JPS61250055A - 射出成形用樹脂組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は剛性が高く、低吸湿性で特１こ成形後のソリの
少ない成形品を与える射出成形用ポリアミド系強化樹脂
組成物に関する。

〈従来の技術〉 ポリアミド樹脂は強度、強じん性、耐摩耗性、耐薬品性
、耐疲労特性、成形性にすぐれているため、自動車部品
、一般機械部品および電気、電子部品などの用途會こ幅
広く使用されている。

特１こ自動車部品、機械部品などの用途ｔこおいては軽
量化、デザインの自由度向上、製造工程の簡略化などの
要請から金属製部品からポリアミド製部品への代替が数
多くなされており、このような金属代替用には強度面の
要求からポリアミド樹脂をガラス繊維、炭素繊維などの
繊維状補強材や炭酸カルシウム、ガラスピーズなどの粉
末状充填材で強化して用いることが通常行なわれている
。

く本発明が解決しようとする問題点〉 しかし、ポリアミド樹脂の内で汎用的に用いられるナイ
ロン６、ナイロン６６、ナイロン１２などの結晶性ポリ
アミドをこガラス繊維や炭素繊維などの繊維状強化材を
配合して得られる組成物を射出成形して得られる成形片
は強度の点では著しい改善効果を示すが、少し形状が複
雑な成形品においては成形品のソリが顕在化するという
問題がある。これは樹脂組成物中ｔこ含まれる繊維状補
強材が射出成形の際樹脂の流れをこ涜って配合し、その
結果樹脂の流れ方向とその直角方向とでは成形品の収縮
率や膨張率に差異が生ずるために起こる現象として理解
される。

すなわち、射出成形時には金型内での冷却過程において
、流れ方向とその直角方向とで収縮率が異なるため、成
形時ソリが生じ、またポリアミドは本質的に吸湿性であ
り、吸湿による膨張が起こる際ｔこも流れ方向とその直
角方向とで膨張率が異なるため吸湿ソリが生ずることに
なるのである。

一方、ホリアミド樹脂の補強材としてガクスビーズ、炭
酸カルシウムなどの球状もしくは粉末状の無機充填材を
用いた場合には補強材が等方性であるため配向が問題と
ならず、成形品のソリは抑制されるが強度、剛性の向上
効果が小さく不満足である。

上記の繊維状補強材と非繊維状無機充填材を併用するこ
とによって強度、剛性、ソリ挙動をバランスさせようと
の試みもなされているが、ソリ、強度、剛性など全ての
面で満足のできるポリアミド系材料は未だに得られてい
ない。

く問題点を解決するための手段および作用〉そこで本発
明者らは、高剛性、低吸水などの要求を満足し、且つソ
リの少ない成形品を与える射出成形用ポリアミド系樹脂
組成物を得るために鋭意検討した結果、ポリアミド樹脂
と特定のフェノール樹脂との混合物に繊維状補強材およ
び非繊維状無機充填材の混合物を配合してなる樹脂組成
物が上記諸要求を全て満足する極めてすぐれた材料であ
ることを見出し、本発明に到達した。

すなわち本発明は（Ｉ）（Ａ）ポリアミド樹脂９５〜４
０重量％および（Ｂｌ活性メチロ−ｌし基を（Ｌ５〜１
５重量％含有するフェノール樹脂５〜６０重量％からな
る混合物１００重量部および口ｆｃｌ繊維状無機質補強
材９０〜１重量％およびＩＤ）非繊維状無機質充填材１
０〜９９重量％からなる混合物３０〜２００重量部を配
合してなる射出成形用樹力旨組成物を提供するものであ
る。

