JP2001019663A - ポリフルオロアルキルエステル類の製造方法およびこのエステルを用いる含フッ素アクリル共重合体の製造方法 - Google Patents

ポリフルオロアルキルエステル類の製造方法およびこのエステルを用いる含フッ素アクリル共重合体の製造方法

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JP2001019663A JP11195967A JP19596799A JP2001019663A JP 2001019663 A JP2001019663 A JP 2001019663A JP 11195967 A JP11195967 A JP 11195967A JP 19596799 A JP19596799 A JP 19596799A JP 2001019663 A JP2001019663 A JP 2001019663A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水を入れないようにして、ポリフルオロアル
キルヨウ化物と(メタ)アクリル酸金属塩とを反応させ
て、(メタ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステル
を製造する。 【解決手段】 ポリフルオロアルキルヨウ化物と(メ
タ)アクリル酸金属塩とを反応させて、対応する(メ
タ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステルを形成す
る。反応生成物から(メタ)アクリル酸ポリフルオロア
ルキルエステルを蒸発させて分離し、該エステルを回収
する。このエステルは、このエステルと共重合可能なエ
チレン性不飽和化合物との共重合に用いることもでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(メタ)アクリル
酸ポリフルオロアルキルエステルを製造する方法、およ
びその方法によって得られるエステルを用いて含フッ素
アクリル共重合体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パーフルオロアルキル基を有する(メ
タ)アクリル酸エステルと、これと共重合可能なモノマ
ーとを共重合させて得られる含フッ素アクリル共重合体
は、例えば、繊維製品に撥水撥油性を付与する用途等に
用いられている。
【0003】このような含フッ素アクリル共重合体の工
業的製造方法において原料として用いる(メタ)アクリ
ル酸ポリフルオロアルキルエステルは、従来は、対応す
るパーフルオロアルキル基を有するポリフルオロアルキ
ルヨウ化物を、適当な溶媒(例えば、tert−ブタノー
ル)中で(メタ)アクリル酸金属塩(例えば、カリウム
塩)と反応させる(例えば図2においては、エステル形
成反応装置60内において)ことにより、反応生成物と
して、(メタ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステ
ルおよび(メタ)アクリル酸金属塩に由来する金属のヨ
ウ化物(例えば、ヨウ化カリウム)析出物を含む懸濁液
を得、この懸濁液を濾過して固形物である金属ヨウ化物
(ヨウ化カリウム)を分離した後、溶媒(tert−ブタノ
ール)を留去してこれを再使用すると共に、(メタ)ア
クリル酸ポリフルオロアルキルエステルを得るという操
作によって調製していた。
【0004】上記の方法では、図2に示すように、濾過
装置70での金属ヨウ化物を濾過する工程において、生
成物系の懸濁液を濾過した後、溶媒により共洗いし、濾
過ケーキ中の(メタ)アクリル酸ポリフルオロアルキル
エステルを溶解回収する。次に、濾過ケーキに水を加え
て金属ヨウ化物を水溶液の形態として濾過装置から排出
し、濾過装置70は次の濾過工程に備えて、加熱乾燥を
行っていた。先に分離した生成物系の濾液は、共洗いに
使用した溶媒と混合されて、蒸留装置80へ移送された
後、蒸留操作によってそこから溶媒および(メタ)アク
リル酸ポリフルオロアルキルエステルを順に留去して、
目的生成物である(メタ)アクリル酸ポリフルオロアル
キルエステルを得ると共に溶媒を回収していた。
【0005】
【解決しようとする課題】このような濾過工程を含む方
法では、金属ヨウ化物の濾過ケーキに水を加えることに
よって金属ヨウ化物を水溶液の形態で濾過装置70から
