JP4078947B2 - 塩化ビニル系水性分散液からの未反応単量体の回収法 - Google Patents

塩化ビニル系水性分散液からの未反応単量体の回収法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造後の塩化ビニル系重合体水性分散液からの未反応塩化ビニル系単量体の回収法に関するものであり、更に詳しくは、塩化ビニル系単量体を水性媒体中で界面活性剤、重合開始剤の存在下で重合を行い得られる塩化ビニル系重合体水性分散液から未反応塩化ビニル系単量体を回収する際に、泡立ちが少なく、高効率で未反応塩化ビニル系単量体が回収できる方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
塩化ビニル系重合体水性分散液は、塩化ビニル系単量体を界面活性剤、重合開始剤の存在下、水性媒体中に分散して乳化重合、播種乳化重合、微細懸濁重合、播種微細懸濁重合等を行うことにより粒子径0.05〜10μm程度を有するラテックスとして生産されている。塩化ビニル系重合体水性分散液を製造するこれら乳化重合、播種乳化重合、微細懸濁重合、播種微細懸濁重合等の重合反応では、通常、塩化ビニル系単量体の重合転化率が70〜98%に到達した時点で重合反応を終了させるために、得られる塩化ビニル系重合体水性分散液中には未反応の塩化ビニル系単量体が残存している。そして、塩化ビニル系重合体水性分散液から未反応の塩化ビニル系単量体を回収した後、該水性分散液を噴霧乾燥機等により乾燥することによりペースト加工用塩化ビニル系重合体が生産されている。そのため、ペースト加工用塩化ビニル系重合体の原料となる塩化ビニル系単量体を回収し原単位を改善したり、製造・加工時の作業環境衛生上等の観点から、塩化ビニル系重合体水性分散液に残存する未反応塩化ビニル系単量体をより高効率で回収する方法が望まれている。
【0003】
しかし、塩化ビニル系単量体を水性媒体中で界面活性剤、重合開始剤の存在下で重合して得られる塩化ビニル系重合体水性分散液からの未反応塩化ビニル系単量体の回収においては、該水性分散液は界面活性剤を含むため未反応塩化ビニル系単量体が蒸発する際に、激しい発泡を伴い、泡の飛散による製品ロスの発生や飛散した泡によるスケールリング等の機器トラブル発生等の課題を有していた。
【0004】
これら課題を解決する方法として、塩化ビニル系重合体水性分散液からの未反応塩化ビニル系単量体の回収操作においては、通常発泡を抑制するために未反応塩化ビニル系単量体を回収する際の処理温度を低くしたり、該水性分散液の処理速度をおそくする等の操作が行われている。しかし、これらの方法は発泡を抑制することに関してはある程度効果的であるものの、処理温度を低下した場合は未反応塩化ビニル系単量体の回収効率が低下する。また、処理速度をおそくした場合は、未反応塩化ビニル系単量体回収のための処理時間が長くなり生産効率が低下する等の課題があった。
【0005】
そこで、これら乳化重合、播種乳化重合、微細懸濁重合、播種微細懸濁重合等で得られた塩化ビニル系重合体水性分散液からの未反応塩化ビニル系単量体の回収操作に関しては、ノズルから塩化ビニル系重合体ラテックスを蒸発缶内に貯溜された塩化ビニル系重合体ラテックスの液面全面に噴霧することで泡立ちを抑制しながら未反応塩化ビニル系単量体を回収する方法(例えば、特許文献1参照)、また、未反応塩化ビニル系単量体回収装置の後に設置した泡分離器内で泡に水蒸気を直接吹込むことで未反応塩化ビニル系単量体の回収操作により発生した泡を消泡する方法(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平08−325321号公報
【特許文献2】
特開平13−081127号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平08−325321号公報に提案の方法では、消泡という面では効果がみられるものの、その一方で塩化ビニル系重合体ラテックスの液面全面に噴霧する操作を行うために新たな泡立ちが発生するため、泡立ち抑制という点でその効果は満足できるものでなく、また、塩化ビニル系重合体ラテックスに残存する未反応塩化ビニル系単量体の回収効率の点でも未だ十分でない。
【0008】
