点から、重量比で(a):(b)=9
0:10〜10:90の範囲にあることが好ましい。
【0038】上記、全炭素数が8〜30のアルキルコハ
ク酸及び/またはアルケニルコハク酸(c)(以下、コ
ハク酸誘導体(c)とする)としては、具体的には、例
えば、ブチルコハク酸、ブテニルコハク酸、ペンチルコ
ハク酸、ペンテニルコハク酸、シクロペンチルコハク
酸、シクロペンテニルコハク酸、ヘキシルコハク酸、ヘ
キセニルコハク酸、2―エチルヘキシルコハク酸、2―
エチルヘキセニルコハク酸、シクロヘキシルコハク酸、
シクロヘキセニルコハク酸、ヘプチルコハク酸、ヘプテ
ニルコハク酸、オクチルコハク酸、オクテニルコハク
酸、ノニルコハク酸、ノネニルコハク酸、デシルコハク
酸、デセニルコハク酸、ウンデシルコハク酸、ウンデセ
ニルコハク酸、ドデシルコハク酸、ドデセニルコハク
酸、トリデシルコハク酸、トリデセニルコハク酸、テト
ラデシルコハク酸、テトラデセニルコハク酸、ペンタデ
シルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸、ヘキサデシル
コハク酸、ヘキサデセニルコハク酸、ヘプタデシルコハ
ク酸、ヘプタデセニルコハク酸、オクタデシルコハク
酸、オクタデセニルコハク酸、ノナデシルコハク酸、ノ
ナデセニルコハク酸、エイコシルコハク酸、エイコセニ
ルコハク酸、ヘネコシルコハク酸、ヘネコセニルコハク
酸、ドコシルコハク酸、ドコセニルコハク酸、トリコシ
ルコハク酸、トリコセニルコハク酸、テトラコシルコハ
ク酸、テトラコセニルコハク酸、ジフェニルブテニルコ
ハク酸等が挙げられる。また本発明の優れた効果を犠牲
にしない範囲内で、これら例示の化合物の置換基の一部
に水酸基、カルボン酸基、エステル基、アミノ基、アミ
ド基等の置換基を有していても良い。これら例示の化合
物は、それぞれ単独で使用してもよく、2種類以上を併
用してもよい。
【0039】コハク酸誘導体(c)の炭素数が上記範囲
よりも少ない場合は、不飽和ポリエステル(a)と重合
性単量体(b)との混合物に対する溶解性が低下し、ま
た成形品の耐水性も低下する。また炭素数が上記範囲よ
りも多い場合も、不飽和ポリエステル(a)と重合性単
量体(b)との混合物に対する溶解性が低下し、成形材
料中における添加量や成形材料の保存状態によっては経
時的に結晶化し、その効果が低下する。樹脂に対する溶
解性、成形材料の増粘性及び増粘安定性、成形品の耐水
性等を総合的に勘案すると、全炭素数が12〜22のア
ルキルコハク酸及び/またはアルケニルコハク酸を使用
する事が特に好ましい。また上記コハク酸誘導体(c)
には同一炭素数であってもアルキル基またはアルケニル
基の結合様式、コハク酸基の導入位置などにより種々の
異性体が存在するが、本発明の優れた作用効果を顕著に
発揮させるためには、コハク酸誘導体(c)のアルキル
基及び/またはアルケニル基の分子末端にコハク酸基が
導入された化合物、言い換えれば、コハク酸とアルキル
基及び/またはアルケニル基との結合部位が、下記一般
式(3)に示される様なメチレン基を介している構造と
なっている事が特に好ましく、またアルキル基及び/ま
たはアルケニル基が直鎖構造である化合物を用いる事が
特に好ましい。
【0040】一般式(3):
【0041】
【化5】
【0042】(式中、Rは炭素数3〜25のアルキル基
またはアルケニル基を示す。)また上記一般式(3)の
コハク酸構造にあっては、本発明の硬化性樹脂塑性物の
効果である増粘性及び増粘安定性に支障がない限りにお
いては、置換基を有していてもよい。
【0043】上記コハク酸誘導体(c)の使用量は、不
飽和ポリエステル(a)と重合性単量体(b)の合計1
00重量部に対し、0.1〜10重量部の範囲で用いら
れる。この範囲より少ない場合は十分な増粘性及び増粘
安定性が得られず、またこの範囲より多い場合は成形材
料作成時の初期粘度を抑制する効果はあるものの、熟成
後の最終増粘性が不十分となる。
【0044】上記コハク酸誘導体(c)の添加方法とし
ては特に限定はないが、不飽和ポリエステル(a)と重
合性単量体(b)との混合工程において添加する方法、
あるいは各種成形材料製造時に低収縮化剤、フィラー、