排出しているため、次の生成物系の懸濁液を濾過する際
に、わずかではあるが水が溶媒に混入する結果、溶媒に
伴われて、水が反応生成物の系に入り込んでしまってい
た。この水は、tert−ブタノールなどの溶媒と容易に混
和し、溶媒に含まれた後は溶媒の中に蓄積され、特に溶
媒の脱水処理操作などを行わない場合には、溶媒と共
に、エステル形成反応工程へ循環されることになる。
【0006】しかしながら、水は、ポリフルオロアルキ
ルヨウ化物と(メタ)アクリル酸金属塩とから(メタ)
アクリル酸ポリフルオロアルキルエステルを形成する反
応を阻害するので、溶媒中に水が存在することは好まし
くない。そのため、従来は、溶媒をエステル形成反応工
程へ導入する前に、溶媒中に含まれる水が増えると、脱
水操作などを特に行う必要があった。
【0007】従って、反応系に水が入らないようにして
(メタ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステルを製
造することができれば、エステル形成反応の収率が向上
し、更に、溶媒を脱水するという操作を省略することも
でき、設備コストなどに関しても有利となる。
【0008】本発明は、上記のような課題を解決し、含
フッ素アクリル共重合体の原料として用いる(メタ)ア
クリル酸ポリフルオロアルキルエステルを、反応系に水
が入らないようにして製造する方法を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、1つの要旨に
おいて、 (I)反応式:
【化3】 Cn2n+1CH2CH2I + CH2=CXCOOM → Cn2n+1CH2CH2OCOCX=CH2 + MI (式1) [式中、XはHまたはCH3であり、nは2〜26、好
ましくは8〜20、最も好ましくは8〜14の範囲のい
ずれかの整数であり、Mはアルカリ金属元素である。]
で示されるように、ポリフルオロアルキルヨウ化物と
(メタ)アクリル酸金属塩とを反応させて、(メタ)ア
クリル酸ポリフルオロアルキルエステルおよび金属ヨウ
化物を含んでなる反応混合物を得る工程、ならびに(I
I)得られた反応混合物を加熱して(メタ)アクリル酸
ポリフルオロアルキルエステルを蒸発させることによ
り、(メタ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステル
を回収する工程を含んでなる(メタ)アクリル酸ポリフ
ルオロアルキルエステルの製造方法を提供する。
【0010】本発明は、もう1つの要旨において、上記
の方法により製造した(メタ)アクリル酸ポリフルオロ
アルキルエステルを、このエステルと共重合可能なエチ
レン性不飽和化合物と共重合させる工程(工程(III))
を含んでなる含フッ素アクリル共重合体の製造方法を提
供する。
【0011】
【実施の形態】図を参照して説明すると、本発明に係る
含フッ素アクリル共重合体の製造方法の工程(I)は、
図1に示すエステル形成反応装置10内で行う。エステ
ル形成反応装置10内に、原料である、式: Cn2n+1CH2CH2I (式3) [式中、nは2〜26、好ましくは8〜20の範囲のい
ずれかの整数である。]で示されるポリフルオロアルキ
ルヨウ化物および(メタ)アクリル酸金属塩を導入し、
エステル形成反応を行わせて、式: Cn2n+1CH2CH2OCOCX=CH2 (式4) [式中、XはHまたはCH3である。]で示される(メ
タ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステルを調製す
る。
【0012】ここで用いるポリフルオロアルキルヨウ化
物中のポリフルオロアルキル基は、パーフルオロアルキ
ル基(Cn2n+1)にエチレン基(CH2CH2)が付加
した構造を有している。最も好ましくは、nは8〜14
の範囲のいずれかの整数である。(メタ)アクリル酸金
属塩は、ナトリウム、カリウム、リチウム等の金属塩で
あってよく、カリウムが好ましい。
【0013】この反応工程において使用することができ
る溶媒としては、n−ブタノール、sec−ブタノール、t
ert−ブタノール、アミルアルコール、tert−アミルア
ルコール、メチルイソブチルケトン、イソプロピルアル
コール、メチルエチルケトン、酢酸アミル、アセトニト
リル等があり、tert−ブタノールが特に好ましい。この
反応工程は、原料モル比[(メタ)アクリル酸金属塩の
ポリフルオロアルキルヨウ化物に対するモル比]を1.
