JP2003238716A - スチレン系樹脂シート - Google Patents

スチレン系樹脂シート

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JP2003238716A
JP2003238716A JP2002036424A JP2002036424A JP2003238716A JP 2003238716 A JP2003238716 A JP 2003238716A JP 2002036424 A JP2002036424 A JP 2002036424A JP 2002036424 A JP2002036424 A JP 2002036424A JP 2003238716 A JP2003238716 A JP 2003238716A
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Otoyuki Itou
己行 伊東
Yuji Mizutari
祐二 水足
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温、低温防曇性に優れ、且つ離型性や剥離
性にも優れたスチレン系樹脂シートを供給すること。 【解決手段】 防曇剤として、ショ糖脂肪酸エステル
類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類から選ばれる少な
くとも1種の成分を含む界面活性剤を1表面に被覆し、
その反対面には、離型剤としてエーテル系多量体とシリ
コーンオイルよりなる混合組成物を5〜50mg/m2
被覆させたスチレン系樹脂シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に真空成形、圧
空真空成形、熱板圧空成形などの手段で2次成形され、
軽量食品包装容器やその他各種容器に使用されるスチレ
ン系樹脂シートに関する。さらに詳しくは、シート及び
その成形容器の防曇性、離型性、剥離性に優れ、透明な
スチレン系樹脂シートに関する。
【0002】
【従来の技術】二軸延伸ポリスチレン樹脂シートに代表
されるスチレン系樹脂延伸シートは、熱板加熱式圧空成
形法、輻射加熱式真空成形法、圧空成形法等の各種熱成
形方法、なかでも熱板加熱式圧空成形法により成形さ
れ、食品包装用途をはじめ各種成形容器として多く使用
されている。これらスチレン系樹脂シート成形容器、特
に食品包装容器は、容器の曇り止め(防曇剤)として成
型品の内側に界面活性剤が塗布され、かつ成形機の金型
からの離型性や成形品同士の剥離性を付与するために、
防曇剤と混合してまたは、防曇剤とは反対面に、離型剤
としてシリコーンオイルを塗布するのが一般的であり、
種々の技術が開発されている。
【0003】例えば、特公昭63−62538号公報、
特開平5−287097号公報には、ショ糖脂肪酸エス
テルとシリコーンオイル(エマルジョン)を主成分とす
る混合物を二軸延伸ポリスチレン系シートに塗布する方
法が記載されている。また、特開平9−295384号
公報には、片面に防曇剤、反対面に離型剤としてシリコ
ーンオイルが塗布されたスチレン系樹脂シートロールが
提案されている。さらに、ポリスチレン系二軸延伸シー
トの防曇性改良方法として、ポリグリセリン脂肪酸エス
テルを単独または混合して使用する方法が、特開平9−
12751号公報、特開平11−166061号公報、
特開平11−277688号公報、特開平11−300
904号公報等に記載されている。これら方法において
も、熱成形用シートとして使用する場合は、防曇性とと
もに離型性、剥離性を付与するために、離型剤としてシ
リコーンオイルを防曇剤と混合して塗布、またはシリコ
ーンオイルを反対面に塗布したシートを用いるのが好ま
しいことが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
防曇剤(ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸
エステル、これらの混合物等)とシリコーンオイル(ジ
メチルポリシロキサン)とが混合して塗布されているス
チレン系樹脂シートまたは、片面に防曇剤、反対面にシ
リコーンオイルが塗布されたスチレン系樹脂シートから
得られる成形容器は、市場の防曇性要求レベルを完全に
満たしているとは言い難いものである。包装用容器、特
に食品包装容器に市場で要求される防曇性能とは、高温
の内容物を包装した場合の水蒸気に対する防曇性(高温
防曇性)、水分を含む食品等の内容物を包装し、冷蔵保
存した場合の結露に対する防曇性(低温防曇性)、更に
冷蔵後加熱される内容物に対しては結露、水蒸気両方に
対しての防曇性であり、そして防曇性能は包装直後から
内容物が消費されるまでの間、持続する必要がある。
【0005】その要求レベルは、包装用シート・フィル