本発明で用いられる（Ａｌポリアミド樹脂とはω−ラク
タム、ω−アミノ酸および有機ジアミンと有機ジカルボ
ン酸と′の等モル塩などのモノマ原料を重縮合して得ら
れる高分子物質のことを指す。ω−ラクタム、ω−アミ
ノ酸の例としてはε−カグプロクタム、ω−ラウロラク
タム、ε−アミノカプロン酸、１１−アミノウンデカン
ｏｌｔ、　１２−７ミノドデカン酸などを挙げることが
でき、有機ジアミンの例としてはテトラメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、
デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ド
デカメチレンジアミン、２，２．４−１２，４．４−）
リメチルへキサメチレンジアミンなどの脂肪族ジアミン
、ビス（Ｄ−アミノンクロヘキシＩｖ）メタン、ビス（
Ｄ−アミノンクロヘキシ／Ｉ／）プロバンイソホロンジ
アミンなどの脂環族ジアミンおよびｍ−キシリレンジア
ミン、ｐ−キシリレンジアミンなどの芳香族ジアミンを
挙げることができる有Ａジカルボン酸の例としてはコハ
ク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカ
ンニ酸などの脂肪膜ジカルボン酸、シクロヘキサンジカ
ルボン酸などの脂環族ジカルボン酸およびテレフタル酸
、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸を挙げること
ができる。上記モノマ原料の組み合わせから任意のホモ
ポリアミドおよびコポリアミドを得ることができるが本
発明で特に好適なポリアミド樹脂はポリカプロアミド（
６）、ポリテトラメチレンアジパミド（４６〕、ポリへ
キサメチレンアジパミド（６６）、ポリへキサメチレン
ジアミン（６１０）、ポリヘキサメチレンドデカンアミ
ド（６１２）、ポリへキサメチレンテレフタルアミド（
６Ｔ）、ポリキシリレンアジパミド（ＸＤ６）およびこ
れらの混合物ないし共重合体である。これらのポリアミ
ド樹脂の製造方法−？重合度については特に制限なく、
一般的ｔこ２０・ＯＬ％−５−５ノ０℃の１鈍常圧、加
圧、減圧を組み合わせたＭ、調型合法を用いて製造され
る。　硫酸相対粘度１．５〜４．５のものを使用するこ
とができる。

本発明で用いられるＣＢ＋活性メチロ−ｐ基を０．５〜
１５重量％含有するフェノ−Ｉし樹脂とは、フェノール
またはその誘導体と該フェノール類と当モル以上のホル
ムアルデヒドとを縮重合反応せしめることによって得ら
れるものであり、活性メチロ−μ基の量はホルムアルデ
ヒドと７エノール類との反応の際の仕込み量によって変
化すせ得る。フェノ−１しはホルムアルデヒドと反応す
る際、両オルソ位およびバラ位の計５点の反応性部位を
有しており、この５つの反応部・　位全てが反応に関与
した場合はよく知られているように架橋密度の高い不溶
不融の網目状重合体となるが、ホルムアルデヒドとフェ
ノールとの仕込比、反応触媒、温度などの反応条件を選
択することにより、架橋密度をコントロールし、適度な
融解性とメチロ−ｐ基濃度を有するフェノールホルムア
！レデヒド樹脂を製造することが可能であり、本発明で
は、このようなフェノール樹脂を好適に用いることがで
きる。このような適度な架橋密度とメチロ−ｐ基濃度を
有するフェノ−／Ｌ’樹脂の例としてはＩＩペルパーμ
°Ｉなる商品名で鐘紡（株）より販売されている粒状フ
ェノール樹脂中脂げることができる。また３つのｙ応部
位の内いずれか１つが置換基によって置換されたフェノ
ール誘導体をフェノール樹脂原料として用いれば架橋は
起こらず鎖状のものとなり、これらは融解性を有してお
り、ポリアミド樹脂との混合もスムーズに行なわれ、本
発明で好適に用いられる。上記の置換されたフェノール
誘導体の例としては、オルソ位またはバラ位に置換基を
有するクレゾール、ノニＩｖフェノール、フエ二〜フェ
ノール、ｔ−ブチルフェノール、アミルフェノール、ヒ
ドロキシ安息香酸およびそのエステルなどを挙げること
ができる。本発明において、上記フェノール樹脂がアミ
ド基と反応し得る活性メチロ−ｐ基を特定量含有してい
ることが重要である。なぜならばフェノ−Ｊｖ樹脂をポ
リアミド樹脂ｔこ添加することｔこよって高剛性化およ
び加熱／冷却時或いは吸水時の寸法変化抑制がなされる
のであるがフェノール樹脂中に含まれる活性メチロ−μ
基はアミド基と反応してフェノール樹脂とポリアミド樹
脂との化学的結合点を形成するので配合後にフェノール
樹脂分が溶剤等によって抽出される心配がない。またメ
チロ−ｐ基とアミド基との反応でアミド基の活性水素を
置換するのでアミド基の水素結合能力を低下せしめその
結果水分子の配位を妨げ、ポリアミド樹脂の低吸水化に
も有利に作用するのである。

本発明で用いられるフェノール樹脂中のメチロール基の
含有量はα５〜１５重量％の範囲にあることが必要であ
り、１〜１３重量％であることが更に望ましい。メチロ
ール基含有量がａ−５重電％ｔこ満たないと配合後のフ
ェノール樹脂の溶出などが起こり不都合であり、一方メ
チロール基含有址が１５重量％を越えるとポリアミドと
一フェノーμ樹脂との反応が過度ｔこ進行し、混合物の
溶融時の流動性が著しく低下するので好ましくない。