0〜1.25、好ましくは1.0〜1.05の範囲と
し、反応系内の水分は、0.01〜1.0重量%、好ま
しくは0.1重量%以下に管理して、150〜220℃
の範囲の温度および60〜300分の範囲の時間にて行
うことができる。
【0014】本発明に係る方法の工程(II)では、溶
媒、金属ヨウ化物(MI)および目的生成物である(メ
タ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステルを含む工
程(I)の反応生成物を、図1に示すように蒸発装置2
0へ移送し、溶媒および(メタ)アクリル酸ポリフルオ
ロアルキルエステルを蒸発によって金属ヨウ化物(M
I)から分離し、MIおよび場合により存在する目的生
成物よりも高沸点物質を実質的に残存物としてMI受器
30に回収する。
【0015】この蒸発操作に付する反応生成物系は、最
初は溶媒が存在しており、かつ加熱された状態であるの
で、(メタ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステル
は溶融状態または溶媒中に一部溶解した溶液状態となっ
ており、金属ヨウ化物はその溶液に懸濁された状態であ
るので、系の粘度は小さい。
【0016】しかし、溶媒および(メタ)アクリル酸ポ
リフルオロアルキルエステルの蒸発が進むに従って、一
般に、溶媒は(メタ)アクリル酸ポリフルオロアルキル
エステルよりも低い沸点を有するので、(メタ)アクリ
ル酸ポリフルオロアルキルエステルよりも先に生成物系
からなくなる。また、(メタ)アクリル酸ポリフルオロ
アルキルエステル(式4)中のnの数値が小さいもの、
即ち、低い沸点のものも蒸発して、生成物系中における
その含量は次第に低下する。その後は、nの数値が大き
い、即ち、高沸点、高融点の(メタ)アクリル酸ポリフ
ルオロアルキルエステル中に金属ヨウ化物を懸濁させた
状態となるので、系の粘度は漸次大きくなってゆく。
【0017】従って、溶媒と(メタ)アクリル酸ポリフ
ルオロアルキルエステルを回収する操作は、溶媒が先に
蒸発するので溶媒を先に取り出し、必要により冷却また
は凝縮して溶媒タンク50に回収する。その後に蒸発す
る(メタ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステル成
分は、これも必要に応じて冷却または凝縮し、エステル
受器40に回収する。即ち、通常は溶媒の沸点は約80
℃前後であり、(メタ)アクリル酸ポリフルオロアルキ
ルエステルの沸点は約190℃前後であり、溶媒とエス
テルとの沸点差は大きいので、いわゆる単蒸留によっ
て、留出分として溶媒および(メタ)アクリル酸ポリフ
ルオロアルキルエステルを順に回収し、ボトムとしてM
Iを得ることによって実施できる。尚、溶媒および(メ
タ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステルを蒸発さ
せそれぞれを回収する操作については、最初に溶媒およ
び(メタ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステルを
一緒に蒸発させて回収し、その後、蒸留によりそれぞれ
分離して回収することもできる。
【0018】しかしながら、本発明の方法では、溶媒が
完全に蒸発(または留出)してしまった後では、(メ
タ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステルおよび固
体成分としての金属ヨウ化物の混合物から(メタ)アク
リル酸ポリフルオロアルキルエステルのみを気化させる
ので、液体成分を気化させることによって液体成分を固
体成分から分離することから、「(メタ)アクリル酸ポ
リフルオロアルキルエステルを蒸発させる」という表現
を用いる。
【0019】例えば、ポリフルオロアルキル基がCn
2n+1CH2CH2OCOCH=CH2(n=8〜20)で
ある場合に、溶媒としてのtert-ブタノール、(メタ)
アクリル酸ポリフルオロアルキルエステルおよび金属ヨ
ウ化物としてのヨウ化カリウムが30:55:15の割
合(重量基準)で存在する系では、温度100℃にて、
粘度は0.5〜20cP(センチポアズ)であり、この
系から溶媒の全部と、(メタ)アクリル酸ポリフルオロ
アルキルエステルの大部分が蒸発して、(メタ)アクリ
ル酸ポリフルオロアルキルエステル:金属ヨウ化物が