硬化剤、離型剤等の添加剤及び増粘剤等を配合し混練す
る段階においてコハク酸誘導体(c)を添加する方法等
が一般的である。またコハク酸誘導体(c)の添加時の
形態としては、コハク酸誘導体(c)をそのまま添加す
る方法、コハク酸誘導体(c)をトルエン、キシレン、
スチレン等の希釈剤に溶解させ、それらの溶液として添
加する方法、更には成形材料に使用する低収縮化剤、硬
化剤等の添加剤と共に溶解させ、それらの溶液として添
加する方法等が挙げられる。なお、これらの添加方法及
び添加時の形態により本発明が制限されるものではない
ことは言うまでもない。
【0045】本発明の硬化性樹脂組成物を用いて成形材
料とする場合には、該樹脂組成物と硬化剤、低収縮化
剤、フィラー、添加剤及び増粘剤とを混合し、これをガ
ラス繊維等の繊維状補強材と含浸あるいは混練すること
により製造することが一般的であるが、特に限定される
ものではない。また、上記成形材料中の本発明の硬化性
樹脂組成物の含有量は、特に限定されないが、成形材料
を100重量部とした場合、例えば10〜90重量部の
範囲である。より好ましくは10〜80重量部の範囲で
ある。また上記硬化剤、低収縮化剤、フィラー、添加
剤、増粘剤及び繊維状補強材は、製造すべき成形材料に
要求される各種物性等の特性を犠牲にしない範囲内で、
例えば、加工性の改良及び品質性能の向上等のために、
必要に応じて用いられる。
【0046】本発明に用いられる硬化剤としては、不飽
和ポリエステル等の樹脂に対して一般的に用いられてい
るものであれば良く、具体的には、例えば、ベンゾイル
パーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド、t−
ブチルパーオキシベンゾエート、t―ブチルパーオキシ
オクトエート、t―ブチルパーオキシイソプロピルカー
ボネート、t―アミルパーオキシベンゾエート、t―ヘ
キシルパーオキシベンゾエート、t―ヘキシルパーオキ
シイソプロピルカーボネート、ジクミルパーオキシド、
クメンハイドロパーオキシド、シクロヘキサノンパーオ
キシド、ラウロイルパーオキシド等の有機過酸化物;
2,2‘−アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレ
ロニトリル等のアゾ化合物等のラジカル重合開始剤等が
挙げられる。これら例示の化合物は、それぞれ単独で使
用しても良く、2種類以上を併用しても良い。また硬化
剤の使用量は、その種類や組み合わせにもよるが、不飽
和ポリエステル(a)と重合性単量体(b)の合計10
0重量部に対し、0.1〜5重量部の範囲で用いられ
る。
【0047】また、下記の様な光重合開始剤を使用した
場合、本発明の硬化性樹脂組成物を光重合性樹脂組成物
として使用する事もできる。上記光重合開始剤としては
公知の物が使用できる。例えば、4―フェノキシジクロ
ロアセトフェノン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾ
インイソプロピルエーテル等のベンゾイン系化合物;ベ
ンゾイル安息香酸メチル等のベンゾフェノン系化合物;
2−クロロチオキサントン等のチオキサントン系化合
物;α―アシロキシムエステル等のケトン系化合物;
2,2‘−ビス(2−クロロフェニル)―4,4’,
5,5‘−テトラフェニルー1,2’−イミダゾール等
のイミダゾール系化合物;2,4,6―トリメチルベン
ゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホス
フィンオキサイド系化合物;その他カルバゾール系化合
物等が挙げられる。
【0048】これら例示の化合物は、それぞれ単独で使
用しても良く、2種類以上を併用しても良い。また光重
合開始剤の使用量は、その種類や組み合わせにもよる
が、不飽和ポリエステル(a)と重合性単量体(b)の
合計100重量部に対し、0.1〜30重量部の範囲で
用いられ、優れた光硬化性と硬化物の着色とのバランス
の観点から、光重合開始剤の添加量は0.5〜10重量
部が好ましく、1〜5重量部が最も好ましい。さらに光
硬化性を更に向上させるため、必要に応じてトリエチル
アミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、エタノ
ールアミン、ジメチルアミノ安息香酸、ジメチルアミノ
安息香酸メチル、チオキサントン、2−イソプロピルチ
オキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、アセ
チルアセトンの如き光重合増感剤をさらに配合すること
ができる。
【0049】本発明に用いられる低収縮化剤としては、
不飽和ポリエステル等の樹脂に対して一般的に用いられ
ているものであれば良く、具体的には、例えば、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、3次元ポリス
チレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸セルロース、ポリア
クリル酸エステル、ポリブタジエン、ポリビニルエーテ
ル;またエラストマーとしてのポリブタジエンの水素添
加物、スチレン-エチレン-ブタジエン共重合体や各種ブ
タジエンゴム等;ポリカプロラクトン、飽和ポリエステ
ル等が挙げられる。これら例示の化合物は、それぞれ単
独で使用しても良く、2種類以上を併用しても良い。そ
の含有量は特に限定されないが、所望される低収縮性や
成形性、成形品の外観を考慮すると、不飽和ポリエステ
ル(a)と重合性単量体(b)の合計100重量部に対
し、例えば1〜70重量部の範囲で用いられる。より好
ましくは5〜60重量部の範囲である。
【0050】本発明に用いられるフィラーとしては、不
飽和ポリエステル等の樹脂に対して一般的に用いられて
いるものであれば良く、具体的には、例えば、炭酸カル
シウム、硫酸バリウム、クレー、タルク、水酸化アルミ
ニウム、アルミナ、珪砂、川砂、珪藻土、雲母粉末、石
膏、寒水石、アスベスト粉、中空セラミック、ガラス
粉、ガラスバルーン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、シラス等が挙げられる。これら例示の化合物は、
それぞれ単独で使用しても良く、2種類以上を併用して
も良い。またフィラーの使用量は、その種類や組み合わ
せにもよるが、不飽和ポリエステル(a)と重合性単量
体(b)の合計100重量部に対し、20〜600重量
部の範囲で用いられる。また上記において、水酸化アル
ミニウムを用いると得られる成形材料に難燃性が付与さ
れる。また難燃性の成形材料の所望によりハロゲン成分
が混入してもよい場合には、さらにハロゲン化合物(例
えば3酸化アンチモンやブロム化合物や塩素化合物等)
を添加し難燃性を付与する事もできる。
【0051】本発明に用いられる増粘剤としては、不飽
和ポリエステル等の樹脂に対して一般的に用いられてい
るものであれば良く、具体的には、例えば、酸化マグネ
シウム、酸化カルシウム等のアルカリ土類金属酸化物;
水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土
類水酸化物;トリレンジイソシアナート、ヘキサメチレ
ンジイソシアナート等のイソシアナート化合物等が挙げ
られる。これら例示の化合物は、それぞれ単独で使用し
ても良く、2種類以上を併用しても良い。また増粘剤の
使用量は、その種類や組み合わせにもよるが、不飽和ポ
リエステル(a)と重合性単量体(b)の合計100重
量部に対し、0.2〜5重量部の範囲で用いられる。増
粘剤の使用量がこの範囲より少ない場合は十分な増粘性
及び増粘安定性が得られず、またこの範囲より多い場合
は成形材料作成時の初期粘度が高くなり過ぎ、ガラス繊
維への含浸あるいは混練が困難となる。
【0052】さらに、本発明の硬化性樹脂組成物には、
本発明の優れた効果を著しく犠牲にしない範囲内で各種
添加剤、例えばハイドロキノン、2−メチルハイドロキ
ノン、t―ブチルハイドロキノン、p−t―ブチルカテ
コール、メトキノン、ベンゾキノン等の熱重合防止剤;
減粘剤;シリコーン等の脱泡剤;湿潤剤;ステアリン酸
あるいはその金属塩等の離型剤;チキソトロピー付与
剤;含浸助剤;艶消し剤;トリアゾール誘導体等の紫外