ポリアミド樹脂とフェノール樹脂との配合比はポリアミ
ド樹脂９５〜４０重量％に対してフェノール樹脂５〜６
０重量％の範囲内にあることが必要であり、好ましくは
ポリアミド樹脂９０〜５０重量％およびフェノール樹脂
１０〜５０重電％の範囲内にあるのがよい。フェノール
樹脂の配合量が５９６に満たないとソリ抑制および低吸
水化の効果が不十分であり、一方フエノール樹脂の配合
量が６０重量％を越えるとポリアミド樹脂が木来有する
強じん性を損なうことになり、好ましくない。

本発明で用いられる（０）繊維状無機質補強材の例とし
てはガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、黄銅繊維
、ステンレス繊維、チタン酸カリウィスカーなどを挙げ
ることができ、また（ｌ非繊維状無機充填材の例として
はガラスピーズ、ワラステナイト、炭酸力〜シウム、酸
化マグネシウム、シリカ、マイカ、タルクなどを挙げる
ことができる。

繊維状無機質補強材と非繊維状無機質充填材の混合比は
９０／１０〜１／９９（重量％）の範囲内で、低ソリ化
、強度、剛性などの要求ｔこ応じて任意に選ぶことがで
きる。繊維状無機質補強材の占める比率が１重量％ｅこ
満たないと強度、剛性が不足し、逆ｔこ９０重量％を越
えるとソリが大きくなり好ましくない。繊維状無機質補
強材と非繊維状無機質充填材の合計の配合量はポリアミ
ド樹脂とフェノール樹脂との混合物１００重量部に対し
て３０〜２００重量部の範囲内にあることが必要であり
、特に５０〜１５０重量部であるのが好ましい。配合量
が３０重量部に満たないと強度、剛性が不足であり、配
合量が２００重量部を越えると成形性が著しく低下する
ので好ましくない。

特開昭５８−１４１２３４号公報をこはメチロール基を
有するフェノール樹脂と熱可塑性樹脂からなる樹脂組成
物に主として２０重急％以下の含有量で補強材や充填材
を添加し得るとの一般的な記述はされているが、射出成
形品の低ソリ化、高剛性化ｔ？−必要な補強材と充填材
の選択については全く触れられておらず、繊維状無機質
補強材と非繊維状無機質充填材とを特定の割合で含む混
合物をポリアミド樹脂と特定のフェノール樹脂との混合
物１００重量部１こ対して、３０〜２００重量部、更に
好ましくは５０〜１５０重量部添加するという極めて高
度な選択をした本発明の樹脂組成物を用いることによっ
て初めて低ソリ、高強度、高剛性などの要求緒特性を全
て満足する有用な射出成形品が得られるのである。

（Ａ）成分のポリアミド樹脂、（Ｂ）成分のフェノール
樹脂、（Ｃ）成分の繊維状無機質補強材および（Ｄｌ成
分の非繊維状無機質充填材の配合方法１こは特に制限な
く、たとえばポリアミド樹脂およびフェノール樹脂のペ
レット、細片、粉末と繊維状無機質補強材および非繊維
状無機質充填材を一括してへンシ二μミキサーなどの高
速攪拌機で混合した後、押出し機を用いて溶融混練する
方法、ドライブノンドした後そのまま射出成形機のホッ
パーに供する方法などが挙げられ、またポリアミド樹脂
とフェノール樹脂を予め溶融混合して得た樹脂組成物１
こ繊維状無機質補強材およヒ非繊維状無機質充填材を添
加する方法も１能である。

本発明の樹脂組成物を射出成形することにより自動車部
品、一般機械部品などの有用な成形品を得ることができ
る。

また本発明の樹脂組成物にはその成形性や物性を損なわ
ない限りにおいて他の成分たとえば顔料、染料、耐熱剤
、酸化防止剤、耐光剤、滑剤、結晶核剤、帯電防止剤、
可塑剤、他の重合体などを添加導入できる。

〈実施例〉 以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく述べる。なお
実施例および比較例中に記した物性の測定は次の方法に
従って行なった。

（１）　　引張り強度：　ＡＳＴＭ　　０６５Ｂ（２）
　　曲げ強度・弾性率：　ＡＳＴＭ　　Ｄ７９０（３）
　　吸水率：引張り試験片を９０℃温水中に１００時間
、次いで２５℃水中に７５時間浸漬して飽和吸水をこ達
せしめ、その間の重量増分より算出した。

（４）　最大ソリ量：たて８０ｍ、横８０ｕ１厚さ１ｓ
ｍの角板を射出成形によって成形し、この角板の４つの
角の内の１つを水平な面上に固定し、他の６つの角がこ
の面から離れた距離を測定し、その最も距離の大きいも
のを最大ソリ量としてｕ単位で表示した。