5:95の割合(重量基準)で存在する系では、温度1
00℃にて、粘度は500cP以上となる。
【0020】従って、本発明の蒸発操作には、攪拌効率
および蒸発させる対象物への伝熱効率に優れた蒸発装置
を用いる必要がある。尚、蒸発は、常圧で行うこともで
きるが、沸点の高い物質を蒸発させる場合には、減圧下
で実施して蒸発温度を低下させることが好ましい。(メ
タ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステルの沸点
は、ポリフルオロアルキル基が例えばC1225CH2
2OCOCH=CH2である場合には約25mmHgにおい
て170℃程度であるので、本発明の蒸発操作において
は、1〜25mmHgに減圧することができる蒸発装置を用
いることが好ましく、より低い温度にて蒸発操作を行う
ためには、好ましくは1〜15mmHg、より好ましくは1
〜10mmHgの圧力に減圧することができる蒸発装置を用
いることが好ましい。
【0021】そこで、工程(II)に用いる蒸発装置とし
ては、伝熱効率および攪拌効率が優れている装置を用い
ることが重要である。加熱手段としてジャケット加熱を
用い、攪拌翼がヘリカル翼であり、槽下部が逆円錐形状
をしている蒸発装置を用いることが好ましい。そのよう
な装置としては、例えば、Vertical Cone Reactor(三
菱重工株式会社製)、アドバンス形リボン翼式リアクタ
ー(三菱重工株式会社製)、スーパーブレンド(住友重
機械製)等がある。このVertical Cone Reactorは、コ
ーン型槽を有しており、らせん形状に巻かれたリボン型
の攪拌翼を有するヘリカル翼を備えている。
【0022】Vertical Cone Reactorを使用して工程(I
I)を実施する場合、常圧程度の圧力にて120〜14
5℃程度に加熱して溶媒を蒸発させた後、その温度を保
って300〜500mmHg程度の圧力まで減圧することに
よりRfCH=CH2を蒸発させ、更に5〜10mmHg程
度の圧力に減圧し、温度を170〜200℃程度に上昇
させることにより(メタ)アクリル酸ポリフルオロアル
キルエステルを蒸発させてMIを分離することができ
る。例えば、C817CH2CH2OCOCH=CH2の場
合には、圧力0.01MPa(ゲージ圧)にて温度13
5℃まで加熱して溶媒を得、次に−400mmHg(ゲージ
圧)にて副生物のRfCH=CH2を分取した後、圧力
を−755mmHg程度として、温度を190℃とすること
によってアクリル酸ポリフルオロアルキルエステルを得
ることができ、蒸発装置の内容物を50℃以下まで冷却
してMIを回収する。
【0023】以上のようにして、(メタ)アクリル酸ポ
リフルオロアルキルエステルを製造することができる。
また、回収した溶媒は、実質的に水を含まないので、特
に処理を施すことなくそのままエステル形成反応工程へ
リサイクルすることができる。
【0024】本発明に係るポリマーの製造方法の工程で
は、(メタ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステル
の製造方法により製造した(メタ)アクリル酸ポリフル
オロアルキルエステルを、このエステルと共重合可能な
エチレン性不飽和化合物と共に共重合させることによっ
て、含フッ素アクリル共重合体を製造する。
【0025】共重合には、式4において、nの値が6〜
22の範囲の(メタ)アクリル酸ポリフルオロアルキル
エステルを用いることができる。含フッ素アクリル系共
重合体の製造方法において、(メタ)アクリル酸ポリフ
ルオロアルキルエステルと共重合させるエチレン性不飽
和化合物(モノマー)の具体例には以下のような群
(a)、(b)および(c)に含まれる化合物を挙げる
ことができるが、このエチレン性不飽和化合物は、これ
らの例に限定されるものではなく、基本的には(メタ)
アクリル酸と共重合可能なエチレン性不飽和化合物であ
ればよい。
【0026】群(a)には、エチレン、酢酸ビニル、塩
化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、(メタ)アクリル
酸、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、α−メチル
スチレン、p−メチルスチレン、(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ヒドロキ
シメチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アク
リレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒ
ドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メ
タ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、メタ
クリル酸ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムク
ロライド、メタクリル酸エチルトリメチルアンモニウム
クロライド、ビニルアルキルエーテル、ハロゲン化アル
キルビニルエーテル、ブタジエン、イソプレン、クロロ
プレン、無水マレイン酸等が含まれる。群(b)には、
一般式:
【化4】CH2=CA1COOA2 [式中、A1は水素原子またはメチル基であり、A2はC
m2m+1(mは1〜30のいずれかの整数である。)で
示されるアルキル基である。]で表されるアクリレート
類が含まれる。群(c)には、
【化5】 (商品名ライトエステルG(共栄社化学株式会社製))
【化6】 (商品名ライトエステルCL(共栄社化学株式会社
製))
【化7】 (商品名SZ6030(東レ・ダウコーニングシリコー
ン株式会社製))
【化8】
【化9】
【化10】 (n=1〜20) (スルホン酸含有モノマー)が含まれる。
【0027】含フッ素アクリル系共重合体の製造方法に
おける共重合では、1種または2種以上の(メタ)アク
リル酸ポリフルオロアルキルエステルと、1種または2
種以上のエチレン性不飽和化合物とを共重合させること
ができる。含フッ素アクリル系共重合体の製造方法にお
いて行う共重合の反応および操作は基本的には既に知ら
れている反応であり、例えば、特開昭10−21232
5号等に示されている。含フッ素アクリル系共重合体の
製造方法において行う共重合では、塊状重合、溶液重
合、懸濁重合、乳化重合などを用いることができるが、
製品を水媒体で使用することが多いため、乳化重合が特
に好ましい。
【0028】得られる共重合体は、撥水撥油性、染料染
着防止性、汚染脱離性などの防汚性、制電性、抗菌性、
耐摩擦性、耐クリーニング性、風合いおよび水など媒体
への分散安定性などの種々の特性において向上した性質
を有しているので、撥水撥油剤または繊維加工剤の用途
に使用することができる。従って、用途に応じて、共重
合に用いる(メタ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエ
ステルおよびエチレン性不飽和化合物の種類および配合
割合を選択することができる。
【0029】乳化重合を実施する場合、水性媒体中で行
い、媒体としての水は、重合に用いるモノマー成分の総
和を1重量部とすると、1〜3重量部程度、好ましくは
1.5〜2.5重量部で使用する。乳化に用いる乳化剤
には、アニオン性、カチオン性、ノニオン性または両性
乳化剤などから選ばれる、既に知られている種々の乳化
剤を用いることができる。乳化剤の量は、重合に用いる
モノマー成分の総和を1重量部とすると、0.02〜
0.15重量部程度、好ましくは0.07〜0.10重
量部程度で使用する。
【0030】重合開始剤も、一般的に用いられるものを
使用することができる。例えば、アゾビス系、過酸化物
系など種々のものを使用することができる。重合開始剤
の量は、重合に用いるモノマー成分の総和を1重量部と
すると、0.001〜0.05重量部程度、好ましくは
0.008〜0.012重量部程度で使用する。
【0031】含フッ素アクリル系共重合体の製造方法に
おいて共重合の前に行う乳化操作は、共重合体の原料と
なるアクリル酸ポリフルオロアルキルエステルおよびエ
チレン性不飽和化合物の物性、特に融点を考慮して、一
般に40〜80℃、好ましくは50〜60℃の温度で行
う。尚、乳化を行う系の中の固形分濃度は、好ましくは
5〜65%、より好ましくは20〜40%(全重量基
準)とする。
【0032】尚、含フッ素アクリル系共重合体の製造方
法において、共重合させるべき(メタ)アクリル酸ポリ
フルオロアルキルエステルおよびエチレン性不飽和化合
物の混合物を含んでなる処理液の乳化処理を高圧乳化装
置を用いて行い、0.001〜1μm、好ましくは0.
