JP4905971B2 - 防曇性スチレン系樹脂シートとその成形品 - Google Patents

防曇性スチレン系樹脂シートとその成形品 Download PDF

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Description

本発明は、スチレン系樹脂シートとその成形品に関する。
スチレン系樹脂シートやその成形品は包装、被覆材として広く利用されているが、その表面が疎水性の為に気温や湿度の変化により凝集した水分が微小水滴となり表面に付着する、いわゆる曇りが発生することがある。その曇りにより収納物の見分けが困難となり、商品価値を低下させる原因となることが多く、その改善として防曇剤を改良することが特許文献1に記載され公知である。
特許文献1には防曇剤に(A)ショ糖脂肪酸エステル類またはポリグリセリン脂肪酸エステル類から選ばれる少なくとも1種の脂肪酸エステル類、(B)エーテル類多量体、(C)ポリビニルアルコールを含み、離型剤に(B)エーテル類多量体を含むことで防曇性と防曇剤上にシリコーンオイルが転写することを抑制し防曇性を悪化させないことが記載されている。
特開2002−86639号公報
スチレン系樹脂シートを成形する方法は真空圧空成形機を用い熱板面に防曇剤を塗布したスチレン系透明樹脂シート面を接触させ成形することが一般的である。スチレン系透明樹脂シートの防曇剤面が130数℃に加熱された熱板面に接触する為、何回も成形する内に防曇剤の一部が熱板面に取られ、熱板表面を汚す。その熱板表面汚れの程度が大きいと成形品の外観が悪くなる為、定期的な熱板面の掃除が必要になる。その熱板掃除頻度が多いと、生産性が低下するという問題が発生する。また、防曇性を向上させるには防曇剤塗布量を多くするか、又は防曇剤種類を変更することであるが、まだ、防曇性と熱板汚れ性を改善し熱板掃除頻度を少なくすることを同時に満足させる処方はなかった。
本発明は、防曇性スチレン系樹脂シートを成形した成形品の防曇性に優れ、なおかつ、成形時の熱板汚れが少ない為成形性が格段に向上した防曇性スチレン系樹脂シートとその成形品を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、(1)(A)ショ糖脂肪酸エステル3〜35質量%と、(B)ポリビニルアルコール(以下、PVAという)3〜40質量%と、(C)脂肪酸塩30〜90質量%とからなる防曇剤をスチレン系樹脂シートの一方の面に塗布したことを特徴とする防曇性スチレン系樹脂シート、(2)(C)脂肪酸塩を構成する脂肪酸の50%以上が炭素数12〜14であり、かつ塩がNaおよびKの少なくとも一方であることを特徴とする(1)記載の防曇性スチレン系樹脂シート、(3)(A)ショ糖脂肪酸エステル3〜40質量%と、(D)シリコーンエマルジョン5〜60質量%と、(E)水溶性高分子量樹脂3〜50質量%と、(F)界面活性剤5〜50質量%とからなる離型剤を防曇剤塗布したスチレン系樹脂シートの反対面に塗布することを特徴とする(1)又は(2)記載の防曇性スチレン系樹脂シート、(4)(E)水溶性高分子量樹脂がメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコール共重合体から選ばれた少なくとも1種以上であることを特徴とする(3)記載の防曇性スチレン系樹脂シート、(5)(F)界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルおよびアルキル硫酸エステル塩の少なくとも1方からなることを特徴とする(3)又は(4)記載の防曇性スチレン系樹脂シート、(6)スチレン系樹脂シートとして2軸延伸GPポリスチレンシートを用いることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項記載の防曇性スチレン系樹脂シート、(7)(1)〜(6)のいずれか1項記載の防曇性スチレン系樹脂シートを用いて得られることを特徴とする成形品、(8)成形品が食料品包装容器であることを特徴とする(7)記載の成形品である。