線吸収剤;カップリング剤;着色顔料;強化剤;上記低
収縮剤以外の熱可塑性樹脂等を含んでいてもよい。ま
た、他の硬化性樹脂、具体的にはラジカル硬化性樹脂で
ある、通常の不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル
(エポキシアクリレート)樹脂、ウレタンアクリレート
樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂、側鎖に二重結合
を持つアクリル系重合体からなる架橋性アクリルシラッ
プ、通常のPMMA等のアクリル重合体からなるアクリ
ルシラップ等と任意の割合で混合しても良い。上記添加
剤及び他の熱硬化性樹脂の使用量は、求められる成形材
料の特性に応じて適宜設定すれば良い。
【0053】繊維状補強材としては、上記ガラス繊維以
外に炭素繊維、アラミド繊維等が挙げられ、必要に応じ
て適宜使用することができる。熱硬化性樹脂組成物と硬
化剤、低収縮化剤、フィラー、添加剤及び増粘剤とを混
合したものをガラス繊維等の繊維状補強材と含浸あるい
は混練させる方法は、従来公知の方法、すなわちシート
モールディングコンパウンド(SMC)やバルクモール
ディングコンパウンド(BMC)の製造方法をそのまま
使用することができるが、含浸あるいは混練方法は上記
方法に限定されるものではない。また上記繊維状補強材
の使用量は、例えば、本発明の硬化性樹脂組成物を10
0重量部として、1〜40重量部の範囲である。さらに
好ましくは、5〜35重量部の範囲である。
【0054】このようにして得られた成形材料は、増粘
性および増粘安定性が改良されているので、繊維強化材
との含浸性が改良され、成形時において金型からの脱型
が容易で、成形品の色むら・色別れが少なくなる。また
ノルボルネン骨格を有する不飽和ポリエステル由来の物
性である耐熱水性等にも優れており、特にSMC、BM
C成形材料として有効である。その具体的な成形品とし
ては、バスタブ、防水パン、カウンター、洗面ボール等
のサニタリー部材、浄化槽、トレンチカバー、滑り止め
カバー等の大型成形品、ブレーカー等の電気部品、ボン
ネット、バンパー、エアロパーツ、エンジンカバー、等
の自動車部材や各種自動車用内装品、各種鉄道部材等が
上げられる。
【0055】あるいは、本発明の硬化性樹脂組成物は、
増粘性および増粘安定性の優れたレジンコンクリート用
組成物として極めて有効である。レジンコンクリートと
して用いた場合の具体的効果としては、フィラーの分散
性改良、フィラーの沈降防止、材料流動性及び充填性の
改良が容易に達成でき本発明における好ましい実施形態
の一つである。またそのレジンコンクリートを使用して
成形して得られたレジンコンクリート成形品としての成
形寸法安定性、表面平滑性、表面外観の向上等が挙げら
れる。上記のレジンコンクリート用組成物を使用した成
形品の具体的用途としては、下水管、農業用パイプ、ケ
ーブル保護管、マンホール等の注型成形品等がある。ま
た本発明の硬化性樹脂組成物は光硬化性樹脂シート等に
も使用可能である。
【0056】
【実施例】以下の実施例及び比較例により本発明をさら
に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定さ
れるものではない。なお、実施例及び比較例の本文ある
いは表中に記載の「部」は、特に断りのない限り重量部
を示す。 (樹脂合成例1〜5及び比較樹脂合成例1〜3) <樹脂合成例1>撹拌器、温度計、精留塔及び窒素ガス
導入管を備え付けた1リットルの四つ口フラスコに、無
水マレイン酸465部を加え、窒素気流下125℃まで
昇温し、次いで脱イオン水54部を同温度で0.5時間
かけて滴下した。次に、ジシクロペンタジエン264部
を同温度で1.5時間かけて滴下し、さらに同温度で
1.5時間撹拌した。その後、プロピレングリコール1
29部、ネオペンチルグリコール177部及びトリメチ
ロールプロパン54部を加え、窒素気流下200℃まで
徐々に昇温しさらに同温度にて10時間反応させ、10
3部の縮合水が留出したのを確認したのち冷却し、酸価
25、数平均分子量が1400、重量平均分子量が33
