JPH0753862A - ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents
ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物Info
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- JPH0753862A JPH0753862A JP29934992A JP29934992A JPH0753862A JP H0753862 A JPH0753862 A JP H0753862A JP 29934992 A JP29934992 A JP 29934992A JP 29934992 A JP29934992 A JP 29934992A JP H0753862 A JPH0753862 A JP H0753862A
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- Japan
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- polyamide resin
- glass fiber
- weight
- resin
- resin composition
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 強度，剛性が極めて大で，かつ高湿度条件に
おいても物性低下が少なく，金属材料に匹敵する性能を
有し，更に軽量で成形加工性にも優れるガラス繊維強化
ポリアミド樹脂組成物の提供。 【構成】 脂肪族系結晶ポリアミド樹脂６０〜９５重量
％，半芳香族系非晶性ポリアミド樹脂０〜２０重量％，
フェノ−ル樹脂５〜３０重量％の混合物１００重量部，
ガラス繊維５０〜２００重量部より成るポリアミド樹脂
組成物。
おいても物性低下が少なく，金属材料に匹敵する性能を
有し，更に軽量で成形加工性にも優れるガラス繊維強化
ポリアミド樹脂組成物の提供。 【構成】 脂肪族系結晶ポリアミド樹脂６０〜９５重量
％，半芳香族系非晶性ポリアミド樹脂０〜２０重量％，
フェノ−ル樹脂５〜３０重量％の混合物１００重量部，
ガラス繊維５０〜２００重量部より成るポリアミド樹脂
組成物。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は，高強度，高剛性で且つ
高湿度雰囲気中でも物性低下の少ない新規なポリアミド
樹脂に関する。
高湿度雰囲気中でも物性低下の少ない新規なポリアミド
樹脂に関する。
【０００２】
【従来の技術】ポリアミド樹脂は従来からその成形体が
優れた機械的性質，耐薬品性，耐久性を有することか
ら，機械部品，自動車部品，電気部品などに広く利用さ
れている。特に，ポリアミド樹脂はガラス繊維を配合し
た場合，強度，剛性，耐熱性，耐衝撃性などが著しく向
上する特性に優れる点が，かかる用途に好まれているの
である。
優れた機械的性質，耐薬品性，耐久性を有することか
ら，機械部品，自動車部品，電気部品などに広く利用さ
れている。特に，ポリアミド樹脂はガラス繊維を配合し
た場合，強度，剛性，耐熱性，耐衝撃性などが著しく向
上する特性に優れる点が，かかる用途に好まれているの
である。
【０００３】ポリアミド樹脂のかかる特性は分子鎖を構
成するアミド基の作用によるものであるが，反面このア
ミド基は水分を多量に吸収し，それにより分子が柔軟に
なる為，高湿度雰囲気中で強度，剛性が著しく低下する
欠点がある。脂肪族系ポリアミド樹脂のかかる欠点は，
工業分野への用途開発が進むにつれ，従来技術のガラス
繊維強化脂肪族系ポリアミド樹脂（ガラス繊維強化ナイ
ロン６或いはナイロン６６）の性能では，これ以上の大
きな用途展開は望み得ないものとなり，これを改良する
目的で多くの提案がなされている。
成するアミド基の作用によるものであるが，反面このア
ミド基は水分を多量に吸収し，それにより分子が柔軟に