01〜0.5μm、最も好ましくは0.01〜0.2μ
mの範囲の粒子寸法を有する乳化物粒子を形成すること
が好ましい。このように、共重合の際の乳化物粒子の寸
法を1μm以下の程度にしようとするのは、重合の際
に、重合しようとする系の中に1μmを越えるような粒
子寸法の乳化物粒子が存在すると、コアギュレート(凝
集塊)を発生しやすくなるためであり、乳化物粒子の最
大寸法を1μm以下に設定することによって、コアギュ
レート(凝集塊)の発生を防止して、安定な乳化重合を
行うことができ、更に所望する共重合生成物を乳化重合
生成物の各粒子内にほぼ均一に分布させることができ
る。
【0033】そのような乳化を達成するためには、ホモ
ミキサー(特種機化工業株式会社製、T.K.ホモミク
サーMarkII)、ウルトラミキサー(みづほ工業株式
会社製、真空攪拌装置)などの剪断作用を利用する通常
の乳化装置に組み合わせて、高圧乳化装置、例えば、ゴ
ーリン乳化機(GAULIN INC.製、MANTON GAULIN LABORATO
RY HOMOGENIZER型式15M−6TA)、超微粒分散乳化
装置(みづほ工業株式会社製、マイフロフルイダイザー
MIIO−E/H、(Microfluidics Corp.))などを用
いることができる。
【0034】ゴーリン乳化機を本発明の工程(III)で
の乳化に用いると、乳化すべき混合物を、150〜70
0kg/m2、平均して400kg/m2の圧力にて金属
プレートに衝突させることによって乳化を行うことがで
きる。また、マイクロフルイダイザーを用いる場合に
は、200〜2000kg/m2、一般に1500〜2
000kg/m2の圧力にて乳化を行うことができる。
尚、マイクロフルイダイザーは、ゴーリン乳化機と比べ
ると、液−液衝突型(Y型チャンバー)が一般的であ
り、また、背圧用Z型と組み合わせることにより、乳化
液をコントロールすることができる。また、高圧力を確
保するために油圧を採用することによって定圧性が得ら
れると共に、機械音が小さいという利点を有する高圧乳
化装置である。
【0035】乳化に付するべき処理液として同じものを
用いる場合、ホモミキサーまたはウルトラミキサーなど
の通常の分散混合装置を用いる場合には、一般に0.7
μm〜1.0mm程度の範囲の乳化物粒子が得られ、乳
化物粒子の寸法の上限値を1μmにすることはほとんど
期待することができない。そこで、高圧乳化装置を用い
ると、一般に0.01〜0.5μm程度の範囲の乳化物
粒子が得られ、乳化物粒子の寸法の上限値を1μmにす
ることができる。
【0036】そこで、本発明の含フッ素アクリル系共重
合体の製造方法において行う乳化処理には、高圧乳化装
置を用いることが好ましい。尤も、乳化に付するべき処
理液が大量に存在する場合に、乳化すべき混合物を形成
した状態の処理液を高圧乳化装置に直接導入しても、乳
化物粒子が所望の粒子寸法、例えば0.01〜0.5μ
m程度の範囲の粒子寸法に均一に揃うのに時間がかかっ
て効率が悪いので、通常の分散混合装置(ホモミキサー
またはウルトラミキサー)を高圧乳化装置と組み合わせ
て用いることができる。そのような場合には、高圧乳化
の前処理として通常の乳化装置を用いることもできる
し、高圧乳化装置と直列または並列に配管を接続して、
通常の乳化装置を用いることもできる。
【0037】
【実施例】実施例1 工程(I):高効率攪拌翼「フルゾーン」(神鋼パンテ
ック製)を攪拌翼として備えている耐圧30kg/cm
2仕様のSUS製オートクレーブ(容量1リットル)を
反応装置として使用し、この反応装置の中にC817
2CH2I(500g)、アクリル酸カリウム(93
g)およびtert−ブタノール(350g)を導入し、エ
ステル形成反応を行った。
【0038】エステル形成反応工程は、温度175〜1
85℃および3.0〜4.0時間の条件を用いた。エス
テル形成反応における生成物の分析結果は、次の通りで
あった。SE−30(3m)のカラムを用いるガスクロ
マトグラフィー(GC)分析によって、(1)C817
CH2CH2Iの転化率が99.8%であること、ならび
に(2)C817CH2CH2OCOCH=CH2の収率が
88%、C817CH=CH2の収率が10%、およびC
817CH2CH2OHの収率が1%以下であることが確
認された。ガスクロマトグラフィーによって測定した結
果、アクリル酸ポリフルオロアルキルエステルの収率は
88%であった。
【0039】工程(II):上記の工程(I)からの反応
生成物(943g)を、容量1リットルのVertical Con
e Reactorに移送し、常圧にてまず135℃まで加熱す
ることにより、tert−ブタノール340gを回収し、次
にその温度を保持して360mmHg(ゲージ圧では−40
0mmHg)まで減圧して副生物のRfCH=CH2を分取
した。その後、圧力を約5mmHgまで低下させ、温度を約
190℃までジャケット加熱により上昇させながら攪拌
して、液体成分を蒸発させた。
【0040】尚、Vertical Cone Reactorの気体成分排
出部には凝縮器を設けることができ、凝縮器を設けた場
合には、溶媒として用いたtert-ブタノールと、目的生
成物であるアクリル酸ポリフルオロアルキルエステルと
を順に回収した。
【0041】実施例2 工程(III):上記の工程(II)において生成物として
得られたエステル(C817CH2CH 2OCOCH=C
2)360g(0.69mol)、ステアリルアクリレー
ト180g(0.55mol)、3−クロロ−2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート5.2g、N−メチロール
アクリルアミド10.7g、乳化剤95g、水750
g、およびジプロピレングリコールモノメチルエーテル
110gを容量2リットルのガラス製オートクレーブ
(セパレート式ガラス装置)に入れ、ウルトラミキサー
を用いて、温度50〜55℃にて30分間、予備乳化を
行った。乳化物粒子の寸法は、粒度分布測定装置SAL
D−2100(島津製作所製)にて測定したところ、
0.6〜1.0μmであった。
【0042】この予備乳化物の温度を45〜55℃に維
持して、ゴーリン乳化機ホッパー(SUS1リットル)
に投入して高圧乳化を行った。乳化方法には、サイクル
乳化(循環式)、パス乳化(通過式)とあるが、この実
施例では、より効率的なパス乳化法を採用した。乳化圧
力は450kg/cm2とした。乳化温度に関しては、
特に、乳化機出口温度を55±5℃に保持することが望
ましい。乳化物粒子の寸法を粒度分布測定装置SALD
−2100(島津製作所製)にて測定したところ、0.