ム業界全体の防曇技術水準の向上と共に高くなってい
る。しかし、スチレン系樹脂シートの成形品は、一般に
他素材の包装用シート・フィルムに比較して特に低温防
曇性レベルとその持続性が低いとの指摘がある。スチレ
ン系樹脂シートの成形品の防曇性不足は、絞り比の深い
成型容器で、特に低温での防曇性低下が顕著であり、防
曇剤としてショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪
酸エステル、及びこれらの混合物いずれを使用した場合
でも観察される現象である。本発明の目的は、成形品の
防曇性を高度に保持し、且つ、成型時における金型から
の離型性や成型品同士の剥離性を向上させた透明なスチ
レン系延伸シートを供給することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討した結果、スチレン系樹脂シー
トの防曇性低下は、例えば、特公昭63−62538号
公報に記載の様に防曇剤とシリコーンオイル(ジメチル
ポリシロキサン)を混合して用いたシートの場合、防曇
剤であるショ糖脂肪酸エステルと防曇効果のないシリコ
ーンオイル(ジメチルポリシロキサン)とが混合されて
いるために著しい防曇性低下が観られること。また、例
えば、特開平9−295384号公報に記載の様にショ
糖脂肪酸エステルやポリグリセリン脂肪酸エステル等の
防曇剤を片面に塗布し、反対面にシリコーンオイル(ジ
メチルポリシロキサン)が塗布された場合は、ロール状
に巻き取る前のシートでは優れた防曇効果はあるもの
の、ロールに巻き取った状態で、1日程度エージング
(保管)しただけで、防曇性の低下が見られることを明
らかにした。これらの事実関係より、公知のシートロー
ルでは、疎水性であるジメチルポリシロキサンが防曇面
に転写、または混合されているために防曇性が低下する
ことが見出され、本発明に至った。
【0007】本発明は、従来公知の離型剤が塗布された
スチレン系樹脂シートの防曇性低下が、シートの離型性
や剥離性を付与するために被覆されているシリコーンオ
イルに起因することを見出し、この知見を基に、防曇性
を阻害しないスチレン系樹脂シートの離型剤を種々検討
した結果、達成できたものである。本発明の特徴は、シ
リコーンオイルを単独で離型剤に用いた場合よりも、エ
ーテル系多量体とシリコーンオイルの混合組成物を離型
剤に用いた方が、防曇面に転写しても、防曇性への影響
が低減される点に最大の特徴がある。このことにより、
防曇性を高度に維持し、且つ離型性や剥離性にも優れ
る。
【0008】すなわち、本発明は、下記の通りである。 1.1表面に防曇剤が被覆され、その反対面には、離型
剤が被覆されたスチレン系樹脂シートにおいて、防曇剤
として、ショ糖脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪
酸エステル類から選ばれる少なくとも1種を含む成分が
被覆され、その反対面には、離型剤として、エーテル系
多量体60〜95重量%とシリコーンオイル40〜5重
量%よりなる混合組成物が5〜50mg/m2被覆され
たことを特徴とするスチレン系樹脂シート。 2.エーテル系多量体がポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレンブロックポリマー、ポリエチレングリコール
から選ばれる少なくとも1種類を含むことを特徴とする
1.記載のスチレン系樹脂シート。 3.シリコーンオイルがジメチルポリシロキサンである
ことを特徴とする1.または2.記載のスチレン系樹脂
シート。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施態様
を詳細に説明する。はじめに、本発明の最大の特徴であ
る離型面の被覆膜について説明する。本発明の離型面に
被覆膜を形成しているエーテル系多量体とは、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多
価アルコールの縮合反応物、エチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの付加反応
物またはこれらの共重合体等の多価アルコールやアルキ
レンオキサイドを単量体ユニットとし、2つ以上の単量
体ユニットが1つ以上のエーテル結合で結ばれている多
量体(2量体以上)である。
【0010】好ましいエーテル系多量体には、例えば、
ポリグリセリン(ジグリセリン以上)、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチ
レンポリオキシプロピレンブロック共重合体などが挙げ
られる。これらの内、特に好ましくはポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンブロック共重合体、ポリエチレ
