JP2001049016A - 防曇性ゴム変性スチレン系樹脂シート及びその成形品 - Google Patents

防曇性ゴム変性スチレン系樹脂シート及びその成形品

Info

Publication number
JP2001049016A
JP2001049016A JP11227238A JP22723899A JP2001049016A JP 2001049016 A JP2001049016 A JP 2001049016A JP 11227238 A JP11227238 A JP 11227238A JP 22723899 A JP22723899 A JP 22723899A JP 2001049016 A JP2001049016 A JP 2001049016A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
weight
resin sheet
styrene resin
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11227238A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Ando
孝行 安藤
Hiroshi Suzuki
宏志 鈴木
Hideki Totani
英樹 戸谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denki Kagaku Kogyo KK
Priority to JP11227238A priority Critical patent/JP2001049016A/ja
Publication of JP2001049016A publication Critical patent/JP2001049016A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 防曇性に優れたゴム変性スチレン系樹脂シー
ト及びその成形品を提供すること。 【解決手段】 陰イオン界面活性剤10〜90重量%と
親水性高分子90〜10重量%を含有してなる防曇剤
で、かつ該防曇剤中における陰イオン界面活性剤の30
重量%以上が硫酸エステル塩である防曇剤でゴム変性ス
チレン系樹脂シートを表面処理することによって得たシ
ート及びそのシートを用いて得た成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防曇性に優れ、更
に強靭性にも優れたゴム変性スチレン系樹脂シート及び
その成形品に関する。更に詳しくは包装材分野等に広く
用いられているスチレン系樹脂シートに対し、従来より
優れた防曇効果を付与し、更に強靭効果も付与するゴム
変性スチレン系樹脂シート及びその成形品に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】スチレン系樹脂シートやその成形品は包
装、被覆材として広く使用されているが、その表面が疎
水性の為に気温や湿度の変化により凝集した水分が微小
水滴となり表面に付着する、いわゆる曇りが発生するこ
とがある。その曇りにより収納物の見分けが困難とな
り、商品価値を低下させたり、凝集、付着した水分が振
動により収納物に落下し、品質の不良化、腐敗の原因と
なる場合が多かった。また、スチレン系樹脂シートを成
形品に加工する工程で、成形品を重ねてトリミングする
際、成形品が割れ、生産性を低下させる原因となる場合
も多かった。
【0003】この問題を解決しようと、特公昭59−1
9584号公報にはHLBが13以上の界面活性剤とシ
ョ糖高級脂肪酸エステルを混合してなる調合溶液を塗布
したスチレン系樹脂シートや、特開平9−221661
号公報にはショ糖脂肪酸エステルと陰イオン界面活性剤
からなる防曇剤で改良する試みが行われていたが、防曇
性、強靭性共にまだ充分とは言えなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な技術状況の基で、より防曇性に優れ、更に強靭性にも
優れたゴム変性スチレン系樹脂シート及びその成形品を
提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の構造から
なる防曇剤を使用することによって本発明に達したもの
である。すなわち、本発明は、陰イオン界面活性剤10
〜90重量%と親水性高分子90〜10重量%を含有し
てなる防曇剤で、かつ該防曇剤における陰イオン界面活
性剤中の30重量%以上が硫酸エステル塩である防曇剤
でゴム変性スチレン系樹脂シートを表面処理することに
よって得た防曇性ゴム変性スチレン系樹脂シート及びそ
のシートを用いて得た成形品に関するものである。
【0006】以下に本発明を詳しく説明する。本発明の
防曇剤は硫酸エステル塩を必須とする陰イオン界面活性
剤と親水性高分子からなる。陰イオン界面活性剤は具体
的には下記の構造式を持つ硫酸エステル等と下記に述べ
る塩を構成する塩基性物質とからなる化合物が挙げられ
る。
【0007】
【化1】 (但し、RはH又はC1〜C20のアルキル基、nは0〜
50の整数を表す)
【0008】また、塩を構成する塩基性物質としてはナ
トリウムやカリウム等のアルカリ金属若しくはマグネシ
ウム等のアルカリ土類金属、或いはエタノールアミン等
