JP2000178370A - 防曇性スチレン系透明樹脂シート及びその成形品 - Google Patents

防曇性スチレン系透明樹脂シート及びその成形品

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JP2000178370A
JP2000178370A JP10362080A JP36208098A JP2000178370A JP 2000178370 A JP2000178370 A JP 2000178370A JP 10362080 A JP10362080 A JP 10362080A JP 36208098 A JP36208098 A JP 36208098A JP 2000178370 A JP2000178370 A JP 2000178370A
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resin sheet
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Takayuki Ando
孝行 安藤
Hiroshi Suzuki
宏志 鈴木
Hideki Totani
英樹 戸谷
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防曇性に優れたスチレン系透明樹脂シート及
びその成形品を提供すること。 【解決手段】 陰イオン界面活性剤10〜90重量%と
親水性高分子90〜10重量%を含有してなる防曇剤
で、かつ該防曇剤中における陰イオン界面活性剤の30
重量%以上が硫酸エステル塩である防曇剤でスチレン系
透明樹脂シートを表面処理することによって得たシート
及びそのシートを用いて得た成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防曇性に優れたス
チレン系透明樹脂シート及びその成形品に関する。更に
詳しくは包装材分野等に広く用いられているスチレン系
透明樹脂シートに対し、従来より優れた防曇効果を付与
するスチレン系透明樹脂シート及びその成形品に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】スチレン系透明樹脂シートやその成形品
は包装、被覆材として広く使用されているが、その表面
が疎水性の為に気温や湿度の変化により凝集した水分が
微小水滴となり表面に付着する、いわゆる曇りが発生す
ることがある。その曇りにより収納物の見分けが困難と
なり、商品価値を低下させる原因となる場合が多かっ
た。
【0003】この問題を解決しようと、特公昭59−1
9584号公報ではHLBが13以上の界面活性剤とシ
ョ糖高級脂肪酸エステルからなる防曇剤で、特開平9−
221661号公報ではショ糖脂肪酸エステルと陰イオ
ン界面活性剤からなる防曇剤で防曇性を改良する試みが
行われている。また、特開平8−157639号公報で
はショ糖脂肪酸エステルと親水性高分子と多価アルコー
ルからなる防曇剤で防曇性を改良する試みが行われてき
たが、防曇性はまだ充分とは言えなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な技術状況の基で、より防曇性に優れたスチレン系透明
樹脂シート及びその成形品を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の構成から
なる防曇剤を使用することによって本発明に達したもの
である。すなわち、本発明は、スチレン系透明樹脂シー
トを陰イオン界面活性剤10〜90重量%と親水性高分
子90〜10重量%を含有してなる防曇剤で、かつ該防
曇剤における陰イオン界面活性剤中の30重量%以上が
硫酸エステル塩である防曇剤で表面処理して得た防曇性
スチレン系透明樹脂シート及びそのシートを用いて得た
成形品に関するものである。
【0006】以下に本発明を詳しく説明する。本発明の
防曇剤は硫酸エステル塩を必須とする陰イオン界面活性
剤と親水性高分子からなる。陰イオン界面活性剤は具体
的には下記の構造式を持つ硫酸エステル等と下記に述べ
る塩を構成する塩基性物質とからなる化合物が挙げられ
る。
【0007】
【化1】 (但し、RはH又はC1〜C20のアルキル基、nは0〜
50の整数を表す)
【0008】また、塩を構成する塩基性物質としてはナ
トリウムやカリウム等のアルカリ金属若しくはマグネシ
ウム等のアルカリ土類金属、或いはエタノールアミン等
のアルカノールアミン、トリブチルアミン等の低級アル
キルアミン等が挙げられる。
【0009】これらの硫酸エステル塩として、例えばヤ
シアルキルエーテルサルフェートNa、ヤシアルキルサ
ルフェートNa、トリエタノールアミンラウリルサルフ
ェート等が挙げられ、少なくともこれらを1種類以上使
用することができる。更に、本発明の防曇剤には、他の