ングリコールである。ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンブロック共重合体またはポリエチレングリコー
ルから選ばれるエーテル系多量体は、従来のシリコーオ
イル(ジメチルポリシロキサン)が被覆されたシートよ
りも外観(透明性、光沢)の優れたシートを与える場合
が多く特に好ましい。
【0011】本発明のシートに特に好ましく使用できる
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重
合体は、プロピレンオキサイドを付加重合させたポリオ
キシエチレン鎖に、さらにエチレンオキサイドを付加重
合させて得られるブロック共重合体で、分子量が200
0〜20000のブロック共重合体が好ましく、より好
ましくは3000〜18000、さらに好ましくは40
00〜18000である。好ましい分子量は、シート2
次成形品の離型性、剥離性とシートの外観、透明性より
決められる範囲で、分子量が2000以上にすることに
より、シート2次成型品に十分な離型性や剥離性を与え
ることが可能であり、また分子量が20000以下にす
ることにより、乾燥固化した被覆膜が凝集白化を防ぎ、
シートの外観を良好に保つことができる。
【0012】また、ポリオキシエチレンポリオキシプロ
ピレンブロック共重合体のブロック形状は、シートに被
覆膜を形成した際の離型剤としての性能と、ブロック共
重合体の製造し易さの観点より、ポリオキシエチレンブ
ロック−ポリオキシプロピレンブロック−ポリオキシエ
チレンブロックの3ブロックよりなるブロック共重合体
が好ましい。また、ブロック共重合体は、ポリオキシエ
チレン鎖が50重量%以上のものが好ましく、より好ま
しくは60重量%以上である。中でも、ポリオキシエチ
レンが、60〜90重量%のポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレンブロック共重合体は、防曇面に転写した
場合、防曇性能を向上させる効果があり、且つシートの
滑り性も改良できるため、特に好ましいエーテル系多量
体である。ポリオキシエチレン鎖が50重量%以上のブ
ロック共重合体では、離型剤被膜を水溶液のコーティン
グで形成させる場合、水溶性が高く、均一な被覆形成が
可能であり、離型性、剥離性等に十分な性能が得られ
る。また、ポリオキシエチレン鎖が100重量%のもの
が、本発明において、ブロック共重合体ともに好ましく
使用可能なポリエチレングリコールである。
【0013】本発明のシートに特に好ましく使用できる
ポリエチレングリコールは、エチレングリコールにエチ
レンオキサイドを付加して得られるもので、分子量が1
000〜20000のものが好ましく、より好ましくは
2000〜16000、さらに好ましくは2500〜1
5000である。好ましい分子量は、シートのベトツ
キ、2次成形品の離型性、剥離性とシートの外観、透明
性より決められる範囲で、1000以上の場合は、シー
トにベトツキを抑え、シートの滑り性が向上し、分子量
が20000以下の場合、乾燥固化した被覆膜の凝集白
化を抑え、良好な外観を有するシートが得られる。ポリ
エチレングリコールも上記のポリオキシエチレン鎖が6
0〜90重量%のポリオキシエチレンポリプロピレンブ
ロック共重合体と同様の効果が期待できる。
【0014】これら、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンブロック共重合体やポリエチレングリコール
は、単独または他のエーテル系多量体と混合組成として
好適に使用可能である。一方、エーテル多量体と混合さ
れるシリコーンオイル(エマルジョン)は安全性、経済
性の観点より、25℃の温度における粘度が100〜5
0万mm2/Sの範囲のジメチルポリシロキサンが好ま
しく、100mm2/S以上では良好な防曇性能が得ら
れ、50万mm2/S以下ではシートに均一な被覆形成
が可能である。より好ましくは200〜10万mm2
S、更に好ましくは300〜5万mm2/Sの粘度にす
るのが良い。
【0015】また、前述のジメチルポリシロキサンは、
エマルジョンの形態で被覆されるのが好ましく、この時
のエマルジョン水溶液の表面張力もシートの性能を左右
するひとつの要素であり、25℃における表面張力が2
5〜60mN/m(シリコーンオイル1重量%に調整し
た水溶液)が好ましい。表面張力が25mN/m以上で
は、水との表面張力差が小さく、防曇性に対する影響が
少ない。また、60mN/m以下では、シートとの濡れ
性が良好なため、均一な被膜形成が可能である。より好
ましい表面張力は30〜55mN/mであり、更に好ま
しくは35〜50mN/mである。
【0016】このようなエーテル系多量体とシリコーン
オイルよりなる混合組成の比率は、前者60〜95重量
%、後者40〜5重量%の範囲で被覆される。この範囲