のアルカノールアミン、トリブチルアミン等の低級アル
キルアミン等が挙げられる。
【0009】これらの硫酸エステル塩として、例えばヤ
シアルキルエーテルサルフェートNa、ヤシアルキルサ
ルフェートNa、トリエタノールアミンラウリルサルフ
ェート等が挙げられ、少なくともこれらを1種類以上使
用することができる。更に、本発明の防曇剤には、他の
陰イオン界面活性剤としてカルボン酸塩、スルホン酸
塩、リン酸エステル塩等を併用しても構わない。その
際、全陰イオン界面活性剤中の硫酸エステル塩は30重
量%以上である。好ましくは50重量%以上であり、更
に好ましくは70重量%以上である。硫酸エステル塩が
30重量%より少ないと防曇性に劣る。なお、上記のカ
ルボン酸塩の例としては、ラウリン酸K、ミリスチン酸
Na、パルミチン酸K等が、スルホン酸塩としてはオク
チルベンゼンスルホン酸Na、ウンデシルナフタリンス
ルホン酸Na、ジ−(2−エチルヘキシル)スルホコハ
ク酸Na等が、またリン酸エステル塩としてはプロピル
エーテルリン酸エステルK、オクチルリン酸エステルN
a、ドデシルリン酸エステルNa等が挙げられる。
【0010】親水性高分子は具体的にはカルボキシメチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロースNa、ヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロリルセルロー
ス、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒド
ロキシエチルセルロース、カルボキシメチルエチルセル
ロース、酢酸セルロース、ポリアクリル酸ソーダ、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピリドン、デキストリン
等が挙げられ、少なくともこれらを1種類以上使用する
ことができる。特にヒドロキシエチルセルロースは水溶
性で、造膜に優れている為好ましい。
【0011】本発明の防曇剤中の陰イオン界面活性剤と
親水性高分子の割合は、陰イオン界面活性剤が10〜9
0重量%、親水性高分子は90〜10重量%である。好
ましくは陰イオン界面活性剤が25〜80重量%、親水
性高分子が75〜20重量%であり、更に好ましくは陰
イオン界面活性剤が40〜70重量%、親水性高分子が
60〜30重量%である。陰イオン界面活性剤が10重
量%より小さく、親水性高分子が90重量%より大きい
と防曇性に劣る。また、陰イオン界面活性剤が90重量
%より大きく、親水性高分子が10重量%より小さい
と、水蒸気や水滴等の水分に長時間曝された時の防曇性
低下が大きい。
【0012】ゴム変性スチレン系樹脂シートの表面を防
曇剤で処理する際には、陰イオン界面活性剤と親水性高
分子を溶媒に溶解した溶液として用いる。溶媒としては
水、アルコール等が用いられるが特にこれらに限定され
るものではない。取扱い上は水が好ましい。その場合、
陰イオン界面活性剤と親水性高分子の溶液濃度は特に限
定されることはないが0.01〜10重量%が好まし
い。
【0013】本発明の防曇性ゴム変性スチレン系樹脂シ
ートに用いるゴム変性スチレン系樹脂シートとは、ゴム
変性スチレン系樹脂を成形加工して得た防曇剤で処理す
る前のシートである。ゴム変性スチレン系樹脂には、ブ
タジエン系ゴム存在下でスチレン系単量体及び/又はス
チレン系単量体と共重合可能な単量体を重合して得た共
重合体及びそれらの混合物が挙げられる。
【0014】上記の共重合体に用いられるスチレン系単
量体にはスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、t−ブチルスチレン等が挙げられ、また、スチレン
系単量体と共重合可能な単量体としてはアクリル酸、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリロニトリ
ル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−
ブタジエン(イソプレン)等が挙げられる。更にブタジ
エン系ゴムにはハイシスポリブタジエン、ローシスブタ
ジエン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジ
エンブロックゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブ
ロックゴム、部分水添ポリブタジエンゴム等が挙げられ
る。なお、重合に用いる単量体やブタジエン系ゴムは少
なくとも1種類以上を用いることができる。これらゴム
変性スチレン系樹脂としてはハイシスポリブタジエン、
ローシスポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、
スチレン−ブタジエンブロックゴムの少なくとも1種類
以上の存在下でスチレンを重合して得られる耐衝撃性ポ
リスチレン(HIPS)が好ましい。
【0015】ゴム変性スチレン系樹脂、ゴム変性スチレ
ン系樹脂シート中のゴム含有量、ゴム粒子径は特に限定
されることはないが、透明性を損なわない範囲であれば
より好ましい。透明性を重要視する場合には、ゴム含有
量として好ましくは0.01〜10重量%であり、更に
好ましくは0.1〜5重量%である。ゴム含有量が0.