陰イオン界面活性剤としてカルボン酸塩、スルホン酸
塩、リン酸エステル塩を併用しても構わない。その際、
全陰イオン界面活性剤中の硫酸エステル塩は30重量%
以上である。好ましくは50重量%以上であり、更に好
ましくは70重量%以上である。硫酸エステル塩が30
重量%より少ないと防曇性に劣る。なお、上記のカルボ
ン酸塩の例としては、ラウリン酸K、ミリスチン酸N
a、パルミチン酸K等が、スルホン酸塩としてはオクチ
ルベンゼンスルホン酸Na、ウンデシルナフタリンスル
ホン酸Na、ジ−(2−エチルヘキシル)スルホコハク
酸Na等が、またリン酸エステル塩としてはプロピルエ
ーテルリン酸エステルK、オクチルリン酸エステルN
a、ドデシルリン酸エステルNa等が挙げられる。
【0010】親水性高分子は具体的にはカルボキシメチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロースNa、ヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロリルセルロー
ス、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒド
ロキシエチルセルロース、カルボキシメチルエチルセル
ロース、酢酸セルロース、ポリアクリル酸ソーダ、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピリドン、デキストリン
等が挙げられ、少なくともこれらを1種類以上使用する
ことができる。特にヒドロキシエチルセルロースは水溶
性で、造膜に優れている為好ましい。
【0011】本発明の防曇剤中の陰イオン界面活性剤と
親水性高分子の割合は、陰イオン界面活性剤が10〜9
0重量%、親水性高分子は90〜10重量%である。好
ましくは陰イオン界面活性剤が25〜80重量%、親水
性高分子が75〜20重量%であり、更に好ましくは陰
イオン界面活性剤が40〜70重量%、親水性高分子が
60〜30重量%である。陰イオン界面活性剤が10重
量%より小さく、親水性高分子が90重量%より大きい
と防曇性に劣る。また、陰イオン界面活性剤が90重量
%より大きく、親水性高分子が10重量%より小さい
と、水蒸気や水滴等の水分に長時間曝された時の防曇性
低下が大きい。
【0012】スチレン系透明樹脂シートの表面を防曇剤
で処理する際には、陰イオン界面活性剤と親水性高分子
を溶媒に溶解した溶液として用いる。溶媒としては水、
アルコール等が用いられるが特にこれらに限定されるも
のではない。取扱い上は水が好ましい。その場合、陰イ
オン界面活性剤と親水性高分子の溶液濃度は特に限定さ
れることはないが0.01〜10重量%が好ましい。
【0013】本発明の防曇性スチレン系透明樹脂シート
に用いるスチレン系透明樹脂シートとは、スチレン系透
明樹脂を成形加工して得た防曇剤で処理する前のシート
である。このスチレン系透明樹脂には、スチレン系単量
体の単独重合体、スチレン系単量体の共重合体、スチレ
ン系単量体に共重合可能な単量体を共重合して得た共重
合体及びそれらの混合物が挙げられる。また、ブタジエ
ン系ゴム存在下でスチレン系単量体及び/又はスチレン
系単量体と共重合可能な単量体を重合して得た重合体を
透明性を損なわない範囲で上記のスチレン系単量体を必
須とする(共)重合体に混合して用いることもできる。
【0014】上記の(共)重合体に用いられるスチレン
系単量体にはスチレン、α−メチルスチレン、p−メチ
ルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン等が
挙げられ、また、スチレン系単量体と共重合可能な単量
体としてはアクリル酸、アクリル酸エチル、アクリル酸
メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、アクリロニトリル、メタクリル酸、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、1,3−ブタジエン、
2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)等が挙
げられる。更にブタジエン系ゴムにはハイシスポリブタ
ジエン、ローシスポリブタジエン、スチレン−ブタジエ
ンゴム、スチレン−ブタジエンブロックゴム、スチレン
−ブタジエン−スチレンブロックゴム、部分水添ポリブ
タジエンゴム等が挙げられる。なお、重合に用いる単量
体やブタジエン系ゴムは少なくとも1種類以上を用いる
ことができる。これらスチレン系単量体の単独重合体又
は、スチレン系単量体の共重合体としてはスチレンを重
合して得られるGPポリスチレンが好ましい。また、ス
チレン系単量体に共重合可能な単量体を共重合して得た
共重合体としては、メタクリル酸メチル−スチレン共重