本発明のスチレン系樹脂シートとその成形品は防曇剤に親水性に優れ、かつ耐熱性の高い脂肪酸塩を含有している為、防曇性が改善される。更に、成形時の熱板汚れが少ないので生産性が高い。その為、食品の包装用等に広く好適に使用でるので、非常に有用である。
以下に本発明を詳しく説明する。
(A)ショ糖脂肪酸エステル3〜35質量%と、(B)PVA3〜40質量%と、(C)脂肪酸金属塩30〜90質量%とからなる防曇剤をスチレン系樹脂シートの一方の面に塗布することを必須とする。
(A)ショ糖脂肪酸エステルは、ショ糖と脂肪酸とのエステルである。ショ糖脂肪酸エステルを構成する脂肪酸としては、例えば、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、モンタン酸などの炭素数6〜30程度の飽和脂肪酸、リンデン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、イソオレイン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレン酸などの炭素数10〜24程度の不飽和脂肪酸が挙げられ、これら脂肪酸は単独でも併用してもよい。その中でもショ糖脂肪酸エステルを構成する脂肪酸がラウリン酸であり、ラウリン酸成分としての割合が50質量%以上、更に好ましくは55質量%以上、特に好ましくは65質量%以上である。ラウリン酸成分としての割合が50質量%以上の場合、シート塗工性、経時の低温防曇性に優れる傾向が見られる。なお、ショ糖脂肪酸エステルを構成する脂肪酸とは、ショ糖と脂肪酸からエステルを成すが、そのエステルを成す前の脂肪酸をここではいう。
また、これらショ糖脂肪酸エステルは少なくとも単独でも一種類以上併用使用することもできる。防曇剤中のショ糖脂肪酸エステル量は3〜35質量%である。好ましくは5〜25質量%、更に好ましくは5〜20質量%である。ショ糖脂肪酸エステル量は3質量%未満であると塗布ムラが発生し易くシート外観に劣る傾向を示す。また、ショ糖脂肪酸エステル量は35質量%を超える場合は成形時の熱板が汚れ易い。
(B)PVAは、ビニルアルコール単位からなるホモポリマー又はビニルアルコール単位と酢酸ビニル単位からなるコポリマーであり、ビニルアルコール単位の含有量は50質量%以上である。
(B)PVAの物性としてケン化度は、好ましくは70〜99質量%であり、更に好ましくは70〜95質量%である。また、4%水溶液20℃における粘度は、好ましくは4〜60cpsであり、更に好ましくは6〜50cpsである。ケン化度が70質量%未満及び99質量%を超えると、水への溶解性に劣る傾向を示す。また、4%水溶液20℃における粘度が4cps未満であると防曇性に劣り、60cpsを超えると水へ溶解した時、水溶液粘度が高くなり、塗布ムラが発生し易くシート外観に劣る傾向を示す。防曇剤中のPVA量は3〜40質量%である。好ましくは5〜35質量%であり、更に好ましくは10〜30質量%である。PVA量が3質量%未満であると防曇性に劣る傾向を示す。また、PVA量が40質量%を超える場合、防曇性に劣る傾向を示す。
(C)脂肪酸塩を構成する脂肪酸としては例えば、カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、モンタン酸などの炭素数6〜30程度の飽和脂肪酸、リンデン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、イソオレイン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレン酸などの炭素数10〜24程度の不飽和脂肪酸が挙げられ、これら脂肪酸は単独でも併用してもよい。その中でも炭素数が10〜14の脂肪酸を含有することが有効である。脂肪酸中の炭素数が10〜14の脂肪酸成分としての割合が50質量%以上、更に好ましくは55質量%以上、特に好ましくは65質量%以上である。