また、特開平13−081127号公報に提案の方法では、発生した泡を泡分離器内で消泡させるという点では一定の効果が見られるものの、未反応塩化ビニル系単量体の回収装置以外の泡分離器に水蒸気を供給させる等の設備が必要となる等の課題を有していた。
【0009】
そこで、本発明は、真空蒸発塔等の未反応塩化ビニル系単量体の回収装置内で発生する泡立ちについて、塩化ビニル系重合体水性分散液の噴霧操作を特定条件下で行うことによって、泡立ちが抑制され、安定して高効率に未反応塩化ビニル系単量体の回収ができる方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、塩化ビニル系重合体水性分散液から未反応塩化ビニル系単量体を回収する際に、塩化ビニル系重合体水性分散液の噴霧操作を特定条件下で行うことにより泡立ちを抑制し、安定的に高効率で未反応塩化ビニル系単量体の回収が可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0011】
即ち、本発明は、塩化ビニル系単量体を界面活性剤、重合開始剤の存在下、水性媒体中で重合反応して得られる水性分散液から未反応単量体を回収する方法において、真空蒸発塔の塔頂部に設置した空円錐型スプレーノズルより塩化ビニル系重合体水性分散液を真空蒸発塔内に噴霧し、且つ該塔頂部より噴霧される塩化ビニル系重合体水性分散液の噴霧液量に対して3〜30倍量の流量で真空蒸発塔のボトム液を真空蒸発塔内飽和水蒸気温度より0〜30℃高い温度で真空蒸発塔内へ空円錐型スプレーノズルを使用して循環再噴霧することを特徴とする塩化ビニル系重合体水性分散液からの未反応塩化ビニル系単量体の回収法に関するものである。
【0012】
以下に、本発明を詳細に説明する。
【0013】
本発明における塩化ビニル系重合体水性分散液とは、水性媒体中で界面活性剤、重合開始剤の存在下、塩化ビニル系単量体を重合して得られるペースト加工用の塩化ビニル系重合体水性分散液であり、その重合方法としては、例えば乳化重合法、播種乳化重合法、微細懸濁重合法、播種微細懸濁重合法等を挙げることができる。
【0014】
ここでいう塩化ビニル系単量体とは、塩化ビニル単量体単独又は塩化ビニル単量体と塩化ビニル単量体との共重合可能なビニル単量体との混合物であり、塩化ビニル単量体と共重合し得るビニル単量体としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等の不飽和カルボン酸又はその無水物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステル類;マレイン酸エステル、フマル酸エステル、桂皮酸エステル等の不飽和カルボン酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルアミルエーテル、ビニルフェニルエーテル等のビニルエーテル類;エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン等のモノオレフィン類;塩化ビニリデン、スチレン及びその誘導体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を挙げることができ、これらビニル単量体は1種以上で用いることが可能である。
【0015】
界面活性剤としては、例えばジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等が挙げられ、これらは単独又は2種類以上の組合わせで用いることが可能である。
【0016】
重合開始剤としては、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等の水溶性重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド,p−クロロベンゾイルパーオキサイド等の芳香族ジアシルパーオキサイド、カプロイルパーオキサイド,ラウロイルパーオキサイド等の脂肪族ジアシルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトロリル,アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ化合物、t−ブチルパーオキシピバレート等の有機酸のパーオキシジエステル、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート,ジオクチルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド等の油溶性重合開始剤が挙げられる。そして、これらは単独又は2種類以上の組合わせで用いることが可能である。