合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、スチレン
−ブタジエンブロック共重合体が好ましい。また、透明
性を損なわない範囲で混合できるブタジエン系ゴム存在
下でスチレン系重合体及び/又はスチレン系単量体と共
重合可能な単量体を重合して得た共重合体としてはゴム
変性耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)が好ましい。
【0015】スチレン系透明樹脂をシートに加工する方
法は特に限定されることはなく、1軸延伸法、2軸延伸
法、多軸延伸法、共押出法、積層法等の常法が挙げられ
る。また、シートを防曇処理するにはシートの表面をコ
ロナ放電処理法、オゾン処理法、プラズマ処理法等で改
質したものが好ましい。
【0016】防曇剤処理液をスチレン系透明樹脂シート
に処理する方法は特に限定されることはなく、簡便には
ロールコーター、ナイフコーター、グラビアロールコー
ター等を用い塗布する方法が挙げられる。また、噴霧、
浸漬等を採用することも出来る。
【0017】防曇剤処理した本発明のスチレン系透明樹
脂シート表面の防曇剤の固形分は0.005〜0.5g
/m2が好ましい。スチレン系透明樹脂シートの防曇剤
の固形分が0.005g/m2より少ないと防曇性の効
果が現れ難く、0.5g/m2より多いとシート表面の
塗工ムラが目立ち始める。
【0018】本発明の防曇性スチレン系透明樹脂シート
とは食料品の包装材或いは被覆材として使用されるシー
トのことであり、かつ、該スチレン系透明樹脂シートを
通して収納物が確認出来る透明性が必要である。該スチ
レン系透明樹脂シートの厚みは特に限定されることはな
く、一般に100μm〜10mmである。このシートは
成形して容器にも用いられる。また、該スチレン系透明
樹脂シートの透明性として好ましくはHazeが10以
下であり、更に好ましくはHazeが5以下である。
【0019】本発明の成形品とは防曇性スチレン系透明
樹脂シートを圧空成形、真空成形、真空圧空成形等を用
いて成形された食料品を包装する蓋容器やフードパック
である。
【0020】
【実施例】以下に実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれら実施例によって制限されるものではない。
なお、実施例における物性測定は以下の通り実施した。 (1)シート透明性:防曇剤を塗布したスチレン系透明
樹脂シートのHazeを日本電色工業社製測定機NDH
−1001DPにて測定した。 (2)シート外観性:防曇剤を塗布したスチレン系透明
樹脂シート表面の塗工ムラを目視にて評価した。 ○:塗工ムラが殆ど目立たない。 △:塗工ムラが一部目立つ。 ×:塗工ムラが目立つ。 (3)防曇性評価:温度40℃の水を張った容器の上
に本発明の防曇剤を塗布したシートや蓋容器を張り付
け、温度5℃の冷蔵庫に60分放置した。その後シート
及び蓋容器の曇りを目視にて評価した。 ◎:曇りが殆ど見られない。 ○:曇りが一部で見られる。 △:曇りが半分程度見られる。 ×:曇りが大部分で見られる。 (4)防曇性評価:(イ)本発明の防曇剤を塗布した
蓋容器上に水滴を落下させ、蓋容器と蓋容器上に広がっ
た水滴との接線の角度を協和界面科学社製接触角計CA
−DT.A型にて測定した。また、(ロ)防曇性評価
で温度5℃の冷蔵庫に60分放置した後の蓋容器を乾燥
させ、その蓋容器上に水滴を落下させ、蓋容器と蓋容器
上に広がった水滴との接線の角度も協和界面科学社製接
触角計CA−DT.A型にて測定した。
【0021】実施例1 スチレン系透明樹脂シートにシート厚み0.4mmの2
軸延伸GPポリスチレンシートを用いた。また、防曇剤
としては陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエーテルサ
ルフェートNaの30重量%水溶液を、親水性高分子に
ヒドロキシエチルセルロースを用い、陰イオン界面活性
剤と親水性高分子を固形分割合で各50重量%になるよ
うに調整して得た。更にこの防曇剤を1.0重量%水溶
液に希釈して、シート表面の防曇剤の固形分が0.06
g/m2に塗布したシートを得た。また、そのシートを
用い、蓋容器(200mm長×120mm幅×50mm
高さ)を成形した。なお、ヤシアルキルエーテルサルフ
ェートNaの30重量%水溶液に日本油脂社製パーソフ
トEK、ヒドロキシエチルセルロースに住友精化社製A
L−15を用いた。表1に防曇剤の固形分の配合割合を
重量%で示し、得られた物性も示した。
【0022】実施例2 防曇剤としては陰イオン界面活性剤にヤシアルキルサル
フェートNaの30重量%水溶液を、親水性高分子にヒ
ドロキシエチルセルロースを用い、陰イオン界面活性剤
と親水性高分子を固形分割合で各50重量%になるよう
に調整して得た。この防曇剤を用いた以外は実施例1と
同様に行った。なお、ヤシアルキルサルフェートNaの