なる為，高湿度雰囲気中で強度，剛性が著しく低下する
欠点がある。脂肪族系ポリアミド樹脂のかかる欠点は，
工業分野への用途開発が進むにつれ，従来技術のガラス
繊維強化脂肪族系ポリアミド樹脂（ガラス繊維強化ナイ
ロン６或いはナイロン６６）の性能では，これ以上の大
きな用途展開は望み得ないものとなり，これを改良する
目的で多くの提案がなされている。
【０００４】かかる従来技術の欠点を改良する目的で開
発さたポリアミド樹脂に，分子鎖に芳香族炭化水素を導
入したものがある。この材料は通常ポリアミドの出発物
質であるジアミン，二塩基酸の何れかを芳香族環を含む
成分を使用した所謂半芳香族型ポリアミドである。この
ようなポリアミドの例として，メタキシリレンジアミン
とアジピン酸の縮合物であるナイロンＭＸＤ・６があ
る。この材料は芳香族炭化水素の導入により分子鎖の剛
性が向上する為，材料の強度，剛性が向上し，又吸水率
が低下することから吸水時の物性低下が軽減する特徴が
あるが，反面，耐衝撃性が低下する欠点がある。
発さたポリアミド樹脂に，分子鎖に芳香族炭化水素を導
入したものがある。この材料は通常ポリアミドの出発物
質であるジアミン，二塩基酸の何れかを芳香族環を含む
成分を使用した所謂半芳香族型ポリアミドである。この
ようなポリアミドの例として，メタキシリレンジアミン
とアジピン酸の縮合物であるナイロンＭＸＤ・６があ
る。この材料は芳香族炭化水素の導入により分子鎖の剛
性が向上する為，材料の強度，剛性が向上し，又吸水率
が低下することから吸水時の物性低下が軽減する特徴が
あるが，反面，耐衝撃性が低下する欠点がある。
【０００５】またこの材料の欠点として，流動性が悪く
なり成形加工が困難になることが挙げられる。更に分子
鎖の剛性が大きいため結晶化速度が著しく低下し，金型
温度を高くし，徐冷して結晶化させる必要があり，成形
効果が極めて不利であり，更に結晶化の不完全さによる
物性，寸法の変動範囲も大きくなる。このように従来の
技術的手段では成形加工性，耐衝撃性，強靱性などを兼
ね備え，且つ経済的に使用出来る材料は完成されず，そ
の改善が強く要望されていた。
なり成形加工が困難になることが挙げられる。更に分子
鎖の剛性が大きいため結晶化速度が著しく低下し，金型
温度を高くし，徐冷して結晶化させる必要があり，成形
効果が極めて不利であり，更に結晶化の不完全さによる
物性，寸法の変動範囲も大きくなる。このように従来の
技術的手段では成形加工性，耐衝撃性，強靱性などを兼
ね備え，且つ経済的に使用出来る材料は完成されず，そ
の改善が強く要望されていた。
【０００６】従来技術における他の制約は，ガラス繊維
の配合率である。即ち，従来技術のガラス繊維強化ポリ
アミド樹脂では，樹脂１００重量部に対しガラス繊維は
４５〜７０重量部，最も高濃度配合のものでも樹脂１０
０重量部に対しガラス繊維１００重量部が限度であっ
た。これ以上ガラス繊維を配合しても，ガラス繊維スト
ランドチョップが完全に解繊せず成形品中に束状になっ
て残り，応力の伝達が不十分な為機械的強度，弾性率の
向上への寄与が少なくなるばかりか，繊維とマトリック
ス樹脂間に空洞が発生し，これが起因してガラス繊維を
大量に配合しても材料の強度は寧ろ低下するのである。
更にガラス繊維が成形品の表面に浮き出して，表面の光
沢や平滑性が著しく低下する為実使用に供し得ないので
ある。
の配合率である。即ち，従来技術のガラス繊維強化ポリ
アミド樹脂では，樹脂１００重量部に対しガラス繊維は
４５〜７０重量部，最も高濃度配合のものでも樹脂１０
０重量部に対しガラス繊維１００重量部が限度であっ
た。これ以上ガラス繊維を配合しても，ガラス繊維スト
ランドチョップが完全に解繊せず成形品中に束状になっ
て残り，応力の伝達が不十分な為機械的強度，弾性率の
向上への寄与が少なくなるばかりか，繊維とマトリック
ス樹脂間に空洞が発生し，これが起因してガラス繊維を
大量に配合しても材料の強度は寧ろ低下するのである。
更にガラス繊維が成形品の表面に浮き出して，表面の光