は防曇性を高度に維持し、且つ離型性、剥離性を良好に
するために決められた範囲であり、より好ましくはエー
テル多量体が65〜90重量%とシリコーンオイルが3
5〜10重量%、更に好ましくはエーテル多量体が70
〜85重量%とシリコーンオイルが30〜15重量%で
ある。また、前記混合組成の被覆量は、離型面に5〜5
0mg/m2被覆されるのが好ましい。好まし被覆量は
離型性、剥離性そしてベトツキ感より決められた範囲で
あり、5mg/m2以上では離型性、剥離性が良くなる
領域である。また、50mg/m2以下ではシートのベ
トツキ感が少ない領域である。より好ましい被覆量は1
0〜40mg/m2であり、更に好ましくは15〜30
mg/m2である。
【0017】前述の離型剤には必要に応じて帯電防止剤
を混合することも可能であり、その場合、防曇面への転
写による防曇性低下や安全性を考慮し、エーテル系多量
体とシリコーンオイルの混合組成100重量部に対し、
5〜50重量部、より好ましくは8〜40重量部、更に
好ましくは10〜30重量部加えるのが良い。帯電防止
剤として好ましいものには、非ブロック共重合型エチレ
ンオキサイド系ノニオン界面活性剤、例えばポリオキシ
エチレングリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチ
レン脂肪族アルコールエーテル類、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレン脂肪
族エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン酸エステ
ル類、ポリオキシエチレンアミンエーテル類等が挙げら
れる。これらの内、特にポリオキシエチレンソルビタン
酸エステル類では剥離性、帯電防止性に優れ、且つ防曇
性への影響が少ないため、より好ましい。添加するポリ
オキシエチレンソルビタン酸エステルには水溶性、防曇
性への影響より、HLBの値が13〜17の範囲である
ことが好ましい。
【0018】尚、被覆量の定量分析は、シートを洗浄
し、洗液を集め、重量法、ガスクロマトグラフィー法、
高速液体クロマトグラフィー法等で行う方法や、被覆量
既知のシートを標準サンプルとしてFT−IRにおける
エーテル吸収の検量線(ATR法)を作成し、被覆量未
知の測定値と比較する方法等で行える。エーテル系多量
体は、エーテル基による強い赤外線吸収が観察されるた
め、FT−IR(ATR法)による定量が、簡便で精度
も良く特に好ましい。
【0019】次に、本発明のシートを構成する防曇剤に
ついて説明する。本発明において、防曇剤は、ショ糖脂
肪酸エステル類または、ポリグリセリン脂肪酸エステル
類より選ばれる少なくとも1種を含む成分からなる。シ
ョ糖脂肪酸エステル類は、1種を単独で使用しても、2
種以上を混合して使用しても良いが、 C10〜C20の脂
肪酸成分を主成分とするHLBが、11〜18程度のシ
ョ糖脂肪酸エステル類がより好ましく、更に好ましくは
ショ糖ラウリン酸モノエステルを主成分(50重量%以
上)とするHLBが、13〜17程度のものである。好
ましいショ糖脂肪酸エステル類を構成する脂肪酸成分及
びHLBは、ショ糖脂肪酸エステル類を水溶液として塗
布する際の水溶性と防曇性の持続性より決定され、C20
以下の脂肪酸が主成分のショ糖脂肪酸エステル類や、H
LBが11以上のショ糖脂肪酸エステル類を主成分とし
た場合は、高温防曇性が向上する傾向にあり、また水溶
性が良好なため、均一な被覆面が形成される領域でもあ
る。またC10以上の脂肪酸が主成分のショ糖脂肪酸エス
テル類や、HLBが18以下のショ糖脂肪酸エステル類
を主成分とするショ糖脂肪酸エステルを被覆したシート
は、低温防曇性が向上し、さらに高温防曇性の持続性も
向上する傾向にある。
【0020】また、ポリグリセリン脂肪酸エステル類
は、1種を単独で使用しても、2種以上を混合して使用
しても良いが、ポリグリセリン脂肪酸エステル類を構成
するポリグリセリンの重合度が6〜10、かつ脂肪酸の
炭素数がC10〜C20のポリグリセリン脂肪酸エステル類
を主成分(合計50重量%以上)とするHLBが、11
〜18程度のものが好ましい。さらに好ましくは、ヘキ
サグリセリンラウリン酸エステル、デカグリセリンラウ
リン酸エステル、ヘキサグリセリンミリスチン酸エステ
ル、デカグリセリンミリスチン酸エステル、ヘキサグリ
セリンパルミチン酸エステル、デカグリセリンパルミチ
ン酸エステル、デカグリセリンステアリン酸エステル、
デカグリセリンオレイン酸エステル(すべてモノエステ
ル比50モル%以上)の単独及びこれらを主成分(50
重量%以上)とするHLBが、13〜17程度のもので
ある。
【0021】これらポリグリセリン脂肪酸エステル類の
構造、HLBは、ショ糖脂肪酸エステル類同様、ポリグ
リセリン脂肪酸エステル類を水溶液として塗布する際の