【0017】
水性媒体とは、水単独又は水を主成分とする媒体であり、例えば水、脱イオン水、蒸留水等を挙げることができる。
本発明は、上述の方法により得られた塩化ビニル系重合体水性分散液から未反応塩化ビニル系単量体を回収する方法において、真空蒸発塔塔頂部に設置した空円錐型スプレーノズルを使用して塩化ビニル系重合体水性分散液を真空蒸発塔内に噴霧し、且つ該塔頂部より噴霧される塩化ビニル系重合体水性分散液の噴霧液量に対して3〜30倍量の流量で真空蒸発塔のボトム液を真空蒸発塔内飽和水蒸気温度より0〜30℃高い温度で真空蒸発塔内へ空円錐型スプレーノズルを使用して循環再噴霧することにより塩化ビニル系重合体水性分散液からの未反応塩化ビニル系単量体を回収するものである。
【0018】
なお、本発明でいう塩化ビニル系重合体水性分散液とは、便宜上塩化ビニル系単量体の重合反応により得られた水性分散液を示し、ボトム液とは、便宜上該塩化ビニル系重合体水性分散液を真空蒸発塔により未反応塩化ビニル系単量体を回収し真空蒸発塔底部に溜まる未反応塩化ビニル系単量体一次回収後の塩化ビニル系重合体水性分散液を示す。
【0019】
なお、図1に本発明の実施に使用できる塩化ビニル系重合体水性分散液からの未反応塩化ビニル系単量体回収に用いられる装置の一例を示す。図1中の1は塩化ビニル系重合体水性分散液の入口、2は回収された未反応塩化ビニル系単量体の出口、3は未反応塩化ビニル系単量体が回収された塩化ビニル系重合体水性分散液の出口、4は真空蒸発塔、5は真空蒸発塔加熱装置、6、7は空円錐型スプレーノズル、8は熱交換器、9は循環ライン、10は循環ポンプ、11は熱交換器、12は流量計、13は温度計、14は圧力計、15は流量計、16は温度計、17、18、19は流量調節弁、20は循環ポンプ、21は熱交換器を示す。
【0020】
本発明で用いる空円錐型スプレーノズルとは空円錐ノズルを有するものであり、空円錐ノズルとは、塩化ビニル系重合体水性分散液、ボトム液を噴霧した際の噴霧液の断面形状が基本的には中心部に液滴分布を持たない噴霧パターンを有するノズルをいい、噴霧液の投影面積の内、約20%以上が外周部に液滴分布を有するノズルをも指すものである。また、本発明で用いる空円錐型スプレーノズルとは、上記特性を有するノズルを示すものであり、例え投影断面が四角形等の円錐形以外の形状を示すノズルであってもそれをも包含するものである。
【0021】
本発明で用いる真空蒸発塔とは、一般的に工業プロセスにおいて溶媒、単量体等を減圧下又は真空下で蒸発回収するために用いられている設備であり、特定の特殊な設備を指すものではなく、例え減圧下で使用しても便宜上真空蒸発塔と称する。
【0022】
ここで、塩化ビニル系重合体水性分散液、ボトム液を噴霧するスプレーノズルが空円錐型スプレーノズルでない場合は、噴霧された塩化ビニル系重合体水性分散液、ボトム液の殆どは真空蒸発塔底部に溜まっている塩化ビニル系重合体水性分散液(ボトム液)の液表面へ衝突するため、未反応塩化ビニル系単量体回収時の泡立ちが激しくなり、安定的な未反応塩化ビニル系単量体の回収が困難となる。
【0023】
また、本発明の未反応塩化ビニル系単量体の回収法は、濡れ壁効果とフラッシングにより未反応塩化ビニル系単量体の回収効率を加速させることから真空蒸発塔内へボトム液を真空蒸発塔内飽和水蒸気温度より0〜30℃高い温度で塔頂部から噴霧される塩化ビニル系重合体水性分散液の噴霧液量に対し3〜30倍量の流量で循環再噴霧させるものである。本発明の回収法においては、循環再噴霧の噴霧液量、加熱温度を所定の条件とすることにより、未反応塩化ビニル系単量体の回収効率を高めると同時に、未反応塩化ビニル系単量体の回収量増加に伴う真空蒸発塔内の泡の上昇をスプレー膜で抑制する点に特徴がある。その意味では、循環再噴霧液の流量が多く、噴霧液温度が高い方が好ましい