沢や平滑性が著しく低下する為実使用に供し得ないので
ある。
【０００７】更に成形品を塗装すると，塗料の吸い込み
現象を起こし，均質な仕上がりにならず，商品価値を著
しく損ない実使用に供し得ないのである。ガラス繊維強
化材料の引張強さや曲げ弾性率などの機械的性質は配合
物の容積分率に比例するものであり，かかる理由で従来
技術ではガラス繊維の容積分率が１５乃至３０％に止ま
る為，必然的に複合材の性能も低い水準に留まり，高性
能の工業用途の要求を達成出来ないのであった。
現象を起こし，均質な仕上がりにならず，商品価値を著
しく損ない実使用に供し得ないのである。ガラス繊維強
化材料の引張強さや曲げ弾性率などの機械的性質は配合
物の容積分率に比例するものであり，かかる理由で従来
技術ではガラス繊維の容積分率が１５乃至３０％に止ま
る為，必然的に複合材の性能も低い水準に留まり，高性
能の工業用途の要求を達成出来ないのであった。
【０００８】この問題を解決する為，先に本発明者らは
脂肪族系結晶性ポリアミド樹脂９５〜６０重量％と半芳
香族非晶性ポリアミド樹脂５〜４０重量％の混合物１０
０重量部，ガラス繊維２５〜１５０重量部より成る強化
ポリアミド樹脂組成物を完成し，前述のような従来技術
の制約を越える配合物を完成したが，（特願平２−１２
７４８７号），この配合物でも高湿度の環境における物
性維持はポリアミド樹脂単独よりは改善されるものの，
一層の性能向上が業界から強く望まれていた。
脂肪族系結晶性ポリアミド樹脂９５〜６０重量％と半芳
香族非晶性ポリアミド樹脂５〜４０重量％の混合物１０
０重量部，ガラス繊維２５〜１５０重量部より成る強化
ポリアミド樹脂組成物を完成し，前述のような従来技術
の制約を越える配合物を完成したが，（特願平２−１２
７４８７号），この配合物でも高湿度の環境における物
性維持はポリアミド樹脂単独よりは改善されるものの，
一層の性能向上が業界から強く望まれていた。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは前述のよ
うな従来技術の制約を越える高濃度ガラス繊維配合組成
物を鋭意研究した結果，本発明の組成物とその製造法を
開発し，本発明を完成させたのである。
うな従来技術の制約を越える高濃度ガラス繊維配合組成
物を鋭意研究した結果，本発明の組成物とその製造法を
開発し，本発明を完成させたのである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明は，脂肪族系結晶
性ポリアミド樹脂６０〜９５重量％，半芳香族系非晶性
ポリアミド樹脂０〜２０重量％，フェノ−ル樹脂５〜３
０重量％の混合物１００重量部，ガラス繊維５０〜２５
０重量部より構成される。
性ポリアミド樹脂６０〜９５重量％，半芳香族系非晶性
ポリアミド樹脂０〜２０重量％，フェノ−ル樹脂５〜３
０重量％の混合物１００重量部，ガラス繊維５０〜２５
０重量部より構成される。
【００１１】ここでいう脂肪族系結晶性ポリアミドと
は，主鎖にアミド結合をもつ重合体で，ジアミンと二塩
基酸との重縮合，ラクタムの開環重合，アミノカルボン
酸の重縮合などにより得られる直鎖状の高分子である。
ポリアミドの例としては，ポリエキサメチレンアジパミ
ド（ナイロン６６），ポリテトラメチレンアジパミド
（ナイロン４６），ポリヘミサメチレンセバミド（ナイ
ロン６１０），ポリヘキサメチレンドデカノアミド（ナ
イロン６１２），ポリカプロラクタム（ナイロン６），
ポリウンデカノアミド（ナイロン１１），ポリラウリル
ラクタム（ナイロン１２）などがある。本発明のポリア
ミドは，材料の汎用性，価格の点で好ましくはポリカプ
ロラクタム（ナイロン６）及びポリヘキサメチレンアジ
パミド（ナイロン６６）である。
は，主鎖にアミド結合をもつ重合体で，ジアミンと二塩
基酸との重縮合，ラクタムの開環重合，アミノカルボン
酸の重縮合などにより得られる直鎖状の高分子である。
ポリアミドの例としては，ポリエキサメチレンアジパミ
ド（ナイロン６６），ポリテトラメチレンアジパミド
