JP4899522B2 - 播種重合用種子粒子ラテックスを用いたペースト塩化ビニル系樹脂の製造方法 - Google Patents
播種重合用種子粒子ラテックスを用いたペースト塩化ビニル系樹脂の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4899522B2 JP4899522B2 JP2006042091A JP2006042091A JP4899522B2 JP 4899522 B2 JP4899522 B2 JP 4899522B2 JP 2006042091 A JP2006042091 A JP 2006042091A JP 2006042091 A JP2006042091 A JP 2006042091A JP 4899522 B2 JP4899522 B2 JP 4899522B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vinyl chloride
- seed
- polymerization
- latex
- chloride monomer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
得られた塩化ビニル重合体ラテックス50mgを採取し、熱分解炉(島津製作所製、商品名PYROLYZERPYR−IA)により105℃で1分間加熱し、ガスクロマトグラフにて塩化ビニル単量体濃度を分析定量した。分析定量した塩化ビニル単量体濃度を塩化ビニル重合体ラテックスの固形分重量あたりの残存塩化ビニル単量体量に計算し、塩化ビニル重合体ラテックス中の残存塩化ビニル単量体濃度とした。
測定サンプルをレーザー透過率が75〜85%となるように濃度調整を行なった試料により、レーザー回析/散乱式粒径測定装置(堀場製作所(株)製、商品名LA−700)を用いて平均粒子径の測定を行った。
200ml三角フラスコに塩化ビニル樹脂固形分で1gとなるようにシードラテックスを秤量した。続いてベンゼン20ml、イソプロピルアルコール80ml、10%酢酸溶液20ml、10%ヨウ化カリウム水溶液20mlを添加した。該三角フラスコに五球コンデンサを付設し、スターラーで攪拌しながら15分間加熱し、冷却後、1/100Nチオ硫酸ナトリウムで滴定した。
(ここで、Aはシードラテックス中の重合開始剤のモル数を示し、V1はサンプルの1/100Nチオ硫酸ナトリウムの滴定量(ml)を示し、V2はブランクの1/100Nチオ硫酸ナトリウムの滴定量(ml)を示し、Nは1/100Nチオ硫酸ナトリウムの規定度を示す。)
塩化ビニル樹脂中の重合開始剤含有量(%)=A/W×398×100 (2)
(ここで、Wは重合開始剤等含有シード固形分(g)を示す。)
<ラテックス安定性の測定>
500ccカップに25℃に調整したラテックスを250g、クロロホルム1.25gを入れ、ホモジナイザー(ヤマト科学製、商品名ULTRA−DISPERSER MODEL LK−41)を用いて、攪拌開始から重合体粒子が凝集し流動性が低下するまでの時間を測定した。
塩化ビニル系重合体ラテックスを調製し、重合缶から抜き出した後に孔径1mmのフィルターによって除かれたスケールを回収し重量を測定した。定量したスケールの重量を重合において仕込んだ塩化ビニル単量体の重量で除した値(重量%)をスケール量として評価した。
1m3オートクレーブ中に脱イオン水360kg、塩化ビニル単量体300kg、過酸化ラウロイル6kg及び15重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液30kgを仕込み、3時間ホモジナイザーを用いて均質化処理を行った後、系内の温度を45℃に上げて重合反応を開始した。そして、重合圧力が低下した後に重合反応を停止した。重合反応停止後に、未反応塩化ビニル単量体を大気圧まで回収し、油溶性重合開始剤含有シードラテックス(以下、シード1と略記する)を得た。
1m3オートクレーブ中に脱イオン水400kg、塩化ビニル単量体350kg、16重量%過硫酸カリウム水溶液2kg、16重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液5kgを仕込んだ後に系内の温度を54℃に上げて重合反応を開始した。そして、重合圧力が低下した後に重合反応を停止した。重合反応停止後に、未反応塩化ビニル単量体を大気圧まで回収し、単量体可溶開始剤含有しないシードラテックス(以下、シード2と略記する)を得た。シード2中に含まれる種子粒子の平均粒子径は0.15μmであった。
ホモジナイザーを用いた均質化処理を5時間で行った以外は合成例1と同様の方法により、油溶性重合開始剤含有シードラテックス(以下、シード3と略記する)を得た。
ホモジナイザーを用いた均質化処理を8時間で行った以外は合成例1と同様の方法により、油溶性重合開始剤含有シードラテックス(以下、シード4と略記する)を得た。
合成例1によって得られたシード1中の未反応塩化ビニル単量体を大気圧まで回収した後、−0.05MPaの真空下で5時間放置することでさらに未反応塩化ビニル単量体を回収し、残存塩化ビニル単量体の濃度が低いシード1を得た(残存塩化ビニル単量体濃度:23400ppm)。次に、1m3オートクレーブ中に脱イオン水350kg、塩化ビニル単量体400kg、20重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液2kg、シード1を塩化ビニル単量体に対して3.0重量%、合成例2により得られたシード2を7.5重量%仕込み、重合系の温度を61℃に昇温し重合を開始した。重合開始してから重合終了までの間、塩化ビニル単量体に対してドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.7重量%連続的に添加した。重合圧力が61℃における塩化ビニル単量体の飽和蒸気圧から0.6MPa降下した時点で重合反応を停止した。重合反応停止後に、未反応塩化ビニル単量体を回収し、ペースト加工用塩化ビニル重合体ラテックスを調製した。シード1中に含まれる種子粒子の平均粒子径は0.60μm、重合開始剤含有量は3.23重量%であった。シード1のラテックス安定性およびペースト加工用塩化ビニル重合体ラテックスの調製時に発生したスケール量を表1に示す。