30重量%水溶液に日本油脂社製パーソフトSKを用い
た。表1に防曇剤の固形分の配合割合を重量%で示し、
得られた物性も示した。
【0023】実施例3 防曇剤としては陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエー
テルサルフェートNaの30重量%水溶液と固体のラウ
リン酸Kを用い、各々の界面活性剤を固形分割合で40
重量%と60重量%になるように調整した。また、親水
性高分子にヒドロキシエチルセルロースを用い、陰イオ
ン界面活性剤と親水性高分子を固形分割合で各50重量
%になるように調整して得た。この防曇剤を用いた以外
は実施例1と同様に行った。なお、ラウリン酸Kに日本
油脂社製ノンサールLN−1を用いた。表1に防曇剤の
固形分の配合割合を重量%で示し、得られた物性も示し
た。
【0024】実施例4 防曇剤としては陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエー
テルサルフェートNaの30重量%水溶液とジ−(2−
エチルヘキシル)スルホコハク酸Naの80重量%水溶
液を固形分割合で60重量%と40重量%になるように
調整した。また、親水性高分子にヒドロキシエチルセル
ロースを用い、陰イオン界面活性剤と親水性高分子を固
形分割合で各50重量%になるように調整して得た。こ
の防曇剤を用いた以外は実施例1と同様に行った。な
お、ジ−(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸Naの
80重量%水溶液に日本油脂社製ラピゾールA−80を
用いた。表1に防曇剤の固形分の配合割合を重量%で示
し、得られた物性も示した。
【0025】実施例5 防曇剤としては陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエー
テルサルフェートNaの30重量%水溶液を、親水性高
分子にヒドロキシエチルセルロースを用い、陰イオン界
面活性剤と親水性高分子を固形分割合で75重量%と2
5重量%になるように調整して得た。この防曇剤を用い
た以外は実施例1と同様に行った。表2に防曇剤の固形
分の配合割合を重量%で示し、得られた物性も示した。
【0026】実施例6 防曇剤としては陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエー
テルサルフェートNaの30重量%水溶液を、親水性高
分子にヒドロキシエチルセルロースを用い、陰イオン界
面活性剤と親水性高分子を固形分割合で85重量%と1
5重量%になるように調整して得た。この防曇剤を用い
た以外は実施例1と同様に行った。表2に防曇剤の固形
分の配合割合を重量%で示し、得られた物性も示した。
【0027】実施例7 防曇剤としては陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエー
テルサルフェートNaの30重量%水溶液を、親水性高
分子にカルボキシメチルセルロースNaを用い、陰イオ
ン界面活性剤と親水性高分子を固形分割合で27重量%
と73重量%になるように調整して得た。この防曇剤を
用いた以外は実施例1と同様に行った。なお、カルボキ
シメチルセルロースNaはダイセル化学工業社製110
5を用いた。表2に防曇剤の固形分の配合割合を重量%
で示し、得られた物性も示した。
【0028】実施例8 実施例1と同一の防曇剤を用い、シート表面の防曇剤の
固形分が0.25g/m2に塗布した以外は実施例1と
同様に行った。表2に防曇剤の固形分の配合割合を重量
%で示し、得られた物性も示した。
【0029】実施例9 実施例1と同一の防曇剤を用い、シート表面の防曇剤の
固形分が0.6g/m 2に塗布した以外は実施例1と同
様に行った。表3に防曇剤の固形分の配合割合を重量%
で示し、得られた物性も示した。
【0030】実施例10 実施例1と同一の防曇剤を用い、シート表面の防曇剤の
塗布量を0.004g/m2に塗布した以外は実施例1
と同様に行った。表3に防曇剤の固形分の配合割合を重
量%で示し、得られた物性も示した。
【0031】実施例11 スチレン系透明樹脂シートにシート厚み0.4mmの2
軸延伸メタクリル酸メチル−スチレン共重合体シートを
用いた以外は実施例1と同様に行った。表3に防曇剤の
固形分の配合割合を重量%で示し、得られた物性も示し
た。
【0032】実施例12 スチレン系透明樹脂シートにGPポリスチレンとスチレ
ン−ブタジエンブロック共重合体を95重量%と5重量
%になるように混合し、押し出した樹脂を2軸延伸した
厚み0.4mmのシートを用いた以外は実施例1と同様
に行った。表3に防曇剤の固形分の配合割合を重量%で
示し、得られた物性も示した。
【0033】比較例1 防曇剤としては陰イオン界面活性剤にジ−(2−エチル
ヘキシル)スルホコハク酸Naの80重量%水溶液を、