また、塩としてNa、K、NH、Ca、エタノールアミン等があげられるが、その中でもNa、Kが特に好ましい。炭素数が10〜14の脂肪酸Na及びKは水との親和性が非常に高い為、水滴の広がりが非常に速く、湯気を当てた直後の初期防曇性に非常に優れる傾向を示す。また、耐熱性も非常に高く200℃雰囲気下に20分放置しても黒色化することはない。防曇剤中の脂肪酸塩量は30〜90質量%である。好ましくは40〜85質量%以下であり、更に好ましくは50〜80質量%以下である。脂肪酸塩量が30質量%未満の場合、初期防曇性に劣り、90質量%を超えると塗布ムラが発生し易くシート外観に劣る傾向を示す。
シリコーンエマルジョンを構成するシリコーンオイルはポリシロキサン骨格で両端又は片端がメチル基、フェニル基が有効である。特に両端がメチル基の場合シート滑性に優れる傾向を示す。離型剤中のシリコーンエマルジョン量は5〜60質量%である。好ましくは10〜50質量%であり、更に好ましくは20〜40質量%以下である。
シリコーンエマルジョン量が5質量%未満であるとシート滑性に劣り、60質量%を超えると防曇面にシリコーンオイルが転写し易く、防曇性が劣る傾向を示す。
(E)水溶性高分子量樹脂として特に制限はないが、離型剤成分の転写抑制としてメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコール共重合体樹脂が好ましい。メチルセルロースの場合、2%水溶液20℃における粘度は、好ましくは2〜10000cpsであり、更に好ましくは5〜7000cpsである。2%水溶液20℃における粘度が10000cpsを超えると水へ溶解した時、水溶液粘度が高くなり、塗布ムラが発生し易くシート外観に劣る傾向を示す。また、ポリエチレングリコールの場合、分子量は好ましくは1000〜10000であり、更に好ましくは2000〜6000である。分子量が1000未満であるとプレス試験後、シリコーンオイルの転写により防曇性に劣り、10000を超えると塗布ムラが発生し易く、シート外観に劣る傾向を示す。
更に、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコール共重合体樹脂の場合、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールがブロック共重合体であり、ポリプロピレングリコールの両端にポリエチレングリコールが配置するブロック共重合体が好ましく、更に好ましくは、ポリエチレングリコール割合が40〜95質量%であり、特に好ましくは、60〜90質量%以下である。ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコール共重合体樹脂がランダム共重合体の場合、プレス試験後の防曇性に劣る傾向を示す。
更にポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールがブロック共重合体でポリエチレングリコール割合が40質量%未満である場合と95質量%を超える場合でもプレス試験後の防曇性が劣る傾向を示す。
離型剤中の水溶性高分子量樹脂量は3〜50質量%である。好ましくは、7〜29質量%であり、更に好ましくは、12〜25質量%である。水溶性高分子量樹脂量が5質量%未満であるとプレス試験後の防曇性に劣る傾向を示す。また、50質量%を超える場合、シート滑性が劣る傾向を示す。
(F)界面活性剤として特に制限はないが、シート表面に静電気が帯電しやすい為、帯電防止性を発揮する界面活性剤がよい。その中でポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキル硫酸エステル塩が好ましい。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの場合脂肪酸としては例えば、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、モンタン酸などの炭素数6〜30程度の飽和脂肪酸、リンデン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、イソオレイン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレン酸などの炭素数10〜24程度の不飽和脂肪酸が挙げられる。その中でも炭素数が10〜14の脂肪酸が好ましい。脂肪酸中の炭素数が10〜14の脂肪酸成分としての割合は、好ましくは55質量%以上、特に好ましくは65質量%以上である。また、アルキル硫酸エステル塩の場合塩としてNa、K、NH、Ca、エタノールアミン等があげられるが、その中でもNHが特に好ましい。