000のノルボルネン骨格を有する不飽和ポリエステル
を得た。得られた樹脂を樹脂(I)とする。
【0057】なお上記分子量測定においては、東ソーG
PCシステム8120シリーズを使用した。詳細な分析
・測定条件としては以下の通りである。 使用カラム:TSK gel SUPER HM-H(6mm id. X 150mm)
4本直列接続 溶媒:テトラヒドロフラン 測定温度:40℃ 検出器:示差屈折率(RI)検出器 標準物質:ポリスチレン(Mn=500, 2500, 9800, 37200,
189000, 707000, 1110000)。
【0058】<樹脂合成例2>プロピレングリコールを
136部、ネオペンチルグリコールを186部とした以
外は樹脂製造例1と同様に反応を行い、酸価25、数平
均分子量が1200、重量平均分子量が18000のノ
ルボルネン骨格を有する不飽和ポリエステルを得た。得
られた樹脂を樹脂(II)とする。
【0059】<樹脂合成例3>プロピレングリコールを
142部、ネオペンチルグリコールを194部とした以
外は樹脂製造例1と同様に反応を行い、酸価25、数平
均分子量が850、重量平均分子量が8000のノルボ
ルネン骨格を有する不飽和ポリエステルを得た。得られ
た樹脂を樹脂(III)とする。
【0060】<樹脂合成例4>無水マレイン酸を416
部、ジシクロペンタジエンを132部をとした以外は樹
脂製造例1と同様に反応を行い、酸価25、数平均分子
量が1800、重量平均分子量が20000のノルボル
ネン骨格を有する不飽和ポリエステルを得た。得られた
樹脂を樹脂(IV)とする。
【0061】<樹脂合成例5>無水マレイン酸を404
部、ジシクロペンタジエンを52部をとした以外は樹脂
製造例1と同様に反応を行い、酸価25、数平均分子量
が2100、重量平均分子量が21000のノルボルネ
ン骨格を有する不飽和ポリエステルを得た。得られた樹
脂を樹脂(V)とする。
【0062】<比較樹脂合成例1>プロピレングリコー
ルを149部、ネオペンチルグリコールを203部とし
た以外は樹脂製造例1と同様に反応を行い、酸価25、
数平均分子量が750、重量平均分子量が4500のノ
ルボルネン骨格を有する不飽和ポリエステルを得た。得
られた樹脂を樹脂(VI)とする。
【0063】<比較樹脂合成例2>プロピレングリコー
ルを125部、ネオペンチルグリコールを171部とし
た以外は樹脂製造例1と同様に反応を行い、酸価25、
数平均分子量が1500、重量平均分子量が68000
のノルボルネン骨格を有する不飽和ポリエステルを得
た。得られた樹脂を樹脂(VII)とする。
【0064】<比較樹脂合成例3>撹拌器、温度計、精
留塔及び窒素ガス導入管を備え付けた1リットルの四つ
口フラスコに、無水マレイン酸392部、プロピレング
リコール129部、ネオペンチルグリコール177部及
びトリメチロールプロパン54部を加え、窒素気流下2
00℃まで徐々に昇温しさらに同温度にて10時間反応
させ、72部の縮合水が留出したのを確認したのち冷却
し、酸価25、数平均分子量が2800、重量平均分子
量が21000の不飽和ポリエステルを得た。得られた
樹脂を樹脂(VIII)とする。 (実施例1〜5及び比較例1〜3)樹脂合成例1〜5及
び比較樹脂合成例1,2により得られた不飽和ポリエス
テル(I)〜(VII)60部に、スチレン40部及びハイ
ドロキノン0.01部を加えて溶解した後、(2−デセ
ニル)−1−コハク酸2部、ポリスチレンのスチレン溶
液(平均分子量20万;スチレン含量70%)25部、
t―ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート(純分
75%)1.5部、ポリエチレン5部、ステアリン酸亜
鉛6.5部、トナー(グレー)10部及び炭酸カルシウ
ム160部の比率で混合して熱硬化性樹脂組成物を得
た。
【0065】また比較樹脂合成例3により得られた不飽
和ポリエステル(VIII)については、(2−デセニル)
−1−コハク酸を添加しない以外は上記組成物と同様の
比率で混合して熱硬化性樹脂組成物を得た。得られた各
熱硬化性樹脂組成物300部を30℃に調温し、その後