01重量%より少ないと、強靭性に劣る傾向にあり、1
0重量%より大きいと、透明性に劣る傾向にある。ま
た、ゴム粒子径として好ましくは0.01μm〜10μ
mであり、更に好ましくは0.1μm〜5μmである。
ゴム粒子径が0.01μmより小さいと強靭性に劣る傾
向にあり、10μmより大きいと透明性に劣る傾向にあ
る。
【0016】ゴム変性スチレン系樹脂をシートに加工す
る方法は特に限定されることはなく、1軸延伸法、2軸
延伸法、多軸延伸法、共押出法、積層法等の常法が挙げ
られる。また、シートを防曇処理するにはシートの表面
をコロナ放電処理法、オゾン処理法、プラズマ処理法等
で改質したものが好ましい。
【0017】防曇剤処理液をゴム変性スチレン系樹脂シ
ートに処理する方法は特に限定されることはなく、簡便
にはロールコーター、ナイフコーター、グラビアロール
コーター等を用い塗布する方法が挙げられる。また、噴
霧、浸漬等を採用することも出来る。
【0018】防曇剤処理した本発明のゴム変性スチレン
系樹脂シート表面の防曇剤の固形分は0.005〜0.
5g/m2が好ましい。ゴム変性スチレン系樹脂シート
の陰イオン界面活性剤が0.005g/m2より少ない
と防曇性の効果が現れ難く、0.5g/m2より多いと
シート表面の塗工ムラが目立ち始める。
【0019】本発明の防曇性ゴム変性スチレン系樹脂シ
ートとは食料品の包装材或いは被覆材としてそのまま使
用されるシートのことである。該ゴム変性スチレン系樹
脂シートの厚みは特に限定されることはなく、一般に1
00μm〜10mmである。このシートは成形して容器
にも用いられる。また、防曇性ゴム変性スチレン系樹脂
シートの透明性を重要視する場合には、該ゴム変性スチ
レン系樹脂シートの透明性として好ましくはHazeが
20%以下であり、更に好ましくはHazeが10%以
下である。
【0020】本発明の成形品とは防曇性ゴム変性スチレ
ン系樹脂シートを圧空成形、真空成形、真空圧空成形等
を用いて成形された食料品を包装する蓋容器やフードパ
ックである。
【0021】
【実施例】以下に実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例によって制限されるものではない。
なお、実施例における物性測定は以下の通り実施した。 (1)ゴム分:ゴム変性スチレン系樹脂シートを試料と
して日本電子社製90MHz H1 −NMRを用いて測
定した。 (2)ゴム粒子径:ギヤオーブン中で、温度130℃、
1時間で加熱収縮させたゴム変性スチレン系樹脂シート
を日本電子社製透過型電子顕微鏡で撮影した写真を用い
て測定した。 (3)シート透明性:防曇剤を塗布したゴム変性スチレ
ン系樹脂シートのHazeを日本電色工業社製測定機N
DH−1001DPにて測定した。 ◎:Hazeが10%以下。 ○:Hazeが10%より大きく20%以下。 △:Hazeが20%より大きい。 (4)シート外観性:防曇剤を塗布したゴム変性スチレ
ン系樹脂シート表面の塗工ムラを目視にて評価した。 ○:塗工ムラが殆ど目立たない。 △:塗工ムラが一部目立つ。 ×:塗工ムラが目立つ。
【0022】(5)防曇性評価:温度40℃の水を張
ったPSP(ポリスチレンペーパー)容器の上に本発明
の防曇剤を塗布したシートや蓋容器を張り付け、温度5
℃の冷蔵庫に45分放置した。その後シート及び蓋容器
の曇りを目視にて評価した。 ◎:曇りが殆ど見られない。 ○:曇りが一部で見られる。 △:曇りが半分程度見られる。 ×:曇りが大部分で見られる。 □:シート、蓋容器が不透明の為、確認出来ず。 (6)防曇性評価:(イ)本発明の防曇剤を塗布した
蓋容器上に水滴を落下させ、蓋容器と蓋容器上に広がっ
た水滴との接線の角度を協和界面科学社製接触角計CA
−DT.A型にて測定した。また、(ロ)防曇性評価
で温度5℃の冷蔵庫に45分放置した後の蓋容器を乾燥
させ、その蓋容器上に水滴を落下させ、蓋容器と蓋容器
上に広がった水滴との接線の角度も協和界面科学社製接
触角計CA−DT.A型にて測定した。 (7)防曇性評価:温度40℃の水を張ったPSP容
器の上に本発明の防曇剤を塗布した蓋容器をかぶせ、P
SP容器を固定し温度5℃の冷蔵庫に45分放置した後
の蓋容器を20cm/secの速度で上下に10cm