離型剤中の界面活性剤量は、好ましくは、5〜50質量%であり、更に好ましくは10〜37質量%である。特に好ましくは、15〜33質量%以下である。界面活性剤量が5質量%未満であると帯電防止性に劣り、50質量%を超えると塗工ムラが発生し易くシート外観に劣る傾向を示す。
離型剤に使用する(A)ショ糖脂肪酸エステルは、防曇剤に用いたショ糖脂肪酸エステルである。離型剤中のショ糖脂肪酸エステル量は好ましくは、3〜40質量%であり、更に好ましくは7〜35質量%以下であり、特に好ましくは12〜30質量%である。ショ糖脂肪酸エステル量が3質量%未満であると塗布ムラが発生し易くシート外観が劣る傾向を示す。
スチレン系樹脂シートの表面を防曇剤で処理する際には、ショ糖脂肪酸エステルとPVAと脂肪酸塩を溶媒に溶解した溶液として用いる。溶媒としては水、アルコール等が用いられるが特にこれらに限定されるものではない。取扱い上は水が好ましい。その場合、ショ糖脂肪酸エステルとPVAと脂肪酸塩の溶液濃度は特に限定されることはないが、好ましくは0.1〜10質量%であり、更に好ましくは0.1〜6質量%であり、特に好ましくは0.3〜4質量%である。
また、スチレン系樹脂シートの表面を離型剤で処理する際には、ショ糖脂肪酸エステルとシリコーンエマルジョンと水溶性高分子樹脂と界面活性剤を溶媒に溶解した溶液として用いる。溶媒としては水、アルコール等が用いられるが特にこれらに限定されるものではない。取扱い上は水が好ましい。その場合、ショ糖脂肪酸エステルとPVAと脂肪酸金属塩の溶液濃度は特に限定されることはないが、好ましくは0.1〜10質量%であり、更に好ましくは0.1〜6質量%であり、特に好ましくは0.3〜4質量%以下である。
スチレン系樹脂シートとは、スチレン系樹脂を成形加工して得た防曇剤又は離型剤で処理する前のシートである。スチレン系樹脂には、スチレン系単量体の単独重合体、スチレン系単量体の部分架橋重合体、スチレン系単量体の共重合体、スチレン系単量体に共重合可能な単量体を共重合して得た共重合体及びそれらの混合物が挙げられる。
上記の(共)重合体に用いられるスチレン系単量体にはスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン等が挙げられ、また、スチレン系単量体と共重合可能な単量体としてはアクリル酸、アクリル酸エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)等が挙げられる。
これらスチレン系単量体の単独重合体又は、スチレン系単量体の共重合体としてはスチレンを重合して得られるGP(一般用)ポリスチレンが好ましい。
また、スチレン系単量体に共重合可能な単量体を共重合して得た共重合体としては、メタクリル酸−スチレン共重合体、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体、メタクリル酸メチル−メタクリル酸−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体が好ましい。
また、ブタジエン系ゴム存在下でスチレン系単量体及び/又はスチレン系単量体と共重合可能な単量体を重合して得た重合体の透明性を損なわない範囲で上記のスチレン系単量体を必須とする(共)重合体に混合して用いることもできる。
ここで用いられるスチレン系単量体及び/又はスチレン系単量体と共重合可能な単量体としては、前記で挙げた単量体を用いることができる。
ブタジエン系ゴムにはハイシスポリブタジエン、ローシスポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンブロックゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロックゴム、部分水添ポリブタジエンゴム等が挙げられる。