（ナイロン４６），ポリヘミサメチレンセバミド（ナイ
ロン６１０），ポリヘキサメチレンドデカノアミド（ナ
イロン６１２），ポリカプロラクタム（ナイロン６），
ポリウンデカノアミド（ナイロン１１），ポリラウリル
ラクタム（ナイロン１２）などがある。本発明のポリア
ミドは，材料の汎用性，価格の点で好ましくはポリカプ
ロラクタム（ナイロン６）及びポリヘキサメチレンアジ
パミド（ナイロン６６）である。
【００１２】本発明で使用される半芳香族型非晶性ポリ
アミド樹脂は分子鎖に直鎖状脂肪族炭化水素と芳香族炭
化水素を含む主鎖単位をアミド基で結合させた形態の分
子構造を有する高分子であり，実質的に非晶性の透明な
ポリアミド，コポリアミドである。このような非晶性ポ
リアミドの具体的な組成としては，例えばジアミンにヘ
キサメチレンジアミン，二塩基性酸としてはテレフタル
酸とイソフタル酸の二成分を使用した共縮合体（一般名
ＰＡ６Ｔ６Ｉ），或いはジアミンとしてヘキサメチレン
ジアミンとジアミノ脂環化合物例えばビス−（４−アミ
ノ−シクロヘキシル）−メタンの二成分，二塩基性酸と
してテレフタル酸とイソフタル酸の二成分を使用した共
縮合体がある。このポリアミドは融点を有せず，ガラス
転移温度（Ｔｇ）は１００〜２００℃である。本発明に
使用される非晶性ポリアミドとしては，好ましくはガラ
ス転移点が１２０〜１８０℃の範囲のものである。
アミド樹脂は分子鎖に直鎖状脂肪族炭化水素と芳香族炭
化水素を含む主鎖単位をアミド基で結合させた形態の分
子構造を有する高分子であり，実質的に非晶性の透明な
ポリアミド，コポリアミドである。このような非晶性ポ
リアミドの具体的な組成としては，例えばジアミンにヘ
キサメチレンジアミン，二塩基性酸としてはテレフタル
酸とイソフタル酸の二成分を使用した共縮合体（一般名
ＰＡ６Ｔ６Ｉ），或いはジアミンとしてヘキサメチレン
ジアミンとジアミノ脂環化合物例えばビス−（４−アミ
ノ−シクロヘキシル）−メタンの二成分，二塩基性酸と
してテレフタル酸とイソフタル酸の二成分を使用した共
縮合体がある。このポリアミドは融点を有せず，ガラス
転移温度（Ｔｇ）は１００〜２００℃である。本発明に
使用される非晶性ポリアミドとしては，好ましくはガラ
ス転移点が１２０〜１８０℃の範囲のものである。
【００１３】本発明で使用されるここでいうフェノ−ル
樹脂とは，フェノ−ルとホルムアルデヒドを酸性触媒，
フェノ−ル過剰の状態で縮合反応させて得られるノボラ
ック型と呼ばれるフェノ−ル樹脂プリポリマ−である。
樹脂とは，フェノ−ルとホルムアルデヒドを酸性触媒，
フェノ−ル過剰の状態で縮合反応させて得られるノボラ
ック型と呼ばれるフェノ−ル樹脂プリポリマ−である。
【００１４】本発明のガラス繊維強化ポリアミド樹脂組
成物は，かかる非晶性ポリアミド樹脂及びフェノ−ル樹
脂を配合することにより達成されるが，後述の実施例か
ら明らかなように，比較的少量の配合でも高湿状態での
物性低下を防ぐ効果は極めて大きいのである。本発明の
組成物の必須条件は，ガラス繊維強化材である。ガラス
繊維の組成は，通常Ｅガラスと呼ばれるガラス質であ
り，繊維直径５〜１５μ，長さ３〜６ｍｍのガラス繊維
を数千本纏めたチョップドストランドファイバ−の形態
で市販されている。他の材質としては，Ｓガラスを使用
した高強度ガラス繊維がある。更に他の強化材として，
炭素繊維，チタン酸カリウムウイスカ−，アルミナ繊
維，ジルコニア繊維，ＭＯＳ（ＭｇＳＯ4 ・５ＭｇＯ・
８Ｈ2 Ｏ）などがあり，特別の要求性能によっては，こ
れらをガラス繊維と併用して使用しても良い。配合する
ガラス繊維の量は，樹脂ベ−ス１００重量部に対し最大
２５０重量部である。
成物は，かかる非晶性ポリアミド樹脂及びフェノ−ル樹
脂を配合することにより達成されるが，後述の実施例か
ら明らかなように，比較的少量の配合でも高湿状態での
物性低下を防ぐ効果は極めて大きいのである。本発明の
組成物の必須条件は，ガラス繊維強化材である。ガラス
繊維の組成は，通常Ｅガラスと呼ばれるガラス質であ