ここで、ボトム液の循環再噴霧を行わない場合、ボトム液の循環再噴霧液の液量が塔頂部からの噴霧液量に対し3倍量未満である場合、ボトム液の循環再噴霧の噴霧液温度が真空蒸発塔内飽和水蒸気温度より低い場合には、塩化ビニル系重合体水性分散液からの未反応塩化ビニル系単量体の回収効率が低下する。一方、ボトム液の循環再噴霧液の液量を塔頂部からの噴霧液量に対し30倍より大きくした場合には設備費用が大きくなる。ボトム液の循環再噴霧の噴霧液温度が真空蒸発塔内飽和水蒸気温度より30℃を越えて高い温度とした場合、塩化ビニル系重合体水性分散液の安定性が悪化傾向となる。
【0024】
また、従来方法の様に循環再噴霧せずに真空蒸発塔内に滞在する塩化ビニル系重合体水性分散液を真空蒸発塔に付設した外部ジャケット等により加熱した場合においては、未反応塩化ビニル系単量体の回収効率は見掛け上同程度となる場合もあるが、未反応塩化ビニル系単量体の回収量が増加した場合に比例して増加する泡の抑制が難しくなり、真空蒸発塔の後段の泡分離装置が過大なものとなったり、処理速度を低下させたりする必要がある等の問題がある。
【0025】
本発明の未反応塩化ビニル系単量体の回収法をより効果的なものとするための真空蒸発塔の運転条件としては、真空蒸発塔の塔頂部から噴霧する塩化ビニル系重合体水性分散液の噴霧条件として、真空蒸発塔に循環再噴霧するボトム液中の未反応塩化ビニル系単量体の濃度を低下させるために真空蒸発塔の塔頂部から噴霧する塩化ビニル系重合体水性分散液を真空蒸発塔内飽和水蒸気温度より0〜30℃高い温度で噴霧することが好ましく、さらに塩化ビニル系重合体水性分散液の安定性の点からは特に5〜25℃高い温度であることが好ましい。また、真空蒸発塔内圧力として50〜250Torrであることが好ましく、特に80〜200Torrであることが好ましい。
【0026】
本発明における塩化ビニル系重合体水性分散液の噴霧及びボトム液の循環再噴霧においては、噴霧液滴がボトム液表面に直接到達することにより誘発される真空蒸発塔底部のボトム液の起泡を抑えるために、真空蒸発塔底部のボトム液の液表面に対し噴霧される噴霧液量が全噴霧液量の40wt%以下であることが好ましく、特に20wt%以下となるように噴霧を行うことがより好ましい。そのため、塔頂部からの塩化ビニル系重合体分散液の噴霧及びボトム液の循環再噴霧は共に、噴霧液到達外周径が真空蒸発塔内周径より大きくなるような空円錐型スプレーノズルによる噴霧、つまり噴霧液が真空蒸発塔内壁面に到達するように噴霧を行うことが好ましい。その際は、塔頂部からの噴霧の要件とする塩化ビニル系重合体分散液の噴霧を噴霧液到達外周径が真空蒸発塔内周径より大きくなるように噴霧することがより容易である。
【0027】
本発明における空円錐型スプレーノズルの取付位置としては、塩化ビニル系重合体水性分散液噴霧用空円錐型スプレーノズルは塔頂部であり、ボトム液の循環再噴霧用の空円錐型スプレーノズルは任意である。ここで、塔頂部とは塔頂のみならず、塔頂付近を指すものである。その中でも効率良く真空蒸発塔内の発泡が抑制され、未反応塩化ビニル系単量体の回収効率に優れる回収法となることから共に噴霧液到達外周径が真空蒸発塔内周径より大きくなる位置とすることが好ましい。また、未反応塩化ビニル系単量体の回収工程をよりコンパクトな設計とすることが可能であることから真空蒸発塔の断面の中心部にそれぞれの空円錐型スプレーノズルを設置することが好ましい。
【0028】
また、それぞれの空円錐型スプレーノズルの取付位置高さとしては、蒸発塔底部のボトム液の液表面から上昇する泡を空円錐型スプレー膜内部にトラップさせることが可能となり、未反応塩化ビニル系単量体の回収効率が優れることから塔頂部に設置する塩化ビニル系重合体水性分散液を噴霧する空円錐スプレーノズルは、真空蒸発塔の塔頂から塔長さの1/4以上の高さに設置することが好ましく、ボトム液の循環再噴霧を行う空円錐スプレーノズルは、真空蒸発塔の塔頂より塔長さの1/4〜3/4低い位置に設置することが好ましい。また、これら塔頂部又は循環再噴霧に使用する空円錐型スプレーノズルの数には制限はなく複数個設置することも可能であり、また、多段に複数個設置することも可能である。
【0029】
本発明における真空蒸発塔の塔径との関係では、真空蒸発塔内を上昇する泡の抑制を抑える意味で、真空蒸発塔で蒸発し上昇する水蒸気及び未反応塩化ビニル系単量体の空塔速度は、0.1〜2.5m/secの範囲で選定することが好ましく、特に0.3〜1.5m/secが好ましい。