更に、スチレン系単量体及びスチレン系単量体と共重合可能な単量体としては、前記で挙げた単量体を用いることが出来る。
なお、重合に用いる単量体やブタジエン系ゴムは少なくとも1種類類以上を用いることができる。これらの透明性を損なわない範囲で混合できる重合体としてはゴム変性耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)が好ましい。
また、スチレン系樹脂には一般的に使用される添加剤は透明性を損なわない範囲で添加出来る。例えば内部潤滑剤として白色鉱油、潤滑剤としてステアリン酸やステアリン酸亜鉛、エチレンビスアマイド、酸化防止剤、充填剤、着色剤、等がある。
スチレン系樹脂をシートに加工する製造方法は1軸延伸法、2軸延伸法、多軸延伸法、共押出法、積層法等が挙げられるが2軸延伸法が好ましい。また、シートを防曇処理するにはシートの表面をコロナ放電処理法、オゾン処理法、プラズマ処理法等で改質したものが好ましい。
防曇剤処理液又は離型剤処理液をスチレン系樹脂シートに処理する方法は特に限定されることはなく、簡便にはロールコーター、ナイフコーター、グラビアロールコーター等を用い塗布する方法が挙げられる。また、噴霧、浸漬等を採用することも出来る。この中で好ましくはグラビアロールコーターを用いたグラビア塗布である。
防曇剤処理した本発明のスチレン系樹脂シート表面の防曇剤の固形分は好ましくは0.01〜0.5g/m、更に好ましくは0.01〜0.4g/m、特に好ましくは0.01〜0.25g/mである。スチレン系樹脂シートの防曇剤の固形分が0.01g/m未満であると防曇効果に劣る傾向が示す。
また、0.5g/mを超えると塗工ムラが発生し易く、シート外観が劣る傾向を示す。
離型剤処理した本発明のスチレン系樹脂シート表面の防曇剤の固形分は、好ましくは0.01〜0.5g/m、更に好ましくは0.01〜0.4g/m、特に好ましくは0.01〜0.25g/mである。スチレン系樹脂シートの離型剤の固形分が0.01g/m未満であるとシート滑性、帯電防止性に劣り、0.5g/mを超えると塗工ムラが発生し易く、シート外観が劣る傾向を示す。
スチレン系樹脂シートとは食料品の包装材或いは被覆材として使用されるので、この防曇性スチレン系透明樹脂シートを通して収納物が確認出来る透明性が必要である。また、この防曇性スチレン系樹脂シートの厚みは特に限定されることはなく、一般に100μm〜1mmである。このシートは成形して容器にも用いられる。
本発明の成形品とは防曇性スチレン系樹脂シートを圧空成形、真空成形、真空圧空成形等を用いて成形された食料品を包装する蓋容器やフードパックである。
以下に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれら実施例によって制限されるものではない。
なお、実施例における物性測定は以下の通り実施した。
(1)シート外観:縦方向に2.5倍、横方向に2.5倍延伸した0.4mm厚みの2軸延伸スチレン系透明樹脂シートに片面にグラビアロールコーターを用い防曇剤を所定量塗布し、80℃で10秒間乾燥させた。その後更に反対面にグラビアロールコーターを用い離型剤を所定量塗布し、80℃で10秒間乾燥させ防曇性スチレン系樹脂シートを得た。その防曇性スチレン系樹脂シートのシート外観を下記指標にて目視評価した。
◎:シートの90%以上に塗工ムラが無い。
○:シートの75%以上90%未満で塗工ムラが無い。
□:シートの50%以上75%未満で塗工ムラが無い。
△:シートの20%以上50%未満で塗工ムラが無い。
×:シートの80%より広い範囲で塗工ムラが有る。
(2)シート滑性:(1)で得た防曇性スチレン系樹脂シートを用い、縦100mm横60mmの大きさにカットしたシートの離型面と縦300mm、横150mmの大きさにカットしたシートの防曇面を重ね合わせ、更に1kgの加重をかけた。縦300mm、横150mmの大きさにカットしたシートはテスター産業社製の摩擦角測定装置に傾斜板に固定し、傾斜板を傾斜させた時、縦100mm横60mmの大きさにカットしたシートが縦300mm、横150mmの大きさにカットしたシート上を滑り始めた時の静止摩擦角度で評価した。静止摩擦角度が小さい程、シート滑性は優れる。