酸化マグネシウム1部を加えて混合し、同温度における
粘度を測定した。混合後5分、30分後のコンパウンド
粘度(初期粘度)、並びに混合後24時間、48、96
時間後の粘度(最終粘度)をB型粘度計あるいはヘリパ
ス粘度計を用いて測定した。
【0066】また、96時間増粘後の各熱硬化性樹脂組
成物を熱プレス機を用いて平板成形を行い(300mm
角の金型、上型145℃、下型135℃、プレス圧力7
MPa、プレス時間5分、成形品厚さ2mm)、色むら
・色別れの有無を目視により判断した。それらの結果を
表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】表1の結果から、実施例1〜5に記載の各
熱硬化性樹脂組成物は、比較例3に記載の通常のポリエ
ステルと比べて初期増粘性が抑制され、また最終増粘の
経日変化も小さく、更には色むら・色別れの少ないこと
が明白である。但し比較例1、2に記載した通り、不飽
和ポリエステルの分子量が極端に小さすぎたり大きすぎ
たりする場合は本発明の優れた効果、すなわち初期増粘
抑制性及び最終増粘安定性が犠牲となる。
【0069】(実施例6〜10及び比較例4〜6)樹脂
合成例1により得られた不飽和ポリエステル(I)60
部に、スチレン40部及びハイドロキノン0.01部を
加えて溶解した後、ポリスチレンのスチレン溶液(平均
分子量20万;スチレン含量70%)25部、t―ブチ
ルパーオキシイソプロピルカーボネート(純分75%)
1.5部、ポリエチレン5部、ステアリン酸亜鉛6.5
部、トナー(グレー)10部及び炭酸カルシウム160
部の比率で混合して熱硬化性樹脂組成物を得た。
【0070】得られた熱硬化性樹脂組成物300部に、
各種n−アルキルコハク酸を2部ずつ配合し、実施例1
〜5と同様に初期増粘性及び最終増粘性の試験を行っ
た。それらの結果を表2に示す。
【0071】
【表2】
【0072】表2の結果から、実施例6〜10に記載の
各熱硬化性樹脂組成物は、比較例4に記載のアルキルコ
ハク酸を無添加の熱硬化性樹脂組成物と比べて初期増粘
性が抑制され、また最終増粘の経日変化も小さいことが
明白である。このうち特に炭素数が12〜22のアルキ
ルコハク酸を使用した場合が優れている。また比較例
5、6に記載した通り、アルキルコハク酸の炭素数が8
〜30の範囲外のものを用いた場合は、初期増粘抑制性
あるいは最終増粘安定性が低下する。
【0073】(実施例11〜14及び比較例7)樹脂合
成例2により得られた不飽和ポリエステル(II)60部
に、スチレン40部及びハイドロキノン0.01部を加
えて溶解した後、ポリスチレンのスチレン溶液(平均分
子量20万;スチレン含量70%)25部、t―ブチル
パーオキシイソプロピルカーボネート(純分75%)
1.5部、ポリエチレン5部、ステアリン酸亜鉛6.5
部、トナー(グレー)10部及び炭酸カルシウム160
部の比率で混合して熱硬化性樹脂組成物を得た。
【0074】得られた熱硬化性樹脂組成物300部に、
全炭素数12の各種アルケニルコハク酸を2部ずつ配合
し、実施例1〜5と同様に初期増粘性及び最終増粘性の
試験を行った。
【0075】それらの結果を表3に示す。なお、試験に
用いた各種アルケニルコハク酸の構造は下記の通りであ
る。 (2―オクテニル)−1−コハク酸:
【0076】
【化6】
【0077】(4―オクテニル)−3−コハク酸:
【0078】
【化7】
【0079】(2―エチル−2―ヘキセニル)−1−コ
ハク酸:
【0080】
【化8】
【0081】(2−シクロヘキセニル)−1−コハク
酸:
【0082】
【化9】
【0083】
【表3】
【0084】表3の結果から、実施例11〜14に記載
の各熱硬化性樹脂組成物は、比較例7に記載のアルケニ
ルコハク酸を無添加の熱硬化性樹脂組成物と比べて初期
増粘性が抑制され、また最終増粘の経日変化も小さいこ
とが明白である。また実施例11〜14の比較から、ア
ルケニルコハク酸の構造によりその効果に違いがあるこ
とが確認される。すなわちアルケニル基の分子末端にコ
ハク酸が導入された化合物、あるいはアルケニルコハク
酸のアルケニル基が直鎖構造である化合物を用いる方