(元の位置とその位置から10cm上)、15回往復移
動させた時、落下した水滴の数をカウントした。水滴の
カウント数の少ない方が防曇性に優れていることを示
す。
【0023】(8)強靭性評価:成形した耳の付いてい
る蓋容器を20個重ね、20個一度に耳の部分をトリミ
ングする作業を合計5回、蓋容器100個分行った時、
蓋容器に割れが発生した個数をカウントした。割れの発
生カウント数の少ない方が強靱性に優れていることを示
す。
【0024】実施例1 ゴム変性スチレン系樹脂シートとして、ゴム分3.0重
量%、ゴム粒子径0.2μm、シート厚み0.3mmの
2軸延伸耐衝撃性ポリスチレンシートを用いた。また、
防曇剤としては陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエー
テルサルフェートNaの30重量%水溶液を、親水性高
分子にヒドロキシエチルセルロースを用い、陰イオン界
面活性剤と親水性高分子を固形分割合で各50重量%に
なるように調整して得た。更にこの防曇剤を1.0重量
%水溶液に希釈して、シート表面の防曇剤の固形分が
0.06g/m2に塗布したシートを得た。また、その
シートを用い、蓋容器(200mm長×120mm幅×
50mm高さ)を成形した。なお、ヤシアルキルエーテ
ルサルフェートNaの30重量%水溶液に日本油脂社製
パーソフトEK、ヒドロキシエチルセルロースに住友精
化社製AL−15を用いた。表1にゴム変性スチレン系
樹脂シート中のゴム分を重量%、ゴム粒子径をμm、防
曇剤の固形分の配合割合を重量%で示し、得られた物性
も示した。
【0025】実施例2 防曇剤としては陰イオン界面活性剤にヤシアルキルサル
フェートNaの30重量%水溶液を、親水性高分子にヒ
ドロキシエチルセルロースを用い、陰イオン界面活性剤
と親水性高分子を固形分割合で各50重量%になるよう
に調整して得た。この防曇剤を用いた以外は実施例1と
同様に行った。なお、ヤシアルキルサルフェートNaの
30重量%水溶液に日本油脂社製パーソフトSKを用い
た。表1にゴム変性スチレン系樹脂シート中のゴム分を
重量%、ゴム粒子径をμm、防曇剤の固形分の配合割合
を重量%で示し、得られた物性も示した。
【0026】実施例3 防曇剤としては陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエー
テルサルフェートNaの30重量%水溶液と固体のラウ
リン酸Kを用い、各々の界面活性剤を固形分割合で40
重量%と60重量%になるように調整した。また、親水
性高分子にヒドロキシエチルセルロースを用い、陰イオ
ン界面活性剤と親水性高分子を固形分割合で各50重量
%になるように調整して得た。この防曇剤を用いた以外
は実施例1と同様に行った。なお、ラウリン酸Kに日本
油脂社製ノンサールLN−1を用いた。表1にゴム変性
スチレン系樹脂シート中のゴム分を重量%、ゴム粒子径
をμm、防曇剤の固形分の配合割合を重量%で示し、得
られた物性も示した。
【0027】実施例4 防曇剤としては陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエー
テルサルフェートNaの30重量%水溶液とジ−(2−
エチルヘキシル)スルホコハク酸Naの80重量%水溶
液を固形分割合で60重量%と40重量%になるように
調整した。また、親水性高分子にヒドロキシエチルセル
ロースを用い、陰イオン界面活性剤と親水性高分子を固
形分割合で各50重量%になるように調整して得た。こ
の防曇剤を用いた以外は実施例1と同様に行った。な
お、ジ−(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸Naの
80重量%水溶液に日本油脂社製ラピゾールA−80を
用いた。表1にゴム変性スチレン系樹脂シート中のゴム
分を重量%、ゴム粒子径をμm、防曇剤の固形分の配合
割合を重量%で示し、得られた物性も示した。
【0028】実施例5 防曇剤としては陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエー
テルサルフェートNaの30重量%水溶液を、親水性高
分子にヒドロキシエチルセルロースを用い、陰イオン界