未反応塩化ビニル単量体を大気圧まで回収した後、−0.05MPaの真空下で8時間放置して残存塩化ビニル単量体の濃度が低いシード1を得た(残存塩化ビニル単量体濃度:21970ppm)以外は実施例1と同様の方法でペースト加工用塩化ビニル重合体ラテックスを調製した。このシード1中に含まれる種子粒子の平均粒子径は0.60μm、重合開始剤含有量は3.20重量%であった。シード1のラテックス安定性およびペースト加工用塩化ビニル重合体ラテックスの調製時に発生したスケール量を表1に示す。
合成例3によって得られたシード3中の未反応塩化ビニル単量体を大気圧まで回収した後、−0.05MPaの真空下で5時間放置することでさらに未反応塩化ビニル単量体を回収し、残存塩化ビニル単量体の濃度が低いシード3を得た(残存塩化ビニル単量体濃度:24100ppm)。次に、シード1の代わりにシード3を用いた以外は実施例1と同様の方法でペースト加工用塩化ビニル重合体ラテックスを調製した。このシード3中に含まれる種子粒子の平均粒子径は0.42μm、重合開始剤含有量は3.24重量%であった。シード3のラテックス安定性およびペースト加工用塩化ビニル重合体ラテックスの調製時に発生したスケール量を表1に示す。
合成例1によって得られたシード1を−0.05MPaの真空下で放置せずにそのまま使用した(残存塩化ビニル単量体濃度:30570ppm)以外は実施例1と同様の方法でペースト加工用塩化ビニル重合体ラテックスを調製した。シード1中に含まれる種子粒子の平均粒子径は0.60μm、重合開始剤含有量は3.24重量%であった。シード1のラテックス安定性およびペースト加工用塩化ビニル重合体ラテックスの調製時に発生したスケール量を表1に示す。
ホモジナイザーを用いた均質化処理を1.2時間で行った以外は合成例1と同様の方法でシード1を得た。また、このシード1を−0.05MPaの真空下で放置せずに使用した(残存塩化ビニル単量体濃度:29800ppm)以外は実施例1と同様の方法でペースト加工用塩化ビニル重合体ラテックスを調製した。このシード1中に含まれる種子粒子の平均粒子径は0.78μm、重合開始剤含有量は3.21重量%であった。シード1のラテックス安定性およびペースト加工用塩化ビニル重合体ラテックスの調製時に発生したスケール量を表1に示す。
シード1の代わりに合成例3によって得られたシード3を−0.05MPaの真空下で放置せずにそのまま使用した(残存塩化ビニル単量体濃度:30200ppm)以外は実施例1と同様の方法でペースト加工用塩化ビニル重合体ラテックスを調製した。このシード3中に含まれる種子粒子の平均粒子径は0.40μm、重合開始剤含有量は3.20重量%であった。シード3のラテックス安定性およびペースト加工用塩化ビニル重合体ラテックスの調製時に発生したスケール量を表1に示す。
合成例4によって得られたシード4中の未反応塩化ビニル単量体を大気圧まで回収した後、−0.05MPaの真空下で8時間放置することでさらに未反応塩化ビニル単量体を回収し、残存塩化ビニル単量体の濃度が低いシード4を得た(残存塩化ビニル単量体濃度:20980ppm)。次に、シード1の代わりにシード4を用いた以外は実施例1と同様の方法でペースト加工用塩化ビニル重合体ラテックスを調製した。このシード4中に含まれる種子粒子の平均粒子径は0.20μm、重合開始剤含有量は3.23重量%であった。シード4のラテックス安定性およびペースト加工用塩化ビニル重合体ラテックスの調製時に発生したスケール量を表1に示す。
Claims (3)
- 平均粒子径が0.3〜0.7μmの播種重合用種子粒子であり、かつ、塩化ビニル単量体の残存含有濃度が25000ppm未満である播種重合用種子粒子ラテックスを用いることを特徴とするペースト塩化ビニル系樹脂の製造方法。
- 播種重合用種子粒子ラテックスが、さらに、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、スルホコハク酸塩の中から選ばれる少なくとも1種のアニオン性界面活性剤又はノニオン性界面活性剤、及び、油溶性開始剤を含むことを特徴とする請求項1記載のペースト塩化ビニル系樹脂の製造方法。
- 播種重合用種子粒子ラテックスが、界面活性剤を0.6重量%以上含み、油溶性開始剤を0.8〜5.0重量%含むことを特徴とする請求項2記載のペースト塩化ビニル系樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006042091A JP4899522B2 (ja) | 2006-02-20 | 2006-02-20 | 播種重合用種子粒子ラテックスを用いたペースト塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006042091A JP4899522B2 (ja) | 2006-02-20 | 2006-02-20 | 播種重合用種子粒子ラテックスを用いたペースト塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007217626A JP2007217626A (ja) | 2007-08-30 |
JP4899522B2 true JP4899522B2 (ja) | 2012-03-21 |
Family
ID=38495244
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006042091A Active JP4899522B2 (ja) | 2006-02-20 | 2006-02-20 | 播種重合用種子粒子ラテックスを用いたペースト塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4899522B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20090311531A1 (en) | 2008-06-13 | 2009-12-17 | Lg Chem, Ltd. | Large-sized vinyl chloride seed, method of preparing the seed, vinyl chloride resin prepared using the seed, and method of preparing the vinyl chloride resin |
KR101207096B1 (ko) | 2009-10-27 | 2012-12-03 | 주식회사 엘지화학 | 투명성이 우수한 염화비닐계 수지 제조방법 |