が、初期増粘抑制性あるいは最終増粘安定性に優れてい
ることがわかる。
【0085】(樹脂合成例6〜8) <樹脂合成例6>撹拌器、温度計、精留塔及び窒素ガス
導入管を備え付けた1リットルの四つ口フラスコに、ジ
シクロペンタジエン264部、無水マレイン酸465
部、プロピレングリコール152部、ネオペンチルグリ
コール208部及びトリメチロールプロパン54部を加
え、窒素気流下200℃まで徐々に昇温しさらに同温度
にて8時間反応させ、60部の縮合水が留出したのを確
認したのち冷却し、酸価25、数平均分子量が170
0、重量平均分子量が19000のノルボルネン骨格を
有する不飽和ポリエステルを得た。得られた樹脂を樹脂
(IX)とする。
【0086】<樹脂合成例7>撹拌器、温度計、精留塔
及び窒素ガス導入管を備え付けた1リットルの四つ口フ
ラスコに、無水マレイン酸465部、プロピレングリコ
ール114部、ネオペンチルグリコール156部及びト
リメチロールプロパン54部を加え、窒素気流下200
℃まで徐々に昇温しさらに同温度にて5時間反応させ、
30部の縮合水が留出したのを確認した。その後内温を
160℃に冷却してジシクロペンタジエン264部を同
温度で2時間かけて滴下し、滴下終了後再び200℃ま
で徐々に昇温し5時間脱水縮合を行い、15部の縮合水
が留出したのを確認したのち冷却し、酸価25、数平均
分子量が1600、重量平均分子量が20000のノル
ボルネン骨格を有する不飽和ポリエステルを得た。得ら
れた樹脂を樹脂(X)とする。
【0087】<樹脂合成例8>ジシクロペンタジエン2
64部に替えてヒドロキシジシクロペンタジエン(ジシ
クロペンタジエンに水が付加したモノアルコール)を3
00部、プロピレングリコールを136部、ネオペンチ
ルグリコールを186部とした以外は樹脂製造例1と同
様に反応を行い、酸価25、数平均分子量が1200、
重量平均分子量が19000のノルボルネン骨格を有す
る不飽和ポリエステルを得た。得られた樹脂を樹脂(X
I)とする。 (実施例15〜17)樹脂合成例6〜8により得られた
不飽和ポリエステル(IX)〜(XI)60部に、スチレン
40部及びハイドロキノン0.01部を加えて溶解した
後、(2−デセニル)−1−コハク酸2部、ポリスチレ
ンのスチレン溶液(平均分子量20万;スチレン含量7
0%)25部、t―ブチルパーオキシイソプロピルカー
ボネート(純分75%)1.5部、ポリエチレン5部、
ステアリン酸亜鉛6.5部、トナー(グレー)10部及
び炭酸カルシウム160部の比率で混合して熱硬化性樹
脂組成物を得た。
【0088】得られた各熱硬化性樹脂組成物300部を
30℃に調温し、その後酸化マグネシウム1部を加えて
混合し、同温度における粘度を測定した。混合後5分、
30分後のコンパウンド粘度(初期粘度)、並びに混合
後24時間、48、96時間後の粘度(最終粘度)をB
型粘度計あるいはヘリパス粘度計を用いて測定した。そ
れらの結果を表4に示す。
【0089】
【表4】
【0090】表4の結果から、実施例15〜17に記載
の各熱硬化性樹脂組成物は、いずれも初期増粘性が抑制
され、また最終増粘の経日変化も小さいことがわかる。
また実施例15〜17と実施例2との比較から、ノルボ
ルネン骨格を有する不飽和ポリエステルの製造方法とし
ては、(1)ジシクロペンタジエン、無水マレイン酸及
び水を反応させてジシクロペンタジエンのマレイン酸付
加物(d)を得る工程、及び(2)該ジシクロペンタジ
エンのマレイン酸付加物に多塩基酸成分(e)及びグリ
コール成分(f)及び/またはエポキシ化合物(g)を
加え脱水縮合させて不飽和ポリエステル(a)を得る工
程、からなる方法が特に好ましいことが確認される。す
なわち該製造方法を用いた不飽和ポリエステルを含む熱
硬化性樹脂組成物が特に初期粘度が低く、初期増粘抑制
性に優れ、最終粘度が高く、かつ最終増粘安定性に優れ
ている。
【0091】(実施例18〜21及び比較例8〜10)
樹脂合成例1、5及び比較樹脂合成例3によって得られ
た不飽和ポリエステル(I)、(V)及び(VIII)に、表5
に示す割合でスチレン、硬化剤、低収縮化剤、フィラ
ー、添加剤及び増粘剤等と各々混合して各種熱硬化性樹