面活性剤と親水性高分子を固形分割合で75重量%と2
5重量%になるように調整して得た。この防曇剤を用い
た以外は実施例1と同様に行った。表2にゴム変性スチ
レン系樹脂シート中のゴム分を重量%、ゴム粒子径をμ
m、防曇剤の固形分の配合割合を重量%で示し、得られ
た物性も示した。
【0029】実施例6 防曇剤としては陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエー
テルサルフェートNaの30重量%水溶液を、親水性高
分子にヒドロキシエチルセルロースを用い、陰イオン界
面活性剤と親水性高分子を固形分割合で85重量%と1
5重量%になるように調整して得た。この防曇剤を用い
た以外は実施例1と同様に行った。表2にゴム変性スチ
レン系樹脂シート中のゴム分を重量%、ゴム粒子径をμ
m、防曇剤の固形分の配合割合を重量%で示し、得られ
た物性も示した。
【0030】実施例7 防曇剤としては陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエー
テルサルフェートNaの30重量%水溶液を、親水性高
分子にカルボキシメチルセルロースNaを用い、陰イオ
ン界面活性剤と親水性高分子を固形分割合で27重量%
と73重量%になるように調整して得た。この防曇剤を
用いた以外は実施例1と同様に行った。なお、カルボキ
シメチルセルロースNaはダイセル化学工業社製110
5を用いた。表2にゴム変性スチレン系樹脂シート中の
ゴム分を重量%、ゴム粒子径をμm、防曇剤の固形分の
配合割合を重量%で示し、得られた物性も示した。
【0031】実施例8 実施例1と同一の防曇剤を用い、シート表面の防曇剤の
固形分が0.25g/m2に塗布した以外は実施例1と
同様に行った。表2にゴム変性スチレン系樹脂シート中
のゴム分を重量%、ゴム粒子径をμm、防曇剤の固形分
の配合割合を重量%で示し、得られた物性も示した。
【0032】実施例9 実施例1と同一の防曇剤を用い、シート表面の防曇剤の
固形分が0.6g/m 2に塗布した以外は実施例1と同
様に行った。表3にゴム変性スチレン系樹脂シート中の
ゴム分を重量%、ゴム粒子径をμm、防曇剤の固形分の
配合割合を重量%で示し、得られた物性も示した。
【0033】実施例10 実施例1と同一の防曇剤を用い、シート表面の防曇剤の
塗布量を0.004g/m2に塗布した以外は実施例1
と同様に行った。表3にゴム変性スチレン系樹脂シート
中のゴム分を重量%、ゴム粒子径をμm、防曇剤の固形
分の配合割合を重量%で示し、得られた物性も示した。
【0034】実施例11 ゴム変性スチレン系樹脂シートとして、ゴム分0.1重
量%、ゴム粒子径6.0μm、シート厚み0.3mmの
2軸延伸耐衝撃性ポリスチレンシートを用いた以外は実
施例1と同様に行った。表3にゴム変性スチレン系樹脂
シート中のゴム分を重量%、ゴム粒子径をμm、防曇剤
の固形分の配合割合を重量%で示し、得られた物性も示
した。
【0035】実施例12 ゴム変性スチレン系樹脂シートとして、ゴム分1.0重
量%、ゴム粒子径12μm、シート厚み0.3mmの2
軸延伸耐衝撃性ポリスチレンシートを用いた以外は実施
例1と同様に行った。表3にゴム変性スチレン系樹脂シ
ート中のゴム分を重量%、ゴム粒子径をμm、防曇剤の
固形分の配合割合を重量%で示し、得られた物性も示し
た。
【0036】実施例13 ゴム変性スチレン系樹脂シートとして、ゴム分1.0重
量%、ゴム粒子径0.08μm、シート厚み0.3mm
の2軸延伸耐衝撃性ポリスチレンシートを用いた以外は
実施例1と同様に行った。表4にゴム変性スチレン系樹
脂シート中のゴム分を重量%、ゴム粒子径をμm、防曇
剤の固形分の配合割合を重量%で示し、得られた物性も
示した。
【0037】実施例14 ゴム変性スチレン系樹脂シートとして、ゴム分6.0重
量%、ゴム粒子径0.1μm、シート厚み0.3mmの
2軸延伸耐衝撃性ポリスチレンシートを用いた以外は実
施例1と同様に行った。表4にゴム変性スチレン系樹脂
シート中のゴム分を重量%、ゴム粒子径をμm、防曇剤
の固形分の配合割合を重量%で示し、得られた物性も示
した。
【0038】実施例15 ゴム変性スチレン系樹脂シートとして、ゴム分15重量