水溶性と、防曇性の持続性、高温防曇性と低温防曇性と
のバランスより決定される領域である。ポリグリセリン
脂肪酸エステル類を構成する脂肪酸のC20以下、グリセ
リンの重合度が6以上または、HLBが11以上のポリ
グリセリン脂肪酸エステル類を主成分とした場合は、高
温時の防曇性が向上する傾向にあり、また水溶性が良好
なため、シート上に均一な防曇被覆膜を形成させること
ができる領域である。また、ポリグリセリン脂肪酸エス
テル類を構成する脂肪酸のC10以上、グリセリンの重合
度が10以下または、HLBが18以下のポリグリセリ
ン脂肪酸エステル類を主成分とした場合は、低温防曇性
や高温防曇性の持続性が向上する傾向にある。
【0022】また、これらショ糖脂肪酸エステル類とポ
リグリセリン脂肪酸エステル類は、任意の割合で混合し
て使用しても良く、この場合、低温防曇性と高温防曇性
がよりバランスされ、好ましい場合もある。特に好まし
い組み合せは、ショ糖ラウリン酸エステルを主成分とす
るHLBが14〜17のショ糖脂肪酸エステル類と、ヘ
キサグリセリンまたはデカグリセリンラウリン酸エステ
ルを主成分とするHLBが12〜15のポリグリセリン
脂肪酸エステル類との組み合わせで、ショ糖脂肪酸エス
テル類が10〜90重量%、より好ましくは15〜70
重量%、さらに好ましくは20〜50重量%の混合物で
ある。一般に市販されているショ糖脂肪酸エステル類、
ポリグリセリン脂肪酸エステル類は、通常、構成する脂
肪酸が数種類の混合物で且つ、モノエステル、ジエステ
ル、トリエステル等の混合物である。本発明に用いるシ
ョ糖脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル
類は、上記の条件を満たす範囲でこのような一般に市販
されている混合物を使用してもかまわない。
【0023】これらの防曇剤は、シートの1表面に5〜
30mg/m2被覆されるのが好ましく、より好ましく
は7〜27mg/m2、さらに好ましくは9〜23mg
/m2である。被覆量は、低温防曇、高温防曇性を付与
し、シートのベトツキやブロッキングを抑え、シートの
外観を良好に保つ観点より決められる領域であって、被
覆量が5mg/m2以上は、防曇性が良くなる領域であ
り、30mg/m2以下は、シートのベトツキやブロッ
キングを低減し、更には白化によるシート外観不良を起
こさないための領域である。また、本発明のシートを非
成型用の包装用シートとして使用する場合、2次成形に
よる防曇剤被覆膜の引き延ばしがないため、少量の防曇
剤で十分な効果が得られる。このため、非成型用の包装
用シートとして使用する場合は5mg/m2以上20m
g/m2以下の被覆量が好ましい。20mg/m2の被覆
量は、非成型用として使用する場合、防曇性改良効果が
ほぼ飽和に達する値である。
【0024】防曇剤の被覆量の定量分析は、シート・フ
ィルムを洗浄し、洗液を集め、重量法、ガスクロマトグ
ラフィー法、高速液体クロマトグラフィー法等で行う方
法や、被覆量既知のシートを標準サンプルとしてFT−
IR(ATR法)においてエステル吸収の検量線を作成
し、被覆量未知のシート表面を分析する方法等で行え
る。また、HLB値は、Griffinの多価アルコー
ルの脂肪酸エステルの場合の一般式、HLB=20(1
−S/A)(ここで、Sはエステルのケン化価、Aは脂
肪酸価である)より算出される。
【0025】防曇剤には、防曇性改良剤としてポリビニ
ルアルコール、エーテル系多量体、ポリアクリル酸N
a、ポリビニルピロリドン、ポリリン酸Na、ポリリン
酸K等の水溶性高分子や、防曇剤の硬度改質剤としてメ
チルセルロース、カルボメトキシセルロース等を上述の
防曇剤100重量部に対し、1〜200重量部添加して
もかまわない。これらの内、特にポリビニルアルコール
やエーテル多量体を添加した場合、防曇の持続性が更に
改良され、好ましい場合がある。添加するポリビニルア
ルコールとしては、4%水溶液、25℃における粘度が
3〜10mPa・s、ケン化度が60〜80モル%のも
のが好ましく、より好ましくは粘度が4〜8mPa・
s、またケン化度は65〜75モル%である。ポリビニ
ルアルコールの粘度及びケン化度の範囲は、防曇持続性
を更に改良するために好ましい領域である。また、エー
テル系多量体は、本発明の離型剤として記載されるポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマ
ー、ポリエチレングリコールが用いられる。
【0026】本発明のシート、すなわち上述の1表面に
特定の防曇剤が被覆され、その反対の離型面には、離型
剤としてエーテル系多量体とシリコーンオイルの混合組
成物が被覆されたことを特徴とするシートは、防曇性を
高度に維持し、且つ離型性、剥離性にも優れている。こ
のため、例えば成形されて得られた食品包装容器では、
結露や水蒸気の付着による曇り現象が少ないため、容器