【0030】
また、これら空円錐型スプレーノズルのスプレー角度については任意であり、その中でも真空蒸発塔内を上昇する泡を効率良く抑制することが可能となることから180°未満であることが好ましく、更に160°以下であることが好ましい。そして、これら空円錐型スプレーノズルのノズル構造については任意であり、本発明の効果を得るためには、噴霧液が真空蒸発塔の内壁面に到達しうるノズルを選定することがより好ましい。
【0031】
また、真空蒸発塔に供給する塩化ビニル系重合体水性分散液、ボトム液の温度調節方法としては任意であり、その中でも加熱機の閉塞を防止する意味で塩化ビニル系重合体水性分散液に圧力0.1MPa以上の水蒸気を直接導入して調節する方法や、プレート型熱交換機を使用する事が好ましい。この際、塔頂部から噴霧する塩化ビニル系重合体水性分散液の温度調整方法は、循環再噴霧を行うボトム液に比べ液温の上昇を大きくする必要がある場合があるため、水蒸気を直接導入して調節することが好ましい。
【0032】
真空蒸発塔に供給する塩化ビニル系重合体水性分散液の流量としては、一般的に経済的な配管流速として知られている0.5〜3.0m/secの範囲で供給することが好ましい。
【0033】
本発明においては、真空蒸発塔に付随する機器として一般的に使用されている例えばミストセパレーター、水蒸気コンデンサー、水封式真空ポンプ等を適宜組合せて用いることも可能である。
【0034】
本発明の方法は、塩化ビニル系重合体水性分散液から未反応塩化ビニル系単量体を回収する方法において、未反応塩化ビニル系単量体回収時の泡立ちによる回収効率の低下が改善でき、原単位の向上、環境衛生上の改善等の効果が得られる。
【0035】
【実施例】
以下に、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらによってなんら制限されるものではない。
【0036】
以下に、実施例における評価方法を詳細に説明する。
【0037】
〜塩化ビニル重合体水性分散液中の残存塩化ビニル単量体濃度〜
得られた塩化ビニル重合体水性分散液50mgを採取し、熱分解炉(島津製作所製、商品名PYROLYZERPYR−IA)により105℃で1分間加熱し、ガスクロマトグラフにて塩化ビニル単量体濃度を分析定量した。分析定量した塩化ビニル単量体濃度を塩化ビニル重合体水性分散液の固形分重量あたりの残存塩化ビニル単量体量に計算し、塩化ビニル重合体水性分散液中の残存塩化ビニル単量体濃度とした。
【0038】
〜未反応塩化ビニル単量体回収時の泡立ち〜
真空蒸発塔に設置した覗き窓から内部の泡立ちを目視で観察した。
【0039】
合成例1(シード粒子の水性分散液の調整)
重合缶中に脱イオン水10800kg、塩化ビニル単量体9000kg、重合開始剤として3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド90kg、15重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液150kgを仕込んだ後、3時間ホモジナイザーを用いて均質化処理を行った後、系内の温度を40℃にあげて重合反応を開始した。そして、重合圧力が低下した後に未反応塩化ビニル単量体を回収することによりシード粒子の水性分散液を調整した。
【0040】
合成例2(塩化ビニル重合体水性分散液の調整)
重合缶中に脱イオン水105000kg、塩化ビニル単量体12000kg、20重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液60kg、合成例1により得られたシード粒子の水性分散液1320kgを仕込んだ後、重合系の温度を64℃に昇温し重合を開始した。重合開始から重合終了までの間、20重量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液600kgを連続的に添加した。
【0041】
重合圧力が64℃における塩化ビニル単量体の飽和蒸気圧から0.6MPa降下した時点で重合反応を停止し、未反応塩化ビニル単量体を回収し、ペースト加工用塩化ビニル重合体水性分散液を得た。得られた塩化ビニル重合体水性分散液中の残存塩化ビニル単量体濃度は0.6重量%であった。
【0042】
実施例1