実施例１ ナイロン６６樹脂（東しく株）製ＣＭ３００１Ｎ）４８
重量部、メチロール基濃度８重量％の粒状フェノ−ｔｖ
樹Ｎ　（ｍ紡Ｃ株）製ｌベルパール１１Ｒ−９００）１
２重量部、カラス繊維１０重量部およびガラスビーズ３
０重量部をトライブレンドした後押出し機を用いてシリ
ンダ一温度２８０℃の条件で溶融混練し、ペレット化し
た。

このペレットを真空乾燥した後シリンダ一温度２８０℃
、金型温度６０℃の条件でＡＳＴＩＡ規格の試験片およ
び角板を成形し、得られた成形片を用いて諸物性を測定
したところ第１表に示すような物性が得られた。この樹
脂組成物から得られた成形品はソリ量が小さく、また高
剛性・低吸湿性をも兼備した極めてすぐれたものである
ことが判明した。

比較例１ 実施例１で用いたナイロン６６樹脂６０重量部、ガラス
繊維１０］ｉ量部およびガラスピーズ３０重量部を用い
、以下実施例１で示したのと同様の手順で混練、射出成
形し、得られた成形品の物性を第１表に示した。このも
のはソリ量が大きくまた吸水性も大きく不満足なもので
あった。

比較例２ ガラス繊維とガラスピーズの混合物の代わりにガラス繊
維のみ４０重量部を用いた以外は実施例イと全く同様に
混線、射出成形をして得られた成形品のソリを測定した
ところ最大ソリ量１、９　ｍであり、このものは成形品
のソリが大きい不満足な材料であった。

比較例３ ガラス繊維とガラスピーズの混合物の代わりにガラスピ
ーズのみ４０重量部を用いた他は実施例１と全く同様の
手順で混練、射出成形をして得られた成形品の曲げ特性
を測定したところ曲げ強度１，５００ｋｇ／α２１曲げ
庫ｉ主率５１．０００ｋｇ／ｃ１１２であり、強度、剛
性とも不足で実用に耐えないものであった。

実施例２ 実施例１で用いたナイロン６６樹脂４２重量部、メチロ
−Ｖ基濃度７％の粒状フェノール樹脂（鐘紡（株）製１
１ベルパー／Ｉ／　”　Ｓ　−９３０ン１８重量部、ガ
ラス繊維１０重量部およびタルク３０重量部をトライブ
レンドした後、実施例１＃こ記したのと同様の条件で混
練、成形を行ない各種成形品を得た。これら成形品の物
性を測定したところ第１表に示すような物性を有してお
り、このものも低ソリ、高剛性、低吸水の実用価値の高
いすぐれたものであった。

実施例３ ナイロン６樹脂（東しく株）製Ｃ！Ｍ１０１０　）５５
重量部、ｐ−ｔ−ブチルフェノールと過剰のホルムアル
デヒドを酸性触媒下で反応せしめることによって得られ
たメチロール基濃度２％のフェノール樹脂１５重量部、
炭素繊維チョツプドストランド２５重量部およびワラス
テナイト２５重量部をトライブレンドした後溶融温度２
５０℃の条件で混練、射出成形を順次行ない各種成形品
を得た。これらの物性は第１表に示す通りであり、ここ
で得られた材料、も低ソリ、高剛性を兼備したすぐれた
ものであることが判明した。

実施例４〜６ ナイロン樹脂、フェノール樹脂、繊維状無機質補強材お
よび非繊維状無機質充填材の種類や配合量を変え、実施
例１と同様な操作を行なって得られたいくつかの成形品
の諸物性を第１表に付記した。これらはいずれもソリ量
が小さく、剛性が高い極めて実用価値のある材料である
ことが判明した。

〈発明の効果〉 本発明のごとく、ポリアミド樹脂、特定のフェノ−μ樹
脂、繊維状無機質補強材２よび非繊維状無機質充填材を
組み合わせて選択、配合することにより、成形品のソリ
が小さく、且つ高剛性、低吸水性などの好ましい特性を
兼備する極めて実用価値の高い射出成形用ポリアミド系
樹脂組成物を得ることが可能となった。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （ I ）（Ａ）ポリアミド樹脂９５〜４０重量％および
   （Ｂ）活性メチロール基を０．５〜１５重量％含有する
   フェノール樹脂５〜６０重量％からなる混合物１００重
   量部および（II）（ｃ）繊維状無機質補強材９０〜１重
   量％および（Ｄ）非繊維状無機質充填材１０〜９９重量
   ％からなる混合物３０〜２００重量部を配合してなる射
   出成形用樹脂組成物。