り，繊維直径５〜１５μ，長さ３〜６ｍｍのガラス繊維
を数千本纏めたチョップドストランドファイバ−の形態
で市販されている。他の材質としては，Ｓガラスを使用
した高強度ガラス繊維がある。更に他の強化材として，
炭素繊維，チタン酸カリウムウイスカ−，アルミナ繊
維，ジルコニア繊維，ＭＯＳ（ＭｇＳＯ4 ・５ＭｇＯ・
８Ｈ2 Ｏ）などがあり，特別の要求性能によっては，こ
れらをガラス繊維と併用して使用しても良い。配合する
ガラス繊維の量は，樹脂ベ−ス１００重量部に対し最大
２５０重量部である。
【００１５】本発明のポリアミド組成物には，必要によ
り従来から公知の安定剤，可塑剤，離型剤，造核剤，滑
剤などを配合することが出来る。本発明を最も効果的に
実施する他の方法は，それぞれの樹脂成分ペレットがガ
ラス繊維の混合物から成形品を直接成形する方法であ
る。即ち，本発明は，ポリアミド樹脂７０〜９５重量
％，非晶性ナイロン０〜２０重量％，ノボラック型フェ
ノ−ル樹脂プリポリマ−５〜３０重量％の混合物１００
重量部に対し，ガラス繊維１００〜２５０重量部をドラ
イブレンドし，以下の混合機構を備えた射出成形機によ
り成形することによって達成される。この混合物の分離
を防ぎ，安定した製造を実施する為，適当なバインダ−
或いはブレンドオイルを配合することも好ましい方法で
ある。
り従来から公知の安定剤，可塑剤，離型剤，造核剤，滑
剤などを配合することが出来る。本発明を最も効果的に
実施する他の方法は，それぞれの樹脂成分ペレットがガ
ラス繊維の混合物から成形品を直接成形する方法であ
る。即ち，本発明は，ポリアミド樹脂７０〜９５重量
％，非晶性ナイロン０〜２０重量％，ノボラック型フェ
ノ−ル樹脂プリポリマ−５〜３０重量％の混合物１００
重量部に対し，ガラス繊維１００〜２５０重量部をドラ
イブレンドし，以下の混合機構を備えた射出成形機によ
り成形することによって達成される。この混合物の分離
を防ぎ，安定した製造を実施する為，適当なバインダ−
或いはブレンドオイルを配合することも好ましい方法で
ある。
【００１６】この混合物を溶融混合する機構としては，
スクリュ−インライン式射出成形機のスクリュ−及び／
或いはシリンダ−に適当な混合・分散機構を設けること
により達成される。本発明に係わるこの種のスクリュ−
の構造としては，通常のシングルヘリカルスクリュ−の
混合・分散機構を強化したものが使われ，これには複条
ヘリカルスクリュ−，ダルメ−ジ型スクリュ−，ピン式
スクリュ−，ギヤ式スクリュ−など公知の機構が使用可
出来る。本発明に係わる射出成形機の最も好ましい混合
・分散機構としては，日本国特許第１１０４７２７号に
記載された混合機構である。然し本発明はこの機構の採
用のみに制約されるものではない。
スクリュ−インライン式射出成形機のスクリュ−及び／
或いはシリンダ−に適当な混合・分散機構を設けること
により達成される。本発明に係わるこの種のスクリュ−
の構造としては，通常のシングルヘリカルスクリュ−の
混合・分散機構を強化したものが使われ，これには複条
ヘリカルスクリュ−，ダルメ−ジ型スクリュ−，ピン式
スクリュ−，ギヤ式スクリュ−など公知の機構が使用可
出来る。本発明に係わる射出成形機の最も好ましい混合
・分散機構としては，日本国特許第１１０４７２７号に
記載された混合機構である。然し本発明はこの機構の採
用のみに制約されるものではない。
【００１７】本発明の実施は，常法によりそれぞれの原
料の混合物を単軸押出機，二軸押出機，その他特殊な混
練機構を備えた押出機を備えた押出機により溶融混合す
ることにより行うことが出来る。装置の都合により，樹
脂成分のみを溶融混合したアロイをつくり，後でガラス
繊維を配合・混合して射出成形しても良く，又ガラス繊
維は樹脂分と一緒に混合したコンパウンドにしても良
い。コンパウンドの製造に当たっては，樹脂混合物のみ
をフイ−ド部に供給し，ガラス繊維は押出機下流の供給
孔から溶融樹脂中に連続して供給する方法がコンパウン
ド中のガラス繊維長を長く保ち物性の優れた材料が得ら