合成例2で得られた塩化ビニル重合体水性分散液を、噴霧ノズルとしてスプレー角度120°の空円錐型スプレーノズルを塔径の中心で塔頂から0.4mの高さに設置した塔径0.5m、塔高さ1.5mの覗き窓付の真空蒸発塔に該空円錐型スプレーノズルにより連続的に0.2m3/hrの速度で噴霧(噴霧液は真空蒸発塔内壁面に到達)供給し、真空蒸発塔ボトム液を3m3/hrの速度で真空蒸発塔の塔頂から0.7mの高さに設置した空円錐ノズル(噴霧液は真空蒸発塔内壁面に到達、外周部の液滴分布60%)より循環再噴霧し真空蒸発塔塔底の塩化ビニル重合体水性分散液を0.2m3/hrで抜出しながら未反応塩化ビニル単量体の回収を行った。
【0043】
その際の真空蒸発塔内の圧力は149Torr(飽和水蒸気温度60℃)に設定し、真空蒸発塔に供給する塩化ビニル重合体水性分散液は0.15MPaの水蒸気を直接供給して65℃となるように調整し、循環再噴霧液はプレート型熱交換器により65℃になるように調整した。
【0044】
得られた未反応塩化ビニル単量体回収後の塩化ビニル重合体水性分散液の残存塩化ビニル単量体濃度、泡立ち状況を表1に示す。
【0045】
実施例2
循環再噴霧を行うボトム液の噴霧量を4m3/hrとした(噴霧液は真空蒸発塔内壁面に到達、外周部液滴分布60%)以外は、実施例1と同様の方法により未反応塩化ビニル単量体の回収を行った。
【0046】
得られた未反応塩化ビニル単量体回収後の塩化ビニル重合体水性分散液の残存塩化ビニル単量体濃度、泡立ち状況を表1に示す。
【0047】
実施例3
循環再噴霧を行うボトム液の噴霧量を1.5m3/hrとした(噴霧液は真空蒸発塔内壁面に到達、外周部液滴分布60%)以外は、実施例1と同様の方法により未反応塩化ビニル単量体の回収を行った。
【0048】
得られた未反応塩化ビニル単量体回収後の塩化ビニル重合体水性分散液の残存塩化ビニル単量体濃度、泡立ち状況を表1に示す。
【0049】
実施例4
塔頂部からの塩化ビニル重合体水性分散液の噴霧液量を0.3m3/hrとし(噴霧液は真空蒸発塔内壁面に到達)、真空蒸発塔塔底からの塩化ビニル重合体水性分散液の抜き出しを0.3m3/hrとした以外は、実施例1と同様の方法により未反応塩化ビニル単量体の回収を行った。
【0050】
得られた未反応塩化ビニル単量体回収後の塩化ビニル重合体水性分散液の残存塩化ビニル単量体濃度、泡立ち状況を表1に示す。
【0051】
実施例5
循環再噴霧を行うボトム液を70℃に調整した以外は、実施例1と同様の方法により未反応塩化ビニル単量体の回収を行った。
【0052】
得られた未反応塩化ビニル単量体回収後の塩化ビニル重合体水性分散液の残存塩化ビニル単量体濃度、泡立ち状況を表1に示す。
【0053】
実施例6
循環再噴霧を行うボトム液を75℃に調整した以外は、実施例1と同様の方法により未反応塩化ビニル単量体の回収を行った。
【0054】
得られた未反応塩化ビニル単量体回収後の塩化ビニル重合体水性分散液の残存塩化ビニル単量体濃度、泡立ち状況を表1に示す。
【0055】
実施例7
塔頂部より噴霧する塩化ビニル重合体水性分散液を70℃に調整した以外は、実施例5と同様の方法により未反応塩化ビニル単量体の回収を行った。
【0056】
得られた未反応塩化ビニル単量体回収後の塩化ビニル重合体水性分散液の残存塩化ビニル単量体濃度、泡立ち状況を表1に示す。
【0057】
実施例8
真空蒸発塔の圧力を188Torr(飽和水蒸気温度65℃)に調整した以外は、実施例5と同様の方法で未反応塩化ビニル単量体の回収を行った。
【0058】
得られた未反応塩化ビニル単量体回収後の塩化ビニル重合体水性分散液の残存塩化ビニル単量体濃度、泡立ち状況を表1に示す。
【0059】
比較例1
真空蒸発塔ボトム液の循環再噴霧を行わなかった以外は、実施例1と同様の方法により未反応塩化ビニル単量体の回収を行った。
【0060】
得られた未反応塩化ビニル単量体回収後の塩化ビニル重合体水性分散液の残存塩化ビニル単量体濃度、泡立ち状況を表2に示す。
【0061】
未反応塩化ビニル単量体回収時の泡立ちは見られなかったが、残存塩化ビニル単量体濃度は高いものであり、未反応塩化ビニル単量体の回収効率は低いものであった。
【0062】
比較例2