親水性高分子にヒドロキシエチルセルロース用い、陰イ
オン界面活性剤と親水性高分子を固形分割合で各50重
量%になるように調整して得た。この防曇剤を用いシー
ト表面の防曇剤の固形分を0.24g/m2に塗布した
以外は実施例1と同様に行った。表4に防曇剤の固形分
の配合割合を重量%で示し、得られた物性も示した。シ
ート及び成形品の防曇性に劣り、接触角が大きいことが
分かる。
【0034】比較例2 防曇剤にはショ糖脂肪酸エステルとヒドロキシエチルセ
ルロースと多価アルコールをそれぞれ30重量部、70
重量部、10重量部となるように配合し、水で1重量%
に希釈してシート表面の防曇処理をおこなった。その他
は実施例1と同様に行った。なお、ショ糖脂肪酸エステ
ルは理研ビタミン社製リケマールA30、ヒドロキシエ
チルセルロースはダイセル化学工業社製HEC−SE4
00、多価アルコールは花王社製D−ソルビトールを用
いた。表4に防曇剤の固形分の配合割合を重量%で示
し、得られた物性も示した。シート及び成形品の防曇性
に劣り、接触角が大きいことが分かる。
【0035】比較例3 防曇剤には陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエーテル
サルフェートNaの30重量%水溶液を用い、親水性高
分子は用いなかった以外は実施例1と同様に行った。表
4に防曇剤の固形分の配合割合を重量%で示し、得られ
た物性も示した。成形品の防曇性に劣り、防曇性評価
で接触角が大きいことが分かる。
【0036】比較例4 防曇剤には陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエーテル
サルフェートNaの30重量%水溶液と固体のラウリン
酸Kを固形分割合で10重量%と90重量%になるよう
に調整し、親水性高分子にヒドロキシエチルセルロース
を使用し、陰イオン界面活性剤と親水性高分子の固形分
が75重量%と25重量%になるように調整して得た。
この防曇剤を用いた以外は実施例1と同様に行った。表
4に防曇剤の固形分の配合割合を重量%で示し、得られ
た物性も示した。シート及び成形品の防曇性に劣り、接
触角が大きいことが分かる。
【0037】比較例5 防曇剤には陰イオン界面活性剤にヤシアルキルエーテル
サルフェートNaの30重量%水溶液を、親水性高分子
にヒドロキシエチルセルロースを用い、陰イオン界面活
性剤と親水性高分子の固形分割合で96重量%と4重量
%になるように調整して得た。この防曇剤を用いた以外
は実施例1と同様に行った。表5に防曇剤の固形分の配
合割合を重量%で示し、得られた物性も示した。成形品
の防曇性に劣り、防曇性評価の接触角が大きいことが
分かる。
【0038】比較例6 防曇剤を塗布しなかった以外は実施例1と同様に行っ
た。得られた物性を表5に示した。シート及び成形品の
防曇性に劣り、接触角が大きいことが分かる。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】
【発明の効果】本発明の防曇性スチレン系透明樹脂シー
ト及びその成形品は防曇性に優れているので食料品の包
装等に広く使用でき、非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F006 AA15 AA58 AB03 AB66 AB69 BA10 CA07 EA06 4J002 AB021 AB031 AB051 BE021 BG011 BJ001 EG026 EV186 EV236 EV256 EW046 FD316 GG01 GG02 GT00 HA04 HA05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系透明樹脂シートを、陰イオン
    界面活性剤10〜90重量%と親水性高分子90〜10
    重量%を含有してなる防曇剤で、かつ該防曇剤における
    陰イオン界面活性剤中の30重量%以上が硫酸エステル
    塩である防曇剤で表面処理したことを特徴とする防曇性
    スチレン系透明樹脂シート。
  2. 【請求項2】 スチレン系透明樹脂シートを表面処理し
    た防曇剤量が固形分として0.005〜0.5g/m2
    であることを特徴とする請求項1記載の防曇性スチレン
    系透明樹脂シート。
  3. 【請求項3】 スチレン系透明樹脂シートとして2軸延
    伸GPポリスチレンシートを用いることを特徴とする請
    求項1又は2記載の防曇性スチレン系透明樹脂シート。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3記載のいずれか1項記載
    の防曇性スチレン系透明樹脂シートを用いて得られるこ
    とを特徴とする成形品。
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