%、ゴム粒子径1.0μm、シート厚み0.3mmの2
軸延伸耐衝撃性ポリスチレンシートを用いた以外は実施
例1と同様に行った。表4にゴム変性スチレン系樹脂シ
ート中のゴム分を重量%、ゴム粒子径をμm、防曇剤の
固形分の配合割合を重量%で示し、得られた物性も示し
た。
【0039】実施例16 ゴム変性スチレン系樹脂シートとして、ゴム分0.05
重量%、ゴム粒子径1.0μm、シート厚み0.3mm
の2軸延伸耐衝撃性ポリスチレンシートを用いた以外は
実施例1と同様に行った。表4にゴム変性スチレン系樹
脂シート中のゴム分を重量%、ゴム粒子径をμm、防曇
剤の固形分の配合割合を重量%で示し、得られた物性も
示した。
【0040】実施例17 ゴム変性スチレン系樹脂シートとして、ゴム分6.0重
量%、ゴム粒子径0.6μm、シート厚み0.3mmの
2軸延伸メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレン共
重合体シートを用いた以外は実施例1と同様に行った。
表5にゴム変性スチレン系樹脂シート中のゴム分を重量
%、ゴム粒子径をμm、防曇剤の固形分の配合割合を重
量%で示し、得られた物性も示した。
【0041】実施例18 ゴム変性スチレン系樹脂シートとして、ゴム分1.0重
量%、ゴム粒子径0.08μmの耐衝撃性ポリスチレン
とゴム分1.0重量%、ゴム粒子径2.0μmの耐衝撃
性ポリスチレンを95重量%と5重量%になるように混
合し、押し出した樹脂を2軸延伸したシートを用いた以
外は実施例1と同様に行った。表5にゴム変性スチレン
系樹脂シート中のゴム分を重量%、ゴム粒子径をμm、
防曇剤の固形分の配合割合を重量%で示し、得られた物
性も示した。
【0042】比較例1 防曇剤としては陰イオン界面活性剤にジ−(2−エチル
ヘキシル)スルホコハク酸Naの80重量%水溶液を、
親水性高分子にヒドロキシエチルセルロースを用い、陰
イオン界面活性剤と親水性高分子を固形分割合で各50
重量%になるように調整して得た。この防曇剤を用いシ
ート表面の防曇剤の固形分を0.24g/m2に塗布し
た以外は実施例1と同様に行った。表6にゴム変性スチ
レン系樹脂シート中のゴム分を重量%、ゴム粒子径をμ
m、防曇剤の固形分の配合割合を重量%で示し、得られ
た物性も示した。防曇性評価の接触角が大きく、また
防曇性評価のカウントも多くシート及び成形品の防曇
性に劣ることが分かる。
【0043】比較例2 防曇剤にはショ糖脂肪酸エステルとヒドロキシエチルセ
ルロースと多価アルコールをそれぞれ30重量部、70
重量部、10重量部となるように配合し、水で1重量%
に希釈してシート表面の防曇処理をおこなった。その他
は実施例1と同様に行った。なお、ショ糖脂肪酸エステ
ルは理研ビタミン社製リケマールA30、ヒドロキシエ
チルセルロースはダイセル化学工業社製HEC−SE4
00、多価アルコールは花王社製D−ソルビトールを用
いた。表6にゴム変性スチレン系樹脂シート中のゴム分
を重量%、ゴム粒子径をμm、防曇剤の固形分の配合割
合を重量%で示し、得られた物性も示した。防曇性評価
の接触角が大きく、また防曇性評価のカウント数も
多くシート及び成形品の防曇性に劣ることが分かる。
【0044】比較例3 防曇剤には陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエーテル
サルフェートNaの30重量%水溶液を用い、親水性高
分子は用いなかった以外は実施例1と同様に行った。表
6にゴム変性スチレン系樹脂シート中のゴム分を重量
%、ゴム粒子径をμm、防曇剤の固形分の配合割合を重
量%で示し、得られた物性も示した。防曇性評価の
(ロ)の接触角が大きく、また防曇性評価のカウント
数も多く成形品の防曇性に劣ることが分かる。
【0045】比較例4 防曇剤には陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエーテル
サルフェートNaの30重量%水溶液と固体のラウリン
酸Kを固形分割合で10重量%と90重量%になるよう
に調整し、親水性高分子にヒドロキシエチルセルロース
を使用し、陰イオン界面活性剤と親水性高分子の固形分
が75重量%と25重量%になるように調整して得た。
この防曇剤を用いた以外は実施例1と同様に行った。表