れる点で好ましい。
料の混合物を単軸押出機，二軸押出機，その他特殊な混
練機構を備えた押出機を備えた押出機により溶融混合す
ることにより行うことが出来る。装置の都合により，樹
脂成分のみを溶融混合したアロイをつくり，後でガラス
繊維を配合・混合して射出成形しても良く，又ガラス繊
維は樹脂分と一緒に混合したコンパウンドにしても良
い。コンパウンドの製造に当たっては，樹脂混合物のみ
をフイ−ド部に供給し，ガラス繊維は押出機下流の供給
孔から溶融樹脂中に連続して供給する方法がコンパウン
ド中のガラス繊維長を長く保ち物性の優れた材料が得ら
れる点で好ましい。
【００１８】
【作用】本発明は，脂肪族系結晶性ポリアミド樹脂７０
〜９５重量％，半芳香族非晶性ポリアミド樹脂０〜２０
重量％，ノボラック型フェノ−ル樹脂プリポリマ−５〜
３０重量％の混合物１００重量部とガラス繊維１００〜
２５０重量部より成る強化ポリアミド樹脂組成物によ
り，強度，剛性が従来技術のガラス繊維強化ポリアミド
樹脂を遙に凌駕し，而も高湿度条件においても吸水によ
る物性低下の少ない高性能の複合プラスチック組成物を
与えるものであり，その性能は金属材料例えばダイカス
ト用アルミニウム合金や亜鉛合金に匹敵するものであ
る。更に軽量で成形加工性も優れるので，その産業上の
価値は極めて大きいものである。
〜９５重量％，半芳香族非晶性ポリアミド樹脂０〜２０
重量％，ノボラック型フェノ−ル樹脂プリポリマ−５〜
３０重量％の混合物１００重量部とガラス繊維１００〜
２５０重量部より成る強化ポリアミド樹脂組成物によ
り，強度，剛性が従来技術のガラス繊維強化ポリアミド
樹脂を遙に凌駕し，而も高湿度条件においても吸水によ
る物性低下の少ない高性能の複合プラスチック組成物を
与えるものであり，その性能は金属材料例えばダイカス
ト用アルミニウム合金や亜鉛合金に匹敵するものであ
る。更に軽量で成形加工性も優れるので，その産業上の
価値は極めて大きいものである。
【００１９】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明の構成を具体的
に説明する。 （１）使用原料 脂肪族系結晶性ポリアミド（ＰＡ６） ＥＭＳ社製 ＧＲＩＬＯＮ Ａ２８ＧＭ 半芳香族型非晶性ポリアミド（ＰＡ６Ｔ６Ｉ） ＥＭＳ社製 ＧＲＩＶＯＲＹ Ｇ２１ フェノ−ル樹脂 ノボラック型プリポリマ− ガラス繊維：日東紡績社製 ３ＰＥ４５４
に説明する。 （１）使用原料 脂肪族系結晶性ポリアミド（ＰＡ６） ＥＭＳ社製 ＧＲＩＬＯＮ Ａ２８ＧＭ 半芳香族型非晶性ポリアミド（ＰＡ６Ｔ６Ｉ） ＥＭＳ社製 ＧＲＩＶＯＲＹ Ｇ２１ フェノ−ル樹脂 ノボラック型プリポリマ− ガラス繊維：日東紡績社製 ３ＰＥ４５４
【００２０】（２）比較例１：ガラス繊維強化脂肪族ポ
リアミド６ 宇部興産社製 １０１５ＧＣ６，ガラス繊維５０重量％
配合 比較例２：特願平２−１２７４８７号による組成物 ナイロン６／非晶性ナイロン＝８５／１５，ガラス繊維
５５重量％配合
リアミド６ 宇部興産社製 １０１５ＧＣ６，ガラス繊維５０重量％
配合 比較例２：特願平２−１２７４８７号による組成物 ナイロン６／非晶性ナイロン＝８５／１５，ガラス繊維
５５重量％配合
【００２１】実施例１〜２ 実施例１〜２，比較例２は，表１に記した数量の結晶性
ポリアミド，非晶性ポリアミド，フェノ−ル樹脂及びガ
ラス繊維をドラムブレンダ−で混合し，日本国特許第１
１０４７２７号に記載された混練機構を備えたスクリュ
−式射出成型機を使用し成形を行った。成形品は，ＡＳ
ＴＭＤ６３８に規定する引張試験片及びＡＳＴＭＤ７９
０に規定する曲げ試験片（１２．６ｍｍ幅，３．２ｍｍ
肉厚，１２６ｍｍ全長）のセット取りで，シリンダ−温
度２８０℃，又，比較材料１は通常のスクリュ−シリン
ダ−を備えた射出成形機（新潟鉄工所製ＳＮ７５）を使
用し，同じ金型で成形した。その結果，実施例１〜２は
比較例１に対し物性値が格段に優れ，又比較例２に対し
ても高湿度状態での物性維持率が優れる点で従来技術の