の外観を損ねることがなく、内容物の視認性が向上する
他、食材の持ち味を、ストレートに表現できるといった
効果が期待される。また、離型性、剥離性にも優れるこ
とで、安定した成形が可能であり、且つ容器の仕分け作
業が効率的に行えるといった効果が期待される。
【0027】本発明に用いるシートの製造方法には特に
制限がなく、例えば、一般公知のスチレン系樹脂シー
ト、好ましくはテンター法、バブル法等公知の方法で一
軸または二軸に延伸されたスチレン系樹脂シート、より
好ましくは二軸延伸スチレン系樹脂シートの1表面に、
適当な濃度に調整した防曇剤の水溶性をスクィーズロー
ルコーター、エアーナイフコーター、ナイフコーター、
スプレーコーター、グラビアロールコーター、ハンドコ
ーター等公知の方法で塗布し乾燥後、反対面に離型剤の
水溶液を同様の方法で塗布、乾燥する方法で行える。防
曇剤、離型剤の塗布の順は逆であってもかまわない。乾
燥については特に制限はないが、熱風乾燥機を用いるの
が一般的である。
【0028】また、特に被覆膜の均一性を向上させる観
点からは、シート表面をコロナ処理した後に、上記方法
で防曇剤または、離型剤を塗布するのが好ましい。例え
ば、スチレン系樹脂延伸シートに塗布する場合は、シー
トの表面を水との接触角が80〜30゜になるようにコ
ロナ処理を施した後、上記の方法等で防曇剤または離型
剤を塗布すると、被覆膜が均一になり好ましい場合が多
い。水との接触角の80°以下は、被覆膜の均一性を向
上させるための値であり、接触角の30°以上は、シー
トをロール状に巻いた場合にブロッキングを防ぐための
値である。特に防曇剤の塗布面は、防曇性を高度に維持
する観点より、水との接触角を50〜35゜にするのが
より好ましい。また、ポリオキシエチレンポリオキシプ
ロピレンブロック共重合体塗布面は、シートのブロッキ
ングを防止し、均一なコーティング被膜を形成させる観
点より、水との接触角を75〜50゜にするのがより好
ましい。
【0029】また、本発明のシートを構成するスチレン
系樹脂とは、スチレン、アルキルスチレン類、ハロゲン
化スチレン類等から選ばれるスチレン系単量体のホモポ
リマー及びこれらのコポリマー、及び共役ジエン(ブタ
ジエン、イソプレン等)、スチレン−共役ジエン共重合
体等のゴム成分と上記スチレン系単量体とのブロック、
ランダム、グラフトコポリマー、更に上記スチレン系単
量体50重量%以上とその他の単量体とのブロック、ラ
ンダム、グラフトコポリマーである。又、これらスチレ
ン系樹脂に鉱物油、テルペン類、石油樹脂等の可塑剤、
帯電防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を加えてもよい。
【0030】これらの内好ましい樹脂は、スチレンのホ
モポリマー(GPPS)、スチレン−メタクリル酸共重
合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−
ブチル(メタ)アリレート共重合体等のスチレン−アル
キル(メタ)アクリレート共重合体、スチレン−ブチル
(メタ)アリレート及び/またはメチル(メタ)アリレ
ート−ブタジエンよりなる3または4元共重合体類及び
これらとGPPSとのブレンド物、スチレン−共役ジエ
ンブロック共重合体(SBBC)、SBBCとGPPS
やスチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合体類
とのブレンド物等である。
【0031】スチレン系樹脂シートは、上記のスチレン
系樹脂からなる単層シート、又は上記のスチレン系樹脂
を1層以上含む公知の多層シートでも良い。これらシー
トは、無延伸であっても、延伸シートであってもかまわ
ないが、好ましくは延伸シートであり、さらに好ましく
は二軸延伸シートである。多層シートとしては、例え
ば、GPPS(表層)/GPPS+SBBC(内層)、
スチレン−メタクリル酸共重合体等の耐熱スチレン系共
重合体類(表層)/GPPS(内層)、GPPS(表
層)/スチレン−アルキル(メタ)アクリレート共重合
体類(内層)、高分子量GPPS(表層)/中〜低分子
量GPPS(内層)、GPPS+SBBC(表層)/G
PPS(内層)、GPPS(表層)/可塑化GPPS
(内層)等の層の組み合わせによる2層、3層、または
4層以上のシートが使用できる。
【0032】また、本発明のシートは、主に公知の熱成
形方法で2次成形することにより得られる成形容器とし
て使用される。熱成形方法(熱成形機)には特に制限が
なく、一般公知のシート熱成形方法、例えば、熱板加熱
式圧空成形法、真空成形法、圧空成形法、真空圧空成形
法、プラグアシスト成形法等で行える。これらの内、延
伸シート成形法としては、熱板加熱式圧空成形法が最も
一般的であり、本発明が延伸シートの場合、この方法で
成形されるのが好ましい。このような方法で得られた本