真空蒸発塔ボトム液の循環再噴霧を行わず、真空蒸発塔の外部ジャケットの温度を65℃に調整して運転した以外は、実施例1と同様の方法により未反応塩化ビニル単量体の回収を試みたが、運転途中より泡立ちが激しくなり、真空ポンプ側への泡の飛散が発生し、真空圧力が設定圧力に調整できず、運転を中止した。
【0063】
比較例3
循環再噴霧を行うボトム液を55℃に調整した以外は、実施例1と同様の方法により未反応塩化ビニル単量体の回収を行った。
【0064】
得られた未反応塩化ビニル単量体回収後の塩化ビニル重合体水性分散液の残存塩化ビニル単量体濃度、泡立ち状況を表2に示す。
【0065】
未反応塩化ビニル単量体回収時の泡立ちはみられなかったが、残存塩化ビニル単量体濃度は高いものであり、未反応塩化ビニル単量体の回収効率は低いものであった
比較例4
塔頂部からの塩化ビニル重合体水性分散液の噴霧及び循環再噴霧を行うボトム液の噴霧を行う噴霧ノズルとしてスプレー角度60°の扇型スプレーノズルを設置した真空蒸発塔を使用した(噴霧液は真空蒸発塔内壁面に未到達)以外は、実施例1と同様の方法により未反応塩化ビニル単量体の回収を試みたが、運転当初より泡立ちが激しく、真空ポンプ側への泡の飛散が発生し、真空圧力が設定圧力に調整できず、運転を中止した。
【0066】
比較例5
塔頂部からの塩化ビニル重合体水性分散液の噴霧及び循環再噴霧を行うボトム液の噴霧を行う噴霧ノズルとしてスプレー角度60°の充円錐型スプレーノズルを設置した真空蒸発塔を使用した以外は、実施例1と同様の方法により未反応塩化ビニル単量体の回収を試みたが、運転途中より泡立ちが激しくなり、真空ポンプ側への泡の飛散が発生し、真空圧力が設定圧力に調整できず、運転を中止した。
【0067】
【表1】
Figure 0004078947
【表2】
Figure 0004078947
【発明の効果】
本発明の回収法は、泡立ちが抑制され、安定して高効率に塩化ビニル系重合体水性分散液から未反応塩化ビニル系単量体の回収が可能となる等の効果に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】;本発明の実施に使用できる未反応塩化ビニル系単量体の回収装置の一例
【符号の説明】
1;塩化ビニル系重合体水性分散液の入口
2;回収された未反応塩化ビニル系単量体の出口
3;未反応塩化ビニル系単量体が回収された塩化ビニル系重合体水性分散液の出口
4;真空蒸発塔
5;真空蒸発塔加熱装置
6;空円錐型スプレーノズル
7;空円錐型スプレーノズル
8;熱交換器
9;循環ライン
10;循環ポンプ
11;熱交換器
12;流量計
13;温度計
14;圧力計
15;流量計
16;温度計
17;流量調節弁
18;流量調節弁
19;流量調節弁
20;循環ポンプ
21;熱交換器

Claims (3)

  1. 塩化ビニル系単量体を界面活性剤、重合開始剤の存在下、水性媒体中で重合反応して得られる水性分散液から未反応単量体を回収する方法において、真空蒸発塔の塔頂部に設置した空円錐型スプレーノズルより塩化ビニル系重合体水性分散液を圧力が50〜250Torrである真空蒸発塔内の真空蒸発塔壁面に噴霧し、且つ該塔頂部より噴霧される塩化ビニル系重合体水性分散液の噴霧液量に対して3〜30倍量の流量で真空蒸発塔のボトム液を真空蒸発塔内飽和水蒸気温度より0〜30℃高い温度で真空蒸発塔内へ空円錐型スプレーノズルを使用して循環再噴霧し、真空蒸発塔底部のボトム液の液表面に対する噴霧液量が全噴霧液量の40wt%以下となるようにボトム液を循環再噴霧することを特徴とする塩化ビニル系重合体水性分散液からの未反応塩化ビニル系単量体の回収法。
  2. ボトム液の循環再噴霧の際に、真空蒸発塔の塔頂より塔長さの1/4〜3/4低い位置に設置した空円錐型スプレーノズルを用い循環再噴霧を行うことを特徴とする請求項1に記載の塩化ビニル系重合体水性分散液からの未反応塩化ビニル系単量体の回収法。
  3. 塩化ビニル系重合体水性分散液の温度調節を行う際に、該水性分散液に圧力0.1MPa以上の水蒸気を直接導入する方法又はプレート型熱交換器を使用する方法により温度調節を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の塩化ビニル系重合体水性分散液からの未反応塩化ビニル系単量体の回収法。
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