脂組成物を得た。得られた熱硬化性樹脂組成物を一般の
シートモールディングコンパウンド(SMC)製造装置
を用いてガラス繊維(長さ1インチ)と含浸させ、SM
C成形材料を得た(ガラス含有率25%)。この時のガ
ラス繊維に対する含浸性を目視により評価した。
【0092】また、得られたSMC成形材料を40℃で
48時間熟成し、SMC成形材料表面のべと付きを指触
により評価した。さらに得られたSMC成形材料を熱プ
レス機を用いて平板成形を行い(300mm角の金型、
上型145℃、下型135℃、プレス圧力7MPa、プ
レス時間5分、成形品厚さ2mm)、金型からの離型性
を確認した。また得られた成形品の外観(色むら・色別
れの有無)を目視により判断した。
【0093】さらに、得られた成形品を100mm角に切
り出し、98℃の熱水中に浸漬して1000時間放置
し、その後の成形品の外観(フクレ発生の有無)を確認
した。それらの評価結果についても表5に示す。
【0094】
【表5】
【0095】表5の結果から、実施例18〜21に記載
の各熱硬化性樹脂組成物は、比較例8〜10に記載のア
ルケニルコハク酸を無添加の熱硬化性樹脂組成物と比べ
てSMC製造時のガラス含浸性に優れており、成形性も
良好であり、かつ成形品の物性も優れていることがわか
る。
【0096】
【発明の効果】本発明は、耐水性、空気乾燥性等のノル
ボルネン骨格含有不飽和ポリエステル樹脂組成物として
の良好な物性を保有しながら、増粘性及び増粘安定性に
優れた硬化性樹脂組成物を提供する。その具体的用途と
しては注型用組成物、レジコン用組成物である。そして
上記ノルボルネン骨格含有不飽和ポリエステル樹脂組成
物は、さらにガラス等の強化繊維を配合し成形材料とし
ても、増粘性及び増粘安定性に優れているために、ガラ
ス繊維等の強化繊維との含浸性が良好であり好ましい実
施形態である。その結果ガラス繊維等の強化繊維との含
浸性が改良されたノルボルネン骨格含有不飽和ポリエス
テル樹脂組成物を含む成形材料を提供する事ができる。
特に、SMC、BMC成形材料として好ましく使用でき
る。そしてその成形材料を用いて成形すると、成形時の
金型からの脱型が容易で、成形品の色むらや色別れが少
なく、耐熱水性に優れた成形品を得る事ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA22X AA33X AA49 AA49X AA77 AA81 AC09 BB01 BC04 BC05 4J002 CF221 EF066 EF076 GL00 4J011 PA28 PA65 PA69 PA88 PB40 PC02 4J027 AB05 AB13 BA04 BA07 CA24 CD01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノルボルネン骨格を有する不飽和ポリエ
    ステル(a)、重合性単量体(b)及び全炭素数が8〜
    30のアルキルコハク酸及び/またはアルケニルコハク
    酸(c)を含む硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 上記、ノルボルネン骨格を有する不飽和
    ポリエステル(a)において、ノルボルネン骨格の導入
    率が、該不飽和ポリエステル(a)を構成する全多塩基
    酸成分に対して5〜100モル%であり、重量平均分子
    量が5500〜50000の範囲である、請求項1記載
    の硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 上記、ノルボルネン骨格を有する不飽和
    ポリエステル(a)の数平均分子量が1500以下であ
    る、請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組
    成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬
    化性樹脂組成物を含んでなる成形材料。
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