ガラス繊維強化ポリアミド樹脂の性能を大幅に改善する
ことが実証された。
ポリアミド，非晶性ポリアミド，フェノ−ル樹脂及びガ
ラス繊維をドラムブレンダ−で混合し，日本国特許第１
１０４７２７号に記載された混練機構を備えたスクリュ
−式射出成型機を使用し成形を行った。成形品は，ＡＳ
ＴＭＤ６３８に規定する引張試験片及びＡＳＴＭＤ７９
０に規定する曲げ試験片（１２．６ｍｍ幅，３．２ｍｍ
肉厚，１２６ｍｍ全長）のセット取りで，シリンダ−温
度２８０℃，又，比較材料１は通常のスクリュ−シリン
ダ−を備えた射出成形機（新潟鉄工所製ＳＮ７５）を使
用し，同じ金型で成形した。その結果，実施例１〜２は
比較例１に対し物性値が格段に優れ，又比較例２に対し
ても高湿度状態での物性維持率が優れる点で従来技術の
ガラス繊維強化ポリアミド樹脂の性能を大幅に改善する
ことが実証された。
【００２２】
【発明の効果】本発明は，脂肪族結晶性ポリアミド樹
脂，フェノ−ル樹脂を適当比率で配合することにより，
従来技術では達成出来なかった強靱な複合材料の製造を
可能にしたもので，プラスチックを金属材料代替可能な
物性値まで向上出来た極めて効果の大きい発明である。
脂，フェノ−ル樹脂を適当比率で配合することにより，
従来技術では達成出来なかった強靱な複合材料の製造を
可能にしたもので，プラスチックを金属材料代替可能な
物性値まで向上出来た極めて効果の大きい発明である。
【表１】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成５年９月６日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００２２
【補正方法】変更
【補正内容】
【００２２】
【発明の効果】本発明は，脂肪族結晶性ポリアミド樹
脂，フェノール樹脂を適当比率で配合することにより，
従来技術では達成出来なかった強靱の複合材料の製造を
可能にしたもので，プラスチックを金属材料代替可能な
物性値まで向上出来た極めて効果の大きい発明である。
脂，フェノール樹脂を適当比率で配合することにより，
従来技術では達成出来なかった強靱の複合材料の製造を
可能にしたもので，プラスチックを金属材料代替可能な
物性値まで向上出来た極めて効果の大きい発明である。
Claims (1)
- 【請求項１】 脂肪族系結晶性ポリアミド樹脂６０〜９
５重量％，半芳香族系非晶性ポリアミド樹脂０〜２０重
量％，フェノ−ル樹脂５〜３０重量％の混合物１００重
量部，ガラス繊維５０〜２００重量部より成るポリアミ
ド樹脂組成物。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29934992A JPH0753862A (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物 |
| MYPI93001981A MY109824A (en) | 1992-10-12 | 1993-09-29 | Polyamide composition and the use |
| US08/133,636 US5492980A (en) | 1992-10-12 | 1993-10-07 | Thermoplastic molding resin composition |
| EP93116209A EP0592941B1 (en) | 1992-10-12 | 1993-10-07 | Polyamide composition and the use |
| DE69328467T DE69328467T2 (de) | 1992-10-12 | 1993-10-07 | Polyamidzusammensetzung und Verwendung |