(3)熱板汚れ性:(1)で得た防曇性スチレン系樹脂シートを関西自動成形機社製の真空成形機PK400を用いて連続成形する。連続成形条件は、成形温度135℃で天面が平らな蓋容器(200mm長×120mm幅×50mm高)である。初めに熱板面をウエスできれいに掃除した後、500回連続で成形する。500回連続成形した後、ウエスで熱板面を拭き取り、ウエスの汚れ具合を目視で評価した。
◎:熱板掃除したウエスの90%以上が汚れて無かった。
○:熱板掃除したウエスの80%以上90%未満が汚れて無かった。
□:熱板掃除したウエスの70%以上80%未満が汚れて無かった。
△:熱板掃除したウエスの50%以上70%未満が汚れて無かった。
▲:熱板掃除したウエスの30%以上50%未満が汚れて無かった。
×:熱板掃除したウエスの30%を超える範囲で汚れていた。
(4)初期防曇性:(3)で得た天面が平らな蓋容器(200mm長×120mm幅×50mm高)を用い、温度25℃のお湯100ccを張った1cm間隔の格子柄(格子の線は大きさは2mm)のPSP(ポリスチレンペーパー)容器の上に蓋容器をそれぞれ1個張り付けた後、温度5℃雰囲気に3分間放置した。その後、蓋容器を通して格子柄の見え易さを目視で評価した。なお、サンプル数は10個の容器を用いて評価した。
◎:格子柄が95%以上はっきり見える。
○:格子柄が85%以上95%未満はっきり見える.
□:格子柄が70%以上85%未満はっきり見える。
△:格子柄が50%以上70%未満はっきり見える。
▲:格子柄が30%以上50%未満はっきり見える。
×:格子柄が70%より広い範囲でぼやけて見える。
(5)経時の防曇性:(4)の初期防曇性を更に5℃雰囲気で継続し、60分間放置した。その時間毎の蓋容器を通して格子柄の見え易さを目視で評価した。
尚、目視評価は(4)と同じ方法である。
(6)帯電防止性:(1)で得た防曇性スチレン系樹脂シートを縦100mm、横100mmにカットし、温度23±2℃、湿度50±5%雰囲気に12時間以上放置した後、シシド静電気社製のスタチックオネストメーターS−4104を用い、離型面側の表面に7kVの電圧を30秒間かけてチャージした後、その帯電圧が半分になる時間を測定した。帯電圧が半分になる時間が短い程、帯電防止性に優れる。
(7)プレス試験後の初期防曇性:シリコーンオイルの防曇面への転写による防曇性への影響を評価する為に(1)で得た防曇性スチレン系樹脂シートの防曇面と離型面を重ね合わせ、プレス試験機にて40±2℃雰囲気で5±0.5MPaの加重で1時間放置した。プレス試験後、シートを引き剥がし、防曇面側のシートを(4)と同じ方法で成形し、評価を行った。尚、サンプル数は10である。
(8)プレス試験後の経時の防曇性:(7)のプレス試験後の初期防曇性を更に5℃雰囲気で継続し、60分間放置した。その時の蓋容器を通して格子柄の見え易さを目視で評価した。尚、目視評価は(4)と同じ方法である。
また、使用した防曇剤及び離型剤成分は以下の通りである。
(A−1):ショ糖脂肪酸エステルを構成する脂肪酸の70質量%がラウリン酸であるショ糖ラウリン酸エステルで、かつその40質量%水溶液(三菱化学フーズ社製ショートーシュガーエステルLWA1570)
(B−1):ケン化度が88モル%、4%水溶液20℃の粘度が23mPa・sのPVA(電気化学社製ポバールB−17)
(B−2):ケン化度が74モル%、4%水溶液20℃の粘度が5mPa・sのPVA
(C−1):脂肪酸成分がラウリン酸で、塩がNaであるラウリン酸Na(日本油脂社製ノンサールLN−1)
(C−2):脂肪酸成分がラウリン酸で、塩がKであるラウリン酸K(日本油脂社製ノンサールLK−2)
(D−1):ジメチルポリシロキサンを主成分とするシリコーンエマルジョンで、かつその35質量%水溶液(GE東芝シリコーン社製TSM6343)
(E−1):ポリエチレングリコール成分が80モル%のポリエチレングリコールとポリプロピレングリコール共重合体(日本油脂社製プロノン208)
(E−2):2%水溶液の平均粘度4500mPa・sのメチルセルロース(信越化学社製SM4000)
(E−3):平均分子量4000のポリプロピレングリコール(日本油脂社製PEG#4000)