03〜0.20μmであった。
【0043】このようにして得られた高圧乳化処理物
を、容量1リットルの4つ口フラスコに移し、液温を5
0〜60℃の範囲に調整した後、窒素置換により溶存酸
素を除去し、アゾ系重合開始剤(V−50、和光純薬
製)を加え、60℃にて1時間、共重合反応を行った。
得られた重合組成物を、粒度分布測定装置SALD−2
100(島津製作所製)にて測定したところ、0.08
μmの平均粒子径を有していた。また、遠心沈降テスト
(直径10cm、5000rpmにて30分)による沈降
物は認められなかった。
【0044】比較例1 図2に示すような従来の反応装置を用いて、本発明との
対比実験を行った。エステル形成反応装置として、容量
1リットルのSUS製オートクレーブを用い、この反応
装置の中にC817CH2CH2I(500g)、アクリ
ル酸カリウム(93g)およびtert−ブタノール(35
0g)を導入し、エステル形成反応を行った。エステル
形成反応工程の条件は実施例1と同様とした。
【0045】尚、この比較例1において用いたtert−ブ
タノールには、従来技術の方法をシミュレートするため
に、2重量%の水分を含むように調製したものを使用し
た。このエステル形成反応における生成物の分析結果
は、次の通りであった。(1)C817CH2CH2Iの
転化率が99.8%、ならびに(2)C817CH2CH
2OCOCH=CH2の収率が80%、C817CH=C
2の収率が10%、およびC817CH2CH2OHの収
率が6%であることを確認した。
【0046】上記の反応生成物943gを、300メッ
シュのウェッジフィルターによって濾過した。ガスクロ
マトグラフィーによって測定した結果、アクリル酸ポリ
フルオロアルキルエステルの収率は80%であった。
【0047】比較例2 実施例2と同様の仕込み組成のものを、ホモミキサーに
よる予備乳化は行い、ゴーリン乳化機による高圧乳化は
行わずに、容量1リットルの4つ口フラスコに移し、液
温を50〜60℃の範囲に調整した後、窒素置換により
溶存酸素を除去し、アゾ系重合開始剤(V−50、和光
純薬製)を加え、60℃にて1時間、共重合反応を行っ
た。得られた重合組成物は、粒度分布測定装置SALD
−2100(島津製作所製)にて測定したところ、1μ
m〜数10μmの粗大粒子径の重合物を含んでおり、か
つ、0.1mm〜数mmのコアギュレートを湿潤状態で65
g含んでいた。これは、実施例2と比較して、収量で約
15%の減量となる。また、1μm〜数10μmの粗大
粒子径にて得られた重合物は、経時的に凝集して更に大
きな粒子径のものとなり、それらは沈降物または浮遊物
となりやすいので、品質悪化の要因ともなり得る。
【0048】
【発明の効果】本発明の(メタ)アクリル酸ポリフルオ
ロアルキルエステルの製造方法によれば、反応系に水を
入れないようにしたことによって、エステル形成反応の
収率が80%から88%へ向上した。また、回収した溶
媒(tert-ブタノール)は水分を含んでいないので、特
に処理を施すことなくそのままエステル形成反応工程へ
リサイクルすることができた。従って、本発明の(メ
タ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステルの製造方
法は、従来の製造方法よりも簡単な構成とすることがで
き、更に、収率および設備コストに関して、(メタ)ア
クリル酸ポリフルオロアルキルエステルの製造を従来よ
りも有利に行うことができることが判った。上記のよう
に、本発明の含フッ素アクリル系共重合体の製造方法に
より得られた共重合体の品質は、高圧乳化を採用したこ
とによって向上してする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の(メタ)アクリル酸ポリフ
ルオロアルキルエステルの製造方法の実施に用いること
ができる装置の例を示す模式図である。
【図2】 図2は、従来の(メタ)アクリル酸ポリフル
オロアルキルエステルの製造方法の実施に用いられてい
た装置の例を示す模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 治 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 中野 俊隆 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC48 AD11 BD82 BM10 BM71 BS10 4J011 BB01 BB09 DB04 KA02 KA08 KA10 KB06 KB08 KB09 KB11 KB14 KB17 4J100 AA02Q AB02Q AB03Q AB07Q AC03Q AC04Q AC24Q AE02Q AE84Q AG04Q AJ02Q AK32Q AL08P AL08Q AL09Q AM02Q AM15Q AM17Q AS02Q AS03Q AS07Q BA02Q BA05Q BA08Q BA29Q BA33Q BA56Q BA77Q BB01Q BB12Q BB13Q BB18P BC22Q BC43Q BC54Q CA01 CA04 FA20 FA47 GC22 JA11 JA20