| HK98115527A HK1014195A1 (en) | 1992-10-12 | 1998-12-24 | Polyamide composition and the use |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29934992A JPH0753862A (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0753862A true JPH0753862A (ja) | 1995-02-28 |
Family
ID=17871406
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29934992A Pending JPH0753862A (ja) | 1992-10-12 | 1992-10-12 | ガラス繊維強化ポリアミド樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0753862A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0889095A1 (en) * | 1997-06-30 | 1999-01-07 | Kishimoto Sangyo Co., Ltd. | Polyamide resin composition |
| US6660803B1 (en) | 1999-07-09 | 2003-12-09 | Daikin Industries, Ltd. | Method of preparing (perfluoroalkyl) ethyl acrylic esters and methods of preparing copolymers using said esters |
| WO2007046541A1 (ja) * | 2005-10-20 | 2007-04-26 | Ube Industries, Ltd. | 燃料系部品用材料 |
| JP2008189929A (ja) * | 2007-02-07 | 2008-08-21 | Ems-Chemie Ag | 吸水性低減を示す充填ポリアミド成形材料（発明の詳細な説明） |
| EP2169008A1 (en) | 2008-09-25 | 2010-03-31 | Asahi Fiber Glass Company, Limited | Amorphous polyamide resin composition and molded product |
| US8476353B2 (en) | 2008-09-25 | 2013-07-02 | Asahi Fiber Glass Company, Limited | Amorphous polyamide resin composition and molded product |
| JP2017500405A (ja) * | 2013-12-17 | 2017-01-05 | ローディア オペレーションズ | ポリアミド成形組成物、それから得られる成形部品、およびそれらの使用 |
-
1992
- 1992-10-12 JP JP29934992A patent/JPH0753862A/ja active Pending
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| US6075116A (en) * | 1997-06-30 | 2000-06-13 | Kishimoto Sangyo Co., Ltd. | Polyamide resin composition |
| US6660803B1 (en) | 1999-07-09 | 2003-12-09 | Daikin Industries, Ltd. | Method of preparing (perfluoroalkyl) ethyl acrylic esters and methods of preparing copolymers using said esters |
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