6にゴム変性スチレン系樹脂シート中のゴム分を重量
%、ゴム粒子径をμm、防曇剤の固形分の配合割合を重
量%で示し、得られた物性も示した。防曇性評価の接
触角が大きく、また防曇性評価のカウント数も多くシ
ート及び成形品の防曇性に劣ることが分かる。
【0046】比較例5 防曇剤には陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエーテル
サルフェートNaの30重量%水溶液を、親水性高分子
にヒドロキシエチルセルロースを用い、陰イオン界面活
性剤と親水性高分子の固形分割合で96重量%と4重量
%になるように調整して得た。この防曇剤を用いた以外
は実施例1と同様に行った。表7にゴム変性スチレン系
樹脂シート中のゴム分を重量%、ゴム粒子径をμm、防
曇剤の固形分の配合割合を重量%で示し、得られた物性
も示した。防曇性評価の(ロ)の接触角が大きく、ま
た防曇性評価のカウント数も多く成形品の防曇性に劣
ることが分かる。
【0047】比較例6 防曇剤を塗布しなかった以外は実施例1と同様に行っ
た。表7にゴム変性スチレン系樹脂シート中のゴム分を
重量%、ゴム粒子径をμmで示し、得られた物性も示し
た。防曇性評価の目視による曇りの評価も劣り、防曇
性評価の接触角が大きく、また防曇性評価のカウン
ト数も多く、シート及び成形品の防曇性に劣ることが分
かる。
【0048】比較例7 スチレン系樹脂シートとして、シート厚み0.3mmの
2軸延伸GPポリスチレンシートを用いた以外は実施例
1と同様に行った。表7に防曇剤の固形分の配合割合を
重量%で示し、得られた物性も示した。強靭性に劣るこ
とが分かる。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】
【0054】
【表6】
【0055】
【表7】
【0056】
【発明の効果】本発明の防曇性ゴム変性スチレン系樹脂
シート及びその成形品は防曇性に優れ、更に強靭性に優
れているので包装材等に広く用いることが出来、特に透
明性に優れたものは食料品の包装等に非常に有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F006 AA11 AA15 AB03 AB12 AB20 AB24 AB32 AB33 AB66 AB69 BA10 CA00 CA07 4F071 AA09 AA10 AA22 AA78 AC13 AE10 AF14 AF21 AF56 AG12 AH04 BA01 BB06 BB08 BC01 4H020 AA03 AA04 AB02 AB07 4J002 AB02W AB03W AB05W BE02W BG01W BJ00W CH05X DE027 EV256 FD207 FD31X FD316 GH00 HA04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム変性スチレン系樹脂シートを、陰イ
    オン界面活性剤10〜90重量%と親水性高分子90〜
    10重量%を含有してなる防曇剤で、かつ該防曇剤にお
    ける陰イオン界面活性剤中の30重量%以上が硫酸エス
    テル塩である防曇剤で表面処理したことを特徴とする防
    曇性ゴム変性スチレン系樹脂シート。
  2. 【請求項2】 ゴム変性スチレン系樹脂シートを表面処
    理した防曇剤量が固形分として0.005〜0.5g/
    2であることを特徴とする請求項1記載の防曇性スチ
    レン系樹脂シート。
  3. 【請求項3】 ゴム変性スチレン系樹脂シートとして2
    軸延伸耐衝撃性ポリスチレンシートを用いることを特徴
    とする請求項1又は2記載の防曇性スチレン系樹脂シー
    ト。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3記載のいずれか1項記載
    の防曇性ゴム変性スチレン系樹脂シートを用いて得られ
    ることを特徴とする成形品。