発明の成形容器は、シートと同様、高い防曇性と滑り性
(離型性、剥離性)のバランスに優れた特徴を持つ。
【0033】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。実施例・比較例におけるシート・フィルムの性能評
価は、以下の規準に従って行った(特に断りがない限り
「○」以上が本発明の合格レベルである)。 (シリコーンオイル転写率)シートの離型面において、
シリコーンオイルの転写前後の量をFT−IRにより測
定し、次式より転写率を求めた。 シリコーン転写率(%)=(Y/X)×100 X:離型面の転写前(コーティング直後)のシリコーン
オイル量 Y:離型面の転写後(ロール状態で一週間保管後)のシ
リコーンオイル量
【0034】(低温防曇性)発泡ポリスチレン(PS
P)嵌合容器本体(120mm×170mm、深さ8m
m)に温度27〜30℃の寿司5巻を入れ、延伸シート
より製造した開口部120mm×170mm、深さ38
mmの嵌合蓋(内側が防曇面)で蓋をし、5℃のショー
ケースに放置し、20分後(初期防曇)、12時間後
(持続防曇)の水滴の付着を以下の基準で評価した。 ◎:成形容器蓋に曇りがなく、且つ成形容器蓋の90%
以上の面積にわたって内容物が「もやもや」することな
く見える。 ○:成形容器蓋に曇りがなく、且つ成形容器蓋の76%
以上90%未満の面積で内容物が「もやもや」すること
なく見える。 △:成形容器蓋に曇りはないが、成形容器蓋の25以上
50%未満の面積で内容物が、「もやもや」して見え
る。 ×:成形容器蓋に曇りはないが、成形容器蓋の50%よ
り広い面積で内容物が、「もやもや」して見える。また
は、小さな水滴の集合体により曇りが生じている。
【0035】(高温防曇性)底部に10.5ポイントの
大きさのカタカナ100文字が印刷された板を入れた開
口部100mm×100mm、深さ50mmの容器に8
0℃の水を400ml入れた後、延伸シートより後述の
方法で製造した開口部100mm×100mm、深さ3
5mmの成型品で蓋をし、底部に置いた文字の15%以
上が識別できなくなるまでの時間をn=6で測定し、そ
の平均より以下の基準で評価した。 ◎:600秒以上 ○:300秒以上600秒未満 △:120秒以上300秒未満 ×:120秒未満
【0036】(成形時の離型性)連続熱板加熱式成形機
(関西自動機製)に延伸シートの防曇面が熱板側(容器
内側)になるようにセットし、開口部120mm×70
mm、深さ38mmの嵌合寿司蓋容器を成形した時の成
形品の離型性を以下の基準で評価した(なお、成形金型
にはノックアウトピンがついていないものを用いた)。 ◎:成形終了とともにスムーズに金型から離型する ○:若干、離型時に金型への引っかかりがあるが、得ら
れる成形容器にキズ、白化等はなく実用上問題のない成
形品が得られる。 △:離型時に金型への引っかかりがあり、得られた成形
品にキズ、白化等があり、得られた成形品の商品価値が
劣る。 ×:離型時に金型に引っかかり、人間がその都度対処し
なければ成形できない(連続成形不可能)。
【0037】(成型品の剥離性)厚さ0.16mmの延
伸シートを用いた開口部106mm×177mm、底面
部83mm×155mm、深さ38mmの形状を有する
フードパック成型品を、開口部が下向に100個積み重
ねた状態で、最上部の成形品を手作業で一枚一枚抜き取
る作業を最後まで繰り返す。この作業で成型品が重なら
ずに単独で抜き取れた回数より、次式で与えられる単独
剥離成功率を求め、以下の基準に従い、評価した。 単独剥離成功率%=(重ならずに単独で剥離した回数/
100)×100 ◎:単独剥離成功率が30%以上 ○:単独剥離成功率が30%未満20以上 △:単独剥離成功率が20%未満10%以上 ×:単独剥離成功率が10未満
【0038】(ベトツキ性)シート処理面を指で押さ
え、引き離したときのベトツキ感を以下の基準で評価し
た。 ◎:ベトツキを感じない ○:しっとりしている △:ややベトツキ感がある ×:べたつく
【0039】また、使用した防曇剤、離型剤、その他コ
ーティング剤は以下の通りである。 防曇剤 (B1):ショ糖ラウリン酸モノエステルを主成分(約
70重量%)とする、HLB16のショ糖脂肪酸エステ
ル 離型剤 (E1):ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブ
ロック共重合体 、平均分子量15000、ポリオキシ
エチレン80重量% (S1):ジメチルポリシロキサン、粘度5000mm
2/S、表面張力39mN/m(シリコーンオイル1重
量%に調整した水溶液をデュヌイ法により測定) (S2):ジメチルポリシロキサン、粘度350mm2
/S、表面張力35mN/m(測定条件はS1に同じ) (S3):ジメチルポリシロキサン、粘度10万mm2