KR101452023B1 (ko) * | 2010-12-20 | 2014-10-23 | 주식회사 엘지화학 | 중합반응의 말기온도 상승이 낮은 페이스트 염화비닐 수지의 제조방법 |
JP6800407B2 (ja) * | 2016-08-09 | 2020-12-16 | 東ソー株式会社 | 塩化ビニル系樹脂シードの製造方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0757864B2 (ja) * | 1988-09-14 | 1995-06-21 | カネボウ・エヌエスシー株式会社 | 粘着付与剤樹脂がポリマーの粒子内に共存しているエマルジョン型感圧接着剤の製造法 |
JPH09309997A (ja) * | 1996-05-22 | 1997-12-02 | Tosoh Corp | ペースト用塩化ビニル樹脂顆粒及びその製造方法 |
JP4955845B2 (ja) * | 1999-07-27 | 2012-06-20 | 東ソー株式会社 | ペースト用塩化ビニル樹脂及びそれよりなるペースト用塩化ビニル樹脂組成物 |
JP4529320B2 (ja) * | 2001-07-02 | 2010-08-25 | 東ソー株式会社 | 艶消し性ペースト加工用塩化ビニル系樹脂及びそれよりなる艶消し性ペースト組成物 |
JP4078947B2 (ja) * | 2002-10-25 | 2008-04-23 | 東ソー株式会社 | 塩化ビニル系水性分散液からの未反応単量体の回収法 |
JP4120383B2 (ja) * | 2002-12-12 | 2008-07-16 | 東ソー株式会社 | 塩化ビニル系重合体水性分散液からの未反応単量体の回収法 |
-
2006
- 2006-02-20 JP JP2006042091A patent/JP4899522B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007217626A (ja) | 2007-08-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5169344B2 (ja) | ペースト加工用塩化ビニル系樹脂の製造方法 | |
JP4899522B2 (ja) | 播種重合用種子粒子ラテックスを用いたペースト塩化ビニル系樹脂の製造方法 | |
JP4896709B2 (ja) | 特定の開始剤系を使用することによって増加された重合反応器生産量 | |
RU2295540C2 (ru) | Совместное введение органических инициаторов и защитных коллоидов в ходе проведения реакций полимеризации | |
JPS61207411A (ja) | 塩化ビニル系樹脂の製造法 | |
JP3982326B2 (ja) | ペースト加工用塩化ビニル系重合体ラテックスの製造方法 | |
JP4144322B2 (ja) | ペースト加工用塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JP2807526B2 (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JP2006321946A (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JP3419098B2 (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JP4022643B2 (ja) | ペースト加工用塩化ビニル系樹脂の製造方法 | |
JPH10212304A (ja) | 塩化ビニル系重合体ラテックスの製造方法 | |
JP4120382B2 (ja) | ペースト加工用塩化ビニル系重合体水性分散液の貯蔵方法 | |
JPH1135607A (ja) | 塩化ビニル系樹脂の製造方法 | |
JPH10279629A (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JP2024098177A (ja) | 重合開始剤含有塩化ビニル系樹脂シード粒子の製造方法 | |
JP2004323861A (ja) | 塩化ビニル系重合体ラテックスの製造方法 | |
JPH05295008A (ja) | 塩化ビニル系単量体の懸濁重合方法 | |
JP3419096B2 (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JP3550921B2 (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JP2023137813A (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 | |
JP2024113595A (ja) | ペースト加工用塩化ビニル系樹脂の製造方法 | |
JP2000038405A (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造法 | |
TW201341409A (zh) | 用於製備氯乙烯聚合物之方法 | |
JPH10279628A (ja) | 塩化ビニル系重合体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090114 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110601 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110628 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110824 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20111206 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20111219 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 4899522 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150113 Year of fee payment: 3 |