JP11227238A 1999-08-11 1999-08-11 防曇性ゴム変性スチレン系樹脂シート及びその成形品 Pending JP2001049016A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11227238A JP2001049016A (ja) 1999-08-11 1999-08-11 防曇性ゴム変性スチレン系樹脂シート及びその成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11227238A JP2001049016A (ja) 1999-08-11 1999-08-11 防曇性ゴム変性スチレン系樹脂シート及びその成形品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001049016A true JP2001049016A (ja) 2001-02-20

Family

ID=16857690

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11227238A Pending JP2001049016A (ja) 1999-08-11 1999-08-11 防曇性ゴム変性スチレン系樹脂シート及びその成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001049016A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008222868A (ja) * 2007-03-13 2008-09-25 Denki Kagaku Kogyo Kk 防曇性スチレン系樹脂シートとその成形品

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008222868A (ja) * 2007-03-13 2008-09-25 Denki Kagaku Kogyo Kk 防曇性スチレン系樹脂シートとその成形品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009249575A (ja) 防曇性表面処理剤及び防曇性樹脂シート
TW201006877A (en) Anti-fogging surface-treating agent and anti-fogging resin sheet
JP4905971B2 (ja) 防曇性スチレン系樹脂シートとその成形品
JP2001049016A (ja) 防曇性ゴム変性スチレン系樹脂シート及びその成形品
JP3933486B2 (ja) スチレン系樹脂防曇シート
JP2005344018A (ja) 防曇性樹脂シート
JP2000178370A (ja) 防曇性スチレン系透明樹脂シート及びその成形品
JP2000026637A (ja) 防曇性ゴム変性スチレン系樹脂シート及びその成形品
JP2001164012A (ja) 防曇性ゴム変性スチレン系樹脂シート及びその成形品
JP4313889B2 (ja) 二軸延伸スチレン系樹脂シート
JP3721349B2 (ja) 防曇性スチレン系透明樹脂シート及びその成形品
JP2003238716A (ja) スチレン系樹脂シート
JP3781645B2 (ja) 防曇性ゴム変性スチレン系樹脂シート及びその成形品
JP3904545B2 (ja) スチレン系樹脂シートとその成形品及びその製造方法
JP2001164011A (ja) 防曇性スチレン系透明樹脂シート及びその成形品
JP2000038465A (ja) 防曇性スチレン系透明樹脂シ―ト及びその成形品
JP4769205B2 (ja) 耐衝撃性ポリスチレン製二軸延伸シート、およびこのシート製成形品
JP3646758B2 (ja) 発泡成形用塩化ビニル系樹脂組成物
JP3810284B2 (ja) 防曇性スチレン系透明樹脂シート及びその成形品
JP2002020564A (ja) スチレン系樹脂組成物延伸シート
JPS6239619B2 (ja)
JP4375860B2 (ja) 樹脂シートまたはフィルム
JPH10309785A (ja) スチレン系樹脂シート及びその製造方法
JP2001131316A (ja) 防曇性熱可塑性透明樹脂シート及びその成形品
JP7010624B2 (ja) 熱ラミネート用スチレン系樹脂フィルム、積層シート、容器、及び包装体