(E−4):平均分子量3500、ポリオキシエチレン50wt%のポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体、
(E−5):平均分子量1600のポリエチレングリコール
(F−1):ラウリル硫酸アンモニウム(花王社製ラテウムAD25)
(F−2):ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(花王社製レオドールTWL120)
実施例1
0.4mmの2軸延伸GPポリスチレンシートに防曇剤としては(A−1)、(B−1)、(C−1)を用い、表1の割合に調整になるように調整した防曇剤液を2軸延伸GPポリスチレンシートに65mg/mになるようにグラビア塗布/乾燥し、更に離型剤としては(A−1)、(D−1)、(E−1)、(F−1)を用い、防曇剤液を塗布した反対面にグラビア塗布/乾燥し、防曇性スチレン系樹脂シートを得た。また、そのシートを用い、蓋容器(200mm長×120mm幅×50mm高さ)を成形した。表1に防曇剤、離型剤の固形分の配合割合を質量%で示し、得られた物性も示した。防曇性及び熱板汚れ性の両方に物性に優れていることが分かる。
実施例2〜18
0.4mmの2軸延伸GPポリスチレンシートに表1に示した防曇剤及び離型剤成分とした以外が実施例1と同様に行った。表1に防曇剤、離型剤の固形分の配合割合を質量%で示し、得られた物性も示した。防曇性及び熱板汚れ性の両方の物性に優れていることが分かる。
比較例1〜5
防曇剤と離型剤の組成および塗布量として表2の様になるように調整した以外は実施例1と同様に行った。表2に防曇剤、離型剤の固形分の配合割合を質量%で示し、得られた物性も示した。表1と比較し、防曇性と熱板汚れ性の両方の物性を同時に改善してないことが分かる。
Figure 0004905971
Figure 0004905971

Claims (8)

  1. (A)ショ糖脂肪酸エステル3〜35質量%と、(B)ポリビニルアルコール3〜40質量%と、(C)脂肪酸塩30〜90質量%とからなる防曇剤をスチレン系樹脂シートの一方の面に塗布したことを特徴とする防曇性スチレン系樹脂シート。
  2. (C)脂肪酸塩を構成する脂肪酸の50%以上が炭素数12〜14であり、かつ塩がNaおよびKの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1記載の防曇性スチレン系樹脂シート。
  3. (A)ショ糖脂肪酸エステル3〜40質量%と、(D)シリコーンエマルジョン5〜60質量%と、(E)水溶性高分子量樹脂3〜50質量%と、(F)界面活性剤5〜50質量%とからなる離型剤を防曇剤塗布したスチレン系樹脂シートの反対面に塗布することを特徴とする請求項1又は2記載の防曇性スチレン系樹脂シート。
  4. (E)水溶性高分子量樹脂がメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコール共重合体から選ばれた少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項3記載の防曇性スチレン系樹脂シート。
  5. (F)界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルおよびアルキル硫酸エステル塩の少なくとも一方からなることを特徴とする請求項3又は4記載の防曇性スチレン系樹脂シート。
  6. スチレン系樹脂シートとして2軸延伸GPポリスチレンシートを用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の防曇性スチレン系樹脂シート。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の防曇性スチレン系樹脂シートを用いて得られることを特徴とする成形品。
  8. 成形品が食料品包装容器であることを特徴とする請求項7記載の成形品。
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