/S、表面張力35mN/m(測定条件はS1に同じ) (E1):ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブ
ロックポリマー、平均分子量15000、ポリオキシエ
チレン含有率80重量% 帯電防止剤 (A1):ポリオキシエチレンソルビタンラウレート、
ポリオキシエチレン20モル付加、HLB14.8 表
面張力36mN/m(0.1重量%に調整した水溶液を
デュヌイ法により測定)
【0040】評価に用いた延伸シートは、市販のポリス
チレン二軸延伸シート(旭化成工業(株)製、商品名:
OPSシート#3000 厚さ0.16mm)の片面を
純水との接触角が40°〜45°になるようにコロナ処
理を施したのち、表1に示す防曇面被覆膜組成になるよ
うに調整した水溶液をスプレーコーターで被覆(Wet
塗布量3g/m2)し、乾燥処理後、反対面を純粋との
接触角が55から60度になるようにコロナ処理を施し
たのち、表1に示す離型剤被覆膜組成になるように調整
した水溶液をスプレーコーターで被覆(Wet塗布量3
g/m2)し、乾燥処理を行い、シートをロール状に巻
き取った。巻き取られたシートを1週間エージング後物
性評価を行った。エージング後のシート及びシートから
の成形品の物性評価結果を表1に示す。なお、シートの
接触角は、協和界面科学(株)社製固体表面エナジー解
析装置CA−XEを用い確認した。またシート上の被覆
量は、シートコーティング直後にFTIR(ATR法)
により防曇剤のエステルの特性吸収、離型剤のエーテル
の特性吸収から、被覆量既知のサンプルから作成した検
量線を基に確認した。
【0041】
【表1】
【0042】
【比較例1〜4】比較例1は防曇剤のみをコーティング
し、反対面は未処理の場合。比較例2〜4は公知処方で
コーティングした場合で、離型面にはシリコーンオイ
ル、防曇面には、防曇剤をコーティングした場合であ
る。防曇剤のみのコーティング(比較例1)では防曇性
は優れるが、離型性、剥離性に劣る。また、離型面にシ
リコーンオイルをコーティング行った場合には離型性、
剥離性に優れるが、防曇性はシリコーンオイルの転写に
より、低下が認められた。
【0043】
【実施例1〜5】実施例1〜3は離型剤としてエーテル
系共重合体とシリコーンオイルの混合組成物を、被覆量
を変えてコーティングした場合であり、また実施例4〜
5はエーテル共重合体と混合するシリコーンオイルの種
類(粘度、表面張力)を変えてコーティングした場合で
ある。いずれも防曇性と離型性、剥離性に優れていた。
【0044】
【実施例6】ノニオン系帯電防止剤を離型剤に混合した
場合であり、防曇性を高度に維持し、離型性、剥離性も
損なうことはなかった。
【0045】
【発明の効果】本発明の1表面に防曇剤が被覆され、反
対面には、離型剤としてエーテル系多量体とシリコーン
オイルの混合組成物が被覆された延伸シート及び該延伸
シートよりなる2次成形容器は、高温、低温防曇性に優
れ、且つ離型性や剥離性にも優れた特徴がある。これら
優れた特性を活かし、食品包装用途をはじめ、各種成形
容器、包装容器成形用シートとして好適に使用できる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F006 AA15 AB32 AB39 AB64 BA10 BA11 CA07 DA04 4F100 AH02A AH02B AH06B AK12C AK52B AK54B AK79B AL05B BA03 BA07 BA10A BA10B CA10 EH46 EH462 GB23 JL07 JL07A JL14 JL14B YY00B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1表面に防曇剤が被覆され、その反対面
    には、離型剤が被覆されたスチレン系樹脂シートにおい
    て、防曇剤として、ショ糖脂肪酸エステル類、ポリグリ
    セリン脂肪酸エステル類から選ばれる少なくとも1種を
    含む成分が被覆され、その反対面には、離型剤として、
    エーテル系多量体60〜95重量%とシリコーンオイル
    40〜5重量%よりなる混合組成物が5〜50mg/m
    2被覆されたことを特徴とするスチレン系樹脂シート。
  2. 【請求項2】 エーテル系多量体がポリオキシエチレン
    ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリエチレン
    グリコールから選ばれる少なくとも1種類を含むことを
    特徴とする請求項1記載のスチレン系樹脂シート。
  3. 【請求項3】 シリコーンオイルがジメチルポリシロキ
    サンであることを特徴とする請求項1または2記載のス
    チレン系樹脂シート。
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