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (I)反応式: 【化1】 Cn2n+1CH2CH2I + CH2=CXCOOM → Cn2n+1CH2CH2OCOCX=CH2 + MI (式1) [式中、XはHまたはCH3であり、nは2〜26の範
    囲のいずれかの整数であり、Mはアルカリ金属元素であ
    る。]で示されるように、ポリフルオロアルキルヨウ化
    物と(メタ)アクリル酸金属塩とを反応させて、(メ
    タ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステルおよび金
    属ヨウ化物を含んでなる反応混合物を得る工程、ならび
    に(II)得られた反応混合物を加熱して(メタ)アクリ
    ル酸ポリフルオロアルキルエステルを蒸発させることに
    より、(メタ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステ
    ルと金属ヨウ化物とを分離し回収する工程を含んでなる
    (メタ)アクリル酸ポリフルオロアルキルエステルの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 工程(II)において、加熱手段および高
    粘度物用攪拌翼を備えている攪拌槽型蒸発装置を用いる
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 加熱手段がジャケット加熱を用いる手段
    であり、攪拌翼がヘリカル翼であり、槽および槽下部が
    逆円錐形状をしている蒸発装置を用いることを特徴とす
    る請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程(I)において、nが8〜20の範
    囲のいずれかの整数であるポリフルオロアルキルヨウ化
    物(Cn2n+1CH2CH2I)を用いることを特徴とす
    る請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 工程(I)において、(メタ)アクリル
    酸金属塩として、ナトリウムまたはカリウムの塩を使用
    することを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の方法に
    より製造した(メタ)アクリル酸ポリフルオロアルキル
    エステルを、このエステルと共重合可能なエチレン性不
    飽和化合物と共重合させる工程を含んでなる含フッ素ア
    クリル共重合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 共重合させるべき(メタ)アクリル酸ポ
    リフルオロアルキルエステルおよびエチレン性不飽和化
    合物の混合物を含んでなる処理液を、高圧乳化手段を用
    いて所定媒体中で乳化処理し、0.001〜1μmの範
    囲の粒子寸法を有する乳化物粒子を形成した後、乳化重
    合により共重合を行うことを特徴とする請求項6記載の
    方法。
  8. 【請求項8】 高圧乳化手段としてマイクロフルイダイ
    ザーを用いることを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 エチレン性不飽和化合物として、一般
    式: 【化2】 CH2=CA1COOA2 (式2) [式中、A1は水素原子またはメチル基であり、A2はC
    m2m+1(mは1〜30のいずれかの整数である。)で
    示されるアルキル基である。]で表されるアクリレート
    類から選ばれる少なくとも1種の化合物を用いることを
    特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の方法。
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